カテゴリー: スクーデリア・フェラーリ

  • フェラーリF1 イタリアGPのミハエル・シューマッハ特別カラーSF-26を披露

    フェラーリF1 イタリアGPのミハエル・シューマッハ特別カラーSF-26を披露

    スクーデリア・フェラーリは、2026年F1第13戦イタリアGPでルイス・ハミルトンとシャルル・ルクレールがドライブするSF-26のスペシャルリバリーを披露した。ミハエル・シューマッハがフェラーリで最初のシーズンを戦った1996年のF310をモチーフとした特別仕様となる。

    フェラーリはすでにモンツァでシューマッハへのトリビュートカラーを採用することを予告し、ハミルトンとルクレールが着用する特別レーシングスーツも公開していた。

    そして今回、そのテーマをSF-26に落とし込んだ完成形が明らかになった。

    1996年のF310をイメージしたSF-26
    今回のスペシャルリバリーは、シューマッハがベネトンからフェラーリに移籍した1996年にドライブしたF310からインスピレーションを得ている。

    フェラーリは、イタリアGP仕様について「主に赤を基調とし、ウイングの一部に白を取り入れ、そこに黒を組み合わせた」デザインだと説明している。

    通常仕様のSF-26ではシーズン開幕からエンジンカバーなどに大きく白が使われてきたが、モンツァ仕様ではその印象を大きく変更。車体を赤主体とすることで、シューマッハがフェラーリで戦い始めた1996年当時を思わせる姿となった。

    ホイールにも当時を意識したディテールが盛り込まれている。

    「当時と同じくBBS製のホイールにはゴールドのアクセントが施され、あのシーズンに使用していたマグネシウム製リム本来のカラーを想起させるものとなっている」

    カーナンバーのフォントもシューマッハ時代のフェラーリをイメージしたものに変更され、マシンにはシューマッハのサインも取り入れられた。

    スクーデリア・フェラーリ ミハエル・シューマッハ仕様

    ハミルトンが望んでいた「赤いコックピット」も実現
    今回のSF-26では、ルイス・ハミルトンが以前から望んでいた赤いコックピットも実現した。

    ハミルトンは6月のF1バルセロナ・カタルーニャGPでフェラーリ移籍後初勝利を挙げた際、30年前の1996年に同じサーキットでフェラーリ初勝利を飾ったシューマッハへの憧れを語っていた。

    当時12歳だったハミルトンは、テレビで赤いフェラーリを見ながらコックピットに座る自分を想像していたという。

    「僕はたぶん家のソファに座ってそのレースを見ていた。膝の上に皿を置いて、サンドイッチかチキンヌードルスープでも食べながらね」

    「日曜日なら、レースをしていなければ12歳の僕はテレビの前にいた。そしてあの赤いマシンを見ながら、『あの赤いコックピットに座るのはどんな気分なんだろう』と思っていたんだ」

    一方、2026年の通常仕様のSF-26はコックピット周辺が白となっており、ハミルトンはそのカラーリングについて率直な思いを明かしていた。

    「僕のコックピットは白なんだ。正直あまり気に入っていない」

    「ミハエルのように赤くしたかったんだ。いつかまた赤くしてもらうつもりだよ」

    その希望が、シューマッハへのトリビュートという形でモンツァで実現することになった。ハミルトンにとっては、幼少期に憧れたシューマッハ時代のフェラーリをより強く感じさせる特別なSF-26となる。

    スクーデリア・フェラーリ イタリアグランプリ

    シューマッハのフェラーリ初年度から30周年
    2026年は、シューマッハがフェラーリに加入した1996年から30周年にあたる。

    2度のF1ワールドチャンピオンとしてマラネロに加わったシューマッハは、移籍初年度にスペインGP、ベルギーGP、イタリアGPで3勝を挙げた。

    なかでもモンツァではティフォシの前でフェラーリ移籍後初となるイタリアGP優勝を達成。そこからフェラーリとシューマッハはF1史に残る黄金時代を築いていくことになる。

    シューマッハはフェラーリ在籍中に72勝を挙げ、2000年から2004年まで5年連続でドライバーズタイトルを獲得した。今回のトリビュートは、1996年のフェラーリ加入から30周年、そして2006年に同チームで最後のシーズンを戦ってから20周年という節目に合わせたものでもある。

    フェラーリ F1 ミハエル・シューマッハフェラーリ F1 イタリアグランプリ

    ハミルトンとルクレールのレーシングスーツも特別仕様
    フェラーリはマシンに先立ち、ハミルトンとルクレールがイタリアGPで着用するスペシャルレーシングスーツも公開している。

    レーシングスーツには白いストライプが入り、シューマッハのパーソナルロゴを配置。背面には7度のF1ワールドチャンピオンを象徴する7つの白い星があしらわれている。フェラーリの特別コレクションにも、7つの星やゴールドの月桂樹など1996年当時をモチーフとしたディテールが採用された。

    フェラーリにとってモンツァは、ティフォシが大挙して集まるシーズン最大のホームイベントだ。2026年はそこにシューマッハとフェラーリの歴史という特別な意味が加わる。

    30年前にシューマッハが駆ったF310を現代のSF-26で表現し、ハミルトンがかねて望んでいた赤いコックピットも実現。ハミルトンとルクレールは、フェラーリ黄金時代へのオマージュをまとった特別仕様のマシンでイタリアGPに臨む。

