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  • リアム・ローソンは安泰ではない?レッドブルF1育成のツォロフが昇格候補に浮上

    リアム・ローソンは安泰ではない?レッドブルF1育成のツォロフが昇格候補に浮上

    リアム・ローソンは2026年シーズン序盤に好成績を残しているものの、2027年以降のシートが保証されているわけではないようだ。レッドブル育成の有望株ニコラ・ツォロフがF1昇格に近づいており、レーシングブルズのシート争いが再び激化する可能性が報じられている。

    soymotor.comによると、ローソンは来季の契約獲得に向けて「プレッシャーの下にある」とされており、特にチームメイトのアービッド・リンドブラッドとの直接対決が重要な評価基準になるという。

    ローソンの評価は上昇も安泰ではない
    レッドブルは2026年に育成ドライバーの配置を再編し、アイザック・ハジャーをレッドブル・レーシングへ昇格させる一方、レーシングブルズにはローソンとルーキーのアービッド・リンドブラッドを起用した。

    ローソンは2025年序盤にレッドブル・レーシングから降格を経験しながらも、シーズン後半に評価を回復。角田裕毅との競争を制して2026年のシートを維持した。

    今季ここまでローソンは安定したパフォーマンスを見せている。レーシングブルズ代表のアラン・パーメインは、予選でのミスを「減らしつつある」と評価しており、2025年に課題だった一貫性にも改善が見られる。

    開幕5戦終了時点では16ポイントを獲得。レッドブル陣営全体では43ポイントのマックス・フェルスタッペンに次ぐ成績で、ハジャーの14ポイント、リンドブラッドの5ポイントを上回っている。

    リンドブラッドとの比較が今後の鍵
    しかし、こうした数字にもかかわらず将来が安泰とは言えない。

    報道によれば、ローソンは2027年の契約を勝ち取るためにリンドブラッドを明確に上回る必要があるという。リンドブラッドはF1ルーキーながら高い評価を受けており、今後シーズンが進む中でローソンを上回る結果を残せば、レッドブル首脳陣の見方が変わる可能性もある。

    1997年F1王者ジャック・ヴィルヌーヴも、すでにリンドブラッドがローソンにプレッシャーを与えていると指摘している。カナダGPスプリントではリンドブラッドが8位入賞を果たした一方、ローソンは11位に終わった。

    ツォロフが2027年昇格候補に急浮上
    さらにローソンにとって脅威となるのが、レッドブル育成のニコラ・ツォロフだ。

    19歳のブルガリア人ドライバーは2026年がF2初のフル参戦シーズンながら、開幕3ラウンド終了時点でランキング3位につけている。

    ツォロフは2025年終盤のアブダビでF2デビューを果たし、スプリントレースで初表彰台を獲得。2026年にはオーストラリアでフィーチャーレース初優勝、マイアミではスプリントレース優勝を記録するなど急速に評価を高めている。

    同メディアは、ツォロフがすでにF1昇格の扉を叩いている存在であり、2027年にもレーシングブルズのシートを得る可能性があると報じている。

    そのためローソンにとって2026年シーズンは、単にポイントを獲得するだけではなく、チームメイトのリンドブラッドを継続的に上回り、自身の価値を証明し続けなければならない重要な一年となりそうだ。

  • メルセデスF1 連続DNFの原因特定 バッテリー問題に新モジュール投入へ

    メルセデスF1 連続DNFの原因特定 バッテリー問題に新モジュール投入へ

    メルセデスF1が今季相次いで発生したリタイアの原因を特定した。ジョージ・ラッセルとキミ・アントネッリを襲った痛恨のDNFは、いずれもパワーユニットのバッテリーシステムに起因する問題だったことが明らかになった。

    カナダGPでは首位を走行していたラッセルがリタイアを喫し、前戦バルセロナ・カタルーニャGPでは2番手を走行していたアントネッリも同様に戦列を離脱した。タイトル争いを続けるメルセデスにとって、大量ポイントを失う大きな痛手となっていた。

    チームのテクニカルディレクターを務めるジェームズ・アリソンは、チーム公式ポッドキャスト『Nu Silver Arrows Radio Show』で、問題の原因を突き止めたことを明かした。

    共通する原因はバッテリーシステム
    メルセデスは今季、ワークスチームだけでなくカスタマーチームでも複数の信頼性トラブルに見舞われている。しかしアリソンによれば、それらはすべてバッテリーの同じ領域に起因しているという。

