カテゴリー: トヨタ

  • トヨタ、2009年シーズンを通してKERS未搭載か

    トヨタ、2009年シーズンを通してKERS未搭載か

    トヨタは、2009年シーズン全戦をKERSを搭載しないで戦うかもしれない。

    トヨタは、ポルトガルで行われているF1合同テストで、KERSを搭載したTF109をテストしているが、すでにオーストラリアでの開幕戦ではKERSを使用しないことを明言している。

    TMG社長のジョン・ハウエットは、莫大なコストをかけてKERSを開発していると語るが、チーム代表の山科忠は、トヨタがKERSなしでF1を戦う可能性があることを示唆した。

    ドイツにあるトヨタのファクトリーでは、KERS搭載用と思いKERSを搭載しない用の2つのモノコックが用意されていると思われている。

    山科忠は、「F1のKERSは市販車のハイブリッドカーとは関連しない。だから、KERSを使わないことは許されると思う」と語る。

    山科はKERSが「安全と信頼性」がある場合のみ、KERSを取り付けるだろうと付け加えた。

    関連:KERS

  • ヤルノ・トゥルーリ、TF109で初走行

    ヤルノ・トゥルーリ、TF109で初走行

    トヨタは、前日に引き続き20日、ポルトガルのアルガルベ・モーター・パークでTF109のテスト走行を実施した。

    19日に初のテスト走行を終えた小林可夢偉に代わり、テスト走行2日目にステアリングを握ったのはヤルノ・トゥルーリ。

    走行開始直前から激しい雨が降り始め、トゥルーリは、テスト走行でTF109に関する初期データをできるだけ収集する予定だったが、参加した全チームのテストに影響を及ぼすほどの時にあられを伴う悪天候の下、何とか懸命に30周の走行をこなした。

    21日は、ティモ・グロックがTF109のテスト走行を行う。

    ヤルノ・トゥルーリ
    「今日はサーキットの状態が良くなかったので、TF109の初走行の感想を述べるのは難しい。とてもウェットな路面だったため、まったくグリップがきかなかった。もっと周回を重ねたかったが、かなわず残念だ。明日、ティモ・グロックが走る時には天候が良くなり、TF109の性能を更につかめることを望む」

    パスカル・バセロン シャシー部門シニア・ゼネラル・マネージャー
    「今日は天候がすべてを左右した。降雨に合わせた走行をしなければならず、私たちが期待したほどのテストを実施できなかった。しかし、もし今後のプレシーズンテスト期間中に雨が降らないとすれば、本日のウェットコンディションでのデータ収集は収穫だったと言えるだろう。今日は何のトラブルもなく走行を終えられた。着実に、TF109への理解が深まっていくことは、興味深い体験で、これまでの進捗に満足している。明日は、もう少し良い天候のもと、更に走行距離を延ばしたい」

  • 小林可夢偉 「KERS搭載のTF109は興味深い体験」

    小林可夢偉 「KERS搭載のTF109は興味深い体験」

    トヨタは19日、ポルトガルのアルガルベ・モーター・パークで、2009年の公式のテスト走行を開始。残念ながら、午後を中心に、風と雨がテストプログラムの妨げることとなってしまったが、小林可夢偉が、新型車TF109のサーキット走行を行った。

    前日の18日にも、トラブルもなく順調にTF109を走らせた小林は、新型車のパフォーマンスを確かめ、情報を集めるとともに、今週初めてサーキットで使用された運動エネルギー回生システム(KERS)のテストをこなし続けた。

    残念ながら、特に午後は風雨が強まり、予定のテストが妨げられ、明日20日はヤルノ・トゥルーリがテスト走行を行う。

    小林可夢偉
    「今日は上手く行き、新型車にも満足だった。KERSを搭載した車を初めて走らせるのは興味深い体験であり、同システムへの私たちの理解が更に深まった。アルガルベ・モーター・パークのサーキットは初めて走ったが、コースレイアウトは実にエキサイティングで、ドライバーにとって走りがいがあり、とてもいい印象を受けた。しかし、特に午後は、テストに適する天候にはほど遠く、予定していたテストは実施できなかった」

