カテゴリー: トロロッソ

  • トロロッソ 「試したアイテムは事前の想定どおりに機能している」

    トロロッソ 「試したアイテムは事前の想定どおりに機能している」

    トロロッソのチーフエンジニアを務めるジョナサン・エドルズが、F1ハンガリーGP初日のフリー走行でのトロロッソ・ホンダの作業を振り返った。

    初日のフリー走行、トロロッソ・ホンダの2台ともにトラブルなく、各タイヤで予定のプログラムを消化。ピエール・ガスリーが9番手、ブレンドン・ハートレーが15番手でセッションを終えている。

    「このブダペストでの金曜日は、予定していたテストをすべてこなすことができた」とジョナサン・エドルズはコメント。

    「低速コーナーが多く、長いストレートが少ないこのコースは、我々のマシンの特性上得意なコースの造りだ。気温が高くなることも予想して臨んだセットアップを持ち込んだので、今週末はここ最近のレースよりもいい結果が残せると思っている」

    「1回目のフリー走行では両マシンでソフトタイヤを装着し、セットアップのテストを行った。ここ最近のレースを分析した上で考えてきたいくつかのアイテムと、さらに低速箇所が多くトラクションがカギとなるこのブダペストのコースに特化したアイテムを試した。今日のところは、どのアイテムも事前の想定どおり機能している」

    「2回目のフリー走行ではウルトラソフトの走行の前に、まず1台はミディアムタイヤを装着、そしてもう1台は燃料等裁量の少ない状態でソフトタイヤを装着して走行した。これらのセッションから、3つのタイヤコンパウンドでロングランのデータを得ることができた。ピエールが3つ目のテストコンパウンドとなる新品のウルトラソフトタイヤを装着するまで、マシンのバランスをチェックしながら路面状況の改善を待ったが、1回目のフリー走行からの短い時間でエンジニアがすばらしい仕事をしてくれたおかげで、マシンのバランスは大きく改善されていた」

    「今日難しかった点はタイヤがオーバーヒートしすぎてしまうことだった。このコースの特性と50℃中盤まで上がった路面温度が要因で、特に後輪にその問題が見られた。搭載燃料が少ない際はうまくコントロールすることができたが、燃料を多く積んだロングランのテストでは少し難しかったように思える」

    「だが、ショートもロングランでもどちらも手応えを感じている。マシンの最大のパフォーマンスを引き出すためにまだやるべき課題は残っているが、セットアップを大きく変えるというよりは微調整になるかと思うが、この週末に向けては悪くないスタートだと思っている」

    関連:F1 ハンガリーGP フリー走行2回目:セバスチャン・ベッテルが最速タイム

  • トロロッソ・ホンダ、ジェームス・キー移籍問題でマクラーレンと対立

    トロロッソ・ホンダ、ジェームス・キー移籍問題でマクラーレンと対立

    ジェームス・キーの去就をめぐって、トロロッソ・ホンダとマクラーレンとの間で意見が分かれている。マクラーレンは獲得を発表したものの、トロロッソはまだジェームス・キーは契約下にあり、移籍には同意していないと主張している。

    マクラーレンは7月26日(木)に現トロロッソ・ホンダのジェームス・キーがテクニカルディレクターとしてチームに加入することをTwitterで報告した。

    「マクラーレンはジェームス・キーがテクニカルディレクターの役割でチームに加入すると発表できることを嬉しく思う」とマクラーレンはTwitterに投稿した。

    だが、奇妙なことに、マクラーレンはジェームス・キーの就任を発表する正式なプレスリリースを出していない。それは、ジェームス・キーがマクラーレンに加入するタイミングがまだ確定していないからだと考えられた。

    そして、ちょうど1時間後、トロロッソはマクラーレンの発表に異議を唱えるかのようにTwitterで声明を発表した。

    トロロッソのチーム代表フランツ・トストの名前で発せられたメッセージは、ジェームス・キーはまだ契約下にあり、退任とマクラーレンへの移籍がまだ正式に決定しているわけではないことを示唆した。

    「ジェームス・キーはチームと長期的に有効な契約を結んでいる。契約の内容は機密情報のため詳細はコメントできない」とフランス・トストは語った。

    トロロッソはまだジェームス・キーの放出についてまだ交渉中であり、契約を主張することは戦略の一部だと考えられてる。

    レッドブルは、何らかの補償についての交渉がなければ、ジェームス・キーのトロロッソ離脱を認めないと推測されている。昨年、ジェームス・キーはトロロッソと契約を更新しているが、それは2019年までの2年契約だったと推測されている。

