カテゴリー: トヨタ

  • トヨタ:ニュルブルクリンク24時間耐久レース 決勝レポート

    トヨタ:ニュルブルクリンク24時間耐久レース 決勝レポート

    TOYOTA GAZOO Racingは、2017年5月25日(木)から28日(日)にかけてドイツ、ニュルブルクリンクで開催された第45回ニュルブルクリンク24時間耐久レースにLEXUS RC(170号車:井口卓人/松井孝允/蒲生尚弥/矢吹久)で参戦し、SP3Tクラス2位、総合26位で完走した。

    25日(木)の予選1回目、26日(金)の予選2回目を終え、LEXUS RCは9分02秒157を記録し、SP3Tクラス2位、総合52位で決勝を迎えた。

    157台が参戦した決勝レースは、27日(土)現地時間15時30分にスタートし、LEXUS RCは井口選手がステアリングを握った。その後、ドライバーは松井選手、蒲生選手、矢吹選手とたすきをつなぎ、順調に周回を重ねた。約6時間経過した頃、他車との接触でボディにダメージを受けたが、手際の良いピット作業によりコース復帰。その後、完全に日が落ち、ナイトセクションに入ったが、大きなトラブルもなく走行を続け、スバル、アウディとSP3Tクラス上位争いを演じた。クルマが順調に走行する中、社員メカニックとエンジニアは自分たちの役割を確実に果たし、約14時間経過して28日(日)の日の出を迎えた。最終スティントは松井選手がドライブし、28日(日)15時30分にチェッカーフラッグは振られ、LEXUS RCはSP3Tクラス2位、総合26位でフィニッシュ。昨年無念のリタイアとなった雪辱を果たした。

    また、TOYOTA GAZOO Racing THAILAND(TOYOTA MOTOR THAILAND)から参戦したCOROLLA ALTISは、TOYOTA GAZOO Racingドライバーの木下隆之選手がドライバーを務めた124号車がSP3クラス9位(総合116位)、123号車が同クラス8位(総合115位)でフィニッシュした。

    2007年に開始したこの活動も今年で11年目を迎え、これまで活動に参加してきた社員メカニックおよびエンジニア、車両評価ドライバーは、レース活動での知見を生かし、さまざまな車両開発の現場で活躍している。過去には、LEXUS LFAやTOYOTA 86、TOYOTA C-HRが参戦し、その後の市販車としての性能向上、商品性向上に生かしてきた。ニュルブルクリンク24時間耐久レースへの挑戦は「人を鍛え、クルマを鍛える」ことが目的であり、TOYOTA GAZOO Racingの活動の原点である。

    井口卓人

    目標だった“完走”を達成したのは嬉しいですが、“勝ち”も見えていたので悔しさもあります。ただ、「また来年、勝ちに来なさい」とニュルに言われたような気がします。実はレース中にトラブル続きだったテストを思い出し、あのLEXUS RCがアウディTT RSやスバルWRX STIと戦える所に来たと実感しました。エンジニア、メカニックが頑張ってくれたので、僕らも攻めの走りができたと思います。

    矢吹久 (トヨタ自動車社員)

    普段の車両開発業務とは違い、極限の状態で他のドライバーと競い合って走ることで、私が普段気にしている「どのような路面」、「どのような状況」、「どのような速度域」でも安心、安全に気持ち良く運転できることは、レーシングカーも量産車も同じ事が解りました。今回LEXUS RCに乗っていいクルマだと感じた部分はたくさんあります。しかしナンバー付きモデルにそのままにフィードバックするのは難しいので、市販車に落とし込んだときのアイデアを考え、トライし続ける事を、いつもの職場に戻り挑戦し続けたいです。

    平田泰男 チーフメカニック(トヨタ自動車社員)

    レース中のルーティン作業や準備は全て若手メカニックの自主性に任せました。個人個人ではまだまだ課題はありますが、みんなで協力することでパワーが引き出せ、本当によくやってくれたと思っています。ただ、彼らはこれが本業ではないので、元の職場に戻った時に、「与えられたからやる」ではなく「自分から提案してやる」と言う気持ちを持って業務を行なって欲しいです。ここでは出来ていたわけですから必ずできるはずです。

    茶谷 圭祐 車両エンジニア(トヨタ自動車社員)

    24時間止まることなく走り続けたことは嬉しいですし、この活動に関わった方・応援してくれた方を含めてチームメンバーには本当に感謝しています。レース中もチーム内では作業の無駄を1秒でもなくし、1秒でも速く、1秒でも長くながく走るアイデアを出し合い実施していました。その結果、最後はトップに迫ることができ、最後の最後まで極限の状態を保ち、ニュルでクルマと自分達を鍛え合えることができました。今回得た経験・技術を元にメンバーの職場にいい刺激を与え、もっといいクルマづくりを加速させてくれると、信じています。

    友山 茂樹:GAZOO Racing Company President

    順位よりも24時間走り切り、完走できたことが嬉しい。ドライバー、メカニック、エンジニア、サポートスタッフがそれぞれの役割を果たし、心ひとつにたすきをつないだ結果だと思う。この活動を支えてくださったサプライヤー企業およびパートナー企業の皆さま、応援してくださった多くのファンの方々に感謝します。そして、ニュルに挑戦し続ける同士であるスバルさんとの競い合いで、我々は多くの刺激と学びを得ることができました。スバルさんの結果はとても残念でしたが、感謝と敬意を表したいと思います。トヨタの「もっといいクルマづくり」と、それを支える「人づくり(人材育成)」に終わりはありません。「人を鍛え、クルマを鍛える」ために、これからもニュルへの挑戦を続けていきたい。

  • トヨタ:スーパーフォーミュラ 第2戦 岡山 レース2レポート

    トヨタ:スーパーフォーミュラ 第2戦 岡山 レース2レポート

    スーパーフォーミュラ第2戦岡山大会のレース2は、3番手スタートから早めのピット作戦を採った関口 雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が圧倒的な速さで首位に立ち今季初勝利。ポールスタートの石浦 宏明(P.MU/CERUMO・INGING)が2位、アンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM’S)は3位で連続表彰台。トヨタエンジン搭載車が今大会の2レースともに表彰台を独占した。

    28日(日)は朝から雲一つ無い快晴。午前9時20分よりノックアウト方式の予選が開始された。

    Q1(20分)では、混雑を避けるために少しでも早くコースに出ようと、セッション開始の8分前から多くの車両がピットロードで待機。セッション序盤から各車積極的にアタックに入った。一方、あえてコースインを遅らせる作戦に出た山下健太(KONDO RACING)がQ1前半トップタイムをマークした。

    全車一旦ピットに戻り、残り7分半あたりから再びコースへ。セッションが残り1分半ほどになったところで小林可夢偉(KCMG)がトップ、中嶋 一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)が2番手につけた直後、2コーナーの立ち上がりでニック・キャシディ(KONDO RACING)がコースアウト。セッションは赤旗中断となってしまった。

    残り2分半でのセッション再開となり、各車は一発アタックに。石浦がトップタイム、ロッテラーが3番手に飛びこみ、最後は関口が1000分の2秒差で10番手に飛びこみQ2進出を決めた。

    一方で、国本 雄資(P.MU / CERUMO・INGING)はタイムアップを果たせず13番手でQ2進出ならず。フェリックス・ローゼンクヴィスト(SUNOCO TEAM LEMANS)が15番手、ヤン・マーデンボロー(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が16番手、キャシディが17番手でQ1敗退となった。