    パスカル・バセロン シャシー部門シニア・ゼネラル・マネージャー
    「シーズン前のテスト走行で、新型車のデビューを見るのは、いつでもエキサイティングな瞬間で、大幅なレギュレーションの改正があった今年は特にそうだ。全般的に、新型車TF109のこれまでの結果には満足しており、今シーズンに大いに期待したい。もちろん、オフシーズン中の、しかも良くない天候の下、他チームとの比較を精緻に行うのは難しい。新型車で通常実施するテスト以外に、今日は、KERSのテストを再び行った。これはF1にとって新しい技術であり、学ばなければならないことがたくさんあるが、私たちは今回の初テストのために、TMGのファクトリーで多くの重要な情報を集め、充分に準備をしてきた。」

  • トヨタ TF109が初走行

    トヨタ TF109が初走行

    トヨタは、ポルトガルのアルガルベ・サーキットでTF109の初走行を行った。

    合同テスト前日の18日、トヨタは2009年マシン「TF109」のシェイクダウンを行った。TF109のステアリングを握ったのは、サードドドライバーの小林可夢偉。

    トヨタ TF109には、発表会では装着されていなかったシャークフィンを装着された。シャークフィンは2009年のレギュレーションで装着が許されている。

    また、コックピット後方にはKERS搭載を示すステッカーが貼られた。2009年シーズンのスタートではKERSを搭載しないことを表明しているトヨタだが、着々とKERSの準備を進めているようだ。

    トヨタは、19日から同サーキットで開催されるF1合同テストに参加する予定。

    トヨタ TF109 初走行画像

    トヨタ TF109 シィイクダウン画像 トヨタ TF109 シャークフィンを装着(画像)

    関連:トヨタ TF109

  • トヨタ TF109の空力処理

    トヨタ TF109の空力処理

    トヨタ TF109は、正攻法なアプローチで空力処理を施してきたように思える。

    シャシーは、パスカル・バセロンによって設計され、マーク・ギランが初めてエアロダイナミクスをまとめたTF109は、規制の多い新しいレギュレーションを均整のとれた美しいデザインで対応している。

    両方エンジニアは、TF109の開発において、メカニカル面とエアロ面の両方で安定性を目指した。

    フロントウイングは、3次元曲線で外側へ向けて湾曲するエンドプレートが特徴的。フロントホイール周りの気流を整えてダウンフォースを稼ぐ意図が見てとれる。

    スリムで高い位置に設定されたノーズも印象的。先に発表されたフェラーリ F60とは異なり、先端を可能な限り短く設定されている。

    トヨタ TF109:フロントウイングのエンドプレートは外側へ向けて3次元曲線に湾曲 トヨタ TF109:ノーズコーン下部には大きなスペース

    ノーズコーン下部は多くのスペースが設けられ、コクピット下に規定で許されるギリギリのサイズの小さなバージボードへ向け、気流を送りこんでいる。

    サイドポットのショルダー部分には、フェラーリと比べると小さくシンプルなポッドウイングが装着される。サイドポットの下部は大胆にえぐられており、コークボトル形状に絞り込まれたマシン後方への気流の流れを作り出している。

    トヨタ TF109:サイドポッド下部は大胆にえぐられた トヨタ TF109:小さくシンプルなポッドウイング

    エギゾーストパイプは、剥き出しにしたフェラーリ F60とは異なり、エンジンカバーの下にパイプが落し込まれている。

    フロントホイールには、TF108同様、前側に開口部を設けたフェアリングが使用されている。リアホイールには、新しい種類のフェアリングが採用された。

    トヨタ TF109:リアエンドは滑らかな曲線で絞り込まれる トヨタ TF109:リアホイールには新しいフェアリングを採用

    リアからの画像は公開されていないが、リアウイングをはじめ現段階ではシンプルな構成がとられており、テスト継続中に進化していくことが予想される。

    主要諸元表:トヨタ TF109

  • トヨタ TF109 開発ストーリー

    トヨタ TF109 開発ストーリー

    トヨタの2009年シーズン向けF1カーを意味する“TF109”は、最もホットなレースカーである。最新技術と人間的な情熱という2つの要素を上手く組み合わせることに成功した、衝撃的な作品が初めて一般の前に姿を現した。この素晴らしいコンビネーションの下で、“TF109”は2007年10月から開発が行われてきた。

