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  • MotoGP | ヤマハ 第12戦 イギリスGP 決勝レポート

    MotoGP | ヤマハ 第12戦 イギリスGP 決勝レポート

    Monster Energy Yamaha MotoGP、表彰台獲得の活躍
    Monster Energy Yamaha MotoGPのマーベリック・ビニャーレスが終始、好調を維持して3位を獲得。チームメイトのバレンティーノ・ロッシも上位を目指したが、表彰台争いに追いつくことができず4位でチェッカーを受けた。

    グリッド2列目から好スタートを切ったビニャーレスは、混戦の第1コーナー進入で4番手。5番手で追うフランコ・モルビデリとしばらく競り合ったあと少しずつ引き離し、前を行くチームメイトに追いついて7ラップ目には3位に浮上した。

    この時点で2番手との差は2.888秒。アレックス・リンスとマルク・マルケスのトップ2台が互いに激しく競り合う間にビニャーレスは着々と差を詰め、残り2ラップではコンマ5秒差まで追いついた。さらにポジションアップを狙って全力で攻めたものの仕掛けることができず、そのまま3位でチェッカー。トップとの差は0.620秒だった。

    一方のロッシも絶好のスタートを切り、グリッド・ポジションの2番手を維持して第1コーナーへ。しかしまもなくリンスに先行を許し、その後はグリップ不足もありトップグループのペースについて行くことができなかった。

    7ラップ目でビニャーレスに抜かれたあとも離されまいと懸命に追っていったが、すでにリア・タイヤのグリップが落ち始めており、後半は5番手で追うモルビデリを抑えることに集中。トップからは11.439秒離され、4番手を守り切ってチェッカーを受けた。

    この結果、シリーズポイントではビニャーレスがロッシを抜いてランキング5位に浮上。ロッシは2ポイント差の6位となっている。ヤマハはコンストラクターズ・ランキング3位をキープ。Monster Energy Yamaha MotoGPもチーム・ランキング3位を守っている。

    来週の水曜日と木曜日にはミサノ・サーキットでテストを行い、9月13日~15日の日程で行われる第13戦サンマリノGPに備える。

    PETRONAS Yamaha SRTのふたりは明暗を分ける結果
    PETRONAS Yamaha Sepang Racing TeamのF・モルビデリは、自己ベストタイの5位獲得と健闘。チームメイトのファビロ・クアルタラロはオープニングラップで転倒リタイアとなった。

    モルビデリは絶好のスタートからポジションを上げて5番手争いを展開。バトルを繰り広げる間にトップグループからは離されてしまったが、最後まで5番手を維持してチェッカーを受けた。

    一方のクアルタラロは1ラップ目、他のライダーのミスを見てスロットルを戻し、これが原因となって転倒を喫した。マシンが激しく振られたことで脳震盪を起こしており、コベントリーにある医療施設に搬送されて検査を受けた。

    次回、第13戦サンマリノGPはミサノ・ワールドサーキット・マルコ・シモンチェリで開催。9月13日にフリープラクティスがスタートし、15日に決勝を迎える。

    Monster Energy Yamaha MotoGP
    マーベリック・ビニャーレス(3位)
    「トップ2台にもっと近づいていたら彼らをパスすることができたのかどうか。それは私にもわかりません。ラップごとにコンマ1~2秒を詰めて着々と近づいていきましたが、決して、1ラップだけで一気に大きな差を埋めることはできないのです。私自身はベストを尽くしましたし、マシンもいつも以上の力を出してくれましたが、長いストレートもありここまでが精一杯でした。トラクションとトップスピードでわずかに及ばず、多くのコーナーでは速さを引き出すことができたものの、他のいくつかの場面では限界ぎりぎりというところもありました。だからこの3位にはとても満足しています。このウイーク中にマシンが大幅に進化しており、そのことが最も重要だと考えます。来週のミサノ・テストではグリップ向上が課題のひとつ。気持ちを集中し、良いテストを行い、レースのなかで成果を発揮できるよう頑張ります」

    バレンティーノ・ロッシ(4位)
    「また4位。今回はもっと上を目指していたので残念です。プラクティスもずっと順調でしたし、予選でフロントローを獲得し、そこから好スタートを切ることもできました。ところが今日はリア・タイヤに手間取ることとなってしまいました。初めからグリップ不足を感じていて、それでも前半はなんとかペースを維持していたのですが、後半はペースダウンを強いられました。表彰台争いを狙っていたのでとても残念。マーベリックのほうは非常に素晴らしく、私も彼のように走りたかったのですが、どうしてもついて行くことができませんでした」

    マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)
    「もう少しトップとの差を縮めたい、トップふたりのバトルに加わりたいと考えていましたが、レース序盤からそれとは異なる展開になりました。つまり私たちは進化しており、着実に前進し続けているのです。そしてマーベリックの3位はまさに、これまでのハードワークの賜物と言えるでしょう。バレンティーノも同様にずっと順調でしたが、今日の午後はグリップの問題が出てしまいました。とくにタイヤを消耗したレース終盤は厳しい状況になりましたが、それでも4位を維持することができたのです。いずれにしても今回は総合的に満足のゆく結果ですし、何よりもふたりが、全セッションでマシンに好感触を持てたことが重要です。来週のミサノ・テストでの課題もはっきりしており、さらなるステップアップを目指していきます」

    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
    フランコ・モルビデリ(5位)
    「私にとっては非常に素晴らしいレースでした。と言うのも、昨日まではこのような成績を獲得できるとは考えていませんでしたから。好スタートを切って、おもしろいポジションにつくことができました。そして周回を重ねるごとに調子が上がっていったのです。クラッチローとしばらく競り合ったあと引き離し、5位という好成績を獲得することができました。次回につながるいいレースができたと思います。今回、学んだことをさらに伸ばしていけるよう頑張ります」

    ファビロ・クアルタラロ(DNF)
    「リンスが目の前でわずかにスライドしたので、彼を避けるためにスロットルを急に戻したらハイサイドを起こしてしまいました。非常に悔しい結果です。でもそれ以上に、アンドレア(ドビツィオーゾ)のことを心配しています。これはレースのなかでのアクシデントであり、私たちふたりにとってはバッドラックでした。今週はずっと好調で、全セッションのなかの最低が4位。トップライダーたちと同等のペースで走れていたのですから、ここまでの進化にはとても満足しています。チームとともに大きく成長しており、ここからまた着実に成果を積み重ねていきたいと思っています」

    ウィルコ・ズィーレンベルグ(チーム・マネジャー)
    「今週は非常に好調でしたが、最後は明暗を分ける結果になってしまいました。ファビオ(クアルタラロ)は不運なリタイア。一方のフランコ(モルビデリ)は素晴らしいレースをして成長を見せてくれました。ペースも戦略も非常に良かったので、最後にバレンティーノを追い詰められなかったことだけが少し残念です。ファビオのほうは、本来なら優勝争いに加わっていたはずですが、これがレースというもの。ときにこのようなことが起こり得るのです」

    ラズラン・ラザリ(チーム代表)
    「ハイペースの走りと見事なチームワークを見せてもらいました。フランコが自己ベストタイを獲得したことはとてもうれしく、これからもっと上を目指せると確信しています。その一方で、ウイークを通じて好調を維持していたファビオにとっては、不運なアクシデントが起きてしまい残念です」

    鷲見崇宏(MS開発部モトGPグループリーダー)
    「イギリスシルバーストンサーキットは高速コーナーが多く、過去からM1との相性良いサーキットです。昨年は路面の水はけの問題でレースキャンセルとなりましたが、今年は路面が全面リニューアルされ、さらにグリップが向上しました。金曜日の走り出しから全ヤマハライダーは良いペースをつかみ、ほとんどのセッションで上位につけることができており、勝利にむけた力強いレースを期待して臨みましたが、残念ながら一歩及びませんでした。ビニャーレス選手は、タイヤグリップの注意を払いながら、終盤でのペースアップをうまくマネージし、最後にトップに肉薄しましたが、ライバル達のスピードにわずかに及ばず3位。今週非常に好調だったロッシ選手は、スタート直後からリヤタイヤのグリップが足りない問題に直面し思うような攻めの走りができず、悔しい4位。モルビデリ選手はタイヤグリップ低下に苦慮しながらも粘り強く攻めて、本人ベストタイの5位を獲得。トップ争いを大いに期待していたクアルタラロ選手は、スタート直後で前走ライダーの挙動に反応した際に転倒、リタイヤと非常に残念結果。次のチャンスに期待をつなげたいと思います。結果を見れば、前戦レッドブルリンク同様の3/4/5位入賞とはなりましたが、ここは勝利への手応えを感じられていただけに、ライダー/チームともに悔しい気持ちが強いです。ライバルに敵わなかったポイントをきちんと分析し、今後の戦闘力アップへの糧にしていきます。引き続きご声援よろしくお願いします」

