カテゴリー: F1イタリアGP

  • 角田裕毅 F1イタリアGP再スタートで位置間違え エクストラフォーメーションラップ

    角田裕毅 F1イタリアGP再スタートで位置間違え エクストラフォーメーションラップ

    2026年F1イタリアGP決勝は、シャルル・ルクレールのクラッシュによる赤旗中断後の再スタートで、角田裕毅がグリッド上の位置を間違えたことによりスタート手順が中止され、エクストラフォーメーションラップが行われる展開となった。

    モンツァで行われた第13戦イタリアGPは、序盤にルクレールが最終コーナーでクラッシュ。レースは赤旗中断となり、その後スタンディングスタートによる再開に向けて各車がグリッドに整列した。

    角田裕毅がグリッド位置を間違える
    再スタート直前、通常のスタートシグナルではなく、スタート中止を示すアボートライトが点灯。各車はスタートせず、もう1周のフォーメーションラップを行うことになった。

    原因となったのは角田裕毅だった。

    リプレイ映像では、角田裕毅がグリッドに戻ってきた際にマシンを左側へ寄せた後、自身が停止すべきグリッドボックスが右側だったことに気付く様子が確認された。しかし、その時点では正しい位置へ移動することができず、グリッドボックス内の所定の位置にマシンを収めることができなかった。

    F1公式も「角田裕毅がグリッドボックス内の正しい位置についていない」と伝え、これによってスタート手順は中止。全車がエクストラフォーメーションラップへ向かった。

    追加の1周がタイヤ戦略にも影響
    エクストラフォーメーションラップは、再スタートに向けた各車のタイヤにも影響を与えることになった。

    赤旗中断前にミディアムタイヤを履いていたドライバーはハードタイヤへ変更。一方、ルイス・ハミルトンやマックス・フェルスタッペンらはソフトからミディアムへ変更しており、追加された1周によってタイヤをさらに温める機会を得ることになった。

    角田裕毅のグリッド位置の間違いによって再スタートは一度仕切り直され、2026年F1イタリアGPはエクストラフォーメーションラップを経て再開された。

    角田裕毅はミディアムで10番手まで浮上
    それでも角田裕毅は再スタート時の出来事を引きずることなく、ミディアムタイヤで積極的にポジションを上げていった。

    9周目には10番手まで浮上してポイント圏内へ進出。さらに前を走るハースのオリバー・ベアマンの背後に迫り、オーバーテイクの機会をうかがう展開となった。

    F1公式ライブテキストも「再スタート時の一件は忘れ、角田は彼が最も得意とすることをやっている――積極的に戦っている」とその走りを評価。「10番手まで上がり、ベアマンの背後にぴったりついている。レーシングブルズにはここでまずまずのペースがある」と伝えた。

    再スタート時には思わぬミスがあった角田裕毅だが、その後はミディアムタイヤで挽回し、ポイント獲得を狙える位置まで順位を上げた。

    FIAがスタート手順違反をレース後に審議
    一方、FIAスチュワードは角田裕毅の一件について、スタート手順違反(Starting Procedure Infringement)の疑いでレース後に審議すると発表した。

    FIAは現地時間15時41分47秒、「22号車(TSU)に関するインシデントはレース後に審議される。スタート手順違反」と通知した。

    審議対象となったのは、赤旗中断後の再スタートに向けてグリッドに整列した際の角田裕毅の停止位置だ。グリッドボックス内の正しい位置にマシンを停止できなかったことでスタート手順が中止され、エクストラフォーメーションラップが行われた。

    現時点でペナルティが科されるかどうかは決まっておらず、レース終了後にスチュワードが判断を下すことになる。

  • シャルル・ルクレール F1イタリアGPで高速クラッシュ 赤旗中断

    シャルル・ルクレール F1イタリアGPで高速クラッシュ 赤旗中断

    シャルル・ルクレール(フェラーリ)は、2026年F1イタリアGP決勝の序盤に高速クラッシュを喫してリタイア。地元モンツァでのフェラーリにとって痛恨の展開となり、レースは赤旗中断となった。

    ソフトタイヤでスタートしたルクレールは、スタート直後から積極的にポジションを争い、一時はピエール・ガスリーをかわして2番手に浮上。しかしガスリーに抜き返された後、マックス・フェルスタッペンとの攻防を繰り広げ、その直後に最終コーナーのパラボリカでコントロールを失った。

    パラボリカ立ち上がりでリアを失いバリアへ
    ルクレールは高速のパラボリカを立ち上がる際、通常よりわずかにワイドなラインを通った。そこでアクセルを踏み込んだ瞬間にリアタイヤが大きく滑り、マシンが不安定な状態となった。

    ルクレールはカウンターステアを当てて立て直そうとしたものの、揺り戻しによってマシンは反対方向へ振られ、そのまま高速でタイヤバリアにクラッシュした。

    F1 TVで解説を務める元F1ドライバーのデビッド・クルサードは事故について「ルクレールはほんの少しワイドに出て、そこでパワーをかけたことでリアが滑った。そして修正した際の揺り戻しでタイヤバリアに向かってしまった」と分析した。

    リプレイでは他車との接触は確認されておらず、単独でのクラッシュだった。衝撃は大きかったものの、ルクレールは自力でマシンを降りている。

    シャルル・ルクレール(スクーデリア・フェラーリ) イタリアグランプリ

    セーフティカーから赤旗に変更
    事故発生直後にはセーフティカーが導入されたが、バリアの修復が必要と判断されたため、その後レースは赤旗中断となった。

    ルクレールはコース脇で座り込み、落胆した様子を見せた。母国フェラーリにとってシーズン屈指の重要な一戦となるモンツァで、序盤から表彰台争いに加わっていただけに悔やまれるリタイアとなった。

    レースはジョージ・ラッセルが首位。ポールポジションからスタートしたガスリーが2番手、フェルスタッペンが3番手につけた状態で赤旗となった。

  • レーシングブルズF1首脳 イタリアGP予選「角田裕毅のQ1は計画通りにいかなかった」

    レーシングブルズF1首脳 イタリアGP予選「角田裕毅のQ1は計画通りにいかなかった」

    レーシングブルズの最高技術責任者(CTO)を務めるティム・ゴスが、2026年F1イタリアGPの予選を総括した。アービッド・リンドブラッドが6戦連続でQ3進出を果たして10番手を獲得した一方、角田裕毅は17番手でQ1敗退。ゴスは「複雑な感情が入り交じる一日だった」と振り返った。

