カテゴリー: 角田裕毅

  • 角田裕毅をF1公式がイタリアGP“勝者”に選出 「2027年のレギュラーシートに期待」

    角田裕毅をF1公式がイタリアGP“勝者”に選出 「2027年のレギュラーシートに期待」

    角田裕毅が、F1公式サイトが選ぶ2026年F1イタリアGPの“勝者”のひとりに選出された。レーシングブルズから参戦した角田裕毅は、予選Q1敗退から決勝で挽回し、10位で貴重な1ポイントを獲得した。

    F1公式のローレンス・バレットは、2026年型マシンでまだ2戦目ながら角田裕毅が見せたクリーンなレースを評価。「2027年にレギュラーシートを見つけられるかもしれないという期待を高める」と、そのパフォーマンスを称えた。

    勝者:キミ・アントネッリ
    キミ・アントネッリは、近年のF1でも屈指のパフォーマンスを披露した。エンジンコンポーネント交換による複数のグリッド降格ペナルティで19番手からスタートしたものの、わずか18周でトップに浮上した。

    20歳のアントネッリは、その後メルセデスのチームメイトであるジョージ・ラッセルとのコース上での争いも制し、今季そして自身通算7勝目を獲得。1953年にイタリア人最後のF1ワールドチャンピオンとなったアルベルト・アスカリ以来、最も成功を収めたイタリア人ドライバーとなった。

    また、イタリア人によるF1イタリアGP優勝は、1966年のルドヴィコ・スカルフィオッティ以来60年ぶり。19番グリッドからの優勝はF1史上2番目に低いスタート位置からの勝利で、記録は1983年ロングビーチで22番手から勝ったジョン・ワトソンが保持している。

    さらにドライバーズ選手権では、ラッセルに対するリードを66ポイントに拡大。3位のルイス・ハミルトンはそこからさらに10ポイント後方となり、残り9戦を迎える。

    敗者:ジョージ・ラッセル
    結果だけを見れば、ジョージ・ラッセルにとってモンツァにはいくつかのポジティブな材料があった。2戦連続で本来のパフォーマンスに近づいている印象を与え、モンツァで自己最高となる2位を獲得。ドライバーズ選手権でも2位の座を固めた。

    しかし、それ以上に大きかったのは、17グリッド後方からスタートしたチームメイトに完敗したという事実だ。

    アントネッリがエンジンペナルティで後方に沈んだことは、ラッセルにとって選手権のポイント差を縮める絶好のチャンスだった。それにもかかわらず、逆にリードを広げられる結果となった。

    さらにラッセルも近いうちにエンジン交換によるグリッドペナルティを受ける必要があり、そのタイミングは次戦以降になる可能性がある。

    勝者:メルセデス
    シャシーとパワーユニットの競争力を考えれば意外にも、メルセデスにとって今回が第2戦中国GP以来となる今季2度目のワンツーフィニッシュだった。

    アントネッリとラッセルはトップを巡って激しくもフェアな戦いを展開し、最終的にはアントネッリが勝利。メルセデスのドライバーがモンツァの象徴的な表彰台に立ったのも2022年以来となった。

    大量得点によってチームズ選手権ではフェラーリとの差を122ポイントまで拡大。残り9戦で獲得可能なポイントは402ポイントとなっている。

    敗者:フェラーリ
    フェラーリはホームレースに2度目のパワーユニットアップグレードとシャシーの改良を投入し、大きな期待を背負ってモンツァに乗り込んだ。

    金曜のフリー走行ではまずまずの速さを示し、予選自体は順調とは言えなかったものの、アントネッリとオスカー・ピアストリのペナルティによって3番手と4番手からスタートすることになった。

    しかし、決勝は開始直後から崩れた。ターン1からターン2にかけてハミルトンとシャルル・ルクレールがサイド・バイ・サイドとなり、ハミルトンはグラベルに押し出されて10番手まで後退。さらにルクレールがパラボリカでクラッシュし、モンツァを埋め尽くしたティフォシにとって厳しい展開となった。

    ハミルトンは最終的に6位まで挽回したものの、選手権首位アントネッリとの差は3勝分を超えるポイント差に広がった。

    勝者:マックス・フェルスタッペン
    レッドブル・レーシングは2026年マシンを改善するために多くの課題を抱えているが、マックス・フェルスタッペンは見事なオーバーテイクを連発し、マシンを3位表彰台まで引き上げた。

    フェルスタッペンは週末を通じてマシンバランスに満足しておらず、決勝でもデプロイメントの問題に苦しんでいる様子があった。それでもメルセデス勢に続く表彰台を確保した。

    モンツァでは2022年、2023年、2025年に優勝しており、今回が勝利以外では初めての表彰台。今季では5度目のトップ3入りとなった。

    敗者:アストンマーティン
    アストンマーティンは、ホンダ製パワーユニットの弱点を考えれば「スピードの神殿」と呼ばれるモンツァが厳しい戦いになることを事前に認識していた。そして、その懸念が現実となった。

    予選Q1では今季7度目となる最も遅い2台となり、ランス・ストロールは22番手で自身通算100回目のQ1敗退を喫した。

    決勝ではフェルナンド・アロンソのマシンにトラブルが発生してリタイア。ストロールも油圧系とみられる問題によってレースを終えた。これでアストンマーティンは今季4度目のダブルリタイアとなった。

    角田裕毅 イタリアグランプリ

    勝者:ピエール・ガスリー
    ピエール・ガスリーは、F1史に残る予選パフォーマンスのひとつを披露し、191回目のグランプリ出走で自身初のポールポジションを獲得した。

    決勝ではそのポジションを維持することはできなかったものの、巧みなレース運びで7位フィニッシュ。中団勢のトップとしてチェッカーを受けた。

    今季9度目のポイント獲得となり、レッドブル/レーシングブルズのリアム・ローソンまで10ポイント差に迫った。

    チームメイトのフランコ・コラピントもグラベルへのコースオフがありながら9位でフィニッシュ。アルピーヌはチームズ選手権5位のレーシングブルズとの差を13ポイントまで縮めている。

