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  • 角田裕毅 オランダGPで評価を上げ2027年ハースF1候補に再浮上

    角田裕毅 オランダGPで評価を上げ2027年ハースF1候補に再浮上

    角田裕毅が、2027年のF1復帰に向けて再びハースのドライバー候補に浮上している。オランダGPでレーシングブルズから緊急参戦し、限られた準備時間のなかで見せたパフォーマンスによって、パドックでの評価を改めて高めたようだ。

    F1公式サイトのローレンス・バレットによれば、角田裕毅はオリバー・ベアマンのチームメイト候補として再び検討対象に入っているという。

    ハースではエステバン・オコンの2027年シートが不透明となっており、角田裕毅にとってF1復帰への有力なルートとなる可能性が出てきた。

    オランダGPの緊急参戦でF1復帰へアピール
    角田裕毅に突然チャンスが巡ってきたのは、夏休み中にアイザック・ハジャーが手首を負傷したことがきっかけだった。レッドブル・レーシングはハジャーの代役としてリアム・ローソンを起用し、空いたレーシングブルズのシートにはリザーブドライバーを務めていた角田裕毅が入った。

    角田裕毅にとっては2025年最終戦アブダビGP以来となるF1実戦であり、2026年型マシンでレースウイークを走るのは初めてだった。しかもオランダGPはスプリントフォーマットで、通常よりもフリー走行が少ない。レーシングブルズのVCARB 03をシミュレーターで初めて試したのもレース直前の水曜日だった。

    それでも角田裕毅はセッションを重ねるごとにマシンへの理解を深めた。グランプリ予選ではQ1を突破し、Q2では12番手。チームメイトのアービッド・リンドブラッドとの差をわずか0.102秒まで縮めた。

    決勝ではピエール・ガスリーとポイント圏内を争い、最終的には11位。ポイント獲得こそ逃したものの、長期間F1の実戦から離れ、初めて扱うマシンだったことを考えれば、その適応力は強い印象を残した。

    角田裕毅自身もオランダGP終了後、短期間で自分の力を示すことができたとの手応えを語った。

    「自分に何ができるかは分かっていますし、今回の1レースと数セッションだけでも、パドックの多くの人たちに自分が何をできるかをかなり示せたと思います」

    「ポイント近くで戦うことができました。もちろんポイントを獲れればもっと良かったですけど、そのためにできることはすべてやったと思っています」

    さらに2027年については、「僕のマネージャーと、来年のラインナップをまだ決めていない他のチーム次第です。僕を起用したいかどうかですね。でも、起用するべきだと思います!」とアピールしている。

    ハースの2027年候補に角田裕毅が再浮上
    オランダGP前まで、角田裕毅のF1復帰への道は決して広いとはみられていなかった。インディカーへの転向も選択肢として取り沙汰されるなか、2027年のF1グリッドでは各チームのラインナップが次々と固まりつつある。

    しかし、ザントフォールトでの緊急参戦が状況を変えた。

    F1公式サイトのローレンス・バレットは情報筋の話として、角田裕毅がハースの2027年シートをめぐって「再び候補に入った」と伝えている。

    ハースではベアマンの残留が有力視される一方、オコンの将来は確定しておらず、そのシートをめぐって複数の候補が浮上している。

    角田裕毅にとって追い風となるのは、小松礼雄が以前からその能力を評価していることだ。ハースは過去にも角田裕毅の獲得に関心を示したとされており、レッドブル側が2026年のドライバー選択を検討していたことから実現には至らなかった。

    今回のオランダGPは、角田裕毅にとって小松礼雄をはじめとするハース首脳陣に自身の実力を改めて示す機会になった。

    一方、小松礼雄は2027年のドライバー決定を急ぐつもりはないとして、現行ドライバーのパフォーマンスを見極めながら判断する姿勢を示している。

    「我々はまったく急いでいません。今はオリーとエステバンという2人のドライバーに集中し、彼らから最大限を引き出そうとしています」

    「彼らに何ができるかは分かっています。オリーはそれを何度も示していますし、エステバンもマシンに満足しているときに何ができるかは分かっています」

    角田裕毅 ハースF1チーム

    カマラ、フォルナローリ、平川亮らもハースのシート争い
    もっとも、角田裕毅が2027年ハースの最有力候補になったというわけではない。

    ハースは将来の選択肢を幅広く検討しており、ラファエル・カマラ、レオナルド・フォルナローリ、平川亮らも候補として名前が挙がっている。3人はポルティマオで行われたハースのTPC(旧型車テスト)にも参加しており、チームは複数のドライバーを評価している。

    カマラはハースにパワーユニットを供給するフェラーリと契約している。一方、平川亮はハースのタイトルスポンサーであるトヨタとの結びつきが強い。

    フォルナローリにはそうした直接的な後ろ盾はないものの、所属するマクラーレンがF1シート獲得に向けてハースに競争力のある条件を提示する用意があるとも伝えられている。

    そのなかで角田裕毅が持つ大きな武器は、すでに豊富なF1経験を備えていることだ。オランダGPでは2026年型マシンをそれまで一度もドライブしていなかったにもかかわらず、限られた走行時間のなかでリンドブラッドに迫り、決勝でもポイント圏内を争った。

    若手ドライバーの将来性を取るのか、それとも即戦力としての経験を重視するのか。ハースにとって2027年のドライバー選択は、その判断も重要なポイントになりそうだ。

    2027年F1復帰へハースが重要な選択肢に
    角田裕毅にとっては、2027年のF1グリッドに残された選択肢そのものが限られつつある。

    上位チームではすでにラインナップが固まり、ウィリアムズとアルピーヌも2027年の体制を決めている。アウディ、キャデラック、レーシングブルズについても、現行ラインナップを維持する可能性が高いとみられている。

    そのため、現時点ではハースが角田裕毅にとってF1レギュラー復帰を実現するうえで最も重要な選択肢のひとつとなる。

    オランダGPの前にはインディカーへの転向も取り沙汰され、F1復帰への道が狭まりつつあるように見えた角田裕毅。しかし、ハジャーの負傷によって突然巡ってきた一度のチャンスを生かし、ほとんど準備のない状態から2026年型マシンでポイント圏内を争うパフォーマンスを披露した。

    その走りによって、角田裕毅は再び2027年のF1ドライバー市場で存在感を高めた。以前から角田裕毅を評価してきた小松礼雄率いるハースが最終的にどの選択を下すのか。オランダGPでの好走は、角田裕毅のF1復帰への道を再び開く重要なアピールとなった。

  • 角田裕毅も続けるか F1で逆境から評価を取り戻した7人の復活劇

    角田裕毅も続けるか F1で逆境から評価を取り戻した7人の復活劇

    2026年F1オランダGPでレーシングブルズから電撃復帰を果たした角田裕毅は、決勝11位という結果以上に、その走りによって再び自身の存在をパドックに印象づけた。

    2025年限りでレッドブル・レーシングのレギュラーシートを失い、2026年はテスト兼リザーブドライバーとして過ごしてきた角田裕毅。しかし、アイザック・ハジャーの負傷によってリアム・ローソンがレッドブル・レーシングに招集されると、その空席を埋める形でレーシングブルズのマシンをドライブする機会が巡ってきた。

    「今日はできることをすべてやりましたし、本当に楽しめました」

    決勝でポイントまであと一歩の11位に終わった角田裕毅は、レース後にそう振り返った。

    この一戦だけで2027年のF1レギュラー復帰につながるかはまだ分からない。それでもF1の歴史を振り返れば、代役出場や復帰戦、あるいは厳しい状況で見せた一度の鮮烈なパフォーマンスが、その後のキャリアを大きく変えた例は少なくない。

