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  • マクラーレンF1 ランビアーゼ早期加入へ攻勢 レッドブルに“公開会談”で圧力

    マクラーレンF1 ランビアーゼ早期加入へ攻勢 レッドブルに“公開会談”で圧力

    マクラーレンF1は、レッドブル・レーシングのレーシング責任者であり、長年マックス・フェルスタッペンのレースエンジニアを務めてきたジャンピエロ・ランビアーゼを予定より早く迎え入れるための動きを加速させている。

    ランビアーゼはマクラーレンのチーフ・レーシング・オフィサーに就任することで合意しているが、レッドブルとの現在の契約は2027年末まで残っている。

    そのまま契約を全うすればマクラーレンへの加入は2028年となるため、マクラーレンは早期解放に向けてレッドブルとの交渉を続けている。

    その駆け引きが表面化したのが、F1スペインGPが開催されたマドリンクだった。土曜日の朝、マクラーレンCEOのザク・ブラウンとランビアーゼは、人目につくパドック内のカフェで会談。その場所選び自体がレッドブルに対するメッセージだった可能性が指摘されている。

    ザク・ブラウンとランビアーゼがパドックで“公開会談”
    マクラーレンはここ数カ月にわたり、ランビアーゼを契約満了前に迎え入れることができないか、レッドブル側と複数回にわたって協議を行ってきた。

    これまでのところ早期解放について合意には至っていないが、スペインGPでは交渉が新たな段階に入ったことをうかがわせる光景が見られた。

    ブラウンとランビアーゼが話をする場所として選んだのは、マドリンクの広大なパドック内にあるカフェだった。しかも、主要な通路のすぐそばにあるテーブルで、フォトグラファーやテレビカメラから簡単に確認できる場所だった。

    人目を避けて話せる場所はいくらでもあったにもかかわらず、2人はあえて目立つ場所で会談した。このため、両者が公然と話をしていることを意図的に示す狙いがあった可能性が高いとみられている。

    すでにランビアーゼのマクラーレン移籍が決まっている以上、レッドブルが2027年末まで契約で拘束し続けることにどれほどメリットがあるのか。マクラーレン側には、そうした状況を公の場で印象づけ、早期解放に向けてレッドブルを動かしたい思惑があるようだ。

    当初2028年の加入予定 マクラーレンは2027年への前倒し狙う
    ランビアーゼのマクラーレン移籍は今年4月に明らかになった。マクラーレンではチーフ・レーシング・オフィサーを務め、チーム代表アンドレア・ステラの直属としてレース運営部門を強化することになる。

    しかし、問題は加入時期だ。

    ランビアーゼとレッドブルとの契約は2027年末までとなっており、早期解放について両チームが合意しなければ、マクラーレンで仕事を始めるのは2028年になる。

    マクラーレンはそこまで待ちたくないと考えており、ここ数カ月にわたってレッドブルとの交渉を続けてきた。

    オランダ紙『De Telegraaf』によれば、ランビアーゼは少なくとも2026年シーズン終了まではレッドブルに残る見通しだという。したがって、マクラーレンへの移籍が実現するのは早くても2027年となる。

    現在の焦点は、2028年まで待つことになるのか、それとも2027年中の加入を実現できるのかという点に移っている。

    マクラーレン ジャンピエロ・ランビアーゼ

    レッドブルはランビアーゼ後任体制をすでに決定
    マクラーレンが早期加入への働きかけを強めている背景には、レッドブルがランビアーゼ退団後の体制をすでに固めつつあることも関係している。

    レッドブルは、アストンマーティンで10年以上にわたって仕事をしてきたトム・マッカローを獲得。2027年からレーシング責任者に就任する予定で、ランビアーゼが担ってきたチーム運営上の役割を引き継ぐことになる。

    また、フェルスタッペンのレースエンジニアについてはトム・ハートが後任を務める予定となっている。

    つまり、ランビアーゼがチームを離れた後を埋める人材はすでに決まっている。マクラーレンは、この状況によって2027年末までランビアーゼをレッドブルに残しておく必要性が以前より低下したと考えているようだ。

    そのため、後任体制が決まった今こそ早期解放について改めて交渉する余地があるとして、レッドブルへの働きかけを強めている。

    フェルスタッペン担当もトム・ハートへの移行開始
    レッドブル側も、ランビアーゼがいずれ離れることを前提に引き継ぎ作業を進めている。

    特にフェルスタッペンのレースエンジニアについては、ハートへの移行がすでに実戦の場で始まっている。

    ハートは2026年の一部のフリー走行でフェルスタッペンのエンジニアを担当しており、この取り組みは次戦F1アゼルバイジャンGPでも継続される予定だ。

    さらに『De Telegraaf』のエリック・ファン・ハーレンによれば、ハートはシーズン終盤のF1アメリカGP、サンパウロGP、ラスベガスGPの3週末で、フェルスタッペンのレースエンジニアを全面的に担当する予定だという。

    単にフリー走行の一部を担当させる段階から、グランプリ週末全体を任せる段階へ移行することになる。

    レッドブルはランビアーゼがまだチームにいる間にハートへ実戦経験を積ませ、フェルスタッペンとの仕事の進め方を確立させることで、将来的な交代をスムーズに進めようとしている。

    レッドブルが重視する後任への引き継ぎ
    一方で、後任が決まったからといって、レッドブルがすぐにランビアーゼを手放すとは限らない。

    レッドブルが重視しているのは、新たに重要な役割を担うハートとマッカローへの十分な引き継ぎだという。

    ハートについては2026年シーズン中から準備を進めることができるが、マッカローの状況は異なる。マッカローがレッドブルに正式加入するのは2027年初頭であり、レーシング責任者としての本格的な引き継ぎを開始できるのもそれ以降となる。

