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  • F1マイアミGPを彩った豪華アスリート陣 メッシやナダルら世界的スターが集結

    F1マイアミGPを彩った豪華アスリート陣 メッシやナダルら世界的スターが集結

    F1はマイアミで華やかに再開し、スプリント週末は世界中のファンを楽しませるドラマチックな3日間となった。

    マイアミ・インターナショナル・オートドロームのパドックには、サッカー界のレジェンド、テニス界のアイコン、オリンピック王者、米国スポーツチームの選手たちが集結。ドライバーたちの走りだけでなく、スポーツ界を横断するスターたちの来場も大きな話題を呼んだ。

    ■ リオネル・メッシがメルセデスとアルピーヌを訪問
    サッカー史上最高の選手の一人であり、7度のバロンドール受賞とワールドカップ制覇を誇るリオネル・メッシは、日曜日にマイアミ・インターナショナル・オートドロームへ姿を見せ、熱烈な歓迎を受けた。

    インテル・マイアミに所属するメッシは家族とともにメルセデスのガレージを訪問。子どもたちはチームグッズや、アンドレア・キミ・アントネッリとジョージ・ラッセルのサインを手にし、特別な体験を楽しんだ。

    メッシはアントネッリのマシンにも座り、その後アントネッリは3連勝を達成。幸運を呼ぶ訪問になったとも言える週末だった。

    一方で、最も心温まる場面となったのはアルピーヌのガレージ訪問だった。チーム全体がメッシに圧倒されるなか、同じアルゼンチン出身のフランコ・コラピントにとっては、幼少期からの憧れの存在との対面だった。

    その効果もあったのか、コラピントは決勝で自己最高の7位を獲得。レース後にはインスタグラムで、この出会いを夢がかなった瞬間であり、人生で最も特別な経験のひとつだったと振り返った。


    ■ ナダルはチェッカーフラッグを担当
    男子テニス史上屈指の名選手で、22度のグランドスラム制覇を誇るラファエル・ナダルもマイアミを訪れた。

    ナダルはまずフェラーリのガレージを訪問し、その後ルイス・ハミルトンとシャルル・ルクレールとともにブランドイベントに参加。日曜日には同郷のスペイン勢を訪ね、カルロス・サインツからF1ステアリングの技術について説明を受け、アストンマーティンではフェルナンド・アロンソとも再会した。

    週末のハイライトは、決勝のフィニッシュでチェッカーフラッグを振る役目を任されたことだった。アントネッリがトップでラインを越える瞬間、ナダルがチェッカーを振り、マイアミGPの華やかな締めくくりを演出した。


    ■ セリーナ・ウィリアムズはハミルトンと再会
    23度のグランドスラム・シングルス優勝を誇り、女子テニスを再定義した存在であるセリーナ・ウィリアムズも、長年のF1ファンとしてマイアミのパドックに姿を見せた。

    フェラーリのファッションレーベルを身にまとい、スクーデリアのガレージを訪問。最大の見どころは、親しい友人であるルイス・ハミルトンとの再会だった。

    ウィリアムズは後にインスタグラムで、イギリスのウィンブルドンとシルバーストンで、それぞれの競技を支配する黒人アスリートとして2人がつながった当時を振り返った。10年以上が経った今も、その絆は変わっていないようだった。


    ■ ミカエラ・シフリンもアントネッリを祝福
    アルペンスキー史上最多勝を誇るミカエラ・シフリンは、スプリント週末を通してマイアミを満喫した。

    週末にはF1パートナーのバリラからレザーバイカージャケットを贈られ、モータースポーツの雰囲気にふさわしい装いでパドックを楽しんだ。

    シフリンはアントネッリとも対面し、アントネッリは彼女の2026年冬季オリンピック金メダルを試着。その後にアントネッリが勝利を収めると、シフリンはインスタグラムで興奮を投稿し、素晴らしいレースだったと祝福した。


    ■ ゴルフ界からもジョン・ラームとイアン・ポールター
    ライダーカップで欧州代表として5勝を挙げ、モータースポーツ好きとしても知られるイアン・ポールターは、マイアミで多忙な週を過ごした。

    ポールターはマクラーレンの新ゴルフライン発表に、ジャスティン・ローズやミシェル・ウィー・ウェストとともに参加。その後もレース週末に残り、マクラーレンのダブル表彰台を祝った。

    メキシコシティでのLIVゴルフ勝利直後だったジョン・ラームも、フェアウェイを離れてマイアミのパドックを満喫。ナダルとともにパドックを巡り、スペイン勢と交流した。


    ■ 米国スポーツ界のスターも続々来場
    オリンピック王者で世界王者のノア・ライルズは、米国開催レースの常連になりつつある。スプリントレース前のグリッドでは、彼らしいエネルギーを見せた。

    オリンピック王者で世界記録保持者のシドニー・マクラフリン=レブロンも、タグ・ホイヤーのゲストとしてマイアミでグランプリデビューを果たした。

    さらに、メッシだけでなくインテル・マイアミのチームメイトも多数来場。ルイス・スアレスはルクレールにアドバイスを送り、アウディのガレージやグリッドでレースを楽しんだ。

    アウディのパドックでは、ニコ・ヒュルケンベルグとガブリエル・ボルトレトがインテル・マイアミの選手たちとボールを使ったゲームを楽しみ、ボルトレトはブラジルらしいテクニックを披露した。


    ■ マイアミの地元チームもF1を体験
    ハードロック・スタジアムをパドックとして使用したこともあり、マイアミ・ドルフィンズの選手たちも週末の盛り上げに参加した。

