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  • ルイス・ハミルトン フェラーリF1ドライバーの“最長未表彰台記録”更新

    ルイス・ハミルトン フェラーリF1ドライバーの“最長未表彰台記録”更新

    ルイス・ハミルトン(フェラーリ)は、F1アメリカGP決勝で4位に終わり、フェラーリ加入後の連続未表彰台記録を更新することになった。一方で、キャリア通算5000ポイント突破という史上初の快挙も達成した。

    今季19戦目となるオースティンでは、ハミルトンはチームメイトのシャルル・ルクレールの後方4位でチェッカー。フェラーリ移籍後、今季はイモラ、オーストリア、シルバーストンでも4位に入っており、あと一歩で表彰台を逃す展開が続いている。

    この結果、ハミルトンはディディエ・ピローニ(1982年サンマリノGPまで19戦)を抜き、フェラーリF1で「最も多くのレースを戦っても表彰台未経験」という新記録を樹立することになった。メキシコシティGPが20戦目の挑戦となる。

    史上初の5000ポイント突破
    苦戦続きのフェラーリ初年度ではあるが、ハミルトンはオースティンで別の歴史を刻んだ。通算獲得ポイントが5004.5に到達し、F1史上初めて「5000ポイントの壁」を突破したドライバーとなった。

    この「0.5ポイント」は、2021年ベルギーGPが悪天候で中止となった際に、3位入賞分の15ポイントが半分(7.5)として付与されたものだ。

    ポイント制度の違いを考慮した歴代ランキング
    現代F1ではスプリント導入やポイント配分の拡大により、総得点が増加傾向にあるため、単純比較は難しい。例えばミハエル・シューマッハが現行システムで計算された場合、獲得ポイントは3880となり、ハミルトンに次ぐ2位となる。

    実際の累計ポイントでは、シューマッハは1566で歴代10位に位置している。

    歴代ドライバー通算ポイント(2025年アメリカGP終了時点)

    歴代ドライバーの通算ポイントランキング(2025年アメリカGP終了時点)は次のとおり。首位はルイス・ハミルトンが5004.50ポイントで、史上初の5000点台に到達した。

    1位 ルイス・ハミルトン 5004.50
    2位 マックス・フェルスタッペン 3229.50
    3位 セバスチャン・ベッテル 3098
    4位 フェルナンド・アロンソ 2374
    5位 キミ・ライコネン 1873
    6位 バルテリ・ボッタス 1797
    7位 セルジオ・ペレス 1638
    8位 シャルル・ルクレール 1622
    9位 ニコ・ロズベルグ 1594.50
    10位 ミハエル・シューマッハ 1566

    フェラーリ初年度の“前半の壁”を越えられるか
    ハミルトンのフェラーリ移籍後のパフォーマンスは安定しており、決勝では確実に上位争いに絡んでいる。だが、表彰台に届かない“あと一歩”が続いており、マシンのレースペースやピット戦略の改善が鍵を握る。

    一方で、5000ポイント突破という金字塔は、彼がいかに長期間にわたってトップレベルを維持してきたかを物語っている。メキシコシティでフェラーリ初表彰台を手にできるか、20戦目の挑戦に注目が集まる。

  • フェラーリ会長エルカーン、ホーナー招聘報道を否定「バスールを全面支持」

    フェラーリ会長エルカーン、ホーナー招聘報道を否定「バスールを全面支持」

    フェラーリ会長のジョン・エルカーンは、スクーデリア・フェラーリのチーム代表フレデリック・バスールに対する「全面的な信頼」を改めて強調した。英『デイリー・メール』が報じた“クリスチャン・ホーナー招へい”の噂を正式に否定した形だ。

    報道によると、エルカーン会長が来季に向けてレッドブル前代表ホーナーをフェラーリへ迎え入れる交渉を進めているとされた。しかし、チーム側は「事実無根」と主張。今週末のF1アメリカGPを前に、社内の結束を強調した。

