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  • ウィリアムズF1に暗雲 アルボンがオーストリアGPを前に厳しい見通し

    ウィリアムズF1に暗雲 アルボンがオーストリアGPを前に厳しい見通し

    2026年シーズンの巻き返しを期待していたウィリアムズだが、その希望は急速にしぼみつつある。カルロス・サインツJr.が「設計を見直す必要がある」と危機感を示した直後、今度はアレクサンダー・アルボンがオーストリアGPを前に厳しい見通しを明かした。

    新レギュレーション導入によって中団争いへの復帰を目指していたウィリアムズだが、現実には苦戦が続いている。

    開幕から7戦を終えた時点でコンストラクターズランキングは8位。下位にはアウディ、キャデラック、アストンマーティンしかおらず、シーズン前の期待とは大きくかけ離れた状況となっている。

    高速コーナーが弱点 オーストリアでも苦戦予想
    バルセロナではアレクサンダー・アルボン、カルロス・サインツJr.ともに入賞圏に届かず、マシンの根本的な競争力不足が改めて浮き彫りとなった。

    来週のオーストリアGPについては、レッドブルリンクの特性がウィリアムズにとって追い打ちとなる可能性がある。

    「中団のライバルと比べると、高速コーナーではかなり遅れている」

    アルボンはそう語り、次のように続けた。

    「レッドブルリンクは第2セクターと第3セクターがほとんど高速コーナーだから、どう対応するか見ていかなければならない」

    「それにカルロスは予選でリアム・ローソンから1.5秒も遅れていた。僕たちにはやるべきことがたくさんある」

    モナコでの8位が今季最高成績という事実も、チームの苦戦を物語っている。サインツJr.も9位を3回記録しているものの、安定してトップ10争いに加わることはできていない。

    予選後に判明したメカニカルトラブル
    アルボンはまた、バルセロナで予選後にマシンのメカニカルトラブルが発覚していたことも明らかにした。

    「予選後にクルマに機械的な問題が見つかった。パルクフェルメの規定で部品交換はできなかったので、ガレージでは本来の状態に近づけるための応急処置しかできなかった」

    「何が起きているのか理解しなければならない。クルマの挙動がおかしいことは分かっているし、それを修正する必要がある」

    その影響は予選中から表れていたという。

    「予選で自分がどんなクルマに乗っているのか分からなかった理由が説明できる」

    「左コーナーと右コーナーで挙動が違い、次のコーナーでクルマがどう反応するのか予測できなかった」

    「原因が分かったことには少し安心している。でもオーストリアでは同じ問題が起きないことを願っている」

    アレクサンダー・アルボン ウィリアムズ・レーシング

    新世代F1マシン特有の課題も
    アルボンは今回の問題を単なる不運とは考えていない。

    2026年型マシンは完全新規則のもとで開発されており、パワーユニットだけでなく車体各部の信頼性にも多くの課題が残されているという。

    「こういうものだと思う。マシンは非常に新しいし、信頼性の問題はパワーユニットだけではないと分かってきている」

    「クルマの部品が本来意図した通りに機能しているか確認するプロセスを進めているところだ」

    「運が悪いとは思わない。ただ僕たちがもっと改善し、より良い仕事をしなければならないだけだ」

    深刻化するウィリアムズの危機感
    サインツJr.は前戦終了後に「設計図に戻るべきかもしれない」と発言し、マシンコンセプトそのものへの疑問を口にした。そして今回、アルボンも高速サーキットであるレッドブルリンクでの苦戦を予想した。

    シーズン前には中団上位進出が期待されていたウィリアムズだが、現在は表彰台や大型アップデートの成功を語る段階ではない。まずは競争力回復の兆しを見つけ出せるかどうかが、オーストリアGP最大の焦点となりそうだ。

    【関連】
    ・F1オーストリアGP テレビ放送時間・配信日程(フジテレビNEXT・FOD)

  • アウディF1 ADUO活用で先手 バルセロナGPで改良PUを実戦投入していた

    アウディF1 ADUO活用で先手 バルセロナGPで改良PUを実戦投入していた

    2026年F1シーズンで苦戦が続くアウディが、FIAの「追加開発・アップグレード機会(ADUO)」制度をいち早く活用し、バルセロナGPですでに改良版パワーユニット(PU)を投入していたことが明らかになった。

