カテゴリー: WEC (FIA世界耐久選手権)

  • ポルシェ、1-2フィニッシュで両チャンピオンシップ首位に浮上 / WEC富士

    ポルシェ、1-2フィニッシュで両チャンピオンシップ首位に浮上 / WEC富士

    ポルシェのポルシェ 919ハイブリッドは、10月11日に富士スピードウェイにて行われた世界耐久選手権第6戦において優勝し、4連勝を果たした。この勝利によりポルシェはWECのマニュファクチュアラーチャンピオンシップだけでなくドライバーズチャンピオンシップにおいても首位に立った。

    荒れた天候の富士スピードウェイにおけるレースで優勝したのはティモ・ベルンハルト(ドイツ)/ブレンドン・ハートレー(ニュージーランド)/マーク・ウェバー(オーストラリア)組だった。

    ロマン・デュマ(フランス)/ニール・ジャニ(スイス)/マルク・リーブ(ドイツ)組は2位となり、ル・マン24時間を含め今シーズン3度目のワン・ツーフィニッシュを飾り、マニュファクチュアラーポイントでは大幅にリードを増やした。

    第6戦終了時のポイントはポルシェが264点、アウディが211点、トヨタは119点となっている。ドライバーズチャンピオンシップではベルンハルト/ハートレー/ウェバー組が1ポイント差でトップに立っている。

    カーナンバー17のレース展開
    降雨のためレース開始から40分間に渡りセーフティーカーが隊列を率いて周回を重ねていった。ポールポジションからスタートしたマーク・ウェバーはフルウェットタイヤを装着していたが、コカ・コーラコーナーでコースアウトし4位までポジションを落とす。ハイブリッドシステムに発生したトラブルによりブーストが掛からない状態が続いたカーNo.17は23周目にチームメイトであるカーNo.18に先行を許し5位となった。31周目に始まりカーNo.1のトヨタがピットに入る42周目まで続いた2台の激しいバトルは富士スピードウェイに集まった観客を大いに魅了した。43周目に給油のためピットインしたウェバーはカーNo.7のアウディとチームメイトの919ハイブリッドの後ろとなる3位で走行を続ける。ウェバーが担当したダブルスティントの後半、ウェット路面のなか追撃が始まります。72周目にチームメイトがトップに立ってから、ウェバーはカーNo.7のアウディと激しいバトルを展開。幾度かポジションを入れ替えたのち、両車はピットに向かった。ウェバーは81周目にブレンドン・ハートレーにステアリングを託すと同時に、このレースで始めてのタイヤ交換によりインターミディエイトスリックを装着してコースに復帰する。ハートレーは86周目にアウディ(カーNo.7)にパスされ2位に落ちたが、108周目には首位に返り咲く。その後、2位に落とすが、121周目に給油を行いセカンドスティントに突入。160周目まで走行した後、ティモ・ベルンハルトへ交代。スリックタイヤでコースインしたベルンハルトは193周目のピットストップで給油とともにニュータイヤを装着しチェッカーを目指した。209周目、ついにベルンハルトはトップに立った。

    カーナンバー18のレース展開
    長いセーフティーカーランが続きレースが始まった時、ロマン・デュマはフルウェットタイヤを履き2位を走行していた。しかしピットスピードリミッターが不意に作動したため、大きく順位を落とす。カーNo.17がハイブリッドシステムにトラブルが発生したタイミングでデュマは4位まで順位を戻し、25周目にはカーNo.1のトヨタをオーバーテイクし3位となった。36周目にはアウディ(カーNo.8)を抜いて2位になったのち、LMP1クラスでもっとも遅いタイミングとなった44周目にピットに戻り給油のみを行う。デュマは71周目にカーNo.7のアウディからトップを奪取。82周目にマルク・リーブがコースインするとフルコースのイエローコーションが出されるが、インターミディエイトスリックを履いたリープは首位をキープしたまま122周目に給油のためピットインし、159周目にニール・ジャニへ代わる。スリックを履いたジャニはトップのまま走り続け、192周目にガソリンとフレッシュなスリックタイヤを得てコース復帰。209周目にベルンハルトと順位を入れ替え、そのまま2位でゴールした。

    フリッツ・エンツィンガー (LMP1担当副社長)
    「コンディションがめまぐるしく変わる難しいレースでしたが、目標を達成することができました。またワン・ツーフィニッシュを成し遂げてマニュファクチュアラーチャンピオンシップのリードを広げ、ティモとブレンドンとマークはドライバーズチャンピオンシップでも首位に立ちました。この素晴らしいチームとともに働けることは何より幸せなことです」

    アンドレア・ザイドル (チーム監督)
    「状況は激しく変化しましたが、すべての戦略が的中しました。6名のドライバー全員はミスもなく完璧で、これぞチームワークという見事な働きを見せてくれました。我々はまだ若いチームですが、難しいレースでも勝てることを証明したと思います。アウディはスタート直後からプレッシャーを与えてきました。本拠地ヴァイザッハで準備をしてきたスタッフも含めたチームすべてのメンバーに感謝いたします」

    ティモ・ベルンハルト(No. 17)
    「マニュファクチュアラータイトルのため、目標としてきたワン・ツーフィニッシュという結果を得たことが私にとってはもっとも重要です。今日はチームメイトの919ハイブリッドが勝利に値するパフォーマンスを披露していました。難しいレースにもかかわらず最大限のポイントを獲得できました。しかしタイトルを得るためにはあと2つの6時間レースという長い道のりが待ち受けています」

