カテゴリー: アストンマーティンF1チーム

  • エイドリアン・ニューウェイ アストンマーティンF1の改善実感「空力は大きく前進」

    エイドリアン・ニューウェイ アストンマーティンF1の改善実感「空力は大きく前進」

    エイドリアン・ニューウェイは、2026年F1オランダGPで投入されたアストンマーティンの最新アップデートについて、シャシーと空力性能で「大きな前進」を遂げたとの評価を示した。

    一方で、ホンダF1新PUのドライバビリティがさらなるパフォーマンスを引き出すうえでの課題になっていると認めた。

    アストンマーティンはザントフォールトでマシンのアップデートに加え、ホンダのアップデート版パワーユニット(PU)を投入。スプリントフォーマットによって走行時間が限られるなか、新しいパッケージの理解を進めている。

    予選ではフェルナンド・アロンソが1分13秒650で18番手、ランス・ストロールが1分13秒818で19番手となり、2台ともQ1で敗退。結果だけを見れば厳しいものとなったが、ニューウェイは数戦前と比較してアストンマーティンのペースが大幅に改善していると捉えている。

    「スプリントイベントでプラクティス走行が限られているにもかかわらず、ここまでの週末では、最近投入したアップデートと更新されたパワーユニットの特性をより深く理解するための貴重な走行時間を得ることができた」

    ニューウェイによれば、ドライバーからのフィードバックでも、マシン側の改善は明確に確認されている。

    「両ドライバーとも、シャシーと空力パフォーマンスについて大きな前進を報告している」

    エイドリアン・ニューウェイ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    ドライバビリティ改善がさらなる性能向上の鍵
    一方、最新パッケージのポテンシャルを十分に引き出すために残された課題としてニューウェイが挙げたのが、ドライバビリティだ。

    「重要なポイントは、ドライバビリティを改善する必要があるということだ。それができれば、さらにパフォーマンスを引き出すことができる」

    この点はドライバーからのコメントとも一致している。アロンソは予選後、さらなるラップタイムを取り戻すためにはドライバビリティの改善が必要だと指摘。ストロールもドライバビリティとパワーを現在苦戦している部分として挙げている。

    それでも、ニューウェイは最新アップデートによってアストンマーティンが着実に前進していることを強調した。

    「数戦前と比較すればペースは大幅に改善している。しかし、このパッケージにはまだ引き出せるポテンシャルがあることも分かっている」

    予選順位にはまだ大きな改善として表れていないものの、アストンマーティンはシャシーと空力で明確な前進を確認している。ホンダのアップデート版PUを含めた最新パッケージへの理解を深め、ドライバビリティという課題を解消できるかが、さらなるパフォーマンス向上に向けた焦点となる。

  • フェルナンド・アロンソ ホンダF1新PUの進歩を実感「数戦前は4秒差だった」

    フェルナンド・アロンソ ホンダF1新PUの進歩を実感「数戦前は4秒差だった」

    フェルナンド・アロンソは、2026年F1オランダGPの予選を18番手で終えた。Q1敗退という結果に終わったものの、トップとの差が1.3秒まで縮まったことを挙げ、ホンダの新パワーユニット(PU)を投入したアストンマーティンの進歩に手応えを示した。

    アストンマーティンはザントフォールトにホンダのアップデート版PUを投入。アロンソはドライバビリティに改善の余地が残されているとしながらも、数戦前にはトップチームから平均4秒の差があったことを振り返り、現在のパッケージが着実に前進しているとの認識を示した。

    アロンソにとって土曜日はスプリントをピットレーンからスタートするところから始まった。前日にマシンへ変更を加えたことに加え、スプリント予選で発生していたリアウイングの問題も修正された。

    スプリントでは順位を上げ、チームメイトのランス・ストロールとバトルを繰り広げながら18位でフィニッシュ。その後の予選では1分13秒650を記録したが、Q2進出にはわずかに届かず18番手となった。

    アロンソ「Q2進出にはかなり近かった」
    結果だけを見ればQ1敗退となったが、アロンソは現在のマシンから引き出せるパフォーマンスをほぼ出し切ったと感じている。

    「Q2進出にはかなり近かったし、僕たちが持っているものをほぼ最大限に引き出せたと思う」

    一方で、新しいパッケージがすべての問題を解決したわけではない。アロンソは特にドライバビリティを今後改善すべきポイントとして挙げた。

    「マシンのドライバビリティを改善し、今後さらにラップタイムを取り戻すために取り組むべきことがある」

    ザントフォールトでは、アップデートされたホンダPUによってパワー面で前進した一方、ドライバビリティには依然として課題が残っている。アロンソ自身も週末を通じてこの点を課題として挙げており、パフォーマンスを完全に引き出すにはさらなる改善が必要な状況だ。

