カテゴリー: トヨタ

  • トヨタ 豊田章男社長、ニュル24時間に秘めた故・成瀬弘氏への想い

    トヨタ 豊田章男社長、ニュル24時間に秘めた故・成瀬弘氏への想い

    今年のニュル24時間耐久レース、そして6月23日は豊田章男にとって、そしてチームにとっても特別な日となった。また、新型スープラで走ることは、トヨタの社長である豊田の悲願でもあった。

    158台がグリッドに並んだ2019年のニュル24時間耐久レースは、22日(土)午後3時半にスタート。GRスープラはモリゾウ選手(トヨタ自動車社長の豊田章男)がスタートドライバーを務めた。

    6月23日(日)。実はこの日は、TOYOTA GAZOO Racingにとって決して忘れることのできない日だった。モリゾウ選手の運転の師匠であり、TGRの原点となった「GAZOO Racing」をともに立ち上げたトヨタ自動車のマスタードライバー、故・成瀬弘氏がニュルブルクリンク近郊で急逝した日が、9年前の6月23日だった。

    「もっといいクルマづくり」を追い求め、「GAZOO Racing」を立ち上げた豊田章男(当時は副社長)がニュルブルクリンクでの走行トレーニングを始めたのが2001年。その翌年、スープラは生産終了となる。

    その後しばらくトヨタからスポーツカーが発売されることはなく、多くのカーメーカーが発売前のプロトタイプを走らせるニュルブルクリンクにおいて、豊田章男をはじめとしたトヨタ自動車のテストドライバーたちは、既に生産を終えた“中古の”スープラで走らざるを得ない日々が続いた。

    「他社は数年後に世に出すクルマを鍛えている場で、自分たちには中古のスープラしかない」。このことが本当に悔しく、いつの日かスープラを復活させ、ニュルブルクリンクの厳しい道で鍛えて世に出したいと豊田章男は想い続けてきた。

    そんな想いを乗せたGRスープラは、午後3時半、GRスープラは総合41位(クラス3位)、LCは総合54位(クラス1位)でチェッカーを迎えた。

    「まず最初に皆さん、ありがとうございました」と豊田章男はコメント。

    「今日は、成瀬さんの命日でありました。私が午前中、10時から乗るということを聞きまして、実は予定では9時でした。それが10時になったという意味を自分なりに考えますと、ちょうど6月23日の現地時間10時にくらいに事故が起きて、亡くなった時間だったんですね。それで私が成瀬さんの事故の時間にハンドルを握ることになるんだということで、非常に緊張をいたしました」

    「このスープラのカムバック、そして、ニュル13年目の挑戦。いろんな思いが、その3回目のスティントで頭に入って、正直運転どころではなかったというのが正直な感想でありました。ただ、今日、皆さんが話してくれたことを成瀬さんは聞いてます。成瀬さんが亡くなった時、葬儀に行きました。そこでやりたいと思うやつだけでいい、ついてきてくれということで続いてきたGR活動です。これが多くの方に応援され、もっといいクルマづくり、クルマづくりの人材育成のど真ん中に、この活動が入ってきたというふうに思います」

    「本当にここまで支えてくれた皆さんに感謝申し上げると共に、私は、この話になると涙ぐむんですね。なぜかとクルマの中で考えてみました。多分、悔しさです。13年前、トヨタも名乗れず、このニュルで、成瀬さんとほぼ2人でプライベーターよりもプライベーターらしい、本当に手づくりのチームでここに来ました。その時の誰からも応援されない悔しさ、何をやってもまともに見てくれない悔しさ、何をやっても、ハスに構えて見られてしまう悔しさ。そして生産中止になったスープラで練習をしてる悔しさ。全ての悔しさが、私自身その成瀬さんが亡くなった6月23日に社長に就任した時からの、ずっと私のブレない軸でもあります」

    「ですから、私がもっといいクルマをつくろうよということだけしか、社長になって言わないのは全てその悔しさであります。そして今日も、悔し涙を流した。その悔しさは絶対に自分を強くするし、この活動の目的である『良い仲間』をつくるし、そしてもっといいクルマをつくると思います。そんな思いを持って、冒頭『ありがとうございましたと皆さんに申し上げました」

    「本来はこのレース、(ずっとスープラの開発を担当してきた)矢吹が出るレースだったと思います。それをスタート、フィニッシュ含めた4スティントを担当させていただきましたが、こういう日でなければ、『矢吹お前乗れよ』と言ってたと思います。私自身も、この日、スープラ、ニュルというもので成瀬さんから、『いやいやお前乗れ、俺と一緒に乗ろう』と言ってくれたんだと思います」

    「今日の話は間違いなく、成瀬さんは聞いてくれているし、この天気も、成瀬さんだったんだと思います。ドライバーとしては足を引っ張りましたが、他のプロたちがカバーしてくれました。ありがとうございました」

  • ニュルブルクリンク24時間 | GRスープラが総合41位、レクサスLCが54位

    ニュルブルクリンク24時間 | GRスープラが総合41位、レクサスLCが54位

    TOYOTA GAZOO Racingは、22日(土)から23日(日)にかけてドイツ・ニュルブルクリンクで開催された第47回ニュルブルクリンク24時間耐久レースにGRスープラとLEXUS LCの2台で出場した。GRスープラは総合41位(クラス3位)、LCは総合54位(クラス1位)で完走した。