    カナダGP後に実施された初回ADUO評価で開発優遇措置の対象となったアウディだが、その直後のバルセロナGPで新仕様PUを投入していた事実はパドック関係者の間でもほとんど認識されておらず、ライバル勢にとっても意外な動きとなった。

    アウディが最速でADUO活用
    2026年から導入されたADUO制度は、性能面で後れを取るPUメーカーに追加開発の機会を与える救済メカニズムである。

    初回評価はカナダGP後に行われ、FIAは各メーカーの性能レベルを分析したうえで、モナコGP週末に結果を各PUサプライヤーへ通知した。

    その後、内燃エンジン(ICE)のベンチマークと認定されたレッドブル・フォードが評価プロセスに異議を唱えたことで、FIAは再検証を開始。しかし現時点では当初の評価結果は有効なままとなっている。

    そんななか、優遇措置の対象メーカーのひとつであるアウディは、評価結果の通知からわずか1戦後のバルセロナGPで改良版PUを実戦投入していた。

    新ICEとターボを投入
    カタルーニャ・サーキットで公開されたFIA提出書類には、ニコ・ヒュルケンベルグとガブリエル・ボルトレトの両マシンに新しいICEとターボチャージャーが搭載されたことが記載されていた。

    しかし、この変更は当時ほとんど注目されなかった。

    その後の調査で、このPUは単なる交換品ではなく、複数の改良が施された新仕様だったことが判明した。

    大規模な性能向上を狙ったものではなく、主な目的はドライバビリティ改善にあったとみられている。

    事前準備が進んでいたアウディ
    アウディの素早い対応は、インゴルシュタットとヒンウィルで進められていた開発計画がかなり前から準備されていたことを示している。

    改良版PUはFIAからの承認を待つ段階まで開発が進んでおり、ゴーサインが出るとすぐにバルセロナのパドックへ投入できる状態だったという。

    今回のアップグレードは広範な開発プログラムの第一段階に過ぎないとされ、アウディはシーズンを通じて継続的にPUの改良を進めていく見通しだ。

    ADUO競争で先手を取った意味
    今回の動きは、アウディが単に開発優遇措置を受け取るだけではなく、その制度を最大限活用する準備を事前に整えていたことを示している。

    初回ADUO評価ではアウディが大きな性能不足を抱えていると判断された一方で、他メーカーよりも早く改良版PUを投入できたことは、開発体制の機動力を印象づける結果となった。

    今後、ホンダやフェラーリなど同じく優遇措置の対象となったメーカーがどのタイミングでアップグレードを投入するのかにも注目が集まる。アウディはその競争でひと足先に動き出した格好だ。

  • ピエール・ガスリーのF1モナコGP表彰台問題 FIA国際控訴裁判所で審理へ

    ピエール・ガスリーのF1モナコGP表彰台問題 FIA国際控訴裁判所で審理へ

    ピエール・ガスリーのモナコGP表彰台復活を巡る論争が、新たな局面を迎えた。マクラーレンとレッドブルが異議を申し立てたことで、この問題はFIA国際控訴裁判所(ICA)で審理されることになった。

    今回の争点はガスリー個人の結果だけではない。誤ったペナルティが取り消された場合、レース中にペナルティを消化したドライバーとの公平性をどう確保するのかという、F1の競技運営そのものに関わる重要な問題として注目を集めている。

    なぜ問題になっているのか
    発端となったのはモナコGPで発生したピットレーン速度違反だった。

    当初、ガスリー、フランコ・コラピント、オスカー・ピアストリ、ジョージ・ラッセル、ルイス・ハミルトンら複数のドライバーにピットレーン速度超過のペナルティが科された。

    しかしレース後、この違反判定がモナコ特有のピット入口に設置された計測ループの不具合による誤判定だったことが判明した。

    ピアストリやハミルトン、ラッセルらはレース中にすでにペナルティを消化していた一方、ガスリーはチェッカーフラッグ後に5秒加算ペナルティ2件を受けて3位から7位へ降格していた。

    アルピーヌは再審査請求(Right of Review)を提出し、FIAスチュワードはスペインGP週末に両ペナルティを取り消した。その結果、ガスリーは3位へ復帰し、アイザック・ハジャーは4位へ降格。ピアストリも順位面で不利益を受けることになった。

    マクラーレンとレッドブルが反発する理由
    両チームの主張は「誤審の訂正そのもの」ではなく、「訂正の結果として生じた不公平」にある。

    ピアストリを擁するマクラーレンは、誤ったペナルティであっても指示に従って実際にタイムを失ったドライバーと、ペナルティを消化しなかったガスリーが同じ扱いにならない点を問題視している。

