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  • 佐藤琢磨、市街地コースのセットアップに手応えを掴む / インディカー

    佐藤琢磨、市街地コースのセットアップに手応えを掴む / インディカー

    佐藤琢磨は本日、トロント・エキジビション・プレイスの市街地コースで行われたインディカー12戦トロントのプラクティス・セッションに出走し、1回目のセッションでトップ10に食い込みました。

    佐藤琢磨は今朝のプラクティスで1分3秒1925(101.746mph。約162.8km/h)をマークし、4番手。午後に行われたプラクティスでは1分2秒6863(102.657mph。約164.3km/h)までタイムを縮めましたが、順位は14番手だった。

    現在、コースの内側に新しいホテルを建設中のため、ピットレーンはストレートの南側から北側へと移設されている。この結果、以前のピットレーンの一部は新しいコースの一部として使われ、反対に従来のコースの一部は新しいピットレーンの一部として使用されている。新しいコースレイアウトは、コーナーの形状がこれまでと違っているだけでなく、路面が従来よりもさらにバンピーとなっているため、ドライバーとエンジニアに新たなチャレンジをもたらした。明日は45分間のプラクティスをもう一度行った後、日本時間の7月17日午前2時30分から公式予選が行われる。

    佐藤琢磨
    「勇気づけられる1日でした。とてもバンピーで滑りやすく、先の予想が立たないトロントはインディカー・シリーズ中もっともチャレンジングなコースのひとつなので、毎年ここに戻ってくるのを楽しみにしています。トロントでの戦いはすべてがチャレンジングですが、今回はピットレーンが移動したため、とりわけ難しいチャレンジに直面しています。この結果、市街地コースとしてはもっとも高速だったターン11は、逆バンクなうえにコンクリートパッチが目立つトリッキーな低速コーナーに一変しました。エンジニアとチームはとても頑張ってくれています。今回のマシーンは新しい考え方に基づくセットアップを施しており、大きな進歩を確認するとともに、たくさんのデータを収集しました。明日はさらに前進できることを期待しています」

  • 佐藤琢磨、13番手スタートから11位でフィニッシュ / インディカー

    佐藤琢磨、13番手スタートから11位でフィニッシュ / インディカー

    佐藤琢磨は、インディカー 第11戦 アイオワの決勝レースを11位で終えた。

    佐藤琢磨は、13番グリッドからスタート。序盤はタイヤの空気圧の設定がコースコンディションにマッチしていなかったため、ジリジリと18番手までポジションを下げた。しかし、レースが進んで路面のグリップが向上していく中、マシンセッティングをピットストップで巧みに調整したことで、スピードを獲得。

    レース終盤には、トップグループと変わらないペースを確保して周回を重ね、激しいポジション争いをくぐり抜けて、11位でチェッカーフラッグを受けた。

    佐藤琢磨 (11位)
    「私たちは、アイオワで長いこと苦戦を強いられてきましたが、今年は事前のテストに参加することができ、それがレースウイークにも役立ちました。昨年までとは異なる考え方でのマシンのセッティングにトライし、結果として、チームにとってのアイオワでのベストリザルトを手にすることができました。私たちのチームは進化を遂げているということです。次戦のトロントは、今年最後のストリートレースです。おととし、昨年とまずまずの戦いができているコースですし、表彰台を目指して戦えることを楽しみにしています」

  • 佐藤琢磨 「まもなくいい結果が得られることを期待している」

    佐藤琢磨 「まもなくいい結果が得られることを期待している」

    佐藤琢磨が、インディカー 第10戦 ウィスコンシンのレース週末を振り返った。

    ロードアメリカで開催されたインディカー・シリーズの一戦で、佐藤琢磨ほど何度も失望を味わったドライバーはほかにいないだろう。今回はこれまでの悪い流れを断ち切る絶好のチャンスになることが期待されたが、ウィスコンシン州に建つ雄大な全長4マイル(約6.4km)のロードコースで久々に開催されたトップクラスのオープンホイルレースで、佐藤琢磨は実に奇妙な週末を過ごすことになった。

    No.14 AJフォイト・レーシング・ダラーラ・ホンダに乗る佐藤佐藤琢磨はロードアメリカ戦を17位で終えた。しかし、彼のマシンは決勝中に素晴らしいスピードを発揮、トップ5フィニッシュを果たすかに思えたが、ピットレーンスピードリミッターに起きた不可思議なトラブルのため、2度もペナルティを科せられることになった。

    ロードコースといえば、ヨーロッパで多くの経験を積んできた佐藤琢磨が得意とするタイプのサーキットだが、佐藤琢磨とフォイト・チームはここ何年も苦戦を強いられてきただけに、今回の展開はとりわけフラストレーションの募るものだった。

    ロードアメリカで事前にテストを実施するというチームの計画は、テキサス・モーター・スピードウェイで開催された前戦が雨でスケジュールが遅れたのちに最終的に延期となった影響でキャンセルされた。そのことを思えば、佐藤琢磨のパフォーマンスは実に印象的なものだったといえる。プラクティス初日に彼らが示した進歩は、あらかじめテストを実施できたチームに追い付くためにはどうしても必要なことだった。