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム) オランダグランプリ

    「数戦前はトップチームから平均4秒遅れていた」
    それでも、アロンソがポジティブな材料として強調したのが、トップとの差が大幅に縮まっていることだ。

    「全体としては、Q1でトップから1.3秒差だったことには満足しなければならないと思う。ほんの数戦前まではトップチームから平均4秒遅れていたからね」

    今回の予選でアロンソが記録した1分13秒650に対し、Q1最速タイムは1分12秒台。アロンソが指摘した通り、その差は約1.3秒まで縮小した。数戦前と比較すれば、アストンマーティンの競争力は大きく改善している。

    ただし、予選順位は18番手であり、まだ中団で安定して戦えるところまで到達したわけではない。新PUとマシン側のアップデートによって絶対的なパフォーマンスは向上している一方、それをラップタイムとして最大限に引き出すためのドライバビリティが次の課題となっている。

    「明日何ができるか見てみよう。そして、ここザントフォールトでの最後のレースを楽しみたい」

    Q1敗退という結果の裏で、トップとの差を約1.3秒まで縮めたアストンマーティン。ホンダの新PUを含む最新パッケージのポテンシャルをさらに引き出せるか、アロンソは18番グリッドから迎える決勝でその進歩を結果につなげることを目指す。

  • ランス・ストロール ホンダF1新PUに厳しい評価「ドライバビリティとパワーに苦戦」

    ランス・ストロール ホンダF1新PUに厳しい評価「ドライバビリティとパワーに苦戦」

    ランス・ストロールは、2026年F1オランダGPの予選を19番手で終え、アストンマーティンが依然としてドライバビリティとパワーに苦しんでいると語った。

    アストンマーティンはザントフォールトでアップデートされたホンダのパワーユニット(PU)を投入しているが、ストロールはスプリントを17位で終え、予選でも1分13秒818の19番手にとどまった。チームメイトのフェルナンド・アロンソとともにQ1敗退となった。

    ストロールはで、金曜日から抱えていた問題が土曜日になっても続いていると説明。特にマシンのドライバビリティとバランスを改善する必要があると語った。

    「今日も昨日と似たような問題に苦しんだ。マシンのドライバビリティとバランスについて改善する必要があり、そこに集中しなければならない」

    一方で、決勝に向けてはレースペースの方が予選ペースよりも良いとの感触を得ている。

    「レースペースは予選ペースよりも良さそうだ。予選では、ラップを本当に攻めるためにもっとプッシュできるようにする必要がある」

    「でも、僕たちは前進しているし、懸命に取り組んでいる。さらに一歩前進できるようプッシュし続ける」

    ランス・ストロール(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム) オランダグランプリ

    予選でも改善実感なし「状況はほとんど同じ」
    予選後のインタビューでは、ストロールはより端的に現在の問題を指摘した。

    スプリント後にはマシンを改善するために多くの作業が必要だと話していたストロール。スプリントから予選までに多くの変更を施したのか、そして、それによって正しい方向へ進んだ感触があったかと質問されると、ドライバビリティとパワーを課題として挙げた。

    「まだドライバビリティの問題とパワーに苦しんでいる。そこが主なところだ」

    さらに、少なくとも予選ではそれまでより改善した感触があったかと尋ねられたが、ストロールの評価は変わらなかった。

    「ドライバビリティとパワー。それが僕たちが苦しんでいるところで、状況はほとんど同じだ」

    ホンダの新PUを投入したアストンマーティンは、絶対的なパフォーマンスでは前進を見せているものの、ストロールはドライバビリティとパワーを繰り返し課題として指摘した。予選では19番手に沈んだ一方でレースペースにはより良い感触を得ており、決勝でどこまで挽回できるかが焦点となる。

  • ホンダF1 スペック2に改善も課題残る「燃焼をより安定させる方向で改善」

    ホンダF1 スペック2に改善も課題残る「燃焼をより安定させる方向で改善」

    ホンダF1は、2026年F1第12戦オランダGPの土曜日にスペック2パワーユニット(PU)の改善を進め、予選に向けたエンジン制御の見直しによって燃焼の安定性を向上させた。一方、ドライバビリティには依然として課題が残っている。