    レッドブルとしては、マッカローが十分な準備をしないまま新しい役割を始めることを避けたい。そのため、ランビアーゼを少なくとも2027年の一定期間まで残し、直接引き継ぎを行わせることも選択肢となる。

    この事情は、マクラーレンが望む早期加入を実現するうえで最大の障壁のひとつとなっている。

    焦点はランビアーゼが「いつ」マクラーレンに移るか
    ランビアーゼのマクラーレン移籍そのものは決まっている。現在の争点は、その時期をどこまで前倒しできるかだ。

    マクラーレンとしては、2028年まで待つのではなく、可能な限り早い段階でランビアーゼをステラ率いる組織に組み込み、レース運営体制の強化につなげたい。

    一方のレッドブルも、ハートをフェルスタッペンの後任レースエンジニアとして実戦投入し始め、マッカローを新たなレーシング責任者として迎える準備を進めるなど、ランビアーゼ退団後を見据えた動きを具体化させている。

    ただし、レッドブルにとって重要なのはランビアーゼを単純に契約満了まで拘束することではなく、後任への引き継ぎをどこまで確実に行えるかという点にある。

    マドリンクのパドックでブラウンとランビアーゼがあえて人目につく形で会談したことは、こうした水面下の交渉が表舞台に出てきた象徴ともいえる。マクラーレンは2028年を待たずにランビアーゼを迎え入れられるのか。今後はレッドブルの引き継ぎ計画と両チームの交渉が、そのタイミングを左右することになりそうだ。

  • レーシングブルズF1 角田裕毅巡るアウディの上訴に反応「チームと裕毅を守る」

    レーシングブルズF1 角田裕毅巡るアウディの上訴に反応「チームと裕毅を守る」

    F1イタリアGPで角田裕毅にペナルティを科さなかったスチュワードの裁定をめぐり、アウディが上訴する意向を示した。これを受け、レーシングブルズのチーム代表アラン・パーメインが反応している。

    上訴が正式に進めば、レーシングブルズはFIA国際控訴裁判所で角田とチームの立場を守ることになる。

    パーメインは、最近にも別の案件でパリで行われた審理に出席したばかり。それだけに、再びパリへ向かう可能性について冗談交じりに語った。

    「まず、パリで一晩過ごすのはいつだっていいものだ。短期間で2回目になるのもね」

    「もちろん、我々はそこへ行って、チームと裕毅を守るつもりだ」

    一方で、現時点ではFIAから正式な通知は届いていないという。

    「まだ進行中の案件なので、それ以上のことについてはあまり話せない。実際のところ、まだ正式な案件にすらなっていないと思う。我々はFIAから通知さえ受け取っていないからね」

    「ただ、手続きは進むだろうし、おそらく10月下旬のどこかで我々はパリへ向かうことになると思う」

    角田裕毅のスタート手順をアウディが問題視
    今回の上訴の対象となっているのは、モンツァで行われたF1イタリアGP決勝の再スタート前に起きた出来事だ。

    シャルル・ルクレールのクラッシュによる赤旗中断後、14番グリッドから再スタートする予定だった角田は、グリッドへ向かう際にいったん本来とは異なる側へ進入。その後、進路を修正して自身のグリッドボックスに停止したが、マシンはピットウォール側を向くように斜めになっていた。

    これを受け、レースディレクターのルイ・マルケスは再スタートを中止し、追加のフォーメーションラップを指示した。

    F1スポーティングレギュレーション第B5.9.4条では、追加フォーメーションラップを引き起こしたと判断されたドライバーは通常、ピットレーンへ入り、そこからレースを再開しなければならない。

    しかし、スチュワードは角田のマシンが自身のグリッドボックス内に収まっていたと判断した。

    さらに、レーシングブルズには角田が追加フォーメーションラップの原因とみなされているとの通知がなかった。そのため、チーム側には角田をピットレーンへ入れるよう指示する理由がなかったとしている。

    スチュワードは、追加フォーメーションラップについても角田が直接引き起こしたものではなく、レースディレクターの判断によって実施されたものと解釈。角田に対して「追加措置なし」と裁定した。

    これに異議を唱えたのがアウディだ。

    「我々は、追加フォーメーションラップを引き起こしたドライバーにピットレーンへ入り、そこからレースを再開することを義務づけている第B5.9.4条の適用について懸念を提起した」

    「スチュワードは追加措置なしとの決定を下したため、我々は上訴する意向を通知した」

    ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム

    角田裕毅の1ポイントにも影響する可能性
    アウディが上訴に動いた背景には、選手権ポイントもある。

    角田はイタリアGPを10位でフィニッシュして1ポイントを獲得。一方、アウディのガブリエル・ボルトレトは角田から約7秒遅れの11位だった。

    そのため、上訴によって裁定が覆り、角田にレース結果へ影響するペナルティが科された場合、ボルトレトが10位へ繰り上がって1ポイントを手にする可能性がある。

    パーメインが「短期間で2回目」と語ったのは、レーシングブルズが最近、F1モナコGPでピエール・ガスリーに科されたペナルティをめぐるFIA国際控訴裁判所の審理にも関わっていたためだ。

    その審理は8月下旬にパリで行われ、判断はイタリアGP週末の9月3日に公表された。

    それから間もなく、今度は角田をめぐる案件で再びパリへ向かう可能性が浮上したことになる。

    アウディの上訴が正式に進めば、争点となるのは、追加フォーメーションラップが角田によって「引き起こされた」とみなされるのか、それとも当初のスチュワードの裁定通り、レースディレクターの判断によって実施されたものと解釈されるのかという点だ。

