カテゴリー: F1イタリアGP

  • フェラーリF1 ミハエル・シューマッハに捧げるモンツァ特別レーシングスーツ公開

    フェラーリF1 ミハエル・シューマッハに捧げるモンツァ特別レーシングスーツ公開

    フェラーリは、2026年F1第13戦イタリアGPでルイス・ハミルトンとシャルル・ルクレールが着用する特別仕様のレーシングスーツを公開した。ミハエル・シューマッハのフェラーリでの功績に敬意を表したデザインとなっている。

    9月4~6日にモンツァで行われるホームレースを迎えるフェラーリは、シューマッハがチームにもたらした歴史的な成功を振り返る特別な週末を計画している。今回公開されたレーシングスーツは、その取り組みの一環となる。

    シューマッハの「7つの星」をデザイン
    ハミルトンとルクレールが着用するレーシングスーツは、フェラーリを象徴する赤を基調としている。

    最大の特徴は、シューマッハが自身のヘルメットデザインに使用していた「7つの星」が取り入れられていることだ。フェラーリによれば、シューマッハがモータースポーツ界に与えた影響から着想を得たデザインだという。

    シューマッハはF1で通算7度のワールドチャンピオンに輝き、そのうち5度をフェラーリで獲得した。2000年から2004年まで5年連続でタイトルを獲得し、フェラーリF1の黄金時代を築いた。

    フェラーリ初勝利から30周年
    2026年のイタリアGPは、シューマッハとフェラーリにとって節目の年に行われる。

    シューマッハは1996年にベネトンからフェラーリへ移籍。同年のスペインGPでフェラーリ加入後初勝利を挙げており、2026年はそこから30周年にあたる。また、2006年の中国GPで記録したF1最後の勝利から20周年でもある。

    モンツァとの結びつきも深い。シューマッハはフェラーリ時代にイタリアGPで5勝を挙げ、ティフォシの前で数々の象徴的な勝利を残した。

    スクーデリア・フェラーリ ミハエル・シューマッハスクーデリア・フェラーリ イタリアグランプリ<br />
    SF-26にも特別カラーリング投入か
    レーシングスーツだけでなく、フェラーリはイタリアGPでSF-26にもシューマッハへのオマージュを込めた特別カラーリングを施すと報じられている。

    フェラーリはホームレースのモンツァで、チームの歴史をテーマにした特別仕様をたびたび採用してきた。2025年にはニキ・ラウダへのトリビュートとして、伝統的なスカーレットにホワイトを加えたカラーリングを投入している。

    今回も特別レーシングスーツとマシンのカラーリングを通じ、フェラーリの歴史を代表するシューマッハの功績を称える週末となる見込みだ。

    コンストラクターズ首位メルセデスを追うフェラーリ
    フェラーリは現在、コンストラクターズ選手権2位につけており、首位メルセデスとは87ポイント差。ホームのモンツァはタイトル争いを続けるうえでも重要な一戦となる。

    ドライバーズ選手権ではハミルトンが3位。ジョージ・ラッセルと同ポイントで並び、首位アンドレア・キミ・アントネッリとは59ポイント差となっている。ルクレールはハミルトンからさらに28ポイント差の5位につける。

    シューマッハのフェラーリ初勝利から30年という節目に迎える2026年イタリアGP。特別なレーシングスーツに身を包むハミルトンとルクレールにとって、モンツァでの結果そのものが最大のトリビュートとなる。

  • アイザック・ハジャー F1イタリアGP復帰に前進「腫れはない」水曜日に最終判断

    アイザック・ハジャー F1イタリアGP復帰に前進「腫れはない」水曜日に最終判断

    手首の負傷によりF1オランダGPを欠場したアイザック・ハジャーは、次戦イタリアGPでの復帰に向けて順調に回復していることを明かした。患部の腫れはすでになく、日に日に可動域も広がっているという。

    レッドブル・レーシングは、9月4~6日にモンツァで開催されるイタリアGPへのハジャーの出場について、負傷の回復状況と実際にF1マシンをドライブできる状態にあるかを確認したうえで、水曜日に最終判断を下す予定だ。

    ハジャーは夏休み中、トレーニングの一環として行っていたボクシングで手首を負傷。小さな骨折が確認され、ザントフォールトで行われたオランダGPへの出場を断念した。

    ただし、ハジャーはレースウイーク中もチームに帯同し、ガレージからセッションを見守った。レッドブルが公開したオランダGPの舞台裏映像では、これが自身にとって初めて経験する本格的な負傷だと説明している。

    「実際、これが僕の人生で初めてのケガなんだ。これまでの人生でも、キャリアでも、本当に初めてだ」

    ドライバーとしてレースに出場できず、ガレージから見守る状況には強いフラストレーションを感じたという。

    「ベンチにいるのは変な感じだし、僕自身にとってもチームにとっても、うれしいことではない。もちろん、僕はすべてのラップでそこにいたい」

    「腫れはない」モンツァ復帰へ回復進む
    一方、ハジャーが明かした現在の手首の状態には明るい材料がある。固定具を装着した患部を示しながら、腫れがなくなり、可動域も日々改善していると説明した。

