タグ: 日本GP

  • 2026年F1日本GP 鈴鹿サーキット&タイヤの戦略解説

    2026年F1日本GP 鈴鹿サーキット&タイヤの戦略解説

    鈴鹿サーキットは、ドライバーの技量が真に試されることから、F1ドライバーの間でも最も愛されているサーキットのひとつだ。

    日本グランプリの舞台であるこのコースは、18のコーナーを持ち、そのいくつかはこのスポーツの歴史に残る象徴的なものであり、さらに8の字レイアウトという特徴もあって、カレンダーの中でも最も要求の厳しいトラックのひとつとなっている。

    高速区間と組み合わさった連続的な方向転換が生み出す力と荷重によって、全長5.807kmの日本のこのコースは、タイヤにとって最も厳しいトラックのひとつとなる。そのため選択されたコンパウンドは、ラインナップ中で最も硬い3種類である。ハードがC1、ミディアムがC2、ソフトがC3だ。つまり最も硬い選択肢であるC1は、シーズン最初の2戦では選ばれていなかったため、鈴鹿サーキットで初登場を果たすことになる。

    ホンダが所有するこのサーキットは、2025年大会を前に第1シケイン出口から第1セクター終端まで再舗装が行われた。今年はその作業が続けられ、ターン17までの残る2つのセクターも大部分が完了した。そのためアスファルトはスムーズで、なおかつ汚れが残っていることが予想され、グリップレベルは比較的低いと見られる。

    こうした条件では、特に最も柔らかいコンパウンドでグレイニングが発生すると考えるのが自然だ。昨年はその発生はフロントアクスルに限られており、コースの進化によって初日終了後には徐々に小さくなっていった。

    ただし、新舗装の範囲がより広がったことで、その表面は第1セクターと似た特性を持っているため、今年はこの現象と、それがデグラデーションに与える影響をより注意深く見極める必要があるかもしれない。金曜日までには、チームが週末を通じて何を予想できるのか、より明確な見通しが得られるはずだ。

    日本GP 鈴鹿サーキット

    今回の選択肢の中で、最も硬いコンパウンドと最も柔らかいコンパウンドの挙動を観察するのは、とりわけ興味深い。C1が十分なグリップレベルを示し、C3が上海でそうだったように一貫性を保てるなら、3種類すべてがレース戦略の形成において重要な役割を果たす可能性がある。

    気温もまた重要な要素になる。日本グランプリは昨年より1週間早く開催される。昨年はすでに気温がおよそ15度前後で落ち着いていた。

    大きな上昇がなければ、熱によるデグラデーションは抑えられたままとなるだろう。そのため1ストップでレースを完走できるかどうかは、グレイニングの実際の程度と、それがパフォーマンスにどれだけ影響するかに左右される可能性がある。確かなのは、予選に向けた準備でチームが細心の注意を払う必要があるということだ。この場面では、タイヤを正しい温度域に持ち込むことが不可欠になる。

    日本グランプリ 鈴鹿サーキット

    2025年
    昨年の鈴鹿サーキットで最速の戦略オプションは1ストップであり、実際にそれを選んだドライバーが大半だった。15台がミディアムでスタートし、後方の2台がソフト、さらに別の2台がハードを選択した。第2スティントでは、そのハードが主役となった。気温が低かったことで、より硬い2種類のコンパウンドはいずれもラップタイムの大きな低下なく、非常に長いスティントをこなすことができた。表彰台に上がった3人のドライバーはいずれも20周目前後でミディアムからハードに交換し、そのままチェッカーフラッグまで走り切った。

    統計
    次のレースは、40回目の日本グランプリとなる。初開催は1976年の富士で、富士では通算4回開催されている。それ以外のすべての大会は鈴鹿サーキットで行われてきた。日本で最も成功しているドライバーは6勝のミハエル・シューマッハで、ルイス・ハミルトンが1勝差で続いている。コンストラクターではマクラーレンが9勝で首位に立ち、レッドブルが8勝でそれに続く。

    日本グランプリ

    表彰台キャップ特別仕様
    デザイナーのデニス・デコヴィッチとピレリ・デザインのコラボレーションで生まれた第3弾の表彰台キャップは、桜に着想を得たものとなっており、日本グランプリ後の表彰式でドライバーが着用するキャップとなる。鈴鹿サーキットがレースを開催する時期と重なる桜の開花が、このピレリのキャップにあしらわれており、すでにピレリのEコマースプラットフォームで購入可能となっている。

  • F1日本GP 鈴鹿サーキット完全ガイド 見どころと攻略ポイント

    F1日本GP 鈴鹿サーキット完全ガイド 見どころと攻略ポイント

    2026年F1第3戦日本グランプリの舞台となる鈴鹿サーキットは、ドライバーから最も愛されるコースのひとつとして知られている。高速コーナー、精密な操作が求められる区間、そして名物130Rまでを備えたこのサーキットは、今年も週末の戦いを大きく左右する。

