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  • 佐藤琢磨、インディ・ロードコースのプラクティス初日を22番手で終える

    佐藤琢磨、インディ・ロードコースのプラクティス初日を22番手で終える

    佐藤琢磨は、第5戦インディアナポリスのプラクティス初日を22番手で終えた。

    今年、これまでに開催されたロードコースもしくは市街地コースでのイベントとは異なり、プラクティス初日にAJフォイト・レーシングのドライバーはリザルトのトップに名前を連ねることができなかった。ただし、明日の予選での上位グリッド獲得を目指している。

    AJフォイト・レーシングはレギュラーの佐藤琢磨とジャック・ホークスワースにアレックス・タグリアーニを加えた3台体制でこのイベントに臨むが、このうち佐藤琢磨はAJフォイト・レーシングのなかでもっとも多い50ラップを消化し、1分10秒6312をマークして22番手となった。

    明日は午前中にもう1度プラクティスを行い、午後には公式予選が実施される。

    佐藤琢磨
    「少し難しい展開でしたが、興味深い1日でした。今日はたくさんのテスト・アイテムを試しました。テストする内容を3台で分担し、ポジティブな結果も得られました。タイアがいい性能を発揮してくれるのは最初の数周だけなので、今日はクイックアップを試せませんでしたが、最終的にいい方向性を見つけ出すことができました。今日は1日ドライだったことにも助けられました。明日はリザルトの上位に駆け上がることを期待しています!」

  • 佐藤琢磨 「今回もたくさんのことを学んだ」 / インディカー

    佐藤琢磨 「今回もたくさんのことを学んだ」 / インディカー

    佐藤琢磨が、インディカー 第4戦 アラバマのレース週末を振り返った。

    ベライゾン・インディカー・シリーズのバーバー・モータースポーツ・パーク戦は、佐藤琢磨があとになって振り返りたくなるようなレースではなかったかもしれない。だが、好調にシーズンをスタートさせた佐藤琢磨にとって、スタート直後に順位を落としたレースでその被害を最小限に抑えた意味は小さくない。

    しかも、今回はシーズン2度目の「コーションのないレース」となり、AJフォイト・レーシングがNo.14 ダラーラ・ホンダのポジションを上げる方法はストラテジー以外にない状況だった。そして13位でフィニッシュした佐藤琢磨が得たポイントは、ランキングでトップ10に留まるのに十分なもの。ちなみに、佐藤琢磨はいまポイントランキングの9番手につけている。

    金曜日の走行を終えて後片付けしているとき、チームはこの結果よりもはるかにいい成績を期待していたはず。なにしろ、この日のフリープラクティスで佐藤琢磨がトップタイムを記録しただけでなく、チームメイトのジャック・ホークスワースも2番手に食い込み、チームは1-2ポジションを占めていたのだ。

    「とてもいい1日でした」と佐藤琢磨。「長い間、行われてきたバーバーでのウィンターテストは、やがて2デイのオープンテストとして定着するようになりました。しかし、今年はこれがフェニックスのテストに置き換えられ、バーバーではプライベートテストを1日行なっただけです。例年、オープンテストは開幕前の3月に開催されていましたが、この時期はまだ寒く、かなり速いラップタイムが記録されることも少なくありません。ただし、4月にレースのためにこのサーキットを訪れると、それよりもずっと温かくなっていることが多い。今年、テストでバーバーを訪れたチームのほとんどは、3月末に開催された開幕戦セントピーターズバーグのあとでアラバマにやってきました。このため、新しいエアロパッケージを試すこともできました。これまでと今回のテストの最大の違いは、気温がずっと高かったためにとても信頼のおけるデータが得られた点にあります。僕たちのテストは大成功に終わったと思います。ラップタイム的にも僕たちはコンペティティブで、いくつものアイテムを試し、どのアイデアが有用で、どれがそうでないかを確認できました」

    このため、シーズン最初のロードコース・レースが開催される風光明媚なアラバマに再び戻ってきたチームはポジティブなムードに包まれ、実際のところ金曜日はすべてが予定どおりに進行した。最初のプラクティスで佐藤琢磨は5番手。そしてその後、行われた2度目のセッションではトップに浮上したのである。

    「僕たちは自信がありましたし、金曜日の僕たちは本当にコンペティティブでした。ラップタイムはいずれも僅差でしたが、ホンダ勢が一団となって速さを発揮しました。それにしても、タイムシートの上位に名を連ねるのは本当に気分がいいものです」

    「でも、さらに速いタイムが記録できることもわかっていました。元々コースは僕好みのものでしたが、ようやくこの流れるような素晴らしい高速コーナーの連続を満喫することができました。公式セッション中にAJフォイトが1-2ポジションを占めたのは、おそらくこれが初めてのことだと思います。ところが、土曜日になると状況は一転します。もちろん、それにはちゃんとした理由がありましたが、そのときはとてもショッキングな出来事でした。金曜日はテストのときより気温は高めでしたが、土曜日と日曜日に比べれば涼しい1日でした。土曜日は特に温かく、路面温度も気温も上昇しました。おかげでグリップ・レベルは低下し、コースコンディションは大幅に変わりました。ほんのわずかなことでクルマのバランスが変わってしまうことに、僕らは驚きました。コンディションの変化は誰にとっても同じことですが、僕たちには特に大きな影響があったようです。失ったグリップ・レベルを回復させようとして努力しましたが、すべて失敗に終わりました」

