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  • MotoGP | ヤマハ 第13戦 チェコGP 初日レポート

    MotoGP | ヤマハ 第13戦 チェコGP 初日レポート

    ブルノの初日、Monster Energy Yamaha MotoGPはダブル・トップ10
    ブルノ・サーキットで8月2日、MotoGPシーズン後半戦がキックオフ。Monster Energy Yamaha MotoGPのマーベリック・ビニャーレスとバレンティーノ・ロッシはフリープラクティス第1セッションでマシンを調整し、第2セッションでタイムアタックを行ってそれぞれ5番手と9番手を獲得した。

    第8戦、第9戦と2戦連続で表彰台に上るなど好調が続いていたビニャーレスは、今回もいつもと同様、午前中のフリープラクティス第1セッションでマシン・セッティングに集中。前半で4番手につけ、ひとたびマシン・バランスが好みのものに仕上がってくるとラップタイムを1分56秒982に更新して3番手に上げた。トップとの差はわずか0.063秒だった。

    午後は頭上に雲が広がり、明日の雨が予想されるようになると、ビニャーレスは計画を変更。フリープラクティス第2セッションでは初めに短時間で決勝への準備を行ったあと、リアタイヤをソフト・コンパウンドに履き替えてタイムアタックを開始した。そしてすぐさま1分56秒台前半へ更新。さらに1分56秒084を叩き出すと2番手以下に0.590秒差をつけてトップに浮上した。セッション終盤ではライバルたちもペースを上げたため少しずつ後退し、トップから0.282秒差の5番手で初日を終了している。

    一方のロッシは、フリープラクティス第1セッションの序盤で3番手につけたあと、すぐさま決勝用のセッティングに切り替えておもにバランスの調整に集中。ラップタイムでは1分57秒827を記録し、トップから0.908秒差の10番手で終えた。

    午後からの第2セッションではビニャーレスと同様、序盤で路面やマシンのコンディションを確認したあと早々にタイムアタックを開始。1分57秒494で5番手に上がったが、2度目のアタックに入ると同時にマシントラブルに見舞われてしまった。ピットに戻って修復を行う間に8番手まで後退したロッシは、スペアマシンでコースに復帰すると残り5分で4度目のアタック。最終ラップでは1分56秒527へ更新してトップとの差を0.725秒に短縮したが、順位ではさらにひとつ下げて9番手となった。

    クアルタラロとモルビデリがトップと7番手
    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamのファビオ・クアルタラロとフランコ・モルビデリは、フリープラクティス初日にそれぞれトップと7番手を獲得する好調ぶりを見せている。

    午前中の第1セッション、クアルタラロはミシュラン・タイヤの3種のコンパウンドを試すことに専念して17番手に留まったが、午後からの第2セッションで一気にペースを上げてトップタイムをマーク。モルビデリも第2セッション終盤でタイムアタックを行い、ウイーク初日にトップ10を確保した。

    Monster Energy Yamaha MotoGP
    マーベリック・ビニャーレス(フリー走行総合5番手/1分56秒084)
    「今日は決勝に向けた準備に集中することができたので、正直、とても満足しています。明日もしも雨が降ったとしても、必要な仕事はやり終えているので安心。これは良い方法だと思います。決勝用セッティングでのペースは上々。フィーリングもとても良く、ライバルたちよりも早くラップタイムを短縮することができました。いつもとはちょっと違う進め方でしたが、そのおかげで決勝への準備に専念できるようになったことは良かったと思います。終盤は決勝距離を想定した走行を行い、ここでもマシンはよく走ってくれていました。タイヤの消耗には誰もが悩まされており、最も消耗の少ないスペックを見極めなければなりません。簡単ではありませんが、ベストを尽して状況を見守ります」

    バレンティーノ・ロッシ(フリー走行総合9番手/1分56秒527)
    「エンジンに問題が出てしまいました。ちょっと古かったらしく、何が起きたのかはわかりませんが、とにかく壊れてしまったのです。明日は天気が良くないようなので、今日のうちにトップ10を確保することが重要でしたが、9番手に入れたので明日は落ちついて様子を見守ることができます。もしもウエットなら、すでにQ2への切符を持っているということ。逆に晴れれば午前中からプッシュしていかなければなりません。いずれにしてもペースもタイムも悪くないので、初日としては上出来だと思っています」

    マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)
    「夏休みが終わり、またサーキットに戻ってくることができてうれしいです。今日は順調な船出とはなりませんでしたが、ふたりがトップ10に入るという目標は達成することができました。マーベリックはフリープラクティス第1セッションからベースが出来上がっており、自信満々の走行。第2セッション序盤でマークしたタイムはファステスト・タイムに近く、あらゆる部分で良いサインが現れていました。つまり、依然として改善の余地があると考えているためタイムよりもセッティングを重視していましたが、全体のフィーリングはすでに非常に良くなっているのです。一方、バレンティーノのほうはメカニカル・トラブルに見舞われるアンラッキー。貴重な時間を無駄にしてしまっただけでなく、終盤はスペアマシンで走らなければなりませんでした。それでもトップ10を確保してくれたので、明日、雨が降ればQ2進出が決定です。私たちチームは今晩も作業を続け、さらにパフォーマンス向上を目指してセッティングの調整を行っていきます」

    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
    ファビオ・クアルタラロ(フリー走行総合トップ/1分55秒802)
    「腕の状態はほぼ100%に近づいています。痛みを感じることなく2セッションを走り切り、ほとんど問題はありませんでした。第1セッションでは3種のコンパウンドをすべて試し、ソフトが最も良さそうでした。これからデータを分析して決勝で使えるかどうかを見極め、明日はひとつに集中して走り込んでいく予定です。ブルノはオーバーテイクが難しいコースなので、予選では1列目か2列目を狙っていきます」

    フランコ・モルビデリ(フリー走行総合7番手/1分56秒419)
    「明日は雨が降る予報になっているので、今日のフリープラクティス第2セッションは、まるでフリープラクティス第3セッションのようでした。その結果、7位を獲得することができてとてもうれしいです。もちろん、明日もさらに伸ばせるよう努力しなければなりませんが、とりあえず今日のところは満足しています。ファビオ(クアルタラロ)もとても速かったし、ヤマハの4台がトップ10に入っています。つまりヤマハのマシンが今回、とても良い走りをしているということです。全員が良いスタートを切っています」

  • MotoGP | ヤマハ 第13戦 チェコGP プレビュー

    MotoGP | ヤマハ 第13戦 チェコGP プレビュー

    Monster Energy Yamaha MotoGP、ブルノでレース再開
    夏季休暇が終了し、MotoGPが3週間ぶりに開催される。シーズン後半戦のスタートとなる第10戦チェコGPはMonster Energyが冠スポンサーとなっていることもあり、この日を待ち望んできたマーベリック・ビニャーレスとバレンティーノ・ロッシはいつも以上に意欲を燃やしている。

    ビニャーレスはこれまでにアッセンでの優勝とザクセンリンクでの2位など活躍を見せてランキング5位。ランキング・トップを100ポイント差、ランキング3位を36ポイント差で追う展開となっている。3週間の休暇中は家族や友人とともに過ごしながら、トレーニングにも励んでおりレース再開への準備は万端。ブルノ・サーキットでは2013年にMoto3で2位、ヤマハに加入した2017年には3位を獲得して表彰台に上っている。

    チームメイトを5ポイント差のランキング6位で追うロッシにとって、ここブルノは、1996年に125ccクラスでグランプリ初優勝を果たした特別な場所。その後も1999年には250ccクラスで、2001年には500ccクラスでそれぞれ優勝し、MotoGPでも2003年、2005年、2008年、2009年と5勝を挙げるなど合計14回もの表彰台を獲得している。昨年、一昨年はいずれも4位に留まっており、今年こそは15回目の表彰台を狙う。

    1930年からモーターサイクル・レースが行われており、当時は村や町の西部を抜ける29kmのロードコースで500ccマシンを走らせていた。1950年に初めてのチェコGPが開催され、1965年から1982年までWorld Grand Prix Championshipの舞台となってきた。1980年代に新たにサーキットが建設され、1987年にはFIMチェコGPを初開催。その素晴らしい雰囲気と景色の美しさでレースファンやライダーを魅了した。自然の窪地を利用して設計されたコースは、観客席から白熱の戦いを見渡せるようになっている。

    クアルタラロとモルビデリが夏休み明けのMotoGPに準備万端
    3週間の夏期休暇が終了し、今週末、第10戦チェコGPがブルノ・サーキットで開催される。PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamのファビオ・クアルタラロとフランコ・モルビデリは戦いの再開を心待ちにしている。

    今シーズンはすでに2回の表彰台を獲得するなど実力を見せてきたクアルタラロ。5月に腕上がりの症状で手術を受けたあとも好調が続いていたが、前回のドイツGPではノーポイントを喫してランキング8位となっている。長い休養を経て十分に回復した今、今季3度目の表彰台獲得を目指して戦いに挑む。