    「熱心にF1を見ている人なら、今季ここまでメルセデス製パワーユニットを搭載した数台が同様の問題で止まっていることに気付いているだろう」

    「すべてがまったく同じ故障ではないが、広い意味ではバッテリーの同じ部分から発生している」

    アリソンはリスクの大半を把握しており、改良版コンポーネントの投入を進めていると説明した。

    「リスクのある領域の大部分は理解できていると思う」

    「僕たちが『モジュール』と呼んでいるバッテリーの新しい仕様をシーズン中に段階的に投入できれば、メルセデス勢全体の状況は改善するはずだ」

    「もちろん僕たちにとって非常に重要なことだ。こうしたDNFは本当に痛い」

    この問題はメルセデスだけではなく、カスタマーチームであるマクラーレンでも今季たびたび発生している電気系統トラブルとの関連が指摘されている。

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    なぜテストを重ねても故障は起きるのか
    F1チームは膨大なシミュレーションとベンチテストを行っているが、それでもレース環境で初めて露呈する弱点は存在するとアリソンは説明する。

    「故障は起こり得るものだと受け入れなければならない」

    「その故障がテストやベンチ上で発生し、チャンピオンシップポイントを争う実戦で起きないよう最大限努力している」

    「だが現実には常にうまくいくわけではない。マシンがリタイアしたなら、それは僕たちのプロセスが失敗したということだ」

    アリソンによれば、問題が発覚した直後は原因が完全に判明していなくても、まずは機器への負荷を下げる保守的な運用を行うという。

    「こうした故障が起きた場合、原因が完全に解明される前の段階では、チームは少し慎重な方向へ戻る傾向がある」

    「問題を抱えている機器に余裕を持たせるため、少し負荷を下げて運用するんだ」

    その一方で、別のエンジニアリングチームが根本原因を解析し、再発しない設計へ改良を進める。

    「まずは脆弱な部分に楽をさせる応急処置を行う。その後で本当の治療法を開発する」

    「原因を突き止め、設計から問題を取り除き、十分な耐久性を持つ解決策を実現するんだ」

    オーストリアGP以降が試金石
    メルセデスは問題の原因を把握し、対策の方向性も明確になったとしている。しかし改良型バッテリーモジュールが実戦で十分な信頼性を示すまでは慎重な運用が続く見通しだ。

    次の5週間で4レースが予定されており、まずはオーストリアGPから過密日程が始まる。コンストラクターズ選手権とドライバーズ選手権の両方を争うメルセデスにとって、速さだけでなく信頼性の回復が今後の最大の課題となりそうだ。

  • 小松礼雄代表「オペレーション面で十分ではなかった」 ハースF1失速の原因究明へ

    小松礼雄代表「オペレーション面で十分ではなかった」 ハースF1失速の原因究明へ

    ハースF1チームの小松礼雄代表は、バルセロナ・カタルーニャGPでの不振について、マシン性能だけでなくオペレーション面にも問題があったと認め、「オペレーション面で十分な仕事ができなかった」と厳しく自己評価した。

    シーズン序盤に中団争いで存在感を示したハースF1だが、大型アップグレード投入後は勢いを失いつつある。バルセロナではオリバー・ベアマンがリタイア、エステバン・オコンも13位に終わり、ライバルのアルピーヌやレーシングブルズに後れを取る結果となった。

    小松礼雄代表が厳しく自己分析
    開幕当初のハースF1は、オリバー・ベアマンの活躍もあって中団グループの有力チームとして評価されていた。しかし初の大規模アップグレード投入後は競争力が低下し、その原因究明が急務となっている。

    モナコやモントリオールのような特殊なサーキットを経て迎えたバルセロナ・カタルーニャGPは、アップグレードの効果を評価する重要な週末だった。しかし期待した成果は得られなかった。

    レース後、小松礼雄代表は率直に現状を振り返った。

    「今週末はマシンの速さが十分ではありませんでしたし、オペレーション面でも十分な仕事ができませんでした」

    「オリーがハードタイヤで走っていたスティントを見るとペース自体は悪くありませんでした。しかし今週末は初日から本来あるべきレベルで仕事ができていませんでした。その影響が今日まで続いてしまいました」

    「レース中のコミュニケーションも十分ではありませんでした。もちろんマシンはもっと速くしなければなりませんが、現状でもポテンシャルを最大限引き出せていません。チームとして自分たち自身を見つめ直し、すぐに改善する必要があります」

    予選での苦戦が決勝にも影響
    ハースF1の問題は決勝ペースだけではない。予選での一発の速さも大きな課題となっている。

    バルセロナではオコンがQ1敗退の17番手、ベアマンも15番手に終わった。ベアマンは中国GPでQ3進出を果たしたものの、その後はQ1敗退2回、Q2敗退3回と苦戦が続いている。

