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  • ランド・ノリス F1イタリアGP初日「ポール争いにはまったく加われていない」

    ランド・ノリス F1イタリアGP初日「ポール争いにはまったく加われていない」

    マクラーレンのランド・ノリスは、2026年F1イタリアGP初日のフリー走行を4番手で終え、現状ではポールポジションを争える状態ではないとの厳しい見方を示した。

    モンツァで行われた金曜日の走行で、ノリスはトップから0.384秒差。メルセデスのジョージ・ラッセルとアンドレア・キミ・アントネッリ、フェラーリのシャルル・ルクレールに続く4番手となった。

    ハンガリーGPとオランダGPで2戦連続のポール・トゥ・ウインを飾ったマクラーレンだが、ロードラッグ仕様が求められるモンツァでは苦戦を強いられている。

    予想とは異なるコーナーで苦戦
    初日の2セッションを振り返ったノリスは、MCL40のペース不足を率直に認めた。

    「そんなに良くなかった。とにかくペースの面で、いつも以上にかなり苦戦している」

    「正直に言うと、僕たちが速いと思っていたコーナーでは遅くて、逆に苦戦すると思っていたコーナーではそれほど悪くない。でも、それでもまだ足りていない。今のところ、あまりいい状態ではない」

    「一晩で何ができるか見てみるけど、これまでより厳しくなるのは間違いないと思う」

    マクラーレンは高いダウンフォースが要求されるハンガロリンクとザントフォールトで強さを発揮し、ノリスは両レースでポールポジションから優勝。しかし、長いストレートと低ダウンフォース特性を持つモンツァは、その2コースとは大きく性格が異なる。

    「ポール争いにはまったく加われていない」
    セットアップ変更によって土曜日にどこまで改善できるかと問われたノリスは、予選での巻き返しについても慎重な姿勢を崩さなかった。

    「分からない。トップでは多くのドライバーが接近しているし、その後ろもそれほど離れていない。だから、彼らが僕たちを驚かせることだって十分にあり得る」

    「分からないけど、少なくとも今はポール争いにまったく加われているとは感じていない。僕たちはまず、きちんとした結果を残すことに集中する必要がある。それだけだ」

    ノリスが警戒するように、初日の上位勢は僅差となっており、マクラーレンにとっては後方からの追い上げにも注意が必要な状況となっている。

    ランド・ノリス(マクラーレン) イタリアグランプリ

    マクラーレン技術陣も「ポール争いは厳しい」
    マクラーレンのアプライド・エンジニアリング担当テクニカルディレクター、ニール・ホールディも、FP2終了後にノリスと同様の見解を示した。

    予選では「もう少し近づけるのは間違いない」としながらも、ポールポジションを争うことについては「今週末は間違いなく厳しい」と認めている。

    それでも、金曜日には明確な収穫もあった。マクラーレンはMCL40に複数の新パーツを投入し、その中にはチームが「Hウイング」と呼ぶ回転式リアウイングも含まれていた。

    新型「Hウイング」は狙い通りに機能
    ホールディは、注目を集めるHウイングについて、初日の走行では期待通りの結果が得られたと説明した。

    「Hウイングは我々が意図した通りに機能した。ここでは空力的にも良さそうだし、メカニカル面でも非常に満足している」

    「もう少し検査する必要はあるが、週末の残りでも引き続き使用できると考えている。それによってパフォーマンスも向上するはずだ」

    一方、トップから約0.4秒というギャップについては、まだ埋めるべき差があることも認めた。

    「全体として4分の4秒差というのは、少し取り戻す必要がある。高速コーナーと低速コーナーのバランスについては良いところにいると思う」

    「まだ取り組まなければならないのは、エネルギーをどう最大限に活用するかだ。ここでは常に難しい課題になる。もう少し回生を増やし、もう少しデプロイメントを改善することで、ラップタイムを縮める余地はまだあると思う。ドライバー側からも少しある」

    「タイムシートでもう少し上、つまりトップにもう少し近い位置にいられれば良かった。ただ、我々は大きく離されているわけではない。明日に向けてマシンからもう少しパフォーマンスを引き出せると確信している」

    マクラーレンにとって初日は期待通りのスタートとはならなかったものの、新型Hウイングは予定通りに機能した。ノリスが否定したポール争いに食い込むには、エネルギーマネジメントを含め、予選までに約0.4秒のギャップをどこまで縮められるかが焦点となる。

  • ランド・ノリス 若手をF1へ導く新チーム「LN4 Fusion」設立 2027年F3参戦

    ランド・ノリス 若手をF1へ導く新チーム「LN4 Fusion」設立 2027年F3参戦

    ランド・ノリスが、若手ドライバーをF1へと送り出すことを目的とした新レーシングチーム「LN4 Fusion」を共同設立した。2027年からイタリアF4、フォーミュラ・リージョナル・ヨーロピアン選手権、FIA F3への参戦を予定し、将来的なFIA F2進出も目指す。

    チーム代表には、ジュニアカテゴリーの名門プレマで長年チームを率いてきたルネ・ロシンを招聘。さらに、才能ある若手を資金面から支援する「LN4 Legacy Programme」も立ち上げ、レーシングチームと育成プログラムという2つの柱から次世代のF1ドライバーを支援する。

    ノリスが若手育成に本格参入
    LN4 Fusionは、モータースポーツ界で経験を積んだ人材を集めて新たに設立されたチームだ。2027年シーズンにはイタリアF4、FIAフォーミュラ・リージョナル・ヨーロピアン選手権、FIA F3に参戦する計画で、すでに英国F4への参戦を視野に入れたテストプログラムも開始している。

    さらに将来的にはFIA F2への参戦を目指しており、すでに参戦申請のプロセスをスタートさせている。

    ノリスは、新プロジェクトについて「次の世代のために、コース上でもコース外でも機会を作りたい。そして、このスポーツで上を目指している若いドライバーたちに、本当の意味で違いを生み出せたらと思っている」と説明した。

    ノリス自身、家族からの支援を受けてジュニアカテゴリーを戦い、その後マクラーレンのサポートを得ながらF1まで到達した。その経験から、速さだけではF1への道を切り開けないことを理解しているという。

    「僕はキャリアを通じて、本当に素晴らしい人たちに恵まれてきた。F1にたどり着くためには、才能だけでは足りないということも分かっている。周囲に適切な人たちがいて、適切なサポートがあり、そして適切なタイミングでチャンスを得る必要がある。この2つのプロジェクトは、まさにそのためのものなんだ」

    ランド・ノリス LN4 Fusion

    元プレマ代表ルネ・ロシンがチーム代表
    LN4 Fusionの競争力を支える中心人物となるのがルネ・ロシンだ。ロシンは、世界有数のジュニアフォーミュラチームとして知られるプレマで長年チーム運営を担い、さまざまなカテゴリーで40以上のタイトル獲得に関わってきた。2026年にプレマを離れた後、その去就が注目されていたが、LN4 Fusionのチーム代表に就任することになった。