    レーシングブルズのVCARB-03はモンツァで競争力を示しており、リンドブラッドはFP3でも上位につけた。

    しかし、角田裕毅はFP3でソフトタイヤによるクリーンな走行をまとめられず、さらに予選前には燃料漏れへの対応が必要となった。Q1では1分23秒755にとどまり、Q2進出ラインまで0.139秒届かなかった。

    「今日は複雑な感情が入り交じる一日だった」
    ゴスは、マシン自体には十分な速さがあったと説明。モンツァ特有の高速レイアウトに合わせ、ストレートでのドラッグを抑えながら、中高速コーナーで空力性能を引き出すことを目指してセットアップを進めたという。

    「今日はVCARBにとって複雑な感情が入り交じる一日だった。マシンは力強く、中高速域で究極の空力プラットフォームを引き出すことと、ストレートでのドラッグ低減を維持することの最適な妥協点を見つけるため、セットアップを細かく調整してきた」

    モンツァでは単純なマシンの速さだけでなく、予選でいかにトウを利用するかも重要になる。さらにアウトラップではタイヤを適切な作動領域に入れながら、アタックに向けてパワーユニットのバッテリーを準備しなければならない。

    「予選は、アウトラップでのタイヤの準備とパワーユニットのバッテリーレベルの準備を両立させながら、前のマシンから強力なトウを得るという、非常に複雑な作業になった」

    角田裕毅「相反する要求を正しいウインドウに入れられなかった」
    その複雑な条件をうまくまとめられなかったのが角田裕毅だった。

    ゴスは角田裕毅だけの問題とはせず、「together(ともに)」という表現を使い、チームとして必要な条件を揃えられなかったことを認めている。

    「裕毅のQ1は計画通りにはいかなかった。我々は一緒になって、これらの相反する要求のすべてを正しいウインドウに入れることができなかった」

    「エネルギーのマネジメントという点では、モンツァはザントフォールトとはまったく異なるコースだ。適応しなければならないことが多かったと言っていい」

    角田裕毅自身も予選後、アウトラップの準備に加えてパワーユニットとタイヤを適切なウインドウに入れることが難しかったと説明。また、ストレートだけで0.5秒以上を失っていたとして、「自分でコントロールできることは最大限やった」と語っている。

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    リンドブラッドは6戦連続Q3進出
    一方、リンドブラッドはQ1とQ2を突破し、6戦連続となるQ3進出を果たした。

    「アービッドは最初の2つのセッションを余裕を持って突破し、今回もQ3の最終シュートアウトまで進んだ」

    Q3は僅差の争いとなり、リンドブラッドは1分22秒286で10番手。本人は最後のアタックで約0.1秒を失ったと説明しており、完璧にまとめていれば8番手が可能だったと考えている。

    ゴスも、あとわずかなタイムを引き出すことができれば、さらに1つか2つ順位を上げられたとの見方を示した。

    「非常に接近したセッションになったが、我々はフロントを走るチームと直接競い合う位置にいた。すべてを完璧にまとめることができていれば、さらに1つか2つ順位を上げるために必要な数百分の1秒を見つけられたと感じている」

    「それでも、再びトップ10からスタートできることには満足しているし、明日はポイントを争える強いポジションにいるはずだ」

    角田裕毅のQ1敗退という悔しい結果がある一方、リンドブラッドは6戦連続でQ3に進出。ゴスの言葉通り、レーシングブルズにとって明暗が分かれる予選となったが、VCARB-03そのものはモンツァでもポイントを争えるだけの競争力を示した。

  • アストンマーティン・ホンダF1 モンツァで苦戦「今のパッケージには合わない」

    アストンマーティン・ホンダF1 モンツァで苦戦「今のパッケージには合わない」

    アストンマーティン・ホンダは、2026年F1第13戦イタリアGPの予選で厳しい結果に終わった。フェルナンド・アロンソが21番手、ランス・ストロールが22番手となり、マイク・クラックはモンツァの高速特性が「今の我々のパッケージには合っていない」と認めた。

    アップデート投入後はパフォーマンス向上を示してきたアストンマーティン・ホンダだが、長いストレートと高速区間が特徴のモンツァではその勢いを維持できなかった。

    特にストレートでのペース不足が大きな弱点となり、2台ともQ1敗退を喫した。

    マイク・クラック「高速サーキットの特性が今のパッケージには合っていない」
    アストンマーティンのチーフ・トラックサイド・オフィサーを務めるマイク・クラックは、現在のマシンがモンツァの特性に適していないことが予選結果に表れたと説明した。

    「モンツァでは厳しい土曜日になった。この高速サーキットの特性は、現時点の我々のパッケージには合っていない」

    アストンマーティンはQ1を通じて、アロンソとストロールの双方にスリップストリームを利用させることでタイムを稼ごうとした。しかし、それでもQ2進出に必要なペースには届かなかった。

    「Q1を通して両方のマシンでトウを得ようとしたが、単純にQ2へ進出するだけのペースがなかった」

    アロンソは1分25秒150で21番手。Q1終盤にはマシンに問題が発生し、ガレージにとどまったことで新品タイヤを使った最後のアタックを行うことができなかった。

    「現在、Q1終盤にガレージから出られなくなったマシンの問題を調査している。新品タイヤを使う機会を逃したことで予選が早く終わってしまい、ラップタイムを更新するチャンスがなかった」とアロンソは説明した。

    「僕たちがライバルより後ろにいることは分かっている。特にストレートでペースが不足していて、それがこのサーキットを非常に厳しいものにしている」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    ストロールも1分25秒222で22番手に終わり、「今日の結果は予想していた通りだった。このコースが本当に大きなチャレンジになることは最初から分かっていた。ここで必要になるパワーが不足している。明日のレースも僕たちにとって難しいものになるだろう」と語った。

    クラックも決勝で状況が劇的に変化するとは考えていない。それでも、自分たちがコントロールできる部分を最大限に生かし、レース展開によって生まれるチャンスを逃さないことが重要だと強調した。

    「明日も同じようなチャレンジになるだろう。だからこそ、我々がコントロールできることを最大限に生かし、巡ってくるあらゆるチャンスをつかんでいく」

    予選では最後列を占めたアストンマーティン・ホンダだが、パワーユニット交換によるグリッド降格を受けるドライバーがいるため、決勝では順位を繰り上げてスタートする。ストレートでの弱点を抱えるモンツァで、チームは難しい条件の中からレースで得られる機会を最大限に生かすことを目指す。