    一方のオコンは今季まだ一度もQ3進出を果たしておらず、アップグレード投入後の直近3戦では3戦連続で17番手スタートとなった。

    予選順位の低さが決勝での戦略の幅を狭める要因にもなっている。

    小松礼雄 ハースF1チーム

    オコン「セットアップを間違えた」
    オコンはタイヤマネジメントに苦しみ、予定外の3ストップ戦略を余儀なくされた。

    「とても難しいレースだった。タイヤを最後まで持たせることができなかった」

    「リアタイヤを維持できず、毎スティント終盤には完全に使い切ってしまっていた。そのため3回ピットストップを行うことになった」

    「終盤はまったくペースがなかった。本当に厳しかった」

    さらに問題の根源としてセットアップを挙げた。

    「FP2から今日までセットアップを間違えていたと思う。もっと深く分析する必要がある。オーストリアでは改善できることを期待している」

    ベアマンは信頼性トラブルでリタイア
    ベアマンもまた厳しい週末を過ごした。

    モナコでは1周目の接触でリタイアしたが、バルセロナでは終盤まで走行を続けていた。しかしレース終盤にマシントラブルが発生し、チームはマシンをピットへ呼び戻してリタイアを決断した。

    「厳しいレースだったが、ある程度は予想していた」

    「むしろ本来いるべき位置より前で戦えていたと思う。良いペースもあった」

    「残り数周の時点で13番手を走っていた。前の2台がリタイアしたので11位まで上がれたはずだったが、マシンに問題が発生してリタイアすることになった」

    「やるべきことは多い。厳しい週末だったので、チーム全員で原因を分析し、次戦までに改善したい」

    失速の原因解明が急務
    ハースは現在コンストラクターズランキング7位につけているものの、シーズン序盤に見せた競争力は薄れつつある。

    小松礼雄が指摘したように、課題はマシン性能だけではない。セットアップの方向性、レース運営、チーム内コミュニケーションなど複数の要素が絡み合っている可能性がある。

    アップグレード投入後にパフォーマンスが後退している現状を考えれば、オーストリアGPまでに問題の本質を見極められるかが、今後の中団争いを左右する重要なポイントとなりそうだ。

  • ハミルトンが歴代最長記録を更新 F1初優勝から最後の優勝までの期間ランキング

    ハミルトンが歴代最長記録を更新 F1初優勝から最後の優勝までの期間ランキング

    ルイス・ハミルトンは2026年F1第7戦バルセロナ・カタルーニャGPでフェラーリ移籍後初優勝を達成し、自身が保持する「初優勝から最後の優勝までの期間」のF1最長記録をさらに更新した。

    2007年のカナダGPで初優勝を飾ったハミルトンは、今回の勝利によって勝利期間を19年4日まで伸ばした。これは歴代2位のキミ・ライコネンを約3年半上回る圧倒的な記録となっている。

    20年にわたり勝利を重ねるハミルトン
    ハミルトンは2007年にマクラーレンでF1デビューを果たし、第6戦カナダGPで早くも初優勝を記録した。その後、マクラーレンで21勝、メルセデスで84勝を挙げ、2025年から加入したフェラーリでも勝利を手にした。

    今回のバルセロナ・カタルーニャGPでの優勝は通算106勝目。初優勝から19年以上にわたり勝利を積み重ねてきたことになる。

    2位はキミ・ライコネンで、2003年マレーシアGPから2018年アメリカGPまで15年6か月28日。F1を離れてラリーに参戦した2年間を挟みながらも長期間にわたりトップレベルを維持した。

    3位にはミハエル・シューマッハが入る。1992年ベルギーGPで初優勝を挙げ、2006年中国GPで91勝目となる最後の優勝を記録。14年1か月1日にわたって勝利を重ね続けた。

    王者たちが並ぶ歴代ランキング
    ランキング上位には4度のワールドチャンピオンであるアラン・プロスト、3度の王者ニキ・ラウダとネルソン・ピケ、4連覇を達成したセバスチャン・ベッテルら歴代の名ドライバーが名を連ねている。

    また、ゲルハルト・ベルガーやリカルド・パトレーゼのように、長いキャリアの中で複数チームを渡り歩きながら勝利を重ねたドライバーも上位にランクインしている。

    F1歴代 初優勝から最後の優勝までの期間ランキング

    1位 ルイス・ハミルトン:19年4日
    (2007年カナダGP〜2026年バルセロナ・カタルーニャGP)

    2位 キミ・ライコネン:15年6か月28日
    (2003年マレーシアGP〜2018年アメリカGP)

    3位 ミハエル・シューマッハ:14年1か月1日
    (1992年ベルギーGP〜2006年中国GP)