    予定よりも10分遅れで開始されたQ2(10分)は一転、セッション開始から2分ほどは誰もコースへ出ないまま推移。セッション終了ぎりぎりでのタイムアタックでタイムシートが塗り替えられていった。

    チェッカー直前、一旦は山下がトップタイムをマークしたが、ここ岡山のコースレコードホルダーである石浦が貫禄のアタックを見せ、ただ一人1分13秒台に入るアタックでポールポジションを獲得。惜しくもルーキーでのポール獲得はならなかった山下だが、デビュー3レース目にして2番手につけてみせた。

    山下に0.03秒及ばず関口が3番手。以下4番手ロッテラー、6番手小林、8番手大嶋 和也(SUNOCO TEAM LEMANS)、9番手中嶋一貴と続いたが、この4番手から9番手までの6台は僅か100分の6秒の中に入るという、近年のスーパーフォーミュラを象徴する僅差の予選となった。

    予選を終えたあとも好天は続き、決勝スタートとなる午後2時25分の時点では、気温27度、路面温度は41度と強い日差しで汗ばむほどの気候の中、51周で争われるレース2のスタートが切られた。

    最前列の石浦、山下が順当なスタートを切る一方、3番手グリッドの関口は抜群のダッシュを決めたロッテラーの先行を許すことに。また、7番手スタートの中嶋一貴がアトウッドコーナーでコースオフ。最後尾へと順位を落としてしまった。

    1周目を終えたところで、後方スタート勢をメインに多くの車両が早くもピットイン。4位からピットに入った関口は、ピットイン勢では先頭でコースに復帰すると、前車との間に大きな空間が空いたこともあり、周回毎にファステストタイムを更新する猛烈なペースで周回を重ねていった。

    これを見て、2周後には3位につけていたロッテラーもピットイン。首位を行く石浦は、関口がハイペースで追い上げていることを知って,こちらもプッシュを続け、それぞれ見えないライバルとのタイム差を計算しながらの、直接ではないバトルが続いた。

    序盤ピットに入らず走行を続けたのは首位石浦、2位の山下、そして6番手スタートの小林、後続勢がほとんどピットインしたことで前の空いた15番手スタートのローゼンクヴィストが4位に浮上し、ハイペースでじりじりと前との差を詰めていった。

    ローゼンクヴィストの猛追を受けることとなった小林は20周終了時にピットイン。ピットイン組の4位でコースへ復帰。

    山下は31周終了時、石浦が33周終了でピットへ。石浦は関口の10秒後方、ロッテラーの1秒前でコースに復帰。山下はピットで左リアタイヤの交換に手間取りタイムロス。小林の後、7位へとポジションを落としてしまった。

    ピットインした石浦は、交換したばかりのタイヤの優位性を活かし、ファステストラップを更新しながら追い上げ。関口との差を詰めていった。

    38周目、2コーナーの立ち上がりでクラッシュが発生し、セーフティカーが導入。このタイミングでローゼンクヴィストはピットイン。ロッテラーの後方、4位でコースに復帰した。

    レースは残り9周で再スタート。関口は好ダッシュを決めて2位石浦との差を一度は1.4秒まで広げたが、その後石浦が再び追撃を開始。47周目にはテール・トゥ・ノーズに。その後方でも3位のロッテラーにローゼンクヴィストが迫り、レース終盤、激しいバトルが各所で展開された。

    関口は何度も石浦に迫られながらも逃げ切り、トップチェッカー。昨年のSUGOラウンド以来、通算3勝目を挙げた。関口はレース1で2位、レース2で勝利と、今大会最大ポイントを稼ぐこととなった。

    石浦は2位。ロッテラーが3位で両レース表彰台。4位には15番手スタートから11ものポジションアップを果たしたローゼンクヴィストが入り初ポイント獲得。小林はファイナルラップにファステストタイムをマークする速さを見せ5位。山下は6位でレース1に続き連続ポイント獲得となった。

    今大会の結果、1位/3位のロッテラーが12ポイントでランキング首位に浮上。開幕戦で勝利した中嶋一貴が1ポイント差の2位、石浦が1.5ポイント差の4位、関口が2ポイント差の5位と僅差での争いが続いている。

    関口雄飛 (ITOCHU ENEX TEAM IMPUL 19号車)

    前回勝った昨年のSUGOは、もちろん良いクルマというベースはあったが、自分でも良い走りが出来て100点満点の内容で、ある意味自分で勝ち取ったという感覚はあった。しかし今回はまたスタートを失敗してしまい、チームが用意してくれた良いクルマと、良い作戦で勝たせてもらったという感じで、本当に感謝している。ピットインのタイミングについては、監督やエンジニア、色々な意見があって悩みに悩んだが、最終的にグリッド上で1周目に入ることを決めた。1周目に入ったことで、その後2周目、3周目に入る車に抜かれる可能性があったので、ピットアウト直後の数周でオーバーテイクシステムを4つ使うなどとにかくプッシュした。スタートでミスをしたので、挽回するにはそこしかないと100%プッシュし、ほぼミスなくハイペースで周回出来た。最後は石浦選手のペースが速かったが、ミスさえしなければ絶対に抜かれないのは分かっていた。勝てたのは嬉しいが、スタートは今後の大きな課題だ。

    石浦宏明 (P.MU / CERUMO・INGING 2号車)

    今日は悔しいが完敗だ。スタートでトップに立ち、前に車がいない状態であれば、自分のペースで可能な限りプッシュし、そのまま逃げ切れると考えていた。しかし、先にピットに入った組の先頭にいた関口選手が、ピットアウト直後から僕よりラップペースが速いと無線で聞いて、見えない関口選手と戦っているという意識で、途中2,3度コースアウトしそうになったくらいずっと100%でプッシュした。それでも彼の方が若干速いという状況は分かっていたが、やれるだけやるしか無いという気持ちでプッシュし続けた。最後にセーフティカーが入ったあと、こっちの方がタイヤの状況がいいというのは分かっていたので、可能な限りプッシュしたが、40周以上走ったタイヤとは思えないような関口選手のペースだったので残念ながら抜けなかった。本当に今日は完敗と言うしかない。

    アンドレ・ロッテラー (VANTELIN TEAM TOM’S 36号車)

    まずまずの結果だ。正直言ってスタートで先頭に出られなかったのは大きい。とはいえ3位は悪い結果ではない。関口選手が1周目でピットインしてハイペースで周回し始めたのを見て、2周後にピットインしたが、既にギャップは大きくなってしまっていた。レースを通して若干ブレーキに不調を抱えていたのもあるが、とりあえず3位という結果には満足している。セーフティカー導入後は、後から新しいタイヤのフェリックス(ローゼンクヴィスト)に攻められたが面白いバトルだった。

  • トヨタ:スーパーフォーミュラ 第2戦 岡山 レース1レポート

    トヨタ:スーパーフォーミュラ 第2戦 岡山 レース1レポート

    5月27日(土)、2レース制として開催されたスーパーフォーミュラ第2戦岡山大会のレース1予選と決勝が行われ、2番手グリッドから抜群のスタートで首位を奪ったアンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM’S)が独走し、今季初勝利を挙げた。ポールポジションを獲得した関口 雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)はスタートでロッテラーにかわされたが、最後までロッテラーを追い、2位。3位にはルーキーのニック・キャシディ(KONDO RACING)が入り、デビュー2戦目にして初の表彰台を獲得した。

