カテゴリー: WEC (FIA世界耐久選手権)

  • トヨタ、1号車が4位フィニッシュ / WEC第5戦 COTA6時間レース

    トヨタ、1号車が4位フィニッシュ / WEC第5戦 COTA6時間レース

    トヨタにとってサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)6時間レースは苦しい戦いになったが、今年のFIA世界耐久選手権(WEC)で開幕戦の3位表彰台に次ぐ4位でレースを終えることが出来た。

    4位に入賞したのはアンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴の乗るTS040 HYBRID #1号車。アレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイの#2号車はレース中盤のアクシデントで残念ながらリタイアを喫した。

    この結果、トヨタはメーカー選手権をリードするポルシェから119点差で3位を維持している。

    レースはまだ日の高い午後5時にスタートした。スタート時の気温は33度。閉鎖された運転席で仕事をこなすドライバーにとって、非常に厳しい条件下でのレースになった。そのため、約45分毎に行われる給油のためのピットストップごとにドライバー交替を行う作戦を取った。また、暑い条件下で大きな負担がかかるタイヤも同時に交換を予定した。

    スタートドライバーを務めたのは#1号車がブエミ、#2号車がブルツ。ブエミはスタート直後の数周で1台のアウディをかわして4位を走行したが、暫くするとスタート順位と同じ5位に落ち着き、ブルツの#2号車を伴っての走行となった。

    レースが3分の1を消化した頃、2台のTS040 HYBRIDは揃ってマイナーなトラブルに見舞われた。まず、デビッドソンの駆る#1号車がピットレーンへの進入でトラブルにあい、予定外の1周をこなさなければならなくなった。予定外の周回だったために燃料切れの心配があり、最小限の燃料使用に留めるために速度を落として走行、チームメイトの#2号車に5位の座を譲る結果になり、6位に後退した。

    #1号車をトラブルが襲った暫く後、今度は#2号車に災難が降り掛かった。コンウェイがドライブ中に2台のGTカーに行く手を阻まれてスピン、あわやのところで立て直して事なきを得た。しかし、レースが中盤戦に差し掛かった頃、再び周回遅れを抜こうとした際に第11コーナーでコントロールを失ってスピン、今度はガードレールとの接触を避けきれず、TS040 HYBRIDの前後部に大きなダメージを負ってレースからリタイアせざるを得なかった。

    その後、#1号車が先のピットレーン進入時のトラブルを問われてストップ・ゴーのペナルティを科せらた。その後は問題なくレースが進み、#18号車ポルシェを襲った技術的なトラブルにも助けられて、中嶋の運転する#1号車は優勝したポルシェ#17号車から2周遅れの4位でレースを終えた。

    このレースを終えてWECはアジアでの2連戦に向けて海を渡る。最初はトヨタのホームレースである富士6時間レースが10月11日(日)に、続いて中国における上海6時間レースが11月1日(日)に行われる。その後WECは11月21日(土)のバーレーン6時間レースでシーズンを締めくくる。

    佐藤俊男 チーム代表:
    暑く、厳しいレースであったのは我々だけではありませんが、#1号車にとってはまずまずの結果だったと思います。昨年のル・マン以来、そして、私にとってはチームに加わって初めてのリタイアを味わいましたが、残念ながらこういうことはモータースポーツにおいては、起こり得ることです。また素晴らしいパフォーマンスを発揮し、それにふさわしい勝利を成し遂げたポルシェを祝福します。いよいよ次戦は、富士スピードウエイで行われる、我々にとっては最も大切なホームレースです。しっかりと準備をして、強さを見せられるように、固い決意で日本に向かいます。

    TS040 HYBRID #1号車:
    (アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴)
    決勝: 4位、183周、ピットストップ7回、グリッド:5番手、最速ラップ:1分49秒455

    アンソニー・デビッドソン:
    我々には厳しい週末でしたが4位でフィニッシュ出来たのはちょっと嬉しいです。我々のTS040 HYBRIDは今週とても運転しづらく、コンディションは、誰にとっても易しいものではありませんでした。ちょっとしたミスもあったので、次戦の富士ではスッキリしたいと思います。これからのレースも全力で頑張りますが、特に富士のホームレースはやる気がみなぎっています。

    セバスチャン・ブエミ:
    ある意味、難しい週末でしたが、想定はしていました。そんな中でも、私はTS040 HYBRIDの運転を楽しめましたし、来年に向けて、コースやタイヤやクルマについて、出来る限り多くのことを学ぼうとしました。来年は、我々が以前いたポジション、つまり首位争いに戻れるようにしたいと願っています。

    中嶋一貴:
    私がTS040 HYBRIDに乗り込む頃には暑さもそれほどではなくなっていたので、予想していたほど暑さには悩まされませんでした。最後まで激しくプッシュしましたが、おそらく路面コンディションのせいか、非常に苦しみました。それでもレース前に予想していたよりも良い結果の4位を何とか獲れたので、これが富士に向けての大きな弾みになればと思います。

    TS040 HYBRID #2号車:
    (アレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイ)
    決勝: リタイア、89周、ピットストップ3回、グリッド:6番手、最速ラップ:1分50秒182

    アレックス・ブルツ:
    今日のオースティンは我々にとって良いレースとはなりませんでした。レースを戦っていればこういうことは起こり得ます。ドライバーズポイント争いで当面の競争相手となっている、チームメイトとのリードを守りたかったのですが… 決勝レースに向けてのセットアップは3人のドライバー全員にとってとても上手く行きましたが、それを活かすことが出来ませんでした。次戦へ向け気持ちを切り替えます。

    ステファン・サラザン:
    残念ながら何度かのアクシデントによりリタイアとなってしまいました。これもレースです。我々は順調なレースを戦い、TS040 HYBRIDも好感触でした。ベストを尽くしましたが、厳しい結果となってしまいました。次戦ホームレースとなる富士が良いレースとなるよう挑みます。

    マイク・コンウェイ:
    TS040 HYBRIDの感触は良く、着実なレースを戦っていました。しかし、前を行くGTカーの背後に着いたとき、突然その車両のリアが流れ、走行ラインが乱れました。急激な動きだったので避けようとしてコントロールを失い、クラッシュしてしまいました。私のミスです。チームに陳謝します。