    コースデータから歴史、走行の難しさ、そして2026年仕様のストレートモードとオーバーテイクモードの運用まで、鈴鹿サーキットを理解するために必要なポイントを整理する。

    鈴鹿サーキットの主要データ
    ■コース全長:5.807km

    ■コーナー数:18

    ■周回数:53周

    ■レース距離:307.471km

    ■ラップレコード:1分30秒965 – アンドレア・キミ・アントネッリ(2025年)

    日本GPの始まりは1976年の富士
    日本で最初のグランプリが開催されたのは1976年の富士スピードウェイだった。このレースは、ジェームス・ハントとニキ・ラウダによるタイトル争いの決着の場として知られている。

    ニュルブルクリンクでの深刻なクラッシュからわずか数か月後に復帰していたラウダは、安全上の懸念を理由に雨のレースから撤退した。その年にハントはドライバーズ選手権を制し、翌年の日本GPでも優勝したが、日本GPはその後1987年までカレンダーから外れた。

    1987年に開催が再開された際、舞台は改修された鈴鹿サーキットへと移った。独特で難易度の高いレイアウトに加え、アラン・プロストとアイルトン・セナの歴史的な戦い、数々のタイトル決定戦が行われてきたことで、鈴鹿は現在でも多くのドライバーのお気に入りに挙げられている。

    鈴鹿はどんなサーキットなのか
    鈴鹿サーキットには、F1ドライバーが求める要素がほぼすべて揃っている。高速セクター、精密さと技術が試されるテクニカル区間、そして名高い左高速コーナーの130Rがそれだ。

    コース内に設置された観覧車は、そのジェットコースターのような性格を象徴している。8の字型のレイアウトは鈴鹿の大きな特徴であり、時代を超えて評価されるスリリングな走りを生み出してきた。

    タイトになっていく1コーナーと2コーナーを抜けると、その先には非常に速い切り返し区間が続く。ここはラップタイムを左右する重要なパートでもある。

    その後には、さらに複雑なコーナー群、ヘアピン、スプーンカーブが続き、やがて130Rへ到達する。130Rは全開で駆け抜けることが多く、この場所ではF1の歴史の中でも大胆なオーバーテイクが何度も生まれてきた。そこからドライバーはシケインへ向かい、スタート地点へと戻っていく。難しい一方で、非常に楽しいラップとして知られている。

    動画の公開は終了しました

    ジョリオン・パーマーが語る鈴鹿攻略
    元F1ドライバーのジョリオン・パーマーは、鈴鹿について次のように説明している。

    「鈴鹿はまたひとつのドライバーお気に入りのサーキットで、そしてまたひとつ“流れ”がすべてのコースでもある。特に第1セクターでは、1コーナーに飛び込んだあとに本当の意味での基準点はない。2コーナーから7コーナーまでは、すべて感覚が頼りになる。グリップを見極めながら、S字を通してクルマを限界ぎりぎりでうまくバランスさせなければならない。その流れは7コーナーまで続く」

    「そのあとに来るのがデグナーで、ここはミスを誘発する。デグナー1に速すぎるスピードで入ると、デグナー2で止まりきれなくなる。続くヘアピンはそこまで悪くないけれど、右コーナーに向けてややブレーキを残しているので、最大ブレーキ圧には注意が必要だ」

    「スプーンの2つ目の頂点は難しかった。とにかく早くアクセルを踏みたくなるが、早すぎると縁石やその外側まで膨らんでしまう。そうなるとアクセルを戻さなければならず、タイムを失う」

    「130Rは簡単だ。そしてシケインはスパのようでもあり、少しだけそこまで劇的ではないかもしれないが、タイトな連続区間でラップを締めくくらなければならない。少し縁石を使いながら、すべてはブレーキング次第だ」

    鈴鹿サーキット 日本グランプリ

    鈴鹿のストレートモード区間
    ストレートモードは、空気抵抗を減らして加速効率を高めるための空力設定だ。従来のDRSに似た考え方だが、今回はリアウイングだけでなくフロントウイングも可動する。

    ドライコンディションでは、指定された区間に入るたびに自動的に作動する。つまりクルマは、コース上の位置に応じて2種類の空力仕様を自動的に切り替えることになる。コーナーでは最大ダウンフォースを確保し、ストレートでは抵抗を減らす仕組みだ。

    鈴鹿ではストレートモード区間は2か所に設定されている。ひとつはスタート/フィニッシュストレート、もうひとつは14コーナーから15コーナーの間にあるバックストレートだ。