    27日(土)のレース1予選は、通常のノックアウト方式ではなく、20分間1セッションのベストタイムによりグリッドが決定。各車セッション開始の6分以上前からピットロードで待機し、午前10時30分、気温22度、路面温度32度のコンディションでセッションが開始されるとともに一斉にコースへ。各車まずタイムをマークしてピットへ戻り、残り7分を切ったあたりから再アタックに入った。

    19台同時のアタックとなり、狭いコースでクリアラップを取るのに苦労する中、他車よりも早めにコースインする作戦が功を奏した関口が圧巻のアタックを見せ、2番手にコンマ5秒以上の大差をつけポールポジションを獲得。関口に続いてコースインしていたロッテラーが2番手で最前列に並ぶこととなった。

    終盤、各車がタイムを更新していき、目まぐるしく順位が入れ替わっていく中、ルーキーのキャシディが健闘を見せ3番手。スーパーフォーミュラ2戦目ながら2列目グリッドを確保して見せた。

    昨年ポールの石浦 宏明(P.MU / CERUMO ・ INGING)が4番手。ヤン・マーデンボロー(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が5番手。小林可夢偉(KCMG)が7番手、山下健太(KONDO RACING)も8番手と、ルーキー勢が気を吐いた予選となった。

    その一方で、ディフェンディングチャンピオンで岡山を得意とする国本 雄資(P.MU / CERUMO ・ INGING)は10番手、開幕戦で圧勝して見せた中嶋 一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)は苦戦し11番手と厳しいポジションに。午前中のフリー走行でトップタイムをマークしたフェリックス・ローゼンクヴィスト(SUNOCO TEAM LEMANS)は、セッション終盤にスピンを喫し14番手。

    ポールの関口のみ大きく離れたタイムとなったが、2番手以降は15番手までがほぼコンマ5秒内に入るという僅差の争いの予選でトヨタ勢は上位を占めたものの、各チームは明暗の分かれる結果となった。

    予選の後、空はやや雲が増え、気温23度、路面温度31度というコンディションで午後3時半に30周スプリントで争われるレース1がスタート。最前列2番手のロッテラーが抜群のダッシュを見せ首位に浮上。ポールポジションの関口は2位、3位にキャシディと続く後方には、7番手からこちらも好スタートを決めた小林が4位へとジャンプアップ。

    5番手グリッドのマーデンボローがひとつ順位を落とし6位、8番手スタートの山下健太がひとつポジションを上げ7位と、ルーキーの2台がポイント圏内で序盤戦へ。

    一方で、2列目4番手グリッドだった石浦は、好スタートを切ったが1コーナー進入で行き場を失いポジションダウン。7位へ後退。11番手スタートの中嶋一貴が9位へ、国本雄資が10位、そして14番手スタートのローゼンクヴィストが2つポジションを上げた。

    序盤、首位で逃げるロッテラーは4周目に関口に対し1.25秒の差を付けたが、関口はその時点でのファステストタイムを更新しながらじりじり追い上げ、8周目には0.8秒差まで接近。しかし、狭い岡山で、前走車に近づくと乱気流の影響を受けることもあり、逆転までには至らず。

    レースはその後順位変動の無いまま推移。中盤以降、燃料が消費されて軽くなっていくと、各車の差も広がっていったが、6位のマーデンボロー、12位のローゼンクヴィストらは果敢に前車を攻め、観客を沸かせた。

    16周目には2.6秒まで広がったロッテラーと関口の差は、その後関口が再び少しずつ詰めて行ったが、最後は約2秒差でロッテラーがトップチェッカー。2015年最終戦レース1以来となる勝利を挙げた。ロッテラーは日本のトップフォーミュラで通算24勝目。

    関口は2位。3位にはスーパーフォーミュラデビュー2戦目のキャシディが入り、初の表彰台獲得となった。

    小林は惜しくも表彰台には届かなかったものの4位。マーデンボローが6位、山下が7位に入り、ルーキー3人がポイント獲得を果たした。

    石浦が8位、中嶋一貴は惜しくもポイント圏外の9位。国本が10位。ファイナルラップにファステストラップを記録したローゼンクヴィストは12位に終わった。

    アンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM’S)
    久しぶりに勝ててとても嬉しい。1年以上、ずいぶん間が空いてしまったが、ようやく勝てた。シーズン序盤に勝てたのは良いことだ。スタートで首位に立ったあとも、我々のクルマはとても調子が良く、ペースも安定していた。序盤は関口選手が接近してきたが、燃料が減って軽くなり、路面もラバーが乗って改善されていくとこちらの調子も更に良くなって、ある程度ギャップを築くことが出来た。とはいえ最後まで気の抜けないレースだった。車の調子はとても良いので、明日も前のグリッドから好スタートを決めたい。明日はピット義務があるとは言え、スタートが重要なことは変わらない。

    関口 雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)
    思っていた通りスタートがとても重要で、スタートで出遅れて2位になってしまったので、そこから抜くのはほぼ無理だと分かっていた。それでも精一杯頑張ったがやはり逆転は出来なかった。何度かプッシュもしたが、追い抜こうとして前に接近しすぎるとダウンフォースが抜けてしまうので難しかった。レースでのクルマの動きから、微調整したい箇所も見つかったので、明日の予選へ向けチームと話し合って変更し、明日のレース2もポールからスタートできるように頑張る。

    ニック・キャシディ(KONDO RACING)
    単調なレースだったが、結果には満足している。僕自身にとって2戦目のスーパーフォーミュラで表彰台に上がれたのは嬉しい。序盤の10周はタイヤなどの状況を見ながら、プッシュもしてみたが、前に近づくとペースが落ちてしまうのと、チームも私自身も、まだまだ学んでいる最中ということもあり、安定したペースでポジションを守ることを心掛けて走った。最後まで走り切って、チェッカーフラッグを無事に受けられてほっとした。

    関連:スーパーフォーミュラ 第2戦 岡山 レース1:アンドレ・ロッテラーが優勝

  • トヨタ:ニュルブルクリンク24時間レース 予選2回目レポート

    トヨタ:ニュルブルクリンク24時間レース 予選2回目レポート

    ニュルブルクリンク24時間レースの2日目となる、5月26日は予選2回目が行なわれた。昨日と同じく若干風が強いものの天気は快晴。ナイトセッションの予選1回目と比べると気温や路面温度は高くなるが、視界が圧倒的によくなることで昨日よりも更なるタイムアップも期待できる。

    予選2回目は9時30分から11時30分の2時間だが、15分ディレイし9時45分からのスタートとなった。

    昨日の予選1回目で4人のドライバーの規定周回となる2LAP計測はクリアしているため、今日は井口卓人選手のみが走行を行なった。

    エンジン制御の作り込みとセットアップの微調整、そして燃費チェックなどを行ないながらアタックを行なう予定だったが、コース上を走るクルマが少ないと判断し、予定を変更してアタックを決行。

    平田チーフメカニックのピットアウト指示も絶妙で、参戦台数の多さからニュルブルクリンク24時間レースでは難しいクリアラップに近い条件でのアタックにより、予選1回目のタイムを大きく更新する9分2秒157を記録。

    ここで、決勝グリッドを狙うためにアタックを行うチームであれば、ベストタイムを記録後は走行を終えるのだが、予選1回目でチェックできなかったエンジン制御の作り込みとセットアップの微調整、そして燃費チェックを行うために走行を続けた。それはこの挑戦の目的が「いいクルマづくり」だからである。