    「腫れていないんだ。それはすごくポジティブだし、いい兆候だ。実際、かなり早く治っている」

    「毎日少しずつ動かせる範囲が広がっている。モンツァに行けることを願っているよ」

    F1マシンの運転では、ステアリング操作だけでなく、縁石から伝わる衝撃や高速コーナーでの負荷などが手首にかかる。日常生活で痛みがなくなったとしても、それだけでレース出場が可能とは判断できない。

    そのため、レッドブルは回復状況を引き続き確認し、水曜日にイタリアGP出場の可否を最終決定する。

    欠場した週末も「学べることはある」
    ハジャーにとって、オランダGPはF1のレースウイークに参加しながらマシンをドライブしない初めての経験となった。

    普段は自身のマシンで発生している問題への対応に集中するため、ガレージ全体で交わされている情報の一部を見落とすこともあるという。今回は外からチームの仕事を見ることで、通常とは異なる視点を得られたと語った。

    「実際に参加せずにレースウイークを過ごすのは初めてだったけど、それはそれで興味深かった」

    「夏休み明けだから、ここに来てF1のリズムに戻れたのはよかった。学べることはいつだってある」

    「普段のレースウイークでは、特定の問題を解決することに集中していて、トンネルの中にいるような感覚になる。だから、ときには役立つかもしれない情報を見落としてしまうこともあるんだ」

    アイザック・ハジャー(レッドブル・レーシング)

    ハジャー欠場ならローソンと角田裕毅が再び代役
    ハジャーがイタリアGPに出場できない場合、レッドブルはオランダGPと同じドライバー交代を行う見通しだ。

    ザントフォールトでは、レーシングブルズのリアム・ローソンがハジャーに代わってレッドブル・レーシングに入り、マックス・フェルスタッペンのチームメイトを務めた。そして、空いたレーシングブルズのシートには角田裕毅が起用された。

    急きょレッドブルのマシンに乗ることになったローソンは、短期間で環境に適応。決勝では7位に入り、6ポイントを獲得した。

    レッドブル・レーシング代表のローラン・メキースも、ほとんど準備期間がない状況でマシンを乗り換えたローソンの仕事を高く評価している。

    このため、ハジャーがモンツァに間に合わなければ、ローソンが再びレッドブル・レーシングへ移り、角田裕毅がレーシングブルズをドライブする体制を継続できる。

    ただし、レッドブルにとって第一の選択肢はハジャーの復帰だ。本人も「モンツァに行けることを願っている」と前向きな姿勢を示しており、患部の腫れがなくなったことも回復が進んでいることを示す材料となっている。

    最終的な焦点は、回復した手首がF1マシンを限界で走らせる負荷に耐えられるかどうかにある。ハジャーのイタリアGP出場については、水曜日に判断が下される。

  • レッドブルF1 ローソンのイタリアGP起用で新プラン ハジャーはFP1で負傷確認へ

    レッドブルF1 ローソンのイタリアGP起用で新プラン ハジャーはFP1で負傷確認へ

    レッドブル・レーシングは、アイザック・ハジャーの手首の負傷をめぐり、F1イタリアGPでリアム・ローソンを再び起用する可能性を残している。

    ハジャーがモンツァで復帰した場合でも、金曜フリー走行1回目(FP1)で状態を確認し、継続が難しければFP2からローソンに交代するというプランが検討されているという。

    この場合、ローソンが所属するレーシングブルズには代役が必要になる。具体的なドライバーは報じられていないものの、オランダGPでは同じ状況で角田裕毅がレーシングブルズに復帰しており、再び起用される可能性が考えられる。

    ハジャーはサマーブレイク最終週、通常のトレーニングの一環として行っていたボクシングで手首を負傷し、小さな骨折を負ったとみられている。オランダGPを欠場したことでローソンが急きょレッドブルに復帰し、決勝7位という結果を残したが、9月4~6日に開催されるイタリアGPまでにハジャーが完全に回復する保証はない。

    ハジャーに「可能な限り長く」回復の時間
    The New Zealand Heraldの報道によれば、レッドブルはハジャーに対し、イタリアGP出場の可否を判断するまで「可能な限り長く」時間を与える方針だという。

    ハジャーはオランダGPでも出走自体は可能だったとされるが、MotoGPのマルク・マルケスからアドバイスを受けたうえで、大事を取って欠場を選択した。レッドブルとしても、無理に復帰させて負傷を悪化させることは避けたい考えだ。

    現時点では、ローソンはモンツァでレーシングブルズに戻ることが基本線となっている。しかし、ハジャーの回復状況次第では、再びレッドブルのRB22をドライブする可能性がある。

    さらにレッドブルは、ハジャーが一度復帰した場合に備えた別のプランも用意しているという。

    FP1でハジャーが走行 継続困難ならローソンに交代
    報道によると、レッドブルが想定する「最悪のケース」では、ハジャーをまずイタリアGPのFP1に出走させ、実際にF1マシンを運転した際に手首がどこまで耐えられるかを確認する。

