カテゴリー: トヨタ

  • 坪井翔 F1テストへの夢を語る「トヨタとハースF1の提携で現実味を帯びた」

    坪井翔 F1テストへの夢を語る「トヨタとハースF1の提携で現実味を帯びた」

    スーパーフォーミュラの現チャンピオンである坪井翔は、トヨタとハースF1チームの提携によって、グランプリマシンのテストという長年の夢を実現できる可能性が出てきたと語った。

    昨年、スーパーフォーミュラで初のタイトルを獲得した坪井翔は、旧型F1マシンを使用するハースのTPC(Testing of Previous Cars)プログラムで走行機会を得る有力候補として名前が挙がっている。

    このタイトルは、トヨタのフラッグシップチームであるTOM’Sからのスーパーフォーミュラ初参戦で獲得したもので、さらに同年にはSUPER GTで3度目のタイトルも獲得。日本国内におけるトヨタのトップドライバーとしての評価を確固たるものにした。

    トヨタとハースの提携は昨年スタートしており、すでに平川亮がアメリカのチームであるハースの公式リザーブドライバーに就任。F1グランプリ週末のフリープラクティス(FP)セッションに2回出走しており、今後さらに2回の出走が予定されている。

    30歳の誕生日を迎えたばかりの坪井翔は、今後の目標について語る中で、自身のスーパーフォーミュラ制覇が初めてF1マシンをテストする可能性を現実的なものにしたと語った。

    「スーパーフォーミュラのタイトルを獲るまでは、それ以上のことはあまり考えていませんでした。勝てなければ他の選択肢はないと思っていたからです」と坪井翔はオートスポーツ誌に語った。

    「でも、ダブルタイトルを獲ったことで、日本国内でできることはすべてやったと思えるようになり、いろいろな可能性を考えられるようになりました」

    「最近では、トヨタがF1のハースと提携し始めていて、F1マシンをドライブしてテストに参加できる環境が整いつつあるように思えます」

    「F1ドライバーになるのは子供の頃からの夢だったので、F1マシンを一度でいいからドライブしたいと思っています」

    坪井翔の前任者であり、現在FIA F2に参戦している宮田莉朋も、今年1月にヘレスでハースのF1マシンを初めてテストしている。

    また最近では、トヨタのWECドライバー兼チーム代表である小林可夢偉が、トヨタの若手育成の一環として現代のF1マシンを理解する目的で、ポール・リカールで2日間にわたりVF-23をドライブしている。

    ハースF1チーム トヨタ今月、小林可夢偉はポール・リカールでハースF1チームの2023年型VF-23で11年ぶりのF1マシンでの走行を行った。

    「もちろん、F1ドライバーとして成功することがずっと夢でした」と坪井翔は続けた。

    「ダブルタイトルを獲得できた昨年は、その夢に向かって一歩踏み出した年でした」

    「それまでは本当に夢物語というか、自分には手が届かないもので、目の前のことに集中するしかないと思っていました。だから、スーパーフォーミュラチャンピオンになることだけが目標だったんです」

    「でもチャンピオンになったことで、その先の新たな目標が生まれ、トヨタの一員としてF1に関わるチャンスを得られるかもしれないという想いが、大きなモチベーションになっています。それを目指していきたいと思っています」

  • トヨタ 新体制「TGRR」でニュル24時間に挑戦 モリゾウが原点回帰を宣言

    トヨタ 新体制「TGRR」でニュル24時間に挑戦 モリゾウが原点回帰を宣言

    TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は、2024年6月19日~22日に開催される「ADAC RAVENOL 24時間レース」(通称:ニュルブルクリンク24時間)に、新たなチーム体制「TOYOTA GAZOO ROOKIE Racing(TGRR)」として参戦することを発表した。

    TGRRは、モリゾウ(豊田章男)が主導する新プロジェクトで、TGRの「モータースポーツ起点のクルマづくり」と、ROOKIE Racingの「市販車を実戦で鍛える活動」を融合させた体制。

    2007年に初めてニュルに挑戦した際の精神を原点とし、再び“もっといいクルマづくり”への出発点と位置付けている。

    今回の参戦車両は2台。WRCで鍛えられた「GR YARIS」と、世界各国のGT選手権で実績を重ねてきた「GR Supra GT4 Evo2」で、それぞれ2007年の初参戦時と同じゼッケン「109」と「110」をつけて参戦する。ドライバーにはモリゾウをはじめ、片岡龍也、佐々木雅弘、石浦宏明、大嶋和也ら8名が名を連ねる。

    モリゾウは次のようにコメントしている。

    「私がROOKIE Racingを立ち上げてS耐に参戦したとき、TGRのエンジニアたちが『壊しては直す』を一緒に実践してくれました。その光景は、成瀬さんとニュルで活動していた頃の純粋な気持ちと同じものでした。だからこそ、今、原点に戻るべきだと考えました」

    さらに、ニュル24時間での挑戦には、「市販車でレースをする意味」として、成瀬弘チーフテストドライバー(故人)から学んだ精神が深く関わっているという。成瀬氏がモリゾウに残した言葉「実物を見て、手で触れ、議論せよ」は、クルマづくりの本質そのものであり、最も過酷な環境であるレースがその舞台としてふさわしいと語った。

    トヨタ 新体制「TGRR」でニュル24時間に挑戦 モリゾウが原点回帰を宣言

    今回の参戦には、これまでS耐やラリーで鍛えられてきたGR YARISが、いよいよ“最後のステージ”ともいえるニュル24時間へ挑むという背景もある。「ニュル以外で鍛えられたGR YARISが、果たしてこの舞台で通用するのか」という新たな挑戦でもある。

    モリゾウは、S耐とニュルを繋ぐ意味についても強調した。

    「ニュル24時間は年に1戦ですが、S耐は年間7戦。試せることが多く、クルマの開発スピードも上がりました。どちらが上か下かではなく、鍛える道が多いほど、クルマは強くなる。TGRとROOKIE Racing、そしてTGRRの連携が、その原点をさらに進化させることになると信じています」

    TGRRは、技術と情熱を結集した新たな挑戦の象徴として、世界で最も過酷な耐久レースに再び挑む。モータースポーツを通じた“もっといいクルマづくり”の道が、今ふたたびニュルで試される。

  • トヨタ ル・マンで苦闘 7号車が6位 8号車はトラブルを乗り越え16位完走

    トヨタ ル・マンで苦闘 7号車が6位 8号車はトラブルを乗り越え16位完走

    FIA世界耐久選手権(WEC)第4戦、第93回ル・マン24時間レースの決勝が、現地時間6月15日(日)午後4時、フランス・サルト・サーキットでゴールを迎えた。

    トヨタのワークスチーム「TOYOTA GAZOO Racing(TGR)」は、6度目のル・マン制覇と、初参戦から40周年の節目を勝利で飾るべく挑んだが、ライバル勢の強力なレースペースとアクシデントに阻まれ、表彰台には届かなかった。

