F1スペインGP決勝 ピレリ総括:VSCが戦略左右 ハードで45周超のロングラン

F1スペインGP決勝 ピレリ総括:VSCが戦略左右 ハードで45周超のロングラン

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F1スペインGP決勝では、初開催となったマドリンクでキミ・アントネッリが優勝を飾った。メルセデスのアントネッリはマックス・フェルスタッペン、ランド・ノリスを抑えてトップチェッカーを受け、ドライバーズ選手権でのリードも拡大した。

決勝では1ストップ戦略が主流となり、表彰台を獲得した3人もすべて1回のタイヤ交換で走り切った。ピレリは、フリー走行でほとんど試されていなかったハードタイヤが高い安定性と耐久性を発揮し、レースの「主役」になったと総括している。

VSCが1ストップ戦略を後押し
アントネッリとフェルスタッペンは、バーチャル・セーフティカー(VSC)のタイミングを利用してピットストップを実施した。一方、ノリスはVSCが導入された時点ですでにピットレーン入口を通過しており、上位2人に対して貴重なタイムを失う形となった。

アントネッリとノリスはミディアムからハードへ交換。フェルスタッペンはスタート時に履いていたソフトからハードへとつないだ。

グリッド全体でも1ストップが最も多く選択された。2ストップを実施したのはジョージ・ラッセル、カルロス・サインツJr.、オリバー・ベアマン、フェルナンド・アロンソ、バルテリ・ボッタスの5人だった。

決勝日のコンディションは前日までと大きく変わらず、路面温度は最高52度、気温は最高32度に達した。

ピレリ「ハードタイヤがグランプリの主役」
ピレリ・モータースポーツディレクターのダリオ・マラフスキは、各チームが金曜日の走行から想定されていたものとは異なるアプローチを採用したと説明した。

「各チームは今日のレースで、金曜日にコース上でシミュレーションしていたものとは異なるアプローチを採りました。バーチャル・セーフティカーによって得られた機会もあり、より慎重にペースとデグラデーションを管理することを選択しました。それによってスティントを大幅に延ばすことができ、フィールドの大半にとって1ストップ戦略が好ましい選択肢となりました」

特に高いパフォーマンスを示したのがC2のハードだった。フリー走行では十分なロングランデータが得られていなかったものの、決勝では45周を超えるスティントも確認された。

「グランプリの主役はハードタイヤでした。フリー走行ではほとんど試されなかったコンパウンドですが、今日は非常に高いレベルの安定性を示し、熱的にも機械的にも3種類のコンパウンドの中で最も堅牢であることを証明しました」

「C2では45周を超えるスティントがいくつもあり、摩耗が非常に大きなレベルに達しても、目立ったパフォーマンス低下はありませんでした」

ピレリ F1 スペイングランプリ

ソフトもミディアム並みの耐久性
ハードだけでなく、ミディアムとソフトも高い路面温度のなかで十分な耐久性を示した。特にC4のソフトについて、ピレリはミディアムに匹敵する競争力のあるスティントを可能にしたと評価している。

「ミディアムとソフトも、路面温度が高かったにもかかわらず有効な選択肢であることを証明しました。特にC4は、耐久性という点でミディアムと比較できるほど競争力のあるスティントを完了しました」

懸念されていたグレイニングは主に左フロントに発生したものの、その程度は限定的だった。

「予想していた通り、グレイニングは主に左フロントタイヤのトレッド内側に現れましたが、その程度は限定的でした。各チームがマシンセットアップとタイヤマネジメントに取り組んだことで、その影響を最小限に抑えることができました」

また、マドリンクでは追い抜きの機会が少なかったことも、タイヤを長く持たせる展開につながったと分析している。

「追い抜きの機会が少ないレースだったため、ドライバーはタイヤマネジメントに集中することができました。その結果、戦略面では非常にシンプルなレースになりました」

スペイングランプリ F1 タイヤ

ウーゴ・ウゴチュクウのF3王座も祝福
マラフスキは同日にFIA F3タイトルを獲得したウーゴ・ウゴチュクウにも祝福の言葉を送った。

「今日、非常に競争の激しいシーズンを戦い抜き、FIA F3チャンピオンに輝いたウーゴ・ウゴチュクウにお祝いを申し上げます」

「このシリーズは世界中の若い才能にとって重要な試金石であり続けています。タイトル争いが最終戦まで決着しなかったことは、選手権の競争レベルが極めて高かったことを示しています。今年も素晴らしいレースと非常に高いスポーツとしての価値を提供してくれました」

F1スペインGP終了後、アントネッリは292ポイントでドライバーズ選手権首位を維持し、211ポイントのラッセルとの差を81ポイントに広げた。次戦は9月26日に決勝が行われるF1アゼルバイジャンGP。マドリンクとは大きく特性の異なるバクー市街地コースで、再びタイヤ選択と戦略が重要な要素となる。