    F1公式サイトは、角田裕毅のザントフォールトでの復帰をきっかけに、逆境から評価を取り戻した代表的なドライバーたちを紹介している。

    角田裕毅も続けるか ニコ・ヒュルケンベルグのケース

    ■ ニコ・ヒュルケンベルグ 代役出場からF1復帰への道を切り開く
    2026年オランダGPで角田裕毅より数ポジション前の8位でフィニッシュしたニコ・ヒュルケンベルグは、まさに代役出場によってF1キャリアを再生させた代表例だ。

    ヒュルケンベルグは2019年末にルノーのシートを失い、2020年はF1のレギュラーシートを持っていなかった。

    しかし、その2020年にレーシングポイントのセルジオ・ペレスとランス・ストロールが相次いで新型コロナウイルスに感染したことで、ヒュルケンベルグに代役出場の機会が巡ってきた。

    最初のシルバーストンではマシントラブルにより決勝をスタートできなかったものの、翌週に同じサーキットで行われた70周年記念GPではメルセデス勢に続く予選3番手を獲得。決勝でも7位に入った。

    さらにニュルブルクリンクでは急きょ招集されながら、最後尾から8位まで追い上げる走りを披露した。

    こうしたパフォーマンスを受け、レーシングポイントは2021年にヒュルケンベルグを正式なリザーブドライバーに起用。その後、2022年にも2戦で代役出場を果たし、F1パドックで存在感を維持し続けた。

    そして2023年、ハースからF1フル参戦に復帰。さらにザウバーを経てアウディへ移籍し、2026年まで第一線で活躍を続けている。

    代役として結果を残し続けたことが、事実上ヒュルケンベルグのF1キャリアをもう一度つなぎ直したと言える。

    ■ カルロス・サインツJr. 虫垂炎手術から2週間後に優勝
    カルロス・サインツJr.はF1から離脱した経験こそないものの、2024年シーズンを極めて特殊な状況で迎えていた。

    開幕前、ルイス・ハミルトンが2025年からフェラーリへ加入することが電撃発表され、サインツJr.はシーズンが始まる前から年末でチームを去ることが決まっていた。

    さらに第2戦サウジアラビアGPでは虫垂炎に見舞われ、手術を受けたため欠場。当時F2に参戦していたオリバー・ベアマンが代役を務めた。

    それでもサインツJr.は、わずか2週間後のオーストラリアGPで復帰した。

    予選では2番手を獲得し、決勝ではフェラーリを勝利へと導いた。

    手術直後とは思えないそのパフォーマンスは、サインツJr.の能力を改めて証明するものとなった。

    すでにフェラーリ離脱が決まっていたことで2025年のシートを探す立場に置かれていたサインツJr.だが、その後は複数チームから獲得候補として注目を集め、最終的にウィリアムズへの移籍を決断した。

    厳しい状況に置かれた直後に勝利という最大級の結果を残したことで、自らの市場価値を再確認させたレースだった。

    角田裕毅も続けるか アラン・プロストのケース

    ■ アラン・プロスト 1年休養から復帰初戦で勝利
    フェラーリとの関係悪化によって一度F1を離れながら、復帰後すぐに頂点へ戻ったドライバーがアラン・プロストだ。

    マクラーレンからフェラーリへ移籍したプロストは、1990年にアイルトン・セナとタイトルを争ったものの、鈴鹿での接触によって王座を逃した。

    1991年になるとフェラーリの競争力が低下し、プロストはチームを公然と批判するようになる。

    両者の関係は急速に悪化し、当時3度のF1ワールドチャンピオンだったプロストはシーズン終了を待たずにフェラーリを解雇された。

    1992年に競争力のあるシートを確保する時間は残されておらず、プロストは1年間F1を休養することになった。

    しかし、「教授」と呼ばれたプロストのキャリアはそこで終わらなかった。

    1993年にウィリアムズからF1へ復帰すると、開幕戦南アフリカGPでポールポジションを獲得。そのまま復帰初戦を勝利で飾った。

    その後もシーズンを通じてさらに6勝を挙げ、通算4度目のF1ワールドチャンピオンを獲得した。

    1年間レースから離れていたドライバーが復帰直後からタイトルを獲得した例は、F1史でも特筆すべきカムバックのひとつである。

    ■ ミカ・サロ シューマッハの代役で評価を一変
    ミカ・サロもまた、代役出場をきっかけにF1キャリアを再構築したドライバーだ。

    1994年終盤にロータスからF1デビューしたサロは、その後ティレルやアロウズで戦ったものの、1999年にはレギュラーシートを失った。

    だが、BARのリカルド・ゾンタが負傷したことで3戦の代役出場を担当すると、その後さらに大きなチャンスが訪れる。

    フェラーリのミハエル・シューマッハがシルバーストンでの事故で脚を骨折し、サロがその代役として起用された。

    フェラーリでの初戦オーストリアGPは9位だったが、次戦ドイツGPでは4番グリッドからスタートし、一時はレースをリードした。

    最終的にはF1タイトルを争っていたチームメイトのエディ・アーバインを前に出し、自身は2位でフィニッシュ。これがサロにとって初表彰台であり、F1キャリア最高位となった。

    その後モンツァでも表彰台を獲得し、フェラーリのコンストラクターズタイトル獲得に貢献した。

    サロの走りはザウバーにも評価され、2000年には再びF1のレギュラーシートを手にした。

    シューマッハという絶対的エースの代役という大きなプレッシャーの中で結果を残したことが、サロのキャリアを再び動かした。

    ■ バルテリ・ボッタス 苦悩の2018年から「ボッタス2.0」へ
    バルテリ・ボッタスの場合、F1のシートを失ったわけではなかった。しかし2018年シーズンは、そのキャリアの中でも特に厳しい1年となった。

    2017年にメルセデスへ加入しF1初勝利を挙げたボッタスだったが、2018年は未勝利に終わり、ドライバーズ選手権でも5位まで後退した。

    一方、チームメイトのルイス・ハミルトンはタイトルを獲得。ボッタスは後に、この時期に精神的に非常に厳しい状態に陥り、F1を辞めることまで考えたと明かしている。

    それでも冬の間に立て直しを図り、2019年開幕戦オーストラリアGPで強烈な反撃を見せた。

    予選ではハミルトンに次ぐ2番手だったが、スタート直後に首位を奪取。そのまま約20秒もの大差を築いて圧勝した。

    チェッカー後、ボッタスは無線で前年に向けられた批判への強烈なメッセージを発した。

    後に本人は、それが「前年からたまっていたフラストレーションが全部出たものだった」と振り返っている。

    「ボッタス2.0」と呼ばれるようになった2019年は4勝を挙げ、ドライバーズ選手権2位。ボッタスにとってF1キャリア最高のシーズンとなった。

    ■ ケビン・マグヌッセン 1年離脱から復帰初戦5位
    ケビン・マグヌッセンも、突然巡ってきた復帰のチャンスを最大限に生かした。

    2017年から2020年までハースで戦ったマグヌッセンだったが、チームが2021年にニキータ・マゼピンとミック・シューマッハというルーキー2人を起用したことでF1のシートを失った。

    その後はスポーツカーなど別カテゴリーへ活動の場を移していた。

    ところが2022年開幕直前、ハースはマゼピンとの契約を解除。その後任としてマグヌッセンを呼び戻した。

    F1から1年以上離れていたにもかかわらず、復帰戦となったバーレーンGPで予選7番手を獲得すると、決勝では5位に入った。

    当時ハース代表だったギュンター・シュタイナーは、その走りを強烈な言葉で「バイキングのカムバック」と表現した。

    同年のサンパウロGPではさらに驚きのポールポジションを獲得。マグヌッセンとハースの関係は2024年末まで続いた。

    F1を一度離れたドライバーが、ほぼ準備期間なしで復帰し、初戦からトップ5に入ったインパクトは大きかった。

    角田裕毅も続けるか セルジオ・ペレスのケース

    ■ セルジオ・ペレス シート喪失決定後にF1初優勝
    セルジオ・ペレスの2020年サクヒールGPも、1レースによってキャリアの流れが大きく変わった象徴的な例だ。