    20日(木)、21日(金)の両日にわたって行われた予選。今年は1回目で突然の雷雨に見舞われたものの、その後は快晴が続き、高い気温によりクルマとドライバーにとっては厳しい環境となった。

    LCは昨年及ばなかったTOP Qualifying進出を、ほぼ市販車の状態で出場したGRスープラは、ライバル勢と競うことでさらなる熟成を進めるべく挑み、LCは一歩及ばず35位、GRスープラは99位となった。

    158台がグリッドに並んだ本戦は、22日(土)午後3時半にスタート。LCは蒲生選手、GRスープラはモリゾウ選手(トヨタ自動車社長の豊田章男)がスタートドライバーを務めた。

    3つのグループに分かれ、トップグループからのスタートとなったLCは快調に走行を重ね、総合30番手以内のポジションをキープ。同グループの最後尾スタートとなったモリゾウ選手のGRスープラも順調なスタートを切り、じわじわと順位を上げていった。しかし、高い気温はドライバーの集中力を奪うと同時にクルマを容赦なく痛めつけ、コースのあちこちでクラッシュが続出。クラッシュがさらなるクラッシュを呼び、レースはサバイバル戦の様相となっていった。

    厳しいコンディションはTGRにも襲い掛かります。スタートから約8時間が経過したころ、LCのトランスミッションからオイルが漏れるトラブルが発生。大事をとってトランスミッションを交換する作業を選択した結果、2時間超のピットインを強いられた。同じころ、快調に走行していたGRスープラも当時トップを走行していた車両と接触。幸いにもそのまま走行を続けられたが、不安を抱えながらの走行となった。

    夜が明けた23日(日)。実はこの日は、TGRにとって決して忘れることのできない日だった。モリゾウ選手の運転の師匠であり、TGRの原点となった「GAZOO Racing」をともに立ち上げたトヨタ自動車のマスタードライバー、故・成瀬弘氏がニュルブルクリンク近郊で急逝した日が、9年前の6月23日だった。

    今年のニュル24時間耐久レース、そして23日は豊田にとって、そしてチームにとっても特別な日となった。また、新型スープラで走ることは、社長の豊田の悲願でもあった。

    「もっといいクルマづくり」を追い求め、「GAZOO Racing」を立ち上げた豊田(当時は副社長)がニュルブルクリンクでの走行トレーニングを始めたのが2001年。その翌年、スープラは生産終了となる。その後しばらくトヨタからスポーツカーが発売されることはなく、多くのカーメーカーが発売前のプロトタイプを走らせるニュルブルクリンクにおいて、豊田をはじめとしたトヨタ自動車のテストドライバーたちは、既に生産を終えた“中古の”スープラで走らざるを得ない日々が続いた。「他社は数年後に世に出すクルマを鍛えている場で、自分たちには中古のスープラしかない」。このことが本当に悔しく、いつの日かスープラを復活させ、ニュルブルクリンクの厳しい道で鍛えて世に出したいと豊田は想い続けてきた。

    そんな想いを乗せたGRスープラは、夜が明けてからもまるで接触がなかったように快調に走行を続ける。LCもトランスミッション交換後は順調に走行を重ね、午後3時半、GRスープラは総合41位(クラス3位)、LCは総合54位(クラス1位)でチェッカーを迎えた。

    TGRにとって13回目となったニュル24時間耐久レース。“もっといいクルマづくり” に向けた人とクルマを鍛える活動は、これからも変わることなく続けていく。

    ※結果は6月23日(日)現地時間16時時点のもの

    関谷利之:LEXUS LC チーフメカニック
    昨年はクルマを止めてしまい、今年は対策してきた中で、原因は違えど今年も止めることになってしまったことが何より悔しく思います。レースに向けて7000km走っても出ないような問題が出てしまうのが、このレースの難しさ。ニュルの厳しさというものを今年も思い知らされました。ただ、若いメカニックと多くの時間を過ごす中で、みんなで成長することができたと思います。ありがとうございました。

    田中英幸:GRスープラ チーフメカニック
    これまでのレースで最長4時間ほどしか走っていなかったGRスープラが24時間を走り切ることができたのは、ドライバーのチームワークと、多くの方々のサポートのおかげです。「やり切ったな」という思いで、最後には涙が出てしまいました。皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。