    井口選手はアタック後もクルマから降りることなく、予定されたメニューを全てこなし予選を終えた。

    結果はタイムアップを果たしたが順位は変わらずクラス2位。昨年、一昨年と、予選上位獲得には届かなかったが、この結果は井口選手の頑張りはもちろん、エンジニア、メカニックが改善を積み重ねながら、“早い”上に“安心して走ることができる”クルマに仕上げ続けてきたことによる“チーム力”の結果でもある。

    井口選手は「アタックのタイミング、タイヤの温まり具合を含め、平田チーフメカニックの的確な判断もあり、いい状況でアタックできました。クルマは速さと扱いやすさがあり、攻めていけるクルマに仕上がっています。決勝はラップタイムと燃費が重要となりますが、ドライバーはチームを信じて頑張るだけです」と語った。

    2007年からスタートしたニュルブルクリンク24時間レースの挑戦は、年を追うごとに内容や規模も大きくなっていったが、「人を鍛え、クルマを鍛える」という考えは不変である。

    この挑戦をスタートさせた成瀬は「大事なことは言葉やデータでクルマづくりを議論するのではなく、実際にモノを置いて、手で触れ、目で議論すること。そのためにはレースという場が最適」と語ったが、その想いは平田チーフメカニックを通じて若手メカニックやエンジニアにもしっかりと伝承されている。その結果、様々な作業に対して自発的に改善できるようになってきている。松井孝允選手は「メカニックも国内テストのときは戸惑っている部分があると感じましたが、今はリクエストに対しても的確に判断してくれるので凄く安心感があります。予選1回目のトラブル時もクルマから降りずに作業が完了、僅かなロスタイムでコースへ復帰できたのは彼らのおかげです」と語るように、ニュルブルクリンク24時間レースに挑む過程のなかで成長があった。

    予選2回目の時点で決勝用のセットアップとなっていたため、メカニックは最後の調整、整備を行なうのみ。明日からが本番なのでチームメンバーは早めに休息を取り、明日15時30からスタートする24時間の戦いに挑む。

    蒲生尚弥 選手

    去年のクルマは、トラブルでピットインした後、メカニックの皆さんが夜を徹して作業をしてくれたのですが、リタイヤという悔しい想いも経験しました。でも今年は違います。これまでは同クラスのライバルに“速さ”の部分では追いつくことができませんでしたが、ラップタイムは大きく向上していますし、より乗りやすく、より安定がある走りに仕上がっています。今年は24時間走り切ることはもちろんですが、今まで出来なかったトップ争いをして、極限状態での開発に繋げ、「いいクルマづくり」をしっかりと認識しながら頑張ります。本音を言えば“勝ちたい”という想いもあります。

    平田 泰男 チーフメカニック(トヨタ自動車社員)

    成瀬さんもモリゾウさんもいない初めてのニュルですが、自分たちがやるべきことは何も変わりません。メカニックはまだまだ足りないこともたくさんありますが、日に日に自分で見て判断できるようになっています。私に対する質問事項も「どうしましょう?」ではなく「こうしましょう」という自発的な発言も増えているので、成長を感じています。クルマは去年悔しい想いをした反省を活かしたアップデートによる進化が予選順位に表れていますが、それはクルマの開発をやり切った結果にすぎません。現時点ではトラブルは起きていませんが、決勝は何が起こるか解りません。ただ、クルマの状態はいいので、明日に向けて備えます。

  • トヨタ:ニュルブルクリンク24時間レース 予選1回目レポート

    トヨタ:ニュルブルクリンク24時間レース 予選1回目レポート

    160台以上の市販車をベースとしたレーシングカーが過酷な戦いに挑む、ニュルブルクリンク24時間レース(以下ニュル24時間)が開幕。5月25日にフリー走行、予選1回目が行なわれた。

    11回目を迎えるニュル24時間の挑戦だが、2007年に初参戦した際のテーマ「人を鍛え、クルマを鍛える」という原点に立ち返り、LEXUS RCの1台で参戦。3年目の挑戦となるLEXUS RCは、昨年のリタイヤの反省を活かしフルモデルチェンジと言っていいほどの改良が施された。

    これまで、3月25日のVLN1、4月22-23日のQFレースに参戦。どちらも大きなトラブルもなく順調にミッションをクリアしてきたが、本戦に向けてドライバーからフィードバックされた「サスペンション周りの干渉」や「アンダーステア傾向」、「立ち上がり時のエンジンのパワー不足」という課題に対し、サスペンション周りの問題はパーツを新規で製作、パワー不足はエンジン制御を変更し、ニュルブルクリンク24時間レースへと臨んだ。

    今年のニュルブルクリンクは珍しく晴天となり、気温は19度と暖かい陽気の中フリー走行が行なわれた。スタートは30分ディレイして16時15分からとなったが、4人のドライバーは、車両チェックや燃費計測、エンジン制御ソフトの変更などのテストメニューを消化するためにピットイン-アウトを繰り返しながらの走行を行なった。1つのピットを6チームで共用するため、非常に狭いスペースの中での作業となるが、メカニックの動きもいい。

    LEXUS RCが参戦するSP3Tは激戦区のクラスの1つで、3連覇を目指すスバルWRX STI以外に、スバルの連勝を阻む「アウディTTRS2」、ニュルブルクリンクで開発を進めるヒュンダイの高性能ブランド第1弾となる「i30N」、などを含めた12台がエントリーしている。また、総合優勝を狙えるGT3車両が戦うSP9クラスにはアウディ R8 LMSやBMW M6 GT3、メルセデス AMG GT3などのスーパースポーツや、SP3クラスには昨年LEXUS RCのドライバーであった木下隆之選手が、TOYOTA GAZOO Racing Team Thailandから、カローラアルティスで参戦している。

    予選1回目は20分ディレイして20時25分から23時30分の2時間55分に短縮。4人のドライバーはまず決勝でドライブするための権利となる2LAP計測をこなす。ニュルブルクリンクでは20時台はまだ明るいが、徐々に日が落ちてナイトセッションへと変わる。

    すっかり日が暮れた21時30分ごろ、松井孝允選手のドライブ中に「エンジンパワーがない」と言う無線連絡と共に緊急ピットイン。吸気系のトラブルで修復作業を実施。

    これまで「何もないことが怖いくらい」と順調だった中の突然のトラブルに、改めて気を引き締めるきっかけにもなった。 修理で約30分のロスタイムとなったが、ピットアウト後のマシンは問題なく走行を続けた。気温が下がり、タイミングを見計らって新品タイヤに交換し井口卓人選手がタイムアタックを行ない、9分10秒902を記録。クラストップのスバルWRX STIの1.465秒差のクラス2位を記録した。

    予選1回目の結果を元にマシンチェックを行ない、5月26日の9時30分から行なわれる予選2回目に挑む。予選2回目に向けては更にエンジン制御の作りこみとセットアップ調整を行なう。

    矢吹 久選手 (トヨタ自動車社員)

    今回初めてLEXUS RCに乗りましたが凄い進化を感じました。コーナリング性能はもちろん、ニュルブルクリンクのコースでもクルマが凄く安定しているので、いいクルマにしっかりと育っています。自分は普段はレーシングドライバーのように速く走るのではなく、このようなクルマの知見やノウハウを次のモデルにフィードバックする業務をしていますが、このマシンのエッセンスを今後出てくるクルマに盛り込み、レーシングスピードでも安心して走れるようなモデルに仕上げたいですね。