    「ロードアメリカはアメリカの有名なサーキットです」と佐藤琢磨。「アメリカでは最高のコースで、世界的に見てもおそらくベストのひとつです。とてもクラシックで、ものすごく速く、驚くほど狭いコースは、木々に囲まれて美しい景観を生み出しています。僕がインディカー・シリーズを戦い始めた2010年には、ロードアメリカでの一戦をカレンダーに復活させたいとの願いを多くの人が僕に語ってくれました。サイド・バイ・サイドとオーバーテイクが多く見られることが、人々の心を掴んで離さなかったのです」

    「昨年、テストでここを訪れたときにはイギリスのクラシックサーキットが思い起こされましたが、なかでもサンマリノGPの舞台だったイタリアのイモラにはそっくりでした。だからこそ、事前のテストを実施できなかったのは残念でした。いっぽうで多くのチームはテストを行っていたので、僕たちにとっては難しい状況となります。2016年のエアロパッケージでこのコースを走るのは金曜日が最初の機会となり、僕たちは多くのことを学ばなければいけませんでした。75分間のセッション2本では決して十分とはいえません。なにしろ、僕たちはタイアを3セットしか使えなかったのですから。しっかりしたテストを行うにはたくさんのタイアが必要となります。先週、グレアム・レイホールは500マイル(約800km)のテストを行ったそうです!」

    「けれども、自分が手にしていないものについて嘆いても仕方ありません。そこで初日にはたくさんのことを試しました。土曜日の午前中に行われたプラクティスまでに、僕たちはかなりの進歩を遂げ、マシンの挙動は僕の好みに近づいてきたので、僕は走行を楽しめるようになります。僕たちは8番手のタイムをマークしました。トップ3との差はコンマ2〜3秒ほどで、最終的にはグリップ・レベルにも満足できました。正直いって、ここ何年かはロードコースでのセットアップがあまりよくなかったので、この結果にはとても勇気づけられました」

    そのことを思えば、予選では後退を強いられたといっても過言ではない。佐藤琢磨は予選グループの8番手に留まり、15番グリッドからレースに臨むことになった。

    「僕たちはやる気満々でしたが、セットアップに少し問題を抱えていました。コミュニケーションがうまくいかなかったため、僕が期待するようなマシンに仕上がっていなかったのです。このシリーズはいつも接戦なので、3本のメインストレートでスピードが伸びなかったことは大きな痛手となりました。ただダウンフォースが大きいだけでなく、予想よりもドラッグが大きかったのです。順調だったプラクティスの後だったのでとても落胆しましたが、決勝については楽観的に捉えていました」

    もうひとつ、予想外のことが起きた。激しい雨のために朝のウォーミングアップがキャンセルとなり、佐藤琢磨は一度もフルタンクで走ったことがないままレースに挑まなければいけなくなった。しかもスタートが近づくにつれて路面は乾いていったので、どんな展開になるのか、誰にも予想がつかなかった。

    最初のピットストップが始まる頃、佐藤琢磨は9番手まで挽回しており、ライアン・ハンター-レイが早めのピットストップを行うと8番手に浮上した。

    「ターン5に向かう狭いストレートでは、前方に3ワイドや4ワイドになって戦うライバルたちの姿が見えました。しかもスピードは180mph(約288km/h)に達しているんです」 レース序盤について、佐藤琢磨は振り返る。

    「ひどいホコリとマシンの破片がいくつか舞い上がるのも見えました。スタート直後から素晴らしいレースが繰り広げられていたのです。ロードコースで本気で戦えるマシンを手にしたのは、本当に久しぶりのことでした。僕は思いっきりハードにチャージしていき、たくさんオーバーテイクしました。最高に楽しかったです」

    「最初はタイアの空気圧を理想どおりに設定するのが困難なため、スタートスティントはどのレースでも苦しいものです。けれども、僕の目には誰もが同じ条件で戦っているように見えました。スティントの終盤にはタイア・デグラデーションに見舞われましたが、僕の症状は比較的軽いようでした」

    フォイト・チームのメカニックたちが奮闘した結果、佐藤琢磨は8番手となって第2スティントの走行を開始。そして3回目のピットストップが始まる頃にはハンター-レイを追撃していた。

    「全体のスティントを通じて、僕は最も速いドライバーのひとりで、トップに迫りつつありました。後方にはまったく目を向けず、前だけ見て走ればいいので最高の気分が味わえました。メカニックたちの働きぶりも素晴らしいもので、ピットストップで止まるたびにポジションを上げることができました」

    そして悲劇は起きた。結果的に4位でフィニッシュするハンター-レイを仕留めた直後、佐藤琢磨にドライブスルー・ペナルティが科せられた。

    「トップ3が大きく先行していることはわかっていましたが、トップ5フィニッシュは可能に思えました。だから、ピットレーンでの速度違反のためドライブスルー・ペナルティを消化しなければならないとラリーに告げられたときは、本当にショックでした。後になって、原因はテクニカル・トラブルにあることが判明します。ホンダ陣営のなかに、スピードリミッターの誤作動を起こしたマシンが他にもあったのです。ライアンの直後でピットに進入したとき、彼に急接近したので、十分に減速できたかギリギリに感じましたが、僕には問題がないと確信していました。だから、ペナルティーはまったく信じられませんでした」