  • ルイス・ハミルトン 納屋で発見した「夢のフェラーリF40」をマラネロで再生

    ルイス・ハミルトン 納屋で発見した「夢のフェラーリF40」をマラネロで再生

    ルイス・ハミルトンが、フェラーリとともに密かに進めてきた特別なプロジェクトを明らかにした。納屋で放置されていたフェラーリF40を発見し、マラネロのエンジニアたちとともに本来の姿へと蘇らせたという。

    7度のF1ワールドチャンピオンであるハミルトンにとって、F40は単なる希少なクラシックカーではない。自身が「夢のクルマ」と位置づける一台であり、その再生過程をSNSで公開した。

    納屋で眠っていたフェラーリF40を発見
    ハミルトンが手に入れたのは、長期間にわたって納屋に放置されていたフェラーリF40だった。

    公開された車両は、本来の輝きを失った状態からレストアが進められ、フェラーリの本拠地マラネロのエンジニアたちも作業に携わったという。

    ハミルトンは2025年にメルセデスからフェラーリへ移籍。F1でスクーデリアのドライバーを務める一方、ロードカーを通じてもフェラーリとの関係を深めている。

    今回のF40再生は、そうしたハミルトンとフェラーリの関係を象徴するプロジェクトのひとつとなった。

    エンツォ・フェラーリが認めた最後のロードカー
    フェラーリF40は1987年に発表され、現在もフェラーリを代表するロードカーのひとつとして高く評価されている。

    創業者エンツォ・フェラーリが生前に承認した最後のロードカーとしても知られ、フェラーリの歴史において特別な意味を持つモデルだ。

    ミッドシップに搭載された2.9リッターV8ツインターボエンジンや徹底した軽量化、巨大なリアウイングを備えたF40は、当時のフェラーリが持つレーシングカーの思想を公道用モデルへ色濃く反映した存在だった。

    その希少性と歴史的価値から、現在では世界のコレクターが追い求めるモデルとなっている。

    フェラーリとともに「夢のクルマ」を再生
    ハミルトンは以前からフェラーリのロードカーへの強い関心を示してきた。今回選んだのは完成された極上車を購入するという方法ではなく、眠っていたF40を救い出し、マラネロの専門家とともに再生するというものだった。

    長い年月を経た一台を本来の姿へ戻す作業には、単なる外観の修復だけでなく、F40という歴史的モデルの価値を守るための専門的な知識と技術が求められる。


    F1ではフェラーリの勝利を目指して戦うハミルトン。その舞台裏では、エンツォ・フェラーリの時代を象徴するF40を蘇らせるという、もうひとつのフェラーリ・プロジェクトを進めていた。

  • ルイス・ハミルトン フェラーリF1と2028年まで契約か 2029年延長オプションも

    ルイス・ハミルトン フェラーリF1と2028年まで契約か 2029年延長オプションも

    ルイス・ハミルトンが、少なくとも2028年末までフェラーリのF1ドライバーとして残留する契約を結んでいるとGPblogが報じた。さらに2029年まで契約を延長できる可能性もあり、実現すれば43歳までフェラーリでF1を戦うことになる。

    フェラーリはこれまでハミルトンとの契約について「複数年契約」とだけ発表しており、具体的な契約期間は明らかにしていない。しかし、フェラーリのホームレースとなるF1イタリアGPを前に、その契約内容の詳細が浮上した。

    ハミルトンは2028年までフェラーリと契約か
    GPblogが得た情報によると、7度のF1ワールドチャンピオンであるルイス・ハミルトンは2028年までフェラーリと契約しており、さらに1シーズン延長する可能性もあるという。

    フェラーリはハミルトンの2028年のレースシートを公式には確定させていない。しかし、F1ドライバー市場ではすでに大きな動きが起きている。

    マックス・フェルスタッペンはレッドブル・レーシングとの契約を2030年まで延長し、ランド・ノリスも少なくとも2030年までマクラーレンに残留する契約を結んでいる。

    F1を代表する2人のドライバーが市場から外れたことで、フェラーリの現ラインアップの長期的な計画にも注目が集まっている。

    シャルル・ルクレールはすでにフェラーリと新たな複数年契約を結んでおり、その契約は2028年以降まで続くとみられている。一方、ハミルトンについては、公にされている契約内容がこれまで比較的不透明だった。

    ハミルトンの2028年残留が確認されれば、フェラーリは新レギュレーション下でプロジェクトを進める重要な時期に、F1史上最も成功したドライバーのひとりを引き続き擁することになる。

    ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ)

    8度目のF1ワールドチャンピオンを目指すハミルトン
    ルイス・ハミルトンは、史上最多となる8度目のF1ワールドチャンピオン獲得を目標に掲げ、メルセデスからフェラーリへ移籍した。そして、F1で最も象徴的なチームのひとつであるフェラーリでタイトルを獲得した最新のチャンピオンになることを目指している。

    フェラーリでの最初のシーズンは決して順調なものではなかったが、ハミルトンとフェラーリのパートナーシップは、コース上だけでなく商業面でも大きな意味を持ち続けている。

    2028年まで残留するのであれば、ハミルトンのマラネロ移籍がキャリア最後の短期間の挑戦として計画されたものではなかったことを示すことになる。

    フェラーリにとっても、ドライバーラインアップの継続性は大きな価値を持つ。チームは新たな技術規則のサイクルに合わせてマシンと組織の両面で開発を進めており、フレデリック・バスール代表も、ハミルトンの経験がフェラーリの発展にとって重要だと評価している。

