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  • ホンダF1 特集 | エネルギーマネジメントの進化

    ホンダF1 特集 | エネルギーマネジメントの進化

    トロロッソ・ホンダは、マシンとの相性がよくないと想定されていた高速サーキットであるスパ・フランコルシャンとモンツァで優れたパフォーマンスを発揮。そこにはホンダF1によるエネルギーマネジメントの進化がある。

    トロロッソ・ホンダは、雨による難しいコンディションとなったF1ベルギーGPの予選で6列目につけ、F1イタリアGPではピエール・ガスリーがQ3に進出を果たした。

    Auto Motor und Sport が、GPSデータを元に分析した各メーカーのF1エンジンのパフォーマンスによると、ホンダのF1エンジンは715馬力。フェラーリは790馬力、メルセデスは780馬力、ルノーも730馬力とホンダよりも高いパワーが算出されている。

    ホンダF1の副テクニカルディレクターを務める本橋正充はエネルギーマネジメントを進化の鍵として挙げている。

    「我々は特に前半戦のアゼルバイジャンでのレースを通して多くのことを学びました」と本橋正充は語る。

    「ロングストレートではオーバーテイクされてしまいましたが、その原因の一つは、回生で得たパワーをサーキットのどの場所で効率的に使用するかという、エネルギーマネジメントの戦略にありました。そのため、その後のエネルギーマネジメントを改善していくにあたり、そのレースの中で得られた教訓は非常に大きなものでした」

    「アゼルバイジャンのロングストレートはカレンダー最長で、距離だけで言えばスパを上回りますが、スパはスパでエンジンの全開率がラップを通して非常に高いので、エネルギーマネジメントも含めたパワーユニット性能がレースのキーとなります」

    「エネルギーマネジメントは各トラックで最速のタイムを出すために最適化していきますが、同時にレース中の状況も考えなければなりません。レースの中でオーバーテイクが多いロングストレートではエネルギーマネジメントがキーとなりますが、それらのバランスを最適化することは非常に難しいんです」

    「ロングストレートでのエンジン全開走行は、燃焼室だけでなく、ドライブトレーン(エンジンで生み出した動力をタイヤに伝達する一連の機構)の温度上昇にもつながります。例えば、気温が高い環境でマシンを使用する場合です。フルスロットルで走って急ブレーキをかけ、またフルスロットルでの走行を繰り返していると、冷却する時間がほとんどありません。その結果、エンジン内の温度上昇が徐々に進んでいってしまいます」

    「ですから、もちろんダイナモでそうした状況を想定してのテストも行っています。テストの際には、バクーのロングストレートで収集したデータを基にしていますね。ダイナモでは、全てのサーキットを想定したシミュレーションを行うことができます。例えば、シリンダー圧によるダメージをチェックしたい場合は、ストレートで走行しているのと同じ環境をダイナモで作り出します。そうしたテスト中は、パワーユニットは高速サーキットを走行しているときと同じような音を出しています」

    「エネルギー回生システム(ERS)の一部であるラジエーターやヒートエクスチェンジャーは冷却に使用するのはもちろんですが、それだけでなくパワーマネジメントにも関わるコンポーネントです。ときには意図的にエネルギーの蓄積や放出の量を減少させたりしますが、それは内燃機関とERSの関係性に似ているとも言えます」

    「我々はすでに、何度も過酷なサーキットで戦ってきましたからね! ハンガリーでのエキサイティングなレース、バーレーンでの驚き、そしてエネルギーマネジメントに苦慮し、最も過酷な戦いを強いられたアゼルバイジャンなど、さまざまなレースを経験してきました。その中でエネルギーマネジメント、燃料やノッキング現象について多くのことを学ぶことができたんです」

    ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治もパワーユニットを適切に使えていることが成果に繋がっていると語る。

    「パワーユニットのパフォーマンスとして、限界値というのはある程度ダイナモ上では出ているのですが、やはりその場その場、気候、温度、湿度などさまざまな条件を考えて、適正な使い方を決めます」と田辺豊治はコメント。

    「ドライバー、車体、パワーユニットと、それぞれの持てる力を出し切った結果だと思います。中団勢はとても僅差、激戦区のなかで、そして一つ狂っただけで順位が大きく落ちる状況で、今の我々の実力としてすべて出し切れたから、あそこまでいけたのだと思います。満足できるポジションとは言いませんが、今の持てるものでは、最高のポジションだったと思います」