  • トヨタ、3列目グリッドからスタート / WEC 世界耐久選手権

    トヨタ、3列目グリッドからスタート / WEC 世界耐久選手権

    アメリカ・テキサス州オースティンで開催されているFIA世界耐久選手権(WEC)第5戦サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)6時間レースは、9月18日(金)に公式予選を行い、TOYOTA GAZOO Racingは2台のTS040 HYBRIDが揃って3列目のグリッドから明日の決勝レースへとスタートすることになった。

    アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴のTS040 HYBRID #1号車が、チームメイトのアレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイの#2号車のタイムを凌いで5番手グリッドを獲得し、#2号車は6番手グリッドとなった。

    公式予選はまだ日の高い午後6時過ぎに始まり、気温はまだ高く33度もあった。それぞれのクルマを最初に走らせたのは#1号車がブエミ、2号車がコンウェイだったが、LMP2カーが1台ピットロード出口に止まったために赤旗が提示され、2人はその影響を受けてしまった。予選順位はそれぞれのクルマでタイムアタックを行った2人のドライバーのベストタイムの平均値で決まる。今回は#1号車が中嶋とブエミ、#2号車はコンウェイとブルツが走った。

    公式予選の序盤、#2号車が#1号車を凌ぐタイムを記録していたが、終了してみれば#1号車が#2号車の前に出た。しかし、#1号車もポールポジションを獲得した#18ポルシェから2秒以上の遅れがあり、レースは挑戦の色合いの強いものになりそうだ。

    明日のレースは非常に高い気温のもとで行われることになりそうだ。2台のTS040 HYBRIDはレースで最高の性能を発揮出来るように、レース中のタイヤ戦略も含めて準備が整っている。ちなみに、3回の公式練習で走り込んだ2台のTS040 HYBRIDは、合計195周、1075kmを走破している。

    決勝レースは19日(土)午後5時にスタートを切り、6時間後の午後11時にチェッカーフラッグを受ける。

    TS040 HYBRID #1号車:
    (アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴)
    公式練習3回目:6番手(1分49秒112)26周
    予選:  5番手(平均1分48秒990)

    セバスチャン・ブエミ:
    多少の差違はありますが予想通りのポジションと言えます。明日は決勝レースでの走行ペースに集中し、ライバルとの差を縮めます。我々はベストを尽くし、可能な限り多くのことを学ぶべく臨みました。我々にとっては納得の行くセッションであり、少なめの燃料と新しいタイヤでこのサーキットをドライブするのは素晴らしい経験でした。あとは明日の決勝レースを待つだけです。

    中嶋一貴:
    予選はチームメイト同士でのタイムアタック争いとなり、接近した戦いを楽しみました。高い気温によるものなのか、今日行われた他のレースが原因なのかは分かりませんが、コースのコンディションは理想的とは言えませんでした。そのため、タイムアタックは非常に難しいものとなりました。しかし、なんとか最後の周回で全てをまとめることが出来ました。チームとしては良い仕事が出来たので、明日もこの調子を維持したいと思います。

    TS040 HYBRID #2号車:
    (アレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイ)
    公式練習3回目:5番手(1分49秒221)23周
    予選:  6番手(平均1分49秒176)

    アレックス・ブルツ:
    自分の走りについては、満足行くものではありませんでした。公式練習3回目ではオーバーステア気味だったのですが、フロントタイヤを上手く働かせることが出来ず、アンダーステア症状にも見舞われてしまいました。そのため私は最初の2周で再びコースコンディションを見直さなければなりませんでした。最初のアタックラップでは自身の最高タイムを更新出来ましたが、翌周はコース上の混雑に阻まれてしまいました。リズムを見出すことが出来ず、残念な予選となってしまいました。

    マイク・コンウェイ:
    最初のアタックラップでタイムを出すつもりだったのですが、最終コーナー手前でミスを犯してしまい、コンマ数秒を失いました。翌周もアタックを続け、なんとか上手く行きました。暑いコンディションのせいもあって最後のセクターは非常に滑りやすく、今日の公式練習時とは感触が異なりました。誰もが同じ問題を経験したとは思いますが、決勝レースも同じ状態になりそうなので、対策が必要です。

  • トヨタ:WEC第5戦公式練習初日 レポート

    トヨタ:WEC第5戦公式練習初日 レポート

    9月17日(木)、アメリカ・テキサス州オースティンでFIA世界耐久選手権(WEC)第5戦サーキット・オブ・ジ・アメリカズ6時間レースの公式練習初日が行われた。

    夏のような暑さと高い湿度がドライバーやチームのスタッフを苦しめたが、1時間半ずつ2回・合計3時間の公式練習は昼と夜の両条件下で行われ、9月19日(土)の午後5時から深夜11時に及ぶ決勝レースに向けて、確かな手応えを得ることが出来た。

    アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴の乗るTS040 HYBRID#1号車は公式練習1回目を4番手、公式練習2回目を5番手で終えた。アレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイの#2号車はそれぞれのセッションで5番手、6番手だった。中嶋一貴にとってこのサーキットを走るのは初めての経験だった。

    公式練習1回目は日も高い真昼に行われ、9月半ばにもかかわらず気温は35℃にも達していた。それでもチームはレースに向けて最適なセットアップを見つけようと、様々な種類のタイヤをトライし、公式練習1回目では2台のTS040 HYBRIDはライバルのLMP1より多くの周回をこなした。周回数は2台の合計で68周、距離にして375kmに及んだ。#1号車でベストタイムを出したのはブエミ、#2号車はコンウェイだった。

    午後8時から始まった公式練習2回目はル・マン以来の夜間走行となった。TOYOTA GAZOO Racingはこのセッションで数回にわたりコースを外れて走行したために、5分間のペナルティを3回(#1号車が1回、#2号車が2回)受けた。しかし、それ以外はスムーズにセッションを終えることが出来た。このセッションでもブエミが#1号車のベストタイムを、コンウェイが#2号車のベストタイムを記録した。

    18日(金)は、公式練習3回目が午前10時半から行われ、午後6時15分から公式予選が行われる。

    TS040 HYBRID #1号車:
    (アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴)
    公式練習1回目:4番手(1分51秒279)34周
    公式練習2回目:5番手(1分50秒132)40周

    アンソニー・デビッドソン:
    ちょうど昨年と同じように降雨後のドライコンディションでしたが、またこのサーキットに戻って来られて嬉しいです。今日は、この週末に期待が持てるTS040 HYBRIDのセットアップを見出すことが出来ました。もちろん肝心なのはレースでのペースですが、明日の公式予選を前に、公式練習3回目で、TS040 HYBRIDの戦闘力を最大限引き出すために、もう少々、手を加えたいと思っています。