    GR010 HYBRIDの7号車(小林可夢偉/マイク・コンウェイ/ニック・デ・フリース)は、予選16番手からスタート。1周目に他車と接触して車体にダメージを負い、さらにピットでのスピード違反により50秒のストップ・アンド・ゴー・ペナルティを受けたが、着実に挽回して6位でチェッカーを受けた。

    一方の8号車(セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮)は、序盤から上位を走行。好調なペースで夜間には一時首位にも立ったが、残り4時間のピットアウト直後に左前タイヤが脱落するトラブルが発生。20分以上を要する修復の末、7周遅れの16位で完走した。

    今回のル・マンには33万人を超える観客が集結。8つのマニュファクチャラーから21台のハイパーカーが出場し、フェラーリが2年連続優勝を果たした。TGRは終盤まで粘りを見せたものの、レースペースと信頼性の差を埋めきれなかった。

    次戦となるWEC第5戦「サンパウロ6時間レース」は、7月13日(日)に決勝が行われる予定だ。

    トヨタ ル・マン24時間

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    「はじめに、今年のル・マンへの挑戦を支えてくださったファンの皆様、パートナーの皆様、そしてトヨタの従業員全員に心から感謝申し上げます。厳しいレースになることは予想していましたが、実際はそれ以上に厳しい戦いとなりました。勝利を目指して全力を尽くしましたが、残念ながらその機会は訪れませんでした。フェラーリに3連敗してしまい、非常に悔しい思いです。来年はもっと強くなって、違うマインドで戻ってきたいと思っています」

    マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー)
    「6位という結果はもちろん望んでいたものではありませんが、16番手からのスタートを考えると、これが精一杯だったと思います。この順位まで上がることができたのは、チーム全体の努力のおかげです。もっと良い結果を期待していただけに残念ではありますが、チームは常に全力を尽くして戦いました。今回は勝利に届きませんでしたが、来年に向けてさらに強くなって戻ってこなければなりません」

    ニック・デ・フリース(7号車 ドライバー)
    「このル・マンというレースでは、やはり優勝こそがすべてだと思っています。我々は本当に頑張りましたが、スピードが不足していました。今回は比較的クリーンなレース展開で、セーフティカーも1度だけでしたから、上位争いには純粋なレースペースが必要でした。我々にはそれがありませんでしたが、それもレースの一部です。すべてを出し切って戦いましたので、後悔はありません」

    セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー)
    「我々にとって、間違いなく悔しいレースでした。もっと良い結果を目指していましたし、上位争いもできると考えていました。ペースは安定していましたし、ペナルティもなく順調でしたが、メカニカルのトラブルで上位争いからは脱落してしまいました。あの問題がなければ、5位前後でフィニッシュできていた可能性もあったと思います。今後はしっかり分析して、来年に向けて改善していきます」

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    「このレースでは上位を狙っていましたし、勝利を目指して全力で挑みました。しかし、我々のレースペースは足りず、信頼性の問題にも苦しめられました。それでもチームは素晴らしい努力を続けてくれましたし、夜間には一時的に首位を走ることもできました。この2週間、チームの皆が全力を尽くしてくれたことに感謝しています。数日後にはもう次に向けた準備を始めます」

    平川亮(8号車 ドライバー)
    「本当に厳しい24時間でしたが、チーム一丸となって最後まで戦い続けました。私のスティント中にトラブルが発生してしまい、不運な結果となってしまいましたが、今できることは次のサンパウロ戦に向けて準備を進めることです。ファンの皆様、スポンサーやパートナーの皆様、そしてチームとトヨタの皆様に心から感謝申し上げます。2026年のル・マンに向けて、今からスタートです。一緒に頑張っていきましょう」

    トヨタ ル・マン24時間レース

    WEC第4戦 ル・マン24時間レース 最終結果(ハイパーカークラス上位)

    1位 No.83 AFコルセ(フェラーリ 499P)/ロバート・クビサ、イーフェイ・イエ、フィル・ハンソン 387周
    2位 No.6 ポルシェ・ペンスキー(ポルシェ 963)/マット・キャンベル、ケビン・エストレ、ローレンス・バンスール +14.084秒
    3位 No.51 フェラーリAFコルセ(フェラーリ 499P)/ピエール・グイディ、ジェームス・カラド、アントニオ・ジョビナッツィ +28.487秒
    4位 No.50 フェラーリAFコルセ(フェラーリ 499P)/アントニオ・フオコ、ミゲル・モリーナ、ニクラス・ニールセン +29.666秒
    5位 No.12 キャデラック・JOTA(キャデラック V-Series.R)/アレックス・リン、ノルマン・ナト、ウィル・スティーブンス +2:18.639
    6位 No.7 TOYOTA GAZOO Racing(GR010 HYBRID)/マイク・コンウェイ、小林可夢偉、ニック・デ・フリース 386周(+1Lap)
    16位 No.8 TOYOTA GAZOO Racing(GR010 HYBRID)/セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮 380周(+7Laps)

  • ル・マン24時間 トヨタ8号車は予選10位通過 7号車はハイパーポール逃す

    ル・マン24時間 トヨタ8号車は予選10位通過 7号車はハイパーポール逃す

    2025年6月11日(水)、フランス・サルト・サーキットでFIA世界耐久選手権(WEC)第4戦「第93回ル・マン24時間レース」の公式走行セッションが開始された。TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は、この耐久レース界最大のイベントに向けて本格的な戦いをスタートさせた。

    8日(日)のテストデーでトップタイムを記録したTGRは、トヨタがル・マン初参戦から40周年を迎える今大会で、6度目の総合優勝を狙う。

    11日は2回の公式練習走行と予選セッションが行われ、2台のGR010 HYBRIDが12日(木)のハイパーポール進出をかけてタイムアタックに挑んだ。

    予選では、GR010 HYBRID 8号車(セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮)が10番手タイムをマークし、トップ15によるハイパーポール1への進出を決定。一方、7号車(小林可夢偉/マイク・コンウェイ/ニック・デ・フリース)は黄旗の影響を受けたことで16番手に終わり、惜しくもハイパーポール進出を逃した。