    NFL選手たちは木曜日にメルセデス、マクラーレン、キャデラックなどのチームと交流し、スタジアムの芝の上でカートも体験。その後は逆に、ドライバーたちにアメリカンフットボールのドリルを体験させた。

    マイアミ・ヒートからも複数の選手が来場。シモーネ・フォンテッキオとハイメ・ハケスJr.は、オスカー・ピアストリの運転でホットラップを体験し、楽しさと恐怖が入り混じった表情を見せた。3度のオールスター選出を誇るバム・アデバヨも、パドックでレースデーの雰囲気を味わった。


    ■ スポーツ界を巻き込んだマイアミGPの存在感
    そのほかにも、アルゼンチンのグランドスラム覇者フアン・マルティン・デル・ポトロ、体操の2度のオリンピック王者スニサ・リー、競泳の4冠金メダリストであるレオン・マルシャン、5度のオリンピック出場を誇るスノーボーダーのショーン・ホワイト、DJでありNBA王者4度のシャキール・オニール、元最速王者マルセル・ジェイコブス、元バイエルン・ミュンヘンDFジェローム・ボアテングらが来場した。

    マイアミGPは、単なるF1レース週末にとどまらず、世界のスポーツスターが集う巨大なショーケースとなった。スプリント週末の激しい戦いとともに、パドックの華やかさもまた、今年のマイアミを象徴する要素となった。

    マイアミグランプリ 2026年のF1世界選手権
    Source: Formula1.com

  • レッドブルF1 FIAの“V8復活”計画を歓迎 フォードとの連携に自信

    レッドブルF1 FIAの“V8復活”計画を歓迎 フォードとの連携に自信

    FIA会長モハメド・ビン・スライエムが2030年または2031年までのV8エンジン復活を公言するなか、レッドブルF1のローラン・メキース代表はその構想を歓迎する姿勢を示した。

    2026年から新世代パワーユニット時代に突入したF1では、電動化比率を高めた新規則への評価が分かれており、すでに将来的な“次のエンジン”を巡る議論が加速している。

    FIAは2030年までのV8復活を視野
    F1は2007年にV10からV8へ移行し、その後2014年にターボハイブリッドV6へ変更された。だが、かつての自然吸気エンジン特有のサウンドを懐かしむ声は現在も根強い。

    2026年からは内燃機関と電力を50対50で配分する新世代パワーユニットが導入されたが、ファンやドライバーの間では“音”の喪失を惜しむ意見も続いている。

    そのなかで、FIA会長モハメド・ビン・スライエムはV8復活を強く推進している。

    「それは実現する」とビン・スライエムは語った。

    「2031年には、FIAはパワーユニットメーカーの投票なしでもそれを実行する権限を持つ。それがレギュレーションだ」

    「だが我々は1年前倒ししたい。今や誰もがそれを求めている」

    さらに、仮にメーカー側の合意が得られなくても実施すると強調した。

    「メーカーが賛成しなかったとしても、あと1年待てば実行される。彼らの支持が必要かどうかの問題ではない。実現する」

    「V8は戻ってくる」

    ビン・スライエムは、次世代エンジンでは電動化比率を大幅に下げる構想も示している。

    「ごく小規模な電動化は残るが、主体はエンジンになる」

    「現在のような46対54の比率にはならない。電力は最小限になる」

    F1 V8 レッドブル / フォード

    レッドブルは“新規参入”ゆえの柔軟性
    こうしたFIAの方針に対し、レッドブルF1のローラン・メキース代表は前向きな反応を見せた。

    レッドブルは今季、レッドブル・パワートレインズとして初の自社製パワーユニットを投入。フォードとの提携のもと、新時代への挑戦を続けている。

    メキースは、まだ歴史の浅い自社PU部門だからこそ、新たなルール変更にも柔軟に対応できると語る。

    「レッドブル・パワートレインズとしては、かなり前向きに受け止めている」とメキースはPlanetF1.comなどに語った。

    「我々はゼロからスタートして、このパワーユニットに挑戦してきた。そして出発点としてはかなり良いと思っている」

    「メルセデスと比べると、まだPUパフォーマンスでは不足している部分がある。それでも、ここまで戦える状態に持ってきたスタッフは素晴らしい仕事をした」

    「だから我々は次の挑戦にもワクワクしている」

    さらに、フォードとの関係性にも言及した。

    「我々は背景となる長い歴史を持っているわけではない。そのぶん柔軟で独立性もある」

    「それに、私がミルトンキーンズで毎日乗っているフォード・マスタングにはV8が積まれている」

    「だから、少し先行スタートできるかもしれないね」

    メルセデスは“完全回帰”に警鐘
    一方で、メルセデスF1のトト・ヴォルフ代表は、電動化を極端に縮小する案には慎重な姿勢を示している。

    ヴォルフは、F1が自動車業界の現実世界との接点を失うべきではないと警告した。

    「どうすればバッテリー側から十分なエネルギーを供給し、現実世界とのつながりを失わずに済むのかを考えなければならない」

    「もし100%内燃機関へ振り切れば、2030年や2031年には時代遅れに見えるかもしれない」

    そのうえで、よりシンプルかつ高出力な“次世代ハイブリッド”案を提示した。

    「もっとシンプルにしつつ、“メガエンジン”にする必要がある」

    「例えば内燃機関だけで800馬力を発生させ、さらに400馬力を電力で上乗せするような形だ。そういう方向なら我々も全面的に賛成だ」

  • アロンソ アストンマーティンF1振動問題は「エンジンではなくタイヤだった」

    アロンソ アストンマーティンF1振動問題は「エンジンではなくタイヤだった」

    フェルナンド・アロンソは、アストンマーティンF1が2026年シーズン序盤から抱えてきた最大の問題である振動を、少なくともマイアミGPの時点では乗り越えたとの見方を示した。