    さらに、プレマで長年エンジニアとして活動してきたギヨーム・カピエットも加入する。

    ノリスはチームの狙いについて、「LN4 Fusionでは、ジュニアモータースポーツのトップチームと競えるレーシングチームを作りたい。優秀な人たちを集め、ドライバーが成長できる素晴らしい環境を作ることが目標だ」と語った。

    AIX RacingのF3関連資産を取得
    LN4 Fusionには、ダン・リチャーズが率いる投資グループも参画している。チームはAIX Racingから一部資産を取得しており、その中には2027年末まで有効なFIA F3参戦ライセンスに関連するものも含まれる。新規チームがゼロから参戦枠を確保するのではなく、既存のF3参戦基盤を活用する形でトップジュニアカテゴリーへ進出する。

    欧州の本拠地はイタリア北部ベネト州に置かれ、現在新施設を建設している。一方、英国ではケンブリッジシャーに拠点を構え、これまで国内外のカート選手権で実績を残してきたFusion Motorsportを率いるダン・ヘイズルウッドが運営を担当する。

    LN4 FusionのCEOを務めるリチャーズは、「さまざまな要素をひとつにまとめるために、非常に大きなチームワークが必要だった。しかし、最初からの目標は、正しい方法で組織を作り、長期的に発展させていくことだった」と語った。

    ランド・ノリス フォーミュラ3 LN4 Fusion

    若手を完全支援する「LN4 Legacy Programme」
    ノリスが立ち上げるもうひとつの柱が「LN4 Legacy Programme」だ。これは才能を持ちながら、資金面などの理由で十分なチャンスを得られない若手ドライバーを対象とする完全支援型の育成プログラムで、元アルピーヌのスポーティングディレクターであるジュリアン・ラウズが責任者を務める。

    ノリスは、「LN4 Legacy Programmeは、才能ある若いドライバーに、普通なら得られないかもしれないチャンスを与えるためのものだ」と説明している。

    現在のジュニアフォーミュラでは、ドライバーの能力だけでなく、F4、フォーミュラ・リージョナル、F3、F2とカテゴリーを上がるごとに必要となる多額の参戦資金を確保できるかどうかもキャリアを左右する。自身もジュニア時代から支援を受けてF1まで進んだノリスが、今度は支援する側に回ることになる。

    F1の育成ピラミッド強化にも期待
    LN4 Fusionの設立には、F1のステファノ・ドメニカリCEOも期待を寄せている。

    ドメニカリは、「ランド・ノリスがこの新しいプロジェクトに関わるということは、F3とF2のピラミッドがF1の未来にとってどれほど重要なのかを示す素晴らしいメッセージだ。ランドの投資と経験を通じて、新しいドライバー、エンジニア、メカニックを育て、モータースポーツファンに受け継がれていく新しい伝統を築いていくことができる」と語った。

    LN4 Fusionが特徴的なのは、単に現役F1ドライバーが自身の名前を冠したチームを設立するだけではない点にある。プレマで実績を残したロシンをチーム代表に据え、F4からF3まで実際の参戦基盤を構築し、その先にはF2まで見据えている。

    さらにLN4 Legacy Programmeを組み合わせることで、才能の発掘、資金支援、実戦環境の提供までを一体化する構想となっている。

    現役F1ドライバーであるノリスの経験と知名度に、ジュニアカテゴリーで実績を積んだロシンらのノウハウを融合したLN4 Fusion。2027年から始まるプロジェクトが、将来のF1ドライバーを生み出す新たな育成ルートとなるか注目される。

  • ランド・ノリス マクラーレンF1長期契約前に他チーム関心も「離れる魅力なかった」

    ランド・ノリス マクラーレンF1長期契約前に他チーム関心も「離れる魅力なかった」

    ランド・ノリスは、少なくとも2030年までマクラーレンに残留する長期契約を結ぶ前に、他チームから関心を寄せられていたことを認めた。それでも、マクラーレンとの契約延長は自身のキャリアで「最も簡単な決断だった」と振り返っている。

    現F1ワールドチャンピオンのノリスは、年間約4000万ドル(約59億円)規模の契約を結んだと報じられ、2030年以降まで関係を延長できるオプションも含まれているとされる。

    一方、本人はインターネット上で伝えられている金額について「実際とはかなり違う」と説明した。

    ノリス「ルイスやマックスと同じレベルではない」
    F1のトップドライバーを巡って巨額の契約金が取り沙汰されるなか、26歳のノリスは自身の報酬について率直に語った。

    「残念ながら、ネットで見かけるような金額にはまったく近くないよ。もちろん、どんな仕事でも契約を延長すれば多少は上がるものだけどね」

    「ルイスやマックスのレベルにはまったく近くない。それで当然だと思う。僕は彼らがキャリアで成し遂げてきたほどのことを、まだ達成していないからね」

    ここでノリスが比較対象として挙げたのは、7度のF1ワールドチャンピオンであるルイス・ハミルトンと、複数回のタイトルを獲得しているマックス・フェルスタッペンだ。

    ただし、自身の現在のドライバーとしての実力については、トップクラスと戦えるレベルにあるとの自信も示している。

    「一方では、同じくらいであるべきだとも思っている。必要なときには彼らと戦えると思っているし、必要なときには彼らよりいい仕事ができるとも信じているからね」

    「だから、このことについては僕の中に2つの考えがあるんだと思う」

    ノリスは直近2戦のグランプリで連勝しており、現在のF1でも屈指のパフォーマンスを見せている。

    他チームからの関心も「離れる魅力はなかった」
    ノリスは今回の長期契約を結ぶ前、マクラーレン以外からも関心があったことを明かした。ただし、具体的なチーム名については言及していない。

    「他からの関心はあった」

    それでも、2019年のF1デビュー以来所属してきたマクラーレンを離れることは、ノリスにとって魅力的な選択肢ではなかったという。

    「本当に、これまでのキャリアで最も簡単な決断だったよ」

    「キャリアを終えるときに、マクラーレンが僕が所属した唯一のチームだったと言えたら、僕はものすごく幸せだと思う」

    マクラーレンはノリスとの新契約によって少なくとも2030年までその将来を確保したとされ、さらに契約関係を延長できる可能性も残されている。

    ランド・ノリス(マクラーレン)

    ラルフ・シューマッハ「ノリスはいまやチームリーダー」
    元F1ドライバーのラルフ・シューマッハも、マクラーレンがノリスとの長期契約を重視した理由は最近のパフォーマンスを見れば明らかだと評価している。

    オスカー・ピアストリとの比較について、シューマッハはノリスが現在のマクラーレンを牽引する存在になったとの見方を示した。

    「ノリスはいまやチームリーダーだ。それはもう、はっきり言わなければならない」

    「以前の彼は多くのミスを犯していた。しかし、いまはもうそうしたミスをしなくなった」

    さらにシューマッハは、現在のノリスを「いまのF1で最高のドライバーのひとり」と評価する。

    「ノリスは本当にトップレベルだ。一方で、ピアストリはいま苦しんでいる。彼にとっては厳しい状況になっている」

    2025年にF1ワールドチャンピオンとなり、2026年もトップ争いを続けるノリス。ほかのチームから関心を寄せられながらも、本人にとってマクラーレンとの長期契約に迷いはなかった。自身のキャリアをひとつのチームだけで完結させるという可能性も、ノリスにとって現実的な目標になりつつある。