    ブレンドン・ハートレー(No. 17)
    「私が担当したダブルスティントの折り返し地点では、ピットアウトと同時に出たフルコースイエローによりチームメイトに大きな遅れを取りました。インターミディエイトスリックで走るにはトリッキーなコンディションで実際にウェットタイヤの方が速かったはずですが、最後の最後でスリックタイヤが生きました。カーNo.7のアウディにはコックピットのスイッチを操作している間にパスされましたが、フェアでクリーンなバトルを楽しみました」

    マーク・ウェバー(No. 17)
    「序盤はグリッブが少なくコカ・コーラコーナーではクラッシュ寸前になりました。ハイブリッドシステムにトラブルが発生した際は無線でピットと幾度も交信しました。ダブルスティントの後半には満足しています。カーNo.7のアウディと戦い、我々は予選の順位を取り戻すことができました」

    ロマン・デュマ(No. 18)
    「簡単な状況でなかったのは間違いありません。スタート直後にマークはスピンし、私の919ハイブリッドではピットスピードリミッターが誤作動しました。間違ってスイッチを押してしまった可能性もありますが、ポジションを落としたことは確かです。トヨタに激しく追い立てられたせいか、20周に渡りブレーキにも違和感を感じました。スティント後半は前を走るライバルたち全員をオーバーテイクし、楽しむことができました」

    ニール・ジャニ(No. 18)
    「開幕戦のシルバーストン以来、トラブルのないレースでした。車も素晴らしく戦略も的中し、私たちはトップを走りました。フルコースイエローのタイミングにも恵まれました。後続に1分の差をつけてレースをリードするタイミングもあったと思います。シリーズ序盤の数レースにおけるトラブルでドライバーズタイトルの可能性は失ったことで、17号車に勝利を譲りました。悔しいのはもちろんですが、今は我慢して次のチャンスを待つつもりです」

    マルク・リーブ(No. 18)
    「レース中盤のダブルスティントを走りました。走り始めの路面はインターミディエイトにはスリッパリー過ぎたため、苦しみました。雨が止んでからのペースは良く、本来の速さを見せることができたと思います。1分もの大差でリードしていたので、ブレーキの温度管理をしながらタイヤもセーブしました。レースで最速だったのは良いことです」

    世界耐久選手権(WEC)第7戦は、11月1日、中国の上海インターナショナル・サーキットで開催される。

  • トヨタ:波乱のWEC富士戦で5位、6位フィニッシュ

    トヨタ:波乱のWEC富士戦で5位、6位フィニッシュ

    トヨタは、富士スピードウェイに集まった大勢のファン、多くのトヨタ自動車や関連会社からの支援を受けてWEC富士6時間レースを精一杯戦ったが、残念ながら期待に応えることが出来ず、5位、6位でレースを終えた。

    2015年FIA世界耐久選手権(WEC)第6戦・富士6時間レースは、朝から雨に見舞われた富士スピードウェイで午前11時にスタートを切った。セーフティカーの先導で始まったレースは、雨脚が弱まった午前11時半頃にセーフティカーが退き、本格的なレースがスタートした。

    TOYOTA GAZOO RacingのTS040 HYBRID #1号車は中嶋一貴が5番手から、#2号車のアレックス・ブルツは6番手からスタートしたが、グリーンフラッグが振られると同時に中嶋一貴は好ダッシュを決め3位へとポジションアップし、ブルツは4位へと上がった。

    中嶋一貴はスタートから強靱な意志で上位を狙い、#17ポルシェと手に汗を握る激しい接戦を繰り返した。レース序盤の最高の見所がこの中嶋一貴とポルシェの戦いだったといえる。しかし、レースが1時間を経過する頃、残念ながらポルシェの後塵を拝し4位に後退した。

    最初のピットストップで#1号車は5位に後退したが、雨脚が弱くなると中嶋から交替したアンソニー・デビッドソンがペースを上げ、4位の#8アウディに迫り、悪コンディションでのTS040 HYBRIDの強さを見せつけた。コースが乾き始めると、2台は揃ってミシュランのハイブリッド・インターミディエイトタイヤに履き替えたが、その直後にふたつのドラマが襲いかかり、TOYOTA GAZOO Racingの夢は砕かれてしまた。

    ドラマのひとつはステファン・サラザンの#2号車がGTクラスの車と接触したことだった。この接触でTS040 HYBRIDのボディ右サイドに搭載されている冷却システムにダメージを負い、その修理に13分を費やした。サラザンからマイク・コンウェイに代わってレースに復帰した時には、首位から12周遅れの19位に後退していた。ふたつめのドラマは、#1号車のデビッドソンがピットに入る際にピットレーン進入路で白線を踏み、ドライブスルーペナルティを受けたこと。

    レースは3分の2を消化した頃からコース上の走行ラインが乾き始め、2台のTS040 HYBRIDはドライタイヤに交換、ブエミの乗る#1号車は5位を堅持。#2号車のコンウェイは果敢な追い上げの結果、8位まで順位を上げていま。そして、最後のスティントでは#1号車がブエミから中嶋に、#2号車はコンウェイからブルツに代わり、それぞれ5位、6位で6時間レースを終えた。

    富士6時間レースを終えた結果、TOYOTA GAZOO Racingはマニュファクチャラーズ選手権で3位に付けている。今シーズンのレースは上海、バーレーンの残り2戦。TOYOTA GAZOO Racingにとって苦しい戦いが続くが、2016年での復活を賭けて1戦たりとも手を抜かない戦いへと臨む。