    豊田章男:チーム総代表のレース後のコメント
    まず最初に皆さん、ありがとうございました。今日は、成瀬さんの命日でありました。私が午前中、10時から乗るということを聞きまして、実は予定では9時でした。それが10時になったという意味を自分なりに考えますと、ちょうど6月23日の現地時間10時にくらいに事故が起きて、亡くなった時間だったんですね。それで私が成瀬さんの事故の時間にハンドルを握ることになるんだということで、非常に緊張をいたしました。このスープラのカムバック、そして、ニュル13年目の挑戦。いろんな思いが、その3回目のスティントで頭に入って、正直運転どころではなかったというのが正直な感想でありました。ただ、今日、皆さんが話してくれたことを成瀬さんは聞いてます。成瀬さんが亡くなった時、葬儀に行きました。そこでやりたいと思うやつだけでいい、ついてきてくれということで続いてきたGR活動です。これが多くの方に応援され、もっといいクルマづくり、クルマづくりの人材育成のど真ん中に、この活動が入ってきたというふうに思います。本当にここまで支えてくれた皆さんに感謝申し上げると共に、私は、この話になると涙ぐむんですね。なぜかとクルマの中で考えてみました。多分、悔しさです。13年前、トヨタも名乗れず、このニュルで、成瀬さんとほぼ2人でプライベーターよりもプライベーターらしい、本当に手づくりのチームでここに来ました。その時の誰からも応援されない悔しさ、何をやってもまともに見てくれない悔しさ、何をやっても、ハスに構えて見られてしまう悔しさ。そして生産中止になったスープラで練習をしてる悔しさ。全ての悔しさが、私自身その成瀬さんが亡くなった6月23日に社長に就任した時からの、ずっと私のブレない軸でもあります。ですから、私がもっといいクルマをつくろうよということだけしか、社長になって言わないのは全てその悔しさであります。そして今日も、悔し涙を流した。その悔しさは絶対に自分を強くするし、この活動の目的である「良い仲間」をつくるし、そしてもっといいクルマをつくると思います。そんな思いを持って、冒頭「ありがとうございました」と皆さんに申し上げました。本来はこのレース、(ずっとスープラの開発を担当してきた)矢吹が出るレースだったと思います。それをスタート、フィニッシュ含めた4スティントを担当させていただきましたが、こういう日でなければ、「矢吹お前乗れよ」と言ってたと思います。私自身も、この日、スープラ、ニュルというもので成瀬さんから、「いやいやお前乗れ、俺と一緒に乗ろう」と言ってくれたんだと思います。今日の話は間違いなく、成瀬さんは聞いてくれているし、この天気も、成瀬さんだったんだと思います。ドライバーとしては足を引っ張りましたが、他のプロたちがカバーしてくれました。ありがとうございました。

  • トヨタ、7号車のトラブルの原因はタイヤ空気圧センサーの配線ミス

    トヨタ、7号車のトラブルの原因はタイヤ空気圧センサーの配線ミス

    トヨタは、2019年のル・マン24時間レースで7号車(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペス)が勝利を失ったトラブルの原因がタイヤ空気圧センダーの配線ミスだったことを明らかにした。

    ホセ・マリア・ロペスがドライバーを担当した残り1時間でタイヤにパンクが発生。本来は左リアタイヤにパンクが発生していたが、タイヤ空気圧センサーは右フロントタイヤの圧力が下がっていることを示していた。

    当初、トヨタはセンサーの問題だと述べていたが、実際にはクルマの各タイヤに設置されたセンサーの配線が間違っており、ピットにその情報が伝えられたことが原因だった。

    トヨタのテクニカルディレクターを務めるパスカル・バセロンは「アンテナの接続が間違っていたことが原因だった」と Autosport にコメント。

    「間違った方法で配線されていた。センサーの問題ではなかった。すべてのミスと同じように深刻なミスだった」

    当時、7号車は2番手を走行していた中嶋一貴が運転する8号車に2分以上のリードを築いていた。パンクはラップの後半で発生したため、センダーが表示していた右フロントタイヤを交換したホセ・マリア・ロペスはリードを保ったままコースに復帰することができたが、実際にパンクしていたのは左リアタイヤだったため、システムは再び右フロントタイヤのパンクを表示し続けた。

    パスカル・バセロナは、トヨタはミシュランのエンジニアにクルマから外した右フロントタイヤの空力圧をチェックするよう依頼したが、正常だった。

    翌周に再びホセ・マリア・ロペスがピットインした際、チームは4本すべてのタイヤを交換したことで問題は収まった。だが、パンクした左リアタイヤ8.48マイルのサーキットでスロー走行を強いられたことで、1回目のピットアウト後の周回に6分近くかかり、ロペスは8号車の1分後ろでコースに復帰することになった。

    パスカル・バセロンは、1回目のピットストップで間違ったタイヤが交換されたことが明らかになった際のホセ・マリア・ロペスの冷静さを称賛した。

    「このようなことが起こった場合、通常、ドライバーは頭に血が上って速く走りすぎ、タイヤが剥離し、マシンの損傷を与えるといったことが起こる」

    「我々にはタイヤ空気圧の範囲にそった制限速度があり、ホセ・マリアはそれを完全に尊重した。チームとドライバーは大きなドラマに見舞われているなかで多くの成熟度を示してくれた」

    レース後、ホセ・マリア・ロペスは、2回目のピットストップまでの周回でクルマの中で泣いていたことを認めている。

  • 【動画】 トヨタ GRスーパースポーツでテスト走行を実施

    【動画】 トヨタ GRスーパースポーツでテスト走行を実施

    トヨタ自動車は、2020年秋に導入されるFIA世界耐久選手権(WEC)の新レギュレーションでベース車両となる予定のGRスーパースポーツ(仮称)でのテスト走行を実施した。

