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  • ホンダF1渡辺社長 ニューウェイの批判にも「率直な対話」で関係修復

    ホンダF1渡辺社長 ニューウェイの批判にも「率直な対話」で関係修復

    2026年シーズン序盤、アストンマーティンの苦戦を巡ってホンダのパワーユニット開発に厳しい批判を向けたエイドリアン・ニューウェイ。その発言はホンダとアストンマーティンの新たな提携関係に亀裂を生じさせる可能性すら指摘された。

    しかし、HRC(ホンダ・レーシング)の渡辺康治社長は対立を深めるのではなく、率直な対話を重ねることで関係修復を進めてきた。現在では両者の協力体制は強化されつつあり、ホンダは苦境からの巻き返しを目指している。

    ニューウェイの厳しい批判が波紋
    オーストラリアGPでニューウェイは、ホンダ製パワーユニットが引き起こす振動によってドライバーの安全性が脅かされていると指摘した。また、ホンダがプロジェクトの実情や開発状況について十分な情報を共有していなかったとも主張した。

    こうした発言は、2015年にマクラーレンとの提携が破綻へ向かった際を思い起こさせるものだった。

    当時のアストンマーティンはパワーユニットだけでなく、車重超過や空力性能不足、ギアボックスの問題など複数の課題を抱えていたが、ニューウェイの発言によってホンダに批判が集中する状況となった。

    渡辺社長が選んだ対立ではなく対話
    それでもホンダは反論による応酬を避け、自らの問題を認めながら改善に取り組む姿勢を示した。

    渡辺康治社長はニューウェイとの関係について次のように語っている。

    「エイドリアンとの社内での会話は非常に率直でオープンなものです」

    「もちろん、彼が外部メディアに対して語った内容には一定の影響がありました。しかし重要なのは、問題を解決するためにお互いが正直かつ率直に話し合えるかどうかです」

    さらに渡辺社長は、その姿勢をアストンマーティン全体との関係構築にも貫いてきたと説明する。

    「私たちはアストンマーティンに対しても同じ姿勢を取りました。その結果、問題を一つひとつ解決していくことができました」

    「理想的な関係が最初から築かれていたわけではありません。時間も経験も必要でした」

    「ホンダとアストンマーティンの関係は日々強くなっています。私は非常に満足していますが、そこに至るまでには時間が必要でした。以前のパートナーとは仕事の進め方も異なります」

    渡辺康治(ホンダ・レーシング)

    レッドブル時代とは全く異なる環境
    渡辺社長は、ホンダがレッドブルとの黄金時代から現在の苦境に陥った背景についても説明した。

    「レギュレーションは大きく変わりました。そして今回の規則は非常に難しいものです」

    「私たちにとって全てが新しい挑戦でしたし、レッドブル時代とは状況が大きく異なっていました。新たなパートナーとゼロから関係を築くことは大きなチャレンジでした」

    2026年に導入された新規則は内燃機関と電動システムのバランスが大きく変化しており、各メーカーとも開発に苦戦している。ホンダも例外ではなかった。

    F1撤退が残した大きな空白
    さらにホンダは一度F1撤退を決断したことで、開発体制そのものを縮小していた。

    渡辺社長は当時の状況を振り返る。

    「2022年3月末にエンジニアをホンダ本体へ戻し、2023年4月にF1復帰を発表しました。その間、F1活動はほぼ停止状態でした」

    「もちろんレッドブルへの供給は続けていましたが、担当エンジニアの数は非常に限られていました」

    復帰決定後は技術者の再招集や新規採用を進めたが、即座に体制を再構築することはできなかったという。

    「F1復帰を発表するとすぐに、ホンダ本体からエンジニアを呼び戻し、新たな人材採用も始めました。しかし時間がかかりました」

    「すぐに全員を戻すことはできませんでした。リーダークラスの人材が戻るまで2か月、エンジニアによっては3か月必要でした」

    「体制を100%まで回復させるのにほぼ1年を要しました」

    ホンダはいつ苦境を脱するのか
    ホンダは現在、ADUO制度による追加開発機会を活用しながらパワーユニットの性能向上を進めている。またアストンマーティン側も、夏以降に投入予定のAMR26Bによってシャシー面の抜本的な改善を目指している。

    シーズン序盤はニューウェイの厳しい批判によって提携崩壊説まで浮上したが、渡辺社長が選んだのは対立ではなく対話だった。ホンダとアストンマーティンは互いの課題を認識しながら関係を深めており、今後のアップデートが両者の再浮上を左右することになりそうだ。