    過去のレギュレーション変更を経験してきたハミルトンの知識と、ルクレールの長期的なコミットメントを組み合わせることで、フェラーリは今後数シーズンにわたって安定したドライバーラインアップを維持できる。

    フェラーリにとって一年で最も特別な週末のひとつとなるモンツァでのF1イタリアGPを前に、ハミルトンの将来も大きな注目点として浮上した。

    現時点でフェラーリから2028年のハミルトン残留に関する正式発表はなく、決定が間近に迫っているとも限らない。それでも今回の報道によれば、ハミルトンが少なくとも2028年までフェラーリでF1を戦い、さらに2029年までキャリアを続ける可能性への扉は開かれている。

  • フェラーリF1 ミハエル・シューマッハに捧げるモンツァ特別レーシングスーツ公開

    フェラーリF1 ミハエル・シューマッハに捧げるモンツァ特別レーシングスーツ公開

    フェラーリは、2026年F1第13戦イタリアGPでルイス・ハミルトンとシャルル・ルクレールが着用する特別仕様のレーシングスーツを公開した。ミハエル・シューマッハのフェラーリでの功績に敬意を表したデザインとなっている。

    9月4~6日にモンツァで行われるホームレースを迎えるフェラーリは、シューマッハがチームにもたらした歴史的な成功を振り返る特別な週末を計画している。今回公開されたレーシングスーツは、その取り組みの一環となる。

    シューマッハの「7つの星」をデザイン
    ハミルトンとルクレールが着用するレーシングスーツは、フェラーリを象徴する赤を基調としている。

    最大の特徴は、シューマッハが自身のヘルメットデザインに使用していた「7つの星」が取り入れられていることだ。フェラーリによれば、シューマッハがモータースポーツ界に与えた影響から着想を得たデザインだという。

    シューマッハはF1で通算7度のワールドチャンピオンに輝き、そのうち5度をフェラーリで獲得した。2000年から2004年まで5年連続でタイトルを獲得し、フェラーリF1の黄金時代を築いた。

    フェラーリ初勝利から30周年
    2026年のイタリアGPは、シューマッハとフェラーリにとって節目の年に行われる。

    シューマッハは1996年にベネトンからフェラーリへ移籍。同年のスペインGPでフェラーリ加入後初勝利を挙げており、2026年はそこから30周年にあたる。また、2006年の中国GPで記録したF1最後の勝利から20周年でもある。

    モンツァとの結びつきも深い。シューマッハはフェラーリ時代にイタリアGPで5勝を挙げ、ティフォシの前で数々の象徴的な勝利を残した。

    スクーデリア・フェラーリ ミハエル・シューマッハスクーデリア・フェラーリ イタリアグランプリ<br />
    SF-26にも特別カラーリング投入か
    レーシングスーツだけでなく、フェラーリはイタリアGPでSF-26にもシューマッハへのオマージュを込めた特別カラーリングを施すと報じられている。

    フェラーリはホームレースのモンツァで、チームの歴史をテーマにした特別仕様をたびたび採用してきた。2025年にはニキ・ラウダへのトリビュートとして、伝統的なスカーレットにホワイトを加えたカラーリングを投入している。

    今回も特別レーシングスーツとマシンのカラーリングを通じ、フェラーリの歴史を代表するシューマッハの功績を称える週末となる見込みだ。

    コンストラクターズ首位メルセデスを追うフェラーリ
    フェラーリは現在、コンストラクターズ選手権2位につけており、首位メルセデスとは87ポイント差。ホームのモンツァはタイトル争いを続けるうえでも重要な一戦となる。

    ドライバーズ選手権ではハミルトンが3位。ジョージ・ラッセルと同ポイントで並び、首位アンドレア・キミ・アントネッリとは59ポイント差となっている。ルクレールはハミルトンからさらに28ポイント差の5位につける。

    シューマッハのフェラーリ初勝利から30年という節目に迎える2026年イタリアGP。特別なレーシングスーツに身を包むハミルトンとルクレールにとって、モンツァでの結果そのものが最大のトリビュートとなる。

  • ルイス・ハミルトン フェラーリF1に奮起要求「王座を狙うならもっと攻めないと」

    ルイス・ハミルトン フェラーリF1に奮起要求「王座を狙うならもっと攻めないと」

    ルイス・ハミルトンは、2026年F1タイトル争いでメルセデスを打ち破る可能性を残すためには、フェラーリがシーズン後半戦でさらにパフォーマンスを引き上げる必要があると訴えた。

    第12戦オランダGPを終え、ハミルトンはドライバーズランキング首位のキミ・アントネッリから59ポイント差。ジョージ・ラッセルとは同点でランキング2位につけている。

    コンストラクターズランキングでもフェラーリは2位を維持しており、タイトル争いから脱落したわけではない。

    全戦入賞の安定感でタイトル争いに踏みとどまるハミルトン
    ハミルトンは今季ここまで1勝にとどまっているものの、12戦すべてでポイントを獲得している唯一のドライバーであり、その安定感によってタイトル争いに踏みとどまっている。

    一方、メルセデスはシーズン序盤に信頼性トラブルによってポイントを失ったものの、W17は当初、ライバル勢に対して明確なペース面での優位性を示していた。その後、フェラーリを含む追撃勢が徐々に差を縮めている。