    マクラーレンがジェームス・キーを獲得するには、多額の違約金を支払うか、もしくは最近モータースポーツアドバイザーのヘルムート・マルコが獲得を試みていた育成ドライバーのランド・ノリスを差し出すことが条件になると考えられている。トロロッソは後者を望んでいるとされている。

    現在、レッドブルの若手ドライバープログラムは才能が枯渇しており、ヘルムート・マルコは同社の育成ドライバー以外から若い才能を連れてくることを目論んでいるとされている。

    報道によると、ジェームス・キーは木曜日の段階でイタリア・ファエンツァのトロロッソのファクトリーでまだ働いているという。

    ジェームス・キーがマクラーレンに移籍する場合、慣例的なガーレニング休暇を消化することになるかはまだわからない。

    Twitterの投稿後、フランツ・トストは「ジェームスはトロロッソと有効な長期契約を結んでいる」と記者団にコメント。

    「この件について私が言えるのはこれが全てだ。これ以上、何も言うことはない」

    トロロッソはマクラーレンとジェームス・キーの移籍について交渉していたのかと質問されたフランツ・トストは「彼らは我々のところに来ると思っている。会うかどうかはわからない」とフランツ・トストはコメント。

    「我々には契約があるので、彼らと議論する理由はない。全てが語られている」

    フランツ・トストは、トロロッソにはジェームス・キーが去就が不確実であっても、直近の開発計画に影響が出ないだけの十分な強さがあると主張する。

    「もちろん、我々はジェームスにまつわるこのストーリーのまったく支持しているわけではない。それは明らかだ」とフランツ・トストはコメント。

    「だが、技術側のチームは十分に強いと思っているし、我々には何をしていかなければならないかについて優れた見識がある」

    「だが、我々には純粋に時間が必要だ。シーズン後半にアップグレードを導入できることを期待しているし、それらが期待通りに機能すれば、再びギャップを縮められると期待している」

  • トロロッロ・ホンダ:F1ハンガリーGP プレビュー

    トロロッロ・ホンダ:F1ハンガリーGP プレビュー

    トロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーとブレンドン・ハートレー、ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治が、2018年のF1世界選手権 第12戦 ハンガリーGPへの意気込みと舞台となるハンガロリンクについて語った。

    ハンガロリンクは14のコーナーで構成され、600m以上のストレートは1本のみと、ドライバーを苦しめるコース。また、真夏のレースとなるため、気温は35℃を超え、マシンと人の双方に限界を強いる。

    ピエール・ガスリー
    「ハンガロリンクでは2013年にフォーミュラ・ルノー2.0で優勝、2014年にフォーミュラ・ルノー3.5で準優勝、2015年にGP2で準優勝、2016年にGP2で優勝しました。自分とは相性のいいサーキットだと思います。テクニックが要求されるハンガロリンクは、僕の好きなサーキットの一つです。直線のセクションは限られているのでいいリズムで走ることが重要で、ドライバーの腕が試されます。流れに乗ることが大切で、コーナーでミスをしてしまうと、その後にある別のコーナーでのドライビングに大きく響いてきます。モナコと同じようにオーバーテイクは難しいので、普段よりも予選が重要になります。低速、中速、高速、ロング、ハードブレーキなどさまざまな種類のコーナーがあるので、純粋にドライブすることを楽しめるサーキットですし、F1マシンだとどんな走りができるのかも楽しみです。きっとおもしろくなるでしょう! 週末はとても暑くなりそうですが、気にはなりません。長くタフなシーズンの最中ですが、調子はいいです。準備は万全なので、いいリザルトを得てサマーブレイクに入りたいです。チームの気運を高めるためにもポイントを獲得することが大切ですし、それを実現するためにみんなでがんばっています。レースで走ることは好きですが、みんな疲労が溜まっていますし、家族と過ごす時間も必要なので、休養は大事です。このシーズン折り返しのブレイクは、仲がいい友達と過ごす予定です。そしてその前にブダペストで全力を尽くします!」