    【関連】
    ・ホンダF1 新PU投入はアストンマーティンAMR26Bと切り離し HRC体制見直しも示唆

  • ランス・ストロール F1のV8エンジン復活支持「バッテリーなしの方がいい」

    ランス・ストロール F1のV8エンジン復活支持「バッテリーなしの方がいい」

    2026年のF1パワーユニット規則を巡る議論が続くなか、アストンマーティンのランス・ストロールは、選択できるのであれば来季からでもV8エンジンへ回帰したいとの考えを示した。

    2026年の新パワーユニットは、長いストレート終盤で最高速が落ちるなどの懸念が指摘されてきた。これを受け、FIAと各チームは2027年以降に向けて内燃機関(ICE)の比率を高める方向でレギュレーションを見直している。

    2027年から内燃機関の比率を拡大
    F1コミッションとパワーユニット諮問委員会で今月合意された内容は、火曜日にFIA世界モータースポーツ評議会(WMSC)で正式承認された。

    これにより、2027年型マシンでは内燃機関とエネルギー回生システム(ERS)の出力比率がおよそ58対42となり、2028年には60対40へ移行する予定だ。

    また、ドライバーの走行体験を改善するため、一部サーキットでは1周あたりの最大回生量を引き下げ、予選で全開走行を維持しやすくするほか、「スーパークリップ」の最大出力引き上げにより、バッテリー充電のためにアクセルを戻す時間を減らす対策も導入されている。

    「バッテリーなしの方がいい」
    こうした変更について、ストロールはドライバーがルールを決める立場ではないと認めつつも、方向性としては前進だと評価した。

    「バッテリーも電動コンポーネントもない方がいいと思う。でも、今回の変更は間違いなく正しい方向だ」

    「この1年間、クルマを運転することを知っている人なら誰でも、こういうマシンは運転しづらいものになると言っていただろう」

    「バッテリーのせいで重量は増えるし、回生もある。バッテリーの使い方を考えながら走らなければならない。僕はそういうクルマには慣れていないし、正直これじゃない」

    「とはいえ、ドライバーがルールを決めるわけじゃない。決めるのは別の人たちだからね」

    現行の変更は「ごくわずか」
    今季中に加えられた調整について質問されると、ストロールは改善は限定的だとの見方を示した。

    「本当に小さな調整だよ。アクセルを戻してから踏み直す場面で、以前ほどエネルギーを使わなくなったとか、その程度だ」

    「もちろん以前よりはいい。でも、根本的な考え方は同じだ」

    ベン・スライエム会長もV8回帰を支持
    FIAのモハメド・ビン・スライエム会長も、次期レギュレーションでは持続可能燃料を使用する自然吸気V8エンジンへの回帰と、電動要素を小さくした構成を個人的に支持している。

    今回のレギュレーション変更が正式承認されたことを受け、ビン・スライエム会長は、F1の将来像について関係者が建設的な議論を続けていることを歓迎した。

    「私たちは協力しながら、この選手権の将来の方向性を模索している。イノベーション、持続可能性、パフォーマンス、そしてファンにとっての魅力をどのように両立させるかを検討している」

    「持続可能燃料を使用するV8エンジンを含む将来のパワーユニット構想について議論していることは、関係者全員がF1の次の時代をともに形作ろうとしている姿勢を示している」

    2027年以降は内燃機関の比率を高める方向でレギュレーションが見直されることが決まったが、ストロールはさらに踏み込み、電動要素を排したV8エンジンへの回帰を支持する姿勢を明確にした。一方で、FIAも将来の選択肢として持続可能燃料を用いたV8エンジンを検討しており、F1のパワーユニットを巡る議論は今後も続く見通しだ。

  • レッドブルF1とレーシングブルズの“協力疑惑”は本当か? メキース代表の反論を検証

    レッドブルF1とレーシングブルズの“協力疑惑”は本当か? メキース代表の反論を検証

    レッドブルが2チーム体制を維持することへの疑念は、2026年シーズンに入っても消えていない。ライバル陣営からは、オン・トラックでの協力や人材移動、技術情報の共有などが競争の公平性を損なう可能性があるとの指摘が続いている。

    しかしレーシングブルズ代表ローラン・メキースは、少なくともレース中の振る舞いについては「今季のレースを見れば答えは明らかだ」と主張する。本当にレーシングブルズはレッドブルを優遇していないのか。2026年シーズン前半の実例を振り返る。

    レッドブル2チーム体制への疑念は消えず
    議論が再燃したきっかけのひとつは、メルセデス代表トト・ヴォルフがアルピーヌへの出資に関心を示したことだった。

    最終的に取引は成立しなかったものの、マクラーレンCEOのザク・ブラウンはFIA会長モハメド・ビン・スライエム宛てに書簡を送り、同一オーナーによる複数チーム保有への懸念を表明した。