    レーシングブルズは角田を擁護する構えを明確にしており、パーメインが見込む10月下旬の審理に向けて、両者の主張が改めて争われることになりそうだ。

  • F1スペインGPで警察官がカメラマンを拘束か 表彰式直前に「首を絞める」騒動

    F1スペインGPで警察官がカメラマンを拘束か 表彰式直前に「首を絞める」騒動

    2026年F1スペインGPで、長年F1を撮影してきた著名フォトグラファー、ピーター・フォックスが、表彰式へ向かう途中でスペイン国家警察の警察官に拘束される騒動が発生した。SNSに公開された写真には、警察官がフォックスの首付近に腕を回して押さえているように見える場面が収められている。

    Getty Imagesで活動し、ウィリアムズとも契約しているフォックスは、FIAの認定を受けたフォトグラファーとして表彰式へ向かっていたとされる。

    現場を捉えた動画では、ウィリアムズの公式チームウェアを着たフォックスが地面で拘束されている様子も確認できる。

    FIA認定カメラマンと警察官が衝突
    問題が発生したのは、初開催となったマドリンクでのF1スペインGP決勝終了後、表彰式が始まる直前だった。

    フォックスは、認定フォトグラファーが表彰台へ移動するために用意された通路を使ってポディウムへ向かおうとしていたが、警備にあたっていたスペイン国家警察(Policía Nacional)の警察官に制止されたという。

    スペインのモータースポーツフォトグラファー兼ジャーナリスト、ダニエル・アタンが撮影した写真はSNSで広まり、警察官がフォックスの背後から首付近に腕を回して拘束しているように見える場面が確認できる。

    アタンはXで次のように状況を説明した。

    「今日起きた完全にシュールな出来事。マドリードで、フォトグラファー用に用意された通路を通って表彰台へ行こうとしたカメラマンに、警察官がチョークホールドをかけた」

    別のSNS投稿では、警察官が「クレデンシャルによって立ち入る権利がある場所へ行こうとしたフォトグラファーに暴行し、地面に投げ倒した」と主張されている。また、フォックスは当時、約1万5000ユーロ相当の撮影機材を所持していたとも伝えられている。

    長年F1を撮影するピーター・フォックス
    フォックスはGetty Imagesで活動するとともに、ウィリアムズとも契約しているベテランのF1フォトグラファーだ。

    長年にわたってグランプリを撮影してきた人物で、Crash.netは代表的な作品のひとつとして、2016年F1日本GPで鈴鹿サーキットのデグナーを走行するニコ・ロズベルグを捉えた写真を挙げている。

    今回の騒動が発生した際にも、フォックスはウィリアムズの公式チームウェアを着用し、認定フォトグラファーであることを示すクレデンシャルを身につけていた。

    その後SNSに投稿された短い動画には、フォックスが地面で警察官に拘束されている場面も映っており、写真だけでなく映像でも現場の様子が拡散されている。


    同業カメラマン「何十年もF1を取材してきたプロ」
    F1フォトグラファーのジェイミー・プライスもSNSでフォックスについて言及し、長年F1の現場で活動してきた同僚を擁護した。

    「ここで何があったのか、すべての事情を知っているわけではない。ただ、チョークホールドをかけられているフォトグラファーのことは知っている。彼は何十年にもわたってF1を取材してきた長年のプロフェッショナルだ」

    そのうえでプライスは、自身もレース会場で警察や警備担当者と接してきた経験があるとして、「自分自身の豊富な経験から言えば、まったく驚いていない」と付け加えた。

    ただし、プライス自身も「事情を知らない」と明記しており、警察官がフォックスを制止するに至った具体的な経緯について証言しているわけではない。

    警察側が制止した理由は現時点で不明
    一方、フォックスが認定フォトグラファー用の通路を進もうとしたにもかかわらず、なぜ警察官に制止されたのかは明らかになっていない。

    公開された写真や映像は拘束が行われた場面とその前後を捉えたもので、そこに至るまでにフォックスと警察官の間でどのようなやり取りがあったのか、その全容までは確認できない。

    Motorsport Weekも警察側がこの対応を取った「正確な理由はまだ分かっていない」と報じている。

    FIAの認定を受け、ウィリアムズのチームウェアとクレデンシャルを身につけたベテランF1フォトグラファーが、表彰式へ向かう途中で警察官に拘束された今回の一件。SNSで写真や映像が広く拡散されるなか、主催者や警察側から経緯について説明が行われるかが注目される。

  • アントネッリのF1スペインGP優勝にモウリーニョ驚嘆「こんな若者見たことがない」

    アントネッリのF1スペインGP優勝にモウリーニョ驚嘆「こんな若者見たことがない」

    ジョゼ・モウリーニョが、F1スペインGPで優勝したメルセデスのキミ・アントネッリを絶賛した。マドリンクで一緒にレースを観戦した元F1ドライバーのジャン・アレジによれば、モウリーニョは20歳のアントネッリの走りに強い衝撃を受けていたという。

    レアル・マドリードの監督を務めるモウリーニョは、初開催となったマドリンクでのF1スペインGPを現地観戦。以前からF1への関心を公言しており、2025年のF1イギリスGPではマックス・フェルスタッペンにポールポジション賞を手渡していた。

    モウリーニョ「こんな若者は見たことがない」
    元フェラーリF1ドライバーのジャン・アレジは、スペインGP後に『Corriere della Sera』へ寄稿したコラムで、モウリーニョとともにレースを観戦したことを明かした。

