カテゴリー: トヨタ

  • WRC:トヨタ、2年連続でマニュファクチャラーズタイトルを獲得

    WRC:トヨタ、2年連続でマニュファクチャラーズタイトルを獲得

    2022年 FIA 世界ラリー選手権(WRC)第12戦 ラリー・スペインの競技最終日デイ3が10月23日(日)にスペイン北東部のサロウを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのセバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラス組(GR YARIS Rally1 HYBRID 1号車)が優勝。カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (69号車)は総合3位で、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)は総合6位でフィニッシュし、チームは2年連続でマニュファクチャラーズタイトルを獲得した。

    ラリー・スペインの最終日は、サービスパークの西側エリアで2本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行。4本のステージの合計距離は56.10kmだった。最終日の路面コンディションは全体的にドライ、オープニングステージのSS16は日が昇る前の朝7時のスタートとなった。

    デイ1、デイ2と首位を守り続けたオジエは、総合2位のティエリー・ヌービルに20.7秒、総合3位のロバンペラに22.1秒という差を築いており、オープニングのSS16とSS17は路面が非常にダーティだったため、安定性を重視してクレバーに走行。その結果、ヌービルとの差は14.1秒に縮まった。しかし、ステージの全体像を把握して臨んだ再走ステージ一本目のSS18では、ベストタイムを記録して15.8秒差に押し戻した。そして迎えた最終のパワーステージ、SS19でもベストタイムを記録。オジエは今シーズン初の、そしてGR YARIS Rally1 HYBRIDでの最初の勝利をあげた。オジエの優勝は昨年の最終戦ラリー・モンツァ以来となり、ラリー・スペインでの優勝は4回目、WRC通算優勝回数はこれで55回に。また、今シーズンからオジエとコンビを組んだヴェイラスにとっては、初めてのWRC優勝となった。

    デイ2最後のステージで総合2位から総合3位に順位を下げたロバンペラは、挽回を期してデイ3に臨んだ。しかし、2本目のSS17で排水溝の蓋の上を通過した際タイヤにダメージを負い、10秒以上タイムロス。ヌービルとの差は14.7秒に広がり、逆転は困難な状況となった。それでもロバンペラは最後まで攻めの走りを続け、最終のパワーステージを3番手タイムで走破。その瞬間、オジエのフィニッシュを待つことなくチームのマニュファクチャラーズタイトル獲得が決まった。トヨタにとっては昨年に続き2年連続、通算6回目のマニュファクチャラーズタイトルとなり、WRC歴代3位の記録となる。また、2017年にTOYOTA GAZOO Racing World Rally TeamとしてWRCに復帰してからは、3回目のマニュファクチャラーズタイトル獲得となる。また、前戦ラリー・ニュージーランドでロバンペラがドライバーズタイトルを、ハルットゥネンがコ・ドライバーズタイトルを既に獲得していたため、チームは今年も3つのタイトルを全て手にすることに成功した。

    デイ2でタイヤにダメージを受けて大きく遅れたエバンスは、ロバンペラと同じ場所でまたしてもタイヤにダメージを負ってしまったが、順位を下げることなく総合6位でフィニッシュ。また、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next GenerationからGR YARIS Rally1 HYBRIDで出場の勝田貴元は、デイ2からひとつ順位を上げ、総合7位でラリー・スペインを締めくくりった。

    豊田 章男 (チームオーナー)
    チームのみんな、マニュファクチャラーズチャンピオンおめでとう! 昨年同様にドライバーズ、コドライバーズ、マニュファクチャラーズの全てのタイトルを獲ってくれて本当に嬉しく思います。そして、なにより“GRヤリスがトリプルチャンピオンカーになったこと”が嬉しくて仕方がありません。みんなに心から感謝します!

    チームタイトルを決めてくれたのはセブとベンジャミンでした。振り返れば、新しい規定のクルマで臨んだ初戦モンテカルロでポイントを獲ってくれたのもセブ。そして、最後にチャンピオンを決めてくれたのもセブ。本当に頼もしい存在です。ありがとう。カッレとヨンネは6回の優勝でチーム最大の功労者です。エルフィンとスコットは苦しいラリーもありました。ですが、苦しい中でも諦めずに走り切ってくれたポイントが貴重なものになっています。エサペッカとヤンネも悔しいラリーが多かったと思いますが、3度表彰台に上がりチームポイントを獲得してくれました。貴元とアーロン。二人はチームポイントには加わらない参戦ですが、君たちが得点圏内に入り続けてくれたことがチームチャンピオンを引き寄せてくれました。

    4台のGR YARIS Rally1 HYBRID、10人のドライバー、それを支えた全てのスタッフ、パートナーの皆さま、そして応援しつづけてくれた全世界のファンの皆さま、みんなで獲った2022年のチャンピオンです。皆さん、本当にありがとうございました!

    日本では多くのファンが3週間後のラリージャパンを待っています。チャンピオンに相応しい走りを日本の多くのファンに見てもらいたいと思います。チームのみんなは、そのために、今夜は大喜びをして、また明日から最終戦に向けた準備を、よろしくお願いします!

    追伸 ヤリ-マティへ
    先日のヒストリックラリーで、また“ドライバー ラトバラ”に戻っていましたね。その姿をSNSで見かけ「チーム代表の時よりドライバーの時の方が“良い笑顔”をするな…」と思っていました。しかし、今日は中継で“それ以上の良い笑顔”を見ることができました。代表としてプレッシャーも多かったと思いますが、温かいチームづくりをしてくれて、結果も残してくれていること、心から感謝しています。最終戦を終えたら、また一緒に走りましょう。“ドライバー ラトバラ”の笑顔にも会えることを楽しみにしています。明日からも健康第一!日本で待ってます!

    ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
    チーム、そして3つのチャンピオンシップを獲得した今シーズンの成果をとても誇りに思います。成功の要因は3つありますが、まず最初に挙げたいのは、カッレが最終ステージを走り終えた時に言ったように、我々のチームには才能豊かなスタッフが揃っているということです。そして二つ目は、全員が情熱と勝利に対する強い欲望を持っていること。最後、そして最も重要なのは、皆が力を合わせて働いていることです。これらの要素が全て揃えば、おのずと結果はついてきます。セブはこの週末、なぜこれまで多くのタイトルを獲得してきたのか、その理由を速さで示しました。彼には、他のチャンピオンたちと同じようにプラスアルファの力があり、それによって一線を画してきたのです。カッレも非常に成熟したドライビングを続け、我々は今回もダブルポディウムを獲得することができました。ここスペインで3つ目のタイトルを獲得できたのは、素晴らしいことです。これでもう少しリラックスして日本でのホームラリーに臨むことができますし、日本ではまた別のお祝いをできることを期待しています。

    セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 HYBRID 1号車)
    とても素晴らしい気分です。最も重要なのは、チームの全員でマニュファクチャラーズタイトルを勝ちとったことです。彼らはシーズンを通して、タイトル獲得に価する素晴らしい仕事をしてきました。また、個人的にも、今年出場したイベントでは不運が続いていたので、優勝することができてとても嬉しいです。とても楽しい週末になり、クルマはドライビングが非常に楽しく感じられ、タイムもついてきました。しばらくこのクルマでターマックを走っていなかったですし、テストも一日だけだったので、ラリーが始まってすぐに速く走ることができたのは嬉しい驚きでした。金曜日は出走順があまり良くなかったので、なおさらです。また、ベンジャミンが初優勝したことも本当に嬉しいです。ここまでカッレが6勝、私が1勝しているので、日本ではラッキーナンバーである8勝目を目指したいと思います。

    エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 HYBRID 33号車)
    チームがマニュファクチャラーズタイトルを獲得したことは、もちろんとても嬉しいです。今年のために新しいマシンを作るのは大変な作業でしたし、素晴らしいシーズンを送ってきたので、チームの皆を心から祝福したいと思います。ただし、私とスコットにとってはあまりいい週末にならず、全体的にペースが良くなくて苦しんだので、今後に向けて改善しなければなりません。この週末はセットアップやドライビングスタイルについていろいろなことを考え、改善しようと試みました。それによっていい方向に進んだと思いたいですし、他にもいくつかアイデアがあるので、日本に向かう前に作業を進めたいと思っています。

    カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)
    チームを祝福し、感謝したいと思います。素晴らしい才能を備えたチームのスタッフたちがいたからこそ、新しいクルマを最強で最速、そして最も信頼性の高いものにすることができたのです。我々選手はただコクピットに座っているだけで良かったのですから、みんなに感謝します。ただし、我々も今シーズンは自分たちの役割をしっかりと果たし、チームに多くのポイントをもたらすことができたので満足しています。自分たちも含むチーム全員が、成し遂げたことを本当に誇りに思うべきでしょう。今大会は、もし首位争いについていけるだけのペースがなかった場合、それを賢明に見極めて少しでもいい結果を残すことが目標でしたので、いい週末になりました。セブは週末を通して非常に速く、自分が最高の力を発揮したとしても、彼についていくことはできなかったでしょう。セブは優勝に値する戦いをしましたし、今回も我々の2台が表彰台を獲得することができたので、嬉しく思います。

    ラリー・スペインの結果
    1 セバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラス (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) 2h44m43.9s
    2 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +16.4s
    3 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +34.5s
    4 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +44.0s
    5 ダニ・ソルド/カンディド・カレーラ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +1m16.5s
    6 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +1m51.1s
    7 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +2m19.1s
    8 アドリアン・フォルモー/アレクサンドレ・コリア (フォード Puma Rally1 HYBRID) +2m38.4s
    9 クレイグ・ブリーン/ポール・ネーグル (フォード Puma Rally1 HYBRID) +2m43.0s
    10 ピエール=ルイ・ルーベ/ヴィンセント・ランデ (フォード Puma Rally1 HYBRID) +3m25.1s

    トヨタのWRCマニュファクチャラーズタイトル獲得記録
    1993年:セリカ GT-Four ST185
    1994年:セリカ GT-Four ST185
    1999年:カローラ WRC
    2018年:ヤリス WRC
    2021年:ヤリス WRC
    2022年:GR YARIS Rally1 HYBRID

    次回のイベント情報
    WRC次戦は、11月10日(木)から13日(日)にかけて、日本で開催される最終戦「ラリージャパン」。かつて日本では2004年から2010年にかけて北海道で、グラベル(未舗装路)ラリーとしてWRCが6回開催された。それから12年を経て、久々にWRCが日本を訪れることになったが、開催エリアは愛知県および岐阜県、路面はターマックと、完全に新しいイベントとして行われる。サービスパークは愛知県豊田市のトヨタスタジアムに置かれ、4日間で19本のステージが行われる予定。ステージは全体的に道幅が狭くツイスティなコーナーが多いため、非常に精度の高いドライビングが求められる。