    そこでハジャーが週末を続行するのは難しいと判断した場合、FP2からローソンをレーシングブルズからレッドブルへ移すというものだ。

    ただし、FP1終了後にローソンを別チームへ移して出走させるには、FIAの承認が必要になると報じられている。そのためレッドブルは、このシナリオを緊急時の選択肢として準備しつつ、まずはハジャーが問題なく復帰できることを期待している。

    ハジャーの手首をめぐっては、復帰を急いで再び痛めた場合、2026年シーズンの残りを欠場する可能性まで懸念されているという。モンツァでの走行は、単に痛みに耐えられるかではなく、その後のレースを含めて悪化するリスクがないかを見極める重要なテストになる。

    ローソン移籍ならレーシングブルズは角田裕毅が候補
    もうひとつの焦点は、ローソンが週末途中にレッドブルへ移った場合、レーシングブルズの空いたシートを誰が埋めるのかという点だ。

    The New Zealand Heraldの報道では、ローソンに代わってレーシングブルズを走るドライバーまでは明らかにされていない。しかし、その場合の有力な選択肢となるのが角田裕毅だ。

    オランダGPでも、ハジャーの欠場によってローソンがレッドブルへ移ったことでレーシングブルズのシートが空き、角田裕毅が代役としてF1レースに電撃復帰した。今回も同じ構図になれば、再び角田裕毅がレーシングブルズをドライブする可能性がある。

    つまり、ハジャーがFP1を走ったものの継続できなかった場合、FP2以降はレッドブルがマックス・フェルスタッペンとローソン、レーシングブルズが角田裕毅とアービッド・リンドブラッドという布陣になることも考えられる。

    ただし、これは現時点で正式に発表されたプランではない。まずハジャーの状態を確認したうえで、週末途中にローソンをレッドブルへ移すことについてFIAの承認を得る必要があり、それに伴うレーシングブルズ側のドライバー変更についても調整が必要になる。

    ローソンはオランダGPで7位 予選ではフェルスタッペンに0.115秒差
    一方、ローソンにとってオランダGPでの代役出場は、自身の評価を高める結果となった。

    ローソンは急きょレッドブルに呼び戻され、RB22をドライブ。決勝では7位でフィニッシュした。マシンの現在の競争力を考慮すれば、現実的に狙える上位に近い結果だった。

    予選Q3ではフェルスタッペンとの差をわずか0.115秒に抑えた。

    しかもローソンがRB22への適応に使えたのは、シミュレーターでの1セッションと実車でのFP1だけだった。スプリント・フォーマットだったため準備時間は極めて限られており、スプリント予選ではSQ1からSQ2にかけて変化したコンディションへの対応に苦戦した。

    スプリントでもレーシングブルズのリンドブラッドを攻略できなかったが、突然の招集と準備時間を考えれば、その後の予選と決勝で示したパフォーマンスは評価できるものだった。

    角田裕毅ではなくローソンを選んだレッドブル
    オランダGPの代役起用では、レッドブルのリザーブドライバーを務める角田裕毅ではなく、レーシングブルズでレースに出場しているローソンが選ばれた点も注目された。

    ローソンは2025年に2戦だけレッドブルで走った経験を持つ。その後レーシングブルズへ戻ったものの、ハジャー欠場時には再びトップチームから声がかかった。

    オランダGPで7位を獲得したことで、その判断にも結果で応えた形だ。

    一方、ハジャーがオランダGPを無理に走らず欠場できたことは、レッドブル内での立場が安定していることの表れとも受け取れる。チームは1戦の結果を優先して負傷を悪化させるのではなく、今後を見据えて回復を優先させた。

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    イタリアGPがローソンと角田裕毅の再出番につながる可能性
    現段階でレッドブルが望んでいるのは、ハジャーがイタリアGPで通常通り復帰し、週末を最後まで走り切ることだ。

    しかし、モンツァでFP1を走った段階で手首に問題が生じれば、ローソンが再びRB22に乗る可能性が浮上する。そしてローソンがレッドブルへ移れば、オランダGPと同様に角田裕毅がレーシングブルズへ戻るという玉突きのドライバー変更が再び起きる可能性もある。

    オランダGPでは限られた準備時間ながら決勝7位まで持ち込んだローソン。ハジャーの回復次第では、ザントフォールトでの一度限りとされたレッドブル復帰がモンツァでも続き、それが角田裕毅にとっても再びF1レースを戦うチャンスにつながる可能性がある。

  • ルイス・ハミルトン フェラーリF1残留へ「2027年まで契約延長」との報道

    ルイス・ハミルトン フェラーリF1残留へ「2027年まで契約延長」との報道

    ルイス・ハミルトンがフェラーリとの契約を2027年まで延長する見通しだと報じられた。7度のF1ワールドチャンピオンとフェラーリの将来について、イタリアGP前にも正式発表される可能性があるという。