    フェラーリのホームレースとなる次戦イタリアGPを前に、ハミルトンはチームにさらなる奮起を求めた。

    「僕たちは過去とはかなり違う状況にいる」

    「コンストラクターズ選手権ではまだ2位だし、シーズン前半から持ち帰れるポジティブな材料はたくさんある。でも、これからのレースでは本当にもっと攻めていかなければならない。彼らを倒すチャンスを得たいなら、もっと熱を上げていく必要がある」

    ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ)

    オランダGPでは2位争いに届く可能性も
    オランダGPでハミルトンは4位でフィニッシュした。異なる戦略を採っていたシャルル・ルクレールを前に出す判断がフェラーリからもっと早く下されていれば、2位に届いた可能性もあった。

    レース終盤にはラッセルの背後まで迫ったものの、バーチャルセーフティカー(VSC)の導入もハミルトンにとって不利に働いた。

    ハミルトンはレース中、チームがルクレールとの順位を入れ替える判断に時間を要したことに対し、無線で皮肉を込めた発言をしていた。その後、その言葉遣いについて謝罪している。

    ただし、本人は感情的な状況の中でも一線を越えた発言ではなかったと振り返った。

    「汚い言葉を使ったわけじゃないよ! 悪態をついたり、そういうことは何も言っていなかったと思う」

    「心拍数は170まで上がっていて、僕は勝とうとしているんだ。分かるだろう!」

    フェラーリのアップデートを評価も「もっとパワーが必要」
    その一方で、ハミルトンはフェラーリがオランダGPにアップデートを持ち込んだことを高く評価している。シーズン序盤と比較すればメルセデスとの差は縮まりつつあり、その進歩自体には手応えを感じている。

    「僕がチームについて本当に誇りに思っていることのひとつは、この週末にアップデートを持ち込んでくれたことだ。僕たちは彼ら(メルセデス)に近づいている」

    しかし、ハミルトンがタイトル争いを続けるうえで最大の課題として挙げたのが、パワーユニットの出力だ。

    「この半年間、僕たちはパワーで劣っていた。だから彼らと戦えるところまで近づき、差を縮めようとするなら、本当にもっとパワーを引き出す必要がある」

    2026年シーズンは残り10戦から12戦となる見通しで、中東情勢によって最終的な開催数には依然として不透明な部分が残る。それでも59ポイント差であれば、タイトル獲得の可能性は数字上残されている。

    フェラーリにとって次戦モンツァはホームレースであると同時に、メルセデスとの差をどこまで縮められたのかを測る重要な一戦となる。ハミルトンが求める「もっと攻める」姿勢を結果につなげられるか。タイトル争いを継続するためにも、フェラーリにはパワーとレース運営の両面でさらなる前進が求められる。

  • ミハエル・シューマッハ F1史上初の7度目の王座獲得から22年

    ミハエル・シューマッハ F1史上初の7度目の王座獲得から22年

    2004年8月29日、ミハエル・シューマッハはF1ベルギーGPで自身7度目となるワールドチャンピオンを確定させた。それまで自らが持っていた最多6回の記録を更新し、現在も破られていない「7度のF1世界王者」という歴史的記録を打ち立てた。

    ただし、シューマッハが7つ目のタイトルを決めたスパ・フランコルシャンで、表彰台の頂点に立ったのは彼ではなかった。圧倒的なシーズンを送っていたフェラーリのエースは、この日は「わずか」2位。それでもタイトル獲得には十分な結果だった。

    F1史に残る圧倒的な2004年シーズン
    2004年のシューマッハは、F1史上でも屈指の支配的なシーズンを展開した。全18戦のうち13勝を挙げ、6度の世界王者から史上初の7度の世界王者へと到達した。

    第14戦ベルギーGPを迎えるまでに、シューマッハは13戦中12勝。開幕戦オーストラリアGPからスペインGPまで5連勝を飾り、モナコGPを挟んでヨーロッパGPからハンガリーGPまでさらに7連勝を記録していた。

    唯一勝利を逃していたのがモナコGPだった。セーフティカー導入中、トンネル内でファン・パブロ・モントーヤと接触してリタイア。これによって13連勝という記録達成は阻まれた。

    思い出深いスパで7度目の王座に王手
    ベルギーGPの舞台となったスパ・フランコルシャンは、シューマッハにとって特別な場所だった。

    1991年に同地でF1デビューを果たし、その翌年の1992年にはF1初優勝を達成。数々の歴史を刻んできたサーキットに、2004年はチャンピオン決定の可能性を携えて戻ってきた。

    ベルギーGPを前に、シューマッハはフェラーリのチームメイト、ルーベンス・バリチェロに38ポイント差をつけていた。ベルギーGP終了後には残り4戦となるため、タイトル争いを決着させる絶好の状況だった。

    当時のF1では上位8台に「10-8-6-5-4-3-2-1」のポイントが与えられていた。バリチェロがタイトル争いを継続するには勝利が必要であり、シューマッハは7位以上に入れば5年連続のワールドチャンピオンが決まる状況だった。

    ライコネンが勝利 シューマッハは2位で王座確定
    予選ではヤルノ・トゥルーリがポールポジションを獲得し、シューマッハは2番手。タイトル逆転のために勝利が必要だったバリチェロは6番手にとどまり、この時点でシューマッハの優位はさらに大きくなった。

    一方、マクラーレンのキミ・ライコネンは10番グリッドからスタート。苦戦が続いていたマクラーレンにとって厳しいシーズンだったが、ライコネンはそこから追い上げ、シーズン初勝利を挙げた。