    エルカーンはワシントンD.C.で開催された全米イタリア系米国人財団(NIAF)のイベントで次のように語った。

    「我々のチーム代表であるフレデリック・バスール、そしてオースティンで戦っているメカニック、エンジニア、ドライバーを含むスクーデリア・フェラーリの全スタッフに対して、全面的な信頼を表明したい。私たちが最も大切にすべき唯一の目標は、常にベストを尽くすことだ。チーム全員の協力によってこの集中を維持しなければならない」

    この声明により、フェラーリ上層部が現体制を堅持する姿勢を明確にした形となった。

    なお、フェラーリは2008年のコンストラクターズ選手権を最後にタイトルから遠ざかっており、ドライバーズタイトルに至ってはキミ・ライコネンの2007年が最後となっている。

    ルイス・ハミルトンもホーナー移籍説を一蹴
    フェラーリのエースドライバーであるルイス・ハミルトンも、ホーナー招聘の報道について「気を散らす話題だ」とコメント。「それが良い考えか」と問われると、「いや、そうは思わないし、その噂を相手にするつもりはない」ときっぱり否定した。

    ハミルトンの発言からも、チーム内部が動揺していないことがうかがえる。

    2025年の不振に苦しむフェラーリ、バスールの手腕に注目
    2025年シーズンのフェラーリは、ここまでグランプリ優勝ゼロと厳しい戦いが続いている。レースペースの不安定さと戦略面の課題が指摘されており、チームは開発方針の再構築に取り組んでいる。

    それでもバスールはシーズン中盤以降、アップデートの方向性を安定させ、ピット作業やチーム運営の効率を着実に改善してきた。エルカーンの「全面的な信頼」は、そのプロセスを後押しする明確なメッセージと言える。

    フェラーリは、アメリカGPを皮切りに残り5戦で巻き返しを狙う。優勝こそ逃しているものの、シャルル・ルクレールとルイス・ハミルトンが表彰台圏内で競い合う機会は増えており、バスール体制の成果が問われる終盤戦となる。

  • シャルル・ルクレール F1アメリカGP決勝「リスクを取ってでも勝負したかった」

    シャルル・ルクレール F1アメリカGP決勝「リスクを取ってでも勝負したかった」

    フェラーリのシャルル・ルクレールは、2025年F1アメリカGP決勝で3位表彰台を獲得し、「今年後半の厳しい流れの中で嬉しい結果」と振り返った。彼はソフトタイヤでのスタートという“リスキー”な戦略を敢行し、それが功を奏したと語った。

    フェラーリは大多数がミディアムを選んだ中で、ルクレールのマシンにC4ソフトタイヤを装着。3番グリッドからスタートしたルクレールは、1周目でマクラーレンのランド・ノリスをオーバーテイクし、果敢に2番手争いを展開した。

    その後、ノリスに抜き返される場面もあったが、ルクレールは早めのピットストップでミディアムへ交換。全員がタイヤ交換を終えた終盤には、再びノリスの前に出る展開を作り出した。

    「唯一のソフトスタートはリスクだった」

    「スタートで唯一ソフトを履いていたのを見て、少し心配だった」とルクレールは語る。「リスクのある選択だと分かっていたけど、フリーエアを得るための賭けだったんだ。もちろん前に2台いたから楽観的ではあったけど、それでもトライした。結果的にポジションを1つ上げられて、レース全体に良い影響を与えたと思う」。

    ルクレールは終盤、再びノリスと激しくバトルを繰り広げたが、残り数周でターン12で抜かれ、最終的に3位でフィニッシュ。それでも7月のベルギーGP以来となる表彰台を手にした。

    「ランドとのバトルは楽しかったよ。最後は負けてしまったけど、クルマの中では本当に楽しめた」と笑顔で語った。

    シャルル・ルクレール(スクーデリア・フェラーリ) F1 アメリカグランプリ

    「厳しい後半戦の中での表彰台」

    ルクレールは近戦での不運やマシントラブルを乗り越えての結果に満足している。「シーズン後半は本当に厳しかった。FP1ではギヤボックスのトラブルもあったけど、そこから表彰台に戻ってこられて嬉しい」とコメント。

