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  • オリバー・ベアマン F1ドライバー総意を代弁「V8やV10復活を望んでいる」

    オリバー・ベアマン F1ドライバー総意を代弁「V8やV10復活を望んでいる」

    2026年F1シーズンから導入された新世代パワーユニットは、電動出力の増加と100%持続可能燃料の採用が大きな特徴となっている。一方で、FIA会長モハメド・ビン・スライエムは、次期レギュレーションでV8やV10エンジン復活の可能性に言及しており、パドック内でも議論が続いている。

    そうした中でベアマンは、現行のV6ターボハイブリッド時代がもたらした技術進化を高く評価しつつも、“ドライバーとしての本音”も隠さなかった。

    「F1はパワーユニット開発の最前線をリードするという点で、本当に素晴らしい仕事をしてきた」

    「それらの技術はいずれ市販車にも落とし込まれていくはずだ」

    「たとえば持続可能燃料に関しても、F1はその道を切り開いてきた。今使っている燃料は完全に持続可能なものだし、それは本当に素晴らしいことだ」

    「少し高価ではあるけど、どこかでスタートしなければならない。そういう意味でも彼らは素晴らしい仕事をしてきた」

    “V8やV10に戻りたい”というドライバーたちの一致した思い
    その一方で、ベアマンは“もし持続可能燃料を維持しながら自然吸気型に近いエンジンへ戻れるなら、ドライバーたちは歓迎する”と語った。

    「もし持続可能燃料を使いながら、普通のエンジン――V8でもV10でもいいけど――を走らせる方法があるなら、僕たち全員が賛成すると思う」

    「今のF1が常に新しい技術を切り開き、前進し続けていることは本当に素晴らしいと思う」

    「でももちろん、ドライバーとして、そしてクルマ好きとしては、あの素晴らしいサウンドのエンジンや、高性能なエンジンを愛しているのは間違いない」

    V型8気筒

    “V6ハイブリッドしか知らない世代”の率直な憧れ
    興味深いのは、ベアマン自身がV10やV8時代のF1マシンを実際には経験していない世代だという点だ。

    2014年から導入されたV6ターボハイブリッド時代しか知らないベアマンは、それでもなお過去のF1エンジンに強い憧れを抱いている。

    「僕はV6ハイブリッド以外のF1カーを運転したことがない」

    「でも近いうちに乗る予定なんだ。すごく楽しみにしているよ」

    現在のF1では、持続可能性やメーカー参入を重視した技術路線が続いている。しかし、ドライバーたちの間では“もっとシンプルで感情に訴えるエンジン”を求める声が根強く残っていることを、ベアマンの発言は改めて浮き彫りにした。

  • MotoGP幹部 F1との“共催週末”に否定的「現実的ではない」

    MotoGP幹部 F1との“共催週末”に否定的「現実的ではない」

    MotoGPとF1の“同時開催構想”について、MotoGP側が現時点で否定的な見解を示した。MotoGPのチーフ・スポーティング・オフィサーを務めるカルロス・エスペレータは、F1との共同開催について「非常に困難」と語り、実現性の低さを強調している。

    F1とMotoGPの双方を傘下に収めたリバティ・メディア体制のもとで、近年は両カテゴリーの連携強化がたびたび噂されてきた。

    特に「同じサーキットで同一週末に開催する」というアイデアはファンの間でも話題となってきたが、MotoGP側は慎重な立場を崩していない。

    MotoGP幹部「現実的ではない」
    カルロス・エスペレータはGPblogのインタビューで、F1との共同開催案について「現在取り組んでいるものではない」と明言した。

    「もしそのダイナミクスを見れば、まず物流面だけでも非常に、非常に困難になる」

    そう語ったエスペレータは、現状ではF1とMotoGPの両方を同時に受け入れられるサーキットが存在しないと説明した。

    「世界中を見渡しても、両カテゴリーのピットボックスや収容能力など、すべてを同時に満たせるサーキットはひとつもない」

    さらに、F1マシンとMotoGPマシンでは求められるコース特性が根本的に異なることも問題視した。

    「トラックレイアウトの観点から見てもそうだ。非常に難しい」

    MotoGPでは安全面の観点からグラベルトラップを重視する一方、F1ではアスファルトランオフが主流となっている。また、縁石や高速コーナーの設計も両カテゴリーで要求が異なるため、単純な共催は成立しにくいという事情がある。

    “商業的メリットも小さい”と指摘
    エスペレータは、共同開催による商業的メリットについても懐疑的な見方を示した。

    「今ある以上に収益化するのは簡単ではない。座席数は座席数のままだ。キャパシティを増やせるわけではない」

    さらに、F1とMotoGPでは観客層やチケット価格帯も大きく異なると指摘した。

    「非常に異なる客層と価格帯が存在している。だから現時点では想像するのは非常に難しい」

    リバティ体制でMotoGP拡大戦略は加速
    その一方で、リバティ・メディアによるMotoGP買収後、MotoGP側が北米市場拡大を重視している点は明確になっている。