    “TF109”はパナソニック・トヨタ・レーシングの近年のレースカーから進化し、FIAによって規定された、新しいボディ形状をまとった。それは幅の広がったフロントウィング、逆に狭くなったリアウィングと、より少なくなった空力パーツからなっており、それらが2009年向けF1カーの装備となる。

    脚本は異なるかもしれないが、パナソニック・トヨタ・レーシングはいつも通り高い目標を“TF109”に設定した。チーム代表の山科忠会長は語る。「我々の今年の目標は、トヨタにとってのF1初勝利を目指して戦うことだ」

    “TF109”は、パナソニック・トヨタ・レーシングの上位グループ復帰を確立させた“TF108”の次期型である。“TF108”は2つの表彰台と、1回の最前列スタート、そして合計で56点という、2006年(35ポイント)、2007年(13ポイント)の2年間を加えたよりも多いポイント獲得という好成績を残した。トヨタはグランプリ18戦中14戦でトップ10グリッドを獲得し、12回ポイントを獲得。9回のトップ6フィニッシュを果たした。

    TMG社長のジョン・ハウエットは語る。「F1で8年間を過ごす中で、我々は膨大な量の知識を得て、大きな進歩を遂げた。我々のチームは、非常に高いレベルに達しており、今こそ全てのギャップを埋め、組織全体が頂点で戦えるということを証明する時だ。そして我々は全ての準備を整え、全員でハードに戦って、成功を勝ち取らなければならない」

    ヤルノ・トゥルーリとティモ・グロックは“TF108”と共に評論家の絶賛を浴びた。そして彼らのコースでの活躍は、新たな“TF109”と、今季もサードドライバーとしてサポートする小林可夢偉によって、更なる高みへと到達するだろう。

    山科忠は続ける。「個人的には、トヨタはF1界でも最高のドライバーラインナップを持つチームの一つだと思っており、彼らが“TF109”で何を成し遂げてくれるのか、とても楽しみにしている。我がチームの2人のドライバーは昨年、競争力のあるF1カーさえあれば、世界最高のレベルでの戦いが出来るということを証明してくれた。だから今年の我々の挑戦は、彼らが昨年以上の活躍が出来るようなF1カーを用意することだ」

    ヤルノにとっては、パナソニック・トヨタ・レーシングに加入して5年目のフルシーズンとなる。彼はチームメイトのティモ(2007年のGP2シリーズチャンピオン)が“TF108”でその才能を昇華させている間も、長い経験と心からの情熱を持って、彼のキャリアで初めてのチーム牽引という役割を果たし、洗練されたパフォーマンスで称賛を浴びた。

    34歳になるヤルノは語る。「現在私は他のどのドライバーよりも長く、トヨタでF1ドライバーとして過ごしている。そして私が加わった2004年から、チームが非常に大きな進歩を遂げたのを見てきた。その長い道のりの中では、好調なときも、そうでないときもあったが、我々は一度も諦めたことが無く、信頼も失っていない」

    ティモは比較的新しいF1ドライバーであり、まだ22戦のグランプリ経験しか持っていないが、彼の高い順応性と迅速な判断は、“TF109”の技術的な挑戦に取り組む上で、彼が最適な人材であることを示している。

    26歳のティモは語る。「私がここ5年の間に戦ってきたレースカーを振り返ってみると、それらは大きく異なっている。2004年はジョーダンでF1カー、続いてチャンプカー、GP2と経てトヨタのF1カー“TF108”へと変わっていったが、どのレースカーでも、私は競争力を発揮していた。このことが、私が異なる種類の車両にどれだけ早く順応できるかということを示していると思う。だから、2009年型のF1カーに順応するということについては全く心配していない」

    舞台裏では、製作チームが技術的な面で困難なアプローチを要求されていた。今シーズンは“アクション”が求められるので、ダウンフォースは低減され、コース上では大接戦が展開されるだろうとパドックでは噂されている。最も顕著な相違は前後のウィングである。フロントウィングは全幅1800mmまで拡げられ、高さは75mm下げられる。リアウィングは75%に狭められ、全幅は750mmとなる。