    それでも佐藤琢磨のペースはずば抜けて速かったうえ、フルコーションが出ていなかったので早めにピットストップを行ったドライバーのなかにはフィニッシュまでにスプラッシュ&ゴーをしなければならない者いたので、トップ10フィニッシュは十分に期待できる展開だった。そして佐藤琢磨がピットストップを行ったところ、驚いたことに再びスピード違反を犯したとされたのである。しかも直後にコナー・デイリーがターン1でクラッシュしたため、このレースで唯一のコーションとなる。おかげで佐藤琢磨はグリーンフラッグが振られるまでピットに入ることができなくなり、残り6周となったところでペナルティを消化。集団に大きく遅れてチェッカードフラッグを受けることとなった。フィニッシュの3周前にはこのレースで4番目に速いラップタイムを記録したものの、こして何の収穫も得られないレースとなったのである。

    「リザルトだけを見れば、とても残念な結果に終わりました。けれども、これまでロードコースでのパフォーマンスを向上させるために様々な努力を続けてきた結果、素晴らしいレースとなりました。ファンの皆さんも最高でした。とても熱狂的な雰囲気で、インディカー・シリーズとしても大成功を収めたと思います。僕自身は、今後のレースに大きな期待を抱いています。なぜなら、ミドオハイオ、ワトキンスグレン、そしてソノマといったロードコースでのレースが控えているうえ、ミドオハイオとワトキンスグレンではテストも行う予定です」

    さらにロードアメリカ直後の木曜日にはアイオワ・スピードウェイのショートオーバルでテストを実施し、翌週のレースに備える予定になっている。

    「このテストでマシンの理解がより深まることを願っています。そして、まもなくいい結果が得られることも期待しています」

  • 【再放送】 「世界最速レース インディ500〜佐藤琢磨 頂点に挑む〜」

    【再放送】 「世界最速レース インディ500〜佐藤琢磨 頂点に挑む〜」

    NHK BS1でドキュメンタリー特番「世界最速レース インディ500〜佐藤琢磨 頂点に挑む〜」が7月2日(土)の午後0時から再放送される。

    この番組は6月26日に放送されたもの。F1モナコ、ルマン24時間と並ぶ世界三大レースのひとつ「インディ500」。最高速度は380キロ、F1を上回る世界最速のレースだ。このインディが今年2016年、100回目を迎えた。

    この記念大会の栄冠を目指すのは、よりすぐりの世界のトップドライバーたち。日本からは元F1ドライバーで、3年前に惜しくも優勝を逃した佐藤琢磨が挑む。予選から決勝まで、舞台裏に密着。歴史に名を刻もうと挑む男たちの極限の闘いを描く。

    【番組概要】
    番組名:BS1スペシャル「世界最速レース インディ500〜佐藤琢磨 頂点に挑む〜
    放送チャンネル:NHK BS1
    日時:2016年7月2日(土) 午後0時00分(110分)

  • 佐藤琢磨、2度のドライブスルー・ペナルティーにより17位

    佐藤琢磨、2度のドライブスルー・ペナルティーにより17位

    佐藤琢磨は、第10戦 ウィスコンシンの決勝レースを17位で終えた。

    佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)は、マシンのセッティングミスから予選は15番手で、スタート位置は厳しいものとなっていた。しかし、3回のプラクティスでマシンを高いレベルに仕上げることに成功していた上、ロード・アメリカはオーバーテイクポイントが複数存在するコースのため、絶対に上位進出できると考えてスタートに臨んだ。

    1周目に1つポジションを上げて14番手となった佐藤琢磨は、4周目、6周目、10周目、そして11周目にライバルをパス。1度目のピットストップを終え、順位は8番手と大きく浮上していた。

    その後も上位陣との差を着々と縮めていった佐藤琢磨は、2度目のピットストップでクルーが奮闘し、ハンターレイの前にピット作業の差で出ることに成功。ポジションは7番手に上がった。

    ところが、これら2度のピットストップに入る際に時速50マイルのスピード制限を越えていたと判定が下され、2度のピットロード・ドライブスルー・ペナルティーを科せられて大きく後退。終盤も走りにはキレとスピードがあり、ポジションを上げたが、17位フィニッシュという悔しい結果となった。

    佐藤琢磨(17位)
    「事前のテストに来られなかったことを考えれば、今週末の私たちの好パフォーマンスはチームのすばらしい仕事ぶりによるものだと自負してよいでしょう。テストに来ていたチームとの差を3回のプラクティスで縮めることができていました。ところが、予選ではマシンを組み上げる際にミスがあったため、非常に残念な結果しか手にすることができませんでした。それだけに、今日の決勝レースで持てる力を大勢のファンの前で披露できたのはうれしいですね。レース前半に私は何台ものマシンをパスし、8番手にまで順位を上げることができました。しかし残念なことに、ピットスピード・リミッターにトラブルが発生し、ペナルティーを2度も受ける結果となってしまいました。今日の私たちのパフォーマンスにはいっさい似つかわしくない17位という結果に終わったのは、そのためです。今日もチームのクルーたちは最高のピット作業を施してくれていました。残るシーズンも私たちはチーム一丸となって全力を出し続けていくだけです」