    特にアメリカ市場への注力が進められており、近年は都市型イベントや新市場開拓が重要テーマとなっている。実際、F1マイアミGPの市街地コース周辺でMotoGP開催を行う可能性についても協議が行われたことが確認されている。

    エスペレータは2007年にドルナへインターンとして加入し、その後MotoGPの運営中枢へ昇進した人物だ。現在はスポーティングレギュレーション、サーキット選定、カレンダー編成、MotoGPの国際展開などを担う重要ポジションに就いている。

    “F1+MotoGP週末”は理想論の段階か
    F1とMotoGPの共同開催は、リバティ・メディア体制発足以降たびたび浮上してきたテーマだった。しかし今回の発言からは、少なくともMotoGP側が「実務面では非現実的」と判断している実情が見えてくる。

    特に2026年以降のF1は新世代ハイブリッド規則への対応だけでも運営負荷が増しており、MotoGP側も開催地域拡大や新市場開拓を優先している状況だ。

    ファンにとっては夢の“モータースポーツスーパーウイークエンド”構想だが、現場レベルではサーキット設備、安全基準、物流、商業設計など、解決すべき課題があまりにも多いことが改めて浮き彫りとなった。

  • フェラーリF1に消えた“安全策” バスールが変えたマラネロの発想

    フェラーリF1に消えた“安全策” バスールが変えたマラネロの発想

    フェラーリF1は今季、F1マシンの設計面でいくつもの巧妙なアイデアを投入してきた。いわゆる“マカレナ”リアウイング、エキゾーストウイング、そしてヘイロー上の小型ウイングレットなど、レギュレーションの境界を突く発想でライバルの注目を集めている。

    それらは単独でチームをトップに押し上げる魔法の解決策ではない。しかし、フレデリック・バスールの下でフェラーリのマインドセットが変化していることを示している。

    かつてのマラネロにあった“失敗を恐れて安全側に振る”姿勢は薄れ、あらゆる領域でラップタイムを削る文化が根づきつつある。

    バスールはThe Raceの独占インタビューで、就任当初に最も驚かされたのは、恐怖や責任追及の文化そのものではなく、露出を避けるために各所で余裕を取りすぎていたことだったと語った。

    「恐怖や非難の文化があったというわけではない。ただ、少し後ろ向きだったのかもしれない」

    「私が加入して最初にショックを受けたのは、あらゆる項目で我々にギャップがあったことだ。それは単に、露出したくなかったからだった」

    「重量を1キロ多く積む。燃料を半リットルか1リットル多く積む。サイドポッドをさらに開ける。もう一段階余裕を取る。結局、すべてを並べてみると、それはコンマ2秒だった」

    「ゼロマージンにはできない。しかし、ゼロとコンマ2秒の間にはコンマ1秒がある。昨年、我々と前にいる相手との差の平均が100分の3秒だったことを考えれば、コンマ1秒がシーズンに与える影響は想像できるはずだ」

    「このマインドセットについて、私は全員に、自分たちはパフォーマンスの貢献者なのだと納得させるために必死に働きかけている。ロイックのマインドセットも同じだ」

    “恥ずかしがるな”というメッセージ
    バスールが進めているのは、単なる攻めた空力パーツの導入ではない。重要なのは、スタッフが極端なアイデアや未検証の発想を提案できる空気を作ることだ。

    「イノベーションという点では、我々は毎日、すべてを押し進めなければならない。“恥ずかしがるな”と言い続ける必要がある」

    「何か提案があるなら、オープンでいればいい。何かを提案して、それが機能しなかったとしても、我々は誰かを責めることはない」

    「マシンにはいくつかの例が見えているし、これから出てくるものもある。彼らには、我々が革新を促しているというマインドセットがあり、それは大きな助けになっている」

    ただし、バスールは現実主義者でもある。革新そのものが目的ではなく、あくまで目標は勝つことだと強調する。

    「私が言ったことを過大評価しないでほしい」

    「見えるイノベーションもあれば、決して見えないイノベーションもある。見えるのは空力面だけだからだ」

    「目標は革新することではない。目標は勝つことだ。イノベーションは、それが機能する場合にのみ意味がある。効果がないなら、ウイングがああいう動きをする必要はない」

    「この作業とマインドセットにはかなり満足している。彼らがより自由に感じているように思うからだ」

    スクーデリア・フェラーリ

    唯一の指標はラップタイム
    バスールが変えようとしているのは、部門ごとの評価軸でもある。空力部門はダウンフォース、エンジン部門は馬力という個別の指標ではなく、チーム全体の唯一のKPIはラップタイムでなければならないという考え方だ。

