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  • ホンダF1とアストンマーティンに温度差 スペイン人記者が鈴鹿で見たズレ

    ホンダF1とアストンマーティンに温度差 スペイン人記者が鈴鹿で見たズレ

    日本GPの現場で、ホンダF1とアストンマーティンの間に“認識のズレ”が浮き彫りになった。

    スペインのジャーナリスト、アントニオ・ロバトは、鈴鹿でのガレージの様子から、両者の間に責任の押し付け合いとも受け取れる空気があったと指摘している。一方でアストンマーティン側は関係悪化を否定しており、同じ状況を巡って異なる見方が存在している。

    この“ズレ”は単なる印象論にとどまらず、2026年F1の技術的な複雑さを象徴するものでもある。

    スペイン人記者が見た鈴鹿の違和感
    アントニオ・ロバトは、ホンダ首脳陣がアストンマーティンのガレージを訪れていた場面に注目し、そのやり取りから一定の緊張感を読み取っている。

    「ホンダの首脳陣はガレージを訪れ、この週末の状況について話していた」

    「そして彼らは責任の一部をアストンマーティンにあると示唆していた」

    「サクラのテストベンチでパワーユニットを回した段階でも振動は存在していたが、シャシーに搭載したことでそれが増幅されているという見解だった」

    「つまり『問題はそちらにもある』ということだ」

    ロバトの見立てでは、振動問題は単なる技術課題ではなく、責任の所在を巡る認識のズレとして表れている。

    当事者は「問題なし」と強調
    一方で、アストンマーティン側の見解は明確だ。

    チーフ・トラックサイド・オフィサーのマイク・クラックは、日本GPのグリッド上で交わされたホンダとの握手について、「和解」を意味するものではないと説明している。

    「和解する必要はなかった。我々は良好な関係にあるからだ」

    「我々はホンダに大きな敬意を持っているし、現在抱えている問題に対してどれほどの作業が行われてきたかも見てきた」

    さらにクラックは、関係性に問題があるという見方そのものを否定した。

    「問題は存在しない。以前から話し合っているし、今後も続けていく」

    公式な立場としては、あくまでパートナーシップは維持されているという姿勢だ。

    ホンダF1/本田技研工業 アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム 日本GP

    ズレが生まれる構造的な理由
    今回のケースで重要なのは、「関係性」と「技術的責任」は別の問題である点だ。

    2026年F1のパワーユニットは、エンジン、バッテリー、ギアボックス、そしてシャシーが高度に連携する構造となっている。そのため、

    ・パワーユニット側は「単体では問題は限定的」
    ・シャシー側は「統合後に問題が顕在化する」

    という認識のズレが生じるのは珍しくない。

    ホンダが示した「テストベンチでは存在するが、車体で増幅される」という説明は、まさにその構造的な特徴を示している。

    “関係良好”の裏で進む現実
    外部からは対立や責任転嫁に見える場面でも、当事者は「関係は良好」と語る。これはF1において珍しいことではない。

    実際には、開発を前進させるために両者が問題を共有し、解決策を探るプロセスが続いている。

    ロバトの印象が示した“違和感”は、その内部で進んでいる調整の一端を映し出したものと言える。

    Source: SoyMotor

  • ホンダF1 アストンマーティン巻き返しの鍵はADUO FIA判断はモナコGP後

    ホンダF1 アストンマーティン巻き返しの鍵はADUO FIA判断はモナコGP後

    ホンダF1にとって2026年F1シーズンの分岐点が近づいている。アストンマーティンにパワーユニットを供給する立場として、序盤戦で見えてきた性能差をどう埋めるかが今後の戦局を左右する。

    その鍵を握るのが、FIAが導入した救済措置「ADUO(追加開発・アップグレード機会)」だ。現時点で事前承認は出ておらず、適用の可否はマイアミGP後の技術査定を経て、モナコGP前後に判断される見通しとなっている。

    ホンダPUとアストンマーティンの現状
    2026年のパワーユニット勢力図では、メルセデスが内燃エンジンの基準とされている。その一方で、フェラーリやアウディ、そしてホンダは一定の差を抱えていると見られている。