    トヨタ WRC 世界ラリー選手権

  • WRC:トヨタの22歳のカッレ・ロバンペラが史上最年少チャンピオンに輝く

    WRC:トヨタの22歳のカッレ・ロバンペラが史上最年少チャンピオンに輝く

    2022年 FIA 世界ラリー選手権(WRC) 第11戦 「ラリー・ニュージーランド」の最終日デイ4が10月2日(日)にオークランドのサービスパークを起点に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)が優勝。昨日22歳になったばかりのロバンペラが、WRC史上最年少記録でドライバーズタイトルを獲得した。また、総合2位にはセバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラス組(1号車)が入り、GR YARIS Rally1 HYBRIDは1-2フィニッシュを達成した。

    ラリー・ニュージーランドの最終日デイ4は、サービスパークの南東エリアで2本のステージを各2回走行。その合計距離は31.18kmだった。最終日も断続的に弱い雨が降り、路面は全体的に湿った状態だった。

    デイ3で首位に立ち、総合2位のオジエに29秒、総合3位のオィット・タナックに46.4秒のタイム差を築いたロバンペラは、オープニングのSS14でベストタイムを記録。続く2本のステージではセカンドベストタイムを刻み、2位オジエに対するリードを32秒に、ドライバーズタイトルを争う3位タナックに対するリードを46.1秒とした。そして迎えた、ボーナスポイントがかかる最終のパワーステージでは、4番手タイムで2ポイントのボーナスを獲得できれば良い状況だたが、ロバンペラはベストタイムを記録。今シーズン6回目の優勝を決めると共に、ボーナスの5ポイントも獲得した結果、ドライバー選手権のポイントは237となり、選手権2位のオィット・タナックが今回総合3位でフィニッシュしたため、2戦を残してドライバーズタイトルを決定することになった。

    約3ヶ月ぶりにWRCに復帰したセバスチャン・オジエは、ブランクを感じさせないスピードで上位争いを続け、総合2位フィニッシュによりロバンペラの選手権ライバルが獲得できるポイントを少なくし、チームメイトの初タイトル獲得をサポートした。また、チームはロバンペラとオジエが獲得したポイントにより、マニュファクチャラー選手権におけるリードは81ポイントに。はやければ、次戦のラリー・スペインでタイトルが決まる可能性がある。

    なお、これまでWRCの最年少チャンピオン獲得記録は、故コリン・マクレー氏が1995年に樹立した27歳と109日だったが、WRC最高峰カテゴリー参戦3年目のロバンペラは、その記録を5歳以上も縮めた。ハイブリッドシステムを搭載するRally1導入初年度の今年、ロバンペラは第2戦スウェーデンで優勝してドライバーズ選手権トップに立ち、第3戦クロアチア、第4戦ポルトガルと3連勝。さらに、第6戦サファリ(ケニア)と第7戦エストニアでも優勝し、選手権をリードし続けた。そして今回のニュージーランドでの勝利により、シーズンの優勝回数は6回に。2戦を残してタイトルを決めることに成功した。

    トヨタのドライバーのタイトル獲得はこれで4年連続、通算8回目となり、ロバンペラはカルロス・サインツ、ユハ・カンクネン、ディディエ・オリオール、タナック、オジエといったグレートドライバーの仲間入りをした。なお、フィンランド人選手が最後にタイトルを獲得したのは2002年(マーカス・グロンホルム)であり、20年ぶりにフィンランド人ドライバーがWRCの頂点に立ったことになる。

    豊田 章男 (チームオーナー)
    今週はカッレに“おめでとう!”を3つ伝えたいと思います。
    ひとつ目は22歳の誕生日おめでとう!
    ふたつ目はラリー・ニュージーランド優勝おめでとう!
    みっつ目は2022年のドライバーズチャンピオンおめでとう!

    スペイン、日本と残り2戦ありますが、今までの11戦の内6勝してのチャンピオンは本当にすごいことだと驚いています。先日、記者の方に「なぜカッレは強いのか?」と聞かれ、とっさに出てきた答えは「彼はドーナツが好きだから」でした。パワーステージでもドーナツ・ターンを楽しんでいた君の姿が目に焼き付いていたから出た言葉でしたが、運転することをいつも楽しんでいるからこそ強いんだと思っています。GRヤリスラリー1を楽しんで運転してくれて、そしてチャンピオンになってくれて、本当にありがとう。今度、どこかで一緒にドーナツを楽しみながら、お祝いできる場がもてるといいなと思ってます。

    カッレを支えたコ・ドライバーのヨンネにも感謝しています。コ・ドライバー・チャンピオンおめでとう! 横に座るカッレだけでなく、チーム全体をも盛り上げて支えてくれている君の姿をベルギーで見かけました。マニュファクチャラーズ・タイトル獲得まで、今までどおりチーム全体の雰囲気づくりも頼みます。

    久々にGRヤリスに乗ってくれたセブも、運転を楽しめたからこその結果だと思います。チームのために走ってくれて、そしてタイトルに向けて貴重なポイントを取ってくれてありがとう!

    エルフィンと貴元も、チームのために攻めてくれた結果のコースオフでした。スペインでも日本でもこのまま一緒にマニュファクチャラーズ・タイトルを目指していきましょう!

    こうして4人のドライバーが思いっきり走れた裏には、前回ギリシャでの悔しさからチーム全員が気持ちをしっかり切り替えてくれたこともあると思います。

    また、10年ぶりのWRC開催を力強く盛り上げてくれた、トヨタ・ニュージーランドのみんなの応援の力もあったと思います。今回の勝利に力を尽くしてくれたみんなに、心から感謝します。最高の週末をありがとうございました!

    4台8人の選手たちが、あと2戦、すべての道を気持ちよく走り切れるようチーム全員で引き続きがんばっていきましょう!ヤリ-マティ代表、よろしくお願いします!

    ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
    今、とてもエモーショナルな気持ちになっています。カッレのチャンピオンシップ獲得は、本当に素晴らしいことです。まず何よりも、昨日22歳になったばかりの彼がWRCのあらゆる記録を塗り替え、タイトルを獲得したのは驚くべきことです。そして、20年ぶりにフィンランド人がワールドチャンピオンになったことにも重要な意味があります。これまで、私を含めたドライバーたちは、あと一歩というところまで行きましたが、叶いませんでした。だからこそ、カッレがついに成し遂げてくれたことに感謝しています。そして、ギリシャでの苦戦から立ち直り、ここニュージーランドで1-2フィニッシュを達成したチームのことも、本当に誇りに思います。マニュファクチャラー選手権にとって大きな助けになったので、次のスペインではマニュファクチャラーズ・タイトルの獲得に集中して戦うことができます。

    セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 HYBRID 1号車)
    今日、我々は歴史の目撃者になりました。カッレ、ヨンネ、そしてチームのみんなにとって素晴らしいことです。カッレの今シーズンの戦いは本当に素晴らしく、タイトル獲得は時間の問題でした。彼はこの週末堂々と戦いましたが、それこそが偉大なチャンピオンの証だと思います。私自身も、この週末は満足感を得られるものでした。今季出場した他のイベントよりもハイスピードで、トリッキーなコンディションの難しいラリーだったので、3カ月ぶりにWRCに復帰したことを考えれば上出来です。今シーズン何度か見られたことですが、このような難しいコンディションで、カッレは手のつけられない存在でした。私はチームを助けるために出場していますし、マニュファクチャラー選手権の獲得まであと一歩なので、クレイジーなリスクを冒すべき時ではないと認識して今回のラリーを戦いました。

    カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)
    今、大きな安堵感に浸っています。今年はとても良いシーズンを送っていたのですが、何戦か困難なラリーが続き、ようやくタイトルを獲得することができました。速くて信頼性の高いクルマを作ってくれたチームのみんなに感謝します。お陰で、純粋に運転を楽しむことができています。また、彼らは苦しい状況でも、いつも僕らを信じて支えてくれました。年齢のことはあまり考えていなかったですが、それでもこのような結果を残せたのは特別なことです。チャンピオンになることは、自分にとって唯一の目標だったので本当に嬉しいです。実は、金曜日は今日よりも少しナーバスになっていて、戦うためにはハードに攻めなくてはなりませんでしたが、今日は、純粋に楽しんで走ることができました。

    ラリー・ニュージーランドの結果
    1 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) 2h48m01.4s
    2 セバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラス (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +34.6s
    3 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +48.5s
    4 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +1m58.8s
    5 オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +3m55.3s
    6 ヘイデン・パッドン/ジョン・ケナード (ヒョンデ i20N Rally2) +10m03.7s
    7 ロレンツォ・ベルテリ/ロレンツォ・グラナリ (フォード Puma Rally1 HYBRID) +10m39.0s
    8 カイエタン・カイエタノビッチ/マチェイ・シュチェパニャク (シュコダ Fabia Rally2 evo) +12m36.8s
    9 シェーン・ヴァン・ギスバーゲン/グレン・ウエストン (シュコダ Fabia Rally2) +13m28.8s
    10 ハリー・ベーツ/ジョン・マッカーシー (シュコダ Fabia Rally2 evo) +16m51.6s
    R エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID)

    トヨタのクルマでドライバーズタイトルを獲得した選手
    1990年: カルロス・サインツ (セリカ GT-Four ST165)
    1992年: カルロス・サインツ (セリカ Turbo 4WD ST185)
    1993年: ユハ・カンクネン (セリカ Turbo 4WD ST185)
    1994年: ディディエ・オリオール (セリカ Turbo 4WD ST185)
    2019年: オィット・タナック (ヤリスWRC)
    2020年: セバスチャン・オジエ (ヤリスWRC)
    2021年: セバスチャン・オジエ (ヤリスWRC)
    2022年: カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID)

    次回のイベント情報
    WRC次戦は、10月20日から23日にかけて、スペインのバルセロナの南側に位置するサロウを中心に開催される「ラリー・スペイン」。以前はグラベルとターマック(舗装路)の両路面を走行する「ミックス・サーフェス・ラリー」として行われてきたが、2021年から完全なターマックラリーとして開催されるようになった。スペインのターマックステージは全体的に路面がスムーズで、流れるようなコーナーが多いため、攻めがいのあるラリーとして選手に人気があるイベントだ。

    FIA世界ラリー選手権 WRC

  • WEC 富士6時間レース 決勝:トヨタが“ホーム”富士で1-2フィニッシュ

    WEC 富士6時間レース 決勝:トヨタが“ホーム”富士で1-2フィニッシュ

    2022年シーズン FIA 世界耐久選手権(WEC) 第5戦 富士6時間の決勝レースが9月11日(日)富士スピードウェイで行われ、TOYOTA GAZOO Racing(トヨタ)のハイパーカー GR010 HYBRID2台が1-2フィニッシュを飾った。

    2019年以来、3年ぶりの開催となったWEC富士ラウンド。世界チャンピオン獲得のためにも必勝態勢で臨んだトヨタは、ハイパーカーGR010 HYBRIDにとって初レースであり、ル・マン24時間の勝利を持って臨んだ凱旋レース「ホーム」富士でのWEC戦を見事な勝利で祝った。

    セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮の3名が駆るGR010 HYBRID 8号車は、6時間にわたる完璧なレース運びで、第3戦ル・マン24時間に続く、今季2勝目を挙げた。この勝利は、トヨタにとってホームコースである富士での現行WEC戦で、9戦中8勝目となる。

    2021年のWECチャンピオンである小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスの駆るGR010 HYBRID 7号車は8号車に続く2位でチェッカー。トヨタは全6戦で戦われる2022年シーズンの第5戦富士ラウンドを、完璧な戦いぶりで1-2フィニッシュという、チームに取ってこれ以上ない結果で終えた。

    ホームレースで最多ポイントを獲得したトヨタは、マニュファクチャラーズタイトル争いで、今大会3位に終わったアルピーヌとの差を26ポイント差に拡大。また、優勝した8号車のドライバーは、ドライバーズランキングでもトップと同点で並び、最終戦でチャンピオンを決することとなる。

    朝から快晴に恵まれ、レース日和となったこの日、午前11時にグランドスタンドの熱狂的な母国ファンに見守られる中、小林可夢偉が駆る7号車がポールポジションから隊列を率いて6時間のレースをスタート。序盤は小林の7号車が、2番手スタートのブエミの8号車との僅かな差を保ったまま周回を重ねていった。

    1時間が経過したところで数秒差のまま2台はピットへ向かい、左側の2本のみタイヤを交換し、1-2体制は維持したままコースへと復帰。しかしその後まもなく、ペースの勝る8号車のブエミが64周目に7号車の小林をかわし、2台の順位が入れ替わって8号車が首位に立った。

    2時間を経過したところで7号車はロペス、8号車はハートレーへとドライバーチェンジ。この2度目のピット作業を終えた時点で、2台の差は6秒ほど。そして、3位につけるアルピーヌ36号車には50秒ほどの差をつけていた。

    首位を行く8号車のハートレーは好ペースでの走行を続け、2位で追うロペスの7号車との差をじりじりと拡大。レースが折り返し、最後のドライバー交代となる、残り2時間の時点で、8号車と7号車の差は約30秒まで拡大していた。

    首位8号車の最終スティントのバトンを受けとったのは、今季、スーパーフォーミュラでここ富士での勝利を飾っている平川。7号車のコンウェイとの2台のGR010 HYBRIDは、この時点で3位のアルピーヌ36号車に対し、ほぼ1周の差をつけており、最後の2時間はリスクを犯すことなく、着実にポジションを守ったまま2台揃ってチェッカーを受けるべく、ペースをコントロールしながらの走行となった。

    そして6時間が経過し、一度もセーフティカーやフルコースイエローの出なかった232周を走り切った平川のドライブする8号車がトップでチェッカー。トヨタにとっての今季3勝目、また、2012年以来通算75戦目の現行WECで37勝目を挙げた。7号車のコンウェイも8号車と同一周回、1分8秒382遅れの2位でチェッカーを受け、チームは今季2度目となる1-2フィニッシュを果たした。

    マニュファクチャラーズ、ドライバーズのどちらも、タイトル決定はシーズン最終戦となる次戦バーレーン8時間で決されることになる。中東バーレーン・インターナショナル・サーキットを舞台とする最終戦は、11月12日(日)に決勝が行われる。

    豊田章男(TOYOTA GAZOO Racingチームオーナー):
    我々の“ホームレース”が3年ぶりに開催され、
    GR010 HYBRIDは初めて富士を走ることができました。
    開催に向けご尽力いただいた皆さま、ありがとうございました。

    富士スピードウェイでは、ファンの皆さまが、我々に「おかえり」と言いながら声援を送ってくれていました。
    その沢山の応援に、ワンツーフィニッシュで「ただいま」と応えられて、本当によかったと思います。

    チーム代表の可夢偉をはじめ、全てのチームメンバーに感謝します。
    みんなありがとう!

    ドライバー達は、“水素エンジンに乗ってみたい”とレースウィーク中に時間を割いてくれました。
    「内燃機関の音や振動は絶対になくしてはいけないと思っています。
    そういう意味でも、モリゾウさんが示したビジョンは素敵です。
    この開発が将来どこに向かうのか、すごくワクワクしています。
    将来、水素エンジンのレーシングカーでぜひレースがしてみたいです!」

    セバスチャン・ブエミ選手は、水素エンジンに乗った後、こんな言葉を私に送ってきてくれました。

    レーシングドライバーたちは色んなクルマに乗ってきています。
    そんな彼らがワクワクし続けられる技術を、彼らとも一緒になって、これからもつくっていければと思います。

    ドライバーのみんな、また一緒に“音と振動”を楽しみましょう!

    追伸1
    勝田範彦選手、木村選手、ラリー北海道優勝おめでとうございます。
    乗りにくかったクルマを工夫で乗りこなしていただいたと聞きました。
    それによって我々のメンバーも鍛えられたと聞いています。
    いつもながら範さんに感謝です。
    今回もありがとうございました!

    追伸2
    ギリシャのみんなにも苦しい戦いをさせてしまいました。
    エルフィンとエサペッカには、車両トラブルを出してしまって申し訳ない気持ちです。
    残り3戦となりましたが、好調だった前半戦のことは一度リセットしてもう一度“ドライバーが乗りやすいクルマ”をチームみんなで考え直しましょう!
    まずは3週間後のニュージーランド戦よろしくお願いします。

    その後、スペイン戦を挟み、ついに“初めてのラリージャパン”です。
    今週の富士のように「おかえり」と迎えてくれる多くのファンが待ってくれています。
    ワンツーフィニッシュ以上の「ただいま」を言えるように、がんばりましょう!

    ヤリ-マティ代表をはじめ、チームのみんなよろしく頼みます!

    追伸3
    ニュルでは仲間達がGR 86とLCを鍛えてくれています。
    昨日、6時間を走り切ってクラストップで無事完走。
    そして今まさに、もう6時間のレースを走ってくれていると思います。

    ニュルらしい天気で不安定な路面と聞きました。
    安全第一でクルマたちを鍛えて帰ってきてください!

    追伸4
    世界の色んな道でクルマを鍛えてくれているドライバー達みんなに感謝!
    そして、ドライバーたちと一緒にもっといいクルマづくりを実践してくれているメカニック、エンジニア、工場の仲間たちにも感謝!
    これからも、もっといいクルマづくりをみんなで心ひとつに続けていきましょう!

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー):
    富士6時間は非常に重要なレースであり、今日の結果はTOYOTA GAZOO Racingにとってこれ以上のない最高のものになりました。チーム全員がこのレースのために懸命に働き、ミスのない戦いで素晴らしい結果に結びつけてくれました。皆を誇りに思います。ハイパーカーの争いは非常に熾烈なものでしたが、我々自身のレースは非常に順調で、力強いパフォーマンスを見せることができました。この結果はチームの努力、そして、トヨタの関係者や全てのパートナーのサポートのおかげです。応援してくれたファンの皆様にも感謝しています。今日のような好天の下、また富士スピードウェイでのWECレースを戦えたことを素晴らしく思います。これでひとつ肩の荷が下りましたが、次はバーレーンでの戦いが待っています。ドライバーとマニュファクチャラーの両タイトル獲得へ向け、努力していきます。我々にとって重要な目標であり、集中力を切らさずにベストを尽くしていきます。

    マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー):
    今日チームは素晴らしい仕事をしてくれて、目標だったホームレースでの1-2フィニッシュを果たすことができました。ル・マンを終えてからは、富士が我々にとって最も重要なレースだったので、チームにとって完璧な結果となりました。今日、我々7号車は、クルマのパフォーマンスを最大限引き出すことができませんでした。8号車の方が我々よりも少し速く、彼らには敵いませんでしたが、我々7号車もミスのないクリーンなレースを戦いました。優勝した8号車は見事な戦いぶりでした。TOYOTA GAZOO Racingと全てのパートナーの皆様へ祝福を送ります。レースウィークを通して応援してくれたファンの皆様にも感謝しています。

    ホセ・マリア・ロペス(7号車 ドライバー):
    チームにとって最高の結果です。このレースは我々にとってとても重要であり、そのためにずっと努力を続けてきました。ラップタイムだけを見ているだけでは、今日のハイパーカークラスの戦いがどれだけ大変だったかというのはわかりにくいと思います。チームは完璧なレースをしてくれて、本当に満足しています。勝った8号車、おめでとう。もちろん我々は勝てなかったので最高に嬉しいというわけではありません。しかし、我々にも良いスティントはありましたし、これがレースです。今年は我々7号車にとっては厳しいシーズンとなっていますが、最終バーレーン戦では最高の形で締めくくり、チームの2つのチャンピオン獲得に貢献できるよう頑張ります。

    セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー):
    3年ぶりのTOYOTA GAZOO Racingの母国レースで勝つことができ、とても良い気分です。我々はクリーンなレースを戦い、ミス無く、全てを完璧に行いました。ピット作業も素晴らしく、全部予定通りに行きました。この最高の結果を共に勝ち取ったチームには本当に感謝していますし、特に亮はこの週末、素晴らしい走りをしてくれました。我々にとって最高の結果で、ドライバーズランキング首位タイに並べたことで、タイトル獲得の大きなチャンスと共にバーレーンへと向かうことになります。シーズン最終戦も今日のようなレースが再現できるよう、ベストを尽くします。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー):
    今日のGR010 HYBRIDは本当に最高のクルマで、レースは信じられないほど順調でした。こんなことはめったにありません。我々8号車は、路面温度が高くなることを見越してセットアップを変更し、それが効を奏したことで、チームメイトの7号車よりも少し速さがありました。スタートを担当したセブが力強い走りで首位に立ち、それを引き継いだ私が後続とのギャップを拡げることができ、そして、最後を担当した亮も良い走りを見せてくれました。全て完璧で上手く行ったレースのひとつになりました。強かったドライバー同様に、最高の働きをしてくれたエンジニアチームとメカニックにも本当に感謝しています。この形で最終戦バーレーンでのチャンピオン争いに臨むというのは最高の展開です。

    平川亮(8号車 ドライバー):
    富士は私にとってホームコースであり、レースキャリアを築き、育ってきたコースでもあります。それだけにここでの世界選手権で勝てて感無量です。ル・マンでの勝者としてここ富士にやってきて、自分の母国レースでの勝利を切望すると共に、プレッシャーも感じていました。しかし、チームが素晴らしい仕事で応えてくれました。私自身の2回のスティントは楽しんで走ることができましたし、チェッカーを受けたときは最高の気分でした。これでランキング首位タイに並んだので、この勢いを活かしてシーズン最終戦に臨みたいと思います。今夜はこの最高の瞬間をじっくりと味わい、そして、バーレーンでのタイトル獲得へと意識を切り替えます。

    WEC 第5戦 富士6時間 決勝結果(総合順位)

    順位 No. ドライバー名 チーム/車種 周回 トップとの差
    1 8 セバスチャン・ブエミ
    ブレンドン・ハートレー
    平川亮
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ GR010 HYBRID
    232
    2 7 マイク・コンウェイ
    小林可夢偉
    ホセ・マリア・ロペス
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ GR010 HYBRID
    232 1:08.382
    3 36 アンドレ・ネグラオ
    ニコラス・ラピエール
    マシュー・バキシビエール
    アルピーヌ・エルフ・チーム/
    アルピーヌ A480-Gibson
    230 2 Laps
    4 93 ポール・ディ・レスタ
    ミケル・イェンセン
    ジャン・エリック・ベルニュ
    プジョー・トタルエナジーズ/
    プジョー 9X8
    225 7 Laps
    5 31 ショーン・ゲラエル
    ロビン・フラインス
    ドリス・バントール
    WRT/
    Oreca 07-Gibson
    225 7 Laps

    2022年シーズン FIA 世界耐久選手権(WEC) 第5戦 富士6時間

  • WEC 富士6時間 予選:小林可夢偉が富士でのハイパーカー初ポール獲得!

