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  • 角田裕毅 F1イタリアGPで10位入賞「久々のレースでポイントなら悪くない」

    角田裕毅 F1イタリアGPで10位入賞「久々のレースでポイントなら悪くない」

    角田裕毅は、2026年F1第13戦イタリアGPの決勝を10位でフィニッシュし、レーシングブルズ復帰後2戦目でポイントを獲得した。14番手から追い上げ、赤旗後の再スタートではグリッド位置を間違える場面もあったが、再開後に順位を上げてトップ10に食い込んだ。

    アイザック・ハジャーの代役としてF1オランダGPからレーシングブルズに復帰した角田裕毅。

    モンツァでは予選Q1敗退という悔しい結果に終わったものの、決勝ではアウディ勢やオリバー・ベアマンをかわし、チームメイトのアービッド・リンドブラッドの8位とともにダブル入賞を果たした。

    再スタートでグリッド位置を間違える
    決勝序盤、シャルル・ルクレールのクラッシュによってレースは赤旗中断となった。その後のスタンディングスタートに向けた整列で、角田裕毅は最初に誤ったグリッドボックスへ停止。正しい位置へ移動しようとしたものの完全に収めることができず、スタート手順は中止され、エクストラフォーメーションラップが行われた。

    レース後、その場面について質問された角田裕毅は、苦笑交じりに自らのミスを認めた。

    「まあ、それについては話さなくてもいいですよね(笑)。数カ月レースをしていなかったので、ちょっと混乱してしまいました。かなりひどい言い訳ですけどね」

    それでも、仕切り直しとなったスタートでは好発進を決めた。角田裕毅はアウディ勢とベアマンを攻略してポイント圏内へ浮上し、その後も10位を守ってチェッカーを受けた。

    「ポイントを取れたなら悪くない」
    角田裕毅は10位という結果について、F1での実戦から離れていた期間を考えれば満足できるものだと語った。

    「でも、いいレースでしたし、チームには本当に感謝しています。アブダビ以来、少し間が空いてから戻ってきてポイントを取れたので、悪くないと思います。これは喜んで受け取ります」

    レーシングブルズの公式コメントでも、ポイント獲得への喜びを強調した。

    「今日はいいレースができました。本当に結果には満足していますし、ポイント圏内に戻れてうれしいです。これだけ早く感覚を取り戻せるように助けてくれたVCARBのみんなに、本当に感謝しています」

    「ミディアムタイヤを最後まで持たせられるか少し心配していましたが、予想以上にうまく機能してくれました」

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    予選Q1敗退「ペースはあったので悔しかった」
    前日の予選ではQ1敗退を喫していた角田裕毅だが、純粋なマシンの速さだけが原因だったわけではないと説明する。

    「僕のエネルギーマネジメントやデプロイメント、準備、アウトラップ、それにマシン側の部分も少し混ざっていました。その差がQ1敗退につながるには十分な大きさでした」

    「ペース自体はあったので、かなり悔しかったです。でも同時に、こうしてチームにポイントを持ち帰ることができてうれしいです。特に僕たちはアルピーヌと激しく戦っていますから」

    リンドブラッドも8位に入り、レーシングブルズはイタリアGPで2台揃ってポイントを獲得。コンストラクターズ選手権で争うアルピーヌを相手に貴重な得点を持ち帰った。

    今後のF1出場機会にも「もちろん準備はできています」
    2戦続けて実戦を経験した角田裕毅は、レーシングブルズのマシンへの理解も着実に深まっているという。

    「マシンの新しい部分をいろいろ学ぶことを本当に楽しんでいますし、乗る機会を得るたびに積み上げていっています」

    そして、今後再びF1に出場する機会が訪れた場合についても意欲を示した。

    「もし今後またチャンスが巡ってくれば、もちろん準備はできています。ただ、一番大切なのはアイザックが順調に回復を続けることです。彼の回復を心から願っています」

    予選では思うような結果を残せなかった角田裕毅だが、決勝では14番手からポイント圏内まで挽回。再スタート時のミスこそあったものの、レーシングブルズ復帰2戦目を10位入賞で締めくくり、再び訪れるかもしれないF1出場の機会に向けて結果を残した。

  • 角田裕毅 F1イタリアGPは処分なしで10位確定「再スタートやり直しの原因ではない」

    角田裕毅 F1イタリアGPは処分なしで10位確定「再スタートやり直しの原因ではない」

    角田裕毅が2026年F1イタリアGP決勝の再スタート時にグリッド上で取った行動について、FIA(国際自動車連盟)のスチュワードは審議の結果、「これ以上の措置なし(No further action)」とする裁定を下した。

    シャルル・ルクレールのクラッシュによる赤旗中断後、スタンディングスタートに向けて各車がグリッドに戻った際、角田裕毅は当初グリッドの左側へ向かっていたが、自身が間違ったグリッド位置に向かっていることに気づき、方向を変えて正しいグリッドボックスにマシンを停止させた。

    その後、レースコントロールの判断でスタート手順が中止され、エクストラフォーメーションラップが実施された。

    この一件について角田裕毅にはFIA F1レギュレーション第B5.9.4条違反の疑いがかけられたが、スチュワードは映像やオンボード映像、関係者の証言を検証。角田裕毅がエクストラフォーメーションラップの「原因」だったとは認められないと結論づけた。

    角田裕毅は正しいグリッドボックス内に停止
    FIAの裁定文によると、22号車の角田裕毅はグリッドへ向かう際、当初はグリッドの左側へ進んでいた。しかし、自分が間違ったグリッド位置へ向かっていることに気づき、進行方向を変更。正しいグリッドボックスへマシンを移動させ、ボックス内の正しい位置に停止した。

    スチュワードは複数のカメラ映像によって、この事実を確認したとしている。

    その一方で、レースディレクターは角田裕毅のマシンがグリッドボックスへ接近する際の動きを見て、安全上の判断からエクストラフォーメーションラップを実施することを決定した。

    レースディレクターは証言の中で、グリッドへ向かう22号車の挙動を踏まえ、「その位置にマシンがいる状態でレースをスタートさせることに不安があった」と説明した。

    レーシングブルズ「角田裕毅はフォルススタートの位置ではなかった」
    これに対してレーシングブルズ側は、角田裕毅のマシンは規則上、フォルススタート(false start)に該当する位置にはなかったと主張した。

