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  • アストンマーティン・ホンダF1 真の実力を示す時「大半の改革は終えた」

    アストンマーティン・ホンダF1 真の実力を示す時「大半の改革は終えた」

    アストンマーティンはハンガリーGPで投入予定のAMR26大型アップデートに大きな期待を寄せている。チーム広報のペドロ・デ・ラ・ロサは、このアップデートを「本来の実力を発揮する第一歩」と位置づけ、シーズン後半戦での巻き返しに自信を示した。

    エイドリアン・ニューウェイ主導で進められてきた開発計画は空力だけでなく、軽量化やシャシー、サスペンション、さらには開発・製造体制の改革まで含む包括的なプロジェクトだ。

    チームは単なる性能向上ではなく、今後数年間を見据えた基盤づくりが実を結び始めると考えている。

    なぜ話題なのか
    アストンマーティンは2026年シーズンここまで深刻な競争力不足に苦しんでおり、フェルナンド・アロンソとランス・ストロールは入賞争いにも加われないレースが続いている。

    こうした状況を打開するため、ニューウェイと最高技術責任者エンリコ・カルディレは、小規模な改良を積み重ねるのではなく、ハンガリーGPで大規模アップデートを一括投入する方針を採用した。

    新仕様では軽量化を目的としたフロント側シャシーの再ホモロゲーション、新型ノーズ、大幅に見直された空力パーツ、新型リアサスペンションなどが導入される予定だ。さらにザントフォールトではホンダ製パワーユニットのアップグレードも控えているとみられ、シャシーとPUの両面で競争力向上が期待されている。

    デ・ラ・ロサが語る大型アップデートの狙い
    デ・ラ・ロサはPlanetF1.comの独占インタビューで、今回のアップデートについて「ドライバーが戦えるマシンを与えること」が最大の目的だと説明した。

    「ドライバーが戦いを楽しめるようになり、より予測しやすく、より速く、最終的には競争力のあるマシンになることが目標だ」

    一方で、具体的なタイム短縮幅については慎重な姿勢を崩さなかった。

    「どれだけ速くなるかという目標を掲げるべきではない。未知の要素が多く、まずは結果を示さなければならない」

    現在の状況についても率直に語っている。

    「今の我々は最後尾付近にいる。ファンに約束をするのではなく、結果を出さなければならない」

    また、今回の変更は空力だけではないことも強調した。

    「エイドリアンも説明しているように、空力アップデートだけではない。軽量化を含め、マシンのさまざまな部分が強化される」

    最終的にはアロンソとストロールが笑顔でマシンを降りられることが成功の指標になるという。

    「今は戦うことすらできていない。だから2人が戦い、笑顔でクルマを降りてくることを願っている」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    今後の焦点
    デ・ラ・ロサは、ハンガリーGPが完成形ではなく、改革の出発点にすぎないと強調している。

    「ハンガリーですべてが終わるわけではない。その後も開発プログラムは続いていく」

    また、ニューウェイが進める組織改革についても大きな成果が出始めているという。

    これまで外部委託していたギアボックスケースやフロアなどの部品を自社生産へ切り替えたことで、品質管理や開発スピード、コスト管理が大きく改善。研究から設計、製造までのフィードバックサイクルも短縮されている。

    デ・ラ・ロサは「必要な改革の大部分は終えた」と語り、最新設備や新風洞、シミュレーターなどローレンス・ストロールが進めてきた巨額投資が、いよいよ結果として現れ始めるとの見方を示した。

    「今後数か月で我々は本来の実力を示せる段階に入ると思う」

    「必要な人材も、設備も、プロセスもようやく揃った。今はその力を発揮する時間を与えるだけだ」

    シーズン前半は苦戦が続いたアストンマーティンだが、ハンガリーGPから始まる大型アップデートは、2026年後半戦だけでなく、ホンダとの本格的なパートナーシップを迎える将来へ向けた重要な試金石となりそうだ。

  • クリスチャン・ホーナー レッドブルF1復調は「私が辞めなくても同じ結果だった」

    クリスチャン・ホーナー レッドブルF1復調は「私が辞めなくても同じ結果だった」

    2025年シーズン途中でレッドブル・レーシング代表を退任したクリスチャン・ホーナーが、チームの復調は自身が築いた基盤によるものだったと主張した。後任のローラン・メキース体制で成績が向上したことについても、「自分が辞めていなくても同じ結果になっていた」との見解を示している。

    ホーナーは、F1では組織改革の効果が現れるまでには長い時間が必要だと説明。2025年後半の巻き返しは自身の在任中に進めた取り組みの成果であり、新体制の直接的な影響ではないと語った。