  • MotoGP | ヤマハ 第12戦 イギリスGP 予選レポート

    MotoGP | ヤマハ 第12戦 イギリスGP 予選レポート

    ロッシとビニャーレスが2位と6位
    Monster Energy Yamaha MotoGPのバレンティーノ・ロッシとマーベリック・ビニャーレスはウイーク2日目に見事な走り。フリープラクティス第3セッションの終盤でともにQ2進出を決定し、予選セッションでは1分59秒台の壁を破って、それぞれ2番手と6番手を獲得した。

    ロッシは早々にピットを離れてタイムアタックを開始。最初のアタックで暫定5番手につけたが、次のラップはラインを越えたためキャンセルとされて11番手に後退した。

    残り6分でピットに戻るとリアタイヤを交換。すぐさまコースに復帰し、理論上はあと2回のアタックが可能だったが、前方が開けるのを待って最後のチャンスに賭けることにした。この時点で未だ12番手。プレッシャーがかかるなかで輝きを見せたロッシは、1分58秒596を記録して一気に2番手に浮上。トップとの差は0.428秒だった。

    一方のビニャーレスは、ほとんどのライダーを見送ったあと十分に準備を整えてからコースイン。最初のトライでいきなり3番手につけたが、すぐさまピットに戻ってきた。

    コースに復帰した時点で5番手。そこからフロントローを目指してペースを上げてゆくと、3つのセクションでベストラップをたたき出して1分58秒762を記録。最後のアタックではタイム更新ならず、トップから0.594秒差の6番手となった。

    クアルタラロとモルビデリ、予選で好調
    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamのファビオ・クアルタラロとF・モルビデリは、それぞれ4番手と8番手を獲得して好調をアピール。

    クアルタラロは1台目のマシンに小さな技術的問題が発生したためスペアマシンに乗り換えてアタックを続行。多くの時間帯でトップをキープしていたが、最後の瞬間に4番手に後退してフロントローを逃すこととなった。プラクティス・セッションでは速さと安定性を維持しており、明日は優勝争いの候補のひとりとして決勝に臨む。

    チームメイトのモルビデリも好調をキープ。1ラップのアタックでも決勝ペースでもスピードを見せつけて上位との差を縮めている。午前中に行われたフリープラクティス・セッションでは決勝用セッティングで好感触をつかんでおり、明日はクアルタラロ同様、トップ争いを狙う。

    決勝は現地時間13:00にスタート。全20ラップで競われる。

    Monster Energy Yamaha MotoGP
    バレンティーノ・ロッシ(予選2番手/1分58秒596)
    「フロントローからのスタートが非常に重要なので、とてもハッピーです! 作業が順調に進み、マシンのフィーリングが良くなり、ペースも上々でした。何度か前に阻まれて待たなければならない時間がありましたが、そのようなときには”後ろからスタートするわけにはいかない、1ラップにすべてを賭けなければならない”と自分自身に言い聞かせていました。そしてそれを自らエンジョイし、最高のラップを走ることができました。シーズン後半戦に備えてマシンについていくつか変更し、フィーリングが良くなっています。そしてレースのたびに競争力も上がってきているのです。ペースが良く、マシンのフィーリングも上々なので、あとはタイヤ・チョイスだけ。明日の好天を期待します」

    マーベリック・ビニャーレス(予選6番手/1分58秒762)
    「今週はずっと順調に来ています。決勝に向けて十分に準備を整えているので、明日は1ラップ目から全力で攻めていきます。決勝の終盤で好タイムを出せるところが私たちの最大の強みになると思うので、最後に最大限のプッシュを試みるつもりです。序盤については、まだ改善の余地が残っているところなので、そこでもやはり同レベルで攻めていかなければなりません。優勝を目指すなら、午前中のウォームアップ・セッションでもう一歩、前へ進む必要があると考えています。表彰台は多くのライダーに開かれているので、なんとしてもそこに上るべく、序盤から上位を狙っていきます」

    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
    ファビオ・クアルタラロ(予選4番手/1分58秒612)
    「1ラップ目の初めから、計器にエラーのサインが出ていました。そのため残念ながら、ピットに戻ってスペアマシンに交換しなければならなかったのです。しかもフロント・タイヤを交換する時間がなかったので、私のファースト・オプションではないソフト・コンパウンドを使用しました。それでも何とか、このような好タイムを記録することができて良かったです。フロントロウに並ぶことはできませんでしたが、今週はずっと好調だったので明日の決勝を楽しみにしています。大勢がハイペースを発揮してくると思いますが、その集団についていってタイヤの消耗を抑えながら展開を見守るつもりです」

    フランコ・モルビデリ(予選8番手/1分59秒096)
    「今日はタイムを更新することができましたが、他のみんなも同様だったので順位は以前と変わりませんでした! それでもトップとのギャップはかなり縮まってきています。そしてフリープラクティス第4セッションでは非常にフィーリングが良く、ペースも上々でした。やるべきことはまだいくつかありますが、プラクティスの状況を見れば、それほど大きく離されているわけではないと感じています。多くのライダーが同じようなレベルにいるので、決勝は大きな集団ができる大混戦になるでしょう。そのなかでの戦いをエンジョイできると思います」

  • MotoGP | ヤマハ 第12戦 イギリスGP 初日レポート

    MotoGP | ヤマハ 第12戦 イギリスGP 初日レポート

    Monster Energy Yamaha MotoGP、シルバーストンのフリープラクティスを順調にスタート
    Monster Energy Yamaha MotoGPのマーベリック・ビニャーレスとバレンティーノ・ロッシは、第12戦GoPro British Grand Prixのフリープラクティスで好調をアピール。新しく舗装された路面にも良い感触をつかみ、それぞれ総合3番手と4番手を獲得している。

    新しい路面がYZR-M1をどのようにとらえてくれるのかを確かめようと、好奇心旺盛にフリープラクティス第1セッションをスタートしたビニャーレス。早々に暫定4番手につけるとマシン・セッティングに取り組み、様々な変更を行いながらさらにペースを上げていった。セッション中盤の第7コーナーで転倒があり時間を費やしたが、コース復帰後にまたタイムを更新し、最終的にはトップから0.740秒差の2分00秒692で3番手につけた。

    天気予報によれば明日も同様にドライ・コンディションになることもあり、第2セッションでは前後タイヤにミディアム・コンパウンドを装着してロング・ランを実施。終盤にはソフト・コンパウンドに履き替えてアタックを行い、1分59秒台に入れてスピードをアピールした。トップとの差を0.540秒に短縮する1分59秒765で3番手となり、総合3番手を獲得している。

    一方のロッシは、フリープラクティス第1セッションで少しずつペースを上げながら多くの時間帯でトップ10をキープ。改修工事を受けて以前よりもスムースになった路面に好感触をつかむと、終盤のタイムアタックでは2分01秒298へ更新し、トップから1.346秒差の7番手で終えた。

    第2セッションでは序盤で前後ともハード・コンパウンドを装着して多くの周回を重ね、終盤にはフロントをソフト・コンパウンドに履き替えてタイムアタック。1分59秒937の好タイムは一旦、レース主催者によってキャンセルされたが、写真判定の結果で再び採用され、トップから0.712秒差の4番手が決定した。

    クアルタラロとモルビデリ、シルバーストンで絶好スタート
    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamのファビオ・クアルタラロはフリープラクティス初日に総合トップを獲得。チームメイトのF・モルビデリも総合7番手と健闘している。

    クアルタラロはフリープラクティス第2セッションの終盤、ラップレコードに迫る好タイムを記録してトップに浮上。しかしそのあとラインを越えていないかどうかの判定が行われ、数分間、待たされたあとトップが決定した。絶好調のクアルタラロは明日の予選セッションを楽しみにしている。

    一方のモルビデリは、おもに決勝に向けた準備に時間を割き、前回のオーストリアで経験したリアタイヤの問題に取り組みながら大きく前進した。ここまでの成果に満足しており、明日もさらなるステップアップを目指す。

    フリープラクティス第3セッションは現地時間9:55にスタートし、14:00から予選セッションが行われる。決勝は日曜日の13:00にスタートし、20ラップで競われる。

    Monster Energy Yamaha MotoGP
    マーベリック・ビニャーレス(フリー走行総合3番手/1分59秒765)
    「新しい路面は以前よりもずっと良くなっていて、スピードがかなり上がっています。ところどころにあった傷もほとんどなくなっていて、最終セクションにわずかに残っているだけで、それ以外は非常に良い状態です。第1セッションではフロント・タイヤにちょっと問題があって転倒してしまいましたが、すぐに原因がわかったので今はもう解決されています。明日の予選ではフロントロウ獲得を狙っていきます」