    チームメイトのモルビデリは第9戦終了時点でランキング11位。ライディング・スタイルもYZR-M1も相性の良いこのコースでトップ10復活を狙う。

    現地時間8月2日(金)9:55にフリープラクティス第1セッションがスタート。決勝は8月4日(日)14:00から行われる。

    Monster Energy Yamaha MotoGP
    マーベリック・ビニャーレス
    「非常にポジティブな気持ちでシーズン後半戦をスタートすることができます。アッセンの優勝、ザクセンリンクの2位と好調が続いていたので、正しい方向へ進んでいるという確信と良い仕事をしたうれしさを感じながら休暇を過ごせたことが良かったと思います。束の間の夏休みを楽しみながら、同時に、レースの再開に備えて心身ともに強化するための多くのトレーニングを行ってきました。ここからの2回はどちらも大好きなコースですが、好成績を勝ち取るためにはハードワークが必要です。ポテンシャルをすべて発揮して進化を確かめたいと思っています。大好きなブルノで100%の力を注ぎ、一歩一歩、前進を目指します」

    バレンティーノ・ロッシ
    「シーズン前半戦を終えて束の間の休息をとることはとても重要です。でも今はもう、グランプリの再開が待ち遠しくて仕方がありません。またM1に跨って、シーズン後半の戦いに気持ちを集中したい気持ちでいっぱいです。第10戦と第11戦は2週連続で行われるので、好調を維持して好成績を狙っていかなければなりません。シーズン後半戦は、ここからさらに前進を目指し、2020年に向けた準備を始める重要な時期なのです。ブルノは好きなコースです。チームとともに良い仕事をして、良い週末を過ごしたいと思っています。好成績を目指してベストを尽くします」

    マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)
    「夏休みの間にしっかり充電を済ませ、また戦いに戻る時がやって来ました。今はもう待ちきれないような気持ちです。マーベリックとバレンティーノは休息をとりながら後半戦に備えてトレーニングに励んできました。まさに十分に機が熟しているのです。シーズン後半戦はチェコ、オーストリアの2連戦から始まります。この間はハード・プッシュを継続し、ふたつのレースの合間にはブルノ・サーキットでテストも予定しています。今年のチェコGPはMonster Energyが冠スポンサーとなっているため、私たちにとってはいつも以上に特別な大会になります。ここでMotoGPファンとともに素晴らしい雰囲気を享受できることをうれしく思っていますが、同時に、大変なハードワークの始まりなのです。ウイーク初日からポテンシャルを十分に発揮し、トップを目指していきます。ベスト・リザルト獲得のために、いつものように100%の力を尽くします」

    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
    フランコ・モルビデリ
    「ブルノ・サーキットはGPサーキットのなかでも最も素晴らしいコースのひとつ。ヤマハのマシンにも合っているようなので、とても楽しみにしています。ここ数戦は絶好調が続いており、その状態を維持したまま後半戦をスタートできるよう願っています。目標についてはライバルたちの状況にもよるので明確には言えませんが、いいバトルができると思っていますし、トップ5を狙っていくつもりです」

    ファビオ・クアルタラロ
    「ブルノ・サーキットは高速で、マシンの向き換えを何度も要求されるとても楽しいコース。ストレートはあまり多くありません。夏休みの間に腕と肩を治療することができましたし、シーズン後半戦に備えてハードなトレーニングもこなしてきました。腕と肩の状態が順調に良くなってきていることはモトクロス・ライディングのなかで確認できていますが、MotoGPの実際のレースでどのような反応があるかということも楽しみにしています。目標は依然としてトップ8です。予選での速さはすでに実証済みなので、今後はそこからさらに成長できるよう頑張ります」

  • MotoGP | ヤマハ 2019年 第9戦 ドイツGP 決勝レポート

    MotoGP | ヤマハ 2019年 第9戦 ドイツGP 決勝レポート

    ビニャーレスが2位表彰台、ロッシは8位
    Monster Energy Yamaha MotoGPのマーベリック・ビニャーレスがドイツGP決勝でメンタルの強さを見せた。2位の座を奪い取ろうとするC・クラッチロー(ホンダ)からレースの半分にわたってプレッシャーを受けながら、決してぶれることなくポジションを守り切った。チームメイトのバレンティーノ・ロッシは4位グループの背後までたどり着くも戦いに加わることができず8位で終えている。

    ビニャーレスはグリッド3番手から好スタートを切り2番手で第1コーナーへ。トップのM・マルケス(ホンダ)を逃すまいと序盤から果敢に攻めるが、同時にタイヤ・コントロールも必須の課題。そのため4ラップ目でA・リンス(スズキ)に先行を許したあとはその後ろについて、行動は起こさず2台揃ってペースを上げる方法を選んだ。

    しかしまもなくすると1分21秒台をキープするのが難しくなり、追い上げてきたクラッチローに注意を向けざるを得なくなる。そして19ラップ目にリンスが転倒するとクラッチローとの2番手争いが激化。そのまま15ラップにわたりプレッシャーを受け続けたが、高い集中力と安定性で抑え込み、ついにはクラッチローが小さなミスをして遅れる間にアドバンテージを広げてチェッカーを受けた。トップとの差は4.587秒だった。

    一方のロッシはグリッド11番手からスタート。厳しい展開が予想されるなか、1ラップ目でひとつ順位を下げたあと序盤で転倒車が出たことから9番手まで浮上。長くそのポジションをキープしながら7台に膨れ上がった5番手争いについてゆくが、なかなかバトルに加わることができない。そして中盤ではJ・ミル(スズキ)に先行を許してひとつ下げるも、リンスの転倒によりふたたび9番手へ。終盤になるとタイヤの消耗にも苦しめられたが、残り9ラップではフランコ・モルビデリをとらえ、さらに4番手グループに迫って行った。しかし残り4ラップでミスをおかしてコンマ数秒遅れ、もう一度トライするもかなわず、8位でチェッカーを受けた。

    この結果、ビニャーレスはランキング5位に浮上してトップとの差は100ポイント。ロッシは105ポイント差のランキング6位となっている。ヤマハはコンストラクターズ・ランキング3位をキープ。Monster Energy Yamaha MotoGPもチーム・ランキング3位を守っている。

    MotoGPはこのあと3週間の夏休み。次回、第10戦は8月2日~4日、チェコはブルノ・サーキットで行われる。

    モルビデリが9位を獲得、クアルタラロは転倒リタイアの悔しい結果
    PETRONAS Yamaha Sepan Racing Teamのフランコ・モルビデリは序盤で表彰台争いを目指したあと9位でゴール。その一方でチームメイトのファビオ・クアルタラロは、序盤で表彰台争いを展開中に転倒リタイアとなった。

    ひと晩、降り続いた雨でコース・コンディションが変化したザクセンリンク。モルビデリは慎重なレース運びでタイヤを温存し、終盤も後続との距離を保って走り切り今季5度目となるトップ10入りを果たした。

    フロントロー・スタートのクアルタラロは前回に続く好成績獲得を目指していたが、序盤のポジション争いのなかで他の多くのライダーと同様に小さなミスをおかし、2ラップ目の第3コーナーで転倒してリタイアとなった。

    Monster Energy Yamaha MotoGP
    マーベリック・ビニャーレス(2位)
    「ウイークの早い段階から今回は2位が最高だとわかっていました。その点では目標を達成できたことになります。私にとってここでは2位がベスト・リザルトなのです。スタートも良かったし、好調ラップも何度かありました。次につながるいいレースだったと感じています。進むべき方向がはっきり見えていて、今は自分たちの長所も短所もわかっています。マシンと自分自身をさらに高めるために、ここで夏休みに入るのはとても良いことだと思います。今日はタイヤ・チョイスが難しかったのですが、最も慣れていたハード・コンパウンドに賭けました。それは完走できるかできないかのぎりぎりのところでしたが、”もしも最後の10ラップでペースを落とさなければならないような状態になったら、そうする。でもそれはトップに立っているとき”と自分自身に話しかけていました。ヤマハにとって2戦連続の好成績は非常に重要なものだと思います。私のピットボードにはずっと’Cal’の文字が出続けていましたが、約15ラップにわたってそのドアを閉め続けました。彼に抜かれないように必死でした。抜かれたら逃げられてしまうとわかっていたからです。幸運にも2位を獲得でき本当にハッピーです。次のブルノでまた新しいことを試し、進化を確認するのを楽しみにしています」

    バレンティーノ・ロッシ(8位)
    「非常に難しいレースになってしまいした。ミシュランによればハード・コンパウンドでは不可能ということだったのでミディアムを使用したのですが、実際に走り出してみるとスライドが激しくグリップが十分ではありませんでした。これがひとつめの問題。それ以上に大きな問題は、アッセンでの好調をここで再確認したかったのですが、まったくペースが上がらずマシンのフィーリングも良くなかったことです。昨年のこの時期は非常に好調で、ル・マンからザクセンリンクまでいいレースが続いていたことを考えると、今は本当に苦しく厳しい状況です。マシンに好感触を得られず思い通りにペースを上げられない状態なので、原因を把握して問題を取り除かなければなりません」

    マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)
    「リアタイヤの耐久性が鍵になるということは、昨日の時点ですでに予想できていました。そして実際にその通りになったのです。マーベリックはウイーク初日からずっと好調を維持していたのでタイヤもうまく機能しているとわかっていましたが、決勝の全工程でどこまで消耗を抑えられるかについては依然としてチャレンジでした。とくに今日のように追撃のプレッシャーを受け続ければ、さらに苦しいものになりますが、マーベリックは安定性と精確性を維持して素晴らしい仕事をしてくれました。バレンティーノはミディアム・コンパウンドを使用しましたが、それが私たちが思っていたのとは違う動きをしていました。とくに後半戦でもっと安定すると考えていましたが、予想以上にパフォーマンスが下がってしまい、終盤でのアタックが不可能になったことはとても残念です。このあとは3週間の休暇をとり、充電してから次のブルノに臨みます。そこではまた新しいものも試せると思います」

    PETRONAS Yamaha Sepan Racing Team
    フランコ・モルビデリ(9位)
    「私にとっては不思議なレースでした。4番手争いから長く続く大きな集団のなかにいたのですが、アタックすることはできず後方に留まるしかありませんでした。タイヤを温存しようとしたにもかかわらず少しずつグリップが落ちてきて、ポジションも徐々に下げてしまいました。トップ10に入ったものの、フィーリングはプラクティスのときとは明らかに違っていました。このあとしばらく休暇に入るので、その間に少しリラックスしながら、いろいろなことを勉強したいと思っています。そしていくつか新しいアイディアを持って次回ブルノに戻ってきます」

    ファビオ・クアルタラロ(DNF)
    「小さなミスをしてしまいました。前のライダーをパスしようとしていたのに、行くべきかどうかちょっと躊躇してしまい、結局はスピードが落ちきらないまま深く傾いた状態でコーナーに進入してしまいました。決勝中のミスは初めてでしたが、このことから学び、より強くなって復活したいと思います。シーズン前半は非常に好調でした。実際のところ、私たちはポールポジションや表彰台を期待してはいませんでした。ここまでの成果に満足しており、後半戦を非常に楽しみにしています」

    ウィルコ・ズィーレンベルグ(チーム・マネジャー)
    「今日のレースには満足していません。ファビオ(クアルタラロ)が2ラップ目で転倒し、フランコ(モルビデリ)はタイヤ温存のため苦戦しました。でも最終的にフランコは最善の方法でフィニッシュ。これまで何度かリタイアを経験してきましたが、今日は貴重なポイントを持ちかえってくれました。シーズン前半を最高のパフォーマンスで締めくくることはできませんでしたが、開幕から8戦までの成果については誇りに思います。全員が待ち望んでいた夏休みを大切に過ごし、今日より少し成長して次のブルノに臨みたいと思っています」

    ラズラン・ラズリ(チーム代表)
    「シーズン前半を振り返ってみれば、MotoGPで3回のポールポジションと2回の表彰台。今回のドイツは最高の力を出し切ることはできませんでしたが、フランコ(モルビデリ)が9位とトップ10入り。ファビオ(クアルタラロ)は残念ながら転倒してしまいましたが、ふたりともシーズン前半を非常に力強く戦ってきました。チームとして初めて参戦したMotoGPにおいて多くのことを学び、チーム全体がますます絆を深めて、このような素晴らしい成果をあげてきたことを非常にうれしく思います。これから夏休みに入りますが、リフレッシュしてまた後半戦に備えます。PETRONASをはじめすべてのパートナーたちのサポートに心から感謝し、より力強いパフォーマンスで恩返しできる日を楽しみにしています」

    鷲見崇宏(MS開発部モトGPグループリーダー)
    「ここは長く続く左コーナーでのリヤタイヤ消耗をいかにコントロールできるかがキーとなりますが、早朝に降った雨と今週で最も低い気温の影響により、路面グリップが昨日までと大きく異なり、各ライダー、タイヤ選択に迷う状況でのレーススタートとなりました。ビニャーレス選手は、冷静にタイヤをセーブしながら、ライバルによる後方からのプレッシャーに動じることなく抑えきり2位フィニッシュ。アッセンからの連続表彰台を獲得してくれました。ロッシ選手は、タイヤのグリップ不足に苦しみ、彼本来のパフォーマンスの発揮には遠い状況で8位と、最後までフィーリングとタイヤグリップの耐久性を満たすセッティングを見つけられませんでした。数戦続いている苦戦の要因を分析し、改善の糸口を見つけ出したいと思います。サテライトのモルビデリ選手もロッシ選手と同じくリアタイヤのグリップダウンに苦しみ9位。フロントロースタートのクアルタラロ選手は、2ラップ目にコーナーでミスをして転倒リタイヤとなってしまいましたが、全ての経験が今後の強さにつながると期待しています。これからレースは3週間のサマーブレイクに入ります。前半戦は、いくつかの良い瞬間はあったものの、チャンピオンシップは我々が目指すものには程遠い状況で、決して満足できるものではありません。後半戦での巻き返しを目指し、開発陣一同全力で車両性能開発作業を進めています。引き続きご声援よろしくお願いします」

  • MotoGP | ヤマハ 2019年 第9戦 ドイツGP 予選レポート

    MotoGP | ヤマハ 2019年 第9戦 ドイツGP 予選レポート

    Monster Energy Yamaha MotoGPは1列目と4列目
    明るい太陽の下で行われた予選セッションでMonster Energy Yamaha MotoGPのマーベリック・ビニャーレスが速さをアピール。完璧なラップではなかったものの3番手のタイムを記録してフロントローを獲得した。チームメイトのバレンティーノ・ロッシはQ1でトップを獲得し、グリッド11番手となっている。

    ビニャーレスは前後タイヤにハード・コンパウンドを装着してQ2をスタート。フィーリングをつかんで好調な走りを見せ、最初のラップで4番手につけると次のトライで3番手へ浮上した。しかしライバルたちがペースを上げるなかで再び4番手に後退したところで1度目のピットイン。リアタイヤをソフト・コンパウンドに履き替えて5番手でコースに復帰した。すぐさま4番手を取り返したものの長くは続かず、しばらく5番手をキープしたあと2度目のピットインを行った。

    オーバーテイクの難しさで知られるザクセンリンクで何としてもフロントローを獲得したいビニャーレスは、最後の2ラップでさらにハードプッシュを見せて1分20秒406へ更新。これで2番手へ浮上したあとひとつ下げて3番手となった。トップとの差は0.211秒。

    一方のロッシはフリープラクティス第3セッションで好走するも、千分の7秒差でQ2進出を逃してQ1へ。フロントにミディアム・コンパウンド、リアにハード・コンパウンドを装着して真っ先に飛び出し、前方を遮られることなく快調に飛ばしていった。一旦トップに立ったあと3番手に下げたが、3ラップ目に1分21秒236へ更新して再びトップ。0.144秒のアドバンテージを持ってピットインを行った。リアタイヤをソフト・コンパウンドに替えて素早くコースに復帰すると、終盤で1分21秒台の壁を破り1分20秒933をマーク。2番手以下に0.169秒差をつけてトップを獲得した。

    Q1の終盤で転倒したためQ2スタートまでにマシンの修復を強いられたロッシ。ビニャーレスのピットからの応援もあり第1マシンでの走行が可能となり、最初のトライで9番手。そのあと10番手に後退し、ラップタイムを更新するも順位は変わらないままピットインを行った。タイヤを履き替えてコース復帰したあとは1分21秒137を記録して一時8番手まで上げていたが、ライバルたちがペースを上げるなかで11番手に後退してセッションを終了。トップとの差は0.942秒だった。

    クアルタラロが今季4度目のフロントロー獲得
    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamのファヴィオ・クアルタラロがQ2で2番手を獲得。4戦連続でフロントローからスタートすることとなった。クアルタラロのチームメイトのフランコ・モルビデリも7番手と好調ぶりを見せている。

    クアルタラロは午前中に行われたフリープラクティス第3セッションのなかで、高速走行中に激しく振られたマシンを抑え込んだ際に左肩を脱臼。しかしQ2では影響を感じさせず、M・マルケスとトップの座を競り合った。

    一方のモルビデリもフリープラクティス第3セッションで着実に作戦を遂行してQ2進出を果たし、7番グリッドを手中にしている。

    決勝は現地時間14:00にスタート。全30ラップで競われる。

    Monster Energy Yamaha MotoGP
    マーベリック・ビニャーレス(予選3番手/1分20秒406)
    「今日の目標を達成することができたので満足しています。本来ならもっとうまくできたかもしれませんが、マシンについては十分に進化させることができたと思っています。フリープラクティス第3セッションではもっと離されていたので、予選でここまで近づけるとは考えていませんでした。マシンのフィーリングは上々ですし、とくにリズムがいい。それでも今晩さらにもう一歩前進するために、この調子を維持してハードワークを続けていくことが重要なのです。明日は勝利を目指してベストを尽くします。タイヤの消耗が鍵を握ることになると思うので、十分に準備をしなければなりません。天気がかなり変化しそうなので、どのコンパウンドを使用するかはまだ決めていません」

