レッドブルF1 リアム・ローソン再起用で現場の本音「みんな彼が大好き」

レッドブルF1 リアム・ローソン再起用で現場の本音「みんな彼が大好き」

リアム・ローソンは、2026年F1オランダGPで負傷したアイザック・ハジャーの代役としてレッドブル・レーシングから参戦し、短期間でRB22に適応してポイントを獲得した。その舞台裏では、かつて同チームで戦ったニュージーランド人ドライバーの復帰をスタッフも歓迎していたという。

オランダGPでローソンのナンバーワンメカニックを務めたルーク・ヒースは、レッドブルの公式コンテンツ『Behind The Charge』で、ローソンとの再共働について「僕たちはみんなリアムが大好き」と語った。

2025年にわずか2戦でレッドブルのシートを失ったローソンにとって今回は特別な状況だったが、現場では過去を引きずるような雰囲気はなかったようだ。

ハジャー負傷で急きょレッドブル復帰
ローソンのレッドブル復帰は、ハジャーが手首の負傷によってオランダGPを欠場したことで実現した。レースウイーク開始の数日前には代役起用が決まり、ローソンは実車に乗る前にRB22でのシミュレーターセッションを行い、準備を進めることができた。

それでも、異なるチームとマシンに急きょ適応することは簡単ではない。ローソンは2025年にもレッドブルからF1に参戦したものの、わずか2戦でレーシングブルズへ戻されている。その経験から、今回の復帰では精神面でのプレッシャーも注目された。

しかし、レッドブルのガレージ側にとってローソンを迎え入れることに大きな違和感はなかったという。

「僕たちはみんなリアムとデックが大好き」
オランダGPでローソンのナンバーワンメカニックを担当したヒースは、ローソンだけでなく、パフォーマンスコーチのデック・フォーリーも含めてチームから親しまれていると説明した。

「僕たちはみんなリアムとデックが大好きだから、うれしいよ」

「もちろん、マシンへの組み込みに関する細かな作業や舞台裏でやらなければならないことはいろいろある。でも、僕たちはリアムと仕事をするのが本当に好きなんだ。アイザックもリアムも本当にいい人たちだし、すごく感じのいい若者だよ」

ヒースによれば、ドライバー交代に伴う技術的な準備こそ必要だったものの、実際の仕事の進め方という意味では大きな変化はなかった。

「実際には何も大きく変わっていない。もちろん2人ともVCARBから上がってきているからね。2人が似たタイプのドライバーだとは言わないけど、どういう手順で進めるのかは分かっている。だから問題ないと思っていたよ」

ローソンはレーシングブルズでレッドブル系チームの仕事の進め方を熟知しており、それが急な代役参戦でもスムーズに適応できた要因のひとつだった。

予選ではフェルスタッペンに0.115秒差
ローソンはその期待にコース上でも応えた。オランダGP予選ではQ3に進出して8番手を獲得。チームメイトのマックス・フェルスタッペンとの差はわずか0.115秒だった。

決勝ではスタート直後からフェルスタッペンとポジションを争う積極的な走りを披露。その後もレースを戦い抜き、フェルスタッペンがターン14でクラッシュしてリタイアしたなか、ローソンはレッドブルにとってこの日の唯一のポイントを持ち帰った。

短期間でマシンを乗り換えたことを考えれば、ローソンの適応力を示す週末となった。

リアム・ローソン (レッドブル・レーシング)

メキース代表も「非常に素早く適応してくれた」
レッドブル・レーシングのチーム代表ローラン・メキースも、ローソンの仕事ぶりを高く評価した。

「リアムについて言えば、あるチームから別のチームへ移ってすぐに走るのは決して簡単なことではない。そして今日、彼は我々が獲得できるポイントをしっかり持ち帰ってくれた」

特にメキースが評価したのが予選でのパフォーマンスだった。

「昨日の予選でも非常にいい仕事をして、マックスにかなり近いところまで来ていた。これほど短期間でチームに適応してくれたことに感謝している」

2025年の苦い経験を経て示した適応力
ローソンにとって今回のレッドブル復帰は、単なる代役参戦以上の意味を持つ週末でもあった。

2025年にはレッドブルのレギュラードライバーとしてシーズンをスタートしながら、わずか2戦でシートを失った。それからレーシングブルズで経験を積み、約1年半後に再びレッドブルのマシンを任されたローソンは、限られた準備時間でフェルスタッペンに迫る予選タイムを記録し、決勝ではチームにポイントをもたらした。

そして今回明らかになったのは、そのパフォーマンスだけではない。レッドブルの現場スタッフからも「一緒に仕事をするのが本当に好き」と評されており、チームへの溶け込みやすさもローソンの強みとなっている。

2027年のF1シートを巡る判断が注目されるなか、オランダGPでの代役参戦は、ローソンが速さと適応力、そしてチームとの良好な関係を改めて示す機会となった。