    4位 アラン・プロスト:12年20日
    (1981年フランスGP〜1993年ドイツGP)

    5位 ニキ・ラウダ:11年3か月28日
    (1974年スペインGP〜1985年オランダGP)

    6位 ネルソン・ピケ:11年2か月3日
    (1980年アメリカ西GP〜1991年カナダGP)

    7位 セバスチャン・ベッテル:11年8日
    (2008年イタリアGP〜2019年シンガポールGP)

    8位 ジャック・ブラバム:10年9か月25日
    (1959年モナコGP〜1970年南アフリカGP)

    9位 ゲルハルト・ベルガー:10年9か月15日
    (1986年メキシコGP〜1997年ドイツGP)

    10位 リカルド・パトレーゼ:10年5か月2日
    (1982年モナコGP〜1992年日本GP)

    破られる可能性はあるのか
    ハミルトンは現在41歳となったが、今回の優勝で依然としてトップレベルの競争力を持つことを証明した。記録は現在も更新中であり、今後さらに勝利を重ねれば20年の大台も視野に入る。

    現役ドライバーで最も近い位置にいるのは2008年初優勝のマックス・フェルスタッペンだが、現時点での勝利期間は約18年には遠く及ばない。ハミルトンの記録は、しばらく破られることのない歴代最高記録として残りそうだ。

    【関連】
    ・ヴィルヌーヴがルクレールに苦言「ハミルトンはフェラーリF1を自分のものにした」

  • アストンマーティンF1 アロンソ後任候補にペレス浮上 ニューウェイも高評価

    アストンマーティンF1 アロンソ後任候補にペレス浮上 ニューウェイも高評価

    アストンマーティンF1が、2026年限りで契約満了を迎えるフェルナンド・アロンソの後任候補としてセルジオ・ペレスを検討していると報じられた。背景には、アロンソにアルピーヌ復帰説が浮上していることがあり、チームは将来に向けた準備を進めているようだ。

    RacingNews365によると、レッドブル時代にペレスと仕事をしたエイドリアン・ニューウェイが、その技術的な知見や開発能力を高く評価していることも、アストンマーティンが関心を寄せる理由の一つとされている。

    アロンソ去就不透明で後任探しを開始
    アストンマーティンは2026年シーズンも苦戦が続いており、フェルナンド・アロンソの将来に不透明感が漂っている。

    最近のパドックでは、アロンソが2027年に古巣アルピーヌへ復帰する可能性が取り沙汰されており、その噂は徐々に勢いを増している。アロンソは今季末で契約満了を迎えるため、アストンマーティンも万一の事態に備えて代役候補の選定を進めているとみられる。

    その有力候補として名前が挙がっているのが、現在キャデラックで戦うセルジオ・ペレスだ。

    ペレスの経験と開発能力を評価
    ペレスは2026年シーズン、チームメイトのバルテリ・ボッタスを上回るパフォーマンスを見せており、その走りが複数のチームの注目を集めているという。

    アストンマーティンは、アロンソが離脱した場合には知名度と実績を兼ね備えたドライバーを求めており、F1で6勝を挙げたペレスはその条件に合致する。

    また、レッドブル時代にペレスと仕事をしたエイドリアン・ニューウェイは、彼の技術的理解力やマシン開発への貢献度を高く評価しているとされる。特に開発ドライバーとしての能力は、2026年型マシンの競争力不足に苦しむアストンマーティンにとって魅力的な要素となる。

    キャデラックとの契約を解除するために相応の報酬が必要になったとしても、アストンマーティンは大きな障害とは考えていないようだ。

    セルジオ・ペレス アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    ウィリアムズやアルピーヌも関心
    ただし、ペレス獲得競争は激化する可能性がある。

    ウィリアムズもペレスに関心を示しているとされ、アレクサンダー・アルボンやカルロス・サインツJr.がより有力なチームからオファーを受けた場合の代役候補として注目しているという。

    さらに、もしアロンソがアストンマーティン残留を決断した場合には、アルピーヌもペレス獲得に動く可能性がある。アルピーヌは新たなタイトルパートナー契約を控えており、スポンサー面でもペレスの商業的価値を高く評価していると伝えられている。

    2027年ドライバー市場の焦点に
    2027年のドライバー市場では、マックス・フェルスタッペンの去就が依然として最大の注目材料となっている。

    フェルスタッペンがレッドブルを離れ、メルセデスへ移籍するような事態になれば、ジョージ・ラッセルの将来にも影響が及ぶ可能性がある。アルピーヌはラッセルやアルボンにも関心を示しているとされており、アロンソ、ペレス、サインツJr.、アルボンらを巻き込んだ大規模な移籍連鎖へ発展する可能性もある。