    アストンマーティンはスプリントでランス・ストロールが17位、フェルナンド・アロンソが18位。予選でもアロンソ18番手、ストロール19番手と厳しい結果に終わった。

    しかし、ホンダF1の折原伸太郎トラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアは、スペック2の信頼性に問題が発生しなかったことに加え、前日からの作業によって「前向きなステップ」を踏めたと説明した。

    スペック2の燃焼安定性を改善
    ホンダはオランダGPでスペック2のパワーユニットを投入。金曜日の走行後には、アロンソとストロールからのフィードバックと走行データをもとに、HRC Sakuraのテストベンチを使って改善作業を進めた。

    さらに土曜日のスプリント終了後にもテストベンチで作業を行い、予選に向けてエンジン制御を変更。その結果、燃焼をより安定させることができたという。

    「今日はスプリントレースと予選を通じて、スペック2のパワーユニットの信頼性に問題なく1日を終えることができました」と折原伸太郎はコメントした。

    「アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラワンチームの両ドライバーから得たフィードバックに加えて、データ解析の結果を踏まえ、昨夜およびスプリントレース後にHRC Sakuraのテストベンチで作業を行い、改善を図りました」

    「予選に向けてエンジンの制御を見直した結果、燃焼をより安定させる方向で改善することができました」

    ホンダF1 / ホンダ・レーシング

    シフトダウンとコーナー立ち上がりが課題
    ただし、スペック2の課題が解消されたわけではない。折原伸太郎が特に挙げたのが、ドライバーの要求に対するエンジンレスポンスとドライバビリティだ。

    アロンソとストロールが自信を持ってマシンをドライブするためには、ドライバーが求めたタイミングで必要なレスポンスを正確に発生させる必要がある。特にシフトダウン時とコーナー立ち上がりの加速が、今後改善すべきポイントになっている。

    「一方で、ドライバーが必要とするタイミングで、必要なエンジンレスポンスが得られるようにすることが重要であり、さらにドライバーが自信を持って走れるよう、特にシフトダウンやコーナー立ち上がり加速時のドライバビリティ向上が課題です」

    「本日は前向きなステップを踏むことができましたが、ドライバーが求める水準に向けてはまだやるべきことがあります。これらの改善が、短期・中期的な最優先事項です」

    アストンマーティンの予選結果そのものは18、19番手と厳しいものになったが、ホンダF1にとってはスペック2投入後の実走データとSakuraのテストベンチを組み合わせながら、問題点を絞り込む重要な一日となった。

    信頼性を確保したうえで燃焼の安定性には改善が見られた一方、次の焦点はドライバーが要求した瞬間に狙ったレスポンスを引き出せるかどうか。シフトダウンとコーナー立ち上がりを中心としたドライバビリティ改善が、ホンダF1の短期・中期における最優先課題となる。

  • ランス・ストロール F1オランダGPスプリント17位「エンジン側にまだ課題」

    ランス・ストロール F1オランダGPスプリント17位「エンジン側にまだ課題」

    ランス・ストロールは、2026年F1第12戦オランダGPのスプリントを17位で終えた。アストンマーティンがザントフォールトで投入したホンダの新仕様パワーユニットについて、ドライバビリティを含めて「取り組むべきことがある」と語った。

    アストンマーティンは今週末、ホンダが開発した新仕様PUを投入。金曜日の走行ではストロールがドライバビリティに課題があることを明かしており、土曜日の24周のスプリントは新たなパッケージについて実戦でデータを集める機会となった。

    スプリントを17位でフィニッシュ
    ストロールは16番グリッドからスプリントをスタート。オーバーテイクが難しいザントフォールトで大きく順位を上げることはできず、17位でチェッカーを受けた。

    チームメイトのフェルナンド・アロンソは、パルクフェルメ下でセットアップを変更したことでピットレーンからスタート。前日のスプリント予選で発生していたStraight Line Mode(SLM)の問題はスプリントまでに修正され、18位で完走した。

    アストンマーティン勢はポイント圏内から離れた位置でレースを終えたが、ストロールにとってはホンダの新仕様PUをレース距離で走らせ、その特性を確認する機会となった。

    「エンジン側で取り組む必要がある」
    スプリント後、新しいマシンとホンダのアップデートについてさらに学ぶことができたか、そしてドライバビリティが改善したかと質問されたストロールは、依然として課題が残っていることを認めた。