    2011年にザウバーからF1デビューしたペレスは、マクラーレンを経てフォース・インディアへ加入。その後チームがレーシングポイントへと姿を変えてからも長年残留していた。

    しかし、2021年からチームがアストンマーティンへ改称するのを前に、4度のF1ワールドチャンピオンであるセバスチャン・ベッテルの加入が決定。契約を残していたペレスはシートを失うことになった。

    それでもペレスはシーズン終盤に結果で自らをアピールした。

    トルコGPで2位に入ると、その2戦後のサクヒールGPではさらに劇的なレースを演じる。

    1周目の接触によって最後尾まで後退したものの、そこから猛烈な追い上げを開始。最終的にはF1初優勝を達成した。

    メキシコ人ドライバーのF1勝利は、1970年のペドロ・ロドリゲス以来だった。

    すでに翌年のシートを失うことが決まっていた時期に挙げたこの勝利は、ペレスの評価を決定的に高めた。

    その後レッドブル・レーシングが2021年のドライバーとしてペレスを起用。そこから4シーズンにわたってチャンピオンチームの一員として戦うことになった。

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    ■ 角田裕毅も「一度のチャンス」でF1復帰への流れを変えられるか
    ヒュルケンベルグ、サロ、マグヌッセンのように代役出場を足掛かりにシートを取り戻したケースもあれば、プロストのように休養後すぐ勝利してタイトルまで獲得した例もある。

    サインツJr.やボッタス、ペレスも、キャリア上の厳しい局面で鮮烈なパフォーマンスを見せることで自身の価値を改めて証明した。

    角田裕毅が2026年オランダGPで置かれていた状況も、それらと重なる部分がある。

    レッドブル・レーシングのシートを失った後もF1を離れず、リザーブとしてチャンスを待ち続けた。そして突然訪れたレーシングブルズでの復帰戦で、短い準備期間ながら決勝まで戦い抜いた。

    11位という数字だけを見れば華々しい結果ではない。しかしF1で次のシートをつかむために重要なのは、与えられた機会の中で何を示したかでもある。

    過去の「復活劇」が証明しているように、わずか1戦の走りがドライバーの将来を変えることはある。

    ザントフォールトで再びF1マシンに乗った角田裕毅にとっても、この一戦が本格的なグリッド復帰へ向けた最初の一歩になる可能性は十分に残されている。

  • F1オランダGP パワーランキング:ノリス首位 角田裕毅がトップ10入り

    F1オランダGP パワーランキング:ノリス首位 角田裕毅がトップ10入り

    2026年F1第12戦オランダGPを受け、Formula 1公式サイトが恒例の「パワーランキング」を発表した。ザントフォールトで最も高い評価を受けたのは、ポールポジションから決勝を制したマクラーレンのランド・ノリスだった。

    フェルナンド・アロンソが2位、キミ・アントネッリが3位に続き、半年ぶりにF1実戦へ復帰した角田裕毅もトップ10入り。マシンの競争力そのものではなく、週末を通したドライバー個人のパフォーマンスを評価する5人の審査員から高い評価を得た。

    F1パワーランキングの評価方法
    F1公式のパワーランキングでは、5人の審査員が各グランプリ終了後、週末を通した各ドライバーのパフォーマンスを10点満点で評価する。

    評価にあたってはマシンの性能差を考慮から外し、純粋にドライバーがどれだけのパフォーマンスを発揮したかを判断する。5人の採点を平均したものが各グランプリのスコアとなり、その評価はシーズンを通した総合パワーランキングにも反映される。

    1位:ランド・ノリス(マクラーレン)
    オランダで素晴らしいフォームを見せたのがランド・ノリスだった。

    スプリントでは2番グリッドからスタートして3位でフィニッシュ。そして予選では圧巻のラップをまとめてポールポジションを獲得すると、インシデントと戦略が入り交じった決勝でも、そのポールを最終的に勝利へと結びつけた。

    これでノリスはサマーブレイク直前のハンガリーGPに続いて2連勝。現F1ワールドチャンピオンの走りにはマクラーレンのチーム代表アンドレア・ステラからも多くの称賛が寄せられ、パワーランキングの審査員からも高得点を獲得した。スコアは9.6で今回のトップとなった。

    2位:フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)
    ザントフォールトではアストンマーティンがさらなるマシンアップデートを投入し、ホンダも新しいパワーユニットを導入した。後者にはドライバビリティ面で問題が残っていたものの、フェルナンド・アロンソはパッケージから引き出せるものをほぼすべて引き出したように見えた。

    予選ではわずか0.1秒差でQ2進出を逃したが、決勝では巧みな戦略判断にも助けられながら順位を上げていった。

    最終的には9位でチェッカーを受け、アストンマーティンに貴重な2ポイントをもたらした。その走りは、この日のベストドライブのひとつと評される内容だった。審査員からのスコアは8.6となった。

    3位:アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ)
    キミ・アントネッリのオランダGP週末は難しい形で始まった。

    スプリント予選ではミスによってマシンを損傷し、スプリントのスターティンググリッドは5番手。それでもスプリントではひとつ順位を上げ、4位でフィニッシュした。

    その後は本来持っていた速さをより明確に示し、予選ではメルセデスのチームメイトであるジョージ・ラッセルに次ぐ3番手を獲得した。

    決勝ではそのラッセルとのチーム内対決を制して2位でフィニッシュ。結果としてF1ドライバーズ選手権でのリードをさらに拡大することになった。パワーランキングでは8.2の評価を受けた。

    4位:ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ)
    ルイス・ハミルトンはザントフォールトでのスプリント予選とスプリントでは、ともに7位と比較的静かなスタートを切った。この段階ではフェラーリのチームメイト、シャルル・ルクレールから大きく後れを取っていた。

    しかし、通常の予選と決勝では立場を逆転させ、フェラーリ勢ではハミルトンの方が強いパフォーマンスを見せた。

    予選5番手から決勝では表彰台争いに加わるところまで順位を上げた。レース中には戦略判断への不満を示し、さらにルクレールの後方で数周にわたって足止めされる場面もあったが、それでも4位という結果は週末序盤からの力強い巻き返しだった。

    パワーランキングでは8.0を獲得した。

    5位:ニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)
    ニコ・ヒュルケンベルグは2026年シーズン前半の大部分で不運を嘆き、「もしあの出来事がなければ」と考えざるを得ない状況が続いていた。しかし、前戦ハンガリーGPではようやくアウディ加入後初となるポイントを獲得した。

    ザントフォールトのスプリントではパワー関連の問題によってレースを台無しにされたものの、決勝では力強い走りを披露した。

    スタート直後にはスピンしたチームメイトのガブリエル・ボルトレトを非常に素早い反応で回避。その後もレースをまとめ、8位でフィニッシュした。

    これによってヒュルケンベルグはグランプリ決勝で2戦連続のトップ10フィニッシュを達成した。

    6位:リアム・ローソン(レッドブル・レーシング)
    リアム・ローソンのF1キャリアには、また新たな展開が加わった。

    負傷したアイザック・ハジャーの代役としてレッドブル首脳陣からオランダGPへの出場を任された。奇しくもザントフォールトは、3年前にダニエル・リカルドが手首を負傷したことでローソンがF1デビューを果たした場所でもある。

    急きょレッドブルをドライブすることになった事情もあり、スプリント予選とスプリントでは当然ながらまだ少し余力を残した状態だった。

    しかし通常の予選と決勝ではそれを取り戻した。予選では8番手に入り、4度のF1ワールドチャンピオンであるマックス・フェルスタッペンのすぐ後ろにつけた。そして決勝では7位まで順位を上げてフィニッシュした。

    急な代役起用だったことを考えれば、レッドブルでしっかり結果を残した週末となった。パワーランキングでは7.8という高い評価を受けている。

    7位:角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)
    角田裕毅もまた、ハジャーの負傷によって生じたドライバー変更の影響を受けたひとりだった。