    AMR26は開幕前から振動と信頼性の問題に悩まされ、ホンダとの新パートナーシップにとっても厳しい船出となっていた。しかし、日本とシルバーストンの両拠点で続けられた作業により、アストンマーティンはようやく次の段階に進める土台を手にしつつある。

    アロンソが否定した“いつもの振動”
    マイアミGPの金曜日には、アロンソが無線で不満を訴え、手元を確認する映像もあったことで、再び振動問題が疑われた。しかし、アロンソはそれが従来のパワーユニット起因の振動ではなかったと説明した。

    「タイヤにフラットスポットができたことが原因だった。エンジンではなく、ホイール側のものだった」とフェルナンド・アロンソは語った。

    これにより、アストンマーティンにとって2026年最大の懸念だった振動問題はいったん区切りがついた形となる。

    さくらとシルバーストンが進めた修正作業
    振動問題の改善は、バーレーンテスト以降に続けられてきた作業の成果だ。特に日本GP後の5週間の中断期間では、鈴鹿で使用した1台をホンダのさくらの施設に持ち込み、対策が進められた。

    ホンダのトラックサイド主任エンジニアである折原伸太郎は、マイアミGPを終えて信頼性面の前進を認めている。

    「グランプリとスプリントを信頼性の問題なく完走できました。これは良い進歩です」

    信頼性の不安が和らいだことで、チームはようやく次の課題に取り組めるようになった。

    「次の焦点は、エネルギーマネジメントのためにデータを最適化することです。ドライビングの面でも同じです。そして、パワーユニットには改善すべき点が多くあります。それが我々にとって次のステップです」

    フェルナンド・アロンソ アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    性能向上はまだ先でも“土台”は整った
    アストンマーティンが振動問題を克服したとしても、それがすぐにパフォーマンス向上を意味するわけではない。アロンソの見立てでは、本格的な改善は第12戦から第14戦あたり、つまり欧州ラウンド終盤まで待つ必要がある。

    それまでのアストンマーティンは、大規模な空力アップデートではなく、信頼性、ドライバビリティ、エネルギーマネジメント、パワーユニット運用の改善を通じて、安定した基礎を築く方針とみられる。

    マイアミGPで2台が走り切ったことは、その意味で単なる完走以上の意味を持つ。アストンマーティンは2026年最大の“亡霊”をひとまず背後に置いた。ただし、競争力を取り戻すまでには、まだ別の課題が待っている。

    Source: Marca

  • エステバン・オコンとピエール・ガスリー “18年続く確執” 同席でも会話なし

    エステバン・オコンとピエール・ガスリー “18年続く確執” 同席でも会話なし

    アルピーヌ時代に幾度も接触事故を起こしたエステバン・オコンとピエール・ガスリーの関係が、いまなお修復されていないと独メディアが報じた。

    両者は2026年シーズン開幕前のF1中断期間中、アイザック・ハジャーとともにパリ・サンジェルマンのチャンピオンズリーグ戦を観戦。また、フランスの「Canal Plus」の番組にもそろって出演していたが、表向きの共演とは裏腹に、私生活では依然として“冷戦状態”が続いているという。

    18年前のカート時代から続くライバル関係
    独『Sport Bild』によると、ガスリーとオコンはPSG戦を“自ら望んで一緒に観戦したわけではない”という。両者ともクラブ側から招待された形で、現在も「互いに口を利かない関係」にあると報じられている。

    2人は幼少期のカート時代には友人関係にあったものの、2008年のレースをきっかけに関係が悪化したとされる。当時、ガスリーは最終ラップでオコンを抜いたものの、その後失格裁定を受けた。

    ガスリーはNetflix『Drive to Survive』で、この関係について次のように語っていた。

    「僕はエステバンとの関係を修復するために何度もチャンスを与えてきた」

    「でも、相手にその気がないなら、それで構わない」

    アルピーヌ時代にも衝突を繰り返した
    両者は2023年と2024年にアルピーヌでチームメイトを務めたが、その期間中にも関係改善には至らなかった。

    2024年F1オーストラリアGPでは接触により両者がリタイア。さらにモナコGPでも同士討ちを起こし、チーム内の緊張が大きく表面化した。

    シーズン終了後、オコンはアルピーヌを離脱してハースへ移籍。アルピーヌはジャック・ドゥーハンを早期デビューさせる代わりに、オコンにハースでのテスト参加を認める形となった。

    2026年は明暗分かれるシーズンに
    2026年シーズンは両者の立場にも差が生まれている。

    レギュレーション変更を追い風にアルピーヌは戦闘力を向上させ、ピエール・ガスリーは選手権8位につけている。一方のエステバン・オコンは、ハースとアルピーヌの競争力が近いとみられる中で、ここまでわずか1ポイントに留まっている。

    さらに小松礼雄代表が公の場でオコンに対して改善を求めたこともあり、2027年以降の将来には不透明感も漂っている。

    海外ファンコミュニティでは「ハースのシートが最後になるのではないか」との声も出始めており、かつてフランス期待の若手コンビと呼ばれた2人は、いまや対照的な立場に置かれている。