    なお、7号車は昨年23番手スタートから追い上げて2位でフィニッシュした実績があり、今回も決勝での巻き返しが期待される。

    午後2時からの公式練習1回目は、気温30度近くまで上昇する中で行われ、両車ともに44周を走破。メカニカルセットアップや制御系の比較など、決勝を見据えたマシンバランスの確認に重点が置かれた。8号車は終盤にスローパンクチャーに見舞われたが、全体としては順調な滑り出しとなった。

    午後7時半から30分間にわたって実施された予選セッションには21台のハイパーカーが出走。搭載燃料の関係で後半にタイムが集中する中、8号車のハートレーが再アタックでタイムを更新し、10位に滑り込んだ。7号車のデ・フリースも2度目のアタックで好タイムを狙ったが、他車のアクシデントに伴う黄旗によりラップを中断。その後もタイム更新には至らず、16番手にとどまった。

    午後10時からの公式練習2回目は、ドライバーが今大会初めて夜間走行を経験するセッションとなった。TGRの6名全員が規定の5周を消化し、ソフト/ミディアム両タイヤの比較も実施。セッション終盤には、8号車がLMGT3クラスの車両と接触し、右側に軽微なダメージを受けるアクシデントが発生したが、大きな問題には至らなかった。

    12日(木)には午後2時45分(日本時間午後9時45分)から3回目の公式練習が行われ、午後9時5分(日本時間13日午前4時5分)からハイパーポール1がスタート。ここで上位10台が、午後9時40分(日本時間13日午前4時40分)からのハイパーポール2に進出し、決勝のトップ10グリッドを争う。さらに、深夜0時まで最終のナイトセッションも予定されている。

    決勝レースは、6月14日(土)午後4時(日本時間午後11時)にスタート予定。TGRは、困難な状況の中でも常に上位争いに食い込んできた経験を活かし、最後まで勝利を目指して戦い抜く構えだ。

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    総合的に見て、パフォーマンス面では満足のいく結果ではありませんでした。我々の7号車は期待していた速さを発揮できず、残念ながら明日のハイパーポールには進出できませんでした。土曜日の決勝に向けて、レースペースの向上に全力で取り組み、より多くのクルマのポテンシャルを引き出すために最善を尽くします。

    マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー)
    予選の結果を振り返ると、理想的な一日とは言えませんでした。ハイパーポールに進出できなかったのは少し残念です。これからは決勝に向けて集中するだけです。実際、次の公式練習走行では我々のタスクが少し楽になります。まだラップタイムの改善の余地があり、決勝で速いクルマにしていくために努力を続けます。ナイトセッションでクルマは少し良くなりましたし、まだやれることはあります。

    ニック・デ・フリース(7号車 ドライバー)
    もっとタイムを上げられるポテンシャルがあったので、予選でトップ15に入れなかったことはとても残念です。私のベストラップは黄旗によって遮られ、とても不運なタイミングとなってしまいました。あのアタックラップは、最後まで走り切れていればハイパーポールに進出できる十分なペースだったと思います。翌周もアタックを続けましたが、残念ながらタイヤの性能のピークを過ぎてしまい、タイムを更新するのは難しい状況でした。おそらく、あのラップをクリーンに走り切れていれば、トップ15に入るチャンスがあったと思いますが、最終シケインで他の車両に引っかかってしまい、それで終わってしまいました。

    セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー)
    我々にとって最高の一日にはなりませんでした。8号車がハイパーポールに進出できたのは良かったですが、予選ではもう少し上位に行けると思っていたので、期待通りではありませんでした。ただ、それだけが最優先事項ではないことも理解しています。決勝に向けた準備ができる練習走行セッションは、あと2回残っています。もちろん、ハイパーポールでもできるだけ上位グリッドを目指しますが、それが簡単な挑戦ではないことは分かっています。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    我々8号車にとっては、うまくいったセッションでした。最初にクリーンにアタックラップをこなし、2度目のアタックも悪くありませんでしたが、タイムを更新することはできませんでした。ペース面では、上位勢には及びませんでしたが、トップ15に入れたことは嬉しいです。ただ、コースコンディションが大幅に変わらない限り、ポールポジション争いは難しいでしょう。ポジティブな点として、公式練習1回目でのロングランのペースがとても良かったので、それを優先して活かしていきたいと思います。

    平川亮(8号車 ドライバー)
    今日は我々にとって厳しい一日でした。8号車はハイパーポールに進出できましたが、7号車はわずかにハイパーポール進出を逃してしまいました。競争は非常に接戦なので、決勝に向けてすべてを最適化する必要があります。まだ練習走行が2回残っているので、改善点を見つけて良い戦略を立てるために最善を尽くします。引き続き努力を続け、次はもっと良い一日になることを期待しています。

    トヨタ ル・マン24時間レース

    WEC 第4戦 ル・マン24時間 公式練習第1回目 結果
    1.アール・バンバー/セバスチャン・ブルデー/ジェンソン・バトン(キャデラック・ハーツ・チームJOTA/キャデラック V-Series.R)
    2.アントニオ・フオコ/ミゲル・モリーナ/ニクラス・ニールセン(フェラーリAFコルセ/フェラーリ 499P)
    3.マット・キャンベル/ケビン・エストレ/ローレンス・バンスール(ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ/ポルシェ 963)
    4.セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮(トヨタ・ガズー・レーシング/GR010 HYBRID)
    5.ジュリアン・アンドラウアー/ミカエル・クリステンセン/マシュー・ジャミネ(ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ/ポルシェ 963)
    11.マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ニック・デ・フリース(トヨタ・ガズー・レーシング/GR010 HYBRID)

    WEC 第4戦 ル・マン24時間 公式予選 結果
    1.アレックス・リン/ノルマン・ナト/ウィル・スティーブンス(キャデラック・ハーツ・チームJOTA/キャデラック V-Series.R)
    2.ドリス・バンスール/ラファエル・マルチェッロ/ケビン・マグヌッセン(BMW M TEAM WRT/BMW M ハイブリッドV8)
    3.アレッサンドロ・ピエール・グイディ/ジェームス・カラド/アントニオ・ジョビナッツィ(フェラーリAFコルセ/フェラーリ 499P)
    4.アール・バンバー/セバスチャン・ブルデー/ジェンソン・バトン(キャデラック・ハーツ・チームJOTA/キャデラック V-Series.R)
    5.アントニオ・フオコ/ミゲル・モリーナ/ニクラス・ニールセン(フェラーリAFコルセ/フェラーリ 499P)
    10.セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮(トヨタ・ガズー・レーシング/GR010 HYBRID)
    16.マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ニック・デ・フリース(トヨタ・ガズー・レーシング/GR010 HYBRID)