  • ランド・ノリス マクラーレンF1と2030年末まで契約延長「ここが僕のホーム」

    ランド・ノリス マクラーレンF1と2030年末まで契約延長「ここが僕のホーム」

    2025年F1ワールドチャンピオンのランド・ノリスが、マクラーレンとの契約を2030年末まで延長した。新契約には2030年以降も継続できる複数年のオプションが含まれており、ノリスは長期的にマクラーレンへ将来を託すことになった。

    26歳のノリスは2017年にテスト兼開発ドライバーとしてマクラーレンに加入し、2019年にF1デビュー。これまで同チームで163戦に出走し、13勝、18回のポールポジション、48回の表彰台を記録している。2025年には自身初のF1ワールドチャンピオンを獲得した。

    ノリスが2030年末まで契約延長 さらに長期のオプションも
    ノリスの従来の契約は2027年末までだったとみられていたが、マクラーレンは契約満了を待たずに新たな長期契約を締結した。

    今回の契約により、ノリスは少なくとも2030年末までマクラーレンに所属する。さらに、その先もチームに残留できる複数年のオプションが設定されている。

    2030年まで契約を全うした場合、ノリスは31歳となり、F1レースドライバーとしてマクラーレンに12シーズン在籍することになる。これはルイス・ハミルトンがメルセデスで過ごした12シーズンと並ぶ長さだ。

    また、ノリスは現在までにマクラーレンから163戦のグランプリに出走しており、すでにチーム史上最多のF1出走記録を持つ。

    ノリス「マクラーレンは僕のホーム」
    「マクラーレンは僕のホームだ。少なくとも2030年までチームに残るための新しい契約を結べたことをとてもうれしく思っている」とノリスは語った。

    「9年前にこの旅を始めたとき、僕が達成したい目標は明確だった。マクラーレンをトップに戻し、チャンピオンシップを勝ち取ることだった」

    「僕たちはその目標を達成した。でも、もっと欲しい。これからも勝ち続けたいし、チームとしてそれができる力があることも分かっている」

    「モンツァでまたマシンに乗るのが待ちきれない。今シーズンの残りについても、これから先の数年間についても、僕たちにどんな未来が待っているのか本当に楽しみにしている」

    2025年タイトル獲得マシン「MCL39」もノリスへ
    契約延長に合わせ、マクラーレンはノリスに2025年のF1タイトル獲得に使用したMCL39を贈ることも明らかにした。

    ノリスは2025年に自身初のドライバーズタイトルを獲得。マクラーレンにとっては17年ぶりとなるF1ドライバーズチャンピオン誕生だった。

    チームとしても2024年と2025年にコンストラクターズ選手権を連覇しており、長く低迷した時代からタイトル争いの中心へと復帰した。その過程を一貫して支えてきたドライバーがノリスだった。

    ランド・ノリス(マクラーレン)

    ザク・ブラウン「新たなパパイヤの成功時代を築いた」
    マクラーレン・レーシングCEOのザク・ブラウンは、ノリスとの契約延長について次のようにコメントした。

    「ランドと新たな契約を締結し、少なくとも2030年までマクラーレンへのコミットメントを延長できたことを非常にうれしく思う」

    「彼がチームと歩んできた道のりは、世界トップクラスの才能を発掘し、育成し、支援するという我々の取り組みを示す素晴らしい例であり、彼が成し遂げてきたことがすべてを物語っている」

    「アンドレア(ステラ)、オスカー(ピアストリ)、そしてチーム全体とともに、ランドはマクラーレンを新たなパパイヤの成功時代へと導いてくれた。グリッド後方から、2024年と2025年のコンストラクターズ選手権連覇、そして17年ぶりとなるドライバーズ選手権制覇まで押し上げることに貢献してくれた」

    「我々はこれから待ち受ける未来を非常に楽しみにしており、今後も勝利とチャンピオンシップを争い続けることに完全に集中している」

    アンドレア・ステラ「速さだけでなく特別な人間」
    マクラーレンF1代表のアンドレア・ステラも、ノリスがチーム再建の中心的な存在だったことを強調した。

    「ランドは過去9年間、マクラーレンの歩みと成功に欠かせない存在だった。少なくとも2030年まで彼とのパートナーシップを継続できることをうれしく思う」

    「彼は並外れたドライバーだ。卓越した天性のスピードに加え、成熟度、一貫性、そしてマクラーレンに対する強いコミットメントを兼ね備えている。しかし何より、チームのみんなから大切にされている特別な人間だ」

    「ジュニアプログラムの一員としてマクラーレンに加入して以来、彼は我々とともに成長し、チームをF1のトップへ戻すうえで中心的な役割を果たしてきた」

    「今回の契約延長は我々に重要な継続性をもたらすと同時に、ともに進んでいる方向性への自信をさらに強固なものにする」

    「ランドとオスカーがいることで、我々にはF1で最も強力なドライバーラインアップのひとつだけでなく、最も結束し、緊密なチームのひとつがあると確信している」

    フェルスタッペンと同じ2030年末まで契約
    今回の契約延長によって、ノリスの契約満了時期はライバルであり友人でもあるマックス・フェルスタッペンと同じ2030年末となった。

    フェルスタッペンも最近、レッドブル・レーシングとの契約を2030年末まで延長している。2016年からレッドブルでF1を戦ってきたフェルスタッペンと、2019年からマクラーレン一筋で戦ってきたノリスという現在のF1を代表する2人が、それぞれのチームと長期的な関係を築く形となる。

    一方、ノリスのチームメイトであるオスカー・ピアストリは2028年末までマクラーレンとの契約を結んでいる。これによりマクラーレンは、少なくとも2027年と2028年の2シーズンについてノリスとピアストリのラインアップを確定させている。

    2017年に若手ドライバーとしてマクラーレンに加わり、チームの低迷期から復活、そして2025年のF1ワールドチャンピオン獲得までをともに歩んできたノリス。今回の契約延長によって、その関係は少なくとも2030年まで続くことになった。

  • ランド・ノリス 2連勝もF1タイトル争いに慎重「今のマシンでは戦えない」

    ランド・ノリス 2連勝もF1タイトル争いに慎重「今のマシンでは戦えない」

    ランド・ノリスはF1オランダGPで2連勝を飾り、マクラーレンの急速な進歩を印象づけた。しかし、2025年F1王者は自身の好調を額面通りには受け取っていない。

    ドライバーズ選手権首位のキミ・アントネッリとの差は83ポイントまで縮まったものの、現状のMCL40ではシーズンを通じてタイトルを争えるだけの力はないと考えている。

    その最大の理由が低速コーナーでの弱さだ。ハンガリーGPとオランダGPではマクラーレンの大型アップデートが威力を発揮した一方、次戦イタリアGPの舞台モンツァは長いストレートと低速シケインを組み合わせたまったく異なるコース。ノリスだけでなく、チーム代表のアンドレア・ステラもモンツァを今後のタイトル争いを占う重要な試金石と位置づけている。