  • 2026年F1イタリアGP 決勝:持ちタイヤ数&タイヤ戦略予想

    2026年F1イタリアGP 決勝:持ちタイヤ数&タイヤ戦略予想

    2026年F1イタリアGP決勝は、タイヤのデグラデーションが非常に小さいことから、基本的には1ストップ戦略が主流になると予想されている。ただし、ミディアム、ハード、ソフトのどの組み合わせも成立する可能性があり、単純な「最速戦略」だけでは勝負を読み切れないレースとなりそうだ。

    ポールポジションからスタートするのはアルピーヌのピエール・ガスリー。予選Q1で最速、Q2で4番手、そしてQ3ではジョージ・ラッセルを0.060秒差で退け、自身F1初のポールポジションを獲得した。

    アルピーヌにとって近年ほとんどなかった優勝争いのチャンスだけに、スタートタイヤとピットストップのタイミングが極めて重要になる。

    最速はミディアム→ハードの1ストップ
    ピレリのシミュレーションで理論上最速とされているのは、ミディアムでスタートし、ハードへ交換する1ストップ戦略だ。

    最適なピットウインドウは24~30周目。53周で争われるモンツァではオーソドックスな組み立てだが、今回の特徴は、他の1ストップ戦略とのタイム差が非常に小さいことにある。

    フリー走行で確認されたタイヤのデグラデーションは非常に低く、フロントタイヤにわずかなグレイニングの兆候はあったものの、十分にコントロールできる範囲だった。

    そのため、3種類のコンパウンドから2種類を選び、どの順番で使用してもレースを成立させられる可能性が高い。

    ミディアム→ハードが基準ではあるものの、それ以外の戦略も総レースタイムでは数秒以内に収まると予測されている。つまり、タイヤそのものよりも、それぞれのマシンがどのコンパウンドを得意としているかが重要になる。

    イタリアグランプリ タイヤ戦略

    ソフトスタートは序盤のポジション争いで武器
    ソフト→ハードの場合、想定されるピットウインドウは19~25周目。ミディアム→ソフトなら30~36周目、ソフト→ミディアムなら22~28周目となる。

    いずれも十分に現実的な戦略だ。

    特に注目されるのがソフトスタート。今週末のモンツァではオーバーテイクが必ずしも容易ではなく、スタート直後と序盤にソフトのグリップを使って順位を守る、あるいはポジションを上げるメリットは大きい。

    ポールのガスリーにとっても、長いホームストレートから第1シケインへ向かうスタートは大きな関門となる。後方にはラッセルをはじめ強力なライバルが並ぶだけに、序盤のトラックポジションを重視するならソフトは魅力的な選択肢となる。

    一方でリスクもある。早い段階でセーフティカーが導入されれば、多くのマシンが一斉にピットへ向かう可能性があり、その後をハードで長く走らなければならなくなる。

    ハード自体の耐久性が問題になるというより、長いハードスティントの終盤に再びセーフティカーが入った場合、より新しいタイヤを履いたライバルに対して不利になる可能性がある。

    イタリアグランプリ タイヤ差

    コンパウンド間の差は小さい
    ピレリのモータースポーツディレクターを務めるダリオ・マラフスキによれば、ハードとミディアムのラップタイム差は約0.2秒、ミディアムとソフトでは約0.5~0.6秒と見積もられている。

    ただし、決勝ではタイヤマネジメントが必要になるため、その理論上の差がそのまま表れるとは考えられていない。

    「コンパウンド間のラップタイム差は、ハードとミディアムで0.2秒、ミディアムとソフトでは0.5~0.6秒です。ただし、マネジメントを考えれば、レース中にそれが本当の意味で差になるとは思っていません。だからこそ、すべての戦略が接近しているのです」

    戦略ごとの期待値が接近していることで、ピットウォールは事前に決めたプランだけではなく、ライバルの動きやセーフティカー、トラフィックを見ながら判断する必要がある。

    昨年はミディアム勢がピットストップを大幅に先送り
    昨年のF1イタリアGPも基本戦略はミディアム→ハードの1ストップで、当初の想定ピットウインドウは22~28周目だった。

    しかし、上位勢はなかなかピットストップを決断しなかった。

    首位を走っていたマックス・フェルスタッペンがハードへ交換したのは37周目。ランド・ノリスとオスカー・ピアストリはさらにステイアウトし、セーフティカーによる“安いピットストップ”の可能性を狙った。

    最終的にフェルスタッペンがセーフティカーウインドウまで迫ったことで、ノリスは45周目、ピアストリは46周目にピットイン。残り数周をソフトで走った。

    完走したドライバーで2ストップを選択した者はおらず、ミディアムスタートが主流だった。一方、14番グリッドからスタートしたアレックス・アルボンはハード→ミディアムで7位、19番グリッドからスタートしたアイザック・ハジャーも同じ戦略で10位に入り、後方スタートでは逆方向の戦略も機能することを示した。

    イタリアグランプリ 持ちタイヤ

    後方スタート勢にはハード→ソフトという選択肢
    後方グリッドからスタートするドライバーにとっては、ハード→ソフトも有力な選択肢になる。

    この場合、理論上の最適なピットウインドウは32~38周目。ハードで第1スティントを長く引っ張り、終盤にソフトへ交換して攻撃する形だ。

    さらに後方スタートでは、必ずしも理論上の最適周回でピットへ入る必要はない。ハードで可能な限り走り続け、終盤のセーフティカーを待つというギャンブルも成立する。

    通常の展開ならピレリはハードスタートを本命とはみていないが、後方から順位を上げるには、前方のマシンと異なる戦略を採用すること自体に意味がある。

    気温33度 路面温度は約55度の酷暑
    決勝日のモンツァは厳しい暑さになる見込みで、気温は33度、路面温度は約55度まで上昇すると予想されている。

    通常ならタイヤの熱劣化が懸念される条件だが、今週末の走行では高温による深刻なデグラデーションは確認されていない。

    つまり、暑さそのものによって2ストップが必要になる可能性は現時点では低く、依然として1ストップが基本線となる。

    ガスリーは「速さ」よりトラックポジションを守れるか
    戦略の自由度が高い今回のF1イタリアGPでは、ポールスタートのガスリーにとって、必ずしも理論上最速のミディアム→ハードを選ぶことが正解とは限らない。