    セバスチャン・ブエミ:
    私の大好きなサーキットのひとつに戻って来られてとても嬉しく、今日は全てが上手く行きました。午後から夜間のセッションにかけて、TS040 HYBRIDは非常に良くなりました。コースの状態も良く、夜間走行でも昨年のように雨が降らなかったのが幸いでした。運転も楽しく、明日、ニュータイヤと少量の燃料で走るのが楽しみです。

    中嶋一貴:
    オースティンは初めてなので、レースを前に多くの周回をこなせたことがとてもプラスになりました。アンソニーとセバスチャンも良いアドバイスをくれましたから、心構えは出来ています。ここはとても素晴らしいコースです。特にとてもエキサイティングなセクター1が印象的です。走行のリズムとコースの感触は掴めましたし、TS040 HYBRIDのバランスも良好です。セットアップを更に煮詰めるためにやることはありますが、良いスタートが切れたと思います。

    TS040 HYBRID #2号車:
    (アレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイ)
    公式練習1回目:5番手(1分52秒180)34周
    公式練習2回目:6番手(1分50秒224)38周

    アレックス・ブルツ:
    素晴らしいオースティンのサーキットに戻れて喜んでいます。セットアップ面では、最初の公式練習セッションからハードに作業する必要がありましたが、夜間のセッションでは改善することが出来ました。TS040 HYBRIDの持つパフォーマンスをかなり引き出せていると思いますが、更に研ぎ澄ますべく作業を続けて行きます。今日はこのサーキットにおけるTS040 HYBRIDについて多くを学び、いくつかの改善も出来たのでチームにとって良い一日だったと思います。

    ステファン・サラザン:
    今日はセットアップ面で順調に進み、TS040 HYBRIDの良いバランスを見出すなど、多くの改良を果たせました。このコースはとても好きですが、最速タイムが出せなかったり、他の車両に行く手を阻まれたりするとフラストレーションが溜まることもあります。我々は決勝レースに向けた準備のためにベストを尽くしており、それこそが最も重要です。

    マイク・コンウェイ:
    私にとってトヨタでのデビューを果たしたオースティンで再びドライブ出来るのはとても嬉しいことです。午後のセッションではタイヤについて進展し、バランスにも満足しています。これから今日得られたデータを解析し、明日以降に備えます。

  • トヨタ:WEC 第5戦 サーキット・オブ・ジ・アメリカズ6時間レース プレビュー

    トヨタ:WEC 第5戦 サーキット・オブ・ジ・アメリカズ6時間レース プレビュー

    9月19日(土)にFIA世界耐久選手権(WEC)第5戦がアメリカ・テキサス州オースティンで行われる。TOYOTA GAZOO Racingは、大西洋を渡る。

    ヨーロッパ大陸で行われた4戦を終え、WECは遠征戦となる後半戦に突入する。その幕開けがサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で開催されるCOTA6時間レース。このレースは夕方スタートし夜間にゴールするため、ル・マン24時間レースを彷彿とさせるレースといえる。

    TOYOTA GAZOO Racingは、このCOTA6時間レースに過去2度参戦、ポールポジションを1回、表彰台フィニッシュを2回経験している。

    今年のレースでは、TS040 HYBRID #1号車には2014年の世界チャンピオン・コンビであるアンソニー・デビッドソンとセバスチャン・ブエミが乗ってCOTAに凱旋するが、彼らとチームを組む中嶋一貴にとれば、COTAは初めてのサーキット、初めてのレースになる。

    TS040 HYBRID #2号車はアレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイの3人で挑む。コンウェイはちょうど1年前のCOTA6時間レースでTOYOTA GAZOO Racingの一員としてデビュー、今年はその経験を活かし2年目のレースを戦う。

    COTA6時間レースのスケジュールは、他のレースと異なり夕方から始まる。9月17日(木)の公式練習は1回目が午後2時45分から、2回目が午後8時から行われる。翌18日(金)の公式練習3回目は午前10時30分から行われ、LMPクラスの公式予選は午後6時15分から行われる。そして、19日(土)の決勝レースは午後5時にスタート、ゴールは深夜11時。この夜間走行の多いCOTA6時間レースに向けて、TOYOTA GAZOO Racingは万全の準備を整えて海を渡る。

    佐藤俊男 チーム代表:
    欧州での4戦の後、この週末のオースティンから始まる海外遠征戦が楽しみです。ニュルブルクリンク戦以降、我々のチームは懸命にTS040 HYBRIDを仕上げ、このオースティンのレースでの最適な戦略を練って来ました。今後の戦いも全力で臨んで行きます。オースティンでの最初の公式練習は、TS040 HYBRIDのセットアップを最適化し、レース戦略を決める上で、重要なものです。私にとってサーキット・オブ・ジ・アメリカは初めて訪れるサーキットですが、この時期は非常に暑くなると聞いています。我々のドライバーもピットクルーも、これに備えて厳しいトレーニングを重ねています。

    アンソニー・デビッドソン (TS040 HYBRID #1):
    オースティンはWECのカレンダーの中で最も好きなサーキットのひとつです。暑いところですがいつも楽しいレースイベントですし、この週末は健闘出来るよう願っています。6時間のレースですから、何が起きるか分かりませんが、LMP1の各メーカーの信頼性は非常に高く、あまりトラブルもありません。我々もミスなく戦い、チャンスを狙っていきます。そして再び表彰台に立てるよう、頑張ります。

    セバスチャン・ブエミ (TS040 HYBRID #1):
    この週末は、我々のTS040 HYBRIDの戦闘力を最大限に引き出し、全てをミスなく完璧にこなせるように集中します。厳しい戦いになるでしょうが、何が起こるか分かりませんから、目標は最大限の努力をすることです。昨年のように雨になれば、我々にもチャンスはあります。私はこのサーキットが本当に好きです。昨年は勝てませんでしたが、我々は最速で、ポールポジションを獲ったことが良い思い出になっています。全体の雰囲気も、街も好きで、訪れるのが楽しみです。