    マクラーレンは声明で、「規則に従った競技者が不利益を被る結果となり、競技の公平性と規則適用への信頼を損なう」と主張した。

    レッドブルも同様に、ハジャーが表彰台を失ったことに加え、この判断が将来的なペナルティ運用に悪影響を及ぼす可能性を懸念している。

    F1パドック内では「今後、ドライバーやチームがペナルティを消化せず、後から抗議する方が有利になるのではないか」という懸念も広がっている。

    メルセデスの再審査請求との違い
    メルセデスもジョージ・ラッセルのモナコGPでのペナルティ取り消しを模索したが、こちらは再審査請求という別の手続きだった。

    再審査請求では、当時のスチュワードに対して「重要かつ新たな証拠」を提示しなければならない。

    しかしメルセデスはFIAおよびF1との協議後、ラッセルのケースを実質的に覆すことは不可能と判断し、申請を取り下げた。

    一方、マクラーレンとレッドブルはスチュワードの判断そのものを不服として正式控訴しており、問題はより上位機関である国際控訴裁判所へ移っている。

    国際控訴裁判所で何が行われるのか
    FIA国際控訴裁判所(International Court of Appeal)はモータースポーツ界における最終的な上訴機関である。

    FIA総会で選出された36人の裁判官で構成され、今回の案件では少なくとも3人の裁判官が審理を担当する。

    裁判所は以下の権限を持つ。

    ■ スチュワード決定の支持
    ■ 決定内容の修正
    ■ ペナルティの軽減
    ■ ペナルティの取消し

    公開審理ではマクラーレンとレッドブルが主張を展開し、それに対してFIA側が反論する。

    必要に応じて証人や技術専門家の証言も求められる可能性がある。

    今後のスケジュールと焦点
    今回の争点はガスリーのモナコGP表彰台だけではない。

    ICAがスチュワード判断を支持した場合、今後も同様のケースでレース後の順位修正が認められる前例となる。

    逆にガスリーの表彰台復活が取り消されれば、誤審があった場合でもレース中にペナルティを受けた競技者との公平性を優先する考え方が強まる。

    つまり、この裁定は今後のF1におけるペナルティ制度や抗議手続きのあり方に直接影響を与える重要判例となる可能性が高い。

    現在は両チームが控訴理由書を提出済みとみられており、その後FIA側の答弁書提出期間を経て、公聴会は7月中に開催される見通しだ。

    その結果次第では、モナコGPの最終順位と選手権順位が再び変更される可能性も残されている。

  • F1オーストリアGP テレビ放送時間・配信日程(フジテレビNEXT・FOD)

    F1オーストリアGP テレビ放送時間・配信日程(フジテレビNEXT・FOD)

    2026年F1第8戦オーストリアGPのスケジュールとテレビ放送時間・配信日程。日本時間では6月26日(金)から走行がスタートし、予選は6月27日(土)、決勝は6月28日(日)に行われる。

    舞台となるのはオーストリア・シュピールベルクのレッドブルリンク。全長4.318kmのレイアウトはF1カレンダーの中でも比較的短く、3本の長いストレートと高低差のあるコーナーを組み合わせたコースとなっている。短いラップタイムの中でコンマ1秒を争うため、予選ではわずかなミスが順位に大きく影響する。

    2026年シーズン第8戦を迎えるF1は、前戦バルセロナ・カタルーニャGPでフェラーリ移籍後初優勝を飾ったルイス・ハミルトンに大きな注目が集まる。ランキング首位のキミ・アントネッリはスペインでリタイアを喫し、ハミルトンとの差は41ポイントまで縮小。ジョージ・ラッセルもタイトル争いに踏みとどまっており、選手権争いは新たな局面を迎えている。

    レッドブルリンクのルーツは1969年に開業したエステルライヒリンクにある。森の中を駆け抜ける超高速コースとして知られたが、安全面の課題から1987年を最後にF1開催は終了。その後、ヘルマン・ティルケによる大改修を経てA1リンクとして生まれ変わり、1997年にF1へ復帰した。さらにレッドブル創業者の故ディートリッヒ・マテシッツによる買収と再整備を経て、現在のレッドブルリンクとして2014年からF1開催が続いている。