    「いくつか取り組むべきことがある。そうだね」

    さらに、今回の走行から何を学んだかを問われると、ストロールはエンジン側とマシン側の双方を改善する必要性を挙げた。

    「エンジン側でいくつか取り組み続けないといけない。それから、マシンをもっといいウインドウに入れる必要がある」

    ランス・ストロール(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム) オランダグランプリ

    わずか27秒ほどの短いインタビューだったが、ストロールの言葉からは、金曜日に指摘していたドライバビリティの課題が完全に解消されたとは言い切れない状況がうかがえる。

    一方で、ストロールは具体的な問題点や新仕様PUの性能についてそれ以上の詳細には踏み込んでおらず、今回の発言だけからエンジン側の課題の原因や程度を判断することはできない。

    ホンダの新仕様PUを投入して迎えたオランダGPでは、限られた走行時間のなかでアストンマーティンがパッケージの最適化を進めている。スプリントを17位で終えたストロールは、午後の予選に向けてエンジン側の改善とともに、マシンをより適切な作動領域へ持ち込むことを課題に挙げた。

  • フェルナンド・アロンソ SLM不具合修正でスプリントをピットレーンスタート

    フェルナンド・アロンソ SLM不具合修正でスプリントをピットレーンスタート

    フェルナンド・アロンソは、2026年F1オランダGPのスプリントをピットレーンからスタートすることになった。アストンマーティンは、スプリント予選でアロンソを苦しめたストレートラインモード(SLM)の問題を解消するため、マシンに変更を加えたことを明らかにした。

    アロンソは金曜日のスプリント予選で22番手に終わり、最下位に沈んだ。ザントフォールトで投入されたホンダの新型パワーユニット(PU)のドライバビリティに加え、SLMが正常に作動しなかったことが大きく影響した。

    アストンマーティンは一晩で対策を施したが、パルクフェルメ下での変更となるため、アロンソはスプリントをピットレーンからスタートする。

    SLMの不具合を修正 ピットレーンスタートを選択
    アロンソはスプリント予選SQ1で、SQ2進出ラインから約1.5秒遅れの22番手にとどまった。チームメイトのランス・ストロールも19番手と苦戦しており、アストンマーティンにとって厳しいセッションとなった。

    アロンソのマシンでは、ストレートで使用するSLMに問題が発生。本人によれば、この不具合によってリアウイングを開くことができず、ラップタイムに大きな影響を及ぼした。

    アストンマーティンはスプリント予選後にマシンを調査し、一晩をかけて変更を実施。SLMの問題については修正できたことを確認した。ただし、予選後のパルクフェルメ条件下でマシンに変更を加えたため、アロンソはスプリントをピットレーンからスタートすることになった。

    グリッド最後尾からのスタートが決まっていたことを考えれば、チームとしてはスタート位置を犠牲にしてでも問題を解消し、スプリントとその後の予選に向けて正常な状態のマシンを確保することを優先した形だ。

    ホンダ新型PUにもドライバビリティの課題
    ただし、アロンソを苦しめたのはSLMだけではなかった。ザントフォールトで投入されたホンダのアップデート版パワーユニットについても、ドライバビリティに問題があったという。

    「フリー走行はだいたい問題なかったけど、予選ではエンジンのドライバビリティに問題があった」

    「ブレーキング中にもエンジンが押してくるような状態だったから、マシンを止めるのが難しいことがあった」

    アロンソはさらに、SLMの不具合について説明した。

    「それから、どうやら僕のSLM(ストレートラインモード)が機能していなかったようで、リアウイングを開くことができなかった」

    「その2つが重なって、ラップをまとめるのがとても難しくなった」

    アストンマーティンは夏休み前のハンガリーGPで大規模なアップデートを投入しており、旧仕様のホンダPUを搭載した状態ではアロンソが予選Q2進出を果たしていた。それだけに、ザントフォールトでの大幅な後退は、新型PUとその制御を含めたパッケージを十分に仕上げ切れていないことを示す結果となった。

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    「まだ少し未成熟」 新PUへの理解を深める段階
    一方で、アロンソは新しいホンダPUについて結論を急ぐべきではないとも強調している。今回が実戦投入の初期段階であり、とりわけ制御面ではまだ改善の余地があるとの見方だ。

    「まだ本当に初期段階だし、すべての制御という面では、おそらくまだ少し未成熟なんだと思う」

    「今回はスプリント週末だ。通常の週末なら3回のフリー走行があって、そこでパッケージを仕上げることができる」

    「でもスプリントでは、今日の予選とスプリントでこの状況に対処しなければならない。いくつかのことを理解できるように取り組んでいく」

    走行時間が限られるスプリントフォーマットで新型PUを投入したことも、アストンマーティンとホンダにとって課題を複雑にしている。通常のグランプリ週末とは異なり、セットアップやPU制御を検証できるフリー走行は金曜日の1時間だけだった。