    トヨタは、2020-2021年シーズンのWECに導入される新世代の耐久レース用車両で争われるトップカテゴリーに参戦することを決定。市販に向けて開発中のGRスーパースポーツ(仮称)をベースとするハイブリッド・プロトタイプ車両を用いて、新世代の耐久レースに参戦する。

    トヨタは、富士スピードウェイでそのコンセプトカーとなるGRスーパースポーツコンセプトのテスト走行を実施。“モチゾウ”ことトヨタの豊田章男社長とGAZOO Racing Companyのプレジデントを務める友山茂樹が迷彩カラーが施されたGRスーパースポーツコンセプトのステアリングを握った。

    GRスーパースポーツコンセプトは、FIA世界耐久選手権(WEC)に参戦しているレーシングマシン「TS050 HYBRID」とほぼ同じ主要パーツで構成されたコンセプトカー。実戦で鍛えられたV6ツインターボチャージャーや、トヨタハイブリッドシステム・レーシング(THS-R)を搭載。

    パワーユニットは、高効率のEVシステムと、希薄燃焼エンジンの組み合わせにより、究極のパワーと環境性能を両立した、次世代のスーパースポーツカーを目指している。

    市販車、及びレース車両は共にトヨタ自動車本社、同東富士研究所、ケルンに本拠を置くToyota Motorsport GmbH (TMG) にて開発中となっている。

    友山茂樹 TOYOTA GAZOO Racing Companyプレジデント
    TOYOTA GAZOO Racing は、2020年秋から始まるシーズンでも、新しいレギュレーションの下、挑戦をし続けることを表明します。FIA/ACO(フランス西部自動車クラブ)によるレギュレーション策定のための惜しみない努力に感謝いたします。この新レギュレーションにより、数々のマニュファクチャラーがWEC、及びル・マンに参戦し、耐久レースのさらなる繁栄を願っています。TOYOTA GAZOO Racing としては、新たな時代の耐久レースでの激しい競争を通じて、レースチームとしてだけではなく、スポーツカーメーカーとしても、確固たる地位を築きたいと思っています。ファンの皆様、我々のライバル達も新時代のWEC、及びル・マンを大変楽しみにしていると、確信しています。

  • トヨタ 豊田章男社長 「一貴のチームメイトを想う気持ちに感動した」

    トヨタ 豊田章男社長 「一貴のチームメイトを想う気持ちに感動した」

    トヨタ自動車の豊田章男社長が、ル・マン24時間レース後の中嶋一貴の涙についてコメントした。

    今年のレースでは大部分でトヨタの7号車がリード。しかし、残り1時間のところで7号車のタイヤが2度もパンクするというトラブルが発生。2分以上のリードを失い、中嶋一貴がドライブする8号車が優勝することになった。

    だが、チェッカー後のパルクフェリペで小林可夢偉と抱き合った中嶋一貴の目には涙が溢れ出した。2016年に残り3分で勝利を失った中嶋一貴には思うところがあったのかもしれない。

    豊田章男社長は「一貴、ゴール後に涙しながらコメントをする君の姿を見ました。チームメイトを想う君の気持ちに感動した。あらいがとう」とコメント。

    「WECのチームは本当に良いチームになってくれたなと思ったよ。可夢偉君には、また悔し想いをさせてしまった。自分のことのように悔しい・・・」

    「一貴、可夢偉、2人の気持ちをしっかり受け止めて、もっと強いチーム、もっといいクルマを目指すことを誓う」

    「セブ、フェルナンド、一貴、マイク、ホセ、可夢偉、6人は本当に素晴らしいチームだったと思う。みんな、2年連続のワンツーフィニッシュをありがとう!」

    関連:中嶋一貴、ル・マン2連覇も複雑な涙 「7号車のレースだった…」

  • トヨタ、ル・マン24時間レース2連覇!8号車がドライバーズタイトル獲得

    トヨタ、ル・マン24時間レース2連覇!8号車がドライバーズタイトル獲得

    FIA世界耐久選手権(WEC)2018-2019年スーパーシーズンを締めくくる、第8戦ル・マン24時間レースが行われ、TOYOTA GAZOO RacingのTS050 HYBRID 8号車が昨年に続き2連勝。中嶋一貴、セバスチャン・ブエミ、フェルナンド・アロンソの3名はWECのシリーズチャンピオンも獲得。中嶋一貴は日本人として初めて、サーキットレースでのFIA世界チャンピオンに輝いた。

    レースの大半で首位を走行する速さを見せた小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスの7号車は、首位を独走していた残り1時間、突然のタイヤパンクで緊急ピットイン。8号車の先行を許すこととなってしまったが、2位でチェッカーを受け、TOYOTA GAZOO Racingは2年連続の1-2フィニッシュを飾った。

    6月16日(日)午後3時、25万人もの観客が見守る前で、長い24時間レースを締めくくるチェッカーフラッグが振られ、8号車がトップでこれを受けた。続いて7号車が2位でフィニッシュラインを通過。2年連続のTOYOTA GAZOO Racingの1-2フィニッシュとなったが、これは、終盤、最後の1時間でのドラマティックな展開の末の結果だった。