    チームは第B5.1.1c条を根拠として、フロントタイヤの接地面がグリッドボックスの前方および側方のラインから外れていなかったことを指摘した。

    また、ドライバーズミーティングでは、スタート時のトラックリミットはピットウォールであるとレースディレクターから説明されていたという。角田裕毅のマシンは右を向いていたものの、スタート位置から動き出すためには少なくとも4メートルのスペースがあり、他のドライバーが22号車の位置によって影響を受ける状況でもなかったとチームは説明した。

    さらにレーシングブルズは、角田裕毅自身がエクストラフォーメーションラップの「原因」ではなく、レースコントロールからチームまたはドライバーに対し、22号車がその原因と判断されているとの連絡も一切なかったと主張した。

    スチュワードは、これらの主張をすべて認めた。

    「スチュワードは上記の点に同意し、エクストラフォーメーションラップは22号車のドライバーによって直接引き起こされたものではなく、レースディレクターによる状況判断の結果だったと考える」

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    本来はピットレーンスタートと10秒ストップ&ゴーの可能性
    今回の審議が複雑になった理由は、第B5.9.4条の規定にある。

    同条では、エクストラフォーメーションラップの原因となったドライバーが、そのラップ終了時にピットレーンへ入り、そこからスタートしなければならないと定められている。そして、それを行わなかった場合に初めて、10秒ストップ&ゴーペナルティが義務的に科される。

    つまり、ペナルティそのものは「エクストラフォーメーションラップを発生させたこと」に対して科されるものではなく、「その原因となったドライバーがピットレーンへ入らず、そこからスタートしなかったこと」に対して科される。

    しかし今回、レーシングブルズにも角田裕毅にも、自分たちがエクストラフォーメーションラップの原因とみなされているという通知はなかった。

    スチュワードはここを重要な問題として指摘した。

    「ピットレーンへ入り、そこからスタートするという要件を遵守するためには、ドライバーは自分がエクストラフォーメーションラップの原因であることを知る必要がある」

    過去には、フォトグラファーの位置など外的要因によってエクストラフォーメーションラップが実施されたケースもあり、単に追加のフォーメーションラップが指示されたからといって、ドライバー側が自分を原因だと判断することはできないという考えだ。

    FIAの連絡手順にも問題を指摘
    スチュワードは、角田裕毅が規則に従って自身のグリッドボックス内に停止していたことから、レーシングブルズには角田裕毅へピットレーンに入るよう指示する理由がなかったと判断した。

    「エクストラフォーメーションラップをドライバーが直接引き起こしたかどうかにかかわらず、チームとドライバーは自分たちがその原因とみなされていることを認識していなかった」

    「したがって、このケースでストップ&ゴーペナルティを科すことはできないと判断し、これ以上の措置を取らないことを決定した」

    一方、スチュワードはレースディレクターについて、安全を優先して誠実に判断したことも明記。エクストラフォーメーションラップを命じたこと自体を問題視してはいない。

    そのうえでFIAに対し、今後はエクストラフォーメーションラップの原因と判断されたチームとドライバーへ、その事実を伝える手続きを導入することを検討すべきだと提言した。これによって、対象となったドライバーが第B5.9.4条に従い、ピットレーンからスタートできるようにする必要があるとしている。

    結果として角田裕毅にペナルティは科されず、今回のエクストラフォーメーションラップは角田裕毅の直接的な行為によって発生したものではなく、レースディレクターが安全上の観点から状況を評価した結果だった、というのがFIAスチュワードの最終判断となった。

  • 角田裕毅 F1イタリアGP再スタートで位置間違え エクストラフォーメーションラップ

    角田裕毅 F1イタリアGP再スタートで位置間違え エクストラフォーメーションラップ

    2026年F1イタリアGP決勝は、シャルル・ルクレールのクラッシュによる赤旗中断後の再スタートで、角田裕毅がグリッド上の位置を間違えたことによりスタート手順が中止され、エクストラフォーメーションラップが行われる展開となった。

    モンツァで行われた第13戦イタリアGPは、序盤にルクレールが最終コーナーでクラッシュ。レースは赤旗中断となり、その後スタンディングスタートによる再開に向けて各車がグリッドに整列した。

    角田裕毅がグリッド位置を間違える
    再スタート直前、通常のスタートシグナルではなく、スタート中止を示すアボートライトが点灯。各車はスタートせず、もう1周のフォーメーションラップを行うことになった。

    原因となったのは角田裕毅だった。

    リプレイ映像では、角田裕毅がグリッドに戻ってきた際にマシンを左側へ寄せた後、自身が停止すべきグリッドボックスが右側だったことに気付く様子が確認された。しかし、その時点では正しい位置へ移動することができず、グリッドボックス内の所定の位置にマシンを収めることができなかった。

    F1公式も「角田裕毅がグリッドボックス内の正しい位置についていない」と伝え、これによってスタート手順は中止。全車がエクストラフォーメーションラップへ向かった。

    追加の1周がタイヤ戦略にも影響
    エクストラフォーメーションラップは、再スタートに向けた各車のタイヤにも影響を与えることになった。

    赤旗中断前にミディアムタイヤを履いていたドライバーはハードタイヤへ変更。一方、ルイス・ハミルトンやマックス・フェルスタッペンらはソフトからミディアムへ変更しており、追加された1周によってタイヤをさらに温める機会を得ることになった。

    角田裕毅のグリッド位置の間違いによって再スタートは一度仕切り直され、2026年F1イタリアGPはエクストラフォーメーションラップを経て再開された。

    角田裕毅はミディアムで10番手まで浮上
    それでも角田裕毅は再スタート時の出来事を引きずることなく、ミディアムタイヤで積極的にポジションを上げていった。

    9周目には10番手まで浮上してポイント圏内へ進出。さらに前を走るハースのオリバー・ベアマンの背後に迫り、オーバーテイクの機会をうかがう展開となった。

    F1公式ライブテキストも「再スタート時の一件は忘れ、角田は彼が最も得意とすることをやっている――積極的に戦っている」とその走りを評価。「10番手まで上がり、ベアマンの背後にぴったりついている。レーシングブルズにはここでまずまずのペースがある」と伝えた。