    8度のGPウィナーであるルクレールにとって、今回の結果は後半戦への復調の兆しとなった。

    フェラーリが賭けに出た戦略、成功の裏側

    フェラーリはルクレールにのみソフトスタートを指示し、序盤のトラックポジション確保を狙った。オーバーカットを防ぐためのアンダーカット戦略と、路面温度の高いオースティンで早期のグリップ獲得を重視した選択だった。

    結果的にルクレールはターン1でノリスを抜き、レースを有利に進める展開を築いた。この一手が表彰台の鍵となったが、同時にタイヤライフの制約により終盤の防御力を失うリスクも孕んでいた。

    フェラーリとしては、勝負を捨てない“攻めの戦略”でチーム全体の勢いを取り戻す狙いが見えたレースだった。

  • ルイス・ハミルトン F1アメリカGPスプリントで危機一髪「Haloが命を救った」

    ルイス・ハミルトン F1アメリカGPスプリントで危機一髪「Haloが命を救った」

    フェラーリのルイス・ハミルトンは、F1アメリカGPスプリントのターン1で、クラッシュの際に飛んできたカーボンデブリが頭部めがけて飛来するという危険な瞬間に見舞われたが、Haloがそれを弾き飛ばして救った。

    オンボード映像には、前方で起きた接触事故の破片がハミルトンのマシンSF-25のHaloに直撃し、上方へ弾かれる様子が捉えられている。

    ターン1で多重クラッシュ、デブリが直撃寸前

    ハミルトンはスプリントで8番グリッドからスタート。前方にはランド・ノリス、オスカー・ピアストリ、ニコ・ヒュルケンベルグ、そしてフェルナンド・アロンソらが並んでいた。

    オープニングラップのターン1では各車が異なるラインを取り、ピアストリとヒュルケンベルグが接触。そこにアロンソも巻き込まれ、ピアストリがノリスに押し出される形となった。

    この多重クラッシュにより、マクラーレン勢2台とアロンソがリタイア、ヒュルケンベルグも順位を落とした。

    後方からそれを避けたハミルトンは、カーボンファイバーの破片が頭部を直撃しかねない軌道で飛来する中、Haloが衝突を防ぎ、奇跡的に被弾を免れた。

    「ドラマを避けられたのは幸運だった」

    ハミルトンはスカイF1の取材に対し、危険な状況を振り返った。

    「ターン1の混乱をなんとか避けられた。完全にうまくいったわけじゃなかったけど、アロンソがインにいたのを見て、少し右に寄ってシャルルにスペースを残した」と語った。

    「まだ改善すべきところは多いけど、スタート自体は良かったと思う」

    決勝では56周のレースで5番グリッドからスタートする予定で、チームメイトのシャルル・ルクレールは3番手につけている。

    「3番手と5番手というのは僕たちにとって大きな進歩だ」とハミルトンは続けた。

    「最後に表彰台争いができたのがいつだったか覚えていないくらいだ。時間はかかったけど諦めずに頑張ってきた。明日は全力で勝利を狙う」

    Haloが再び命を救う、2021年の惨事を想起

    今回の出来事は、2021年のイタリアGPでの悪夢を思い出させるものだった。

    当時、タイトルを争っていたマックス・フェルスタッペンのマシンがハミルトンのメルセデスの上に乗り上げ、右リアタイヤが彼のヘルメットを直撃。Haloがなければ命に関わる事故だったとされている。