    現時点ではペレス本人はキャデラックでのプロジェクトに集中する姿勢を維持している。しかし、アロンソの決断次第では、2027年の移籍市場で最も注目される存在のひとりになるかもしれない。

    【関連】
    ・アロンソはアストンマーティンF1の現状に「舞台裏では怒り狂っている」

  • メルセデスF1のADUO巡り出力偽装疑惑 シュタイナー「トトならやりかねない」

    メルセデスF1のADUO巡り出力偽装疑惑 シュタイナー「トトならやりかねない」

    2026年のF1で圧倒的な強さを見せているメルセデスだが、元ハースF1代表のギュンター・シュタイナーは、パワーユニット性能の評価を巡るADUO(性能調整措置)制度において、メルセデスが意図的に実力を隠している可能性があるとの見方を示した。

    レッドブルがFIAの分析結果に異議を唱える中、シュタイナーは「もし誰かが制度を利用するなら、それはトト・ヴォルフだろう」と語り、メルセデスが出力を意図的に抑えている可能性を指摘した。

    シュタイナー「出力を下げるのは簡単」
    2026年シーズンはここまで7戦中6勝を挙げるなどメルセデスが主導権を握っている。しかしFIAのベンチマーク評価では、レッドブル・フォードのパワーユニットが最も優れていると判断され、メルセデスはADUOの適用対象となった。

    これに対してレッドブルは異議を申し立て、FIAにさらなるデータ検証を求めている。

    ポッドキャスト『The Red Flags Podcast』でこの件について問われたシュタイナーは、メルセデスが意図的に出力を抑えている可能性があるとの見解を示した。

    「あり得る話だ。バルセロナを見てもそう思う」

    「こういうことをやる人がいるとすれば、それはトトだろう。彼は非常に頭がいいからね」

    シュタイナーによれば、FIAはトルクセンサーを用いてドライブシャフトや出力軸のデータを測定し、各メーカーのパワーユニット性能を比較しているという。

    「レッドブルはFIAに対してデータの継続的な確認を求めている。トルクセンサーによってどれだけ馬力が出ているかを測定しているんだ」

    「しかしメルセデスは、許される範囲でできるだけ遅く見せようとしているかもしれない」

    「優位性を維持できるなら、なぜそうしない? もし本当にパワーがあるなら、出力を下げるのは簡単だからね」

    『信頼性のため』と言えば説明できる
    シュタイナーはさらに、出力を抑える行為自体は規則違反ではないと指摘した。

    「パワーを減らすことは禁止されていない」

    「『信頼性のために出力を下げた』と言えば説明はつく」

    「だから、もし余裕があるなら出力を落とすのは難しいことではない」

    もっとも、シュタイナーは具体的な証拠を示したわけではなく、あくまで制度上の可能性として語っている。

    ヴォルフは政治的介入を否定
    一方、メルセデスF1代表のトト・ヴォルフは、バルセロナ・カタルーニャGPの週末にこの論争について質問されると、FIAの分析結果は純粋にデータに基づくものだと強調した。

    「ニコラス・トンバジスに聞けば分かると思うが、これはFIAが収集し測定したデータに基づいている」

    「政治的な背景もなければ、誰かへの便宜もない」

    「トルクセンサーから得られたデータを分析した結果が、あの判断だったということだ」

    さらにヴォルフは、評価は固定されたものではなく今後も定期的に見直されると説明した。

    「これは凍結された状態ではない。数レースごとに再評価が行われ、その都度判断されることになる」

    ADUO論争は今後も続く可能性
    今回の論争の背景には、メルセデスがシャシーと車体パッケージで圧倒的な強さを発揮している一方で、FIAの分析ではレッドブル・フォード製パワーユニットが最も高性能と評価されたというギャップがある。

    レッドブルは引き続き検証を求めており、今後予定される再評価で結果が変わるかどうかが注目される。シュタイナーの発言は憶測の域を出ないものの、ADUO制度を巡る議論に新たな火種を投じた形だ。

  • アロンソはアストンマーティンF1の現状に「舞台裏では怒り狂っている」

    アロンソはアストンマーティンF1の現状に「舞台裏では怒り狂っている」

    フェルナンド・アロンソに、2027年にアルピーヌへ復帰する可能性が浮上している。アストンマーティンF1は当初、アロンソがチームで現役生活を終えると考えていたが、2026年シーズンの深刻な低迷によって状況が変わりつつあるようだ。

    表向きには冷静な姿勢を保っているアロンソだが、舞台裏ではチームの現状に強い不満を抱いているとされる。パドックでは、その苛立ちが将来の決断に影響を与える可能性があるとの見方が広がっている。