    中嶋一貴 (TS040 HYBRID #1):
    私にとっては初めてのオースティンでのレースとなりますが、コースについては色々聞いています。他のドライバーが皆、ここで走るのが非常に楽しいと言うので、今回TS040 HYBRIDで走ることをとても楽しみにしています。LMP1の戦いがさらに壮観に見えるナイトレースはいつも楽しい挑戦で、これがこの週末のレースの見所でしょう。このところ戦いは激化していますが、我々は、レース中のパフォーマンスに焦点を当て、その準備に専念します。私も、チームの誰もが、全力で戦う覚悟です。

    アレックス・ブルツ (TS040 HYBRID #2):
    オースティンは最高のコースで、ここに戻れることを喜んでいます。しかし、暑さと高い湿度で、ドライバーにとっては最も厳しいレースのひとつでもあります。LMP1の車内コンディションは決して快適なものではないので、いつも以上のトレーニングを積んで準備して来ました。私がこのコースを特に好きなのはウェットの時で、WECで走った過去2シーズンの間に、我々は激しい雨にも遭遇しました。この経験は、ウェットコンディションで我々のTS040 HYBRIDに、より高い競争力を発揮させる上で役に立つと思います。

    ステファン・サラザン (TS040 HYBRID #2):
    我々はもちろんベストを尽くします。競争も、コンディションも厳しくハードなレースになるでしょう。良い戦略でミス無く戦い、ベストを尽くすために努力と挑戦を続けます。シーズン前半戦で経験して来た通り、強力なライバルへの挑戦は厳しいものですが、頑張ります。オースティンのコース自体は、個人的にシーズン中ベストのひとつと言えるほど好きです。コース前半はとてもクイックで、ドライブしていて楽しい、最高のコースレイアウトです。

    マイク・コンウェイ (TS040 HYBRID #2):
    マイク・コンウェイ オースティンに戻るのが楽しみです。特にオースティンは私がトヨタでデビューした場所でもあります。昨年のレースは突然の激しい雨に見舞われて非常にドラマティックな展開となり、困難な戦いでした。しかし、このコースは好きですし、幸いにもインディカーのレースで経験を積んで来たこともあり、アメリカでのレースを楽しんでいます。アメリカのサーキットは素晴らしい雰囲気で、ファンのためのイベントになっています。多くのファンの前でエキサイティングなレースが出来ることを期待しています。

    サーキット・オブ・ジ・アメリカズ6時間レースでのTOYOTA GAZOO Racingの戦績
    2013 #8:予選3番手、決勝2位
    2014 #7:予選5番手、決勝6位 #8:予選1番手、決勝3位

  • トヨタ、WEC第4戦 ニュルブルクリンクで5位・6位フィニッシュ

    トヨタ、WEC第4戦 ニュルブルクリンクで5位・6位フィニッシュ

    FIA世界耐久選手権(WEC)第4戦ニュルブルクリンク6時間レースは、8月30日(日)に決勝レースを行い、TOYOTA GAZOO Racingのアンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴の乗るTS040 HYBRID#1号車が5位、アレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイの#2号車が6位に入賞した。

    今回のレースは、TOYOTA GAZOO Racingの本拠地ケルンのTMGから僅か90km南に位置する伝統のサーキットで、3日間延べ6万2000人の観衆を迎えて行われた。

    ニュルブルクリンクでLMP1が走るレースが行われたのは2009年以来のこと。

    ニュルブルクリンク6時間レースの結果、2014年のWECチャンピオンチームであるTOYOTA GAZOO Racingは、ポルシェから95点引き離されてマニュファクチャラーズ選手権3位に付けている。ドライバーズ選手権では#2号車に乗るブルツ、サラザン、コンウェイの3人が7位に付けている。

    決勝レースは好天に恵まれ、気温も30度を記録する真夏のような気候の中で行われた。スタートは#1号車を中嶋、#2号車をコンウェイが担当、2台は3列目のグリッドから6時間に及ぶ長い戦いを始めた。1周5.137kmのグランプリコースはコース幅が狭く、LMP1クラスの戦いではコース上の混雑が最大の問題点だった。遅い先行車を巧みなリズムで抜き去るには、高次元の車両バランスが要求された。

    レースでは色々な事が起こるが、3時間を経過した時点でアクシデントによりコース上に散乱した部品を片付けるために2度のフルコースイエローが出されたが、2台のTS040 HYBRIDには大きな影響はなく、5位と6位から上位を目指し着実に走行した。レースはそのまま進行し、6時間を終えた時点で#1号車はデビッドソンが、#2号車はブルツがステアリングを握り5位と6位でチェッカーフラッグを受けた。優勝はポルシェ#17号車だった。

    WECは今シーズン全8戦を折り返し、第5戦は9月19日(土)に米国テキサス州オースティンにあるCOTA(サーキット・オブ・ジ・アメリカズ)で行われる6時間レースが舞台となる。そのアメリカのレースを皮切りにWECはヨーロッパを離れ、ホームレースとなる日本でのWEC富士6時間レース(10月11日決勝)、中国、バーレーンと長い旅に出る。

    佐藤俊男 チーム代表
    今日は暑さの中ではありますが、的確なピットストップ作業とレースマネジメント、そして確実なドライビングと、チームはプロの仕事をしてくれたと思います。しかしながら結果は満足出来るものではありませんでした。ライバルに対して十分な速さが無かったと思います。WECは耐久レースですが、どのチームにも大きなトラブルはなく、LMP1のそのレベルの高さをここでも確認することが出来ました。今日は、非常に大勢のトヨタファンの皆さんと、ドイツトヨタやトヨタヨーロッパからのゲストにグランドスタンドで応援いただき、とても感謝しております。シーズンの欧州ラウンドは終わりますが、残る4戦に向けてケルンと日本にて引き続き改良に傾注して行きます。

    TS040 HYBRID #1号車
    (アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴)
    決勝レース : 5位 200周、ピットストップ6回、グリッド : 5番手、最速ラップ : 1分40秒207

    アンソニー・デビッドソン
    我々は今日、これ以上はない完璧な仕事をしたと思います。何のトラブルもなく、チームのエンジニアとメカニックの仕事ぶりには、感謝しています。我々は今後のレースに向け更なるチャンスを見つけようとしており、決して諦めてはいません。出来ることを全てやった今日、この挑戦は楽しいものでした。

    セバスチャン・ブエミ
    チームメンバー全員が本当に良くやってくれました。我々は全力を尽くし、集中も切らさず、最善を尽くし、技術的問題もありませんでしたから、今日の戦いには満足しています。レース結果は満足行くものではありませんが、まだまだやれます。気持ちを次のレースに切り替え、やるべきことへまい進します。