    茶谷 圭祐 車両エンジニア(トヨタ自動車社員)

    エンジニアはほとんどが今年からのメンバーで、シェイクダウンまでにまずは個々の部品の作り込みをしてきました。シェイクダウンも含めて国内テストでは不具合が多発しましたが、それらを国内テストで出し切って対策したことでニュルブルクリンクに持ってきた車はトラブルフリーでした。しかし、今回の予選1回目でトラブルが起きてしまいましたが、常に走らせるということを優先させたことで、復帰と原因究明が早くでき、予選を続けられました。逆を言えば、決勝前に壊れてよかったと思います。その後のアタックで予選2位を獲得できたのは、これまで我々のやってきた活動が正しかったことを証明できたと思っています。

  • 【WRC】 トヨタ:WRC 第6戦 ラリー・ポルトガル 最終日レポート

    【WRC】 トヨタ:WRC 第6戦 ラリー・ポルトガル 最終日レポート

    5月21日(日)、2017年FIA世界ラリー選手権(WRC)第6戦ラリー・ポルトガルの競技最終日デイ4がポルトガル北部で行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのユホ・ハンニネン/カイ・リンドストローム組(ヤリスWRC #11号車)が総合7位で、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(ヤリスWRC #10号車)が総合9位で、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(ヤリスWRC #12号車)が総合10位でフィニッシュ。初の3台体制で臨んだラリーで、幾多の困難を乗り越え全車が完走を果たした。

    ラリー・ポルトガルの競技4日目デイ4は、サービスパークが置かれるマトジニョスの北~東北エリアで4本、計42.93kmのグラベル(未舗装路)SSが行われた。ハンニネンは安定感のある走りを続け、SS18では5番手タイムを記録。前日よりも少し体調が好転したラトバラは、ミスなく4本のSSを走破し9位の座を堅持した。そしてラッピは、今回がワールドラリーカーでの初ラリーであったにも関わらず、10位でフィニッシュしポイントを獲得。さらに、ボーナスポイントがかかる「パワーステージ」のSS19では、4番手タイムを記録してボーナスの選手権ポイントを加算した。それぞれの選手が様々な困難に対峙したタフな1戦ではあったが、終わってみれば全車がトップ10以内で完走を果たし、ポイントを獲得するなどTOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamにとっては実り多きラリーだった。

    FIA世界ラリー選手権(WRC)次戦は、3週間後の6月8日から11日にかけてイタリアのサルディニア島で開催される、シリーズ第7戦「ラリー・イタリア サルディニア」。ラリー・ポルトガルと似た砂状の、軟らかいグラベル(未舗装路)コースが戦いの舞台となる。6月のサルディニア島は気温が高くなることが多いため、次回もタフなラリーとなることが予想される。TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamはラリー・ポルトガルに続き、ラトバラ、ハンニネン、ラッピのヤリスWRC3台体制でラリー・イタリア サルディニアに臨む。

    トミ・マキネン (チーム代表)

    今回もまた非常に難しいラリーでしたが、将来に向けていろいろなことを学びました。そして、3台のヤリスWRCがすべて完走したことに満足しています。我々の中で最上位だったユホは、一貫して堅実な走りで7位に入り、ポイントを加算しました。もしも小さなトラブルに見舞われなければ、きっとさらに上の順位でフィニッシュしていたはずです。今回も彼は我々のプログラムにとって大事な貢献をしてくれました。ヤリ-マティは昨日かなり体調が悪く心配でしたが、彼は体調不良を乗り越え最後まで戦い抜きました。そしてエサペッカは、今回がヤリスWRCでのデビュー戦だったにも関わらず3ポイントを獲得するという、素晴らしい働きをしてくれました。彼が今回急激にスピードを高めていったことに感銘を受け、彼の将来は明るいと確信しました。チームは、ここまでに学んできたことをとても効率的に吸収しています。コ・ドライバーを含む選手全員と、すべてのチームスタッフに感謝しています。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC #10号車)

    これまでのキャリアで、もっとも身体的に辛いラリーでした。昨日は本当に体調が悪かったのですが、病院で夜を過ごし点滴を受けた結果、今日はかなり回復し、最後まで走りきってポイントを獲得できました。大変なラリーが終わったので、これからの2日間はひたすら寝続けると思います。次戦サルディニアの前にテストの予定はないので、ゆっくりと体を休め、そして万全の体調で次のラリーに臨みたいと思います。

    ユホ・ハンニネン (ヤリスWRC #11号車)

    今回のラリー・ポルトガルは、前戦のラリー・アルゼンティーナほどではありませんが、それでもかなりトリッキーなラリーでした。このラリーに対する経験は十分ではありませんでしたが、それでも最後まで走りきりポイントを獲得できたのでハッピーです。もっとも重要なのは、このラリーから多くを学び、そして全体的にクリーンな走りをできたことです。お陰で自信を持つことができました。今日は、今後に向けていくつか新しいことを試しました。また、ファフェのステージには信じられないほど多くの観客が集まり、素晴らしい経験でした。ラリーを見に来てくれた観客の皆さんにも、感謝の気持ちを捧げたいと思います。

    エサペッカ・ラッピ (ヤリスWRC #12号車)

    いろいろな意味で、今回は予想通りに行かないラリーでしたが、今の自分たちに適切なスピードを見出だすことができたと思います。それは本当に重要なことなので、満足しています。今日の最初の2本のSSではタイヤを温存したので、残る2本のSSでは思い切り攻めることができました。そして最後のファフェのパワーステージのビッグジャンプでは息をのむ着地となりましたが、少なくともヤリスWRCのサスペンションがいかに丈夫かを証明できたと思います。ラリーが始まる前、実は密かにポイントを獲得できるのではないかと期待していたのですが、パワーステージでもボーナスポイントを得られるとは、夢にも思っていませんでした。

    関連:【WRC】 ラリー・ポルトガル:セバスチャン・オジェが今季2勝目

  • 【SUPER GT】 トヨタ:第3戦 オートポリス 決勝レポート

    【SUPER GT】 トヨタ:第3戦 オートポリス 決勝レポート

    SUPER GT第3戦「SUPER GT in KYUSHU 300km」が5月20日(土)、21日(日)の両日、大分県のオートポリスで開催された。

    2年ぶりに九州での開催となったSUPER GT第3戦オートポリスラウンドは、各所で接触が多発するほどの白熱した戦いが繰り広げられたが、予選7番手から追い上げた中嶋一貴/ジェームス・ロシター組 au TOM’S LC500 36号車が今季初勝利を飾った。

    オートポリスでのSUPER GTは、昨年地震の影響で中止となったこともあり、2年ぶりの開催。両日共に初夏の好天に恵まれ、待ちわびた九州の数多くのモータースポーツファンが結集した。

    今季のSUPER GTは、開幕戦岡山、第2戦富士共に、今季より新たに投入されたLEXUS LC500が圧倒的な強さを発揮し上位を独占。その分、オートポリス戦ではランキング上位チームに重いウェイトハンデが課される中での戦いに注目が集まった。