    アストンマーティンF1の苦境がアロンソの将来に影響
    フェルナンド・アロンソは2022年夏、当時所属していたアルピーヌを離れ、セバスチャン・ベッテルの後任としてアストンマーティンへ移籍した。

    ローレンス・ストロールは、アロンソを中心にタイトル争いができるチームを築くため莫大な投資を実施。エイドリアン・ニューウェイの招聘やホンダとのワークス契約締結など、大規模なプロジェクトを進めてきた。

    しかし、2026年の新規則導入によって飛躍を期待していたアストンマーティンは大きく苦戦。開幕から7戦を終えた時点で、チーム唯一のポイントはモナコGPでアロンソが獲得した1点のみとなっている。

    そのため、パドックではアロンソの去就を巡る憶測が急速に広がっている。

    「舞台裏では本当に怒り狂っている状態」との報道
    バルセロナ・カタルーニャGP週末には、アロンソのアルピーヌ復帰説が急浮上した。

    『Motorsport-Magazin』のクリスティアン・メナートによると、アストンマーティン内部ではアロンソが引退後もチームに残り、アンバサダー的な役割を担うと考えられていたという。

    しかし実際には、アロンソは現在の状況に強い不満を抱いているとされる。

    報道によれば、アロンソは「舞台裏では本当に怒り狂っている状態」であり、ファクトリー内では「決して冷静ではない」という。

    もっとも、アロンソは公の場でチームを批判するつもりはなく、マシンの問題点について事実を述べるにとどめている。

    ただし、こうした水面下での不満が、アルピーヌへの移籍を後押しする可能性があるとみられている。アルピーヌのエグゼクティブアドバイザーであるフラビオ・ブリアトーレは現在もアロンソのマネジメントに関与しているとされ、両者の関係は非常に深い。

    フェルナンド・アロンソ アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    2027年に向けて4つのシナリオ
    スペイン紙『SPORT』によると、現在パドックではアロンソの将来について主に4つのシナリオが語られている。

    1つ目は現役引退だ。アロンソは以前からル・マン24時間レースやダカールラリーへの再挑戦に関心を示しており、F1から離れる可能性も完全には否定されていない。

    2つ目はアストンマーティン残留。苦戦が続いているとはいえ、ホンダとの共同プロジェクトやニューウェイ体制の本格始動を見届けたいと考える可能性もある。

    3つ目が現在もっとも注目を集めているアルピーヌ復帰案だ。2005年と2006年にルノーでワールドチャンピオンを獲得したアロンソにとって、エンストンへの帰還は4度目の在籍となる。

    そして4つ目として、マクラーレン移籍説も浮上している。オスカー・ピアストリがレッドブルへ移籍した場合の後任候補として名前が取り沙汰されているが、現時点では実現性は不透明だ。

    夏休み後に決断か
    アロンソ自身は、将来について夏休み明けに判断を下す意向とされている。

    アストンマーティンは大型アップグレードやホンダの改良版パワーユニット投入による巻き返しを目指しているが、その成果がアロンソの決断を左右する重要な材料になる可能性が高い。

    現時点では残留、移籍、引退のいずれも排除できない状況だが、少なくともアストンマーティンが想定していた「アロンソはこのままチームでキャリアを終える」というシナリオは揺らぎ始めている。

    【関連】
    ・アストンマーティンF1にBBC記者が厳しい見方「大型アップデートでも中団下位」

  • カルロス・サインツJr.の大胆なF1構想「全ドライバーが全マシンに乗る」

    カルロス・サインツJr.の大胆なF1構想「全ドライバーが全マシンに乗る」

    カルロス・サインツJr.が、これまで公の場で語ったことがないという独自のF1改革案を明かした。

    ウィリアムズF1でチーム再建の中心を担うサインツJr.は、全ドライバーがシーズン中に全チームのマシンを平等にドライブするという大胆なアイデアを披露。真のドライバーズ選手権とコンストラクターズ選手権を両立できると持論を展開した。

    「全員が全マシンに乗る」理想のF1構想
    スペインGPの週末に『Mundo Deportivo』の独占インタビューに応じたカルロス・サインツJr.は、理想のF1について問われると、これまで語ったことのないという構想を明かした。

