マックス・フェルスタッペンが、シルバーストンで開催された前代未聞のカートレース「Max vs 100」に挑み、101番手からわずか14周で100台を抜いて優勝した。
レッドブルが企画したこのイベントで、4度のF1ワールドチャンピオンであるフェルスタッペンは、設定されたレース距離の半分にも達しない約35分で全車を攻略。2026年の自身初勝利を飾り、「これが今年初勝利だから、もらっておくよ」と笑顔を見せた。
101番手スタートから1周で37番手へ
フェルスタッペンは101番手、つまり最後尾からレースをスタートした。しかし、オープニングラップから驚異的な追い上げを披露する。
混乱した1周目には約30台が巻き込まれるアクシデントが発生し、フルコースイエローが導入された。フェルスタッペンは混乱を避けるために芝生へ逃げる場面もあったが、うまく外側のラインを選び、1周だけで64台をかわして37番手まで浮上した。
「最初の1周はかなりすごかったね。いろいろなことが起きて、何台かのカートが動けなくなっていた。僕は外側に行けたから、そこで詰まらずに済んだ」
「それで最初の1周だけで60人くらい抜けた。それはトップまで追い上げるうえでかなり助けになったね」
その後もフェルスタッペンのペースは圧倒的だった。ライバルたちより1周あたり3秒以上速いラップを刻み、わずか6周でトップ10に進出した。
今回の参加者はコンテンツクリエイターやレッドブル・アスリート、ファン、ジャーナリストなどで構成されていたが、F1王者のスピードを止めることはできなかった。
縁石で跳ねてGoProを紛失
順調に順位を上げるフェルスタッペンだったが、危ない場面もあった。縁石に激しく乗り上げてカートが跳ね上がり、その際にマシンに装着されていたパーツの一部を失った。
ライブマイクを装着していたフェルスタッペンは、その直後にこう語った。
「GoProをなくしたと思う」
それでも走行には大きな影響はなく、そのまま追撃を続けた。
フェルスタッペンの追い上げがあまりにも速かったため、レースディレクターはトップ4に追加の「Chucky Lap」を許可した。これはマクラーレンCEOのザク・ブラウンが過去にフェルスタッペンについて発したコメントにちなんだもので、このラップではコースをショートカットすることが認められた。
フェルスタッペン自身も15周目以降に「Chucky Lap」を使える予定だったが、その特典を必要とすることはなかった。
Max Verstappen took down all 100 drivers in 35 minutes pic.twitter.com/TxDhVjZB7K
— ESPN F1 (@ESPNF1) September 16, 2026
14周で100台抜き達成
最後まで残ったのは、レッドブル・パワートレインズのテクニシャン、ルイス・オスラーとオランダ人F1ジャーナリストのジャッキー・マルテンスだった。
フェルスタッペンは最後のライバルに大胆なダイブボムを仕掛けてトップに浮上。101番手から100台を抜き、わずか14周でチェッカーフラッグを受けた。
「いやあ、本当に素晴らしかったね!」
チェッカー後、フェルスタッペンは無線でそう喜び、続けて今回の勝利を自身のキャリアの中でも特別なものとして表現した。
「これは僕のベストな勝利だったと思う!」
表彰式を前にしたレース後インタビューでは、2026年のF1ではまだ勝利を挙げていないことを引き合いに出してジョークを飛ばした。
「これが今年初勝利だから、もらっておくよ」

体重移動も駆使したフェルスタッペン
フェルスタッペンはレース中、低速コーナーからの立ち上がりで身体を上下させ、カートの加速を助けるテクニックも使っていた。
「ときどき、すごく低速なコーナーの出口で少し身体を跳ねさせるんだ。そうすると加速を少し助けられる。特にスタートではかなり大きな違いになる」
F1で4度のワールドチャンピオンに輝いたフェルスタッペンに対し、100人のライバルが立ちはだかった「Max vs 100」。最後尾スタートというハンデに加え、特別ルールも用意された異色のレースだったが、フェルスタッペンは14周、約35分で100台抜きを完遂し、圧倒的な速さで企画を締めくくった。



