    2連勝でも「簡単にタイトルを争えるとは言えない」
    ノリスは夏休みを挟んでハンガリーGPとオランダGPを連勝。さらに2戦連続でポールポジションを獲得し、選手権首位アントネッリとの差を83ポイントまで縮めた。

    しかし、ノリス自身は現在の結果だけを見てタイトル争いへの自信を深めているわけではない。

    「『ああ、残りのシーズンは簡単にチャンピオンシップを争える』と言えるほどの自信はない。確かに2戦連続で勝って、2戦連続でポールも獲っている。でも現時点では、チャンピオンシップを争うために必要なマシンを僕は持っていない」

    「かなり大きなことを言っているのは分かっている。でも去年、マシンに何が必要なのか、そして自分自身に何が必要なのかを理解した。今の自分がどのレベルにいて、どんなパフォーマンスを発揮できるのかも分かっているし、マシンに何が必要なのかも分かっている」

    「これからどんなサーキットが待っているのかも分かっていて、そこで僕たちがもっと苦戦することになるのも分かっている。でも、僕はもっと苦戦したくない」

    そのためノリスは、2連勝によってチーム内に安心感が生まれることを警戒している。

    「だから僕は自分の役割として、チームが気を緩めたり、少しでも満足したりしないようにしている。これまで以上に取り組まなければならない。チャンピオンシップを勝った過去2年間以上にね」

    最大の弱点は低速のタイトなコーナー
    ノリスが懸念している最大のポイントは、MCL40の低速コーナー性能だ。

    ザントフォールトの予選では、ターン7やターン8をはじめとする高速区間でメルセデス勢を大きく上回った。一方、低速区間では週末を通してタイムを失っていた。

    ノリスは、この弱点が土曜日のスプリントでシャルル・ルクレールに2番手を奪われた要因のひとつだったとも考えている。

    「間違いなく、低速はまだ僕たちの最大の弱点だ。特にタイトで曲がりくねったところだね」

    「もう少し流れるようなコーナーなら、それほど悪くない。ブダペストにも低速コーナーはあるけど、少し開けていて流れがある。低速ではあっても、あそこでは状況が良かった」

    「でも、本当にタイトで曲がりくねった場所になると、マシンはそれを好まない」

    そしてノリスは、低速性能を改善できれば状況は一変すると考えている。

    「この低速域を改善できれば、今シーズンのすべてのレースで勝てるという自信がある。でも改善できなければ、そう信じるのはずっと難しくなる」

    アントネッリもマクラーレンの急浮上を警戒
    選手権首位のアントネッリも、マクラーレンの進歩を無視できないと認めている。

    オランダGPでノリスに次ぐ2位となったアントネッリは、メルセデスがもはや明確な最速マシンではないとの認識を示した。

    「間違いなく、僕たちはもうグリッドで明確に最速のマシンではない。少なくとも今日のレースでは、おそらく2番目か3番目だった」

    「マクラーレンはものすごく大きなステップを踏んだ。特にハンガリー以降、大型アップデートパッケージを投入してからだ」

    アントネッリは選手権首位を維持しているが、2位にはチームメイトのジョージ・ラッセルとフェラーリのルイス・ハミルトンが並び、ともに59ポイント差。ノリスは83ポイント差の4位まで浮上した。

    83ポイントは依然として大きな差だが、逆転が数学的に非現実的な数字というわけではない。

    前年の同時期、マックス・フェルスタッペンは選手権首位オスカー・ピアストリから104ポイント差をつけられていた。それでもザントフォールト以降のレースでピアストリを合計115ポイント上回り、最終的にはノリスにわずか2ポイント差のランキング2位まで追い上げた。

    ノリスにも同様の追い上げが可能かどうかは、マクラーレンが異なる特性のサーキットでも現在の競争力を維持できるかにかかっている。

    ランド・ノリスとアンドレア・キミ・アントネッリ

    次戦モンツァがマクラーレンの本当の試金石
    次戦イタリアGPの舞台モンツァは、ザントフォールトやハンガロリンクとは正反対に近い特性を持つ。

    長いストレートに加え、低速シケインでの強いブレーキングが要求される。低速コーナーだけでなく、比較的大きな空気抵抗によってストレートスピードにも課題を抱えてきたマクラーレンにとって、厳しい条件が重なる可能性がある。

    ステラもモンツァでのパフォーマンスを重視している。

    「ザントフォールトとハンガリーで求められたものを考え、その次にモンツァで求められるものを考えれば、まったく異なる領域に入る」

    「もしモンツァでも我々の改善を確認できれば、残りのシーズンについてある程度楽観的に見ることができると思う。ただ、まずモンツァへ行き、長いストレートで我々のマシンが良いパフォーマンスを発揮できるかを確認する必要がある」

    「ドラッグが必ずしも我々のマシンの強みではないことは分かっている。また、例えばブレーキングが多いことも必ずしも強みではない。次戦に向けて確認しなければならないことはたくさんある」

    メルセデスも後半戦のアップデートを準備
    仮にマクラーレンがモンツァでも速さを証明したとしても、ライバルが現状のまま留まっているわけではない。

    メルセデスは今季前半、フェラーリやマクラーレンと比較して大型アップデートの投入回数を抑えてきた。チーム代表のトト・ヴォルフは、予算上限の余裕がなくライバルと同じペースで開発パーツを投入できないと説明する一方、年間を通じた予算配分を意図的に調整していることも明らかにしている。

    「我々には、シーズン前半のフェラーリやマクラーレンと同じペースでマシンに開発パーツを投入できるだけの資金がない」

    「以前にも話したが、最大のアップデートをいつ投入できるのか、そしてチャンピオンシップポイントをどう最適化するのかという計算に基づいて、シーズン全体にできるだけ均等に配分しようとしている。ただ、我々にできることをやるしかない」

    「だからこそ開発競争なんだ。アップデートを投入すれば、トップチームならそれぞれ少なくともコンマ数秒を得る。それが我々の失っている部分だ」

    「だから、これからはシーズン序盤より厳しくなるだろう。ただ、シーズン終盤になっても彼らが今と同じだけのものをマシンに投入できるかどうかは分からない。序盤から中盤に多く使い、終盤には少なくするという異なる戦略を採っているチームもあるかもしれない」

    ヴォルフ「脅威なのはノリスだけではない」
    ヴォルフもノリスの急浮上を警戒しているが、メルセデスにとって脅威なのはマクラーレンだけではないと考えている。

    「もちろん脅威は十分に認識している。ノリスだけではない。ルイスとの差を見ても50ポイントほどしかない。それも我々が心配しなければならないことだ」

    「これは厳しい戦いになる。もっと接近する可能性もある。だから毎セッション、毎週末、最適な仕事をしなければならない。我々は組織としてレースに勝てるだけの力を持っていると思っている」