    敗者:ハース
    ハースはモンツァに今季最大規模となるシャシーアップグレードを持ち込み、オリバー・ベアマンとエステバン・オコンの2台に新パーツを投入した。

    さらにベアマンには、フェラーリから供給された新仕様パワーユニットが搭載され、序盤にはポイント争いへの復帰を期待させる兆候が見られた。

    ベアマンは第2戦中国GPでQ3に進出して以来となる好位置の12番グリッドを獲得したが、決勝ではそこから順位を上げるだけのペースがなく14位。オコンもライバル勢よりタイヤデグラデーションが大きく、16位に終わった。

    ハースはこれで7戦連続ノーポイント。それでもチームズ選手権7位を維持している。

    勝者:アービッド・リンドブラッド
    アービッド・リンドブラッドは、印象的なルーキーシーズンをモンツァでも継続した。レーシングブルズのリンドブラッドは6戦連続でQ3進出を果たし、ポイント獲得を狙える位置につけた。

    決勝でも力強い走りを見せて8位に入り、直近9戦で8度目となるポイントを獲得した。

    純粋なパフォーマンスではアルピーヌに先行された週末だったが、レーシングブルズにとってはダメージを最小限に抑える結果となり、チームズ選手権5位を守った。

    敗者:リアム・ローソン
    リアム・ローソンにとって、レッドブル・レーシングの代役として臨んだ2戦目は、前戦オランダGPほどスムーズには進まなかった。

    エンジンコンポーネント交換によるグリッドペナルティを受けることが決まった段階から厳しい状況となり、予選では15番手だったものの、チームはピットレーンスタートを選択した。

    序盤には好スタートでいくつか順位を上げたが、ニコ・ヒュルケンベルグのアウディと接触してフロントウイングを破損。早期のピットストップを余儀なくされ、ポイント争いの可能性を失った。

    勝者:角田裕毅
    角田裕毅は、レーシングブルズの代役として2戦目となったF1イタリアGPで浮き沈みのある週末を過ごした。フリー走行では速さを見せた一方、予選ではQ1敗退を喫した。

    決勝のスタートでは理想的な位置にマシンを置くことができなかったものの、それはレース全体で見れば小さなミスにすぎなかった。その後はクリーンなレースを展開し、トップ10まで順位を上げて10位で1ポイントを獲得した。

    2026年型シャシーでまだ2戦目という状況を考えれば、評価できるパフォーマンスだった。2027年にF1のレギュラーシートを確保できるのではないかという期待を高める結果にもなった。

    アントネッリが19番手から母国優勝を成し遂げたメルセデスが最大の勝者となった一方、フェラーリやアストンマーティン、ハースには厳しいモンツァとなった。そして角田裕毅にとっては、レーシングブルズ復帰後2戦目で結果を残し、2027年のF1シート獲得に向けて存在感を示す週末となった。

  • 角田裕毅 F1日本人最多125ポイントで小林可夢偉に並ぶ

    角田裕毅 F1日本人最多125ポイントで小林可夢偉に並ぶ

    角田裕毅が、2026年F1第13戦イタリアGPで10位に入り1ポイントを獲得。F1通算獲得ポイントを125点に伸ばし、小林可夢偉が記録した日本人ドライバー最多ポイントに並んだ。

    2021年にF1デビューした角田裕毅は、114戦(111スタート)で125ポイントに到達。次に1ポイントでも獲得すれば、小林可夢偉を抜いて日本人F1ドライバーの通算獲得ポイントで単独トップに立つ。

    角田裕毅が小林可夢偉の125ポイントに到達
    イタリアGPではレーシングブルズから出場した角田裕毅が10位でフィニッシュ。1ポイントを加え、F1での通算獲得ポイントは125点となった。

    これで角田裕毅は、日本人F1ドライバーの通算獲得ポイントで小林可夢偉と並んだ。

    日本人ドライバーでは両者の125点が最多で、佐藤琢磨の44点、中嶋悟の16点、中嶋一貴の9点、鈴木亜久里の8点、片山右京の5点、中野信治の2点と続いている。

    小林可夢偉は2009年から2012年、そして2014年にF1へ参戦。トヨタ、ザウバー、ケータハムで通算76戦(75スタート)を経験し、125ポイントを獲得した。

    一方、角田裕毅は2021年にアルファタウリからF1デビュー。その後レーシングブルズ、レッドブル・レーシングでレギュラードライバーを務め、2026年はリザーブドライバーに回った。しかし、アイザック・ハジャーの負傷を受けてオランダGPとイタリアGPにレーシングブルズから出場し、イタリアGPが通算114戦目となった。次戦スペインGPでもレーシングブルズから3戦連続で出場することが決定している。

    両者は通算125ポイント、優勝0回、ポールポジション0回、ファステストラップ1回という数字で並ぶ。一方、小林可夢偉には1回の表彰台があり、角田裕毅はまだF1で表彰台を獲得していない。

    もちろん、F1では時代によってポイント制度や年間レース数が異なるため、通算ポイントだけで単純に成績を比較することはできない。それでも、日本人ドライバーとして最多の125ポイントに角田裕毅が到達したことは、大きな節目となる。

    小林可夢偉は日本人最後のF1表彰台獲得者
    小林可夢偉は2009年F1ブラジルGPでトヨタからデビュー。わずか2戦の出場ながら印象的な走りを披露し、翌2010年からザウバーのレギュラーシートを獲得した。

    F1で特に評価されたのが、積極的なオーバーテイクだった。ブレーキングで大胆にインへ飛び込みながらポジションを奪うスタイルで存在感を示し、ルイス・ハミルトンもその能力を高く評価していた。

    「彼はいくつか素晴らしいオーバーテイクをしている。僕たちはかなり共通しているところがあると思う。ほかの人たちより大きなリスクを取ることを恐れないんだ」

    小林可夢偉のF1キャリア最大のハイライトとなったのが2012年日本GPだ。鈴鹿サーキットで3位に入り、自身初の表彰台を獲得。日本人ドライバーによる母国F1表彰台は大きな盛り上がりを呼んだ。