    中嶋一貴
    今日は少々物足りないレースでした。というのも、現実的には2台のTS040 HYBRIDでお互いに競いあう以外、バトルが無かったからです。我々は決して諦めず、持てる力を出し切ったと思います。自分のスティントでの走りとラップタイムには満足しています。これからも更にプッシュし、全力で戦い続けます。

    TS040 HYBRID #2号車
    (アレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイ)
    決勝レース : 6位 199周、ピットストップ6回、グリッド : 6番手、最速ラップ : 1分40秒738

    アレックス・ブルツ
    ドイツでWECのレースが戦えたのは素晴らしいことで、信じられないほど多くの観客が訪れてくれた最高のイベントでした。我々にとってのレース自体は完璧とは言えず、何故タイムを失ったのか詳細を調べる必要があります。我々は感覚を研ぎ澄まし、常に自分たちのパッケージを最適化し続けなくてはなりません。それが今季残りのレースへ向けた我々の使命です。

    ステファン・サラザン
    最大の努力をし、常にチャンスをうかがって、可能な限りベストなレースを戦いました。ハードにプッシュし、一切ミスなく全力を尽くしました。結果は望んだものではありませんが、時にはそういうこともあります。私はイベントを楽しみましたし、非常に多くのファンが来てくれたことは本当に素晴らしいことでした。

    マイク・コンウェイ
    初めてのサーキットで良いスタートが切れたことには満足しています。最初のスティントでは、TS040 HYBRIDのバランスの面で若干苦戦しましたが、レース後半で再びドライブした時にはとても良くなっていました。最後までずっとプッシュを続け、可能な限り最速のタイムを刻むべく集中しました。その点では上手く行ったと言えますが、もちろん次戦アメリカではもっと良い結果を望んでいます。

  • 【WEC】 トヨタ、ニュルブルクリンク6時間は3列目グリッドから臨む

    【WEC】 トヨタ、ニュルブルクリンク6時間は3列目グリッドから臨む

    2015年FIA・WEC第4戦ニュルブルクリンク6時間レースの予選が本日8月29日(土)に行われ、TOYOTA GAZOO Racingは2台のTS040 HYBRIDが揃って3列目のグリッドから明日の決勝レースをスタートすることになった。

    ニュルブルクリンク6時間レースは2014年チャンピオンチームのTOYOTA GAZOO Racingにとってふたつのホームレースのひとつ。もうひとつは10月に行われる富士6時間レースだが、トヨタはその両方のレースでTS040 HYBRIDの全性能を引き出すために全力を尽くす。

    今回のレースではアンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴がチームを組むTS040 HYBRID #1号車が5番手グリッドから、アレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイのTS040 HYBRID #2号車が6番手グリッドから明日のレースをスタートする。

    午後2時30分にスタートした20分間の予選は、それぞれのクルマで2人のドライバーがタイムアタックを担当。金曜日は雨で始まった週末ですが、天候は次第に回復、予選日の今日は完全なドライ・コンディションで、気温は23度、路面温度は22度だった。#1号車のタイムアタック・ドライバーに指名されたのはデビッドソンとブエミ。2人は多くの観客の見守る中、ポールポジションを獲得したポルシェ#18号車から2秒216遅れの1分38秒679を記録して予選を終えた。

    #2号車ではニュルブルクリンクのコースを熟知するブルツとサラザンがアタックを担当。ブルツはかつて近隣のニュルブルクの町に住み、このコースを何度もF1グランプリで走っている。サラザンは2007年と08年の2度、このサーキットで行われたLMP1のレースで勝利を上げている。

    タイムアタックではブルツがコースを外れるハプニングがあったが、サラザンにステアリングを渡す前にすでに2周のクリーンラップをこなしており、予選結果にはほとんど影響はなかった。

    TS040 HYBRID #1号車:
    (アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴)
    公式練習3回目:5番手(1分38秒850)23周
    予選:5番手(平均1分38秒689)

    アンソニー・デビッドソン:
    我々は全力を尽くしました。セバスチャンと私はTS040 HYBRIDから全てのパフォーマンスを引き出し、とても良い4ラップをこなしました。我々がチームとして達成した今日の内容は満足出来るものですが、5番手という結果は受け入れるしかありません。あとは明日の決勝レースでプッシュを続け、結果に期待したいと思います。

    セバスチャン・ブエミ:
    我々が予選で成し遂げた結果と、自分のラップタイムには充分満足しています。アンソニーと私はきわめて近いラップタイムを刻むことになりましたが、それは、今のTS040 HYBRIDからそれ以上は得られないということだと思います。最後に我々のポジションが明らかとなりましたが、決勝レースではプッシュすることが必要です。簡単なポジションではなかったとしても、戦い続けることが重要です。

    TS040 HYBRID #2号車:
    (アレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイ)
    公式練習3回目:6番手(1分39秒893)23周
    予選:6番手(平均1分39秒371)

    アレックス・ブルツ:
    シケインで少しミスをしてしまいました。それがなければ私の平均ラップタイムはもっと良かっただけに、残念です。TS040 HYBRIDを立て直し、ダメージもなくコース復帰できたのは良かったのですが、2周目、3周目までタイヤが持たなくなってしまいました。5番手と6番手は我々2台のTS040 HYBRIDが1周目で得たポジションです。決勝レースではもう少し前との差を詰められるでしょうから、更にプッシュし、良い結果を出せるよう努力を続けます。

    ステファン・サラザン:
    残念なことに私の最初のアタックラップでは、先行車が2台いたのでかなりタイムロスがありました。その後は私のTS040 HYBRIDは乗りづらくなり、良いタイムを刻むことができませんでした。ここのようなタイトコースでは先行車が常に問題になります。明日に向けては、今日よりやれることは限られていますが、ベストを尽くして臨みます。

  • 【WEC】 トヨタ、初挑戦のニュルブルクリンクで公式練習初日を消化

    【WEC】 トヨタ、初挑戦のニュルブルクリンクで公式練習初日を消化

    FIA世界耐久選手権(WEC)第4戦ニュルブルクリンク6時間レースへ向けて、2014年のチャンピオンチーム、TOYOTA GAZOO Racingは公式練習を開始した。

    ル・マン24時間レース以来2ヶ月のブランクを経て、TOYOTA GAZOO Racingは本拠地ケルンから南へ90kmのニュルブルクリンクへと向かい、今シーズンのヨーロッパにおけるWEC最後のレースに臨む。