    土曜日のプラクティスは13番手という結果。したがって、トップ12のドライバーが出走できるQ2に進出できる可能性はまだ残されていた。しかし、毎回接戦が繰り返されるインディカー・シリーズの常で、佐藤琢磨は100分の数秒差でQ2進出のチャンスを逃し、16番グリッドに沈み込むこととなった。

    「まだ完全には理解できていない部分が残るセットアップで、これがコンマ1秒程度の影響を与えたのは間違いないと思います。予選のときは気温が高く、柔らかめのソフトタイヤでは1周しかアタックできません。今回はシーズン最初のロードコース・レースで、このパッケージングでタイヤがどんな特性を示すのかは、不明な部分が残っている状態でした。あと100分の3秒速ければQ2に進出できたので、とても残念です」

    「でも、僕たちには純粋にスピードが欠けていました。たった0.025秒差といえばそれまでですが、インディカー・シリーズはそれくらいの激戦なのです。それにしても16番手になるなんて、思ってもみませんでした」

    日曜日のウォームアップではふたつのセットアップを試したが、どちらも結果は芳しくなかった。そこで、いずれとも異なるセットアップで決勝レースに挑むことになった佐藤琢磨は、みずからの幸運を祈りながらグリッドに並んだ。そんな佐藤琢磨の目の前で多重クラッシュは起きた……。

    「グリーンフラッグが振り下ろされる前にカルロス・ムニョスが加速し始めましたが、思った以上に加速していることに気づいた彼は状況を正そうとしてミハイル・アレシンと接触してしまいます。彼はスピンすると、チームメイトのジャックに激突。僕はギリギリのところで難を逃れましたが、ダメージを受けなかったのは幸運以外の何ものでもありませんでした」

    「バーバーのオープニングラップでは、ターン1から3まではサイド・バイ・サイドで通過してヘアピンのターン5に進入しなければいけません。なぜなら、そこから先はオーバーテイクがきわめて困難になるからです。僕はターン2でアウト側に回り込むことを狙ったポジションでターン1をクリアしましたが、どうやらタイヤに無理な負担をかけてしまったようです。ターン2の進入でリアグリップが一気に抜けて、思いがけず、あわやという事態に追い込まれました。ニュータイヤなのでまずまずのグリップ力を発揮してくれると期待していたのですが、僕は不安定になった挙動を修正しなければいけませんでした。この結果、コーナーのいちばん外側までラインが膨らんでしまいました。必要なときにノーズをイン側に引き戻すことができず、アウト側に進んでしまったのです」

    これで佐藤琢磨は19番手となった。「僕の後にいたのは、アクシデントにあったスコット・ディクソンだけで、僕たちはなんとかして前の集団に追いつこうとしました。やがて、ペースが上がらないマックス・チルトンが先導する5台ほどのグループに追いつきました。もちろん、“ディキシー”からは猛アタックを受けましたが、なんとかしてそれはしのぎました」

    佐藤琢磨は燃料をセーブしていたが、あとでピットストップの際にジャンプアップを狙うのであれば、隊列を抜け出してクリーンなエアのなかを走る必要があった。佐藤琢磨はこれを実行、No.14のマシーンは14周目という早めのタイミングでピットストップを行った。やがてライバルたちがピットストップを実施すると、佐藤琢磨は14番手に浮上。続く第2スティントではルカ・フィリッピをパスして13番手となった。

    「僕はレッド・タイヤを履いていて、とにかくアタックし続けました。まるで予選アタックのようなラップタイムが必要だったのです。このスティントが終わるとき、僕とディクソンは同じタイミングでピットストップしましたが、これは燃料をセーブするという意味で僕たちが正しい判断を下したことを示していました。なにしろ、彼は“燃費走行の王様”として知られているんですから!」

    続いて佐藤琢磨は硬めのブラック・タイヤを装着。ピットストップが一巡した段階で12番手になる計算だったが、このときディクソンはレッド・タイヤを履いていた。「彼が追い抜くのは時間の問題で、その2周後に僕をオーバーテイクしていきました。僕は燃費データに気をつけながら、できるだけ速く走ろうとしました。スコットはあっという間に視界から消えていましたが、スティントの後半になると著しいタイヤグリップの低下が起きてペースが遅くなり、再び僕の目の前に現れました。最後のピットストップを行う前に、彼に追いつくところまで迫ったのです」