    後方のマシンが異なるタイヤを選択すれば、スタート直後のグリップ差、アンダーカットとオーバーカット、セーフティカーのタイミングによって優位性は簡単に変化する。

    特にモンツァではピットストップによってトラックポジションを失えば、速いマシンでも前車を抜くために時間を費やす可能性がある。一方、デグラデーションが小さいため、第1スティントを延ばしてセーフティカーを待つ戦略も成立しやすい。

    最速とされるミディアム→ハードを軸に、ソフトの序盤性能を取るのか、ハードで長く引っ張るのか。各戦略の差がわずかだからこそ、2026年F1イタリアGPはタイヤ選択そのものよりも、レース展開に対していつ戦略を切り替えるかが勝負を左右することになりそうだ。

  • F1イタリアGP 決勝スターティンググリッド:角田裕毅は15番グリッド

    F1イタリアGP 決勝スターティンググリッド:角田裕毅は15番グリッド

    2026年F1第13戦イタリアGPの決勝スターティンググリッドは、予選後に科された複数のペナルティによって大きく変動した。ポールポジションからはアルピーヌのピエール・ガスリーがスタートし、メルセデスのジョージ・ラッセルがフロントロウに並ぶ。

    さらに決勝当日、フェルナンド・アロンソとリアム・ローソンのピットレーンスタートが決定した。角田裕毅は15番グリッドから決勝に臨む。

    ガスリーは予選Q3で1分21秒786を記録し、自身初となるF1ポールポジションを獲得。ラッセルを0.060秒差で退け、モンツァの先頭グリッドを手にした。

    予選3番手だったオスカー・ピアストリは、Q2でリアム・ローソンの走行を妨害したとしてスチュワードから3グリッド降格ペナルティを科され、6番グリッドへ後退した。

    これにより、シャルル・ルクレールが3番手、ルイス・ハミルトンが4番手、マックス・フェルスタッペンが5番手へとそれぞれ繰り上がった。

    7番グリッドにはフランコ・コラピント、8番手にはランド・ノリスが並ぶ。レーシングブルズのアービッド・リンドブラッドが9番手、アウディのガブリエル・ボルトレトが10番手からスタートする。

    中団ではオリバー・ベアマンが11番手、ニコ・ヒュルケンベルグが12番手、カルロス・サインツJr.が13番手、エステバン・オコンが14番手。角田裕毅は予選17番手から15番グリッドへと繰り上がって決勝を迎える。

    後方ではバルテリ・ボッタスが16番手、セルジオ・ペレスが17番手、ランス・ストロールが19番手。パワーユニット関連のペナルティを受けたアンドレア・キミ・アントネッリは20番手、アレクサンダー・アルボンは21番手となっている。

    一方、アストンマーティンのフェルナンド・アロンソは、決勝を前に複数のパワーユニット(PU)コンポーネントを交換。新しいMGU-K、エナジーストア(ES)、コントロールエレクトロニクス(CE)が投入され、いずれも年間の使用上限を超過した。

    さらに、これらのPUエレメントはFIAテクニカルデリゲートの承認を得ずにパルクフェルメ下で交換されたため、アロンソは通常のグリッドではなくピットレーンからスタートする。

    レッドブルのローソンも、すでに複数のPUコンポーネント交換によるペナルティで後方スタートが決まっていたが、その後の変更によってピットレーンスタートとなった。

    アロンソとローソンはいずれも角田裕毅より後方に位置していたため、両者がピットレーンスタートとなっても角田裕毅の15番グリッドに変更はない。

    モンツァはオーバーテイクの機会が比較的多いサーキットだが、ピットレーンからレースを開始するアロンソとローソンにとっては、タイヤ戦略やセーフティカーのタイミングを含め、レース展開を生かした追い上げが必要となる。

    イタリアグランプリ 角田裕毅

    2026年F1 イタリアGP 決勝スターティンググリッド

    Grid No ドライバー チーム 予選
    1 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ 1 (-)
    2 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 2 (-)
    3 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 4 (↑1)
    4 44 ルイス・ハミルトン フェラーリ 5 (↑1)
    5 3 マックス・フェルスタッペン レッドブル 6 (↑1)
    6 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン 3 (↓3)
    7 43 フランコ・コラピント アルピーヌ 8 (↑1)
    8 1 ランド・ノリス マクラーレン 9 (↑1)
    9 41 アービッド・リンドブラッド レーシングブルズ 10 (↑1)
    10 98 ガブリエル・ボルトレト アウディ 11 (↑1)
    11 87 オリバー・ベアマン ハース 12 (↑1)
    12 27 ニコ・ヒュルケンベルグ アウディ 13 (↑1)
    13 55 カルロス・サインツJr. ウィリアムズ 15 (↑2)
    14 31 エステバン・オコン ハース 16 (↑2)
    15 22 角田裕毅 レーシングブルズ 17 (↑2)
    16 77 バルテリ・ボッタス キャデラック 19 (↑3)
    17 11 セルジオ・ペレス キャデラック 20 (↑3)
    Pit 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーティン 21 (Pit)
    19 18 ランス・ストロール アストンマーティン 22 (↑3)
    20 12 アンドレア・キミ・アントネッリ メルセデス 7 (↓13)
    21 23 アレクサンダー・アルボン ウィリアムズ 18 (↓3)
    Pit 30 リアム・ローソン レッドブル 14 (Pit)

    2026年F1イタリアGPは、9月6日(日)22時(日本時間)からフォーメーションラップが行われる。

  • F1イタリアGP予選 全ドライバーコメント:ガスリー初ポール 角田裕毅Q1敗退

    F1イタリアGP予選 全ドライバーコメント:ガスリー初ポール 角田裕毅Q1敗退

    2026年F1第13戦イタリアGPの予選がモンツァ・サーキットで行われ、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)が1分21秒786を記録してF1初のポールポジションを獲得した。ジョージ・ラッセル(メルセデス)が0.060秒差の2番手、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)が3番手に続いた。