    アストンマーティンはホンダ製パワーユニットを搭載しており、この差はそのままチームのパフォーマンスに直結する。ホンダの巻き返しは、そのままアストンマーティンの戦闘力回復を意味する構図だ。

    ADUOは巻き返しの制度的チャンス
    ADUOは、出力で遅れを取るメーカーに対して開発の自由度を与える仕組みで、シーズン中に3回の評価が行われる。最初の査定はマイアミGP後に実施され、その後モナコGPの時期までに対象メーカーが確定する。

    出力差が2%を超えればADUO1、4%を超えればADUO2と段階的に開発範囲が拡大する。仮に基準となるメルセデスの内燃エンジンが550〜560馬力とすれば、約11馬力差でADUO1、約22馬力差でADUO2が発動する計算になる。

    ホンダがどのレンジに位置するかによって、許される開発の幅が大きく変わることになる。

    すでに始まっている“見えない駆け引き”
    この制度は単なる技術評価にとどまらない。

    各メーカーがどこまで本来の性能を見せているのか、あるいは意図的に出力を抑えているのかは外部からは見えない。評価結果そのものが戦略の一部になり得るため、序盤戦は“性能を競う場”であると同時に“評価をどう受けるかの駆け引き”でもある。

    ホンダとしても、アストンマーティンとのパッケージ全体での位置を見極めながら、ADUO適用を前提とした開発準備を進めている可能性がある。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダF1/本田技研工業

    アストンマーティンの反撃タイミング
    2026年のパワーユニットは1基あたり約8戦を想定して設計されており、シーズン中に使用できるのは3基に制限されている。

    そのため、仮にADUOが認められた場合でも、改良版を投入するタイミングが極めて重要になる。現実的には2基目への切り替えが視野に入る6月のオーストリアGP前後が有力と見られる。

    スペインGPでの前倒し投入も理論上は可能だが、開発と検証の進行を考えれば難易度は高い。

    ホンダ×アストンマーティンの分岐点
    今回の焦点は、ホンダがADUOの対象に入るかどうかだけではない。

    重要なのは、その機会をどれだけ効果的に使い、どこまで差を縮められるかだ。そしてその成果は、そのままアストンマーティンの戦闘力として表れる。

    FIAの判断はまだ下されていない。しかし、ホンダとアストンマーティンにとって、この数戦は単なる序盤ではなく、シーズンの流れを左右する分岐点になっている。

  • ホンダF1 日本GPで振動対策パーツを撤去 信頼性優先の判断

    ホンダF1 日本GPで振動対策パーツを撤去 信頼性優先の判断

    アストンマーティンとホンダは、2026年F1日本GPの鈴鹿で深刻な振動問題への対策として新たなパーツを投入したが、レースでは使用を見送る決断を下した。

    金曜プラクティスでは一定の改善が確認されていたものの、信頼性への懸念から最終的に撤去され、週末を通じて課題は完全には解消されなかった。

    振動の発生源と対策の方向性
    今回の問題の中心にあるのは、ホンダ製パワーユニットのバッテリーに起因する異常振動だ。高出力化とエネルギー運用の変化により、シャシー全体へ伝達される振動が増幅され、ドライバーの身体にも影響を及ぼすレベルに達している。

    実際、チーム内では長時間走行による神経系への影響も懸念され、走行距離を制限する必要があるほどの状況となっていた。

    この課題に対し、ホンダは振動を吸収・分散させる目的で“ボール”と呼ばれる新パーツを投入。構造の詳細は明かされていないが、局所的な振動エネルギーを逃がす役割を持つとみられる。