    「レースチームとしては当たり前のように思えるかもしれないが、決して当たり前ではない。チームの唯一のKPIはラップタイムでなければならない」

    「レースチームではあまりにも頻繁に、空力担当者のKPIはダウンフォース量、エンジン担当者のKPIは馬力になっている。そして彼らは重量や冷却のことを気にしない」

    「私は、集団として唯一のKPIはラップタイムだというメッセージを押し出そうとしている。イノベーションも同じだ」

    ロイック・セラがもたらした競争者の感覚
    フェラーリが設計面で前に出るようになった背景には、2024年10月に加入したロイック・セラの存在もある。ただし、セラの到着はSF-25の基本設計に大きく関わるには遅すぎた。前任のエンリコ・カルディレが方向性を定めた後であり、セラはすでに進行中のプロジェクトに途中から加わる形だった。

    バスールは、昨年序盤に中国での失格につながった車高問題によってフェラーリが「追い込まれた」と認める。その影響でセットアップは保守的になり、開発を早期に切り上げて2026年に集中する判断にもつながった。

    「F1チームに加わると、数カ月は必要だ。かなり早く進んだとはいえ、最初から関わっていないプロジェクトを引き受けるのは難しい。すでに決定が下されていて、別のプロジェクトも控えている中で、そこに飛び込まなければならないからだ」

    「正直に言って、状況は簡単ではなかった。しかし彼はオペレーションに焦点を当てることができた。それは我々にとって重要だったと思う」

    「昨年のシーズン終盤、我々はオペレーション面で非常に良い仕事をしたことがあった。それが今年に向けた最高の準備になった」

    バスールがセラについて最も評価するのは、あらゆる領域で最後のわずかなタイムを追い求める競争者としての姿勢だ。

    「ロイックは、レース、現場、オペレーションにおいて大きな経験を持つ競争者だ。ミシュラン時代の経験もある」

    「これは我々にとって一歩前進だと思う。悪い比較をしたいわけではない。しかし彼は本物のレーサーであり、あらゆる場所で最後の何分の一秒を追いかけている。チームにとって良い後押しになった」

    開発戦争で問われる“市場投入までの速さ”
    フェラーリは今季、表彰台争いには加わっているものの、まだ勝利を狙える位置には届いていない。バスールは、ここからの開発競争が非常に激しくなると見ている。

    「今季は、我々にはあらゆる場所に改善の余地があるというマインドセットを持つ必要がある」

    「正直、他のチームのことは分からない。しかし我々はアップグレードを投入する。昨年なら100分の数秒だったものが、今年は10分の数秒になる。私にとって比率は1対10だ」

    「だから、コース上の見た目以上に重要なのは、チームの開発能力、どこを改善できるかを理解する能力、他者がどこでより良い仕事をしているのか、なぜそうできているのかを理解する能力だ。その点で非常にオープンマインドであり、開発する能力を持つことだ」

    バスールは、シーズンを通じて一戦早くアップグレードを投入できることの価値も強調した。

    「2〜3コンマを持ち込むたびに、それをシーズン中に1レース早く先取りできるなら、それは非常に有益だ」

    「開発する能力を持つには、アイデアが必要であり、生産能力も必要だ。市場投入までの時間が鍵になる」

    フェラーリに今、不足していないものがあるとすれば、それはアイデアだ。かつての安全策を積み重ねる姿勢から、コンマ1秒を削るために境界線へ踏み込む姿勢へ。バスールがマラネロから追い出したものは、失敗への過度な恐れだった。

  • バルテリ・ボッタス F1マイアミGPで愛車盗難 FBI出動「逃走車に使用?」

    バルテリ・ボッタス F1マイアミGPで愛車盗難 FBI出動「逃走車に使用?」

    バルテリ・ボッタス(キャデラックF1)は、2026年F1マイアミGP週末に滞在していたAirbnbで愛車が盗難被害に遭い、その後FBIまで捜査に乗り出す異例の事態に発展していたことを明かした。

    盗まれたのはキャデラック・エスカレードで、車内にはパドックパスやVIP駐車許可証まで残されていたという。結果的に車両は翌日に発見されたが、ボッタスは「逃走用の車として使われたのではないか」と語っている。

    パドックパス入りの車が消失
    ボッタスは『What’s next?』ポッドキャストで、事件当時の状況を詳細に説明した。

    「金曜日はいつも通り帰宅して、車をAirbnbのドライブウェイに停めた。軽く夕食を食べて、早めに寝たんだ。車の鍵は家の中にあったし、車もロックしていた」

    しかし翌朝、友人から異変を知らされたという。

    「信じられなかったよ。外へ出てドアを開けたら、エスカレードが消えていた。鍵はまだ家のテーブルの上にあるのに見えるんだ。『どうやってAirbnbのドライブウェイから車が盗まれたんだ?』って感じだった」

    この日はスプリントと予選が行われる重要な土曜日だったこともあり、ボッタスは急遽別の移動手段を確保する必要に迫られた。

    「当然、サーキットに遅れそうになった。別の移動手段を探さないといけなかったからね。幸運にも別のエスカレードが送られてきて、それでサーキットへ向かった。でもその時になって『あ、パドックパスが車の中だ』って気づいた」