    レースが残り1時間となった367周目、2位の8号車に2分以上の大差をつけて首位を独走していたロペスがドライブする7号車が、タイヤのパンクを感知し、7号車は緊急ピットイン。タイヤを交換した。しかし、コースへ復帰したロペスは車両の異常を感じ、スローダウン。再度ピットへ戻らざるを得なくなり、追い上げていた中嶋一貴がドライブする8号車の逆転を許すこととなってしまった。

    レースは小林可夢偉がマークした予選最速タイムによってポールポジションからスタートした7号車を、8号車が追い、24時間という長いレースを通して、2台の1000馬力を誇るTS050 HYBRIDによる白熱した接近戦が繰り広げられた。

    終盤戦に入ると7号車が8号車との差を広げ始め、残り1時間、あとは7号車の初優勝へ向け走り切るだけと誰もが思い始めていた矢先の、信じられないようなアクシデントだった。

    残り1時間、逆に8号車に1分ほど先行されることとなってしまった7号車だったが、ホセ・マリア・ロペスは諦めることなく、逆転を目指して猛烈なアタックを続け、8号車との差をじりじりと詰めていった。しかし、その追い上げも僅か17秒及ばず2位でチェッカーを受けることとなった。

    これで8号車は昨年の第2戦に続きル・マン24時間レース2連勝。8号車の3名のドライバー、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴、フェルナンド・アロンソはWEC 2018-2019年スーパーシーズンのドライバーズチャンピオンを獲得。中嶋一貴は日本人として初めて、サーキットレースでのFIA世界チャンピオンに輝いた。TOYOTA GAZOO Racingは2014年以来となる、マニュファクチャラーとドライバーの両タイトルを獲得した。

    TS050 HYBRID 7号車 (マイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペス):
    決勝結果: 2位(トップと16秒972差), 385周、ピットストップ37回、グリッド:1番手、ファステストラップ:3分17秒297

    TS050 HYBRID 8号車 (セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴、フェルナンド・アロンソ):
    決勝結果: 1位, 385周、ピットストップ34回、グリッド:2番手、ファステストラップ:3分18秒397

    友山茂樹 GAZOO Racingカンパニープレジデント:
    7回目を迎えた伝統のル・マン24時間レースにて、2年連続の優勝を1-2フィニッシュで飾ることができました。ずっと、応援頂いたファンの皆さま、また、ご支援頂いた関係企業の皆さま、そして、最後まで心ひとつに戦ったチーム全員に心より感謝申し上げます。『ル・マンに勝つにはクルマが速いだけではダメで、クルマもチームも、もっと強くならないといけない』と、昨年の優勝に満足することなく、改善を積み重ねてきたことが連覇に繋がったのではないかと思います表彰台から見た、溢れんばかりのTOYOTA GAZOO Racingの旗、そして、空高く上がった2本の日の丸を仰いで、深く感動致しました。ル・マンの歴史に新たな軌跡を刻むことができ、たいへん嬉しく思います。しかし、喜んでばかりはいられません。終始レースをリードしていた7号車に、残り1時間のところでパンクが発生、そこにタイヤセンサーのトラブルも重なり、大きなタイムロスに繋がりました。『まだまだクルマもオペレーションも改善が足りない!』と、ル・マンの女神が言っているのだと思います。来年のル・マン、そしてその後に始まるハイパーカークラスに向けて、TOYOTA GAZOO Racingは、昨日よりも今日、今日よりも明日。という、ベターベターの精神で挑戦し続けます。これからも引き続き、ファンの皆様からの暖かい応援をいただければ幸いです。

    村田久武 TOYOTA GAZOO Racing WECチーム代表:
    ル・マン24時間レースの連覇を達成できましたが、優勝に十分値する活躍をしたマイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペスには大変申し訳ないことをしました。そのため気持ちは複雑です。近日中に今回起きたことの真の要因を突き止め再発防止を図ります。しかしながら我々が示すことが出来た総合的なパフォーマンス、最後の1時間を含めた戦うチームスピリットについては誇りに思います。またWECワールドチャンピオン、及び2回目のル・マン制覇を果たしたセバスチャン・ブエミ、中嶋一貴、フェルナンド・アロンソを祝福します。TOYOTA GAZOO Racing にとって、歴史的なWECスーパーシーズンの最後に相応しい成果で、来年のタイトル防衛に向けての弾みとなります。

    小林可夢偉(7号車):
    ル・マンで勝つことがどんなに難しく厳しいかを見せつけられました、これまで4回チャレンジしましたが、来年こそは実現できるように頑張り続けます。全力を尽くして決して諦めないことです。勝利を目指して本当に努力しました。23時間まではとても上手くいっていましたが、結果は厳しいものでした。8号車と今日の結果を目指して来た方々にはお祝いを申し上げます。24時間レースは完走も簡単ではありません。素晴らしい仕事でした。