    「ここで僕たちはひとつの決断を迫られました。予選で使ったレッド・タイヤを履くか、新品のブラック・タイヤを履くかを選択しなければいけなかったのです。他のドライバーの様子を見ている限り、レッド・タイヤを履くとスティント中に急激なペース変動が起きそうだったので、僕たちはブラックを選ぶことにしました」

    残り25周となったところでピットを飛び出した佐藤琢磨は、レッド・タイヤを履くマルコ・アンドレッティを追撃することになる。

    「スティント後半になれば彼のペースも落ち込んでくると期待していました。けれども、この頃には日が傾きはじめて気温が下がっていたため、マルコはタイヤ・デグラデーションに悩まされずに済みました。しかも、レース中はイエローが提示されなかったのです。苦しい状況でしたが、隊列の最後尾から13番手まで挽回したのだから、決して悪い展開ではありません」

    バーバーが終われば“マンス・オブ・メイ”はもう目前。そして1ヵ月近くに及ぶ戦いは、伝説的なロードコースで開催されるグランプリ・オブ・インディアナポリスで幕を開ける。しかし、佐藤琢磨はその前に“フィルム・スター”に転じるのだ!

    「まずロサンジェルスに飛んで、そこでインディ500に挑む僕を追うドキュメンタリーの撮影を行います。撮影部隊は日本からやってきて、続いてホンダ・パフォーマンス・デベロップメント、その翌日にはヒューストンに移動してチームを訪れる予定です」

    「たしかに残念な週末でしたが、No.14を走らせる僕たちはいい仕事をしたと思います。今回もたくさんのことを学んだので、この経験がインディGPコースの戦いで生かされることを期待しています」

  • 佐藤琢磨、13位でフィニッシュ / インディカー 第4戦

    佐藤琢磨、13位でフィニッシュ / インディカー 第4戦

    佐藤琢磨は、インディカー 第4戦 アラバマの決勝レースを13位でフィニッシュした。

    佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)は、金曜日のプラクティス2回を終えた時点では最速タイムを記録しており、アラバマでのレースでも上位グループで戦うことが期待された。

    しかし、予選日に気温、路面温度ともに大きく上昇したコンディションでマシンのハンドリングが悪化し、予選は16番手。

    新しいセッティングを施したマシンでレースを戦い、ソフトとハード、両タイヤで安定した、競争力の高いラップタイムを刻み続けていたが、スタート直後の混乱で順位を落としたことがとうとう最後まで影響し、スタート時よりも3つ上位の13位でのゴール。

    佐藤琢磨はポイントスタンディングで9番手につけている。

    佐藤琢磨 (13位)
    「予選前からマシンのセッティングが悪くなってしまいましたが、決勝でのマシンは2種類のタイヤ両方で安定したラップタイムを出せるものになっていました。スタート時にすぐ目の前で混戦があり、それをくぐり抜けてポジションを上げることができましたが、ターン2でアウト側のコースの汚れた部分にタイヤが乗り、ラインを外れたことで一度抜いた相手に先行を許してしまいました。今日はそこからポジションを取り戻して行く戦いになりました。クルーたちのピットストップは今回もすばらしかったです。しかし、狙っていただけのポジションアップは果たせませんでした。13位は悔しい結果です。次のグランプリ・オブ・インディアナポリスをまた全力で臨みます」

  • 佐藤琢磨、アラバマの予選は16番手 / インディカー 第4戦

    佐藤琢磨、アラバマの予選は16番手 / インディカー 第4戦

    佐藤琢磨は、インディカー 第4戦 アラバマの予選で16番手だった。

    初日のフリー走行でトップタイムを記録していた佐藤琢磨だったが、コンディションの変化に対応できず、マシンバランスが崩れた状況で予選に挑むことになった。その結果、Q1で脱落。決勝レースを16番グリッドからスタートすることになった。

    佐藤琢磨
    「大成功のうちに終わった昨日は、データを見直し、今朝のセッションではさらに速く走れるようなセッティングを施しましたが、昨日に比べて暑くなったコースコンディションの影響でバランスが崩れてしまいました。セットアップのスウィートスポットはとても狭く、また微妙なようで、今日はバランスが変わり、昨日のようには活躍できなくなりました。したがって、完全には予想がつかない形で予選に挑むことになりました。ここでマシンは以前の状態に少し近づいてきましたが、もう少しスピードが必要です。大変な接戦のため、100分の2秒というほんのわずかな差が大きな違いとなって表れます。残念ですが、午前中にもうひとつウォーミングアップがあるので、そこで正しい方向性を取り戻したいと思います」

  • 佐藤琢磨、初日のトップタイムを記録 / インディカー 第4戦

    佐藤琢磨、初日のトップタイムを記録 / インディカー 第4戦

    佐藤琢磨は、インディカー 第4戦 アラバマの初日のフリー走行でトップタイムを記録した。

    佐藤琢磨は、フリー走行2回目に1分7秒215(123.196mph)を記録。2013年にスコット・ディクソンが記録したバーバー・モータースポーツ・パークのトラックレコードまで0.5秒に迫った。2番手にもチームメイトのジャック・ホークスワースが続いた。