    2026年はレッドブルのリザーブドライバーを務めていた角田裕毅だが、レーシングブルズからF1実戦へ復帰することになった。

    半年間レースに出場していなかったことに加え、2026年から導入された新世代F1マシンを実戦で走らせるのも初めてという状況を考えれば、その適応ぶりは称賛に値するものだった。

    角田裕毅は週末を通して着実にマシンへの理解を深め、決勝ではポイント獲得まであと一歩となる11位でフィニッシュ。急きょ決まった代役参戦ながら、ポイントを持ち帰る寸前まで迫るパフォーマンスを披露した。

    8位:ジョージ・ラッセル(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ)
    ジョージ・ラッセルの週末は、これ以上ないほど素晴らしい形でスタートした。

    スプリント予選でポールポジションを獲得すると、そのままスプリントで優勝。チームメイトのアントネッリが持つF1ドライバーズ選手権のリードを一時的に数ポイント削ることにも成功した。

    一方、その勢いを通常の予選とグランプリ決勝では完全には維持できなかった。

    日曜日の決勝ではノリスとアントネッリに先着を許し、3位でチェッカー。それでもラッセル自身は「かなり久しぶりに自分のベストと言える週末だった」と振り返っており、次戦イタリアGPが行われるモンツァへ向けて多くのポジティブな材料を得た。

    9位:ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
    アップデートされたアルピーヌを走らせたピエール・ガスリーは、スプリントで際立ったドライバーのひとりだった。

    スプリント予選では8番手を確保し、そのポジションをスプリントでも守って8位でフィニッシュした。

    決勝でもガスリー自身とアルピーヌにさらに数ポイントを加えられそうな展開となったものの、レース中盤に順位を落とし、最終的には10位でフィニッシュすることになった。

    それでもガスリーは週末を「ポジティブな一歩」と評価。アルピーヌはF1コンストラクターズ選手権5位のレーシングブルズを追うことを目標としており、ザントフォールトではそのための前進が見られた。

    10位:シャルル・ルクレール(スクーデリア・フェラーリ)
    シャルル・ルクレールはスプリント予選とスプリントではフェラーリ勢をリードしていた。

    しかし、通常の予選ではより厳しい展開となり、それが決勝に向けて大きな不利となった。日曜日のレースでは、ほとんど何ひとつルクレールの思い通りに進まなかった。

    レース後、ルクレールはバーチャル・セーフティカーのタイミングにも触れながら「僕たちにはほんの少し運が足りなかった」と振り返った。

    その一方で、結果を決定づけた最大の要因については「今日のレースを失ったのは予選のせいだ」と分析。決勝そのものだけでなく、予選で後手に回ったことが最終的な結果につながったとの考えを示した。

    トップ10入りを逃したドライバー
    今回のF1パワーランキングで惜しくもトップ10入りを逃したのは、レーシングブルズのルーキー、アービッド・リンドブラッドだった。

    リンドブラッドは週末を通して速さを見せ、スプリント予選ではSQ3、通常の予選でもQ3へ進出。しかし、その速さを決勝でのポイント獲得には結びつけることができず、わずかな差でパワーランキングのトップ10圏外となった。

    オランダGPでは勝者ノリスが文句なしの最高評価を獲得した一方、アロンソの追い上げ、急きょレッドブルをドライブしたローソン、そして半年ぶりのF1実戦にもかかわらずポイント目前まで迫った角田裕毅など、純粋な決勝順位だけでは測れないパフォーマンスも高く評価されたランキングとなった。

    2026年のF1世界選手権 オランダグランプリ

  • 角田裕毅 F1公式が「勝者」に選出 オランダGP電撃復帰で高評価

    角田裕毅 F1公式が「勝者」に選出 オランダGP電撃復帰で高評価

    2026年F1第12戦オランダGPを終え、F1公式サイトがザントフォールトで評価を高めた6組の「勝者」と、厳しい週末を過ごした5組の「敗者」を選出。急きょレーシングブルズからF1復帰を果たした角田裕毅が「勝者」のひとりに選ばれた。

    F1公式サイトのコレスポンデント、ローレンス・バレットは、角田裕毅について2026年型マシンを一度もドライブしていなかったにもかかわらず「ブランクを感じさせなかった」と高く評価。

    決勝は11位で惜しくもポイントを逃したが、2027年のフルタイムシート獲得を目指すタイミングで「非常に印象的なパフォーマンス」だったと評した。

    以下、F1公式が選んだ6組の勝者と5組の敗者を掲載する。

    勝者:ランド・ノリス
    ランド・ノリスは、スプリントでジョージ・ラッセルに勝利を争うことができなかったため、ポールポジションからオランダGP決勝を制することができるのか、自身でも確信を持てずにいた。

    しかし、決勝では再スタートでキミ・アントネッリに先行を許したものの、中盤のハードタイヤで誰にも真似できないペースを発揮。アントネッリを抜き返し、さらにフェラーリのルイス・ハミルトンもオーバーテイクして首位を奪還した。

    これでノリスは2026年にアントネッリ以外で唯一となる2連勝を達成。F1通算13勝目で、そのうち10勝がポールポジションからの勝利となった。また、2021年にザントフォールトがF1カレンダーへ復帰して以降、すべてのオランダGPでポールシッターが優勝する記録も継続した。

    ドライバーズ選手権首位のアントネッリとは83ポイント差があり、ノリス自身はタイトル争いについて語ろうとはしなかった。それでも、ノリスとマクラーレンが現在のフォームを維持できれば、タイトル防衛の可能性は高まっていく。

    敗者:マックス・フェルスタッペン
    4度のF1ワールドチャンピオンが最後の地元オランダGPで再び特別な走りを見せることを期待し、ザントフォールトにはオレンジ色のファンが詰めかけた。しかし、その期待は1周目を走り切る前に消えた。

    フェルスタッペンは濡れた路面の最終コーナーで白線に触れたことでレッドブルの挙動を乱し、そのままバリアへクラッシュした。本人にけがはなかったものの、これまでオランダGPで一度も2位より下で終えたことがなかった記録は途絶えた。

    今季の1周目リタイアはモナコGPに続いて2度目。ドライバーズランキングは6位となり、選手権首位との差は130ポイントまで広がった。

    勝者:キミ・アントネッリ
    好スタートでノリスを抜き、決勝の一部をリードしたアントネッリにとって、今季7勝目につなげられなかったことには多少の失望が残ったはずだ。

    しかし、一歩引いて週末全体を見れば、選手権リーダーにとって再び成功と言える内容だった。FP1ではトップタイムを記録したものの、スプリント予選でフロアを損傷して以降は劣勢となり、決勝前までの3つの競争セッションではチームメイトのラッセルに上回られた。

    それでも大量ポイントが懸かった決勝では立て直し、力強い走りでラッセルのひとつ前となる2位でフィニッシュ。選手権リードを今季最大となる59ポイントまで拡大した。

    これで11戦連続で少なくとも1周をリード。次戦は母国イタリアGPとなる。エンジンコンポーネント交換によるグリッド降格ペナルティが予定されているとはいえ、好結果を手にモンツァへ向かう。

    敗者:ウィリアムズ
    ウィリアムズにとって、ザントフォールトは再び苦しい週末となった。カルロス・サインツJr.とアレクサンダー・アルボンのどちらもポイント争いに加われず、11チーム中10番手の速さまで後退したように映った。

    予選でQ2へ進んだのはアルボンだけで、サインツJr.をわずか0.022秒上回った。アルボンがサインツJr.に予選で勝ったのは今季3度目だった。

    決勝ではアルボンが序盤に4つポジションを上げたものの、徐々に後退。14番手を争うなかでサインツJr.と接触した。

    サインツJr.はこの接触について自身の責任を認めた。ただし、両者とも互いに腹を立てていたわけではなく、それ以上に大きな懸念となったのは、下位ポジションをチームメイト同士で争わなければならないほどマシンの根本的なペースが不足していたことだった。