    「私はジョゼ・モウリーニョと一緒にレースを見ていた。彼は何度も『こんな若者は今まで見たことがない』と言っていた」

    アレジは、数多くのトップレベルの選手を率いてきたモウリーニョから出た言葉であることに大きな意味があると感じている。

    「数多くの並外れた才能を扱ってきた監督から出た言葉なのだから、非常に重みのある評価だと思う」

    アントネッリはF1スペインGPで優勝し、ドライバーズランキング首位の座をさらに強固なものとした。そのパフォーマンスは、異なるスポーツの世界で数々のスター選手を見てきたモウリーニョにも強烈な印象を残したようだ。

    スペインGP前からアントネッリを高く評価
    実際、モウリーニョがアントネッリを称賛したのは決勝後が初めてではない。

    スペインGPを前に行われたラ・リーガのラージョ・バジェカーノ戦に向けた記者会見で、モウリーニョはF1について質問され、週末を前にすでにアントネッリの活躍に言及していた。

    「みんな私にとても親切にしてくれて、あちこちに招待してくれるから、発言には気をつけないといけないね」

    フェラーリについては「赤はいつだって赤だ」と語った一方、メルセデスでタイトル争いをリードするアントネッリについても高く評価した。

    「この若者がメルセデスでやっていることは、本当に信じられない」

    そのアントネッリがスペインGPで実際に勝利を飾り、モウリーニョは現地でその走りを目撃することになった。

    ジョゼ・モウリーニョ

    フェルナンド・アロンソとも親交
    モウリーニョは、アストンマーティン・ホンダのフェルナンド・アロンソとも親交があることを明かしている。

    「フェルナンドとも友人なんだ。彼の人柄が本当に好きだ。彼は最高のドライバーのひとりだ」

    一方で、現在のアロンソが置かれている状況についてはマシン側の競争力を問題視した。

    「でも、勝てるマシンもポイントを獲れるマシンもない。彼にはいつも良くないマシンが与えられている」

    初開催のF1スペインGPにはモウリーニョだけでなく、レアル・マドリードの関係者も多数訪れた。サーキットの入口からほど近い場所にクラブのトレーニング施設があることもあり、週末のパドックではサッカー界との交流が目立った。

    レッドブル・レーシングが公開した映像では、マックス・フェルスタッペンがヤン・ディオマンデ、ブラヒム・ディアス、セルヒオ・ラモスらと会話し、記念撮影に応じる様子も紹介された。

    サッカー界で数多くのトップ選手を指導してきたモウリーニョに「こんな若者は見たことがない」と言わせたアントネッリ。F1スペインGPでの勝利は、モータースポーツの枠を超えて強烈な印象を与えるものとなった。

  • ランス・ストロールは「アロンソと同じ速さ」 デ・ラ・ロサが過小評価を指摘

    ランス・ストロールは「アロンソと同じ速さ」 デ・ラ・ロサが過小評価を指摘

    アストンマーティンF1のアンバサダーを務めるペドロ・デ・ラ・ロサは、ランス・ストロールの実力が過小評価されていると主張した。データ上では多くのサーキットやコーナーでフェルナンド・アロンソに匹敵する速さを示しており、問題は予選で1周をまとめ切ることにあると分析している。

    ストロールは2026年シーズン、予選と決勝の直接対決でアロンソに大きく後れを取っている。モンツァではF1史上初めて通算100回目のQ1敗退を記録し、F1スペインGPのマドリンクでも予選22番手に終わった。

    それでも、デ・ラ・ロサは単純な成績だけではストロールの本当の速さは測れないと語る。

    データで見れば「多くのコーナーで無敵」
    元F1ドライバーで現在アストンマーティンのアンバサダーを務めるデ・ラ・ロサは、『Beyond The Grid』でストロールについて高く評価した。

    「ランスはものすごく速い。私はデータを見るのが大好きなんだ。データを重視するタイプだから、どこで一方のドライバーがもう一方より速いのかを見るのが好きなんだよ」

    「そしてランスは、多くのサーキット、多くのコーナーで無敵なんだ」

    デ・ラ・ロサによれば、ストロールには高速コーナーだけが得意といった限定的な特徴があるわけではない。

    「ランスは高速コーナーが速くて、フェルナンドは……というような話ではない。2人は非常に拮抗している」

    「ランスはあらゆるタイプのコーナーで極めて速い」

    これは、2度のF1ワールドチャンピオンであるアロンソと比較したうえでの評価だ。単一のコーナーや特定の条件では、ストロールがアロンソを上回るケースも少なくないという。

    課題は予選で「すべてをまとめる」こと
    一方で、その速さが結果に結びつかない最大の理由として、デ・ラ・ロサは予選での一貫性を挙げた。

    「ただ、ときどき予選でミスがあったり、小さなことが起きたりする。そして結局、上位で予選を終えられなければ、それが週末全体を妥協させることになる」

    「そこが彼に欠けているところだ。予選ですべてをまとめること、それが時々できていない」

    それでも、ストロールが予選をうまくまとめた際には、アロンソを上回ることもある。

    「でも、予選ですべてがうまくいったときにはフェルナンドを上回ることもある。それって……相手はフェルナンド・アロンソなんだからね」

    「レースでも彼のペースは印象的だ。タイヤマネジメントも非常にうまい」

    2026年の予選直接対決ではアロンソが11勝2敗、決勝でも7勝2敗とストロールをリードしている。ポイントでもアロンソが3点を獲得している一方、ストロールはいまだノーポイントとなっている。

    数字だけを見れば両者には明確な差がある。しかしデ・ラ・ロサは、それが純粋なドライビングスピードの差をそのまま表しているわけではないと考えている。

    ランス・ストロール(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    「ランスは非常に過小評価されている」
    デ・ラ・ロサは、現在のアストンマーティンのマシン自体がドライバーにとって扱いにくいことも、ストロールの評価を難しくしていると指摘する。