    WEC 第4戦 ル・マン24時間 公式練習第2回目 結果
    1.セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮(トヨタ・ガズー・レーシング/GR010 HYBRID)
    2.アレックス・リン/ノルマン・ナト/ウィル・スティーブンス(キャデラック・ハーツ・チームJOTA/キャデラック V-Series.R)
    3.ロバート・クビサ/イーフェイ・イエ/フィル・ハンソン(AFコルセ/フェラーリ 499P)
    4.フェリペ・ナッセ/ニック・タンディ/パスカル・ウェーレイン(ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ/ポルシェ 963)
    5.アントニオ・フオコ/ミゲル・モリーナ/ニクラス・ニールセン(フェラーリAFコルセ/フェラーリ 499P)
    14.マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ニック・デ・フリース(トヨタ・ガズー・レーシング/GR010 HYBRID)

  • トヨタ 液体水素を燃料とする「GR LH2 Racing Concept」をル・マンで初披露

    トヨタ 液体水素を燃料とする「GR LH2 Racing Concept」をル・マンで初披露

    TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は、モータースポーツにおける水素技術の開発を進めるため、液体水素(LH2)を燃料とするテストカー「GR LH2 Racing Concept」を初めて公開した。このテストカーは、6月11日(水)から15日(日)にかけて第93回ル・マン24時間レースが開催されるフランス・ル・マンのサルト・サーキット内、フランス西部自動車クラブ(Automobile Club de l’Ouest: ACO)が設置するH2ビレッジで展示される。

    トヨタは、「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」と、カーボンニュートラル社会の実現に向けた取り組みの一環として、日本国内のスーパー耐久シリーズを含むモータースポーツの厳しい環境下で水素技術を磨いてきた。また、業界内外のパートナーと連携し、水素の生産、輸送、利用の拡大を進めながら、カーボンニュートラル社会の実現を目指している。

    日本のスーパー耐久シリーズでは、ROOKIE Racingが走らせている水素エンジンカローラが、2021年のデビュー当初は気体水素を燃料としていたが、2023年からは液体水素を搭載するようになった。2022年には、GRヤリスH2がFIA世界ラリー選手権(WRC)のイプルー・ラリーでデモンストレーション走行を行い、ラリーの世界における水素エンジンの可能性を示した。2023年には、水素エンジンカローラがル・マンの舞台でデモ走行を行い、将来的な水素カテゴリーの導入を見据えて、水素エンジンを搭載したコンセプトカー「GR H2 Racing Concept」もル・マンで発表された。

    さらに技術開発が進む中で、液体水素を燃料とする「GR LH2 Racing Concept」が新たなステップとして披露された。このテストカーは、現在FIA世界耐久選手権(WEC)で戦っている「GR010 HYBRID」をベースに開発されたものだ。「GR LH2 Racing Concept」は、今後の実走テストを通じてトヨタの水素技術やインフラの継続的な開発を担い、モータースポーツを通じて水素の可能性を広げる仲間づくりを目指していく。

    トヨタ 液体水素を燃料とする「GR LH2 Racing Concept」をル・マンで初披露(1)トヨタ 液体水素を燃料とする「GR LH2 Racing Concept」をル・マンで初披露(2)

    「GR LH2 Racing Concept」のカラーリングは「未来」を象徴しており、トヨタのル・マン参戦40周年のコンセプトである「過去」「現在」「未来」を結びつける3つ目の重要な要素となっている。小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ニック・デ・フリースがドライブするGR010 HYBRID 7号車は、1998年のル・マンを戦った伝説的なトヨタGT-One(TS020)をモチーフにした赤と白のカラーリングを採用している。一方、セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮がドライブするGR010 HYBRID 8号車は「現在」を象徴し、勝利への決意を示すマットブラックのリバリーを纏っている。このカラーリングはまた、「負け嫌い」というチームの精神を表現しており、GRロゴを中心に、「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」と、進化を続ける「プロトタイプ」コンセプトを反映している。

    [GR LH2 Racing Concept 車両概要]
    ■ パワートレーン:水素エンジン+ハイブリッドシステム
    ■ 搭載燃料:液体水素
    ■ 仕様:全長 5100mm / 全幅 2050mm

  • トヨタ ル・マン24時間テストデーで好発進 8号車が最速タイムを記録

    トヨタ ル・マン24時間テストデーで好発進 8号車が最速タイムを記録

    TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は、6月14日~15日に開催されるFIA世界耐久選手権(WEC)第4戦ル・マン24時間に向け、6月8日に実施された公式テストデーに参加した。チームは6度目のル・マン制覇を目指し、8号車がこの日の最速タイムを記録する好発進を見せた。

    今年のル・マン24時間には全クラス合わせて62台がエントリー。トヨタは、参戦40周年を記念した特別カラーリングを施した2025年仕様の2台のGR010 HYBRIDで臨んだ。

    8号車(セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮)は、午後のセッションで3分26秒246を記録し、この日のトップに立った。一方、1998年のGT-One(TS020)に敬意を表した伝説的カラーをまとった7号車(小林可夢偉/マイク・コンウェイ/ニック・デ・フリース)は、2回目セッションで14番手タイムの3分28秒385にとどまった。

    チームは数日前から現地入りし、スパ・フランコルシャンでのシェイクダウンテスト直後にル・マン入り。ピットやパドックの設営を進めた。7日にはル・マン市内での公開車検に参加し、小林のドライブによるパレードランも行われた。

    テスト当日は、午前10時から3時間のセッションがスタート。気温は15度と肌寒く、一部に公道を使用する13.626kmのサルト・サーキットの特性により、走行を重ねるごとに路面状況は変化した。午前中のセッションでは開始から1時間の時点で40分間のセーフティカー走行が入ったが、チームはソフト/ミディアムタイヤの比較やサスペンションの評価など多岐にわたるプログラムを順調に消化した。

    午後のセッションでは気温が20度に上昇し、タイムも大幅に改善。しかし赤旗中断が3度発生し、最終的に予定より早く終了した。GR010 HYBRID 8号車では、ブエミがパンクに見舞われるトラブルがあったものの、スローダウンしてピットへ戻ることで大事には至らなかった。

    テストデー終了後の9日と10日は走行セッションは行われないが、チームは整備やデータ分析に集中する予定。11日にはフリープラクティスと予選が控えており、チームは車両バランスやタイヤの最適化など、週末の本番に向けて準備を進めていく。

    以下はテストデーでの主な結果。

    テストデー1回目結果(上位抜粋)
    1位 No.83 AFコルセ/フェラーリ 499P 3:27.010
    2位 No.8 TOYOTA GR010 HYBRID 3:28.000
    3位 No.38 キャデラック V-Series.R(JOTA) 3:28.491
    9位 No.7 TOYOTA GR010 HYBRID 3:29.277