    ブレンドン・ハートレー
    「ハンガロリンクは、フォーミュラ・ルノー2.0やフォーミュラ・ルノー3.5などで、かなりの回数レースをしています。LMP2でいいレースをしたこともあります。走るのが楽しく、いい結果を収めているサーキットです。F1マシンで走る場合、ストレートで一息つくこともできないこのサーキットは、カレンダーの中で最も身体的にタフな場所の一つだと言われています。体調はいいですし、暑いコンディションの中でチャレンジしたいです。モナコほどではないとしてもオーバーテイクするのは難しく、普段よりも予選の重要度が高いです。ダウンフォースが強く、シーズンの中で最もパワーが要求されないサーキットの一つかもしれません。ハンガロリンクの観客は情熱的なレースファンですし、その雰囲気に触れるのが楽しみです。ブダペストには今まで何日か滞在したこともありますし、クールな街です。ホッケンハイムではポイントを獲得できましたし、この調子でサマーブレイクに突入できるようにがんばります」

    田辺豊治
    「週末を通して苦しみながら、最後に1ポイントを獲得できたドイツGPを終え、次はハンガリーに向かいます。ここハンガロリンクでは、ホンダのF1通算6勝を挙げています。その中でも1991年の本田宗一郎さん逝去直後のセナの勝利と、2006年のジェンソン・バトン選手の優勝は、私個人にとって思い出深いものになっています。例年、ここでは気温が30度を越える中でのレースとなります。ハンガロリンクは平均車速が低い点、また1周の距離が短いために電気エネルギー使用の選択肢が多く、バッテリーの仕事量が増えるなどPU全体の冷却バランスなどに注意が必要になります。パワー感度については比較的低い一方、低速コーナー立ち上がりなどでのドライバビリティーが重要になります。チームと一緒にパッケージとしてセッティングを煮詰め、夏休み前の最後のレースをいい形で締めくくれたらと思っています」

    関連:2018年 F1ハンガリーGP テレビ放送時間&タイムスケジュール

  • マクラーレン、トロロッソ・ホンダからジェームス・キーの獲得を正式発表

    マクラーレン、トロロッソ・ホンダからジェームス・キーの獲得を正式発表

    マクラーレンは、トロロッソ・ホンダでテクニカルディレクターを務めていたジェームス・キーがチームに加入し、新設されるテクニカルディレクターのポジションに就くことを認めた。

    英国のBBC は26(木)、ジェームス・キーのトロロッソ・ホンダ離脱とマクラーレンへの加入というニュースをすっぱ抜いた。

    マクラーレンの広報担当は、ジェームス・キーがマクラーレンのチームの一員になることをF1公式サイトの取材で認めた。

    その後、マクラーレンの公式Twitterもジェームス・キーがテクニカルディレクターとして加入することを正式発表した。


    しかし、トロロッソ・ホンダはまだコメントを拒否しており、ジェームス・キーがいつからマクラーレンでの仕事を開始するかは不明となっている。

    F1では、チームスタッフがライバルチームに移籍する際には通常であれば1年間の“ガーデニング休暇”を取るという紳士協定がある。

    しかし、マクラーレンは、トロロッソ・ホンダに育成ドライバーのランド・ノリスを貸し出すという条件で、その期間を短縮することを交渉しているとされている。

    レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、トロロッソ・ホンダで結果を出せていないブレンドン・ハートレーに代えて、F1オーストリアGPからランド・ノリスを乗せることができないかマクラーレンに打診していたが、マクラーレンは拒否していた。

    しかし、ジェームス・キーの件が絡んだことで、トロロッソ・ホンダにシーズン途中のドライバー交代の可能性が再び浮上した。

    実際、ランド・ノリスは、F1公式サイトがマクラーレンのジェームス・キー獲得のニュースを投稿したツィートに“hahahahaha good one!”とテキストの入ったGIFアニメでリプライしている。


    ジェームス・キーは、F1で20年の経験を持ち、優秀なエンジニアの一人として評価されている。

    1998年にジョーダンでキャリアを開始したジェームス・キーは、ミッドランド、フォース・インディアとチームのオーナーシップが変更するなかで12年間在籍し、テクニカルディレクターとして2009年にはジャンカルロ・フィジケラのスパでのポールポジション獲得と2位フィニッシュを支えた。