    「ランスは非常に過小評価されているドライバーだと思う」

    「我々がマシンを改善して、もう少しドライバーに優しいものにできればいい。今のマシンは多くの理由から非常に難しいと言わざるを得ない」

    さらに問題はシャシーだけではなく、パワーユニット側にもあるという。

    「マシンやシャシーだけではない。エンジンについても、ドライバビリティを改善する必要がある」

    そして、マシンが本来あるべき状態になれば、ストロールにはアロンソと同等の速さがあると断言した。

    「マシンがきちんと走るようになれば、彼はフェルナンドと同じくらい速い。それについて疑問の余地はない」

    ストロールは2026年F1ドライバーズランキングで21位に沈み、ここまでノーポイント。成績面ではアロンソとの差が際立っているだけに、デ・ラ・ロサの評価は大胆にも映る。

    ただし、その根拠としているのはチーム内部で確認できる走行データだ。アストンマーティンがマシンとパワーユニット双方の扱いやすさを改善できれば、デ・ラ・ロサが「非常に過小評価されている」と評するストロールの速さが、結果として表れるかどうかが注目される。

  • レッドブルF1育成ニコラ・ツォロフ 2027年はスーパーフォーミュラで武者修行案

    レッドブルF1育成ニコラ・ツォロフ 2027年はスーパーフォーミュラで武者修行案

    F2ランキング首位に立つレッドブル育成のニコラ・ツォロフについて、2027年はF1へ昇格せず、日本のスーパーフォーミュラに参戦する可能性が浮上している。レッドブルのリザーブドライバーを兼任するプランが検討されているという。

    ツォロフはレーシングブルズの2027年F1シート候補として名前が挙がってきたが、この育成プランが実現すれば、現在のドライバーであるリアム・ローソンにとって残留への大きな追い風となる。

    レッドブルはツォロフのF1昇格を急がず、2028年に向けて経験を積ませる選択肢を持つことになる。

    ツォロフは2027年にリザーブ+スーパーフォーミュラか
    ニュージーランド・ヘラルドの情報として伝えられたところによると、ツォロフは2027年にF1のレギュラーシートを得るのではなく、リザーブドライバーを務める可能性が高まっているという。

    さらに、その役割と並行して日本のスーパーフォーミュラに参戦する案もあるとされる。

    ツォロフは2026年のF2でタイトル争いをリードしており、レーシングブルズのアラン・パーメイン代表も以前、レッドブルの若手ドライバーの中で「次の候補」であることを認めている。

    ただし、それが直ちに2027年のF1昇格を意味するわけではない。

    レーシングブルズではローソンとアービッド・リンドブラッドが現在のシートを保持しており、両者とも2026年に評価を高めている。特にローソンは14戦で59ポイントを獲得し、アイザック・ハジャーの負傷に伴ってレッドブル・レーシングから出場した3戦でもチームから一定の評価を得た。

    そのため、レッドブルにとってはツォロフを急いでF1へ昇格させる必要性が以前より小さくなっている。

    レッドブルにはガスリーとローソンの前例
    スーパーフォーミュラは、レッドブルがF1昇格を待つ若手に経験を積ませる場として過去にも活用してきた。

    ピエール・ガスリーはGP2王者となった翌年の2017年に日本へ渡り、スーパーフォーミュラに参戦。タイトル争いを演じてランキング2位となった後、同年終盤にトロロッソからF1デビューを果たした。

    ローソンもF2参戦後の2023年にスーパーフォーミュラへ送り込まれ、ランキング2位を獲得。そのシーズン途中には負傷したダニエル・リカルドの代役として当時のアルファタウリからF1に出場し、その後レギュラーシートを獲得した。

    ツォロフについても同様の育成ルートを採用する構想は以前から存在していた。

    イタリアのAutosprintは7月、ツォロフが2026年のF2タイトルを獲得して翌年同シリーズに参戦できなくなった場合、レッドブルが2027年にスーパーフォーミュラへ送り込む可能性があると報道。日本でのレース活動に加え、旧型F1マシンを使ったTPC、シミュレーター作業、FP1出走などを組み合わせるプランが考えられるとしていた。

    ニコラ・ツォロフ

    初のF1テストでは690kmを走破
    レッドブルはすでにツォロフのF1での能力を確認する作業も開始している。

    ツォロフは8月、イモラでレーシングブルズの2025年型マシン「VCARB 02」を使用したTPCに参加。自身初となるF1マシンでのテストで690kmを走破した。

    パーメインはテスト後、ツォロフがマシンに素早く適応し、初めてF1マシンをドライブする若手に求められる落ち着きを示したと評価している。

    つまり、2027年にスーパーフォーミュラへ参戦する場合も、単純にF1から1年間離れるという意味ではない。日本で実戦経験を積みながら、リザーブ、TPC、シミュレーター、FP1などを通じてF1への準備を進める育成シーズンにできる。

    ローソンとツォロフの決着を1年先送り
    このプランが採用されれば、最大の恩恵を受ける可能性があるのがローソンだ。

    レーシングブルズはローソン、リンドブラッド、ツォロフという3人の候補に対して2つのF1シートしか持たない。ツォロフを2027年から昇格させる場合、現在のドライバーのどちらかを外す必要が生じる。

    一方、ツォロフをスーパーフォーミュラへ送れば、ローソンとリンドブラッドを2027年も継続させながら、ツォロフを2028年のF1昇格候補として準備することができる。

    レッドブルにとってはローソンとツォロフのどちらを将来的に選ぶのか、その判断を事実上1年間先送りできる形だ。

    ローソンにとっても、その1年間は重要になる。レーシングブルズでさらに結果を残してレッドブル陣営での立場を固めるだけでなく、2028年を見据えて他チームとの選択肢を探る時間にもなる。