    バレンティーノ・ロッシ(フリー走行総合4番手/1分59秒937)
    「第1セッション、第2セッションともにペースが良く、マシンのフィーリングも上々でした。ウイーク初日として順調なスタートができたと思います。終盤では好タイムも出て、そのときは白線ぎりぎりで限界まで攻めていましたが、マシンからはラインに乗った感触も伝わっていました。レース・ディレクションは映像を見直した結果、ラップタイムを返してくれたので安心しました。初日に4番手を獲得できたのは良かったと思いますし、ここまでとても順調です。コースの状態も素晴らしく、工事のおかげで路面は傷が少なくなってグリップが上がっています。明日もこの調子で行きます」

    マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)
    「絶好のスタートを切ることができました。前回とは状況がかなり異なっていますが、私たちとしては、前回の勢いをそのままキープしてこの大会に臨みたいと考えていたのです。このコースのレイアウトはヤマハのマシンに合っていますし、新しい路面がグリップを与えてくれているので、大きなチャンスがあると期待しています。路面がスムースになっていて、バレンティーノとマーベリックは最初のセッションから好感触をつかんでいました。第4セクションにはまだ少しの傷が残っているようですが、コース全体では格段に少なくなっています。マーベリックは小さな転倒がありましたが、身体へのダメージはなく、すぐまたコースに復帰することができました。午後からの第2セッションではふたりとも好タイムを記録。レース・ディレクションは初め、バレンティーノのベスト・タイムをキャンセルしましたが、その後、修正されています。その結果、チームで3番手と4番手を獲得することができ、また明日に向けて改善点のヒントもつかむことができたので満足しています」

    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
    ファビオ・クアルタラロ(フリー走行総合トップ/1分59秒225)
    「ラップタイムが素晴らしく、とても満足しています。あのラップにすべてを賭けていたので、ベストタイムを返してもらうことができてうれしいですし、バレンティーノについても同様の判定となり良かったです。タイムアタックのときには、いつも前に誰かいたので、予選セッションになったらもっとタイムが上がるのではないかと考えています。おそらく1分58秒台も可能だと思います。新しい路面は非常にフラットでスムース。グリップも上々です」

    フランコ・モルビデリ(フリー走行総合7番手/2分00秒183)
    「リアタイヤから伝わる感覚を増やしていくことに力を注ぎました。ウイークの初日としては非常に順調だと思っていますが、まだ気になるところも残っていて、さらに改良できる余地があるので明日もその作業を続けていくつもりです。新しい路面はスムースで走りやすく、バンプもなくなったのでエンジョイできます。ユーズド・タイヤでもニュー・タイヤでもスピードは上々ですが、さらに上げていきたいと思っています」

  • MotoGP | ヤマハ 第12戦 イギリスGP プレビュー

    MotoGP | ヤマハ 第12戦 イギリスGP プレビュー

    Monster Energy Yamaha MotoGP、イギリスGPへ虎視眈々
    Monster Energy Yamaha MotoGPのバレンティーノ・ロッシとマーベリック・ビニャーレスは今週末、イギリスはシルバーストンで開催される第12戦GoPro British Grand Prixに万全の準備を整えて臨む。

    昨年は悪天候のため決勝が中止となった経緯もあり、2年ぶりに行われるイギリスGPには、例年以上に期待が高まっている。

    ふたりはYZR-M1との相性も良いシルバーストンでのレースを楽しみにしており、イギリスのレースファンに好レースを見せようと意気込んでいる。

    シルバーストンがグランプリ開催地のひとつに加わった2010年以降、ロッシはこれまでに合計4回の表彰台を獲得している。初期の頃は怪我などの影響で届かなかったが、2014年に3位で初表彰台に上ると、2015年に優勝、2016年と2017年はいずれも3位と4年連続で実現した。昨年はこの記録が途切れることとなってしまったが、今年は再び表彰台に立って、シリーズポイントでもランキング4位との21ポイント差を縮めることが目標だ。

    チームメイトのビニャーレスは、第11戦終了時点でロッシを1ポイント差で追うランキング6位。相性の良いシルバーストンで逆転劇を狙っている。その自信を裏付けるのが、これまでに達成した多くの好成績。2012年にはMoto3で優勝、2014年にはMoto2で3位、2016年にはMotoGP初優勝を獲得した。2017年にはヤマハに加わると、2位を獲得して3位のロッシとともにダブル表彰台の大活躍。今年も表彰台を目指して全力でプッシュする。

    シルバーストンは長い歴史を持つコースで、2010年にMotoGPカレンダーに追加された。投資と刷新を受けて見事な高速コースのひとつとなり、ライダーたちからも高く評価されている。地元の大勢のレースファンも足を運び、素晴らしい雰囲気を作り出している。

    シルバーストンは異なるタイム・ゾーンに位置するため、通常のヨーロッパとは別のタイムテーブルが設定されている。フリープラクティス第1セッションと第2セッションはそれぞれ金曜日の9:55-10:40と14:10-14:55。フリープラクティス第3セッションは土曜日の9:55-10:40。午後からはフリープラクティス第4セッション、Q1、Q2がそれぞれ13:30-14:00、14:10-14:25、14:35-14:50に行われる。日曜日は9:30-9:50にウォームアップ・セッションを行い、13:00に決勝がスタートする。

    クアルタラロとモルビデリがお気に入りのシルバーストンで活躍を期す
    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamのファビオ・クアルタラロとフランコ・モルビデリは、YZR-M1との相性も良いシルバーストンでの活躍を目指している。

    前回のオーストリアGPで表彰台を獲得したクアルタラロは、好調をそのままにさらなるステップアップを狙う。新たに舗装された路面もYZRのフル・ポテンシャル発揮を後押ししてくれると確信している。

    モルビデリもまた、上り調子の勢いを維持してシーズン後半戦に挑んでいる。シルバーストンの高速で流れるようなレイアウトは大のお気に入り。マシン、ライディング・スタイルともにコースとの相性が良く、過去に表彰台に上った経験もある。昨年は豪雨により中止となったため、MotoGPでは今回が初めてのレースとなる。

    8月23日(金)現地時間9:55にフリープラクティスがスタート。決勝は25日(日)現地時間13:00から全20ラップで競われる。

    Monster Energy Yamaha MotoGP
    バレンティーノ・ロッシ
    「アイ・ラブ・シルバーストン! 好きなコースのトップ5に入ります。オールド・スタイルなところがとても気に入っています。1ラップが長いので、ある場所から別の場所への旅のような感じがするし、しかもとてもテクニカルでとにかくすべてが揃っています。自分自身の調子が良く、スピードを出せるときなら心から走りを楽しむことができるでしょう。ここには多くの良い思い出がありますが、レースの結果は天候に大きく左右されることになると思います。高速コースなので、コンディションが良くないと大変なことになってしまうのです。2017年は好天に恵まれていいレースができたので、今年もそうなるよう願っています。このコースで速く走るためには良いフィーリングと安定性が必要。ヘアピンにおいても高速のポイントがありますし、その他にも多くの長いコーナーが続くので、ヤマハはいつも、いい走りができるのです。昨年は大雨で最悪でしたが、今年は、ファンのみなさんのためにも好天を期待します」

    マーベリック・ビニャーレス
    「シルバーストンは大好きなコースですから、1ラップ目からベストを尽くしていきます。ウイークの初めからトップを目指し、最終日まで全力でプッシュします。ここは私がMotoGP初優勝を果たした場所ですから、良い思い出が残っているのです。私たちのマシンともとても相性が良く、また新しい路面も味方をしてくれるでしょう。グリップが良くなっていると思うので、それが必ずアドバンテージになってくれるはずです。目標はいつもと同様、決勝でヤマハ勢トップに立つことです」

    マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)
    「シーズン後半戦は忙しく始まりました。2連戦に加えてテストも行い、そのなかで順調に前へ進むことができたのでシルバーストンへの準備は万端です。昨年は悪天候に見舞われ、安全性を考慮して決勝が中止になってしまいました。このことで今年は、ライダーもチーム・スタッフもいつも以上に、イギリスのローカル・ファンを楽しませたいと考えているのです。マーベリックはシルバーストンのファンとして知られていますし、バレンティーノも多くの好成績を残しています。さらには高速コースのレイアウトが私たちのマシンに合っています。新しい路面でグリップが高まっているかどうか、F1ドライバーが今年初めに指摘していた路面の傷が改修されているかどうかを早く確かめてみたいと思います。チームの士気は上がっていて、準備は整っています」

    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
    フランコ・モルビデリ
    「とても素晴らしいコースなので楽しみにしていましたが、昨年はキャンセルとなってしまい残念な思いをしました。シルバーストンはコース長が長く、様々なコーナーが設けられており、多くの歴史も残されています。最初のセクションでは、まるでバイクの上でダンスをするような感じになってアドレナリンが噴き出すのです。ヤマハのマシンは、立ち上がりでハードな加速をしなければならないようなスロー・コーナーよりも、ここのように流れるようなコーナーのほうが合っていると思います」

