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  • オスカー・ピアストリ ノリスとの関係悪化を否定「一緒にパデルもした」

    オスカー・ピアストリ ノリスとの関係悪化を否定「一緒にパデルもした」

    オスカー・ピアストリは、F1イタリアGPで繰り広げたランド・ノリスとの激しいバトルを受け、マクラーレンのチームメイトとの関係が悪化したとの見方を否定した。「僕たちはまったく問題ない」と強調し、レース後には一緒に空港へ向かい、その後パデルも一緒にプレーしたことを明かした。

    モンツァでは両者が何度も接近する場面があり、最終ラップにはノリスがピアストリを抜いて4位を獲得。

    ピアストリにとっては、予選でリアム・ローソンを妨害したとして3グリッド降格を受けたことも含め、フラストレーションの残る週末となった。

    モンツァで接近戦も「僕たちはまったく問題ない」
    ピアストリは予選で3番手タイムを記録したものの、ローソンへのインピーディングにより3グリッド降格。決勝では順位を取り戻しながら上位へ浮上し、終盤にはノリスとの直接対決となった。

    両者のバトルでは、ノリスがタイヤを芝生に落とすほど接近した場面もあり、ノリスは無線で不満を口にした。ただし、レース後にはノリス自身もピアストリに問題があったとは考えていないと認めている。

    今週末のF1スペインGPを前に、ピアストリはモンツァでの出来事によって2人の関係に亀裂が入ったとの見方を一蹴した。

    「うん、僕たちはまったく問題ない。僕の側のオペレーションという意味では、間違いなく一番スムーズな週末ではなかったし、フラストレーションを感じる瞬間もいくつかあった」

    「レースでは何度かかなり接近したのは確かだけど、僕たちは何も問題ない」

    さらにピアストリは、レース後の2人の様子を紹介し、関係悪化とは程遠いことを強調した。

    「ランドと僕は一緒に空港へ行ったし、今週は一緒にパデルもした。それに、同じチームになることを僕たち自身が選んだんだ! だから、僕たちはまったく問題ないよ」

    ピアストリは、マクラーレンの2人が近いパフォーマンスで争っている以上、ときには緊張感のある瞬間が生まれることは避けられないと考えている。

    「お互いが近いところを走っていれば、少しストレスのかかる瞬間は必ずある。たぶんマシンに乗っている僕たちより、ピットウォールの方がストレスを感じていると思う。でも、僕たちは問題ないよ」

    オスカー・ピアストリとランド・ノリス(マクラーレン)

    2026年型マクラーレンへの適応には苦戦
    ノリスとの直接対決では最終的に敗れたものの、ピアストリはモンツァで自身のパフォーマンスについて前向きな材料を得たという。

    ピアストリはここ数戦、マクラーレンの2026年型F1マシンから十分なパフォーマンスを引き出すことに苦戦してきた。本人も、昨年のマシンと比べて今年のパッケージにはうまく適応できていないことを認めている。

    「昨年のマシンほど、今年のマシンにはしっくりきていないのは確かだ」

    「毎年、誰もが多少はドライビングスタイルを変えなければならないと思う。それが僕たちの仕事だし、適応しなければならないからこそ、僕たちはここにいる」

    「今年はいくつかのことを乗り越えようとするなかで、かなり難しい部分があった。いくつか違う方向性も試してきた。正しい方向を見つけるには時間が必要なこともある」

    それでも、モンツァではマシンを必ずしも運転しやすくするわけではないものの、ラップタイムにつながる方向性を見つけられたという。

    「モンツァでは、少なくともいくつかのことを見つけられたと思う。それによって必ずしも物事が簡単になったわけではないけど、僕たちを速くしてくれた」

    「そこが一番大きい。これを今後につなげていければと思っている」

    初開催マドリンクは「実際に走れば違う」
    25歳のピアストリは、ドライバーズランキング7位でF1スペインGPを迎える。首位のメルセデスのキミ・アントネッリとは151ポイント差がついているが、初開催となるマドリンクは、モンツァで見つけた改善をさらに前進させる機会となる。

    他のドライバーと同様、ピアストリが新しい半市街地サーキットを経験したのは、これまでシミュレーター上だけだ。金曜日の走行開始を前に、実際のコースでは印象が変わる可能性があると語った。

    「どんな感じになるのか興味深いね」

    「もちろんシミュレーターでは走っているけど、特にストリートサーキットでは、実際に走るといつも少し違う。特に、本物のウォールには実際にぶつかることになるからね」

    「いいコースになると思うよ」

    モンツァではノリスとの激しいチーム内バトルが注目を集めたピアストリだが、本人は両者の関係に問題があるとの見方を明確に否定した。それ以上に本人が課題として捉えているのは2026年型マシンへの適応であり、モンツァで見つけた改善の方向性を初開催のマドリンクでも結果につなげられるかが焦点となる。

  • オスカー・ピアストリ F1イタリアGPで“転機” F1TV記者「今季初めて本来の走り」

    オスカー・ピアストリ F1イタリアGPで“転機” F1TV記者「今季初めて本来の走り」

    オスカー・ピアストリにとって、2026年F1第13戦イタリアGPは今季の転機となるレースだったのかもしれない。F1TVのローレンス・バレットは、モンツァでのピアストリについて、今季初めてマクラーレンのマシンで「自分ができると分かっている走り」ができたように感じたと指摘した。

    2026年の新レギュレーションへの適応に苦しんできたピアストリだが、イタリアGPでは予選でリアム・ローソンを妨害したとして3グリッド降格ペナルティを受けながら、決勝では5位まで挽回。