    金曜に見えた効果とデータ
    金曜の走行では、この新パーツにより一定の改善が確認されている。

    「金曜日に新しい“ボール”を試しています」と折原慎太郎は語った。

    現場でも変化は明確に感じられていた。

    「いくつかの対策を講じたが、セッション中のテストでは小さな改善が見られた」とマイク・クラックは述べた。

    フェルナンド・アロンソ自身も振動の減少を実感していた。

    「昨日はかなり良い感触で、マシンの振動もかなり少なかったので驚いた」とフェルナンド・アロンソは語った。

    この時点では、週末を通じた実戦投入への期待も高まっていた。

    なぜレースで使われなかったのか
    しかし、チームとホンダは慎重な判断を下す。

    「信頼性の理由から、新しいパーツはレースでは使用しないことにしましたが、有望な兆候は見られたと思います」と折原慎太郎は語った。

    F1において、新パーツの導入は常にパフォーマンスと信頼性のトレードオフを伴う。特に今回のようにパワーユニット周辺に関わる部品は、故障時の影響が大きく、レース結果を左右しかねない。

    そのため、短期的な改善効果よりも「完走できるかどうか」が優先され、実戦投入は見送られた形だ。

    ホンダF1 日本GP

    振動の“ランダム性”が示す難しさ
    問題をさらに複雑にしているのが、振動の発生が一定ではない点にある。

    「でも今日はまた戻ってきた」

    「日ごとに状況が変わるような感じで、少しランダムな要素があるように思える。明日は運が良ければいいが」とフェルナンド・アロンソは語った。

    同じセットアップでも日によって症状が変わることは、原因が単一ではない可能性を示唆している。エネルギー回生、デプロイ状況、路面特性、さらには共振条件など、複数の要因が重なっていると考えられる。

    “完走優先”の現実と次の課題
    決勝では振動は残ったものの、一定の範囲内に収まり、アストンマーティンは今季初の完走を達成した。

    「まだ振動はあるが、今日は管理可能でレースを完走することができた」とフェルナンド・アロンソは語った。

    ホンダ側も開発継続の必要性を認めている。

    「多くのことに取り組んできましたが、新しいパーツを投入するには常にリスクが伴います」と折原慎太郎は述べた。

    今回の判断は、現状のパッケージが“使える速さ”ではなく“使える信頼性”を優先せざるを得ない段階にあることを示している。

    振動低減の方向性自体は見えつつあるが、グランプリ週末を通して安定して使用できるレベルに到達するまでには、さらなる検証と設計の詰めが不可欠だ。

    Source: PlanetF1.com

  • ホンダF1 振動問題 発生源をさらに特定「エンジン内部に集中」

    ホンダF1 振動問題 発生源をさらに特定「エンジン内部に集中」

    ホンダは2026年F1シーズンにおいて、アストンマーティンとの新体制で直面している最大の課題であるパワーユニットの振動問題について、その発生源の特定にさらに踏み込んだ。

    一方で、問題の完全解決にはなお時間を要する見通しであり、現状は「影響の軽減」に重点を置いた段階にとどまっている。

    ホンダ・レーシング(HRC)の渡辺康治は、現在の開発状況について段階的な進展を認めつつも、依然として技術的な課題が残っていることを明かした。

    「パワーユニットは少しずつ改善してきてはいますが、まだ多くの問題を抱えており、どこまで到達できるかは現時点では明確ではありません」

    実走で顕在化した想定外の振動
    今回の問題で特に特徴的なのは、振動がシミュレーションやベンチテストでは顕著に現れず、実際にマシンを組み上げてコース上で走行した際に大きく増幅された点にある。