    シャシー部門シニア・ゼネラル・マネージャーのパスカル・バセロンは語る「このプログラムは過去私が関わったいかなる新型車プロジェクトよりも要求が厳しかった」

    そして懐かしい存在が2009年には戻ってくる。ブリヂストン・ポテンザのスリックタイヤが、12年ぶりに復活し、制限された空力や馬力を補う形で、機械的なグリップの向上をもたらし、ショーに若干のスパイスを加えてくれることになるだろう。

    巧みに影響する空力と、花形となるスリックタイヤのパワーだけではなく、“TF109”の製作にあたっては、F1のパフォーマンスを左右するエンジンにもフォーカスが当てられた。エンジンはこれまでよりも5割増しの距離を走行しなくてはならない。それは少なくとも3戦のGPを1基のエンジンで戦わなければならないということであり、ヤルノとティモはそれぞれ僅か8基ずつのエンジンだけで、開幕戦オーストラリアGPから最終戦のアブダビGPまで全て戦わなければならないということを意味する。

    (トヨタ自動車 プレスリリースより)

    関連:トヨタ TF109

  • トヨタ TF109

    トヨタ TF109

    TOYOTA TF109
    トヨタの2009年F1マシン「TF109」は、パナソニック・トヨタ・レーシングの近年のレースカーから進化し、FIAによって規定された、新しいボディ形状をまとった。それは幅の広がったフロントウィング、逆に狭くなったリアウィングと、より少なくなった空力パーツからなっており、それらが2009年向けF1カーの装備となる。

    細く高いフロントノーズが印象的なTF109。フロントウイングは、中央部こそレギュレーションにのっとりシンプルな形状が取られているが、外側にはユニークな形状のエンドプレートが取り付けられる。サイドポット下部は美しく絞り込まれ、曲線的な処理が施されている。滑らかでシンプルか構成だ。

    トヨタ TF109 主要諸元表

    シャシー構造 カーボンファイバー及びハニカム構造
    燃料タンク ATL製安全タンク
    サスペンション カーボンファイバー製トラックロッド/プッシュロッド付
    カーボンファイバー製ダブルウィッシュボーン 
    ショックアブソーバー ペンスキー製
    ホイール BBS製鍛造マグネシウム
    タイヤ ブリヂストン製ポテンザ
    ブレーキ トヨタ/ブレンボ製キャリパー及びブレンボ製マスターシリンダー、ヒッコ社製カーボン素材
    ステアリング トヨタ製パワーステアリング及びトヨタ製カーボンファイバーステアリングホイール、トヨタ/マネッティ・マレリ製表示板
    ドライバーシート ドライバー体型成型カーボンファイバー製
    ドライバー拘束具 タカタ製
    HANSデバイス Hubbard-Downing 社製
    エレクトロニクス トヨタ、マネッティマレリ及びマクラーレンシステムECU(FIA 規定に則る)
    トランスミッション 7速後退付ギア
       
    TF109 フロント TF109 サイド
       
    <ディメンション>  
    全長 4636mm
    全高 950mm
    全幅 1800mm
    総重量 605kg(ドライバー及びカメラ含む)
       
    <エンジン主要諸元>
    エンジン・コード RVX-09
    気筒数 8
    排気量 2398cc
    馬力 およそ700馬力
    最高回転数 18,000rpm(FIA 規定に則る)
    バルブ駆動 圧搾空気式
    スロットル駆動 油圧
    スパークブラグ デンソー製
    燃料及び油脂類 エッソ製

    関連:トヨタ TF109の空力処理

  • ヤルノ・トゥルーリ Q&A (2009年シーズンプレビュー)

    ヤルノ・トゥルーリ Q&A (2009年シーズンプレビュー)

    ヤルノ・トゥルーリの2009年シーズンプレビュー

    2009年シーズンへ向けた予想は?
    トヨタの競争力は再び高くなると予想している。それ以上のことは言えない。シーズン最初の数戦が終わるまで待つしかない。私自身は非常に自信家であり、常にポジティブなので、今シーズンも上手く行くと考えており、高い望みを持っている。しかしながら、私の経験では、冬季オフシーズンに何を言っても、その多くは、シーズンが始まるまでほとんど意味がないことが分かっている。重要なのは、実際にコースで何をするかだ。トヨタでの初優勝のために戦えることを望んでおり、それは私の夢だ。現在のF1は非常に競争が激しいので、今シーズンはエキサイティングで、非常に興味深いものになると予想している。シーズンを迎えるのが楽しみだ。