    ブラウンは、チーム間での人材移動に伴うガーデニング休暇の短縮や知的財産(IP)の移転、さらにはレース中の協力行為が発生する可能性を問題視している。

    その根拠として、2024年シンガポールGPでダニエル・リカルドが終盤にファステストラップを記録し、タイトル争いをしていたランド・ノリスから1ポイントを奪った件や、2026年マイアミGPでリアム・ローソンがマックス・フェルスタッペンへ順位を譲った件などが挙げられてきた。

    こうした疑念に対し、メキースは強く反論している。

    「我々は11チームが独立してレースを戦うことを支持している」

    「人材移動やガーデニング期間についても非常に詳細な規則が存在する。我々はFIAの規則を守るだけでなく、それ以上に厳しい基準を自ら設けている」

    さらにメキースは、今季のレース内容そのものが疑惑を否定していると主張した。

    オーストラリアGPで見られた激しい攻防
    開幕戦オーストラリアGPでは、アービッド・リンドブラッドが印象的なスタートを決めた。

    9番手スタートからオープニングラップで一時3番手まで浮上したリンドブラッドは、アイザック・ハジャーとの激しいポジション争いを展開。ハジャーが仕掛けても簡単には譲らず、結果的に両者が争う間にルイス・ハミルトンの先行を許した。

    その後もリンドブラッドは何度もポジションを取り返し、協力する様子はまったく見せなかった。

    レース後半にはスタートで後退したフェルスタッペンが背後まで迫ったが、リンドブラッドは数周にわたって前を守った。

    バーチャルセーフティカー後の再スタート前には、エンジニアから「マックスとの争いでタイヤを使い過ぎるな」と指示が出された。

    一見すると意味深な無線にも聞こえるが、フェルスタッペンは新品ミディアムタイヤ、リンドブラッドはフィニッシュまで持たせる必要のあるハードタイヤを履いており、タイヤマネジメントを考えれば自然な判断だった。