    再スタート時には思わぬミスがあった角田裕毅だが、その後はミディアムタイヤで挽回し、ポイント獲得を狙える位置まで順位を上げた。

    FIAがスタート手順違反をレース後に審議
    一方、FIAスチュワードは角田裕毅の一件について、スタート手順違反(Starting Procedure Infringement)の疑いでレース後に審議すると発表した。

    FIAは現地時間15時41分47秒、「22号車(TSU)に関するインシデントはレース後に審議される。スタート手順違反」と通知した。

    審議対象となったのは、赤旗中断後の再スタートに向けてグリッドに整列した際の角田裕毅の停止位置だ。グリッドボックス内の正しい位置にマシンを停止できなかったことでスタート手順が中止され、エクストラフォーメーションラップが行われた。

    現時点でペナルティが科されるかどうかは決まっておらず、レース終了後にスチュワードが判断を下すことになる。

  • 角田裕毅 2027年F1シート交渉「レースに戻ったことでいったん保留」

    角田裕毅 2027年F1シート交渉「レースに戻ったことでいったん保留」

    角田裕毅は、2027年のF1レギュラーシート獲得に向けて進めていた他チームとの話し合いについて、レーシングブルズから実戦復帰したことで「いったん保留になっている」と明かした。

    前戦オランダGPでアイザック・ハジャーの代役として急きょF1復帰を果たした角田裕毅は、F1イタリアGPでも引き続きレーシングブルズをドライブ。2027年のF1復帰を最優先に掲げるなか、他チームから接触があったことをすでに認めていたが、実戦復帰によって状況に変化が生じている。

    他チームとの話し合いは実戦復帰で一時保留
    角田裕毅はこれまで、2027年のF1シートを巡って他チームから電話があったことを明かしている。具体的なチーム名は伏せているものの、「お互いを知ったり、状況がどうなっているのかを確認したり」という段階の話し合いが行われていた。

    イタリアGPを前に改めて自身の将来について尋ねられた角田裕毅は、ここ数週間で接触があったことを認めたうえで、現在の状況を説明した。

    「はい、ここ数週間で何度か電話をもらいました。でも、今のところ具体的なものはありません」

    「今は、今回起きたことと僕がレースに戻ったことによって、話はいったん保留になっています」

    前戦オランダGPから突然レースに復帰したことで、角田裕毅を取り巻く状況は大きく変わった。交渉が終了したわけではなく、レーシングブルズで与えられた実戦機会が、今後の去就を左右する新たな材料となっている。

    イタリアGP出場は直前まで確定せず
    角田裕毅のイタリアGP出場は、早い段階から確定していたわけではなかった。ハジャーの状態が確認されるなか、角田裕毅はどちらの状況にも対応できるよう、出場決定前日にはシミュレーターで準備を進めていたという。

    「前日はシミュレーターに乗って、どちらになっても準備できるようにしていました。午後早くまでは確定していなくて、そのときに正式に『オーケー、裕毅が走る』と言われました」

    「とてもうれしいです。僕はイタリアとは特別なつながりがあります」

    ザントフォールトに続く2戦連続の実戦となったが、モンツァでは2026年F1マシンのエネルギーマネジメントという異なる課題に直面することになった。

    モンツァはエネルギーマネジメントが大きな課題
    高速区間の多いモンツァでは、ザントフォールトとはエネルギーの使い方が大きく異なる。角田裕毅は、2026年F1レギュレーション下では特に難しいサーキットになると説明していた。

    「ザントフォールトはエネルギーを管理するうえでは最も簡単なサーキットのひとつでしたし、ある程度はスムーズにマシンへ適応できました。でも、ここはエネルギー供給がない状態では最も難しいサーキットです」

    「まったく違いますし、このレギュレーションがどれだけ複雑なのかが分かります。エネルギーマネジメントとブレーキング時の回生について、かなり練習する必要があります」

    さらに、コースへ出る段階からエネルギーの使い方を考えなければならない点も、モンツァ特有の難しさとして挙げていた。

    「ザントフォールトでは、アウトラップやフォーメーションラップで何かをする必要はありませんでした。エネルギーは十分に充電されていて、フィニッシュラインを通過すれば準備が整っていました」

    「でも、ここモンツァではフォーメーションラップの段階からエネルギーの供給について考えて、プッシュラップに向けたラップのどこでブーストを使うのかまで考えなければなりません。レースが一番大きなチャレンジになると思います」

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    「第二の故郷」イタリアで流れを変えたい
    角田裕毅にとってイタリアは特別な場所だが、モンツァでのF1戦績にはこれまで恵まれていない。イタリアGPを前に、今回のチャンスを生かして流れを変えたいと語っていた。

    「プレッシャーはありません。でも、ここではいい結果を出したいです。僕はこのサーキットで一度もいい結果を残せていません」

    「4、5年の間に3回リタイアしていますし、2回はスタートすらできませんでした! 何が起きるか分かりません!」

    「今回のチャンスで運が僕の方に向いてくれることを願っています。ここは僕にとって第二の故郷のような場所です。イタリアもイタリアの人たちも大好きですし、いい結果を残せればと思っています」

    2027年のF1シートを巡る話し合いはいったん保留となったものの、角田裕毅にとって現在の実戦復帰そのものが将来に向けた重要なアピールの機会となっている。レーシングブルズでの走りが、今後の交渉を再び動かす材料になる可能性もある。

  • 角田裕毅 F1イタリアGP予選Q1敗退「ストレートだけで0.5秒以上失った」

    角田裕毅 F1イタリアGP予選Q1敗退「ストレートだけで0.5秒以上失った」

    角田裕毅は、2026年F1イタリアGPの予選を17番手で終え、Q1敗退を喫した。レーシングブルズのマシンにはQ3進出を狙える速さがあった一方、角田裕毅はストレートで大きくタイムを失うなど、マシンのパフォーマンスを十分に引き出せない状況に直面した。

    角田裕毅は1分23秒755を記録したものの、Q2進出ラインには0.139秒届かなかった。予選後には「自分でコントロールできることは最大限やった」と語り、コーナーでの走りにはQ2へ進出できるだけの手応えがあったと説明した。