  • 佐藤琢磨、ロードアメリカで上位グリッド獲得を逃す / インディカー

    佐藤琢磨、ロードアメリカで上位グリッド獲得を逃す / インディカー

    佐藤琢磨は、第10戦 ウィスコンシンの予選を15番手で終えた。

    本日、実施されたコーラーGPアット・ロードアメリカの公式予選において、佐藤琢磨は上位グリッドを手に入れることができなかった。ただし、戦いの舞台となるロードアメリカにはオーバーテイク・ゾーンが豊富にあるので、追い上げを見せられるかもしれない。

    佐藤琢磨は11名が出走した自身の予選グループで1分43秒5357を記録し、8番手となった。このため第2セグメントには進出できず、22名中15番手のグリッドからスタートすることが決まった。

    コーラーGPの決勝レースは日本時間の6月27日午前3時15分にスタートが切られます。

    佐藤琢磨
    「プラクティス・セッションが終わったとき、予選は自分たちにとってポジティブな展開になることを期待していましたが、第2セグメントに進出できるほどのスピードがありませんでした。どうやら、僕たちはダウンフォースが多すぎ、コーナリングやブレーキングは速くてもストレートではドラッグが大きすぎたためにタイムを稼げなかったようです」

  • 佐藤琢磨 「8月27日は何度かイエローが提示されることを期待している」

    佐藤琢磨 「8月27日は何度かイエローが提示されることを期待している」

    佐藤琢磨が、雨で延期となったインディカー 第9戦 テキサスのレース週末を振り返った。

    テキサス・モーター・スピードウェイで開催されたベライゾン・インディカー・シリーズの一戦は、まるでひと夏かけて行う庭掃除のような様相を呈している。本来、このレースは6月11日にスタートが切られるはずだったが、1日延期となったばかりか、そのフィニッシュは天候の影響で8月下旬に持ち越しとされた。

    この週末、雨の話題で持ちきりとなったテキサスで、佐藤琢磨とNo.14 AJフォイト・レーシング・ダラーラ・ホンダは力強い走りを披露した。なるほど、248周のレースの71周目までを終えた段階では、佐藤琢磨にとってベストの展開とは言いがたかったものの、予選4位という結果は、佐藤琢磨がテキサスで記録した成績としては過去最高のもので、チームを大いに勇気づけることとなった。また、中断となっている決勝レースでも、これまでのところ上位フィニッシュが期待されるほどの好走を示している。

    2011年に5位でフィニッシュしたことを除けば、佐藤琢磨が過去数年間にテキサスで幸運に恵まれたことはなかったが、それでもこの超高速オーバルを佐藤琢磨は愛して止まないようだ。

    「テキサスで走るのをいつも楽しみにしています。なにしろ24度のハイバンクなので、スピードを満喫できるうえ、2ワイドや3ワイドがよく見られることでも有名です」と佐藤琢磨。

    「けれども、ここ数年は密集した戦いを防ぐため、ダウンフォースに制限がかけられていました。でも、個人的にこれはあまり好きではありません。この影響でグリップ・レベルが減少し、サイド・バイ・サイドはあまり見られなくなりました。そしてレースは一列縦隊の戦いとなり、誰がタイアをいちばん長持ちできるかの競争となりました。もっとも、それも決して悪くはないチャレンジですが……」

    ほかの多くのインディカー・チームと異なり、AJフォイト・レーシングはテキサスで2016年仕様のエアロパッケージをテストしたことがなく、このため現実的に考えれば好成績が期待できる状態ではなかった。ところが、たった75分間のフリープラクティスを1度行った後に迎えた公式予選で、佐藤琢磨は4位に食い込んで見せたのだ。

    「これがいいレースになるという情報を事前に手に入れていたわけではありません。もちろん、ここはAJとチームのホームコースですから、いい結果を残したいとは願っていました。けれども、ここでテストをしていなかったことが僕たちには気がかりでした。ただし、ドーム・スキッドとスーパースピードウェイ用のエアロ・パッケージを装着して走行したインディ500での経験から、僕たちはいいアイデアを思いついていました。もっとも、インディ500のときと何もかも同じというわけではなく、テキサスではダラーラが作ったオリジナルのリアウィングを装着し、迎角もマイナス6度までに制限されています。これはダウンフォースを規制するためのものですが、それでも調整しろが残されているほか、ガーニーフラップなどを取り付けることができました」

    「僕は自分たちが考えるベストのパッケージで臨んだものの、満足のいく結果は得られませんでした。大きなバンク角は垂直荷重が大きいことを意味しており、計算によって求めたダウンフォースはシミュレーションを通じて得られた予測に過ぎません。そしてタイア・グリップの影響により、想定していたよりも高い速度域に到達していました。これによってクルマは上から押しつぶされたような格好となっており、車高を大幅に見直さなければなりませんでした」

    「ほかのチームは1日分のテストを行なっていたので、75分間の走行は僕たちにとって決して十分とはいえませんでした。このためプラクティスはとても忙しく、またタフなものとなります。結果的に僕たちは予選シミュレーションさえできなかったばかりか、バランスとグリップに関しても決して満足できませんでした」