    バレンティーノ・ロッシ(予選11番手/1分21秒137)
    「チームが素晴らしい仕事をしてくれました! Q1とQ2の間のわずか10分で、気に入っていたほうのマシンを修復してくれたのです。Q1ではトップを獲得できましたが、そのあと軽い転倒をしてフィーリングがやや途切れてしまいました。そのためQ1と同様のスピードを出せなかったことが悔やまれます。ペースは決して悪くありませんが、1ラップのタイムでは、とくにコースの終盤で好感触をつかめないまま終わってしまったのです。明日はコンディションも変わりそうなので、状況を見ながら進めていきます」

    マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)
    「マーベリックは終日、好調でした。1ラップの速さだけでなく決勝用セッティングでのペースも素晴らしかったと思います。目標はフロントロー獲得でしたが、見事それを達成。この結果は明日の決勝で非常に重要になるものなので、とても満足しています。バレンティーノは午前中のフリープラクティス第3セッションで好調ぶりを見せており、Q2進出は確実と思っていただけに、わずか0.007秒差でQ2を逃したことは残念です。Q1はいつも熾烈な戦いなりますが、本人のフィーリングが悪くないことはわかっていましたし、実際にトップを獲得してくれました。しかしその終盤で転倒してしまい、チームは素早い対応を求められることとなりました。見事なチームワークと、マーベリックのクルーの応援もあってQ2のスタートまでに間に合わせることができたのです。しかしこうした小さな後れが結果に影響したことは間違いないでしょう。私たちは今晩もハードワークを続け、明日のためにもう一歩前進を目指します。天気とコース・コンディションが今日とは異なってくると思われるので、注意深く状況を見守る必要があります。状況に適応し、タイヤの消耗を抑えることが重要です」

    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
    ファヴィオ・クアルタラロ(予選2番手/1分20秒400)
    「午前中のセッションでは非常に苦労しましたが、最終的にはまたフロントローに並べることとなりハッピーです。フリープラクティス第3セッションはミスをしてしまい、時速250kmからあわや転倒というところを何とか免れました。それでも予選セッションでは、わずかに痛みを感じるだけで済んだので幸いでした。このコースはとても幅が狭くてタイトなので、他のコース以上に予選順位が重要です。それだけに3番手という結果をうれしく思っています。長いレースになりますが、上位争いを目指してベストを尽くします」

    フランコ・モルビデリ(予選7番手/1分20秒964)
    「順調な一日でした。1ラップのタイムよりも決勝ペースのほうが速かったので、明日に向けて自信を持つことができました。予選では完璧なフィーリングはつかめませんでしたが、フリープラクティス第4セッションがとても好調だったので決勝は期待できると思っています。午前中は風が強く、難しいコンディションになりました。明日も天候によって変化が予想されるので現時点では展開を予想することができません。マルケスが少し抜け出ているようですが、それ以降は完全にオープンな状態です」

  • MotoGP | ヤマハ 2019年 第9戦 ドイツGP 初日レポート

    MotoGP | ヤマハ 2019年 第9戦 ドイツGP 初日レポート

    Monster Energy Yamaha MotoGP、ザクセンリンク初日に好調ペース
    アッセンTTサーキットでの優勝からわずか数日、Monster Energy Yamaha MotoGPはザクセンリンク・サーキットでフリープラクティスをスタート。マーベリック・ビニャーレスとバレンティーノ・ロッシはグリップ性とタイヤの消耗に悩みながらも、順調にペースを上げてそれぞれ総合4番手と10番手につけている。

    好調を維持するビニャーレスは第1セッションからハイペース。ザクセンリンクのレイアウトに適応したあとは、安定したリズムで走行を続けながらベース・セッティングを作り上げていった。セッション中盤で1分22秒251を記録して4番手につけると長くそのポジションをキープ。しかし終盤での更新ならず、5番手に後退してセッションを終了した。トップとの差は0.861秒だった。

    第2セッションでさらにペースアップを狙うビニャーレス。明日の予選を念頭に、午後の時間帯を利用してタイムアタックのための準備を進めていった。中盤までは6番手から7番手につけていたが、終盤でペースを上げるとついには1分21秒193へと更新。トップとの差を0.488秒に縮めて4番手を獲得した。

    チームメイトのロッシは、モチベーションを最高潮まで上げてドイツGP初日をスタート。第1セッションの初めから順調ペースで6番手につけ、セッティング向上に取り組みながらさらにタイムを短縮していった。終盤では1分21秒967をマークして2番手に浮上。そのあとひとつ下げ、トップから0.574秒差の3番手でセッションを終えた。

    第2セッションも好調を維持してさらなるタイム更新を狙う。トップ10を確実にするためセッティングに磨きをかけ、終盤のアタックでは1分21秒538に短縮してトップから0.833秒差の10番手。総合成績でも10番手となっている。

    クアルタラロとモルビデリ、プランどおりに順調な滑り出し
    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamのファビオ・クアルタラロとフランコ・モルビデリは、ともに好調ペースでウイークをスタート。クアルタラロはフリープラクティス第2セッションのタイムアタックで他のライダーに阻まれながらも総合2番手。モルビデリは予定の作業を順調にこなして総合12番手で初日を終えた。

    クアルタラロはフリープラクティス第1セッションでM・マルケスを0.074秒差で抑えこみトップを獲得。第2セッションでも好調は続き、さらなるペースアップを目指していたが、ファステストラップで他のライダーに阻まれて更新ならず、3番手に後退してセッションを終えている。

    一方のモルビデリは決勝に向けて様々なセッティングを試しながら、第1セッションで13番手。第2セッションも同様に作業に取り組み、十分な手応えを得ている。

    Monster Energy Yamaha MotoGP
    マーベリック・ビニャーレス(フリー走行総合4番手/1分21秒193)
    「非常に順調な一日でした。グリップレベルが低かったためフィーリングは決して良くありませんでしたが、タイムアタックでは満足できる結果を出すことができました。決勝の最初の2~3ラップに照準を合わせておもに決勝用セッティングで走行しながら、タイヤもいろいろ試して明日に向けてのフィーリングもつかむことができました。そのため明日はライディング・スタイルその他の課題に専念できそうです。新品タイヤを履いてハードプッシュを開始した矢先、第3コーナーで数台に阻まれてしまったことだけが残念。コース幅が非常に狭いので、常に状況に注意を払っていなければならないと思いました。フリープラクティス第3セッションで失敗してQ1行きということも、ときに起こり得ることですから」

    バレンティーノ・ロッシ(フリー走行総合10番手/1分21秒538)
    「今日は決して悪くはありませんでした。とくに決勝用タイヤを履いたときのマシンのフィーリングとペースはとても良かったと思っています。しかし最後のアタックでソフト・コンパウンドを装着すると思うようにペースが上がらず、タイムアタックもあまりうまくはいきませんでした。今日は10番手に終わりましたが、ペース自体はとてもいいので不安はありません。このことが最も重要です」

    マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)
    「前回の優勝から数日。ここザクセンリンクは私たちのマシンに合ったコースでもあるので、実際のところもっと上の順位を期待していました。ところが午前中のセッションではフロントタイヤの消耗に悩まされ、またリアのグリップも思ったほど良くなかったのです。そのため多くの時間をタイヤ・スペックのテストに費やし、セッティングの方向性を見定めていくことから始めなければなりませんでした。ふたりともいい走りを見せてくれてトップ10入りの目標はクリアできましたが、トップとの差を縮めるためにまだ様々な課題が残っています。またタイムアタックの際に他のライダーたちに阻まれてしまったこともありました。今日の遅れを取り戻すため、明日のフリープラクティス第3セッションでハードワークを行います」

    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
    ファビオ・クアルタラロ(フリー走行総合3番手/1分21秒065)
    「タイヤの全コンパウンドを試し、そのすべてで良いフィーリングをつかむことができました。ソフト・コンパウンドでのハードなアタックは行いませんでしたが、ミディアムとハードでは非常に順調。腕のほうも、ほとんど問題ありませんでした。このコースはとくに左コーナーが多いので、今の私にとっては最適な条件と言っていいと思います。最後のタイムアタックで少し邪魔されてしまったことは残念ですが、決して大好きなコースでないにもかかわらず好フィーリングをつかめていることに満足しています」

    フランコ・モルビデリ(フリー走行総合12番手/1分21秒641)
    「ユーズド・タイヤでいいペースで走れていましたが、新品タイヤでは期待したようなタイムが出ませんでした。Q2進出を確実にするためには、そのことが一番の課題になりそうです。ラップタイムではトップ10に入ることができたので、明日のフリープラクティス第3セッションでもすべてを出し切れるよう頑張ります。決勝用セッティングではもう少しペースを上げていかなければならないと思っていますが、明日の予選に向けては良いフィーリングをつかんでいます」