    2025年にフェラーリへ加入したハミルトンの契約は、当初から「2年+1年」の構成になっていると広く伝えられてきた。今回の報道では、その追加1年のオプションが行使され、少なくとも2027年までマラネロに残る方向で事実上固まったとされている。

    ハミルトンの2027年残留「間違いなく契約を延長する」
    スペインのF1ジャーナリスト、カルロス・ミケルは『El Partidazo de COPE』で、ハミルトンの去就について強い表現で見通しを語った。

    「現在のチームとの契約を間違いなく延長する人物として、ひとり名前を覚えておいてほしい。フェラーリのルイス・ハミルトンだ」

    「今日のうちに覚えておいてほしい。おそらくモンツァの直前に発表されることになるだろう」

    『Eurosport Italia』も同様に、ハミルトンが少なくとも2027年までフェラーリに残留すると報道。正式発表は9月のイタリアGP前後になる可能性があるとしている。

    現時点でフェラーリから正式な契約延長の発表はなく、報道段階ではある。ただし、ハミルトン自身もオランダGPを迎えるにあたり、フェラーリの現在の方向性について前向きな発言をしている。

    「パズルのピースが組み合わさった」フェラーリの変化を評価
    41歳のハミルトンはザントフォールトで、肉体的な状態に自信を示すとともに、チーム内で進められてきた改革が成果につながり始めているとの認識を示した。

    「パズルのピースが組み合わさってきた」

    「エンジニアリングやその他のプロセス、マシンの設計など、多くのことが変わった。全体として正しい方向に進んできたと思う」

    「僕が求めていたことを彼らはやってくれたし、結果を見ても、それが機能していることが分かる。昨年、僕がずっと言っていたことのひとつは、フェラーリはもっと革新的になるべきだということだった」

    ハミルトンは2025年に長年在籍したメルセデスを離れてフェラーリへ移籍。新たな環境への適応だけでなく、チームの技術面や開発プロセスについても改善を求めてきた。その要求が実際の変化につながっているという手応えは、契約を延長するとの報道とも整合する。

    ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ)

    フェルスタッペンのレッドブル残留にも理解
    一方、ハミルトンはマックス・フェルスタッペンがレッドブルとの契約を2030年まで延長したことについても言及した。

    「彼は素晴らしいチームにいる」

    「長い間そこにいて、彼らは成功を重ね続けている。自分が快適に感じている場所に残ると言うのは、いつだって自然なことだ」

    「それは彼自身の選択だし、悪い選択ではない」

    フェルスタッペンの将来が固まったことで、F1のトップチームを巡るドライバー市場の大きな不確定要素のひとつは解消された。ミケルは、ハミルトンの契約延長も正式に決まれば、主要チームのラインアップはさらに固定化されるとの見方を示している。

    フェラーリとハミルトンの契約についてはまだ公式確認を待つ必要があるものの、本人はチームの技術的な方向性と内部改革を高く評価している。母国レースとなるモンツァを前に、フェラーリが2027年までのハミルトン残留を正式に打ち出すのかが注目される。

  • メルセデスF1 アントネッリの母国イタリアGPでPU交換 10グリッド降格へ

    メルセデスF1 アントネッリの母国イタリアGPでPU交換 10グリッド降格へ

    メルセデスF1は、2026年F1第13戦イタリアGPでアンドレア・キミ・アントネッリのパワーユニット(PU)を全面的に交換することを決定した。

    年間使用上限を超えるコンポーネントが投入されるため、アントネッリには10グリッド降格ペナルティが科される見通しだ。

    ドライバーズ選手権首位を走るアントネッリにとって、モンツァは母国レース。メルセデスはシーズン序盤に発生した信頼性問題の影響で複数のPUコンポーネントが使用上限に達しており、シーズン終了までにペナルティを受けることは避けられない状況だった。

    メルセデスがモンツァで「フル交換」を決断
    F1ではシーズン中に使用できるPUコンポーネントの数が制限されており、規定数を超えた場合にはグリッド降格ペナルティが科される。

    アントネッリはすでにV6エンジンとエキゾーストシステムが使用上限に達している。メルセデスは複数のグランプリにペナルティを分散させるのではなく、モンツァで主要なPUコンポーネントをまとめて新品に交換することを選択した。

    チーム代表のトト・ヴォルフは、どのサーキットでペナルティによる競争上の損失を最小限に抑えられるかという計算に基づいた判断だと説明した。

    「キミについては、すべてを投入する。つまりPUの主要コンポーネントをすべて交換する」

    「理論上、我々の計算ではここがペナルティを受けるのに最適なサーキットだ」

    「もちろん、アルゴリズムは国籍までは考慮してくれない。しかし、我々は選手権を戦うためにここにいるのであって、最大限のPR効果を得るためにいるわけではない」

    「だから、そうすることにした」

    アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ)

    母国GPで選手権首位のアントネッリに試練
    アントネッリにとってタイミングは皮肉なものとなった。モンツァは母国イタリアでのグランプリであり、20歳になったばかりのアントネッリは現在、ドライバーズ選手権をリードしている。