    「だから当然、パドックパスも持っていなかった。でも何とか解決したよ」

    “F1関係者になりすます”可能性も懸念
    番組内では、盗難犯がボッタス本人になりすましてパドックへ侵入できた可能性も冗談交じりに語られた。

    共同司会のポール・リプケが「その泥棒、ボッタスになりきって1日過ごせたんじゃないか」と話すと、ボッタスもそれを否定しなかった。

    「そうだね。VIP駐車場も使えたし、パドックにも歩いて入れた。サインインしてチームにも行けただろうね」

    「でも結局、彼らはF1レースには興味がなかったみたいだ。翌日には車が乗り捨てられた状態で見つかったから」

    FBIも捜査に参加 “逃走車両”説が浮上
    事件は単なる車両盗難に留まらず、最終的にはFBIまで捜査に加わる事態となった。

    ボッタスは「FBIも関与した。完全な捜査になった」と明かしている。

    車が発見された場所は“犯罪多発地域”だったといい、当局はF1関係者用パスが残されていたことを重く見たようだ。

    「警察とFBIが動いたのは、その理由もあった。VIP駐車パスもあったし、誰かがその車でサーキットへ行けた可能性があったからね」

    「でも彼らはF1には興味がなかったみたいだ。おそらく犯罪に使って、その後で乗り捨てたんだと思う。僕の中では“逃走用の車”だったんじゃないかと思っている」

    「車を失ったのは残念だけど、かなりクレイジーな出来事だった。人生でこんなことは初めてだよ」

    武装警備員まで配置された異常事態
    この事件を受け、ボッタス陣営は週末の残り期間、Airbnb前に武装警備員を常駐させる対応を取った。

    「武装して、防弾ベストも装備した完全装備の警備員だった」

    さらにボッタスは、盗難グループの手口にも驚きを隠さなかった。

    「かなり高度な技術が使われているはずだ。どうやって車に侵入して、しかも即座に追跡装置まで停止できるのか。本当に驚いたよ」

  • ウィリアムズF1 “開幕戦仕様”を第4戦で投入 クラッシュテスト失敗の代償

    ウィリアムズF1 “開幕戦仕様”を第4戦で投入 クラッシュテスト失敗の代償

    ウィリアムズF1は、2026年シーズン開幕前のクラッシュテスト失敗によって開発スケジュールが大きく狂い、本来は開幕戦オーストラリアGPに投入する予定だったアップグレードを、ようやくF1マイアミGPで実戦投入する事態となった。

    ジェームス・ボウルズ代表によると、シーズン開幕に間に合わせるため、当初計画していた仕様を断念し、重量面で妥協した“暫定仕様”のFW48を用意せざるを得なかったという。

    だが、その代償として性能開発は大幅に遅れ、現在は“アップグレード backlog(積み残し)”を抱えた状態にある。

    F1マイアミGP仕様は“本来の開幕戦パッケージ”だった
    ジェームス・ボウルズは『The Race』に対し、ウィリアムズが開幕前に直面した問題について説明した。

    「どんどん遅れ始めた時点で、率直に言って我々はまず“マシンを完成させる”必要があった。だから、この(マイアミの)アップデートは見送らざるを得なかった。これは本来、メルボルン用のアップデートだった」

    「なぜすぐ立て直せなかったのか、完全には理解しづらいかもしれない。でも、数週間単位で遅れ始めた時点で、物事は壊滅的に崩れていく」

    「そこからは、開発を立て直すための“研究期間”を作らなければならない。この直近5週間がまさにそれだった。十分な数量とスペアを揃えながら性能向上を進める必要があった」

    ボウルズは、もしこの仕様を開幕戦から投入できていれば、シーズン序盤の勢力図は大きく違っていた可能性があると認めた。

    「もしマイアミ仕様のマシンをメルボルンに投入できていたら、シーズン序盤はまったく違うものになっていただろう。依然として重量オーバーではあっただろうが、そこには確実にパフォーマンスがあった」

    「ただ現在は、届けなければならない性能パーツの backlog(積み残し)が存在している」

    ウィリアムズF1は“正しい方向”に向かっているのか
    F1マイアミGPでは、カルロス・サインツとアレクサンダー・アルボンがダブル入賞を達成。新パッケージは確かな前進を示した。

    ウィリアムズは今後も開発投入を続ける予定で、カナダGPで追加アップデート、さらにモナコGPでは“より大きなステップ”を投入する計画だという。

    「次戦カナダでも新パーツが入る。そしてモナコではもっと大きなステップになる」とボウルズは語った。

    「その後も、ほとんどの人が気づかないような細かなアップデートが続く。そして4戦ごとくらいに、目に見える大きな変更が入ることになる」

    ただしボウルズは、現時点のウィリアムズが目標地点には程遠いことも認めている。

    「我々は愚かではない。我々は望んでいる場所にはまったく届いていない。現時点ではアルピーヌがまだコンマ数秒先にいるし、中団争いは非常に接近している」

    「だが方向性は正しい。そして私が満足しているのは、これはマイアミ単発の成果ではないということだ。8月のサマーブレイク後まで続く広範囲な開発計画があり、それがパフォーマンスを引き上げていく」