    オーバーテイクモードの検知ポイント
    オーバーテイクモードは、2026年にDRSの直接的な代替となったシステムで、ドライバーが追加で0.5MJを充電し、より大きな電力プロファイルを得られるパフォーマンス補助機能となっている。

    このモードは、検知ポイントで前車の1秒以内にいる場合にのみ使用できる。日本GPでの検知ポイントは最終コーナーひとつ手前の17コーナーに設定されている。

    その先に続くスタート/フィニッシュストレートは、得られた速度上昇を最大限に生かすのに適した区間であり、順位争いの大きな武器となる。

    日本GPにまつわる5つの豆知識
    ■ 鈴鹿サーキットは、コースが立体交差する8の字レイアウトを持つ、カレンダー唯一のサーキットである。

    ■ 鈴鹿は、もともと日本のメーカーであるホンダのテストコースとしてスタートした。

    ■ 直近12回の鈴鹿開催のうち、8回はポールポジションから優勝車が出ている。

    ■ マックス・フェルスタッペンは、今年の日本GPで鈴鹿5連勝を狙う。

    ■ ミハエル・シューマッハは、鈴鹿で最多ポールポジション8回、最多表彰台9回、最多優勝6回の記録を持っている。

  • F1日本GP FIAの鈴鹿予選ルール変更にドライバー困惑「遅くなるだけ」

    F1日本GP FIAの鈴鹿予選ルール変更にドライバー困惑「遅くなるだけ」

    FIA(国際自動車連盟)は2026年F1日本GPを前に、予選におけるエネルギー運用に関するルールを変更した。鈴鹿サーキットではエネルギー回収量の上限が引き下げられたが、この決定はドライバーの間で賛否が分かれている。

    今回の変更は、過度なエネルギーマネジメントによって予選の迫力が損なわれているとの懸念を受けたものだが、一部からは逆にパフォーマンス低下を招く可能性が指摘されている。

    エネルギー回収上限を9MJから8MJへ引き下げ
    FIAは木曜朝、鈴鹿での予選においてエネルギー回収の上限を9.0MJから8.0MJへと削減すると発表した。

    これはリフト・アンド・コーストやスーパークリッピングといったエネルギー回収行為を抑制し、ドライバーの純粋なパフォーマンスをより引き出す狙いがある。

    2026年の新レギュレーションでは、内燃機関と電動出力がほぼ50対50で構成されており、これによりドライバーは従来のように全開で走り続けることが難しくなっている。

    ベアマン「むしろ遅くなる」
    オリバー・ベアマンは今回の変更について、懐疑的な見方を示した。

    「単純に僕たちはさらに遅くなるだけだと思う」

    「確かにリフト・アンド・コーストをしなくてよくなるのはいい面もある。でも結局はエネルギーを回収しないといけない」

    「シミュレーターよりも1MJ少ない状態で走ることになるから、エネルギーがない時間が増えてしまう」

    「同じ目的を達成するなら、もっと良いやり方があると思う。例えば全開時でもマイナス350キロワットで回収できれば、もっと楽になるはずだ」

    「これも一つの解決策ではあるけどね」

    さらにベアマンは、鈴鹿の特徴的な高速コーナーにも影響が及ぶ可能性を指摘した。

    「このサーキットの魅力のいくつかは、今年は弱まるかもしれない」

    「デグナー1やスプーンでエネルギー回収をしなければならない状況になるからだ」

    「デグナーはグリップではなくパワー制限のコーナーになるかもしれない。それは少し残念だ」

    ノリスは慎重姿勢「走ってみないと分からない」
    一方でランド・ノリスは、実際に走行するまでは評価を保留する姿勢を示した。

    「変化はあると思う。でもまずは走ってみないと分からない」

    「何かがなくなる一方で、別の要素が変わることになる」

    「サーキットによっては良くなるところもあるし、あまり変わらないところもあると思う」

    「ここ鈴鹿では少し良くなるはずだと思うけど、劇的に変わるわけではない」

    また、鈴鹿の魅力そのものについては否定した。

    「このコースが台無しになることは絶対にない」

    「ただ、これまでほどスペクタクルにはならないと思う」

    「例えばスプーンではこれまで信じられないスピードで進入していたけど、今は違う走り方になる」

    「それでも予選で限界まで攻める感覚は変わらないし、素晴らしいコースであることに変わりはない」

    FIAの意図はエネルギー管理の過度な影響を抑えることにあるが、実際には「速さ」や「見応え」にどのような影響を及ぼすのか。鈴鹿での走行が、その答えを示すことになりそうだ。

  • F1日本GP 3チームが日本ブランド連携で特別仕様 マーケ戦略の狙い

    F1日本GP 3チームが日本ブランド連携で特別仕様 マーケ戦略の狙い

    2026年F1第3戦となる日本GPを前に、メルセデス、ハースF1チーム、レーシングブルズの3チームが特別リバリーを発表した。いずれも単なるデザイン変更ではなく、日本市場や文化との結びつきを強める意図が明確なプロモーション施策となっている。