    関連:角田裕毅にハースF1移籍説 小松礼雄との“不和”報道でオコンに逆風

  • エイドリアン・ニューウェイ 入院報道の裏で進むアストンマーティンF1の内部事情

    エイドリアン・ニューウェイ 入院報道の裏で進むアストンマーティンF1の内部事情

    エイドリアン・ニューウェイ(アストンマーティン)は、健康問題による入院治療を受けたとの報道が浮上するなか、その“長期不在”を巡って様々な憶測が広がっている。

    英Daily Mailは、ニューウェイが最近「体調不良」に見舞われ、病院で治療を受けていたと報道。PlanetF1は、現在のニューウェイが「主に自宅から業務を行っている」と伝えた。

    一方、アストンマーティンF1は詳細な説明を避け、「チームメンバーの個人的事項についてはコメントしない」としつつ、「エイドリアンは仕事をしており、先週はキャンパスにも来ていた」と説明している。

    ただ、ニューウェイの“消失”を巡っては、単なる健康問題だけでは説明できないとの見方も浮上している。

    ニューウェイはなぜF1パドックから姿を消したのか
    2026年シーズン開幕戦オーストラリアGPで、ニューウェイはホンダ製パワーユニットの状況について厳しいコメントを残し、大きな話題を呼んだ。

    しかし、その後の中国GP、日本GP、マイアミGPには姿を見せていない。

    スペインメディアは、ニューウェイがオーストラリアGPへ姿を見せたのは、2026年シーズン開幕戦であり、チーム代表として欠席できない事情があったためだと指摘している。

    表向きには、ニューウェイがシーズン全戦へ帯同しないことは以前から予定されていたとされる。PlanetF1によると、ニューウェイは年間10〜14戦程度のみ現場入りする予定で、これは前任のアンディ・コーウェルに近いスケジュールだったという。

    ただ、スペインメディアは、現在のアストンマーティンF1の状況そのものがニューウェイの役割を変化させている可能性を指摘している。

    AMR26はシーズン序盤、ホンダ製パワーユニット由来とされる深刻な振動問題に苦しみ、フェルナンド・アロンソは日本GPまで大きな不快感を訴えていた。

    マシン自体もダウンフォース不足が指摘されており、アストンマーティンF1は開幕4戦を終えてノーポイント。現在はキャデラックF1と争う位置まで後退している。

    そのため、「現時点ではサーキットへ行っても評価すべき新パーツが存在しない」との見方も出ている。

    実際、現場ではマイク・クラックが実質的なチーム代表として振る舞っており、ニューウェイはファクトリー側で技術開発へ集中しているとの報道もある。

    エイドリアン・ニューウェイ アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    “管理職ニューウェイ”は暫定構想だった可能性
    そもそも、ニューウェイのアストンマーティンF1加入時から、「チーム代表」という肩書き自体に驚きの声は少なくなかった。

    これまでのニューウェイは、空力設計と技術開発に集中する“純粋なエンジニア”として知られてきた人物であり、スポンサー対応やメディア業務を含むマネジメント型のチーム運営とは距離を置いてきた。

    そのため、現在の体制はあくまで暫定的なものではないかとの見方も強まっている。

    PlanetF1は、ニューウェイ自身が新たな正式チーム代表の選定を主導していると報じており、その最有力候補としてアウディを離脱したジョナサン・ウィートリーの名前が浮上している。

    ウィートリーはレッドブル時代にニューウェイと長年仕事を共にしており、セバスチャン・ベッテルやマックス・フェルスタッペンとのタイトル獲得を支えた。

    ただし、ウィートリーが実際にアストンマーティンF1へ加わるには、アウディとのガーデニング休暇(競業避止期間)が障害になる可能性もある。報道では6か月〜1年規模になるとの見方もあり、短縮にはアウディ側との交渉が必要とされている。

    そのため、ニューウェイとクラックによる現在の体制は、正式な新代表体制が整うまでの“移行期間”として機能している可能性もある。

    アストンマーティンF1は“再建モード”へ
    もっとも、アストンマーティンF1内部では、ここ数週間で一定の前進も報告されている。

    マイアミGPでフェルナンド・アロンソは、ホンダPUの振動問題について「もう問題はない」と説明。ホンダのさくら拠点と共同で進めてきた対策が成果を上げ始めているとみられている。

    ただし、依然としてパフォーマンス不足は深刻で、メルセデス勢との差は大きい。

    そうした状況のなか、ニューウェイは現場よりもファクトリー開発を優先し、2026年マシン後半戦アップデート、さらには2027年型AMR27の基盤構築へ集中している可能性が高い。

    入院報道によって広がった“ニューウェイ失踪説”だが、その裏ではアストンマーティンF1の技術危機と組織再編が同時進行しているのかもしれない。

  • クリスチャン・ホーナーのF1復帰をFIA会長が支持「スポーツに必要な存在」

    クリスチャン・ホーナーのF1復帰をFIA会長が支持「スポーツに必要な存在」

    クリスチャン・ホーナーのF1復帰を巡る動きが、再びパドックで注目を集めている。

    昨年レッドブルを離れたホーナーは、現在アルピーヌの株式取得に関与する可能性が報じられており、その動きはメルセデスとトト・ヴォルフとの新たな駆け引きにも発展しつつある。

    アルピーヌでは現在、Otro Capitalが保有する24%の株式が市場に出されているとされ、複数の関係者が関心を示している。そのなかでホーナーの名前が浮上したことで、F1界における彼の影響力の大きさが改めて浮き彫りとなった。