    アロンソはスプリントでピットレーンスタートという厳しい状況を強いられるが、SLMの問題そのものは修正された。アストンマーティンとホンダにとっては、スプリントを新型PUのドライバビリティと制御を確認する実戦テストとして活用し、その後のオランダGP予選に向けてどこまでパッケージを改善できるかが焦点となる。

  • フェルナンド・アロンソ ホンダF1新PUの問題を説明「まだ少し未成熟」

    フェルナンド・アロンソ ホンダF1新PUの問題を説明「まだ少し未成熟」

    フェルナンド・アロンソは、F1オランダGPで投入されたホンダのアップグレード版パワーユニットにフリー走行では「前進を感じた」と評価する一方、スプリント予選ではドライバビリティとストレートラインモード(SLM)の問題に見舞われ、22番手に沈んだ。

    アストンマーティンはザントフォールトでホンダのアップグレード版パワーユニットを投入。アロンソは走行前から、ダイノ上で確認されていた追加のパワーが実際のコースでも発揮されることに期待を寄せていた。

    しかし、初日のスプリント予選では、その新しいパッケージの制御面で課題が表面化した。

    「ダイノで確認した追加パワーがコースでも出ることを期待」
    木曜日、アロンソは前戦ハンガリーGPで投入されたシャシー側のアップグレードと、今回のホンダ製パワーユニットの進歩について語った。

    「ブダペストではとてもいいニュースがあった。シャシーの相関性が良くて、パッケージに期待していたものを実際のコースでも実現できた」

    「ここでも同じようなことを確認したい。ダイノで確認したもの、そしてエンジンの追加パワーが、コース上でも発揮されることを期待している。それが確認できれば、将来に向けて間違いなくポジティブなことだ」

    一方で、ホンダが最終的に競争力のあるパワーユニットを完成させることについて、アロンソに不安はない。

    「僕としては、問題について明確な道筋と理解が見えればいい。でも、それについて心配はしていない。問題は解決できると思っている。時間の問題だ」

    「遅かれ早かれホンダが非常にいいエンジンを作ることを疑っている人はいないと思う。だから心配していない」

    スプリント予選でドライバビリティに問題
    フリー走行では一定の手応えを得たアロンソだったが、スプリント予選では状況が一変した。

    「フリー走行はだいたい問題なかった。でも予選ではエンジンのドライバビリティに問題があった」

    特に問題となったのが、ブレーキング時のパワーユニットの挙動だった。

    「ブレーキング中も押されるような状態だった。エンジンが必要以上に出力していたと思うので、時々マシンを止めるのが難しかった」

    この問題によってアロンソはフロントタイヤをロックさせてグラベルに飛び出し、タイヤにフラットスポットを作った。さらに、ストレートラインモードにも不具合が発生した。

    「それから、どうやら僕のSLMが作動しなかったようで、リアウイングを開くことができなかった。その両方が重なって、ラップはかなり難しくなった」

    最終的にアロンソは1分16秒014で22番手。SQ1敗退という厳しい結果に終わった。

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    「まだ初期段階で少し未成熟」
    それでもアロンソは、今回のトラブルだけを理由にホンダのアップグレード版パワーユニットを否定的に評価することは避けた。

    「いや、もちろんそうではない。言ったように、フリー走行では感触は問題なかったし、前進も感じた」

    そのうえで、新しい仕様だけに制御面を含めて成熟させる余地が残っているとの見方を示した。

    「まだ本当に初期段階だし、おそらく少し未成熟な部分がある。コントロール系などもそうだ」

    さらに、今回は通常のグランプリとは異なり、フリー走行が1回しかないスプリントフォーマットであることも調整を難しくしたと説明した。

    「スプリントの週末だからね。通常の週末なら3回のフリー走行があって、パッケージを仕上げることができる。でもスプリントでは、今日の予選でこういう状況に対処しなければならない」

    「明日のスプリントでも、いくつかのことを理解しようとしていく」

    アロンソは投入前、ホンダの新しいパワーユニットについて、ダイノで確認された追加パワーが実車でも再現されることを期待していた。フリー走行では実際に「前進」を感じたものの、スプリント予選ではドライバビリティとSLMの不具合が重なった。

    それでもホンダの開発力に対する信頼は変わっておらず、アロンソは今回の問題を新パッケージ導入初期の調整課題と捉えている。残るセッションでは、制御面を改善しながらアップグレード本来の性能をどこまで引き出せるかが焦点となる。

