カテゴリー: 角田裕毅

  • 角田裕毅 F1スペインGP初日「セッションごとにペースを築いてきている」

    角田裕毅 F1スペインGP初日「セッションごとにペースを築いてきている」

    角田裕毅は、2026年F1第14戦スペインGPの初日を振り返り、FP1でパワーステアリングのトラブルに見舞われながらも、FP2では8番手まで順位を上げたことに手応えを示した。

    初開催となるマドリンクで十分な走行時間を確保できなかった角田だが、「マシンの感触はいい」とコメント。レーシングブルズもFP1からFP2にかけてマシンを大きく改善できたとしており、土曜日の予選では2台そろってQ3進出を目標に掲げている。

    FP1はパワーステアリング問題で18番手
    角田にとってスペインGPの週末は、決して順調なスタートではなかった。

    FP1ではパワーステアリングに問題が発生し、セッション途中でピットへ戻ることを余儀なくされた。ソフトタイヤではアウトラップとインラップだけに終わり、アタックラップを記録できないまま走行時間を大きく失った。

    角田のFP1ベストは1分36秒939で18番手。一方、チームメイトのアービッド・リンドブラッドは1分35秒033で7番手につけ、初開催のマドリンクでレーシングブルズの速さを示していた。

    FP2で8番手に浮上 トラフィックにも遭遇
    FP2では角田も本格的にソフトタイヤでのアタックを行い、1分34秒758をマーク。トップのアンドレア・キミ・アントネッリから1.096秒差の8番手に入った。

    アタック中には低速走行していたルイス・ハミルトンに追いつき、ラップを断念する場面もあった。ハミルトンは角田に気づくと手を挙げて謝罪しており、角田自身もFP2ではトラフィックによって走行が難しくなったと振り返っている。

    それでもFP1で失った走行時間を考えれば、トップ10まで順位を上げたFP2は前向きな内容となった。

    「今日は一番クリーンな一日ではありませんでしたが、新しいコースは本当に楽しめました。走っていてすごく楽しいです」

    「ここでは自信が重要なので、FP1で走行時間を失ったのは理想的ではありませんでした。それにFP2では少しトラフィックもあって、より難しくなりました」

    「全体としては、マシンの感触はいいです。セッションごとにペースを築いてきていますし、今は明日の予選ですべてをまとめることに集中しています」

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    レーシングブルズはFP2で大幅改善
    レーシングブルズはFP1からFP2に向けてセットアップを変更し、パフォーマンスを大きく向上させた。

    リンドブラッドはFP2で1分33秒890を記録し、アントネッリから0.228秒差の4番手。さらにタイムを伸ばそうとしたところでターン13の進入でリアを失い、バリアにクラッシュして赤旗の原因となったものの、本人に怪我はなかった。

    チーム代表のアラン・パーメインは、クラッシュを除けば非常に満足できる初日だったと評価した。

    「FP2でのアービッドのクラッシュを除けば、チームにとって素晴らしい一日だった。マシンは速いし、FP1からFP2にかけて施した変更によってペースは本当に改善した」

    「ここのコースも非常に印象的だ。興味深いサーキットを作り上げるために、多くの時間と努力が費やされたことがよく分かる」

    「明日の予選に向けて強力なパッケージがある。2台ともQ3進出を狙えると自信を持っている」

    FP1ではトラブルによって出遅れながらも、FP2で8番手まで挽回した角田。チームメイトが4番手につけたことでレーシングブルズのマドリンクとの相性の良さも見えており、角田にとって予選では初日の走行不足を補いながら、マシンのポテンシャルをどこまで引き出せるかが焦点となる。

  • 角田裕毅 F1スペインGP FP1でパワステトラブル 走行中断

    角田裕毅 F1スペインGP FP1でパワステトラブル 走行中断

    角田裕毅は、2026年F1第14戦スペインGPのフリー走行1回目(FP1)でパワーステアリングのトラブルに見舞われ、走行を中断した。

    初開催となるマドリンクで重要な走行時間を失う形となった。角田裕毅は無線でパワーステアリングに問題があることを訴えてピットへ戻り、その後、セッション中にコースへ復帰するのは難しいとの情報が伝えられた。

    角田裕毅が無線でパワーステアリングの異常を報告
    走行中、角田裕毅はチーム無線でステアリング系の異常を報告した。

    「パワーステアリングに問題がある」

    エンジニアから「今もまだ問題はある?」と確認されると、角田裕毅は症状が続いていることを伝え、ピットへ戻る判断を下した。

    「うん、問題がある。問題がある。ピットに入ろう。ボックス、ボックス」

    角田裕毅はミディアムタイヤで走行した後、ソフトタイヤを装着したものの、アウトラップとインラップをこなしただけで本格的なアタックには入れなかった。

    この時点で角田裕毅は12番手。現地からは、パワーステアリングの問題によってFP1中に再びコースへ出る可能性は低いと伝えられた。

    初開催マドリンクで痛い走行時間のロス
    今回のトラブルが角田裕毅にとって痛いのは、マドリンクがF1初開催のサーキットであることに加え、現在もレーシングブルズのマシンへの理解を深めている段階にあるためだ。

    角田裕毅はシミュレーターでのマドリンクの走行周回数も一部のドライバーより少ないとされ、FP1では可能な限り多くの実走データを集めることが重要だった。

    しかし、パワーステアリングの問題によってソフトタイヤでの本格的な走行に移ることができず、貴重なセッション時間を失うことになった。

    F1スペインGPは未知のマドリンクを舞台にした初開催だけに、FP1での周回数は通常以上に大きな意味を持つ。角田裕毅にとっては、パワーステアリングの問題を早急に解消し、以降のセッションで失った走行時間を取り戻すことが重要になる。

  • 角田裕毅 フェルスタッペンのF1マシン論に反論「僕はいい仕事をした」

    角田裕毅 フェルスタッペンのF1マシン論に反論「僕はいい仕事をした」

    角田裕毅が、2026年F1マシンではドライバーのインプットが以前ほど重要ではなくなったというマックス・フェルスタッペンの主張に反応した。フェルスタッペンは、その具体例として今季途中に異なるマシンへ乗り換えた角田裕毅とリアム・ローソンを挙げていた。