    そして2026年現在も、小林可夢偉はF1で表彰台を獲得した最後の日本人ドライバーである。

    2014年にケータハムから参戦したのを最後にF1を離れた後も、小林可夢偉はトヨタとともに耐久レースで活躍。FIA世界耐久選手権(WEC)やル・マン24時間レースを舞台にキャリアを築いている。

    小林可夢偉

    14歳か15歳だった角田裕毅を小林可夢偉が指導
    角田裕毅と小林可夢偉には、125ポイントという数字以外にも興味深いつながりがある。

    角田裕毅がF1デビューを果たした2021年、小林可夢偉は若き角田裕毅を以前から知っていたことを明かしている。角田裕毅がホンダの育成プログラムへ進む以前、トヨタのレーシングスクールを訪れた際に指導したという。

    「彼は良かったよ。ホンダのスクールに入る前だったと思うけど、トヨタのスクールに来ていて、僕が教えていたんだ。14歳か15歳くらいだったと思う」

    当時、小林可夢偉は角田裕毅の才能を評価する一方、F1で成功するためにはマシンやチームとの相性が重要になると語っていた。

    「彼はうまくやれると思う。ただ、マシンやチームとうまくマッチできるかどうかが大事になる」

    当時の角田裕毅は、2021年開幕戦バーレーンGPでF1デビューを果たしたばかりだった。そのデビュー戦で9位に入り、日本人ドライバーとして小林可夢偉以来となるポイントを獲得した。

    それから5年以上をかけてポイントを積み重ね、2026年イタリアGPでついに125ポイントに到達。かつて自身を指導した小林可夢偉の日本人最多記録に並んだ。

    次戦スペインGPでもレーシングブルズから出場する角田裕毅。次に獲得する1ポイントは126点目であると同時に、日本人F1ドライバーの通算獲得ポイント記録を更新する歴史的な1点となる。

  • 角田裕毅 F1スペインGP出場が正式決定 レーシングブルズから3戦連続参戦

    角田裕毅 F1スペインGP出場が正式決定 レーシングブルズから3戦連続参戦

    角田裕毅が、2026年F1第14戦スペインGPにレーシングブルズから出場することが正式に決定した。チームが発表し、F1公式も角田裕毅が今週末のマドリードで引き続きレーシングブルズをドライブすることを明らかにした。

    角田裕毅はオランダGPでレーシングブルズのレースシートに復帰し、イタリアGPでは10位入賞。スペインGPで3戦連続の参戦となり、アービッド・リンドブラッドと再びコンビを組む。

    レーシングブルズが角田裕毅の出場を正式発表
    レーシングブルズはスペインGPを前に、角田裕毅の出場継続を正式に発表した。

    「裕毅は今週末のマドリードでも引き続きチームから出場する」

    F1公式もドライバーラインナップを発表し、「リアム・ローソンと角田裕毅は今週末のスペインGPでも、それぞれレッドブル・レーシングとレーシングブルズから再び出場する」と伝えた。

    今回の体制継続は、アイザック・ハジャーが負傷からの復帰を見送ったことによるものだ。ハジャーは夏休み中のトレーニングで左手首を負傷し、オランダGPとイタリアGPを欠場。ローソンがレッドブル・レーシングで代役を務め、それに伴って角田裕毅がレーシングブルズのレースシートに復帰している。

    ハジャーは回復が順調に進んでいるものの、レッドブルは「まだコックピットに戻れる状態ではない」と判断。スペインGPでもローソンがマックス・フェルスタッペンのチームメイトを務めることになり、角田裕毅のレーシングブルズでの参戦継続が決まった。

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム) スペイングランプリ

    イタリアGPでは復帰2戦目で10位入賞
    角田裕毅はレーシングブルズ復帰2戦目となった前戦イタリアGPで10位に入り、復帰後初のポイントを獲得した。

    モンツァでは赤旗後の再スタートでグリッド位置を間違え、スタート手順がやり直される場面もあったが、実際のスタートでは順位を上げ、ポイント圏内まで浮上。最終的に10位でチェッカーを受けた。

    スペインGPでは、マドリードの市街地コースが新たな舞台となる。角田裕毅にとってはレーシングブルズ復帰後初めて経験するコースとなり、イタリアGPに続く2戦連続入賞を目指す週末となる。

  • 角田裕毅 F1イタリアGPで10位入賞「久々のレースでポイントなら悪くない」

    角田裕毅 F1イタリアGPで10位入賞「久々のレースでポイントなら悪くない」

    角田裕毅は、2026年F1第13戦イタリアGPの決勝を10位でフィニッシュし、レーシングブルズ復帰後2戦目でポイントを獲得した。14番手から追い上げ、赤旗後の再スタートではグリッド位置を間違える場面もあったが、再開後に順位を上げてトップ10に食い込んだ。

    アイザック・ハジャーの代役としてF1オランダGPからレーシングブルズに復帰した角田裕毅。

    モンツァでは予選Q1敗退という悔しい結果に終わったものの、決勝ではアウディ勢やオリバー・ベアマンをかわし、チームメイトのアービッド・リンドブラッドの8位とともにダブル入賞を果たした。

    再スタートでグリッド位置を間違える
    決勝序盤、シャルル・ルクレールのクラッシュによってレースは赤旗中断となった。その後のスタンディングスタートに向けた整列で、角田裕毅は最初に誤ったグリッドボックスへ停止。正しい位置へ移動しようとしたものの完全に収めることができず、スタート手順は中止され、エクストラフォーメーションラップが行われた。

    レース後、その場面について質問された角田裕毅は、苦笑交じりに自らのミスを認めた。

    「まあ、それについては話さなくてもいいですよね(笑)。数カ月レースをしていなかったので、ちょっと混乱してしまいました。かなりひどい言い訳ですけどね」

    それでも、仕切り直しとなったスタートでは好発進を決めた。角田裕毅はアウディ勢とベアマンを攻略してポイント圏内へ浮上し、その後も10位を守ってチェッカーを受けた。

    「ポイントを取れたなら悪くない」
    角田裕毅は10位という結果について、F1での実戦から離れていた期間を考えれば満足できるものだと語った。

    「でも、いいレースでしたし、チームには本当に感謝しています。アブダビ以来、少し間が空いてから戻ってきてポイントを取れたので、悪くないと思います。これは喜んで受け取ります」