    中嶋一貴/J.ロシター組LEXUS LC500が今季初勝利!
    2年ぶり開催の九州ラウンドを制しLEXUS開幕3連勝

    21日(日)、薄い雲はかかっていたものの好天に恵まれ、気温22度、路面温度31度というコンディションで午後2時に大分県警の白バイ、パトカー先導によるパレードラップ、フォーメーションラップを経て、65周で争われる決勝レースがスタートした。

    ほぼ順当に、予選グリッド順のままスタートが切られ、ポールポジションの車両が2位以下を引き離す展開となったが、5周目にピットスタートから追い上げていたGT500車両がスピンしたところに、31号車が避けきれずクラッシュ。ドライバーは無事だったが、31号車はここでリタイア。レースはセーフティカーが導入され、14周目にマージン帳消しで再開された。

    再開後は、LEXUS LC500同士が激しい5位争いを展開。前を行く5位の37号車、6位の6号車が重いウェイトハンデを課されているのに対し、相対的にハンデの軽い36号車のロシターが猛攻。15周目、激しいサイド・バイ・サイドのバトルの末にロシターの36号車とカルダレッリの6号車がコーナーで接触。ハーフスピンを喫した6号車は、カルダレッリが見事なコントロールで立て直したが、ロシターの先行を許すことに。

    6号車をパスしたロシターは、翌周にはキャシディの37号車、更に前を行くNSX-GTもパスし4位へ浮上した。

    その前方では、3位スタートの1号車コバライネンが、ペースの上がらない2位のGT-Rを攻め、現れ始めた周回遅れのGT300車両を上手く利用して21周目の1コーナーでパス。続いてロシターもジェットコースターストレートエンドでこのGT-Rをかわし、3位へとポジションを上げると、コバライネンの追走に入った。

    レースが中盤に入り、ピットでのドライバー交代、給油とタイヤ交換作業が行われていく中、32周目に36号車ロシターが1号車コバライネンをパス。その1号車は34周目終了で、首位を行くNSXと同タイミングでピットへ。平手へとドライバー交代した1号車は、ピット作業の速さでNSXを上回り、事実上の首位に浮上。

    翌周、36号車もピットへ向かい、ロシターから中嶋一貴へとドライバーチェンジ。中嶋一貴は1号車の前でピットアウト。タイヤが暖まっていないアウトラップで、1号車平手の猛追を受けるもこれを凌ぎ切り、その後、GT500車両全車がピットを終えた時点で首位に浮上した。

    しかし、1号車平手も諦めず、周回遅れの処理などを使って36号車を猛追。51周目の14、15コーナーで2台はサイド・バイ・サイド状態となり、行き場を失った36号車と1号車は接触、36号車は何とかそのままレースを続行したが、1号車がスピンを喫し、立て直そうとしたところにGT300車両が追突。残り15周まで首位を争っていた1号車だったが、惜しくもここでレースを終えることとなってしまった。

    これで楽になった36号車は、2位以下に30秒以上の大差をつけ、終盤は接触によるダメージを負っての走行ながらも充分なマージンでトップチェッカー。今季初勝利を挙げた。LEXUS LC500は開幕3連勝。中嶋一貴にとっては、WECの第1戦、スーパーフォーミュラの第1戦、WEC第2戦に続き、4連勝を飾ることとなった。

    後方では、大嶋に交代した6号車が表彰台を賭けての5台のバトルの中で果敢な走りを見せたが、激しいバトルの中で接触を喫し、右フロントタイヤにダメージを負い、予想外のピットを強いられ後退。37号車は6位でフィニッシュし、ランキング首位の座を守った。19号車は8位で連続ポイント獲得記録を更に更新。38号車も10位でフィニッシュし、貴重なポイントを獲得した。

    中山雄一/坪井翔組LEXUS RC F GT3が6位フィニッシュ

    GT300クラスでは、7番手からスタートを切った51号車は、前半を担当した中山雄一が、燃費を活かしてピットタイミングを最後まで引っ張り、42周目に首位でピットイン。ピット作業のトラブルで10位まで順位を落としたものの、交代した坪井も好走を見せ、6位まで追い上げてフィニッシュ。ランキングでは首位の座は譲ったものの、わずか1ポイント差の2位につけている。

    31号車のプリウスは5周目にスピンしたGT500クラス車両を避けきれず接触しリタイア。13番手スタートの30号車は11位フィニッシュ。60号車は21番手と後方スタートながら着実に追い上げ、12位でチェッカーを受けた。

    中嶋一貴 (au TOM’S LC500 36号車 ドライバー)

    昨日の予選で自分が余計なミスをしてしまったのだが、今日はジェームスが本当に素晴らしい走りを見せてくれた。ある程度のポジションアップは期待していたが、まさかトップでバトンを受けることが出来るとは正直思っていなかった。今日のレースはそこに尽きる。自分のスティントは、タイヤ的に未知数なところはあったが、ペース的には決して悪くなかった。コース上の混雑に引っかかったタイミングで、1号車に追いつかれたが、それ以外は問題なく、予定通りだった。接触に関しては、同じLEXUS同士ということもあり残念だが、こちらとしてはどうしようもなかった。その後はダメージもあり、気を遣いながらの走行だったが、とりあえずトップで車をゴールに運ぶことが出来てほっとしている。次戦はリストリクターやウェイトハンデ等も厳しくなるが、車のベースとしては悪くないし、SUGOは走っていて楽しいコースなので、良いレースがしたい。

    ジェームス・ロシター (au TOM’S LC500 36号車 ドライバー)

    レース序盤から盛りだくさんな展開だった。昨日の予選結果で、前にいる37号車、6号車をパスしなくてはならなかった。特に6号車をパスするのは大変で、正直信じられないほどのアタックモードで攻めた。我々の36号車は本当に速く、その後、ヘイキ(コバライネン)とのバトルも本当に楽しかった。2位に立ってから、ピットまでの数周は、ギャップを広げるために全力でプッシュした。結果的に一貴に首位でバトンを渡すことが出来、最高の結果になった。チームも本当によくやってくれた。とてもエキサイティングなレースだった。

    関連:【SUPER GT】 第3戦 オートポリス 決勝:au TOM’S LC500が優勝

  • 【WRC】 トヨタ:WRC 第6戦 ラリー・ポルトガル 3日目レポート

    【WRC】 トヨタ:WRC 第6戦 ラリー・ポルトガル 3日目レポート

    5月20日(土)、2017年FIA世界ラリー選手権(WRC)第6戦 ラリー・ポルトガルの競技3日目となるデイ3がポルトガル北部で行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのユホ・ハンニネン/カイ・リンドストローム組(ヤリスWRC#11号車)が総合7位に、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(ヤリスWRC #10号車)が総合9位に、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(ヤリスWRC#12号車) が総合11位につけた。各選手とも、それぞれ異なる困難に直面したが、それでも全員がすべてのステージを走りきり、ヤリスWRCは全車が明日の競技最終日に駒を進めることになった。

    ラリー・ポルトガルの競技3日目デイ3は、サービスパークが置かれるマトジニョス の北~東北エリアで6本のグラベル(未舗装路)SSが行われた。ハンニネンは堅実な走りを続けていたが、午後のステージの途中でクルマが一時的にストップするトラブルに見舞われタイムを失った。ラトバラは、胃痛に苦しみながらもSS14ではトップ3タイムを記録し、総合9位に順位を上げた。今回がヤリスWRCでのデビュー戦となったラッピは、徐々にクルマに慣れ良いタイムを刻んでいたが、SS15でルーズグラベルに乗った際に走行ラインがワイドに膨らみ、クルマの右リヤを壁にヒットし破損。サスペンションとブレーキにダメージを負い、大幅にタイムを失うことになった。このようにデイ3では各クルーとも何かしら問題に直面したが、今ラリーでもっとも長い1日を揃って走破し、貴重な経験を積むことに成功した。