  • ランス・ストロール ホンダF1新PUで19番手「ドライバビリティに課題」

    ランス・ストロール ホンダF1新PUで19番手「ドライバビリティに課題」

    アストンマーティンのランス・ストロールは、F1オランダGPで投入されたホンダのアップグレード版パワーユニットについて、週末前に「ラップタイムにつながらなければ意味がない」と率直な期待を口にしていた。しかし、金曜日のスプリント予選では19番手に終わり、ドライバビリティを含めて改善が必要だと語った。

    アストンマーティンはザントフォールトでホンダのアップグレード版パワーユニットを投入。

    前戦ハンガリーGPでマシンの競争力が大きく改善したこともあり、ストロールはパワーユニット側の進歩がシーズン後半の戦力を左右すると考えている。

    「ラップタイムにつながらなければ意味がない」
    走行開始前の木曜日、ストロールは新しいホンダ製パワーユニットへの期待について質問されると、前戦ハンガリーGPでの改善を振り返った。

    「間違いなく、とてもポジティブな前進だった。ブダペストの日曜日はいいレースができたし、マシンは今年これまでよりずっと競争力があった」

    「だから本当によかったし、今度はエンジン側でも前進できればと思っている。明日になればもっと分かるはずだ」

    さらに、アップグレードによってシーズン後半をより楽観的に迎えられるかと問われると、その評価は新しいパワーユニットの性能次第だと強調した。

    「今週末のエンジンが、その質問への答えになると思う。エンジン側で大きくパワーを得られれば、シーズン後半はもっと競争力を持てると思う」

    そして、単に開発が前進したというだけでは十分ではないとした。

    「前進になっていればいい。でも、ラップタイムにつながらない進歩なら意味がない。だから、単純に良くなっていて、そこから大きくラップタイムを見つけられることを期待している」

    シーズン序盤から問題となっていた振動などについては改善を認める一方、依然としてパワー不足を課題に挙げた。

    「そういう部分は改善している。でも、まだかなりパワーが足りない。だから、とにかくパワーを見つけられることを期待している」

    ランス・ストロール(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    スプリント予選は19番手「まだ理解する必要がある」
    しかし、実際にアップグレード版パワーユニットで走行した金曜日は期待どおりの展開とはならなかった。

    ストロールはスプリント予選SQ1で1分15秒391を記録したものの19番手で敗退。アストンマーティンはドライバビリティに苦しみ、十分なペースを引き出すことができなかった。

    「今日はもっとできたと思う。ドライバビリティに苦しんでいたし、ほかにもいくつかうまくいっていない部分があった。なぜそうなったのか理解する必要がある」

    「かなり風が強かったけど、それは全員同じだ。今夜すべてを確認してデータを見て、明日に向けて改善していく」

    走行後、アップグレード版パワーユニットについて改めて尋ねられたストロールは、まだ評価を下す段階ではないとの姿勢を示した。

    「分からない。もっといいラップはできたと思うけど、それでも僕たちはかなり離されている。だから理解する必要がある」

    特に課題として挙げたのが、フェルナンド・アロンソも指摘していたドライバビリティだった。

    「そうだね。ドライバビリティには取り組む必要がある。それ以外にも、何ができるか考えないといけない部分がある」

    ザントフォールトは強風と低いグリップもドライバーを苦しめたが、ストロールはそれを言い訳にはしなかった。

    「とても風が強くて、グリップもかなり低い。でも風が強いのは全員同じだから、予選に向けてどうすればマシンを良くできるか考えないといけない」

    投入前にはホンダのアップグレードによる「大きなパワー向上」を期待していたストロールだが、初日の段階ではその効果を十分なラップタイムとして示すことはできなかった。アストンマーティンにとっては、ドライバビリティを含めたパワーユニットの特性を理解し、残る週末でどこまで性能を引き出せるかが焦点となる。

  • ホンダF1 スペック2実戦投入で性能向上を確認「信頼性にも問題なし」

    ホンダF1 スペック2実戦投入で性能向上を確認「信頼性にも問題なし」

    ホンダ・レーシング(HRC)は、2026年F1第12戦オランダGPで初投入したスペック2パワーユニットについて、初日の走行で従来のスペック1からのパフォーマンス向上を確認した。

    ザントフォールトでは21日(金)にFP1とスプリント予選が行われ、アストンマーティンは新しいホンダ製パワーユニットを搭載して走行。スプリント予選ではランス・ストロールが19番手、フェルナンド・アロンソが22番手と2台ともSQ1で敗退したが、パワーユニットそのものについては性能向上と信頼性の両面でポジティブな初日となった。