    フェルスタッペンは、新世代パワーユニットのエネルギーマネジメントによって、ドライバーが純粋に限界まで攻めることよりも、どこでアクセルを緩め、どこでエネルギーを使うかが重要になったと指摘。

    一方、角田裕毅は自身の結果をその議論と結びつけることには否定的で、「僕はいい仕事をした」と語った。

    フェルスタッペン「角田は初めて乗ってすぐ競争力があった」
    4度のF1ワールドチャンピオンであるフェルスタッペンは、2026年型マシンについて、ドライバーが従来とは異なるアプローチを求められていると主張している。

    「このスポーツの歴史を振り返れば、通常は最もコミットして、最も遅くブレーキを踏み、最も早くアクセルを開け、高速コーナーで最も攻めたドライバーが報われてきた。コーナーでタイムを稼げるからだ」

    しかし、2026年のマシンでは状況が変わったという。

    「でも今は常に『このコーナーでは少し抑えた方がいいかもしれない。アクセルを踏むのを遅らせよう。あるいは早めにブレーキを踏もう。リフトしよう。そうすればトップスピードが伸びる』といったことを考えている」

    「そういうことなんだ。すごく不自然だし、本来こうあるべきではない」

    フェルスタッペンは、その主張を説明する例として角田裕毅を名指しした。

    「失礼な意味ではないし、誰にも変な受け取り方をしてほしくないけど、裕毅を見てみればいい。彼はマシンに乗り込んだ」

    「それまで一度もそのマシンをドライブしていなかったのに、すぐに競争力を発揮した。リアムもレーシングブルズからレッドブルに乗り換えて、すぐに競争力を発揮した」

    「それは、こうしたマシンがドライバーのインプットに対して鈍感だからだ」

    角田裕毅「彼のコメントなので…」
    角田裕毅は、フェルスタッペンが自身を具体例として挙げたことについて質問されても、特に気にしていない様子を見せた。

    「彼のコメントなので……分からないです。正直、読んだだけです。それだけですね」

    一方で、2026年型F1マシンがこれまでとは異なる特徴を持っていること自体は認めている。

    「違うマシンなのは間違いないです。もちろん、エネルギーのデプロイメントなども違います」

    「当然、いくつかのコーナーでは完全に全開でプッシュできないような部分もあります。モンツァでも僕自身が経験したことです」

    2026年のF1では、パワーユニットにおける電動側の比重が大きくなったことで、エネルギーの使用と回生がラップタイムを左右する重要な要素となっている。そのため、単純にブレーキングを遅らせたり、アクセルを早く踏んだりすることが必ずしも最速につながるとは限らない。

    フェルスタッペンが問題視しているのも、この部分だ。ドライバーがマシンの物理的な限界を追求するだけではなく、ストレートで必要なエネルギーを確保するためにコーナーで意図的にペースを抑える場面が生じることを「不自然」だと感じている。

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    「僕はいい仕事をした。それだけです」
    ただし角田裕毅は、そうした2026年型マシンの特性と、自身がレーシングブルズ復帰後すぐに競争力を示したことを直接結びつける考えには同意しなかった。

    「でも、それだけです。彼のコメントから何かを受け取って、それを僕がこの2レースで見せた結果と比較するようなことはしていません」

    「すごく個人的なことだと思います。だから、僕はいい仕事をしたと思っています。それだけです」

    角田裕毅はF1オランダGPでレーシングブルズに復帰し、続くイタリアGPでは10位でフィニッシュ。復帰2戦目で今季初ポイントを獲得した。

    モンツァでは燃料漏れの影響を受けて予選Q1敗退を喫したものの、決勝では順位を上げてポイント圏内に到達。異なるマシンへの適応を短期間で進め、結果につなげた。

    フェルスタッペンは、その適応の速さを2026年型F1マシンの特性を示す一例として取り上げたが、角田裕毅自身はあくまでドライバーとして自分の仕事を果たした結果だと捉えている。

    エネルギーマネジメントがドライビングに大きな影響を与えている点ではフェルスタッペンと認識を共有しながらも、自身のパフォーマンスについては「僕はいい仕事をした」と明言した角田裕毅。2026年F1マシンを巡る議論に対し、自らの結果への自信を示す形となった。

  • アウディF1 角田裕毅のイタリアGP無罰裁定を正式上訴 1ポイント巡る争い

    アウディF1 角田裕毅のイタリアGP無罰裁定を正式上訴 1ポイント巡る争い

    アウディF1チームは、2026年F1イタリアGPで角田裕毅にペナルティを科さなかったFIAスチュワードの裁定について、正式に上訴を提出したことを明らかにした。

    モンツァでは、赤旗後の再スタートを前に角田裕毅のグリッドへの進入と停車姿勢を受けて追加のフォーメーションラップが実施された。角田はスタート手順違反の可能性について審議されたものの、スチュワードは「これ以上の措置は取らない」と判断。角田は10位でフィニッシュし、今季初ポイントとなる1ポイントを獲得した。

    アウディが96時間以内に正式上訴
    アウディはレース後、FIAスポーティングレギュレーション第B5.9.4条の適用について異議を唱え、まず上訴の意思を通知していた。

    この手続きによって与えられた96時間の猶予期間内に、アウディは正式に上訴するかどうかを検討。その結果、チームは実際に上訴手続きを進めることを決断した。

    アウディF1チームは声明で正式な上訴提出を認めた。

    「イタリアGP後、チームは第B5.9.4条の適用について懸念を提起した。この規則では、追加のフォーメーションラップを引き起こしたドライバーはピットレーンに入り、そこからレースを再開することが義務づけられている」

    「規則で定められた96時間以内に上訴を提出したことを確認できる。現在、この件はFIAの上訴手続きの対象となっているため、現段階ではこれ以上のコメントは差し控える」

    争点となっている第B5.9.4条では、追加のフォーメーションラップを引き起こし、その追加フォーメーションラップに参加できるドライバーについて、ラップ終了時にピットレーンへ入り、ピットレーン出口からスタートしなければならないと規定されている。

    角田裕毅は正しいグリッド枠内に停止
    問題が起きたのは、シャルル・ルクレールのクラッシュによる赤旗後の再スタートだった。

    14番グリッドからスタートする角田裕毅は、グリッドへ向かう際に当初反対側へ進入しかけた後、進路を修正。最終的には指定された14番グリッドの枠内にマシンを停止させたものの、マシンはピットウォール側へ向いた斜めの状態になっていた。