    Auto Motor und Sport によると、ホンダF1は今年の10月のF1アメリカGPで“スペック3”エンジンを導入することを目指して開発を進めているとし、新スペックエンジンはおよそ750馬力までアップすると伝えている。

  • カシオ、ホンダ・レーシング・リミテッドエディションを発表

    カシオ、ホンダ・レーシング・リミテッドエディションを発表

    カシオは、ホンダ・レーシングとのコラボレーションした限定モデル『Honda Racing Limited Edition』を発表。日本での発売日・価格は未定だが、F1日本GPまでには販売が見込まれる。

    今年からホンダF1はスクーデリア・トロロッソとのパートナーシップを開始。カシオは2016年からメタルスポーティクロノグラフ“EDIFICE”を通じてトロロッソをサポートしている。

    ホンダ・レーシングは、本田技研工業のモータースポーツ活動を指す。カシオは、ホンダのサポートを受けて新しい限定モデルのEDIFICEを開発した。

    EQS-800HR-1Aは、モータースポーツには欠かせない素材のカーボンファイバーをデザインに採用。ホンダ・レーシングのイメージカラーであるレッドとホワイトを配色。フェイスに赤のアクセントが入り、バンドは外側がホワイト、内側がレッドとなる。また、ホンダのロゴがフェイス、ブランドリング、バックカバーに入れられる。

    特別パッケージには、1968年のホンダF1 RA301の50周年を記念したカードも含まれる。日本での発売日・価格は未定だが、F1日本GPまでには販売が見込まれる。

    カシオ EQS-800HR-1Aカシオ ホンダ・レーシング・リミテッドエディション

  • トロロッソ・ホンダ:F1シンガポールGP プレビュー

    トロロッソ・ホンダ:F1シンガポールGP プレビュー

    トロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーとブレンドン・ハートレー、ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治が、2018年のF1世界選手権 第15戦 シンガポールGPへの意気込みと舞台となるマリーナ・ベイ市街地コースについて語った。

    シンガポールGPはタイトなコースと蒸し暑い気候が特徴で、ドライバーの身体能力とマシンの技術力の両方が要求される。チェッカーフラッグが振られ花火が打ち上げられるまで、チーム一丸となって限界に挑戦する。

    ピエール・ガスリー
    「シンガポールGPでの経験は、レッドブル・レーシングのリザーブドライバーとして帯同したことだけです。実際に走ってはいませんがレースは一度見ているので、シンガポールの暑さと湿気のすごさ、そしてナイトレースがどのようなものかについては理解できているつもりです。ここでは午後に起床して明け方に眠りにつきます。普段とは異なるリズムになりますが、ヨーロッパ時間のことは一度忘れて、人工照明の下でのレースに慣れればいいだけなので、そこまでたいへんだとは思っていません。前回、ここに来たときも楽しいと感じていました。湿気が高くジメジメする部分で、ここはドライバーにとってはシーズンを通して最も過酷なレースとなります。走ったことはありませんが、レイアウトを見て、リズムに乗って走れる僕が好きなタイプのトラックだなと思いました。とにかくコーナーが多く、テクニカルなんです。スパとモンツァでは難しいレースになると分かっていましたが、今回のマリーナ・ベイ・サーキットは、データ上では僕たちのマシンとずっと相性がいいはずなので、どんな走りを見せられるか楽しみにしています。レースに向けては暑さ対策もしています。レースウィーク直前まで、服を何枚も着込んで汗をたくさんかいたり、サウナに入るトレーニングを続けていくつもりです。ビデオゲームではお気に入りのサーキットの一つなので、実際にドライブして本物を体験するのが今から待ちきれません」

    ブレンドン・ハートレー
    「シンガポールGPで初めて走るのをずっと楽しみにしてきました。僕が話したドライバーはみんな『カレンダーで最も身体的にタフなレースだ』と言っています。コーナーが多いレイアウトや、暑さと湿気がすごいこともその理由の一つでしょう。ナイトレースはル・マンなどで何度か走った経験がありますが、雨にならない限りは照明がそんなに気になることはないはずです。歴史的に、トロロッソはここでいい成績を残してきています。過去2戦は我々にとって厳しいレースになると分かっていましたが、今回はチームメンバー全員が、我々のマシンがいいパフォーマンスを発揮できるチャンスがあると言っています。先週はシミュレーターでの走行も行いました。いつも通り半分はエンジニア、もう半分はドライバーのためです。トラックは正確に3Dで再現されているので、あらゆる縁石やバンプについて知る絶好の機会になりました。僕にとっては金曜日にフリー走行で走る前に、いい参考になりました。チームにとっても実際にトラックで走行する前にも何度もセッティングを変えることができるし、それによってドライバーがいいフィーリングを得られているかも確認できるメリットがあります。ただ、もちろん実際のトラックと100%同じというわけではありません。シミュレーターで走っているときは暑さや湿気はありませんし、Gもありませんからね。それでもドライブする上での目印や、どう走っていくかのアイディアを得られたのは大きな収穫になりました。最近は何枚も重ね着してトレーニングしていて、暑さ対策も万全です。そのおかげか今はすごく体調がいいですし、準備もできていると感じています。週末のレースを楽しみにしています」