    FP3からトラブルを抱えたまま予選へ
    角田裕毅にとって、モンツァでの土曜日は予選前から難しい展開となった。

    FP3ではソフトタイヤでクリーンな走行をまとめることができず、予選を前にチームは燃料漏れへの対応を迫られた。その影響でQ1ではコースインが遅くなり、スリップストリームの確保やタイヤ、パワーユニットの準備が重要となるモンツァで厳しい状況に置かれた。

    角田裕毅はチーム公式リリースで、ザントフォールトとは大きく異なるモンツァ特有の難しさを説明した。

    「今日は残念でしたし、僕たちが求めていた結果をうまく出すことができませんでした。ここはものすごく複雑で、ザントフォールトとはかなり違います。特にアウトラップの準備や、パワーユニットとタイヤを適切なウインドウに入れる部分が難しいです」

    「残念ながら、重要な場面ですべてをまとめることができませんでした。明日は15番手からスタートするので、そこからいくつか順位を上げられればと思います。またマシンに乗って、何ができるかを見るのを楽しみにしています」

    角田裕毅は予選では17番手だったが、パワーユニット交換によるグリッド降格を受けるドライバーがいるため、決勝は15番グリッドからスタートする。

    「ストレートだけで0.5秒以上失っていた」
    予選後のインタビューでは、角田裕毅はさらに具体的にQ1敗退の原因について言及した。

    最終アタックではセクター3も伸びなかったが、本人によれば問題は特定のセクターだけではなく、予選全体を通して「もっと大きな何か」が欠けていたという。

    「いくつか理由があります。セクター1とかセクター3だけということではなくて、予選全体として、もっと大きな何かが欠けていたと思います」

    「FP1のころからいくつか問題があって、特に僕たちのマシンには課題がありました。チームはそれを解決するためにものすごく努力してくれましたけど、それでも100%の状態にすることはできませんでした」

    角田裕毅は、短い時間のなかで修復作業を進めたチームへの感謝を示した一方、Q1ではストレートで大幅なタイムロスがあったことを明かした。

    「チームの努力には本当に感謝しています。ただ、Q1では最初のランも2回目のランも、ストレートだけでほぼ……正確には分かりませんけど、0.5秒以上とか、それくらい失っていました。セクター1だけでもかなり失っていました」

    「何が起きていたのか、何が原因だったのかは分かりませんけど、あまり楽しめる状況ではありませんでした」

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    「コーナーだけを見れば十分な速さはあった」
    それでも角田裕毅は、自身のドライビングについてはできる限りの仕事をしたと強調する。

    「でも、自分でコントロールできることについては最大限やったと思います。コーナーだけを見れば、そこに行くには十分な速さがあったと思います。明らかに十分でした」

    チームメイトのアービッド・リンドブラッドはQ1とQ2を突破し、6戦連続となるQ3進出を果たして10番手。リンドブラッド自身は最終アタックで約0.1秒を失ったとして、8番手も可能だったと振り返っている。

    リンドブラッドがQ3まで進んだことで、レーシングブルズのマシンそのものにはポイントを争えるポテンシャルがあることは示された。一方で角田裕毅は、コーナリングではQ2進出に十分な速さがあったとの認識を示しており、ストレートで発生した大幅なタイムロスがQ1敗退に直結した形だ。

    決勝までに改善できるか
    角田裕毅にとって焦点となるのは、決勝までにストレートで失っていたパフォーマンスをどこまで取り戻せるかだ。

    予選後、現在のマシン状態のままでは決勝も難しくなるのではないかと問われると、角田裕毅はFP3から予選までとは違い、レースまでには原因を調べる時間があると語った。

    「改善できる可能性はあると思います。少なくともFP3から予選までの間は時間がありませんでしたけど、今回はもう少し時間があります。何ができるかはまだ分かりませんけど、見てみます」

    17番手という予選結果からペナルティ適用によって15番グリッドへ繰り上がる角田裕毅。決勝では、予選で本来のパフォーマンスを発揮できなかったマシンを改善し、ポイント圏へどこまで近づけるかが焦点となる。

  • 角田裕毅 F1イタリアGP前に200人の晩餐会参加「一人で走っているわけではない」

    角田裕毅 F1イタリアGP前に200人の晩餐会参加「一人で走っているわけではない」

    2026年F1イタリアGPを前に、レーシングブルズの角田裕毅が、モンツァで開催されたバリラとF1による特別イベント「La Tavolata(ラ・タヴォラータ)」に参加した。F1パドックを支える200人以上が約100メートルの巨大テーブルを囲み、レースを成り立たせる「チームワーク」を祝った。

    角田裕毅は自身のレースエンジニアであるアレクサンドル・イリオプロスとともに出席。

    「F1では決して一人で走っているわけではありません」と語り、普段のレースウイークではなかなか持てない交流の時間が、チーム内の信頼関係を築くうえで特別なものだったと振り返った。

    角田裕毅 レースエンジニアと「La Tavolata」に参加
    イタリアGP開幕を翌日に控えた木曜夜、バリラとF1はモンツァで「La Tavolata」を開催した。F1のパドックに関わるさまざまな職種の人々が、一つのテーブルを囲む初の試みとして企画されたイベントだ。

    レーシングブルズからは角田裕毅、レースエンジニアのアレクサンドル・イリオプロスをはじめ、チームメンバーが参加した。

    会場にはドライバーやチーム代表だけでなく、メカニック、エンジニア、ストラテジスト、セーフティカーおよびメディカルカーのドライバー、パーソナルトレーナー、タイヤ技術者など、F1のレースウイークを支える200人以上が集まった。

    中心に設けられたのは、全長約100メートルに及ぶ巨大なテーブル。料理はミシュラン三つ星シェフのマッシモ・ボットゥーラが監修し、F1パドッククラブのオフィシャルサプライヤーであるDO&COとの協力により、バリラのパスタを中心としたメニューが提供された。

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    角田裕毅「すべての中心にあるのはチームワーク」
    角田裕毅は、サーキットで結果を出すためにはドライバーだけでなく、多くのスタッフの力が不可欠だと強調した。

    「今夜、バリラのLa Tavolataに参加できて本当にうれしかったです。F1では決して一人で走っているわけではありません。今夜は、コース上でもコース外でも勝つために、どれだけ多くの人たちが必要なのかを示してくれました」