    「あのときも本当に幸運だった。Haloが僕を守ってくれたんだ」とハミルトンはその当時を振り返っていた。

    「もしHaloがなければ、首を痛めていたかもしれない。あの瞬間、自分の頭がどれだけ前に出ていたかを映像で見て衝撃だった。Haloには本当に感謝している」

    HaloがF1にもたらした安全革命

    Haloは2018年にF1で正式導入された安全装置で、チタン製のバーがコックピットの周囲を覆い、飛来物や衝突からドライバーを守る。

    2009年のヘンリー・サーティースのF2事故、2015年のジャスティン・ウィルソン、そして2014年鈴鹿でのジュール・ビアンキの悲劇を受け、FIAが長年にわたって研究を重ねた結果、Haloが採用された。

    今回のアメリカGPスプリントでもその効果が改めて証明され、ハミルトンは再びHaloに命を救われる形となった。

    安全とリスクのはざまで

    今回のデブリ事故は、F1におけるリスクの現実と安全技術の進化を象徴している。Haloは一部の批判を受けながらも、いまや数多くのドライバーの命を守ってきた装置であり、ハミルトンのケースはその有効性を再確認させるものとなった。

    経験豊富な40歳のベテランドライバーは、危険な瞬間を乗り越え、再び勝利への意欲を見せている。

  • フェラーリF1不振の中でも前を向くルクレール 「逆境がモチベーションになる」

    フェラーリF1不振の中でも前を向くルクレール 「逆境がモチベーションになる」

    フェラーリが苦戦を続ける2025年シーズン。シンガポールGPでも表彰台争いに絡めず6位に終わったシャルル・ルクレールは、マシンの不調とブレーキトラブルに悩まされる厳しい週末を過ごした。

    それでもルクレールは「逆境がモチベーションになる」と語り、チームの再建に向けて前を向いている。勝利から遠ざかる中でも、フェラーリへの信頼と責任感を胸に、最後まで戦い抜く覚悟を示した。

    ブレーキ問題に苦しんだシンガポールGP
    フェラーリのルクレールはシンガポールGPで6位に終わり、チームにとって再び厳しい週末となった。

    チームメイトのルイス・ハミルトンとともに予選で上位に絡めず、決勝ではブレーキトラブルにも悩まされた。

    レース後、フェラーリはハミルトンが序盤からブレーキの温度管理に苦しんでいたことを明かしたが、ルクレールも同様の問題を抱えていたという。

    「8周目からずっとブレーキを管理し続けていたんだ」とルクレールは語った。

    「このコースでは誰もが多少のマネジメントをする必要があるけれど、僕たちはその中でも特に厳しい側にいたと思う。本当に難しいレースだった。」

    シャルル・ルクレール スクーデリア・フェラーリ F1

    勝利なしのシーズン、それでも「チームを立て直したい」
    今季のルクレールはここまで5回の表彰台を獲得しているが、優勝はまだない。

    昨年は3勝を挙げ、マクラーレンとタイトルを争ったフェラーリだが、2025年は後退を余儀なくされている。

    「もちろん簡単な状況ではない。けれど、これでやる気を失うことはない」とルクレール。

    「むしろ、チームの状況を変えるためにもっと努力したいと思っている。今日は表彰台争いすらできなかったし、色々な問題を抱えていた。それでも諦めたくはない。」

    フェラーリの構造的課題とルクレールの精神的リーダーシップ

    フェラーリは今季、ブレーキ冷却の問題や空力効率の不安定さなど、根本的なマシン特性の制約に直面している。

    マクラーレンが進化を遂げた一方で、フェラーリは依然としてサーマルマネジメントとストレートスピードの両立に苦戦しており、開発方向の再考が求められる。

    そんな中で、ルクレールは精神的支柱としてチームを鼓舞し続けている。

    勝利を失ってもなお「チームを信じて戦う」という姿勢は、2026年の新レギュレーション期に向けて重要なモラル的基盤となりそうだ。

    Source: Motorsport Week

  • フェラーリF1代表 安全性の懸念を一蹴「ハミルトンは30秒遅く走っていた」

    フェラーリF1代表 安全性の懸念を一蹴「ハミルトンは30秒遅く走っていた」

    フェラーリのチーム代表フレデリック・バスールは、F1シンガポールGP終盤に起きたルイス・ハミルトンのブレーキトラブルを巡り、安全性を欠いたとの批判を否定した。ハミルトンは左前輪の異常によりスパークを散らしながらコースオフし、最後までマシンを労りつつ走行を続けた。