    「我々はそれを実現できると信じている。スタート地点は残念だった。しかし今の我々は、かつてのウィリアムズではない。自力で這い上がり、前線に戻っていけるチームになっている」

    ウィリアムズ・レーシング

    カルロス・サインツ「本当の復活はシーズン終盤になる」
    カルロス・サインツも、マイアミを“再スタート”と位置づけている。

    「まだ大幅な軽量化余地が残っていることを考えれば、これはポジティブだと思う」

    「この数週間、チームは本当に大きな努力をしてきた。そして正しいことをすれば、結果も少しずつ良くなっていくことが示された」

    一方で、アルピーヌとの差は依然として大きいとも認めた。

    「でもアルピーヌとの差はまだ大きい。トップ勢との差なんて、言葉にできないほどだ。だからここを新たな基準点として、改善を続けていかなければならない」

    そしてサインツは、ウィリアムズの本格的な復活には時間が必要だと現実的に語った。

    「この立て直しを完了するには数か月必要になると思う。本当の意味でのターンアラウンドが見えるのは、シーズン終盤3分の1くらいになってからだろう」

    「でも少なくともアップグレードは機能した。マシン重量も少し軽くなった。ただ、まだやるべきことは残っている」

    「今後数戦でも追加パーツが入ってくる。だからポジティブな部分を維持しながら、ネガティブな部分の改善に集中していく必要がある」

  • ランス・ストロール F1離脱説を否定「このまま終われば悔いが残る」

    ランス・ストロール F1離脱説を否定「このまま終われば悔いが残る」

    ランス・ストロールは、2026年F1レギュレーションへの不満を隠さない一方で、自身のF1キャリアを長期的に続ける意向を明確にした。

    アストンマーティンは今季、ホンダ製パワーユニットの性能不足と初期の振動問題に苦しんでおり、ストロールとフェルナンド・アロンソは厳しい戦いを強いられている。

    それでもストロールは、現在の状況がF1から離れる理由にはならないと語った。

    予想されていた問題が現実になった2026年F1レギュレーション
    2026年から導入された新パワーユニットは、内燃エンジンと電気エネルギーの出力比率を50対50とする構造を採用している。だが、バッテリーへの依存度が高くなったことで、ドライバーからはレースの自然さや走行感覚への不満が相次いでいる。

    ストロールは今季、そのシステムに対する最も率直な批判者のひとりとなっている。来季には60対40への調整が予定されているものの、現行パワーユニット時代は今後も続く見通しであり、根本的な不満は残っている。

    「まるで予想できなかったことではない」とストロールは語った。

    「この1年半か、それくらいの間、誰もが言っていた。バッテリーがこうなって、バッテリーを支えるためにクルマからダウンフォースを削って、そういうすべてのことを考えると、良い方向には見えなかった」

    「今、僕たちが手にしているものは、予想していたものだ。今のところメルセデスよりもアストンマーティンにとっての方が苛立たしい状況だろうけど、それがF1だ。そういうものだ。良くなることを願っている」

    ランス・ストロール アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダF1

    不満を抱えながらもF1を離れるつもりはない
    ストロールの発言で注目すべきなのは、レギュレーションへの批判と、自身の将来に対する姿勢が切り離されている点だ。彼は現在のF1に強い不満を持ちながらも、それを理由にF1を去る考えは示していない。

    むしろ、厳しい状況に置かれているからこそ、このまま終えることには納得できないという意識がうかがえる。アストンマーティンが競争力を取り戻せないまま離脱すれば、ストロールにとっては未完のまま終わるキャリアになりかねない。

    その意味で「It would bother me」という言葉は、単なる継続宣言ではなく、現在の苦境に対する反発でもある。ストロールは2026年F1レギュレーションを受け入れているわけではないが、それでも自分のキャリアをこの状況に規定されたくないという姿勢を示している。

    アストンマーティンにとって問われるのは改善速度
    アストンマーティンにとって問題は、ストロールの意欲ではなく、彼とアロンソに競えるマシンを用意できるかどうかにある。

    ホンダ製パワーユニットは性能面で苦戦し、初期には振動問題も抱えた。シャシー側も十分な競争力を示せておらず、チームはパワーユニットと車体の両面で改善を迫られている。

    ストロールの発言は、F1のレギュレーションそのものへの批判であると同時に、アストンマーティンが置かれた現実の厳しさを映している。メルセデスよりもアストンマーティンの方が苛立たしい状況にあるという言葉は、同じレギュレーションの下でもチームごとの差が大きく出ていることを示している。

    レギュレーション変更によって状況が多少改善したとしても、アストンマーティンが上位争いに戻るには、ホンダとの連携強化とマシン全体の底上げが不可欠になる。

    ストロールはF1に残る意思を明確にした。しかし、その決意が前向きな物語になるか、苦境の長期化を示す言葉になるかは、アストンマーティンがこのレギュレーション時代でどれだけ早く反転できるかにかかっている。