    2010年にはザウバーに移籍。BMWが撤退してどん底にあったチームを表彰台争いができるまでに変貌させた。

    そして、2012年9月にトロロッソに加入。5年契約が期限を迎える2017年にはウィリアムズへの移籍が噂されたが、2年契約を結んでトロロッソに残ったとされている。

    一方、マクラーレンからはエンジニアリングディレクターのマット・モリスが辞任したが、これはジェームス・キーの加入とは無関係だとしている。

    マクラーレンは今月初めにマネジメント体制の再編の一環として、レーシングディレクターを務めてきたエリック・ブーリエを事実上更迭させている。エリック・ブーリエが担ってきた役割は、新設されたスポーティングディレクターに任命されたジル・ド・フェラン、パフォーマンスディレクターに昇格したアンドレア・ステラ、そして、COOであるサイモン・ロバーツの3人によって分担されている。

    マット・モリスは、先月マクラーレンの従業員がチームの内部事情を告発した“フレッド・ゲート”でエリック・ブーリエとともに“アンタッチャブルズ”と呼ばれていたことが暴露されていた。

    現在、マクラーレンは48ポイントで首位のメルセデスから262ポイント差のコンストラクターズ選手権7位に沈んでいる。トロロッソ・ホンダとの差は28ポイント差。

    マクラーレンは、2012年のブラジルGP以来、優勝から遠ざかっており、表彰台も2014年の開幕戦オーストラリアGPでケビン・マグヌッセンとジェンソン・バトンが2位と3位を獲得して以降、獲得できてない。

  • トロロッソ・ホンダに激震!ジェームス・キーが辞任&マクラーレンに移籍

    トロロッソ・ホンダに激震!ジェームス・キーが辞任&マクラーレンに移籍

    トロロッソ・ホンダのテクニカルディレクターを務めていたジェームス・キーが辞任。マクラーレンの新テクニカルディレクターに就任すると報じられている。

    トロロッソ・ホンダに激震が走った。BBC の報道によると、ジェームス・キーがトロロッソからマクラーレンに移籍する時期はまだ未定であり、今後マクラーレンとトロロッソとの間で交渉されるガーデニング休暇の期間によって左右されるとしている。

    マクラーレンは、昨シーズン限りでホンダとの3年間のパートナーシップを解消して、今年からルノーのF1パワーユニットに変更。しかし、今季のリザルトは予想をはるかに下回っており、エンジニアリング部門の再編が行われてる。

    今回のジェームス・キーの移籍に伴い、マクラーレンはエンジニアリングディレクターのマット・モリスが退任するという。4月には最高技術責任者のティム・ゴス、先月にはスポーティングディレクターのエリック・ブーリアが辞任しており、エンジニアリング担当のトップではエアロダイナミスのピーター・プロドロモウだけが残ることになるという。

    ジェームス・キーが、マクラーレンで新しい役割を開始する時期は未定だが、マクラーレンのCEOを務めるザク・ブラウンは、F1の標準的なガーデニング休暇期間を短縮するためにトロロッソを説得すると考えられている。

    BBC によると、その交渉の切り札としてマクラーレンは育成ドライバーのランド・ノリスのローン移籍を含めるとしている。

    レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、トロロッソ・ホンダで結果の出ないブレンドン・ハートレーと交代してランド・ノリスを獲得しようと試みたが、マクラーレンによって拒否されている。

    マクラーレンは、ジェームス・キーのガーデーニング休暇を短縮することと引き換えに、2019年にランド・ノリスをトロロッソ・ホンダにリリースするという。それが実現すれば、早ければ10月にもジェームス・キーがマクラーレンに加入するとみられている。

    ジェームス・キー(46歳)は、F1界で最も優秀なエンジニアの一人として数えられている。

    1988年にジョーダンに加入したジェームス・キーは、ミッドランド、フォース・インディアとチームのオーナーシップが変更するなかで12年間在籍し、テクニカルディレクターとして2009年にはジャンカルロ・フィジケラのスパでのポールポジション獲得と2位フィニッシュを支えた。2010年にはザウバーに移籍。BMWが撤退してどん底にあったチームを表彰台争いができるまでに変貌させた。

    そして、2012年9月にトロロッソに加入。5年契約が期限を迎える2017年にはウィリアムズへの移籍が噂されたが、2年契約を結んでトロロッソに残ったとされている。

    だが、ジェームス・キーはかねてからイングランドで生活することを希望しており、それがマクラーレン決定に大きな影響を及ぼしたと考えられている。

    トロロッソ・ホンダの体制がどのようになるかはまだわからないが、副テクニカルディレターを務めていたジョディ・エギントンがテクニカルディレクターに昇格すると考えられている。