    終盤にはチームメイトのランド・ノリスと激しい4位争いを繰り広げ、最終的には敗れたものの、レース後には自身のパフォーマンスに前向きな手応えを示していた。

    2026年で初めて見えたピアストリ本来の走り
    ピアストリは今季、マクラーレンMCL40から安定してパフォーマンスを引き出すことに苦戦してきた。特にレースペースは本人も課題として認めており、ブレーキングスタイルがエネルギーマネジメントにも影響を及ぼしているとされている。

    その一方で、ノリスはハンガリーGPとオランダGPで優勝。チームメイトが結果を積み重ねるなか、ピアストリにとってモンツァは重要な週末になっていた。

    F1TVのレポーターとしてシーズンを通してピアストリを取材してきたバレットは、『F1 Nation』で、その表情や言葉にこれまでとは異なるものを感じたと語った。

    「オスカーにとって非常に大きな週末だった。彼自身も本当に必要としていたと思う。ランドはハンガリーとザントフォールトで2勝を挙げていたからね」

    「才能が突然なくなるわけではない。だから、彼にとって重要な週末だったと思う。金曜日から感触が良かった。それが非常に重要だったと思う」

    「予選では徐々に調子を上げて、ポールポジション争いに加われるところまで来ていた」

    ピアストリは予選Q2でローソンを妨害したとして3グリッド降格を科され、決勝ではノリスより後方からスタート。それでも順位を上げ、終盤にはノリスと直接対決するところまで追い上げた。

    2人の争いではノリスが一時コース外の芝生に出る場面もあったが、ピアストリはポジションを守る権利を持ちながらフェアにバトルした。最終ラップにノリスの先行を許し、4位と5位でチェッカーを受けた。

    「今日のレースでの彼の対処の仕方は印象的だった」とバレットは続ける。

    「TVペンで話したとき、コース上ではまたチームメイトに負けたにもかかわらず、自分自身のレースの進め方や、非常にフェアにバトルできたことにかなり満足していた」

    そして、バレットが最も大きな変化として挙げたのが、ピアストリがMCL40を自分の望むようにドライブできているように見えたことだった。

    「彼は今年、自分にはできないのではないかと個人的には心配していたかもしれないような方法で、マシンをドライブすることができた」

    「まだひとつのサーキットにすぎないから、あまり興奮しすぎるつもりはない。ただ、今年ずっと彼と話してきた僕にとっては、オスカーがこのマクラーレンで、自分ができると分かっていることをできたと感じたのは初めてだった」

    オスカー・ピアストリ(マクラーレン)

    ノリスに敗れても得られた手応え
    結果だけを見れば、ピアストリはイタリアGPでもノリスの後塵を拝した。しかし、モンツァで重要だったのは5位という順位以上に、2026年型マシンを自分のスタイルで操れる感覚をつかみ始めたことだった。

    ピアストリは2026年シーズンを通じて新世代F1マシンへの適応という課題と向き合ってきた。モンツァだけで復調を断定することはできないものの、金曜日から競争力を示し、予選ではポール争いが視野に入るペースを発揮。決勝でもノリスと直接争えるところまで持ち込んだ。

    次戦F1スペインGPの舞台となるマドリンクは、全ドライバーにとって未知の新コースとなる。イタリアGPで得た感触を異なる特性のサーキットでも再現できれば、モンツァはピアストリにとって2026年シーズンの転機だったと振り返られる一戦になるかもしれない。

  • オスカー・ピアストリ F1イタリアGPで5位「ノリスとのバトルはいいレースだった」

    オスカー・ピアストリ F1イタリアGPで5位「ノリスとのバトルはいいレースだった」

    オスカー・ピアストリは、2026年F1第13戦イタリアGP決勝を5位で終えた。終盤にはマックス・フェルスタッペンやチームメイトのランド・ノリスと激しいポジション争いを繰り広げ、マクラーレン勢は4位と5位でフィニッシュした。

    ピアストリは週末を通して最近では最も手応えのあるペースを示し、決勝では表彰台争いにも加わった。最終的にはノリスに先行を許したものの、「チームとして得られる最高の結果だった」とレースを振り返った。

    フェルスタッペンやハミルトンとの攻防で「判断が難しかった」
    ピアストリは序盤から上位争いに加わり、ルイス・ハミルトンやフェルスタッペンとのバトルを展開。特にスリップストリームの影響が大きいモンツァでは、一度前に出ても再び抜き返される「ヨーヨー」のような展開となり、レースタイムを失わずにポジションを守る判断が難しかったという。

    「間違いなく厳しいバトルだった。ルイス、そしてマックスとの間で行ったり来たりするような展開になって、引き離すのが難しかった」

    「簡単にオーバーテイクを許すわけにはいかないけど、同時にレースタイムを失いたくもない。戦っている相手についていきたいわけだから、そのあたりをどう判断するかはかなり難しかった。今回のレースから学んだことはいくつかある」

    一方で、ピアストリは自身のペースについて大きな手応えを感じている。

    「今週末は、ここしばらくの中では間違いなく一番いい感触だったと思う。ペースも最近では一番励みになるものだった」

    オスカー・ピアストリ(マクラーレン)

    最終盤にノリスと激しいチームメイト対決
    レース終盤にはノリスがピアストリとの差を縮め、マクラーレン同士による直接対決に発展した。2台はホイール・トゥ・ホイールで争い、一時はノリスがコース外の芝生にタイヤを落とすほど激しい攻防となった。