    「僕たちがやっていることすべての中心にあるのはチームワークですし、こういう時間の中で人間関係や信頼を築いていくものだと思います。レースウイーク中には、こういうことができる機会はほとんどないので、今回は本当に特別でした」

    レーシングブルズにとっても、ドライバーとチームの結びつきは活動の根幹にある。1周ごと、1セッションごとの積み重ねだけでなく、緊張感から離れた時間も信頼関係を築く重要な機会になるという考えだ。

    角田裕毅(イタリアグランプリ)

    元F1ドライバーのパオロ・バリラ「成功の裏には必ずチームがいる」
    バリラ・グループ副会長で、自身もF1ドライバーとしてレースを戦った経験を持つパオロ・バリラも、時代が変わってもチームワークの重要性は変わらないと語った。

    「私がF1でレースをしていたとき、すぐに学んだことがあります。すべてのラップ、すべての決断、そしてすべての結果は、自分の周囲にいる人々にも左右されるということです」

    「現在のマシンやテクノロジーは当時とは大きく異なりますが、その原則は変わっていません。あらゆるパフォーマンスの背後にはチームが存在し、その信頼、専門知識、献身が成功を可能にしています」

    「La Tavolataは、そうした人々と、彼らが毎回のレースウイークで果たしている役割を称えるものです。テーブルを囲んで共有した時間は、競争のアドレナリンの中に友情と喜びを加えてくれました」

    モンツァで「勝利は一人では生まれない」を形に
    F1ではドライバーが最も目立つ存在となる一方、1台のマシンを走らせるまでには設計、セットアップ、戦略、タイヤ、フィジカル面など多くの専門スタッフが関わっている。La Tavolataは、その普段は表舞台に立つことの少ない人々も含め、パドック全体を一つのチームとして捉えるイベントとなった。

    特に角田裕毅がレースエンジニアのイリオプロスと参加したことは、そのテーマを象徴している。無線を通じてドライバーと直接コミュニケーションを取り、マシンの状態や戦略を共有するレースエンジニアは、レースウイークにおける最も重要なパートナーの一人だ。

    高速のモンツァで始まるF1イタリアGP。その競争を前に、角田裕毅とレーシングブルズは、コース上の結果を支える「人」と「信頼」にあらためて焦点を当てる時間を過ごした。

  • 角田裕毅 F1イタリアGP初日は10番手「ストレートモードをつい忘れてしまう」

    角田裕毅 F1イタリアGP初日は10番手「ストレートモードをつい忘れてしまう」

    角田裕毅は、2026年F1第13戦イタリアGP初日の走行を終え、レーシングブルズでFP1を12番手、FP2を10番手で終えた。FP1では2026年仕様のストレートモードへの対応に苦戦する場面もあったが、FP2までに改善を進め、「かなり満足しています」と手応えを語った。

    今季2度目のレーシングブルズでのレースとなる角田裕毅は、FP1で27周を走行して1分24秒571を記録。FP2では29周を重ね、1分23秒455までタイムを縮めてトップ10に入った。

    金曜日にはエネルギーの使い方についてもさまざまなパターンを試し、決勝を見据えた重要なデータを収集した。

    FP1は「少しまとまりを欠いていました」
    角田裕毅は初日の走行について、全体としては楽しめたとしながらも、FP1では自身の走りにやや混乱があったと振り返った。

    「全体的には今日を楽しめました。FP1は僕自身としては少しまとまりを欠いていました。ストレートモードについて少し苦戦していて、昨年とはかなり違います」

    特に角田裕毅が挙げたのが、2026年仕様で変化したストレートモードの扱いだった。昨年より検知や作動のポイントが増えており、ターン11の手前では対応を忘れてしまうことがあったという。

    「昨年より検知するポイントというか、作動するポイントが増えているので、ターン11の手前でストレートモードのことをつい忘れてしまうんです」

    それでも走行を重ねるにつれて対応を進め、FP2を終えた段階ではマシンの方向性について前向きな感触を得た。

    「いくつかチャレンジはありましたが、それでも最終的にはかなりうまくいったので、現状にはかなり満足しています。まだいくつか整理しなければならない部分はありますが、いい方向性は見えています」

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム) イタリアグランプリ

    エネルギー配分が決勝の重要ポイント
    モンツァでは長いストレートが続くため、2026年型F1マシンでは電気エネルギーをどこで使うかも大きなテーマとなる。

    FP2では角田裕毅がマックス・フェルスタッペンやアンドレア・キミ・アントネッリらと近い位置で走行する場面もあり、複数台が接近した状態でエネルギー配分によってどのような違いが生まれるのかを実際に試した。

    「難しいと思います。エネルギーデプロイメントの差は、どのチームにもあると思います。だから、どこでブーストを使うのか、そういった部分が非常に重要になります」

    ストレートの長いモンツァでは、限られた電気エネルギーをどの地点で投入するかによって、攻撃だけでなく防御にも違いが生じる。角田裕毅は金曜日に複数の使い方を試し、その違いを体感できたことを収穫として挙げた。

    「今日は本当にいろいろなことを試すことができました。デプロイメントの違いについても学ぶことができましたし、チームにとっても僕自身にとっても、いい学習になりました」

    FP2で10番手 リンドブラッドとの差は0.106秒
    FP1を12番手で終えた角田裕毅は、FP2ではソフトタイヤで1分23秒455を記録して10番手まで順位を上げた。

    レーシングブルズのアービッド・リンドブラッドは1分23秒349で7番手。角田裕毅との差はわずか0.106秒で、レーシングブルズは2台そろってトップ10に入った。

    角田裕毅はFP2でさまざまなセットアップやエネルギーの使い方を試しながら29周を走行。初日の課題を把握したうえで、土曜日に向けて改善すべきポイントも明確になったとしている。

    「明日の予選を楽しみにしていますし、マシンをどの位置につけられるのか見てみたいです」

    FP1ではストレートモードへの対応に苦戦した角田裕毅だが、FP2ではトップ10に入り、初日を前向きな感触で終えた。モンツァ特有のエネルギーマネジメントについても実戦を想定した確認を進めており、土曜日は残された細部を仕上げ、予選でレーシングブルズの競争力をどこまで引き出せるかが焦点となる。