    この状況にアストンマーティンのフェルナンド・アロンソが激しく反応し、「ブレーキがない状態で走るなんて安全なのか?」と無線で不満を爆発させたが、バスールは「安全性には問題なかった」と説明している。

    ブレーキトラブルと“リフト&コースト”戦略
    ハミルトンは終盤、アンドレア・キミ・アントネッリとの5位争いの最中に左前輪のブレーキトラブルに見舞われた。ターン16進入でスパークを上げながらコースを外れ、ペースを落とさざるを得なくなった。

    その後チームメイトのシャルル・ルクレールにポジションを譲り、ブレーキを労わりながらゴールを目指した。最終的にはアロンソが0.4秒差まで迫るも、トラックリミット超過のペナルティでハミルトンが8位、アロンソが7位という結果となった。

    レース後、バスールは「ブレーキのオーバーヒートは2周目か3周目から始まっていた」と説明。2025年型フェラーリSF-25の弱点である“リフト&コースト”による熱管理を強いられていたという。

    「ほぼ全レースをリフト&コーストで走らなければならなかった。数周だけプッシュした時のペースは悪くなかったが、レースの95%を守りの走りで終えることになった」

    スクーデリア・フェラーリ

    安全性への疑念を否定「安全側で走っていた」
    ハミルトンがブレーキに問題を抱えたまま完走したことについて、一部からは安全性への懸念も指摘された。しかしバスールは「我々はペースを調整していた」と強調し、危険な状態ではなかったと主張した。

    「安全面では問題なかった。ルイスは最後の数周で30秒もペースを落としていた。決して無理をしていたわけではなく、安全側だった」

    さらにバスールは笑いを交えてこう付け加えた。

    「もちろんターゲットは“安全に走ること”ではあるが、“30秒遅く走ること”ではないね」

    フェラーリに続く熱管理課題
    シンガポールの高温多湿な環境は、2025年のスクーデリア・フェラーリにとって依然として鬼門である。序盤からブレーキ温度を抑えるための“リフト&コースト”を強いられ、ストレートエンドの制動距離が安定せず、結果的にドライバーの信頼感を損ねた。

    今回のハミルトンの症状は偶発的なトラブルではなく、熱管理システム全体の限界を示すものとみられる。バスールの「安全だった」という発言の裏には、パフォーマンスを犠牲にしてでも完走を優先する苦しい現実が垣間見える。

    Source: Motorsport Week

  • ルイス・ハミルトン 「フェラーリはセッション運営を最適化する必要がある」

    ルイス・ハミルトン 「フェラーリはセッション運営を最適化する必要がある」

    7度の世界王者ルイス・ハミルトンは、シンガポールGP予選で6番手に終わったあと「フェラーリはセッションの進め方をもっと最適化する必要がある」と語った。

    ハミルトンはQ1でトップタイムを記録し、ポール争いに絡むかと思われたが、肝心のQ3では競争力が落ちてしまった。最終的にチームメイトのシャルル・ルクレールを今季5回目となる上回り6番手につけたが、ポールを獲得したジョージ・ラッセル(メルセデス)からは0.5秒以上遅れての結果となった。

    「週末を通して楽しめたし、調子も良かった。Q1ではとても強さを感じて、“もしかしたら上位争いができるかも”と思った」とハミルトンは語った。

    「でも、ピットレーンで待機している間にタイヤの温度を失い、アウトラップでタイヤを使ってしまう。そうした細かいことが積み重なって、セッション全体を最適化できなくなる。セッションをもっと良く運営できるよう改善が必要だ」