    それでもリンドブラッドは再スタート直後の最初の攻撃を防いでおり、意図的に道を譲った形跡はなかった。

    中国GPでも譲る姿勢は見られず
    中国GPでもレーシングブルズ勢はレッドブル勢に遠慮を見せなかった。

    スプリントでは、ハジャーが接触でマシンにダメージを抱えながら走るなか、ローソンが5周目にオーバーテイクを成功させて前へ出た。

    ローソンはそのまま7位でフィニッシュし、ハジャーを後方へ追いやった。

    決勝では再びフェルスタッペンがスタートで順位を落とし、まずリンドブラッドの後ろで足止めされた。

    リンドブラッドはヘアピンでロックアップを喫しながらも守り続け、ターン1でもフェルスタッペンをアウト側へ追いやるなど徹底抗戦した。

    最終的にフェルスタッペンが前へ出たものの、ミスによって再びポジションを失う場面もあり、リンドブラッドは簡単に順位を譲らなかった。

    ピットストップ後にはローソンの後ろで再び足止めされる展開となったが、ローソンも数周にわたり抵抗を続けている。

    またレース終盤にはハジャーがリンドブラッドを攻略したが、その際もリンドブラッドはヘアピン進入でハジャーをコース外へ押し出しかねないほど激しく守っていた。

    鈴鹿ではハジャーが無線で激怒
    2026年日本GPは、メキースの主張を裏付ける最も分かりやすい例だった。

    鈴鹿ではレッドブル系4台が接近した状態で周回を重ねたが、リンドブラッドはハジャーに対して一切遠慮を見せなかった。

    11周目のシケインでは激しく進路を塞ぎ、その後も何度もラインを変えながら防御を続けた。

    これにハジャーは無線で怒りを爆発させた。

    「何をやっているんだ」

    さらに数周後には、リンドブラッドがハジャーを芝生へ押し出しかねないほど強引なディフェンスを見せた。

    「そんなことはできないだろ」

    ハジャーが無線で抗議すると、エンジニアは「彼を報告する」と応じた。

    その後、リンドブラッドには黒白旗が提示されている。

    結局ハジャーが前へ出られたのは、アンダーカット戦略が成功したためだった。

    もし両チームが順位操作を行っているのであれば、このような接触寸前の攻防が発生すること自体が不自然と言える。

    レッドブル・レーシング レーシングブルズ/ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム

    議論を呼んだマイアミGPの一件
    一方で、疑念が完全に払拭されたわけではない。

    その最大の理由がマイアミGPだった。

    フェルスタッペンはターン11でローソンへのオーバーテイクを試みたが、ブレーキングで突っ込み過ぎてコース外へ膨らんだ。

    ローソンもエスケープゾーンを使用したものの、ポジションは維持していた。

    しかしその直後、レーシングブルズはローソンに順位返還を命じた。

    「できるだけ早くマックスに順位を返せ」

    ローソンは「彼が僕にぶつかってきた」と反発したものの、翌周にポジションを譲っている。

    この場面は、レッドブル優遇の証拠として取り上げられることが多い。

    ただしローソン本人は後に、「チームの判断ミスだった」と説明した。

    「正しく状況を確認できていなかっただけだ」

    「同じ状況がもう一度起きても、今なら同じ判断はしないと思う」

    少なくとも当事者は、フェルスタッペンを助ける意図があったことを否定している。

    オン・トラック協力の証拠は見当たらず
    モナコ、カナダ、スペインではレッドブルとレーシングブルズが直接争う場面自体がほとんどなかった。

    しかし開幕からのレースを振り返る限り、リンドブラッド、ローソン、ハジャーはいずれもレッドブル勢に対して遠慮なく戦っている。

    特に鈴鹿でのリンドブラッドの防御は、むしろ「協力関係」を否定する材料と言えるだろう。

    もちろん、人材移動や技術情報の共有といった構造的な問題については今後も議論が続くはずだ。実際、メキース自身もレーシングブルズからレッドブルへ異動した経歴を持つ。

    それでも少なくとも現時点では、レース中にレーシングブルズがレッドブルを意図的に支援していると断定できる証拠は見当たらない。

    本当の意味での検証の場となるのは、タイトル争いが最終局面を迎えるシーズン終盤だろう。その状況で両チームのマシンが直接争うことになれば、ライバルたちはこれまで以上に厳しい目でその戦いを見守ることになる。

  • アルピーヌF1 グッチとの契約交渉は「本当に難しかった」とブリアトーレ

    アルピーヌF1 グッチとの契約交渉は「本当に難しかった」とブリアトーレ

    アルピーヌF1のエグゼクティブアドバイザーを務めるフラビオ・ブリアトーレは、2027年から始まるグッチとのタイトルスポンサー契約について、自身のF1キャリアの中でも「本当に難しい交渉だった」と明かした。

    アルピーヌは先月、イタリアの高級ファッションブランドであるグッチと2027年からタイトルスポンサー契約を締結したことを発表した。

    ブリアトーレはこれまでF1で数々の大型スポンサー契約をまとめてきた実績を持つ。約40年前、ファッションブランドのベネトンとともにF1へ参入した経験もあるが、今回の契約はそれとは全く異なるものだったと説明した。

    「本当に難しかった」グッチとの契約
    メディアに対し、ブリアトーレはグッチとの契約について次のように語った。

    「当時のベネトンはラグジュアリーブランドではなかった。ひとつのブランドであり、僕たちはベネトンというブランドとともに勝てるチームを築いた」

    「今回のグッチとの契約は、私のF1人生で実現した契約の中でも最大級のものだと思う。これまでにもマイルドセブン、テレフォニカ、INGなど、多くの契約をまとめてきたが、今回は本当に難しかった」

    「関係者が非常に多かったからだ。それでも非常に満足している。彼らはチームそのものの価値も高めてくれている」

    「『グッチ・アルピーヌ』というブランドになり、チームの価値も向上している。そしてグッチの人々は本当に素晴らしい」

    発表後3日で10億件のアクセス
    ブリアトーレは契約発表後の反響の大きさにも驚きを示した。

    「契約を発表してから3日間で、ウェブサイトには10億件のアクセスがあった」

    「これはF1にとっても良いことだと思う」

    さらに、現在F1には高級ブランドが複数参入しているものの、グッチは関わり方が大きく異なると強調した。

    「F1にはルイ・ヴィトンという大きなラグジュアリーブランドもある。ルイ・ヴィトンはFOMのスポンサーであり、ある意味では競技の外側を支えている存在だ」

    「しかしグッチは違う。グッチは戦いの舞台の中にいる。マシンにロゴが入り、タイトルスポンサーとしてチームの一部になっている」

    BWTへの感謝も表明
    グッチとの契約により、アルピーヌは2022年からタイトルスポンサーを務めてきたBWTとのパートナーシップを終了する。

    ブリアトーレは長年チームを支えたBWTにも感謝の言葉を贈った。

    「BWTにも感謝を伝えたい。アンドレアスをはじめ、BWTグループとは素晴らしい関係を築いてきた」

    「しかし、チームのイメージや財務面をできるだけ早く成長させたいと考えたとき、グッチとの契約は完璧だった。本当に素晴らしい契約だった」

    今回の契約により、アルピーヌは2027年から「グッチ・アルピーヌ」として新たなブランドイメージを打ち出すことになる。ブリアトーレは交渉の難しさを認めつつも、チームのブランド価値と財務基盤の強化につながる契約として、大きな手応えを感じていることを強調した。