    ホーナー「変化が結果に表れるには9~12か月かかる」
    クリスチャン・ホーナーは英紙『The Times』のインタビューで、F1チームにおける組織改革は短期間で成果が出るものではないと強調した。

    2025年のイギリスGP後、ホーナーはレッドブル・レーシング代表を解任され、当時レーシングブルズを率いていたローラン・メキースが後任に就任。その後、マックス・フェルスタッペンはランキング首位のオスカー・ピアストリに対して104ポイント差から猛追し、最終戦アブダビGPでは最終的にタイトルを獲得したランド・ノリスとの差を2ポイントまで縮めた。

    この復調はメキース就任後の出来事だったが、ホーナーはその功績を新体制によるものとは考えていない。

    「通常、F1では導入した変化が結果として表れるまで9~12か月かかる。だから昨年起きたことについて言えば、もし僕がバスにはねられて交代していなかったとしても、同じような展開になっていただろう」

    レッドブル・レーシング

    自身の功績に満足「時間が評価してくれる」
    現在は投資会社オークリー・キャピタルのアドバイザーを務めるホーナーは、自身がレッドブル・レーシングで築き上げた実績には十分満足していると語った。

    「僕は自分がやってきたことで評価されるだけだ。最終的には時間が答えを出してくれると思う」

    「でも、称賛を求めているわけではない。自分が成し遂げたことには満足している」

    今回の発言は、2025年後半のレッドブル・レーシング躍進を巡る評価について、自身の立場を改めて明確に示したものと言えそうだ。

  • F1空力開発最前線 2026年トレンドと2027年規則変更を徹底解説

    F1空力開発最前線 2026年トレンドと2027年規則変更を徹底解説

    2026年のF1は、パワーユニット(PU)のエネルギーマネジメントを巡る議論が注目を集めている一方で、シャシーと空力開発でも激しい競争が続いている。

    現行マシンは2022~2025年のグラウンドエフェクト時代とは大きく異なるコンセプトを採用しており、各チームは新たな最適解を探し続けている。さらに2027年には空力レギュレーションの一部改訂も予定されており、現在の開発競争は来季以降にも大きな影響を及ぼす可能性がある。

    2026年シーズン中盤を迎えた今、各チームがどこで性能差を生み出しているのか、そして2027年へ向けて何が変わろうとしているのかを整理する。

    2022~2025年型との最大の違いは「車高依存」の減少
    2022年から2025年までのグラウンドエフェクトカーは、可能な限り低い車高で走行することで大きなダウンフォースを得る設計だった。

    しかし車高がわずかに変化するだけで空力特性が大きく変化し、フロア下面の気流が失速すると急激な性能低下を招いた。これがポーパシングや激しいバウンシングを引き起こす要因となり、多くのチームは高めの車高でもダウンフォースを維持できる方向へ開発を進めてきた。

    一方、2026年型マシンではフロア依存が弱まり、ボディ上面の空力性能がより重要になった。もちろんフロアは依然として重要なダウンフォース源だが、フロア単体ではなく車両全体を一体として設計する必要が生じている。

    車高ではなく空力コンセプトが勝敗を左右する時代へ
    マクラーレン代表アンドレア・ステラは、2026年型マシンはセットアップだけで大きな性能向上を得ることが難しくなったと説明する。

    昨年までは車高を限界まで下げ、ポーパシングを抑え込めれば一気に競争力を高めることができた。しかし現在は車高変化への感度が低くなり、サスペンション設定だけではライバルとの差を縮められないという。

    そのため各チームは空力コンセプトそのものを見直す方向へシフトしており、大規模アップデートによって一度に0.2~0.3秒を改善するケースも珍しくない。

    ステラは、マクラーレンも当初の設計思想を一部見直し、新しいコンセプトを取り入れ始めていることを明かしている。

    現在の空力開発で最大の激戦区となっている部分
    2026年マシンではフロア外縁部の開発競争が激化している。

    2021年以前によく見られたスロットや切り欠き、細かなフィンなどが復活し、特にリアタイヤ直前では気流を整えるための複雑な造形が各チームで採用されている。

    これはリアタイヤ周辺で発生する乱流がフロア下面へ入り込むことを防ぎ、ディフューザー内部の気流エネルギーを維持することが目的だ。

    またリアディフューザー周辺だけでなく、フロア全体の気流管理も各チームごとに特徴が現れ始めている。

    マクラーレン フォーミュラ1カー

    マクラーレン・フェラーリ・メルセデス・レッドブルの思想の違い
    各トップチームは現在も異なる空力哲学を採用している。

    マクラーレンは従来から続くダウンウォッシュ型サイドポッドを維持している一方、フェラーリとメルセデスはアンダーカットをより積極的に活用し、車体後方へ短い経路で気流を送り込む設計を採用している。