    ファビオ・クアルタラロ
    「オーストリアでは表彰台以上は期待するべくもありませんでしたが、ここシルバーストンはヤマハのマシンにとても合っているので、きっといいレースができると確信しています。前回のレッドブル・リンクよりもストレートが短く、コーナーが多いこのコースに大いに期待しているのです。1週間のインターバルで休養をとり、同時にトレーニングもしっかり行うことができたので準備は万端。ベスト・リザルトを目指していきます」

  • MotoGP | ヤマハ 第11戦 オーストリアGP 決勝レポート

    MotoGP | ヤマハ 第11戦 オーストリアGP 決勝レポート

    Monster Energy Yamaha MotoGPが4位と5位獲得
    Monster Energy Yamaha MotoGPのバレンティーノ・ロッシがシュペールベルク・サーキットで大健闘。グリッド10番手から6つ上げて4位を獲得した。チームメイトのマーベリック・ビニャーレスは序盤でやや遅れたものの懸命の挽回で取り返し、ロッシに続く5位でチェッカーを受けている。

    スタート直後の激しいポジションの奪い合いを巧みにすり抜け、10番手から7番手へ上がったロッシ。1ラップ目を終えたところでビニャーレスをパスし、同じラップでA・リンス(スズキ)もとらえて5番手に浮上した。さらに3ラップ目にはファステスト・ラップを記録するなど、上位陣から離されまいと懸命にペースを上げてゆく。そしてトップ3台から遅れがちになるJ・ミラー(ドゥカティ)との差を詰めるとパスのチャンスを窺いながらついて行ったが、8ラップ目、第9コーナーでミラーが転倒したため自動的に4番手に浮上した。

    いよいよ次のターゲットは表彰台。しかし3番手を走るファビオ・クアルタラロとはペースが同等で、なかなか差が縮まらない。そのうちに後方からビニャーレスが追い上げてきたため、ロッシは目標を4番手キープに切り替えてゴールを目指し、トップから7.719秒差の4位でチェッカーを受けた。

    一方、自己通算150回目となるグランプリをグリッド4番手からスタートしたビニャーレス。オープニングラップ序盤の混戦のなかで6番手に後退し、2ラップ目にロッシに抜かれたあとはリンスの後方につけることとなった。何とかロッシについていきたいビニャーレスは、6ラップ目にようやくリンスをパスすると追撃を開始。すでにロッシとの差は2.1秒まで開いていたが、リンスのプレッシャーを背後に感じながらもペースを上げ、1分24秒台中盤から後半で周回を続けて少しずつ差を詰めていった。そしてついには0.3秒差まで近づいたものの、仕掛けるまでには詰め切れず、そのまま5位でチェッカーを受けた。トップとの差は8.674秒だった。

    この結果、シリーズポイントではロッシが再びビニャーレスを上回りランキング4位に浮上。ビニャーレスが1ポイント差のランキング5位となっている。ヤマハはコンストラクターズ・ランキング3位をキープ。Monster Energy Yamaha MotoGPもチーム・ランキング3位をキープしている。

    クアルタラロが今季3度目の表彰台獲得
    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamのファビオ・クアルタラロが今季3度目となる表彰台を獲得。序盤でレースをリードし、3位でチェッカーを受けた。チームメイトのフランコ・モルビデリもトップ10を維持する健闘を見せている。

    自分自身、予期していなかったフロントローからスタートし、絶好の飛び出しで序盤をリードしたクアルタラロ。2台に先行を許したあとはタイヤの消耗を抑えながら最後まで安定した走りを続け、今季3度目の表彰台に上った。

    一方のモルビデリは、ウイーク中、悩み続けたコーナー進入での問題を解決しきれず決勝でも苦戦したが、遅れを最小限におさえる10位でチェッカー。次回に希望をつないだ。

    次戦、第12戦イギリスGPは8月23日(金)にフリープラクティスがスタート、25日に決勝が行われる。

    Monster Energy Yamaha MotoGP
    バレンティーノ・ロッシ(4位)
    「ウイークを順調に過ごし、4位という好成績を獲得することができました。データ上では、ここスピールベルグではもっと苦戦するはずでしたが、ウイーク初日の金曜日の朝からすでに、私たちはこれまでの数年とは違って好調を感じていたのです。決勝は10番グリッドからのスタートでしたが、最初に何台かパスしたことで、その後は良い戦いができました。残念ながら前の3台には届きませんでしたが、4位も決して悪くない結果だと思っています。マーベリックとリンスが差を詰めてきましたが、何とか抑え切ることができて良かったです」

    マーベリック・ビニャーレス(5位)
    「スタートは良かったのですが、第3コーナーでジャック・ミラーと絡んで、一緒にわずかにはらんでしまいました。これでライバルたちのためにドアを開けてしまい、その間に大勢に抜かれてしまったのです。セッティングでは、ホイールスピンを軽減するために他のライダーたちとはまったく異なるものを採用していたのですが、コース・コンディションが昨日と変わったため、マシンの反応も変化していました。ベストの選択だったとは思っていませんが、いくつかの問題を解決してくれるものと考えていました。タイヤをかなり消耗して早々にグリップを使い切ったような状態でしたが、それでも去年と比べれば格段に良くなり、5位を獲得することができたので満足しています。私たちにとって今回のレースはトライアル・ランであり、これからまたハードワークを続けてスピードアップを追求していきます。次のシルバーストンは大好きなコースなので、ブルノやスピールベルグでの出来事を気にし過ぎずに、100%楽しみたいです」

    マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)
    「このコースはオーバーテイクが非常に難しいため、好スタートが必須であることは以前から予測していました。1ラップ目を終えた時点でバレンティーノとマーベリックがどこにいるかということが、レース結果にほぼ直接的に結びつくのです。バレンティーノは絶好のスタートを切り、ウイーク中に決勝用セッティングに専念してきたことも功を奏し、とくに序盤で6つ順位を上げて4番手まで上がることができたことが大きかったと思います。マーベリックはオープニングラップでやや遅れ、懸命に挽回して5番手まで上がったものの、やはり始めに貴重な時間を費やしてしまったことで表彰台争いに加わることができませんでした。それでも、去年と比べると私たちは12秒も速くなっています。これは非常に評価できる要素です。5位までに3台のヤマハが入ったことで、我々の進化を証明できたと思います。次のシルバーストンで、さらにもう一歩、前へ進めるよう努力を続けます」

    PETRONAS Yamaha Sepan Racing Team
    ファビオ・クアルタラロ(3位)
    「このサーキットで表彰台に上れるなどとは、まったく考えていませんでした。でもフロントローから絶好のスタートで飛び出したあと、マルク(マルケス/ホンダ)とアンドレア(ドビツィオーゾ/ドゥカティ)がわずかにはらむ間にトップに出ることができました。そのまま5ラップにわたってレースをリードしていたときが一番、大変でした。ソフト・コンパウンドは賭けでしたが、このレースのなかでたくさんのことを学び、最終的にはそれが効果を発揮して、3位という好結果を生んでくれたのです。トップ2台がずっと激しく競り合い続けることがわかっていたので、私もいろいろな可能性を考え、できるだけ彼らに近づけこうと最後までプッシュし続けました。次こそは、彼らに加わって優勝争いを展開したいと思っています」

    フランコ・モルビデリ(10位)
    「今週はずっと苦戦が続きました。他のヤマハ勢と比べてもブレーキングがうまくいかず、そのあとのコーナー進入でも思うようにマシンを持ちこむことができませんでした。この問題は決勝ではいくらか改善されていて、十分なスピードを保ってコーナーを回れることも何度かあったのですが、いずれにしても、どうしてこのようなことが起きてしまったのかを追求し、解決していかなければなりません。そして次のシルバーストンでは、もっといい走りをして本来の力を出し切れるようがんばりたいと思っています。ここで学んだことを土台にして、次への戦略を考えていきます」

    ウィルコ・ズィーレンベルグ(チーム・マネジャー)
    「スピールベルグでのレースについては本当に心配していたのですが、今回はミシュランのリア・タイヤが非常に素晴らしく、ここ数年と比べるとヤマハのマシンにかなり合ったものになっていたのです。その効果がファビオ(クアルタラロ)、バレンティーノ(ロッシ)、マーベリック(ビニャーレス)の3位、4位、5位獲得に表れています。またファビオにとっては、スタートでマルクがミスしたときにちょうど良い位置にいたというラッキーがあったとは言え、ファクトリーのふたりに打ち勝ったことは夢のような出来事です。ファビオは序盤で自分のリズムを維持することができ、後半は賢明にもタイヤをセーブする走りに切り替えてポジションを守り抜きました。フランコ(モルビデリ)のほうも10位と健闘してくれました。ウイーク中ずっと、マシン・フィーリングに悩んでおり、スピールベルグが彼にとって難しいコースであることは私たちもわかっていました」