    角田裕毅(レーシングブルズ)はQ1で1分23秒755を記録して17番手となり、Q2進出を逃した。

    予選後には、モンツァ特有のアウトラップやパワーユニット、タイヤの準備の難しさを挙げ、「重要な場面ですべてをまとめ切ることができませんでした」と振り返った。

    1番手:ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
    「信じられない瞬間だ。F1で初めてのポールポジションだ! 本当にうれしいし、今日起きたことを僕たち全員がまだ完全には信じられていないくらいだ。結果は本当に僕たちの期待を上回った。今日を迎える時点ではまったく予想していなかった。もちろん、とても特別な気分だ。F1でこの瞬間を長い間待っていたからね。チームのみんなに感謝したい。マシンの感触はとても良かったし、僕自身もステアリングを握っていていい感触だった。あとは1周ごとに少しずつ詰めていこうとした。Q1の最初から速かったけど、それでもポールポジションが可能だとは思っていなかった! この瞬間を楽しむつもりだけど、本当に重要なのは明日だということも分かっている。チームとしてレースに向けて懸命に準備し、最終結果を最大限にするために全力を尽くす」

    2番手:ジョージ・ラッセル(メルセデス)
    「今日はポールポジションに手が届くところにあった。最後のランは僕たちの側で少しまとまりを欠いていて、自分たちでもう少し物事をシンプルにできたかもしれない。キミはずっと僕を助けるために素晴らしい仕事をしてくれて、必要なところでは有効なスリップストリームを与えてくれた。でも最後のプッシュラップでは、パラボリカでマックスが少し状況を複雑にした。とはいえ、それもレースの一部だ。とはいえ、ピエールには心から祝福を送りたい。今日は彼にあれほどのペースがあるとは予想していなかったから驚いたけど、本当に素晴らしい仕事をした。彼は素晴らしい人間であり、素晴らしいドライバーだし、この結果に完全に値する。2番手スタートでも明日に向けて僕たちは強いポジションにいる。今週末はすべてのセッションでずっと先頭付近にいるし、自分自身にもマシンにもいい感触を持っている。モンツァのようなサーキットでは本当にオーバーテイクのチャンスがあるから、スタート位置がすべてではない。鍵になるのはクリーンなスタートを決めて、1周目のトラブルを避けることだ。そこからは自分たちのレースに集中し、勝利を狙えるいいチャンスを作れればと思う」

    3番手:オスカー・ピアストリ(マクラーレン)
    「最終的には明日のレースを6番手からスタートすることになるとしても、予選を3番手で終えられたのは良かった。ここではいつランをするかが常に重要で、僕たちのピットレーンでの位置だと後方で詰まってしまうリスクがあると分かっていたから、早めにガレージを出て隊列の先頭を走ることに決めた。最初のラップはかなり良かったし、タイムを見ると最後のランで改善できたのはほんの数人だったから、チームの判断は正しかったと思う。アルピーヌと、初ポールを獲得したピエールにもおめでとうと言いたい。明日に向けては、僕たちのロングランペースはメルセデスやフェラーリほど速くない。でも、ここでは最初の数周はたいてい混乱するし、最速のマシンが必ずしもその後トップを走っているとは限らない。面白いレースになるかもしれない」

    4番手:シャルル・ルクレール(フェラーリ)
    「今年のマシンではPUとドライビングスタイルを最適化することが非常に難しいサーキットで、僕たちは完全には最適化できなかった。今日ポールを獲得したピエールのことは本当にうれしく思う。素晴らしい仕事をして、チャンスが来たときにしっかり結果を出した。予選仕様での今日の位置と比べれば、明日はもっと強くなれると思っている。ただ、ライバルたちはストレートで非常に強いことも頭に入れておかなければならない。僕たちはコーナーでのスピードを生かして、どこでゲインできるかを見ていく。全員が同じPU戦略にそろえない限り、明日はヨーヨー・レーシングがテーマになるだろうけど、それはおそらくないと思う。明日はティフォシのために戦い、彼らに誇りに思ってもらえるよう全力を尽くす」

    5番手:ルイス・ハミルトン(フェラーリ)
    「FP3ではマシンの感触が強く、予選序盤でもしっかりしたペースを示せた。最終的にQ3を完全には最大限に生かせず、それが響いた。でも、素晴らしい結果を出したピエールにはおめでとうと言いたい。全体としては、僕たちが進んでいる方向には勇気づけられている。チームは本当に懸命に取り組み、アップデートを投入し、常にさらなるパフォーマンスを引き出そうとプッシュしている。サーキットにいるみんなとマラネロにいるみんなを本当に誇りに思う。ティフォシのサポートは僕にとって大きな意味があるし、本当に感謝している。前方は僅差の戦いで、順位を上げるチャンスはある。だから明日は全力でレースをし、自分たちがやるべきことに集中して、この観客の前で結果を出すためにすべてを出し切る」

    6番手:マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)
    「FP3はかなりポジティブなセッションで、僕たちにとってすべてがかなり良かった。ポールを争えるとは思っていなかったけど、マシンはかなり快適にドライブできて、それは本当に良かった。予選は少し難しくなって、マシンがかなり跳ねるようになった。マシンに何らかの問題があって予選に影響し、パフォーマンスが制限されたと思う。それで低速域でタイムを失った。今日はもっとできると思っていただけに残念だった。リアムもQ2でブロックされてラップに影響したので、それも残念だった。僕たちは可能だったすべてを最適化できなかったし、マシンの制限について調べる必要がある。そうすればレースでもう少し競争力を高められるかもしれない。明日何ができるか見てみよう」

    7番手:キミ・アントネッリ(メルセデス)
    「レースでペナルティを受けると分かった状態で予選に臨むのは、とても奇妙な感覚だった。当然、今週末はポールポジションを争って前方からスタートしたかったけど、僕たちはそういう状況ではない。それでもチームのためにやるべき仕事があったし、ジョージを助ける必要もあった。だからベストを尽くしたし、今日はそれができて良かった。明日はレースを楽しみ、あらゆるチャンスを最大限に生かすことがすべてになる。ここは走っていてとても楽しいサーキットだし、順位を上げるチャンスもたくさんあるはずだから、いい形で前進できればと思う。鍵になるのはクリーンなスタートを切って、トラブルを避け、トラフィックを抜けて、そのあと前のマシンを追いかけていくことだ」

    8番手:フランコ・コラピント(アルピーヌ)
    「まずピエールとチームにおめでとうと言いたい。ピエールは素晴らしいラップだったし、予選の最後の部分で僕に対してタイムを伸ばすことができた。2台ともQ3に進み、明日のポイント争いに加われるのはポジティブだ。選手権ではライバルとの差が広がっているから、それが重要なのは分かっている。予選を通してマシンの感触は良かったし、僕たちが施した変更もポジティブだった。このサーキットが明らかに僕たちのパッケージに合っている。ストレートスピードはいいけど、今年ここでオーバーテイクがどうなるかは少し未知数だし、デプロイメント戦略も要素になる。しっかり準備してベストを尽くし、ポイントを持ち帰れるようにしたい」