    スペック1からのパフォーマンス向上を実走で確認
    ホンダはオランダGPでスペック2のパワーユニットを初めて実戦投入した。Honda F1トラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアの折原伸太郎は、FP1とスプリント予選を終え、狙っていた性能向上を実車でも確認できたと説明した。

    「今週のオランダGPで初めてスペック2のパワーユニットを投入し、今日の走行でスペック1からのパフォーマンス向上を確認できました」

    事前の開発やテストだけでなく、グランプリ週末の実戦環境でも旧仕様からの進歩を確認できたことになる。

    また、初日の2セッションではパワーユニットに信頼性上のトラブルは発生しなかった。

    「FP1とスプリント予選の両セッションで、信頼性の問題なくフルディスタンスを走り切ることができ、パワーユニットとアストンマーティン・アラムコ・フォーミュラワンチームのシャシーとの統合も良好でした」

    スペック2の初実戦という点では、性能だけでなく、アストンマーティンのシャシーとの統合を含めて予定された走行を消化できたことも重要な収穫となった。

    ホンダF1 / ホンダ・レーシング

    ドライバビリティには改善余地
    一方、初日の走行ですべてが完成したわけではない。折原伸太郎は、特にドライバビリティに関連するデータ設定について改善の余地が見つかったことを明かした。

    「一方、スプリント予選では、特にドライバビリティに関するデータ設定について、まだ改善すべき点があることも分かりました」

    ホンダはスペック2投入に伴い、単純な出力向上だけでなく、実際にドライバーがパワーを扱いやすい状態へ仕上げていく作業も進める必要がある。

    「HRC Sakuraでは今夜から明日にかけてデータを解析し、エンジンベンチでのテストを行いながら、週末の残りの走行に向けてこれらのパラメーターを最適化していきます」

    ザントフォールトで得られた実走データを日本のHRC Sakuraへ送り、エンジンベンチでの検証と並行して設定を詰める。スプリント以降に向け、ドライバビリティをどこまで改善できるかが次の焦点となる。

    アストンマーティンはスプリント予選で2台SQ1敗退
    パワーユニット側では前進を確認した一方、スプリント予選の結果は厳しいものとなった。ストロールは19番手、アロンソは22番手に終わり、アストンマーティンは2台ともSQ1で敗退した。

    特にアロンソはアタック中にコースを外れる場面があり、スプリント予選を最下位で終えた。

    それでもホンダにとってスペック2の初日は、旧仕様からのパフォーマンス向上を実走で確認し、信頼性の問題なくFP1とスプリント予選を完走できたという点で重要な一歩となった。一方でドライバビリティという新たな調整ポイントも明確になり、HRC Sakuraでの解析とベンチテストを通じて、オランダGPの残りのセッションに向けた最適化が進められる。

  • アストンマーティンF1 AMR26Bをさらに改良 オランダGPで5項目アップデート

    アストンマーティンF1 AMR26Bをさらに改良 オランダGPで5項目アップデート

    アストンマーティンF1は、2026年F1オランダGPにAMR26Bのさらなる空力アップデートを投入した。FIAが公開した資料によると、変更はフロントウイング、フロントウイング・エンドプレート、オプショナルフラップ、フロアフェンス、ディフューザーの計5項目に及ぶ。

    前戦ハンガリーGPで16項目もの大規模アップデートを投入したアストンマーティンだが、開発の手を緩めてはいない。

    ハンガリーで投入した新フロントウイングをさらに改良
    フロントでは3項目の変更がFIAに申告された。

    まずフロントウイングでは、最終エレメントのアウトボード側のコード長を短縮。さらにフロントウイング・エンドプレートでは、内側のフット部分の形状が変更された。

    アストンマーティンはFIAへの提出資料で、この2つの変更について、前戦で導入した新しいフロントウイングの性能を改善するためのものだと説明している。

    つまり、ハンガリーGPで投入されたフロントウイングをそのまま継続使用するのではなく、実戦投入直後のオランダGPで早くも細部をアップデートした形だ。

    3つ目は、新しいオプショナル・フロントウイングフラップである。このフラップは単純にフロントの空力荷重を増やすことだけを目的としたものではない。

    FIA資料によれば、フロントウイングの調整によって得られるマシンバランスの範囲を広げ、セットアップを最適化することが狙いとされている。

    ザントフォールトは高速コーナーだけでなく、バンクを持つターン3や最終コーナーなど独特の特性を備えている。フロントウイングの調整幅を広げることは、こうしたコースで前後の空力バランスを合わせ込むうえでも重要な意味を持つ。