    今シーズンのこれまでのレース同様、TS040 HYBRIDはニュルブルクリンクでも性能面でライバルチームに対して劣勢に立たされており、今日行われた2回の公式練習にもその結果が反映されている。

    アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴の3人が乗るTS040 HYBRID#1号車は両セッションとも6番手のタイム、アレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイの#2号車は同様に5番手タイムだった。

    ニュルブルクリンクでの公式練習は午前中に降った雨で路面は濡れ、路面温度は非常に低く、気温も摂氏13度しかなかった。しかし、セッションが始まって間もなく雨は小降りになり、2台のTS040 HYBRIDはミシュランのハイブリッド・インターミディエイトタイヤを使用した。

    TOYOTA GAZOO Racingは先月ここニュルブルクリンクで、ブルツ、デビッドソン、ブエミの3人のドライバーで2回のテストを行ったが、他の3人のドライバーはこのコースをTS040 HYBRIDで走るのは初めてだった。そのため公式練習第1回目ではサラザン、コンウェイ、中嶋の3人はニュルブルクリンクのコースを覚えることに集中した。同時にチームはテスト以来のセットアップを見直し、日曜日のレースに向けてのセッティングを始めた。

    天候の回復に伴ってコースの状態も向上し、インターミディエイトタイヤからドライタイヤへの交換の練習も出来た。その後、赤旗の提示もあって公式練習第1回目は終了したが、2台のTS040 HYBRIDはトラブル無く合計318kmを走行した。

    公式練習第2回目は、襲来する厚い雨雲にもかかわらず最後まで雨は降らず、2台のTS040 HYBRIDはドライコンディションで予定のプログラムを終えることが出来、2台の合計走行距離は421kmだった。

    明日29日(土曜日)にも公式練習第3回目が午前9時半から1時間行われ、午後2時半から20分の予定で公式予選が行われる。決勝レースは30日(日曜日)の午後1時にスタートを切る。

    TS040 HYBRID #1号車:
    (アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴)
    公式練習1回目: 6番手(1分42秒541)35周
    公式練習2回目: 6番手(1分40秒845)48周

    アンソニー・デビッドソン:
    今日はあらゆる天候コンディションを経験し、ウェットとセミウェット、そして2種類のスリックタイヤという計4種類のミシュランタイヤ全てを試しました。私は少なくともTS040 HYBRIDが好調であることを確認出来ましたし、中嶋一貴が上手くロングランをこなしてくれたので、1スティント以上を走った場合にタイヤがどうなるかを見極めることが出来ました。我々は有用な情報を得て、走行は満足行くものでした。ペースという面では、フルウェットコンディションでもない限りライバルに挑戦するのは難しいかもしれませんが、レースでは何があるか分かりません。

    セバスチャン・ブエミ:
    数週間前にテストを行い、多くのデータを得ていたことが、正しいセットアップを見出すための大きな手助けとなりました。今日はその作業を継続し、決勝レースで最良となるべく準備を行いました。この週末はパフォーマンスの面で我々にとって困難なものになることは分かっていますが、ハードプッシュを続け、好結果を得るためのいかなるチャンスでも狙っていきます。常に我々はベストを尽くし、勝利のために全力で戦います。もちろん、ここニュルブルクリンクはチームにとって2つのホームレースのひとつということもあり、我々の目標は表彰台です。

    中嶋一貴:
    私はテストに参加しなかったので、ここ数年ニュルブルクリンクを走っておらず、コースを覚えることが最初の目標でした。以前ここを走ったことのあるシングルシーターレーシングカーと、LMP1カーでのドライビングは異なります。このコースでのリズムを思い出すと共に、いくつかの記憶を呼び戻してタイムを上げて行きました。今日の我々の作業はTS040 HYBRIDのセットアップとバランスを最適化することでした。また、ロングランでタイヤがどのように摩耗するかについても決勝レースへ向けた有意義な情報を得ることが出来ました。

    TS040 HYBRID #2号車:
    (アレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイ)
    公式練習1回目: 5番手(1分41秒812)27周
    公式練習2回目: 5番手(1分40秒612)34周

    アレックス・ブルツ:
    午後はドライセッションで走れたことを、アイフェルの神に感謝します。先日のテストの時はウェットコンディションで、今朝の私のスティントもウェットだったからです。ドライコンディションのもとをTS040 HYBRIDで走るのは非常に楽しい経験でした。いくつかのロングコーナーと、低速、高速コーナーが混じる中、正しいバランスを見出すのは困難でした。セットアップでの最良の妥協点を見出すべく努力を続けており、TS040 HYBRIDがニュートラルで、楽しめたという点では満足しています。

    ステファン・サラザン:
    私は以前ここでLMP1カーのレースを戦った時に勝っており、再びコースを走るのを楽しんでいます。今日は、いつもの公式練習日と同じく、全てが問題なく進みました。何回かのロングランと、決勝レースへ向けた準備に役立つTS040 HYBRIDのセットアップを行いました。全体的に見て良い感触ですが、ライバルと比べると速さは充分とは言えません。今日は決勝レースへ向けて順調に準備作業をこなせました。明日は更なる改善を進めていきます。可能な限り最良の結果を得るべく戦い、プッシュを続けていきます。

    マイク・コンウェイ:
    何年か振りにニュルブルクリンクに戻れて喜んでいます。公式練習は順調で、特にTS040 HYBRIDのバランスの面で満足しています。まだいくつかの調整が必要で、その後予選に臨むことになると思いますが、その作業は明日の公式練習3回目で行うことになるでしょう。競争という面ではやや後れを取っていますが、TS040 HYBRIDから可能な限りのパフォーマンスを引き出すべく、夜を徹して全てのデータを解析し、最善を尽くします。

  • ポルシェ、2018年まで世界耐久選手権のLMP1クラス参戦を継続

    ポルシェ、2018年まで世界耐久選手権のLMP1クラス参戦を継続

    ポルシェは、ル・マン プロトタイプ、919ハイブリッドでのレース参戦を2018年のシーズン終了まで延長することを同社の取締役会で決定した。

    ダウンサイジング・ターボエンジン、強力なエネルギー回生システム、そして極めて軽量なデザイン、これらを融合させた画期的なコンセプトにより、919ハイブリッドは約1,000 PSの最高出力を発生するとともに、未来の自動車テクノロジーの研究開発を推進していく。