    9番手:ランド・ノリス(マクラーレン)
    「今日の予選はフラストレーションがたまるものだったけど、このコースでのマシンのパフォーマンスを考えれば、最終的には予想していたような結果だった。僕たちの主な弱点はストレートスピード不足で、それによって競争力を発揮するにはいいスリップストリームを得ることに大きく依存している。最後の2回のランではどちらもコース上のポジションに恵まれず、そのトウを得られなかった。それでかなりのラップタイムを失った。僕自身のラップは悪くなかったけど、ここではその弱点の代償を払うことになる。それにブレーキの問題にも苦しみ、自信を持って走るうえで妨げになった。それは決して理想的ではない。レースに向けては、それほど大きな期待はしていない。ストレートで不利な状況では集団を抜いていくのは厳しいし、レースペースはさらに難しいかもしれない。それでも面白いグリッドになったのはいいことだし、アルピーヌとピエールのパフォーマンスにはおめでとうと言いたい。オスカーもスリップストリームがあれば何が可能かを示し、マシンをトップ3に入れる非常にいい仕事をした。すべてを分析して、明日は少し楽しみながら、いいポイントを争うためにベストを尽くす」

    10番手:アービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)
    「またQ3に進めたのは素晴らしい。でも今日の最終結果には少しがっかりしている。Q1とQ2が強かったあと、Q3最後のラップを完全には最大限にできず、コンマ1秒ほど失ったので、8番手は狙えた。今日はみんながトウを探していて、F3のセッションのように感じたし、今年F1で経験したなかでも最も複雑な予選のひとつだった。アルピーヌには間違いなく驚かされた。明らかに何かを隠していて、実際ストレートではとても速かった。彼らは称賛に値する。でも僕たちにも非常にいいパッケージがあることは分かっているし、モンツァは特殊なサーキットなので心配する理由にはならない。明日のレースではトップチームがまだ前に抜けていくと思うけど、ポイントは間違いなく狙える。今夜はいくつかのことに取り組み、レースで可能な限り最高の結果を目指す」

    11番手:ガブリエル・ボルトレト(アウディ)
    「最後のプッシュラップは良かったので、これほど小さな差でQ3を逃したのはもちろん残念だ。ターン8で少しリアが動いて、そこで少しタイムを失った。でも今日はマシンからこれ以上大きく引き出せるものはなかったと思う。全体として、ここまでの週末の進み方にはかなり満足している。チームは素晴らしい仕事をしていて、僕たちにとってより難しいと予想していたサーキットでも、まだ戦いのなかにいることができている。明日はポイント争いに加われると思う。周囲のマシンも速いので簡単ではないけど、あらゆるチャンスを最大限に生かすつもりだ」

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    12番手:オリバー・ベアマン(ハース)
    「正直、FP1の最初のラップからマシンには満足していた。ここ数戦ずっと僕たちが求めてきた方向性そのものだった。一方では、アップデートを持ち込んだ結果としてストレートではそれほど良くない。でも当然、ラップ全体では速くなっているし、コーナーでのダウンフォースという意味では前進だ。フィーリングは本当に良かったし、また上位で戦えるようになったのはうれしい。このままプッシュを続ける。明日のターゲットはトップ10とポイントだ」

    13番手:ニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)
    「難しい予選だった。モンツァではタイミングとトウを正しく合わせることが大きな違いを生むけど、Q1では何度か自分が望ましくない場所にいて、きちんとしたラップをまとめるのが難しかった。Q2では状況が良くなってペースも出始めたけど、そこから次の段階に進むには少し遅すぎた。明日はこのスタート位置から簡単にはいかないけど、ここ数戦で僕たちはレースをうまく戦えることを示している。できるところで順位を上げ、巡ってくるすべてのチャンスを最大限に生かしていく」

    14番手:リアム・ローソン(レッドブル・レーシング)
    「今週末はエンジンペナルティを受けることが最初から分かっていたので、予選ではQ3に進んでトウを与え、マックスをサポートすることに集中していた。でも残念ながらそこまで行けなかった。最後のラップまではセッション全体をずっとクリーンエアで走っていたから、オスカーにブロックされたことが何より響いたと思う。タイヤもかなり熱くなっていたので、理想的な状況ではなかった。全体的に難しい一日だったけど、どのみち最後尾からスタートする予定だったので、僕のレースにとってはそれほど違いはない。明日はいい形で順位を上げていければと思う」

    15番手:カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)
    「昨日と今朝はいくつかのことを試して、マシンをよりいい状態に持っていくことができた。今日はできることをすべてやり、結果を最大限に引き出した。Q1ではクリーンなラップを走り、Q2でもオコンを上回るいいラップができた。つまり明日は13番手からスタートすることになる。そこから何ができるか見てみよう!」

    16番手:エステバン・オコン(ハース)
    「予選のラップには満足している。今日は持っていたもののポテンシャルを本当に最大限に引き出した。2台にはいくつか違いがあって、エンジンだけでなく空力面にも差がある。僕たちは常に一貫性に苦しんでいて、それが今週末ずっと僕のマシンに現れていた。でもチームは問題を直そうとものすごい仕事をしてくれた。今日に向けて、そしてFP3の最中にも、可能な限り多くのパーツを交換した。問題の根本原因にはたどり着けず、予選でもまだ症状があって、空力的なロードの低下も残っていた。それでもチームには敬意を表したい。最後に報われることがないなかで、本当に多くの作業をしてくれた。それでもQ2に進めたのは良かったし、明日はいいレースができればと思う」

    17番手:角田裕毅(レーシングブルズ)
    「今日は残念でしたし、僕たちが求めていた結果をうまく出すことができませんでした。ここでは信じられないほど複雑で、特にアウトラップの準備や、パワーユニットとタイヤを適切なウインドウに入れるという点で、ザントフォールトとはかなり違います。残念ながら、重要な場面ですべてをまとめ切ることができませんでした。明日は15番手からスタートするので、そこからいくつか順位を上げていければと思います。またマシンに戻って、何ができるかを見るのを楽しみにしています」