    勝者:フェルナンド・アロンソ
    アストンマーティンは2戦連続でシャシーのアップデートを投入し、さらにホンダもパワーユニットをアップグレードしたが、スプリント予選ではSQ1、通常予選でもQ1を突破できず、日曜日を前に状況は決して明るくなかった。

    しかし、決勝ではフェルナンド・アロンソが見事なレースを披露した。ソフトタイヤで34周に及ぶ第1スティントを走り切り、1ストップ戦略を成立させて9位でフィニッシュした。

    アロンソにとって今季2度目のポイント獲得となり、自身とアストンマーティンの獲得ポイントは3点となった。厳しいシーズンを送ってきたチームが明確な上昇軌道に乗りつつあるとの期待を高める結果となった。

    敗者:ハース
    ハースにとっては、1周のペースでもロングランのペースでも苦戦する厳しい週末となった。

    オリバー・ベアマンは予選20番手に終わり、チームにとって今季最低の予選結果となった。決勝でも状況は好転せず、わずか2周でリタイア。今季3度目のDNFとなった。

    チームメイトのエステバン・オコンは、決勝では予選時よりもややペースが劣るように見え、ポイント争いに加わることができないまま52周目にリタイアした。

    これによりハースは2024年モナコGP以来となるダブルDNFを喫した。

    ランド・ノリス(オランダGP勝者)

    勝者:角田裕毅
    角田裕毅は、負傷したアイザック・ハジャーの代役としてリアム・ローソンがレッドブルへ昇格したことで、急きょレーシングブルズのF1シートに呼び戻された。しかも、2026年型マシンを一度もドライブした経験がない状態での復帰だった。

    しかし、角田裕毅にブランクを感じさせるところはなかった。コースに出た瞬間から速さを示し、すべての競争セッションを通じてルーキーのチームメイト、アービッド・リンドブラッドに近いパフォーマンスを見せた。

    予選では12番手を獲得し、10番手のリンドブラッドからわずか2つ後ろにつけた。決勝ではポイント獲得が見える位置まで浮上し、元チームメイトで友人でもあるピエール・ガスリーに対して鮮やかなオーバーテイクを成功させた。

    終盤にガスリーの逆転を許し、最終的には11位。惜しくもポイントには届かなかった。

    それでもF1公式は、2027年のフルタイムシートを探している角田裕毅にとって「非常に印象的なパフォーマンス」だったと評価。突然の復帰、そして2026年型マシン未経験という難しい条件のなかで、自らの存在価値を示す週末となった。

    敗者:バルテリ・ボッタス
    バルテリ・ボッタスには、なかなか流れが向いてこない。ザントフォールトではまずまずの週末を送り、予選ではチームメイトのセルジオ・ペレスを上回った。

    ペレスは実験的にマシンへ複数の変更を施したものの、それがうまく機能しなかった。ボッタスがペレスを予選で上回るのは、これで4戦連続となった。

    決勝の第1スティントも悪くなく、ウィリアムズからそれほど離されずに走っていた。しかし、今季の多くのレースと同様に、レースが進むにつれてその勢いは失われていった。

    最後はリアウイングに影響を及ぼす油圧系の問題によってリタイア。これで直近7戦のうち5戦でリタイアし、2026年通算では6度目のDNFとなった。これより多くのリタイアを喫しているのはランス・ストロールだけだ。

    勝者:リアム・ローソン
    角田裕毅と同様、リアム・ローソンもハジャーの負傷によって突然、大きな役割を任された。レーシングブルズからレッドブルへ昇格し、フェルスタッペンのチームメイトとしてオランダGPに臨んだ。

    ローソンには2026年型F1マシンの経験があり、好調な走りを続け、ミッドフィールドで最も力強いドライバーのひとりとして存在感を高めていた。

    それでも、前年にわずか2戦でシートを失ったレッドブルへ戻るという状況は簡単なものではなかった。

    しかし、12カ月前とは違うドライバーになったことを結果で示した。予選ではフェルスタッペンから0.1秒強の差につけ、決勝では見事な7位フィニッシュを達成した。

    これでポイント獲得は7戦連続。突然巡ってきたレッドブルでのチャンスをしっかりとものにした。

    敗者:ガブリエル・ボルトレト
    ガブリエル・ボルトレトはザントフォールトで速さを示し、スプリントとグランプリの両方で予選トップ10入りを果たした。

    しかし、スプリントでは9位となり、わずかにポイント獲得を逃した。

    決勝ではスタートでポジションを落とし、さらに1周目に360度スピンを喫して4つのポジションを失い、18番手まで後退した。

    そこから挽回を試みたものの、ポイント圏内まで戻ることはできず、最終的には13位。週末を通じて示していた速さを結果につなげることができなかった。

    勝者:ニコ・ヒュルケンベルグ
    ボルトレトとは対照的に、チームメイトのニコ・ヒュルケンベルグは日曜日に大きな成果を挙げた。

    まず1周目には、目の前でスピンしたボルトレトを驚異的な反応で回避。その後は力強いペースを発揮するとともにタイヤをうまく管理し、トップ10圏内へと順位を上げていった。

    最終的には8位でフィニッシュし、アウディのF1における自己最高順位に並んだ。

    ヒュルケンベルグ自身にとっても2戦連続のポイント獲得となった。それ以前の10戦では一度もトップ10でフィニッシュできていなかっただけに、流れを変える結果となった。

    オランダGPでは優勝したノリスや選手権リードを広げたアントネッリだけでなく、突然の代役起用という難しい状況に置かれた角田裕毅とローソンもF1公式の「勝者」に選ばれた。一方、地元で1周目にリタイアしたフェルスタッペンや、速さを結果につなげられなかったウィリアムズ、ハースらにとっては厳しいザントフォールトとなった。

  • 角田裕毅 インディカー移籍報道 F1を最優先も「2年間ガレージにいる気はない」

    角田裕毅 インディカー移籍報道 F1を最優先も「2年間ガレージにいる気はない」

    角田裕毅が、2027年に向けてインディカーへの転向を模索しているとの報道について言及した。自身のマネジメント側の動きについては関与していないとしながら、最優先の目標はあくまでF1で走り続け、成功を収めることだと強調している。

    一方で、F1のシートを待つために長期間レースから離れる考えもない。2027年のF1シートを確保できなかった場合には他カテゴリーを検討する可能性を認め、現役ドライバーとしてレースを続けることへの強い意欲を示した。

    8カ月ぶりのF1復帰で存在感
    角田裕毅は2025年シーズン限りでレッドブル・レーシングのレースシートを失い、2026年はリザーブドライバーを務めてきた。

    しかし、アイザック・ハジャーが負傷したことで、先週末のF1オランダGPでは急きょドライバーラインアップが変更された。リアム・ローソンがハジャーの代役としてレッドブル・レーシングに昇格し、角田裕毅はレーシングブルズからアービッド・リンドブラッドとともに出場した。

    角田裕毅にとっては2025年最終戦以来となるF1レースへの復帰だった。ザントフォールトでは短い準備期間ながらマシンへの適応を進め、決勝では11位。ポイント獲得にはあと一歩届かなかったものの、久々の実戦でF1復帰へのアピールを果たした。

    インディカーの約半数のチームと接触との報道
    そうしたなか、アメリカの『Racer』は、角田裕毅のマネジメントチームが2027年に向けてインディカー参戦の可能性を探っていると報じた。

    報道によれば、角田裕毅のマネジメント側は2027年にどのような選択肢があるのかを確認するため、インディカーに参戦するチームのほぼ半数と話をしたという。

    F1で2027年のレギュラーシートを確保できる保証がない状況だけに、将来に備えて選択肢を広げているとみられている。

    ただし、角田裕毅本人はそうした交渉について、自分が直接関与する仕事ではないとの姿勢を示している。

    「そういうことを見るのは僕の仕事ではないです」と角田裕毅はRacingNews365を含む一部メディアに語った。

    「そこは完全にマネージャーに任せていますし、僕の仕事は速く走ることです」

    「僕の気持ちは常にF1にある」
    角田裕毅は、インディカー移籍の可能性そのものを完全に否定したわけではない。ただ、現在の自身の目標がF1にあることについては明確にしている。