    一方のレッドブルはその中間的なアプローチを選択しており、サイドポッド上面の「スライダー」状チャンネルによって、いわゆるコカ・コーラボトル形状周辺へ効率よく気流を導いている。

    さらにマクラーレンはノーズ形状やフロントウイング、フロアボードなどでも独自路線を維持しているが、ステラは他チームの設計思想から学ぶ必要性も認めている。

    F1では優れたアイデアが最終的にグリッド全体へ広がることは珍しくなく、今回も同様の流れになる可能性がある。

    キャデラック フォーミュラ1カー

    キャデラックが示した最新トレンド
    今シーズン途中に大型アップデートを投入したキャデラックは、現在の空力開発トレンドを象徴する存在となっている。

    サイドポッドは従来のランプ型デザインを捨て、フェラーリやメルセデスに近い深いアンダーカットを採用。さらにエンジンカバーには段付きフィンを追加し、リアウイングへ向かう気流を改善している。

    リアエンドプレートにも折り返し形状を導入し、アップウォッシュ効果によって後方の気流拡散を促進するなど、多くの最新トレンドが盛り込まれた。

    シーズン開幕仕様と現在のMAC-26を比較すると、開発の方向性が非常に分かりやすく表れている。

    2027年レギュレーション変更で何が変わるのか
    2027年にはFIAがダウンフォースを抑制するため、空力規則をさらに変更する予定だ。

    最大の変更点はフロア前端部、いわゆる「ティートレー(バイブレード)」周辺で、先端位置が約300mm後退する。これによりマシン前方をより低く走らせられるようになり、空力特性も大きく変化するとみられる。

    またリアウイングは浅い形状となり、フロア前端の「ベアクロー(フィン)」も5枚から3枚へ削減される。

    さらに近年各チームが採用してきた排気口周辺の小型ウイングレットも禁止される予定で、リアダウンフォースの一部が失われることになる。

    アストンマーティン フォーミュラ1カー

    エイドリアン・ニューウェイが示唆する「レーキ復活」の可能性
    エイドリアン・ニューウェイは、2027年規則変更によって再びレーキ角が重要になる可能性を示唆している。

    アストンマーティンは現在でも他チームよりやや大きなレーキを採用しているが、新規則ではリアを高くすることでディフューザー後方の低圧領域を拡大し、より大きなダウンフォースを得られる可能性がある。

    一方で、レーキを増やせばリア空力は敏感になりやすく、気流制御も難しくなる。そのため各チームは新たな空力バランスを模索することになるだろう。

    2026年の開発競争は2027年への布石
    2026年のF1は、車高やセットアップよりも空力コンセプトそのものが勝敗を左右する時代へ移行している。各チームはフロア外縁部やサイドポッド、リア周辺を中心に独自の思想を磨きながら開発競争を繰り広げており、その成果はシーズン中の勢力図にも大きく反映されている。

    さらに2027年には空力規則が再び変更されるため、現在積み重ねられている開発成果は来季以降のマシン設計にも直結する。今後は各チームの空力コンセプトがどのように収束していくのか、そして新たなレギュレーション下でどのチームが最適解を見いだすのかが、大きな見どころとなりそうだ。

  • ピエール・ガスリー アルピーヌF1に不満爆発 コラピント逆転許した痛恨ミス

    ピエール・ガスリー アルピーヌF1に不満爆発 コラピント逆転許した痛恨ミス

    ピエール・ガスリーは、F1第12戦イギリスGPでダブル入賞を果たしたアルピーヌに対し、レース後に強い不満をあらわにした。ピットストップのミスでチームメイトのフランコ・コラピントに逆転を許したことについて、「チームにとって9位と10位は同じでも、自分にとっては違う」と語り、チームと話し合う考えを明かした。

    アルピーヌはコラピントが9位、ガスリーが10位でフィニッシュし、貴重なダブル入賞を達成した。

    しかし、ガスリーは7秒を超えるピットストップによって失ったポジションを問題視しており、ドライバーズランキングに影響する1ポイントを逃したことへの不満を隠さなかった。

    ガスリーを襲った痛恨のピットミス
    ガスリーはランス・ストロールへの走行妨害により3グリッド降格ペナルティを受けていたが、レース序盤にはコラピントとともに順位を上げ、2台は11位と12位で接近したまま走行を続けていた。

