F1は2027年のモナコGPで、史上初めてスプリントを開催する見通しとなった。GPblogが独占情報として報じたもので、F1は2027年カレンダーの発表に合わせ、9月16日(水)にも正式発表するとみられている。
伝統的に日曜の決勝を中心としてきたモナコGPだが、近年はマシンの大型化と重量増加によってオーバーテイクが極めて難しくなり、決勝がタイヤを管理しながら順位を維持する展開になりやすいことが課題として指摘されてきた。
スプリント導入が実現すれば、モナコの週末フォーマットは大きく変わることになる。
モナコGPで史上初のスプリント開催へ
GPblogによると、F1とモナコ自動車クラブは2027年モナコGPへのスプリント導入に向けて動いており、F1側は水曜日に計画を正式発表する見込みだという。
現在のスプリントフォーマットに沿えば、金曜日はフリー走行1回のみとなり、その後にスプリント予選を実施。土曜日にはスプリントと決勝のグリッドを決める予選が行われ、日曜日にグランプリ決勝を迎える。
これにより、モナコの市街地コースでは2回の予選と2回のレースが行われることになる。
モナコはF1を代表する歴史的な開催地であり、予選ではドライバーがガードレールぎりぎりを攻める走りが大きな見どころとなっている。一方、決勝ではコース幅の狭さから追い抜きが困難で、近年はレース内容を改善する方法が議論されてきた。
F1と主催者側は、ひとつの長い競技セッションだけでなく、短い競争セッションを複数配置することで、週末を通して緊張感を高めることを狙っているとされる。
土曜日のスプリントは新たなリスクも
モナコでスプリントが開催されれば、通常以上にアクシデントのリスクが高まる可能性もある。
モンテカルロのコースはランオフエリアがほとんどなく、カジノスクエア、スイミングプール、ラスカスなど、多くの区間でガードレールがコースのすぐ脇に迫る。短距離のスプリントではドライバーが序盤から積極的にポジションを争うことになるため、接触やセーフティカーが展開を左右する可能性がある。
さらに、土曜日午前のスプリントでマシンを大きく損傷すれば、その日の決勝予選までに修復しなければならない。スペースが限られるモナコのガレージ環境も含め、チームのメカニックにとって厳しい週末になることが予想される。
一方で、中団勢にとってはチャンスが広がる可能性がある。短いレース、地中海沿岸特有の天候変化、そしてセーフティカーが入りやすいコース特性が組み合わされれば、通常の決勝とは異なる順位変動が生まれることも考えられる。

モナコでは決勝の活性化策を継続
モナコGPではすでに、決勝を活性化させるためのフォーマット変更が試みられてきた。タイヤ交換を通じて戦略の幅を広げ、順位変動を生み出すことがその狙いだった。
F1のステファノ・ドメニカリCEOも、グランプリ週末の各日に競争上の意味を持たせることや、スプリントフォーマットの活用に前向きな姿勢を示してきた。
ただし、スプリントを追加しただけでモナコ特有の追い抜きの難しさそのものが解消されるわけではない。短いスプリントも隊列走行となる可能性がある一方、接触によるマシンの損傷や修復作業が増えることも考えられる。
それでも2027年に計画通り導入されれば、長い歴史を持つモナコGPにとって大きな転換点となる。伝統の市街地コースで初めて2つの予選と2つのレースが行われる週末が誕生することになる。