    ピアストリは、チームメイトとのバトルについて肯定的に受け止めている。

    「間違いなくタフなバトルだった。特に最後の数周は、僕たち2人のペースはかなり互角だったと思う」

    「だから、いつバッテリーを使うのか、いつ使わないのかを判断するのも難しかった。でも、いいバトルだったと思う。僕の立場からすれば、いいレースだった。間違いなくエキサイティングだったよ」

    最終的にノリスが4位、ピアストリが5位となり、マクラーレンは2台を続けてフィニッシュさせた。

    「最終的には、これがチームとして得られた最高の結果だったと思う。だからかなり満足している」

    「今日は3番目に速いチームだった」
    ピアストリは、優勝したアンドレア・キミ・アントネッリを擁するメルセデスとの差も認めている。

    「結局のところ、今日は僕たちが3番目に速いチームだった。メルセデスは明らかに他のみんなよりかなり速かったし、マックスにも予想していた以上のペースがあった」

    「チームにとってはいい結果だったし、おそらくこれ以上の結果は得られなかったと思う。激しくて暑いレースだったけど、感触はずっと良くなった。このポジティブな流れをこれからも続けていければと思う」

    マクラーレンF1代表のアンドレア・ステラも、ノリスとピアストリの攻防について、チームとして自由に戦わせる方針だったと説明した。

    「ランドとオスカーはレースを通して同じように高いレベルのパフォーマンスを見せていた。今日見られたのは、ファンにエキサイティングなショーを届ける、いいハードレーシングだった」

    「我々は彼らを戦わせた。ランドが芝生に出た場面はライブ映像ではかなり劇的に見えたが、確認した限りでは問題のないものだった。この方針にはリスクもあるので、常にチームの利益を最優先にしながら慎重に検証していく」

    予選8番手から決勝5位まで順位を上げ、最近では最も強い手応えを得たピアストリ。勝利争いには届かなかったものの、モンツァで見せたレースペースと激しいバトルは、シーズン終盤に向けたポジティブな材料となった。

  • オスカー・ピアストリ F1イタリアGPで3グリッド降格 ローソン妨害で6番手へ

    オスカー・ピアストリ F1イタリアGPで3グリッド降格 ローソン妨害で6番手へ

    オスカー・ピアストリ(マクラーレン)は、2026年F1イタリアGPの予選でリアム・ローソン(レッドブル・レーシング)の走行を妨害したとして、3グリッド降格ペナルティを科された。予選3番手を獲得していたピアストリは、決勝を6番グリッドからスタートする。

    問題となったのは、ピアストリがピットアウトした直後のレッティフィーロ・シケイン(ターン1)。スチュワードは、ピアストリにローソンを意図的に妨害する意思はなかったと認める一方、「不必要な妨害」に該当すると判断した。

    ピットアウト直後にフェルスタッペンとローソンが接近
    インシデントは、ピアストリがピットレーンからコースへ復帰するタイミングで発生した。

    その際、レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンとリアム・ローソンが後方から接近。フェルスタッペンはピアストリをかわすことができたものの、その直後を走っていたローソンはピアストリの影響を受ける形となった。

    スチュワードの裁定文によれば、ピアストリはピットを離れる際、レースエンジニアから次の情報を伝えられていた。

    「フェルスタッペン、ローソン、サインツがちょうど通過している。サインツはピットに入った。フェルスタッペンとローソンだけだ。合流するときに彼らに注意して」

    しかし、フェルスタッペンとローソンがプッシュラップ中であることまでは明確に伝えられていなかった。

    ピアストリはターン1に近づいた段階でフェルスタッペンがプッシュラップ中だと認識。大きく減速して右側に寄り、フェルスタッペンを先行させた。

    だが、ローソンがそのすぐ後方を走っていたため、ピアストリはローソンへの妨害を避けることができなかった。

    スチュワード「他に選択肢はなかった」も妨害と認定
    スチュワードは、ピアストリが置かれていた状況について一定の理解を示した。

    「スチュワードは、彼が持っていた情報と置かれていた状況を考慮すれば、この段階で81号車のドライバーには他に選択肢がなかったことを認める」

    その一方で、結果としてローソンの走行を妨げた事実については明確に認定した。

    「したがって、81号車は意図せず、かつ不必要に30号車を妨害した」

    意図的な行為ではなく、ピアストリ自身も回避を試みていたものの、予選中のアタックを妨害したという結果を重く見て、3グリッド降格が科された。


    ピアストリ6番手降格 ルクレールが3番グリッドへ
    このペナルティにより、予選3番手だったピアストリは決勝で6番グリッドへ降格する。

    これに伴い、後方のドライバーがそれぞれひとつずつ繰り上がり、シャルル・ルクレール(フェラーリ)が3番グリッド、ルイス・ハミルトン(フェラーリ)が4番グリッド、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)が5番グリッドからスタートすることになる。

    予選でフロント2列目を確保していたピアストリにとっては、決勝を前に大きな痛手となった。一方、フェラーリはホームレースのモンツァでルクレールが3番手、ハミルトンが4番手へと繰り上がり、2列目を独占する形となる。

    日本GPでもヒュルケンベルグ妨害でペナルティ
    ピアストリが走行妨害を理由にペナルティを受けるのは今季初めてではない。

    2026年F1日本GPでは、フリー走行3回目でニコ・ヒュルケンベルグの走行を妨害したとしてペナルティを受けている。

    今回のイタリアGPでは、スチュワード自身が「他に選択肢はなかった」と認める特殊な状況だったものの、最終的にはローソンへの不必要な妨害が成立すると判断された。予選3番手から6番手へ降格するピアストリにとって、決勝ではスタート直後から順位を取り戻すことが求められる。