  • MotoGP | ヤマハ 2019年 第9戦 ドイツGP プレビュー

    MotoGP | ヤマハ 2019年 第9戦 ドイツGP プレビュー

    Monster Energy Yamaha MotoGP、ドイツGPに意欲
    オランダGPからわずか数日、Monster Energy Yamaha MotoGPは第9戦ドイツGP出場のためザクセンリンクへ向かう。シーズンの折り返しを目前に前回はマーベリック・ビニャーレスが見事な優勝を果たしており、チームはいよいよ新たなステージに向けて踏み出そうとしている。

    一方で前回は転倒リタイアに終わったバレンティーノ・ロッシ。昨年はここザクセンリンクで2位を獲得しており、今年は2002年、2005年、2006年、2009年に続く5度目の優勝を目指して戦いに挑む。このほかにも2000年、2003年、2008年、2018年に2位、2013年、2015年に3位など多くの表彰台。低排気量クラスの250㏄クラスにおいても1998年と1999年にそれぞれ3位と1位を獲得している。

    ビニャーレスは前回の優勝に続いてハイ・スピリットを維持して臨む。ザクセンリンクでは2011年(125ccクラス)、2013年(Moto3)、2018年(MotoGP)にそれぞれ3位を獲得してすでに3回、表彰台に上っている。このところの上り調子を見れば、今年も表彰争いに絡む活躍が期待される。

    ザクセンリンク周辺のエリアは1920年代から1990年代にかけて、クローズドの公道コースとして自動車とバイクのレース会場となっていた。1998年に初めてMotoGPを開催し、それ以来、毎年、グランプリの日程に組み込まれている。多くのタイトコーナー(左10、右3)と幅12mの路面が特徴で、これによって最もオーバーテイクが難しいコースのひとつとして知られているが、それでも毎回、激しい抜き差しが展開されてファンを引きつけている。

    クアルタラロとモルビデリは自信満々、ザクセンリンクへ
    第8戦ダッチTTではチーム結成後、最高の成績をあげたPETRONAS Yamaha Sepang Racing Team。ファビオ・クアルタラロとフランコ・モルビデリは勢いをそのままに、第9戦ドイツGPに臨む。ふたりは先週、PETRONASのSprintaエンジンオイルを初めて使用して3位と5位を獲得しており、今季初の2週連続大会となる今回も活躍が期待されている。

    MotoGPルーキーのクアルタラロは依然として学習の段階ながら、すでに2度の表彰台に上っているほか、前回アッセンでは初めてレースをリードするなど急速な成長を見せている。今回は第7戦、第8戦に続く3度目の表彰台獲得が目標だ。

    チームメイトのモルビデリも前回、MotoGPで自己ベストとなる5位獲得と健闘。ここザクセンリンクでは2017年にMoto2で優勝を果たして相性も良い。昨年は怪我で欠場しており、今回がMotoGPで初めてのレースとなる。

    日曜日の決勝は現地時間14:00にスタート予定。

    Monster Energy Yamaha MotoGP
    バレンティーノ・ロッシ
    「ここ最近はチームにとって、あまりいい時期ではないようです。前回のアッセンでも、ウォームアップまで非常に順調で速かったにもかかわらず、最終結果はノーポイントとなってしまいました。そのようななかで、間を空けずに次のザクセンリンクに臨めることは良かったと思っています。先週、行ったセッティング変更が今回もうまく機能してくれるかどうかが重要。初日、金曜日から全力でいきます」

    マーベリック・ビニャーレス
    「アッセンの優勝のあと、未だに夢を見ているようです。一番、欲しかった時期にやって来た勝利だったので、私たちに自信を与え、これからも引き続き仕事に取り組むための大きなエネルギー源ともなったと思います。私たちは今、非常に高い集中力を維持しています。そしてアッセンでの出来事が偶然ではなく、これまでのハードワークの結果であることを証明したいと思っています。ザクセンリンクはヤマハとの相性もいいし、私もいつも速く走れていたので表彰台の可能性は十分です。早くマシンに跨り、ハードワークをスタートしたい気持ちでいっぱいです」

    マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)
    「ダッチTTに続いてドイツGPへ。わずか数日でまた次の仕事が始まります。マーベリックとバレンティーノはそれぞれ別の理由で、ここザクセンリンクでの好成績獲得に向けていつも以上にモチベーションを上げています。前回の戦いぶりにおいても明白になったように、ウイーク初日のスタートが非常に重要です。私たちは今回も初めからトップを目指し、昨年と同様にダブル表彰台を実現させたいと考えています。ザクセンリンクはコース幅が狭くオーバーテイクが難しいので、フリープラクティスを最大限に活用してグリッド上位を獲得することが必須です」

    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
    フランコ・モルビデリ
    「どんな展開になるかは想像がつきませんが、ザクセンリンクが大好きなコースであることは間違いありません。Moto2に参戦していたころ、ここではいつもいい走りができていましたから。昨年は怪我をしていて出場することができなかったので、MotoGPでは今回が初めてになります。どんな展開が待っているのか今はまだわかりませんが、少なくとも前回アッセンの最後の10ラップで感じた素晴らしいフィーリングを、そのまま携えて臨むことができます。今はチームとともに非常に順調に、考え得るなかで最高の方法で作業を進めています。コース幅が狭く、流れるようなコーナーが続くこのコースは、私たちのマシンによく合っているので、自信を持ってウイークを迎えることができそうです」

    ファビオ・クアルタラロ
    「ザクセンリンクはヤマハとの相性がとても良いコースだと思います。前回のアッセンでは左コーナーで負傷治療中の腕を休めていたのですが、ここザクセンリンクは左コーナーがたくさんあるので期待できそう! 実はあまり好きなコースではありませんが、今の体調を考えれば、大きな味方になってくれるものと信じています。ヤマハYZR-M1にとっても素晴らしいサーキットで、これまでに多くの好成績を残しています」

  • MotoGP | ヤマハ 2019年 第8戦 オランダGP 決勝レポート

    MotoGP | ヤマハ 2019年 第8戦 オランダGP 決勝レポート

    マーベリック・ビニャーレスがアッセンのハードバトルを制し優勝
    Monster Energy Yamaha MotoGPにとっては喜びと落胆が入り混じる結果。マーベリック・ビニャーレスが熾烈なトップ争いを制した一方で、バレンティーノ・ロッシは今回もまた不運に見舞われ、5ラップ目に転倒リタイアとなっている。

    グリッド2番手、フロントロウからスタートしたビニャーレスだが第1コーナーでマシンが振られて安定せず、4番手へ後退してオープニングラップを終了。そのあとM・マルケス(ホンダ)と競り合うが、その間にもトップ3台がアドバンテージを広げようとしていることに気づいて早めの対処を決断する。首位走行中のA・リンス(スズキ)の転倒でひとつ上げ、さらにJ・ミル(スズキ)をパスしてから再びマルケス、そしてファビオ・クアルタラロとのバトルが始まった。

    しばらくは3番手につけて後方から様子を窺い、パッシング・ポイントを探っていたビニャーレス。16ラップ目で仕掛けて初めてトップに立つが、マルケスがぴったりとついて離れない。さらに第1コーナーではらんで2番手へと後退してしまったが、ひるむことなくチャージを続け、ヤマハの敏捷性を生かして同ラップのうちにトップに返り咲いた。このあとはひたすら身体を伏せて全力走行。21ラップ目には自己ベストを更新する1分33秒720を叩き出すなどペースを上げ、後続を引き離しながら最後まで集中力を保って走り切った。トップでチェッカーを受け、2位のマルケスに4.854秒の大差をつけた。

    チームメイトのロッシはグリッド14番手から着実に挽回。午前中のウォームアップ・セッションでセッティングに手ごたえをつかんでおり、決勝でもそれが明らかに機能しているように見えた。ところが5ラップ目、果敢な攻めを続けるロッシを3戦連続でバッドラックが襲う。第8コーナーで中上貴晶(ホンダ)をパスしようとして高速から転倒し、不運にも中上を巻き込んでしまった。幸い怪我はなく、ロッシはすぐさま立ち上がって中上の様子を見に行っている。しかしレースはここで終了となりノーポイントが決定した。

    この結果、ロッシはランキング5位をキープしているもののトップとの差は88ポイントに拡大。ビニャーレスはランキング11位から7位へ上がり、トップとの差を95ポイントに縮めている。ヤマハはコンストラクターズ・ランキング3位をキープ。Monster Energy Yamaha MotoGPはチーム・ランキングをひとつ上げて3位となっている。

    クアルタラロが3位表彰台獲得
    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamのルーキー、ファビオ・クアルタラロが2戦連続の表彰台。チームメイトのフランコ・モルビデリも5位獲得と健闘した。YZR-M1に初めてPETRONAS Sprintaのエンジンオイルを使用した今回、同チームにとって今季最高の結果が生まれている。