    「このような状況だったので、予選結果は嬉しい驚きとなりました。データを見直した結果、プラクティス中に十分なダウンフォースを得られなかった理由が判明しました。僕たちには、この問題を補正できる自信がありましたが、その結果、得られるパフォーマンスに関しては推測の域を出ません。しかし、マシーンはアウトラップからいい感触を示していました。ダウンフォースはずっと大きいのに、ドラッグも低減されている……。とても効率的なセッティングで、スウィートスポットに収まっている手応えがありました。エンジニアたちが素晴らしい働きをしてくれたおかげでNo.14のマシーンは非常に速く、2ラップの平均で216mph(約346km/h)を上回る記録を叩き出して僕たちを驚かせたのです」 ところが、佐藤琢磨はわずか1万分の1秒差でエリオ・カストロネヴェスに3番グリッドを譲ることとなった! 「僕のパフォーマンス・エンジニアによると、この差は0.38インチ、もしくは9mmに相当するそうです。それも2ラップを走り終えたあとで!」

    この後、チームは夜のプラクティスに臨んだが、これは土曜日に行われるナイトレースの実質的なウォームアップ走行となった。ところが、佐藤琢磨はレースセットアップでグリップ不足に見舞われるとともに、トラフィック内ではバランスにも満足がいかなかった。「僕とチームメイトのジャック・ホークスワースは5番手と6番手でしたが、これはニュータイアを装着してトーを活用したからに過ぎません。実際には、トラフィック内のハンドリングにはまったく満足できませんでした。このためレースに向けては、データを見直して大幅にセッティングを変更する必要がありました」

    土曜日の午後にスピードウェイを襲った豪雨のため、予定されていた土曜日のナイトレースは実施が困難な状況となった。「雨は止んで青空も見えていましたが、レースのために路面を乾かすには時間が足りないように思われました。荷台にジェット・エンジンを積んだピックアップ─こんなのが見られるのはアメリカだけです!─で路面を乾かそうとしていたので、まるで空港にいるような気分を味わいました。とにかく、ジェット・エンジンの音が凄まじいのです。ところが、午後10時になっても路面から水がしみ出す問題が収まらず、レースは日曜日に延期されることになりました。それでもたくさんのファンがスピードウェイを訪れ、夜遅くまで待っていてくれたことに僕は心から感謝しています」

    スタートは日曜日の午後1時に切られる予定とされた。ところが、ターン2とターン3から漏れ出している水を一気に排出させるため、オフィシャルは路面にドリルで穴を開ける作業を実施。このため予定の1時間遅れとなったものの、ようやくスタートが切られた。ところが、それから3周の間に佐藤琢磨は4番手から16番手まで後退してしまう。

    「残念ながら、僕たちのセッティングはあまり効率的ではなかったようです。おまけにアンダーステアもひどい状態でした。僕たちはリアタイアを、それも右リアタイアを特に温存しなければいけない状況にあり、このためスティントの序盤はアンダーステアとする必要がありました。けれども、僕たちはいささか心配しすぎたようです。僕たちのペースは上がらず、バランスが悪くてグリップが不足しているために2番目のレーンさえ走行できませんでした。一部のドライバーはとてもアグレッシブに攻めていましたが、やがて彼らは後退していきました」

    ハンドリングの症状が落ち着くと、佐藤琢磨はぐんとペースを上げ、苦戦を強いられていたマルコ・アンドレッティをパスして15番手に浮上。しかし、やがて他のドライバーに攻略されるようになったため、38周目にピットに飛び込んだ。その数周後、コナー・デイリーとジョセフ・ニューガーデンが大クラッシュを演じ、長時間にわたってフルコーションとなる。しかも、この間に激しい雨が降り出したため、レースは8月まで延期とされたのである。

    「本当に恐ろしいアクシデントでしたが、インディカーの安全性が高いために、ふたりとも深刻なケガを負わずに済みました。最初のピットストップまで、僕たちのペースは目を覆いたくなるようなものでしたが、その後はスピードが向上することを期待していました」

    クラッシュが起きたときに先頭につけていた7台はフロントランナーではなく、いずれもステイアウト組。残るドライバーは全員ラップダウンである。ここで問題が持ち上がった。アクシデントによる破片がコース上に散乱していたため、オフィシャルは各マシーンをピットレーンに移動させる。この結果、まだピットストップを実施していなかったマシーンもピット作業が行えることとなった。これには、ラップダウンとなった佐藤琢磨を含む多くのドライバーが憤慨。とりわけ、本来であればリードラップに返り咲くはずだった佐藤琢磨は、ステイアウトしてトップに立ったジェイムズ・ヒンチクリフの直後につけていたので、その怒りは一入だった。

    「ヒンチクリフは集団の先頭に立っていたのでいちばん最初にピットインしましたが、本来であれば、隊列はセーフティーカーの先導でコースを走っているため、ピットに入ったクルマが作業を終えると、隊列の最後尾に並ぶことになります。ところが、今回は全員がピットロードにいた為に、彼は隊列のなかほど、僕の目の前に入ることを許されたのです! なぜ、自分がラップダウンにならなければいけないのかが理解できませんし、とても悲しい出来事でした。オフィシャルはどうしてこうした事態になったかを見直す必要があると思います。彼らはコースがクリアになるまでピットクローズ、つまり作業できない状態を維持させるべきでした。なぜなら、たとえフルコーションでピットがクローズとなっていても少量の燃料を継ぎ足すことは可能で、ピットロードがオープンになったところで本格的なサービスを実施すれば何も問題は起きなかったのです」

