ランド・ノリス マクラーレンF1の弱点を指摘「今でもものすごく運転が難しい」

ランド・ノリス マクラーレンF1の弱点を指摘「今でもものすごく運転が難しい」

ランド・ノリスは、2026年F1第11戦ハンガリーGPで勝利を挙げたマクラーレンのマシンについて、依然として「ものすごく運転が難しい」と語った。新フロアの投入によってパフォーマンスは向上したものの、特にストリートサーキットでは扱いづらさが大きな課題として残っているという。

サマーブレイク前最後の一戦となったハンガリーGPでノリスは今季初勝利を達成。マクラーレンはアップデートによって大きな前進を果たしたが、ノリスはその速さが簡単に引き出せるものではないと強調している。

「マシンは今でもものすごく運転が難しい」
2026年F1第12戦オランダGPを前に行われたFIA木曜記者会見で、ノリスはシーズン後半戦に向けてマクラーレンが改善すべき部分について質問された。

ノリスが最初に挙げたのは、さまざまなタイプのコーナーやコンディションへの対応力だった。そして、現時点で最大の疑問としてストリートサーキットを挙げた。

「いろいろなタイプのコーナーや、異なるコンディションがある。現時点では、ストリートサーキットがおそらく一番大きな疑問点だ」

その理由について、ノリスは現在のマシンが持つ根本的な難しさを率直に語った。

「マシンは今でも本当に、本当に運転するのが難しい」

ハンガリーGPで勝利できるだけの速さを持ちながらも、ドライバーが簡単にその性能を引き出せるマシンではないという。

「もちろん、ものすごく速くなることはある。それは前回も見せることができた。でも、ただマシンをコースに置けば速いというわけではないんだ」

ノリスによれば、そのポテンシャルを引き出すためには、ドライバー側がマシンの特性を細部まで理解する必要がある。

「すべてのコーナー、すべてのコンディション、そしてタイヤライフのあらゆる段階で、どうやってドライブしなければならないのかを理解する必要がある」

マクラーレンの速さは明らかになっている一方、それを安定して引き出すための許容範囲は依然として狭いというのがノリスの評価だ。

ここ1~2カ月で理解は進んだ
ノリス自身もシーズン序盤からマシンへの理解を深め、最近になって扱い方をかなりつかめるようになったと感じている。

「ここ1~2カ月で、そういうことをかなりうまく理解できるようになってきたと感じている」

それでも、根本的な扱いづらさが解消されたわけではない。

「それでも、まだものすごく難しい。だから、もう少しだけ簡単になってくれればいいと思っている」

マシンがより扱いやすくなれば、ドライバーが限界を探るための余裕も増える。特にその影響が大きくなるとノリスが考えているのが、ミスの許される範囲が小さいストリートサーキットだ。

「そうなれば、ストリートコースのように、いろいろなことを試したり探ったりする余裕が少ない場所でも、もっと良くなれると思う」

常設サーキットとは異なり、ストリートコースではランオフエリアが限られ、マシンの挙動を探りながら限界を見つけていくことが難しい。そのため、現在のマクラーレンが持つ扱いづらさが、より大きな弱点として表れやすいとノリスは考えている。

モナコは「かなりひどいレースだった」
その具体例としてノリスが挙げたのが、今季のモナコGPだった。

「ストリートコースはまだ課題だ。振り返ってみれば、モナコは僕たちにとってかなりひどいレースだった」

モナコのようにコース幅が狭く、ドライバーがマシンの限界を探る余地がほとんどないサーキットでは、マクラーレンの扱いづらさがパフォーマンスに大きく影響したという。

ノリスは特定のサーキットだけではなく、「いくつかのタイプのコーナーでも十分に強くない」と分析しており、シーズン後半戦に向けて改善すべき領域が残されていると認めている。

それでもハンガリーでは昨年以上のペース差
一方で、マクラーレンのマシンにポテンシャルがないわけではない。むしろ、条件が合えば非常に高いパフォーマンスを発揮できることをハンガリーGPで証明した。

ノリスはハンガリーでのパフォーマンスについて、かなり強い表現で評価している。

「前回の日曜日に僕たちが持っていたペースアドバンテージを見ると、昨年のどの時点で僕が持っていたものよりも大きかったと思う」

前年にタイトルを獲得したシーズンと比較しても、ハンガリーで示した相対的な速さはそれ以上だったという認識だ。

「それが残りのシーズンにもつながってくれることを願っている」

つまり現在のマクラーレンが抱えている問題は、絶対的な速さが不足しているという単純なものではない。高いピークパフォーマンスを持ちながら、それを幅広い条件で安定して引き出すことが難しいという点にある。

ランド・ノリス(マクラーレン)

新フロア投入で明確な前進
ハンガリーGPでは、マクラーレンが新しいフロアを投入していた。オランダGPを前にノリスは、そのアップデートによってチームが一歩前進したこと自体には手応えを示している。

「僕自身にとってもチーム全体にとっても、かなり自信になった」

ただし、ハンガリーで発揮した速さが新フロアによる普遍的な改善なのか、それともハンガロリンクの特性との相性によって生まれたものなのかについては、まだ判断を急いでいない。

「ブダペストで投入した新しいパーツ、新しいフロアについて、それがすべての場所ですべてのパフォーマンスをもたらしてくれたのかを理解する必要がある」

「すべてのサーキット、あらゆる路面、あらゆるタイプのコーナーで効果があるのか、それともあそこにより特化したものだったのか。それについてはまだ理解している途中だ」

それでも、アップデートが一定の成果をもたらしたことには疑いを持っていない。

「でも、一歩前進したことは明らかだった。それはいい兆候だ」

ノリスはザントフォールトでも高い競争力を発揮できると期待している。

ザントフォールトで真価を確認
ザントフォールトは、ハンガロリンクと一部似た特徴を持つ一方、風や気温など条件には違いがある。

ノリスも「いくつかの点ではブダペストとそれほど違わないけど、風のコンディションや、明らかにかなり気温が低いことなど、違うところもある」と説明している。

そのため、ハンガリーで大きな成果を挙げたアップデートが異なる条件でも機能するかを確認するうえで、オランダGPは重要な機会となる。

「マシンの弱点がどこにあるのか、何が良くなったのかは明確だったと思う」

「でも、日曜日のパフォーマンスは、おそらく昨年のどの時点よりも良かった。それでも僕たちは昨シーズンより少し波があって、一貫性に欠けることがあるということでもあると思う」

マクラーレンは現在もマシンを「完全に理解しようとしている段階」だとノリスは説明する。その一方で、ザントフォールトは自身が以前から好んできたサーキットであり、マクラーレンも過去に好成績を残してきたことから、今週末については期待を寄せている。

ハンガリーGPで勝利し、昨年を上回るほどのペースを示したマクラーレン。それでもノリスが「今でもものすごく運転が難しい」と語るように、その速さを引き出す難しさは依然として残されている。

絶対的な速さをさらに高めるだけでなく、幅広いコースやコンディションでドライバーが性能を引き出しやすいマシンにできるか。ハンガリーで大きな前進を果たしたマクラーレンにとって、後半戦ではピークパフォーマンスと扱いやすさを両立させることがさらなる課題となりそうだ。