    FIA会長のモハメド・ビン・スライエムは、マイアミGPでホーナーについて質問されると、復帰を歓迎する姿勢を隠さなかった。

    「私は彼と定期的に話しているし、彼は戻ってくると思う」

    「クリスチャン・ホーナーの名前をモータースポーツとF1の歴史から消し去ることなど不可能だ」

    「彼は常に成功していた。ただ、我々も知っているように、成功した人間には敵もいるものだ。私に言わせれば、我々は彼を恋しく思っているし、個人的にも私は彼がいなくて寂しい」

    さらにビン・スライエムは、ホーナーの存在感そのものがF1に必要だと語った。

    「彼は我々のスポーツにとって大きな財産だった。そして彼自身も復帰を望んでいる」

    「ホーナーは非常に活気に満ちた人物だ。我々のスポーツには彼のような存在が必要だ」

    アルピーヌ株式を巡る“勢力争い”
    今回の話題は、単なるホーナー復帰論に留まらない。

    背景には、アルピーヌ株式を巡るF1内部のパワーバランス問題が存在している。報道では、メルセデスとトト・ヴォルフ側も同株式への関心を示しているとされており、FIA側は「複数チームへの影響力」に警戒感を示し始めている。

    ビン・スライエムは次のように語った。

    「他者に取得させないためだけにチーム株式を取得したり、レギュレーション投票へ影響力を持つ目的で取得するのでなければ、おそらく問題はないだろう」

    「だが、そうしたケースでは2チームを所有することは間違っていると思う。これは私個人の見解だ」

    この発言は、単なる投資ではなく、“政治的影響力”を伴うチーム保有に対する牽制とも受け取れる。

    2026年F1ではPUレギュレーションや将来のV8議論など、メーカー間の利害が激しく衝突している状況にあり、チーム株式の保有は単なるビジネス以上の意味を持ち始めている。

    ザク・ブラウンも“ホーナー復帰支持”
    興味深いのは、マクラーレンCEOのザク・ブラウンまでもがホーナー復帰を歓迎している点だ。

    ブラウンはこれまで、一つのメーカーが複数チームへ強い影響力を持つことに否定的な立場を取ってきた人物として知られる。

    それでも今回、ホーナーについては次のように語った。

    「彼がスポーツに戻ってくるなら素晴らしいことだと思う」

    「アルピーヌであれ、別の場所であれ、彼がF1に戻ってこないとは思えない」

    ホーナーは長年にわたりレッドブル黄金期を築き上げた象徴的存在でもあり、パドック内では依然として大きな存在感を持っている。

    今回のアルピーヌ株式問題は、単なる投資案件というより、“ポスト2026時代”に向けたF1勢力図の再編の一部として見られ始めている。

  • F1マイアミGPの勝者と敗者 アントネッリ3連勝の裏で明暗分かれる

    F1マイアミGPの勝者と敗者 アントネッリ3連勝の裏で明暗分かれる

    2026年F1マイアミGPは、キミ・アントネッリが圧巻の勝利で3連勝を飾った一方、フェラーリやジョージ・ラッセル、アイザック・ハジャーにとっては厳しい週末となった。

    マイアミ・インターナショナル・オートドロームでは、メルセデスの勢い、マクラーレンの復調、レッドブルの改善、そして中団チームの浮き沈みが鮮明に表れた。F1公式サイトのローレンス・バレットが選んだ「勝者と敗者」をもとに、週末の構図を整理する。

    勝者:キミ・アントネッリ
    キミ・アントネッリは、2年目のシーズンで素晴らしいスタートをさらに加速させた。2026年で最も完成度の高い週末を過ごし、3戦連続ポールポジションと3連勝を達成した。

    イタリア人ドライバーは、自身初の3回のポールポジションから3連勝を挙げた初のドライバーとなり、マイアミGPをポールポジションから制した初のドライバーにもなった。

    キャリアで最も完成度の高い週末だったことは間違いない。スタートではまたしても出遅れたが、現ワールドチャンピオンのランド・ノリスからのプレッシャーを受け止め、経験豊富なチームメイトのジョージ・ラッセルを大きく上回った点も印象的だった。

    アントネッリは開幕4戦を終えてドライバーズ選手権で20ポイントのリードを築いており、現時点で最も勢いのあるドライバーであることに疑いはない。

    敗者:ジョージ・ラッセル
    アントネッリがメルセデスで輝きを放ち続ける一方、チームメイトのジョージ・ラッセルは不運な流れにある。メルセデスは2026年ここまでのフィールドで最速のマシンを持っているが、ラッセルはその恩恵を十分に結果へつなげられていない。

    イギリス人ドライバーは週末を通じてアントネッリより1周あたり約0.5秒遅く、本人もマイアミのコースでは一度も快適に走れなかったと認めている。

    ラッセルは2戦連続で表彰台を逃し、勝利できる速さが明らかにあったマシンで4位に終わった。アントネッリからは27秒遅れでのフィニッシュであり、セーフティカーがなければその差はさらに大きくなっていた可能性がある。

    メルセデスのリードドライバーとしての立場を取り戻すためには、ここから巻き返しが必要になる。

    勝者:マクラーレン
    マクラーレンは開幕時点で開発不足のマシンに苦しみ、中国ではランド・ノリスとオスカー・ピアストリの両方がスタートできない屈辱も味わった。