    レーシングブルズの公式コメントでも、ポイント獲得への喜びを強調した。

    「今日はいいレースができました。本当に結果には満足していますし、ポイント圏内に戻れてうれしいです。これだけ早く感覚を取り戻せるように助けてくれたVCARBのみんなに、本当に感謝しています」

    「ミディアムタイヤを最後まで持たせられるか少し心配していましたが、予想以上にうまく機能してくれました」

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    予選Q1敗退「ペースはあったので悔しかった」
    前日の予選ではQ1敗退を喫していた角田裕毅だが、純粋なマシンの速さだけが原因だったわけではないと説明する。

    「僕のエネルギーマネジメントやデプロイメント、準備、アウトラップ、それにマシン側の部分も少し混ざっていました。その差がQ1敗退につながるには十分な大きさでした」

    「ペース自体はあったので、かなり悔しかったです。でも同時に、こうしてチームにポイントを持ち帰ることができてうれしいです。特に僕たちはアルピーヌと激しく戦っていますから」

    リンドブラッドも8位に入り、レーシングブルズはイタリアGPで2台揃ってポイントを獲得。コンストラクターズ選手権で争うアルピーヌを相手に貴重な得点を持ち帰った。

    今後のF1出場機会にも「もちろん準備はできています」
    2戦続けて実戦を経験した角田裕毅は、レーシングブルズのマシンへの理解も着実に深まっているという。

    「マシンの新しい部分をいろいろ学ぶことを本当に楽しんでいますし、乗る機会を得るたびに積み上げていっています」

    そして、今後再びF1に出場する機会が訪れた場合についても意欲を示した。

    「もし今後またチャンスが巡ってくれば、もちろん準備はできています。ただ、一番大切なのはアイザックが順調に回復を続けることです。彼の回復を心から願っています」

    予選では思うような結果を残せなかった角田裕毅だが、決勝では14番手からポイント圏内まで挽回。再スタート時のミスこそあったものの、レーシングブルズ復帰2戦目を10位入賞で締めくくり、再び訪れるかもしれないF1出場の機会に向けて結果を残した。

  • アウディF1 角田裕毅の処分なしに異議 FIA裁定に上訴の意向を通知

    アウディF1 角田裕毅の処分なしに異議 FIA裁定に上訴の意向を通知

    アウディF1チームは、2026年F1イタリアGPの再スタート手順を巡り、角田裕毅を処分なしとしたFIA(国際自動車連盟)スチュワードの決定について、上訴する意向を正式に通知した。

    角田裕毅は赤旗後の再スタートでグリッドへの停止位置を巡って審議対象となったものの、スチュワードは「追加フォーメーションラップを引き起こしたとは認められない」と判断し、追加措置なし(No Further Action)としていた。

    しかし、角田裕毅が10位で獲得した1ポイントによって直接的な影響を受けたアウディが、この裁定に異議を唱えた。

    角田裕毅のグリッド位置を巡る審議
    シャルル・ルクレールのクラッシュによる赤旗中断後、レースはスタンディングスタートで再開される予定だった。

    14番グリッドからスタートする予定だった角田裕毅は、当初15番グリッドの方向へ進入したものの、その後右側へ修正。最終的には14番グリッドにマシンを停止させた。

    マシンはピットウォール側にわずかに角度がついた状態だったが、フロントタイヤの接地面はグリッドボックス前端のラインを越えておらず、いわゆるフォルススタート(false start)の位置にはなかった。

    しかし、レースディレクターのルイ・マルケスは、その状態でレースをスタートさせることに懸念を抱き、スタート手順を中止して追加のフォーメーションラップを実施した。

    その後、角田裕毅にはFIA F1レギュレーションの第B5.9.4条に違反した疑いがあるとして審議が行われた。

    同条では、ドライバーが追加のフォーメーションラップを発生させ、そのラップを走行できる場合、ラップ終了時にピットレーンへ入り、ピットレーン最後尾からスタートしなければならないと規定されている。

    FIAは「角田裕毅が原因ではない」と判断
    レーシングブルズ側は、角田裕毅のマシンがフォルススタートに該当する位置にはなく、他のドライバーにも影響を与えていなかったと主張。また、追加フォーメーションラップの「原因」が角田裕毅だったとは言えず、チーム側にも角田裕毅が原因だとの通知はなかったと説明した。

    スチュワードはこの主張を認め、追加フォーメーションラップについて「レースディレクターによる状況の評価の結果として生じた」と判断した。

    つまり、角田裕毅の停止位置そのものが規則上スタートできない状態だったため追加ラップが必要になったのではなく、レースディレクターが安全を期してスタートを中止したという整理だ。

    さらにスチュワードは、レーシングブルズには角田裕毅をピットレーンに入れて、そこからスタートさせるよう指示すべき理由はなかったと結論づけた。

    その結果、角田裕毅にストップ&ゴーペナルティを科す根拠はないとして「追加措置なし」とされた。

    アウディ vs 角田裕毅

    アウディがFIAの判断に異議
    だが、アウディは第B5.9.4条の適用について異議を唱え、スチュワードの決定に対して上訴する意向を通知した。

    「イタリアGP後、我々は追加フォーメーションラップを引き起こしたドライバーに対し、ピットレーンに入り、そこからレースを再開することを求める第B5.9.4条の適用について懸念を提起した」

    アウディは声明でそう説明した。

    「スチュワードは追加措置なしとの決定を下し、我々は上訴する意向を通知した。この件は現在FIAの上訴手続きの対象となっているため、現段階でこれ以上のコメントは控える」