    WEC 富士6時間 予選:小林可夢偉が富士でのハイパーカー初ポール獲得!

    2022年シーズンFIA世界耐久選手権(WEC)第5戦富士6時間の予選が行われ、今回初めて富士を走るTOYOTA GAZOO Racing(トヨタ)のハイパーカー、GR010 HYBRID 7号車を駆る小林可夢偉がポールポジションを獲得。ブレンドン・ハートレーの8号車も僅差の2番手で続き、トヨタは「ホーム」富士での凱旋レースを最前列グリッドに並んでスタートすることとなった。

    3年ぶりのWEC開催となった富士スピードウェイに集結した多くの母国ファンの見守る中で行われた予選で、トヨタは今季2度目、富士では4度目となるポールポジションを獲得した。

    小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスの駆るGR010 HYBRID 7号車は、小林が予選アタックを担当し、1分29秒234の好タイムでポールポジションを獲得。セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮の8号車は、ハートレーのアタックで、ポールの7号車に僅か0.020秒及ばなかったものの2番手タイムをマークし、トヨタが予選1-2を占めた。

    このポールポジション獲得により、トヨタはマニュファクチャラーズポイントで貴重な1ポイントを追加し、タイトル争いでのリードを16ポイントへと拡げました。

    ハイパーカーとLMP2クラスの予選は、気温は28度ながら、昼過ぎから顔を出した強い日差しに照らされた路面温度は約43度まで上昇する中、午後3時より10分間で行われ、2016年にWEC富士大会を制している7号車の小林は、新品タイヤを装着して臨んだ計測最初のアタックで最速タイムをマーク。予選の前に行われた公式練習で最速タイムを刻んだハートレーも同じく最初のアタックラップで小林に僅かに及ばないものの素晴らしいラップタイムを記録した。

    富士スピードウェイは、今季のWECが開催されるサーキットの中で1周の距離は最短なこともあり、10分間と短い予選セッションだったが、2台は最初のアタックラップの後に1周ペースを落としてタイヤとブレーキのクールダウンを行った後、ポールポジションを目指して再度アタックに挑んだ。

    この再アタックで、小林は惜しくもタイム更新ならず。ハートレーは自身のベストタイムを1000分の1秒更新したが、小林のタイムには0.02秒及ばず。しかしこの結果、トヨタにとって初となる、富士スピードウェイでの予選1-2を達成した。3番手にはアルピーヌ36号車が続き、ハイパーカークラスは5台全車が1秒以内に入る予選結果となった。

    素晴らしいパフォーマンスで僅差の予選を1-2という最高の結果で終えたトヨタだが、チームの目標はもちろん、明日11日(日)に行われる決勝レースで、9回目の開催となるWEC富士戦での8勝目を勝ち取ること。今レースはトヨタが2012年に現行WECに参戦してから75戦目となり、6時間で争われる決勝レースは、午前11時にスタートが切られる。

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    母国のレースでポールポジションを獲得でき、最高の気分です。私のアタックラップでは、まだ少し改善の余地もありましたが、ポール獲得には十分でした。GR010 HYBRIDがここ富士でも速いこと、そのパフォーマンスを示すことができてとても嬉しいです。ル・マンが終わった後、チームは富士での勝利を次の目標としてハードワークを続け、そのおかけで今日の結果へ繋がったと思います。ハイパーカーにとって初めてとなる、ここ富士でのアタックは大きな挑戦でしたが、それだけにチーム全員の尽力に感謝します。このレースウィークでは、今日の時点でも信じられないほど多くのファンの皆様が訪れてくれていて、明日もたくさんの観客やゲストの方が来てくれると思います。決勝レースでも、来てくださった皆様と勝利を祝うべく全力を尽くします。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    我々のホームコースである富士で、母国のファンの皆様が見ている前での予選1-2は素晴らしい結果です。私と可夢偉との差は非常に僅差で、100分の2秒ほどしかありませんでした。私のアタックラップは完璧とは言えませんでしたが、可夢偉も同じ状況だったことはわかっています。とても難しい路面で、各所ですぐコンマ1秒単位のロスをしてしまう状況でした。チームは本当に素晴らしい仕事をしてくれましたが、明日は簡単にはいかないでしょう。アルピーヌが非常に僅差のタイムを出しており、プジョーの2台もそれほど離れていません。決勝レースも厳しい戦いになるとは思いますが、我々のGR010 HYBRIDはここ富士に合っていて、良いポジションからスタートすることができます。

    WEC第5戦富士6時間 公式予選結果(総合順位)

    順位 No. ドライバー名 チーム/車種 ベストタイム
    1 7 マイク・コンウェイ
    小林可夢偉
    ホセ・マリア・ロペス
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ GR010 HYBRID
    1:29.234
    2 8 セバスチャン・ブエミ
    ブレンドン・ハートレー
    平川亮
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ GR010 HYBRID
    1:29.254
    3 36 アンドレ・ネグラオ
    ニコラス・ラピエール
    マシュー・バキシビエール
    アルピーヌ・エルフ・チーム/
    アルピーヌ A480-Gibson
    1:29.446
    4 93 ポール・ディ・レスタ
    ミケル・イェンセン
    ジャン・エリック・ベルニュ
    プジョー・トタルエナジーズ/
    プジョー 9X8
    1:30.000
    5 94 ロイック・デュバル
    グスタボ・メネゼス
    ジェームス・ロシター
    プジョー・トタルエナジーズ/
    プジョー 9X8
    1:30.152

    2022年シーズン FIA 世界耐久選手権(WEC) 第5戦 富士6時間

  • WEC:トヨタ 2022年 W第5戦 富士6時間 公式練習初日レポート

    WEC:トヨタ 2022年 W第5戦 富士6時間 公式練習初日レポート

    3年ぶりの開催となるFIA 世界耐久選手権(WEC)の日本ラウンドが富士スピードウェイで開幕。レースウィーク初日となる9日(金)は2度にわたる90分間の公式練習走行が行われ、TOYOTA GAZOO Racing(トヨタ)のハイパーカー、GR010 HYBRIDが日本のファンの皆様の前で、サーキットを疾走する勇姿を初めて披露した。

    今大会の舞台である富士スピードウェイは、ハイパーカー GR010 HYBRIDの4輪駆動ハイブリッド・パワートレーンが開発されたトヨタ自動車東富士研究所にほど近く、まさに生まれ故郷への凱旋走行となる。.昨年のWECシリーズチャンピオンである小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスの3名が駆るGR010 HYBRID 7号車が、この日最速となる1分29秒948のタイムをマーク。これまでWECで8戦中7勝を挙げているホームレースでの更なる勝利へ向け、順調な滑り出しを見せた。また、今年のル・マン24時間レースを制したセバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮の8号車も好ペースで続き、チームメイトから僅か0.225秒差の2番手につけた。

    レースウィーク初日から、平日にもかかわらず熱心な日本のファンの皆様がサーキットに集まり、トヨタのチームメンバーは待ちに待った日本でのレースで、温かな歓迎を受けた。

    9日(金)は朝方軽い雨が降ったものの、路面を本格的に濡らすまでには到らず、重い雲に覆われた空の下、気温は約23度のコンディションで、午前11時に公式練習1回目が開始された。7号車はコンウェイ、8号車はブエミがステアリングを握り、記念すべきホームにおけるGR010 HYBRIDの公式初走行の栄誉を担った。

    1周4.563kmの富士スピードウェイは、1.5kmの長いストレートと、低中速コーナーが組み合わされたチャレンジングなサーキット。チームは公式練習セッションの時間をフルに使って、様々なセットアップ比較と最適化作業を行った。

    8号車のブエミがセッション序盤にマークしたタイムが、この公式練習1回目の最速タイムとなり、同じく序盤にコンウェイがマークした7号車のタイムが、8号車に0.247秒遅れる2番手となった。2台のGR010 HYBRIDはあわせて101周を走破。このセッションでは、トヨタの2台を含む上位4台が、コンマ5秒強の中に入る僅差の争いとなった。

    午後3時半過ぎから開始された公式練習2回目も、同じく曇り空の下で行われ、チームはメカニカル面及び空力、そして、ハイブリッドのセットアップなどの調整に加え、タイヤの評価等の作業を続行。ここでは7号車の小林がこの日最速となるタイムをマーク。8号車はハートレーが7号車から0.225秒遅れの2番手で続き、このセッションも2台あわせて101周という多くの周回をこなした。

    初日となったこの日、トヨタは2回の公式練習セッションをあわせて、2台で合計921kmを走破し、多くのデータを収集。ドライバーとエンジニアはこのデータを元にさらにセットアップの調整を続け、明日10日(土)の午前中に行われる公式練習3回目が、予選へ向けた最終準備となる。そして、続く午後3時より、決勝のスターティンググリッドを決定する予選が行われる。

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    3年ぶりにWECを戦うために富士スピードウェイに戻ることができて、本当に嬉しいです。富士は我々のホームコースであり、再び日本のファンの皆様に会えるのは最高です。GR010 HYBRIDは初日からとてもバランス良く、好感触です。我々は今日の2回のセッションをバランスの調整と、ここ富士を初めて走るGR010 HYBRIDを学ぶことに費やしました。これまでのところ順調ですが、ライバルとのラップタイム差は非常に近接しているので、タフなレースになるでしょう。

    マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー)
    また日本に来ることができ、そして、富士スピードウェイを初めてGR010 HYBRIDで走れて嬉しいです。様々なセットアップを試しながらも、両セッションを1-2で終えられたので、良いレースウィークのスタートが切れたと思います。順調に進めることができましたが、まだ幾つか改善できる部分も残っており、ハードワークを続けます。ハイパーカーカテゴリーでの争いは激しさを増しており、決して油断はできません。明日も決勝レースへ向けた準備を続けます。

    ホセ・マリア・ロペス(7号車 ドライバー)
    全体的に見て良い一日でした。2台のGR010 HYBRIDが、ライバルのハイパーカー勢に対して速さを示せたことは悪くありません。まだスタートしたばかりで、ライバルがどのようなプログラムで進めているのかわからないので、我々はできることをやるだけです。明日の予選では、アタック1周の実力が明らかになるはずで、どうなるか楽しみです。決勝のレースペースに関してまだやるべきことはありますし、かなりの接戦でチャレンジングな週末になると思いますが、まずは順調なスタートが切れました。

    セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー)
    今日の2回のセッション共に順調で、多くの周回をこなすことができました。また日本に来られたことも嬉しいですし、ハイパーカーをここ富士で初めて走らせられたのも光栄です。幸運にも今日は雨に見舞われることがなかったので、この先もこれが続いてくれることを祈っています。我々の予定していたプログラムは問題なく進み、残りのレースウィークへ向け良い準備ができました。決勝では各スティントで多くの周回を走ることになるので、タイヤ摩耗の面で慎重な走行が必要になるでしょう。レースウィークを通して努力を続けます。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    富士スピードウェイに帰ってこられて嬉しいですし、既に多くの日本人ファンの皆様をパドックやグランドスタンドで見かけました。今日は我々に大きなドラマのないスムーズな一日でした。GR010 HYBRIDの感触は良いですが、バランス面でまだ改良の余地があります。とは言え、レースウィークの最初では当たり前のことです。初日を終えた時点で、完全に満足いくというようなことはほとんど無いので、更なる改良点を見出すべくチーム全員で努力を続け、ベストの状態で決勝レースに挑みたいと思っています。

    平川亮(8号車 ドライバー)
    これまでのところとても順調で、全くトラブル無く両セッション共にトップ2を占めることができています。GR010 HYBRIDは、初めてここ富士でドライブしたということを考えると、とても素晴らしい感触です。我々は車両バランスの微調整を繰り返し、一歩一歩改善を続けていますが、さらに続けて行く必要があります。明日の予選でのポールポジション争いがどうなるのか楽しみです。最も重要な目標である日曜日の決勝では、レースペースが鍵になると思うので、全力を尽くします。

    WEC第5戦富士6時間 公式練習第1回目結果(総合順位)

    順位 No. ドライバー名 チーム/車種 周回 ベストタイム
    1 8 セバスチャン・ブエミ
    ブレンドン・ハートレー
    平川亮
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ GR010 HYBRID
    52 1:31.171
    2 7 マイク・コンウェイ
    小林可夢偉
    ホセ・マリア・ロペス
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ GR010 HYBRID
    49 1:31.418
    3 94 ロイック・デュバル/
    グスタボ・メネゼス/
    ジェームス・ロシター
    プジョー・トタルエナジーズ/
    プジョー 9X8
    38 1:31.439
    4 93 ポール・ディ・レスタ/
    ミケル・イェンセン/
    ジャン・エリック・ベルニュ
    プジョー・トタルエナジーズ/
    プジョー 9X8
    38 1:31.738
    5 36 アンドレ・ネグラオ
    ニコラス・ラピエール
    マシュー・バキシビエール
    アルピーヌ・エルフ・チーム/
    アルピーヌ A480-Gibson
    36 1:32.556

    WEC第5戦富士6時間 公式練習第2回目結果(総合順位)

    順位 No. ドライバー名 チーム/車種 周回 ベストタイム
    1 7 マイク・コンウェイ
    小林可夢偉
    ホセ・マリア・ロペス
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ GR010 HYBRID
    50 1:29.948
    2 8 セバスチャン・ブエミ
    ブレンドン・ハートレー
    平川亮
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ GR010 HYBRID
    51 1:30.173
    3 94 ロイック・デュバル/
    グスタボ・メネゼス/
    ジェームス・ロシター
    プジョー・トタルエナジーズ/
    プジョー 9X8
    39 1:31.194
    4 36 アンドレ・ネグラオ
    ニコラス・ラピエール
    マシュー・バキシビエール
    アルピーヌ・エルフ・チーム/
    アルピーヌ A480-Gibson
    45 1:31.362
    5 93 ポール・ディ・レスタ/
    ミケル・イェンセン/
    ジャン・エリック・ベルニュ
    プジョー・トタルエナジーズ/
    プジョー 9X8
    48 1:31.539

    トヨタ WEC フジスピードウェイ

  • WEC:トヨタ 2022年 第5戦 富士6時間 プレビュー

    WEC:トヨタ 2022年 第5戦 富士6時間 プレビュー

    FIA世界耐久選手権(WEC)が3年ぶりに富士スピードウェイで開催されることとなり、TOYOTA GAZOO Racing(TGR)のハイパーカー GR010 HYBRIDがホームコースである富士スピードウェイでの初レースに挑む。

    前戦モンツァから約2か月、2022年シーズンのWECも全6戦中、残すところ2戦となった。今第5戦は、6時間レースとして静岡県の富士スピードウェイで行われる。富士スピードウェイは東京から西に100kmほどの富士山麓に位置し、WECのレースが行われるのは2019年以来となる。TGRはこのホームコース「富士」での5連覇を目指す。

    2020年シーズンのWECはここまでの4戦で激しい接近戦が繰り広げられている。7月にイタリア・モンツァで行われ、劇的な結末となった第4戦を終えた時点で、TGRはマニュファクチャラーズランキングで2位のアルピーヌに対して15ポイント差の首位を維持している。

    今季のル・マン24時間を制したセバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のドライブするGR010 HYBRID 8号車は前戦モンツァで2位フィニッシュを果たし、ドライバーズランキングでは首位アルピーヌを10点差の2位で追っている。一方、2021年シーズンのWECチャンピオンである小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスの7号車は今季2勝目を目指しレース終盤まで首位を走行していたが、他車との接触により3位フィニッシュに終わった。

    小林と平川は、既に今年、富士スピードウェイでスーパーフォーミュラのレースを戦っている。平川は4月の開幕戦で、2020年にSUPER GTで勝って以来となる富士での勝利を飾った。

    ハイパーカーとして初のル・マン24時間制覇を成し遂げた2021年のGR010 HYBRIDは、展示車としてイベントに登場することはあったが、この週末、ついに日本のファンの皆様の前で、実際にレースを戦う姿が初披露される。

    ここ富士でのWEC戦は、チームにとって単なるホームレースという以上の意味を持つ。GR010 HYBRIDのパワートレーンは富士スピードウェイにほど近い、東富士研究所で開発、また製造された。この週末は東富士の多くの仲間にとって、GR010 HYBRIDがレースで戦う姿を初めて目にする機会となる。

    1周4.563kmの富士スピードウェイは、今季WECが開催される中では最も1周が短いサーキットだが、1.5kmに渡る長いメインストレートを持ち、そしてまた、TGRにとってはこれまでWEC富士8戦中7勝と、最も成功したサーキットでもある。勝利を逃したのは、TGRにとって厳しいシーズンとなった2015年のみだった。

    歴史的にも、富士スピードウェイはトヨタの耐久レース車両開発において非常に重要な役割を担ってきた。トヨタ初の本格スポーツカー、トヨタ2000GTは1967年の24時間レースと1000kmレースでその速さと耐久性を証明し、両レースを制した。1968年と1969年にはトヨタのモータースポーツ黎明期を彩った伝説の名車、トヨタ7が1000kmレースで勝利を飾っている。

    1980年代には、ル・マンスタイルの耐久レースシリーズが日本でも行われるようになり、全日本スポーツプロトタイプ選手権への参戦でスポーツカーレースへと復帰したトヨタは、富士スピードウェイでは表彰台中央の常連となった。そして、1982年には富士スピードウェイで初めて世界スポーツカー選手権が行われた。

    富士山の麓に位置する富士スピードウェイは2005年に大規模な改修を受け、コースレイアウトも変更されたが、その後、2012年に初めて現行WECのイベントが開催されて以来、レイアウトの大きな変更はない。そして今、首都圏から最も近くに位置するサーキットである富士スピードウェイは、新たな総合モータースポーツリゾート施設として成長すべく、博物館やドライビングセンター、各種エンターテインメント施設やホテルなどが建設されている最中だ。

    熱狂的な日本のモータースポーツファンの皆様にとって初めてとなる、ハイパーカーが富士スピードウェイを走行している姿を観戦できるのは、9月9日(金)のそれぞれ90分間にわたる2度の公式練習セッションからだ。翌10日(土)は午前中の最終練習走行で予選及び決勝レースへの準備を整え、午後3時よりハイパーカークラスの予選が行われる。6時間で争われる決勝レースは、11日(日)の日本時間午前11時にスタートが切られる。

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    日本のファンの皆様の前で、やっと初めてGR010 HYBRIDが実際にレースを戦うところを見ていただけることになり、とても興奮しています。ここ数年WEC日本ラウンドがなかったのは残念でしたが、それだけにこの週末は特別なものになります。レースだけでなく、トヨタ自動車の仲間、特に東富士のGRパワトレ開発部のメンバー、そして、日本のパートナー関係者などチームにとってとても大切な皆様とお会いできる機会でもあり、いつも支えてくださっている方々にお礼の言葉を届けたいと思っています。前戦モンツァでは速さが足りず、残念ながら勝利を逃してしまったので、さらに強くなって富士に挑む必要があります。もちろん、我々の目標はチームとして両タイトルを勝ち取ることですが、この週末の勝利も望んでいます。ハイパーカーのバトルは激化しており、レースはチャレンジングな混戦になるでしょうが、それがチームをより強くしてくれます。日本のファンの皆様の前で、表彰台の中央に返り咲くべく全力を尽くします。

    マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー)
    モンツァでのレースから随分時間が経ったように感じますが、その間にリフレッシュして充分な準備と共に、残り2戦に立ち向かいます。我々7号車にとってはこれまでのところ、ベストなシーズンとは言い難い状況ですが、全力でプッシュを続け、クリーンなレースで富士ではトップ争いをしたいと思っています。富士は我々のホームレースであり、これまでに多くの勝利を重ねてきたので、今年もその再現を願っていますが、それが簡単でないことはモンツァで証明されました。ハイパーカーの競争レベルはより厳しいものとなっており、何よりも8号車はいつも最強のライバルです。日本のファンの皆様に最高のレースを見ていただくべく、頑張ります。

    ホセ・マリア・ロペス(7号車 ドライバー)
    また日本に行くことができるのを嬉しく思います。レースをするのにも素晴らしい場所ですし、何より日本の熱狂的なモータースポーツファンの皆様と過ごすことができるのは最高です。TOYOTA GAZOO Racingのホームである日本にチームの一員として訪れることで、なかなかヨーロッパのレースには来るのが難しい日本の多くの仲間と会うことができる、特別なイベントでもあります。富士は素晴らしいサーキットで、私自身レースでの良い思い出があります。長いストレートを持つレイアウトは、高速性能に優れる我々のクルマに合っていると思いますし、力強い戦いができる週末になると思います。

    セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー)
    富士は我々にとって特別なレースであり、私自身幸運にも3勝を挙げているので、個人的にも相性の良いサーキットです。当然チームにとってとても重要なレースであり、2019年以来のWEC戦ということもあり、ホームレースである富士では力強いレースをすることが重要です。東富士の仲間はチームにとって大きな存在なので、彼らと再び会えるのも楽しみですし、彼らと好結果を祝えるよう全力を尽くします。今シーズン、ハイパーカーの競争は激しさを増しているので簡単ではないでしょうが、正しいセットアップを見出し、クリーンなレースを戦わなくてはなりません。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    我々が2019年に勝利を挙げて以来、随分間が空いてしまっただけに、ようやく富士に戻れることに興奮を抑えきれません。熱狂的な日本のファンの皆様はいつも独特の雰囲気を生み出してくれますし、何よりもTOYOTA GAZOO Racingにとってのホームイベントということで、本当に歓迎されていることを感じます。富士は有名なロングストレートを持つコースなので、GR010 HYBRIDであの1.5kmのストレートを全開で、母国ファンの前で走るのは本当に素晴らしい気分になると思います。シーズンも残すところ2戦となりますが、ドライバーズ選手権では首位を10ポイント差で追っているので、目標はその差を縮めることであり、勝利でそれが叶えられれば最高です。

    平川 亮(8号車 ドライバー)
    富士ラウンドは私にとってWECで初めての母国開催レースであり、日本のファンの皆様の前でレースをするのを本当に楽しみにしています。私自身はSUPER GTやスーパーフォーミュラ、それ以前のジュニア時代から数多く富士でレースを戦ってきていて、WECシリーズの他のどのサーキットよりも富士のことはよくわかっています。そして、何度も良いレースを戦い、今季も既に勝利を挙げているので、今週末に向けては十分に準備ができていると感じています。シーズンは残り2戦となりますが、我々はドライバーズ、マニュファクチャラーズの両選手権でタイトルを争っており、富士でもプッシュを続けます。我々の目標は明確で、また勝つために、最大限の努力をするだけです。

    トヨタ FIA世界耐久選手権 WEC 富士スピードウェイ

  • トヨタ、波乱のサバイバル戦で2台のGR010 HYBRIDが表彰台を獲得

    トヨタ、波乱のサバイバル戦で2台のGR010 HYBRIDが表彰台を獲得

    7月10日(日)イタリアのモンツァ・サーキットで2022年シーズンFIA世界耐久選手権(WEC)第4戦モンツァ6時間の決勝レースが行われ、TOYOTA GAZOO Racing(トヨタ)の2台のGR010 HYBRIDは、8号車が首位と僅差の2位、7号車が3位に入り、ダブルで表彰台を獲得した。

    記念すべき100周年を迎えた「スピードの殿堂」と呼ばれる伝統のモンツァ・サーキットで行われた今大会は、アクシデントが多発する波乱のレースとなった。

    ハイパーカークラスでは新たなマニュファクチャラーを迎え、激しいバトルを展開。トヨタの2台のGR010 HYBRIDは最後まで首位を争いましたが、惜しくも勝利には届かなかった。

    ル・マン24時間での勝利も記憶に新しい、セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車は、レース序盤にテクニカルトラブルに見舞われながらも追い上げ、最後は平川が、優勝したアルピーヌ36号車に僅か2.762秒まで迫ったが、惜しくも逆転には至らず、2位でフィニッシュした。

    昨年のモンツァを制した小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスの7号車はレース中盤、首位での走行時にアルピーヌとの接触でタイムを失い、2周遅れの3位でチェッカー。アクシデントが多発し、ライバル勢がトラブルなどで戦列を去るサバイバルレースとなる中、最後まで着実に走り抜いたトヨタの2台は、ダブルで表彰台を獲得した。

    今シーズン初めて4つのマニュファクチャラーが競い合うこととなった今大会だったが、トヨタはマニュファクチャラーズポイントランキングでアルピーヌに15ポイント差の首位、ドライバーズポイントでは8号車が首位のアルピーヌ36号車に10ポイント差の2位、7号車が30ポイント差の3位につけており、残り2戦で逆転のタイトル獲得に挑む。

    2台のGR010 HYBRIDは、序盤からチームメイト同士での接近戦を繰り広げた。クリーンなスタートが切られた後、2番手スタートの8号車ブエミは、後方のアルピーヌからのプレッシャーを抑えて2位をキープ、4番手スタートの7号車ロペスは、アルピーヌを僅差で追う形となった。

    スタートして30分の間に2回のフルコースイエローが出され、ハイパーカークラスの車両はこの間に全車給油のためにピットイン。トヨタは的確な戦略により、7号車が3位へとポジションを上げ、2台のGR010 HYBRIDは2-3位体制となったが、首位を逃げるグリッケンハウスとの差は大きく広がっていた。

    スタートから1時間、ブエミの8号車が電気系のトラブルに見舞われペースダウン。4位へとポジションを落とした。8号車は次のピットストップでシステムの再起動を行い、30秒ほどのタイムロスにより5位でレースに復帰。その後、ブエミはペースを取り戻し、前を行くプジョー94号車をかわして4位へと浮上した。2時間が経過する頃、この日3度目のフルコースイエローが出され、各車ピットイン。7号車はコンウェイへとドライバー交代し、アルピーヌとの2位争いを展開。8号車はハートレーがステアリングを握った。

    スタートから2時間半経過時に発生したGTクラス車両のアクシデントによりセーフティカーが導入され、レースは大きく動いた。ハイパーカークラスの全車がピットへ向かい、ここで迅速なピット作業に助けられたコンウェイの駆る7号車がグリッケンハウスをかわし首位に立った。レースの折り返しとなる3時間経過時点でセーフティカーが退去し本格的なレースが再開。2位を走行していたグリッケンハウスが、フルコースイエロー中の速度超過によりドライブスルーペナルティを受けたため、8号車のハートレーがこれをかわし2位へ。ハートレーはその後もアルピーヌからの猛追を受けるが、次のピットストップまで2位のポジションを守った。

    トヨタの2台とアルピーヌ、これら3台のハイパーカーはそれぞれ数秒という僅差のままレースは最後の2時間に突入。タイヤ交換のタイミングが異なるため、ピットストップごとに順位が入れ替わる展開となった。

    残り1時間が近づいた時、首位は小林のドライブする7号車、これに平川の8号車が続き、3位のアルピーヌを抑えてトヨタの1-2体制となっていたが、タイヤ交換タイミングの違いで、新しいタイヤを装着したアルピーヌが平川の8号車を激しく攻め、平川も素晴らしいドライビングでこれをしのぎ続けたが、153周目に惜しくもかわされ3位に後退。その翌周、首位を逃げる小林の7号車と、2位で追うアルピーヌの2台がコースストレート上で接触するというアクシデントが発生した。

    7号車は右リアタイヤのパンクと車体右後部にダメージを負い、小林はスローダウンしながらも修復のためピットへと戻ってきた。フルコースイエローが出されたため、7号車は1周のタイムロスで済み、3位でコースへと復帰。残り1時間でレースが再開されると、7号車をかわして2位へポジションを上げた平川の8号車は猛烈な追い上げを開始した。

    平川は素晴らしいドライビングで周回遅れの車両をかわしながら首位のアルピーヌとの差を詰めていき、最後までプレッシャーをかけ続けたが、約3秒及ばず2位でチェッカー。小林の7号車は接触により90秒間のピットストップというペナルティを科され、2周遅れながら3位フィニッシュを果たした。

    シーズン後半戦に入ったWECも、モンツァ大会を終えて残り2戦。次戦は2019年以来の開催となる富士6時間レース、チームはこれまで8回開催された富士ラウンドで7勝を挙げている。9月11日(日)に決勝が行われるホームレースの富士、熱狂的なファンの皆様が見守る前で、更なる勝利を目指す。

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー):
    優勝を目指して全力を尽くしましたが、その機会を逃してしまいました。今日は、2台共の表彰台獲得が精一杯でした。私のスティントでは、走行ペースで少し苦戦しました。ポジションを守るために、ピットストップでタイヤを交換しないという戦略を採った結果、狙い通りポジションを維持できましたが、その後のペースが落ちてしまいました。そして、アルピーヌと接触、車両にダメージを負って1周遅れとなり、さらにペナルティも科されましたが、結果的には最終的なレース結果には大きな影響はなかったと思います。今日は満足のいくレースができなかったので、次戦へ向けてさらに努力する必要があります。ドライバーズとマニュファクチャラーズの両タイトルを獲得するためには、次戦富士で絶対に勝たなくてはなりません。WECはハイパーカー間のバトルが激化し、今後もチャレンジングなレースが続くと思いますが、ファンの皆様にとっては素晴らしいことであり、我々もこの戦いを楽しんでいます。我々の2台どちらにもまだタイトル獲得のチャンスは残っていますし、絶対に諦めません。

    マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー):
    7号車にとっては不完全燃焼のレースで、残念ながらタイトル争いでもまた一歩後退してしまいました。我々はレースをリードしていましたが、数周で全てを失ってしまいました。運があれば勝てるペースだと感じてはいましたが、タイヤ戦略が順位を左右するレース展開となりました。接触で優勝争いからは脱落してしまいましたが、3位表彰台は今日の我々にとっては最善の結果です。この結果からさらに学び直し、シーズンが終わるまでハードワークを続けて行く必要があります。

    ホセ・マリア・ロペス(7号車 ドライバー):
    この厳しかったレースウィークを考えれば、最終的に2位、3位という結果はチームにとっては悪いものではありません。残念ながら我々は接触でダメージを負って周回遅れとなり、また、ペナルティも受けることになってしまいました。その時点で我々のレースは終わってしまいましたが、それまでは優勝を争い、エキサイティングなレースでしたが思い通りにはなりませんでした。今シーズンの残り2戦も、今日のように激しいものとなると思いますが、その接近戦を勝ち抜いていかなくてはなりません。次戦富士では強さを取り戻し、勝てるように頑張ります。

    セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー):
    2台それぞれに様々なことがあったレースでした。勝てるチャンスがあっただけに、僅差でそれを逃したのは少し残念です。レース序盤に見舞われたトラブルでは、タイムロスを最小限にすべく全力を尽くしましたが、クルマが正常に走らず、容易ではありませんでした。セーフティカーが導入されたことで首位との差を詰めることができ、再びチャンスが巡ってきました。ブレンドンと亮が素晴らしい走りを見せてくれて、最後アルピーヌを追い詰めることができたのは良かったです。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー):
    とても良いレースができたと思っていますが、6時間のレースにおいて数秒差で勝利を逃すというのは、やはり少し悔しいです。セブはレース序盤にトラブルに見舞われましたが、上手く対処したおかげで大きくタイムをロスすることなく済みました。我々8号車3人のドライバーはレースを通して良いペースで走り抜き、エンジニアとメカニックも素晴らしい仕事をしてくれました。今日のアルピーヌは速かったです。我々も悪くはなかったですが、僅かに及びませんでした。この接戦をものにした彼らへ賛辞を送ります。次戦富士ではもっと強くなって戻って来たいと思います。