    アントネッリはチームメイトのジョージ・ラッセルとフェラーリのルイス・ハミルトンに59ポイント差をつけて首位。ラッセルとハミルトンは同ポイントでランキング2位につけている。アントネッリは今季の日本GP以降、ランキング首位を維持している。

    さらに、イタリア人F1ドライバーとして歴史的な記録にも挑むことになる。イタリア人がイタリアGPを制したのは、1966年にフェラーリのルドヴィコ・スカルフィオッティが優勝したのが最後であり、以来60年間、母国ドライバーによるモンツァ制覇は実現していない。

    グリッド降格はアントネッリにとって大きなハンデとなるが、モンツァは高速レイアウトでオーバーテイクの機会も比較的多い。それがメルセデスがPU交換の舞台としてモンツァを選んだ理由のひとつでもある。

    アントネッリ「それでもモンツァがベスト」
    前戦オランダGPでランド・ノリスに次ぐ2位に入ったアントネッリも、母国GPであることを踏まえても、モンツァでペナルティを消化するのが最善だと受け入れている。

    「もちろんモンツァではエンジンペナルティがある。でも、それでもここがペナルティを受けるには一番いいサーキットだと思う」

    「もちろん僕のホームレースだし、いろいろな意味で特別だけど、それでもここでやるのがベストだと思っている」

    「だから、それでもいい結果を出して、しっかりポイントを持ち帰るチャンスはあると思う」

    ラッセルも今季中にPUペナルティの可能性
    メルセデスは、ラッセルについてもシーズン終了までにPUの年間使用上限を超える可能性があるとみている。ただし、追加コンポーネントをどのグランプリで投入するかはまだ決定していない。

    ラッセルは夏休み前のハンガリーGPでようやく4基目のPUを投入したため、アントネッリよりもペナルティを受けるタイミングについて選択肢が残されている。

    「ジョージについては、どこでペナルティを受けるかについて現在も話し合っている」とヴォルフは語った。

    ドライバーズ選手権とコンストラクターズ選手権の両方を争っている状況を考えれば、メルセデスが同じグランプリで自主的に2台ともグリッド降格を受ける可能性は低い。

    アントネッリにとっては母国ファンの前で後方から追い上げる難しいイタリアGPとなる。それでも、高速区間が中心で追い抜きの可能性があるモンツァを選ぶことで、メルセデスは避けられないPUペナルティによる選手権へのダメージを最小限に抑える狙いだ。

  • ウィリアムズF1 ルーク・ブラウニングをイタリアGPのFP1に起用

    ウィリアムズF1 ルーク・ブラウニングをイタリアGPのFP1に起用

    ウィリアムズは、2026年F1第13戦イタリアGPのフリー走行1回目(FP1)で、リザーブドライバーのルーク・ブラウニングを起用すると発表した。ブラウニングはアレクサンダー・アルボンに代わってFW48をドライブする。

    24歳のブラウニングにとって、今季のF1公式セッションへの参加はオーストリアGP以来となる。2026年はウィリアムズのリザーブドライバーを務めながら、日本のスーパーフォーミュラにも参戦しており、モンツァではこれまでの経験を生かしてチームのマシン開発にも貢献することになる。

    ウィリアムズ育成からリザーブへ FP1経験を積むブラウニング
    ブラウニングは2023年にウィリアムズ・ドライバー・アカデミーへ加入。その後、F1で義務付けられているルーキー起用枠の一環として、チームのマシンを複数回ドライブしてきた。

    F1公式セッションへの初参加は2024年アブダビGPのFP1だった。それ以降もさらに4回のフリー走行に出走し、2026年シーズン開幕時にはウィリアムズのリザーブドライバーへ昇格した。

    今季はリザーブとしての仕事と並行して、日本のスーパーフォーミュラに参戦。実戦で経験を積みながら、ウィリアムズではシミュレーター作業などを通じてF1チームの開発にも携わっている。

    ブラウニングは当初、今季のスペインGPとオーストリアGPの両方でFW48をドライブする予定だった。しかし、バルセロナでは電気系の問題によって走行することができなかった。

    その後、レッドブル・リンクで行われたオーストリアGPのFP1では予定どおりFW48をドライブし、18番手を記録。レギュラードライバーのアルボンとの差は0.3秒だった。

    ルーク・ブラウニング(ウィリアムズ・レーシング)

    F1のルーキー起用規定でアルボンがFP1を譲る
    F1のレギュレーションでは、各レギュラードライバーがシーズン中に2回、ルーキーにフリー走行のシートを譲ることが義務付けられている。

    ここでいうルーキーは、F1グランプリの決勝レースへの出走経験が2戦以下のドライバーと定義される。ウィリアムズは今回、アルボンのマシンをブラウニングに託し、この義務を消化する。