    今シーズントヨタが優勝できると信じていますか?
    2008年に見せられた結果を基に更に進化出来ることを望んでおり、チームの初優勝へ挑戦したい。F1はチームの戦いであり、勝利も敗北も、チームと共にある。トヨタは昨年非常に良い仕事をしてくれて、競争力の高い“TF108”で上位を争うことが出来た。私は今シーズンに対しても希望に満ちている。勝利を挙げるためには、強固な基盤を作り上げる必要がある。それは家のようなものであり、まず屋根から作り始めることは出来ない。我々は基盤を作り上げ、勝てるチームになれると信じている。2008年シーズン、我々は著しい改善を果たし、正しい方向へと大きく進歩したので、今シーズンこそトップチームになれることを望んでいる。私は自分自身の能力には自信を持っており、競争力のある車両を与えてくれさえすれば、それに見合った結果をもたらすことができると思っている。

    再びティモ・グロックとチームメイトになることは嬉しいですか?
    今年もティモと一緒に仕事が出来るのは素晴らしいことだ。我々は昨年多くの喜びを共に得て、“TF108”のパフォーマンスを改善するという点で多くのことを成し遂げてきた。我々は良い協力体制を保っており、今年はそれを更に高められると確信している。彼は速いドライバーであり、ナイスガイなので、共に今年何が達成できるか、楽しみにしている。車両に競争力があれば、ティモと私には良い結果を勝ち取る能力があるので、今シーズン上位争いのチャンスが得られることを望んでいる。

    新しい規則に対する意見は?
    大きな変化であり、このような変更があったときはいつも、それぞれのチームにどのような影響が有るのかを予測するのは不可能だ。トヨタはこれらの規則に上手く対応する能力を、他のチームと同様、あるいはそれ以上に持っている。それだけに、この規則変更が我々に良いチャンスを与えてくれることを望んでいる。私は慎重だが楽天的に見えるかもしれない。一つ確かなのは、次のシーズンはチーム間に大きな差が生まれ、パフォーマンスにおいても大きな変動があるだろうということだ。昨年までは極めて変更の少ない規則の下で戦われていたので、チーム間の差は非常に小さかった。しかし大きな変更があった時は常に、グリッドでの差は大きくなった。私は今年そうなるだろうと予想している。

    新規則によって追い抜きは容易になるでしょうか?
    追い抜きは容易になるだろうし、少なくとも、追い越しがほぼ不可能だった過去数年のような、非常に難しい状況では無くなるはずだ。とはいえこれまでも、全力でドライブし、圧倒的な速さでライバルカーにアタックすれば、追い越しは可能であり、私は昨シーズン何度か良いポジションアップを果たした。しかし、それは容易というのからはほど遠かった。開幕戦のオーストラリアでレースを戦ってみないと、予想通りに規則変更が上手くいくかどうかはわからない。しかし、規則変更の理由は理解できるので、上手くいって欲しいと思っている。私は本当にコース上でのバトルを楽しんでおり、前走車よりも自分が速いときは歯がゆい思いをさせられるからだ。しかし、今回のような空力的な変更でも、この問題を克服することは出来ないだろう。何が起きたとしても、追い抜きが容易になることなど予想できない。なぜなら我々は世界最高のドライバー同士でレースを戦っているのであり、その中では追い抜きは決して容易にはならないからだ。

    スリックのブリヂストン・ポテンザ・タイヤに戻るのは嬉しいですか?
    再びスリックタイヤでレースが出来るのはとても嬉しい。スリックタイヤは更に多くの感覚をドライバーに伝えてくれて、溝付きタイヤよりもドライブするのがずっと楽しい。私は新しいスリックのタイヤセットで予選のフライングラップにアタックするのを本当に楽しみにしている。それは素晴らしく楽しいはずだ!