    平川亮(8号車 ドライバー):
    逆転勝利を目指し全力で最後まで攻めたのですが及ばず、2位という結果は少し残念です。チームはセブのトラブルによく対処してくれて、上位から大きく離されずに済み、その後のセーフティカーで首位争いに復帰することができました。首位のアルピーヌをずっと僅差で追っていたのに、逆転できなかったのは悔しいです。シーズンは残り2戦となり、次戦富士は私にとってのホームレースです。チャンピオン獲得のためには、残り2戦アルピーヌよりも前でフィニッシュすることが必要であり、目標ははっきりとしています。表彰台の中央に返り咲くため、プッシュを続けます。

    トヨタ FIA 世界耐久選手権

    WEC第4戦モンツァ6時間 決勝結果(総合順位)

    順位 No. ドライバー名 チーム/車種 周回 トップとの差
    1 36 アンドレ・ネグラオ
    ニコラス・ラピエール
    マシュー・バキシビエール
    アルピーヌ・エルフ・チーム/
    アルピーヌ A480-Gibson
    194
    2 8 セバスチャン・ブエミ
    ブレンドン・ハートレー
    平川亮
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ GR010 HYBRID
    194 2.762
    3 7 マイク・コンウェイ
    小林可夢偉
    ホセ・マリア・ロペス
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ GR010 HYBRID
    192 2 Laps
    4 41 ルイ・アンドラーデ
    フェルディナンド・ハプスブルク
    ノルマン・ナト
    リアルチーム by WRT/
    Oreca 07-Gibson
    188 6 Laps
    5 38 ロベルト・ゴンザレス
    アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ
    ウィリアム・スティーブンス
    JOTA/
    Oreca 07-Gibson
    188 6 Laps
  • トヨタ:WEC 2022年 第4戦 モンツァ6時間 予選レポート

    トヨタ:WEC 2022年 第4戦 モンツァ6時間 予選レポート

    7月9日(土)、イタリアのモンツァ・サーキットで2022年シーズンFIA世界耐久選手権(WEC)第4戦モンツァ6時間レースの予選が行われ、TOYOTA GAZOO Racing(トヨタ)のハイパーカー GR010 HYBRIDは8号車が最前列2番手グリッドを確保。7号車はその後方4番手につけ、10日(日)の決勝レースのスタートに臨む。

    先月のル・マン24時間レースを制したセバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車はハートレーがアタックを担当。ポールポジションのグリッケンハウスから0.919秒遅れとなる1分36秒335をマークして2番手につけ、小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスの7号車は小林がアタックし、8号車と0.584秒差の4番手となった。

    今年100周年を迎える伝統のモンツァでのハイパーカーとLMP2クラスの予選は、終盤の赤旗により予定されていた10分間よりやや短い幕切れを迎えたが、この日、予選の前に2度に渡って行われた練習走行セッションで、チームは決勝、及び予選への準備を進めた。90分間で行われた練習走行2回目では、日曜日の決勝レースを見越したメカニカル面のセットアップ最適化に取り組んだ。僅か0.424秒の中にハイパーカークラスの6台が入る接戦となったこのセッションでのトップタイムは、8号車のハートレーがマークした。

    公式練習3回目は1時間で行われ、まず予選へ向けた調整を行った。小林とハートレーは新品タイヤと少ない燃料を搭載し、10分間で行われる予選へ向けた準備を進め、その後は決勝レースに向けた車両セットアップやタイヤ関連のプログラムを進めた。

    ハイパーカーとLMP2クラス車両がアタックする予選は、現地時間午後5時50分に開始。気温30度、路面温度50度という暑さの中で、スターティンググリッド争いも熱い戦いとなることが予想された。2台のGR010 HYBRIDは、他の車両のいない、コースがクリアな状況でのアタックを狙い、他の車両よりもやや遅れてコースイン。しかし、最初のアタックラップで、小林の7号車はトラックリミット違反を取られてタイム抹消。ハートレーもブレーキングでフロントタイヤをロックさせ、タイムロスを喫してしまった。

    8号車のハートレーはその後の2周でタイムを更新し、2番手へ浮上したが、設定された性能調整(バランス・オブ・パフォーマンス:BoP)もあり、ポールポジションのグリッケンハウスとは1秒近い差をつけられることとなった。7号車の小林は翌周、最後のアタックへ向けて状況を整え直すと、4周目に1分36秒919をマークし4番手グリッドを確保。その直後にプジョー93号車がコース上にストップし、セッションは赤旗中断となった。

    残り1分半ほどで出された赤旗により、セッションは再開されることなくそのまま終了、トヨタの2台のGR010 HYBRIDは、2番手、4番手というスターティングポジションから、第2戦スパからの3連勝へ向け決勝に挑む。決勝レースは10日(日)現地時間の正午(日本時間午後7時)に6時間に渡る戦いのスタートが切られる。

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    2番手と4番手からのスタートは、今日の状況を鑑みれば悪くない結果です。我々はスパとル・マンで連勝しているだけに、ポールが取れなかったことは少し残念ですが、決勝レースは長いので、ポジションを上げるために全力でプッシュしていきます。グリッケンハウスは、この週末ずっと速かったので、ポールポジションを獲得したことは素晴らしいと思います。ハイパーカークラスが実力のある4つのマニュファクチャラーにより僅差で競い合えるのは、ファンの皆様にとっても素晴らしいことです。ライバル達との接戦は良いことですが、我々は、自分たちの車両から最大の性能を引き出し、ミス無くクリーンなレースを戦う必要があります。我々はもちろん勝利を望んでおり、それが決勝レースでの目標です。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    まず、ここモンツァでGR010 HYBRIDの限界まで攻めることができ、気持ちよかったです。しかし、誰もが小さなミスを犯し、今日は難しい予選となりました。ブレーキング区間の路面に大きな凹凸があるこの高速サーキットでは、非常にブレーキをロックさせやすいです。完璧なアタックラップだったとは言えません。予選アタック中、コースの各所で僅かなミスがありましたが、全てのドライバーが同じだったと思います。グリッケンハウスは明らかに我々よりも速く、彼らのポールポジション獲得を祝福します。1周のアタックでは彼らに大きなアドバンテージがあると思いますが、重要なのは予選だけではありません。2番手というグリッドポジションには満足していますし、明日は6時間という長いレースで、あとひとつ順位を上げれば良いだけです。練習走行では、ハイパーカークラスのタイムは非常に接近していました。6台のハイパーカーによる僅差のバトルはエキサイティングなものになるはずで、決勝レースが楽しみです。

    WEC第4戦モンツァ6時間 公式予選結果(総合順位)

    順位 No. ドライバー名 チーム/車種 ベストタイム
    1 708 オリビエ・プラ
    ロマン・デュマ
    ルイス・フェリペ・デラーニ
    グリッケンハウス・レーシング/
    グリッケンハウス 007 LMH
    1:35.416
    2 8 セバスチャン・ブエミ
    ブレンドン・ハートレー
    平川亮
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ GR010 HYBRID
    1:36.335
    3 36 アンドレ・ネグラオ
    ニコラス・ラピエール
    マシュー・バキシビエール
    アルピーヌ・エルフ・チーム/
    アルピーヌ A480-Gibson
    1:36.489
    4 7 マイク・コンウェイ
    小林可夢偉
    ホセ・マリア・ロペス
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ GR010 HYBRID
    1:36.919
    5 94 ロイック・デュバル
    グスタボ・メネゼス
    ジェームス・ロシター
    プジョー・トタルエナジーズ/
    プジョー 9X8
    1:37.253
  • トヨタ:WEC 2022年 第4戦 モンツァ6時間 公式練習1回目レポート

    トヨタ:WEC 2022年 第4戦 モンツァ6時間 公式練習1回目レポート

    7月8日(金)、イタリアのモンツァ・サーキットでFIA世界耐久選手権(WEC)第4戦モンツァ6時間のレースウィークが公式練習1回目のセッションで幕を開け、先月行われたル・マン24時間レースを1-2フィニッシュで制したTOYOTA GAZOO Racing(トヨタ)は、新たなライバルを迎えた新世代ハイパーカーの争いへの準備を開始した。

    レースウィーク初日の8日(金)、イタリア北部に位置する伝統のモンツァ・サーキットは好天に恵まれ、暑さの中で走行が開始された。

    先月のル・マン24時間レースを制したセバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車は、トップのグリッケンハウスから1.136秒遅れの1分39秒120で総合4番手のタイムをマーク。昨年の世界チャンピオンである小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスの7号車はチームメイトの8号車から0.167秒差の5番手につけた。

    トヨタは、今大会より新たにハイパーカークラスに加わるプジョーの参戦を歓迎するとともに、「モータースポーツを起点とした、もっといいクルマづくり」に繋がる、エキサイティングな新世代耐久レースの開幕を待ち望んでいた。

    今日の公式練習1回目は、トヨタにとって新たなライバルとなるプジョーと初めて走る機会となったが、トヨタは1992年にここモンツァの500kmレースでプジョーと争い、世界耐久選手権での初勝利を飾っている。それから30年が経ち、パワートレーンがハイブリッドになるなど、技術は大きな進歩を遂げたが、レースの目標が優勝であることに変わりはない。今日の90分間のセッションはGR010 HYBRIDにとって、日曜日の6時間レース決勝へ向けた準備の第一歩となった。

    GR010 HYBRIDは、モンツァで有名なロングストレートで317km/hを記録したが、1周5.793kmのコースを攻略するには最高速だけでなくバランスが必要であり、コーナーでの速度、2つの低速シケインにおけるハードブレーキングでの走行安定性も重要。そのため、レースウィーク初日となった8日(金)の練習走行セッションは、メカニカル、及び空力要素の比較を行い、また、特徴的なモンツァを攻略するための最適なセットアップを見出すプログラムをこなした。

    初日はドライバー全員が等しく走行し、7号車は最後に小林が最速タイムを記録。8号車では、ブエミが最初の15分で記録したタイムがこの日の最速タイムとなった。

    9日(土)は2回の公式練習セッションの後に決勝のスターティンググリッドを決定する10分間の予選が行われる忙しい1日となる。そして、38台が争う6時間の決勝レースは10日(日)の現地時間正午(日本時間午後7時)にスタートのグリーンフラッグが振られる。

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    我々7号車にとってはとてもスムーズなセッションで、多くのことを学ぶことができました。いつもと同じように、初日の公式練習1回目の走行だけで状況を判断するのは難しいです。すごく順調なスタートが切れた、というわけではなかったですが、決勝レースに向けて強いクルマにするべく準備を進めますし、調整を続けながら決勝へ向けてどう変わっていくか確認していきます。この週末はエキサイティングなものになると期待しています。

    マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー)
    レースに向けてサーキットへ帰ってくるのはいつも良い気分ですし、それがモンツァであれば尚更です。今日は多くの周回を重ねましたが、ハンドリングの改善など、まだ幾つかやるべきことがあります。この週末は、強力なライバルが加わるのでとても興味深いものになるでしょう。決勝レースを良い状況で戦うべく、更なるパフォーマンス向上を目指します。