    フェラーリがこの問題をどう解決できるか問われると、ハミルトンはこう答えた。

    「バックグラウンドで話し合うことになると思う。会話を重ねてプロセスを改善していかないといけない。みんな全力で働いているけど、他のチームが何をしているのかを見て学ぶ必要がある。メルセデスは最初にコースに出て、タイヤの温度を失うことなく前方にいた」

    「僕らはピットレーンの端でエンジンを切って待機して、5〜6度も温度を落としてしまった。それをアウトラップで取り戻すのは難しい。Q3ではグリップがなくなって、タイヤのせいでパフォーマンスを0.5秒も失った。それがすごく残念だけど、明日はベストを尽くすよ」

    ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ) F1シンガポールGP 予選

    フェラーリの課題はどこに?
    チーム代表のフレデリック・バスールは、パフォーマンス低下の一因はタイヤの準備と扱いにあると説明した。

    「アップダウンの激しい週末だった。FP1やFP2序盤では良いペースを見せていたが、今日はQ1までは問題なくても、その後ペースを少し失ってしまった」とバスールは英Sky Sports F1に語った。

    「我々だけでなく、タイヤや準備の面でもギリギリの状態だった。シャルルの最後のラップも第3セクターまでは良かったが、最後のセクターで全てを失った。今は明日に集中して、何ができるかを見ていく。チャンスはあるはずだ。レースは長いが、シンガポールはオーバーテイクが簡単ではない」

    元同僚バトンもハミルトンを称賛
    元チームメイトのジェンソン・バトンは、ハミルトンがルクレールを上回ったことを評価した。

    「マクラーレンからコンマ1秒半遅れは、普通なら“まずまず”とされるけど、今回は他のチームが入り混じった特殊な予選だった」と2009年のF1王者バトンは語った。

    「ルイスにとっては、小さな勝利でも重要だと思う。今季は厳しいシーズンを送っているから、ルクレールを上回るというのは大きな意味があるし、これが今後の自信につながるはずだ」

  • フェラーリF1未勝利危機 ルイス・ハミルトン「金曜王者」の現実

    フェラーリF1未勝利危機 ルイス・ハミルトン「金曜王者」の現実

    フェラーリはいまだに2025年シーズンで未勝利のままで、残されたチャンスはあと7戦しかない。両ドライバーが揃って表彰台を逃すのは、2014年以来となる可能性がある。

    懸念されるのは、マクラーレンがここ2戦で隙を見せたにもかかわらず、フェラーリがそれを生かせなかったことだ。モンツァでは最速のマシンを持っていたわけではないが、勝利を収めたのはマックス・フェルスタッペンによる支配的な走りだった。

    そして先週末のバクーでは、ランド・ノリスが7番手スタート、オスカー・ピアストリが2度のクラッシュに見舞われたが、フェラーリはどうだったか。シャルル・ルクレールは壁にヒットし、ルイス・ハミルトンはQ2で敗退していた。

    事態をさらに悪化させたのは、フェラーリがアゼルバイジャンを勝利の可能性があるレースとして狙っていたことだ。だが結局、週末を6ポイントで終えることになり、ラスベガスで戦えるのかという深刻な疑念を呼んでいる。

    なぜハミルトンのペースはプラクティス後に消えるのか?
    ここ数戦、フェラーリにはひとつのパターンが見えている。プラクティスでは有望に見え、ライバルからも脅威と見られるが、肝心な場面で失速してしまうのだ。

    この傾向は特にハミルトンで顕著だ。直近6戦のうち3戦で金曜プラクティス最速を記録している。

    シルバーストンでは、予選最終アタックでミスを犯し5番手にとどまった。イタリアでは、グリッド降格ペナルティ前からポールポジションに0.3秒以上遅れ、結果として10番手に。

    ハミルトンは、アゼルバイジャン予選で不安定なリアエンドに苦しんだと嘆いた。さらにフェラーリの作業についても、消耗したソフトタイヤでコースに送り出されたことを疑問視した。