    田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)
    「今回のレース開催地となるシンガポールは、高温多湿な気候とナイトレースと言う点が大きな特徴になります。市街地に設置されたコースには23ものコーナーがあり、またその多くは直角に近い低速コーナーです。シーズン中最もシフト回数が多く、コーナー立ち上がりでのドライバビリティーがパワーユニットとしては重要なポイントとなります。高温多湿、ナイトレース、息をつく暇もないコースレイアウトなど、ドライバーにとってはたいへんタフなレースとなります。2人のドライバーに十分走り込んでもらい、きっちりとパワーユニットのセッティングを整えた上で決勝に臨みたいと思います。思い起こすとちょうど1年前、この地でホンダとトロロッソとのパートナーシップに関する発表を行いました。それからあっという間に時間が過ぎましたが、ここまで彼らとは互いにリスペクトを払いつつ、強固な信頼関係を築くことができています。まだまだ我々の目指すところには及びませんが、バーレーンやハンガリーなど、いくつかのいいレースを見せられており、正しい方向に向けて着実に前進していることを実感しています。ここまでの結果から、このサーキットは我々のパッケージに合っていると考えていますので、ここでもまた一つ、いい成績を残すことができればと思っています。また、最後になりますが、先週相次いで発生した台風21号、および北海道胆振東部地震においてお亡くなりになられた方々に、チームを代表してお悔やみを申し上げるとともに、被災されたすべての皆さまにお見舞い申し上げます。被災地の一刻も早い復旧を願うとともに、少しでも皆さまを勇気付けられるようなレースを見せられればと考えています」

    関連:2018年 F1シンガポールGP テレビ放送時間&タイムスケジュール

  • ホンダF1 「トロロッソとのパートナーシップは着実に前進している」

    ホンダF1 「トロロッソとのパートナーシップは着実に前進している」

    ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治が、2018年のF1世界選手権 第15戦 シンガポールGPへの意気込みやパワーユニットのアプローチなどを語った。

    ちょうど1年前のシンガポールGPでホンダF1はトロロッソのパートナーシップを発表。それ以降、お互いにリスペクトしながら、強固な信頼関係を築くことができていると田辺豊治は語る。

    「今回のレース開催地となるシンガポールは、高温多湿な気候とナイトレレースと言う点が大きな特徴になります」と田辺豊治はコメント。

    「市街地に設置されたコースには23ものコーナーがあり、またその多くは直角に近い低速コーナーです。シーズン中最もシフト回数が多く、コーナー立ち上がりでのドライバビリティーがパワーユニットとしては重要なポイントとなります」

    「高温多湿、ナイトレース、息をつく暇もないコースレイアウトなど、ドライバーにとってはたいへんタフなレースとなります。2人のドライバーに十分走り込んでもらい、きっちりとパワーユニットのセッティングを整えた上で決勝に臨みたいと思います」

    「思い起こすとちょうど1年前、この地でホンダとトロロッソとのパートナーシップに関する発表を行いました。それからあっという間に時間が過ぎましたが、ここまで彼らとは互いにリスペクトを払いつつ、強固な信頼関係を築くことができています」

    「まだまだ我々の目指すところには及びませんが、バーレーンやハンガリーなど、いくつかのいいレースを見せられており、正しい方向に向けて着実に前進していることを実感しています。ここまでの結果から、このサーキットは我々のパッケージに合っていると考えていますので、ここでもまた一つ、いい成績を残すことができればと思っています」

    「また、最後になりますが、先週相次いで発生した台風21号、および北海道胆振東部地震においてお亡くなりになられた方々に、チームを代表してお悔やみを申し上げるとともに、被災されたすべての皆さまにお見舞い申し上げます。被災地の一刻も早い復旧を願うとともに、少しでも皆さまを勇気付けられるようなレースを見せられればと考えています」