    レースディレクターのルイ・マルケスは、この状態のままスタートさせることに不安があるとしてスタートを中止し、追加のフォーメーションラップを指示した。

    そのため、角田が追加フォーメーションラップを「引き起こしたドライバー」に該当するのかが争点となった。

    レース後に審議したスチュワードは、角田のマシンがグリッド枠内に正しく収まっており、他のドライバーにも影響を与えていなかったことなどを考慮した。

    さらにマルケス自身が、追加フォーメーションラップは角田の違反によって自動的に必要になったものではなく、マシンの進入時の動きを見た自身の判断だったと説明した。

    スチュワードはこれを踏まえ、追加フォーメーションラップは「22号車のドライバーによって直接引き起こされたものではなく、レースディレクターによる状況判断の結果だった」と結論づけた。

    レーシングブルズにも角田にも通知なし
    もうひとつ重要なポイントとなったのが、レースコントロールからレーシングブルズにも角田裕毅にも、追加フォーメーションラップの原因が22号車であるとの通知がなかったことだ。

    第B5.9.4条に従うのであれば、原因となったドライバーは追加フォーメーションラップ終了時にピットへ入り、ピットレーンからスタートする必要がある。

    しかしスチュワードは、その義務を履行するためには、ドライバー側が自分が追加フォーメーションラップの原因だと認識している必要があると指摘した。

    レーシングブルズ側は、過去にはフォトグラファーの位置など、ドライバーとは無関係の外的要因によって追加フォーメーションラップが実施されたケースもあると主張した。

    今回、チームにもドライバーにも原因が角田であるとのメッセージは送られていなかった。

    さらに角田のマシン自体は指定されたグリッド枠内に収まっていたため、スチュワードはレーシングブルズに角田をピットレーンへ向かわせる理由はなかったと判断。最終的にペナルティを科さないことを決定した。

    アウディ F1 角田裕毅

    アウディは規則を「明確」と主張
    一方、アウディ側はこの解釈に異議を唱えている。

    アウディは、レースディレクターが角田のマシンの状態を理由にスタートを中止して追加フォーメーションラップを指示した以上、第B5.9.4条に照らせば角田がその原因になったと考えるべきだとの立場だ。

    つまり、レーシングブルズや角田に原因であることが通知されていたかどうかとは別に、角田は追加フォーメーションラップ終了時にピットレーンへ入り、そこから再スタートする必要があったという主張になる。

    アウディは、この規則の文言は明確であると考えており、今回の上訴を通じて今後同様のケースが発生した場合の規則適用について明確化することも求めている。

    ボルトレト「正しいことは正しい」
    今回の上訴結果によって直接利益を得る可能性があるのが、アウディのガブリエル・ボルトレトだ。

    イタリアGPで角田裕毅は10位、ボルトレトは11位でフィニッシュした。角田の結果に十分なペナルティが加算されて順位が逆転すれば、ボルトレトが10位に繰り上がり、1ポイントを獲得することになる。

    F1スペインGPを前にマドリードでアウディの上訴について質問されたボルトレトは、規則は明確だとの考えを示した。

    「ルールとしてはかなり明確だと思う。ドライバーが追加のフォーメーションラップを引き起こした場合、そのドライバーはピットレーンからスタートしなければならない。でも、あのケースで裕毅はそうしなかった」

    「だから、それがアウディが上訴している理由だと思う。僕たちは結果について上訴している。僕たちにとっては、順位が上がれば1ポイントになるからね。すべてのポイントが重要だし、結局のところ、正しいことは正しいと思う」

    今季11位が多すぎるのではないかと冗談交じりに問われると、ボルトレトは「ちょっと多すぎるね。僕が望んでいるよりも多いよ」と答えた。

    角田裕毅にとってイタリアGPの10位は、レーシングブルズ復帰2戦目で手にした今季初ポイントだった。一方、11位だったアウディにとっては、わずか1つの順位が選手権ポイントを左右する。

    上訴の焦点は、追加フォーメーションラップを実施する直接の判断を下したのがレースディレクターであっても、その判断のきっかけとなったドライバーを第B5.9.4条上の「原因」とみなすのかという点にある。FIAの上訴手続きによる結論次第では、角田のイタリアGPでの10位と今季初ポイントにも影響が及ぶ可能性がある。

  • 角田裕毅 2027年F1レギュラー復帰へ強い決意「リザーブ継続は望んでいない」

    角田裕毅 2027年F1レギュラー復帰へ強い決意「リザーブ継続は望んでいない」

    角田裕毅が、2027年にF1のレギュラーシートへ復帰したいという強い意思を示した。2026年はレッドブルのリザーブドライバーを務めているが、ザントフォールトとモンツァ、そして今週末のマドリードでレーシングブルズから実戦に復帰したことで、再びフルタイムでレースを戦いたいという思いを強めている。

    26歳の角田裕毅は、負傷したアイザック・ハジャーの代役としてリアム・ローソンがレッドブル・レーシングから出場していることに伴い、レーシングブルズでローソンの代役を担当。

    F1初開催となるマドリンクでのスペインGPが今季3度目の出場となる。

    モンツァで入賞「ポジティブな印象を残せた」
    2025年末にF1のレギュラーシートを失った角田裕毅は、2026年をレッドブルのリザーブドライバーとして迎えた。

    しかし、夏休み中にハジャーが左手首を負傷したことで状況が変化した。ローソンがレッドブル・レーシングでハジャーの代役を務める一方、角田裕毅にはレーシングブルズからグランプリに復帰する機会が巡ってきた。

    ザントフォールトでは予選12番手から決勝11位とポイント獲得まであと一歩に迫った。そして、続くモンツァでは予選17番手だったものの、複数のペナルティによって15番グリッドからスタートし、決勝では10位まで順位を上げて今季初ポイントを獲得した。