    スクーデリア・フェラーリ

    フェラーリの根本的な欠陥と指摘
    解説者イヴァン・カペッリ(Sky Italy)は「フェラーリは金曜日のように関係ない場面では進歩を見せた。このクルマはプランクの摩耗で失格リスクを負っていた時にこそ輝いていた。だが規定に従って車高を上げた途端、どんな状況にも適応できなくなった。金曜は速いのに、その後すべてが消えてしまう」と述べた。

    さらにギュンター・シュタイナーは、フェラーリの一部スタッフがカルロス・サインツを失ったことを後悔していると語った。スペイン人ドライバーはルクレールに対して、土曜予選で9回、決勝で8回上回っていた(ハミルトンは予選と決勝合わせても7回のみ)。

    同様にジャック・ヴィルヌーヴも、フェラーリはサインツを欠いていると考えている。ただし問題はドライバーではないと見ることもできる。

    最も完成度の高いシーズンを送っているといえるルクレールでさえ、今年は勝利できていない。フェラーリのマシンは根本的に欠陥を抱えており、2人のスターが才能を発揮することを阻んでいるのだ。

    それでもヴィルヌーヴは、ハミルトンの「奇妙な」インタビューを問題視している。7度のワールドチャンピオンが「仕事に行きたくない」ように見える、と印象を語っている。

  • フレデリック・バスール 「人材流出は事実でない」 フェラーリF1結束を強調

    フレデリック・バスール 「人材流出は事実でない」 フェラーリF1結束を強調

    フレデリック・バスールは、スクーデリア・フェラーリから人材が流出しているとの憶測に反論し、同時にバクーでのチームオーダー無視をめぐるドライバー同士の衝突にも言及した。

    「マラネロから人が出ていっているという話は冗談だ」とフランス人のバスールは語気を強めた。

    これは、主要なエンジン系人材が突然アウディに移籍したことが、ライバルチームへの大規模な人材流出の一環ではないかという最新の噂に対する反応だった。

    「常に人の出入りはある。過去18カ月で、我々は他チームから60人を採用している」とバスールは主張した。

    「我々には勝てるチームがあると確信している。ただ、あらゆる面で改善が必要なのは明らかだ。だが、私はまったく恐れていない。我々は前進し続け、よりチャンスを狙っていく必要がある」

    こうした発言は、マクラーレンが調子を落としたのと同じタイミングでフェラーリの速さも失われた、荒れた週末の終わりに出たものだった。「我々はマクラーレンと似た特性を持っている」とバスールは認めた。「彼らが輝けば我々も輝き、彼らがダメなときは我々もダメになる。メルセデスとレッドブルは別の次元にいる」

    だが、バクーで見出しを飾ったのは、最終ラップにルイス・ハミルトンがチームオーダーを無視し、8位をシャルル・ルクレールに譲らなかったことだった。フェラーリはラストのスワップ後にモナコ人ドライバーを前に出すよう指示したが、ハミルトンはタイミングを誤ったと説明した。

    「終盤になってから無線でメッセージを受け取った」とハミルトンは説明した。「アクセルを戻してブレーキも踏んだが、0.4秒ほどタイミングを外してしまった。次はこういうことは起きない。単に僕のミスだ」

    さらに彼はこう続けた。「シャルルはそれまでに親切に僕を前に出してくれていた。僕は前のクルマに集中しすぎて見誤ってしまった。シャルルには謝るよ」

    一方でルクレールは明らかに苛立ちを見せた。「僕は正直どうでもいい。たかが8位だから」と彼は皮肉っぽく言った。

    「でもただバカげている。不公平だからだ。スワップでどう動くかにはルールがある。それが守られなかった。でも構わない。彼が8位で喜ぶならそれでいい」

    27歳のルクレールは、この件の重要性を軽視しながらも、原則を破られたことには引っかかりを隠さなかった。「もっと上位を争っているときには、違う対応になるといいけど。こんな日には正直どうでもいい。我々は週末を通じてすごく遅かったし、それこそが集中すべき問題だ」