  • オスカー・ピアストリ F1不振の原因はブレーキング? バッテリー消費でノリスと差

    オスカー・ピアストリ F1不振の原因はブレーキング? バッテリー消費でノリスと差

    オスカー・ピアストリが2026年F1マシンへの適応に苦しんでいる背景には、ランド・ノリスとは異なるブレーキングスタイルがあると報じられている。その違いはコーナリングだけでなく、バッテリーエネルギーの使い方や最高速、さらにはタイヤデグラデーションにも影響を及ぼしているという。

    2025年にはマクラーレンでノリスとタイトルを争ったピアストリだが、2026年はここまで12戦を終えてノリスに55ポイント差をつけられている。

    ノリスが直近のハンガリーGPとオランダGPで連勝した一方、ピアストリは今季、安定してトップ争いに加わることができていない。

    ノリスとのブレーキング操作の違い
    オランダ版Motorsport.comによると、ピアストリが抱える問題のひとつが、2026年型F1マシンに対するブレーキングの方法だという。

    ノリスはコーナー進入時にブレーキを残しながらスロットル操作を重ねる場面があり、これによってフロントを旋回させながらマシン姿勢を整えている。

    一方のピアストリは、基本的にブレーキ操作とアクセル操作をより明確に分けるスタイルを取っているとされる。

    この違いによってピアストリのマシンはコーナー進入からリアが滑りやすくなり、それがラップタイムのロスにつながっているという。特に安定したリアを好むピアストリにとって、2026年型マシンの挙動は扱いにくいものになっているとみられる。

    さらに問題なのは、そのコーナーで失ったタイムをストレートで取り戻そうとすることで、ピアストリがノリスより多くの電気エネルギーを使用している点だ。

    結果としてストレート後半では使用可能なバッテリーエネルギーが減り、ノリスほど高い最高速を維持できないケースが生じているとされる。

    リアのスライドがタイヤにも影響
    リアタイヤのスライドは、エネルギーマネジメントだけでなくタイヤにも悪影響を与えている。

    ピアストリはコーナーでリアを滑らせることでタイムを失うだけでなく、ノリスよりタイヤを消耗させる傾向があるという。

    ノリスはリアが動くマシンに対する適応力が高く、ある程度のスライドを許容しながら走ることができる。一方、ピアストリはマシン後部の安定性をより必要とするため、同じMCL40でもドライビング上の負担が大きくなっている。

    マクラーレンは2026年序盤、短いホイールベースによってフロア面積が制限され、MCL40のダウンフォース不足に苦しんでいた。しかし、その後のアップグレードによってダウンフォースは増加し、マシン自体の競争力は大幅に改善している。

    その成果を最大限に引き出しているのがノリスだ。ハンガリーGPとオランダGPを連勝し、ザントフォールトではピアストリが6位、優勝したノリスから32.332秒遅れでフィニッシュした。

    つまり、現在のピアストリの差は単純にMCL40の性能不足だけでは説明できなくなりつつある。

    オスカー・ピアストリ(マクラーレン)

    2026年F1マシンではエネルギーマネジメントがより重要に
    2026年F1レギュレーションでは電動パワーの比重が大幅に増しており、ドライバーが1周のどこでエネルギーを回生し、どこで放出するかが従来以上に重要になっている。

    そのため、コーナリングで失ったタイムをストレートの電力放出によって補おうとすれば、その後の加速区間で使えるエネルギーが不足する可能性がある。

    ピアストリの場合、ブレーキングから旋回にかけてのスタイルがリアのスライドを誘発し、それによってコーナーでタイムを失う。そして、その損失を補うためにバッテリーを多く使うという悪循環に陥っている可能性が指摘されている。

    モンツァでは問題がさらに表面化する可能性
    この特性は、今週末のF1イタリアGPでさらに大きな問題になる可能性がある。

    モンツァは長い全開区間と強いブレーキングを繰り返す特殊なサーキットであり、2026年型パワーユニットではエネルギーマネジメントが極めて重要になる。

    ストレートで必要以上にバッテリーを使用すれば、後半で電力が不足して最高速を失うリスクがある。また、ピアストリが抱えているとされるリアタイヤのスライドも、タイヤデグラデーションという形でレースペースに影響する可能性がある。

    その先にはバクー、シンガポール、サーキット・オブ・ジ・アメリカズ、メキシコシティ、サンパウロと、ピアストリが過去にも苦戦した低グリップ特性を含むサーキットが続く。

    2026年の後半戦でノリスとの差を縮めるためには、ピアストリが単純にセットアップを改善するだけでなく、ブレーキングからスロットルへの移行を含めたドライビングそのものを2026年型F1マシンに適応させられるかが重要になりそうだ。

  • マクラーレンF1代表 オスカー・ピアストリ苦戦の原因は「心理面ではなく技術面」

    マクラーレンF1代表 オスカー・ピアストリ苦戦の原因は「心理面ではなく技術面」

    オスカー・ピアストリは、2026年F1シーズンでマクラーレンのMCL40から安定してパフォーマンスを引き出すことに苦戦している。オランダGPでも一時3番手を走りながら、最終的には6位まで後退した。

    マクラーレンF1チーム代表のアンドレア・ステラは、ピアストリが抱える問題について、心理的なものではなく、低グリップ状態のマシンに自身の自然なドライビングスタイルを適応させる必要があるという「純粋に技術的」な課題だと分析している。