    テストデー2回目結果(上位抜粋)
    1位 No.8 TOYOTA GR010 HYBRID 3:26.246
    2位 No.51 フェラーリ 499P(AFコルセ) 3:26.777
    3位 No.83 フェラーリ 499P(AFコルセ) 3:26.902
    14位 No.7 TOYOTA GR010 HYBRID 3:28.385

    TGRは順調なスタートを切ったが、8つのメーカーが参戦するハイパーカークラスの競争は激しく、決勝に向けての課題も残されている。次なる走行セッションは11日、ル・マン・ウィーク本番がいよいよ幕を開ける。

    トヨタ ル・マン24時間

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    このコースに戻ってくることができ、嬉しい気持ちです。我々のクルマはル・マンを目指した作りで、他のコースを走るのとは違った印象があります。ル・マンはシーズンでのハイライトであり、ラップタイムにかかわらず、ここで走ることをいつも楽しんでいます。今日の2度のテスト走行はとても順調で、決勝レースへ向けた準備を進めることができました。まだいくつかやることや改善点はありますが、この時点では通常のことです。今のところ順調で楽しめています。

    マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー)
    再びル・マンのコースに戻れて最高です。昨年は走れなかったので、なおさら嬉しいです。ここは高速で、楽しく、いくつもの良い思い出があります。再びこのコースのリズムを掴み、ポジティブなスタートが切れたと思います。今日は多くのことを試しましたが、まだいくつかの点でやるべきことが残っています。クルマの感触はテストの最後には良くなりましたが、100%我々が望むレベルにはまだ達していないので、さらにプッシュを続けます。

    ニック・デ・フリース(7号車 ドライバー)
    とても大変な一日でした。クルマのバランスを適切に調整するために多くの作業が必要でした。週末に向けたクルマの改善点を見つけるため、今日行ったすべてのことを分析しなければなりません。2回目のセッション終盤で赤旗による中断があったため、全プログラムをこなせなかったことは少し残念ですが、これは全チームに共通することです。改善すべき点は明確なので、レースで力強く戦えるよう全力で取り組んでいきます。

    セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー)
    このコースに戻ってくるのはいつも楽しみですし、ここでハイパーカーをドライブすることが本当に嬉しいです。もちろんベストタイムをマークできたことは嬉しいですが、速いライバルがたくさんいます。我々は多くの周回をこなし、いい変更もあれば、そうでないのもありましたが、それもプロセスの一部です。すべてを分析し、改善点を見つけていきます。週末の気象条件が少し異なる可能性があるため、それに適応する準備も必要です。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    GR010 HYBRIDで再びル・マンを走ることができて、とても嬉しいです。今日は大きな問題もなく、成功裏に終わり、ポジティブな一日だったと思います。クルマの感触も良かったですし、亮とセブも同じように感じていると思います。競争は明らかに激しく、ロングランでは我々が最速のクルマとは言えませんが、戦える位置にはいると思います。週末に向けてさらにやるべきことがありますが、これからの数日間でしっかり睡眠を取り、充電して、大きな仕事へ向けて備えたいと思います。

    平川亮(8号車 ドライバー)
    これまでのところは順調で、満足しています。予想通りとても忙しい一日でしたが、多くのテスト項目をこなし、スローゾーンやフルコースイエロー、赤旗といろいろ経験できました。今日の目標は達成できたので、良い一日だったと思います。この時点でのタイムは参考にはならないとはいえ、最速タイムをマークできるのはいつでも嬉しいことです。クルマの感触はとても良いですが、まだやるべきことや改善できる点が多く、さらに良い結果が期待できます。明日からの2日間でデータを分析し、週末に向けて最善の状態で臨めるよう準備します。

  • 小林可夢偉 ハースF1チームとトヨタの関係深化を象徴するテスト走行動画

    小林可夢偉 ハースF1チームとトヨタの関係深化を象徴するテスト走行動画

    小林可夢偉が先週、ハースF1チームのマシンでテスト走行を行い、F1マシンのコックピットに約11年ぶりに戻ってきた。今回のテストは、アメリカのハースF1チームとトヨタとの提携により実現したもので、小林可夢偉がF1マシンをドライブするのは2014年のアブダビGP以来となる。

    テストは南フランスのポール・リカール・サーキットで行われ、使用されたのは2023年型VF-23。テストは「TPC(テスト・オブ・プリビアス・カー)」規定の下で実施され、小林可夢偉に現代F1マシンの体験機会を提供するというトヨタの意向によるものだった。

    小林可夢偉は、SNS上で次のように語っている。

    「今日は、いつもとは少し違う役割なんです。普段はWECドライバーとして、トヨタ・ガズーレーシングでチーム代表も務めていますが、今日はその役割とは違って、ハースF1チームのマシンをドライブさせていただいています」

    「これはトヨタ・ガズーレーシングとハースF1チームの間で、将来的に技術面で協力していくことを目的としたコラボレーションなんです。そして同時に、モリゾウさんから託された役割として、トヨタのドライバーにF1の可能性を広げていくという思いも込められています」

    「もちろん、私自身はもう将来F1ドライバーを目指す年齢ではありませんが、こういった機会を通じて、より若いドライバーたちがF1に挑戦できるチャンスをつくっていきたいと思っています。今回は、そのためにF1の世界がどういう場所なのか、どうやって準備していくべきなのかを伝えることが自分の役目だと感じています」

    「そういう意味でも、今回11年ぶりにF1のクルマに乗らせていただいたのは、とても貴重な経験でした。最後にF1を運転したのは2014年なので、本当に久しぶりでしたが、思っていたよりもスムーズにクルマに馴染むことができましたし、フィジカル面でも問題はなく、素直に楽しめました」

    「まずは、こうした機会をいただいたことに感謝していますし、本当に楽しくて、走っている間ずっと笑顔でいられました」

    「今回の経験を通じて、F1を目指すトヨタの若いドライバーたちに、少しでも多くのチャンスが広がっていくことを願っています。ありがとうございました。そして、次にF1の世界に挑戦していくドライバーに期待したいと思っています」

    小林可夢偉は2009年、ティモ・グロックの代役としてトヨタからF1デビューを果たした。翌年からはザウバーに移籍し、3シーズンにわたって参戦。2012年の日本GPでは母国で表彰台に立つ活躍も見せた。その後、2014年にはケータハムでF1に復帰したが、マシンの競争力不足に苦しんだ。