    オーバーテイクポイントはターン3とターン4が中心で、DRSを活用した激しいバトルが期待される。一方でラップタイム差が小さいため、予選順位やピット戦略も勝敗を大きく左右する。標高約700mに位置することから空気密度が低く、パワーユニットやブレーキの冷却管理も重要なテーマとなる。

    現地の天気予報では週末を通して晴天が続く見込みで、決勝日の日曜日には最高気温31度前後まで上昇する予想となっている。ドライコンディションでの開催となれば、各チームの純粋なパフォーマンスが試される週末となりそうだ。

    2026年F1オーストリアGP スケジュール
    ■ 6月26日(金)
    フリー走行1:20:30~21:30(現地時間:13:30~14:30)
    フリー走行2:24:00~25:00(現地時間:17:00~18:00)

    ■ 6月27日(土)
    フリー走行3:19:30~20:30(現地時間:12:30~13:30)
    予選:23:00~24:00(現地時間:16:00~17:00)

    ■ 6月28日(日)
    決勝:22:00~(現地時間:15:00~)

    フジテレビNEXT 放送スケジュール(生放送)
    ■ 6月26日(金)
    フリー走行1:20:20~22:10
    フリー走行2:23:50~25:40

    ■ 6月27日(土)
    フリー走行3:19:20~21:10
    予選:22:50~27:00

    ■ 6月28日(日)
    決勝:21:20~27:00

    FOD 配信スケジュール
    FODでは2026年F1第8戦オーストリアGPをライブ配信する。さらにフリー走行1回目、フリー走行2回目、フリー走行3回目は無料配信の対象となっている。

    ■ 6月26日(金)
    フリー走行1:20:20~(無料配信)
    フリー走行2:23:50~(無料配信)

    ■ 6月27日(土)
    フリー走行3:19:20~(無料配信)
    予選:22:50~

    ■ 6月28日(日)
    決勝:21:20~

    サーキット情報
    2026年F1 オーストリアグランプリ
    FORMULA 1 LENOVO AUSTRIAN GRAND PRIX 2026
    サーキット名: レッドブルリンク
    コース全長: 4.318km
    周回数:71
    レースディスタンス:306.452 km
    ラップレコード:1分07秒924(オスカー・ピアストリ / 2025年)

  • ランド・ノリスがアントネッリを称賛 F1王者防衛苦戦も「見ていて楽しい」

    ランド・ノリスがアントネッリを称賛 F1王者防衛苦戦も「見ていて楽しい」

    2025年F1ワールドチャンピオンのランド・ノリスが、2026年シーズンを席巻しているキミ・アントネッリへの率直な思いを明かした。自身はタイトル防衛に苦しむ一方で、19歳の若きメルセデスドライバーに大きな敬意を抱いているという。

    アントネッリは開幕から6戦で5連勝を記録し、ドライバーズランキング首位を独走。そんな圧倒的な活躍を続けるライバルについて、ノリスは「見ていて楽しい」と語り、その人柄と実力を高く評価した。

    アントネッリ独走でノリスは苦戦
    2026年シーズン開幕から6戦を終えた時点で、アンドレア・キミ・アントネッリはドライバーズランキング首位を独走している。

    モナコGPで今季5連勝を達成したアントネッリは156ポイントを獲得。ランキング2位のルイス・ハミルトンに66ポイント差をつけており、チームメイトのジョージ・ラッセルも68ポイント差まで後退している。

    一方、前年王者のランド・ノリスは58ポイントでランキング6位。アントネッリとの差は98ポイントに達している。

    ノリス自身も2025年シーズンには苦しいタイトル争いを経験している。第15戦オランダGP終了時点ではチームメイトのオスカー・ピアストリに34ポイント差をつけられていたが、その後6戦連続で上回り、最終的にマックス・フェルスタッペンを2ポイント差で下して初タイトルを獲得した。