    ラズラン・ラズリ(チーム代表)
    「表彰台獲得という素晴らしい結果になり、非常にうれしく思っています。でもこれで気持ちを緩めるわけにはいきません。また次の戦いに向かってハードワークを続け、ファビオだけでなくフランコも上位を目指せるようにがんばっていきたいと思っています。今日のような好結果が出ると誰もが興奮して大喜びとなるわけですが、次の瞬間には、さらにその上を目指したくなるものです。私たちも常に高い目標を掲げて向上し続けたいと思っています。そしてそのために、これからもハードワークを続けてゆくつもりです」

    鷲見崇宏(MS開発部モトGPグループリーダー)
    「ここレッドブルリンクは、エンジンパワーを要求される3本のストレートと、右コーナーが多いことによるタイヤへの負荷が高いことが特徴です。ここ数年YZR-M1は苦戦を強いられていましたが、今年は昨年までの結果を分析し、ライバルに少しでも近づくことを目指して準備を進めてきました。金曜の走り出しから、今回準備したセッティングとタイヤがうまくマッチし、上位入賞に向けた手応えを感じながら臨んだ決勝レース、クアルタラロ、ロッシ、ビニャーレスの各選手は、序盤はトップグループを走行。中盤以降はストレートスピードで勝るライバル選手に次第に離されるも、それぞれにタイヤグリップをコントロールしながら、マシンのパフォーマンスを引き出し、3位、4位、5位と3人がTOP 5に入る活躍を見せてくれました。モルビデリ選手は、コーナリングのフィーリングを掴むことに苦労しながらも、粘り強く戦い10位を獲得。昨年からの車両の進歩を確認できたことは収穫だった一方で、今のYZR-M1に不足している物も明確にもなりました。引き続き開発陣一丸となって勝利に向けて車両改善に取り組んでいきます。ご声援よろしくお願いします」

  • MotoGP | ヤマハ 第11戦 オーストリアGP 予選レポート

    MotoGP | ヤマハ 第11戦 オーストリアGP 予選レポート

    ビニャーレス0.008秒差でフロントローを逃して4番手
    ウイーク2日目に好調ぶりを見せたMonster Energy Yamaha MotoGPのマーベリック・ビニャーレスが、Q2ではわずか0.008秒差でフロントローを逃して4番手。チームメイトのバレンティーノ・ロッシはフリープラクティス第3セッションで大幅な前進を見せたものの、予選ではフィーリングをつかみきれずグリッド10番手となっている。

    グリッド好位置を手に入れたいビニャーレスは、ピットレーンの先頭でQ2のスタートを待っていた。シグナル・グリーンとともに飛び出し、前方が完全に開けた状態で一気にペースを上げてゆく。1ラップ目でトップタイムマークしたあと2ラップ目も好調を確認したが、その後、他車が上回り2番手へと後退した。

    すばやくピットに戻ってリアタイヤをソフト・コンパウンドに変更。残り約9分で再度アタックに挑んだ。そして始めは第1セクションで自己ベストを記録したものの、3ラップ目と4ラップ目では後半のセクションで後退。5回目のトライで1分23秒523へと更新したが、順位を上げることはできなかった。最後の2ラップでも更新ならず、トップから0.496秒差の4番手でセッションを終えている。

    チームメイトのロッシもビニャーレスと同様のミディアム/ミディアムで最初の走行に臨んだ。1度目のトライで4番手を狙ったが、次のラップではライバルたちもペースを上げたため7番手へ後退。すぐさま反応したロッシが1分23秒899へ上げると一旦は2番手へ浮上したものの、再び全体のペースが上がって7番手に逆戻りしてしまった。

    残り7分でピットに戻り、2分弱の作業を終えて2度目のトライ。身体を伏せて懸命にペースアップを図ると1分23秒817を記録して6位へ上がったが、最後の2ラップで伸ばせず10番手まで後退してセッションを終えた。トップとの差は0.790秒差。

    クアルタラロが2位獲得
    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamのファビオ・クアルタラロが予選2番手を獲得し、今季6度目のフロントロー。チームメイトのフランコ・モルビデリは14番手からの挽回に挑む。
    クアルタラロは期待を超えるほどの素晴らしい走り。Q2では驚異的とも言えるスピードを発揮してトップに0.434差の2番手を獲得した。決勝用セッティングでもこれと匹敵する速さを見せており、自信を持って明日の戦いに臨む。

    一方のモルビデリは実力を出し切れないまま14位に留まり、グリッド4列目。レース序盤は苦しい戦いを強いられるが、このウイーク中はおもに安定性向上を重視し、終盤でグリップが落ちたあともペースを維持することを目標としてきただけに、その成果が期待されている。

    オーストリアGPは現地時間14:00にスタート。全28ラップで競われる。

    Monster Energy Yamaha MotoGP
    マーベリック・ビニャーレス(予選4番手/1分23秒523)
    「今日は作業がとても順調に進んだので満足しています。でもストレートではどうしてもコンマ数秒遅れてしまうので、ブレーキングとコーナリング・スピードで取り返さなければならない状況は続いています。ここを改善するために、このあとも懸命に作業に取り組まなければなりません。コーナーではマシンが好調に動いてくれていて、シャシーがとても良い状態です。明日の天気はわかりませんが、どうなろうと冷静に対処し、ベストを尽くすのみ。コンディションは誰にとっても平等ですから、私たちにできることは、グリップが落ちたときに、いかに速く走るかを追求することだけです」

    バレンティーノ・ロッシ(予選10番手/1分23秒817)
    「午前中のフリープラクティス第3セッションは絶好調でした。決勝用のタイヤで非常に良いペースが出ていたのです。でも第4セッションでは、レース後半でグリップが落ちたときの状態を確認するために使い込んだタイヤを履いてみたらかなり苦しい状態でした。順位も一気に下がってしまいましたが、これは現実的ではないと思っています。みんなが新品タイヤを履いているときに、私はユーズド・タイヤを使っているのですから。いずれにしてもグリッド10番手はうれしい結果ではありません。当然、もっと上を狙っていましたが、予選セッション中に何度かミスをしてしまい、全力を出し切ることができませんでした。問題は5番手から12番手までが非常に接近していることです。4列目からのスタートは難しいですが、自分自身のペースは好調です。決勝では大勢がスピードを競ってくるわけですから、コンディションを見極めることも重要です」

    マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)
    「スピールベルグの路面グリップはとても良い状態なので、そのことを私たちのアドバンテージとして有効に使えるよう挑んできました。そしてその結果、決勝に向けたセッティング作業のなかで一歩前進があったのです。でも正直なところを言えば、もっと前へ行けると考えていました。具体的にはふたりそろって2列目までに入ることを目標にしていたので、悔しい気持ちもあります。マーベリックは1000分の8秒差でフロントローを逃しましたが、プラクティス・セッションでは常にトップ3をキープしていました。ここまで非常に好調なので、チームとしてもしっかり集中し、彼が明日の決勝でトップ争いができるようサポートしていかなければなりません。バレンティーノもフリープラクティス第3セッションで大きく前進。ユーズド・タイヤを使って決勝用セッティングに取り組み、良い手ごたえを得ていました。Q2では残念ながら力を出し切れず、4列目からのスタートとなってしまいました。このコースはオーバーテイクが難しいので厳しい戦いになると思いますが、今晩と明日の午前中、さらに作業を続けて改良を目指していきます。ペースは悪くありませんし、ポテンシャルは持っているのですから」

    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
    ファビオ・クアルタラロ(予選2番手/1分23秒461)
    「自分がどうやって走ったのかも覚えていません。ただ限界まで攻め、とくに最終ラップは絶好調だったということだけです。チーム一丸となってベストを尽くし、私たちにとってはポールポジションと同様の価値のある2番手を獲得することができました。明日がどんなことになるかは予想がつきませんが、とにかく、ここまでのチームのハードワークに感謝しておきたいと思います。GPが行われるサーキットのなかで最も厳しいと思っていたスピールベルグで、フロントローを獲得できるとは思っていませんでした。ペースは悪くないので明日の決勝でもベストを尽くします」

    フランコ・モルビデリ(予選10番手/1分24秒270)
    「今日はあまりペースが上がらず、コーナー進入で十分なスピードを維持することができませんでした。リア・トラクションに課題があり、自信を持って走ることができなくなっていたのです。明日のウォームアップ・セッションでいくつか変更を試し、決勝で力強い走りができるよう願っています。明日もまた難しいコンディションになりそうですが、どうなっても問題はありません。ただ好スタートを切り、前のライダーをパスし、チームの努力に報いるためにトップ10を目指すだけです」

  • MotoGP | ヤマハ 第11戦 オーストリアGP 初日レポート

    MotoGP | ヤマハ 第11戦 オーストリアGP 初日レポート

    ビニャーレスが総合2番手、フリープラクティスを順調にスタート
    フリープラクティス初日、Monster Energy Yamaha MotoGPのマーベリック・ビニャーレスとバレンティーノ・ロッシはそれぞれ総合2番手と11番手。午前中の第1セッションではふたりとも好調だったが、気温が上がった午後はロッシが苦戦した。