    流れが大きく変わったのは最初のピットストップだった。コラピントが先にタイヤ交換を済ませると、翌周にピットへ入ったガスリーは作業に7.49秒を要する痛恨のミスに見舞われる。

    この遅れによって、それまで後方にいたコラピントが前へ出ることに成功。その後はトップ10圏内を守り切り、終盤にはアンドレア・キミ・アントネッリのトラブルやマックス・フェルスタッペンのリタイアにも助けられて9位でフィニッシュした。

    一方のガスリーは、終盤のセーフティカー中に2度目のタイヤ交換を行ったものの順位は変わらず10位。ピットで失ったポジションを取り戻すことはできなかった。

    「1ポイントを失った」と不満あらわ
    レース後、ガスリーはフランスの『Canal+』に対し、チームの結果には満足しながらも、自身の順位については納得できないと語った。

    「チームとして3ポイントを獲得できたことは本当にうれしい。でも正直、フランコにピットで前へ出られたことには少し腹が立っている。僕たちのピットストップがあまりにも遅かったからだ」

    「彼は3秒後ろにいたのに、ピットを出た時には5秒前にいた。ああいう形でランキングの1ポイントを失うのは悔しい」

    ピエール・ガスリー(アルピーヌF1チーム)

    「チームには同じでも自分には違う」
    さらにガスリーは、国際メディアの取材でも不満を隠さず、チームと話し合う考えを明かした。

    「チームにとって9位と10位は同じかもしれない。でも僕にとっては違う」

    「この件についてはチームと話し合うつもりだ」

    アルピーヌはダブル入賞という結果を持ち帰った一方で、ガスリーの発言からは、繰り返されるオペレーションミスへの不満が限界に近づいていることもうかがえる。今後、チーム内でどのような説明が行われるのかにも注目が集まりそうだ。

  • マクラーレンF1 オスカー・ピアストリ契約にチーム側が主導権を持つ条項

    マクラーレンF1 オスカー・ピアストリ契約にチーム側が主導権を持つ条項

    マクラーレンがマックス・フェルスタッペンとの接触を続けている背景には、2027年ではなく2028年以降を見据えた長期的な構想があるようだ。さらに、オスカー・ピアストリとの契約内容には、その戦略を裏付ける重要な条項が盛り込まれていると報じられた。

    イタリア『Sky Italia』によると、現時点でフェルスタッペンの2027年加入は「現実的ではない」とされる一方、2028年以降であれば状況が大きく変わる可能性があるという。

    マクラーレンは将来的なトップドライバー獲得に向け、すでに布石を打っていたようだ。

    2027年の契約条項が将来への布石
    Sky Italiaによると、フェルスタッペンはレッドブルのマシン競争力や主要エンジニアの流出、チーム内での影響力低下に不満を抱いているものの、2027年に移籍できる現実的な選択肢は限られている。

    一方で、マクラーレンは「2027年のシートに空きはない」と繰り返し主張してきた。しかし、その状況は2028年以降には変わる可能性がある。

    その鍵となるのが、オスカー・ピアストリの契約だ。

    ピアストリの契約には今季中に発動可能な契約解除条項があり、夏休み前の時点でランキング5位以内に入れなければ、自ら契約を解除できる条件が設定されている。現在はランキング6位で、チームメイトのランド・ノリスに15ポイント差をつけられている。

    もっとも、現状でピアストリがこの条項を行使する可能性は低いとみられている。仮にマクラーレンが期待を下回るシーズンを送っていたとしても、移籍先として有力視されるレッドブルは現在さらに厳しい状況に置かれているためだ。

    さらにSky Italiaは、2027年以降についてはマクラーレン側が契約解除条項を管理できる内容になっていると報じている。契約自体は2027年以降も続くものの、最終的な主導権はチーム側が握る形になるという。

    オスカー・ピアストリ(マクラーレン)

    ザク・ブラウンCEOは以前からフェルスタッペン獲得を視野
    ピアストリは2025年3月、前年に2勝と8回の表彰台を記録した活躍を受けて契約延長を締結した。当時、ザク・ブラウンCEOはランド・ノリスとピアストリを「F1最高のドライバーラインアップ」と高く評価していた。

    しかし今回の報道は、その契約交渉の段階からブラウンCEOがフェルスタッペン獲得の可能性を見据えていたことを示唆している。

    2027年以降にチーム側が契約をコントロールできる条項を盛り込んだことで、将来的にフェルスタッペンが市場に出た場合でも柔軟に対応できる余地を確保したという見方だ。