    MCL40への適応に苦しむピアストリ
    オランダGPの週末は、ピアストリが最後にF1で勝利してからちょうど1年という節目でもあった。2025年はドライバーズタイトル争いを繰り広げながらシーズン終盤に勢いを失い、2026年には新世代マシンへの対応という新たな課題に直面している。

    ザントフォールトではチームメイトのランド・ノリスが優勝。ノリスは今季これでグランプリ2勝、スプリント1勝となった一方、ピアストリはここまで表彰台2回にとどまっている。

    特にハード寄りのタイヤコンパウンドでは、マクラーレンの2人がMCL40からパフォーマンスを引き出す方法に違いが見られる。ピアストリは昨年タイトル獲得に迫ったときの速さを見せる場面もあるものの、スティント後半になるとペースが低下するケースが目立っている。

    オランダGP決勝では、ピアストリはジョージ・ラッセルの隙を突く見事なオーバーテイクを決め、ハードタイヤで3番手を走行した。しかし、2セット目のハードタイヤに交換した後はペースが低下。フェラーリ勢にも先行を許し、最終的には6位でフィニッシュした。

    オスカー・ピアストリはF1オランダGPで一時3番手を走行したものの、最終的には6位に後退した

    低グリップでは自然なドライビングスタイルの変更が必要
    ステラは、こうしたピアストリの特徴は2025年シーズンにも確認されていたと説明した。

    「昨年すでにオスカーについて分かっていたことだが、技術的なドライビングという観点では、例えば昨年のメキシコやオースティンで見られたように、マシンのグリップレベルが低い場合、彼は自分のドライビングの仕方、考え方、そして期待するものを適応させる必要がある」

    「それには少し頭を使う必要があり、その結果としてコンマ数秒を失う。純粋な本能だけでドライブするのではなく、ある意味で状況を頭の中で処理しなければならないからだ。本来なら、自分が予想したことがそのまま起きる状態で走れる」

    ピアストリの場合、マシンの要求に合わせるため、本来持っている自然なドライビングスタイルを変えなければならない場面があるという。

    「だから、自分の自然なドライビングスタイルをマシンが要求するものに適応させなければならないケースのひとつだと思う。したがって、これはドライビングと技術面の領域にある問題だ」

    「心理的なものが関係しているとは思っていない。これは純粋に技術的なものだ。実際、今週末はオスカーが競争力のあるラップタイムを出しているところも見られた」

    オスカー・ピアストリ(マクラーレン)

    2026年型F1マシンへの適応と序盤2戦DNSの影響
    2026年世代のF1マシンは2025年型とは大きく異なる。さらにピアストリはシーズン開幕から2戦連続でDNSとなり、実戦データを蓄積する機会を失った。

    新レギュレーション下では、ドライバー自身もエネルギーデプロイメントの最適な使い方やタイヤの扱い方を学ぶ必要がある。その状況でグランプリ2戦分の経験を得られなかったことも、ピアストリの適応を難しくした要因のひとつと考えられる。

    ただし、ステラはオランダGPで起きたすべてをピアストリのドライビングに帰するべきではないとも強調した。

    ピアストリはラッセルをオーバーテイクした後、一度はメルセデスを引き離すことに成功していた。しかし、ラッセルのピットストップをカバーするためにタイヤ交換を行った際、マクラーレン側の作業が遅れたことで再びラッセルの後方に戻ることになった。

    「レースではオスカーに影響した要因が2つあったと思う。ひとつはチーム側の責任だ。ラッセルをカバーするためにピットインしたとき、実際にはピットストップが遅かったためラッセルにポジションを奪われた。これはチームの責任であって、オスカーの責任ではない」

    2セット目のハードタイヤを機能させられず
    もうひとつの大きな問題が、2セット目のハードタイヤだった。

    「そしてハードタイヤでの2回目のスティントでは、このタイヤを機能させることができなかった。ずっと非常に、非常にグリップが低い領域にとどまっていた。最初のスティントでは見られなかったことだ」

    「だから、我々には取り組まなければならないことがいくつかある」

    ステラは同時に、2026年F1の上位争いが極めて僅差になっていることも、ピアストリの結果をより厳しいものにしていると指摘する。

    「ただ、それに加えて言っておきたいのは、今のF1は少なくとも3チームがコンマ1秒以内にいる状況だということだ。だから、何かひとつでも最適化されていなければ、順位という意味では非常に大きな損失になる可能性がある」

    「最適化できていなければ、今は6位になってしまう。その意味では非常に残酷だ」

    ステラは改善を評価「さらに良くなる」
    それでもステラは、オランダGPの週末を通じてピアストリに改善が見られたことを前向きに評価している。

    「だから、オスカーと一緒にあらゆる改善の可能性について取り組み続けるだけだ。今週末に見られた進歩には満足しているし、シーズンの残りではさらに改善していくと確信している」

    2025年にはF1タイトル争いの中心にいたピアストリだが、2026年は新世代マシンへの適応という別の難題に直面している。ただ、ステラが強調するように、それは自信や心理状態の問題ではなく、低グリップ時のMCL40にドライビングを合わせるという技術的な課題だ。

    トップチーム間がコンマ1秒単位で争う現在のF1では、そのわずかな適応の遅れが表彰台争いから6位まで順位を落とす結果にもつながる。ピアストリがMCL40の挙動に自身のドライビングを合わせ、より本能的に速さを引き出せるようになるかが、シーズン後半の巻き返しを左右するポイントとなりそうだ。