  • ジョージ・ラッセル FIAのF1レギュレーション協議を高評価「声を聞いてくれた」

    ジョージ・ラッセル FIAのF1レギュレーション協議を高評価「声を聞いてくれた」

    ジョージ・ラッセルが、2026年F1レギュレーションを巡るFIA(国際自動車連盟)との協議について「これまでで最も協力的だった」と異例とも言える高評価を与えた。

    FIAは2026年F1パワーユニットレギュレーションに対する懸念を受け、4月を通じてドライバー、チーム、関係者を交えた会合を実施。バーレーンGPとサウジアラビアGPの中止によって生まれた空白期間も利用され、議論が本格化した。

    “ドライバー不在”だった2026年レギュレーション策定
    今回の議論で焦点となったのは、2026年F1マシンで問題視されていた極端な速度差だった。

    特に日本GPで発生したフランコ・コラピントとオリバー・ベアマンの場面は、電力回生やエネルギー配分の影響によって、接近速度が危険なレベルに達する可能性を示したケースとして関係者の間でも議論になっていた。

    GPDA(グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション)の理事を務めるラッセルは、もしドライバーが当初からレギュレーション策定に関与していれば、こうした問題は事前に予見できたと指摘する。

    「FIAと何人かのドライバーの間で本当に良い話し合いができたと思うし、彼らは懸念に耳を傾けてくれた」

    「この件に関して言えば、これまでで最も協力的だったと思う。それはポジティブなことだ」

    “閉鎖的なFIA”からの変化
    FIAとドライバー側の関係は近年、必ずしも良好とは言えなかった。

    特に2026年F1レギュレーション策定では、メーカーや技術側の議論が優先され、実際にマシンを走らせるドライバー側の意見が十分に反映されていないとの不満が以前から存在していた。

    そのため、ラッセルがここまで明確にFIAの姿勢を評価したこと自体が、現在の協議体制の変化を象徴している。

    「将来のレギュレーション策定でも、もっと我々を関与させたいという結論になった」

    「我々なら、実際に問題が起きる前に、いくつかの課題を予見できたかもしれない」

    今回マイアミGPから導入される修正では、過度なエネルギーハーベストによる速度差を抑制する方向へ調整が進められている。

    ラッセルも、その効果に一定の期待を示した。

    「主な目的は、フランコ・コラピントとオリバー・ベアマンの件で見られたような大きな接近速度をなくすことだった」

    「この新しいルールなら、あのインシデントは起きなかったと思う。それはポジティブなことだ」

    2026年F1レギュレーションは“完成形”ではない
    今回の動きは、2026年F1レギュレーションが依然として“調整段階”にあることも浮き彫りにしている。

    FIAはすでにマイアミGPでエネルギー運用ルールを一部修正しており、さらに2027年以降には内燃エンジン比率拡大や電動出力縮小など、より大規模な見直し案も議論されている。

    その中で重要になっているのが、“実際に運転する側”の視点だ。

    FIAがドライバーをレギュレーション議論に本格的に組み込もうとしている現在の流れは、2026年F1の混乱を受けた軌道修正とも言える。今後のレギュレーション議論では、これまで以上にGPDAの存在感が増していく可能性がありそうだ。

    Source: RacingNews365

  • ホンダF1 “約30億円救済”の実態 FIA新制度は「未来予算の前借り」

    ホンダF1 “約30億円救済”の実態 FIA新制度は「未来予算の前借り」

    ホンダが2026年F1パワーユニットで深刻な苦境に直面するなか、FIAが導入する“救済措置”の詳細が明らかになってきた。最大1900万ドル(約30億円)の追加支出枠は一見すると大型支援に見えるが、その実態は単純な優遇策ではない。

    制度の核心は、“未来の開発予算を前借りする”仕組みにある。

    今回の措置は、2026年F1レギュレーションに盛り込まれた「追加開発・アップグレード機会(ADUO)」制度に基づくものだ。これは、新規パワーユニットメーカーが競争力で大きく遅れた場合、一定の追加開発機会を与えるために導入された救済システムである。