  • ホンダF1 折原伸太郎 オーストリアGPは高地攻略が鍵「FP1で挙動を確認」

    ホンダF1 折原伸太郎 オーストリアGPは高地攻略が鍵「FP1で挙動を確認」

    2026年F1第8戦オーストリアGPが、6月26日(金)からレッドブル・リンクで開幕する。大会は通常フォーマットで実施され、初日にフリー走行1回目(FP1)とフリー走行2回目(FP2)、27日(土)にフリー走行3回目(FP3)と予選、28日(日)に決勝レースが行われる。

    ホンダF1は大会開幕を前に、トラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアの折原伸太郎が、レッドブル・リンク特有の環境や2026年パワーユニットに求められる対応について説明した。

    高地サーキットでターボ制御が重要に
    レッドブル・リンクは標高の高い山岳地帯に位置するため、他のサーキットと比べてターボチャージャーへの負荷が大きいことで知られている。

    折原は、2026年レギュレーションではMGU-Hが廃止されたことで、高地でのパワーユニット運用がこれまで以上に難しくなっていると説明した。

    「今週末の舞台となるレッドブル・リンクは標高の高い山岳地帯に位置しており、他のサーキットと比べてターボチャージャーへの負荷が大きくなります。昨年まではMGU-Hがターボチャージャーをアシストしており、エネルギー回生にも貢献していました。しかし、MGU-Hが廃止された2026年レギュレーションでは、高地でターボチャージャーとエンジンを最適な状態で機能させることがこれまでより難しくなります」

    さらに、最初の走行となるFP1では各システムの状態を慎重に確認するとともに、高温が予想される週末では冷却性能も重要なテーマになると語った。

    「まずはFP1で、それぞれの挙動を確認していきます。気温が高いレースウィークになることが予想されており、冷却も重要な要素となります」

    ホンダ F1 オーストリアグランプリ

    ストレート区間でPU性能が試される週末
    折原は、レッドブル・リンクは全長こそ短いものの、3本の長いストレートを持つレイアウトであるため、パワーユニットへの負荷が大きいサーキットだと指摘した。

    そのうえで、ライバルメーカーとの戦いは厳しくなると認めつつも、エネルギーマネジメントやドライバビリティの最適化によって性能を引き出していく考えを示した。

    「また、このサーキットは全長こそ短いものの、3本の長いストレートを備えており、パワーユニットへの負荷が大きいのも特徴です。ここでも他のPUマニュファクチャラーとの戦いは厳しいものになることが予想されますが、性能を最大化するために、エネルギーマネジメントやドライバビリティを最適化していきます」

    高地と高温という厳しい条件が重なるオーストリアGPは、2026年型パワーユニットの実力が試される重要な一戦となる。ホンダはFP1で得られるデータをもとに最適なセッティングを探り、週末を通して性能の最大化を目指す。

    【関連】
    ・F1オーストリアGP テレビ放送時間・配信日程(フジテレビNEXT・FOD)

  • FIA F1オーストリアGPにヒートハザード発令 気温36度の猛暑予報

    FIA F1オーストリアGPにヒートハザード発令 気温36度の猛暑予報

    FIA(国際自動車連盟)は、2026年F1第8戦オーストリアGPに向けて「ヒートハザード(暑熱警報)」を発令した。決勝レースでは気温が36度に達する可能性があり、ドライバーは厳しい暑さの中での戦いを強いられる見通しだ。

    今週末の舞台となるレッドブル・リンクには、ヨーロッパを襲う熱波の中でF1が開催される。これを受け、FIAは公式気象サービスの予報をもとに、レースウイーク中に暑熱警報を発令した。

    31度超の予報で暑熱警報を発令
    FIAは2023年カタールGPで極端な高温環境が問題となったことを受け、ドライバーの安全性向上を目的に暑熱対策に関するレギュレーションを改定した。

    現在は「ヒートインデックス(暑さ指数)」が31度を超えると予想された場合、「ヒートハザード」が宣言される。

    FIAのレースディレクターを務めるルイ・マルケスは声明で次のように説明した。

    「FIA F1レギュレーション第B1.5.10条に従い、公式気象サービスから本大会の決勝レース中にヒートインデックスが31.0度を超えるとの予報を受けたため、ヒートハザードを宣言する」