    佐藤俊男 チーム代表:
    天候にも助けられ、最近のレースより向上した我々の戦闘力を見て頂くことが出来ました。ウェット路面での競争力の高さを示せたことは励みにもなります。しかし、いくつかの要因によりこれを上手く活かせず、ホームレースを良い結果で終えることが出来なかったのが残念です。今週我々を応援してくれた全てのファン、特にウェットコンディションにもかかわらずスタートから応援してくれたファンの皆様には本当に感謝しています。また、素晴らしいサポートで共に戦ってくれたトヨタの従業員の皆様にも感謝します。富士での連勝記録更新は出来ませんでしたが、来年は必ずもっと強くなって戻って来ます。

    TS040 HYBRID #1号車:
    (アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴)
    決勝レース: 5位 214周、ピットストップ6回、グリッド:5番手
    最高ラップタイム:1分27秒512

    アンソニー・デビッドソン:
    今日は非常にトリッキーなコンディションでした。我々の使用しているミシュランタイヤの全ての能力を引き出し、限界まで使い切るのはドライバーにとっては非常に難しい挑戦でした。厳しいレースではありましたが、いくつか良い兆候もありましたし、ウェットコンディションでの好ペースを示すことが出来たのは励みとなりました。しかし、ホームコースで表彰台を獲得出来なかったのは残念です。

    セバスチャン・ブエミ:
    残念な結果となってしまいました。ウェットコンディションではとても良い感触で、ライバルとの差は縮まったと思ったのですが、コースが乾くと共に差を広げられてしまったのは残念です。着実なレースを戦えましたし、今日は満足いくパフォーマンスを示せたと思います。来年こそは、昨年までのように勝利のトロフィを獲得するために戻って来たいと思っています。

    中嶋一貴:
    予想通り、ウェット路面での我々はより競争力がありました。レース序盤、ポルシェとのバトルは楽しいものでしたが、直線スピードに勝る彼らの前を走り続けるのは難しかったです。私のピットストップまで、何とか1台のポルシェの前を走り続けることが出来、エキサイティングでした。ピットストップ後は、ライバル達が少し速いという状態でした。少なくとも我々のスピリットはファンのみならず多くの人にお見せすることが出来たと思います。もちろんこれからも我々は全力で戦い続けます。

    TS040 HYBRID #2号車:
    (アレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイ)
    決勝レース: 6位 203周、ピットストップ7回、グリッド:6番手
    最高ラップタイム:1分27秒992

    アレックス・ブルツ:
    はじめにいつも応援してくれるファンの皆様へ感謝の言葉を贈りたいと思います。本当に素晴らしい最高のファンです。私のプロレースドライバーとしてのキャリアは20年になりますが、今でも日本のファンに再会出来るのが嬉しいです。ファンにとっては生憎の悪天候となってしまいましたが、その反面、このコンディションのおかげで面白いレースが見られたのではないでしょうか。我々のTS040 HYBRID #2号車は、ステファンがドライブしている時にGTクラスの車に接触され、上位争いから脱落することになってしまったことが残念です。

    ステファン・サラザン:
    我々のTS040 HYBRIDには少々厳しいレースでした。ウェット路面ではフロントのグリップ不足に悩まされ、必要な速度を維持するのは困難でした。GTクラスの車に追突されたため、その修復にとても時間を費やしてしまいました。その上、ハイブリッド・インターミディエイトタイヤへの交換後にまた雨が降り出し、再度レインタイヤに履き替えるためにタイムをロスしました。このような状況でも時には上手く行き、また時にはそうでないことがありました。こういう経験からも、常に学び続けなければならないと思います。

    マイク・コンウェイ:
    難しいコンディションの一日でした。溝無しのハイブリッド・インターミディエイトタイヤを使いこなすのは非常に大変で、ドライタイヤに交換するまで、我慢の走りを強いられました。その後、終盤に向けて調子は上向いて行き、最後はライバルと比較しても悪くないペースだったと思います。残りの2戦でもプッシュを続けますので見ていてください。

  • トヨタ、3列目グリッドから雨予想の決勝レースへ / WEC富士

    トヨタ、3列目グリッドから雨予想の決勝レースへ / WEC富士

    10月10日(土)、2015年FIA世界耐久選手権(WEC)第6戦・富士6時間レースの公式予選が行われ、2台のTS040 HYBRIDが5番手、6番手のタイムを刻み、揃って3列目から明日の決勝レースをスタートすることになった。

    公式予選セッションは、午後2時10分から20分間、曇り空、気温17度の寒空の下で行われた。

    TS040 HYBRID #1号車は昨年のチャンピオン・コンビであるアンソニー・デビッドソンとセバスチャン・ブエミに加え、日本が誇る中嶋一貴が乗り込んだ。予選は2人のドライバーがタイムアタックを担当するが、今回は中嶋一貴とセバスチャン・ブエミがステアリングを握り、2人の出したベストタイムの平均値1分25秒072が予選タイムとなり、5番手。このタイムはポールポジションを獲得したポルシェ#17号車から2秒309差だった。

    もう1台のTS040 HYBRID #2号車はアレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイのうちサラザンとコンウェイが予選をアタック、1分25秒327のタイムを出して予選6番手だった。

    富士スピードウェイで行われた過去3年間のWEC6時間レースをすべて制しているトヨタだが、今年の予選ではライバルのタイムには及ばなかった。だが、TS040 HYBRIDのパワーユニットを開発するトヨタ自動車東富士研究所から僅か20kmしか離れていない富士スピードウェイのホームレース。トヨタは地元日本のファンと、応援をしてくれるトヨタ自動車の大勢の社員に、最高のパフォーマンスを見せるべくベストを尽くして臨む。

    TS040 HYBRID #1号車:
    (アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴)
    公式練習3回目:4番手(1分25秒458)33周
    予選:  5番手(平均1分25秒072)