    しかし、イギリスチームはラップタイムを確実に削るアップグレード投入を続け、マイアミでは少なくとも2番手のチームに浮上しただけでなく、勝利争いにも加わった。

    ノリスは、アントネッリにアンダーカットされる前にレースをリードしていたこともあり、マクラーレンの2026年初勝利を挙げるべきだったと感じていた。それでもノリスが2位、ピアストリが3位に入り、チームにとって今季最高の結果となった。

    コンストラクターズ選手権ではフェラーリまで16ポイント差に迫った。メルセデスとの差は86ポイントあるものの、その差を急速に縮める体制が整いつつあるように見える。

    敗者:ニコ・ヒュルケンベルグ
    ニコ・ヒュルケンベルグは、今季2度目のスプリントを含むマイアミGP週末を「人格形成になる」と表現した。アウディのドライバーはスプリントでも決勝でも完走できなかった。

    日曜の決勝ではターン1で挟まれ、深刻なダメージを負ってフロントウイング交換を強いられた。その結果、最後尾まで後退し、その後は技術的な問題でリタイアとなった。

    チーム代表のアラン・マクニッシュは、10番グリッドからのスタートを踏まえれば「十分にポイント争いに加わっていた」と見ていたが、結果にはつながらなかった。ヒュルケンベルグは2026年いまだノーポイントのままだ。

    勝者:マックス・フェルスタッペン
    2026年の厳しい滑り出しを経て、マックス・フェルスタッペンはマイアミでより競争力のある週末を過ごした。4度のワールドチャンピオンは、レッドブルが改善し、もはやステアリングを握るだけの“乗客”のようには感じなくなったと語っている。

    大幅にアップグレードされたレッドブルで、決勝予選では今季最高の2番手を獲得した。スタートではマシンのコントロールを失ったが、スピンを見事に立て直し、そこから5位まで巻き返した。

    これはレッドブルにとって今季ベストの決勝結果だった。フェルスタッペン自身が望む水準にはまだ遠いが、少なくとも表彰台争いに戻るだけの兆しは見せた。

    敗者:アイザック・ハジャー
    アイザック・ハジャーはレッドブルでのキャリアを非常に堅実にスタートさせているが、マイアミからは早く離れたいと感じる週末になったはずだ。

    フランス人ドライバーはピットレーンスタートから前進し、1〜2ポイントを取り戻せる速さを見せていた。しかし、攻めすぎた結果、バリアにクラッシュし、今季2度目のリタイアとなった。

    開幕3戦ではフェルスタッペンに対して非常に競争力を見せていただけに、マイアミ週末を通じて数コンマ遅れていたことも痛かった。

    勝者:フランコ・コラピント
    フランコ・コラピントにとって、これは間違いなくF1でのベストウィークエンドだった。

    アルゼンチン人ドライバーは、開幕3戦で素晴らしい走りを見せていたチームメイトのピエール・ガスリーを、週末の大半で上回った。

    予選では余裕を持ってQ3に進出し、決勝でもトップ10圏内のポジションを快適に守った。8位でフィニッシュし、シャルル・ルクレールのタイムペナルティ後にキャリアベストの7位へ繰り上がった。

    マイアミグランプリ

    敗者:フェラーリ
    フェラーリはメルセデスに戦いを挑む大きな期待を抱いてマイアミに入った。大幅アップグレードを施したマシンには多くのポジティブな要素があったが、それでもイタリアチームには物足りなさが残った。

    シャルル・ルクレールは好スタートで首位に浮上したが、最終的には3番手まで後退した。そのままなら4戦中3度目の表彰台となるはずだったが、痛恨の最終ラップでスピンし、ウォールに接触。なんとか6位でチェッカーを受けた。

    さらに、正当な理由なく複数回コース外に出たとしてドライブスルーペナルティ相当の20秒加算を受け、6位は8位に変わった。

    チームメイトのルイス・ハミルトンはスタートでコラピントとの接触によりダメージを負い、競争するだけのペースを発揮できず、6位完走扱いとなった。

    勝者:ウィリアムズ
    ウィリアムズはマイアミにまずまずのアップグレードパッケージを持ち込み、それが純粋なパフォーマンスで2台そろってQ2に進めるだけの前進をもたらした。

    ポイントを争うだけのペースにはわずかに届いていないものの、日曜の決勝ではチャンスを逃さなかった。カルロス・サインツが9位、チームメイトのアレックス・アルボンが10位で続いた。

    これはウィリアムズにとって今季初のダブル入賞であり、サインツは2026年の自己最高位に並び、アルボンは今季初ポイントを獲得した。

    敗者:ピエール・ガスリー
    ピエール・ガスリーは2026年の主役のひとりだったが、マイアミで決勝全戦入賞の記録が途切れた。リアム・ローソンが技術的トラブルのあとにレーシングブルズのコントロールを失い、ガスリーを弾き出す形になった。

    難しい週末の締めくくりとしては、非常に悔しい結末だった。ガスリーはチームメイトのコラピントに上回られ、自身のマシンに何らかの問題があり、それが足かせになっていると感じながらも、原因を特定できずに苦しんだ。

    マイアミGPは、アントネッリとメルセデスの勢いをさらに強調する一方で、マクラーレンの復調、レッドブルの改善、フェラーリの取りこぼしを同時に浮き彫りにした。序盤4戦を終えた2026年F1は、勢力図が固定される前の揺らぎを残しながら、次の局面へ進んでいく。