    ブラウニングはモンツァで再びFW48をドライブできることへの喜びを語った。

    「アトラシアン・ウィリアムズF1チームで、またFP1を走る機会をもらえて本当にうれしい」

    「FW48で貴重な周回を重ねながら、マシンへの理解を深め、グローブに有益なデータとフィードバックを持ち帰るための素晴らしい機会だ」

    「セッションを走るたびに新しいことを学べる。この経験から得られるものをすべて吸収して、自分自身の成長とチームの前進につなげていきたい」

    「今週末については、ここモンツァで最大限の結果を得られるよう、ウィリアムズをサポートすることが重要だ」

    シミュレーターでもFW48開発を支援
    2026年のウィリアムズは厳しいシーズンを過ごしている。マシン開発の遅れに加え、FW48は明確なペース不足を抱えており、グリッド後方で苦戦する状況が続いている。

    そうしたなか、ブラウニングはシミュレーターで重要な作業を担当し、舞台裏からマシンの改善を支えてきた。モンツァでのFP1では実車から得た感触をシミュレーターでの経験と結びつけ、チームに直接フィードバックできる機会となる。

    イタリアGPのFP1は9月4日(金)の現地時間12時30分にスタートする。ブラウニングにとっては自身の成長を示すだけでなく、苦戦が続くウィリアムズのFW48について実走データを収集し、チームの週末を支える重要なセッションとなる。

  • フェラーリF1 モンツァでシューマッハ特別カラーリング 1996年仕様をオマージュ

    フェラーリF1 モンツァでシューマッハ特別カラーリング 1996年仕様をオマージュ

    フェラーリは、2026年F1第13戦イタリアGPでミハエル・シューマッハに捧げる特別カラーリングをSF-26に採用する。シューマッハがフェラーリに加入した1996年から30周年を迎えることを記念したもので、モンツァではカラーリング以外にも複数の記念企画が準備されているという。

    特別仕様のSF-26は、シューマッハがフェラーリで最初にドライブした1996年のF310をモチーフとする見込みだ。

    Autoracerによると、当時を象徴する赤と黒の組み合わせにゴールドのホイールを加え、現代のF1に合わせて再解釈したデザインになるという。完全なレプリカではなく、1996年仕様の特徴を現在のSF-26に落とし込む形となる。

    シューマッハのフェラーリ加入から30周年
    1996年は、フェラーリの近代史における大きな転換点だった。ベネトンで1994年と1995年に2年連続のF1ワールドチャンピオンとなったシューマッハがマラネロに加入し、長期的な再建プロジェクトが本格的にスタートした。

    当時のF310はタイトルを争えるほどの競争力を備えたマシンではなかったが、シューマッハはスペインGP、ベルギーGP、イタリアGPで3勝を挙げた。特にモンツァでの勝利は、フェラーリ加入初年度のシューマッハとティフォシとの関係を決定づける象徴的な一戦となった。

    その1996年型F310で特徴的だったのが、鮮烈な赤いボディと黒いウイング、そしてゴールドのホイールだった。今回のSF-26では、そうした要素をそのままコピーするのではなく、現在のスポンサーやグラフィックを踏まえながら現代風に再構成するとされている。

    フェラーリ自身もイタリアGPを前に「Home is calling」と題したティザー映像を公開。そこには1996年のF310のノーズやシューマッハのカーナンバー「1」を想起させる演出が盛り込まれており、1996年をテーマとした特別仕様の登場を予告している。

    ミハエル・シューマッハ(スクーデリア・フェラーリ)

    1996年から2006年まで築いた黄金時代
    シューマッハの加入は、単なるトップドライバーの獲得ではなかった。すぐにタイトル獲得には至らなかったものの、その後フェラーリはジャン・トッド、ロス・ブラウン、ロリー・バーンらを中心とする強力な体制を築き、F1を代表するチームへと返り咲いていった。

    シューマッハは2000年にフェラーリへ21年ぶりとなるドライバーズタイトルをもたらすと、2004年まで5年連続でワールドチャンピオンを獲得。フェラーリでは通算71勝を挙げ、チーム史上最も成功した時代を築いた。

    2026年は、シューマッハがフェラーリで最初の勝利を挙げた1996年から30周年であると同時に、最後の勝利を記録した2006年から20周年にもあたる。1996年から2006年までの10年間は、シューマッハとフェラーリの歴史そのものを象徴する期間となった。

    モンツァで複数のシューマッハ記念企画
    Motorsport.com Italiaによれば、フェラーリが用意しているトリビュートはSF-26のカラーリングだけではない。モンツァではシューマッハに捧げる複数の企画が準備されており、その詳細は今後数日以内に正式発表される予定だという。

    ルイス・ハミルトンとシャルル・ルクレールがドライブする2台のSF-26は、フェラーリの歴史に一時代を築いたシューマッハへの敬意を込めた特別仕様でホームレースに臨むことになる。

    フェラーリにとってモンツァは、ティフォシとの結びつきを最も強く感じさせる特別な舞台だ。そのモンツァで、シューマッハがマラネロでの挑戦を始めた1996年のF310を現代のSF-26で蘇らせる。フェラーリの黄金時代の「始まり」に焦点を当てた今回の特別カラーリングは、2026年F1イタリアGPの大きな注目点となりそうだ。