    「本当に細かい詳細、小さな要因に取り組みました」と佐藤琢磨はコメント。

    「ジャックと僕はいくつかの問題とテストアイテムの実験を分担して、一緒に全てを取り戻しました。そして、チームのためにトリムとスピードを示しました」

    「ホンダのパッケージはかなりうまく機能していると思いますし、僕たちはそれに満足しています。もちろん、周りも競争的ですどね。他の全員がかなり接近しています」

    2016 インディカー 第4戦 アラバマ スケジュール (日本時間)

    4月23日(土)
    01:00〜02:15 プラクティス
    05:00〜06:15 プラクティス

    4月24日(日)
    01:00〜02:15 プラクティス
    05:00〜06:15 予選

    4月25日(月)
    00:30〜01:00 ウォームアップ
    04:30〜 決勝(90 Laps)

  • 佐藤琢磨 「チームのことを心から誇りに思う」

    佐藤琢磨 「チームのことを心から誇りに思う」

    佐藤琢磨は、インディカー 第3戦 ロングビーチのレース週末を振り返った。

    2016ベライゾン・インディカー・シリーズの第3戦ロングビーチで佐藤琢磨が5位入賞を果たしたことは、AJフォイト・レーシングにとって素晴らしいリザルトだった。

    この成績は、No.14ダラーラ・ホンダが決勝中に発揮した奇跡的ともいえるパフォーマンスを正しく反映したもの。

    だが、このレースでは一度もイエローが提示されなかったうえに、佐藤琢磨は3位と4位に入ったペンスキーのふたり——エリオ・カストロネヴェスとファン-パブロ・モントーヤ——の直後でフィニッシュしたのである。さらにいえば、佐藤琢磨はホンダ・ドライバーのなかで最上位、それも2番手をかなり引き離す活躍を示した。

    「ものすごく嬉しいし、チーム全員が素晴らしい仕事をしてくれました」と佐藤琢磨。

    「もちろん、5位が本当に期待していた成績かといえば、そんなことはありません。けれども、プラクティスの結果やライバルたちの状況を考えれば、これは喜ぶべき成績だと思います。今回は1度もコーションにならず、リタイアもありませんでしたが、それでも僕たちはコース上で順位を上げることができました。そしてTK(トニー・カナーン)やファン-パブロとバトルして、ペンスキーやガナッシのドライバーに割って入るポジションでフィニッシュしたのですから、チームのスタッフにとっては最高の成績だったと思います」

    佐藤琢磨が指摘したとおり、カリフォルニアの市街地コースでチームが示したパフォーマンスは期待とは異なるものだった。

    「最初のプラクティスをトップ5で終えたのはよかったのですが、この結果をそのまま鵜呑みすることはできません」

    なぜなら、インディカー・シリーズでは2016年からタイアの使い方に関する新しいレギュレーションが導入されたからで、最初のプラクティスでは各チームがそれぞれの考え方に従ってタイアを使用しているため、この結果から本当の実力を推しはかるのは容易ではないからだ。

    「路面がまだグリーンであればマシンのパフォーマンスは高いようでした。さらに赤旗も出たため、予定していた2/3ほどしか走行できませんでした」

    ところが2回目のプラクティスでは11番手に後退したため、エンジニアのラウル・プラドスとみっちりと打ち合わせを行い、事態の打開に努めることになった。

    「ラウルはたくさんのことを解析していて、それを僕と一緒に議論しました。夕食を摂るのも忘れるくらい一生懸命、仕事をしました! その結果、新しい考え方のセットアップで予選を戦うことにしました。それはちょっとギャンブルでもあったのですが、僕たちはマシンの回頭性を向上させると同時にリアのスタビリティも改善しなければいけなかったのです」

    ドライブトレインにトラブルが発生したため、土曜日午前中のプラクティスを16番手で終えた佐藤琢磨は、予選でジャンプアップを達成。Q1を突破して12台が駒を進めるQ2に出走し、8番手のタイムを残したのである。なるほど、ファイアストン・ファスト6シュートアウトには参加できなかったかもしれないが、佐藤琢磨はホンダ勢のなかでは2番手で、しかも7番グリッドを手に入れたジェイムズ・ヒンチクリフの直後につけたのである。

    「Q1では、アグレシッブなセッティングを施し過ぎてしまったようで、柔らかめの新品タイアを装着していたにもかかわらず、オーバーステアが過大でした。このため安定性をもう少し高める必要がありました。この方向性は正しく、Q2ではタイムを短縮できました。ただし、Q2が行われている最中に計測器の問題が発生したため、少しトリッキーな状況となります。タイムに関する情報は誰にもわからず、コクピットのディスプレイにも何も表示されませんでした」

    「通常は、ラップタイムがどれくらい速くなったか、もしくは遅くなったかが常時コクピット内に表示されるので、もっとプッシュできるのか、それともアタックを中断してタイアをセーブすべきなのかが判断できます。でも、今回はただひたすらアタックするしかなく、結果的に8番手となりました。プラクティスのことを考えれば、素晴らしい挽回だといえます」