    冷却システムは使用任意
    暑熱警報が発令されたことで、各ドライバーはここ数年にわたり開発・テストが進められてきた車載冷却システムを装着することが可能となる。

    ただし、冷却システムの使用は義務ではなく、採用するかどうかは各チームとドライバーの判断に委ねられる。一方で、公平性を保つため、使用しない場合には車両へバラスト(重量物)を搭載する必要がある。

    決勝は36度に達する可能性
    シュピールベルクでは週末を通じて気温が徐々に上昇する見込みで、決勝が行われる日曜日には最高36度前後のコンディションになると予想されている。

    2023年カタールGPでは高温によって複数のドライバーが体調不良を訴えた経緯があり、今回のオーストリアGPでも暑さへの対応がレース結果を左右する重要な要素の一つとなりそうだ。

  • マックス・フェルスタッペン アントネッリを絶賛「こうなることは予想していた」

    マックス・フェルスタッペン アントネッリを絶賛「こうなることは予想していた」

    キミ・アントネッリの躍進に、現役王者のマックス・フェルスタッペンが賛辞を送った。

    2025年にF1デビューを果たしたアントネッリはルーキーイヤーに苦戦する場面もあり、メルセデスのチームメイトであるジョージ・ラッセルに後れを取ることも少なくなかった。しかし2026年シーズンは開幕7戦で5勝を挙げる活躍を見せ、ドライバーズランキング首位を走っている。

    フェルスタッペン「こうなることは予想していた」
    前戦スペインGPでは予期せぬリタイアを喫したことでランキングでのリードは縮まったものの、アントネッリのパフォーマンスはライバルたちからも高く評価されている。

    フェルスタッペンはRacingNews365を含むメディアに対し、若きイタリア人ドライバーの成長ぶりを称賛した。

    「彼くらいの年齢で今やっていること、そして安定感を身につけようとしていることは本当に印象的だ」

    「モナコで見せた走りもそうだ。あの年齢で、特に予選でプレッシャーのかかる状況のなか、あれだけのラップをまとめるのは簡単ではない」

    「彼がこういう活躍をすることをうれしく思っている。彼は素晴らしい才能の持ち主だ。僕は以前からそれを知っていた」

    「こうなることは予想していた。ルーキーシーズンでは誰でもミスを犯すものだが、大切なのはそこからどう学ぶかだ。彼はその点で非常にうまくやっていると思う」

    「今の彼が見せているものも素晴らしいし、これから先に待っている可能性を考えても本当に印象的だ」

    「自分自身のスターになることが重要」
    またフェルスタッペンは、アントネッリを過去の名ドライバーたちと比較する必要はないとの考えを示した。

    「比較については、彼自身も言っていたが、自分らしくいることが重要だ。他人を見たり、誰かのようになろうとしたりする必要はない」

    「ただ自分自身であればいい。彼もそれを理解しているし、自分のやり方で進めばいい」

    「そうすることで人は成長する。自分のやり方で物事を進めることが大切なんだ。そして、自分自身のスターになることも重要だ」

    フェルスタッペンはアントネッリの成長ぶりを高く評価するとともに、他人と比較するのではなく、自分らしさを貫くことの重要性を強調した。4度の世界王者は、アントネッリが今後さらに飛躍を遂げる可能性に期待を寄せている。

  • レッドブルF1 次なる離脱者はポール・モナハン? ラルフ・シューマッハが示唆

    レッドブルF1 次なる離脱者はポール・モナハン? ラルフ・シューマッハが示唆

    元F1ドライバーのラルフ・シューマッハは、レッドブルから新たな主要人物が離脱する可能性があるとの見方を示した。

    近年のレッドブルでは、クリスチャン・ホーナー、エイドリアン・ニューウェイ、ジョナサン・ウィートリー、ヘルムート・マルコといった重要人物がチームを去っている。さらに、マックス・フェルスタッペンの長年のレースエンジニアであるジャンピエロ・ランビアーゼも、2028年にマクラーレンへ移籍する予定となっている。

    ラルフ・シューマッハはポッドキャスト『Backstage Boxengasse』で、チーフエンジニアのポール・モナハンが次にチームを離れる可能性があるとの噂に言及した。