    ホンダは最大級の支援対象になる可能性
    ADUOでは、基準となるメーカーから2%以上遅れていると判断された場合、追加アップグレードが認められる。

    2〜4%の遅れなら今季1回、翌年1回。4%以上なら今季2回、2027年にも2回の追加開発が可能となる。

    さらに、ベンチテスト時間も遅れ幅に応じて拡大される。

    最大230時間の追加ベンチテスト
    ベンチテスト時間は、性能差に応じて段階的に追加される仕組みとなっている。

    ■ 2〜4%遅れ:追加70時間
    ■ 4〜6%遅れ:追加110時間
    ■ 6〜8%遅れ:追加150時間

    従来は、8%以上遅れているメーカーに対する追加時間は190時間が上限だった。

    しかし今回の制度変更で、その上限が撤廃された。

    これにより、10%以上遅れているメーカーには最大230時間の追加ベンチテストが認められることになる。

    現時点でホンダは、この“最大区分”に該当する可能性があるとみられている。

    “約30億円救済”の内訳
    話題となっている1900万ドル(約30億円)の追加支出枠は、2つの制度で構成されている。

    まず1つ目が、コストキャップ上限の調整による追加支出余地だ。

    これまでの制度では、2〜4%遅れのメーカーに300万ドル、8%以上遅れのメーカーに800万ドルまで追加支出が認められていた。

    しかし今回の変更で、10%以上遅れているメーカーには最大1100万ドルまで拡大されることになった。

    そして、さらに注目されているのが、追加800万ドル分の“ローン型”支援制度である。

    実態は“未来予算の前借り”
    この800万ドルは、単純に与えられる救済金ではない。

    ルール上では「救済措置」とされているが、実際には将来のコストキャップ枠を前倒しで使う仕組みとなっている。

    たとえば2026年と2027年に追加で800万ドルを使った場合、その分は2028年以降の3年間で返済しなければならない。

    しかも返済は単年集中が認められておらず、3年間に分散する必要がある。

    各年には総額の20〜50%を割り当てなければならず、会計処理で一気に帳消しにするような抜け道も禁止されている。

    つまりホンダは、短期的に大規模投資を行えば、その代償として将来の開発予算が圧迫されることになる。

    ホンダ F1 本田技研工業

    前倒し重視か 将来重視か
    ルールでは、メーカー側がどれだけ前倒し支出を行うかを選択できる。

    たとえば、800万ドルを2026年と2027年に均等配分して使う方法もあれば、初年度に600万ドル、翌年に200万ドルという形で“前倒し重視”の投資を行うことも可能だ。

    ただし、その分だけ将来的な返済負担は重くなる。

    返済は3年間に分散しなければならず、1年で全額を返済することも認められていない。

    つまり、短期的な回復を優先すればするほど、後年の開発余力は削られていくことになる。

    FIAとライバル勢の“絶妙なバランス”
    今回の制度は、ホンダを一方的に優遇するものではない。

    ライバルメーカーは、ホンダがかつてマクラーレン時代の苦戦から立て直し、レッドブルとともにタイトル獲得へ到達した歴史を知っている。

    そのため、今回の制度設計では「短期回復のための支援」は認めつつ、「将来的な独走」にはつながらないよう制約が設けられた。

    ホンダにとっては、今すぐ開発を加速させて競争力回復を急ぐのか、それとも将来の開発余力を残しながら慎重に進めるのか、大きな戦略判断が迫られる。

    最初の重要な判断材料となるのは、次戦カナダGP後に予定されているFIAの性能評価だ。

    そこでホンダがどれほどの遅れと認定されるかによって、実際に利用できる救済措置の範囲が決まることになる。

  • オスカー・ピアストリ レッドブルF1移籍説に警鐘「今より弱いチームへ行くのか?」

    オスカー・ピアストリ レッドブルF1移籍説に警鐘「今より弱いチームへ行くのか?」

    オスカー・ピアストリの将来的な移籍をめぐり、レッドブル移籍説がF1パドックで再び注目を集めている。

    2026年シーズンのピアストリは、開幕から2戦連続DNSという不運に見舞われながらも、日本GPでは2位表彰台を獲得。マクラーレンF1の有力ドライバーとして存在感を示している。

    一方で、マックス・フェルスタッペンが2026年F1レギュレーションへの不満を繰り返し口にしていることから、レッドブルが後任候補としてピアストリに関心を寄せているとの見方が浮上している。

    “今より弱いチーム”への移籍に警鐘
    こうした状況について、元フェラーリのレースエンジニアであるロブ・スメドレーは、ピアストリがマクラーレンを離れることに慎重になるべきだと語った。

    「もし君がそのチームにいて、チームメイト相手に苦戦しているとする。私はフェラーリ時代を振り返って話しているんだ」とロブ・スメドレーは『High Performance Racing』ポッドキャストで語った。

    「そのときの選択肢は何だ? 実際にはワールドチャンピオンを獲得する可能性がない、今より弱いチームに移籍したほうがいいのか? ただ、そのチームでは自分のほうが優れたドライバーになれるかもしれない」

    「私はそういうケースを何度も見てきた。ドライバーがそういう選択をするのを何度も見てきた。でも、それがうまくいった例は見たことがない。ドライバー本人が幸せになったケースも見たことがない」