    競技最終日となる5月21日(日)のデイ4は、マトジニョスの東~東北で4本、計42.93kmのSSが設定される。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は254.04kmと、4日間でもっとも短い1日だ。しかし途中に整備を行なうサービスは設けられないため、クルマを壊さぬように細心の注意を払って走る必要がある。SS16と、その再走ステージとなるSS19「ファフェ」はビッグジャンプで知られる名物ステージであり、毎年多くの観客がSSを訪れる。そして最後のステージとなるSS19は、トップ5タイムを刻んだ選手にボーナスの選手権ポイントが付与される「パワーステージ」に設定されている。最初のSSは午前9時過ぎにスタートし、ウイナーは午後3時45分からマトジニョスで行われる表彰式で、優勝トロフィーを受け取る。

    トミ・マキネン (チーム代表)

    今日はクルマとタイヤに大きな負担がかる、とてもハードな1日でした。コースは昨日とは大きく違い、より硬い路面の上に砂のようなグラベルが乗るロードコンディションでした。エサペッカは終盤まで非常に良いペースで走っていましたが、最後のSSでは小さなミスを冒してしまいました。しかし、私は彼を責めるつもりは全くなく、今日起こったことから彼が多くを学んだと信じています。ヤリ-マティは体調が優れなかったにも関わらず、昨日に続き良いタイムを刻みました。もし昨日転倒していなければ、きっと上位争いに参加できていたはずです。そして、ユホは今日も堅実な走りを実践し、3人の中でトップの位置につけチームを牽引するなど期待に応えてくれました。彼のクルマに起こった小さなトラブルに関しては、今晩精査します。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC #10号車)

    今日は胃がとても痛み、何も食べ物を受け付けないぐらい酷い体調で1日をスタートしました。しかし、幸いにして、体調はだんだんと良くなっていきました。クルマは、小さなトラブルこそありましたが、走りは大きく進化したと思います。特に、ステージを2回目に走行する際のサスペンションのセッティングは、昨日よりもかなり良くなり、正しい方向に向かっていると思いました。今日のコースは昨日よりも硬く、ルーズグラベルによる影響は大きくなりましたが、午後の2回目の走行時でも道はそれほど荒れていませんでした。ここまでのところ、我々はこのラリーから多くのことを吸収しています。

    ユホ・ハンニネン (ヤリスWRC #11号車)

    最終ステージでは、前を走るエサペッカのクルマのダストが見えたその直後に、彼は迅速に道を譲ってくれました。彼らクルーと、それを指示したチームの采配に心から感謝します。午後のSS14ではなぜかクルマが止まってしまい1分程度を失い、タイムをロスしました。しかし、今晩チームが問題を解決してくれると信じています。コースは全体的に昨日よりも良いコンディションだったと思いますが、私は今日のステージの経験がないため、着実な走りに徹しました。タイヤのグリップは1日を通して変わりやすく一定ではないと感じましたが、特に大きな問題はありませんでした。明日も冷静さを失わずに走り、良い順位でフィニッシュできることを願っています。

    エサペッカ・ラッピ (ヤリスWRC #12号車)

    最後のSSの、アスファルトの上にルーズグラベルが乗ったセクションでミスを冒しクルマのリヤをコース脇の壁にぶつけてしまいました。その結果右のリヤにダメージを受け、ブレーキディスクも失ってしまいましたが、サービスパークまで戻れたのは幸運でした。また、今日の午前中の2本目のSSでは私のミスで走行中にエンジンが止まり、再スタートするまでに1分程かかってしまいました。このように今日はいくつか失敗を冒し、またタイヤ選択に関しても見誤った部分はありますが、これも成長の過程の一部であると思っています。また、今日は昨日よりも路面が滑りやすく、そのためブレーキのタイミングが少し早すぎたと感じることが多かった1日でした。

    関連:【WRC】 ラリー・ポルトガル:セバスチャン・オジェが総合首位に浮上

  • 【SUPER GT】 トヨタ:第3戦 オートポリス 予選レポート

    【SUPER GT】 トヨタ:第3戦 オートポリス 予選レポート

    オートポリスでSUPER GT第3戦の予選が行われ、LEXUS LC500勢は重いウェイトハンデにもかかわらず6台中5台がQ2へ進出。ヘイキ・コバライネン/平手 晃平組 DENSO KOBELCO SARD LC500 1号車がLEXUS勢最上位の2列目3番手グリッドを獲得した。

    5月20日(土)、2年ぶりの九州開催となったオートポリスでSUPER GT第3戦の予選が行われた。

    好天に恵まれ、強い日差しで汗ばむほどの陽気の下、気温26度、路面温度41度というコンディションで、午後1時半にノックアウト方式の予選が開始された。

    LEXUS LC500勢5台がQ2進出
    コバライネン/平手組 LEXUS LC500が3番手グリッド

    GT500のQ1(15分間)は、GT300のQ1で赤旗が出された影響で、予定よりも10分遅れの午後2時に開始。いつも通り、セッション前半はどのチームもコースインしないまま、残り9分を切ったあたりから数台がコースへ。LEXUS勢は残り7分半を切ったところで一斉にコースに向かった。

    まず最初にコースインした、ランキング2位で60kgのハンデを負うWAKO’S 4CR LC500 6号車の大嶋和也が1分35秒台のターゲットタイムをマークすると、これを1号車の平手、au TOM’S LC500 36号車のジェームス・ロシターとややハンデの軽い2台がこれを更新。

    38号車の石浦もハンデを感じさせない走りで36号車に続く3番手タイム。前週にイタリアで行われたヨーロピアン・ル・マン・シリーズで初優勝を飾っての凱旋となった平川亮のKeePer TOM’S LC500 37号車も、ランキング首位の62kgハンデながら6号車を上回り6番手。6号車が7番手となり、LEXUS LC500は6台中5台がQ2進出を果たした。
    WedsSport ADVAN LC500 19号車はコンマ4秒及ばず10番手でグリッド確定となった。

    午後2時45分から12分間で行われたQ2も、残り約7分になるまで全車待機。セッション終盤にコースインし目まぐるしく順位が入れ替わるタイムアタックとなった。チェッカー目前、中嶋一貴の駆る36号車が、セクター1,セクター2と連続で好タイムをマークしていたが、最終セクターで僅かにコースをはみ出し、そのままコースオフ。アタックは途中で終えることとなってしまった。

    ウェイトハンデに苦しむ予選となったLEXUS勢だが、コバライネンが好走を見せた1号車が最上位の3番手グリッドを確保。他のLEXUS勢は、36号車のコースオフの影響もあり、37号車が5番手、6号車が6番手、36号車が7番手、38号車が8番手から明日の決勝に臨むこととなった。

    ヘイキ・コバライネン (DENSO KOBELCO SARD LC500 1号車)
    朝の練習走行からタイヤの感触は良かったのだが、車体はまだまだ詰める余地があり、セッティングを色々と変えながら、一歩一歩改良を進めていった。その甲斐あって予選ではバランスも良くなり、晃平が素晴らしい走りでQ2進出を果たしてくれた。また、私も良い感触でQ2をアタック出来た。最後のセクターで若干タイムをロスしたが、もしそれがなかったとしても、最前列には届かなかっただろう。とはいえ、全体的に見れば満足の行く結果で、チームワークで成し遂げたグリッドだ。明日は充分に勝ちを狙える位置なので、チャレンジする。