    ポールシッターのクアルタラロは絶好のスタートを切り、MotoGPで初めてレースをリード。そのまま12ラップにわたってトップをキープし、最後まで安定したペースで走り切って3位でチェッカーを受けた。この結果シリーズポイントを67まで伸ばし、サテライト勢トップのランキング6位。

    チームメイトのモルビデリはグリッド3列目から果敢に挽回。最終ラップでは激しい競り合いを展開し、最終シケインでクレバーなオーバーテイクを見せて5位に浮上した。シリーズポイントでは合計45ポイントのランキング12位。

    次回、第9戦ドイツGPは、1週間後7月5日~7日、ドイツのザクセンリンクで開催される。

    Monster Energy Yamaha MotoGP
    マーベリック・ビニャーレス (優勝)
    「まるで夢を見ているみたいです。このところずっと不運続きで、とくにマシンとの相性に自信があった3つのコースでリタイアとなり本当に苦しい思いをしていました。でも前回のカタルニアではマシンに良いフィーリングをつかむことができていたので、その勢いを何とかキープしようと全力で臨みました。そして一対一のブレーキング競争においても強さを発揮することができ、パスは可能だとわかっていたのです。チームのみんなには心から感謝しています。彼らの素晴らしい仕事のおかげで、終盤でしっかり戦えるマシンが出来上がったのですから。ポテンシャルの高さは確信していましたが、これまでそれを証明することができず苦しい思いをしてきました。今回の優勝によってプレッシャーから少し解放され、チーム全体がリラックスできたことがとても重要。ようやく表彰台の中央に立ったフィーリングは最高でしたが、それ以上に、ヤマハに勝利をもたらし本来のルートに戻すことができたことをうれしく思います。すべてはチーム、ライダー、マシンのコンビネーションから生まれるものなのです。ザクセンリンクは得意なコース。今回同様、ベストを尽くします」

    バレンティーノ・ロッシ (DNF)
    「私自身、非常に好調でハイペースで走れていたので、何とかポジションを挽回したいと考えていました。中上と競り合い、第8コーナー進入でパスしようとしたときにラインを外し過ぎてしまったのです。コーナーに入ったところでフロントから転倒し、不運にも彼を巻き込んでしまいました。本当に申し訳なく、彼に謝らなければなりません。昨日までなかなかペースが上がらず苦しんできましたが、今日になってようやく何かをつかみ、非常に良いフィーリングで走れていただけに、このミスはとても残念です。悔しい気持ちでいっぱいですが、同時に思うことは、昨日までの経過も含めて必要以上に多くのものを失ったということに気づかなければならないということ。私たちはもっと強くならなければなりません」

    マッシモ・メレガリ (チーム・ディレクター)
    「私たちは非常にポジティブでした。マーベリックが前回カタルニアから自信を維持しており、今週もずっと好調が続いていたからです。彼が本来いるべき上位でバトルし、あのような素晴らしい形で優勝するのを見て本当にうれしく思いました。とくに今日は非常に暑く、これまでならかなり苦戦したコンディションでもありましたからね。この勝利は私たちが正しい方向へ進んでいることを証明してくれるもので、そのことがマーベリック、チーム、ヤマハにとってとても重要なのだと思います。カタルニアでの不運をいくらか埋め合わせてくれるものにもなったでしょう。マーベリックについては最大限の喜びを感じていますが、その一方でバレンティーノは残念な結果になりました。グリッド後方からのスタートはいつでもとても難しいものですが、彼は午前中のウォームアップ・セッションのなかで何かをつかみ、着実にポジションを上げている途中で転倒してしまいました。しかも非常に運の悪いことに中上を巻き込んでしまったのです。今回のことからしっかり学び、もう一度、最大限までモチベーションを高めて次回、ザクセンリンクに臨みたいと思います」

    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
    ファビオ・クアルタラロ (3位)
    「非常に厳しい戦いでしたが、素晴らしい週末を過ごすことができました。レースをリードしたときは人生最高の気分! 子どもの頃に見ていたMotoGPで、今日はトップを走ったのです。でもその座を譲り渡したあとは、腕の痛みもあり、どうすることもできないことが分かっていました。後続グループとはある程度の差があったので、距離を保ちながら表彰台を確実にすることを選択。コース上にはバンプが多く、風も強かったのでマシンが激しく振られ、腕への負担が増していたため無理はできませんでした。昨日はポールポジションを獲得し、今日は2度目の表彰台に上りました。これ以上の幸せはありません。開幕時の目標はできるだけ多くトップ10に入ることでしたが、少しずつターゲットが上がってきています。次のドイツも楽しみです」

    フランコ・モルビデリ (5位)
    「MotoGP自己ベストタイの成績を獲得でき、とてもハッピーです。完走することが何より大切ですが、今回はより上の順位でゴールすることができました。トップグループについて行くだけのスピードはないと感じていたなかでの戦いは厳しいものでしたが、終盤になってフィーリングが良くなってきて、前を走るライダーたちより速くなっていたのです。そして少しずつ順位を上げ、ついには5位でチェッカーを受けることができました。結果にはとても満足しており、チームとスタッフに感謝しています」

    ウィルコ・ズィーレンベルグ (チーム・マネジャー)
    「チーム始まって以来の最高の成績です。ふたりのライダーが3位と5位に入るとは、なかなか予想できないことでした。このあともこのようなことがあるとすれば、また確実に勝ち取りたいと思っています。ファビオ(クアルタラロ)は12ラップにわたってレースをリードし、チームにとって2度目となる表彰台を獲得。フランコ(モルビデリ)は非常に安定したレース運びを見せ、好スタートのあと序盤はペース不足で苦戦しましたが、終盤になるとライバルたちがペースを落とすなか彼はスピードを維持して順位を上げました。彼自身、手ごたえをつかみ自信を得ていることでしょう。私たちチームはこの結果から大きなエネルギーを与えられ、すでに次のレースに気持ちを向けています。ドイツGPの目標はファビオが万全の体調でウイークをスタートすることと、フランコがもう一歩前進することです。もちろん、ふたりのこれまでの成長にはとても満足していますが」

    ラスラン・ラズリ (チーム代表)
    「なんという素晴らしいレースでしょう! チーム初の表彰台に続いて、すぐまた2度目が実現したのです。チームの誕生からわずか8レースでこのような成果を得られたことに衝撃を受けています。ファビオはウイークを通じて見事な走りを維持。チームも素晴らしい仕事でそれを支えました。フランコも懸命に努力し、その結果として5位という好成績を手に入れました。
    PETRONASは今回、Sprintaエンジンオイルを初めて投入。それがポールポジションと表彰台獲得につながりました。われわれチームに対するサポートに報いるとともに、彼らの技術力を証明することができたと思います。今日は本当にうれしい一日です。でもここからさらに前進を目指し、私たちにできる最大限の成果を発揮し続けたいと思っています」

    鷲見崇宏 (MS開発部モトGPグループリーダー)
    「ビニャーレス選手が昨年オーストラリアGP以来の優勝を成し遂げてくれました。金曜からセッティング・タイヤ選択の作業を積み重ね、YZR-M1の持ち味である高速コーナーでのスピードと切り返し区間でのハンドリングを高いレベルでまとめられたことで、ライダー・チーム共に自信を持ってレースを迎えました。スタート後は手ごわいライバル選手との争いのなかでミスもありましたが、最後まで集中力を失わず自身の強みを活かしてきっちりと勝負を決めてくれました。クアルタラロ選手もスタートから果敢に攻めた走りを見せ3位を獲得。ルーキーとは思えないパフォーマンスと安定性を発揮しヤマハのダブル表彰台を達成してくれました。モルビデリ選手は、スタート後に一時低迷しましたが、その後リズムを取り戻して追い上げ、最終ラップ・最終コーナーでオーバーテイクするなど粘り強く戦いきって5位を獲得。一方ロッシ選手は下位グリッドスタートから、ペース良く追い上げ中にコーナーでミスをし転倒リタイヤという残念な結果となってしまいました。プラクティスからリアのグリップ不足の問題解決に難航してしまったことが悔やまれますが、レースセッティングで良い傾向も得られていますので、今後改善につなげたいと思います。やっと今季初勝利の報をみなさんに届けることができ、本当に嬉しく思います。ライバルとの真っ向勝負の末に優勝できたことは、ライダー・チーム・開発陣全てにとって自信につながります。引き続きYZR-M1の車両性能を磨き上げ、次なる優勝を目指して戦って行きます。ご声援ありがとうございました」

  • MotoGP | ヤマハ 2019年 第8戦 オランダGP 予選レポート

    MotoGP | ヤマハ 2019年 第8戦 オランダGP 予選レポート

    マーベリック・ビニャーレスが2番手フロントロー、バレンティーノ・ロッシは14番手5列目からスタート
    Monster Energy Yamaha MotoGPのマーベリック・ビニャーレスが前日の好調ぶりを維持してQ2で2番手を獲得。チームメイトのバレンティーノ・ロッシは思い通りの走りができず、Q2に進出することなく5列目からのスタートが決定した。