  • オスカー・ピアストリに大胆なF1マシン変更を進言「2〜3戦を犠牲にしてもいい」

    オスカー・ピアストリに大胆なF1マシン変更を進言「2〜3戦を犠牲にしてもいい」

    オスカー・ピアストリは、2026年F1シーズンで苦戦が続くなか、マクラーレンのMCL40で大胆なセットアップ変更を試すべきだと元F1ドライバーのファン・パブロ・モントーヤから助言を受けた。

    モントーヤは、ランド・ノリスに合っているセットアップが必ずしもピアストリにも適しているわけではないと指摘。残り12戦すべてで平均的な結果に終わるより、2〜3戦を「犠牲」にしてでも異なる方向性を試し、自分に必要なマシン特性を見つけるべきだと主張している。

    序盤から後手に回ったピアストリ
    ピアストリの2026年シーズンは厳しいスタートとなった。母国オーストラリアGPではフォーメーションラップでクラッシュし、中国GPでは電気系トラブルによってグリッドにつくことができず、開幕から2戦連続でDNSとなった。

    昨季、チームメイトのノリスにF1ワールドチャンピオンの座を奪われたピアストリにとって、今季はマクラーレンの「ナンバー2」ではないことを証明する重要なシーズンでもある。

    日本GPとマイアミGPでは表彰台を獲得して巻き返したものの、その後の7戦では表彰台から遠ざかっている。

    直近のハンガリーGPでは一時トップを走ったが、周回遅れのカルロス・サインツJr.をオーバーテイクしようとした際に接触。その間にノリスが差を縮め、最終的に首位を奪われた。普段は冷静なピアストリも、この接触には強い苛立ちを見せていた。

    その後、ピアストリはギアボックストラブルでリタイア。一方のノリスは優勝し、両者のポイント差はノリスが36ポイントリードするまでに広がった。

    「ランドに合うものがオスカーにも合うとは限らない」
    F1で7勝を挙げたモントーヤは、ピアストリが現状を打開するためには、MCL40のセットアップについてもっと大胆に実験する必要があると考えている。

    「彼は、なぜランドの方がマシンに快適さを感じているのか、自分には何が足りないのか、そして何をする必要があるのかを理解しなければならない」

    モントーヤはnews.com.auにそう語った。

    「ランドにうまく機能しているものが、必ずしもオスカーにもうまく機能するとは限らない。オスカーがマシンに求めているものはまったく違う」

    そこでモントーヤは、ピアストリ自身がマクラーレンに対して実験を求めるべきだと主張する。

    「オスカーはマクラーレンに行って、『完全に間違った方向に行ってしまってもいいから、実験させてほしい。いくつかの“ラビットホール”に入り込ませてほしい』と言うべきだ」

    ここでいう「ラビットホール」とは、通常とは異なるセットアップや開発の方向性を深く掘り下げ、可能性を探ることを意味する。

    「彼らは今いるバブルから抜け出す必要がある。今のやり方はランドには機能しているが、オスカーには機能していない」

    「もっと範囲を広げる必要があるし、その結果として何戦か苦戦することになってもいい」

    「2〜3戦を犠牲にして残り9戦につなげればいい」
    モントーヤは、目先の結果を追い続けるよりも、シーズン後半を見据えて数戦を実験に使う価値があると考えている。

    「それが何だというんだ? まだ12戦残っている。残り12戦すべてで平均的なレースをするくらいなら、そのうち2〜3戦を犠牲にして、残り9戦につなげればいい」

    「週末ごとに対応していると、『今週末はダメでもいい』と割り切るのはとても難しい。でも、何が足りないのかを突き止める必要がある」

    「オスカーの周囲には本当に優秀な人材がたくさんいる。思い切って大きく振ることを恐れてはいけない」

    モントーヤの主張は、単にピアストリにリスクを取るよう求めるものではない。ノリスを基準としたセットアップの延長線上ではなく、ピアストリ自身が速さを引き出せるMCL40の特性を探し出す必要があるという考えだ。

    オスカー・ピアストリ(マクラーレン)

    昨年のタイトル敗北が今も影響
    モントーヤはまた、ピアストリの現在の苦戦には技術面だけでなく、2025年のF1タイトル争いで敗れた心理的な影響もあるとみている。

    昨年のオランダGP終了時点で、ピアストリはノリスに34ポイント、マックス・フェルスタッペンに104ポイントの差をつけて選手権をリードしていた。

    しかし、その後の9戦で形勢は逆転。最終戦アブダビGPを終えた時点ではランキング3位となり、王者ノリスに13ポイント、フェルスタッペンにも11ポイント及ばなかった。

    「昨年チャンピオンシップを失ったことは、精神的に彼を本当に傷つけた」

    「そこから立ち直り、状況を理解し、仕事をやり遂げるための集中力とエネルギーを取り戻していく過程にある。彼はものすごく優れたドライバーだから、僕は立ち直れると思っている」

    「心理的な部分は非常に大きい。昨年は誰もがタイトルは彼のものだ、もう決まったようなものだと話していた」

    「無敵に見えるような立場にいながらチャンピオンシップを失うのは、受け入れるのが本当に難しいことだ」

    「世界王者になれない可能性も受け入れなければならない」
    一方でモントーヤは、ピアストリが昨年の敗北にとらわれ続けるべきではないとも強調した。F1ではタイトルを争える機会そのものが保証されているわけではないからだ。