    マイク・コンウェイ(7号車):
    ずっと目指してきたものが最後の最後に不運なパンクで水泡に帰し、とても受け入れがたい結果になってしまいました。これがル・マンなんでしょうか。チームの全員、とりわけ7号車のクルー達は素晴らしい仕事をしてくれました。終始トップを走ることが出来る車両に仕上げてくれたことがその証です。今日は8号車の優勝とチャンピオン獲得に祝福を送ります。彼らは強敵であり、それが我々の喜びでもあります。我々はもっと強くなって戻ってきます。

    ホセ・マリア・ロペス(7号車):
    ル・マンを目指して頑張った8号車のスタッフには優勝とチャンピオン獲得のお祝いをお伝えします。ル・マンは厳しく残酷なレースの歴史でもあります。残念ながら我々は今日、それを見せつけられることになってしまいました。チームメイトのマイクと可夢偉の素晴らしいレースを誇りに思います。素晴らしいレース内容でした。もっと強くなって必ずル・マンに戻ってきます。

    中嶋一貴(8号車):
    今年、ル・マンの勝利は実力と言うよりも運によって決まったと思っています。とても厳しいレースで、7号車に起きたことはとても信じられません。我々は2016年のル・マンでよく似た状況に遭遇しただけに、チームメイトの彼らがどんな気持ちなのかよく分かります。我々がル・マンで勝利を上げられたこと、そして世界チャンピオンになれたのは、チームメイトである7号車と互いにしのぎを削ってきたおかげですし、彼らとスーパーシーズンの長きにわたって切磋琢磨して来たことを本当に誇りに思います。

    セバスチャン・ブエミ(8号車):
    我々にとっては、世界チャンピオンがかかっているという意味で重要なレースでした。レースのスタート時は7号車について行こうと思っていましたが、僅か5周したところでそれは無理だと分かりました。我々は諦めずに力強く戦い続けましたが、最後まで7号車の方が速かったことは誰の目にも明らかでした。我々は2位でフィニッシュしても満足出来たと思いますが、7号車に起こってしまったことは本当に残酷です。彼らは本当に素晴らしいレースをしました。

    フェルナンド・アロンソ(8号車):
    2度目のル・マンで勝利を上げられて最高の気分ですが、この勝利は全く予測していませんでした。今回、我々は7号車に対して勝てる速さは持っていませんでした。今日の結果は運が大きく影響しましたし、それはモータースポーツの一面でもあります。私は彼らチームメイトをチームメイト以上の、友達と感じています。彼らは勝利にふさわしかったですが、勝利の女神は我々を選びました。我々の目標は世界チャンピオン獲得であり、それを達成出来たことを本当に誇りに思います。

    WEC 第8戦 ル・マン24時間 最終結果(LMP1クラス)

    順位 No. ドライバー名 チーム/車種 周回 トップとの差
    1 8 中嶋一貴
    セバスチャン・ブエミ
    フェルナンド・アロンソ
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ TS050 HYBRID
    385
    2 7 小林可夢偉
    マイク・コンウェイ
    ホセ・マリア・ロペス
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ TS050 HYBRID
    385 16.972
    3 11 ヴィタリー・ペトロフ
    ミカエル・アレシン
    ストフェル・バンドーン
    SMPレーシング/
    BRエンジニアリングBR1・AER
    379 6 Laps
    4 1 ニール・ジャニ
    アンドレ・ロッテラー
    ブルーノ・セナ
    レベリオン・レーシング/
    レベリオンR13・ギブソン
    376 9 Laps
    5 3 トーマス・ローラン
    ナタナエル・ベルトン
    グスタボ・メネゼス
    レベリオン・レーシング/
    レベリオンR13・ギブソン
    370 15 Laps
    17 ステファン・サラザン
    イゴール・オルトツェフ
    セルゲイ・シロトキン
    SMPレーシング/
    BRエンジニアリングBR1・AER
    163 リタイア
    4 トム・ディルマン
    オリバー・ウェッブ
    パオロ・ルバーティ
    バイコレス・レーシング・チーム/
    エンソ・CLM P1/01・ギブソン
    163 リタイア
    10 ヘンリク・ヘドマン
    ベン・ハンリー
    レンジャー・ヴァン・デル・ザンデ
    ドラゴンスピード/
    BRエンジニアリングBR1・ギブソン
    76 リタイア
  • WRC | ラリー・イタリア 結果:トヨタのタナックがランキング首位に浮上

    WRC | ラリー・イタリア 結果:トヨタのタナックがランキング首位に浮上

    2019年FIA世界ラリー選手権(WRC) 第8戦 ラリー・イタリア サルディニアの最終日デイ4が6月16日(日)にサルディニア島西北部のアルゲーロを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC 8号車)が総合5位でフィニッシュ。ドライバーおよびコ・ドライバー選手権で首位に立ちた。また、クリス・ミーク/セブ・マーシャル組(5号車)は総合8位に入りポイントを獲得。ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(10号車)は、総合19位で完走した。