    セバスチャン・ブエミ:
    可能な限りベストを尽くしました。正直なところ、望んでいた結果には届きませんでした。練習走行では、もう少しライバルに近づけると思っていました。しかし、あくまでもこれは予選の結果で、我々は決勝レースに焦点を合わせています。明日の天候が味方してくれることを願って、前向きに挑戦していきます。

    中嶋一貴:
    私のアタックでは若干ミスをしたので、理想のタイムとは言えないのですが、ポジションは変わらなかったでしょう。明日の決勝で頑張ります。少しでもウェットコンディションになってくれればチャンスが増えるでしょう。多くの応援を背中に受けて、明日もプッシュして行きます。

    TS040 HYBRID #2号車:
    (アレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイ)
    公式練習3回目:5番手(1分26秒186)29周
    予選:  6番手(平均1分25秒327)

    ステファン・サラザン:
    ピットレーン出口で長く待たされたためにタイヤが冷えてしまい、アンダーステア症状に見舞われてしまいました。そのため、車両を信頼出来ないままのアタックとなり、良いタイムが出せませんでした。しかし、決勝レースに向けては良い仕上がりになっているので期待しています。

    マイク・コンウェイ:
    最初の数周、コース上の混雑に阻まれてしまいました。それが無ければコンマ数秒は速かったと思います。自分の走りには満足しており、燃料が少ない状況でのTS040 HYBRIDも好感触でした。ライバルには届きませんでしたが、差は縮まっています。今夜も遅くまで作業を続け、微妙な天候になりそうな明日の決勝レースでベストを尽くします。

  • トヨタ、今週末のホームレースへと公式練習を開始 / WEC富士

    トヨタ、今週末のホームレースへと公式練習を開始 / WEC富士

    10月9日(金)、2015年FIA世界耐久選手権(WEC)第6戦・富士6時間レースが富士スピードウェイで幕を開けた。トヨタは2014年のマニュファクチャラーズ、ドライバーズ両タイトルを獲得し、チャンピオンの証として栄えあるカーナンバー#1をつけたTS040 HYBRIDでホームコースに戻って来た。また、トヨタにとっては、富士6時間レースは2012年以降3年連続で勝利を挙げている重要なレースとなる。

    今日行われた公式練習初日では、アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴の操る#1号車は、2回のセッションとも5番手で終えた。彼らが記録した1分26秒242というタイムは、昨年記録したポールポジションのタイムより0秒23速いタイムだった。アレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイの#2号車は2回の公式練習を共に6番手で終えている。2台のTS040 HYBRIDは合計168周を走破、全走行距離は766kmに及んだ。

    天気予報によると週末には雨が来るという予報だったが、公式練習初日の今日は晴天に恵まれ、気温は21度と過ごしやすく、レースへ向けてのセットアップには完璧な1日となった。富士スピードウェイはTOYOTA GAZOO Racingの6人のドライバーにとって、十分に親しみのあるコースだが、コンウェイがLMP1クラスのTS040 HYBRIDを操ったのは今年が初めてだった。彼は2013年のWECにおいてLMP2クラスで2位に入賞している。彼は、今日のセッション最後の20分にTS040 HYBRIDを走らせた。

    富士スピードウェイはWECシリーズの6時間レースの中では最長の1.475kmの直線を持つコース。加えて高速コーナーから低速コーナーまでが組み合わされた非常にテクニカルなコース。ここで好タイムを記録するには高い最高速とコーナーでの最適なセットアップが要求される。TOYOTA GAZOO RacingはTS040 HYBRIDから最高性能を引き出すために忙しい1日を過ごした。セットアップ作業の中には2種類のミシュラン・ドライ用タイヤの比較も重要な仕事として含まれており、2回目の公式練習はそのために多くの時間が費やされた。

    明日10月10日(土)は午前9時50分から3回目の公式練習が行われ、午後2時10分からLMPクラスの公式予選が行われる。決勝レースは10月11日(日)午前11時にスタートします。

    TS040 HYBRID #1号車:
    (アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴)
    公式練習1回目:5番手(1分26秒633)32周
    公式練習2回目:5番手(1分26秒242)45周

    アンソニー・デビッドソン:
    プログラムを順調にこなすことが出来て勇気づけられた一日であり、最後はTS040 HYBRIDの適切なバランスを見出せました。ロングランのペースとバランスについては一貴もとても満足しているようです。これまでのところ、TS040 HYBRIDを仕上げていく作業は上手く行っており、望むレベルにかなり近づいています。

    セバスチャン・ブエミ:
    我々のホームレースである富士で再び走ることが出来て喜んでいます。前戦オースティンと比べると、練習走行での競争力はライバルに少し近づいたように思えます。我々にとってはとても良い一日となりましたが、まだ少しやるべきことは残っています。残りの週末、天候も含め、成り行きに期待しています。

    中嶋一貴:
    納得の一日でした。特にロングランではまずまずのペースを刻めました。タイヤ摩耗の問題もありましたが、ライバルもロングランでは同じような状況だと思われます。ホームレースへ向け、可能な限りベストなパッケージを準備するためにチームの誰もが本当にハードな作業を続けて来ました。チームの努力に感謝し、プッシュを続けます。

    TS040 HYBRID #2号車:
    (アレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイ)
    公式練習1回目:6番手(1分26秒724)38周
    公式練習2回目:6番手(1分27秒149)53周

    アレックス・ブルツ:
    グランドスタンド前のストレートでトヨタの旗がずっと振られているのを見るのは最高の気分です。金曜日のコースはいつも非常にチャレンジングで、多くの問題も出て来ますが、それをこれから解析して行きます。いくつかのセットアップの比較を行いましたが、正しい方向へ進んでいることを願っています。これまでの所は目標通りです。