    今季は新レギュレーション導入初年度であり、各チームとも競争力と同時にブランド価値の訴求にも力を入れている。その中で日本GPは、メーカーやスポンサーにとって極めて重要な“マーケティングの舞台”となっている。

    なぜ日本GPでリバリー変更が集中したのか
    F1では特定のグランプリに合わせ、文化的・商業的な理由から特別リバリーを投入することは珍しくない。特に日本GPは、自動車文化やファン熱量の高さから、各チームにとって“最も演出価値の高いイベントのひとつ”とされている。

    今回の3チームの動きには共通点がある。

    ・日本ブランドとのコラボレーション
    ・日本文化をモチーフにしたデザイン
    ・現地イベントと連動した発表

    つまり、単なる見た目の変更ではなく、「現地マーケティング+ブランド戦略」の一環として実施されている。

    メルセデス 狼コンセプト×山本耀司コラボ
    メルセデスはW17のフロントウイングに“狼”をあしらった特別仕様を投入。「unleashing the beast(野性の解放)」というコンセプトのもと、強さと支配力を象徴するデザインとなっている。

    これは日本人デザイナー山本耀司が手がけるブランド「Y-3」とのコラボレーションによるもので、アディダスとの共同ブランドという背景もあり、ファッション領域まで広がる展開となっている。

    マシンだけでなく、限定ウェアやグッズ展開も含めた包括的なプロジェクトとなっている点が特徴だ。

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ 日本GP

    ハースF1チーム ゴジラとの異例コラボ
    ハースF1チームは、日本のエンターテインメント企業・東宝との契約により、「ゴジラ」リバリーを採用した。

    チーム史上初となるエンタメIPとのコラボであり、シーズンを通じたパートナーシップの一環として実施されている。東京での発表イベントにはエステバン・オコンとオリバー・ベアマンが登場し、大きな注目を集めた。

    映画コンテンツとの融合という点で、F1における新たな商業モデルを示すケースとも言える。

    ハースF1チーム 日本GP

    レーシングブルズ 春限定“ジャパン仕様”
    レーシングブルズは“スプリングエディション”として、日本向けの特別カラーを投入。通常よりも赤を強調したデザインとなり、ドライバーのレーシングスーツにも同様のテーマが反映されている。

    このリバリーは東京で開催された「Red Bull Tokyo Drift」イベントで発表され、角田裕毅を含むドライバーが登場するなど、ファンイベントと強く連動した展開となった。

    日本文化や季節感を前面に押し出した、レッドブルらしいブランディング戦略となっている。

    ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム 日本GP

    日本GPは“ビジネスと文化”の交差点
    今回の3チームの動きから見えてくるのは、日本GPが単なるレースではなく、「文化・ブランド・商業」が交差する重要な舞台であるという点だ。

    メーカー、ファッション、映画、イベント――それぞれの要素がF1と結びつき、より広い層へアプローチする機会となっている。

    特別リバリーはその象徴であり、今後も日本GPが“最もクリエイティブなグランプリ”として位置づけられていく流れは続きそうだ

  • F1日本GP FIAが緊急ルール変更 予選エネルギー制限を8MJに引き下げ

    F1日本GP FIAが緊急ルール変更 予選エネルギー制限を8MJに引き下げ

    2026年F1シーズンで議論を呼んでいるエネルギーマネジメント問題を受け、FIAとパワーユニットメーカーは日本GPに向けて予選ルールの緊急変更を決定した。

    予選での“全開アタック”が損なわれているとの懸念が高まる中、今回の措置は鈴鹿サーキット特有のエネルギー事情にも対応したものとなる。

    予選のエネルギー回収量を8MJへ引き下げ
    FIAと各メーカーの協議、およびシミュレーションの結果、日本GPの予選では1周あたりの回生エネルギー上限が従来の9MJから8MJへ引き下げられることが決まった。

    これにより、全体のエネルギー使用量は減少し最高速はやや低下する見込みだが、ドライバーが過度にエネルギー回収を意識する必要が減ると見られている。

    特に問題視されていたのが“スーパークリッピング”と呼ばれる現象で、フルスロットル状態から回生モードに切り替えることでバッテリーを充電する代わりに速度が落ちる挙動だ。