    マドリードで2027年に向けてすでに他チームとの接触があるのかと質問された角田裕毅は、交渉についてはマネージャーに任せ、自分自身は走りに集中していると説明した。

    「モンツァでは、特にポイントを獲得できたことで、ポジティブな印象を残せたと思います。そういったことはマネージャーに任せています」

    「僕自身は自分のパフォーマンスにより集中していますし、それがそういったすべてのことにも役立つと思います」

    「僕の最優先はF1」
    角田裕毅は、2027年に向けた自身の最優先事項がF1であることも明言した。

    「僕の最優先はF1です。もちろん、レッドブルは4つのシートのうちのひとつを通じて、僕にもう一度走る機会を与えてくれました。それは素晴らしいことです」

    レッドブルはレッドブル・レーシングとレーシングブルズの2チーム、計4つのF1シートを持つ。今季はリザーブという立場になった角田裕毅だが、ハジャーの負傷をきっかけに、そのひとつで再びレースを戦う機会を得た。

    ザントフォールトとモンツァで実戦を経験し、さらにマドリードで3戦目を迎えるなかで、角田裕毅はフルタイムでF1を戦いたいという気持ちをあらためて確認した。

    角田裕毅

    2027年のリザーブ継続「望んでいません」
    2027年もリザーブドライバーとして過ごす可能性を受け入れるかと質問されると、角田裕毅は明確に否定した。

    「それは望んでいません。レースがしたいです。特にこの3レースを経験して、やっぱり僕はこのマシンを走らせたいんだと分かりました」

    2026年開幕時にはレギュラーシートを持たず、レッドブルのリザーブとしてF1を外から見ていた角田裕毅。しかし、実際にグランプリへ戻ったことで、自身が求めているものはより明確になった。

    目標は単発の代役参戦を重ねることではなく、2027年にフルタイムのF1シートを手にしてレギュラードライバーとしてグリッドへ戻ることにある。

    マドリンクで3戦連続のアピール機会
    その意味でも、今週末のF1スペインGPは角田裕毅にとって重要な一戦となる。

    ローソンは引き続き、左手首を負傷しているハジャーに代わってレッドブル・レーシングから参戦。そのため、角田裕毅はレーシングブルズでアービッド・リンドブラッドとコンビを組む。

    舞台となるマドリンクはF1初開催のサーキットであり、全ドライバーがほぼ同じ条件から週末をスタートする。モンツァに続いて結果を残すことができれば、2027年のレギュラーシート獲得に向けたさらなるアピールとなる。

    モンツァで「ポジティブな印象を残せた」と手応えを得た角田裕毅は、将来を巡る交渉をマネージャーに任せ、自身はパフォーマンスに集中する姿勢を貫く。「僕の最優先はF1」としたうえで、2027年のリザーブ継続については「望んでいません。レースがしたいです」と明言。3戦の実戦復帰を経て、F1レギュラー復帰への意思をこれまで以上に鮮明にしている。

  • キャデラックF1 ボッタスの2027年残留を確約せず 後任候補にオコンと角田裕毅

    キャデラックF1 ボッタスの2027年残留を確約せず 後任候補にオコンと角田裕毅

    キャデラックF1の2027年ドライバーラインナップを巡る動きが活発化している。新チーム代表のマルチン・ブコウスキーは、バルテリ・ボッタスとセルジオ・ペレスの残留を明言せず、特にボッタスのシートが不透明になっている。

    フィンランドからの報道では、ボッタスの後任候補としてエステバン・オコンの名前がモンツァで浮上したという。さらに角田裕毅も候補のひとりとして挙げられており、前日には角田自身がキャデラックのシート獲得に向けて動いていることも伝えられている。

    ブコウスキーが2027年ラインナップの確約避ける
    キャデラックは2026年のF1参戦にあたり、ボッタスとペレスという経験豊富なコンビを起用した。両者は複数年契約を結んでおり、当時の情報では少なくとも2027年まで契約が続くとされている。

    しかし、グレアム・ロードンに代わってチーム代表に就任したブコウスキーは、現在の2人を2027年も起用するかについて明確な保証を与えていない。

    F1イタリアGPが開催されたモンツァでAFPから質問されたブコウスキーは、現在のドライバーについて次のように語った。

    「我々が抱えているドライバーには非常に満足している。経験豊富な2人のドライバーがチームの発展を助けてくれている」

    一方、2027年のラインナップについては明言を避けた。

    「発表することがあれば、そのときに発表する。今の私の優先事項はチームの組織とマシンのパフォーマンスだ」

    キャデラック側は8月の段階では2027年にドライバーを変更する計画はないとの姿勢を示していたものの、「F1では状況は常に変わり得る」とも説明していた。

    ボッタスと新代表ブコウスキーの関係も焦点
    ブコウスキーの発言を受け、フィンランドではボッタスの将来を巡る憶測が再燃している。

    『Ilta-Sanomat』のジャーナリスト、ヤンネ・オイヴィオは、ブコウスキーがキャデラックの体制を再構築していくなかで、ボッタスがシートを失う可能性があると報じている。

    ボッタスは前代表ロードンと親しい関係にあり、ロードン自身について「友人」と語っている。一方、ブコウスキーについては代表交代後、「過去からそれほどよく知っているわけではない」と説明していた。

    対照的に、ペレスはキャデラックで強力な商業的支援を持つとされるだけでなく、チーム側もこれまでその働きを高く評価してきた。

    キャデラックのダン・トウリスは8月、ペレスについて「チームにとって素晴らしい財産」と評価し、残留に強い自信を示していた。ブコウスキーも、レッドブルで長年トップチームを経験したペレスがチームを強くプッシュしていることを高く評価している。

    こうした状況から、仮にキャデラックが2027年にラインナップを変更する場合、ペレスよりもボッタスのシートが対象になるとの見方が強まっている。

    エステバン・オコン

    オコンがボッタス後任候補に浮上
    そのボッタスの後任候補として新たに名前が挙がったのが、現在ハースでF1を戦うエステバン・オコンだ。

    オイヴィオはモンツァで得た情報として、キャデラックを巡るドライバー市場について次のように伝えている。

    「モンツァでは、エステバン・オコンの名前がボッタスの後任候補として挙げられていた」

    オコンは2027年のハースでのシートが保証されているわけではなく、その去就が注目されている。

    キャデラックにとってオコンを検討する理由のひとつとなり得るのが、ブコウスキーとの過去の関係だ。

    2人はアルピーヌで一緒に仕事をした経験があり、オコンが2021年ハンガリーGPで自身初のF1優勝を飾った当時、ブコウスキーはアルピーヌの経営陣に加わっていた。

    ブコウスキーにとって能力や仕事の進め方をすでに把握しているドライバーであり、キャデラックが2027年に変更を検討する場合の候補として名前が浮上している。

    角田裕毅

    角田裕毅も2027年キャデラックF1の候補
    もうひとり、ボッタスの後任候補として名前が挙げられているのが角田裕毅だ。

    角田裕毅はアイザック・ハジャーの負傷に伴うレッドブル陣営のラインナップ再編によってF1オランダGPでレーシングブルズから実戦復帰。続くイタリアGPでは10位に入り、復帰2戦目で今季初ポイントを獲得した。