    「僕の気持ちは常にF1にあります。僕の一番の目標は、ずっとF1で走って、そこで成功することです。それは何があっても変わりません」

    2026年はレッドブル・レーシングのリザーブとしてF1に残っているものの、レースに出場する機会は限られている。オランダGPで久々に実戦復帰した角田裕毅にとって、レースから長期間離れ続けることも望む選択肢ではない。

    「でも、2年間ずっとガレージにいるつもりもないです。僕はレースもしたいです」

    この言葉からは、F1残留を最優先としながらも、レースに出場できない状態を無期限に受け入れるつもりはないという角田裕毅の考えがうかがえる。

    2027年F1シートがなければ他カテゴリーも検討
    角田裕毅は、2027年のF1シートを確保できなかった場合には、他カテゴリーへ目を向ける必要があることも認めた。

    「もし何か可能性が出てきたり、来年のシートを見つけられなかったりしたら、そのときは他のカテゴリーを探さなければならないと思います」

    それでも、F1への挑戦を諦めるタイミングを現時点で設定するつもりはない。

    「でも、来年実際にどこかでコースを走るその瞬間までは、僕の気持ちはずっとF1にあります」

    角田裕毅にとって最優先事項は2027年のF1レギュラーシート獲得であり、その姿勢に変わりはない。一方で、レースから長期間離れることを避けるため、マネジメント側がインディカーを含む別カテゴリーの可能性を探ることについても扉は閉ざしていない。

    オランダGPで久々にF1のグリッドへ戻った角田裕毅は、F1で走り続けることを最後まで追求しながら、ドライバーとしてレースを続けるための現実的な選択肢も視野に入れている。

  • 角田裕毅 2027年F1シートへ他チームに猛アピール「僕に電話してください!」

    角田裕毅 2027年F1シートへ他チームに猛アピール「僕に電話してください!」

    角田裕毅が、2027年のF1シート獲得に向けて強烈なアピールを送った。レーシングブルズから1戦限りでF1復帰を果たした角田裕毅は、自身の実力をパドックに示せたとの手応えを口にし、まだ来季のラインナップを決めていないチームに「僕に電話してください!」と冗談交じりに売り込んだ。

    2026年はF1のレギュラーシートを失い、レッドブル・レーシングのリザーブドライバーとして過ごしてきた角田裕毅。

    2026年をレッドブル・レーシングのリザーブドライバーとして過ごしてきた角田裕毅にとって、オランダGPは昨年12月のアブダビGP以来となるF1実戦だった。慣れないVCARB-03を駆りながらセッションを重ねるごとにペースを上げ、決勝ではポイント獲得まであと一歩の11位。1戦限りのチャンスを、自身を再びF1パドックのレーダーに載せる機会へと変えた。

    2025年の苦境から再びF1のレーダーへ
    角田裕毅は2025年、レッドブルでやや悲惨ともいえるシーズンを経験した。その状況を考えれば、再びF1のレースシートへ戻る道が開けるとは想像しにくかった。

    しかし、慣れないVCARB-03で堅実なパフォーマンスを見せたオランダGPは、角田裕毅にとって各チームへの名刺代わりとなった。

    現在F1のレギュラーシートを持たないドライバーの中でも、角田裕毅は最も経験豊富かつ有力な候補の一人だ。ザントフォールトでの走りは、その事実をF1パドックにあらためて印象づけるものとなった。

    レッドブル陣営にはF2選手権をリードするニコラ・ツォロフをはじめとした若手が次のチャンスを待っており、角田裕毅が同陣営で再びレギュラーシートを得る道は容易ではない。

    一方、レッドブル以外に目を向ければ、ザントフォールトで走る前よりも可能性は広がったと考えられる。

    F1以外では、これまで長年にわたって築いてきたHondaとの強いつながりを背景に、将来的にインディカーへ向かう可能性もある。それでも今回のオランダGPで角田裕毅が明確にしたのは、F1のレギュラーシートを再び手にしたいという意思だった。

    TPCとRB22シミュレーターで実戦感覚を維持
    昨年12月のアブダビGPを最後にF1レースから離れていた角田裕毅だが、この8カ月間を何もせずに過ごしていたわけではない。

    レッドブルの旧型車を使用したTPC(Testing of Previous Car)で実車を走らせることで感覚を維持するとともに、ミルトン・キーンズのシミュレーターでは現行マシンのRB22を数多くドライブしてきた。

    このシミュレーター作業は単にコースを走る感覚を維持するだけではなく、2026年のFordパワーユニットをどのように使うかについて理解を深める機会にもなった。

    一方、レーシングブルズのVCARB-03については事情が違った。

    オランダGPへの出場決定が直前だったため、角田裕毅がVCARB-03をシミュレーターで初めて試せたのはレース週の水曜日。それでも、この事前走行によって実際にザントフォールトでマシンに乗り込む前に最低限の準備を整えることができた。

    わずか1時間のフリー走行を終えると、すぐにスプリント予選へ突入。SQ1を13番手で通過し、SQ2では12番手となった。

    この時点でチームメイトのアービッド・リンドブラッドとの差は0.360秒。初めて実車で走らせるVCARB-03であることを考えれば、悪くないスタートだった。

    「最後の数ミリ秒を追い求める感覚が恋しかった」
    スプリントで24周を走った経験も大きかった。決勝を想定した各種手順やエネルギーデプロイメントなど、レッドブルとは異なるシステムを実戦のなかで学ぶことができた。

    「本当に、本当に役に立ちました。特に決勝に向けて、レース前にあれを経験できたのは良かったです」

    角田裕毅はスプリントについて語った。

    「すべての手順やデプロイメントのマネジメントがかなり違います。だから決勝に向けて重要だったと思いますし、24周のすべてのラップで学ぶことができました。それを予選でも証明できたと思います」

    土曜日の予選では、その適応がタイムにも表れた。

    Q1を8番手で突破し、Q2では12番手。リンドブラッドとの差はスプリント予選の0.360秒からわずか0.102秒まで縮まった。

    「正直、本当にうれしいです。この予選はすごく楽しめました」

    「昨日のスプリント予選も悪くはなかったですけど、まだ限界がどこにあるのか分かっていませんでした。僕にとってはまだ新しいマシンでしたから」

    「でも今回はちゃんとした予選という感じで、マシンをもっと信頼してコーナーに飛び込んでいくことができました。まだ4セッション目くらいですし、もっと改善できるところがたくさんあるのも分かっています」

    そして、久々にF1の予選を全力で攻める感覚を味わった喜びを口にした。

    「正直、この感覚が恋しかったです。最後の数ミリ秒、最後のコンマ数秒を追い求めるような感覚です。本当にすごく楽しんでいます」

    「セッションごとにどんどん近づいています。もう1セッション、もう1ラウンドあればと思いますけどね。でも、まだ決勝というもう1セッションがありますし、ポイントにも近いので楽しみです」