  • フェルスタッペン レッドブルF1中団争いに苦笑「ミッドフィールドはジャングル」

    フェルスタッペン レッドブルF1中団争いに苦笑「ミッドフィールドはジャングル」

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、2026年F1マイアミGPでの激しいバトルについて「ミッドフィールドはジャングルみたいなものだ」と語った。

    レッドブルは日本GP後の長いインターバルを経てマイアミに大規模アップグレードを投入。特に注目を集めたのは、フェラーリ型とも評された“マカレナ・リアウイング”で、マックス・フェルスタッペンは予選で2番手を獲得し、一時は優勝争いに加わる可能性も見せていた。

    “マクサレーナ”で速さを見せたレッドブルF1
    マイアミGPでフェルスタッペンのRB22に投入された新型リアウイングは、スカイ・スポーツの中継陣からも大きな注目を集めた。

    2009年のF1ワールドチャンピオンであるジェンソン・バトンは、その大胆な構造について次のように驚きを示した。

    「今まで見た中で一番大きな穴のあるリアウイングだ。それに速い」

    ファンの間では“マクサレーナ”とも呼ばれ始めたこの仕様は、レッドブルがマイアミに持ち込んだ複数のアップデートの一部だった。

    フェルスタッペンは予選で2番手を獲得し、決勝でも序盤までは勝利争いに加わる可能性を見せていた。

    しかし、レース序盤に状況は一変する。

    フェルスタッペン「ミッドフィールドはジャングル」
    フェルスタッペンは決勝のオープニングラップでスピンを喫し、大きくポジションを落とした。

    そこから追い上げを開始したフェルスタッペンは、ウィリアムズ勢のカルロス・サインツとアレクサンダー・アルボンらと激しいポジション争いを展開。かつての“エルボーを使う”アグレッシブなスタイルを再び見せる場面もあった。

    特にサインツとの攻防は緊迫したものとなり、サインツはチームラジオで不満を爆発させた。

    「彼は僕をコース外へ押し出した」

    「ミッドフィールドを走っているからって、何をしてもいいと思ってる」

    フェルスタッペンは最終的に5位でフィニッシュ。ピット出口の白線跨ぎによる5秒加算ペナルティを受けながらも順位を守り切った。

    レース後、オランダ紙『デ・テレグラーフ』に対してフェルスタッペンは、サインツの抗議について次のように反応した。

    「僕が攻撃的すぎたって? カルロスに対して? わからないな」

    「ミッドフィールドはちょっとしたジャングルなんだ」

    マックス・フェルスタッペン F1 レッドブル・レーシング

    サインツも冷静化「マックスを責めるつもりはない」
    レース直後は感情的になっていたサインツだったが、その後はより冷静な見解を示した。

    「その瞬間はクラッシュすると思ったし、その結果としていくつか順位を失った」

    「マックスは1周目のスピン後、とにかく早く前へ戻りたかったんだと思う。少しフラストレーションもあったんじゃないかな」

    そのうえで、ターン17での動きについては厳しい表現も使った。

    「マックスを非難するつもりはないけど、ターン17での動きはほとんど“発射”みたいだった。でも、レースではよくあることでもある」

    今回のマイアミGPは、2026年型マシン特有の“ヨーヨーレース”やエネルギーマネジメントが話題となる中で、フェルスタッペンが久々に“ミッドフィールドの肉弾戦”を経験したレースでもあった。

    普段は先頭集団でレースを支配することが多いフェルスタッペンにとって、今回のような混戦の中での接近戦は異質だったとも言える。

    その一方で、レッドブルが投入したアップグレード自体には一定の手応えも見えており、“マクサレーナ”が今後の勢力図にどのような影響を与えるのかも注目される。

  • フェルナンド・アロンソ アストンマーティンF1の苦境でも“楽しみ”を模索

    フェルナンド・アロンソ アストンマーティンF1の苦境でも“楽しみ”を模索

    フェルナンド・アロンソは、2026年F1シーズンに苦戦が続くアストンマーティンについて、レース中に“自分たちを楽しませている”と冗談交じりに語った。

    2026年F1マイアミGP後、アロンソはチームメイトのランス・ストロールとともに、実戦の中でエネルギーマネジメントを学ぶために様々な実験を続けていると明かした。

    「そうだね、自分たちを楽しませようとしているんだ」とアロンソは語った。

    「ランスと僕は毎朝いつも話している。レースで一緒に走るのか、それとも待つのかとかね。冬のテストで十分な周回をこなせなかったから、エネルギーマネジメントなどを少し学ぼうとしているんだ」

    「チェコ(セルジオ・ペレス)とも同じようなことを試していた。ちょっとしたエンターテインメントだ。そして今日は彼らより少しペースがあった」

    フェルナンド・アロンソ F1 アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    キャデラックF1のセルジオ・ペレスも、アロンソとのバトルを楽しんでいたことを認めた。