    ブラウンCEO自身も以前、ピアストリとの契約交渉中にフェルスタッペンのマネージャーであるレイモンド・フェルミューレン氏へ連絡したことを認めている。

    「私は必要な情報を正確に得ることができた」

    ブラウンCEOはオランダ紙『De Telegraaf』にそう語っており、この発言は今回の報道によって新たな意味を持つことになった。

    フェルスタッペン獲得競争は2028年が本番か
    現時点ではフェルスタッペンの2027年マクラーレン移籍は現実味に欠けるとみられている。しかし、ピアストリとの契約内容を見る限り、マクラーレンは以前から将来的なフェルスタッペン獲得を想定した体制を整えてきた可能性が高い。2028年以降のドライバー市場では、ブラウンCEOの長期戦略が大きな意味を持つことになるかもしれない。

    【関連】
    ・マックス・フェルスタッペン陣営が決断を急ぐ理由 レッドブルF1契約の「10月条項」

  • アルピーヌF1首脳 フランコ・コラピントの2027年残留は「実力次第」

    アルピーヌF1首脳 フランコ・コラピントの2027年残留は「実力次第」

    アルピーヌF1のフランコ・コラピントの去就に、スティーブ・ニールセンが初めて具体的な見解を示した。2027年の契約は未定だが、今季の成長ぶりを高く評価しており、「十分な実力を示せば残留する」と明言。一方で、F1の厳しい現実として、より良い選択肢があれば交代もあり得ると語った。

    2025年は苦戦が続いたコラピントだが、2026年はピエール・ガスリーに肩を並べる走りを披露。アルピーヌ首脳は昨季の低迷がマシン性能にも起因していたと認め、今季のパフォーマンスを改めて評価している。

    コラピントの2027年残留は「実力次第」
    アルピーヌのマネージングディレクターを務めるスティーブ・ニールセンは、フランコ・コラピントの2027年以降について、現時点で契約は決まっていないものの、今後のパフォーマンスが判断材料になると説明した。

    コラピントは2025年シーズン途中、現在ハースのリザーブドライバーを務めるジャック・ドゥーハンに代わってアルピーヌのレギュラーに昇格。しかし、ミスが目立ち、チームメイトのピエール・ガスリーとの差も大きく、厳しいデビューイヤーとなった。

    それでもアルピーヌは2026年もコラピントを起用。その判断は今季ここまで実を結んでおり、コラピントはガスリーに匹敵する速さを見せるまでに成長している。開幕から9戦で5度の入賞を記録し、カナダGPでの6位が最高成績となっている。

    ニールセンはコラピントについて次のように語った。

    「誰もがもっと上を目指している。フランコは立ち上がりに時間がかかるタイプのドライバーだと言っていいだろう。ただ、着実に良くなっている」

    「今季はすでにいくつか素晴らしいレースを見せている。マイアミも中国も良かった。確実に成長しているし、適切なタイミングで我々が判断を下すことになる」

    「十分な実力があるなら彼は残るし、そうでなければもっと良い選択肢を選ぶ。それがF1という世界だ」

    昨季の苦戦はマシン性能も影響
    ニールセンは、2025年にコラピントの評価が難しかった背景として、当時のアルピーヌのマシン性能の低さを挙げた。

    2025年のアルピーヌはグリッド最後方に沈むことも多く、ドライバー本来の実力を正確に見極めることが困難だったという。

    一方、2026年は新パワーユニット規則の導入により、コラピントのドライビングスタイルにより適したマシンとなり、安定したレース運びができるようになったとニールセンは評価している。

    さらに、次のように続けた。

    「特にレースでの安定感は昨年より大きく向上しているし、ピエールについていく力も良くなっている」

    「昨年もそういう場面は少しあったが、当時の我々のマシンは非常に競争力が低く、本当の実力を見極めるのは難しかった」

    「だが今年は何度かピエールと互角に戦えている。それを見ることができたのは非常に良いことだ」

    ニールセンの発言からは、アルピーヌがコラピントを2027年の有力候補として評価していることが分かる。ただし、残留が保証されているわけではなく、最終的な判断は今後のパフォーマンス次第だ。ガスリーと互角に戦い続け、現在の成長を維持できれば契約延長の可能性は高まる一方、それができなければ別の選択肢が検討される。アルピーヌはコラピントの成長を評価しつつも、F1の世界では結果がすべてという姿勢を崩していない。