    ビニャーレスは終日、ハイペース。Q2ではクリアスペースを確保して最後尾からスタートし、1ラップ目で4番手につけた。一旦、5番手へ後退したあと再び上げて3番手。ここで7分強を残してピットに戻り、タイヤ交換を行った。素早く作業を終えてコースに復帰したビニャーレスは、一気に1分32秒157へ短縮して2番手以下に0.304秒差をつけて暫定ポール。しかしこのあとファビオ・クアルタラロが上回り、ビニャーレスは0.140秒届かず2番手となった。

    一方のロッシは悔しい結果。フリープラクティス第3セッションを終えて一旦はQ2進出が決まっていたが、コースオーバーによりベストラップを取り消され、Q1に出場することに。Q1ではほとんどのライダーを見送ってから後方からコースに入り、最初のラップで暫定3番手につけたものの、全体のペースが上がるとともに5番手に後退。タイヤ交換後、約3分半を残して2度目の走行に臨み、Q2進出の条件となる2番手を目指したが、一時3番手まで浮上したあと4番手に後退した。この結果、決勝グリッドは14番手。5列目からのスタートとなり厳しい戦いが予想される。

    ファビオ・クアルタラロが今季3度目のポールポジション獲得
    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamのファビオ・クアルタラロが2戦連続でポールポジションを獲得。MotoGPルーキーとしては最年少記録となる快挙を成し遂げた。
    クアルタラロはフリープラクティス第3セッションで1分32秒471を記録してトップ。Q2セッションでは2スティントの作戦を取り、その最終走行で2015年にバレンティーノ・ロッシが出したラップレコード・1分32秒627を塗り替える1分32秒017をマークした。MotoGP初参戦の今季はこれまでに、スペインGPとカタルニアGPでもポールポジションを獲得している。

    クアルタラロのチームメイトのフランコ・モルビデリも好調を維持しており、毎回、Q2進出を果たしてきた。今回はフリープラクティス第3セッションで1分32秒913の6番手につけ、Q2では9番手を獲得。決勝はグリッド3列目からスタートする。

    Monster Energy Yamaha MotoGP
    マーベリック・ビニャーレス(予選2番手/1分32秒157)
    「非常に満足しています。ウイーク初日からチーム全員でハードワークを続けていて、とくに今日のフリープラクティス第3セッションでは、1ラップの速さよりも決勝用セッティングに集中しました。決勝では1ラップ目から最終ラップまでプッシュして’ノーマル’でクリーンなレースをすることが重要。失うものは何もないので、110%の力を注ぎます。また、どのコーナーでもミスが出ないようにするためにコース上では安定性と精確性もとても重要になります。自分のラインを走りたいので、ベストの状態を維持してトップに立ちたいと思っています。フロントローからハード・ファイトを目指します」

    バレンティーノ・ロッシ(予選14番手/1分33秒466)
    「午前中まで順調だっただけに、とても悔しい結果です。Q2進出を目指して最終ラップで好タイムを記録しましたが、最終シケイン出口でグリーン・ラインに乗ってしまったのです。これでベストラップが取り消され、Q1を走ることとなりました。それでも、午前中の好調があったのでQ1もきっとうまくいくと信じていましたが、気温上昇によるグリップ低下もあってペースが落ち、Q2に進出することができませんでした」

    マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)
    「ふたりのライダーが明暗を分けました。明るいほうでは、マーベリックが素晴らしいスピードを発揮。ほとんどのセッションでトップに立ち、しかもその強さは1ラップの速さだけでなく、全体のペースに及んでいました。フロントロー・スタートがトップ争いに加わるチャンスを与えてくれるはずですし、私たちとしては第3セクションでもう少しペースを上げられると考えています。バレンティーノも一旦はQ2進出の権利を得ましたが、フリープラクティス第3セッションでのコースオーバーによりQ1を走ることになってしまいました。さらに悪いことに、最初のタイムアタックで好フィーリングをつかむことができなかったのです。2回目の走行は少し良くなりましたが、Q2進出には不十分でした。予想をはるかに超える後方からのスタートとなってしまったわけですが、ここアッセンは上位で大勢がバトルすることで知られています。バレンティーノも好スタートと序盤のペースアップを狙っています」

    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
    ファビオ・クアルタラロ(予選1番手/1分32秒017)
    「話すことは多くはありません。ただただ、ハッピーです。アッセンは世界選手権のなかでも最も伝統あるコースのひとつです。そこでポールポジションを獲得し、コースレコードを塗り替えたことに感動していますし、チームが成し遂げた仕事にも誇りを感じます。セッション終盤でのタイム更新は簡単なことではありませんでしたが、2ラップにわたってハイペースをキープして、ついにこの記録を出すことができたのです。とくに最終セクションのフィーリングは最高でした。昨日も今日も決勝用セッティングに取り組んできたので、明日もきっとうまくいくと信じています。前回のカタルニア以上に厳しいコースなので腕への負担も大きくなっていますが、そのなかでポールポジションを獲得することができて本当にうれしいです」

    フランコ・モルビデリ(予選9番手/1分33秒314)
    「昨日と比べて格段に良くなっています。ペースでも1ラップの速さでも非常に速く走ることができました。とは言え、もっと速いライダーたちのタイムとの違いを見れば、やはり何かが欠けているのです。フリープラクティス第4セッションのペースは悪くなかったので、明日のウォームアップ・セッションでもう一度、様子を見て、決勝ではできればトップ5を目指したいと思っています。上位グループが大集団になれば、前へ出るチャンスもあるはずです」

  • MotoGP | ヤマハ 2019年 第8戦 オランダGP 初日レポート

    MotoGP | ヤマハ 2019年 第8戦 オランダGP 初日レポート

    アッセンのフリープラクティス初日にMonster Energy Yamaha MotoGPがトップ
    Monster Energy Yamaha MotoGPのマーベリック・ビニャーレスとバレンティーノ・ロッシはアッセンTTサーキットでプラクティスをスタート。第1セッションと第2セッションの総合でビニャーレスがトップ、ロッシは9位を獲得している。

    ビニャーレスはセッション開始早々にコースに入ると、前回カタルニアでの好調をそのままに序盤からトップに浮上。その後しばらくセッティングに集中したあと、リズムをつかんで再びトップに立ち、そのまま多くの時間帯でポジションをキープした。終盤ではさらに3回、ラップタイムを更新。トップに0.077秒差の1分33秒986を記録し、2番手で第1セッションを終了した。

    午後からの第2セッションでも好調を維持し、セッティングをさらに煮詰めながら残り15分の時点で3番手。タイヤを履き替えて臨んだ最後の走行では初めて1分32秒台に入り、最終的には1分32秒638のベストタイムを記録した。2位に0.180秒差をつけ、第1セッションとの総合順位でもトップを獲得している。

    チームメイトのロッシは第1セッション序盤でテクニカル・トラブルに見舞われて最初の15分をロス。それでも残りの時間をフル活用して2回の走行を行い、着実にペースを上げて1分35秒746を記録した。トップとの差は0.837秒。順位では12番手まで挽回している。

    続く第2セッションでは、ヤマハの敏捷性とアッセンのツイスティなコースとが好相性。ロッシはミディアム・コンパウンドのタイヤで自己ベストを1分34秒513に更新し、残り10分でソフト・コンパウンドに履き替えると、さらに1秒近く短縮して1分33秒517を記録した。トップとの差は0.879秒とやや広がったが、順位では9番手に上げて初日を終了した。

    クアルタラロが2位獲得
    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamのファビオ・クアルタラロが好調スタート。フリープラクティス第1セッションでトップを獲得し、第2セッションとの総合順位で2番手につけた。クアルタラロのチームメイトのフランコ・モルビデリは決勝用セッティングに集中し、総合14番手となっている。

    クアルタラロは第1セッションの最終走行で1分33秒909をマークしてトップに浮上。モルビデリはセッティングを重視して6回の走行を行い、1分35秒505の17番手で終えた。

    午後からの第2セッションでも、果敢に攻めたクアルタラロは1分32秒818に更新して2番手を獲得。モルビデリは1分33秒963で14番手に留まっており、明日のフリープラクティス第3セッションでQ2進出を目指す。

    フリープラクティス第3セッションは午前中に行われ、現地時間14:10にQ1、14:35にQ2がそれぞれスタートする。

    マーベリック・ビニャーレス (フリー走行総合トップ/1分32秒638)
    「マシンのフィーリングはカタルニアとほとんど同じ。自分のライディング・スタイルが良くなってきたことで、ここまで調子が上がっているのだと思います。でもウイークはまだ始まったばかりですから、明日以降もひたすらハードワークに取り組み、決勝に向けて着実に前進を続けなければなりません。結果を残して勢いをつけることが非常に重要。そのためにベストを尽くします。マシンについては、いくつかの部分で改良が必要なので、明日またトライする予定。決勝とその最初の数ラップに焦点を定め、前回のカタルニア同様の作業を行っていくつもりです。フロントロウ獲得を目指し、そこから好スタートを切るためにも、その他にもいくつか、明日のプラクティスのなかで試したいことがあります。ライバルたちはみな、とても速いので、リズムを上げていかなければならないと思っています。いずれにしても今日はとても良い一日でした。この暑さのなかでも、ハードタイヤで気持ちよく走ることができました。それはつまり、マシンがよく走ってくれているということなのです」