    ステファン・サラザン:
    私にとって今日は順調で、特筆すべきことはありません。いくつか大きく変えたセットアップを試し、興味深いデータが得られました。雨が降った時のことも考えておかなければなりません。TS040 HYBRIDの感触はとても良いので、決勝レースで雨が降れば、天候が我々に味方してくれることもあるでしょう。

    マイク・コンウェイ:
    今日の2回の公式練習セッションでは、主にTS040 HYBRIDのバランスについての作業と、オースティンで学んだことを活かすべく試しました。感触は良かったのですが、予選や決勝レースへと向上の余地があります。週末に向けて雨の可能性があるので、そのための準備もする必要があるでしょう。

  • FIA 「F1とル・マン24時間レースのバッティング回避は不可能だった」

    FIA 「F1とル・マン24時間レースのバッティング回避は不可能だった」

    FIA会長のジャン・トッド会長が、2016年にはF1とル・マン24時間レースの開催日が重なってしまった経緯を説明した。

    今年は早い段階からバーニー・エクレストンが作成した2016年の暫定F1カレンダーがリークされていたが、2016年に過去最多となる年間21レースが組み込まれたことにより、これまで4週間で設定されていた夏休みが短縮されていた。

    これに対して、F1チームから苦情が出たことを受け、夏休みを長めに設定し直した新カレンダー案が提出され、FIAの世界モータースポーツ評議会で承認された。

    だが、修正版F1カレンダーでは、2016年にアゼルバイジャンで初開催されるヨーロッパGPと、WEC(世界耐久選手権)の1レースとして設定されている有名なル・マン24時間レースが同じ週末に開催されることになっている。

    今年、フォース・インディアのニコ・ヒュルケンベルグが、F1とかけもちでル・マン24時間レースに出走し、初参戦で見事に初優勝を飾ったことが大きな話題となった。

    ニコ・ヒュルケンベルグは、2016年にもル・マン24時間に参戦してタイトルを防衛したいと語っていたが、現在の2016年のF1カレンダーでは、その実現は不可能ということになる。

    これに対して、F1ドライバーが他のカテゴリーのレースに出走することを好ましく思っていないバーニー・エクレストンが、わざと日程がバッティングするように仕向けたのではないかと考えている者もいる。

    一方では、F1とWECの両シリーズを統括するFIAが、F1とル・マン24時間レースの日程が重ならないようにする努力を怠ったと批判する声もある。

    FIA会長のジャン・トッドは「ル・マンに関してはできる限りの保護している。だが、我々としては他の分野に対してもその収益や置かれている立場などに対して敬意を払わなくてはならない」と Auto Hebdo にコメント。

    「非常に多くの競技が行われているので、日程がバッティングすることを避けるのは不可能だ」

    「F1グランプリとル・マンに関してだが、24時間レースのゴール時間と重なるのを避けてF1レース(アゼルバイジャン)のスケジュールを組むことができるだろう。それが我々にできる最善の妥協だ」

    関連:2016年 F1カレンダー:世界モータースポーツ評議会が承認

  • ポルシェ、“走る実験室”と“スポーツカーのアイコン”でWEC富士へ

    ポルシェ、“走る実験室”と“スポーツカーのアイコン”でWEC富士へ

    ポルシェは、世界のモータースポーツ選手権の中で最も重要なレースのひとつであるFIA世界耐久選手権(WEC)全8戦の第6戦として富士スピードウェイにて10月11日の11:00に開催される6時間耐久レースに挑む。

    日本は、スポーツカーにとって成熟した市場であり、熱烈で知識の豊富なレースファンを抱えている。神聖な富士山の麓にあるこのサーキットでは、数多くのポルシェ レースカーが歴史を刻んできた。

    富士のコースレイアウトは、レースチームに特別な課題を突き付ける。極めて長いストレートでは車速が上がるが、それに続く16個のコーナーの中には極めてタイトなものも含まれ、車両には異なるセッティングが要求される。ポルシェは、2種類の車両でこの課題に挑む。

    最高峰のLMP1(ル・マン・プロトタイプ・クラス1)のポルシェ919ハイブリッドは、シリーズ戦の連勝記録を伸ばすことを目指している。約1,000PSのシステム出力を発生する軽量な870kgのハイブリッドガソリンレーサーは、今シーズンこれまでにル・マン24時間をはじめ、それに続くニュルブルクリンクと米国での6時間レースで優勝している。ポルシェは、アウディとトヨタに先行してマニュファクチュアラー部門をリードし、ドライバー部門でもトップを射程圏内に捉えている。

    ポルシェは同じWECレースにおいて、市販車ベースのレーシングカー専用のGTクラスにポルシェ911 RSRも参戦させている。このカテゴリーでワークスチームから出走する911 RSRは、フェラーリにわずか2ポイント差まで迫っており、ポルシェのワークスドライバーであるリヒャルト・リーツは、ドライバー部門をリードしている。