    ライコネンはシューマッハに3.132秒差をつけて優勝。シューマッハは2位でチェッカーを受けた。

    勝利こそ逃したものの、その瞬間にタイトル争いは決着した。シューマッハは5年連続、通算7度目のF1ワールドチャンピオンとなった。

    F1世界王者の最多記録が更新された歴史
    F1世界選手権の歴史において、最多タイトル記録が更新されたケースは非常に少ない。

    1953年にアルベルト・アスカリが2度目のタイトルを獲得してジュゼッペ・ファリーナの記録を更新。1955年にはファン・マヌエル・ファンジオが3度目の王座を獲得してアスカリを上回った。

    その後、ファンジオは最終的に5度までタイトル数を伸ばし、その記録は数十年にわたって破られなかった。

    2003年、シューマッハが6度目の世界王者となってファンジオを抜き、F1史上最多記録を更新。そして翌2004年、自らの記録をさらに更新する7度目のタイトルを獲得した。

    F1世界選手権 最多タイトル記録の更新
    1953年:アルベルト・アスカリ(2回)/ジュゼッペ・ファリーナを更新
    1955年:ファン・マヌエル・ファンジオ(3回)/アルベルト・アスカリを更新
    2003年:ミハエル・シューマッハ(6回)/ファン・マヌエル・ファンジオを更新
    2004年:ミハエル・シューマッハ(7回)/自身の記録を更新

    シューマッハが2004年のスパで打ち立てた7度の世界王者という記録には、後にルイス・ハミルトンが2020年に並んだものの、現在も誰にも更新されていない。2004年8月29日のベルギーGPは、シューマッハがF1史上初の7度の世界王者となった歴史的な一戦として刻まれている。

  • ラファエル・カマラ ハースF1テストでフォルナローリと平川亮を上回る

    ラファエル・カマラ ハースF1テストでフォルナローリと平川亮を上回る

    ラファエル・カマラが、2027年のF1昇格に向けた重要な一歩を踏み出した。

    ポルトガルのアルガルヴェ・インターナショナル・サーキット(ポルティマオ)で行われたハースの非公開テストで、比較基準となったオリバー・ベアマンのタイムに最も近いパフォーマンスを示し、レオナルド・フォルナローリと平川亮を上回ったとブラジルのGE.globoが報じている。

    2027年のF1シート候補を評価する今回のテストには、21歳のカマラ、同じく21歳のフォルナローリ、32歳の平川亮が参加。ハースは3人に類似したテストプログラムを与えて比較を行ったが、非公開セッションだったため、それぞれのラップタイムは公表されていない。

    GE.globoが入手した情報によると、そのなかでレギュラードライバーのベアマンが記録した基準タイムに最も近づいたのがカマラだった。その結果、フォルナローリと平川亮を上回る評価につながったという。

    具体的なタイムや差は明らかになっていないものの、2027年のレギュラーシート獲得を目指すカマラにとって重要な結果となった。

    VF-25で3人を比較 カマラがベアマンの基準に最接近
    今回ハースが使用したのは、2025年F1シーズンを戦ったVF-25だった。現行規則で認められている旧型車テスト、TPC(Testing of Previous Cars)の一環として実施され、3人は類似したプログラムをこなした。

    カマラがハースのF1マシンをドライブするのは今回が初めてだった。しかし、F1マシンでの走行自体が初めてだったわけではない。

    フェラーリ・ドライバー・アカデミーに所属するカマラは、これまでハンガロリンク、バルセロナ、ムジェロでフェラーリのF1マシンをドライブしている。

    さらに今回のハースのテスト直前にもフェラーリがカマラの準備を支援した。8月26日(水)にはムジェロで2025年型SF-25を走らせ、その後ポルティマオへ移動してハースの評価に臨んだ。

    GE.globoによると、カマラはそれまでに行ったフェラーリでのテストでも好印象を残しており、高い評価を得た状態で今回のハースのテストに参加した。

    F2王者フォルナローリと経験豊富な平川亮も参加
    フォルナローリは2025年のFIA F2チャンピオンで、現在はマクラーレンのリザーブドライバーを務めている。

    フォルナローリは6月にスペインのヘレスでハースのTPCに参加しており、今回がチームで初めての走行ではなかった。また、数週間前には今回と同じポルティマオで2025年型マクラーレンもドライブしている。

    一方、平川亮は3人のなかでは最も豊富な経験を持つ。ル・マン24時間レースでの優勝をキャリアに持ち、日本のスーパーフォーミュラでは2020年にランキング2位を獲得している。

    F1でも複数のチームでリザーブドライバーを経験してきた。平川亮は昨年、ハースのリザーブドライバーとして契約。それ以前にはマクラーレンのドライバー・デベロップメント・プログラムに所属し、同チームのリザーブドライバーを務めたほか、アルピーヌでもリザーブを担当した。

    つまりカマラにとって今回のテストは、F2タイトルを獲得し、すでにハースとマクラーレンのF1マシンを経験しているフォルナローリ、そしてル・マン24時間レース優勝を含む豊富な実績と複数のF1チームでのリザーブ経験を持つ平川亮との比較でもあった。