    続いてフォイト・チームはアグレッシブな予選セットアップではなく、決勝に向けたセットアップを検討することになったものの、ウォームアップではセッション中の大半で佐藤琢磨はトップのタイムを記録し、その仕上がりに大いに満足することになった。そして彼らは決勝のときを迎える。

    「なんでも起きると考えられました」と佐藤琢磨。「また、ストラテジー・ミーティングを行った結果、イエローが出ない限り、2ストップで走りきるのは容易ではないことがわかりました。それでも、僕たちはできるだけ燃料をセーブして、なんとか2ストップで走りきるつもりでいました」

    佐藤琢磨はスタートでヒンチクリフに襲いかかり、オープニングラップの激しいポジション争いが行われたコーナーではジョセフ・ニューガーデンの攻撃をかわすことになった。

    「ヒンチとはサイド・バイ・サイドになりましたが、前が詰まっていたのでスロットルを緩めなければならず、もう少しでニューガーデンに抜かれそうになりました。ただし、2ラップ目以降は、少なくともタイアが新しい間はオーバーテイクができない状態でした。そこで誰もが燃料をセーブする走りに切り替えました。だからといってクルージングをしているわけではありません。まず、通常のブレーキングポイントの50〜100m手前でスロットルオフにします。このため、ブレーキングポイントに到達したときにはいつもよりだいぶスピードが落ちているので、ここでブレーキングのタイミングを本当にギリギリまで遅らせることになります。そして予選アタックのときとほとんど変わらないスピードでコーナーに進入し、なるべく勢いを削がない走りをしながら、使う燃料も減らさないといけないのです」

    「この週末、僕たちのマシンはハンドリングもタイア・デグラデーションも良好な状態でしたが、効率よく燃料をセーブしながらラップタイムも稼ぐには、常に誰かのスリップストリームに入っている必要があります。スリップストリームから外れかかっていると感じたら、少し燃料を余計に使ってでも前のドライバーに追いつかなければいけません」

    ここで9番手のライアン・ハンター-レイが遅れ始めたため、佐藤琢磨は後方からの追撃を心配する必要がなくなった。そして最初のピットストップではヒンチクリフを攻略して7番手に浮上。2回目のピットストップが近づいてくるまでに、佐藤琢磨はトップと5秒差ほどまで接近し、ウィル・パワーを仕留めて6番手となる。最後は残り20周以上を給油なしで走行することになったが、このとき、佐藤琢磨はトップのシモン・パジェノーとわずか4.7秒差となっていた。

    「チームはストラテジーに関して本当に素晴らしい判断を下していました。最初のピットストップを行ったときは、まだ1周分か2周分ほどの燃料を残していましたが、隊列のなかで走っている為ペースアップはできません。そして、他のドライバーと同じタイミングでピットストップを行えば、オーバーテイクするチャンスは限りなくゼロに近づいたことでしょう。そこで僕たちは少し早めにピットインすることを決め、前方がクリーンな状態で思いっきりプッシュしました。ウィルを仕留めることができたのはこのためです。もっとも、このおかげで最後のスティントは燃料が1周分足りないことになったので、さらに燃料をセーブしなければいけませんでしたが、何よりも大切なのはコース上のポジションなのです」

    残り13周で佐藤琢磨はカナーンのオーバーテイクに成功、続いてモントーヤの直後に迫った。残り4周、佐藤琢磨は4番手を賭けた勝負に挑んだが、この戦いはモントーヤがしのぎきって決着がついた。

    「僕は後にぴったりとついてチャンスをうかがっていました。TKはヘアピンのターン11出口でマシンをスライドさせたので、僕はすぐにプッシュ・トゥ・パスを起動しました。あれは素晴らしい気分でした」

    「僕はまだたくさんプッシュ・トゥ・パスを残していましたが、なにしろ2周目から80周目までずっと燃料をセーブしなければいけなかったので、プッシュ・トゥ・パスを使いすぎれば燃料消費で困ったことになるのは目に見えていました。つまり、得るものもあれば失うものもあったわけです。使うのであれば、大きなチャンスが手に入る正しいタイミングにしなければいけません。たとえば、前のドライバーが小さなミスを犯した、というような状況です。一度、僕はとても惜しいところまでいきました。ファン-パブロがターン11の出口で小さな失敗をしたのでプッシュ・トゥ・パスを使いましたが、彼も使って対抗してきたのです。それにしても、ペンスキーのストレートの速さはなんでしょう! 彼らはギリギリまでダウンフォースを削り、リアウィングにつけていたガーニーも本当に小さいものだったようです」