    また、マクラーレンを離れるマット・モリスは、ウィリアムズが次の勤務先になると報じられている。

    関連:マクラーレン、ジェームス・キーの加入を正式発表

  • トロロッソ・ホンダ:第11戦 F1ドイツGP 現場レポート

    トロロッソ・ホンダ:第11戦 F1ドイツGP 現場レポート

    トロロッソ・ホンダの両ドライバーでF1ドイツGPの結果は分かれたものの、ピエール・ガスリーも、ブレンドン・ハートレーも雨によって予想が難しい状況の中で積極的にチャレンジした戦いだった。

    過酷だった3連戦を終え、1週間のインターバルを経て迎えたドイツGPの舞台は、高速コースとして知られるホッケンハイム・リンク。大幅なコース改修が施され、現在は森の中を駆け抜ける超ロングストレートこそ姿を消したが、全開率が比較的高いパワーサーキットであることに変わりはない。

    「かつてホッケンハイムは、エンジンサプライヤーにとって最も難しいレースの一つでした。その理由は高いスロットル全開率にあり、ドライバーは森の中を走る2本のロングストレートをフルスロットルで駆け抜けていました。2001年の改修によりロングストレート自体はなくなりましたが、未だにカレンダーの中では6番目にパワー感度が高いトラックであり、燃費についても厳しいサーキットの一つです」とホンダF1 テクニカルディレクターの田辺豊治は語る。田辺豊治にとっても第2期時代の思い出が多く残るコースだった。

    1週間の休みが、わずかながらリフレッシュしたムードをチームに漂わせ、シーズン前半を締めくくるこのドイツ、ハンガリーの連戦に臨む意気込みが感じられた。しかし、パッケージとしてのマシンの状態は1週間のインターバルでは変えられなかった。

    初日、トラブルやアクシデントはなかったものの、マシンのセッティングがなかなか決まらず、ドライバーはグリップ不足を訴えていた。ピエール・ガスリー、ブレンドン・ハートレーともに徐々にタイムを伸ばしていくものの、ポジションを大きく上げることはできず、順位は下位に終わる。

    2日目は、雨のためにP3をほとんど走れずに終わり、前日からの改善点を確認できないまま、ぶっつけで予選に挑まなければならなくなってしまった。ドライコンディションに回復した予選では、路面がグリップに関して難しい状況を生み出し、ガスリー、ハートレーともにわずかな差でQ2進出を逃すこととなった。チームは予選17番手となったガスリーのマシンのパワーユニット交換を決める。パワーユニットのストックを作り、今後の使い方に幅を持たせようとする戦略的な交換で、ペナルティーのダメージが少ないこの機会に行う判断だった。これにより、ガスリーは最後尾からのスタートとなった。

    流れはあまりよくないまま迎えた決勝レースであったが、レース中盤を過ぎたころに降り始めた雨が、トロロッソ・ホンダの状況を変えていったと言えるかもしれない。

    序盤、下位を走行していた2台だが、降雨が明らかとなり始めた段階で、ガスリーは通常のタイヤ交換を引き伸ばし、雨を待った。レーダーでの予想では、まもなく、しかも強い雨が降るタイミングだった。誰よりも1セット目のタイヤで走り続けたガスリーもペースが落ち、後続にパスされ続け、そろそろ限界かと思われたとき、雨は空から落ちてきた。浅溝のインターミディエイトに替えるマシンがで始めたころ、ガスリーもピットイン。チームはより雨が強くなることに賭けて、ウエットタイヤを選択した。ただ、残念ながらこの賭けに勝つことはできず、雨は収まりかけ、ガスリーは3周でオーバーヒートしたタイヤを交換せざるを得なかった。

    ハートレーは、この雨に対してミディアムタイヤでコースにとどまることを選んだ。難しいコンディションを乗りきったハートレーは、その後のセーフティカー導入という絶妙なタイミングでタイヤ交換を行ない、セーフティカーが解除されると9番手のポジションを走行。終盤、2台にパスされ11番手でフィニッシュしたものの、上位車のペナルティーで10位入賞を獲得した。結果は分かれたものの、ガスリーも、ハートレーも雨によって予想が難しい状況の中で積極的にチャレンジした戦いだった。