    「おかげで、僕は8月27日、1ラップダウンの17番手として72ラップ目からのレースに臨むことになります。こんな変な話は聞いたことがありません。ただし、幸いにも僕たちのマシーンはいい状態に仕上がっています。いいアイデアもありますし、力強く戦っていけるでしょう。8月27日には何度かイエローが提示されることを期待しています。そうすれば周回遅れから脱することができるでしょうし、上位を狙えると思います」

    次戦は、インディカー・シリーズに復活したロードアメリカでの開催となる。不運にも、テキサスのレースが順延となった影響で、AJフォイト・レーシングを含むいくつかのチームは美しいウィスコンシンのロードコースで事前にテストするチャンスを逃すことになった。それでも佐藤琢磨は、昨年8月に2015年仕様のエアロパッケージでこのコースを走った経験がある。

    「本当に素晴らしいサーキットで、すべてのファンやドライバーはとても楽しみにしています。コースは高速で、狭く、クラシック・タイプといえます。チームのトレーラーが日曜日の深夜までテキサス・モーター・スピードウェイを出発できなかったためにエンジンとシャシーをロードコース用に変更できず、この影響でテストがキャンセルとなったのは残念です。僕自身も、嵐の影響でまだテキサスを出発できない状態です! けれども、来週には多くの情報を収集し、いいパッケージに仕上げられることを期待しています」

  • 佐藤琢磨、インディ500着用ヘルメット チャリティーオークション

    佐藤琢磨、インディ500着用ヘルメット チャリティーオークション

    佐藤琢磨が第100回記念となったインディ500の決勝レースで着用したスペシャルヘルメットのオークションが本日より「ヤフオク!」にてスタートした。

    ヘルメットはレースを終えた直後の状態で、無線、ドリンクチューブ、オイルやラバー、デブリ(破片)などが付着したまま保存されている。

    チャリティ・オークションの収益(制作費や経費を除いた収益)は、落札額の10%を「ヤフオク! みんなのチャリティ」に募金し、残りの収益は「With you Japan」を通じて復興地の子供たちの支援に役立てられる。

    【オークションの詳細】
    ■オークション期間:日本時間6月14日(火)10時〜 6月21日(火)21時57分

    ■出品場所:ヤフオク!
    http://page2.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/b206931524

    ■出品名: 佐藤琢磨 第100回インディ 500参戦記念スペシャル・ヘルメット

    ■開始価格:100円から

    第100回INDY500参戦記念スペシャルヘルメット チャリティーオークション

  • 佐藤琢磨 「大きな期待を抱いていたので残念だった」 / インディカー

    佐藤琢磨 「大きな期待を抱いていたので残念だった」 / インディカー

    佐藤琢磨が、インディカー第7戦・8戦 デトロイトのレース週末を振り返った。

    ベライゾン・インディカー・シリーズで唯一のダブルヘッダー戦となるデトロイトGPは、これまで佐藤琢磨にとって宝の山も同然のレースだった。ところが今年は土曜日が11位で日曜日が10位に終わり、まずまずのポイントを稼ぎ出したものの、#14 AJフォイト・レーシング・ダラーラ・ホンダを駆る佐藤琢磨にはやや不満な結果に終わった。

    「トップ10フィニッシュだからよかったじゃないかと思われるかも知れません」と佐藤琢磨。「でも、僕はもっと上位を狙っていたので、正直、いささか残念です。なにしろ、デトロイトは僕が得意とするコースで、昨年は表彰台を獲得したほか、2014年もポールを勝ち取ったり何度もレースをリードしていたんですから……」

    2016年も雨は降ったが、佐藤琢磨にとって都合のいいタイミングではなかった。しかも、インディカー・シリーズのなかでもっとも路面がバンピーなことで知られるベル・アイル・サーキットは、いつもにもましてチャレンジングだった。

    「僕たちは昨年のセットアップをベースとしたマシンを持ち込みましたが、もちろんエアロパッケージは新しくなっています。また、タイヤのスペックは変わっていないと思われるものの、今シーズンは素材の一部が変更になったため、硬めのブラック・タイヤは従来よりもさらに長持ちするようになりました。これがレース戦略にどの程度影響を与えるか、興味深いところでした。おまけに路面は昨年よりもさらにバンピーになっていました。カナダ国境と接しているデトロイトは冬が厳しいので、これが影響しているのでしょう。昨年はコンクリートパッチで路面が補修されましたが、それでも今年はさらにシビアな状態になったと思います。グリップは上がったものの、路面は信じられないほどバンピーだったのです」

    ダブルヘッダーのため、デトロイトGPのプラクティスは通常のシリーズ戦よりも走行時間が短くなり、土曜日の決勝レースに向けて金曜日に行われる予選の前には1回しか走行のチャンスがない。

    そういった状況を考えれば、予選グループで4番手になって第2セグメントへの進出を果たしたことは満足できる結果だったといえる。

    「嬉しい驚きでした。全ドライバーがブラック・タイヤでアタックを終えたとき、僕はトップに立っていました。マシンはギリギリの状態でしたが、期待が持てる展開でした。ところがレッド・タイヤでは思ったようにいかず、タイムを詰めることができません。グリップ・レベルは上がっているのですが、舗装の状態、コンディション、セットアップなどの影響により、タイヤが1周ももたなかったのです。レッド・タイヤを履いた最初のラップは遅いマシンに引っかかり、2ラップ目はもうグリップが低下していて、オーバーステアがひどい状態でした。ところが、ブラック・タイヤで記録したタイムで、僕は第2セグメントに進出することができたのです」