    さらに今週末のF1スペインGPでもレーシングブルズから出場することが正式に決まっており、2027年のレギュラーシート獲得に向けてアピールする機会を得ている。

    オイヴィオも角田をキャデラックの候補として挙げており、復帰後のパフォーマンスに加え、商業面での支援をもたらす可能性もあると伝えている。

    角田を巡っては、前日にもジャーナリストのジャッキー・マルテンスがPaddock Accessポッドキャストで、キャデラックのシート獲得に向けて実際に動いていると明かしていた。

    マルテンスはボッタスの2027年残留が確定しているとの見方に疑問を呈したうえで、「角田裕毅がそのシートを獲得しようと動いていることは知っている」と語っている。

    異なるルートから相次いで角田とキャデラックを結びつける情報が出てきたことで、2027年のF1復帰を目指す角田にとって、キャデラックが重要な選択肢となっている状況がより鮮明になってきた。

    コルトン・ハータの昇格可能性は後退
    一方、キャデラックの将来的なF1ドライバーとして以前から注目されてきたコルトン・ハータについては、2027年のシート獲得の可能性が後退していると報じられている。

    アメリカ人であるハータはキャデラックにとって自然な候補とみられてきたが、F1参戦に必要なスーパーライセンス取得に向けた状況は厳しい。

    オイヴィオは、F2転向後のハータの苦戦によってスーパーライセンス取得が遠のき、キャデラックのF1シート獲得も難しくなっているとの見方を示している。

    現時点でキャデラックがボッタスの交代を決定したわけではなく、オコンや角田裕毅との契約交渉が正式に確認されたわけでもない。ボッタスとペレスは複数年契約を結んでいるとされ、キャデラックもこれまで2027年の変更を積極的に示唆してはいなかった。

    それでも、新代表ブコウスキーが現在の2人の2027年残留を確約しなかったことで状況は流動的になりつつある。オコンの名前が新たに浮上し、角田についてもシート獲得に動いているとの情報が相次ぐなか、ボッタスのシートを巡る2027年のキャデラックF1のドライバー争いは今後さらに注目を集めそうだ。

  • マックス・フェルスタッペン 角田裕毅の即戦力ぶりを例示「今のF1マシンは鈍感」

    マックス・フェルスタッペン 角田裕毅の即戦力ぶりを例示「今のF1マシンは鈍感」

    レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンは、2026年F1マシンがドライバーの操作に対して「あまりにも鈍感」になっていると批判。その具体例として、角田裕毅がレーシングブルズに乗り換えてすぐに競争力を発揮したことを挙げた。

    BBC Sportの独占インタビューに応じたフェルスタッペンは、新世代パワーユニットのエネルギーマネジメントによって、ブレーキングやスロットル操作でドライバーが差を生み出せる余地が大幅に制限されていると主張した。

    ただし、角田裕毅やリアム・ローソンの能力を否定する意図はないことを強調し、「最速のドライバーは常にトップに出てくる」とも付け加えている。

    「角田裕毅を見てほしい」フェルスタッペンが挙げた具体例
    フェルスタッペンが問題視しているのは、2026年から導入された新世代F1パワーユニットに伴うドライビングの変化だ。

    従来のF1では、より深くブレーキングし、より早くスロットルを開け、高速コーナーでより大胆に攻めたドライバーが、その技量に応じてラップタイムを稼ぐことができた。

    しかし、現在はバッテリーのエネルギーマネジメントがドライビングを大きく左右する。

    「F1の歴史では普通、最も攻めるドライバー、最も遅くブレーキを踏み、より早くスロットルを開け、高速コーナーで攻め込むドライバーが報われてきた。コーナーでその分だけタイムを稼げるからだ」

    「でも今は常に『このコーナーでは少し抑えた方がいいかもしれない。スロットルを開けるのを遅らせよう。あるいは早めにブレーキを踏もう。リフトしよう。そうすればトップスピードが伸びる』といったことを考えている。すごく不自然だ。こんな形であるべきではない」

    その問題を説明する際、フェルスタッペンが具体例として名前を挙げたのが角田裕毅だった。

    「悪く言うつもりはない。それに、ここだけ切り取られないことを願っている。でも裕毅を見てほしい。彼はオランダGPでレーシングブルズのマシンに乗った。それまで一度もそのマシンをドライブしたことがなかったのに、すぐに競争力を発揮した」

    続けて、レーシングブルズからレッドブルへ移ったリアム・ローソンについても言及した。

    「リアムはレーシングブルズからレッドブルに乗り換えて、すぐに競争力を発揮した。それは、今のマシンがドライバーの操作に対して鈍感だからだ」

    フェルスタッペンがここで指摘しているのは、角田やローソンの速さそのものではなく、異なるマシンへ乗り換えた際にもすぐに競争力を発揮できるほど、現在のF1ではドライバーの操作によって生み出せる差が限定されているという点だ。

    実際、フェルスタッペンは直後にドライバーの能力が依然として重要であることを強調している。

    「もちろん、それでも良いラップを走らなければならないし、攻めなければならない。最速のドライバーは常にトップに出てくる。でも、それが本当に、本当に制限されている。何というか、締め付けられているような感じだ。抑え込まれている」

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    2026年F1は「不自然」 エネルギーマネジメントを批判
    2026年のF1では、電動側の比率を大幅に高めた新パワーユニット規則が導入された。その結果、ドライバーは純粋にコーナーを最速で走るだけではなく、ラップ全体を通じたエネルギーの回生と使用を考えながら走る必要がある。