    「フェルナンドとのバトルはいつだって本当に楽しい。彼はとてもアグレッシブで、非常に頭脳的なドライバーだ」

    「彼が離れていく時は何かを仕掛けようとしているし、近づいてくる時も同じだ。彼の動きは常に計算されている」

    「それに彼は本当にクリーンなドライバーだ。あまり早く改善しないでほしいね。そうすれば、この戦いを楽しみ続けられるから」

    一方で、アストンマーティンの現実は依然として厳しい。

    長らく悩まされてきた振動問題や信頼性面には改善の兆しが見えているものの、パフォーマンス向上には時間がかかる見通しだ。

    「信頼性の問題がなかったのはポジティブな点だ」とアロンソは語った。

    「問題なく完走できたのは2戦連続だ。でもレースペースは特別なものではなかった。我々はできる限り踏ん張って、ギャップを広げられないようにしていただけだった」

    さらにアロンソは、大規模アップデートはかなり先になると説明した。

    「カナダGPでプラクティスが1回しかないことは、僕たちにはあまり影響しない。新しいパーツの予定がないからね」

    「おそらく第12戦か第14戦まで新パーツは投入されないと思う。ドライビング面では改善できるけど、パフォーマンスではない。だから厳しいレースが続くだろう」

    それでもアロンソは、チームの現状を理解しているとして冷静さを強調した。

    「僕は落ち着いている。この状況を理解しているからだ」

    「チームからは、毎戦コンマ1〜2秒改善してもポジションは変わらないと言われている。我々は19番手か20番手で、前との差は1秒ある。だから毎戦コンマ2秒改善しても順位は変わらないんだ」

    そして最後には、アロンソらしいユーモアも飛び出した。

    将来について真剣に考えるような結果はあるかと問われた44歳のアロンソは、こう冗談を飛ばした。

    「もしどこかのレースで5位を獲得できたら、その日の午後に引退するよ」

  • メルセデスF1 V8復活論に警鐘「電動化を捨てれば時代遅れに見える」

    メルセデスF1 V8復活論に警鐘「電動化を捨てれば時代遅れに見える」

    メルセデスのチーム代表トト・ヴォルフは、F1が将来的にV8エンジンへ回帰する可能性に前向きな姿勢を示しつつも、電動化を大きく後退させるべきではないと警告した。

    FIA会長モハメド・ビン・スライエムが2030年または2031年のV8復活を目指す考えを示すなか、メルセデスF1のチーム代表であるヴォルフは、F1が現実社会とのつながりを失えば「少し馬鹿げて見える」リスクがあると語った。

    V8復活には前向きも「100%内燃機関」は否定
    メルセデスはV8エンジンそのものには好意的だ。F1は2013年までV8自然吸気エンジンを使用しており、その高回転サウンドは今も多くのファンに支持されている。

    「メルセデスの立場から言えば、新しいエンジンレギュレーションにはオープンだ」とトト・ヴォルフはマイアミでPlanetF1.comなどに語った。

    「我々はV8が大好きだ。素晴らしい思い出しかない。我々の視点では、あれは純粋なメルセデスエンジンで、高回転まで回る」

    ただし、ヴォルフが強調したのは、F1が単純に内燃機関だけへ戻るべきではないという点だった。

    「どうやってそれを作るのか。現実世界とのつながりを失わないために、バッテリー側から十分なエネルギーをどう与えるのか。もし100%内燃機関に振れば、2030年や2031年には少し馬鹿げて見えるかもしれない」

    「800馬力のICE+400馬力の電動」なら歓迎
    ヴォルフは、F1がよりシンプルで迫力あるエンジンを目指すことには賛成している。その一方で、電動エネルギーを完全に脇へ追いやる案には慎重だ。

    「そこは考慮する必要がある。よりシンプルにして、メガエンジンにすることだ」

    「ICEから800馬力を引き出し、その上に400馬力、あるいはそれ以上の電動エネルギーを載せることができるかもしれない。我々は完全に前向きだ」

    ヴォルフは、議論が構造的に進められ、各メーカーの事情が考慮されるなら、メルセデスとして参加する用意があるとした。

    「その議論が構造的な形で行われ、人々の考えが取り入れられる限り、我々は前向きだ。我々はOEMの財政的な現実も認識している」

    「簡単な状況ではない。しかし、しっかり計画され、実行されるなら、我々メルセデスは本物の、本物のレーシングエンジンで戻ってくる準備がある」

    F1 V8 メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    短期的なエンジン変更には強く反対
    一方で、現在の2026年F1パワーユニット規則を短期的に大きく変更する案について、ヴォルフは否定的な姿勢を示した。

    「短期的にエンジンレギュレーションを変えることを語る人は、その時点でのF1の評価の仕方を疑うべきだ」

    マイアミGPではアントネッリが勝利し、4人のドライバーがレースをリードした。ヴォルフは、現行規則にも改善余地はあるとしながら、ショーとしての可能性はすでに示されていると見ている。

    「素晴らしいレースだった。首位争いがあり、中団でもバトルがあった。我々はエネルギーマネジメントとエネルギー部門で、他より後手に回った部分があった。そして、それは見事だった」

    中期的な改善案はストレートラインモード強化
    ヴォルフは、短期的な規則変更には反対しながらも、中期的な微調整には前向きだ。特にストレートラインモードの強化を求めている。

    「中期的に調整し、最適化できるか。私は絶対にできると思う。我々はショーをさらに良くすることに反対することは決してない」

    「私はSMモードのことを考えている。SMモードでは、もっとストレートスピードが必要だ。そこは勇気を持ってやる必要がある」

    「中期的には反対していない。ICEからもう少しパフォーマンスを引き出せるなら素晴らしい。ただし、実際にそれを行えるだけの十分な準備期間を与えてほしい」

    メルセデスは開幕4戦を終えてコンストラクターズ選手権をリードし、ドライバーズ選手権でもアントネッリが100ポイントで首位、ジョージ・ラッセルが80ポイントで続いている。F1のV8復活論は勢いを増しているが、ヴォルフの発言は、単なるノスタルジーではなく、メーカー参戦の現実と技術的な方向性を両立させる必要があることを示している。