    バーレーンでのプレシーズンテストでは、ダイナモ上では許容範囲に収まっていた振動が、実走行では大きな問題として顕在化した。

    「バーレーンテストでは相当な振動が確認されました」

    「実車のダイナモではそれほど強くは出ていなかったのですが、マシンに搭載して走行させると非常に大きくなってしまいました」

    さらに、マシン完成の遅れにより十分な事前テストが行えなかったことも、問題の早期発見を難しくした要因となった。

    まずはバッテリー損傷の抑制が最優先
    ホンダが最初に取り組んだのは、振動そのものの解決ではなく、その影響を受けるコンポーネントの保護だった。

    特に深刻だったのはハイブリッドシステムのバッテリーであり、初期段階では大きなダメージが発生していた。

    しかし対策の導入により、中国GPでは損傷が大幅に軽減されたという。

    「バッテリーへのダメージはかなり減少しています」

    「まだ理想的な状態ではありませんが、1レースで壊れてしまうようなレベルではなくなっています」

    現在は複数レースに耐えうる状態まで改善されているが、レギュレーション上はシーズンで3基に制限されているため、依然として余裕は大きくない。

    振動の発生源はエンジン内部に集中
    技術的な分析により、ホンダは振動の起点が内燃エンジン内部に集中しているとの認識を示している。

    クランクシャフトやピストンの動き、燃焼そのもののダイナミクスといった、エンジンの基礎構造が振動の主な発生源とみられている。

    「振動の発生源は間違いなく内燃エンジンにあります」

    「原因はいくつか考えられますが、現時点ではその特定を進めながら、振動の吸収や低減に取り組んでいます」

    2025年仕様のパワーユニットとの違いについても分析が進められており、差異の特定と対策が開発の中心となっている。

    「まずはエンジン内部で発生する振動そのものをしっかり抑えていくことが重要だと考えています」

    ホンダF1 本田技研工業 アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    ドライバーへの影響軽減は次の段階
    現在の対策は主にハードウェア保護に向けられており、ドライバーが感じる振動の軽減は次の段階とされている。

    この問題はレース結果にも影響しており、中国GPではフェルナンド・アロンソのリタイア要因のひとつとなった。

    「まずはバッテリーへの影響を抑えることを優先してきました」

    「ドライバーが感じる振動については、これから対策を進めていきますが、もう少し時間がかかる見込みです」

    「原因が完全に特定できていないため、段階的に改善を重ねていく必要があると考えています」

    アストンマーティンとの関係は良好
    技術的な課題が続く中でも、ホンダとアストンマーティンの関係は良好であると強調された。

    「関係が悪化しているということはまったくありません」

    「信頼というものは一朝一夕で築けるものではなく、こうした課題を乗り越えながら時間をかけて築いていくものだと考えています」

    また、エンジニア体制についての指摘に関しても、ホンダ内部の通常のローテーションによるものであり、構造的な問題ではないと説明している。

    解決は長期戦 夏以降が転機に
    フェルナンド・アロンソもすでに「改善は夏以降になる」との見方を示しており、ホンダ側の見解とも一致する形となっている。

    現状は「致命的な問題」から「管理可能な問題」へと移行した段階にあるが、完全解決には至っていない。

    振動という複雑な現象の克服は、信頼性だけでなくパフォーマンスにも直結する。

    ホンダは着実に前進しているが、その解決にはなお時間が必要となりそうだ。

  • ホンダF1 日本GP予選総括「信頼性には成果 決勝は完走へ」

    ホンダF1 日本GP予選総括「信頼性には成果 決勝は完走へ」

    ホンダF1 トラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアの折原伸太郎は、鈴鹿サーキットで行われた2026年F1日本GP土曜日の走行を振り返り、FP3から予選まで大きな問題なくプログラムを遂行できたと明かした。

    一方で、パフォーマンス面では依然として厳しい状況にあると認めつつ、少なくとも信頼性については一定の前進が見られていると説明した。決勝に向けては、事実を受け止めたうえで、まずは完走を目標に臨む姿勢を示している。

    折原伸太郎「少なくとも信頼性には成果」
    ホンダF1 トラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアの折原伸太郎は、FP3から予選にかけての流れについて次のように振り返った。

    「FP3、予選と、昨日に引き続きスムーズなセッションだったと思います。PUに問題は発生せず、順調に走行プログラムをこなしています。」

    一方で、パフォーマンス面については厳しい現状を認めた。

    「パフォーマンスに関しては、ラップタイムを見ると求めているレベルには全然達していないですが、少なくとも信頼性に関しては、ある一定の成果が見せられていると感じています。」

    予選結果についても、現時点での実力を受け止める姿勢を強調している。

    「予選については今できることを精一杯やった結果なので、事実を受け止め、決勝はこれまでできなかった完走を目指してやっていきたいと思います。」

    ホンダF1 本田技研工業 日本GP

  • ホンダF1「ニューウェイの懸念は誤解」 組織再編と振動問題の現状を説明

    ホンダF1「ニューウェイの懸念は誤解」 組織再編と振動問題の現状を説明

    ホンダ・レーシング(HRC)のCEOであり社長を務める渡辺康治は、アストンマーティンのチーム代表エイドリアン・ニューウェイが示した懸念について、「誤解によるものだ」と説明した。