    919と911には大きな違いがあるにも関わらず、いずれのレーシングカーも日本のポルシェファンの間で絶大な人気を誇る。最先端のテクノロジーを採用したル・マン・プロトタイプは、とりわけハイブリッド車に強い関心のある日本人の目を引き付けている。特にそのドライブコンセプトは、31台の中で最も革新的。919のガソリンエンジンは、ターボチャージャー付きの2リッター4気筒という小排気量ながら、500PSの出力を発生し、ポルシェがこれまでに作った中で最も効率的なエンジンとみなされている。しかし、それだけではない。919ハイブリッドには、2つの異なるエネルギー回生システムが装備されている。ポルシェはこれらを用いて、日常走行のより良い未来に向けて取り組んでいる。排気ガス流から取り出されたエネルギーは、2基目のタービンにより電気エネルギーに変換される。フロントアクスルでは、運動エネルギーが制動時に回収され、これらの回生システムがリチウムイオンバッテリーに充電され、ドライバーは、ここに蓄えられたエネルギーをスイッチひとつで放出することができる。こうして400PSを超える出力の電気モーターがフロントアクスルを駆動し、919を4輪駆動車にしている。

    しかし、純粋なパワーだけが、この特別な世界選手権の目的ではない。厳格な燃費規制がエンジニアに発想の転換を余儀なくさせる。そして、まさにこれこそが、ポルシェの参戦理由。LMP1プログラム責任者フリッツ・エンツィンガーは次のように述べている。

    「ポルシェにとって勝つことは重要ですが、長期的に見れば、こうした勝利は記念写真のようなものです。開始当初より919ハイブリッドの最も重要な役割は、『走る実験室』として将来の市販車の役に立つことでした。」

    しかし、レーシングカーと市販車の間の技術的なつながりは、市販車に近いGTクラスのポルシェ911 RSRにおいてよりいっそう密接。この車は、世界で最も多く販売され、最も成功を収めたレーシングスポーツカーの象徴であり、第7世代の911スポーツカーをベースにしている。全ての911と同じく、911 RSRのボディは、シュトゥットガルト−ツッフェンハウゼン工場の組み立てラインから生み出されている。特に、軽量設計やエアロダイナミクスなどのエネルギー効率の分野において、モータースポーツは、体系的かつ継続的に市販車の開発に取り入れられる。日本では熱烈なファンが911を待っている。

    ポルシェのモータースポーツ部門責任者フランク=シュテッフェン・バリサー博士は、次のように述べている。

    「私達は、とりわけ2ドアスポーツカーとフラッグシップの911により、日本市場で大きな成功を収めています。」

    ポルシェジャパンの販売台数は、2014年に大きく増加したことで、初めて5,000台の大台を超えた。そして2013年以降、リアエンジンおよびミッドシップエンジンのスポーツカーの販売台数が、再び歴史的な規模に達した。これが、好調な年間実績に大きく貢献した。2015年上半期を見ても、2ドアスポーツカーの日本における販売は好調。

    バリサーによれば、「ポルシェ911にとって、こうした成功を際立たせるのに、サーキットで強力なライバルを上回る戦闘力を見せることほど確実な方法はありません」

  • 日産、2016年にNissan GT-R LM NISMOで世界耐久選手権に復帰

    日産、2016年にNissan GT-R LM NISMOで世界耐久選手権に復帰

    日産は、2016年のFIA世界耐久選手権(WEC)にNissan GT-R LM NISMOを復帰させると発表。チームは6月に行われたル・マン24時間以降、ル・マンで起きた技術的問題の解決に向けてテストに取り組み、LM P1復帰への開発プログラムを進めてきた。

    チームは人員の強化も図った。ベン・ボウルビーに集中していた業務を軽減するため、メキシコ日産からマイク・カルカモが新たにチームに加わり、チーム代表に就任した。

    「ベンがやっていた業務量は膨大です。マシンをデザインし、レースやテストのオペレーションも担当していました。これは、誰がやったとしても、なかなかこなせる量ではありません」とマイク・カルカモは語る。

    「特に、マシンコンセプトは開発に高いレベルを要求するものでした。私のこれまでの、日産のエンジニアリングプロセスやプロジェクトをプランニングしてきた経験は、ベンをサポートし、チームがマシン製作により集中できるようになるでしょう。新しい形のマシンの性能を引き出すには多くの時間がかかりますが、我々の挑戦を明確にし、さらに高いレベルに達するための基盤を作っていきます」

    ル・マン以降、チームはマシンに対しいくつかの変更を加えているが、オリジナルデザインは維持する。チームは、テキサス州オースティンにあるサーキット・オブ・ジ・アメリカで、ハリー・ティンクネルとオリビエ・プラがステアリングを握り、2日間のテストを行った。
    。

    このテストはKERS(エネルギー回生システム)なしでの走行となった。タイヤは、ル・マン後にさらに変更を加えたものではなかったが、以前ここで走行した時に比べマシンは速くなり、信頼性に関する問題は出なかった。

    「我々は最高レベルで戦うことにすべての力を注いでいます。そこで勝てなければ喜ぶことはできません」とニスモ代表取締役社長兼最高経営責任者(CEO)宮谷正一は語る。

    「LM P1への挑戦を進めている間にも、ヨーロッパではブランパン耐久シリーズのプロクラスでNissan GT-R NISMO GT3とともにドライバーズタイトルを獲得しました。また、日本では昨年に続きSUPER GTのGT500クラスでの年間タイトルを狙っています。レースは私たちのDNAの一部であり、それを目指して我々は進んでいきます」

    ニスモのグローバルヘッドオブブランド・マーケティング&セールス、ダレン・コックスは加えて、「マイクをチームに迎え、我々のマシンは技術的な問題を解決し飛躍するでしょう。2016年に照準を定め、マイクがプロジェクトを支え、ベンとチームが我々の目標とするレベルまでマシンの力を引き上げてくれると思っています」と述べた。