    ビニャーレスは先週月曜日のブルノ・テストの成果を発揮。フリープラクティス第1セッションでは開始早々に3番手につけ、45分間のセッションの前半でそのポジションをキープした。終盤になって全体のペースが上がるとビニャーレスもすぐさま反応。最後の2ラップでは次々に自己ベストを更新し、トップに0.247秒差に迫る1分24秒280を記録して3番手を獲得した。

    午後からの第2セッションは気温が上昇。コンディション変化に慣れるまでにしばらく時間を割いてから徐々にペースを上げ、リズムをつかんだあとは、タイヤ・スペックのテストに集中した。最後の5分でタイムアタックを行うと1分23秒982を記録して2番手へ浮上。トップとの差を0.066秒まで詰めて総合2番手を獲得した。

    一方のロッシは緩やかなペースアップ。第1セッションでは開始16分で6番手まで上がり、その後はマシン・セッティングにほとんどの時間を費やした。コースの性質上、不可欠となるブレーキングでの安定性と加速性能を追求し、セッションの最後では成果をためすべくタイムアタック。ここで1分24秒469に更新すると順位をひとつ上げ、トップから0.436秒差の5番手でセッションを終えている。

    第2セッションではマシン・セッティングに加えてタイヤ・チョイスも重要な課題。最後の10分になってアタックを試みたが、1分24秒532に留まり、第1セッションの記録を上回ることができなかった。この結果、トップから0.616秒差の11番手。総合成績でもトップから0.553秒差の11番手に留まり暫定Q2のチャンスを逃している。

    クアルタラロとモルビデリ、初日総合4番手と14番手
    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamのファビオ・クアルタラロとフランコ・モルビデリは、それぞれ4番手と14番手を獲得。

    クアルタラロとそのクルーたちは懸命なハードワークの結果、フリープラクティス初日の目標としていたトップ10を上回る4番手を獲得。明日に向けて改善すべき課題についても手ごたえを感じており、トップとの差をさらに詰めるべく自信を持って臨む。

    一方、月曜日のブルノ・テストのなかで試した新しいセッティングで安定性向上に成功したモルビデリ。フリープラクティス初日は、順位はあまり上げられなかったものの、決勝用のセッティングに集中しながら着実な前進を見せた。明日のフリープラクティス第3セッションでは1ラップのペースを追求する。

    Monster Energy Yamaha MotoGP
    マーベリック・ビニャーレス(フリー走行総合2番手/1分23秒982)
    「フィーリングはとても好調です。マシン・セッティングに時間をかけてさまざまな方向性を試してきた結果、リズムがつかめるようになってきているようです。トップに僅かに届かなかったことは残念ですが、フィーリングは上々ですし、これまで苦戦ばかりしてきたこのコースで、2番手を獲得できたことはとても良かったと思っています。今日はタイヤについても十分にテストを行い一定の成果が出ているので、明日もこのままハードワークを続け、フロントロー獲得を目標にベストを尽くします」

    バレンティーノ・ロッシ(フリー走行総合11番手/1分24秒532)
    「午前中は順調でしたし、午後もペースはとても良かったのですが、最後のアタックでソフト・コンパウンドのタイヤを履いたときは、あまりうまくいきませんでした。ちょうどコースが混んでいるところに当たってしまい、タイムを十分に上げることができないまま終わってしまったのです。今回もまた、多くのライダーが好タイムを記録しています。でも昨年と比べれば、私たちもペースが上がっているのです。今日は僅差でトップ10を逃してしまいましたが、フィーリングは決して悪くありませんし、天気予報によれば明日の午前中もドライ・コンディションになるようなのでQ2進出のチャンスは残っています」

    マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)
    「午前中の第1セッションを順調にスタートすることができ、昨年よりも順位が上がったことに満足しています。私たちは経験から学び、焦点を当てるべき場所がわかってきたのです。以前にもお話したように、ここはヤマハに合ったコースではありません。そのなかでマーベリックが2番手を獲得できたことは非常にうれしい結果です。午前中はこのように好調でしたが、午後はバレンティーノがタイムを更新することができず、僅差でトップ10を逃してしまいました。Q2進出はライダーにとってもチームにとっても常に必須の要件ですから、明日もプッシュし続けます。手ごたえはつかめているので、自信を持って臨めると思います。タイヤについては、すでにすべてのオプションのテストを終えており、決勝で使用するものについても、ほぼ決まっています」

    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
    ファビオ・クアルタラロ(フリー走行総合4番手/1分24秒153)
    「非常に厳しいセッションとなりましたが、このコースでこのように苦労することは始めからわかっていたことです。でもプッシュし続け、限界まで攻め続けるうちにフィーリングは良くなっていきました。最初のふたつのセクションでやや手間取る状態なので、明日はそのあたりの改善に取り組むことになります。このコースはおもに3本のストレートでできています。つまり3つのハード・ブレーキングがあるということなので、その部分を中心にブレーキングからコーナリングにかけてベストの状態を引き出すことが重要な課題になるでしょう」

    フランコ・モルビデリ(フリー走行総合14番手/1分24秒630)
    「ペースがとても良く、満足しています。1ラップの速さについてはもっとパフォーマンスを上げていかなければならないと思っていますが、そのためのアイディアはつかめており、しかもそれによって安定性も上げることができるはずなのです。このコースはオーバーテイクが難しいので、グリッドの前のほうに並ぶことが不可欠です。他のヤマハ勢と比べてみても、私はもっと加速性を上げていかなければならないと思っています。明日が非常に重要です」

  • MotoGP | ヤマハ 第11戦 オーストリアGP プレビュー

    MotoGP | ヤマハ 第11戦 オーストリアGP プレビュー

    Monster Energy Yamaha MotoGP、スピールベルグへ
    ブルノ・サーキットのテストで好調ぶりを発揮したMonster Energy Yamaha MotoGPが今週末、シュペールベルク・サーキットで第11戦オーストリアGPに臨む。

    マーベリック・ビニャーレスは2016年と2017年の2年連続で2位を獲得。昨年は12位に留まったが、今年はブルノ・テストでの好調を維持して表彰台復帰を目指す。

    8時間にわたり行われたテストでは、第11戦のスタートに照準を合わせて2019年型マシンに集中。このコースでトップ・バトルに加わるためにはストップ&ゴーのコーナーにしっかり対処することが不可欠なため、ブレーキングを遅らせて深くまで進入する方法を繰り返し試みた。

    チームメイトのバレンティーノ・ロッシもまた、ブルノ・テストで2019年型YZR-M1の新しいセッティングに手ごたえを得てモチベーションを高めている。スピールベルグはヤマハのマシンの強みを十分に発揮できるコースではないと認めながらも、テストの成果を発揮できるよう期待する。このコースを誰よりもよく知るロッシは、1996年に125ccクラスで3位を獲得して初表彰台。翌1997年にはさらにひとつ上げて2位となっている。最高峰クラスでは2016年の4位がベスト・リザルトで、今年こそはMotoGPでの表彰台獲得を目指す。

    1969年に誕生したスピールベルグ・サーキットは、1996年に改修工事を受けて現在のレイアウトとなり、2016年から再びMotoGPが開催されるようになった。コース・レイアウトは非常に特徴的で、コーナーが合計10(左3、右7)と少なく、ストレートは最長626mのものを含め数多い。そのためトップスピード、加速性能、ブレーキングでの安定性が重視され、ライダーにとってはアクセル全開のチャンスが何度も訪れる。

    クアルタラロとモルビデリ、第11戦オーストリアGPで高みを目指す
    第10戦チェコGPからわずか5日、PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamのファビオ・クアルタラロとフランコ・モルビデリは第11戦の舞台となるオーストリアへ移動。チェコGP翌日の月曜日に行われたテストでも好調を確認しており、自信を持って臨む。

    前回7位、月曜日のテストではトップを獲得したクアルタラロ。ここスピールベルグ・サーキットはヤマハのマシンの長所を十分に引き出せるようなコースではないと考えているものの、依然としてルーキー・オブ・ザ・イヤー獲得の目標に変わりはない。

    一方のモルビデリは、前回チェコでは1周目に他車に接触されて転倒リタイアとなってしまったが、翌日のテストではさらなる開発プログラムを着実に実行して3位獲得と好調ぶりをアピール。ここオーストリアでは優勝経験があり、前回の教訓を生かして上位を狙う。