    フェルスタッペンは、これによって従来のような「攻めれば攻めるほどタイムにつながる」という関係が崩れていると感じている。

    今季の新規則については以前から批判的で、日本GPではF1を続けることについて「その価値があるのか」とまで口にしていた。

    それでもF1にとどまることを決めた理由を問われると、フェルスタッペンは将来的な改善への期待と、競技そのものへの愛情を挙げた。

    「将来もっと良くなることを願っている。今の状況を受け入れること。そして、このスポーツへの愛情だ。今のドライビングが好きという意味ではない。でも、このスポーツは好きだ」

    「僕はもともと競争することが大好きだ。2030年に向かうこれからの数年間で、良くなっていくことを願っている。今後4年か5年はこのルールなんだから、その中で最大限のことをするしかない」

    次世代F1にはV8復活を要求
    F1はすでに2026年規則の問題に対応するため、ICEと電動側の出力配分を段階的に見直す方向に動いている。それでもフェルスタッペンが2030年以降の次世代パワーユニットに望んでいるのは、さらに大幅な方向転換だ。

    「V8に戻す必要がある。ドライバビリティという点だけでもそうだ。昔のマシンを運転すると、エンジンのレスポンスやドライバビリティがどれだけ違うか想像できないと思う。そして、V8と比べれば今がどれだけひどいものなのかも分かる」

    前年まで使用されていたターボハイブリッド時代のパワーユニットとの比較を問われても、その評価は厳しかった。

    「それもV8と比べればひどかった。V8の方がはるかにいい。もっと自由で、軽い。今のマシンは本当に重すぎる」

    フェルスタッペンが理想とするのは、より小型で軽量なV8エンジンと、限定的な電動システムを組み合わせたF1だ。

    「もっと小さなV8エンジンにして、大幅に軽くした方がいい。バッテリーのサイズも、プッシュ・トゥ・パスのようなものに使える程度まで本当に制限する。でも、通常のパフォーマンス走行には関与させるべきではない」

    ターボについても「理想を言えば、ない方がいい。ターボラグが生じるからだ」と語った。

    フェルスタッペンが求めているのは、最高速度の数字を追求するF1ではなく、ドライバーがマシンを限界まで攻めることで違いを生み出せるF1だ。

    「昔、僕が子どもだったころのV8やV10の感情が好きだった。歩いているとマシンがコースに出ていく音が聞こえて、鳥肌が立った」

    「今みたいに350km/h、360km/hではなく、300km/hだったとしても関係ない。あのマシンから得られる音の感情、振動、それはまったく別次元だ。本当に、あれが戻ってくることを願っている」

    角田裕毅とローソンを例に挙げた発言も、その主張の延長線上にある。異なるマシンへ乗り換えて即座に競争力を発揮した2人を引き合いに出しながら、フェルスタッペンは2026年F1ではドライバーが操作によって違いを生み出せる領域が狭められていると訴えた。

    それでも「最速のドライバーは常にトップに出てくる」と語ったように、角田らの実力を否定したわけではない。フェルスタッペンが問題視しているのはドライバーではなく、その能力を発揮できる余地を狭めている現在のF1のあり方だ。

  • 角田裕毅 F1公式パワーランキング9位「2027年のドライバー市場に再浮上も」

    角田裕毅 F1公式パワーランキング9位「2027年のドライバー市場に再浮上も」

    2026年F1イタリアGP終了後のF1公式「パワーランキング」が発表され、19番グリッドから劇的な逆転優勝を飾ったキミ・アントネッリが満点の10.0でトップに立った。

    レーシングブルズからF1復帰2戦目を迎えた角田裕毅もトップ10入り。15番グリッドから10位まで順位を上げて今季初ポイントを獲得した走りについて、F1公式は「来季のドライバー市場に再び加わる可能性がある」と評価し、2027年に向けた角田の将来にも言及した。

    1位:キミ・アントネッリ(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ)
    週末を前にパワーユニット交換によるペナルティを受け、19番グリッドからのスタートを余儀なくされたアントネッリ。当初はドライバーズランキング首位としてダメージを最小限に抑えることが目標になると思われていた。

    しかし、メルセデスのアントネッリは次々と前車を攻略し、レース半分を迎える前にはチームメイトのジョージ・ラッセルと首位を争うまでに浮上。バーチャル・セーフティカー(VSC)中にピットインすると、より新しいタイヤを生かしてポジションを取り戻しながらラッセルとの差を急速に縮めた。

    そして残り4周でタイトル争いのライバルを抜き去り、母国ファンの前で優勝。イタリア人ドライバーとして60年ぶりとなるF1イタリアGP制覇を成し遂げた。F1公式の審査員は「歴史に残るドライブ」と絶賛し、満点の10.0を与えた。

    2位:ピエール・ガスリー(アルピーヌF1チーム)
    日曜日のアントネッリの勝利が今季最高のパフォーマンスだったとすれば、その前日にピエール・ガスリーが披露した予選での走りも、それに大きく劣るものではなかった。

    アルピーヌとガスリーはメルセデス製パワーユニットの性能を最大限に引き出し、アタックラップを完璧にまとめた。ガスリーはQ1でトップタイムを記録すると、重要なQ3でも最速タイムを叩き出し、自身初のF1ポールポジションを獲得した。

    53周の決勝で首位を守り続けるのは現実的に困難だったが、最終的に7位でフィニッシュ。それでも上位勢に次ぐ「ベスト・オブ・ザ・レスト」の座を確保した。

    3位:マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)
    メルセデス勢のアントネッリとラッセルに対してストレートスピードで劣っていたものの、マックス・フェルスタッペンは両者を苦しめる存在となった。

    レッドブル・レーシングのフェルスタッペンは5番手から序盤に2番手まで浮上し、その後トップに立って3周にわたってレースをリードした。

    最終的にはラッセルとアントネッリに抜かれたものの、しばらくはメルセデス勢についていき、アントネッリと同様にVSC中にピットイン。そこから再び順位を上げて3位でチェッカーを受け、直近4戦で3度目となる表彰台を獲得した。

    4位:アービッド・リンドブラッド(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)
    レーシングブルズのアービッド・リンドブラッドは、今回も目立たないながら堅実な仕事をやってのけた。

    9番グリッドからスタートし、シャルル・ルクレールのクラッシュやフランコ・コラピントのコースオフもあって順位を上げ、8位でフィニッシュ。貴重なポイントをチームにもたらした。