  • トヨタ、ホームレースとなるWEC第6戦 富士6時間レースへ

    トヨタ、ホームレースとなるWEC第6戦 富士6時間レースへ

    10月11日(日)、富士スピードウェイでFIA世界耐久選手権(WEC)第6戦 富士6時間レースが行われる。

    TOYOTA GAZOO Racingは、トヨタのホームコースでのレースに2台のTS040 HYBRIDで臨む。

    霊峰・富士の麓に位置する富士スピードウェイでは、2012年からWEC富士6時間レースが開催されてるが、TOYOTA GAZOO Racingは、過去3年のレースをすべて勝利で飾ってきた。特に昨年は1-2フィニッシュを飾り、記念すべき世界耐久選手権王者への道を駆け上った。

    昨年の富士6時間レースでは、アンソニー・デビッドソンとセバスチャン・ブエミが勝利を挙げ、ドライバーズ・タイトル獲得に向けての礎とした。今年はこの2人に2012年、13年の勝者である中嶋一貴が加わり、TS040 HYBRID #1号車を操る。

    中嶋一貴と組んで富士6時間レースで過去2勝を挙げているアレックス・ブルツは、今年はステファン・サラザン、マイク・コンウェイと共にTS040 HYBRID #2号車を走らせる。コンウェイはTOYOTA GAZOO Racingの一員として初めての富士スピードウェイ出場となる。

    富士スピードウェイは16のコーナー、1.475kmにも及ぶ長いメインストレートを備えた、1周4.563kmの国際サーキット。1965年に開場した当時、第1コーナーには巨大な30度バンクが待ち受けていたが、1974年にバンクは廃止されている。1976年に日本で初めてF1日本グランプリがこの富士スピードウェイで開催されたことは、日本のモータースポーツにおけるマイルストーンとなっている。2000年にトヨタ自動車が富士スピードウェイの経営に加わって以来、大幅な改修がなされ、2007年と08年の2年間、再びF1日本グランプリが開催されたことはまだ記憶に新しい。

    F1グランプリでも有名になったこの富士スピードウェイfsが、実はスポーツカー(耐久)レースの長い歴史で彩られている。特にトヨタにとれば特別な場所ともいえる。1967年に初めて開催された富士1000kmレースでは、トヨタ2000GTが見事な優勝を飾っている。また、それ以後2年間にわたり、トヨタの象徴的なレースカー、TOYOTA7が勝利を挙げている。また、富士におけるスポーツカーレースは、1982年から7シーズンに渡ってWECのカレンダーに組み込まれ、そのうちの3年間はWSPC(World Sports Prototype Championship=世界スポーツプロトタイプ選手権)という名称で開催された。

    今週末に開催される富士6時間レースは、10月9日(金)に行われる2回の公式練習に始まり、10日(土)には公式練習と公式予選が行われる。決勝レースは11日(日)午前11時にスタートする。

    佐藤俊男 チーム代表
    ホームレースとなる富士スピードウェイでのレースは、我々にとって毎シーズンもっとも大事な戦いのひとつです。 日本のファンの皆さんからはいつも熱い応援を頂き、温かく迎えて頂いていることに心から感謝致します。 これまでの3年間、富士では非常に良い成績を収めることが出来ておりますので、今年も出来る限りのプッシュをしていきます。  尚、我々のハイブリッドシステムを開発している東富士研究所が富士スピードウェイのすぐ近くにありますので、今週末は開発に携わった仲間たちにTS040 HYBRIDの戦う姿を見てもらえる貴重な機会になります。彼らのサポートとともに、多くのトヨタ自動車社員の方々やトヨタグループのパートナーの皆様にも、現地で応援頂ける事、大変ありがたく思っています。チーム一丸となって臨みます。

    アンソニー・デビッドソン (TS040 HYBRID #1)
    富士でのホームレースが楽しみです。ファンの皆さんと、応援に駆け付けてくれたトヨタ自動車の仲間達にも良いレースを見せたいと思います。我々は、富士では無敗という素晴らしい記録を持っています。またウィニングランを、というには厳しい挑戦だと思いますが、まだまだ分かりません。この季節の富士の天気は予想し辛く、ウェットコンディションになれば流れは我々に有利に向いてきます。あらゆるチャンスをものにするべく、全て出し切ります。

    セバスチャン・ブエミ (TS040 HYBRID #1)
    富士は我々のホームレースなので、いつも特別な思いがあります。3連覇という凄い記録がありますが、残念ながら今年は良い結果を残すのが少々厳しいことも分かっています。救われるとすれば富士の天候でしょう。我々のファンや大勢のトヨタ社員の前で走るのですから、とても気合が入ります。レースには前向きに立ち向かって行きますし、この週末は最高の結果を出せるよう全力を尽くします。

    中嶋一貴 (TS040 HYBRID #1)
    私にとって富士はWECシリーズの中でも大きな意味を持っています。耐久レースの長い歴史がある富士スピードウェイで、日本のファンの皆さんを前にLMP1で走るのは素晴らしいことです。富士は私の大好きなサーキットのひとつで良い思い出がたくさんあります。私自身のWEC初優勝が2012年の富士、というのもそのひとつです。このサーキットは良く知っており、普段は得意としています。今シーズンのスーパーフォーミュラでは、7月に表彰台にも上がっています。外食時には、チームメイトに代わって注文もしなければいけませんが、それも含め、チームメイトに日本を紹介するのも、また楽しみです。

    アレックス・ブルツ (TS040 HYBRID #2)
    富士はスポーツカーレースの長い歴史を持つ偉大なサーキットです。難しいコースで、正しいセットアップを見出すのは驚くほど大変です。非常に長いストレートと高速コーナー、そして後半のトリッキーなセクターと、バラエティに富んだレイアウトです。そのため、ドライバーにも、エンジニアにとっても正しいセッティングを見出すのは挑戦であり、公式練習セッションが重要です。富士は我々のホームレースであり、我々のファンとトヨタ関係者のためにも、良いレースを見せられることを楽しみにしています