    2026年F1シーズン開幕後も、アストンマーティンとホンダのパワーユニット(PU)を巡る課題が注目されるなか、両者の関係性や開発体制について改めて言及した形だ。

    ニューウェイの指摘に「誤解」と説明
    ニューウェイはオーストラリアGPの段階で、ホンダのさくら拠点におけるエンジニアリング体制が、かつての成功期から大きく変化していたことを2025年11月まで把握していなかったと明かしていた。

    また、新レギュレーションに向けた再参入時点では「元のチームの約30%しか残っていなかった」とし、開発面で後れを取ったことが現在の苦戦につながっているとの見解を示していた。

    これに対し渡辺康治は、ホンダの人材ローテーション方針が背景にあると説明した。

    「基本的には誤解だと思います。我々の方針として、モータースポーツのエンジニアを量産や先進技術、例えばジェットやeVTOL、水素関連などへ定期的にローテーションさせています」

    「これは以前から続けている取り組みです。おそらく私の説明が十分ではなかったのだと思いますし、組織の再構築に時間がかかったことが、彼の懸念につながったのだと思います。ただ、現在は十分な体制と人材が整っています」

    ホンダF1 本田技研工業

    振動問題とエネルギー管理の改善に注力
    現在の最大の課題となっている振動問題について、渡辺康治は主にバッテリー周辺へのダメージが焦点であると明かした。

    「現時点では、主にバッテリー周辺のダメージに関わる振動の改善に取り組んでいます。同時に、鈴鹿に向けてエネルギーマネジメントの改善も行い、ドライビング性能の向上を図っています」

    さらに、ダイノ上のテストと実車での挙動にギャップがあることも課題だと説明した。

    「最も難しい点は、開発開始が他社より遅れたことです。また、ダイノ上では許容範囲の振動であっても、実際のシャシーに組み込むと振動が大きくなってしまうのです」

    「そのため、PU単体では解決できません。アストンマーティンと密接に連携し、パワーユニットだけでなくシャシーも含めて問題解決に取り組んでいます」

    今季中の性能改善には限界
    一方で、現行レギュレーションの制約により、今シーズン中に大幅な性能向上を実現することは難しいとも認めた。

    「現在のレギュレーションでは、性能そのものを大きく改善するのは難しい状況です。そのため、信頼性の向上を優先しつつ、ルールの範囲内で出力向上を図っています」

    また、アブダビGPまでにどこまで改善できるかについては、具体的な計画は明かさなかった。

    「アストンマーティンとともに回復プランはありますが、現時点で詳細をお伝えすることはできません」

  • ホンダF1 日本GP初日総括「振動対策に手応えもペース不足は課題」

    ホンダF1 日本GP初日総括「振動対策に手応えもペース不足は課題」

    2026年F1シーズン第3戦日本GPが、三重県・鈴鹿サーキットで開幕した。初日はフリー走行1回目と2回目が実施され、各チームが週末に向けたセットアップとデータ収集を進めた。

    ホンダF1にとっては、今季序盤から続く振動問題への対応が重要なテーマとなる中での走行初日となった。2台とも安定した周回を重ね、一定の収穫を得た一方で、パフォーマンス面では依然として改善の余地を残している状況だ。

    折原伸太郎「有意義な一日だがペースは課題」
    ホンダF1 トラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアの折原伸太郎は、初日の走行を次のように振り返った。

    「本日のフリー走行では、バッテリーシステムに対してだけでなく、ドライバーが感じる振動を低減するために、今後必要な対応を見極めるためのデータを得ることができました。その意味では、有意義な一日だったと思います。」

    「FP1、FP2ともに、2台はスムーズなセッションを行うことができ、多くの周回数を重ねることができた点もポジティブです。一方で、ペースについては私たちが本来望むレベルに達していません。」