    「予測が難しい雨により波乱となったレースの中で、2台のマシンが完走できたことはよかったと思います。しかし、ここ数戦を見ると我々のパッケージにはまだ課題が多いと思っています。来週のハンガリーGPに向けて早急に現状分析を行い、パフォーマンス改善に努めます」と田辺豊治は語った。

    前半戦最後の戦いとなるハンガリーは、トロロッソもホンダも、比較的相性のいいサーキットであり、そこでマシンの速さを取り戻すために、チームは改善を進めている。

  • トロロッソ・ホンダ:F1ドイツGP 決勝レポート

    トロロッソ・ホンダ:F1ドイツGP 決勝レポート

    トロロッソ・ホンダは、2018年のF1世界選手権 第11戦 ドイツGPの決勝レースで、ブレンドン・ハートレーが10位入賞を果たし、アゼルバイジャン以来のポイント獲得。ピエール・ガスリーはタイヤ戦略が功を奏さず14位に終わるも、2台揃って完走を果たした。

    第11戦ドイツGPは、午後3時10分から決勝レースが行われた。雲に覆われたものの、時折り日差しも出て暑さを感じさせるホッケンハイム・リンクは、気温26℃、路面温度43℃、降水確率60%のコンディションで決勝レースを迎えた。

    予選17番手のピエール・ガスリーはパワーユニットを交換したことにより、ペナルティーを科され最後尾からのスタート。これはトラブルではなく、予選順位を考慮した上で、今後の戦いに向けて、パワーユニットのスペアを確保する目的で戦略的に交換を行ったものだ。予選18番手のブレンドン・ハートレーは、ペナルティーによるグリッド降格車が出たことでスターティンググリッドが2つ繰り上がり、8列目16番手からのスタートとなった。トロロッソ・ホンダは、2台ともスタートにソフトタイヤを選択している。

    スタート、そして1周目は大きな混乱もなく過ぎた。ピエール・ガスリーは、1周目に18番手にポジションを上げるが、3周目には20番手に下がる。そのガスリーと前後して、ブレンドン・ハートレーは18番手で走行を続けた。

    20周前後から、タイヤ交換のためにピットインするマシンが出始め、ハートレーも28周を終えてピットインした。雨が近づいている予報もあり、ガスリーはタイヤ交換を引き延ばす作戦へ。他車のピットインにより12番手までポジションを上げたガスリーは、タイヤが厳しくなり15番手まで後退するが、レースが終盤に向かう40周過ぎ、コースの一部に雨が降り始めました。雨は次第に強さを増し、インターミディエイトタイヤに交換するマシンが出始める。チームは雨が強くなることに賭け、ガスリーのマシンを43周目にウエットタイヤに交換。しかし、雨が収まり始めたことで、その作戦は功を奏さず、ペースの上がらないガスリーは46周目に再びピットに戻りウルトラソフトタイヤに交換。ポジションを19番手に落とした。

    しかし、その直後から、再び雨が強くなり、52周目には、トップを走行していたマシンが雨でグリップを失いコースアウト。これによりセーフティカーが導入される。このタイミングで、ブレンドン・ハートレーはピットインし、ウルトラソフトタイヤに交換。終盤の追い上げを狙います。このセーフティカーの間に、タイヤ交換を行うマシンが相次ぎ、セーフティカー先導が終了する57周目には、ハートレーは9番手までポジションを上げた。

    残り10周となった終盤、激しい入賞争いが展開される。ブレンドン・ハートレーは激しく追い上げてくる後続にパスされ、11番手でチェッカーフラッグを受けたが、前車にタイムペナルティーが科され、10位に繰り上がり入賞を果たした。ハートレーはアゼルバイジャンGP以来のポイント獲得。チームにとってもモナコGP以来5戦ぶりのポイントとなった。また、雨の混乱などで、一時最後尾まで下がったガスリーだが、終盤粘りの走りを見せ14位完走を果たし、アゼルバイジャンGP以来となる2台揃っての完走となった。