    「少しクレイジーなアイデアがある。たぶん、これまでメディアで話したことはないと思う」

    そう切り出したサインツJr.は、ドライバーとチームを切り離した新たな選手権の形を提案した。

    「絶対に実現しないだろうけど、僕はずっと、メーカーとドライバーを分離したF1を考えていたんだ」

    「例えば20戦あるシーズンなら、各ドライバーが全チームのマシンで2レースずつ戦う。ドライバーはチームに所属するのではなく、F1が契約する存在になる」

    「そうなれば、僕はウィリアムズで2レース、メルセデスで2レース、フェラーリで2レースという形で走ることになる」

    「全ドライバーがまったく同じ条件でタイトルを争える。そうすれば、本当の意味でのドライバーズ選手権になる」

    さらに、コンストラクターズ選手権についても独自の考えを示した。

    「ドライバーが各メーカーのために獲得したポイントを集計すれば、メーカー選手権も成立する」

    「そうすることで、ドライバーとメーカーを完全に切り離せる。本当のドライバー選手権と、本当のメーカー選手権の両方が実現するんだ」

    現代F1のエネルギーマネジメントに苦言
    2026年レギュレーションについてもサインツJr.は率直な見解を示した。

    現在のF1では電力回生とエネルギーマネジメントの重要性が大幅に高まっているが、その対応に多くの時間が費やされているという。

    「バッテリーを探し続けるスパイラルに入り込むと、本当におかしくなりそうになる」

    「だから僕はできるだけ自然に運転することにした。その上で必要な部分だけ変えるようにしている」

    シミュレーター作業でも従来との違いが顕著だ。

    「1月や2月は特にそうだった。エンジンや新レギュレーションに対する不確実性が大きかったからね」

    「今ではシミュレーターで8時間作業するとしたら、以前は8時間すべてをセットアップ作業に使っていた。でも今は6時間がセットアップ、残り2時間はエネルギーマネジメントに費やしている」

    カルロス・サインツJr. ウィリアムズ・レーシング

    「F1は正しい場所と正しいタイミング」
    12年間のF1キャリアを通じて、タイトル争いができるマシンに恵まれなかったことについても質問を受けたサインツJr.は、F1の現実を冷静に受け止めている。

    「F1を理解している人なら、それがこのスポーツだと分かっている」

    「正しい場所に、正しいタイミングでいることが重要なんだ」

    「そして残りのキャリアでは、その年に与えられたマシンでベストを尽くすしかない」

    「結局のところ、獲得できるタイトルや勝利数は、マシンが許してくれた範囲でもある」

    そのため、ドライバー評価についても独自の考えを示した。

    「ドライバーは何回チャンピオンになったか、何勝したかだけで判断されるべきではない」

    「どんなマシンを与えられ、その中で何を成し遂げたのかで評価されるべきだと思う」

    ウィリアムズでの成功を信じる
    一方で、ウィリアムズの将来については楽観的な見方を崩していない。

    チーム代表ジェームズ・ボウルズは2028年の優勝争いを目標に掲げているが、サインツJr.もそれは現実的な目標だと認めた。

    「2028年という目標は現実的だと思う」

    「ただ、今年は予想以上に苦戦しているので、数カ月から1年ほど遅れる可能性はあるかもしれない」

    それでも、より早い成功を望んでいる。

    「僕自身、あとどれくらい待てるのかを考えている」

    「できるだけ早く再び勝ちたい」

    「だからジェームズが2028年と言っていても、僕はそれより早く実現できるようチームをプッシュし続けるつもりだ」

  • ランド・ノリスが語るラッセルの課題「F1タイトル争いは精神面との戦い」

    ランド・ノリスが語るラッセルの課題「F1タイトル争いは精神面との戦い」

    2025年のF1世界王者ランド・ノリスは、メルセデスF1のジョージ・ラッセルがアンドレア・キミ・アントネッリとのタイトル争いで直面している最大の課題は、マシンの速さだけではなく精神面にあるとの見解を示した。

    開幕から7戦を終えた時点で、アントネッリは5勝を挙げてランキング首位を快走。ラッセルに対して50ポイントのリードを築いており、経験豊富なチームメイトに大きなプレッシャーを与えている。

    ノリス自身も経験したタイトル争いの重圧
    ノリスは昨年、自身のタイトル獲得シーズンを振り返りながら、シーズン途中で考え方を変えたことが転機になったと説明した。

    「確かに違いを生んだと思う。だけど考え方は人それぞれだ。僕はいつも自分自身に大きなプレッシャーをかけるタイプだった」

    「ジョージが自分にプレッシャーをかけるタイプなのか、それともそうではないのかは分からない。今どんな精神状態にいるのかも正確には分からない」

    ノリスによれば、自身は昨年、自信を失った状態から『もう失うものはない』という心境へ切り替えたことで流れを変えることができたという。

    しかし、ラッセルの状況は異なると見ている。

    「ジョージはもともとかなり自信のあるタイプだった」

    「僕は昨年、自信のない状態から『もう失うものはない』という考え方になった。でも彼は自信を持っていた状態から、その自信を少し失い始めているのかもしれない」

    ランド・ノリス(マクラーレン)