    角田裕毅 F1

    決勝では最後までポイント争い
    決勝では、角田裕毅と元チームメイトで友人でもあるピエール・ガスリーが長時間にわたってポイント圏を争った。

    最終的にはガスリーが10位で最後の1ポイントを獲得し、角田裕毅は11位。惜しくもポイントには届かなかった。

    それでも、8カ月近くF1レースから離れ、初めて乗るマシンで臨んだ週末としては大きな手応えが残った。

    「正直、自分が予想していたよりも速く進歩できたと思います」

    「昨年のアブダビ以来、8カ月の間に4回しか走っていませんでした。それを考えれば、かなりうまくできたと思います」

    リザーブ期間中も自身を実戦に対応できる状態に保ってくれたレッドブルへの感謝も口にした。

    「レッドブルには感謝しています。シミュレーターなどを通して、かなりいい状態を保たせてくれました」

    「全体的に本当に楽しめましたし、自分にできる限り100%を出せたと思います。かなりうまくやれたと思います」

    一方で、急きょ異なるチームのマシンをドライブする難しさについては「ほとんどすべて」がチャレンジだったと振り返る。

    「デプロイメントやボタン、すべてについて学ぶことがたくさんありました。手順も全部違います」

    「今回のレースはデグラデーションの面でも難しかったです。デグラデーションの特性がかなり違っていたので、それに適応するのは大変でした」

    それでもレーシングブルズのサポートによって、短期間でパフォーマンスを引き出すことができた。

    「正直、チームが本当にたくさんサポートしてくれて、できるだけ速く走れるようにしてくれました」

    「もちろんポイントを獲れなかったのは残念です。でも、最後の数周までトップ8、トップ9あたりと戦えたことを考えれば、受け入れられる結果だと思います」

    「パドックに自分が何をできるか示せた」
    角田裕毅にとって今回のオランダGPで最も重要だったのは、2026年のF1マシンでも自分が何をできるのかを各チームに直接見せられたことだった。

    「自分に何ができるかは分かっています」

    「そして、たった1レース、数セッションだけでしたけど、パドックのほとんどの人たちに、自分に何ができるのかをかなり示せたと思います」

    「ポイントに近いところで戦うことができました。もちろん結果としてはポイントを獲れた方が良かったですけど、そのために自分ができることはすべてやったと思います」

    レースに出場する機会を得たこと自体にも大きな意味があった。

    「こういう機会がある方が、何の機会もなくて、このレギュレーションで自分に何ができるのかをパドックに見せられないより、間違いなくいいです」

    「だから全体的にポジティブだったと思いますし、自分が見せたパフォーマンスもポジティブだったと思います」

    2027年へ「僕に電話してください!」
    そして角田裕毅は、2027年のF1シートをまだ確定させていないチームに向けて、自らを売り込んだ。

    「ここからは僕のマネージャーと、まだ来年のラインナップを決めていない他のチーム次第です。僕を起用したいと思ってくれるかどうかですね。でも、僕をチームに加えるべきだと思います!」

    さらに別の取材では、同じ質問に冗談を交えながら、よりストレートなメッセージを送った。

    「僕に電話してください!」

    角田裕毅が2027年のF1レギュラーシートを手にできる可能性は、依然として限られている。しかし、ザントフォールトに来る前と後では、その立場は確実に変わった。

    1戦限りの復帰でセッションを重ねるたびにVCARB-03への理解を深め、レギュラードライバーとの差を縮め、決勝では最後までポイントを争った。角田裕毅は与えられたわずかなチャンスを使って、自分が今もF1で戦えるドライバーであることをパドックに示した。

    あとは、その走りと「僕に電話してください!」というメッセージに応えるチームが現れるかどうかだ。

  • 角田裕毅 F1オランダGP後にSNSで心境「夢のようだった。またすぐ戻ってきたい」

    角田裕毅 F1オランダGP後にSNSで心境「夢のようだった。またすぐ戻ってきたい」

    角田裕毅が、2026年F1第12戦オランダGPを終えた後、自身のSNSを通じて約8カ月ぶりとなったF1レースへの思いを語った。レーシングブルズから代役参戦した角田裕毅は決勝を11位で終え、ポイント獲得には届かなかったものの、「夢のようだった」と特別な週末を振り返った。

    角田裕毅はファンから寄せられた多くのメッセージにも感謝。「またできるだけ早く戻ってこられたら」と語り、再びF1のグリッドに立つことへの思いを明かした。

    「本当に夢のようでした」
    「みなさん、こんにちは。レースについては、ポイントを獲得できなかったので残念でした。でも、この週末は本当に楽しむことができました」

    角田裕毅はSNSに投稿した動画で、オランダGPをそう振り返った。

    2026年はレッドブルのリザーブドライバーを務めている角田裕毅にとって、今回のオランダGPは久々のF1実戦。負傷したアイザック・ハジャーに代わってレーシングブルズのマシンをドライブし、限られた時間で2026年型マシンへの適応を求められた。

    「できるだけ早くペースをつかめるように助けてくれたチームには本当に感謝しています。正直、本当に楽しかったです」

    そして、角田裕毅が特に感謝したのが、久々のF1参戦を見守ったファンからの反響だった。

    「ファンのみなさんからも本当にたくさんの温かいメッセージをいただきました。本当に夢のようでした」

    角田裕毅 オランダグランプリ

    「またできるだけ早く戻ってこられたら」
    オランダGPでは予選12番手からスタートし、決勝ではポイント圏を巡って中団勢とバトル。ピエール・ガスリーをオーバーテイクするなど見せ場を作り、最終的にはポイントまであと1ポジションとなる11位でチェッカーを受けた。

    結果には悔しさを残しながらも、角田裕毅にとって何より大きかったのは、再びF1でレースをする機会を得られたことだった。

    「またできるだけ早く戻ってこられたらと思っています。でも、正直、一番大切なのは本当に楽しめたことです」

    「この機会を与えてくれたレッドブル、そしてもちろんレーシングブルズにも感謝しています」

    角田裕毅は最後に、自身に代わって欠場することになったハジャーの回復を願った。

    「アイザックがしっかり回復して、できるだけ早く戻ってこられることを願っています」

    オランダGP後の公式インタビューでも、2027年のF1グリッド復帰について「期待しています。できることはすべてやったと思います」と語っていた角田裕毅。今回のSNSではさらに率直に、久々にF1で戦った週末を「夢のようだった」と表現した。

    ポイントには届かなかった。それでも、再びF1マシンでライバルと戦い、多くのファンから声援を受けたザントフォールトでの数日間は、角田裕毅にとって特別なものとなった。そして「またできるだけ早く戻ってこられたら」という言葉には、次のF1参戦を待ち望む思いが込められていた。

  • 角田裕毅をレーシングブルズF1代表が絶賛「1戦限りの代役としては驚異的」

    角田裕毅をレーシングブルズF1代表が絶賛「1戦限りの代役としては驚異的」

    アラン・パーメイン(レーシングブルズF1チーム代表)は、2026年F1オランダGPでアイザック・ハジャーの代役を務め、決勝を11位で終えた角田裕毅のパフォーマンスを高く評価した。

    角田裕毅は急きょ1戦限りの代役としてザントフォールトに復帰。決勝ではニコ・ヒュルケンベルグやピエール・ガスリーらと激しいバトルを繰り広げ、一時はポイント圏内を狙える位置につけた。

    終盤は3ストップ戦略を採った角田裕毅に対し、2ストップで走ったフェルナンド・アロンソが前に出たことで、惜しくも入賞には届かなかった。

    パーメインは、レース中のコースオフが角田裕毅にとって痛手になったと認めながらも、突然の代役参戦でポイント獲得まであと一歩に迫った走りを「驚異的」と称賛した。

    アラン・パーメイン「1戦限りの代役でここまでやるのは驚異的」
    「今日は我々にとって厳しいレースだった。アービッドはあのペナルティを受けたあと、挽回するのは非常に難しく、ほぼ不可能だった。それでも彼はガスリーを後ろに抑える素晴らしい仕事をしてくれた。それによって、オーバーテイクした角田裕毅が差を広げることができた」