    「他のドライバーもよく似た症状に苦しんだようです。レッド・タイヤの摩耗があまりに早いため、本来の性能を引き出すには路面にしっかりとラバーが乗っている必要があったのです」

    ここで佐藤琢磨らは「第2セグメントにはどちらのタイヤで挑むべきか?」の選択を迫られることになる。しかし、新品のブラック・タイヤは第3セグメントに進出した場合と決勝のためにキープしておかなければいけないので、佐藤琢磨は中古のブラック・タイヤで走行してから新品のレッド・タイヤに履き替えることを決める。

    「本当に残念な結果でした。もしも新品のブラック・タイヤを投入していれば第3セグメントに駒を進めることができたでしょうが、それでは決勝レースで苦戦するのは目に見えていました」

    土曜日の朝に行われるプラクティスではレッド・タイヤによる走行は問題なく終わったものの、「決勝用セットでブラック・タイヤを装着するとスピードが伸び悩みました。そこでレース1に向けてさらにセッティングを変更することにしました」

    「もう、雨乞いをしたい気分でした! けれども、期待どおりにはいきませんでした」 実際には、本降りの雨にはならず、軽い小雨が降った程度。ウェット・タイヤが必要にならなかったばかりか、ペースが大きく落ち込むようなコンディションにもならなかったのだ。

    「180mph(約288km/h)から50〜60mph(約80〜96km/h)まで急減速するオープニングラップのターン3は、いつもひどい混雑になります。僕は3ワイドになってここに進入、ウィル・パワーと軽く接触しました。ここでポジションをいくつか上げることに成功したものの、セットアップ変更はあまり功を奏さなかったようで、スタート時に装着していたレッド・タイヤでのペースはとりわけ遅かったほか、次第に順位を落とすようになりました。そこで早めのピットストップを行うことにします。自分たちのレース戦略を考慮しながら、ピットウィンドウが開くとすぐにピットレーンに飛び込みました。けれども、たくさんのドライバーが僕たちと同じことを考えていたのです!」

    ジェイムズ・ヒンチクリフのアクシデントでイエローが提示されると、チームは2度目のピットストップを実施。グリーンのまま24周を走りきれる燃料を補給し、タイヤを交換すると#14のマシンをコースに送り出した。

    「けれども、それには燃料をかなりセーブしなければいけませんでした。また、このときピットストップをしなかったドライバーはリスタートが切られると全速力で周回し、タイヤ交換をしても僕たちの前に復帰できる十分なマージンを築いたのです。いっぽうの僕は、燃費走行をするマシンの隊列に行く手を阻まれていました。おかげで、なにかとアップ・ダウンの激しいレースだったにもかかわらず、終わってみればスターティンググリッドと同じ11番手でチェッカード・フラッグを受けることになったのです」

    最後のスティントでいくつかポジションを落とした佐藤琢磨は、最後の4ラップでいくぶんなりとも挽回することに成功する。

    「僕が速い区間でオーバーテイクされることはありませんでした。けれども、ターン2ではひどいアンダーステアに苦しんでいたので、ターン3で攻略されることもありました」

    レース1で得られたデータをもとに、日曜日のレース2までにセットアップをさらに煮詰めることが期待された。そしてこの期待は、予選セッション中に確信へと変わる。レース2の予選では、全ドライバーをふたつのグループに分割したうえで、各グループが12分間ずつのセッションを行ってスターティンググリッドを決定する。もちろん、ここでも「レッド・タイヤを履くか、ブラック・タイヤを履くか?」という選択を迫られた。

    「Q1では、レッド・タイヤのほうが速かったドライバーは少数派でした。また、土曜日の晩には激しい雨が降ったため、路面はグリーンな状態で、タイムを記録するまでには数ラップを要することが予想されました。僕たちは新品のブラック・タイヤを履いて計測ラップを3周走行した後、新品のレッド・タイヤに履き替えるつもりでした。けれども、第2グループに振り分けられた僕たちは、最初のグループがすでに走行を終えていたため、まずは新品のレッド・タイヤでアタックし、その後で新品のブラック・タイヤを装着したほうが好ましいと考えられました。なぜなら、第1グループのポールシッターは、ブラック・タイヤでベストタイムをマークしていたからです。僕はまず、レッド・タイヤでまずまずのタイムを記録。続いてブラック・タイヤに履き替えましたが、ここで雨が降り始めてしまいます。同じ雨量で降り続く雨だったら大歓迎ですが、僕の予選を台無しにするような雨だけは勘弁して欲しいものです!」

    「僕が3ラップ目を走っていたとき、この通り雨は止みました。そのまま4ラップ目を走れるくらいの燃料が、僕のマシンには積まれていました。僕はタイムを更新したいと思っていましたが、ドライになっているのはレーシングラインだけだったので、これは非常にリスキーな賭けでした。けれども、思いのほかよくグリップしたので、僕は全力でプッシュしました。いくつかコーナーを抜けたところで、それまでよりも0.25秒ほど速いことが明らかになりました。ところがターン3で誰かがスピンしたためにイエローが提示されてしまいます。ものすごく残念でした」