    18番手:アレックス・アルボン(ウィリアムズ)
    「エンジンペナルティによって後方からスタートすることは分かっていたので、今日はチームプレーに徹してカルロスをQ2に進ませるのがプランだった。デプロイメントとトウの効果は非常に大きいので、隊列のなかにとどまることが重要になる。それが明日順位を上げるうえで鍵になる。ペースはまずまずだったけど、まだ中団からは離されている。でもエンジンはストレートで強い。F2とF3のレースではいろいろなことが起きていたので、明日も少し混乱が起きて、それを僕たちの味方にできればと思う。今はレースに完全に集中しているし、中団で戦えればと思う」

    19番手:バルテリ・ボッタス(キャデラック)
    「今日は僕たちにとって分かりやすく、しっかり遂行できた予選セッションだった。3周ともいいラップができて、アストンマーティン勢の前に出て、アレックスにもかなり近づけた。ここまで今週末はスムーズに進んでいて、そのおかげでセットアップの細かな部分に集中できている。だから僕たちのパッケージを最大限に引き出せている感触がある。前方のマシンへのペナルティによって、明日のレースはチームとして過去最高の16番手からスタートする」

    20番手:セルジオ・ペレス(キャデラック)
    「全体として、今日は自分たちが持っているものですべてうまくやれたと思う。レースペースはまずまずなので、明日はもう少し前に進むことが最も重要で、それが僕たちの主な目標になる。ポジティブな姿勢とアプローチを持つことが違いを生むこともあるし、僕たちはそこをうまくできたと思う。これからは明日巡ってくるチャンスを最大限に生かすことに集中する」

    21番手:フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
    「現在、Q1終盤にガレージから出られなくなったマシンの問題を調査している。新品タイヤを使う機会を逃したことで予選が早く終わってしまい、ラップタイムを改善するチャンスがなかった。僕たちがライバルに遅れを取っていることは分かっているし、特にストレートでペースが不足している。このサーキットではそれが非常に厳しい」

    22番手:ランス・ストロール(アストンマーティン)
    「今日の結果は予想していた通りだったし、このコースが本当に大きな挑戦になることはずっと分かっていた。僕たちにはパワーが足りないし、このサーキットではそれが必要になる。明日のレースは僕たちにとって難しいものになる」

  • アルピーヌF1 ピエール・ガスリー初ポールで勝利宣言「勝ちにいく」

    アルピーヌF1 ピエール・ガスリー初ポールで勝利宣言「勝ちにいく」

    アルピーヌF1は、2026年F1イタリアGP予選でピエール・ガスリーが自身初のポールポジションを獲得したことを受け、決勝では勝利を狙う姿勢を鮮明にした。マネージングディレクターのスティーブ・ニールセンは「勝利を狙っていく」と意気込んでいる。

    ガスリーは予選Q1でトップタイムを記録するなど序盤から速さを発揮。Q3では1分21秒786を叩き出し、ジョージ・ラッセルを0.060秒差で退けてF1初ポールを獲得した。自身がF1初優勝を飾ったモンツァで、再び大きなチャンスを手にした。

    ザントフォールト投入のアップグレードが機能
    予選後、Sky Sports F1のインタビューに応じたニールセンは、アルピーヌがザントフォールトでガスリー車に投入した大型アップグレードがモンツァで本来の性能を発揮したと説明した。同じ仕様は今回からフランコ・コラピントのマシンにも搭載されている。

    「ザントフォールトでピエールのマシンに大きなアップグレードを投入した。ここではフランコのマシンにも同じものが入っている」

    「ザントフォールトではパッケージから最大限を引き出せなかったと思う。少し特殊なサーキットだからね。しかし、ここに来てマシンは非常によく反応している」

    モンツァの予選では、各チームがスリップストリームを得るためにコース上で複雑な位置取りを繰り広げた。アルピーヌはガスリーとコラピントの双方でその運用を成功させた。

    「間隔を正しく取れたし、トウもうまく使えた。ドライバーたちもミスをしなかった。そして両方のマシンがかなり速かったことを考えれば、ラップタイムは明らかにマシンの中にあった」

    トウの効果についてニールセンは「かなり大きい」と強調する。

    「ここではコンマ数秒の違いで順位がいくつも変わる。トウを得られるかどうかは重要だ」

    アルピーヌF1チーム ピエール・ガスリー

    ガスリーを「一流」と絶賛
    ニールセンは、与えられたチャンスを結果につなげたガスリーの走りを「class act(一流)」と高く評価した。

    「彼にマシンを与えれば、結果を出してくれる」

    「昨年は我々がそれを何度かできなかったし、今年も常に最も競争力のあるマシンを与えられてきたわけではない。それでも、競争力のあるマシンを用意できたときには、特にシーズン序盤に結果を出してくれた」

    「チームがこうして盛り返し、彼がよく知っているサーキットで結果を出してくれたことは素晴らしい。彼はこの近く、ミラノに住んでいるからね」

    一方でニールセンは、ガスリーだけでなくコラピントの働きにも言及した。

    「もちろん、フランコのことも忘れてはいけない。彼も今日は素晴らしい仕事をした。我々は2人にいいマシンを与えられたと心から感じている。明日は何が起こるか分からない。何だって可能だ」

    「追い抜くのは難しいはず」決勝で勝利を狙う
    決勝に向けてニールセンが期待を寄せているのが、アルピーヌの低ドラッグ特性だ。ストレートスピードが重要になるモンツァでは、後続に対してポジションを守るうえで有利に働く可能性がある。

    ニールセンはアルピーヌのパッケージについて「それほどドラッギーではない」とし、決勝では「追い抜くのが難しいマシン」になり得るとの見方を示した。

    「ポールポジションを獲れるとは予想していなかった。でも、実際に我々はポールにいる」

    「明日はいいスタートを切り、いい戦略を実行し、いいピットストップができれば、どうなるか分からない。勝利を狙っていこう」

    ガスリーにとってモンツァは、2020年にF1初優勝を飾った特別な場所でもある。6年後の2026年、今度は自身初のポールポジションからスタートすることになった。予選で速さを証明したアルピーヌが、そのポジションを決勝でどこまで守り切れるかが大きな焦点となる。

  • メルセデスF1代表 フェルスタッペンに不満「ラッセルはマックスにしてやられた」

    メルセデスF1代表 フェルスタッペンに不満「ラッセルはマックスにしてやられた」

    メルセデスF1代表のトト・ヴォルフは、2026年F1イタリアGP予選でジョージ・ラッセルがポールポジションを逃した一因として、Q3最後のアタック直前にマックス・フェルスタッペンとの間で起きた駆け引きを挙げた。