  • F1×ディズニー提携延長 ライトニング・マックィーンがイタリアGP登場へ

    F1×ディズニー提携延長 ライトニング・マックィーンがイタリアGP登場へ

    F1とディズニーは、両社によるグローバルパートナーシップを2028年まで延長すると発表した。新たにディズニー&ピクサーの人気アニメーション映画『カーズ』がコラボレーションに加わり、主人公のライトニング・マックィーンがF1イタリアGPに登場する。

    F1とディズニーは2025年に「Fuel the Magic」と題したコラボレーションを開始。ディズニーのキャラクターやストーリーテリングを活用し、従来とは異なる層にもF1を届ける取り組みを進めてきた。

    今回の契約延長では、当初の提携期間に1年を追加するとともに、モータースポーツを題材とする『カーズ』との連携によって、両ブランドの結びつきをさらに強める。

    ライトニング・マックィーンがF1イタリアGPのモンツァに登場
    今回の発表で最大の注目となるのが、『カーズ』の主人公ライトニング・マックィーンのF1グランプリ初登場だ。

    舞台となるのはイタリアGPが開催されるモンツァ。現時点でライトニング・マックィーンがどのような形でグランプリに登場するのか、具体的な演出内容までは明らかにされていない。

    一方、公開されているコラボレーショングッズでは、ライトニング・マックィーンのルーフにセーフティカーを思わせるライトが装着されたデザインも確認されており、F1ならではの演出が用意される可能性もありそうだ。

    F1は今回の取り組みについて次のように説明している。

    「20年にわたり、『カーズ』は映画、商品、ディズニーパークのアトラクションを通じてファンを魅了してきました」

    「そして今回、ピストン・カップ王者のライトニング・マックィーンが、アニバーサリーを祝うまったく新しい姿でモンツァに登場します」

    「モータースポーツ界で最も格式あるレースウイークのひとつを舞台にした今回の登場は、『カーズ』とF1双方のファンにとって画期的なクロスオーバーの瞬間となります」

    F1と『カーズ』の新コレクションも展開
    今回の提携拡大に合わせ、F1とディズニー&ピクサー『カーズ』による新たな商品コレクションも展開される。

    ラインナップにはアパレルのほか、ダイキャストモデルなどが含まれる予定で、ライトニング・マックィーンを中心にF1と『カーズ』の世界観を融合した商品が用意される。

    これまでF1とディズニーによるアクティベーションは、ラスベガス、中国、カナダ、イギリスなどで実施されてきた。今回イタリアが新たに加わり、提携期間も2028年まで延長されることになった。

    『カーズ』は2006年に第1作が公開され、レーシングカーのライトニング・マックィーンを主人公として世界的な人気を獲得したシリーズだ。レースそのものを物語の中心に据えている点で、ディズニーが持つ数多くの作品の中でもF1との親和性が高い。

    F1 ディズニー

    F1のCCO「『カーズ』は多くのファンにとってレースとの最初の出会い」
    F1のチーフ・コマーシャル・オフィサー(CCO)を務めるエミリー・プレイザーは、ディズニーとの提携延長について、これまでの取り組みが大きな成果を挙げてきたと説明した。

    「ディズニーとのパートナーシップの成功は、世界中で愛されている2つのブランドが、創造性、ストーリーテリング、ファンエンゲージメントという共通のビジョンのもとに集まったとき、何が可能になるのかを示してきました」

    「今回の関係延長は、このコラボレーションの強さと、世界中のファンに新たな体験を提供し続けたいという私たちの意欲を反映したものです」

    また、今回の商品展開についても、F1と『カーズ』だからこそ成立する自然な組み合わせだと強調した。

    「この商品コレクションは自然な次のステップです。F1の興奮とディズニー&ピクサーの『カーズ』を、本物らしさと懐かしさの両方を感じられる形で融合しています」

    「多くのファンにとって、『カーズ』はレースの興奮を知る最初のきっかけでした。世代を超えて親しまれてきたキャラクターを通じて、モータースポーツの変わらぬ魅力を祝う楽しいコラボレーションになると思います」

    F1は近年、レースそのものだけでなく、映画やファッション、エンターテインメントとの連携を通じて新たなファン層の獲得を進めている。世界的に高い知名度を持ち、モータースポーツをテーマとしてきた『カーズ』との本格的な融合は、その戦略を象徴する取り組みのひとつとなる。

    ライトニング・マックィーンがモンツァで具体的にどのような役割を担うのかはまだ明かされていないが、F1とディズニーの提携が2028年まで拡大されたことで、今後もグランプリを舞台にした新たな企画が展開されることになりそうだ。

  • モンツァ 2027年からF1スプリント開催決定 3年間契約を締結

    モンツァ 2027年からF1スプリント開催決定 3年間契約を締結

    モンツァで開催されるF1イタリアGPが、2027年からスプリントレース開催地に加わることが決まった。主催するイタリア自動車クラブ(ACI)がF1との3年間契約で合意したことを明らかにした。

    さらに2026年イタリアGPはすでに決勝日のチケットが完売。フェラーリ復活への期待やアンドレア・キミ・アントネッリ人気も追い風となり、主催者は臨時グランドスタンドを増設して対応する。