  • 角田裕毅 F1イタリアGPも「ルーキーのような感覚」最大の課題はエネルギー管理

    角田裕毅 F1イタリアGPも「ルーキーのような感覚」最大の課題はエネルギー管理

    角田裕毅は、2026年F1第13戦イタリアGPでレーシングブルズから今季2度目の代役出場を迎える。前戦オランダGPですでにVCARB-03を経験しているものの、モンツァでは複雑なエネルギーマネジメントへの対応が必要になるため、「ルーキーのような感覚」で週末に臨むと語った。

    ザントフォールトでは急きょ出場が決まり、スプリント形式の限られた走行時間のなかで11位まで順位を上げた角田裕毅。

    今回はシミュレーターで事前準備を進める時間があった一方、長いストレートを持つモンツァでは2026年F1マシン特有のバッテリー使用とエネルギー配分が大きな課題になるという。

    正式決定は水曜日「シミュレーターの途中で聞いた」
    角田裕毅がイタリアGPへの出場を正式に知らされたのは、水曜日だった。

    「実際に聞いたのは昨日です。念のためシミュレーターには乗っていました。本当に午後の途中まで分からなくて、セッション中に『OK、走ることになった。じゃあ通常のレースウイークと同じようにシミュレーター作業を続けよう』という感じでした」

    前戦オランダGPへの出場が決まった際、角田裕毅はギリシャのビーチで休暇を過ごしていた。そこから急いでザントフォールトへ向かい、ほとんど準備期間がない状態で2026年型レーシングブルズに乗り込んだ。

    今回は状況が異なる。アイザック・ハジャーが欠場を続ける可能性を想定し、角田裕毅はザントフォールト後からトレーニングを継続。ファエンツァのエンジニアとも作業し、シミュレーターでモンツァへの準備を進めていた。

    「かなり落ち着いていて、普通のレースウイークのようでした。オランダのときより準備できていたと思います。前回は突然すべてが決まりましたけど、今回はアイザックが負傷してから準備していました」

    「たぶん2026年に入ってから一番健康的に過ごした1週間でした! 本当に準備できていますし、これまで以上に準備が整っていると感じています」

    ザントフォールトで得たアラン・パーメインからの信頼
    準備不足に加え、スプリント形式で通常よりプラクティス時間が少ない厳しい条件だったザントフォールトで、角田裕毅は決勝11位。ポイント獲得まであと一歩に迫った。

    そのパフォーマンスについて、レーシングブルズのチーム代表アラン・パーメインからも好意的な評価を受けたという。

    「間違いなくポジティブでした。デブリーフのあとにも『今シーズン頑張ってください。楽しかったです』みたいなことを言ったんですけど、アランから『また君が必要になるかもしれない。来週も必要になるかもしれないから準備しておいて』と言われました」

    角田裕毅は、その言葉からチーム内での信頼が高まったことを感じ取った。

    「レースのあと、彼からもう少し信頼してもらえたと感じました。もし僕が本当に悪い走りをしていたら、この世界では何が起きるか分からないですし、今週走るために呼ばれていなかった可能性もあります。だから、すごくポジティブだったと思います」

    モンツァではエネルギー配分が一気に難しくなる
    一方で、今回のイタリアGPにはザントフォールトにはなかった大きな難題が待っている。

    2026年F1マシンでは電気エネルギーの役割が従来より大幅に増えており、ドライバーはバッテリーをどこで使い、どこで回生するかをラップ全体で管理する必要がある。特に長い全開区間が続くモンツァでは、その影響が顕著になる。

    「オランダは幸運にも、エネルギー管理という意味では最も簡単なサーキットのひとつだったと思います。そのおかげで、かなりスムーズにマシンへ適応できました」

    「でも今回はエネルギーデプロイメントという意味では最も難しいサーキットです。シミュレーターでも、それがどれほど違うのかをすでに経験しましたし、このレギュレーション特有の難しさが本当に出てきます」

    モンツァでは単純にアクセルを踏み続ければ速いわけではない。ラップ全体のエネルギー量を考えながら、場合によっては通常より早く減速したり、エネルギー回収を優先したりする必要がある。

    角田裕毅にとって、その感覚はまだ自然なものではない。

    「マネジメントだったり、早めにブレーキを踏んだり、そういうことをたくさん練習しないといけません。シミュレーターではすごく変な感覚でした。もっと速く走れると分かっているのに、そうしてはいけないんです。そうするとラップ全体では遅くなってしまうので。そこが僕にとって最大のチャレンジになると思います」

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム) イタリアグランプリ

    決勝では他車との駆け引きがさらに難題
    予選の1周だけであれば、フリー走行で実際の挙動を確認しながら自分自身の走りに集中できる。しかし決勝では、単純なラップタイムだけではなく、他車との位置関係を踏まえてバッテリーを使う必要がある。

    オーバーテイクのためにエネルギーを使うのか、後方車を防ぐために残すのか。使用したあとにマシンがどのような状態になるのかまで予測しながら戦うことになる。

    「レースコンディションではもっと難しくなると思います。他のマシンとのエネルギーマネジメントを使った戦略的なバトルは僕は経験していませんし、他のドライバーたちはオーバーテイクやディフェンスのためにバッテリーを使ったあと、マシンがどうなるのかも分かっていると思います」

    「僕はシミュレーターでしか知りませんし、オランダはおそらくエネルギーの影響が一番小さいところでした」

    2026年シーズンを戦い続けてきた他のドライバーは、上海やスパ・フランコルシャンなど長いストレートを持つサーキットですでに実戦経験を積んでいる。それに対し、角田裕毅にとって2026年型F1マシンでモンツァを走るのは初めてだ。

    「ショートランについては、それほど心配していません。フリー走行がありますし、何が必要なのか確認できます。自分自身だけに集中することもできます」

    「でもレースでは先を読んで動かないといけないですよね。そこはオランダ以上に準備しておかなければいけない部分です」

    「またルーキーのよう」Q3進出とポイント獲得を目標
    それでも、角田裕毅はザントフォールトから一歩前進することを目指している。理想は予選Q3進出と決勝でのポイント獲得だ。

    レーシングブルズはイタリアGPにアップデートも投入する予定で、角田裕毅もその効果を楽しみにしている。

    「FP1で、このエネルギー関連が実際にどれくらい難しいのか確認したいです。本当にまだ分かりません。でもマシンのペースはいいと思いますし、ここにはアップデートも持ち込むので、それを見るのも楽しみです」