    今回の変更により、このスーパークリッピングの必要性は1周あたり最大で約4秒分削減されると見込まれている。

    FIAは声明で次のように説明した。

    「この調整は、予選を純粋なパフォーマンス勝負として維持する重要性を強調してきたドライバーやチームからのフィードバックを反映したものだ」

    「2026年レギュレーション下での最初の数戦は運用面では成功しており、今回の変更は実戦データをもとに最適化を進める通常のプロセスの一環である」

    「今後数週間にわたり、エネルギーマネジメントに関するさらなる議論を続けていく」

    日本グランプリ

    鈴鹿は“エネルギー不足サーキット”
    今回の措置の背景には、鈴鹿サーキットの特性がある。

    鈴鹿は高速コーナーが連続するレイアウトで、強いブレーキングポイントが少ないためバッテリー回生が難しい“エネルギー不足型”のサーキットとされている。

    そのため、ドライバーはラップ中に意図的に速度を落として回生する必要があり、純粋なアタックラップの質が損なわれる懸念があった。

    マクラーレンのパフォーマンス担当テクニカルディレクター、マーク・テンプルは次のように述べた。

    「メルボルンに近い状況になると考えている」

    「鈴鹿は象徴的なコーナーを持つ非常にユニークなサーキットだが、エネルギー面では厳しいコースだ」

    「ターン1進入など、いくつかの区間ではエネルギー回収の影響が現れるだろう。シャシーやタイヤと同様に重要な最適化ポイントになる」

    また、ウィリアムズのチーフエンジニア、ポール・ウィリアムズも次のように指摘した。

    「鈴鹿では低燃料・高燃料の両方でスーパークリッピングの影響が大きくなると予想している」

    「高速で流れるようなコース特性によりコーナリング時間が短く、結果としてエネルギーマネジメントの負荷が高くなる」

    「そのため、リフト・アンド・コーストを使ってエネルギーを管理するチームも出てくるだろう」

    今回の措置はあくまで暫定的な対応であり、より抜本的な改善策はマイアミGP以降に向けて検討が進められている。

  • F1日本GPでFIAが大胆判断 鈴鹿130R手前に新ゾーン追加

    F1日本GPでFIAが大胆判断 鈴鹿130R手前に新ゾーン追加

    FIAは2026年F1日本GPに向け、鈴鹿サーキットにおけるアクティブエアロの運用エリアを拡大する決定を下した。これまで主にメインストレートに限られていた“ストレートモード”の使用が、スプーンカーブ立ち上がりから130Rへ向かう区間にも追加される。

    2026年シーズンから導入されたアクティブエアロは、従来のDRSとは異なりフロントウイングとリアウイングの両方を可変させるシステムだ。ストレートでは空気抵抗を減らして最高速を高め、コーナーではダウンフォースを確保するという使い分けが可能となっている。

    130Rへ続く高速区間に新たな駆け引き
    今回追加されたのは、スプーンカーブから130Rへと続く鈴鹿屈指の高速セクションだ。この区間で可変空力を使用できるのは近年では異例であり、2012年以来の大きな変化となる。

    130RはF1屈指の高速コーナーとして知られ、過去には大きなクラッシュも発生してきた。コース幅が狭くランオフエリアも限られるため、安全性の観点からも慎重な判断が求められる場所だ。その中での今回の決定は、競技面と安全面のバランスを踏まえた新たな試みと言える。

    2026年マシン特性が判断を後押し
    今回の変更の背景には、2026年型マシンの特性変化がある。ダウンフォースの減少とエネルギーマネジメントの影響により、鈴鹿のS字や130Rといった高速コーナーでも従来より通過速度が抑えられると見られている。

    アルピーヌのレーシングディレクターであるデイブ・グリーンウッドは、S字では低いギアでの走行が増え、スプーンではより長くグリップに制約されると説明する。また130Rでもチームごとに通過速度の差が生まれる可能性があり、タイヤへの横方向の負荷とエネルギー消費のバランスが重要になると指摘している。

    さらに、ヘアピンやスプーン立ち上がりでは従来より加速が鋭くなる一方で、最終シケイン手前ではエネルギー回収を行う場面も増えると見られており、ラップ全体のエネルギー配分がより重要になる。

    日本グランプリ

    戦略とドライビングが勝負を分ける日本GP
    鈴鹿はF1カレンダーで唯一の8の字レイアウトを持つサーキットで、オーバーテイクが難しいコースとして知られている。その中でストレートモードの運用区間が拡大されたことで、単なる最高速だけでなく“どこで使うか”という戦略性が一段と重要になる。

    特にスプーン立ち上がりから130Rにかけては、アクティブエアロとエネルギーの使い方次第でラップタイムに大きな差が生まれる可能性がある。今回のFIAの決定は、日本GPに新たな駆け引きをもたらすことになりそうだ。

  • フジテレビ F1日本GPでお台場が変貌 特別ライトアップ&巨大階段装飾

    フジテレビ F1日本GPでお台場が変貌 特別ライトアップ&巨大階段装飾

    フジテレビは、3月27日から29日に鈴鹿サーキットで開催される2026年F1日本グランプリにあわせ、放送・配信に加え、首都圏および現地周辺での大規模なプロモーション施策を展開する。