    F1を離れて以降は、スーパーGTやスーパーフォーミュラ、そして世界耐久選手権(WEC)などで活躍。WECではシリーズタイトルやル・マン24時間優勝を果たし、トヨタ・ガズーレーシングの中心的ドライバーとして10年にわたって活動してきた。

    小林可夢偉 ハースF1チーム トヨタ

    トヨタの支援でハースに広がる技術体制
    今回のTPC走行は、ハースにとっても大きな意味を持つ。チーム代表の小松礼雄は、トヨタとの提携が発表された際にこう語っている。

    「TPCは人員のトレーニングという意味で非常に重要なんです。うちは従業員が300人ちょっとしかいないので、例えばレースエンジニアやパフォーマンスエンジニアが1人抜けただけでもすぐに厳しくなってしまいます。常にギリギリの状態では組織の改善はできませんし、それが当たり前になってしまってはダメなんです。TPCを通じて、エンジニアやメカニックの訓練、そしてバックアップ要員の育成ができるようになるのは大きな前進です」

    シミュレータープログラムも支援対象に
    さらに、トヨタの技術支援により、ハースは新たにシミュレータープログラムも構築することが可能になった。

    「バンベリーのファクトリーには、今までシミュレーターがなかったんです。トラックサイドのスタッフも少ないので、レースの合間にイタリアでシミュレーターをやるとなると、イギリス拠点のスタッフに24戦終わったあとさらに10週間もイタリアで作業してもらうなんて現実的じゃないですよね」

    「この提携がなかったら、シミュレータープログラムを始めるのは本当に難しかったと思います。まずハードウェアがありませんし、それを導入して立ち上げるにも時間がかかりますし、性能の相関関係を取るのにも時間が必要です」

    「TGR(トヨタ・ガズー・レーシング)は、自分たちのプロジェクトだけでなくお客様向けにもシミュレーターのノウハウがあります。ハードウェアもオペレーションも、キューイングなども含めた一連の知識を持っているので、うちとしてはその恩恵を大いに受けられるんです」

    今回のテスト走行は、ドライバーとチーム双方にとって非常に意義のあるものとなり、トヨタとハースのパートナーシップが実を結びつつあることを象徴する出来事となった。

  • TOYOTA GAZOO Racing ル・マンでトヨタ参戦40周年を祝う記念カラー

    TOYOTA GAZOO Racing ル・マンでトヨタ参戦40周年を祝う記念カラー

    TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は、トヨタがル・マン24時間レースに初参戦してから40周年を迎えることを記念し、今大会に参戦するGR010 HYBRIDに特別なカラーリングを施した。1台は過去の印象的なカラーリングを称えたものであり、もう1台は現行ハイパーカーの戦う精神を表現したデザインとなっている。この2台は、6月14日(土)から15日(日)にかけて開催される第93回ル・マン24時間レースに参戦する。

    小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ニック・デ・フリースがドライブするGR010 HYBRID 7号車には、1998年と1999年のル・マンに参戦したTS020をモチーフとした赤と白のカラーリングが施されている。この特別カラーリングは、耐久レースの長い歴史とファンの熱狂を結びつけ、モータースポーツへの情熱を一層高めることを狙いとしている。

    トヨタ ル・マン GR010 HYBRID 7号車トヨタ ル・マン24時間レース GR010 HYBRID 7号車

    トヨタGT-Oneとして知られるTS020は、その特徴的な空力デザインでファンを魅了しただけでなく、ゲームソフト「グランツーリスモ」初代で中心的な役割を果たすことで、新たな世代のファンをル・マンに引き寄せた。今回のGR010 HYBRID用に再設計された赤と白のカラーリングは、ベースカラーの赤に、車体前方から後方にかけて白い炎のようなダイナミックなパターンを配し、TS020とのつながりを明確に示している。

    GR010 HYBRID 7号車は「過去」を象徴する特別なカラーリングで参戦する一方で、セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮がドライブするGR010 HYBRID 8号車は、「現在」を表現したマットブラックのカラーリングで挑む。このなじみ深いカラーリングは、「スピード」と「負け嫌い」というチームの精神を表現するGRロゴを中心に据え、「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」を体現する進化の象徴、「プロトタイプ」コンセプトを反映している。両車両には、トヨタのル・マン参戦40周年を記念する新たなロゴも配されている。

    このようにTGRは、象徴的なカラーリングを通じてル・マンにおける「過去」と「現在」を結びつけながら、同時に「未来」にも目を向けている。TGRは耐久レースにおける水素技術の開発を推進する活動を通じて、モータースポーツがカーボンニュートラルで持続可能な未来の実現に貢献していることを示す方針である。

    ル・マンにおける40年間、トヨタとそのドライバー、チームメンバー、そしてファンは共に喜びや悲しみを分かち合い、レースの長い歴史を築いてきた。トヨタが公式にル・マンに参戦した1985年から今大会に至るまで、合計61台のトヨタ車が26回ル・マン24時間レースに参戦し、5度の総合優勝、18回の表彰台、8度のポールポジションを記録している。これらの参戦を通じて、16か国から62名のドライバーがトヨタのル・マン遺産の構築に貢献してきた。

    トヨタのル・マン参戦は1985年の85Cから始まった。この車両は市販車由来のエンジンを搭載し、トヨタが1992年に初めて表彰台に立つまで、そのパフォーマンスを着実に向上させていった。初期10年間はプロトタイプカーでの参戦が続いたが、その後のレギュレーション変更により、1995年から1996年にはトヨタ・スープラで戦うこととなった。続く1998年から1999年にはTS020で総合優勝を目指し、1999年には初のポールポジションを獲得した。

    トヨタは2000年から2011年までル・マンから一時撤退したが、2012年に復帰。ハイブリッド車両の技術を新たなレベルへと引き上げ、2018年には初の総合優勝を果たした。この勝利はTS050 HYBRIDによるル・マン3連覇の始まりとなり、その流れは現行のハイパーカー時代にも受け継がれた。2021年と2022年にはGR010 HYBRIDがさらに2勝を挙げたが、その後の2大会では連続して準優勝に終わっている。

  • WEC:トヨタ 2025年 第3戦 スパ・フランコルシャン6時間 決勝

    WEC:トヨタ 2025年 第3戦 スパ・フランコルシャン6時間 決勝

    2025年シーズンFIA世界耐久選手権(WEC)第3戦「スパ・フランコルシャン6時間」の決勝が、5月10日(土)にベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットで開催された。TOYOTA GAZOO Racing(TGR)のGR010 HYBRIDは後方グリッドからのスタートとなったが、ドラマに満ちたレースを果敢に戦い抜き、2台揃ってポイントを獲得した。