    関連:2018年 F1シンガポールGP テレビ放送時間&タイムスケジュール

  • ホンダ、“スペック3”版F1エンジンは35馬力アップとの報道

    ホンダ、“スペック3”版F1エンジンは35馬力アップとの報道

    ホンダは、現在開発を進めている“スペック3”版F1エンジンで35馬力アップを達成し、パワー面でルノーを上回ることになる可能性があると報じられている。

    Auto Motor und Sport は、GPSデータを元に各メーカーのF1エンジンのパフォーマンスを分析。2018年の最強のエンジンはフェラーリだという分析結果を公表した。

    同紙の分析によると、フェラーリのF1エンジンは790馬力を発生しているといい、780馬力のメルセデスを10馬力上回っていると算出している。

    これまでもフェラーリのF1エンジンは、メルセデスを抜いたと報じられていたが、今シーズンでベストなパッケージを有しているにも関わらず、ランキングではメルセデスの後塵を拝している。

    ルノーとホンダのF1エンジンは生の馬力という点ではまだメルセデスとフェラーリには追いついていない。レッドブルとマクラーレンにもカスタマーエンジンを供給するルノーは730馬力と算出。対するホンダは715馬力で最下位の評価となっている。

    しかし、同誌によると、ホンダは現在その差を埋めるために懸命に作業を進めており、今年の10月のF1アメリカGPで“スペック3”エンジンを導入すると報道。新スペックエンジンはおよそ750馬力までアップすると伝えている。

    ホンダは、2019年からトロロッソに加え、レッドブル・レーシングにもF1パワーユニットを供給することが決定しており、レッドブルの首脳陣は“ルノーを上回る”ものになると自信をみせている。

  • セバスチャン・ブエミ、トロロッソ・ホンダの最有力候補に浮上

    セバスチャン・ブエミ、トロロッソ・ホンダの最有力候補に浮上

    セバスチャン・ブエミが、2019年のトロロッソ・ホンダのドライバーの最有力候補に浮上している。

    29歳のセバスチャン・ブエミは、2011年までトロロッソでF1を50戦以上戦っている。その後、トヨタでWECに参戦してチャンピオンを獲得。今年ル・マン24時間レースを制覇。また、フォーミュラEでも2015-2016シーズンにチャンピオンを獲得している。

    トロロッソ・ホンダは、2019年にピエール・ガスリーがレッドブル・レーシングに昇格することが決定しており、ブレンドン・ハートレーは今年期待されたパフォーマンスを発揮できていない。

    先週末、トロロッソは、セバスチャン・ブエミがファエンツァのファクトリーでシート合わせをしている画像を公開。2019年のドライバーについての憶測に火に油を注いでいた。

    トロロッソのチーム代表フランツ・トストは「今年、セバスチャンを起用する予定はない」と Blick にコメント。また、セバスチャン・ブエミが“今はコメントしていない”と付け加えた。

    だが、レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、今週末のシンガポールGPでセバスチャン・ブエミと会う予定であることを認めている。

    「私は、最近、我々がブエミとシミュレータードライバーとしてもう1年契約を更新したことは知っている。また、シンガポールで我々は彼と打ち合わせをする」とヘルムート・マルコはコメント。

    「だが、土曜日に彼はフォーミュラEのテストに戻らなければならない」

    セバスチャン・ブエミの存在が突然クローズアップされた要因のひとつとして、ブレンドン・ハートレーに対し、成績を残さなければ、完全にF1から去ることになるというメッセージだと考えられている。

    「すべて推測だ。何もないことに興奮しているだけだ」とヘルムート・マルコはコメント。

    「確かにブエミは話題になっているが、彼の他のシリーズとトヨタとの契約は残念ながら常に復帰の途中だった」

    現在、2019年のトロロッソ・ホンダのドライバー候補には、元ドライバーのダニール・クビアト、マクラーレンを放出されるストフェル・バンドーンなどごくわずかな名前しか挙げられていない。

    また、フォースインディアを放出される可能性のあるエステバン・オコンについて、レッドブルは「レッドブルはメルセデスドライバーに投資するつもりはない」として、メルセデスのコネクションを理由に起用を否定している。

  • 動画 | ホンダF1の英国拠点 『HRDミルトンキーンズ』 内部ツアー

    動画 | ホンダF1の英国拠点 『HRDミルトンキーンズ』 内部ツアー

    ホンダF1は、欧州のF1活動の拠点『HRDミルトンキーンズ』の内部ツアーの動画を公開した。ミルトンキーンズで働くエンジニアたちにインタビューを実施。裏方としてチームを支える彼らの日常についてご紹介した。