    サルディニアの最終日デイ4は、サービスパークの北側エリアで2本のステージを各2回走行。その合計距離は41.90kmだった。デイ3が終了した時点で総合2位のライバルに25.9秒のリードを築いていたタナックは、確実な運転でオープニングから3本のステージを走破した。しかし、最終のパワーステージでステアリング系に問題が発生。2分以上の遅れを喫し、総合5位でラリーを終えた。残念ながら優勝は逃したが、タナックはドライバー選手権で首位に立ち、8月第1週の第9戦ラリー・フィンランドに、選手権リーダーとして臨む。

    デイ3の最終ステージでタイヤ交換により総合8位に順位を下げたミークは、順位を堅守。総合8位でラリーを終えた。デイ2でデイリタイアとなったラトバラは、デイ3で再出走を果たし、デイ4でも安定した走りで順位を上げ総合19位で完走した。また、ラトバラはボーナスの選手権ポイントがかかる最終のパワーステージで4番手タイムを記録し、貴重なポイントを獲得した。なお、トミ・マキネン・レーシングからプライベーターとしてヤリスWRCで出場のユホ・ハンニネン/トミ・トゥオミネン組は、デイ4でもクルマの開発を目的とする走りを続け、3本のステージを走行して有益なデータを収集した後、サービスに戻りラリーを終えた。

    トミ・マキネン(チーム代表)
    今日はチームにとって、もっとも厳しい1日でした。ラリーウィークを通してクルマにはパフォーマンスと信頼性がありましたが、悲しいことに最後のステージで問題が起きてしまいました。もちろん、何が原因なのか現在調査を進めています。チームにとっては本当に残念な結果ですが、我々以上にオットとマルティンは大きな失望を味わったはずです。彼らは選手権のトップに立ちはしましたが、本当ならば3連勝でさらに良い夏休みを過ごせたはずです。数日は気持ちが晴れないかもしれませんが、我々は必ず復活してみせます

    オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)
    最終ステージをスタートしてすぐ、ステリングに違和感を覚え、動きが硬くなる感じがしました。そして走っている最中に固まり、ステアリング操作が難しくなりました。それでも何とか走り続けたのですが、大きくタイムを失い勝利も逃してしまいました。とてもフラストレーションを感じましたが、悲しい気持ちはチームのメンバーと変わりません。全員がこのイベントのために努力をしていたので、このような結果になってしまったのは本当に残念です。チームは必ず問題を解決してくれると確信していますし、これからも戦い続けます。ここまでタフなシーズンが続いていますが、昨年のこの時期と比べると選手権争いに関してはずっと良いポジションにつけています。この後は少しだけラリーから離れて休みをとり、そしてまた戦いの世界に戻ります。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 10号車)
    今日は、パワーステージでのポイント獲得が目標でした。朝はまず良いリズムを掴み、スピードを上げていきました。そして、3本目のステージでは少しタイヤを温存しました。パワーステージは出走順が早かったため簡単ではなく、轍(わだち)にも少々苦労しました。それでも、まずまずの走りができ、少しポイントを獲得できました。ラリーの序盤はとても良かったのですが、全体的にはかなり厳しい週末となり、望んでいたようなラリーにはなりませんでした。しかし、しっかりと前を見据え、これからも戦い続けます。

    クリス・ミーク (ヤリスWRC 5号車)
    昨日の午後は走りのリズムが良くなり、スピードも上がり本当に気持ちよく走れました。しかし最終ステージで問題が起きて遅れ、そのため今日は順位を争えるような状況ではなかったので、完走してチームに少しでもポイントをもたらすことに集中しました。今回のサルディニアは自分にとって厳しい1戦になるだろうと予想していましたが、多くのポジティブな発見がありました。今はもう、次のラリー・フィンランド、そして残りのラリーが楽しみで仕方ありません。ここ数戦、チームはとても強かったので、後半戦に関しても全力で戦いに臨むでしょう。

    ラリー・イタリア サルディニア デイ4の結果
    1 ダニ・ソルド/カルロス・デル・バリオ (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) 3h32m27.2s
    2 テーム・スニネン/マルコ・サルミネン (フォード フィエスタ WRC) +13.7s
    3 アンドレアス・ミケルセン/アンダース・ジーガー (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +32.6s
    4 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (フォード フィエスタ WRC) +33.5s
    5 オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリス WRC) +1m30.1s
    6 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +2m16.7s
    7 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (シトロエン C3 WRC) +2m59.6s
    8 クリス・ミーク/セブ・マーシャル (トヨタ ヤリス WRC) +4m40.1s
    9 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (シュコダ ファビア R5) +8m24.6s
    10 ヤン・コペツキ/パヴェル・ドレスラー (シュコダ ファビア R5) +8m49.2s
    19 ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC) +20m36.0s

    次回のイベント情報
    WRC次戦は、約7週間後の8月1日(木)から4日(日)にかけて開催される、第9戦ラリー・フィンランド。「フィンランド・グランプリ」とも呼ばれるこのイベントは、WRCでもっとも平均速度が高い超高速グラベル(未舗装路)ラリー。路面は全体的にスムーズで流れるようなコーナーが連続し、多くのビッグジャンプが現れる。ラリーのサービスパークが置かれる、ユバスキュラの近郊にヘッドクゥオーターを構えるチームにとってはホームイベントであり、2017年にはエサペッカ・ラッピが、2018年にはオット・タナックが、それぞれヤリスWRCで優勝を飾っている。