    一方で7度の世界王者ハミルトンは、フェラーリの2025年型マシンに不満を隠さなかった。「アップグレードなら何だって欲しい」と彼は言った。「でも我々には何もない。レッドブルは進歩したが、我々はしていない。数歩遅れている」

    ルクレールも同じ不満を示しつつ、わずかな希望を残した。「今シーズン中に勝てるかと聞かれれば、すごく難しいと答えるしかない」

  • フェラーリF1代表 アゼルバイジャンGPでのチームオーダーの理由を説明

    フェラーリF1代表 アゼルバイジャンGPでのチームオーダーの理由を説明

    フェラーリF1代表フレデリック・バスールは、2025年F1アゼルバイジャンGPでルイス・ハミルトンとシャルル・ルクレールにチームオーダーを出した理由を説明した。

    最終的に、ハミルトンはチームメイトのすぐ前で8位でフィニッシュした。2人は1回のタイヤ交換を済ませた後にルクレールが前を走っていたが、ルクレールはミディアムタイヤでスタートし、ハミルトンはハードタイヤでスタートしており、この戦略がバクーではやや優勢に働いた。

    そのためフェラーリは、ハミルトンが前方のランド・ノリスをオーバーテイクできるよう、ルクレールにポジションを譲るよう指示した。ルクレールはこれに従ったが、最終的にハミルトンはノリスを抜くことができなかった。

    バスールは「状況は我々にとって明確だった」と説明した。

    「ルイスにはタイヤのアドバンテージがあったので、我々はシャルルにルイスを前に行かせて、ノリスをオーバーテイクしようと試みた。そしてさらに、シャルルにはリカバリーに関する問題があり、我々はエンジン面で最高の状態にはなかった。だからこの動きが最善の選択肢だと考えた」

    しかしハミルトンが前進できなかったため、最終ラップに再度ポジションを戻すよう指示が出された。ハミルトンは2秒差をつけて対応しようとしたが、スタート/フィニッシュラインの位置を誤解していたようで、最終的にわずか0.4秒前でチェッカーを受けた。

    「我々は再びポジションを入れ替えるよう指示したが、ルイスはスタートとフィニッシュラインの位置を誤解したようだ」とバスールは付け加えた。ルクレールが8位ではなく9位でフィニッシュしたことについて、不満を示す様子はなかった。

    スクーデリア・フェラーリ

    この結果、フェラーリはコンストラクターズ選手権でメルセデスの後ろに下がり、2位争いでシルバーアローズに4ポイント先行されることになった。しかしバスールは、週末を失ったのは決勝ではなく予選だったと強調した。

    「もし何かを失ったとすれば、それは昨日であって今日ではない」と彼は述べ、ハミルトンがQ2で敗退し、ルクレールがQ3でクラッシュした土曜の劇的な展開を指した。

    「我々はノリスの後ろからスタートし、ノリスの後ろでフィニッシュした。それはそういうものだ。むしろ昨日の方だと思う。フリー走行ではマシンはP1を争える状態にあり、ドライバーも戦えていたのに、QではP10とP12で終わってしまった」

    「ルイスはFP1、FP2、FP3すべて良かった。週末を通してペースは良かった。Q1の最初のセットも良かった。だがQ2では2周走って、ペースが外れてしまった。これが週末の主な問題だった。正直に言えば、彼をトップ4に置ければ、表彰台に上れたと思う」

    バスールは、バクーでは厳しい週末となったが、まだ楽観すべき点があると考えている。

    「我々はチーム全体としてもっと良い仕事をする必要がある。P12というのは期待している結果ではない。しかし、ここ数戦、モンツァやザントフォールトも含めて、ペース自体は良かった。我々は近づいてきている。一つはポテンシャルを持つこと、もう一つはそれを実際に結果に結びつけることだ。我々はその実行力を発揮しなければならない」