    F2で結果を残し、初のF1テストも終えたツォロフをどのように育成するのか。レッドブルが再びスーパーフォーミュラというルートを選択するかどうかは、ツォロフ本人だけでなく、ローソンのF1での将来にも大きく関わる決断となりそうだ。

  • F1モナコGP 2027年にスプリント開催へ 水曜にも正式発表との報道

    F1モナコGP 2027年にスプリント開催へ 水曜にも正式発表との報道

    F1は2027年のモナコGPで、史上初めてスプリントを開催する見通しとなった。GPblogが独占情報として報じたもので、F1は2027年カレンダーの発表に合わせ、9月16日(水)にも正式発表するとみられている。

    伝統的に日曜の決勝を中心としてきたモナコGPだが、近年はマシンの大型化と重量増加によってオーバーテイクが極めて難しくなり、決勝がタイヤを管理しながら順位を維持する展開になりやすいことが課題として指摘されてきた。

    スプリント導入が実現すれば、モナコの週末フォーマットは大きく変わることになる。

    モナコGPで史上初のスプリント開催へ
    GPblogによると、F1とモナコ自動車クラブは2027年モナコGPへのスプリント導入に向けて動いており、F1側は水曜日に計画を正式発表する見込みだという。

    現在のスプリントフォーマットに沿えば、金曜日はフリー走行1回のみとなり、その後にスプリント予選を実施。土曜日にはスプリントと決勝のグリッドを決める予選が行われ、日曜日にグランプリ決勝を迎える。

    これにより、モナコの市街地コースでは2回の予選と2回のレースが行われることになる。

    モナコはF1を代表する歴史的な開催地であり、予選ではドライバーがガードレールぎりぎりを攻める走りが大きな見どころとなっている。一方、決勝ではコース幅の狭さから追い抜きが困難で、近年はレース内容を改善する方法が議論されてきた。

    F1と主催者側は、ひとつの長い競技セッションだけでなく、短い競争セッションを複数配置することで、週末を通して緊張感を高めることを狙っているとされる。

    土曜日のスプリントは新たなリスクも
    モナコでスプリントが開催されれば、通常以上にアクシデントのリスクが高まる可能性もある。

    モンテカルロのコースはランオフエリアがほとんどなく、カジノスクエア、スイミングプール、ラスカスなど、多くの区間でガードレールがコースのすぐ脇に迫る。短距離のスプリントではドライバーが序盤から積極的にポジションを争うことになるため、接触やセーフティカーが展開を左右する可能性がある。

    さらに、土曜日午前のスプリントでマシンを大きく損傷すれば、その日の決勝予選までに修復しなければならない。スペースが限られるモナコのガレージ環境も含め、チームのメカニックにとって厳しい週末になることが予想される。

    一方で、中団勢にとってはチャンスが広がる可能性がある。短いレース、地中海沿岸特有の天候変化、そしてセーフティカーが入りやすいコース特性が組み合わされれば、通常の決勝とは異なる順位変動が生まれることも考えられる。

    モナコグランプリ F1

    モナコでは決勝の活性化策を継続
    モナコGPではすでに、決勝を活性化させるためのフォーマット変更が試みられてきた。タイヤ交換を通じて戦略の幅を広げ、順位変動を生み出すことがその狙いだった。

    F1のステファノ・ドメニカリCEOも、グランプリ週末の各日に競争上の意味を持たせることや、スプリントフォーマットの活用に前向きな姿勢を示してきた。

    ただし、スプリントを追加しただけでモナコ特有の追い抜きの難しさそのものが解消されるわけではない。短いスプリントも隊列走行となる可能性がある一方、接触によるマシンの損傷や修復作業が増えることも考えられる。

    それでも2027年に計画通り導入されれば、長い歴史を持つモナコGPにとって大きな転換点となる。伝統の市街地コースで初めて2つの予選と2つのレースが行われる週末が誕生することになる。

  • トト・ヴォルフ ホンダF1への特別救済措置を支持「彼らにはもっと必要」

    トト・ヴォルフ ホンダF1への特別救済措置を支持「彼らにはもっと必要」

    メルセデスF1のチーム代表トト・ヴォルフは、2026年F1パワーユニット(PU)でライバルに後れを取っているホンダについて、既存のキャッチアップ制度だけでは十分でない場合、規則をさらに調整することに理解を示した。

    FIAはすでにADUO(Additional Development and Upgrade Opportunities/追加開発・アップグレード機会)を導入しており、一定以上の性能差が確認されたPUメーカーには追加開発を認めている。

    ホンダも対象となっているが、ヴォルフはF1に参戦する主要メーカーが競争力を持つことはスポーツ全体にとって重要だとの考えを示した。

    ライバルのメルセデスもホンダへの追加措置に理解
    発端となったのは、FIA会長モハメド・ビン・スライエムがF1スペインGPを前にマドリードで行われたビジネスフォーラムで語った発言だった。

    ビン・スライエムは、アストンマーティンとホンダの現在の競争力を背景にフェルナンド・アロンソがF1引退を選択する可能性について言及し、ホンダの改善を支援するための話し合いを行っていることを明かした。

    「我々は5月にも、規則に沿った形でチームとエンジンを改善するためのことを行った」とビン・スライエムは説明した。

    さらにアロンソとの会話について「彼に『我々が何をするつもりなのかは言わない。あなたはドライバーなのだから、結果を改善するために我々に何をしてほしいのか教えてほしい』と伝えた」と明かし、「我々は支援するためにもここにいる」と語った。