    一方でヴォルフは、マクラーレンが連勝したハンガロリンクとザントフォールトは、過去にも同チームが高い競争力を示してきたサーキットだったと指摘する。

    「彼らはここ2戦で勝った。ただ、その2つは過去数年も彼らが非常に強かったサーキットだ。だから次の数戦で我々が勢いを取り戻せるか見てみよう」

    ノリスの2連勝によって、2026年F1タイトル争いの構図は確実に変わり始めている。ただし、その勢いがマクラーレンの真の総合力を示すものなのか、それともハンガロリンクとザントフォールトというMCL40に適したコース特性によるものなのかは、まだ判断できない。

    長いストレート、低速シケイン、強いブレーキングという現在のマクラーレンが苦手とする要素が揃うモンツァは、その答えを示す最初の舞台となる。そこでMCL40が再び優勝争いに加われれば、83ポイント差からのノリスのタイトル防衛は、現実的なシナリオとして一段と存在感を増すことになる。

  • ランド・ノリス F1オランダGP逆転劇「あのオーバーテイクが勝利をもたらした」

    ランド・ノリス F1オランダGP逆転劇「あのオーバーテイクが勝利をもたらした」

    ランド・ノリスは、2026年F1オランダGPで今季2勝目を挙げ、ハンガリーGPから2連勝を達成した。

    赤旗後の再スタートでアンドレア・キミ・アントネッリに首位を奪われながらも、終盤に鮮やかなオーバーテイクを決めて逆転。「あのオーバーテイクが僕に勝利をもたらした」と振り返った。

    マクラーレンは直近の大型アップグレードによって競争力を大きく高めており、ノリスはその成果を2戦連続の勝利につなげた。ドライバーズランキングでも首位アントネッリとの差を83ポイントまで縮め、タイトル防衛の可能性が再び注目され始めている。

    「最後だから少しショーを見せないといけなかった」
    ポールポジションからスタートしたノリスだったが、オープニングラップでマックス・フェルスタッペンが激しくクラッシュ。レースは赤旗中断となり、その後の再スタートでアントネッリに先行を許した。

    そこからノリスは長い追撃戦を展開。複数回のピットストップを経て一時はコース上で3番手となったものの、タイヤとペースをマネジメントしながらチャンスを待った。

    「昨日、ここでの最後のレースだから、みんなのために少しショーを見せないといけないって言ったんだ。だから今日は自分で難しくしてしまったけど、いいレースだったし、しっかり戦えた」

    「たぶん僕の勝利の中でもかなりいいもののひとつだと思う。しっかり戦わなければならなかったけど、ペースは強かった」

    「今日はすべてを信じられないくらいうまくマネジメントできた。本当に最高の気分だし、すごくうれしい。ザントフォールトでの最後のレースに勝てたのもいいね」

    勝負を決めたのは54周目だった。ターン1への進入でアントネッリのアウト側に並び、そのまま前へ。その後、同じ周にルイス・ハミルトンも攻略してトップを奪い返した。

    ランド・ノリス(マクラーレン) オランダグランプリ

    「あのオーバーテイクが僕に勝利をもたらした」
    ノリスはアントネッリを抜いた場面について、残されたチャンスがほとんどないと判断していたことを明かした。

    「いいオーバーテイクだった。チャンスがそれほど多くないことは分かっていた。彼の後ろで1周過ごすたびに、僕の可能性はどんどん下がっていった」

    「ルイスがディフェンスしているのが見えて、ここが自分のタイミングだと思った」

    そこでノリスはブレーキバランスを数クリック調整し、ターン1で勝負に出た。

    「ブレーキバランスを2クリックくらい変えた。ブレーキングで絶対に行くと決めていたし、あのオーバーテイクが僕に勝利をもたらした」

    「自分としてはうまくやれたと思う。あそこで決めなければならなかったし、本当にチャンスは一度くらいしかないと思っていた。それを最大限に生かせた」

    終盤にはバーチャルセーフティカーが導入され、アントネッリらが新品タイヤへ交換。一方、ノリスとジョージ・ラッセルはステイアウトを選択した。それでもノリスは古いタイヤで十分なペースを維持し、そのままトップでチェッカーを受けた。

    2連勝でタイトル争いに再浮上
    ハンガリーGPに続く2連勝によって、ノリスはランキング4位まで浮上。さらに選手権首位のアントネッリとの差は83ポイントとなり、シーズン後半に向けてタイトル防衛の可能性も現実味を帯び始めた。

    2025年にはフェルスタッペンが100ポイント以上の差から猛烈に追い上げ、最終的にタイトル獲得目前まで迫った例もある。それだけに、現在好調なマクラーレンとノリスの巻き返しには注目が集まる。

    しかし、ノリス本人はタイトル争いを先まで考えるつもりはないという。

    「退屈に聞こえるだろうけど、一戦ずつだよ。今はいろいろな人がそう言うけど、本当にそれが事実なんだ。そんな先のことを考えても意味はない」

    「今はちょっといい休みを取ることに集中したい。もちろん素晴らしい2戦だったけど、一度リセットして、できる限り多くのことを学ばないといけない」

    「まだ改善できることはたくさんあると思うし、チャンピオンシップを争いたいなら、もっと良くならなければならない」

    マクラーレンの進歩についても、ノリスは手応えを感じている。

    「チームには本当に満足している。みんながどれだけ努力しているかにも満足しているし、そのみんなのために結果を出して、2連勝を届けられたことがすごくうれしい」

    ただし、現在の勝ち方にはまだ満足していない。

    「それでも僕が望んでいるより難しいし、もっと大きな差が欲しい。だから、これからもハードワークを続けなければならない」

    「まだレースはたくさん残っているし、誰にでもたくさんのチャンスがある。だから下を向いて集中して、努力を続ける。そうすれば結果はついてくると思う」

    マクラーレンのアップグレードが結果につながり始めた中、ノリスはハンガリーとオランダで2連勝。ザントフォールト最後のF1オランダGPを制したことで、83ポイント差からのタイトル防衛という新たな可能性も浮上してきた。

  • ランド・ノリス F1オランダGPでポール「僕が一番タマがデカいのかも(笑)」

    ランド・ノリス F1オランダGPでポール「僕が一番タマがデカいのかも(笑)」

    ランド・ノリスは、2026年F1オランダGPの予選でポールポジションを獲得。高速コーナーで際立った速さを見せたマクラーレンについて「僕たちのマシンが高速域で一番いい。それとも僕が一番タマがデカいのかも(笑)」とジョークを飛ばした。

    スプリントでは低速コーナーでの弱点に苦しみ3位に終わったノリスだが、予選では一転して速さを発揮。Q3最後のアタックで1分11秒163を記録し、ジョージ・ラッセルを0.102秒差で退けた。前戦ハンガリーGPに続く2戦連続、通算18回目のポールポジションとなった。

    「これ以上はないね。正直、少し驚いているけど、いいラップだった」

    「どれだけ僅差か分かっていたからプッシュしていた。100分の1秒、200分の1秒が最後には大きな違いになるからね」

    「今日の序盤は少し苦戦していると感じていたけど、そこからうまく立て直すことができた。予選では間違いなくかなり強かった。チームがいい仕事をして、マシンからもう少し引き出そうとしてくれた。それが今日は間違いなく助けになった」