    「明日のFP3と予選に向けてデータを確認、最適化し、少しでもパフォーマンスを引き出せるよう取り組んでいきます。」

    振動の低減に向けた手応えと、走行の安定性というポジティブ要素は見えたものの、依然として競争力の面では上位勢との差が残る。日本GP2日目に向けて、セットアップの最適化とデータ解析が重要な鍵を握ることになりそうだ。

    ホンダF1 本田技研工業 日本GP

  • ホンダF1「振動はPU単体では解決できない」 アストンマーティン側にも要因

    ホンダF1「振動はPU単体では解決できない」 アストンマーティン側にも要因

    2026年F1日本GPを前に、ホンダ・レーシング(HRC)社長の渡辺康治がFIA公式記者会見に出席し、アストンマーティンの苦戦の原因について説明した。開幕から続く振動問題について、パワーユニット単体ではなくシャシー側にも要因があるとの見解を示している。

    アストンマーティンとホンダは現在、深刻な信頼性問題に直面しているが、渡辺は両者が一体となって解決に取り組んでいると強調した。

    その一方で、問題の責任は一方に限定されるものではないと明言している。

    渡辺康治「ダイノでは問題ないが、車体統合で悪化する」
    渡辺康治(ホンダ・レーシング社長)は、現在の苦境の背景について次のように説明した。

    「いくつか理由があります。ひとつは新しいレギュレーションが我々にとって非常に厳しいものだったことです」

    「もうひとつは、2021年末にF1活動を停止し、2023年に復帰を発表したことで、活動が制限されていた期間があったことです」

    「組織を再構築するのにも時間がかかりましたが、現在はアストンマーティンと技術面だけでなく全体として密接に協力しています」

    さらに現在の取り組みについても言及した。

    「現在は振動問題、特にバッテリー周辺の損傷の改善に注力しています。また鈴鹿に向けてエネルギーマネジメントも改善しました」

    そのうえで、振動の原因について明確に言及した。

    「ダイナモメーターでのテストでは振動は許容範囲内ですが、シャシーに統合すると大幅に増加します」

    「したがって、この問題はパワーユニット単体では解決できません。シャシーも含めてアストンマーティンと協力して取り組んでいます」

    ホンダF1 本田技研工業

    アストンマーティンと“1つのチーム”として対応
    渡辺は、両者の関係性についても強調した。

    「アストンマーティンとホンダは単なるコンストラクターとエンジンメーカーの関係ではなく、ひとつのチームとして働いています」

    「日本の施設ではアストンマーティンのエンジニアも我々と共に作業しています。重要なのは一歩ずつ前進することです」

    2027年開発にも影響も、まずは信頼性改善が最優先
    また、今後のパワーユニット開発にも言及した。

    「現時点では、2027年の開発への影響を断言するのは難しいですが、少なくとも信頼性だけでなくパフォーマンスの向上も必要です」

    「現行レギュレーションではパフォーマンス向上は簡単ではありませんので、まずは信頼性改善に集中し、その中でパフォーマンスも向上させていく必要があります」

    アストンマーティンとホンダの復調には、依然として時間がかかる見通しだが、問題の本質が“統合領域”にあることが明確になったことで、開発の方向性はより具体化しつつある。

  • ホンダF1 2026年日本GPプレビュー「振動問題は改善も課題残る」

    ホンダF1 2026年日本GPプレビュー「振動問題は改善も課題残る」

    2026年F1シーズン第3戦となる日本グランプリが、三重県・鈴鹿サーキットで3月27日に開幕する。大会初日はフリー走行1・2が行われ、28日にフリー走行3と公式予選、29日に決勝レースが実施される。

    シーズン序盤2戦を終え、各チームが新レギュレーションへの適応を進める中、ホンダは母国レースでの巻き返しを狙う。

    折原伸太郎「ファンの前で結果を示したい」
    ホンダF1トラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアの折原伸太郎は、鈴鹿で戦う意味について次のように語った。