    第11戦のフリープラクティス第1セッションは8月9日(金)の現地時間9:55にスタート。決勝は日曜日の14:00、全28ラップで競われる。

    Monster Energy Yamaha MotoGP
    マーベリック・ビニャーレス
    「ブルノ・テストでは、加速性能を向上させるための新しい方法があまり見つからなかったため、マシン全体のベスト・パフォーマンスを引き出すことに集中しました。ストップ&ゴーのコーナーが多いのでライン取りも変更しなければならず、具体的にはブレーキングを遅らせて、より深く突っ込むことを目指しました。加速で苦戦することはわかっていますが、代わりにフロント周りのフィーリングを向上させたいと考えました。このように厳しい状況を意識しながらも、気持ちは非常にすっきりとしています。難しいコースなので成績を予想することは不可能ですが、上位に近づいていってバトルを展開することが目標です」

    バレンティーノ・ロッシ
    「チームとともにマシン作りに取り組むためにも、2週連続のレースは大歓迎。早く前のような好調を取り戻せるよう期待しています。ブルノ・テストでは好みのセッティングが見つかったほか、いろいろな面白い発見がありました。スピールベルグ・サーキットは相性の良いコースではありませんが、いつものようにベストを尽くし、テストの成果をいくつか試してみたいと思っています。いずれにしても、テストのあと、すぐにレースがあるのはとても良いことなのです」

    マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)
    「オーストリアGPが始まります。ブルノ・テストで多くのデータを収集して大きな手ごたえを感じており、準備万端、またハードワークに取り組んでいきます。テストの成果を生かせるよう期待していますが、それは決して簡単なことではないでしょう。コース・レイアウトがおもにトップスピードと加速性能を重視して設計されているため、ヤマハの良さを十分に生かせず苦戦することになるからです。それがわかっていても、私たちは恐れることなくコースに飛び出していきます。スピールベルグは美しい場所ですし、このグランプリは素晴らしいイベントです。とても楽しみです」

    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
    フランコ・モルビデリ
    「厳しい戦いになると思いますが、自分たちの力を信じて頑張ります。今シーズンは、ときに非常に速く走ることができましたが、今回は、どんなときでも速く走る方法を学ぶべき時間だと考えています。大量のデータを集め、そのなかからベストの状態を引き出すためにしっかり勉強しなければなりません。とは言え、このサーキットには良い思い出もあり好きなコースです。ヤマハのマシンではストレートで苦戦することが予想されますが、それがどの程度の難しさなのかは始まってみなければわからないので様子を見守るだけです」

    ファビオ・クアルタラロ
    「私たちにとって決して楽なコースではないでしょう。ファクトリー・ヤマハを基準にして対策を考えていきたいと思っています。ライバル・マシンのほうがパワーに勝るところもあり、ここのようにストレートがたくさんある場所では苦戦するかもしれません。そんなときでも私たちは、ただひたすら、つまらないミスをしないように冷静に対処していくことが重要です。これまでとはまったく性質の異なるコースなので、YZR-M1で新たなチャレンジをする絶好のチャンスでもあります。Moto2やMoto3ではいい走りができたのできっと今回も走りをエンジョイできると思いますが、MotoGPでの決勝がどんな展開になるかは、まだ想像がつきません」

  • MotoGP | ヤマハ 第13戦 チェコGP 決勝レポート

    MotoGP | ヤマハ 第13戦 チェコGP 決勝レポート

    Monster Energy Yamaha MotoGPは6位と10位
    ハーフ・ウエット、ハーフ・ドライの難しいコンディションで行われたチェコGP決勝。Monster Energy Yamaha MotoGPのバレンティーノ・ロッシとマーベリック・ビニャーレスは好調を維持することができず苦戦した。開始予定時刻の14:00の時点では、コースのほとんどが乾いているがメイン・ストレートから第1セクションがウエットで滑りやすくなっていたため、進行を遅らせて、さらに1ラップ減算して行われることとなった。

    40分間も待たされたあともロッシの集中力は失われてはいなかった。グリッド7位から飛び出して6番手で第1コーナーへ進入。しかし前を行くP・エスパルガロのペースが上がらないためトップ4台との差が開いてゆく。4ラップ目でようやくパスして前方が開けると、ロッシはすぐさま1分57秒台に入れて追撃を開始。ところが今度は後方からC・クラッチローが迫り、激しくプレッシャーをかけてきた。7ラップ目にはこれに先行を許して再び6番手に後退し、そのあとは単独走行を続けてチェッカー。トップとの差は9.083秒まで開いていた。

    一方のビニャーレスは、路面が濡れている側のグリッド9位。そのためスタート・ダッシュが決まらず順位を下げ、1ラップ目終了時点で15番手まで後退してしまった。その後もなかなかコース・コンディションの感触がつかめずに手間取っていたが、5ラップもすると調子を取り戻して13番手まで挽回。さらに4ラップ後にはM・オリベイラをとらえて12番手へ浮上した。

    11番手との差は大きく開いていたが、着実にこれを詰めていってF・バグナイアをパス。さらにペースを上げるとP・エスパルガロと中上貴晶の9位争いに追いつき、残り5ラップではトップタイムをマークするほどの好調ぶりを見せた。そして残り2ラップでエスパルガロをパスして10位。しかし中上には届かずそのままゴールした。トップとの差は16.558秒。

    この結果、ビニャーレスはランキング5位をキープ。ロッシが1ポイント差の6位となっている。ヤマハはコンストラクターズ・ランキング3位。Monster Energy Yamaha MotoGPもチーム・ランキング3位を維持している。

    クアルタラロは好調を維持。モルビデリはリタイア
    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamのファビオ・クアルタラロが7位獲得と健闘。チームメイトのフランコ・モルビデリは1ラップ目、他車に接触されて転倒し、そのままリタイアとなった。

    クアルタラロはグリッド10番手から好スタート。ウエットとドライが混在するコンディションで初めてのレースにもかかわらず、多くのライダーを追い詰め、追い抜いて、序盤から5位争いを展開。最終的にはバレンティーノ・ロッシに続く7位でチェッカーを受けた。

    一方のモルビデリはオープニングラップでJ・ザルコに接触され、J・ミルとともにコースアウトして転倒。再スタートすることができず、そのままリタイアを余儀なくされた。フリープラクティスのなかでは順調にセッティング作業を進めており、手ごたえをつかんでいただけに悔しい結果。次戦に向けて意欲を燃やしている。

    明日、月曜日はここブルノ・サーキットでオフィシャル・テストに参加。そのあと来週末のオーストリアGPへと向かう。

    Monster Energy Yamaha MotoGP
    バレンティーノ・ロッシ(6位)
    「午後2時のスタートは非常に危険でした。とくに第1セクションはフル・ウエットの状態だったので、スリック・タイヤで皆が一斉に第1コーナーに飛び込むとなれば大変なことになってしまいます。私から見れば、これは最も危険な行為のひとつです。だからスタート時刻を遅らせてもらうよう頼んだのです。その結果、最後は完全なドライ・コンディションでレースができたのですから、正しい判断だったと思っています。6位にはもちろん満足していませんが、より良い状態でマシンを走らせることができましたし、終盤はかなり好調でした。上位数台のペースは速く、追いつくことはできませんでしたが、このところの数戦と比べれば状況は良くなっています。明日はこのコースでテストを予定しており、新しいエンジン・スペックを含めて試してみたいことがいくつかあります。とても重要な一日になるはずです」

    マーベリック・ビニャーレス(10位)
    「グリッドの右側のほうは路面が濡れていて、私はそちら側からのスタートだったので少し不利な状況でした。でも目の前、つまり私と同じ右サイドに並んだアレックス(リンス)は大丈夫だったみたいです。私は午前中のウォームアップ・セッションのときよりグリップが落ちてしまっているように感じたのですが、これは今回に限らずよく起こることなので改善の必要があると思っています。明日はテストがありますが、2020年のことは遠すぎてまだ考えたくありません。次のオーストリアでトップを目指すために、マシンのパフォーマンス向上を追求したいと思っています」

    マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)
    「スタート前に突然、雨が降り出しました。このような場合、いつも苦戦を強いられるので私たちにとっては大変、厳しい状況でした。レース後には、ふたりから異なる感想が聞かれ、バレンティーノは午前中のウォームアップよりも午後の決勝のほうが好調だったと言い、マーベリックはそのまったく逆だったのです。バレンティーノは好スタートを切りましたが、ポル・エスパルガロの後ろでしばらく手間取り、ようやくパスしたあとは最善のポジションを目指して最大限、努力してくれました。マーベリックはグリッドの濡れているほうからのスタートだったので、初めに15位まで下げてしまって追い上げに苦戦しました。このところはフリープラクティスでいい走りを見せてくれていたので、ここでチャンスを逸してしまったことはとても残念です。明日のオフィシャルテストは重要になるので、ドライ・コンディションを期待しています」