    TGRにとって、このスパは来月のル・マン24時間レースに向けた最後の前哨戦である。チームは厳しい予選結果を乗り越え、ドライバーの力強い走りと綿密なレース戦略により貴重なポイントを積み重ねた。

    セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮が駆るGR010 HYBRID 8号車は、攻めのピット戦略を用い、激戦の末に4位でフィニッシュ。小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ニック・デ・フリースのGR010 HYBRID 7号車は7位でチェッカーを受けた。

    この日のスパ・フランコルシャン・サーキットは好天に恵まれ、ドイツ・ケルンのチーム本拠地やベルギー拠点のトヨタ・モーター・ヨーロッパから応援に訪れた従業員を含め、週末を通して約10万人の観客が来場した。グランドスタンドを埋め尽くす大観衆が見守る中、現地時間午後2時に6時間の決戦の幕が開けた。予選で15番手に沈んだ8号車のブレンドン・ハートレー、16番手スタートの7号車のマイク・コンウェイは、序盤からポジションアップを狙って激しい追い上げを展開した。

    最初のスティントでは、18台のハイパーカーによる緊迫した接近戦が随所で繰り広げられ、TGRの2台も正確かつアグレッシブなドライビングでトップ10圏内を狙える位置まで浮上した。しかし、マイク・コンウェイはスタートから23分で右前タイヤがパンクし、クラス最後尾に後退する苦しい展開となった。

    2時間が経過する前にバーチャルセーフティカーが導入されたことで、7号車はグリーンフラッグ下でのピットストップよりも有利なタイミングでピットイン。これによりトップ10圏内に復帰し、2時間半を経過した時点で小林可夢偉にドライバーを交代し、8位でコースに戻った。一方、8号車は11位で平川亮へバトンを渡した。

    小林可夢偉はポルシェ5号車とのスリリングな7位争いの中で一度コースオフするも、数周後に再びオーバーテイクを成功させた。このタイミングでセーフティカーが導入され、各車が一斉にピットへ向かった際、7号車は2本のみのタイヤ交換という戦略と迅速な作業により3位でリスタートする好機を得た。

    しかし、その後はフェラーリ勢からの猛攻にさらされ、集団バトルの最中にバス・ストップ・シケインでブレーキをロックさせてコースオフ。7号車は7位へと順位を下げた。

    4時間目前に2度目のセーフティカーが出動し、2台のGR010 HYBRIDは共にピットインしてドライバーを交代。ニック・デ・フリースが駆る7号車は4位、セバスチャン・ブエミが乗る8号車は9位でレースに復帰した。この時点でセバスチャン・ブエミは、2012年のデビュー以来のWEC決勝出走回数が89回となり、WEC史上最多記録に並んだ。

    残り2時間は、各チームのピット戦略が勝敗を分ける展開となった。8号車は他車よりも早めにピットに入ってトラフィックを回避する戦略を採用し、セバスチャン・ブエミは速いラップを連発。ライバルたちが通常どおりのタイミングでピットインする中、8号車は一時的に首位を走行。残り45分で最後の給油を行った。

    一時は10位に後退した8号車だが、ライバルが順次ピットへ向かうなかで順位を回復し、終盤には4位まで浮上。ニック・デ・フリースがドライブした7号車も最後まで粘り強く戦い、7位でゴール。TGRは今季開幕から3戦連続で2台揃ってのポイント獲得となった。

    次戦は、6月14日(土)~15日(日)に決勝が行われるシーズンのハイライト「ル・マン24時間」である。TGRは、サルト・サーキットでの6度目の勝利を目指す。

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    「4位と7位というのは、今大会の我々にとって最高の結果だと言えます。2台の戦略を分けたため、我々の7号車は順位を落としましたが、8号車が素晴らしい走りで4位フィニッシュを果たしてくれました。この週末、チーム全てのメンバーとドライバーが素晴らしい仕事をした結果であり、彼らの多大な努力に感謝したいと思います。次はル・マンの大舞台です。必要なパフォーマンスを見出すべく努力を続けて行きます。再びル・マンでの勝利に挑むのが楽しみです」

    マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー)
    「今日のレースは刻々と展開が変わり、多くのアクシデントもありました。私のスティントではパンクに見舞われ、戦略を変更せざるを得ませんでした。しかし、すぐ後にバーチャルセーフティカーが導入されたのは幸運でした。最終的には、8号車が変則的なピット戦略を採り、それが効を奏しました。彼らはよくやったと思います。2台揃って選手権ポイントを獲得できました。上位を争うライバルにはペースでは及ばなかっただけに、予想以上の結果でしたが、もっと上を目指していかなければなりません」

    ニック・デ・フリース(7号車 ドライバー)
    「チームとして厳しいレースでしたが、4位と7位フィニッシュという結果は良かったと思います。今週の我々のパフォーマンスを考えれば、これが最大限の結果だったのは間違いありません。大変な挑戦でしたが、全力を尽くして必死に戦い、チャンスを上手く活かしました。チームとして、この週末に持っていた力を最大限に引き出せました」

    セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー)
    「全て考えて、この結果には満足しています。ピット戦略を上手く変化させ、ポジションを上げていくという素晴らしい戦いでした。チーム全員が最大限のパフォーマンスを発揮した結果で、これ以上は難しかったと思います。高い信頼性と考えられた戦略を実行し、コース上のトラフィックの中でもミスを犯すことはありませんでした。もっと上位でフィニッシュしたかったですが、素晴らしいレースパフォーマンスだったと思います」

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    「波乱のレースでした。我々は2台揃って後方グリッドからスタートしました。ペースではライバル勢には及ばなかったものの、素晴らしいチームワークを発揮できたと思います。良い戦略で、集中力を切らさず戦い続けた結果、一時は表彰台の可能性も見えました。ただ正直なところ、4位が現実的に達成できる最良の結果でした。とはいえ、予選を終えた時点では、この結果は夢にも思いませんでした。メカニック、エンジニア、そしてドライバー全員が完璧なレースを戦いました。表彰台でのシャンパンファイトを早く味わいたいですが、今日のこのポイントフィニッシュは素晴らしい結果です」

    平川亮(8号車 ドライバー)
    「厳しいレースでしたが、結果には満足しています。予想通り、多くのアクシデントがあったレースでしたが、我々は忍耐強くクリーンに戦い続けました。時には困難な状況もありましたが、戦略を最大限に活かし、適切な判断ができました。このレースウィークを通して、チームが本当に尽力し、苦しかった予選を乗り越えて決勝での努力が実を結んだことは本当に嬉しいです。次戦のル・マンへ向けて状況は悪くないと思いますので、引き続き努力を続けて行きます」