    「そういう話を耳にする」とシューマッハは語った。

    「もちろん私自身が状況を完全に把握しているわけではない」

    「ただ、私が最も印象的だったのは、彼がかなり強い調子で発言したことだ。マックス・フェルスタッペンに反対したわけではないが」

    「彼は『我々はマックスのことをよく知っているし、状況は実際にはそこまで悪くない。物事は正しい文脈で捉える必要がある』という形で、フェルスタッペンの批判に対して一定のバランスを取ろうとしていた」

    「公式な立場の人物が、ある程度とはいえ異なる見解を示したのは初めてだった」

    モナハンはレッドブルがF1参戦を開始して間もない頃からチームに在籍しており、セバスチャン・ベッテルとフェルスタッペンの両時代にわたって数々の成功を支えてきた。

    しかし、レッドブルは新レギュレーション初年度となった2026年シーズンで苦戦を強いられており、フェルスタッペンの将来についても新たな憶測が浮上している。

    マルコ不在が大きな損失
    シューマッハは、現在のレッドブルの状況はヘルムート・マルコの不在によってさらに不安定になっているとの見解も示した。

    「何よりも、誰が欠けているのかを示している。そして私は何度でも言うが、それはヘルムート・マルコ博士だ」

    「彼は以前、その役割を担っていた。チームをしっかり支え、同時にドライバーたちの後ろ盾でもあった」

    「彼は明確な線引きを行い、明確な情報を発信し、方向性を示していた。それが最終的には大きな違いを生んでいた」

    シューマッハはさらに、マルコが舞台裏で果たしていた役割の重要性を強調した。

    「今のレッドブルに欠けているのはまさにその部分だ」

    「彼は多くの問題を解決し、重要なポジションに適切な人材を配置し、あらゆることが円滑に進むよう管理していた。その価値は過小評価されるべきではない」

    「そうしたものはすべて失われた。そしてディートリッヒ・マテシッツの死後、新たな企業体制も生まれた」
    レッドブルでは近年、チームを支えてきた主要人物の離脱が相次いでいる。フェルスタッペンの将来にも注目が集まるなか、シューマッハはポール・モナハンにも離脱の可能性があるとの見方を示し、チーム内部の変化が今後も続く可能性を示唆した。

  • アロンソが擁護するニューウェイ流 AMR26失敗でも貫く“限界突破”の哲学

    アロンソが擁護するニューウェイ流 AMR26失敗でも貫く“限界突破”の哲学

    アストンマーティンF1は2026年シーズン、深刻な苦戦を強いられている。ホンダ製パワーユニットのパフォーマンス不足だけでなく、ギアボックスや空力性能などマシン全体に問題を抱え、AMR26はグリッド後方に沈んでいる。

    そうした状況の中で批判の矢面に立たされているのが、テクニカル・マネージングディレクターを務めるエイドリアン・ニューウェイだ。

    しかし、フェルナンド・アロンソはその開発アプローチを全面的に支持しており、現在の苦境も将来的な成功のために必要な過程だと考えている。

    ニューウェイが選んだ攻めの設計思想
    アストンマーティンの不振は単純にホンダ製パワーユニットだけが原因ではない。

    ギアボックスについては、これまでメルセデス製トランスミッションを使用してきた経緯があり、自社開発経験の少なさが課題となっている。一方で、空力面を含めた車体全体については、ニューウェイ率いる技術陣が極めて野心的な設計を採用したことが背景にある。

    ニューウェイは2025年3月にチームへ加入したため、ライバル勢より開発開始が遅れていた。それにもかかわらず保守的なコンセプトを選ばず、最初から大きな性能向上を狙った大胆な設計に踏み切った。

    その結果、AMR26は多くの領域で限界を超えた設計となり、期待した性能を発揮できていない。

    アロンソ「限界を見つけることが重要」
    しかしアロンソは、この姿勢こそニューウェイらしさだと語る。

    「それが彼の哲学なんだ。常に限界を見つけようとする。そして限界を見つけたら半歩だけ戻る。今の僕たちはまさにその段階にいる」

    アロンソによれば、アストンマーティンは複数の領域で意図的に限界へ挑戦しているという。

    「僕たちは多くの分野で限界を押し広げようとしている」

    さらに、より保守的なセットアップへ戻せば短期的なパフォーマンス向上を得られる可能性があることも認めている。

    「より馴染みのある領域へ戻れば、すぐにパフォーマンスを見つけられるかもしれない」

    それでもチームは現在の方向性を維持する考えだ。

    「将来的にさらに大きなパフォーマンスを引き出せると信じているので、マシンのいくつかの領域では今の哲学を維持したいと思っている」

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    AMR26Bがニューウェイ構想の試金石
    現時点でAMR26の挑戦は成功しているとは言い難い。アストンマーティンはコンストラクターズ争いの後方に沈み、シーズン序盤から苦しい戦いを続けている。