    PETRONAS Yamaha Sepan Racing Team
    フランコ・モルビデリ(DNF)
    「ウォームアップでマシンに好感触をつかんでいて、きっといいレースができると思っていただけに残念な結果になってしまいました。ザルコが、決して優雅ではないやり方でパスを仕掛けてきたことは間違いありません。しかし、これがレースというものなのです。私としては来週の戦いのなかで力強く復活できるよう頑張るだけです。明日のテストは、マシンの改良だけでなく、今日、背負わされた重荷を下ろすためにも重要なものとなるでしょう。また、時間を空けずにすぐ次のレースに挑めることも良かったと思っています」

    ファビオ・クアルタラロ(7位)
    「昨日が最悪だったので、今日の目標はトップ8とトップ・ルーキーに置いていました。そしてその結果として両方を達成することができました。タイヤをセーブすることが本当に重要なのだと思って臨んだ初めてのレースと言ってよく、そのなかからとても多くのことを学びました。このような奇妙なコンディションは今までに経験したことがなかったので、序盤はストレスも感じていたのですが、最後まで走り切って良い結果を得られたので満足しています。レースのなかでは何台かをパスすることができました。そして必要なときにアグレッシブに攻めるために、どのようにしてタイヤをセーブすれば良いのかということも学ぶことができたのです。終盤はロッシに追いついて初めてのバトルを経験しようと懸命にプッシュしたのですが、そこまで詰めることができず残念でした」

    ウィルコ・ズィーレンベルグ(チーム・マネジャー)
    「ファビオ(クアルタラロ)は好調、フランコ(モルビデリ)は転倒リタイアと明暗を分ける結果となりました。私たちはウイークを通じて順調に仕事を進め、ウエットでも、またウエットとドライのミックスの状態でも多くのことを学ぶことができました。このことは今後の戦いに必ず役立ってくれると確信しています。決勝日も非常に難しい状況でしたが、チームはよく対処し、落ち着いてライダーたちに状況を伝えていました。チームのみんなでふたりを導くことが重要だとわかっていたのです。全員で戦い、決勝に向けて懸命に準備をしてきただけに、オープニングラップでのリタイアは本当に残念でした。ファビオのほうは目標がはっきりしており、3~4台をパスするためにしっかりタイヤを管理していました。自分が成し遂げた仕事を誇ってよいと思います」

    ラズラン・ラズリ(チーム代表)
    「複雑な気持ちです。MotoGPではファビオが7位と健闘しましたが、フランコは1ラップ目でリタイアを余儀なくされてしまったからです。ファビオにとってはこのようなコンディションは初めてでしたが、とても良い経験になったと思います。難しい状況のなかで10番手から7位まで上がったことは、必ず今後に役立つことになりますし、ルーキー・オブ・ザ・イヤー獲得への道も依然として続いています。その一方でフランコのほうは残念な結果になってしまいましたが、次のオーストリアで復活してくれると確信しています」

    鷲見崇宏(MS開発部モトGPグループリーダー)
    「短いサマーブレイクが終わり、ライダー・チームともに士気高く後半戦開始の舞台であるチェコに乗り込みました。ヤマハライダーは前半戦でのそれぞれの課題改善を目指しセッティング作業を行い、金曜のドライ、土曜のウェットといった安定したコンディションでは、良いセッティングを見つけ出すことができ、レースに向けた手ごたえを掴んでいたと思います。しかし、土曜日の予選での路面変化や決勝直前の降雨によるミックスコンディションではM1の強みを引き出すことが難しく、期待通りの結果を得ることができませんでした。難しい状況ではありますが、ロッシ選手が車両フィーリングを取り戻しつつあること、走るごとにタイヤとマシンのコントロールを学んでいるクアルタラロ選手など、ポジティブな点にも目を向けながら、進歩を得るべく挑戦を続けていきます。引き続きご声援よろしくお願いします」

  • MotoGP | ヤマハ 第13戦 チェコGP 予選レポート

    MotoGP | ヤマハ 第13戦 チェコGP 予選レポート

    Monster Energy Yamaha MotoGPは3列目スタート
    ここまでウエット、ドライともに好調ぶりを見せてきたMonster Energy Yamaha MotoGPのバレンティーノ・ロッシとマーベリック・ビニャーレスだが、両方が入り混じる難しいコンディションとなったQ2セッションのなかでは思い描いたような走りができなかった。

    セッションはドライ・コンディションで始まったが、終盤で雨が降り出したためふたりのタイムアタックのプランは台無しに。ロッシはウエット・タイヤで7位。ビニャーレスはスリック・タイヤで9位に留まり、ともに3列目から決勝をスタートすることとなった。

    クアルタラロとモルビデリ、雨で実力を出し切れず
    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Teamのファビオ・クアルタラロとフランコ・モルビデリは、それぞれ10位と12位。終盤で降り出した雨によって、ポテンシャルを発揮できないままQ2セッションを終了している。

    ウエットとドライが入り混じる難しいコンディションで初めてYamaha YZR-M1を走らせたクアルタラロは、ダメージを最小限に抑えて10位を獲得できたことに安堵している。乾いてゆく路面に対応してスリック・タイヤに履き替えた矢先に雨が降り出したため、プラクティスで見せたような速さや真のポテンシャルを発揮することはできなかった。それでも序盤のペースに手ごたえを感じており、自信を持って決勝に臨む。

    チームメイトのモルビデリも同様に、ドライからウエットへと変わるコンディションに対応しきれずタイムアタックのチャンスを逃してしまった。しかしここまでウエット、ドライともに順調だったため自信を失ってはおらず、決勝に向けてますます士気を高めている。

    Monster Energy Yamaha MotoGP
    バレンティーノ・ロッシ(予選7番手/2分06秒233)
    「非常に難しいコンディション。とくにQ2の時間帯が大変でした。ハーフ&ハーフのコンディションのときは、たいてい初めはスリックで行くのですが、今日はあまり良い状況ではありませんでした。2度目の走行に入る前に皆がスリックを履いているのがわかりましたが、私にとってはウエット過ぎる状態でしたし、スリックに履き替える十分な時間もありませんでした。今日のようなコンディションは本当に難しく、非常に悩まされます。そのなかで3列目に並べたことは、まだ良かったのかもしれません。明日は決勝もウォームアップ・セッションもドライになってくれることを期待しています。なぜなら私たちにはやるべきことがまだたくさん残っているからです。とくに正しいタイヤ・チョイスをすることが重要です」

    マーベリック・ビニャーレス(予選9番手/2分06秒626)
    「スリック・タイヤが失敗でした。チャンスに賭けたかったのでスリック・タイヤを選択しましたが、その判断が間違っていたのです。最初の計画通りにミディアム・ウエットで行っていれば、もっとポジションを上げることができたでしょう。でも、結果はこうなってしまったのですから、状況をポジティブに受け止めるべきです。今週はここまでとても順調で、ウエットでもドライでもハイペースを維持してきました。明日の決勝も必ずうまくいくと信信じています。グリッドは9位ですが、いつもスタートはいいので問題ありません」

    マッシモ・メレガリ(チーム・ディレクター)
    「一日の始まりは順調でした。バレンティーノもマーベリックもウエット・コンディションとなったフリープラクティス第3セッション、第4セッションでいいペースを見せてくれました。また昨日のドライでもフィーリングが良かったので、自信を持ってQ2に臨みました。ところが天気は私たちに味方してくれませんでした。最初の10分は路面が乾いていきましたが、そのあと雨が降り出し、タイヤ・チョイスと交換のタイミングが非常に重要なものになってしまったのです。終盤は間違いなく、前後ウエットが最善の選択。そのためバレンティーノは最終ラップで7位に上がりましたが、マーベリックはそのチャンスを逃してしまいました」

    PETRONAS Yamaha Sepang Racing Team
    ファビオ・クアルタラロ(予選10番手/2分06秒648)
    「プラクティスは絶好調だったのですが、難しいコンディションで10位となってしまいました。Q2はまさにトリッキー。依然としてルーキーである私にとっては、このトリッキーさが学ぶべき重要な課題のひとつであると実感しています。このようなコンディションでの走行は初めてで、今日もまた多くの経験をすることができました。学んだことは、おそらく最初のラップでもっとプッシュすべきだったのだろうということ。実際そのあとは、非常に難しい状況になってしまったのですから。でも今は、明日がどんな展開になるか、ドライなのかウエットなのかを待つだけです」

    フランコ・モルビデリ(予選12番手/2分09秒404)
    「Q2はドライとウエットがミックスされた状態で、タイヤ・チョイスに非常に苦労しました。そして残念ながら、私たちは間違った選択をしてしまったのです。初めにスリックで行きましたが、雨が降り出し、そのあと交換のためピットに戻る時間がありませんでした。そのため無理なアタックはできなかったにもかかわらず、12位に入れたのは悪くないと思っています。それに、予選ではこのように結果に結びつけることができませんでしたが、プラクティスではウエットでもとても好調に走れていました。また金曜日の午前中のドライでもとても感触が良かったので何も心配はしていません。あとは明日の天気とコンディションを見守るだけです」