    スプリント後に変更「何かを試す必要があった」
    ノリスはスプリントを3位で終えた後、マクラーレンの低速域でのパフォーマンスについて「十分とは程遠い」と厳しく評価していた。

    予選までに施した変更は大幅なものではなかったが、ノリスはそのままの状態ではメルセデス勢に対抗できないと考えていた。

    「何かを試す必要があった。それまでの状態では十分ではなかったからね」

    「いくつか小さな変更をした。コンマ2秒とか、コンマ1秒を稼げるようなものではなかったけど、僕にもう少し自信を与えてくれる程度のものだった」

    「ザントフォールトのようなコースでは、マシンへの自信が必要だし、かなり攻めていきたい。今日はそれがもっとできると感じたし、それが結果につながった」

    もっとも、予選でマクラーレンの弱点そのものが消えたわけではない。ノリスによれば、低速コーナーでタイムを失う傾向はスプリントから変わっていなかった。

    「苦戦していた場所でマシンがそれほど良くなったとは感じなかった。最大のロスがあったのは、今朝と同じ場所、同じコーナーだった」

    「新品タイヤと少ない燃料によって、いくつかの問題が隠れたように思う。それが今日も当てはまったんだと思う。それに僕自身もうまく走れた。いろいろなものをうまくまとめることができた」

    「僕が一番タマがデカいのかも(笑)」高速コーナーで圧倒
    マクラーレンが特に強さを発揮したのが高速コーナーだった。その速さについて問われたノリスは、マシンの性能を認めつつ、自身のドライビングを絡めてジョークを飛ばした。

    「そこは変わっていない。僕たちのマシンが高速域で間違いなく一番いい。それとも、僕が一番タマがデカいのかも(笑)。分からないけどね」

    「でも、高速域ではものすごく強い。一方で低速では、まだ自信を持てないくらい苦戦している。少しは前進したと思うけど、明日の決勝でもそこが難しい部分になるだろう」

    ランド・ノリス(マクラーレン) オランダグランプリ

    雨の最終アタック「失うものは何もない」
    Q3最後のアタックでは雨粒が落ち始めていた。それでもノリスは、雨がラップタイムに悪影響を及ぼしたとは考えていない。むしろ路面やタイヤがわずかに冷えたことで、パフォーマンスが向上した可能性もあると分析した。

    「雨がどれだけ影響したのかは分からない。ラップタイムは予想していたより少し良かったし、もしかすると路面が少し冷えて、タイヤがラップを通してうまく機能したのかもしれない」

    一方で、ポールを決めたラップは本人の感覚として完璧なものではなかった。特にターン1では今週末でも最悪の出来だったという。

    「ターン1はかなりひどかった。今週末でほぼ最悪のターン1だったと思う。それ以外も、とんでもなくいいと感じるようなラップではなかった」

    「ただ、どれだけ僅差になるか分かっていたから、すべてにコミットするしかなかった。Q3最初のアタックを見ても、どれだけ接近しているか分かっていたからね」

    「かなり攻めたことで、むしろミスも増えそうになった。でも、そのミスのなかでも強く攻め続けたことで、失った以上に得られたところがあったと思う」

    ノリスには走行中にデルタタイムが分からなかったため、自分がどこでタイムを稼ぎ、どこで失っているのかも把握できていなかった。

    「どこで速かったのか、どこで遅かったのかは分からなかった。でも『失うものは何もない』と思って走った。それがうまくいった。こういうラップは気持ちがいい」

    スプリントではラッセルに勝利を許したものの、予選ではノリスが逆転。低速域という弱点を抱えながらも、高速コーナーでのマクラーレンの強さと自身の思い切ったアタックを武器にポールをもぎ取った。

    最後の開催となるザントフォールトで、ノリスは前戦ハンガリーGPに続く2戦連続優勝を狙う。

  • ランド・ノリス F1オランダGPスプリント予選で0.041秒差の2番手「少し残念」

    ランド・ノリス F1オランダGPスプリント予選で0.041秒差の2番手「少し残念」

    ランド・ノリスは、2026年F1オランダGPのスプリント予選で2番手となり、ポールポジションをわずか0.041秒差で逃した。マクラーレンの競争力には手応えを感じる一方、トップに届かなかった結果については「少し残念」と率直に振り返った。

    前戦ハンガリーGPでポール・トゥ・ウインを飾ったノリスは、アップデートが投入されたMCL40でも好調を維持。ザントフォールトではメルセデス、フェラーリとの接戦となり、週末に向けてさらなる改善の余地があるとみている。

    わずか0.041秒差でスプリントポールを逃す
    ノリスはSQ1、SQ2をともに2番手で通過。SQ3では1分11秒608を記録して暫定トップに立ったが、最後はメルセデスのジョージ・ラッセルが0.041秒上回り、フロントロウ2番手となった。

    セッション後、その僅差を知らされたノリスは結果を前向きに受け止めつつも、悔しさを隠さなかった。

    「そうなんだ。それでも何かはあるね! まずまず満足していると思う。まだいいポジションだ」

    「まずまずのラップだったし、これだけ僅差だったことを考えれば、簡単に1番手にもなれたし、4番手や5番手にもなり得た。いいスプリント予選だった」

    「どのチームも接近していて、まさに僕たちが予想していた通りだった。でももちろん、1番手ではなく2番手だったのは少し残念だ」

    実際、上位争いは極めて僅差だった。ポールのラッセルとノリスとの差は0.041秒。3番手シャルル・ルクレール、4番手オスカー・ピアストリまでを含めても、その差はわずかだった。

    ソフトタイヤで「もう少し攻められた」
    ノリスが改善点として挙げたのは、SQ3で使用したソフトタイヤへの対応だった。ミディアムからソフトへ切り替えた際、増加したグリップを完全には引き出せなかったという。

    「SQ3でミディアムからソフトに替えたとき、グリップがもう少し増えていたと思うけど、そこを十分に引き出せなかった」

    「もう少し攻められたかもしれない。でも、それ以外ではマシンはしっかり機能しているし、ブダペストで見せた強さをそのまま継続できているように思う」

    前戦ハンガリーGPで速さを見せたマクラーレンにとって、ザントフォールトでもメルセデスやフェラーリとトップ争いを演じられたことは重要な材料となった。異なる特性を持つサーキットでもMCL40が競争力を維持していることを示した形だ。

    「ポジティブなことはたくさんあるし、このまま週末の残りも続いてほしい。僕自身が改善できるところもあるし、明日の予選に向けてマシンからもう少し引き出せる部分もあるかもしれない」

    「週末をいい形でスタートできたので、それについては満足している」

    ランド・ノリス(マクラーレン)

    ピアストリもソフトタイヤへの切り替えに苦戦
    チームメイトのオスカー・ピアストリはSQ2でミディアムタイヤを履いて好タイムを記録したものの、SQ3では4番手。1分11秒666を記録し、3番手ルクレールとは0.044秒、ノリスとは0.058秒差だった。