  • ハースF1 2027年にラファエル・カマラ起用か 角田裕毅よりフェラーリの意向優先

    ハースF1 2027年にラファエル・カマラ起用か 角田裕毅よりフェラーリの意向優先

    ハースF1の2027年ドライバー候補として、ラファエル・カマラが最有力に浮上している。

    イタリアメディアは、チーム代表の小松礼雄が率いるハースが、2027年シーズンに向けてラファエル・カマラを起用することで合意したと報じた。当初は角田裕毅が有力視されていたものの、フェラーリの後押しによって情勢が逆転したという。

    フェラーリ育成ドライバーであるカマラは、FIA F3王者となった勢いのままFIA F2でもタイトル争いを展開しており、F1昇格は時間の問題との見方が強まっている。

    ハースF1の2027年シート争いでカマラが優勢
    イタリアの『Rossomotori.it』は、ハースが2027年にラファエル・カマラを起用する方向で動いていると伝えた。

    後任候補となるのは、2026年限りで契約満了が見込まれるエステバン・オコンのシートだ。当初はレッドブルのリザーブドライバーである角田裕毅がチーム代表の小松礼雄の本命候補とみられていたが、フェラーリが強く働きかけたことで状況が変わったという。

    この報道では、フェラーリが育成ドライバーであるカマラをF1へ送り出すため、パワーユニット供給先でもあるハースへの起用を後押ししたとされている。

    フェラーリ育成ドライバー起用の流れを継承か
    今回の報道は、ドイツの『Auto Motor und Sport』が6月に伝えた内容とも一致している。

    同誌は、フェラーリがカマラをハースでF1デビューさせる構想を持っていると報じており、シャルル・ルクレールがザウバー、オリバー・ベアマンがハースを経てフェラーリ入りした流れを踏襲する可能性を指摘していた。

    また、F1ジャーナリストのクリストファー・リンデンは6月、スペインGP期間中にカマラが小松礼雄のオフィスを訪れていたと伝えている。当時は、トヨタとの関係から角田裕毅の起用案も検討されており、2027年にドライバーラインアップを全面刷新する可能性があると報じられていた。

    F2でタイトル争いを続けるカマラ
    21歳のラファエル・カマラは、2025年にFIA F3で圧倒的な強さを見せてチャンピオンを獲得。2026年はFIA F2でもランキング3位につけ、タイトル争いを演じている。

    パドックでは、すでにF1へ昇格できる実力を備えているとの評価が広がっており、フェラーリも将来の有望株として高く評価している。

    一方で、フェラーリのレースシートはシャルル・ルクレールが契約を延長し、フレデリック・バスール代表もルイス・ハミルトンが2027年も残留する見通しを示していることから、空席はない。そのため、ハースで経験を積ませるプランが最も現実的とみられている。

    角田裕毅

    角田裕毅とフォルナローリも候補に残る
    カマラ以外では、角田裕毅とレオナルド・フォルナローリも候補に挙がっている。

    フォルナローリは現FIA F2王者で、現在はマクラーレンのリザーブドライバーを務める。最近ではヘレスでハースのプライベートテストにも参加したが、現時点ではマクラーレンに残留する可能性が高いとみられている。

    一方の角田裕毅は、小松礼雄が高く評価しているとされるものの、フェラーリの育成戦略が優先されたことで立場が後退したと報じられている。ただし、2027年のドライバー市場はまだ流動的であり、正式決定には至っていない。

    今後の焦点
    今回の報道では、フェラーリの後押しを受けたラファエル・カマラが、2027年のハース加入に最も近い存在とされている。角田裕毅やレオナルド・フォルナローリも候補に残るものの、フェラーリの育成方針とカマラの実績を考えれば、現時点ではカマラが一歩リードしているとの見方が強まっている。ただし、ハースおよびフェラーリから正式な発表はなく、現段階では各メディアによる報道に基づく情報である。

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    ・レッドブルF1 マックス・フェルスタッペン後任候補にオリバー・ベアマン浮上

  • ルイス・ハミルトンがメルセデスF1に警鐘 今季PUペナルティを予想

    ルイス・ハミルトンがメルセデスF1に警鐘 今季PUペナルティを予想

    ルイス・ハミルトンは、2026年シーズン中にメルセデスのジョージ・ラッセルとアンドレア・キミ・アントネッリが、パワーユニット(PU)の使用制限超過によるグリッド降格ペナルティを受ける可能性があるとの見方を示した。

    フェラーリの高い信頼性を称賛する一方で、メルセデスは今季、特にパワーユニット関連のトラブルに苦しんでいる。ハミルトンは、この信頼性の差がタイトル争いを左右する重要な要素になると強調した。