    大会週に合わせて、お台場のフジテレビ本社屋では特別ライトアップと階段装飾を実施。さらに、鈴鹿サーキットへの主要アクセスとなる近鉄電車や白子駅でも大規模な広告展開を行い、移動中から現地まで一体となったF1体験を演出する。

    お台場フジテレビ本社をF1カラーに染める特別演出
    フジテレビ本社では、「F1日本グランプリ」のキービジュアルを使用した大階段装飾を展開。来訪者や観光客に向けて、大会の世界観と高揚感を視覚的に訴求する。

    また、夜間には本社屋全体をF1をイメージした赤色でライトアップ。お台場の夜景の中で存在感を放ち、大会開催週を象徴する演出となる。

    ■ 階段グラフィック装飾
    実施期間:~3月27日(金)終日

    ■ 本社屋特別ライトアップ
    実施期間:~3月31日(火)
    実施時間:17時~23時

    日本グランプリ フジテレビジョン

    近鉄電車“まるごとジャック”で移動中からF1体験
    鈴鹿サーキットへの主要アクセスである近鉄名古屋線では、「F1日本グランプリ」のビジュアルを活用したラッピング車両を運行する。

    車体外観だけでなく、車内ポスターやフロア装飾まで統一された演出が施され、乗車中から大会の世界観に没入できる構成となっている。

    さらに最寄りの白子駅では、構内外で広告展開を実施。駅利用者に対して視覚的に大会ムードを高める。

    改札前では、フジテレビF1ナビゲーターのサッシャによる特別アナウンスも予定されており、歓迎メッセージに加えて臨時シャトルバスの案内や混雑への注意喚起など、来場者の動線をサポートする役割も担う。

    日本GP 日本グランプリ

    CS・FODで全セッション中継 地上波でも詳細放送
    放送面では、CS放送「フジテレビNEXT」およびFODでフリー走行から決勝まで全セッションを完全中継・配信。地上波でも予選ダイジェストおよび決勝ハイライトを編成する。

    ■ フジテレビNEXT(CS放送)
    3月27日(金)
    フリー走行1 11時20分~
    フリー走行2 14時50分~

    3月28日(土)
    フリー走行3 11時20分~
    予選・前夜祭 14時50分~
    ※前夜祭は予選終了後に放送予定(進行状況により変更あり)

    3月29日(日)
    ドライバーズパレード 11時55分~
    決勝 13時15分~

    解説:森脇基恭、津川哲夫、浜島裕英、川井一仁、片山右京、山本雅史、白幡勝広、松田次生、米家峰起
    実況:塩原恒夫、黒瀬翔生、堀池亮介、大村晟、室岡大晴

    ■ FOD(配信)
    3月27日(金)
    フリー走行1 11時20分~
    フリー走行2 14時50分~

    3月28日(土)
    フリー走行3 11時20分~
    予選・前夜祭 14時50分~

    3月29日(日)
    ドライバーズパレード 11時55分~
    決勝 13時15分~

    解説:中野信治
    実況:サッシャ

    ※前夜祭は予選終了後に配信予定(進行状況により配信なしの場合あり)
    ※アクセス集中を見込み、視聴ページは事前オープン予定

    ■ 地上波放送
    『2026 F1日本グランプリ 予選ダイジェスト』
    3月28日(土)25時55分~(関東ローカル)

    『2026 F1日本グランプリ 決勝ハイライト』
    3月29日(日)23時15分~(全国ネット)
    ※みどころ 23時09分~(関東ローカル)

    フジテレビは、放送・配信だけでなく都市空間や交通インフラを活用した立体的なプロモーションにより、日本グランプリの熱気を全国規模で拡張。現地来場者からテレビ視聴者まで一体となる“F1体験”の創出を狙う。

  • ハースF1 小松礼雄「ゴジラは共鳴する存在」日本GPで特別リバリー

    ハースF1 小松礼雄「ゴジラは共鳴する存在」日本GPで特別リバリー

    TGRハースF1チームは2026年F1日本GPに向けて、東宝の人気コンテンツ「ゴジラ」とのコラボレーションを実施することを発表した。

    3月24日には東京ミッドタウン日比谷でメディアイベントが開催され、チーム代表の小松礼雄、エステバン・オコン、オリバー・ベアマン、そして東宝の大田圭二氏が登壇。日本GPで走行する特別リバリーが世界初公開された。

    今回のコラボは、日本文化とF1の融合を象徴する取り組みとなる。多くの報道陣とファンが集まる中、カウントダウンとともにベールが外され、ゴジラのデザインが施されたVF-26が披露されると会場は大きな歓声に包まれた。