    WEC トヨタ 2025年 第3戦 スパ・フランコルシャン6時間 決勝

    WEC第3戦 スパ・フランコルシャン6時間 決勝結果

    順位 No. ドライバー名 チーム/車種 周回 GAP
    1 51 アレッサンドロ・ピエール・グイディ
    ジェームス・カラド
    アントニオ・ジョビナッツィ
    フェラーリAFコルセ/
    フェラーリ 499P
    150
    2 50 アントニオ・フオコ
    ミゲル・モリーナ
    ニクラス・ニールセン
    フェラーリAFコルセ/
    フェラーリ 499P
    150 4.229
    3 36 ジュール・グーノン
    フレデリック・マコヴィッキィ
    ミック・シューマッハ
    アルピーヌ・エンデュランス・チーム/
    アルピーヌA424
    150 5.148
    4 8 セバスチャン・ブエミ
    ブレンドン・ハートレー
    平川亮
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ GR010 HYBRID
    150 32.760
    5 12 アレックス・リン
    ノルマン・ナト
    ウィル・スティーブンス
    キャデラック・ハーツ・チームJOTA/
    キャデラック V-Series.R
    150 35.966
    7 7 マイク・コンウェイ
    小林可夢偉
    ニック・デ・フリース
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ GR010 HYBRID
    150 46.022
  • WEC:トヨタ 2025年 第3戦 スパ・フランコルシャン6時間 予選

    WEC:トヨタ 2025年 第3戦 スパ・フランコルシャン6時間 予選

    5月9日(金)、ベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットにおいて、2025年シーズンFIA世界耐久選手権(WEC)第3戦「スパ・フランコルシャン6時間」の予選およびハイパーポールが実施され、TOYOTA GAZOO Racing(TGR)の2台のGR010 HYBRIDは苦戦を強いられた。結果として、8号車が15番手、7号車が16番手という後方グリッドから決勝をスタートすることとなった。

    GR010 HYBRID 8号車は予選15番手となった。ディフェンディングチャンピオンとして臨んだTGRの2台は、ドライバーが予選で全力を尽くしたものの、トップ10によるグリッド争い=ハイパーポールへの進出はならなかった。8号車を担当したブレンドン・ハートレーと、7号車をドライブした小林可夢偉の予選タイム差は、わずか0.003秒であった。両者は現時点のGR010 HYBRIDから可能な限りのパフォーマンスを引き出した。

    決勝レースは、現地時間10日(土)午後2時(日本時間午後9時)にスタート予定である。8号車にはセバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮が、7号車には小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ニック・デ・フリースが搭乗する。

    この日の午前には公式練習第3回セッションが行われた。ドライバーにとってはタイヤの評価および摩耗の分析を行う最後の機会であり、タイヤ摩耗が激しいスパ・フランコルシャンにおいて得られたデータは、決勝戦略の要となる。

    予選では、小林可夢偉とブレンドン・ハートレーが準備を整え、ミディアムタイヤを装着したGR010 HYBRIDで15分間のアタックに挑んだ。小林可夢偉は最初のアタックラップで暫定の最速タイムを記録し、ブレンドン・ハートレーは1周分長くタイヤを暖めたのちアタックを敢行した。両車ともセッション終了まで全力を尽くしたが、さらなるタイム更新には至らなかった。

    後方グリッドからスタートするTGRの2台は、チャンピオンシップポイント獲得を目指し、ドライビング技術、タイヤマネジメント、戦略を駆使して決勝に臨む構えである。

    また、同日午前には、トヨタがル・マンおよびWECを主催するフランス西部自動車クラブ(ACO)と共同で、水素社会実現に向けたサステナビリティに関するプレゼンテーションを実施した。トヨタは、様々な顧客のニーズや地域状況に対応する「マルチパスウェイ戦略」を提示し、カーボンニュートラル達成に向けた多角的ビジョンを説明した。併せて、モータースポーツを通じた水素技術の開発にも注力していることを紹介した。

    WEC トヨタ 2025年 第3戦 スパ・フランコルシャン6時間 予選

    WEC 第3戦 スパ・フランコルシャン6時間 公式予選結果

    順位 No. ドライバー名 チーム/車種 ベストタイム
    1 50 アントニオ・フオコ
    ミゲル・モリーナ
    ニクラス・ニールセン
    フェラーリAFコルセ/
    フェラーリ 499P
    2:00.108
    2 93 ポール・ディ・レスタ
    ミケル・イェンセン
    ジャン-エリック・ベルニュ
    プジョー・トタルエナジーズ/
    プジョー 9X8
    2:00.448
    3 83 ロバート・クビサ
    イーフェイ・イエ
    フィル・ハンソン
    AFコルセ/
    フェラーリ 499P
    2:00.539
    4 51 アレッサンドロ・ピエール・グイディ
    ジェームス・カラド
    アントニオ・ジョビナッツィ
    フェラーリAFコルセ/
    フェラーリ 499P
    2:00.576
    5 36 ジュール・グーノン
    フレデリック・マコヴィッキィ
    ミック・シューマッハ
    アルピーヌ・エンデュランス・チーム/
    アルピーヌA424
    2:00.965
    15 8 セバスチャン・ブエミ
    ブレンドン・ハートレー
    平川亮
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ GR010 HYBRID
    2:01.908
    16 7 マイク・コンウェイ
    小林可夢偉
    ニック・デ・フリース
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ GR010 HYBRID
    2:01.911

    WEC 第3戦 スパ・フランコルシャン6時間 ハイパーポール結果

    順位 No. ドライバー名 チーム/車種 ベストタイム
    1 50 アントニオ・フオコ
    ミゲル・モリーナ
    ニクラス・ニールセン
    フェラーリAFコルセ/
    フェラーリ 499P
    1:59.617
    2 83 ロバート・クビサ
    イーフェイ・イエ
    フィル・ハンソン
    AFコルセ/
    フェラーリ 499P
    1:59.964
    3 51 アレッサンドロ・ピエール・グイディ
    ジェームス・カラド
    アントニオ・ジョビナッツィ
    フェラーリAFコルセ/
    フェラーリ 499P
    2:00.201
    4 94 ロイック・デュバル
    マルテ・ヤコブセン
    ストフェル・バンドーン
    プジョー・トタルエナジーズ/
    プジョー 9X8
    2:00.218
    5 12 アレックス・リン
    ノルマン・ナト
    ウィル・スティーブンス
    キャデラック・ハーツ・チームJOTA/
    キャデラック V-Series.R
    2:00.246