    ポルシェAGの 取締役会会長を務めるマティアス・ミューラーは「モータースポーツは、ポルシェのブランドアイデンティティにとって重要な要素ですが、レース自体が目的ではありません。レース活動は、将来のオンロードスポーツカーに新たなテクノロジーを与えるものでなければならないのです。私達が2014シーズンにモータースポーツのトップカテゴリーであるLMP1クラスに復帰したのは、効率性に関するレギュレーションが大幅に変更されたためです。そして2015年のル・マンでは技術の粋を集めた革新的な919ハイブリッドによってワンツーフィニッシュを飾ることができました。ポルシェはワークスチームとして復活したわずか2年目にして耐久レースで王座を手にしました。この結果は、ヴァイザッハの研究開発センターで働く人々の努力に報い入るだけでなく、レース活動とロードカープログラムの今後の相乗効果に更なる期待を抱かせてくれます。ポルシェがプログラムの延長を決定したのは、こうした理由によるものです」と述べた。

    自動車メーカーがエントリーするル・マン・プロトタイプ1(LMP1)クラスを対象に、FAI世界耐久選手権(WEC)のレギュレーションでは、ハイブリッドシステムや各ラップで消費することができるエネルギー(燃料および電気)の量を規定している。

    ポルシェAGの研究開発担当役員であるヴォルフガング・ハッツは「ポルシェはWECにおいてベンチマークを確立します。最高出力が500 PSを上回る2リッターのV型4気筒ターボエンジンは、私達が今まで開発してきたエンジンの中で最も効率性に優れたエンジンです。また、ポルシェのエネルギー再生システムは、グリッドに並ぶどのモデルよりも圧倒的にパワフルです。現在に至るまで、ル・マンにおいては、どの自動車メーカーも各ラップで8メガジュール(MJ)の電力を回生することはできていません。モータースポーツの分野で挑戦すべき課題が見つかれば、ポルシェのエンジニアは究極のパフォーマンスを実現させようとすぐさま駆り立てられるのです」と述べた。

    LMP1担当副社長であるフリッツ・エンツィンガーは、「私達は2012年にヴァイザッハでスタートを切りました。当初はわずかな人数しかおらず、まさに白紙の状態でしたが、大きな期待と勇気を抱いてスタートさせました。私は230名の従業員で構成されるこのチームを誇りに感じるとともに、この先3回の世界耐久選手権とル・マンに向けて、各人がこれからしっかりと計画を立てられることに喜びを感じています」と述べた。

  • トヨタ:WEC第4戦 ニュルブルクリンク6時間レース プレビュー

    トヨタ:WEC第4戦 ニュルブルクリンク6時間レース プレビュー

    FIA世界耐久選手権(WEC)第4戦ニュルブルクリンク6時間レースが8月30日(日)、ドイツ・アイフェル山中のニュルブルクリンク・サーキットで開催される。

    2014年のチャンピオン・チームであるTOYOTA GAZOO Racingは、2台のTS040 HYBRIDと共に参戦する。ニュルブルクリンクはTMG(トヨタ・モータースポーツGmbH)の本拠地があるケルンから南に僅か90kmの距離。

    WECの主役であるLMP1カテゴリーに参戦するアウディ、ポルシェ、トヨタの3メーカーはいずれもドイツに本拠地を構えているが、そのドイツではこれまでWECが開催されていなかった。スポーツプロトタイプカーによるレースが最後に行われたのは1991年。当時は世界スポーツカー選手権と呼ばれ、レースは1000kmの距離で争われていた。しかし、ニュルブルクリンクにおけるスポーツカーレースの歴史は古く、初開催は1953年。有名な北コース(ノルドシュライフェ)が1984年まで使用され、全長20kmを越える山岳コースの最速タイムはいまでもスポーツプロトタイプカーが持っている。

    今回のニュルブルクリンク6時間レースは、6月に行われたル・マン24時間レースから、実に10週間のブランクを経て開催されることになる。トヨタはこのレースに向けて7月にニュルブルクリンクで2日間のテストを行い、TS040 HYBRIDのセットアップやタイヤ選択のために十分なデータを収集して来た。

    2台のTS040 HYBRIDは、1号車にアンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴が乗り、2号車にはアレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイが乗る。1号車のドライバー達は今シーズン2度目の表彰台を狙い、2号車のドライバー達は初の表彰台を目指す。

    今週末のニュルブルクリンク6時間レースは、ツーリングカーによる24時間レース等で有名な北コースは使用されず、1周5.148kmのグランプリ・コースで行われる。このコースは概してコース幅が狭く、コーナーが16もあり、速度の遅いLMP2やGTと混走するLMP1はドライバーの腕の見せどころともいえる。ただし、TOYOTA GAZOO Racingのドライバーは全員このコースでレースをした経験があり、自信を持ってレースに臨む。

    週末のスケジュールは8月28日(金)に90分間の公式練習走行が2回行われ、翌29日(土)の午前中にもう一度60分間の公式練習走行が行われる。午後には20分間の公式予選が行われ、決勝レースのグリッド順位が決まる。決勝レースは30日(日)、午後1時にスタートする。

    佐藤俊男 (チーム代表)
    夏の休暇が終わって再びサーキットに戻って来ることが出来て喜んでいます。ル・マンでの疲れはすっかり癒すことが出来、やる気満々です。ここニュルブルクリンクのレースはTMGから近いこともあり、富士スピードウェイのレースに次ぐ、TOYOTA GAZOO Racingのホームレースということが出来ます。TMGやドイツ・トヨタから近いこともあり、多くの声援を得られ、我々の士気も高まっています。厳しいレースになるでしょうが、アウディ、ポルシェに真っ向から勝負を挑みます。ニュルブルクリンクで行ったテストの結果も良く、準備万端です。このレースは2015年シーズン後半戦のスタートを意味するので、素晴らしい週末になることを期待しています。

    アンソニー・デビッドソン(TS040 HYBRID #1)
    2007年以来、ニュルブルクリンクのコースをレースでは走っていないので、戻って来られて嬉しく思います。TS040 HYBRIDでこの伝統あるコースを走るのは初めてで、このタイトなコースを走るのはル・マンとは全く違う経験になると思います。ドライバーには非常に有名な古い歴史のあるサーキットのひとつであり、また、トリッキーなコースでもあります。こういうコースは雰囲気も良く、クルマやレースを良く知っているファンも多く、いつも訪れるのが楽しみです。これまで、ここでWECのレースをしていないことからもドイツのファンが我々のレースに興味がないわけはないと思います。たくさんの応援を楽しみにしています。