    そうしたなか、GE.globoが入手した情報では、カマラが3人のうちベアマンの基準タイムに最も近いパフォーマンスを示した。

    カマラとフォルナローリが2027年シートの有力候補
    ただし、ハースのドライバー評価は今回で終了ではない。

    元アルピーヌF1ドライバーのジャック・ドゥーハンも翌週、スペインのヘレスでVF-25をテストする予定となっている。

    それでもGE.globoは、現時点で2027年のレギュラーシートを獲得する有力候補はカマラとフォルナローリの2人だとしている。

    空く可能性があるとされているのは、現在エステバン・オコンが座っているシートだ。

    GE.globoは以前から、オコンのパフォーマンスにハースが満足しておらず、現在のシートが近く空く可能性があると報じている。

    ベアマンは引き続きチームの中心となる見込みであり、カマラがシートを獲得すれば、ハースはフェラーリ・ドライバー・アカデミー出身の若手2人を並べることになる。

    ラファエル・カマラ

    フェラーリとの契約交渉もカマラの追い風
    カマラには、純粋なドライビングパフォーマンスとは別の強力な追い風もある。

    カマラは2021年、まだカートで戦っていた時期にフェラーリ・ドライバー・アカデミーに加入した。一方、ハースはフェラーリと緊密な技術提携関係にあり、パワーユニットだけでなく、ギアボックスやリアサスペンションなど、FIAの技術規則で認められる範囲のコンポーネントをフェラーリから購入している。

    両者の現在の供給契約は2027年末で満了する。

    GE.globoによると、ハースはこの契約をより有利な条件で更新することを目指しており、フェラーリ側もカマラを2027年のレギュラードライバーとして起用することと関連して、前向きな姿勢を示しているという。

    カマラとの契約が成立すれば、ハースはフェラーリから購入するコンポーネントについて、値引きを含む経済的な恩恵を得られる可能性がある。

    フェラーリにとっても、自ら育成してきたカマラをF1に昇格させ、ベアマンと同様にハースで実戦経験を積ませられるメリットがある。フェラーリとハース双方の利害が一致する構図となっている。

    ハースを逃した場合はフェラーリのリザーブへ
    一方、カマラには2027年にハースのシートを獲得できなかった場合の「プランB」も用意されている。

    GE.globoによると、ハースとの契約が実現しなかった場合、カマラは2027年シーズンにフェラーリのリザーブドライバーを務める見込みだという。

    さらにカマラ自身は、2026年中にフェラーリからF1公式セッションのフリー走行に出走する予定であることも明らかにしている。

    現在カマラはF2で145ポイントを獲得してランキング3位。首位のニコラ・ツォロフが167ポイント、2位のガブリエレ・ミニが147ポイントとなっており、残り5大会でタイトル争いを続けている。

    F2での結果に加え、フェラーリでのF1テスト、そして今回のハースでの直接比較と、カマラのF1昇格に向けた評価材料は着実に積み上がっている。

    特に今回、ラップタイムそのものは非公開ながら、F2王者のフォルナローリと、ル・マン24時間レース優勝や複数のF1チームでのリザーブ経験を持つ平川亮を上回り、ベアマンの基準タイムに最も近づいたというGE.globoの情報は大きい。フェラーリとの技術提携を巡る事情も含め、カマラは2027年のハースF1シート獲得に向けて有力な位置につけている。

  • ルイス・ハミルトン フェラーリF1残留へ「2027年まで契約延長」との報道

    ルイス・ハミルトン フェラーリF1残留へ「2027年まで契約延長」との報道

    ルイス・ハミルトンがフェラーリとの契約を2027年まで延長する見通しだと報じられた。7度のF1ワールドチャンピオンとフェラーリの将来について、イタリアGP前にも正式発表される可能性があるという。

    2025年にフェラーリへ加入したハミルトンの契約は、当初から「2年+1年」の構成になっていると広く伝えられてきた。今回の報道では、その追加1年のオプションが行使され、少なくとも2027年までマラネロに残る方向で事実上固まったとされている。

    ハミルトンの2027年残留「間違いなく契約を延長する」
    スペインのF1ジャーナリスト、カルロス・ミケルは『El Partidazo de COPE』で、ハミルトンの去就について強い表現で見通しを語った。

    「現在のチームとの契約を間違いなく延長する人物として、ひとり名前を覚えておいてほしい。フェラーリのルイス・ハミルトンだ」

    「今日のうちに覚えておいてほしい。おそらくモンツァの直前に発表されることになるだろう」

    『Eurosport Italia』も同様に、ハミルトンが少なくとも2027年までフェラーリに残留すると報道。正式発表は9月のイタリアGP前後になる可能性があるとしている。

    現時点でフェラーリから正式な契約延長の発表はなく、報道段階ではある。ただし、ハミルトン自身もオランダGPを迎えるにあたり、フェラーリの現在の方向性について前向きな発言をしている。

    「パズルのピースが組み合わさった」フェラーリの変化を評価
    41歳のハミルトンはザントフォールトで、肉体的な状態に自信を示すとともに、チーム内で進められてきた改革が成果につながり始めているとの認識を示した。

    「パズルのピースが組み合わさってきた」

    「エンジニアリングやその他のプロセス、マシンの設計など、多くのことが変わった。全体として正しい方向に進んできたと思う」

    「僕が求めていたことを彼らはやってくれたし、結果を見ても、それが機能していることが分かる。昨年、僕がずっと言っていたことのひとつは、フェラーリはもっと革新的になるべきだということだった」

    ハミルトンは2025年に長年在籍したメルセデスを離れてフェラーリへ移籍。新たな環境への適応だけでなく、チームの技術面や開発プロセスについても改善を求めてきた。その要求が実際の変化につながっているという手応えは、契約を延長するとの報道とも整合する。

    ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ)

    フェルスタッペンのレッドブル残留にも理解
    一方、ハミルトンはマックス・フェルスタッペンがレッドブルとの契約を2030年まで延長したことについても言及した。

    「彼は素晴らしいチームにいる」

    「長い間そこにいて、彼らは成功を重ね続けている。自分が快適に感じている場所に残ると言うのは、いつだって自然なことだ」

    「それは彼自身の選択だし、悪い選択ではない」

    フェルスタッペンの将来が固まったことで、F1のトップチームを巡るドライバー市場の大きな不確定要素のひとつは解消された。ミケルは、ハミルトンの契約延長も正式に決まれば、主要チームのラインアップはさらに固定化されるとの見方を示している。

    フェラーリとハミルトンの契約についてはまだ公式確認を待つ必要があるものの、本人はチームの技術的な方向性と内部改革を高く評価している。母国レースとなるモンツァを前に、フェラーリが2027年までのハミルトン残留を正式に打ち出すのかが注目される。

  • フェラーリF1 カマラの2027年ハース加入を猛プッシュ「全面的に支援」

    フェラーリF1 カマラの2027年ハース加入を猛プッシュ「全面的に支援」

    フェラーリは、育成ドライバーのラファエル・カマラを2027年にF1へ昇格させるべく、ハースへの加入を強力に後押ししている。チーム代表のフレデリック・バスールは、金銭的な支援だけでなく、旧型F1マシンを使用したTPC(Testing of Previous Cars)にも多額の投資を行っていることを明かした。

    カマラがハースのシートを獲得すれば、すでにフェラーリ育成出身のオリバー・ベアマンが所属していることから、ハースとフェラーリの関係はさらに深まることになる。

    2027年のシートを巡ってはマクラーレンがレオナルド・フォルナローリを強力に推しているとも報じられており、若手有望株を巡る両陣営の争いにも注目が集まっている。

    フェラーリがカマラの2027年F1昇格を全面支援
    現在、フェラーリはハースにパワーユニットを供給しており、両チームは長年にわたって緊密な関係を築いている。

    この提携は、フェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)の若手にF1参戦の機会を与えるという面でも重要な役割を果たしてきた。現在ハースからF1に参戦しているベアマンは、その代表的な例である。

    そしてフェラーリは今、カマラについても同じ道を歩ませようとしている。

    ブラジルメディア『UOL』のジュリアン・セラソーリに対し、バスールはフェラーリがカマラの2027年F1昇格に向けて非常に大きな支援を行っていることを明らかにした。

    「我々はラファエルを全面的に支援している。単に金銭的な支援だけではない」

    「もちろん金銭面でも支援しているが、今年は旧型マシンを使ったトレーニングにも多額の投資をしてきた」

    「そのコストは金銭的な支援よりもはるかに大きい。来週のテスト、そして来シーズンに向けて、彼を可能な限り最高の状態に準備するためだ」

    さらにバスールは、パートナーであるハースがカマラをF1へ昇格させる方法を模索するとの見通しを示した。

    「パートナーであるハースは、来年彼をF1に送り込むための最善の方法を見つけようとしてくれるだろう」

    フェラーリのチーム代表がここまで具体的に支援内容を明かしたうえでハースに言及したことからも、カマラの2027年F1昇格を強く後押ししていることがうかがえる。

    金銭支援以上のコストをTPCに投入
    バスールが強調したのは、フェラーリによるカマラへの支援が単なる資金提供にとどまらないという点だ。

    フェラーリは2026年、カマラに旧型F1マシンを走らせるTPCの機会を与え、F1マシンへの適応を進めている。バスールによれば、このプログラムに要するコストはカマラへの直接的な金銭支援を「はるかに」上回るという。

    つまりフェラーリは、カマラを育成ドライバーとして抱えているだけでなく、2027年のF1デビューを見据えて実戦的な準備にも相当なリソースを投入していることになる。

    カマラは数週間前の時点で2027年のハース加入候補の本命とみられていた。フェラーリとの強いつながりに加え、今回バスールが明らかにした支援体制も、その可能性を後押しする材料となっている。

    フレデリック・バスール(スクーデリア・フェラーリ)

    ベアマンとカマラならフェラーリ育成2人の布陣
    カマラが2027年にハースへ加入した場合、同チームはベアマンとカマラという2人のフェラーリ系ドライバーを起用することになる。

    そうなればフェラーリとハースの関係はさらに強固なものになる。パワーユニット供給だけでなく、フェラーリが育成した若手ドライバーにF1で経験を積ませる役割をハースが担う構図がより鮮明になるためだ。

    これは、レッドブル・レーシングがレーシングブルズを若手育成の場として活用している構図にも似ている。ただし、レッドブル・レーシングとレーシングブルズが同じ企業グループに属しているのに対し、フェラーリとハースにはそのような資本上の関係はなく、あくまでパートナーシップを通じた協力となる。

    一方、2027年にはエステバン・オコンがハースのシートを失う可能性も取り沙汰されており、その場合に空くシートを誰が獲得するかが焦点となっている。

    マクラーレンもフォルナローリを強力にプッシュ
    ただし、カマラのハース入りが決まったわけではない。もうひとりの有力候補として浮上しているのが、マクラーレンのリザーブドライバーを務めるレオナルド・フォルナローリだ。