    ピアストリもノリスと同様、ソフトタイヤに履き替えた際のバランス変化を課題に挙げた。

    「ソフトでのラップが少し良くなかっただけだと思う。今年はよくあることだけど、ソフトタイヤを履くと、ミディアムで得られていたバランスほど良く感じられないことがある」

    それでも、フリー走行からマシンを改善できたことには手応えを感じている。

    「今朝のプラクティスと比べれば、かなり満足している。いくつか変更して、ずっと良くなった。そこがポジティブなところだし、朝から進歩できた」

    「もちろんかなり僅差だったし、もっといいラップをまとめられていればポールを取れたかもしれない。でも、僕は学んで改善している。それが一番大事だ」

    ピアストリはスプリントでの勢力図について「僕たちとフェラーリ、メルセデスの間でかなり接戦になると思う」と予想。「最後の細かな部分やギャップを埋めて、何ができるかを見ることになる」と語った。

    マクラーレンはスプリント予選でノリスが2番手、ピアストリが4番手につけ、ハンガリーGPから続く競争力を示した。一方、2人ともソフトタイヤで最大限のパフォーマンスを引き出せなかったとの認識で一致しており、その改善がスプリントと決勝予選でメルセデス、フェラーリを上回る鍵となりそうだ。

  • ランド・ノリス マクラーレンF1の弱点を指摘「今でもものすごく運転が難しい」

    ランド・ノリス マクラーレンF1の弱点を指摘「今でもものすごく運転が難しい」

    ランド・ノリスは、2026年F1第11戦ハンガリーGPで勝利を挙げたマクラーレンのマシンについて、依然として「ものすごく運転が難しい」と語った。新フロアの投入によってパフォーマンスは向上したものの、特にストリートサーキットでは扱いづらさが大きな課題として残っているという。

    サマーブレイク前最後の一戦となったハンガリーGPでノリスは今季初勝利を達成。マクラーレンはアップデートによって大きな前進を果たしたが、ノリスはその速さが簡単に引き出せるものではないと強調している。

    「マシンは今でもものすごく運転が難しい」
    2026年F1第12戦オランダGPを前に行われたFIA木曜記者会見で、ノリスはシーズン後半戦に向けてマクラーレンが改善すべき部分について質問された。

    ノリスが最初に挙げたのは、さまざまなタイプのコーナーやコンディションへの対応力だった。そして、現時点で最大の疑問としてストリートサーキットを挙げた。

    「いろいろなタイプのコーナーや、異なるコンディションがある。現時点では、ストリートサーキットがおそらく一番大きな疑問点だ」

    その理由について、ノリスは現在のマシンが持つ根本的な難しさを率直に語った。

    「マシンは今でも本当に、本当に運転するのが難しい」

    ハンガリーGPで勝利できるだけの速さを持ちながらも、ドライバーが簡単にその性能を引き出せるマシンではないという。

    「もちろん、ものすごく速くなることはある。それは前回も見せることができた。でも、ただマシンをコースに置けば速いというわけではないんだ」

    ノリスによれば、そのポテンシャルを引き出すためには、ドライバー側がマシンの特性を細部まで理解する必要がある。

    「すべてのコーナー、すべてのコンディション、そしてタイヤライフのあらゆる段階で、どうやってドライブしなければならないのかを理解する必要がある」

    マクラーレンの速さは明らかになっている一方、それを安定して引き出すための許容範囲は依然として狭いというのがノリスの評価だ。

    ここ1~2カ月で理解は進んだ
    ノリス自身もシーズン序盤からマシンへの理解を深め、最近になって扱い方をかなりつかめるようになったと感じている。

    「ここ1~2カ月で、そういうことをかなりうまく理解できるようになってきたと感じている」

    それでも、根本的な扱いづらさが解消されたわけではない。

    「それでも、まだものすごく難しい。だから、もう少しだけ簡単になってくれればいいと思っている」

    マシンがより扱いやすくなれば、ドライバーが限界を探るための余裕も増える。特にその影響が大きくなるとノリスが考えているのが、ミスの許される範囲が小さいストリートサーキットだ。

    「そうなれば、ストリートコースのように、いろいろなことを試したり探ったりする余裕が少ない場所でも、もっと良くなれると思う」

    常設サーキットとは異なり、ストリートコースではランオフエリアが限られ、マシンの挙動を探りながら限界を見つけていくことが難しい。そのため、現在のマクラーレンが持つ扱いづらさが、より大きな弱点として表れやすいとノリスは考えている。

    モナコは「かなりひどいレースだった」
    その具体例としてノリスが挙げたのが、今季のモナコGPだった。

    「ストリートコースはまだ課題だ。振り返ってみれば、モナコは僕たちにとってかなりひどいレースだった」

    モナコのようにコース幅が狭く、ドライバーがマシンの限界を探る余地がほとんどないサーキットでは、マクラーレンの扱いづらさがパフォーマンスに大きく影響したという。

    ノリスは特定のサーキットだけではなく、「いくつかのタイプのコーナーでも十分に強くない」と分析しており、シーズン後半戦に向けて改善すべき領域が残されていると認めている。

    それでもハンガリーでは昨年以上のペース差
    一方で、マクラーレンのマシンにポテンシャルがないわけではない。むしろ、条件が合えば非常に高いパフォーマンスを発揮できることをハンガリーGPで証明した。

    ノリスはハンガリーでのパフォーマンスについて、かなり強い表現で評価している。

    「前回の日曜日に僕たちが持っていたペースアドバンテージを見ると、昨年のどの時点で僕が持っていたものよりも大きかったと思う」

    前年にタイトルを獲得したシーズンと比較しても、ハンガリーで示した相対的な速さはそれ以上だったという認識だ。

    「それが残りのシーズンにもつながってくれることを願っている」

    つまり現在のマクラーレンが抱えている問題は、絶対的な速さが不足しているという単純なものではない。高いピークパフォーマンスを持ちながら、それを幅広い条件で安定して引き出すことが難しいという点にある。

    ランド・ノリス(マクラーレン)

    新フロア投入で明確な前進
    ハンガリーGPでは、マクラーレンが新しいフロアを投入していた。オランダGPを前にノリスは、そのアップデートによってチームが一歩前進したこと自体には手応えを示している。

    「僕自身にとってもチーム全体にとっても、かなり自信になった」

    ただし、ハンガリーで発揮した速さが新フロアによる普遍的な改善なのか、それともハンガロリンクの特性との相性によって生まれたものなのかについては、まだ判断を急いでいない。

    「ブダペストで投入した新しいパーツ、新しいフロアについて、それがすべての場所ですべてのパフォーマンスをもたらしてくれたのかを理解する必要がある」

    「すべてのサーキット、あらゆる路面、あらゆるタイプのコーナーで効果があるのか、それともあそこにより特化したものだったのか。それについてはまだ理解している途中だ」

    それでも、アップデートが一定の成果をもたらしたことには疑いを持っていない。

    「でも、一歩前進したことは明らかだった。それはいい兆候だ」

    ノリスはザントフォールトでも高い競争力を発揮できると期待している。

    ザントフォールトで真価を確認
    ザントフォールトは、ハンガロリンクと一部似た特徴を持つ一方、風や気温など条件には違いがある。

    ノリスも「いくつかの点ではブダペストとそれほど違わないけど、風のコンディションや、明らかにかなり気温が低いことなど、違うところもある」と説明している。

    そのため、ハンガリーで大きな成果を挙げたアップデートが異なる条件でも機能するかを確認するうえで、オランダGPは重要な機会となる。

    「マシンの弱点がどこにあるのか、何が良くなったのかは明確だったと思う」

    「でも、日曜日のパフォーマンスは、おそらく昨年のどの時点よりも良かった。それでも僕たちは昨シーズンより少し波があって、一貫性に欠けることがあるということでもあると思う」