    スメドレーは、トップ争いが可能なチームを離れ、“絶対的エース”の立場を求めて移籍することの危険性を強調した形だ。

    レッドブルF1復活にも“不確定要素”
    さらに、元アルピーヌF1チーム代表のオトマー・サフナウアーも、レッドブル移籍には大きなリスクがあると指摘している。

    「そうだね。なぜなら、そこには2つの条件があるからだ」とサフナウアーは語った。

    「まず、自分が移籍先でナンバーワンドライバーになれること。そして、そのチーム自体がベストチームに上がっていかなければならない」

    「でも、その2つが同時に成立するケースはかなり珍しい」

    「特に、そのチームが3番手からトップに上がるというのは簡単じゃない。通常はメルセデスの時代が6〜7年続き、レッドブルの時代が4〜5年続き、フェラーリとミハエル・シューマッハの時代は10年近く続いた」

    「だから、その10年間にフェラーリでナンバー2だったドライバーが、『別の場所でナンバー1になりたい』と思って移籍したとしても、結局その移籍先はベストチームではなかったということになる」

    “マクラーレン残留”か“レッドブルのエース”か
    現在のピアストリにとって最大の選択肢は、最強マシンを持つマクラーレンで“対等なエース”として戦い続けるか、それともレッドブルで絶対的ナンバーワンになる道を選ぶかという点にある。

    前者はタイトル争いを継続できる可能性が高い一方で、チーム内競争は避けられない。後者はチームの中心になれる魅力があるが、レッドブルが再びF1最強チームへ返り咲ける保証はない。

    ピアストリにとって、キャリアを左右する重要な判断になる可能性がありそうだ。

  • F1 ドメニカリCEO アントネッリ過熱論に警鐘「レジェンドと比較すべきではない」

    F1 ドメニカリCEO アントネッリ過熱論に警鐘「レジェンドと比較すべきではない」

    F1 CEOのステファノ・ドメニカリが、2026年シーズンで躍進を続けるキミ・アントネッリへの期待を率直に語った。19歳のイタリア人ルーキーは開幕から鮮烈なパフォーマンスを披露しており、イタリア国内ではテニス界のスター、ヤニック・シナーになぞらえる声も高まっている。

    一方で、急激な期待の高まりに対しては慎重な姿勢も示した。ドメニカリは、過去のF1レジェンドとの安易な比較は本人にとっても不公平だと指摘しつつ、それでもアントネッリが特別な資質を持っていることは認めている。

    “過剰な期待”への警鐘
    ステファノ・ドメニカリは、イタリア人ジャーナリストのレオ・トゥッリーニとの対談の中で、アントネッリに向けられる熱狂について冷静な見解を示した。

    「キミを過去の偉大なドライバーたちと比較すべきではない」

    「それは彼に対して不公平だし、モータースポーツのレジェンドたちに対しても敬意を欠くことになる」

    「私はセナからシューマッハ、ライコネン、アロンソ、そしてハミルトンやフェルスタッペンに至るまで、彼ら全員を知っている」

    「彼らはそれぞれF1に消えることのない足跡を残した」

    2026年シーズンのF1では、新レギュレーション時代の主役候補としてアントネッリへの注目が急上昇している。メルセデス代表のトト・ヴォルフも先日、“期待の城”を築きすぎる危険性について言及していた。

    ドメニカリの発言は、その流れに同調するものだった。

    ドメニカリが感じる“特別な才能”
    その一方で、ドメニカリはアントネッリが持つ資質について高く評価した。

    「アントネッリについて印象的なのは、生まれ持ったスピードの感覚だけではない。ミスから学ぶ速さだ」

    「多くのイタリア人が彼をシナーと比較し、彼が呼び起こす感情に共感しているのも当然だと思う」

    さらに、F1 CEOという中立的立場を一瞬忘れるような場面もあった。

    「私の立場上、そんなことは言えない」

    そう笑ったあと、ドメニカリは本音を口にした。

    「でも言おう。もし彼がワールドチャンピオンになったら、私は本当にうれしいだろう」

    「同じ方言を話すし、彼は息子みたいなものだからね」

    イタリア国内では、フェラーリ以来となる“自国のスター候補”としてアントネッリへの期待が急激に高まっている。ドメニカリの言葉は、その熱狂を象徴するものでもあった。

    フェラーリへの複雑な思い
    ドメニカリは同時に、自身がかつて率いたフェラーリについても振り返った。

    「私がマラネロでチーム代表を務めていた時、2008年、2010年、2012年にドライバーズタイトルをわずかなポイント差で逃した」

    「もしあのタイトルを獲得していたら、私自身の物語も跳ね馬の歴史も変わっていただろうと、君は以前書いていたね。たぶんその通りかもしれない。でも、それは重要ではない」

    フェラーリF1は2026年シーズンでもタイトル争いに踏みとどまっているが、直近ではマクラーレンやレッドブルの勢いが目立っている。一方、メルセデスが選手権をリードしている状況だ。

    それでもドメニカリは、選手権争いはまだ終わっていないと強調した。

    「今のフェラーリに必要なのは、一貫性だと思う」

    「それに私は個人的に、この選手権はまだ開かれていると確信している。マクラーレンは戻ってきたし、フェルスタッペンもいる」

    「もしフェラーリが6月末までに1勝できれば、流れは変わるだろう。熱狂は力になるからだ」