    34歳になりますが、ドライバーとして自分自身をどう見ていますか?
    まず、私は年齢やGPで何レース戦ってきたかといったようなことについては考えない。それらは単なる数字であり、私はあまり数字には興味がない。実のところ、私はドライビングを愛しており、戦うこと、F1でのチャレンジを愛している。このスポーツは私の人生の中心であり、私は完全にそれに専念している。現在F1の競争は非常に接近したレベルで競われており、成功するためには、本当に全てを捧げたとしても、とても難しい。単に速いドライバーというだけでは今は不十分だ。F1ドライバーはやる気に満ち、全てを捧げなければならない。そして私はそれが出来る。

    F1は今でもあなたにとって喜びですか?
    言うまでもない。今のところ私はとても楽しんでおり、トヨタドライバーとしてF1を戦えることを本当に嬉しく思っている。我々が成し遂げてきた進歩や、良い方向への変化について実感することで、非常に報われている。確実に、競争力のあるレースカーを得て上位争いをすれば、レースは更に楽しいものとなるし、昨年私はとても楽しむことが出来た。しかし私のモチベーションは変わらない。なぜなら私はどんなことがあっても、常に可能な限りベストな結果のために戦い続けているからだ。我々は強いと思っているし、私はこれまでに見舞われてきた全ての不運のあとに、その見返りがあると信じている!

    F1であなたに残された目標は何ですか?
    F1で達成したいと願っていることはまだ数多くある。しかしまず目下の夢は、トヨタでの初勝利を挙げることだ。現在私は他のどのドライバーよりも長く、トヨタでF1ドライバーとして過ごしている。そして私がチームに加わった2004年から、非常に大きな進歩を遂げたのを見てきた。その長い道のりの中では、好調なときも、そうでないときもあったが、我々は一度も諦めたことが無く、信頼も失っていない。昨年幾つかのレースで首位を走行するとともに、再び表彰台に上れたことは素晴らしい出来事だったが、今年の私の目標は、昨年以上の楽しみを得ることだ。

    関連:トヨタ TF109

  • ティモ・グロック Q&A (2009年シーズンプレビュー)

    ティモ・グロック Q&A (2009年シーズンプレビュー)

    ティモ・グロックの2009年シーズンプレビュー

    2009年の個人的な目標は?
    力強かったトヨタとの1年目のシーズンを基に、今年はそれ以上の結果を望んでいる。それは、多くのレースで、可能であれば全戦で、安定してポイントを獲得するということであり、もっと表彰台に上る機会を増やすことを意味している。トヨタでのF1初優勝をもたらすのが夢だ。初めてのF1フル参戦シーズンに2位表彰台を獲得できたことは大変良かったが、今は、更に回数を増やし、表彰台の常連になりたいと思っている。表彰台でのシャンパンファイトにも慣れたからね! 私個人の能力に関しては、昨シーズンの間に果たせた進歩にとても満足している。エンジニアやクルーそしてチーム全体と素晴らしい協力関係に気付くことが出来た。そしてそれは今後も続いていくと思う。ドライバーとしては、チームとF1カーについて多くを学んだが、その経験は“TF109”の開発において大いに役に立つだろう。

    パナソニック・トヨタ・レーシングが、あなたの目標を達成するのに十分な能力を持っていると確信していますか?
    トヨタの目標は勝つことであり、私の目標も勝つことだ。我々がその目標を達成するための能力を有しているということに疑いはない。2009年、我々はトヨタでのGP初優勝を果たすために戦う。そのチャンスは確実にあると思っている。私はトヨタに加わって以来、その知識とリソース、チームの献身的な取り組みに非常に感銘を受けた。全てのスタッフがとてもプロフェッショナルで、成功へ向けて集中している。そのことが、将来に向けても私に大きな自信を与えてくれる。

    トヨタのドライバーになってから、どのように自分自身を鍛えてきましたか?
    昨年は多くのことを学んだ。特にF1カーを開発する時や、F1カーに自分のドライビングを合わせること、そしてその逆もだ。私は常に自分の能力とスピードには自信を持っているが、トヨタに加入してわかったのは、とても速い“だけ”のドライバーではF1で成功するには不十分だということだ。技術的にも非常に詳しくなくてはならず、セットアップ時の僅かな変更でも正しく評価できなくてはならない。私は昨年25ポイントを獲得し、ドライバーズランキングでも、何人かのF1優勝経験ドライバーよりも上位のトップ10で終えることが出来た。このことからも、私が速いドライバーだということは誰の目にも明らかだと思う。外部からではわからないかも知れないが、私は技術的な面でも大きく進歩を遂げた。これにより、今まで以上に完璧なセットアップを見出し、F1カーの能力全てを引き出していくことが出来ると信じている。今季規則の変更が行われたが、昨年の経験は、“TF109”の能力を引き出すための作業において、大いに役に立つだろう。