    「批判する部分が見当たらない」
    スペイン紙『Mundo Deportivo』のインタビューでノリスは、アントネッリの活躍について次のように語った。

    「子供の頃から知っていたわけではないけど、とても礼儀正しい人に見える。とてもいい人だ。僕にとっては、それが一番大事なことだ」

    「彼には大きな敬意を抱いている。まだ本当に若いし、19歳で世界選手権を争っているんだ。信じられないことだ」

    「まだF1で2年目なのに、とても強力なチームメイトと戦いながら毎週のように勝っている。正直、彼を批判できる部分はほとんどない」

    「実質的に完璧な仕事をしている。もちろん、自分が同じ立場にいないことを考えると辛い部分もある。でも、こういう光景を見るのは楽しいんだ」

    若き王者候補への敬意
    ノリスは、アントネッリの人柄とパフォーマンスの両方を高く評価している。

    「良い人が素晴らしい結果を出しているのを見るのは気持ちがいい。特に彼の年齢ならなおさらだ。本当に尊敬している」

    「これほど素晴らしい仕事をしている人を見るのは楽しい。なぜなら、そういう結果を出すのに何が必要なのか僕自身が分かっているからだ」

    「だから、あれほど見事にやっている姿を見ると、ただ脱帽して敬意を示すしかない」

    さらにノリスは、タイトル争いについても公平な見方を示した。

    「ジョージが勝ったらうれしい。イギリス人だし、親しい友人だからね」

    「キミが勝ってもうれしい。正直なところ、チャンピオンになった人なら誰でも祝福する。おそらく、その人が最も勝つに値したということだからだ」

    マクラーレンを襲う信頼性問題
    ノリスのタイトル防衛苦戦の背景には、マクラーレンの深刻な信頼性問題がある。

    2026年の新レギュレーション導入後、マクラーレンは開幕から数々のトラブルに見舞われてきた。

    第2戦中国GPではメルセデス製パワーユニットのバッテリー問題により、ノリスとピアストリの両者がスタートできなかった。さらにノリスはカナダGPでギアボックストラブルによってリタイアし、モナコGPでもエンジントラブルでリタイアを喫している。

    今季ここまでの表彰台は、第4戦マイアミGPでの2位のみ。アントネッリがアンダーカットで逆転優勝を飾ったレースだった。

  • マクラーレンF1 信頼性改善へオペレーション強化「基準を引き上げた」

    マクラーレンF1 信頼性改善へオペレーション強化「基準を引き上げた」

    マクラーレンのアンドレア・ステラ代表は、バルセロナ・カタルーニャGPで信頼性面の問題なく週末を終えられたことについて、チームのオペレーション基準を引き上げた成果だと語った。

    今季のマクラーレンは、メルセデス製パワーユニット関連のトラブルなどにより、ランド・ノリスを中心にフリー走行で走行時間を失うケースが続いていた。しかしスペインでは大きな問題が発生せず、安定した週末を過ごすことができた。

    信頼性向上へオペレーションを見直し
    ステラ代表は、今回の結果を前向きに評価しながらも、信頼性の真価はシーズン全体で判断すべきだと強調した。

    「ようやく信頼性の観点から見て、比較的落ち着いたクリーンな週末になった」

    「もちろん、それまでの数戦では決勝だけでなくプラクティスにも影響する問題があったことを忘れてはいけない。この点については改善が見られた」

    一方で、1レースだけで結論を出すつもりはないという。

    「信頼性については単一のレースで判断したくない。シーズン全体を振り返って、例外が数回あったと言える状態にしたい」

    「ただ、僕たちは問題があった状況から立て直している最中だ。だから1戦ずつ、1イベントずつ積み重ねていく必要がある」

    「スペインで問題が発生しなかったのは良かった。以前のレースで経験した問題を活用しながら、状況をリセットし、オペレーションの基準や注意力のレベルを確実に引き上げた」

    性能向上が依然として最優先課題
    2026年は新レギュレーション導入によって各チームの開発競争が激化しており、純粋なパフォーマンスだけでなく信頼性も重要な勝負の要素となっている。

    ステラ代表は、トラブルを防ぐこと自体が目的ではなく、本来の目標はマシン性能を高めることだと説明した。

    「これはマクラーレンだけでなく、サプライヤーやHPP(メルセデス・ハイパフォーマンス・パワートレインズ)との協力体制も含めた取り組みだ。こうした基準を維持しなければならない」

    アンドレア・ステラ(マクラーレン)

    目標はパフォーマンスの追求
    マクラーレンは今季、たびたび信頼性の問題によって開発作業やセットアッププログラムに影響を受けてきた。

    そのため、ステラ代表が今回特に重視したのは「トラブルがなかった」という結果そのものではなく、チームが本来取り組むべき性能開発に集中できる環境を取り戻しつつあることだ。

    「目標は非常に明確だ。僕たちはパフォーマンスだけを考えたい。そして、そのパフォーマンスという領域にも、まだ改善しなければならない部分がかなり残っている」

    バルセロナ・カタルーニャGPは、マクラーレンにとって単なるトラブルのない週末ではなかった。シーズン序盤に経験した数々の問題から学び、オペレーションの基準を引き上げられたことを示す週末だった。今後はその成果を土台として、MCL40のさらなる性能向上に全力を注ぐことになる。