    バレンティーノ・ロッシ (フリー走行総合9番手/1分33秒517)
    「今日のところは、あまりうまくいきませんでした。最終的にトップ10に入ることができたのは良かったですが、その一方でペースは少しも上がっていません。コースのいくつかの箇所で思うように走ることができず、ライバルたちに後れを取ってしまうのです。だから明日もまた、たくさんの課題が待っています。それに加えてタイヤやその他すべてのことを決めていかなければなりません」

    マッシモ・メレガリ (チーム・ディレクター)
    「総合的に見て非常に順調な一日でした。マーベリックは絶好調で、マシンのフィーリングも上々です。まだ初日とは言え、ここでトップに立てたことで明日以降にさらに弾みをつけることになるはずです。その一方で、バレンティーノのほうはテクニカル・トラブルがあり作業が遅れてしまいました。それでも影響を最小限に抑え、今日の目標だったトップ10に入ることができました。明日のフリープラクティス第3セッションでは、ふたり揃ってQ2進出を目指し、午後からの第4セッションでは、決勝とよく似たコンディションを利用して決勝に向けた準備を行います。タイヤ・スペックの決定も、この時間帯に行うのが最善だと思います」

    ファビオ・クアルタラロ (フリー走行総合2番手/1分32秒818)
    「アッセンのコースは、マシンの素早い向き換えが求められる箇所がたくさんあり、グランプリのなかでも最も難しいコースのひとつだと思っています。ここで総合2位を獲得できたことは大きな成果です。第2セッションではセッティングを少し変更し、ユーズド・タイヤで走りましたが、ペースはほとんど変わりませんでした。明日の予選では2列目までを目指し、フリープラクティス第4セッションで決勝用のタイヤを決める予定です」

    フランコ・モルビデリ (フリー走行総合14番手/1分33秒963)
    「今日は少し手間取りました。コースの最高速の部分で十分に速く走ることができず、コーナーを思うように攻めることもできなかったので、マシンの安定性を上げていかなければならないと感じています。前回のカタルニアと比べると、トップとの差がかなり大きくなっています。ハードタイヤで安定性を欠いたので、状態を把握して原因を探し出さなければなりません。このようにセッティング面の課題はたくさんありますが、今日は少しずつですが前進することができました。アッセンは好きなコースです。明日に向けて集中していきます」

  • MotoGP |  ヤマハ 第8戦 オランダGP プレビュー

    MotoGP | ヤマハ 第8戦 オランダGP プレビュー

    Monster Energy Yamaha MotoGP、アッセンへ
    今週末、アッセンTTサーキットで開催される第8戦オランダGPのスタートを待ちきれないMonster Energy Yamaha MotoGP。前回カタルニアでは上位を走りながらともにリタイアに終わったバレンティーノ・ロッシとマーベリック・ビニャーレスは、その翌日に行われたテストでも多くの成果を獲得しており、好調を維持してウイークに臨む。

    ロッシはモーターサイクル・レースの”聖地”とも呼ばれるアッセンで数多くの好成績を残している。最高峰クラスでは合計8回(2002年、2004年、2005年、2007年、2009年、2013年、2015年、2017年)の優勝のほか、2001年に2位、2003年に3位と大活躍。低排気量クラスでも、250cc(1998年)と125ccクラス(1997年)で優勝、250cc(1999年)で2位を獲得している。前回はわずか2ラップで多重クラッシュに巻き込まれてノーポイントとなったが、ここでその雪辱を果たし、ランキング5位からの浮上を目指す。

    チームメイトのビニャーレスもロッシと同様のアクシデントに見舞われた。しかし決勝翌日に行われたテストではファステスト・ラップを記録する好調ぶり。ここアッセンでもその勢いを維持し、前回は届かなかった表彰台に上ることが目標となる。2011年は125ccクラスで優勝、2012年はMoto3で優勝、2013年は同2位、2014年はMoto2で2位と、過去8年で2回の優勝を含めて4回、表彰台に上っている。

    アッセンTTサーキットは1955年、ダッチGPの開催地として建造。しかしそれ以前の1949年から、公道コースとしてモーターサイクル世界選手権に使用されていた。現在のアッセンは全長4.5km、6つの左コーナーと12の右コーナーを持つ。マシンの素早い向き換えや、高速コーナーと低速コーナーの適度な組み合わせがライダーたちに好まれている。とくにメインストレートへと続くGeert Timmerと名付けられたシケインでは毎回のようにオーバーテイクが繰り広げられ、グランドスタンドから激しい攻防を見守ることができる。

    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team、意気揚々とアッセンへ
    第7戦では初表彰台を獲得するなど急成長を続けているPETRONAS Yamaha Sepang Racing Team。ファビオ・クアルタラロとフランコオ・モルビデリは今週末、第8戦オランダGPに臨む。

    クアルタラロは世界選手権デビューシーズンの2015年にMoto3クラスで、昨年はMoto2で、いずれも2位を獲得しており、ここアッセン・サーキットには非常に良い印象を抱いている。MotoGPで初参戦となる今年も開幕以来の好調をそのままに、さらに上のポジションを目指す。クアルタラロは第7戦終了時点で合計51ポイントを獲得してランキング7位。これまでにMotoGPマシンで6,871.92km、1,402ラップを走行し、前回カタルニアGPフリープラクティス第3セッションでの転倒を除いてほとんどミスは見られない。

    チームメイトのモルビデリもMoto2で表彰台に上った経験を持ち、2016年に3位、2017年には優勝を果たしてその年にチャンピオンに輝いている。前回のカタルニアGP後のテストでも好調ぶりを見せており、その成果を結果につなげるべく第8戦に臨む。シリーズポイントでは合計34ポイントのランキング12位につけている。

    オランダGP決勝は6月30日(日)、現地時間14:00にスタート。全26ラップで競われる。

    Monster Energy Yamaha MotoGP
    バレンティーノ・ロッシ
    「ここからはアッセン、ザクセンリンクと2週連続のレースになります。前回はピット内での作業が非常に順調に進んでいて、実際にスピードとペースが十分に上がっていました。決勝も最初の2ラップはとてもフィーリングが良かったのです。ここオランダでも、またトップを目指してハードワークに取り組みます。カタルニア・テストでの好調ぶりを生かすことができるでしょう。ベストを尽くします」

    マーベリック・ビニャーレス
    「カタルニア・テストを終え、高いモチベーションを持ってアッセンに来ています。テストはとても順調で、前回レースでの好フィーリングを再確認することができました。セッティングについては開幕以来、最高の状態と感じており、カタルニアGPでも、あのアクシデントが発生するまではそれが十分に発揮されていたと思います。M1の好調ぶりを確かめるためにも、早くマシンに乗りたいです。チャンピオンシップは残念ながら、すでに手から離れてしまっていて、事実上、タイトル獲得は不可能です。だからこそ、来シーズンとその先の未来を見据えて、できるだけ多くのポイントを手にしてシーズンを終えたいと思っています」

    マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)
    「カタルニアGP翌日のテストで大きな収穫を得ることができ、自信と少しの野心を持ってアッセンに臨みます。前回は非常に残念な結果に終わり、チャンピオンシップの展望にも重大な影響を及ぼすことになってしまいました。しかしながら、私たちはここからまた力強く復活することを決意しており、カタルニアでの不運をモチベーションの燃料として、さらに上を目指そうとしています。表彰台に立ちたい。そのためにすべてのセッションでトップを走ることが私たちの目標です。バレンティーノとマーベリックはアッセンのコースを気に入っているので、自信を持って臨み、良い結果を得られると確信しています」

    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
    フランコオ・モルビデリ
    「前の2回のレースは最終的に残念な結果になってしまいましたが、私たちとしては良いフィーリングを残すこともできました。とくに前回のカタルニアではフロントローを獲得できましたし、そのあとのテストでもハイペースをつかみました。今回も好調のまま臨み、ここまでの成果を決勝で生かせるようベストを尽くします。アッセンは相性が良く、2017年には優勝もしているのでウイークのスタートを待ちきれない気持ちです。目標は好順位で走り切ること。総合ランキングのための高ポイントを期待しています」

    ファビオ・クアルタラロ
    「前回の好成績でますますモチベーションが上がっています。でも冷静さを失うことなく、これまで通りの仕事を続けていくことが大切です。自分たちの目標が何であるかは、常にはっきりと意識しています。これからもルーキー・オブ・ザ・イヤーから目線をそらすことなく、ステップ・バイ・ステップで前進するのみです。今の取り組み方を続けていくことができれば必ず、ポールポジションや優勝など、成功にたどり着けると確信しています。前腕の手術後の経過も順調。先週のテストも好調でしたし、アッセンでは2回、表彰台に上った経験もあるので、ウイークのスタートを楽しみにしています」