    ステファン・サラザン (TS040 HYBRID #2)
    富士はシーズンを通しても好きなサーキットのひとつです。昨年我々は非常に力強いレースを見せることが出来たので、今年も楽しみです。日本はファンが熱狂的で、特にトヨタのドライバーとしてレースを戦うことは素晴らしい体験です。パドックでは常に多くのサインを求められ、多くのファンが応援してくれていることを実感出来、とても嬉しいです。集まってくれた多くのファンが楽しめる、素晴らしいレースを見せられることを期待しています。

    マイク・コンウェイ (TS040 HYBRID #2)
    私にとって、トヨタドライバーとして初めての訪日となりますが、待ち切れません。2013年にはLMP2チームの一員として日本で戦っており、レースファンの熱心さは知っています。今回のレースへ向け、シミュレーターでの練習は積んで来ており、準備はできています。トヨタにとってのホームレースを経験することを楽しみにしています。ハイブリッドシステムが開発された東富士研究所を訪問出来るのも楽しみです。過去我々は富士で強さを示しているので、全力を尽くし、好結果を目指します。

  • 日産、残りのWECシーズンも参戦見送りを決定 – 2016年に再始動

    日産、残りのWECシーズンも参戦見送りを決定 – 2016年に再始動

    日産は、今シーズンの世界耐久選手権の残りのレースへの参戦を見送ることを決定。2016年にGT-R LM NISMOで復帰することを明らかにした。

    日産は、6月のル・マン24時間レースでGT-R LM NISMOをレースデビューさせたが、技術的なトラブルに遭遇。8月には問題解決のために当面のレースプログラムを見合わせることを発表していた。

    その決定は、ニュルブルクリンク、オースティン、富士でのレースまでだとみられていたが、日産は11月の上海とバーレーンのレースも欠場することを選んだ。

    日産は、フロントエンジン・前輪駆動、狭い後輪に8MJのハイブリッドシステムを搭載するGT-R LM NISMOの当初のコンセプトの立て直しに取り組んでいる。

    日産の広報担当は「エネルギー回生システムの開発はしばらくの間、進行しています」とコメント

    「最初のダイナモテストは年末前になると予想されており、クルマで走らせる前に完全なダイナモサイクルに入ります」

    レースで作動しなかったToroTrakによって設計・製造されたシステムに代わり、新しいサプライヤーで開発が行われていると理解されている。

    日産のLMP1組織は、ベン・ボウルビーに代わり、日産メキシコからNISMOに異動したマイク・カルカモが新チームプリンシパルに就任。組織が再編成されている。ベン・ボウルビーは、テクニカルディレクターの役割に集中している。

    「ベンがやっていた業務量は膨大です。マシンをデザインし、レースやテストのオペレーションも担当していました」とマイク・カルカモは述べた。

    「これは、誰がやったとしても、なかなかこなせる量ではありません。特に、マシンコンセプトは開発に高いレベルを要求するものでした」

    「私のこれまでの、日産のエンジニアリングプロセスやプロジェクトをプランニングしてきた経験は、ベンをサポートし、チームがマシン製作により集中できるようになるでしょう。」

    日産は先週、オースティンでテストを実施。オリビエ・プラとハリー・ティンクネルが運転した。

    日産は、ル・マンでハイブリッドパワーなしで走行したGT-R LM NISMOは「以前よりもかなり速くなっており、重大な信頼性トラブルはまったく発生しなかった」と声明で述べた。

  • ジェンソン・バトン、F1引退後はWECに転向?

    ジェンソン・バトン、F1引退後はWECに転向?

    ジェンソン・バトンは、F1キャリアがいつ終わるかについては言及を避けているが、F1引退後はWECでレースをすることは“考えられる”と述べた。

    F1シンガポールGP後、ジェンソン・バトンは、将来について決断を下したと述べ、もはやF1を楽しめていないことを示唆。鈴鹿でF1引退を発表すると噂されたが、現時点では2016年の状況についてコメントを控えている。

    しかし、どこかの段階でWECでレースをすることを想像することはできるかとの質問、ジェンソン・バトンは、かつては除外していたWECへの熱が増してきたと述べた。

    「適切な状況であれば、将来それをすることは考えられる」とジェンソン・バトンは AUTOSPORT にコメント。

    「ここ2年間にわたって多くのレースを見てきたし、チームの雰囲気が気に入っている。大規模なチームイベントだよね」

    「24時間レースで優勝を成し遂げることは、全てのドライバーが大好きだろうと思う。非常に特別な業績だ」

    「確かに将来WECで自分がレースをしていることを考えられるね」

    “適切な状況”について詳細を尋ねられたジェンソン・バトンは「適切なチームだね。全てが揃っていて、LMP1でレースをする適切な機会だ」とコメント。

    しかし、2016年にポルシェからオファーがあったら魅力的かとの質問にはコメントを避けた。

    マクラーレンのジョナサン・ニールは、ジェンソン・バトンにチームに残ってほしいが、まだ交渉中であることを明らかにし、「ドライバーがチームにいたくないのであれば、それを尊重しなければならない」と認めている。

    ジェンソン・バトンは、マクラーレンとの議論のステータスを詳しく述べることは拒否した。

    「来年について付け加えることは何もないよ」とジェンソン・バトンは述べた。

    「それについては十分に話したと思う」

    2016年の決定において鍵となる要因は何かと質問されたジェンソン・バトンは「成功するかどうか、それが最も重要だ」と述べた。