    新規則に対するあなたの意見は?
    本当に追い抜きが容易になるのかどうか、確かに興味深い。理論上では、追い抜きが若干容易になるように見えるが、何がどうなるかは、実際にレースが始まってみないと誰にもわからない。ダウンフォースを減らし、スリックタイヤに戻すというのは正しい方向性だと思うし、どのような感触になるのか、とても楽しみにしている。F1がスリックタイヤに戻ったのは嬉しい。スリックタイヤはドライバーにとっても楽しいからだ。私はチャンプカーやGP2でスリックタイヤでの経験を多く持っている。だからすぐに対応できると考えている。

    規則の変更はトヨタにとって大きなチャンスですか?
    大きな規則変更は、全てのチームにとって大きなチャンスだと思う。基本的に、全員が一からのスタートとなるからだ。我々のチームが強大な能力を秘めていることはわかっているし、新しい規則下でも我々は強いということを確信している。このような大きな変更があった年はいつも、前年のトップチームが持っていたアドバンテージはとても小さくなる。我々は2008年、競争力の高いF1カーを持っていたので、今年の最初の挑戦は、昨年まで我々の後方にいたチームに、我々の力が失われていないことを示すことだ。しかし、真の目標は更なる上位であり、トップチームとの差を縮めるだけでなく、コンストラクターズ選手権でトップ3か4に入ることを望んでいる。我々にはそれを実現するための全てがあると確信している。

    来年は可動式のフロントウィングも採用されるので、コックピット内は忙しくなりますね。
    ステアリングホイールの中に、更に多くのボタンが入る余地なんてないと思うよ! 既にブレーキバランスやエンジンマッピングなど、とても多くの調整を行うための装置がステアリングホイール上には搭載されており、更に増えることでもっと忙しくなるだろう。でも我々は全てに上手く対処できると思う。走行中にフロントウィングの変更が出来るというのは面白いコンセプトで、どんな効果が得られるのかを楽しみにしている。私はこのシステムにすぐに慣れるだろうと思っており、どのような使い方が最良なのかを分析しなくてはならない。セットアップには多くの異なる選択肢が出てくるだろうし、理論的には、この装置がレース中の追い越しをより容易にしてくれるはずだからだ。

    今は、完全にチームの一員になっていると感じますか?
    チームに加わった最初の日から、とてもチームに馴染んでいるように感じた。私は担当レースエンジニアのフランチェスコ・ネンシやその他の作業を行うスタッフ、もちろん残りのチームスタッフとも、素晴らしい関係を築いている。完全にチームに馴染むのはとても簡単だったし、彼らと働くのは楽しい。素晴らしいスタッフが成功のために一生懸命に努力を続けており、彼らは私がその熱意に応えるべく全力で戦っているということをわかっている。我々は本当に親密なチームであり、彼らとの仕事はとてもやり甲斐がある。

    2009年も再びヤルノ・トゥルーリとチームメイトになることはどれだけプラスになりますか?
    ヤルノとはとても素晴らしい関係を築いており、今年も再びチームメイトになれるのはとても嬉しい。彼は良い男だし、ドライバーとしても素晴らしい才能を持っているので、一緒にいるのは楽しい。しかし、それだけではなく、我々はお互いに上手く補いあっていると思う。彼のようにF1での経験を多く持つドライバーと共に働くのは非常に興味深いことであり、彼からはF1カーをどのように開発していくか、どのように最適なセットアップを見出すかなど、多くのことを学んだ。昨年我々は共に働き、シーズンを通しての“TF108”の開発で成功を収めて、幾つかの印象的な結果を得た。我々は今年も同様にやっていけると確信している。

    関連:トヨタ TF109

  • 小林可夢偉 Q&A (2009年シーズンプレビュー)

    小林可夢偉 Q&A (2009年シーズンプレビュー)