    この発言は、FIA会長が特定メーカーやドライバーの競争力向上にどこまで関与すべきなのかという議論を呼んだ。

    しかし、ヴォルフはビン・スライエムとアロンソの話し合い自体には問題はないとの見方を示している。

    「この場合、ADUOはキャッチアップのための仕組みとして設計されたものだと思う。そして、その制度はホンダに適用された」

    ヴォルフはF1スペインGPのマドリードでそう語った。

    「そして、彼らにはもっと必要だ。会長がアロンソと行った話し合いについても、妥当なものだと思う」

    「我々は、こうしたトップコンストラクターすべてにこのスポーツにいてほしい」

    「彼らには競争力を持ち、成功してほしいと思っている」

    「規則というものは、スポーツにとって最善となるように作られている。そして、ときには調整が必要になることもある。だから、妥当な話し合いだと思う」

    ホンダF1

    ホンダはすでにADUOの最大枠を獲得
    2026年から導入されたADUOは、PUメーカー間に大きな性能差が生じた場合に、それを縮小するためのキャッチアップ制度である。FIAはシーズン中の定められた評価期間ごとにICE(内燃エンジン)のパフォーマンスを分析し、トップメーカーとの差に応じて追加のホモロゲーションやダイノテスト、コストキャップ上の措置を認める。

    FIAが8月26日に公表した2026年の評価結果では、第1評価期間にメルセデスがトップICEから2~4%の範囲、フェラーリ、アウディ、ホンダが4%を超える差と判定された。

    これによりメルセデスには2026年と2027年にそれぞれ1回、フェラーリ、アウディ、ホンダにはそれぞれ2回の追加ホモロゲーション機会が認められた。ホンダは現行ADUOで設定されている最大のキャッチアップ枠をすでに得ていることになる。

    一方、第2評価期間では、いずれのPUメーカーにも新たな追加ホモロゲーションは付与されなかった。FIAは具体的な性能指数については、メーカーの機密情報や知的財産を理由に公開していない。

    つまり、ヴォルフが「彼らにはもっと必要だ」と語った背景には、ホンダが現行制度で最大限の追加開発機会を与えられているにもかかわらず、アストンマーティン・ホンダが依然として競争力の向上を必要としているという状況がある。

    FIAシングルシーター部門ディレクターのニコラス・トンバジスも、ADUOについて「今年が初年度であり、PUメーカーとの協議を通じて今後発展させていく可能性のある領域が当然存在する」と説明しており、制度そのものが将来的な見直しを前提としている。

    2026年規則はすでにシーズン中に修正
    2026年のF1規則は固定されたものではなく、シーズン開幕後も実際の走行データを基に複数の調整が行われている。

    FIAは4月、開幕3戦で収集したデータを基に、F1、各チーム、PUメーカーとの協議を経て規則の改良案に合意。さらに5月にはチーム代表、F1、5つのPUメーカーが参加する会議で、2026年規則をさらに進化させるための変更案について原則合意した。

    そのため、ヴォルフが示した「必要なら規則を調整する」という考え方自体は、2026年シーズンにすでに採られている規則運用の延長線上にある。

    ただし、今後ホンダにさらなる開発機会が認められるとしても、それが特定メーカーだけを対象とした措置になるのか、ADUOの基準や許容範囲そのものを変更する形になるのかは現時点では明らかになっていない。

    ホンダはF1オランダGPで大規模なPUアップグレードを投入したが、アストンマーティンは依然として上位争いへの浮上に苦戦している。そんななか、直接のライバルであるメルセデスを率いるヴォルフが、ホンダの競争力向上を目的とした制度のさらなる調整に理解を示したことは、今後のADUOを巡る議論を考えるうえで注目される発言となった。

  • アービッド・リンドブラッド F1参戦中に英国運転免許取得へ 学科試験に合格

    アービッド・リンドブラッド F1参戦中に英国運転免許取得へ 学科試験に合格

    レーシングブルズのアービッド・リンドブラッドが、英国の運転免許取得に向けた学科試験に合格した。19歳のF1ドライバーは現在、英国の運転免許を持っておらず、今後は実技試験合格を目指す。

    F1では時速300kmを超えるスピードでマシンを操り、ルーキーシーズンからポイントを重ねているリンドブラッドだが、公道を走るための運転免許はまだ取得していない。

    サーキットでは世界最高峰のマシンを走らせながら、一般道ではまだ単独でクルマを運転できないという珍しい状況にある。

    英国の学科試験をクリア
    リンドブラッドは自身のInstagramで、英国の運転免許取得に必要なTheory Test(学科試験)に合格したことを明らかにした。公開された結果では、多肢選択式の試験で50点満点中46点を獲得している。合格ラインは43点だった。

    さらに、映像を見ながら道路上の危険を認識するハザード・パーセプション・テストでは75点満点中52点を記録。こちらも合格に必要な44点を上回った。

    英国の学科試験では、この2つの試験を同じ日に受け、それぞれで合格点に達する必要がある。リンドブラッドは両方をクリアしたことで、次の段階となる実技試験を予約できるようになった。

    実技試験では、視力検査や車両の安全に関する質問に加え、一般的な運転能力、後退を伴う操作、一定時間の単独運転などが審査される。

    また、学科試験の合格資格は2年間有効で、その期間内に実技試験に合格する必要がある。期限内に取得できなかった場合は、再び学科試験から受験することになる。

    アービッド・リンドブラッド(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    スペインGPではターン13でクラッシュ
    今回の学科試験合格が明らかになったのは、リンドブラッドがF1スペインGPで大きなクラッシュを喫した直後だった。

    初開催となったマドリンクでのプラクティスでは、ターン13でコントロールを失ってバリアにクラッシュ。マシンは横向きになってバリアに衝突し、フロントとリアのサスペンションに加え、フロントウイングにもダメージを負った。