    これでリンドブラッドは直近8戦のうち7戦でポイントを獲得。レーシングブルズがコンストラクターズランキングでアルピーヌを上回るうえでも重要な役割を果たしている。

    5位:ジョージ・ラッセル(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ)
    ラッセルは、チームメイトのアントネッリがグリッド降格ペナルティを受けることから、ドライバーズランキングで59ポイントあった差を縮める絶好のチャンスとしてモンツァに乗り込んだ。

    予選では最終アタックでフェルスタッペンの影響を多少受け、わずかな差でポールポジションを逃したものの、決勝では首位に浮上。アントネッリとの間で激しいトップ争いを繰り広げた。

    しかし、バッテリーマネジメントやスリップストリームの効果もあり、アントネッリを引き離すことはできなかった。さらにハードタイヤを装着していたため、ミディアムを履いていたアントネッリのようにVSCでピットインする選択肢も現実的ではなかった。

    大きなミスのない堅実な週末だったが、最終的にはアントネッリに敗れ、タイトル争いではさらに厳しい一撃を受ける結果となった。

    6位:オスカー・ピアストリ(マクラーレン)
    ザントフォールトではチームメイトのランド・ノリスに及ばず苦戦したオスカー・ピアストリだったが、モンツァでは本来の調子を取り戻した。

    予選では3番手タイムを記録したものの、Q2の第1シケインでリアム・ローソンを妨害したとして3グリッド降格ペナルティを受けた。

    それでも決勝では順位を上げ、前半には4位を巡ってルイス・ハミルトンとバトル。フェラーリを攻略すると、終盤にはチームメイトのノリスとの直接対決となり、最終ラップで先行を許して5位となった。

    7位:ランド・ノリス(マクラーレン)
    2連勝を飾ってモンツァに乗り込んだランド・ノリスだったが、メルセデス製パワーユニットを搭載するマクラーレンは優勝争いに加わるだけのパフォーマンスを発揮できなかった。

    ノリス自身も予選最後のアタックをまとめ切れず、8番グリッドからスタート。決勝ではスリップストリームの列の中で走る時間が長くなった。

    それでもガスリーやハミルトンを攻略し、終盤にはピアストリとの激しいバトルを展開。最終ラップのアスカリ・シケインへのアプローチでチームメイトを抜き、4位まで挽回した。

    8位:ガブリエル・ボルトレト(アウディ)
    ガブリエル・ボルトレトとアウディにとって、あと一歩が届かない週末となった。

    予選ではわずか0.001秒差でQ3進出を逃したが、アントネッリのグリッド降格によって決勝はトップ10圏内からスタートした。

    しかし決勝ではレーシングブルズやアルピーヌに対抗するだけのペースがわずかに足りず、ポイント圏内まで7秒差でフィニッシュした。

    9位:角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)
    レーシングブルズでF1復帰を果たしてからわずか2戦目となった角田裕毅は、15番グリッドから順位を上げ、10位でフィニッシュしてポイントを獲得した。

    F1公式はこのパフォーマンスについて、角田が「来季のドライバー市場に再び加わる可能性がある」と指摘。2027年のF1レギュラーシート獲得を目指す角田にとって、復帰後早い段階で結果を残したことを評価した。

    角田は次戦F1スペインGPでもレーシングブルズから出場することが決定している。負傷したアイザック・ハジャーに代わってリアム・ローソンが引き続きレッドブル・レーシングをドライブするため、角田にも再びチャンスが与えられる。

    10位:カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)
    メルセデス製パワーユニットを搭載しているものの、ウィリアムズはモンツァで苦戦することを事前に予想しており、実際に厳しい週末となった。

    それでもカルロス・サインツJr.は13位まで順位を上げ、ローソンのレッドブルやアップグレードを投入した2台のハースを上回った。ポイント獲得には届かなかったものの、10位から16秒差まで迫る堅実なレースを見せた。

    トップ10入りを逃したドライバー
    今回のパワーランキングで惜しくもトップ10入りを逃したのは、フランコ・コラピントとオリバー・ベアマンだった。

    コラピントは一時3番手まで浮上しながらコースオフで後退したものの、アルピーヌを9位に導いた。ベアマンはアップグレードが投入されたハースを駆り、15位でレースを終えている。

    アントネッリの歴史的な逆転優勝が最大のハイライトとなったF1イタリアGPだが、角田にとってもレーシングブルズ復帰2戦目でポイントを獲得し、F1公式パワーランキングで9位に選ばれた意味は小さくない。

    2027年のレギュラーシートはまだ決まっていないものの、F1公式がドライバーマーケットへの「再浮上」にまで言及したことは、角田が短期間で自身の評価を取り戻しつつあることを示すものとなった。次戦F1スペインGPは、その流れをさらに強められるかを占う重要な一戦となる。

    2026年のF1世界選手権 イタリアグランプリ

  • 角田裕毅 F1スペインGPで連続入賞へ「自信を持って限界まで攻めたい」

    角田裕毅 F1スペインGPで連続入賞へ「自信を持って限界まで攻めたい」

    角田裕毅が、2026年F1第14戦スペインGPに向けて意気込みを語った。前戦イタリアGPで10位入賞を果たした角田裕毅は、その勢いをマドリードに持ち込み、レーシングブルズでさらなるポイント獲得を目指す。

    角田裕毅にとってレーシングブルズのVCARB 03をドライブするのは3戦連続となる。全ドライバーにとって未知のマドリンクが舞台となるなか、まずはマシンへの理解をさらに深め、最大限のパフォーマンスを引き出すことを目標に掲げた。

    イタリアGPの入賞で自信
    「特に先週末にポイントを獲得できた直後ということもあり、VCARB 03をドライブする機会をもう一度得られて、とても楽しみにしています」

    「ポジティブな結果でしたし、自信を積み上げるうえでも素晴らしい形になりました。その勢いを持って、チームと一緒にもう一戦戦えることを楽しみにしています」

    角田裕毅は、夏休み中のトレーニングで左手首を負傷したアイザック・ハジャーの欠場に伴うドライバー変更により、オランダGPからレーシングブルズのレースシートに復帰。復帰2戦目となったイタリアGPでは10位でフィニッシュし、今季初ポイントを獲得した。