    「またチャンスが来るかもしれない。でも、ああいう機会はそれほど頻繁には訪れない」

    「それがこのスポーツの現実だ。彼は素晴らしいことを成し遂げてきた。ただ、世界チャンピオンになることだけが唯一のモチベーションなら、現実としてタイトルを獲るためにはすべてが自分の方に転がってこなければならない。最高のマシンに乗っている必要もある」

    そのため、タイトルそのものではなく、目の前のレースで最大限の仕事をすることに集中すべきだとモントーヤは語る。

    「日々のことに集中する必要がある。レースに勝つこと、プラクティスに集中すること、すべてを最大限に生かすことだ。そうすれば、チャンスは自然とやってくるかもしれない」

    「世界選手権で2位や3位になったからといって、それで残りのキャリアを決めつけることはできない。チームメイトが勝ったのは悔しいだろう。でも、だからこそ僕たちはレースをしている」

    ノリスに36ポイント差をつけられているピアストリにとって、残り12戦で求められるのは単純に現在のMCL40からタイムを削り取ることだけではない。ノリスとは異なる自分自身の要求を明確にし、それに合ったセットアップの方向性を見つけられるかどうかが、シーズン後半の巻き返しを左右することになりそうだ。

  • オスカー・ピアストリ F1シミュレーター巡るハミルトンとの「世代の違い」指摘

    オスカー・ピアストリ F1シミュレーター巡るハミルトンとの「世代の違い」指摘

    オスカー・ピアストリは、F1のシミュレーターについて、グランプリ週末に向けた準備に「役立つツール」だとの考えを示した。一方で、シミュレーターに否定的なルイス・ハミルトンとは育ってきた時代が異なるとして、「世代の違い」にも言及している。

    F1各チームはファクトリーにシミュレーターを備え、レース前のセットアップ検討やデータ収集に活用している。

    ただし、その有効性に対するドライバーの評価は一様ではない。ハミルトンは今年、シミュレーターに「惑わされた」と感じた経験から、今後は使用しない意向を示していた。

    ピアストリ「僕は役に立つと感じている」
    ピアストリは、RacingNews365を含むメディアに対し、自身にとってシミュレーターは有効な準備手段だと説明した。

    「僕は役に立つと感じている。僕はルイスが育った時代とは違う世代で育ってきたということもある」

    「もちろん、シミュレーター自体はもう長い間存在している。でも、すべての人に合うものではないというのも理解できる」

    ピアストリは、現在のF1マシンの複雑さも、シミュレーターを活用する理由のひとつに挙げている。

    「今のマシンはとても複雑だから、シミュレーターで走っておくことはかなり役に立つと感じている。僕自身にとっても、チームにとってもそうだ」

    ハミルトンは「惑わされた」と使用に否定的
    一方、7度のF1ワールドチャンピオンであるハミルトンは、シミュレーターに対して異なる見方を示している。今年、シミュレーターから得た感覚や情報が実車での走行につながらず、むしろ自身を「惑わせた」として、使用しない意向を明らかにしていた。

    F1ではシミュレーターの精度が向上し、セットアップの事前検討や新しいパーツの評価など幅広い用途で活用されている。しかし、実車との感覚の違いをどこまで許容できるかは、ドライバーによって異なる。

    25歳のピアストリと41歳のハミルトンでは、ドライバーとして成長した環境にも大きな違いがある。ピアストリにとってシミュレーターはキャリア形成期から身近な存在だったのに対し、ハミルトンがシングルシーターでキャリアを築き始めた時代には、現在ほどシミュレーターがドライバー育成やレース準備に深く組み込まれてはいなかった。

    「実車と同じにはならない」限界も認識
    もっとも、ピアストリもシミュレーターを絶対的なものとは考えていない。実際のF1マシンを走らせる経験を完全に再現することはできないと強調した。

    「でも、人それぞれだ。シミュレーターが完璧になることはない」

    「絶対に間違いのないツールになることもないし、実際のマシンをドライブするのと同じくらい優れたものになることもない」

    そのうえで、最終的にはドライバー自身が、自分に合った方法を選択することが重要だと語った。

    「自分たちが持っているツールを使って取り組む。それが自分にとって良くないと思うなら、使わない。それだけのことだ」

    シミュレーターを積極的に活用するピアストリと、実車との相違から距離を置くハミルトン。両者の考え方の違いは単なる好みだけでなく、F1ドライバーとして育ってきた時代や環境の変化も映し出している。

  • オスカー・ピアストリ「2026年F1マシンはドライビングが根本的に変わった」

    オスカー・ピアストリ「2026年F1マシンはドライビングが根本的に変わった」

    2025年にタイトル争いを繰り広げたオスカー・ピアストリだが、2026年シーズン前半は新レギュレーションへの適応に苦戦した。しかし、マクラーレンのドライバーは、シーズン終盤戦へ向けてマシンを速く走らせるための重要なヒントを見つけつつあると明かした。

    2026年はシャシーとパワーユニットが全面刷新され、ドライバーにも従来とは異なるアプローチが求められている。

    ピアストリは、この変化は単なるマシン性能の違いではなく、「レースカーの運転方法そのものが変わった」と語っている。

    2026年マシンへの適応に苦戦した前半戦
    2025年は開幕前半だけで6勝を挙げ、選手権首位で夏休みに入ったピアストリだったが、2026年は状況が一変した。

    ここまで獲得ポイントは92点。表彰台はマイアミGP以降なく、今季はわずか2回にとどまっている。マクラーレンのMCL40自体がライバル勢ほど競争力を発揮できていないことに加え、チームメイトのランド・ノリスに対しても予選で苦戦。マイアミGP以降の8戦では、公道コースのモナコGPを除き、ノリスがすべて予選で前につけている。