    上訴意向の通知によって、アウディには正式に上訴を進めるか、それとも取り下げるかを決定するための96時間が与えられる。

    裁定が覆ればボルトレトが10位に浮上
    アウディにとって、この上訴の結果はポイントに直結する。

    角田裕毅はイタリアGPを10位でフィニッシュし、レーシングブルズ復帰後初となる1ポイントを獲得した。

    一方、仮に角田裕毅にレース中に消化されなかったストップ&ゴーペナルティが適用される場合、F1のスポーティングレギュレーションに基づいて30秒のタイムペナルティへと換算される。

    その場合、角田裕毅は10位から15位へ降格し、11位だったアウディのガブリエル・ボルトレトが10位へ繰り上がって1ポイントを獲得することになる。

    アウディは現在コンストラクターズ選手権8位につけており、ポイント獲得の可能性があるだけに、第B5.9.4条の解釈を巡るFIAの判断に異議を申し立てた格好だ。

    一方、現時点で正式な結果は変更されておらず、角田裕毅の10位とレーシングブルズの1ポイントは維持されている。今後はアウディが期限内に正式な上訴へ進むかどうか、そして進んだ場合にFIAの裁定が維持されるかが焦点となる。

  • 角田裕毅 F1イタリアGPは処分なしで10位確定「再スタートやり直しの原因ではない」

    角田裕毅 F1イタリアGPは処分なしで10位確定「再スタートやり直しの原因ではない」

    角田裕毅が2026年F1イタリアGP決勝の再スタート時にグリッド上で取った行動について、FIA(国際自動車連盟)のスチュワードは審議の結果、「これ以上の措置なし(No further action)」とする裁定を下した。

    シャルル・ルクレールのクラッシュによる赤旗中断後、スタンディングスタートに向けて各車がグリッドに戻った際、角田裕毅は当初グリッドの左側へ向かっていたが、自身が間違ったグリッド位置に向かっていることに気づき、方向を変えて正しいグリッドボックスにマシンを停止させた。

    その後、レースコントロールの判断でスタート手順が中止され、エクストラフォーメーションラップが実施された。

    この一件について角田裕毅にはFIA F1レギュレーション第B5.9.4条違反の疑いがかけられたが、スチュワードは映像やオンボード映像、関係者の証言を検証。角田裕毅がエクストラフォーメーションラップの「原因」だったとは認められないと結論づけた。

    角田裕毅は正しいグリッドボックス内に停止
    FIAの裁定文によると、22号車の角田裕毅はグリッドへ向かう際、当初はグリッドの左側へ進んでいた。しかし、自分が間違ったグリッド位置へ向かっていることに気づき、進行方向を変更。正しいグリッドボックスへマシンを移動させ、ボックス内の正しい位置に停止した。

    スチュワードは複数のカメラ映像によって、この事実を確認したとしている。

    その一方で、レースディレクターは角田裕毅のマシンがグリッドボックスへ接近する際の動きを見て、安全上の判断からエクストラフォーメーションラップを実施することを決定した。

    レースディレクターは証言の中で、グリッドへ向かう22号車の挙動を踏まえ、「その位置にマシンがいる状態でレースをスタートさせることに不安があった」と説明した。

    レーシングブルズ「角田裕毅はフォルススタートの位置ではなかった」
    これに対してレーシングブルズ側は、角田裕毅のマシンは規則上、フォルススタート(false start)に該当する位置にはなかったと主張した。

    チームは第B5.1.1c条を根拠として、フロントタイヤの接地面がグリッドボックスの前方および側方のラインから外れていなかったことを指摘した。

    また、ドライバーズミーティングでは、スタート時のトラックリミットはピットウォールであるとレースディレクターから説明されていたという。角田裕毅のマシンは右を向いていたものの、スタート位置から動き出すためには少なくとも4メートルのスペースがあり、他のドライバーが22号車の位置によって影響を受ける状況でもなかったとチームは説明した。

    さらにレーシングブルズは、角田裕毅自身がエクストラフォーメーションラップの「原因」ではなく、レースコントロールからチームまたはドライバーに対し、22号車がその原因と判断されているとの連絡も一切なかったと主張した。

    スチュワードは、これらの主張をすべて認めた。

    「スチュワードは上記の点に同意し、エクストラフォーメーションラップは22号車のドライバーによって直接引き起こされたものではなく、レースディレクターによる状況判断の結果だったと考える」

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    本来はピットレーンスタートと10秒ストップ&ゴーの可能性
    今回の審議が複雑になった理由は、第B5.9.4条の規定にある。

    同条では、エクストラフォーメーションラップの原因となったドライバーが、そのラップ終了時にピットレーンへ入り、そこからスタートしなければならないと定められている。そして、それを行わなかった場合に初めて、10秒ストップ&ゴーペナルティが義務的に科される。

    つまり、ペナルティそのものは「エクストラフォーメーションラップを発生させたこと」に対して科されるものではなく、「その原因となったドライバーがピットレーンへ入らず、そこからスタートしなかったこと」に対して科される。

    しかし今回、レーシングブルズにも角田裕毅にも、自分たちがエクストラフォーメーションラップの原因とみなされているという通知はなかった。

    スチュワードはここを重要な問題として指摘した。

    「ピットレーンへ入り、そこからスタートするという要件を遵守するためには、ドライバーは自分がエクストラフォーメーションラップの原因であることを知る必要がある」

    過去には、フォトグラファーの位置など外的要因によってエクストラフォーメーションラップが実施されたケースもあり、単に追加のフォーメーションラップが指示されたからといって、ドライバー側が自分を原因だと判断することはできないという考えだ。

    FIAの連絡手順にも問題を指摘
    スチュワードは、角田裕毅が規則に従って自身のグリッドボックス内に停止していたことから、レーシングブルズには角田裕毅へピットレーンに入るよう指示する理由がなかったと判断した。

    「エクストラフォーメーションラップをドライバーが直接引き起こしたかどうかにかかわらず、チームとドライバーは自分たちがその原因とみなされていることを認識していなかった」