    最終ラップの最終コーナーでもう1度チャンスがあったものの、佐藤琢磨はモントーヤのわずか0.0756秒差でチェッカードフラッグをかい潜った。

    「僕はまだプッシュ・トゥ・パスが残っていましたが、恐らくファン-パブロは残していなかったと思います。僕は横並びになっていました。フィニッシュまであと数メートルあればあったら、僕は彼を抜かしていたでしょう。彼との差はたったの30cmだったのですから。あれは、まるでオーバルレースのフィニッシュみたいで本当に楽しかったです。そして僕はチームのことを心から誇りに思います。彼らが素晴らしいマシンを用意してくれたのです」

    とはいえ、ロングビーチでゆっくりと寛いでいるわけにはいかない。月曜日にはカリフォルニアでホンダのアクティビティが行われ、その後はインディアナポリスに1日だけ戻り、直後には週末の金曜日に始まるレースに備えてアラバマのバーバー・モータースポーツパークを目指さなければならない。

    「チームにとっては長旅になります」 そう語る佐藤琢磨は現在、ポイントランキングで6番手につけており、ホンダ勢のトップに立っている。

    「月曜日にホンダ・パフォーマンス・デベロップメントの方々と会えるのが本当に楽しみです。いい成績を残して、皆さんにはほんの少しだけ恩返しができたんじゃないかと思っています。その後はアラバマに向かいますが、バーバーでのレースは本当に楽しみです。シーズン最初のロードコース・イベントですが、ロングビーチのときと同じようにコンペティティブなはずなので、力強く戦えることを強く期待しています」

  • 佐藤琢磨、ロングビーチで今季最高の5位フィニッシュ / インディカー

    佐藤琢磨、ロングビーチで今季最高の5位フィニッシュ / インディカー

    佐藤琢磨は、2016 インディカー 第3戦 ロングビーチの決勝レースで5位入賞を果たした。佐藤琢磨がトップ5でフィニッシュしたのは今季初。

    8番グリッドからスタートした佐藤琢磨は、最初の2/3はチャンスが巡ってくるのを待ちながら周回。燃料をセーブしたこともあって80周のレースをたった2回のピットストップで走りきった。

    チームは2回とも鮮やかなピット作業を決め、最初のピットストップでは8番手のポジションを守ることに成功、2回目はウィル・パワーやジェイムズ・ヒンチクリフに先行する6番手に躍進するきっかけを作り出す。

    残り23周となったレースで、佐藤琢磨は見事なオーバーテイクでトニー・カナーンを仕留めて5番手に浮上。最後の10周はファン-パブロ・モントーヤと激しい4番手争いを演じた末にチェッカードフラッグを受けた。

    これで2016年シーズンは16戦のうちの3戦が終了したが、佐藤琢磨は2度のトップ10入りを果たし、ポイントスタンディングでも6番手の好位置につけている。

    この後、チームは4月24日に開催されるホンダ・インディ・グランプリ・オブ・アラバマに参戦するため、バーバー・モータースポーツ・パークを目指すことになる。

    佐藤琢磨
    「今日の結果には本当に満足しています。プラクティスのときの状態を考えれば、予選での8番グリッド獲得も素晴らしい立ち直りだったといえます。今日のレースは1度もコーションがなく、2周目から燃料をセーブしなければいけなかったのでタフなゲームとなりました。けれども、『誰が最高の仕事をするか?』が鍵を握る今日のレースではなにひとつミスが許されず、僕たちは冷静さを保って走り続けました。そして必要なときには、それこそ必死にプッシュしました。トニー・カナーンをパスしたり、ファン-パブロ・モントーヤと4番手争いをしたときはスリルを満喫しました。チームが素晴らしいピット作業でコースに送り戻してくれたので、とてもハードにプッシュすることができました。レース戦略もよく、マシンの感触も最高でした。チームにとっては本当に素晴らしい結果で、みんなとても喜んでいます」

  • 佐藤琢磨、ロングビーチの予選で8番グリッドを獲得 / インディカー

    佐藤琢磨、ロングビーチの予選で8番グリッドを獲得 / インディカー

    佐藤琢磨は、インディカー 第3戦 ロングビーチの予選で1分7秒22を記録して8番グリッドを獲得した。

    朝のプラクティスで16番手に沈み込んでいた佐藤琢磨は、予選で発生したオフィシャル・タイミングビーコンの不具合によってセッション中のラップタイムを確認できないという困難のなか、予選で8番手までポジションを上げた。

    佐藤琢磨のタイムはホンダ勢で2番手に相当するもので、トップとなったジェイムズ・ヒンチクリフとはわずか7/100秒差だった。正式な結果がオフィシャルより発表されたのは、セッションが終わってから5分後のことだった。

    チームは明日の午前中に行われるウォームアップに臨んだ後、日本時間の4月18日午前5時30分にスタートが切られる決勝に備えることになります。

    佐藤琢磨
    「状況を考えれば、この結果に満足しないといけないのでしょう。今朝のプラクティスは厳しい展開でしたが、予選ではホンダ勢のトップと肩を並べることができました。第2セグメントではラップタイムの情報が手に入らず、基準がない状態で走らなければいけませんでした。その結果、トップ6にコンマ数秒の差をつけられたのは残念です。いずれにしても、ABCサプライ・チームのメカニックとエンジニアたちは、マシーンをより速くするうえで素晴らしい仕事をしてくれました。プラクティス後に自分たちのデータを見直し、そこからセットアップの方向性を大きく変更しました。彼らのことを本当に誇りに思います。明日はクリーンなレースを力強く戦えることを期待しています」