    「ホンダのF1プロジェクトに携わる前から、私はホンダとモータースポーツの大ファンでした。何十年も鈴鹿に足を運び、セッションを見てホンダを応援してきたので、ファンの皆さんの熱量はよく知っています。今、そのファンの皆さんの前で仕事ができることを誇りに思っており、皆さんの応援を力に変えて、より良い結果をお見せできるよう全力でプッシュし続けます。」

    中国GPでは、システムに影響を与えていた振動の軽減により、バッテリーの信頼性に一定の進展が見られた。一方で、ドライバーに影響する振動の原因特定は依然として課題として残っている。

    「中国GPでは、システムに影響を与えていた振動を軽減したことで、バッテリーの信頼性についてある程度の進展がありました。一方で、ドライバーに影響する振動の原因を特定するためには、さらなる解決策を見つける必要があります。」

    本田技研工業 日本グランプリ

    また、パフォーマンス面ではエネルギーマネジメントが理想には達しておらず、鈴鹿という特性上、より厳しい戦いが予想される。

    「信頼性向上については中国GP後も注力してきた一方で、パフォーマンス観点ではエネルギーマネジメントがまだ目指すレベルには届いていません。鈴鹿はエネルギーマネジメントにおいて非常にタフなコースですので、オーストラリアや中国での学びを活かし、より良い準備を進めていきます。」

    母国グランプリに向け、ホンダは改善の手応えを示しつつも、さらなる進化を求めて週末に臨む構えだ。

    「まだ我々が目標としているところには至っていませんが、今週末を迎えるにあたり、最大限のパフォーマンスを引き出せるよう、引き続き全力で取り組んでいきます。母国の観客、そしてホンダファンの皆さんにお会いできることを楽しみにしています。バーレーン以降、私たちが着実に前進していることをお見せできればと思っています。」

  • ホンダF1「2026年レギュレーションは言い訳にならない」 振動問題に課題

    ホンダF1「2026年レギュレーションは言い訳にならない」 振動問題に課題

    アストンマーティンと組むホンダにとって、2026年F1シーズン序盤は厳しい戦いが続いている。開幕戦オーストラリアGPに続き、中国GPでも両車が完走できず、パワーユニットの信頼性問題が改めて浮き彫りとなった。

    特に中国GPでは、フェルナンド・アロンソが激しい振動によって手足の感覚を失いリタイアを強いられるなど、マシンの深刻な問題が露呈した。

    ホンダF1 トラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニア、折原慎太郎はレース後、改善の兆しはあるとしながらも課題の多さを認めている。

    ホンダF1 折原慎太郎「振動は改善したが問題は残る」
    HRCチーフエンジニアの折原慎太郎は中国GP後、週末を振り返り次のように語った。

    「今日の中国GPでダブルリタイアという結果には満足できない。しかしポジティブな面に目を向ければ、メルボルンより多くの走行距離を重ねることができたのは励みになる」

    「スプリント週末を通して信頼性は改善していたが、まだレース全距離を走り切るには十分ではない」

    「システム面での振動は改善したが、ドライバーの快適性という点では依然として問題が残っている。これは次戦の日本GPに向けて取り組むべき重要な課題だ」

    ホンダF1 本田技研工業

    ストロールのリタイア原因は調査中
    また、ランス・ストロールのリタイアについても原因はまだ特定されておらず、ホンダとチームが共同で調査を進めているという。

    「ランスのリタイアについては現在、原因を調査している。9周目に何が起きたのかを理解するため、HRCさくらの施設やアストンマーティンと協力しながら作業を続けていく」

    「2026年レギュレーションは難しいが言い訳ではない」
    折原はまた、2026年の新レギュレーションが技術的に非常に複雑であることにも言及した。

    「2026年のレギュレーションは決して簡単ではない。今日のリタイアやDNSの数を見ればそれは明らかだ」

    「しかし、それが僕たちの信頼性やパフォーマンスの言い訳にはならない」

    「まだやるべきことは非常に多くある。今の僕たちにとって最優先なのはそこだ」

    シーズン序盤で苦戦が続くホンダにとって、次戦日本GPは大きな試練となる。母国レースを前に、信頼性問題の解決が急務となっている。