    小松礼雄「ゴジラのダイナミックさと共鳴」
    小松礼雄は今回のコラボについて、チームとして以前から構想していたことを明かした。

    「(チームオーナーの)ジーンと『コラボするならゴジラだ』と話していた。世界中で知られるゴジラのダイナミックさは、我々のチームと共鳴する部分がある」

    「ゴジラファンの皆さんとF1という面白い世界を融合できればと思っている」

    さらに今回のリバリーについても強い手応えを示した。

    「車体にゴジラの炎やダイナミックな雰囲気を自然に表現できた。クラックのデザインも含めて、非常にナチュラルなコラボになった」

    東宝・大田圭二氏「大きな価値を生む」
    東宝の大田圭二は、両者の共通点を強調した。

    「小松代表から直接提案をいただき、対話を重ねて実現した。TGRハースF1チームの挑戦する姿勢と、ゴジラの圧倒的なパワーには多くの親和性がある」

    「今回のコラボによって、大きな価値が生まれると確信している」

    ハース F1 日本GP エステバン・オコンハース F1 日本GP オリバー・ベアマン

    オコン&ベアマンも興奮「迫力満点」「楽しみ」
    ドライバーのエステバン・オコンは、初めてマシンを見た印象を次のように語った。

    「すごくカッコいい車になった。最初は黒と赤のデザインに見えたけど、近づくとゴジラが現れて迫力があった。この車が走るのを早く見せたい」

    オリバー・ベアマンも期待を寄せる。

    「ゴジラの魂が入ったことで、本当にクールなマシンになった。このクルマで日本GPを走るのがとても楽しみだ」

    日本GPは3月27日開幕
    2026年F1日本GPは、三重県・鈴鹿サーキットで3月27日から29日にかけて開催される。

    TGRハースF1チームは、コンストラクターズランキング上位につける好調な流れの中で母国イベントを迎えることとなり、ゴジラとの特別マシンとともに大きな注目を集める週末となりそうだ。

    コピーライト:TM & ©︎ TOHO CO., LTD.

  • F1日本GPで“人工バトル”抑制か 鈴鹿サーキットはドライバーに追い風

    F1日本GPで“人工バトル”抑制か 鈴鹿サーキットはドライバーに追い風

    2026年F1第3戦・日本GPの舞台となる鈴鹿サーキットは、今季レギュレーションに対して噴出していたドライバーの不満を、ある程度和らげる可能性がある。

    一方で、高速サーキット特有の特性とダウンフォース不足の影響により、新たな課題も浮き彫りになる見通しだ。

    “ヨーヨー現象”に歯止め 鈴鹿の特性が影響
    今季導入された内燃機関と電力の50対50のパワー配分、さらに「オーバーテイク」や「ブースト」ボタンの存在は、オーストラリアと中国の序盤2戦でオーバーテイク増加をもたらした。

    しかしその一方で、バッテリー残量の差によって順位が頻繁に入れ替わる“人工的なレース”との批判も強まっていた。

    エネルギーを使い切ったマシンを追い抜いた直後に、逆にバッテリーを回復した相手に抜き返される“ヨーヨー現象”が顕著だったためだ。

    だが鈴鹿では、この流れが完全には成立しない区間が存在する。

    アルピーヌのレーシングディレクター、デイブ・グリーンウッドは次のように語った。

    「判断は難しいが、最終コーナー手前にオーバーテイク検知ポイントがあるため、スタート・フィニッシュストレートでブーストが使える」

    「DRSほど強力ではないが効果はある。ターン1手前でオーバーテイクすれば、すぐにエッセ区間に入るため、簡単に抜き返すのは難しい」

    ダウンフォース不足が鈴鹿で顕在化
    一方で、2026年マシンの特徴であるダウンフォース不足は、鈴鹿のような高速サーキットで大きな影響を及ぼす。

    特にターン3から7のエッセでは、コーナリングスピードの低下が顕著になる見込みだ。

    「ダウンフォースが減少しているため、序盤のエッセでは確実に頂点速度が下がり、ドライバーはより低いギアで走ることになる」とグリーンウッドは分析する。

    「第2セクター序盤、デグナーからヘアピンにかけては、昨年と比較的近いパフォーマンスレンジに収まるはずだ」

    さらにスプーンカーブではグリップ不足の影響がより顕著となり、ライン取りの違いが大きな差を生む可能性がある。

    「スプーンでは長くグリップに制約されるため、より難しくなる。ラインのバリエーションも増えるだろうし、次のストレートへの立ち上がりが非常に重要になる」

    130Rも“全開”ではない時代へ
    F1屈指の高速コーナーである130Rも、今年は従来のような全開通過は見られない可能性が高い。

    エネルギーマネジメントとタイヤ負荷のバランスが重要となるためだ。

    「エネルギー回収自体は悪くないが、長いストレートがあるため難しさもある」

    「130Rではチーム間で速度差が出るだろう。横方向のタイヤ負荷でエネルギーを無駄にしたくないからだ」

    さらに各車は最終シケイン(ターン16)手前でエネルギー回収を行う動きが見られると予測されている。

    その結果、ヘアピンやスプーン立ち上がりでは、過去よりも速い加速が見られる可能性がある。

    鈴鹿は“救い”と“試練”が共存する舞台
    鈴鹿サーキットは、エネルギー依存による“人工的なバトル”を抑制する一方で、ダウンフォース不足という2026年マシンの弱点をより際立たせる。