    「残念ながら、角田裕毅はコースを外してしまい、それで少し後退することになった。それでも我々はポイント獲得まで本当にあとわずかだった」

    「1戦限りの代役参戦で、彼があそこまでやってのけたことは驚異的だ。代役を引き受けてくれたこと、そして週末を通して懸命に取り組んでくれたことに心から感謝している」

    「2週間後にはモンツァでホームレースを迎える。より強くなって戻り、2台ともポイント圏内に戻したい」

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム) オランダグランプリ

    角田裕毅自身も「できることはすべてやりました」と振り返っており、久々となるF1でのホイール・トゥ・ホイールのバトルやオーバーテイクを楽しんだと語っている。

    ポイント獲得こそ逃したものの、急きょマシンに乗り込み、短期間で適応して11位まで持ち込んだ角田裕毅。パーメインにとっても、その代役としての仕事ぶりは十分に評価に値するものだった。

  • 角田裕毅 ポイント届かずも2027年F1復帰へ期待「できることはすべてやった」

    角田裕毅 ポイント届かずも2027年F1復帰へ期待「できることはすべてやった」

    角田裕毅は、2026年F1第12戦オランダGPの決勝を11位で終えた。約8カ月ぶりのF1実戦で12番グリッドからポイント圏を争い、惜しくも10位には届かなかったものの、「できることはすべてやった」と復帰戦を振り返った。

    レーシングブルズから代役参戦した角田裕毅は、決勝で中団勢と何度もポジションを争い、オーバーテイクも披露。

    レース後には、再びF1マシンでホイール・トゥ・ホイールのバトルができた喜びを語るとともに、2027年のF1グリッド復帰への期待も口にした。

    「オーバーテイクこそ、ずっと恋しかったもの」
    「今日はできることをすべてやりましたし、本当に楽しめました。コース上に戻って、ホイール・トゥ・ホイールでレースをしたり、オーバーテイクしたりすることがずっと恋しかったので、それをまた経験できて本当によかったです」

    角田裕毅はレース後、久々のF1実戦をそう振り返った。

    ポイント獲得まであと1ポジション。終盤まで10位争いを続けただけに、結果には悔しさも残った。

    「ポイントには本当にあと少しだったので、逃してしまったのは残念でした。でも、全体としては信じられないような数日間でした」

    「チームは今週ずっと本当にたくさんサポートしてくれましたし、そのおかげでかなり早くペースをつかむことができました。この機会を与えてくれたみんなに本当に感謝しています。この週末から、忘れられない思い出を持ち帰ることができます」

    そして、今回代役を務めることになったアイザック・ハジャーにも言及した。

    「何よりも、アイザックが早く回復してくれることを願っています」

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    2027年のF1復帰は「期待しています」
    レース後のインタビューでは、今回のパフォーマンスによって2027年に再びF1のレギュラーシートを獲得するチャンスが生まれることを期待しているかと質問された。

    「期待しています。正直、自分にできることはすべてやったと思います」

    角田裕毅はそう答え、準備期間がほとんどない状態で今回のオランダGPに臨んだことを強調した。

    「1レースだけで、何も分からない状態からこのマシンに飛び乗ったわけですから」

    「もちろんポイントを獲得できていれば、もっとよかったです。でも、強い中団勢を相手に戦うことができましたし、ポイントまであと少しというところまで行けたので、そこはポジティブに受け止めています」

    2026年はレッドブルのリザーブドライバーとして過ごしてきた角田裕毅にとって、オランダGPは自らの力を改めてF1の舞台で示す貴重な機会となった。

    結果は11位とポイントにはわずかに届かなかった。それでも、初めてドライブする2026年型マシンに短期間で適応し、予選12番手、決勝11位。中団のライバルと直接戦いながらオーバーテイクも決めた復帰戦は、角田裕毅が目指す2027年のF1グリッド復帰に向けたアピールとなった。

  • 角田裕毅 F1オランダGP復帰戦は惜しくも11位 ガスリーと激闘もポイント届かず

    角田裕毅 F1オランダGP復帰戦は惜しくも11位 ガスリーと激闘もポイント届かず

    角田裕毅は、2026年F1オランダGPの決勝を11位でフィニッシュ。8カ月ぶりとなったF1実戦復帰で一時9番手まで浮上し、ピエール・ガスリーをコース上で鮮やかにオーバーテイクするなど存在感を示したが、終盤に逆転を許し、あと一歩のところでポイント獲得を逃した。

    レーシングブルズから出場した角田裕毅は12番グリッドからスタート。

    わずか1時間のフリー走行しかないスプリントフォーマットで、8カ月ぶりに2026年F1マシンを実戦でドライブする難しい状況ながら、決勝ではポイント獲得を狙える位置につけていた。

    12番手スタートから序盤にトップ10へ
    レースはスタート前に雨が降り、コースの一部に濡れた部分が残る難しいコンディションで始まった。全車がスリックタイヤを選択するなか、角田裕毅は12番グリッドからスタートし、オープニングラップを11番手で通過した。

    しかし、2周目にマックス・フェルスタッペンが最終コーナーでクラッシュ。レースは赤旗中断となる。フェルスタッペンは濡れた路面で白線にタイヤを乗せてリアを失い、激しくバリアに衝突した。

    再スタート後は、黄旗区間での追い越しによりアービッド・リンドブラッドとフランコ・コラピントにドライブスルーペナルティが科された。コラピントがペナルティを消化したことで、9周目には角田裕毅がトップ10へ浮上した。

    13周目にはリアム・ローソン、ガスリー、ニコ・ヒュルケンベルグ、角田裕毅がトップ10の後半を形成。角田裕毅はポイント圏内で中団の激しい争いを続けていく。

    ガスリーとの激闘で鮮やかなオーバーテイク
    レース中盤には角田裕毅が大きな見せ場を作った。

    27周目、前方ではガスリーとリンドブラッドが激しく争い、そこにヒュルケンベルグも加わる。ガスリーがロックアップしたことで2つポジションを落とし、角田裕毅もこの集団へと接近した。

    そして29周目、角田裕毅がガスリーに仕掛ける。両者は数コーナーにわたってサイド・バイ・サイドの激しい攻防を繰り広げ、最後は角田裕毅が前へ出てオーバーテイクを成功させた。

    F1公式ライブも「角田がガスリーを仕留めた。スーパーサブによる素晴らしい、素晴らしいオーバーテイク」と、この一撃を高く評価した。

    ガスリーはスプリントで8位に入り、アップデートされたアルピーヌで強いレースペースを示していたドライバーでもある。その相手をコース上で攻略したことは、角田裕毅の復帰戦におけるハイライトのひとつとなった。


    一時9番手も終盤にガスリーが逆転
    その後、フェルナンド・アロンソとカルロス・サインツJr.がピットストップを行ったことで、37周目にはヒュルケンベルグ、角田裕毅、ガスリーがトップ10に入り、角田裕毅は9番手までポジションを上げた。

    ポイント獲得への期待が高まったが、レース後半はタイヤ戦略も絡んで再びガスリーとの争いになる。

    終盤のバーチャル・セーフティカー(VSC)明けとなった58周目、ガスリーが角田裕毅をオーバーテイクして10番手を奪取。レース中盤に角田裕毅が攻略した相手に再び前へ出られ、角田裕毅はポイント圏外の11番手へ後退した。

    それでも角田裕毅はガスリーとアロンソを追い続けた。しかし、68周目の時点で9番手アロンソと10番手ガスリーが争う一方、11番手の角田裕毅はガスリーから3.6秒後方。24周を走ったソフトタイヤも厳しくなり、残り周回で再びトップ10へ戻ることはできなかった。

    最終的にアロンソが9位、ガスリーが10位でフィニッシュし、角田裕毅はその直後の11位。ポイント獲得までわずか1ポジションという惜しい結果で復帰戦を終えた。

    8カ月ぶりのF1実戦、しかもスプリントフォーマットで十分な走行時間を得られない状況で迎えたオランダGP。角田裕毅は12番手からポイント争いに加わり、ガスリーとの激しい直接対決では鮮やかなオーバーテイクも披露した。

    最終結果こそ11位でノーポイントとなったものの、一時9番手まで浮上し、最後までトップ10を争った角田裕毅。久々のF1実戦で、その存在感を十分に示す72周となった。

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム) オランダグランプリ