    リアは新パッケージ評価後に空力荷重を追加
    リア側では、フロアフェンスとディフューザーに変更が施された。

    フロアフェンスについては、ディフューザー部分に新しいフェンスを追加。ディフューザーでは、ウイングレットの下端形状が変更されている。

    ここで注目されるのが、アストンマーティンがFIAに示した変更理由だ。

    チームは、これらリア部分の変更について「新しいパッケージの性能を評価した後、リアの空力荷重を増加させるために組み合わせて機能する」と説明している。

    前戦ハンガリーGPで投入した大規模な新パッケージを評価したうえで、その性能をさらに引き出すためにリア側へ手を加えたことが読み取れる。

    フロアフェンスとディフューザーは個別に機能するのではなく、一体となってリアの空力荷重を高める設計となっており、AMR26Bの空力パッケージをさらに発展させるアップデートと位置づけられる。

    16項目の大改修からわずか1戦で追加アップデート
    アストンマーティンはハンガリーGPで、AMR26に16項目もの変更を加えた大規模アップデートを投入。従来型から大きく姿を変えたマシンは「AMR26B」とも呼ばれ、シーズン後半戦に向けた巻き返しの重要なステップとなった。

    そして、わずか1戦後のオランダGPでさらに5項目を追加した。今回のFIA資料では、フロントウイングについて前戦投入仕様の性能改善であることが明記され、リア側についても新パッケージの評価を踏まえた変更であることが示されている。

    そのため今回のアップデートは、ハンガリー仕様とは独立した新パッケージというより、そこで導入したコンセプトを実戦データを基に磨き込む継続的な開発と見ることができる。

    さらにオランダGPでは、車体側の空力アップデートと同時にホンダもRA626Hの新スペックを投入。アストンマーティンにとっては、シャシーとパワーユニットの両面で性能向上を図る重要な週末となる。

    ハンガリーで大きく刷新されたAMR26Bが、今回の5項目の空力変更とホンダの新スペックPUによってどこまで前進できるか。ザントフォールトでの走行データは、シーズン後半に向けたアストンマーティンの開発方向を占う重要な材料となりそうだ。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム / オランダグランプリ

    アルピーヌは最多8項目 フェラーリも5項目を投入
    オランダGPではアストンマーティン以外にも複数のチームがアップデートを投入している。FIAへの申告数で最多となったのはアルピーヌで、計8項目の変更を持ち込んだ。

    アルピーヌはフロアボディ、フロアボード、フロアエッジ、ディフューザー、サイドポッド/コーク、リアコーナー、リアインパクトストラクチャー、リアウイングを変更。フロアを中心にマシン後方まで広範囲に手を加え、空力荷重の増加と気流の改善を狙っている。オランダGPではピエール・ガスリーが新パーツを使用し、フランコ・コラピントには次戦イタリアGPから同仕様が用意される予定だ。

    フェラーリもアストンマーティンと同じ5項目を申告。SF-26のフロアボディ、フロアボード、フロアエッジを改良したほか、ディフューザーとビームウイングにも変更を施した。FIA資料では、作動領域全体で空力荷重を増やすとともに、リアディフューザーへ送り込む気流のエネルギーを高めることが狙いと説明されている。

    マクラーレンは3項目で、新しいリアウイングに加えてエンジンカバーとリアコーナーを変更。リアウイングとボディワークを連携させて空力効率を高めるとともに、リアブレーキダクトの変更によって気流とブレーキ冷却性能の改善を図った。

    メルセデスはフロントコーナーの1項目のみ。ブレーキダクト入口からドラム前端のリップを分離してキャンバーも調整し、ステアリングの作動範囲を通じた気流の安定化とマシン後方への流れの改善を狙う。

    レッドブル・レーシングもフロントコーナーの1項目だが、こちらはパフォーマンスではなく信頼性向上が目的。高いステアリング角でホイールボディワークにかかる負担を減らすため、ロワーウィッシュボーン後方レッグのコード長などを変更している。

    一方、ウィリアムズ、レーシングブルズ、ハース、アウディ、キャデラックは、今回のオランダGPに向けたアップデートをFIAに申告していない。

    ザントフォールトではアルピーヌの8項目を筆頭に、アストンマーティンとフェラーリが各5項目、マクラーレンが3項目を投入した。シーズン後半戦最初の一戦から、各チームの開発競争も再び活発に動き始めている。