    第12戦 F1ハンガリーGPは、ブダペスト郊外のハンガロリンクで7月27日(金)~29日(日)に行われる。

    ブレンドン・ハートレー (10位)
    「今日のレースにはとても満足しています。レース序盤はウィリアムズの後ろで苦戦しましたが、いいバトルをすることができました。固めのコンパウンドのタイヤを使用していたときのほうがマシンのペースはよく、終盤でウルトラソフトを履いたら逆に難しく感じました。グロージャン選手に抜かれてしまったのは悔しかったですが、彼のほうが明らかにペースはよかったので仕方のない結果だったと思います。レース中は安全に走ることを優先し、雨が降り始めたときは一か八かコース上に留まることを選択しました。コンディションが変わっていく中、チームと僕の間で密にコミュニケーションを取り、終盤ではその成果が現れたと思います。耐久レースでの経験を今回の作戦成功に役に立てることができ、その結果ポイントをチームに持ち帰ることができて本当にうれしいレースになりました!」

    ピエール・ガスリー (14位)
    「戦略的理由でPU交換をし、最後尾スタートのペナルティーを受けたので、今日のレースは簡単な一戦にはならないと覚悟を決めて挑みました。失うものはなにもないことが、立てた戦略に忠実に戦うことを後押ししてくれたと思います。天気の変化を読むのが難しく、雨が強まることに賭けてウエットタイヤに変更しましたが、雨量は思ったより少なく増えることもありませんでした。乾いてきた路面によって、温まりすぎたウエットタイヤで走行を続けるのは困難だったので、戦略外のピットストップを急遽行いウルトラソフトタイヤに変更しました。結果この作戦は上手く作用はしませんでしたが、あのときはリスクを負ってでも遂行するべきだったと思います。今大会は思う通りになかなか運ぶレースではありませんでしたが、気持ちを新たに来週のブダペストに向けて集中したいと思います」

    フランツ・トスト (トロロッソ チーム代表)
    「後方グリッドからレースをスタートすることは、決して簡単なことではありませんでした。しかし両ドライバーともにいいスタートを切ってくれましたし、レース中もそれぞれの状況に合わせたパフォーマンスを見せてくれたと思います。ブレンドンにとってはポイント獲得の一戦となり、とても喜ばしい結果になりました。ピエールは、雨が降り始めた時に雨量がさらに増えると予想し、ピットストップを行いウエットタイヤへ変更する賭けに出ましたが、天候は味方せず、作戦成功とはなりませんでした。ピエールには大変申し訳なく思っていますが、ときには挑戦することも必要であり、残念ながら今回は我々が選んだ作戦が奏功しなかったのです。マシンのパフォーマンスはレース中に改善が見られ、いいラップタイムで走った周もありました。よかった面は自信に繋げ、次戦のブダペストでさらに強いチームのパフォーマンスを見せられるよう準備したいと思います」

    田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)
    「予測が難しい雨により波乱となったレースの中で、2台のマシンが完走できたことはよかったと思います。また、ハートレー選手は16番手からのスタートでしたが、最後に粘りを見せて確実にポイントを獲得してくれました。ただ、ここ数戦を見ると我々のパッケージにはまだ課題が多いと思っています。来週のハンガリーGPに向けて早急に現状分析を行い、パフォーマンス改善に努めます」

    関連:F1ドイツGP 結果:ルイス・ハミルトンが波乱のレースで大逆転優勝!

  • トロロッソ・ホンダ、モナコGP以来5戦ぶりのポイント獲得

    トロロッソ・ホンダ、モナコGP以来5戦ぶりのポイント獲得

    トロロッソのチーム代表フランツ・トストが、F1ドイツGPのトロロッソ・ホンダの決勝レースを振り返った。

    レース中の降雨が明暗を分けるも、トロロッソ・ホンダの2台は粘りの走りでアゼルバイジャンGP以来となる2台揃っての完走を果たした。ブレンドン・ハートレーは10位入賞を果たし、アゼルバイジャン以来のポイント獲得。ピエール・ガスリーはタイヤ戦略が功を奏さず、14位に終わった。

    「後方グリッドからレースをスタートすることは、決して簡単なことではなかった。しかし両ドライバーともにいいスタートを切ってくれたし、レース中もそれぞれの状況に合わせたパフォーマンスを見せてくれたと思う」とフランツ・トストはコメント。

    「ブレンドンにとってはポイント獲得の一戦となり、とても喜ばしい結果になった。ピエールは、雨が降り始めた時に雨量がさらに増えると予想し、ピットストップを行いウエットタイヤへ変更する賭けに出たが、天候は味方せず、作戦成功とはならなかった。ピエールには大変申し訳なく思っているが、ときには挑戦することも必要であり、残念ながら今回は我々が選んだ作戦が奏功しなかった」