  • レッドブルF1に迫る“ポスト・フェルスタッペン問題” ハジャーの発言が示した現実

    レッドブルF1に迫る“ポスト・フェルスタッペン問題” ハジャーの発言が示した現実

    アイザック・ハジャーがマックス・フェルスタッペンについて語った率直な評価は、4度のF1ワールドチャンピオンの凄さを改めて浮き彫りにした。

    しかし、その発言は単なる称賛にとどまらない。フェルスタッペンの将来に不透明感が漂う中、レッドブル・レーシングが抱える“後継者問題”も同時に映し出している。

    ハジャーが明かしたフェルスタッペンの異次元の完成度
    2026年シーズンからレッドブル・レーシングに昇格したアイザック・ハジャーは、開幕7戦で34ポイントを獲得。2025年に角田裕毅が22戦で記録した30ポイントをすでに上回り、チームの期待に応えている。

    それでもハジャーは、チームメイトであるフェルスタッペンとの差を強く感じているようだ。

    「彼より速いコーナーが1つでもあるなら、それだけで特別なことだ」

    「これまで組んだチームメイトには必ず弱点があった。週末を通して自分の方が明らかに速いコーナーがどこかにあった。でもマックスは違う」

    「彼は信じられないほど安定していて、そのレベルも非常に高い。本当に印象的だ」

    この言葉は、フェルスタッペンが単発の速さだけでなく、あらゆる状況で高いパフォーマンスを維持していることを示している。

    予選以上に大きい決勝での差
    ハジャーは今季ここまで堅実な活躍を見せているが、フェルスタッペンとの差は依然として小さくない。

    グランプリでハジャーがフェルスタッペンより上位でフィニッシュしたのは、中国GPとモナコGPの2回のみ。しかし、いずれもフェルスタッペンがリタイアしたレースだった。

    さらに両者がそろって完走したレースでは、ハジャーは平均53.692秒遅れでチェッカーを受けている。

    カナダGPではペナルティが影響したものの、前戦バルセロナ・カタルーニャGPでも67.5秒差をつけられており、予選で見せるスピードに比べて決勝ペースではまだ大きな開きがある。

    フェルスタッペンの将来を巡る不透明感
    こうした差が重要になるのは、フェルスタッペンの去就が依然として注目を集めているためだ。

    フェルスタッペンは2028年までレッドブルと契約を結んでいるが、契約には解除条項が含まれているとみられている。現在ドライバーズランキング7位に位置していることもあり、移籍の可能性を巡る憶測は絶えない。

    また、マネージャーのレイモンド・フェルミューレンは、2027年に向けた方針について近いうちに決断が下される見通しを示している。

    フェルスタッペンが残留するのか、それとも新天地を求めるのか。レッドブルはその結論を待つ状況にある。

    レッドブルが求めるのは次代のリーダー
    ハジャーのルーキーシーズンは十分に評価に値する。

    しかし、レッドブルが本当に求めているのは、フェルスタッペンの凄さを証明する存在ではない。

    チームが必要としているのは、フェルスタッペンとの差を縮め、将来的にチームを率いることができるドライバーだ。

    現時点でハジャーは有望な若手であることを証明している一方、フェルスタッペン不在となった場合にチームのエースを担える存在であることまでは示せていない。

    ハジャーの発言はフェルスタッペンの圧倒的な実力を改めて印象付けた。同時に、それはレッドブルがいまだにフェルスタッペンへの依存から脱却できていない現実を浮き彫りにしたと言えるだろう。

  • F1が2030年ネットゼロ達成へ前進 カーボンフットプリントを35%削減

    F1が2030年ネットゼロ達成へ前進 カーボンフットプリントを35%削減

    F1は、2018年比でカーボンフットプリントを35%削減したことを発表し、2030年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにする「ネットゼロ目標」の達成に向けて順調に進んでいることを明らかにした。

    2025年シーズン終了時点のデータでは、2024年比でも排出量を12%削減しており、持続可能性プログラム開始以来、約8万トンのCO2換算排出量を削減したという。F1は24戦・19か国という史上最大規模のカレンダーを開催しながらも環境負荷低減を進めている。