    ラッセルは1分21秒846を記録して2番手。最後に驚異的なラップをまとめたアルピーヌのピエール・ガスリーにわずか0.060秒差で逆転され、ポールポジションを逃した。

    ヴォルフは、ラッセルの最終アタックがフェルスタッペンの動きによって妥協を強いられたと考えている。

    ヴォルフ「最終的にそれがポールを失わせた」
    予選前にはポールポジションの有力候補とみられていたラッセルだが、Q3最後のアタックでは自己ベストを更新できなかった。

    何か問題があったのかとSky Sports F1に問われたヴォルフは、フェルスタッペンとの位置取りが影響したと説明した。

    「そうだ。最後のランでラップを始めようとしたとき、ジョージはマックスにやられてしまったと思う」

    「単純に距離が近すぎた。それによって最終的にラップタイムが損なわれ、それがポールポジションを失わせた」

    ラッセル自身も、最終アタックを開始する際にフェルスタッペンとの間隔が近くなりすぎたと振り返っている。

    「すべて順調に見えていた。でもパラボリカに入るところで、マックスが急に強くブレーキを踏んだ。先頭で走りたくなかったんだ」

    「結果論だけど、こういうことをしようとしない方がよかったかもしれない。でも2番手はいいスタート位置だ」

    モンツァではスリップストリームの効果が大きいため、予選では各ドライバーが前を走ることを避けようとする駆け引きが発生する。ラッセルとフェルスタッペンも最終アタックを前に位置関係を探る形となり、その結果としてラッセルは十分な間隔を確保できないままアタックに入ることになった。

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    ガスリーのストレートスピードを警戒
    それでもラッセルは決勝をフロントロウの2番手からスタートする。さらに、タイトル争いの直接のライバルでありメルセデスのチームメイトでもあるアンドレア・キミ・アントネッリは、パワーユニット交換によるペナルティで後方からのスタートとなる。

    ラッセルにとっては59ポイントの差を縮める大きなチャンスとなるが、ヴォルフはポールポジションを獲得したガスリーを含め、周囲のライバルを軽視できないと語った。

    「誰のことも真剣に考えなければならない」

    「彼らはストレートで非常に速い。かなりドラッグを減らしてきていて、1周のラップでは、それが必要なものだったことが証明された」

    「レースはまったく別物だ。どうなるか見てみよう」

    ガスリーにとってモンツァは、2020年にF1初優勝を飾った思い出深い舞台でもある。今回はアルピーヌで自身初のポールポジションを獲得し、再び番狂わせを起こす可能性を残している。

    アントネッリの表彰台浮上には慎重
    一方、後方からスタートするアントネッリが決勝で表彰台まで挽回できる可能性について、ヴォルフは現実的には厳しいとの見方を示した。

    「それを求めるのは少し酷だと思う」

    「ある程度の後方集団を抜けていくと、そこから非常に難しくなるのが分かる。パフォーマンスの差がとても小さいからだ」

    「まったく違う戦略を採って、多少ギャンブルを仕掛けるのでなければ、表彰台まで行くのは難しいと思う」

    メルセデスにとって、ラッセルの2番手は決勝に向けて十分に勝利を狙える位置だ。一方でヴォルフには、わずか0.060秒差だっただけに、フェルスタッペンとの最終アタック前の駆け引きがなければポールポジションを獲得できたという悔しさが残った。

  • フェルナンド・アロンソとリアム・ローソン F1イタリアGPはピットレーンスタート

    フェルナンド・アロンソとリアム・ローソン F1イタリアGPはピットレーンスタート

    フェルナンド・アロンソとリアム・ローソンは、2026年F1イタリアGP決勝をピットレーンからスタートすることになった。両者ともパワーユニット(PU)関連の変更を実施し、グリッドからではなくピットレーンからレースを開始する。

    アストンマーティンのアロンソについては、FIA(国際自動車連盟)が9月6日に発行したテクニカルデリゲートの報告書で、複数のPUコンポーネントが交換されたことが明らかになった。

    アロンソはMGU-K、ES、CEを規定数超過で交換
    FIAの報告書によると、アロンソの14号車には新しいMGU-K(モーター・ジェネレーター・ユニット・キネティック)、エナジーストア(ES)、コントロールエレクトロニクス(CE)が投入された。

    アロンソが使用するMGU-Kは今季5基目。2026年シーズンに認められているMGU-Kは3基であり、規定数を超過している。

    さらにESは6基目、CEも6基目となる。いずれも年間3基までという割り当てを大幅に上回っており、FIAはそれぞれ2026年F1スポーティングレギュレーションの規定に適合していないと報告した。

    加えて重要なのは、これら14号車のPUエレメントがFIAテクニカルデリゲートの承認を得ずに交換された点だ。

    FIAは報告書で「14号車に記載されたすべてのPUエレメントは、テクニカルデリゲートの承認を得ることなく交換された」と説明。これはスポーティングレギュレーションのパルクフェルメに関する規定に適合しないとして、スチュワードに案件を付託した。

    これにより、アロンソは通常のスターティンググリッドではなく、ピットレーンからF1イタリアGP決勝をスタートすることになる。

    アストンマーティン・ホンダにとっては厳しい週末がさらに難しいものとなった。アロンソは予選でも後方に沈んでおり、モンツァではストレートスピードを含めたパフォーマンス不足に苦しんでいた。

    リアム・ローソン(レッドブル・レーシング)

    ローソンもPU交換でピットレーンへ
    一方、レッドブル・レーシングのリアム・ローソンもピットレーンスタートとなる。

    ローソンのRB22にはすでに複数の新しいPUコンポーネントが投入され、規定数超過によるグリッド降格が決まっていた。FIAの資料では6基目のICE(内燃エンジン)、ターボチャージャー、エキゾーストに加え、4基目のMGU-K、7基目のPU-ANCなどが投入されている。

    ローソンは負傷欠場しているアイザック・ハジャーの代役として、オランダGPに続いてレッドブルから参戦。予選では14番手に終わったが、PU交換によるペナルティによって後方スタートが確定していた。

    今回の変更によって、ローソンもグリッド最後尾ではなくピットレーンからスタートすることになり、アロンソとともに決勝では集団の後方から追い上げる展開となる。

    モンツァはオーバーテイクの機会が比較的多いサーキットとはいえ、ピットレーンスタートでは序盤から大きなタイムロスを背負う。アロンソとローソンにとって、タイヤ戦略やセーフティカーのタイミングも含め、波乱を生かすことがポイント獲得への鍵となりそうだ。