    「マシンのパフォーマンスはレース中に改善が見られ、いいラップタイムで走った周もあった。よかった面は自信に繋げ、次戦のブダペストでさらに強いチームのパフォーマンスを見せられるよう準備したいと思う」

    関連:
    ・ブレンドン・ハートレー 「耐久レースの経験を役に立てることができた」
    ・ピエール・ガスリー 「リスクを負ってでもタイヤ戦略に賭けた」
    ・ホンダF1 「ポイント獲得もパッケージにはまだ課題が多い」

  • 動画 | ピエール・ガスリー、フルウェットのギャンブル不発

    動画 | ピエール・ガスリー、フルウェットのギャンブル不発

    トロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーは、強い雨が降り出したF1ドイツGPのレース終盤にさらなる雨に賭けて唯一フルウェットタイヤに交換。しかし、路面はドライタイヤが有利なままであり、ギャンプルは失敗に終わった。

    43周目。サーキットにはセクター2にだけ局地的に強い雨が降った。このタイミングでシャルル・ルクレール、フェルナンド・アロンソ、マックス・フェルスタッペン、そして、ピエール・ガスリーがウェットタイヤに交換するという賭けに出る。

    他の3名はインターミディエイトを選択したが、最後尾スタートから12番手まで順位を上げていたピエール・ガスリーのみフルウェットを選択。

    しかし、その時点でセクター1とセクター3はドライなままであり、インターミディエイトでも苦しい状況。フルウェットを選択したピエール・ガスリーは逆にドライの路面でコーナーを曲がり切れずにコースオフするなどギャンブルは失敗。

    結局、ピットインしてウルトラソフトに交換して最下位に転落。そこから粘り強く走ったガスリーは最終的に14位でレースを完走した。

    関連:F1ドイツGP 結果:ルイス・ハミルトンが波乱のレースで大逆転優勝!

  • ピエール・ガスリー 「トロロッソはライバルのゲインに対抗できてない」

    ピエール・ガスリー 「トロロッソはライバルのゲインに対抗できてない」

    ピエール・ガスリーは、トロロッソ・ホンダは最近のレースでライバルが果たしたパフォーマンス向上に対抗できていないと考えてる。

    F1ドイツGPでトロロッソ・ホンダの2台は揃ってQ1敗退を喫した。ブレンドン・ハートレーはこの11戦で3度しかQ2に進出することができておらず、ピエール・ガスリーは5月のF1モナコGPを最後にQ3進出を果たせていない。

    シーズンが進むにつれ、トロロッソ・ホンダのライバルでフェラーリ製パワーユニットを搭載するハースとザウバーは大きな飛躍を遂げており、そこにはフェラーリがF1カナダGPで投入したパワーユニットの大幅アップグレードが大きく寄与していると考えられている。

    「かなり速い段階で予選から外れるのは本当に悔しい」とピエール・ガスリーはコメント。

    「僕たちはセッションで雨が降ることを願っていたけど、残念ながら、雨は降らなかった」

    「現時点では僕たちにとってかなり難しい状況だ。他チームは改善しているのに僕たちは望んでいたような前進を果たせていない。僕たちは他チームを捕えるために懸命に仕事をする必要がある。チームが全力で仕事をしているのはわかっているけど、僕たちはまだペースに苦しんでいる」

    「今日、Q2に進出するのが簡単ではないことはわかっていたし、最終的にほんの0.04秒で逃した。でも、昨日の僕たちのタイムを考えれば僕たちのレースペースは競争力がありそうなので、決勝にむけて良い戦略を見つけられることを願っている」

    「あらゆることが可能だ。もちろん、僕たちが集団を切り抜けていくにはまだ運が必要だけど、出来る限り多くのポジションを取り戻すために全力を尽くすつもりだ」

    予選を17番手で終えたピエール・ガスリーだが、ホンダは“戦略的”な理由でパワーユニットの交換を決断。ガスリーはF1ドイツGPの決勝を最後尾からスタートすることになった。

    現在、トロロッソ・ホンダはコンストラクターズ選手権8位まで順位を下げており、9位のザウバーに6ポイント差まで迫られている。