    セバスチャン・ブエミ(TS040 HYBRID #1)
    ニュルブルクリンクに行くのが非常に楽しみです。素晴らしいサーキットであり、私はF3やF1で何度も走っています。易しいコースではないですし、ここをLMP1で走るのはすごいことだと思います。ドイツのファンの皆さんの前で走れるのは、とても嬉しいことです。大きなイベントになると思います。唯一、私がちょっと心配なのは天気です。正直言ってドイツ・アイフェル地方の天候は特別です。以前、5月なのに雪のためテストが出来なかったという記憶があります。今週末に雪は降らないとは思いますが、ニュルブルクリンクの天気はどうなるか、分かりません。

    中嶋一貴(TS040 HYBRID #1)
    長い夏季休暇の後、またTS040 HYBRIDに乗ることが出来るのが嬉しいですね。私には、休んで活力を取り戻す機会もあったのですが、スーパーフォーミュラで忙しく、数週間前には富士で2位フィニッシュしました。表彰台に上がるのは良いものですね。日曜日にはアンソニーとセバスチャンと共に、また表彰台を狙いたいと思っています。簡単には行かないでしょうが、WECにとっては新しいコースでもあり、チャンスもあると思います。WECシリーズにとってニュルブルクリンクは初めてですが、私はF3やGP2の頃から良く知っています。シングルシーターのレースカーでの戦いと比べてもっとも違うのは、ニュルブルクリンクはそんなに幅広いコースではないので、面白いチャレンジになりそうだ、ということです。

    アレックス・ブルツ(TS040 HYBRID #2)
    私はフォーミュラフォードやF3を戦っていた10代の頃、2年間ニュルブルクに住んでいたことがあります。ストレートのスタート・フィニッシュラインから僅か200m程のところだったので、この辺りのことは良く知っていますし、戻れるのは嬉しいことです。ニュルブルクリンクでは何度か勝ったこともありますし、いつも良い時間を過ごして来ました。ニュルブルクリンクにはスポーツカーによる1000kmレースという偉大な伝統を持つレースがありましたが、その同じサーキットでLMP1カーでレースが出来ることは素晴らしいことです。TMGからも多くのスタッフが応援に来てくれるでしょうし、我々にとっての第2のホームレースを楽しみにしています。

    ステファン・サラザン(TS040 HYBRID #2)
    LMP1カーで最後にニュルブルクリンクを走ったのは2007年と2008年のことで、私はその両レースで勝ちました。LMP1カーとの良い思い出があるニュルブルクリンクは好きなコースですし、再びWECの1戦としてカレンダーに加わったことを喜んでいます。ニュルブルクリンクのコース自体は、ほとんどのWECドライバーが良く知っているとは思いますが、LMP1カーで走るというのは、シングルシーターやGTで戦うのとは全く異なります。素晴らしい挑戦ですし、楽しみにしています。我々のTS040 HYBRIDはコースに向いていると思いますが、正直なところレースがどうなるかを予想するのは困難です。シーズンの序盤戦は我々にとって非常に厳しいものになりましたが、それだけに、我々は戦い続け、表彰台に戻るべくハードにプッシュする必要があります。

    マイク・コンウェイ(TS040 HYBRID #2)
    ドイツでレースが出来るというのは素晴らしいことだと思います。LMP1を戦っている4つのマニュファクチャラーのうち3つのチームがドイツをベースとしているからです。ファンにとっても、応援すべき母国のチームを多く持つということは素晴らしいことでしょう。ニュルブルクリンクで、LMP1カーがどのような走りを見せるのか楽しみです。ニュルブルクリンクは良いコースで路面グリップも高く、我々のTS040 HYBRIDにも向いているはずです。先月行われたテストで、チームはいくつかの有意義な情報を得ており、レースウィークにどれだけ進化させられるか楽しみです。ファンが楽しんでくれることと、ニュルブルクリンクを舞台としたWECの長い成功へのスタートになることを望んでいます。

  • 日産、世界耐久選手権 LMP1クラスへの参戦を当面見合わせ

    日産、世界耐久選手権 LMP1クラスへの参戦を当面見合わせ

    日産は、FIA世界耐久選手権 LMP1クラスへの復帰を遅らせ、ル・マン24時間レースを通して浮かび上がった問題の解決に時間を割くことを発表した。

    Nissan GT-R LM NISMOは、エネルギー回生システム(ERS)の問題により、ル・マン24時間レースでは、エンジンパワーのみでの走行となった。

    専用設計されたニッサンV6 3リッター ツインターボ ガソリンエンジンとユニークなエアロダイナミクスは、マシンの強みであることがわかったが、ERSが正常に動作していないことによって、マシンの他のシステムに影響が出ていた。

    「ファンの方はがっかりされると思いますが、それ以上に私たちもとても残念に思っているのです」とニスモ代表取締役社長兼最高経営責任者(CEO)宮谷正一はコメント。

    「私たちはレーサーであり、競いたいのです。そして、強くありたいのです。よって、厳しい競争が待ち受けるWECで戦えるNissan GT-R LM NISMOを準備するため、テストプログラムの続行を選択しました。最初のハードルで諦めることはありません。この困難を乗り越えたいと思います」

    このニュースは日産のLMP1のみのことです。日産の世界でのモータースポーツ活動は衰えておらず、ブランパン耐久シリーズ、スーパーGTなど、さまざまなチャンピオンシップで勝利を重ねている。日産がパイオニアとなったGTアカデミープログラムの今年のメンバーは今、レースキャンプに入ったところです。今後、NISMOアスリートとして世界で戦う今年の卒業生も選ばれることになる。

    「革新は痛みを伴います。私たちは、他のレーシングカーとは大きく異なるLM P1マシンを現実化し、モータースポーツに革新を起こそうとしています。私たちを後押ししてくれるファンが、この革新の成功を待ち望んでいることが心強いです。ファンは、モータースポーツにこれまでと違ったものを希望しています。そのことが、強いLM P1マシンを作ろうというモチベーションになっています」とニスモのグローバルヘッドオブブランド・マーケティング&セールス、ダレン・コックスは語った。

    日産は、Nissan GT-R LM NISMOの開発テストを主にアメリカで継続。WECに復帰する日は、テストの進捗状況によって決まるとしている。