    「したがって、このケースでストップ&ゴーペナルティを科すことはできないと判断し、これ以上の措置を取らないことを決定した」

    一方、スチュワードはレースディレクターについて、安全を優先して誠実に判断したことも明記。エクストラフォーメーションラップを命じたこと自体を問題視してはいない。

    そのうえでFIAに対し、今後はエクストラフォーメーションラップの原因と判断されたチームとドライバーへ、その事実を伝える手続きを導入することを検討すべきだと提言した。これによって、対象となったドライバーが第B5.9.4条に従い、ピットレーンからスタートできるようにする必要があるとしている。

    結果として角田裕毅にペナルティは科されず、今回のエクストラフォーメーションラップは角田裕毅の直接的な行為によって発生したものではなく、レースディレクターが安全上の観点から状況を評価した結果だった、というのがFIAスチュワードの最終判断となった。

  • 角田裕毅 F1イタリアGP再スタートで位置間違え エクストラフォーメーションラップ

    角田裕毅 F1イタリアGP再スタートで位置間違え エクストラフォーメーションラップ

    2026年F1イタリアGP決勝は、シャルル・ルクレールのクラッシュによる赤旗中断後の再スタートで、角田裕毅がグリッド上の位置を間違えたことによりスタート手順が中止され、エクストラフォーメーションラップが行われる展開となった。

    モンツァで行われた第13戦イタリアGPは、序盤にルクレールが最終コーナーでクラッシュ。レースは赤旗中断となり、その後スタンディングスタートによる再開に向けて各車がグリッドに整列した。

    角田裕毅がグリッド位置を間違える
    再スタート直前、通常のスタートシグナルではなく、スタート中止を示すアボートライトが点灯。各車はスタートせず、もう1周のフォーメーションラップを行うことになった。

    原因となったのは角田裕毅だった。

    リプレイ映像では、角田裕毅がグリッドに戻ってきた際にマシンを左側へ寄せた後、自身が停止すべきグリッドボックスが右側だったことに気付く様子が確認された。しかし、その時点では正しい位置へ移動することができず、グリッドボックス内の所定の位置にマシンを収めることができなかった。

    F1公式も「角田裕毅がグリッドボックス内の正しい位置についていない」と伝え、これによってスタート手順は中止。全車がエクストラフォーメーションラップへ向かった。

    追加の1周がタイヤ戦略にも影響
    エクストラフォーメーションラップは、再スタートに向けた各車のタイヤにも影響を与えることになった。

    赤旗中断前にミディアムタイヤを履いていたドライバーはハードタイヤへ変更。一方、ルイス・ハミルトンやマックス・フェルスタッペンらはソフトからミディアムへ変更しており、追加された1周によってタイヤをさらに温める機会を得ることになった。

    角田裕毅のグリッド位置の間違いによって再スタートは一度仕切り直され、2026年F1イタリアGPはエクストラフォーメーションラップを経て再開された。

    角田裕毅はミディアムで10番手まで浮上
    それでも角田裕毅は再スタート時の出来事を引きずることなく、ミディアムタイヤで積極的にポジションを上げていった。

    9周目には10番手まで浮上してポイント圏内へ進出。さらに前を走るハースのオリバー・ベアマンの背後に迫り、オーバーテイクの機会をうかがう展開となった。

    F1公式ライブテキストも「再スタート時の一件は忘れ、角田は彼が最も得意とすることをやっている――積極的に戦っている」とその走りを評価。「10番手まで上がり、ベアマンの背後にぴったりついている。レーシングブルズにはここでまずまずのペースがある」と伝えた。

    再スタート時には思わぬミスがあった角田裕毅だが、その後はミディアムタイヤで挽回し、ポイント獲得を狙える位置まで順位を上げた。

    FIAがスタート手順違反をレース後に審議
    一方、FIAスチュワードは角田裕毅の一件について、スタート手順違反(Starting Procedure Infringement)の疑いでレース後に審議すると発表した。

    FIAは現地時間15時41分47秒、「22号車(TSU)に関するインシデントはレース後に審議される。スタート手順違反」と通知した。

    審議対象となったのは、赤旗中断後の再スタートに向けてグリッドに整列した際の角田裕毅の停止位置だ。グリッドボックス内の正しい位置にマシンを停止できなかったことでスタート手順が中止され、エクストラフォーメーションラップが行われた。

    現時点でペナルティが科されるかどうかは決まっておらず、レース終了後にスチュワードが判断を下すことになる。

  • 角田裕毅 2027年F1シート交渉「レースに戻ったことでいったん保留」

    角田裕毅 2027年F1シート交渉「レースに戻ったことでいったん保留」

    角田裕毅は、2027年のF1レギュラーシート獲得に向けて進めていた他チームとの話し合いについて、レーシングブルズから実戦復帰したことで「いったん保留になっている」と明かした。

    前戦オランダGPでアイザック・ハジャーの代役として急きょF1復帰を果たした角田裕毅は、F1イタリアGPでも引き続きレーシングブルズをドライブ。2027年のF1復帰を最優先に掲げるなか、他チームから接触があったことをすでに認めていたが、実戦復帰によって状況に変化が生じている。

    他チームとの話し合いは実戦復帰で一時保留
    角田裕毅はこれまで、2027年のF1シートを巡って他チームから電話があったことを明かしている。具体的なチーム名は伏せているものの、「お互いを知ったり、状況がどうなっているのかを確認したり」という段階の話し合いが行われていた。

    イタリアGPを前に改めて自身の将来について尋ねられた角田裕毅は、ここ数週間で接触があったことを認めたうえで、現在の状況を説明した。

    「はい、ここ数週間で何度か電話をもらいました。でも、今のところ具体的なものはありません」

    「今は、今回起きたことと僕がレースに戻ったことによって、話はいったん保留になっています」

    前戦オランダGPから突然レースに復帰したことで、角田裕毅を取り巻く状況は大きく変わった。交渉が終了したわけではなく、レーシングブルズで与えられた実戦機会が、今後の去就を左右する新たな材料となっている。

    イタリアGP出場は直前まで確定せず
    角田裕毅のイタリアGP出場は、早い段階から確定していたわけではなかった。ハジャーの状態が確認されるなか、角田裕毅はどちらの状況にも対応できるよう、出場決定前日にはシミュレーターで準備を進めていたという。