    角田裕毅は、ザントフォールトでの自身を「ルーキーのようだった」と振り返る。そして2戦目となる今回も、別の意味で同じ姿勢が必要になると考えている。

    「オランダは本当に、ルーキーみたいな感じでレースに入ったと思います。できるだけ多くのことを学ぼうとしていました。スプリント形式だったので時間もすごく限られていました」

    「今回もエネルギーデプロイメントなど、たくさん練習しないといけません。1周のなかでも我慢しなければいけないところがあります。自分ではルーキーのような感覚ですし、すべてを学んで、チームから指示されたことをひとつも取りこぼさないようにしたいです」

    モンツァでは過去5年間で一度も満足できる結果なし
    角田裕毅にとって、モンツァで結果を残したい理由はもうひとつある。これまでF1でイタリアGPとの相性に恵まれてこなかったからだ。

    「ここではいい結果を出したいです。今まで一度もいい結果を残せていません。5年間で3回リタイアして、2回はスタートすらできませんでした。ここで何が起きているのか分からないですけど、今回こういうチャンスをもらえたので、今度こそ幸運になることを願っています」

    前戦ザントフォールトでは、準備不足という条件を乗り越えて11位まで走った角田裕毅。モンツァでは準備時間こそ増えたものの、今度は2026年F1レギュレーションを象徴する複雑なエネルギーマネジメントという新たな課題に直面する。

    経験不足を本人が「ルーキー」と表現するなか、FP1からどこまで早く学習を進められるか。それがQ3進出、そして今季初ポイントを狙うイタリアGPの鍵となりそうだ。

  • 角田裕毅 2027年F1復帰へ他チームから接触「電話はあった」

    角田裕毅 2027年F1復帰へ他チームから接触「電話はあった」

    角田裕毅は、2027年のF1レギュラーシート獲得に向けて他チームから接触があったことを明かした。F1オランダGPでレーシングブルズから復帰し、急きょ実戦に臨みながらも印象的なパフォーマンスを見せたことで、その将来を巡る動きにも変化が生まれ始めているようだ。

    F1イタリアGPを前に行われたインタビューで、角田裕毅は当初「まだ他チームから電話はない」と冗談交じりに答えていたが、その後、実際には「電話があった」と告白。

    具体的な相手については明かさなかったものの、2027年にF1グリッドへ戻ることが最優先の目標だと改めて強調した。

    「電話はあった」2027年に向けて動き
    インタビュアーから「ザントフォールトの後、来年に向けて他チームから電話はあった?」と尋ねられた角田裕毅は、最初は笑いながらこう答えた。

    「いいえ、まだないです。なのでフリーです(笑)。でも、そういう電話が来たらうれしいですね。ぜひ聞きたいですけど、まだないです」

    しかし、ザントフォールトで慣れていないマシンに乗りながら印象的なパフォーマンスを見せたことを踏まえ、2027年の目標について改めて質問されると、角田裕毅は先ほどとは違う答えを口にした。

    「実は、そうですね。ちょっと電話はありました」

    インタビュアーが「電話はあったんだね」と確認すると、角田裕毅は交渉がまだ具体的な決定に至っているわけではないと説明した。

    「はい。でも、まだ何かが決まったわけではないです。ただ、少なくともいい方向には進んでいると思います」

    「もちろん僕の第一目標はF1にいることです。なので、どうなるか見てみたいですね」

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム) イタリアグランプリ

    モンツァも「自分を証明する」重要な一戦
    角田裕毅は、今季中にさらにF1へ出場する可能性についても含みを持たせた。アイザック・ハジャーの欠場に伴い、ザントフォールトに続いてモンツァでもレーシングブルズをドライブする角田裕毅にとって、今回のイタリアGPは2027年に向けた重要なアピールの場となる。

    「あと数レースあるかもしれないですし、もしかしたら1レースだけかもしれません。そこは分からないです」

    「でも、このモンツァも自分を証明するためのいいレースだと思っています。ベストを尽くしますし、それが来年F1に戻るための将来につながってくれればと思っています」

    電話の相手は明かさず「父です(笑)」
    当然ながら、インタビュアーは角田裕毅が明かした「電話」の詳細を追及した。

    「どんな電話だった?」と聞かれると、角田裕毅は「普通のものですよ。お互いを知ったり、状況がどうなっているのかを確認したり、そういう感じです」と説明した。

    さらに「誰から?」と聞かれると、角田裕毅は一瞬の間を置いてこう答えた。

    「父です(笑)」

    その場には笑いが起こり、インタビュアーも「それはうまいね。誰かは教えてくれないということだね」と返した。

    角田裕毅は接触したチーム名を伏せたものの、「状況を確認する」ための話し合いが行われたことは認めている。ザントフォールトで突然のF1復帰を果たし、続くモンツァでも実戦機会を得たことは、2027年のシート争いにおいて大きな意味を持つ。

    現時点で何も決まってはいない。それでも角田裕毅自身が「いい方向に進んでいる」と語ったように、F1復帰を目指す動きは水面下で始まっている。イタリアGPは、その可能性をさらに広げるための重要な一戦となる。

  • 角田裕毅 F1イタリアGPもレーシングブルズから参戦 ハジャー欠場で続投決定

    角田裕毅 F1イタリアGPもレーシングブルズから参戦 ハジャー欠場で続投決定

    角田裕毅が、2026年F1第13戦イタリアGPでもレーシングブルズから出場することが決まった。レッドブル・レーシングは、左手首を負傷しているアイザック・ハジャーの欠場を正式に決定し、リアム・ローソンを再び代役として起用する。

    ハジャーはサマーブレイク終盤に左手首を骨折し、前戦オランダGPを欠場。レッドブルは9月2日(水)まで回復状態を見極めていたが、モンツァで復帰させるにはリスクがあると判断した。