    ピアストリは、その理由の一つとして2026年マシン特有のドライビングスタイルへの適応を挙げた。

    「マシンや自分自身からパフォーマンスを引き出すために、本当にたくさんの新しいこと、新しいやり方を見つけなければならない」

    「これまでずっとやってきた自分のリズムや運転の仕方に落ち着いてしまうのは簡単だけど、このマシンでは必ずしもそれが通用しない。バルセロナはまさにその例だった」

    オーストリアGPから新しい走らせ方を模索
    ピアストリは、オーストリアGPをきっかけに自らのアプローチを変え始めたという。

    「オーストリアでは、自分自身をもう少し追い込んで、新しいことを試さなければいけないと感じた。そして、少し違う方法でクルマを走らせるようにした」

    その試行錯誤を続けた結果、夏休み前の数戦で重要な発見があったと説明した。

    「どのクルマにも速く走るために必要なものは少しずつ違う。そして夏休み前の数戦で、このクルマをどう運転すべきか、どういう特性なのか、どうすれば速く走れるのかを以前よりずっと理解できるようになった」

    「それは必ずしも直感的でも自然なことでもない」

    オスカー・ピアストリ(マクラーレン)

    「レースカーの運転方法そのものが変わった」
    ピアストリは、2026年レギュレーションを過去の技術規則変更とは別物だと位置付けている。

    これまでのレギュレーション変更では、ダウンフォース量や発生方法が変わることはあっても、基本的なドライビングの考え方は大きく変わらなかった。しかし2026年は、マシンの性能を引き出すための運転方法そのものを見直さなければならないという。

    「今回のレギュレーションは、本当にいろいろな意味でまったく違う」

    「以前のレギュレーション変更では、ダウンフォース量やダウンフォースの生み出し方など、クルマ自体はかなり変わった」

    「でも今回は、ある意味ではレースカーの運転方法そのものが完全に根本から変わったようなものなんだ」

    「僕たちにとっても、僕自身にとっても大きなリセットだった。物事への取り組み方や、いろいろなことの進め方を変えなければならなかった」

    後半戦へ向けた復調の兆しか
    ピアストリのコメントからは、2026年型マクラーレンの性能だけでなく、自身のドライビングスタイルにも課題があったことを率直に認めている様子がうかがえる。一方で、オーストリアGP以降に新たな走らせ方を見つけたことで、夏休み明け以降は本来の速さを取り戻せる可能性も見えてきた。新世代F1マシンへの理解をさらに深められるかが、後半戦の巻き返しを左右する重要な鍵となりそうだ。

  • オスカー・ピアストリ F1史に残る“あの投稿”から4年「記念日メッセージありがとう」

    オスカー・ピアストリ F1史に残る“あの投稿”から4年「記念日メッセージありがとう」

    2026年シーズンのF1はサマーブレイクを迎えたが、マクラーレンのオスカー・ピアストリがSNSで披露した“ひと言”が、ファンの間で再び話題となっている。

    きっかけは、F1史に残る契約騒動の発端となった「あの投稿」から4年を迎えたことだった。ピアストリは多くの祝福メッセージに対し、らしいユーモアで応じている。

    F1史に残る「アルピーヌには乗らない」投稿から4年
    2022年8月、フェルナンド・アロンソがアルピーヌからアストンマーティンへの電撃移籍を発表すると、アルピーヌは当時リザーブドライバーだったオスカー・ピアストリを2023年のレースドライバーに起用すると発表した。

    しかし、その直後にピアストリは自身のX(当時はTwitter)で、F1史に残る有名な声明を投稿する。

    「今日の午後、僕の同意なしにアルピーヌF1が来年僕が彼らのために走るというプレスリリースを出したと理解している。これは事実ではないし、僕は2023年に向けてアルピーヌと契約していない。来年アルピーヌで走ることはない」

    この投稿はF1界に大きな衝撃を与え、その後、契約問題はFIAの契約承認委員会(Contract Recognition Board)に持ち込まれた。

    最終的に委員会はマクラーレンとの契約の有効性を認め、ピアストリは2023年からマクラーレンのドライバーとなった。

    オスカー・ピアストリ

    「記念日メッセージをありがとう」と一言
    そして、その歴史的な投稿からちょうど4年を迎えた今年、ピアストリはXで短くこう投稿した。

    「記念日メッセージをありがとう」

    わずか一文ながら、当時の騒動を知るF1ファンには思わず笑ってしまうような投稿となり、多くの反響を集めた。淡々としたユーモアは、ピアストリらしいキャラクターがよく表れている。

    マクラーレン移籍は成功だった
    結果的に、マクラーレンへの移籍はピアストリにとって大きな成功となった。

    2024年ハンガリーGPでF1初優勝を飾ると、その後も勝利を重ね、ここまで通算9勝を記録。2025年には一時ドライバーズランキング首位に立ったものの終盤に失速し、チームメイトのランド・ノリスにタイトルを譲った。

    2026年ハンガリーGPでもアップグレード版MCL40で優勝争いに加わるだけの速さを見せていたが、周回遅れにしようとしたカルロス・サインツJr.との接触に加え、終盤にはギアボックストラブルに見舞われてリタイアとなった。

    それでも、マクラーレンのアップデートが高い競争力を備えていることは示されており、ピアストリにとっては後半戦へ向けて明るい材料となっている。4年前の「あの投稿」がなければ実現しなかった現在のキャリアは、いまやF1を代表する成功例のひとつとなっている。