    「前日はシミュレーターに乗って、どちらになっても準備できるようにしていました。午後早くまでは確定していなくて、そのときに正式に『オーケー、裕毅が走る』と言われました」

    「とてもうれしいです。僕はイタリアとは特別なつながりがあります」

    ザントフォールトに続く2戦連続の実戦となったが、モンツァでは2026年F1マシンのエネルギーマネジメントという異なる課題に直面することになった。

    モンツァはエネルギーマネジメントが大きな課題
    高速区間の多いモンツァでは、ザントフォールトとはエネルギーの使い方が大きく異なる。角田裕毅は、2026年F1レギュレーション下では特に難しいサーキットになると説明していた。

    「ザントフォールトはエネルギーを管理するうえでは最も簡単なサーキットのひとつでしたし、ある程度はスムーズにマシンへ適応できました。でも、ここはエネルギー供給がない状態では最も難しいサーキットです」

    「まったく違いますし、このレギュレーションがどれだけ複雑なのかが分かります。エネルギーマネジメントとブレーキング時の回生について、かなり練習する必要があります」

    さらに、コースへ出る段階からエネルギーの使い方を考えなければならない点も、モンツァ特有の難しさとして挙げていた。

    「ザントフォールトでは、アウトラップやフォーメーションラップで何かをする必要はありませんでした。エネルギーは十分に充電されていて、フィニッシュラインを通過すれば準備が整っていました」

    「でも、ここモンツァではフォーメーションラップの段階からエネルギーの供給について考えて、プッシュラップに向けたラップのどこでブーストを使うのかまで考えなければなりません。レースが一番大きなチャレンジになると思います」

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    「第二の故郷」イタリアで流れを変えたい
    角田裕毅にとってイタリアは特別な場所だが、モンツァでのF1戦績にはこれまで恵まれていない。イタリアGPを前に、今回のチャンスを生かして流れを変えたいと語っていた。

    「プレッシャーはありません。でも、ここではいい結果を出したいです。僕はこのサーキットで一度もいい結果を残せていません」

    「4、5年の間に3回リタイアしていますし、2回はスタートすらできませんでした! 何が起きるか分かりません!」

    「今回のチャンスで運が僕の方に向いてくれることを願っています。ここは僕にとって第二の故郷のような場所です。イタリアもイタリアの人たちも大好きですし、いい結果を残せればと思っています」

    2027年のF1シートを巡る話し合いはいったん保留となったものの、角田裕毅にとって現在の実戦復帰そのものが将来に向けた重要なアピールの機会となっている。レーシングブルズでの走りが、今後の交渉を再び動かす材料になる可能性もある。

  • 角田裕毅 F1イタリアGP予選Q1敗退「ストレートだけで0.5秒以上失った」

    角田裕毅 F1イタリアGP予選Q1敗退「ストレートだけで0.5秒以上失った」

    角田裕毅は、2026年F1イタリアGPの予選を17番手で終え、Q1敗退を喫した。レーシングブルズのマシンにはQ3進出を狙える速さがあった一方、角田裕毅はストレートで大きくタイムを失うなど、マシンのパフォーマンスを十分に引き出せない状況に直面した。

    角田裕毅は1分23秒755を記録したものの、Q2進出ラインには0.139秒届かなかった。予選後には「自分でコントロールできることは最大限やった」と語り、コーナーでの走りにはQ2へ進出できるだけの手応えがあったと説明した。

    FP3からトラブルを抱えたまま予選へ
    角田裕毅にとって、モンツァでの土曜日は予選前から難しい展開となった。

    FP3ではソフトタイヤでクリーンな走行をまとめることができず、予選を前にチームは燃料漏れへの対応を迫られた。その影響でQ1ではコースインが遅くなり、スリップストリームの確保やタイヤ、パワーユニットの準備が重要となるモンツァで厳しい状況に置かれた。

    角田裕毅はチーム公式リリースで、ザントフォールトとは大きく異なるモンツァ特有の難しさを説明した。

    「今日は残念でしたし、僕たちが求めていた結果をうまく出すことができませんでした。ここはものすごく複雑で、ザントフォールトとはかなり違います。特にアウトラップの準備や、パワーユニットとタイヤを適切なウインドウに入れる部分が難しいです」

    「残念ながら、重要な場面ですべてをまとめることができませんでした。明日は15番手からスタートするので、そこからいくつか順位を上げられればと思います。またマシンに乗って、何ができるかを見るのを楽しみにしています」

    角田裕毅は予選では17番手だったが、パワーユニット交換によるグリッド降格を受けるドライバーがいるため、決勝は15番グリッドからスタートする。

    「ストレートだけで0.5秒以上失っていた」
    予選後のインタビューでは、角田裕毅はさらに具体的にQ1敗退の原因について言及した。

    最終アタックではセクター3も伸びなかったが、本人によれば問題は特定のセクターだけではなく、予選全体を通して「もっと大きな何か」が欠けていたという。

    「いくつか理由があります。セクター1とかセクター3だけということではなくて、予選全体として、もっと大きな何かが欠けていたと思います」

    「FP1のころからいくつか問題があって、特に僕たちのマシンには課題がありました。チームはそれを解決するためにものすごく努力してくれましたけど、それでも100%の状態にすることはできませんでした」

    角田裕毅は、短い時間のなかで修復作業を進めたチームへの感謝を示した一方、Q1ではストレートで大幅なタイムロスがあったことを明かした。

    「チームの努力には本当に感謝しています。ただ、Q1では最初のランも2回目のランも、ストレートだけでほぼ……正確には分かりませんけど、0.5秒以上とか、それくらい失っていました。セクター1だけでもかなり失っていました」

    「何が起きていたのか、何が原因だったのかは分かりませんけど、あまり楽しめる状況ではありませんでした」

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    「コーナーだけを見れば十分な速さはあった」
    それでも角田裕毅は、自身のドライビングについてはできる限りの仕事をしたと強調する。