    これにより、ローソンがハジャーに代わってマックス・フェルスタッペンのチームメイトを務め、角田裕毅が再びレーシングブルズのシートに収まる。

    角田裕毅が2戦連続でレーシングブルズから出場
    レッドブルはイタリアGPを前に、ハジャーの欠場とローソンの起用を正式発表した。

    「リアムはモンツァで行われるイタリアGPでマックスとともに走る。一方、アイザックはサマーブレイク中に負った手首の負傷から、引き続き順調な回復を見せている」

    「チームは彼のリハビリを注意深く見守っており、競技復帰について不必要なリスクを冒すことはない。一日も早い回復を願っている」

    この決定によって生じるもうひとつのドライバー変更が角田裕毅の起用だ。

    角田裕毅は2026年シーズンをレッドブルのリザーブドライバーとして過ごしていたが、ハジャーが欠場したオランダGPでレーシングブルズからF1復帰。今回も同じ体制が採用され、ローソンがレッドブルに移り、空いたレーシングブルズのシートを角田裕毅が担当する。

    つまりイタリアGPでは、レッドブルがフェルスタッペンとローソン、レーシングブルズが角田裕毅とアービッド・リンドブラッドという布陣になる。

    レッドブルがハジャーのモンツァ復帰を見送った理由
    ハジャーについては、イタリアGPでの復帰を目指して回復が進んでいた。しかし、レッドブルは水曜日に行われた最終的な状態確認を経て、まだF1マシンでレースを戦わせるべき段階ではないと判断した。

    特に懸念材料となるのがモンツァのレイアウトだ。

    モンツァは時計回りのサーキットであり、右コーナーでは左手首に大きな負荷がかかる。高速域から強烈なブレーキングを行う場面も多く、まだ完全に治癒していない骨折箇所を悪化させる可能性がある。

    ハジャーを無理に復帰させた結果、負傷を悪化させれば、イタリアGPだけではなく2026年シーズンの残りのレースにも影響しかねない。そのためレッドブルは、1戦の復帰を急ぐよりも完全な回復を優先した。

    ローソンはオランダGPで7位 代役として結果
    ローソンにとっては2戦連続となるレッドブルでのレース出場となる。

    前戦オランダGPでは、突然の代役起用ながらRB22をドライブして7位でフィニッシュ。6ポイントを獲得し、限られた準備時間のなかで代役として求められた役割を果たした。

    2025年にレッドブルで短期間を過ごした後、レーシングブルズへ戻ったローソンにとって、今回の2戦は自身の評価を改めて高める機会にもなっている。

    一方で、これがそのまま2027年のレッドブル昇格につながるとは限らない。

    ドイツ誌『Auto Motor und Sport』の報道では、レッドブル内部ではハジャーとの契約延長に向けた動きが進んでおり、その将来について近く決定が下される可能性があるという。

    ハジャーは2025年のレーシングブルズでのルーキーシーズンを経て、2026年にレッドブルへ昇格。フェルスタッペンのチームメイトとして高い評価を得ており、チームが長期的な戦力として残す方向に傾いているとみられている。

    角田裕毅に再び訪れたF1アピールの機会
    そして今回の決定は、角田裕毅にとっても重要な意味を持つ。

    角田裕毅はオランダGPで約8カ月ぶりとなるF1実戦復帰を果たし、予選ではQ2に進出して12番手。Q3進出を果たしたチームメイトのリンドブラッドとの差はわずか0.102秒だった。

    決勝では11位でフィニッシュし、ポイントには届かなかったもののリンドブラッドを上回った。長期間レースから離れ、VCARB-03で初めてグランプリを戦うという条件を考えれば、短期間で競争力を取り戻した週末だったと言える。

    特に予選後には「限界を探す感覚を取り戻した」と手応えを語り、決勝後にも「できることはすべてやりました」と振り返っていた。

    その直後にイタリアGPでも出場機会が巡ってきたことで、今度は前戦で得た感覚をそのまま次のグランプリへ持ち込むことができる。

    これは角田裕毅にとって大きな違いだ。

    オランダGPでは急きょ実戦に戻る形だったが、モンツァではすでにVCARB-03で予選と決勝を経験した状態からスタートできる。マシンへの理解だけでなく、エンジニアとのコミュニケーションやセットアップの方向性という面でも、前戦より準備された状態で週末を迎えられる。

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム) イタリアグランプリ

    2027年F1シート争いへモンツァでも存在感を示せるか
    さらに角田裕毅にとって重要なのが、2027年のF1シートをめぐる状況だ。

    レーシングブルズではローソンとリンドブラッドがレギュラードライバーを務めている一方、F2ランキング首位を走るニコラ・ツォロフもF1昇格候補として存在している。

    ツォロフがF2タイトルを獲得すれば、規則上F2に残留することはできない。レッドブルは2027年に向けてスーパーフォーミュラやインディカーを含む別カテゴリーで経験を積ませる選択肢も検討していると報じられている。

    ローソンについてもレーシングブルズの2027年シートが完全に保証されているわけではなく、レッドブル系4台をめぐるドライバー市場は依然として流動的だ。

    そこへ再び実戦機会を得た角田裕毅が加わる。

    オランダGP後、角田裕毅は2027年のF1シートを求めていることを隠さず、「Call me, please!(僕に電話してください!)」と各チームに向けてアピールした。

    実際、オランダGPでの走りを受けて、角田裕毅が2027年のハースのドライバー候補として再び検討対象に入ったとの報道も出ている。つまり、今回のモンツァでの出場はレーシングブルズのシートだけを争う機会ではない。

    角田裕毅にとって重要なのは、現在のF1パドックに対して、自身がブランクを経てもすぐに競争力を発揮できるドライバーであることを示し続けることだ。

    ザントフォールトでは約8カ月の実戦ブランクを経ながら、予選でリンドブラッドに0.102秒まで迫り、決勝ではそのリンドブラッドを上回った。モンツァでも同様に結果を残せれば、オランダGPでのパフォーマンスが一過性ではなかったことを証明できる。

    しかも今回は、VCARB-03で1戦を経験した直後の連戦となる。角田裕毅にとっては、オランダGP以上のパフォーマンスを期待できる条件が整っている。

    ハジャーの回復を最優先したレッドブルの判断によって実現した2戦連続の代役体制。ローソンが再びレッドブルでフェルスタッペンと組む一方、角田裕毅にはモンツァでも自身のF1キャリアを左右し得る重要なアピールの機会が与えられた。

    2027年のグリッドを目指す角田裕毅にとって、イタリアGPは単なる代役としての2戦目ではない。ザントフォールトで取り戻した感覚と評価を、具体的な結果へつなげられるかが注目される。