    小林可夢偉の2009年シーズンプレビュー

    パナソニック・トヨタ・レーシングのサードドライバーとして2年目のシーズンを迎えることについてどう考えていますか?
    今年もチームと共にいられることはとても嬉しいし、“TF109”の開発に挑戦することを楽しみにしている。今年もGP2アジアシリーズとGP2シリーズに参戦しながらトヨタのサードドライバーの役割を果たすことになり、忙しいシーズンになるだろうが、私は若いし、レーシングカーをドライブすることを愛しているので問題はない。今年は私にとって重要な年になるだろう。F1へ向けてのキャリアを完璧なものとするために、是非ともGP2での成功を果たしたい。将来どうなるかはわからないが、今年は決して諦めることなく、常に全力を尽くして戦っていくつもりだ。

    F1ドライバーとしての生活はどのようなものですか?
    とても楽しいが、非常に疲れるのは確かだ。F1ドライバーになるということがどのようなものなのか、私が子供の頃想像していたものとは違う。なぜなら単にドライビングして、レースカーに関する作業をすればいいというものではなく、やらねばならないことが非常に多くあるからだ。今でこそ私は理解しているが、私がもっと若かった頃は、レーシングドライバーはただレースだけのために過ごせばいいと思っていた。実際にレースカーをドライビングするのに費やす時間は1年のうち5から10%位だろう。残りの時間はトレーニングや車両開発のためのチームミーティング、広報やその他様々な活動のために使われる。これらのことが、F1ドライバーの生活全体を構成している。プライベートな面では、自分自身ではほとんど何も変わっていない。これまで経験したことがないほど忙しいということを除けばね! トヨタのF1ドライバーとGP2レーサーをかけ持つということは、多くの仕事で忙しいということではあるが、私自身はそれを楽しんでいる。

    レーシングドライバーとしての目標は?
    これまで日本人によるF1優勝は達成されていないという大きな事実があり、それを成し遂げることが究極の目標だ。もし日本人ドライバーがトヨタでレースに勝つことが出来れば、それは日本人にとって最高の誇りになるであろうことは分かっている。それは大きな意味を持つだろう。しかしそのようなことを考える前に、私が優先すべきことは着実に自分自身を向上させて行き、最終的にF1のレギュラーシートを獲得することだ。

    何があなたをモータースポーツに駆り立てたのですか?
    小さかった頃、偶然レンタルカートのTVコマーシャルを見て、それを父親に伝えたところ、彼は私を連れて行ってくれた。それがカートを始めたきっかけだったのだが、私はすぐにカートに親しむことが出来、当時幼稚園児だった私の将来の夢はレーシングドライバーになった。当時はF1であるとか他のカテゴリーとかと言ったことは考えておらず、ただ純粋に4輪でのレースがしたかった。実際のところ、しばらくの間私はコメディアンになろうと思っており、学校でも喜劇部に入った。しかしすぐにレースこそが自分が本当に望んでいたものだと分かった。

    パナソニック・トヨタ・レーシングの一員としての生活はどのようなものですか?
    素晴らしい経験であり、ドライバーとしての成長の大きな助けとなってくれる。非常に多くの、様々なフィールドにおける経験豊かなプロフェッショナルと共に働くことは、知識を深めることと共に、F1を支える技術について多くを教えてくれる。チームスタッフ全員の非常に献身的でプロフェッショナルな働きぶりは、とても刺激になる。他にも、多くのスタッフが、過去に若いドライバーと共に働いた経験を持っているので、F1を学ぼうとしている若いドライバーが直面する問題についてよく知っている。だから彼らの存在は本当に助けになった。

    ヤルノ・トゥルーリとティモ・グロック、2人のレースドライバーから得られたものは?
    彼らのようなドライバーと共に働くのは非常に興味深い。彼らが与えてくれるアドバイスを常に自分のものにしようとしている。ヤルノとティモからはとても多くのことを学んだ。彼らはF1カーの挙動について正確に理解し、正しい方向へ修正する能力を持っている。サーキットでも、彼らは全力でアタックするタイミングか、そうでないかを正しく把握している。このようなことについて彼らから学ぶべきことは多く、それを自分のものにしたいと思っている。とはいえ、我々が共にやるべき作業は、どうやってF1カーを開発し、改善していくかのミーティングが主だ。なぜならそれこそが今の私たちの仕事だからだ。

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