    結果として、日本GPは今季レギュレーションの本質的な評価を左右する重要な一戦となりそうだ。

  • アメックス F1日本GPで限定体験 鈴鹿サーキットで会員向け特典を展開

    アメックス F1日本GPで限定体験 鈴鹿サーキットで会員向け特典を展開

    アメリカン・エキスプレスは、フォーミュラ1のグローバル・オフィシャル・パートナーとして、2026年F1日本GPにあわせたカード会員向け特典を展開する。舞台となるのは、3月27日から29日にかけて三重県の鈴鹿サーキットで開催される2026年シーズン第3戦だ。

    鈴鹿は高速のS字区間や立体交差を備えたテクニカルなサーキットとして知られ、世界中のファンを魅了してきた。

    その舞台でアメックスは、観戦そのものをより快適かつ特別なものにする会場限定エキスペリエンスを用意。カード会員向けのラウンジや優先レーン、オリジナルレースラジオ、F1 Storeでのキャッシュバックなど、幅広い特典を展開する。

    プラチナ会員向けの特別エリアも用意
    プラチナ・カードおよびビジネス・プラチナ・カード会員には、GP SQUARE FANZONE内ステージでパフォーマンスやトークショーを間近で楽しめる「ビューイング エリア」が用意される。対象はカード会員本人と同伴者1名までで、先着順での案内となる。

    さらに、昨年も好評だった「トラックサイド ラウンジ」についても、今年はプラチナ会員向けスペースを設置。ホームストレートの緊張感を間近で味わえる観戦エリアとして展開され、利用は当日先着順となる。

    一般カード会員も使える体験型サービス
    一般のアメリカン・エキスプレスカード会員向けにも、レースウィークエンドを支える各種サービスがそろう。

    「リカバリー ルーム」は、レース前後や観戦の合間に心身をリフレッシュできるラウンジ空間として新設される。カード会員本人と同伴者1名まで利用可能だが、入室可能人数には上限がある。

    「アメックス オリジナル レースラジオ」は、リアルタイムでレース展開を追えるアイテムとして提供される。受け取りは1人1日1台までで、在庫がなくなり次第終了となる。

    また、「ピットストップ」ではカード会員限定のオリジナルグッズを用意。観戦を盛り上げるアイテムを通じて、レースウィークエンドをより快適に楽しめる内容になっている。

    アメックス F1 日本グランプリ

    誰でも参加できる体験空間も展開
    「アメックス レーシング クラブ」は、F1の世界観に浸れる体験型コンテンツとして展開される。カード会員はもちろん、一般来場者も会場内サイネージの二次元コードから登録を完了することで参加可能だ。

    F1初観戦の来場者からコアファンまで楽しめる空間として設計されており、レースウィークエンドの高揚感をさらに高める役割を担う。なお、提供特典は在庫がなくなり次第終了となる。

    F1 Storeでは10%キャッシュバックも
    鈴鹿サーキット内の対象となる公式F1 Storeでは、アメックス・オファーとして10%キャッシュバックを実施する。還元上限は3,000円で、利用には事前登録が必要となる。

    対象となるのは、「アメックスのカードでお支払いいただくと、10%キャッシュバック」と記載された看板のある店舗のみ。観戦の記念となる公式グッズ購入でも、会員向けのメリットが用意されている形だ。

    優先レーンで待ち時間も短縮
    F1 FAN ZONE内のF1 Store、FERRIS WHEEL FANZONE内のF1 Store、さらに同エリア内のF1アクティビティでは、カード会員と同伴者1名向けに優先レーンも設置される。

    混雑しやすい日本GPの会場において、こうした優先導線は体験価値を大きく高める要素となる。ラウンジ、観戦エリア、ショッピング、アクティビティまでを横断して特典が用意されている点は、今回のアメックス施策の大きな特徴と言えそうだ。

    2026年F1日本GPでは、レースそのものの興奮に加えて、こうした会場内サービスも週末の満足度を左右する要素になる。アメックスは鈴鹿で、カード会員向けに“観る”だけではないF1体験を打ち出している。