    マクラーレンは現在もマシンを「完全に理解しようとしている段階」だとノリスは説明する。その一方で、ザントフォールトは自身が以前から好んできたサーキットであり、マクラーレンも過去に好成績を残してきたことから、今週末については期待を寄せている。

    ハンガリーGPで勝利し、昨年を上回るほどのペースを示したマクラーレン。それでもノリスが「今でもものすごく運転が難しい」と語るように、その速さを引き出す難しさは依然として残されている。

    絶対的な速さをさらに高めるだけでなく、幅広いコースやコンディションでドライバーが性能を引き出しやすいマシンにできるか。ハンガリーで大きな前進を果たしたマクラーレンにとって、後半戦ではピークパフォーマンスと扱いやすさを両立させることがさらなる課題となりそうだ。

  • ランド・ノリス フェルスタッペンに反論「F1ではドライバーがまだ差をつけられる」

    ランド・ノリス フェルスタッペンに反論「F1ではドライバーがまだ差をつけられる」

    ランド・ノリスは、2026年のF1で導入された新しいパワーユニット(PU)のエネルギーマネジメントによって「ドライバーが違いを生み出せなくなった」とするマックス・フェルスタッペンの見解に異論を唱えた。

    フェルスタッペンは、新世代PUでは電気エネルギーの展開がアルゴリズムによって強く管理されるため、ドライバーが自らの判断やテクニックによってラップタイムを稼げる余地が狭まっていると指摘している。

    一方、ノリスは一部のコーナーで差が縮まったことは認めながらも、「より優れたドライバー」であれば依然としてアドバンテージを生み出せると主張した。

    フェルスタッペンが問題視する新PUのエネルギー制御
    2026年のF1では、電動出力の比重が大幅に高まった新世代PUが導入され、バッテリーに蓄えられたエネルギーをどこで、どのように使用するかがパフォーマンスを左右する重要な要素となっている。

    そのエネルギー展開を支えているのが高度なアルゴリズムだ。システムはドライバーの走行をもとにラップ全体で効率的にエネルギーを使用しようとするため、ドライバーにはクリーンで一貫性のある走りが求められる。

    フェルスタッペンは、この仕組みがドライバーの自由度を奪っていると考えている。

    「違いを生み出すことが許されていない。そうすると次のストレートでペナルティを受けることになる」

    例えば、あるコーナーで通常より強く攻めてタイムを稼いだとしても、それによってエネルギーの使用パターンが変化し、その後のストレートで十分な電力を使えなくなる可能性がある。フェルスタッペンが問題視しているのは、こうしたドライバーの入力とエネルギーマネジメントの関係だ。

    ノリス「優れたドライバーならまだ差をつけられる」
    しかし、ノリスはフェルスタッペンの見方には全面的には同意していない。

    RacingNews365を含むメディアに対し、ノリスはスパ・フランコルシャンの高速コーナー、プーオンを例に挙げた。

    「確かに、いくつかのコーナーでは差が小さくなっている。例えばプーオンでは、去年なら全開で行けるドライバーと行けないドライバーがいて、それによって0.05秒くらい稼げたかもしれない」

    「そういう意味では、一部のコーナーで差が縮まっていることはある。でも、より優れたドライバーなら、他のみんなに対してアドバンテージを得られるコーナーはまだある。だから、彼の言っていることすべてに同意するわけではない」

    ノリスは、シルバーストンやスパのような高速サーキットでは、そもそもラップタイムを生み出せるコーナーの数が少ないため、ドライバー間の差が表れにくくなる側面もあると説明する。

    「より良いドライビングをしていれば、シルバーストンやスパのような非常に高速なサーキットでも前にいられると思う。ただ、そういうコースでは、そもそもラップタイムを稼げるコーナーが少ない」

    ハンガロリンクでは「まったく当てはまらない」
    一方、低速から中速コーナーが連続するハンガロリンクでは事情が異なるという。

    「ハンガロリンクのようなコースでは、彼の言っていることはまったく当てはまらないと思う」

    ノリスによれば、問題は単純にドライバーの走りによってアルゴリズムが「混乱する」ことだけではない。

    「アルゴリズムを混乱させるというだけじゃない。単純に、ときどきランダムなことをするんだ」

    つまり、2026年のF1ではドライバーがエネルギー展開を完全に予測できるわけではなく、システム側の挙動に合わせながら走り方を調整する必要があるということだ。

    バッテリーに合わせてドライビングも変化
    ノリスは、新世代PUへの対応によってドライビングスタイルそのものにも変化が生じていると説明した。

    「バッテリーを助けるために、特定の場面でやらなければならないことがある。以前よりうまく機能するドライビングスタイルもあるし、去年まで以上に意識してやらなければならないこともある」

    ただし、変化しているのはPUだけではない。

    「それはクルマそのものというより、明らかにバッテリーのための部分が大きい。でも、タイヤも少し変わっているし、その特性によって、以前のようにクルマをアグレッシブに攻められない部分もある。少なくとも僕たちのクルマではそうだ」

    2026年のレギュレーション変更ではPUだけでなくシャシーとタイヤも変化している。そのため、前年までのドライビングスタイルをそのまま持ち込めるわけではなく、それぞれのマシンに合わせた適応が必要になる。

    「ただ、クルマによって大きく違うから、他のみんなを代表して話すことはできない。僕たちも去年とはかなり違う方法でこのクルマを走らせなければならない。でも、それが僕たちの仕事だ」

    「ドライバーの差」は消えたのか
    フェルスタッペンとノリスの主張は、必ずしも完全に対立しているわけではない。

    フェルスタッペンが問題視しているのは、ドライバーがコーナーで積極的にタイムを稼ごうとした結果、その入力が後のエネルギー展開に影響し、従来とは異なる形で帳尻を合わせられてしまう点だ。

    一方のノリスも、新しいエネルギーマネジメントによって一部のコーナーでドライバー間の差が縮まったこと自体は認めている。そのうえで、コーナリング、タイヤマネジメント、そして新しいPUに適応したドライビングなど、ドライバーが違いを生み出せる領域は依然として残されていると考えている。

    2026年のF1では「速く走る」ことだけでなく、バッテリーとアルゴリズムが求める走行パターンを理解し、それを最大限に利用する能力もドライバーの技量の一部になった。フェルスタッペンがその変化をドライバーの自由度低下と捉えるのに対し、ノリスは新しい条件への適応もまた、優れたドライバーが差を生み出す要素だと捉えている。