    ホンダF1は、F1に復帰するにあたり、ヨーロッパで行われるレースの間にパワーユニットのメンテナンスを行う拠点として、英国バッキンガム州ミルトンキーンズに『HRDミルトンキーンズ』を設立した。

    ヨーロッパの第2の拠点となるHRDミルトンキーンズには、パワーユニット部門、ダイナモ(エンジン動力計測)部門、ESS(運動エネルギー回生システム)部門、人事、経理、そして広報を担当する部署があり、様々な業務を担当しているが、最大のミッションはパワーユニットのメンテナンス。レースの運営部門として日本のHRDさくらで開発されたエンジンを含めたパワーユニットのリビルドやメンテナンス、サーキットサービスなどが行われている。

    パワーユニットに使用される部品はレース後にHRDミルトンキーンズに持ち帰られ、整備される。また、HRDミルトンキーンズにはダイナモも設備されており、様々な部品をテストすることもできる。HRDさくらでのテストは新技術の開発をメインとすることに対して、ミルトンキーンズのダイナモでは、開発というよりパワーユニットの信頼性を検証する意味合いが強い。

    第2のホームレースとなったF1イギリスGPでは、トロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーとブレンドン・ハートレーがHRDミルトンキーンズを表敬訪問。勤務するスタッフたちの士気を高めた。

  • 動画 | トロロッソ ファクトリー紹介

    動画 | トロロッソ ファクトリー紹介

    トロロッソのチーム代表フランツ・トストが、チームのファクトリーを紹介した。

    トロロッソの本拠地にあたるファクトリーはイタリアのボローニャから南東約70キロに位置するファエンツァにある。以前はここにイタリアのレーシングチーム、ミナルディが本拠地を構えていた。

    トロロッソは、規模拡大に伴ってその施設を増強し、同時にイギリスのシルバーストンに程近いビスターに2つ目の拠点を設立している。フランツ・トストは、F1マシンの製造過程について、次のように説明する。

    「はじめに、空力に関する全てのリサーチがCFD部門で行われます。空気力学を担当するエンジニアがマシン周りの気流を計算し、過去に製造したパーツになんらかのアドバンテージがあることが分かれば、すべてのデータをビスターにいるエンジニアに送ります」とフランツ・トストはコメント。

    「風洞が配置されているビスターには、約100人のエンジニアが在籍しています。ここでは実車の約50%の大きさのモデルを使っての実験が実施できるんです。製造されたパーツは、まず風洞でのテストに回されます。そこでパフォーマンスの向上、さらにCFD部門で収集したデータとの相関性が確認できれば、実車サイズのパーツをデザインしていきます。これはファエンツァで行うことができます」

    「パーツのデザインが終了すれば、いよいよ製造作業に入ります。機械生産の約25%、カーボン生産の90%が我々のファクトリーで行われています。パーツがサプライヤー、もしくはトロロッソのファクトリーから上がってきたら、品質検査室でパーツの耐久性と強度をチェックした上で、完成したパーツを組み上げていきます」

    CFD部門はトロロッソの2つの拠点にまたがっているが、風洞でのテストが終わってからは、ファエンツァに拠点を構えるデザインオフィスが実車サイズのパーツデザインを担当している。

    「エンジニアやデザイナーは、それぞれの目的別にグループ分けがされています。エンジニアはパフォーマンス解析部門、レースエンジニア部門。デザイナーはボディワーク担当部門、サスペンション部門、ギアボックスと油圧を担当する部門、システム部門といったかたちで分かれています。かなりの人数ですが、我々より規模の大きいチームではもっと多くのメンバーが働いています」

    「ファエンツァとビスターでは常時、ビデオ画像によって互いの風景がシェアされています。お互いに、今なにをしているのかがいつでも分かるようになっているわけです」

  • マクラーレン、ホンダとの決別による損失をラティフィの投資で補填

    マクラーレン、ホンダとの決別による損失をラティフィの投資で補填

    マクラーレンは、ホンダF1と決別による損失を補うためにマイケル・ラティフィによる2億ポンド(約286億円)の投資を使用した。

    マクラーレンは、2015年にホンダとワークスパートナーシップを締結。F1パワーユニットの供給に加え、年間1億ユーロ(約131億円)とされるスポンサー料を受け取り、フェルナンド・アロンソの給与などに充てていたと伝えられている。