    しかしチームは夏以降に大規模改良版となるAMR26Bを投入する予定であり、ここに大きな期待を寄せている。

    AMR26Bは、現在のコンセプトを維持しながら問題点を解消することを目指したマシンであり、ニューウェイが描く開発構想の成否を占う重要な存在となる。

    もしこのアップデートで競争力を取り戻せなければ、ニューウェイの設計思想だけでなく、アストンマーティンのプロジェクト全体に対する評価にも大きな影響を与えるだろう。

    アロンソの将来にも直結する重要な転換点
    AMR26Bの結果は、フェルナンド・アロンソ自身の将来にも関わる可能性がある。

    アロンソは依然としてF1残留への意欲を示しているが、2027年以降については明確な決断を下していない。アストンマーティンが復活への道筋を示せるかどうかは、契約延長の判断材料になるだけでなく、他チームからのオファーを検討する可能性にも影響を与える。

    アロンソは現在の苦境を理解しながらも、ニューウェイの「限界を攻める」哲学が最終的には成功につながると信じている。そして、その答えが示される舞台こそ、今夏デビュー予定のAMR26Bとなりそうだ。

  • フェルスタッペンは「とても支えてくれた」 ローソンが語る降格劇の舞台裏

    フェルスタッペンは「とても支えてくれた」 ローソンが語る降格劇の舞台裏

    2025年シーズン開幕直後にレッドブルのシートを失ったリアム・ローソンが、その苦しい時期にマックス・フェルスタッペンから受けたサポートについて明かした。

    ローソンは2025年、セルジオ・ペレスの後任としてレーシングブルズからレッドブルへ昇格。しかしオーストラリアGPと中国GPのわずか2戦でシートを失い、チームは角田裕毅を起用する決断を下した。

    当時、この判断にはフェルスタッペン自身も不満を抱いていたと報じられている。

    フェルスタッペンとの関係を語るローソン
    ローソンは『High Performance Podcast』で、フェルスタッペンの人柄について次のように語った。

    「マックスは本当に自然体な人なんだ。あれほど高いレベルにいて、あれだけの実績を持つ立場なら、そうならなくてもおかしくないと思う」

    「しかも僕だけじゃなくて、誰に対してもそうみたいなんだ。彼は純粋にレースが好きで、クルマの話やレースの話をするのが好きな人なんだと思う」

    リザーブ時代から続く気遣い
    ローソンによれば、フェルスタッペンはリザーブドライバー時代から積極的に声を掛けてくれていたという。

    「僕が加入した頃から、彼はいつも僕のことを気に掛けてくれた。挨拶してくれたり、声を掛けてくれたりね」

    「僕がまだリザーブでF2を走っていた時も、『F2はどうだ?』『クルマはどうだ?』『調子はどう?』と聞いてくれたんだ」

    「当時は本当にうれしかったし、彼はいつもそういう自然体の人だった」

    フェルスタッペンは4度のF1世界王者という立場にありながらも、若手ドライバーに対して分け隔てなく接していたことがうかがえる。

    降格後も受けたサポート
    ローソンにとって、レッドブルからの降格はキャリア最大級の試練だった。

    そんな中でフェルスタッペンは大きな支えになったという。

    「レッドブルに昇格してから起きた一連の出来事の中で、彼は本当に支えてくれた」

    「詳しいことはあまり話したくないけれど、とても支えてくれた。本当に、本当に支えてくれたんだ」

    ローソンは当時、多くの関係者と話をしたものの、フェルスタッペンとも直接この件について話し合ったと明かした。

    「その時期には多くの人と話をした。でも彼ともそのことについて話したし、本当に支えてくれた」

    フェルスタッペンが示した不満
    ローソンの降格は2025年シーズン序盤最大の話題のひとつとなった。

    レッドブルは開幕わずか2戦でドライバー交代を決断したが、この判断についてフェルスタッペンは当時から懐疑的な姿勢を見せていたとされる。

    今回のローソンの証言からは、フェルスタッペンが公の場での発言だけでなく、個人的にもローソンを支えていたことが分かる。

    今も続く信頼関係
    フェルスタッペンとローソンがレッドブルでチームメイトとして過ごした期間は短かった。しかし今回の発言は、その間に築かれた信頼関係が現在も続いていることを示している。

    厳しい降格劇を経験したローソンにとって、グリッド最高峰のドライバーからの支援は大きな励みとなったようだ。また、このエピソードはフェルスタッペンの競争心だけでなく、若手ドライバーを気遣う一面を改めて浮き彫りにしている。

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