    メルセデスの信頼性に懸念「いずれペナルティになるはず」
    今季のメルセデスは速さでは他チームをリードしているものの、信頼性が最大の課題となっている。

    ジョージ・ラッセルはカナダGPで首位走行中にバッテリー関連のトラブルでリタイア。さらにアンドレア・キミ・アントネッリもスペインGPで2番手走行中に同様のバッテリー系トラブルによりリタイアを喫した。

    こうした状況を踏まえ、ハミルトンはメルセデス勢が今後PU交換によるペナルティを受ける可能性があると語った。

    「本当に感心している。シーズン前から、プロセスやレースウイークの進め方を一段引き上げる必要があると分かっていた」

    「それは昨年から求めていたことだった。そしてチーム全員が最高の仕事を持ち寄っている。ガレージのスタッフはピットストップのために本当に懸命に働いているし、素晴らしいピットストップができている」

    スクーデリア・フェラーリ vs メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    フェラーリの安定感を高評価
    ハミルトンは、フェラーリ全体の安定したオペレーションこそが今季の強みだと説明した。

    開幕から9戦を終えた時点で、ハミルトンは全レースで全周回を走破した唯一のドライバーとなっており、フェラーリの高い信頼性を象徴している。

    「ファクトリーのみんなも、この一貫性を実現するために本当に努力してくれた。そして最終的には、それが今年の違いを生むと思っている」

    「今年は例年以上にエンジン関連のトラブルが起きている。ジョージやキミのバッテリーの状況がどうなっているのか詳しくは分からない。でも、バッテリーは使える数に制限があるので、いずれはペナルティを受けることになるはずだと思う」

    実際の使用状況ではフェラーリとメルセデスは同数
    一方で、現時点のPU使用状況を見ると、ハミルトンの予想どおりとは限らない。

    メルセデスとフェラーリは、ICE(内燃エンジン)、ターボチャージャー(TC)、エナジーストア(ES)、コントロールエレクトロニクス(CE)の使用数はいずれも同じとなっている。

    一方で、フェラーリはエキゾーストの使用数が少ない反面、MGU-Kはメルセデスより多く投入している。

    そのため現時点では、両チームとも直ちにPU交換ペナルティが避けられない状況ではない。ただし、今季すでにメルセデスではバッテリー関連のトラブルが複数発生しており、今後の信頼性次第ではハミルトンの懸念が現実となる可能性もある。

    タイトル争いでも差を縮めるハミルトン
    ハミルトンはイギリスGPで3位表彰台を獲得。一方、アンドレア・キミ・アントネッリは不運な週末となり、ランキング首位との差を広げられた。

    その結果、ハミルトンはドライバーズランキングでアントネッリとの差を32ポイントまで縮めており、今後は速さだけでなく、PUの信頼性やペナルティ戦略も王座争いを左右する重要な要素になりそうだ。

  • マックス・フェルスタッペン陣営が決断を急ぐ理由 レッドブルF1契約の「10月条項」

    マックス・フェルスタッペン陣営が決断を急ぐ理由 レッドブルF1契約の「10月条項」

    マックス・フェルスタッペンの去就を巡る動きが加速している。レッドブルとの信頼関係が揺らぐなか、陣営は2027年の所属先を早期に決めたい考えだという。

    しかし、その判断を難しくしているのがレッドブルとの契約に盛り込まれた離脱条項だ。移籍の可否を左右する期限が10月まで設定されていることが、新たな障害になっていると報じられている。

    契約の「10月条項」が早期決断を阻む
    マックス・フェルスタッペンは2028年末までレッドブルと契約を結んでいるが、一定の条件を満たした場合に2027年から契約を解除できる離脱条項が存在するとされている。

    報道によると、この条項は今年10月まで行使可能となっている。夏休みの時点でフェルスタッペンがドライバーズランキング2位以内に入っていない場合、条項が有効になる見通しだ。

    一方で、マネージャーのレイモンド・フェルミューレンや父ヨス・フェルスタッペンら陣営は、10月まで待つのではなく、今の段階で将来を決断したい意向を持っているという。

    マクラーレン移籍説が加熱
    フェルスタッペンにはマクラーレン移籍の噂が急速に広がっており、一部では交渉が最終段階に入っているとの報道も出ている。

    F1 InsiderのYouTubeチャンネルでジャーナリストのビアンカ・ガルロフ氏は、フェルスタッペン陣営が決断を急いでいる理由について次のように語った。

    「フェルスタッペン陣営は決断を望んでいる。これ以上待ちたくないはずだ。待てばドライバー市場全体やチーム内に落ち着かない空気が生まれてしまう。だから今すぐ結論を出したいと考えている」