    平手晃平 (DENSO KOBELCO SARD LC500 1号車)
    オートポリスでは2年ぶりの開催で、僕らも2年ぶりにドライブするということもあり、セットアップやドライビング等含め、今朝はちょっと手こずったところもあった。しかし、開幕から今まで積み重ねてきたものを活かしてすぐに修正出来、予選に向けて変更したセットアップが良い方向に働いた。我々の車両はどちらかというと予選での一発は出ないがレースでは速い、という傾向だったが、今回は予選でもそこそこのタイムが出せた。明日の決勝は落ち着いていけば優勝を狙えると思うので、久しぶりの九州のレースで、勝利を持ち帰りたい。

    最多ハンデをはねのけ中山雄一/坪井翔組LEXUS RC Fが7番手グリッド
    トヨタ プリウスも2台揃ってQ2進出

    GT300では、ランキングトップの中山雄一/坪井翔組 JMS P.MU LMcorsa RC F GT3 51号車が、重いウェイトハンデにもかかわらず7番手グリッドを獲得。プリウスも2台揃ってQ2進出を果たした。

    好天に恵まれ、初夏というよりも真夏を思わせる日差しの下、気温26度、路面温度41度というコンディションで、午後1時半にGT300クラスのQ1がスタート。全車一斉にコースインしていったが、開始3分半ほどを過ぎたところでコースアウト、クラッシュを喫した車両によりセッションは赤旗中断に。

    残り11分弱でセッションが再開されると、TOYOTA PRIUS apr GT 31号車の嵯峨宏紀が4周目に、その時点での2番手タイムをマーク。ライバルもタイムを上げていき、順位は塗り替えられていったが、それでも上位をキープ。TOYOTA PRIUS apr GT 30号車の佐々木孝太も嵯峨とほぼ同タイムをマーク。最終的にこの2台は9,10番手で揃ってQ2進出を果たした。

    前戦富士で初優勝を果たし、ドライバーズランキング首位に浮上したことで、最多の46kgというウェイトハンデを課されることとなった51号車だったが、Q1を担当したGTルーキーの坪井が若さ溢れる走りで12番手。Q2へと駒を進めた。飯田章がアタックしたSYNTIUM LMcorsa RC F GT3 60号車は21番手でグリッド確定となった。

    Q2は午後2時25分より12分間で実施。各車セッション開始と同時にピットを出て行ったが、中山雄一の51号車はやや遅めのコースイン。31号車のルーキー、久保凜太郎がまずまずのタイムでその時点のトップ5に飛びこむと、中山雄一はこれを上回るタイムをマーク。46kgのハンデを搭載しながらも7番手グリッドを獲得した。

    31号車は10番手。30号車は13番手から明日の決勝に進むこととなった。

  • 【WRC】 トヨタ:WRC 第6戦 ラリー・ポルトガル 2日目レポート

    【WRC】 トヨタ:WRC 第6戦 ラリー・ポルトガル 2日目レポート

    5月19日(金)、2017年FIA世界ラリー選手権(WRC)第6戦ラリー・ポルトガルの競技2日目となるデイ2がポルトガル北部で行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのユホ・ハンニネン/カイ・リンドストローム組(ヤリスWRC#11号車)が総合7位に、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(ヤリスWRC#12号車) が総合8位につけた。また、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(ヤリスWRC #10号車)は、SS7で横転し大幅にタイムロスしたが、総合13位で競技2日目を走り切った。

    ラリー・ポルトガルの競技2日目デイ2は、サービスパークが置かれるマトジニョスの北~東北エリアで6本のグラベル(未舗装路)SSと、2本の市街地SSが行われた。ラトバラはSS2で2番手タイムを、SS3ではトップタイムを記録するなど午前中は好調を維持し、一時は総合トップに立った。しかし午後の最後のグラベルステージとなるSS7で不運にも転倒し、大幅にタイムを失い順位を落としてしまった。ハンニネンとラッピは難しいロードコンディションながら安定した走りを続け、前日よりも順位を上げることに成功。ヤリスWRCは、3台すべてが競技3日目のデイ3に駒を進めることになった。

    競技3日目となる5月20日(土)のデイ3は、サービスパークが置かれるポルトガル北部マトジニョスの東~東北エリアで6本のSSが行われる。SS12およびその再走ステージであるSS15は全長37.55kmで今大会最長。SSの合計距離は154.56kmと4日間でもっとも長く、リエゾン(移動区間)を含めた総走行距離は601.64kmに達する。

    トミ・マキネン (チーム代表)

    今日は、ラリー・ポルトガルの厳しさを痛感した1日でした。1回目の走行時から道はすでに掘れており、コースがどんどんと荒れていくのは明らかでした。ですので、出走順の違いによるアドバンテージはあまりなかったと思います。ヤリ-マティはそのような路面コンディションを活かし午前中トップに立ちましたが、午後はさらにコンディションが悪化し、不運にもアクシデントに遭遇してしまいました。ユホはそのような難しい状況ながら素晴らしい走りを実践し、トラブルを避け我々の中では最高の順位で1日を終えました。そして、エサペッカはヤリスWRCで臨んだ初めてのラリーで完璧なスタートを切り、与えられた仕事をきちんと成し遂げました。明日は、今日よりも気温が高くなると予想されるので、きっと大変な1日となるでしょう。しかし、それを乗り越えていくことでチームとして成長できるのです。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC #10号車)

    コースは予想していたよりもかなり荒れていましたが、それでも思い切り攻めることできました。そして、自分がラリーをリードしたことに驚きました。今日、最後のグラベルステージはかなり荒れており、クルマが滑っているような奇妙なフィーリングでした。スライドを止められなかった結果コース脇のバンクに当たり、2輪が浮いた状態となって転倒してしまいました。タイムをかなり失い、クルマにもダメージを受けましたが、何とかサービスパークに戻ることができました。今日はヤリスWRCが優勝を競えるクルマであることを見せられたので、気持ちを切り替えて、明日以降はポイントを獲得するために戦います。

    ユホ・ハンニネン (ヤリスWRC #11号車)

    他の選手と比べると、大きなトラブルもなく概ね良い1日でした。朝は少し慎重に行き過ぎたと思いますが、それでも多くの場合において、慎重さを欠くよりは良い結果を得られるものです。午後は荒れた路面に対応するためにクルマのセッティングを少し変えましたが、それでもかなり大変でした。クルマに少しダメージを負いフロントフェンダーを失ってしまいましたが、あまり大きな影響はなかったと思います。今日はヤリスWRCの速さと強さが証明されたので、明日のステージが楽しみです。

    エサペッカ・ラッピ (ヤリスWRC #12号車)

    午後のSSではインタークーラーに穴が開いてしまい、パワーダウンでタイムをかなり失いましたが、全体的には良い1日となり満足しています。とにかくリスクを冒さないように心がけ、自分のペースを保ち続けました。コースは予想よりも軟らかく、滑りやすかったですが、自信を持つことができました。低速コーナーに関しては、自分でもうまく走れたと思います。高速コーナーについてはもっと速く走れたはずですが、今の時点ではまだ完全には自信を持っていないので攻めきれませんでした。

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