    ホセ・マリア・ロペス(7号車 ドライバー)
    「スピードの殿堂」モンツァでまた走れるのは嬉しいです。このコースは、昨年の優勝を含め良い思い出が数多くありますし、レースで走るのはいつも楽しいです。今日はたった1回の練習走行を終えただけなので、語るべきことはあまりありませんが、まずは車両のバランス向上に集中します。明日はとても重要な2回の練習走行があるので、より良くするために頑張ります。

    セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー)
    プジョーがライバルとして初めて我々と同じコースで走り、とても素晴らしく思います。今日は、他のどの車両よりも多い48周を走破し、明日へ向けた分析すべき多くのデータを収集できました。現時点ではグリッケンハウスに遅れをとっていますが、今日のデータを元に修正し、パフォーマンスを上げていきます。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    モンツァに戻ってこられて嬉しいですし、それ以上に新たなハイパーカーのライバルを同じコース上で迎えられたことを嬉しく思います。今日はとても順調でしたが、ペース的には少し不足を感じています。7号車のデータと比較しながら幾つか異なるセットアップを試しましたが、まだまだデータ分析が必要です。まだ1回目の練習走行が終わったばかりで、これからさらに多く走らなくてはなりませんし、やるべきことも残っています。

    平川亮(8号車 ドライバー)
    私自身としてはとてもポジティブな一日で、満足しています。長いスティントを走りましたが、周回を重ねるごとに良いリズムに乗ることができ、7号車と比べても遜色ないタイムをマークすることができました。とは言え、ハイパーカークラスのライバルとの差はあるので、それを詰めるべく、集中してセットアップ作業を進めなくてはなりません。

    WEC第4戦モンツァ6時間 公式練習第1回目結果(総合順位)

    順位 No. ドライバー名 チーム/車種 周回 ベストタイム
    1 708 オリビエ・プラ
    ロマン・デュマ
    ルイス・フェリペ・デラーニ
    グリッケンハウス・レーシング/ グリッケンハウス 007 LMH 25 1:37.984
    2 36 アンドレ・ネグラオ
    ニコラス・ラピエール
    マシュー・バキシビエール
    アルピーヌ・エルフ・チーム/ アルピーヌ A480-Gibson 36 1:38.602
    3 93 ポール・ディ・レスタ/
    ミケル・イェンセン/
    ジャン・エリック・ベルニュ
    プジョー・トタルエナジーズ/ プジョー 9X8 40 1:38.802
    4 8 セバスチャン・ブエミ
    ブレンドン・ハートレー
    平川亮
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ GR010 HYBRID
    48 1:39.120
    5 7 マイク・コンウェイ
    小林可夢偉
    ホセ・マリア・ロペス
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ GR010 HYBRID
    42 1:39.287
  • トヨタ、ポールからの1-2フィニッシュでル・マン24時間5連覇を達成!

    トヨタ、ポールからの1-2フィニッシュでル・マン24時間5連覇を達成!

    6月12日(日)、フランス ル・マンのサルト・サーキットでFIA世界耐久選手権(WEC)第3戦 第90回ル・マン24時間の決勝レースが行われ、TOYOTA GAZOO Racing(以下トヨタ)のGR010 HYBRIDが1-2フィニッシュ。2018年の初優勝以来5連覇を達成した。

    今年のル・マン24時間はレース全体を通して好天に恵まれ、一時、部分的な低速走行区間(以下 スローゾーン)があったものの、セーフティカー出動は1回のみと波乱の少ない、クリーンなレースとなった。

    セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮の3名が駆るGR010 HYBRID 8号車はポールポジションでのスタートから完璧なレースで380周を走破し、現地時間午後4時、スタンドを埋め尽くした熱狂的なファンが見守る中、トップでチェッカーを受けた。

    昨年の勝者である小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスのGR010 HYBRID 7号車は8号車から遅れること2分1秒222の2位でフィニッシュ。トヨタはル・マンで4度目の1-2フィニッシュを果たした。

    ブエミはこの勝利で自身のル・マン通算優勝記録を4回へと伸ばし、スイス人ドライバーとしての最多勝記録を更新。ハートレーも自身3度目の勝利でニュージーランド人の最多勝ドライバーになった。平川は3度目のル・マン挑戦、トヨタのメンバーとしては初めてのル・マンで見事に総合優勝を勝ち取り、日本人ドライバーとして表彰台中央に上った5人目のドライバーとなった。

    2台のハイパーカー GR010 HYBRIDは、コース上の混雑やスローゾーン、コース条件の変化などに見舞われる中、何度も互いの順位を入れ替えながら、僅差での首位争いを繰り広げた。

    トヨタの2台による数秒差での首位争いは16時間にも及んだ。しかし、256周目に首位を走行していたロペスの7号車がフロントモーター関連の電装系トラブルに見舞われたことで、このバトルは終焉を迎えた。

    一旦はコース脇に車両を停めたロペスだったが、システム再起動で走行を再開しピットイン。さらなる再起動作業などでこのトラブルを解決した7号車はそれまでのスピードを取り戻したが、このタイムロスにより、首位に立ったハートレーの8号車からは約1周分の差をつけられてしまった。

    車両性能が拮抗した2台においてこの差はあまりに大きく、ロペスは最後の30分に、最速ラップを叩き出す走りで追い上げたものの、再び追いつくまでには到らなかった。

    9日(木)のハイパーポールで、最終盤にドラマティックな逆転アタックを見せてポールポジションを獲得したハートレーが、8号車の最終走者を担当し、第90回ル・マン24時間レースの栄光のチェッカーをトップで受けた。ロペスの7号車がこれに続き、計5,177kmもの長い戦いをトヨタの2台は同一周回の1-2で走り抜いた。

    WECのシーズン選手権争いでは、他のレースの倍のポイントを獲得できるル・マンで1-2フィニッシュを果たしたことで、トヨタはマニュファクチャラーズランキングで2位のアルピーヌに22ポイント差をつける首位に浮上。ドライバーズポイントでも、8号車の3人は首位のアルピーヌ36号車に3ポイント差の2位と大きく躍進、7号車の3人は首位と20ポイント差の4位につけている。

    チームはル・マン5連覇の喜びもつかの間に、2022年シーズンの世界チャンピオンをかけた戦いを続けるべく、7月10日(日)に行われる第4戦、イタリア・モンツァでの6時間レースに臨む。

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    8号車で優勝を果たしたセバスチャン、ブレンドン、亮の3人を祝福します。残念ながら我々の7号車は朝方、トラブルに見舞われリードを失ってしまいました。8号車とはそれまでずっと僅差の良いバトルを繰り広げていただけに、トラブルは本当に残念です。24時間レースではこういうことも時々起こります。とはいえ、7号車が無事にレースに復帰し、TOYOTA GAZOO Racingの2台が同一周回の1-2でフィニッシュできたことはチームによる素晴らしい努力のおかげです。このレースウィーク、本当に頑張ってくれたマイクとホセ、そして、7号車のクルーにも感謝します。1-2フィニッシュを目指してル・マンに挑みましたが、チーム全員の頑張りによりそれを達成することができ、本当に感謝しています。

    マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー)
    ここル・マンにはあまり好かれていない気がします。いつも何かが起こってしまいます。昨年は勝つことができましたが、それまで何度もここで厳しい思いをしてきました。優勝したチームメイトの8号車、特に亮はおめでとう。初挑戦で優勝できるというのは格別でしょう。可夢偉とホセと共にレースを戦うのはいつも喜びであり、ル・マン勝利に全てを捧げてきましたが、あと一歩届きませんでした。とはいえ、チームの1-2フィニッシュと、TOYOTA GAZOO Racingの5連覇は素晴らしい結果で誇りに思いますし、東富士やドイツ・ケルンのチーム関係者全員に感謝します。まだWECのチャンピオン争いは3戦残っているので、気持ちを切り替えてプッシュしていきます。

    ホセ・マリア・ロペス(7号車 ドライバー)
    ル・マンで優勝できなかったのは悔しいです。しかし、我々はチーム全員が勝利を目指して戦っており、負けを認めてチームが1-2フィニッシュを果たせたという好結果を素直に喜びたいと思います。8号車のクルー、おめでとう。素晴らしい戦いぶりでした。ほぼ完璧なレースを戦う中、ハイパーカークラスのライバルは皆、何らかのトラブルに見舞われたこともあり、我々2台は大きく差を広げることができました。その後も完璧を目指して戦い続け、GR010 HYBRIDの速さも示せて勝利も見えていただけに、トラブルに見舞われたのは本当に悔しいです。しかし、チームのおかげでコースに復帰し、戦い続けることができました。TOYOTA GAZOO Racingの1-2フィニッシュに貢献できたことには満足しています。

    セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー)
    亮とブレンドンと共に、表彰台の中央に立つという格別な瞬間を味わい、その後の自分を言葉で表すのは難しいです。初めて8号車のクルーとしてル・マンに出場した亮と共に優勝できたのは最高です。彼は本当に素晴らしい走りで、その功績を称えたいと思います。チーム全員、そして、我々8号車のクルーも一切ミスすることなく、車両にもダメージを負わず、完璧なレースを戦い抜きました。私にとってル・マンでの4度目の勝利、また、TOYOTA GAZOO Racingの5連覇を勝ち取ることができ、信じられない気持ちです。今日達成した偉業を実感するには少し時間が必要になりそうです。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    TOYOTA GAZOO Racingのル・マンでの1-2フィニッシュを達成できて嬉しいです。ハイパーポールでアタックを担当し、ポールポジションを獲得した時も素晴らしい気分でしたが、決勝のチェッカーを受けたときはさらに最高でした。ル・マンで最後のドライバーを担当しトップでチェッカーを受けたのは初めての体験だったので、フィニッシュラインを越えたときは感無量でした。レース中は結果については考えないようにしています。レースは、特にトヨタにとっては、最後の最後まで何が起こるかわからないからです。だからこそチェッカーを受けたときには全ての感情があふれ出し、信じられない気分でした。亮は本当に良いドライバーで、彼が初優勝を果たせたことも嬉しいです。我々は皆、彼のことが大好きで、既に彼は強力なチームの一員です。また、7号車のクルーとの関係も良く、レースの大半で、素晴らしいバトルを楽しむことができました。バトルの間はずっと全開でしたが、彼らにトラブルが発生したあとは、リスクを最小限に抑えて走りました。

    平川亮(8号車 ドライバー)
    伝説のドライバーが並ぶ、ル・マンウィナーのメンバーリストに名を連ねることができ、光栄です。正直なところ、まだ夢が叶ったという実感がありません。ずっと接戦で、特に7号車とは素晴らしいバトルができました。私がチームに加わって以来、沢山助けてくれたセバスチャンとブレンドンには本当に感謝していますし、彼らと同じチームでドライブでき光栄でした。TGRのメンバーとして初めてのル・マンで1-2フィニッシュを飾れたというのも最高ですし、ハードワークを続けてくれたチーム全員に感謝します。我々8号車は戦略もピットワークも完璧でしたし、一切トラブルも起こらないレースでした。これ以上のものは望めないと思います。

    ル・マン24時間レース 2022 トヨタ8号車