    セラソーリの報道によれば、カマラへの投資とフェラーリからの強力な後押しによって、当初はカマラが2027年のハースのシートを獲得する最有力候補となっていた。

    しかし、マクラーレンもフォルナローリに2027年のハースのシートを獲得させるため、フェラーリに負けないほど積極的に働きかけているという。マクラーレン側は、フォルナローリがすでにF1参戦に十分な準備を整えていると考えている。

    さらに、マクラーレンがハースを動かすような魅力的な条件を提示する可能性もあるとされている。

    ここで複雑な要素となるのが、ハースのテクニカルパートナーでありタイトルスポンサーでもあるトヨタの存在だ。

    トヨタは平川亮のF1参戦を支援しており、フォルナローリがその将来にとって脅威になると判断した場合、マクラーレン側の提案に難色を示す可能性があるという。

    現時点ではカマラが2027年のハース加入に向けた有力候補とみられているものの、マクラーレンがどのような条件を提示するかによっては、フォルナローリに流れが傾く可能性も残されている。

    フェラーリにとって、カマラのF1昇格は育成ドライバーひとりの将来だけにとどまらない。ベアマンに続いてカマラもハースに送り込むことができれば、フェラーリとハースの提携はドライバー育成の面でもさらに深まる。金銭面に加えてTPCにも大規模な投資を行っているというバスールの発言からは、フェラーリがカマラの2027年F1デビュー実現に本腰を入れていることが伝わってくる。

  • FIAがF1新PUのADUO結果発表 レッドブルが基準 ホンダら3社は4%超の差

    FIAがF1新PUのADUO結果発表 レッドブルが基準 ホンダら3社は4%超の差

    FIA(国際自動車連盟)は、2026年F1で導入されたADUO(Additional Development and Upgrade Opportunities/追加開発・アップグレード機会)制度について、最初の2回の公式評価結果を発表した。

    レッドブル・パワートレインズのパワーユニット(PU)が基準となり、メルセデス、フェラーリ、アウディ、ホンダには性能差に応じた追加開発の機会が与えられる。

    なかでもフェラーリ、アウディ、ホンダは基準から4%を超える差があると判定され、2026年と2027年にそれぞれ2回ずつの追加アップグレードが認められる。これはADUO制度で認められる最大の開発機会となる。

    レッドブル・パワートレインズがADUOの基準PUに
    ADUOは、F1が新しいパワーユニット規則を導入した2026年から採用された制度である。新規則では内燃エンジンと電動部分の出力比率が大きく変更され、各メーカー間に生じる性能差を一定の範囲内に収めるため、後れを取ったメーカーに追加の開発機会を与える仕組みが設けられた。

    FIAは今回、最初の2回の公式レビューの結果を明らかにし、レッドブル・パワートレインズが現在の基準となるPUを持っていると判定した。

    レッドブルにとって2026年は、自社製パワーユニットでF1に参戦する最初のシーズンである。それにもかかわらず、FIAによるADUOの評価では他メーカーが追うベンチマークとなった。

    ただしFIAは、各PUメーカーの性能をどのような具体的な指標によって比較し、差を算出しているのかについて詳細を公表していない。

    メルセデスは2%超の差で追加アップグレード1回
    メルセデスは、基準となるレッドブル・パワートレインズに対して2%を超える差があると判定された。

    これによりメルセデスには、2026年に1回、2027年にも1回の追加アップグレードを実施する機会が与えられる。

    さらにADUOでは、性能差に応じて開発費とベンチテスト時間についても追加枠が設けられている。

    メルセデスにはコストキャップ上の追加枠として300万ドルが認められ、さらに70時間の追加ベンチテストが許可される。

    ホンダF1 エンジン ADUO

    フェラーリ、アウディ、ホンダは4%超 最大限の追加開発
    一方、フェラーリ、アウディ、ホンダについては、いずれもレッドブル・パワートレインズの基準から4%を超える差があるとFIAが判断した。

    その結果、3メーカーには2026年に2回、2027年にも2回の追加アップグレードが認められる。これはADUO制度で許可される最大回数となる。

    性能差が大きくなるにつれて、コストキャップとベンチテスト時間の追加枠も段階的に拡大する。

    基準から4~6%の差がある場合は465万ドルと100時間、6~8%では635万ドルと150時間、8~10%では800万ドルと190時間の追加ベンチテストが認められる。

    ただしFIAは今回、フェラーリ、アウディ、ホンダの3メーカーが、それぞれこのスケールのどこに位置しているのかについては明らかにしていない。

    したがって現時点で公式に確認できるのは、3メーカーすべてがレッドブル・パワートレインズに対して「4%超」の差があると判定され、2026年と2027年に最大2回ずつの追加アップグレードを認められたという点までとなる。

    2026年最後のADUO評価はオランダGPからメキシコシティGP
    2026年に行われる最後のADUO評価期間は、第12戦オランダGPから第18戦メキシコシティGPまでが対象となる。

    この期間のデータをもとに再び各メーカーのPU性能が評価され、その結果が今後の追加開発機会に反映されることになる。

    2026年からF1のPUメーカーとして本格参入したレッドブル・パワートレインズが最初のADUO評価でベンチマークとなる一方、メルセデスには1回、フェラーリ、アウディ、ホンダには最大となる2回の追加アップグレードが認められた。新PU規則初年度の勢力図が、ADUOによる追加開発を通じて今後どこまで変化するのかも注目される。

    国際自動車連盟 F1 ADUO