    物流改革とSAF導入が大幅削減を実現
    F1の排出量は、10チーム時代の2018年から大きく変化している。現在は11チームに加え、世界各地で開催されるレース運営、テレビ中継、物流ネットワーク、数千トン規模の機材輸送などが環境負荷の主要要因となっている。

    今回の削減で最も大きな成果を上げたのは物流分野だった。F1は持続可能な航空燃料(SAF)の活用拡大や輸送手段の見直しを進めており、物流関連排出量は2018年比で29%削減された。

    また、チームのファクトリーや関連施設での再生可能エネルギー活用も進み、施設由来の排出量は64%減少。移動に伴う排出量も27%削減された。

    2025年には航空チャーター便向けSAF投資額を前年の2倍に拡大し、関連排出量を約40%削減。さらに持続可能な海運燃料への初投資も実施した。

    レース数増加でも排出量削減を継続
    注目すべきは、F1がレース数を増やしながら排出量削減を実現している点だ。

    2018年の21戦から2025年には24戦へ拡大したが、イベント運営に伴う排出量も6%削減された。現在では陸上輸送、航空輸送、海上輸送のすべてで低炭素ソリューションが導入されている。

    F1は今後、航空輸送への依存度をさらに下げる方針を示している。海上輸送や地域物流ハブの活用を拡大し、2030年までに現在航空輸送されている中継機材などの半数以上を航空便から完全に移行させる計画だ。

    2030年ネットゼロ実現への課題
    今回の35%削減は、F1が掲げる2030年ネットゼロ達成に向けた重要なマイルストーンとなる。

    一方で、残る65%の削減は容易ではない。世界各地を転戦するスポーツの性質上、物流や移動に伴う排出量は依然として大きな割合を占めているためだ。

    それでも、F1は2026年から100%持続可能燃料を使用する新世代パワーユニットの導入を予定しており、競技面と環境対策を両立させながら脱炭素化を進めている。

    ステファノ・ドメニカリCEOは今回の成果について次のように語った。

    「私たちはスポーツを成長させ、新たなファン層へリーチし続けながらも、環境負荷を着実に削減している」

  • フェラーリF1 メルセデス追撃へ方針転換か 小型ターボ放棄を検討

    フェラーリF1 メルセデス追撃へ方針転換か 小型ターボ放棄を検討

    フェラーリが、2026年型パワーユニット「SF-26」の象徴だった小型ターボチャージャーを放棄する可能性が浮上した。メルセデスとの出力差を縮めるため、より大型のターボへの変更を検討しているという。

    フェラーリは、FIAのADUO(追加開発・アップグレード機会)制度によって認められた2回の開発トークンを活用し、シーズン後半までにメルセデスとの「出力同等化(パワーパリティ)」を実現したい考えだ。

    フェラーリはオーストリアGPで最初のPUアップグレード投入へ
    フェラーリは2026年レギュレーションへの対応で、メルセデスほど優れたエンジンを開発できなかったことを認識している。

    FIAはADUO制度の評価で、フェラーリ、アウディF1、ホンダの内燃エンジン(ICE)がベンチマークより4〜10%劣っていると判断。それぞれ2回の開発トークンを認めた。一方、メルセデスは約2%差と評価され、1回のアップグレードが許可されている。

    ただし、ベンチマークとされたのはレッドブル・フォードのICEであり、レッドブルは「実際にはメルセデスの方が優れている」としてFIAの判断に異議を申し立てている。

    フェラーリはすでに最初のアップグレード計画を進めており、次戦オーストリアGPで改良版パワーユニットを投入する見通しだ。この仕様は高温条件への対応力向上も目的としている。

    第2弾アップグレードはザントフォールトまたはモンツァか
    『The Race』によると、フェラーリは第2弾アップグレードの準備も並行して進めている。

    最初の改良はオーストリアGPで投入される予定だが、2回目のアップデートは夏休み明け最初のオランダGP、あるいは母国イタリアGPでの投入が有力視されている。

    フェラーリはモンツァに向けて、メルセデスと同等の出力を実現した状態でホームレースを迎えることを目標としている。

    小型ターボという武器を捨てる可能性
    その目標達成のため、フェラーリは今季の特徴だった小型ターボを放棄する可能性まで検討しているという。

    2026年レギュレーションではMGU-Hが廃止されたため、多くのメーカーがターボレスポンスや出力特性の最適化に苦戦した。

    フェラーリはライバルよりも約10mm小さいターボを採用することで、プレシーズンテストから優れた発進加速を披露。MGU-H廃止による影響を最小限に抑え、スタート性能で優位に立っていた。