  • トヨタ、ル・マン残り1時間の葛藤 「順位の入れ替えも検討した」

    トヨタ、ル・マン残り1時間の葛藤 「順位の入れ替えも検討した」

    トヨタは、ル・マン24時間レースでパンクによって7号車がリードを失った残り1時間で順位を入れ替えることも検討していたと明かした。

    今年のル・マン24時間レースでは、小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスがドラブする7号車が、もう一台の8号車の対して終始レースをリードする展開となった。

    しかし、ホセ・マリア・ロペスにドライバーを交代していた残り1時間でパンクが発生。センサーの問題が発生しており、右リアタイヤを交換しなければならないときに誤って右リアタイヤを交換してしまう。

    それによってもう1度ピットインしなければならず、8号車にリードを許すことになった。

    トヨタのチームディレクターを務めるロブ・ルーペンは、残りのレースで順位を入れ替えることも検討したと明かす。

    「だが、それは正しくいことではなかっただろう」とロブ・ルーペンは Autosport にコメント。

    「我々はドライバーとそれについて話し合った。そして我々は正しいことをしたと思う。ルマンは再びその勝者を選ぶ。」

    トヨタは2年連続でル・マン24時間レースに勝利したが、その結末によって複雑な感情が残っているとロブ・ルーペンは語る。

    「非常に難しかった」とロブ・ルーペンは語る。「本当は退屈なものにしたかったが、それは起こらなかった」

    「そこまで2台のうちで最速だったのは7号車だった。彼ら全員は非常に懸命に働いた。最後にパンクという状況に陥り、チームがそれにうまく対応しなかったことは非常に痛い」

    ホセ・マリア・ロペスが最初にピットインしたときに4本すべてを交換しないという決断についてロブ・ルーペンは「シンプルな疑問は『安全のためになぜ4本すべてを交換しないのか?』だった」とコメント。

    「我々はそれをしなかった。それはすべてゲームの中にあり、それから決断をしなければならない。

    「センサーに何が起こったのかはわからない。我々は今、それについてあまり考えていないと思う」

    「7号車の人々はそれに関して多くの問題を抱えていると思う。だが、我々はまずそれを受け入れなければならない」

  • フェルナンド・アロンソ 「今日の結果は運が大きく影響した」

    フェルナンド・アロンソ 「今日の結果は運が大きく影響した」

    フェルナンド・アロンソは、2度目のル・マン24時間レースを達成したが、勝利できるとはまったく予測していなかったと語る。

    今年のル・マン24時間レースは、トヨタの2台が終始レースをリード。しかし、終盤に入ると7号車が8号車とのギャップを広げていた。だが、誰も7号車の初優勝を確信した残り1時間、タイヤのパンクとマシンへの異常によってスローダウン。8号車がトップに浮上して優勝することになった。

    「2度目のル・マンで勝利を上げられて最高の気分だけど、この勝利は全く予測していなかった」とフェルナンド・アロンソは語る。

    「今回、僕たちは7号車に対して勝てる速さは持っていなかった。今日の結果は運が大きく影響しましたし、それはモータースポーツの一面でもある」

    「僕は彼らチームメイトをチームメイト以上の友達と感じている。彼らは勝利にふさわしかったけど、勝利の女神は僕たちを選んだ」

    今年でトヨタチームを離れるフェルナンド・アロンソは、ドライバーズタイトルを獲得してWECを後にする。

    「我々の目標は世界チャンピオン獲得であり、それを達成出来たことを本当に誇りに思う」

  • 中嶋一貴、ル・マン2連覇も複雑な涙 「7号車のレースだった…」

    中嶋一貴、ル・マン2連覇も複雑な涙 「7号車のレースだった…」

    2年連続でトップでル・マン24時間レースのチェッカーを受けた中嶋一貴だったが、その目には喜びとは異なる複雑な涙が浮かんでいた。

    今年のレースでは大部分でトヨタの7号車がリード。しかし、残り1時間のところで7号車のタイヤが2度もパンクするというトラブルが発生。2分以上のリードを失い、中嶋一貴がドライブする8号車がトップに躍り出た。

    7号車をドライブするホセ・マリア・ロペスは必死で遅れを取り戻そうとするが届かず。トヨタ8号車がル・マン2連覇を達成するとともに、WECワールドチャンピオンに輝いた。

    だが、チェッカー後のパルクフェリペで小林可夢偉と抱き合った中嶋一貴の目には涙が溢れ出した。2016年に残り3分で勝利を失った中嶋一貴には思うところがあったのかもしれない。

    「チャンピオンを獲るために頑張ってきたので、最後まで走り切れたことが何よりだと思いますが、でも、7号車のレースだったと思うので・・・何も言えないです」と中嶋一貴はコメント。

    「いいレースは見せられたのかなと思いますけど、相変わらずル・マンって酷なレースだなと改めて思いました。けど、少しでも24時間長いレース楽しんでいただけたら何よりだと思いますし、来年以降もこうやっていいレースを見せれるように頑張っていくので、また是非応援してもらえたらなと思います」