    また、フェルスタッペンがマクラーレンへ加入した場合、オスカー・ピアストリがレッドブルへ移籍する交換トレードの可能性も取り沙汰されている。

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)

    レッドブルとの溝は深まる一方
    フェルスタッペンはRB22の競争力や2026年レギュレーションへの不満を隠しておらず、チームがセットアップやバッテリー運用で自身の意見を重視しなくなっていることにも強い不満を抱いていると伝えられている。

    さらに、イギリスGP後にはマネージャーのレイモンド・フェルミューレンとチーム代表ローラン・メキースが会談したものの、緊迫した雰囲気だったとも報じられた。

    リアウイングをはじめとするマシン開発の問題も依然として解決されておらず、両者の信頼関係は悪化しているとの見方が強まっている。

    今後の焦点
    フェルスタッペン陣営は2027年の進路を早期に決めたい意向を示しているが、レッドブルとの契約に盛り込まれた「10月まで」の離脱条項が判断を遅らせる要因となっている。マクラーレン移籍説が勢いを増すなか、契約上の期限とチームとの関係悪化が今後のF1ストーブリーグ最大の焦点となりそうだ。

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  • フェラーリF1 キャデラック向けシェル燃料を採用 PU出力5馬力向上か

    フェラーリF1 キャデラック向けシェル燃料を採用 PU出力5馬力向上か

    フェラーリは2026年シーズンのタイトル争いに向けてパワーユニット(PU)の性能改善を続けている。その過程で、意外にもカスタマーチームであるキャデラックの存在が開発のヒントになったという。

    オーストリアGPで投入したエンジンアップデートの効果が期待を下回る中、フェラーリはシェルがキャデラック向けに開発した燃料を採用。さらなる出力向上を目指し、次なるPUアップデートの準備も進めている。

    キャデラック向け燃料がフェラーリの性能改善に貢献
    2026年からF1に参戦したキャデラックは、フェラーリ製パワーユニットを使用するカスタマーチームとして戦っている。しかし成績面では苦戦が続き、セルジオ・ペレスの最高位は14位、バルテリ・ボッタスも13位が最高となっている。

    一方で、イタリアの『Formula1.it』によると、フェラーリはキャデラックとの提携から思わぬ恩恵を受けたという。

    報道によれば、燃料パートナーであるシェルは当初、フェラーリとキャデラック向けに異なる持続可能燃料を開発していた。そしてフェラーリ関係者の証言として、キャデラック用燃料のほうが高い性能を発揮していたことが判明したという。

    そのためフェラーリは現在、キャデラック向けに開発された燃料へ切り替えたとされる。

    この燃料によって、フェラーリ製PUは約5〜6馬力の出力向上が見込めると報じられており、メルセデスやレッドブルとの差を縮めるための重要な要素として期待されている。

    オーストリアGPのPUアップデートは期待外れ
    フェラーリはオーストリアGPでエンジンアップデートを投入したが、実際の効果は期待を大きく下回ったようだ。

    『Formula1.it』によれば、アップデート後のデータを解析した結果、出力向上は約5馬力程度にとどまったという。

    フェラーリのPU部門を率いるエンリコ・グアルティエリも、このアップデートについて「効果は限定的になる」と事前に認識していたとされ、大幅な性能向上は見込んでいなかった。

    そのためマラネロでは、すでに次のエンジンアップデートへ開発の重点が移っている。

    スクーデリア・フェラーリ キャデラック

    次期アップデートはターボチャージャー改良が焦点
    フェラーリは夏休み明け最初、もしくは2戦目となるザントフォールトGPまたはイタリアGPで、新たなPUアップデートを投入する計画と報じられている。

    次回の改良ではターボチャージャーが主な変更点になる見込みだ。

    フェラーリはこれまで小型ターボを武器としてきたが、現在ではスタート性能における優位性が薄れており、より高い出力を引き出す方向へ設計を見直す方針だという。

    ルイス・ハミルトンは現在ドライバーズランキング3位につけ、首位アンドレア・キミ・アントネッリとの差は32ポイント。シャルル・ルクレールも優勝争いに加わるなど、フェラーリはタイトル戦線への本格参戦を目指して開発を続けている。

    燃料の見直しによる数馬力の向上に加え、次期PUアップデートが期待通りの成果を発揮できれば、後半戦でメルセデスやレッドブルとの差をさらに縮める可能性がありそうだ。