  • 佐藤琢磨、ロングビーチ最初のプラクティスを5番手で終える

    佐藤琢磨、ロングビーチ最初のプラクティスを5番手で終える

    佐藤琢磨は、2016 インディカー第3戦 ロングビーチの最初のプラクティスで1分8秒70をマークし、5番手につけた。

    いくつかのセッティングを試みた2回目のプラクティスでは、佐藤琢磨が1分8秒18で11番手、ホークスワースは1分8秒11で9番手となりました。

    明日が午前中にもう1度プラクティスを行った後、午後には公式予選が行われる。

    佐藤琢磨
    「セッションを順調に終えることができました。試したいと思っていたアイテムをいくつか試し、とても貴重なデータを収集できました。またロングビーチにやってこられて本当に嬉しく思います。ファンの方々は熱狂的でいかにもカリフォルニアの人らしいし、日本からもファンの方がたくさん訪れてくれたので最高の気分です。これでデータが手に入ったので、明日はもっと力強くなれるはずです」

  • 佐藤琢磨 「アクシデントの衝撃は78G」

    佐藤琢磨 「アクシデントの衝撃は78G」

    佐藤琢磨が、2016年 インディカー 第2戦 フェニックスのレース週末を振り返った。

    どんなドライバーにとってもレースの目標が15位ということはありえないだろうが、有名なフェニックスの1マイル・オーバルで久しぶりに開催されたベライゾン・インディカー・シリーズの1戦に挑んだ佐藤琢磨にとっては、決して悪い結果とはいえなかった。

    No.14 AJフォイト・レーシング・ダラーラ・ホンダに乗る佐藤琢磨は、金曜日のプラクティス開始早々に激しいアクシデントに見舞われた。それでも、チームの素晴らしい働きぶり、そしてドクターから受けたアドバイスにも助けられ、佐藤琢磨は1ラップ・ダウンながら15位フィニッシュに漕ぎ着けた。

    この週末、決勝レースまでに走行できた時間は実質的に10分にも満たなかったが、それにもかかわらず価値あるポイントを獲得することができた。

    「まだ少し頭が痛みますし、なんとなくだるい感じがします」 レースの翌日、佐藤琢磨は語った。「でも、レース前には医師の判断を仰ぎながら鎮痛剤を服用しました。アクシデントの衝撃は、なんと78G! 僕にとっての最高記録ではありませんが、それに近い数字です。まるで2010年インディ500のプラクティスで起きたクラッシュを思い起こさせるようなインパクトでした」

    ホンダ陣営は、週末を通じて納得のいく結果を残せなかった。とりわけプラクティスと予選では、ひとりを除く全シボレー系ドライバーの後塵を拝することになった。

    「まるで悪夢のようでした。1ヵ月ほど前にはここでオープンテストを行いました。テストは2日間で、昼間のセッションと夜のセッションがありました。僕らはどちらのセッションも順調に走行を終え、結果にも満足していました。その後、すべての走行データを見直して、予選シミュレーション用のセットアップから少し変更したものを今回持ち込みました」

    「これまで僕たちは、まずプラクティスでの走行を行い、セッションの終わりにニュータイアを装着して予選アタックのシミュレーションを行ってきました。しかし今回は異なるアプローチを試みたのです。セントピーターズが終わって僕たちはランキングのトップ10に入っているため、いままで追加で使用することができた1セットのタイアがルールに従って使えないことになりました。週末を通して使用できるセット数が限られている為、ニュータイアでのパフォーマンスを最大限に生かそうと、予選シミュレーションを前倒しにしたのです。そこでややペンスキーを真似たプログラムを採り入れましたが、少し自信過剰だったのかもしれません。規模の大きなチームはセッション開始早々に予選シミュレーションを行うことが多々あります。巨大なリソースを駆使して、情報はできるだけたくさん用意し、すべてを把握して何が起きるかをはっきりと見極められる状態にある必要があります。いまにしてみれば、あのときの僕たちはまだ不十分な状態でした」

    「僕たちはいくつか新しいモノを持ち込んでいました。時間が許せば、それらをひとつずつテストしてどのような効果があるかを確認したうえで、予選用トリムに変更すべきでした。けれども、僕たちは一度に多くのことを行いすぎたのです。ダウンフォースのレベルも十分だったとはいえないし、さらに悪いことには、実際の空力重心は計算結果よりもずっと前方にありました。しかも、このコースは本当にリスキーです。なにしろ、予選用トリムでは5G近い横Gが発生するのですから!」

    佐藤琢磨のマシンは瞬間的にコントロールを失い、リアエンドからウォールに激突。しかも、その後、ジェイムズ・ヒンチクリフとカルロス・ムニョスの身にも全く同じアクシデントが降りかかったのである。