    「でも、自分でコントロールできることについては最大限やったと思います。コーナーだけを見れば、そこに行くには十分な速さがあったと思います。明らかに十分でした」

    チームメイトのアービッド・リンドブラッドはQ1とQ2を突破し、6戦連続となるQ3進出を果たして10番手。リンドブラッド自身は最終アタックで約0.1秒を失ったとして、8番手も可能だったと振り返っている。

    リンドブラッドがQ3まで進んだことで、レーシングブルズのマシンそのものにはポイントを争えるポテンシャルがあることは示された。一方で角田裕毅は、コーナリングではQ2進出に十分な速さがあったとの認識を示しており、ストレートで発生した大幅なタイムロスがQ1敗退に直結した形だ。

    決勝までに改善できるか
    角田裕毅にとって焦点となるのは、決勝までにストレートで失っていたパフォーマンスをどこまで取り戻せるかだ。

    予選後、現在のマシン状態のままでは決勝も難しくなるのではないかと問われると、角田裕毅はFP3から予選までとは違い、レースまでには原因を調べる時間があると語った。

    「改善できる可能性はあると思います。少なくともFP3から予選までの間は時間がありませんでしたけど、今回はもう少し時間があります。何ができるかはまだ分かりませんけど、見てみます」

    17番手という予選結果からペナルティ適用によって15番グリッドへ繰り上がる角田裕毅。決勝では、予選で本来のパフォーマンスを発揮できなかったマシンを改善し、ポイント圏へどこまで近づけるかが焦点となる。

  • 角田裕毅 F1イタリアGP前に200人の晩餐会参加「一人で走っているわけではない」

    角田裕毅 F1イタリアGP前に200人の晩餐会参加「一人で走っているわけではない」

    2026年F1イタリアGPを前に、レーシングブルズの角田裕毅が、モンツァで開催されたバリラとF1による特別イベント「La Tavolata(ラ・タヴォラータ)」に参加した。F1パドックを支える200人以上が約100メートルの巨大テーブルを囲み、レースを成り立たせる「チームワーク」を祝った。

    角田裕毅は自身のレースエンジニアであるアレクサンドル・イリオプロスとともに出席。

    「F1では決して一人で走っているわけではありません」と語り、普段のレースウイークではなかなか持てない交流の時間が、チーム内の信頼関係を築くうえで特別なものだったと振り返った。

    角田裕毅 レースエンジニアと「La Tavolata」に参加
    イタリアGP開幕を翌日に控えた木曜夜、バリラとF1はモンツァで「La Tavolata」を開催した。F1のパドックに関わるさまざまな職種の人々が、一つのテーブルを囲む初の試みとして企画されたイベントだ。

    レーシングブルズからは角田裕毅、レースエンジニアのアレクサンドル・イリオプロスをはじめ、チームメンバーが参加した。

    会場にはドライバーやチーム代表だけでなく、メカニック、エンジニア、ストラテジスト、セーフティカーおよびメディカルカーのドライバー、パーソナルトレーナー、タイヤ技術者など、F1のレースウイークを支える200人以上が集まった。

    中心に設けられたのは、全長約100メートルに及ぶ巨大なテーブル。料理はミシュラン三つ星シェフのマッシモ・ボットゥーラが監修し、F1パドッククラブのオフィシャルサプライヤーであるDO&COとの協力により、バリラのパスタを中心としたメニューが提供された。

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    角田裕毅「すべての中心にあるのはチームワーク」
    角田裕毅は、サーキットで結果を出すためにはドライバーだけでなく、多くのスタッフの力が不可欠だと強調した。

    「今夜、バリラのLa Tavolataに参加できて本当にうれしかったです。F1では決して一人で走っているわけではありません。今夜は、コース上でもコース外でも勝つために、どれだけ多くの人たちが必要なのかを示してくれました」

    「僕たちがやっていることすべての中心にあるのはチームワークですし、こういう時間の中で人間関係や信頼を築いていくものだと思います。レースウイーク中には、こういうことができる機会はほとんどないので、今回は本当に特別でした」

    レーシングブルズにとっても、ドライバーとチームの結びつきは活動の根幹にある。1周ごと、1セッションごとの積み重ねだけでなく、緊張感から離れた時間も信頼関係を築く重要な機会になるという考えだ。

    角田裕毅(イタリアグランプリ)

    元F1ドライバーのパオロ・バリラ「成功の裏には必ずチームがいる」
    バリラ・グループ副会長で、自身もF1ドライバーとしてレースを戦った経験を持つパオロ・バリラも、時代が変わってもチームワークの重要性は変わらないと語った。

    「私がF1でレースをしていたとき、すぐに学んだことがあります。すべてのラップ、すべての決断、そしてすべての結果は、自分の周囲にいる人々にも左右されるということです」

    「現在のマシンやテクノロジーは当時とは大きく異なりますが、その原則は変わっていません。あらゆるパフォーマンスの背後にはチームが存在し、その信頼、専門知識、献身が成功を可能にしています」

    「La Tavolataは、そうした人々と、彼らが毎回のレースウイークで果たしている役割を称えるものです。テーブルを囲んで共有した時間は、競争のアドレナリンの中に友情と喜びを加えてくれました」

    モンツァで「勝利は一人では生まれない」を形に
    F1ではドライバーが最も目立つ存在となる一方、1台のマシンを走らせるまでには設計、セットアップ、戦略、タイヤ、フィジカル面など多くの専門スタッフが関わっている。La Tavolataは、その普段は表舞台に立つことの少ない人々も含め、パドック全体を一つのチームとして捉えるイベントとなった。

    特に角田裕毅がレースエンジニアのイリオプロスと参加したことは、そのテーマを象徴している。無線を通じてドライバーと直接コミュニケーションを取り、マシンの状態や戦略を共有するレースエンジニアは、レースウイークにおける最も重要なパートナーの一人だ。

    高速のモンツァで始まるF1イタリアGP。その競争を前に、角田裕毅とレーシングブルズは、コース上の結果を支える「人」と「信頼」にあらためて焦点を当てる時間を過ごした。