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    未知のマドリンク「準備がたくさん必要」
    スペインGPの舞台となるマドリンクは、F1にとって初開催となる新しいコースだ。さらに市街地コースという特徴もあり、角田裕毅は限界まで攻めるためには、走行を重ねながら自信を構築することが重要になると考えている。

    「マドリンクは全員にとって新しいサーキットですし、市街地コースということで、さらに複雑さが加わります」

    「こういうサーキットで本当にプッシュして限界を見つけるために必要な自信を築いていくには、たくさんの準備が必要になります」

    「僕の目標は、できる限り多くのことを学び続け、マシンへの理解をさらに深めていくことです。そうすることで、チームのために最大限のパフォーマンスを引き出したいと思っています」

    「すべてをうまくまとめて、またポイントを獲得できればと思います」

    前戦モンツァで結果につなげた角田裕毅にとって、スペインGPはレーシングブルズ復帰後の流れをさらに確かなものにする機会となる。未知の市街地コースでVCARB 03への理解を深めながら、2戦連続となるポイント獲得を狙う。

  • 角田裕毅 2027年F1復帰へ残された現実的な道はキャデラック

    角田裕毅 2027年F1復帰へ残された現実的な道はキャデラック

    角田裕毅が、2027年のF1レギュラーシート復帰に向けてキャデラックのバルテリ・ボッタスのシート獲得に動いているという。ジャーナリストのジャッキー・マルテンスがPaddock Accessポッドキャストで明らかにした。

    角田裕毅を巡っては2027年の候補としてハースとの関連も取り沙汰されてきたが、小松礼雄が明かした候補者に名前はなく、アルピーヌやウィリアムズなど他チームのラインナップも次々と固まりつつある。

    そうした状況で、キャデラックがF1復帰に向けて残された最も現実的な道として浮上している。

    角田裕毅はアイザック・ハジャーの負傷に伴うレッドブル陣営のラインナップ再編によってF1オランダGPでレーシングブルズから復帰し、イタリアGPにも出場。今週末のF1スペインGPでも引き続きレーシングブルズをドライブすることが決まっている。

    2026年はレッドブルのリザーブドライバーとしてシーズンを迎えた角田裕毅だが、F1オランダGPで思わぬ形で実戦復帰のチャンスが到来。本人も2027年のレギュラー復帰を強く望んでおり、ザントフォールトでは各チームに向けて「Call me, please!(僕に電話してください!)」と冗談交じりにアピールしていた。

    2027年F1復帰へキャデラックが現実的な選択肢
    角田裕毅は2027年のF1シート候補としてハースとの関連が取り沙汰されてきた。しかし、小松礼雄が明かしたドライバー候補の中に角田裕毅の名前はなく、現時点ではハース入りの可能性は高くないとみられている。

    また、アルピーヌとウィリアムズは2027年のラインナップを固め、アウディも両ドライバーが契約下にある。

    アストンマーティンではフェルナンド・アロンソの去就次第で状況が変化する余地はあり、ホンダとの長年の関係を考えれば角田裕毅にとって完全に可能性が消えたわけではない。ただし、現状では確実な空席が見えているわけではない。

    こうして2027年のF1グリッドの選択肢が狭まるなか、角田裕毅が現実的なターゲットとして見据えているとされるのがキャデラックだ。

    Paddock Accessポッドキャストでジャーナリストのジャッキー・マルテンスは、角田裕毅がキャデラックのシート獲得に向けて動いていると語った。

    「バルテリ・ボッタスが来年も確定しているという報道をいくつか読んだが、私はそうは思わない。どうしてもそうは思えないんだ」

    マルテンスが疑問視している最大の理由は、ボッタスとチームメイトのセルジオ・ペレスとのパフォーマンス差だ。

    2026年シーズン、キャデラックの2台がそろってチェッカーを受けたレースはこれまで5戦。そのうち4戦でボッタスはペレスの後塵を拝している。

    F1イタリアGPでもペレスがボッタスを大きく上回った。マルテンスは、その差がペレスに5秒のタイムペナルティが科されていたにもかかわらず約30秒に達したことを指摘した。

    「今日もまた30秒、ほぼ30秒チェコ(ペレス)から遅れていた。しかもチェコには5秒のタイムペナルティがあった」

    「チームメイトから何度も何度も30秒遅れるようなら、来年のグリッドに居場所はないのではないか? 少なくとも、そう考えているのは私だけではない。実際、ドライバーたちがキャデラックと話をしている」

    そしてマルテンスは、その候補のひとりとして角田裕毅の名前を挙げた。

    「角田裕毅がそのシートを獲得しようと動いていることは知っている」

    角田裕毅 キャデラック F1

    ボッタスの2027年残留は確定ではない?
    ボッタス自身は2027年もキャデラックで戦うことに自信を示しており、「僕は来年に向けて準備ができている」と発言している。一方で、2027年以降についてはいずれ話し合うとしており、その去就を巡る憶測は続いている。

    マルテンスはボッタスの残留を確定事項とは捉えておらず、ペレスとのパフォーマンス差が今後のドライバー選定に影響する可能性があるとみている。

    一方、キャデラックのリザーブドライバーを務めるコルトン・ハータも、将来的なF1昇格候補と考えられてきた。

    ハータはF1イタリアGPで今季3度目となるFP1に出走したものの、走行はわずか5周にとどまった。スーパーライセンス取得に向けて必要となる走行距離を積むという点でも痛手となった。

    さらにF2では苦戦が続いている。モンツァではプラクティスでクラッシュした後、予選20番手、スプリント15位。フィーチャーレースでは21番手を走行中にパラボリカでマシンをグラベルにはめ、レースを終えた。

    シーズン残り4大会の時点でハータは26ポイントのランキング17位。キャデラックが2027年にドライバー変更を決断した場合の有力候補と考えられてきたが、現状のF2での成績を踏まえれば、その立場は盤石とは言い難い。

    2027年のF1復帰を目指す角田裕毅にとって、選択肢は着実に狭まりつつある。アストンマーティンなどに不確定要素は残されているものの、現時点で具体的にシート獲得へ動いていると伝えられるキャデラックは、最も現実的な道になりつつある。ボッタスの2027年残留が確定していないのであれば、シーズン途中の実戦復帰で再び自らの力を示す機会を得た角田裕毅にとって、そのシート争いは今後のF1キャリアを左右する重要な焦点となりそうだ。