    しかしシーズン開幕後、ライバル勢が改善を進めたことでその優位性は薄れつつある。

    今年5月時点では、フェラーリはシーズンを通して小型ターボを維持する方針と報じられていた。しかし現在は方針転換の可能性が浮上している。

    大型ターボを採用することで追加出力を得られると考えられており、小型設計による損失は最大7馬力に達するとされる。

    メルセデスとの差は約30馬力か
    報道によると、フェラーリの2026年型パワーユニットは現状でメルセデスに対し約30馬力劣っているとされる。

    しかし、オーストリアGPで投入予定の最初のアップグレードだけでも約20馬力分の改善が期待されており、さらに第2弾アップデートと大型ターボ導入が実現すれば、その差をほぼ解消できる可能性がある。

    フェラーリはルイス・ハミルトンのバルセロナ・カタルーニャGP優勝によって勢いを取り戻したが、タイトル争いへ本格的に加わるためには、依然としてパワーユニット性能の向上が不可欠だ。

    今後のADUO開発が、2026年勢力図を左右する重要な要素となりそうだ。

  • アストンマーティンF1 ジャック・クロフォードをオーストリアGPのFP1に起用

    アストンマーティンF1 ジャック・クロフォードをオーストリアGPのFP1に起用

    アストンマーティンは、育成ドライバー兼リザーブドライバーを務めるジャック・クロフォードが、2026年F1オーストリアGPのフリー走行1回目(FP1)でランス・ストロールに代わってAMR26をドライブすると発表した。

    これはクロフォードにとってアストンマーティンで4回目のFP1出走となり、2026年シーズンでは2回目の機会となる。また、FIAが義務付けるルーキードライバー起用枠4回のうち2回目にあたる。

    バルセロナでのタイヤテストを経て再びF1マシンへ
    クロフォードは今週、バルセロナで実施されたピレリのタイヤテストに参加したばかりだ。今回のオーストリアGPでは、その経験を生かして再び実戦の週末に臨む。

    レッドブルリンクはクロフォードにとって馴染み深いサーキットであり、FIA F2およびFIA F3時代にはともに勝利を記録している。また、2024年6月には同コースでアストンマーティンのAMR22によるテストも経験している。

    それから2年が経過した現在、クロフォードはチームのドライバー育成プログラムの中核を担う存在となり、F1マシンでの走行距離は3800km以上に達している。これは現役F1ドライバー以外の若手としては非常に豊富な経験量だ。

    クロフォード「チームに有益なフィードバックを提供したい」
    クロフォードは今回のFP1出走について次のように語った。

    「レースウイーク中に再びAMR26をドライブする機会を得られて本当に嬉しいです。オーストリアはよく知っているサーキットですし、アストンマーティンF1マシンで初めてテストを行ってから約2年後に、再びレッドブルリンクへ戻れることは特別なことです」

    「今シーズンはシミュレーターで多くの時間を過ごしてチームをサポートしてきましたし、最近はバルセロナでタイヤテストも行いました。その積み重ねを実際のコースで生かせるのを楽しみにしています」

    「F1マシンに乗る機会はどれも貴重です。チームに有益なフィードバックを提供し、このセッションを最大限に活用することに集中したいと思います」

    クラック「成長を評価する重要な機会」
    トラックサイド責任者のマイク・クラックは、クロフォードの継続的な貢献を高く評価している。

    「ジャックはサードドライバーとして重要な役割を果たし続けている。今回のFP1セッションも、その成長過程における価値あるステップだ」

    「彼はシーズンを通してシミュレータープログラムに深く関わってきた。また最近のバルセロナでのピレリタイヤテストでも有意義な走行を行った」

    「オーストリアでは、レースウイークという実戦環境の中で彼の成長を評価するとともに、チームにとって有益なデータを収集する機会となる」

    アストンマーティンの育成計画における重要な一歩
    現在20歳のクロフォードは、F2でタイトル争いを続けながらアストンマーティンの育成プログラムにも参加している。今回のFP1出走は単なるルーキー枠消化ではなく、将来的なF1昇格を見据えた評価の場という意味合いも強い。

    アストンマーティンは2026年からホンダとのワークス体制を開始したが、シーズン序盤は苦戦が続いている。そんな中で、若手ドライバーの育成と評価を進めることはチームの長期的な将来戦略においても重要なテーマとなっている。