    このため佐藤琢磨は、危険地帯のまっただなかというべき16番グリッドからスタートすることになる。

    「スタートで接触したドライバーがいて、ヒンチクリフはウォールにヒットしました。僕はそれを避けようとしましたが、とても混み合っていたため、後方から追突されたうえにパンクを喫し、ハーフスピンに追い込まれました。おまけにマルコ・アンドレッティが僕のフロントウィングを壊していきました。幸いにも、サスペンションにダメージがなかったうえ、セーフティクルーが素早く作業をしてくれたおかげでラップダウンになることなく、エンジンを再始動させてタイヤを交換できました。そして次のラップでノーズを交換し、レースを再開することになったのです」

    佐藤琢磨は18番手になったが、レースはまたもや彼らが期待するような展開にはならなかった。ピットストップを終え、レースが残り10周となったとき、10番手まで挽回していた佐藤琢磨は、アンドレッティに行く手を阻まれるいっぽう、直後につけたグレアム・レイホールからの攻撃をかわしながらフィニッシュを目指すことになる。

    「マシンはレース1のときよりよくなっていましたが、ライバルたちが軒並み速くなっているのに対し、僕のパフォーマンスは上位を狙うには不十分なものでした。したがって、とりあえずは前のドライバーについていき、レース戦略で順位を上げるしか方法はありませんでした。しかも、マシンはダメージを負っており、完璧な状態ではありません。したがって、10位は決して悪い結果ではありませんが、僕はもっといい成績を期待していたのです」

    「僕はマルコやアレクサンダー・ロッシ、それにロニー・カナーンやカルロス・ムニョスらと好バトルを演じました。一時はチームメイトのジャック・ホークスワースともバトルしました。最終的には、レイホールとロッシを抑え、マルコにチャレンジしながらフィニッシュすることになります。最後の数周は激戦でしたが、結果は10位です。開幕戦でシーズン初の市街地レースとなったセントピーターズでは好調で、市街地レースの2戦目となったロングビーチではとてもコンペティティブで、ここデトロイトでは過去2シーズンともコンペティティブだったから、大きな期待を抱いていたのですが、残念な結果に終わってしまいました。けれども、できればここから何かを学び取って、シーズンの残るレースに生かしたいと思います」

    もっとも、デトロイトで学んだことが次のレースで大きく役立つことはないだろう。なにしろ今週の土曜日に開催される戦いの舞台は、ハイバンクで知られるテキサス・スーパースピードウェイなのだ。

    「過去数シーズン、テキサスで好調だったことはありませんし、僕たちはシーズン前のテストに参加しなかった2チームのうちのひとつなのです。ただし、チームのホームレースともいえる大事な一戦ですし、インディアナポリスで行われた“マンス・オブ・メイ”では、僕たちのスーパースピードウェイ・パッケージが好調だったこともありましたので、ここからさらにマシンを進化させ、レースを力強く戦えることを期待しています」

  • 佐藤琢磨、10位でフィニッシュ / インディカー 第8戦

    佐藤琢磨、10位でフィニッシュ / インディカー 第8戦

    佐藤琢磨は、インディカー 第8戦 デトロイトの決勝レースを10位でフィニッシュした。

    佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)は、1周目のスタート直後に発生した多重アクシデントに巻き込まれた。すぐ目の前で起きた事故に反応し、ブレーキングで回避した佐藤琢磨だったが、後方から2台がぶつかってきたためにスピン。さらには1台が彼のフロントノーズにぶつかってきた。

    佐藤琢磨はエンジンをストールさせたが、セイフティクルーによってエンジンが再始動され、周回遅れにならずにピットに戻ることができた。タイヤ交換と、フロントウイングの交換を2度のピットストップに分けて行い、トップグループとはあえて異なるタイミングでピットストップし、ポジションを上げて行くことを目指す戦いを展開していった。

    その結果、スタート直後にはほぼ最後尾までポジションを下げていた佐藤琢磨だったが、30周を越えたところでトップ15に入り、ゴールまで10周を切ってから10番手に順位を上げた。すぐ背後にはグレアム・レイホール(Rahal Letterman Lanigan Racing)と、インディ500で勝ったばかりのルーキー、アレクサンダー・ロッシ(Andretti Herta Autosport with Curb-Agajanian)が迫っていたが、佐藤琢磨は彼らの攻撃を跳ね返し、そのままフィニッシュ。今シーズン3度目のトップ10入りを果たした。

    佐藤琢磨(10位)
    「今朝行われた予選は、自分たちが狙っていた通りの戦いにはなりませんでした。私は雨のレースが好きですが、予選で自分たちの走ったグループだけ降ってしまいました。路面が濡れたため速いタイムが出せなくなっていたのです。予選16番手で中団からスタートし、目の前でアクシデントが発生。ブレーキングして避けられるところを、後方からヒットされてエンジンはストップし、フロントウイングとタイヤにダメージを負いました。幸運だったのは、周回遅れにならずに済んだことでした。2回続けてピットに入り、タイヤとノーズを交換してもらいました。そこからは徐々にポジションを上げていけました。私たちには競争力があったのですが、なにかが不足しており、マシンが不安定で、ドライビングが難しくなっていました。あのスタートでのアクシデンに巻き込まれながら、トップ10でゴールできたのはうれしいですね。レース中には作戦が展開に合っていて、上位に食い込めそうな勢いでした。そのままゴールまでいかなかったのが、少し悔しくもあります」