    2027年からモンツァでスプリント開催
    イタリア自動車クラブ(ACI)のジェロニモ・ラ・ルッサ会長は、ミラノで行われた2026年イタリアGPのイベント発表会で、モンツァが2027年から3年間にわたりスプリントレースを開催すると発表した。

    「合意に達した。来年から3年間、スプリントレースを開催することになる」とラ・ルッサ会長は明らかにした。

    これによりモンツァは、F1が近年拡大を進めているスプリントフォーマットの開催地に新たに加わることになる。

    2026年イタリアGPはすでに完売
    ラ・ルッサ会長は、2026年イタリアGPがすでに完売していることも明かした。

    需要の高まりを受け、当初予定になかった臨時グランドスタンドを追加するという。

    「予定にはなかった仮設スタンドを設置した。当初はACI会員向けとなるが、その後一般にも開放する予定だ」

    フェラーリの復調や地元開催への期待が高まる中、モンツァへの関心は例年以上に高まっている。

    フェラーリ復活とアントネッリ人気に期待
    F1のステファノ・ドメニカリCEOは、シルバーストンでのフェラーリ勝利を受け、今年のイタリアGPも特別な週末になるとの見方を示した。

    「文化はF1にとっても重要な要素だ。昨日のシルバーストンには非常に多くの観客が集まった。この勢いがモンツァGPにもつながることを期待している」

    さらに、フェラーリとアンドレア・キミ・アントネッリというイタリアを代表する存在が、大会への注目度をさらに押し上げると語った。

    「決勝日はすでに完売している。そして再び脚光を浴びるフェラーリがあり、われわれの国を代表するキミ・アントネッリもいる」

    「素晴らしいグランプリになるための条件はすべて揃っている」

    今回の発表により、モンツァは2027年から3年間スプリント開催地となることが正式に決定した。2026年大会もすでに完売となるなど人気は非常に高く、フェラーリ復活とアントネッリ人気を背景に、イタリアGPへの期待は一段と高まっている。

  • モンツァF1存続へ改修決定 市議会が74億円投資 2027年完了へ

    モンツァF1存続へ改修決定 市議会が74億円投資 2027年完了へ

    モンツァ市議会は4月9日の会合で、モンツァ・サーキットの近代化に向けた改修工事を正式に承認した。対象となるのはピット上部施設の恒久的な屋根設置、新たなレースコントロール棟、そしてプレスルームの新設で、現代F1の要求に対応するための重要なアップグレードとなる。

    今回の決定は、政治的な対立を超えたほぼ全会一致での可決となり、モンツァの将来に対する危機感と重要性が共有された形だ。

    一方で、関係者の間では「期限ぎりぎりの判断」との見方もあり、対応の遅れが際立っていたことも否めない。

    総額74億円規模の改修 2027年F1イタリアGPまでに完了へ
    総投資額は約4000万ユーロ(約74億円)に達し、工事は2027年F1イタリアGPまでの完了が求められている。プレスルームの建設は早期に着手される一方で、その他の主要工事は2026年のF1イタリアGP終了後に開始される予定であり、レース開催への影響を最小限に抑える工程が組まれている。

    モンツァは長年にわたり施設の老朽化が指摘されてきたが、今回の投資はF1開催地としての地位維持に向けた不可欠な一手となる。特にレースディレクション機能の刷新は、安全面や運営面での国際基準への適合という意味でも重要なポイントだ。

    年間465億円規模の経済効果 支える“国家的資産”
    モンツァ・サーキットのジュゼッペ・レダエッリ会長は、市議会での承認について次のように述べている。

    「市議会での承認という結果に非常に満足している。これは我々の施設の将来にとって決定的な瞬間だ。このプロジェクトがほぼ満場一致で支持されたことは、その価値が広く共有されている証だ」

    「モンツァは地域だけでなく国家にとっても戦略的に重要な存在であり、年間約2億5000万ユーロの経済効果を生み出している」

    さらにレダエッリは、今回のプロジェクトが多くの機関の連携によって実現したことを強調した。

    「自動車クラブ・イタリア、インフラ運輸省、経済財務省、ロンバルディア州、モンツァ公園コンソーシアム、地域機関、自治体、文化財当局など、多くの関係機関に感謝したい」

    「この連携があってこそ、我々は将来の課題に自信を持って向き合うことができる。この協力関係を維持し、さらに強化していくことで、モンツァの持続的な発展と国際的地位を守っていく必要がある」

    “聖地”モンツァが問われる現代化への対応
    今回の決定は、伝統と格式を誇るモンツァが、現代F1の基準にどこまで適応できるかという重要な分岐点でもある。近年は各国サーキットが大規模投資を進める中、施設面での遅れは開催契約にも直結するリスクとなっていた。

    その意味で、今回の全会一致による決断は「維持」ではなく「生き残り」に向けた一歩といえる。2027年に向けた改修の進捗は、モンツァが今後もF1カレンダーに残り続けるかどうかを左右する重要な試金石となる。