    だが、今年5月、フォーミュラ2に参戦する父でカナダの実業家マイケル・ラティフィが経営するナイダラ(Nidala)は、マクラーレン・グループのおよそ10%の株に2億ポンドを投資。2016年末にロン・デニスが離脱して以来となるマクラーレンの新たな株主となった。

    マクラーレンの最高財務責任者(CFO)を務めるポール・ブッダンは、株主への収支報告で、ナイダラ・グループによる新たな投資で損失は吸収されたと述べた。

    「F1カーからホンダエンジンを落とすという決断は、パフォーマンス上の理由からだと我々は認識している。その決断はF1内の我々のキャッシュフローに重要な影響を与えた」とポール・ブッダンはコメント。

    「我々は今後3年、3年半、4年でそれを回復する計画がある。我々がパフォーマンスを改善すれば、F1からのキャッシュフローは改善し、スポンサーシップにも波及的な改善があるだろう。だが、その期間は資金を調達しなければならない。それが株価がもたらすものだ」

    「我々は今後2~3年でキャッシュフローのポジションが回復すると予想しており、その期間内に黒字に戻るだろう。だが、投資は別として、来年にそうなる可能性は低い」

    ポール・ブッダンは、マクラーレン・グループは、F1チームに投入する予算を引き下げることを検討していると付け加えた。

    「状況が計画通りに進まない場合、我々はF1ビジネスのコストを削減する可能性もある。そこには選択肢がある。ホンダのエンジンを下した昨年、我々はそれは同等のコストを削減してF1で競い合うという選択もできた。だが、それはマクラーレンではない」

    「我々は自分たちをグリッドの上位に返り咲かせたいと思っている。したがって、我々はその代わりに株式を売却し、過去に費やしてきた同じ金額を費やし続けることを選択した」

  • マックス・フェルスタッペン 「データを見ればホンダF1は非常に有望」

    マックス・フェルスタッペン 「データを見ればホンダF1は非常に有望」

    レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンは、ここまで目にしたホンダF1のデータに感銘を受けていると語る。

    レッドブル・レーシングは、今シーズン限りでルノーとの10年間のパートナーシップを終了し、2019年からホンダのF1パワーユニットに切り替える。だが、多くの者は、ホンダが2015年にF1復帰してからのマクラーレンとの困難なシーズンを考えれば、レッドブル・レーシングがホンダと手を組むことはリスクだと考えている。

    だが、レッドブルは、今年ホンダがトロロッソとともにパフォーマンスを大きく改善したと述べている。実際、トロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーは、F1バーレーンGPでホンダがF1復帰して以来のベストリザルトとなる4位フィニッシュを成し遂げている。また、モナコ、ハンガリー、ベルギーでもトップ10フィニッシュを果たしており、ピエール・ガスリーの評価だけでなく、ホンダのF1パワーユニットの評価も高まって言える。

    2019年シーズンの見通しについて質問されたマックス・フェルスタッペンは、これまで目にしてきたトロロッソのデータ分析の数値はとても有望なものだと述べた。

    ホンダのF1パワーユニットのデータについてマックス・フェルスタッペンは「非常に有望だと思う」とF1公式サイトにコメント。

    「最終的にレッドブルはホンダのF1エンジンに移行することを決断したし、もちろん、現在、彼らはますます密接に協力して仕事を進めている」

    「でも、クルマによってウイングレベルなどが違うのでエンジンの真のパフォーマンスを言うは難しいことでもある」

    マックス・フェルスタッペンは、レッドブル/トロロッソのホンダF1とのパートナーシップが2020年までに勝利を狙える立場まで発展していくことを期待していると述べているが、レッドブル・ホンダの初年度となる2019年への期待については以下のように述べている。

    「競争力という点では、少なくとも僕たちが今シーズンを始めたのと同じレベルであることを目標にしているのは確かだ」とマックス・フェルスタッペンはコメント。

    「そして、そこからはとにかく速く開発を進めて、よりプッシュしていかなければならない。でも、現時点では多くの素敵なストーリを語ることができるかもしれないけど、どのような展開になるかはわからない」

    ダニエル・リカルドのルノーへの電撃移籍により、2019年はトロロッソ・ホンダからピエール・ガスリーが昇格してマックス・フェルスタッペンとチームを組む。ピエール・ガスリーは、2017年のスーパーフォーミュラ時代、そして、今年のトロロッソ・ホンダの両方でホンダのF1パワーユニットを使用してきた知識がある。それはレッドブル・ホンダにとって貴重な資産となるかもしれない。