    それでもリンドブラッドはセッションを4番手で終え、トップのアントネッリからわずか0.228秒差につけた。

    リンドブラッドはクラッシュについて、新しいコースで限界を探っているなかでプッシュしすぎたと説明した。

    「簡単なコースではない。みんな限界を見つけるためにプッシュしているし、僕たち全員にとって新しいコースだ。ちょっとミスをして、ターン13で少しやりすぎてしまった」

    さらに、マシンの修復作業を増やしてしまったことについて「少し残念だった。メカニックとチームには謝った。彼らの仕事を少し増やしてしまったからね」と語った。

    F1ではすでに31ポイントを獲得
    リンドブラッドは2026年にレーシングブルズからF1デビュー。ジュニアカテゴリーから急速にステップアップを果たし、19歳で世界最高峰カテゴリーのレギュラードライバーとなった。

    F1スペインGPでも9位でフィニッシュしてポイントを獲得。 今季の獲得ポイントは31点となり、レーシングブルズもスペインGP終了時点で77ポイントを獲得してコンストラクターズランキング5位につけている。

    F1ではすでに31ポイントを獲得する一方、公道を走るためにはこれから実技試験を突破しなければならないリンドブラッド。学科試験をクリアしたことで、サーキットだけでなく英国の一般道を自ら運転するための最後のステップへと進むことになった。

    次戦は9月24日に開幕するF1アゼルバイジャンGP。リンドブラッドにとってはF1でのルーキーシーズンを戦いながら、英国の運転免許取得にも挑む日々が続く。

  • ロマン・グロージャン ピアストリ巡るザク・ブラウン批判を謝罪「完全に誤解」

    ロマン・グロージャン ピアストリ巡るザク・ブラウン批判を謝罪「完全に誤解」

    元F1ドライバーのロマン・グロージャンが、F1スペインGPでマクラーレン・レーシングCEOのザク・ブラウンの発言を誤って解釈し、オスカー・ピアストリを「チェーンソーで切り刻んだ」と激しく批判したことについて謝罪した。

    フランスのテレビ局Canal+で解説を務めていたグロージャンは、ブラウンがランド・ノリスを称賛したF1TVでのインタビューについて、ピアストリの士気を打ち砕くほど厳しい発言だったと主張していた。

    しかし、その後に発言の真意を確認し、「完全に彼の言葉を誤解していた」と認めた。

    ノリスの圧巻のポールラップを称賛したブラウン
    発端となったのは、F1スペインGP予選後に行われたF1TVのインタビューだった。

    ノリスはマドリンクで行われた予選でポールポジションを獲得。一方、チームメイトのピアストリは約0.4秒差の7番手に終わった。

    ブラウンはノリスのラップについて次のように称賛した。

    「ラップ全体が素晴らしかった。ランドはどんどん良くなっている。ああいうラップを決めるのを見ると、『彼はワールドチャンピオンだ』と思う」

    続いて、ファン・パブロ・モントーヤからピアストリに何が足りなかったのかと質問されたブラウンは、ノリスが極めて高いレベルの走りを見せていたと説明した。

    「まず、ランドがAプラスの状態だったということだ。ラップタイムという意味では、もう何も残っていなかったと思う。それだけのものを引き出した」

    「オスカーも週末を通してずっと彼のすぐそばにいた。ただ、あのラップでは同じような最後のひと押しを引き出せなかった。我々も引き続き分析するし、彼もデータを見るだろう。そして、おそらく我々と同じように『すごいラップだ』と思うはずだ」

    グロージャン「チェーンソーでピアストリを切り刻んだ」
    しかし、Canal+でF1スペインGPを解説していたグロージャンは、この発言をまったく異なる意味に受け取った。

    「ザク・ブラウンがランドのラップについて話したコメントを見たけど、彼はオスカー・ピアストリをチェーンソーで切り刻んでいた」

    「もしオスカーにまだ士気が残っていたとしても、もうなくなっただろう。あの発言の厳しさ、激しさには驚いた」

    グロージャンはさらに、ブラウンの発言を事実上「ノリスの方が優れたドライバーだ」と評したものだと受け止めた。

    「少なくともオスカーが選手権をリードしていたことや、モンツァでランドを前に出すよう彼に求めたことくらいは言えたはずだ。それが正しいことだったかどうかは別としてね」

    「言葉を失ったよ」

    このグロージャンの発言はSNSでも急速に拡散され、ブラウンがピアストリを公然と批判したかのような形で話題となった。

    ロマン・グロージャン

    「完全に誤解していた」とグロージャンが謝罪
    しかし、その日の夜、グロージャンはSNSを更新。ブラウンの発言を自分が誤って解釈していたことを認め、公に謝罪した。

    「今日、Canal+で、昨日F1TVで行われ、僕自身も参加していたインタビューでのオスカー・ピアストリについてのザク・ブラウンのコメントに関して発言した」

    「僕は彼の言葉を完全に誤解していた。そのことについて謝罪したい」

    「ザクとマクラーレンのチーム全体にとって、ドライバーを尊重し、公平かつ平等に扱うことがどれほど重要なのかは分かっている」

    グロージャンはさらに、F1スペインGP決勝でマクラーレンがバーチャル・セーフティカー(VSC)のタイミングによって不利を被ったことにも言及した。

    「マクラーレンは今日最速のマシンを持っていたけど、VSCでは不運だった」

    「ランドとオスカーの2人には、バクーでもう一度優勝を争うチャンスがあると確信している」

    グロージャンはブラウンへの批判を撤回し、自らの誤解だったことを明確にした。ノリスへの最大級の称賛が、ピアストリへの批判として受け取られたことで生じた騒動は、本人の謝罪によってひとまず収束する形となった。