    アントネッリの存在がプレッシャーを増幅
    ノリスは、ラッセルが直面しているのはタイトル争いそのものだけではなく、予想を上回るパフォーマンスを見せるチームメイトとの戦いでもあると指摘した。

    「タイトル争いの候補だと言われるようになると、考えなければならないことがたくさん出てくる」

    「しかも彼には信じられないほど素晴らしい仕事をしているチームメイトがいる。正直、パドックの多くの人が予想していた以上のパフォーマンスだと思う」

    ノリスは、アントネッリがほとんどミスを犯さず結果を積み重ねていることが、ラッセルへのプレッシャーをさらに強めていると説明した。

    「非常に優秀なチームメイトからプレッシャーを受けているし、その相手は信じられないほど高いレベルで彼に挑み続けている。しかもほとんどミスをしない」

    「その一方で、自分自身からも最大限のパフォーマンスを引き出さなければならないんだ」

    正解はドライバーごとに異なる
    ノリスは、タイトル争いにおける精神面のマネジメントに万能な解決策は存在しないと強調した。

    「すべてのドライバーは自分なりのやり方を見つけなければならない。一つの方法が全員に当てはまるわけではない」

    「そういう状況で何をすべきかを見極めるのは本当に難しい。もっと自分にプレッシャーをかけるべきなのか、それとも全く気にしないようにするべきなのか」

    アントネッリが圧倒的な勢いでタイトル争いをリードする中、ラッセルにはマシンのパフォーマンスだけでなく精神面での立て直しも求められている。ノリスは自身の経験を踏まえながらも、タイトル争いを制するための答えはドライバーごとに異なると語り、その難しさを改めて強調した。

  • アウディF1 ADUOアップデート投入か デモ走行で憶測広がる

    アウディF1 ADUOアップデート投入か デモ走行で憶測広がる

    アウディF1がドイツ・ノイブルクの開発拠点で実施したデモ走行が、ADUO(性能均衡措置)によるパワーユニットアップデートの事前確認だったのではないかとの憶測を呼んでいる。

    チームは水曜日、従業員向けイベントの一環として2026年型マシン「R26」を走行させた。ステアリングを握ったのはガブリエル・ボルトレトで、走行距離は規則で定められた上限である15kmに制限されていた。

    オーストリアGP投入説が浮上
    今回の走行についてアウディは公式な目的を明らかにしていない。しかしスペインメディア『SoyMotor』は、アウディがADUOによるパワーユニットアップデートを次戦オーストリアGPで投入する予定だと報じている。

    そのため、フリー走行開始まで約1週間というタイミングで行われた今回のデモランは、新仕様パワーユニットの最終確認だった可能性があるとの見方が広がっている。

    また、ノイブルクはアウディのパワーユニット開発拠点でもあり、開発に携わった従業員に改良版ユニットを披露する意味合いもあったとみられている。

    パワー不足はチームの課題
    こうした憶測に説得力を与えているのが、ボルトレト自身によるパワーユニットへの評価だ。

    ボルトレトはシャシーについて高く評価する一方で、現在の最大の弱点はエンジン性能にあると認めている。

    「僕たちのマシンは非常にバランスが良い」

    「でも単純にパワーが足りないんだ」

    「GPSデータを見れば、その差は非常にはっきり分かる」

    アウディは車体性能では一定の競争力を見せているものの、ストレートスピードではライバル勢に後れを取っているとみられている。


    デモランはシステム確認が主目的
    F1のデモランはフィルミングデーよりもさらに制約が厳しく、走行距離は15kmまでに制限される。

    その主な目的は、パワーユニットや制御システムを含む車両全体が正常に機能するかを確認することにある。

    一方でフィルミングデーは最大200kmまで走行可能で、アップデートの検証や基本的なデータ収集にも利用できる。

    アウディは今季すでに2回のフィルミングデーを消化しており、1回目は1月のバルセロナ、2回目はプレシーズンテスト前のバーレーンで実施された。そのため今回はデモランという形で走行を行ったとみられている。

    ADUOによる巻き返しなるか
    2026年から導入されたADUOは、新パワーユニット規則の下で競争力が不足しているメーカーに追加開発の機会を与える制度だ。

    アウディは現在、その対象メーカーの一つとされており、性能向上に向けたアップデートを進めることが認められている。

    現時点で今回のデモ走行とADUOアップデートとの直接的な関係は明らかになっていない。しかし、パワー不足がチームの課題として認識されていることを踏まえれば、オーストリアGPでの改良投入に注目が集まるのは自然な流れと言えそうだ。