    「オーバルレースでは細かいことの積み重ねが本当に重要になります。スピードを殺さないためにはスリップアングルを限りなくゼロに近づけることが必要で、予選中のハンドリングはほとんどニュートラルになり、ステアリングはほぼ中立の状態になります。これはつまり、リアエンドがいつグリップを失ってもおかしくないことを意味しています。しかもフェニックスのターン1はコーナーの曲率がとても小さく、しかもバンク角は大きいものの非常にトリッキーで、コーナーに入ってからもどんどん変化していきます。あのときは3ラップ目で、まだ全開にしていなかったのに、あっという間にリアが滑り始めてスピンしました。僕にはなす術もありませんでした」

    この後、AJフォイト・レーシングのメカニックたちは懸命にマシンの修復に取り組んだが、佐藤琢磨は予選と最後のプラクティスに出走することができなくなった。そこでインディカーのオフィシャルは、決勝前に佐藤琢磨だけの特別走行枠を認めた。

    「通常であればシステム・チェックのための走行しか認められません。アウト/インラップ、それだけです。でも、オフィシャルは5分間の走行を認めてくれました。これには本当に感謝したいと思います」

    「もしも自分のミスでアクシデントに遇って、そしてその原因を理解できているなら、コックピットに戻ってから直ちに全開で走行できるでしょう。でも、このようなアクシデントに遇うと、自信をすっかり失ってしまいます。こんな経験は過去5〜6年はなかったと思います。このためマシンのフィーリングを正確に把握するのは難しい状況となりました。まして、このコースでは20秒ごとにターン2にやってくるのですから大変です。最初のラップでは、僕はスロットルを完全にオフにしました。それから、50%、60%、65%と徐々に踏んでいき、最終的に100%までいったところでチームに呼び戻されました。この走行は、決勝レース前には欠かせないものだったと思います」

    ナイトレースに備えてセットアップを変更しなければいけなかったので、チームはジャック・ホークスワースのセットアップの考え方を採り入れることにした。

    「最後のプラクティスのとき、僕はスポッターエリアに足を運びましたが、とても強い印象を受けました。フェニックスは本当に速いコースです。素晴らしいコースだし、ファンは熱狂的だし、インディカー・シリーズは本当にここに戻ってきてよかったと思います」

    「ただし、現状のダウンフォース・コンフィギュレーションでは、走行ラインが非常に限られてしまうので、オーバーテイクはとても難しくなります。だからテキサスやフォンタナとは大きく異なるし、ミルウォーキーだってこんなではないと思います。ターン1とターン2はバンク角が大きくて、ターン3とターン4はフラットなので、まるで小さなポコノのようです。僕たちは状況を鑑みて少しダウンフォースをつけることにしました。こんなふうには表現したくありませんが、ややコンサバティブな手法だったと思います。また、クラッシュの影響でエンジンを交換しましたが、おかげでエンジンはまだ十分に馴染んでいない状態でした。これらの影響でマシンは走行抵抗が大きく、このためたくさんの燃料を使う状況となりました」

    レース前半、佐藤琢磨は集団を追いかける形で走行していたが、ドラッグが大きすぎて燃費が悪かったために早めにピットストップを行わなければならなくなった。この結果、琢磨が2回目のピットストップを行った直後にムニョスがクラッシュに遭うという、不運な展開を呼び込むこととなる。

    「僕は集団に追いついていたし、ペースも悪くありませんでした。最初のピットストップはイエロー中だったので問題ありませんでした。ところが2回目はグリーン中で、しかも3ラップか4ラップしたところでコーションとなりました。それまでにリーダーはピットインしなかったので、僕は2ラップ・ダウンになってしまったのです」

    「ウェイブアラウンドになる可能性もありましたが、このときは集団の後方にいたので、そうはなりませんでした。このため、レースを通じてずっと後方を走行する形になり、17番手前後で周回を重ね、最終的に15位でフィニッシュしました」

    「もうちょっといい結果が残せたかもしれませんし、もっと悪くなる恐れもありました。ただし、メカニックたちの奮闘によりマシンは修復され、僕はレースに出走できました。僕たちは決して速くありませんでしたが、たくさんのことを学びました」

    次戦は佐藤琢磨がインディカー・シリーズの栄冠を勝ち取ったロングビーチが舞台。しかもロングビーチがあるカリフォルニアは、アリゾナからそう遠くない。

    「けれども、その前に“500”に備えた最初のテストを行なうため、インディアナポリス・モーター・スピードウェイを訪れます。天気はあまりよくないみたいですが、最初のシェイクダウンとテストができることを期待しています。その後のロングビーチ戦は本当に楽しみです。それも、ロングビーチだからということだけが理由ではありません。好パフォーマンスを発揮したセントピーターズバーグで明らかになったとおり、僕たちのロードコース用パッケージはかなりいい仕上がりです。ロングビーチでは力強くレースを戦えることを期待しています」