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  • ニューウェイ 「失敗への恐怖がアストンマーティンF1マシン開発の原動力」

    ニューウェイ 「失敗への恐怖がアストンマーティンF1マシン開発の原動力」

    アストンマーティンで2026年F1レギュレーション初号機の開発を指揮するエイドリアン・ニューウェイが、自身を突き動かす“恐怖心と情熱”について率直に語った。F1史上もっとも成功したデザイナーである65歳の巨匠は、今もなお「失敗への恐れ」が集中力と創造性を生む源泉だと明かしている。

    今年アストンに合流したニューウェイは、空力とパワーユニットの両面で大変革となる2026年新規則のマシン設計を主導しており、チームの変革期におけるプレッシャーと没入状態、そして設計哲学を語った。

    ニューウェイを突き動かす“失敗への恐れ”
    アストンマーティン公式サイトに掲載されたインタビューで、ニューウェイはこう告白した。

    「モチベーションの一部は、失敗への恐怖なんだ」

    「その恐怖を建設的に使う方法を学んできた。管理を誤ればミスにつながるが、うまく扱えば集中し、トンネルビジョンのような状態に入ることができる」

    アストン加入後、彼は膨大な作業量の中で完全に設計に没頭しているという。

    「この3~4か月、妻は僕が“デザイントランス”に入っていると文句を言うよ。左右も見えていないし、あまり社交的じゃないと言われる」

    「限られた処理能力のすべてが、この締め切りの厳しい作業に費やされている。でもこの状態を長く続けるのは良くないし、少し自己中心的にも聞こえるね」

    そしてニューウェイは、成功は個人ではなく“チーム”によるものだと強調した。

    「結局のところ、すべてはチームでどう働くかなんだ」

    変革期のアストンで進む2026年プロジェクト
    アストンマーティンは2026年に向けて急速に規模拡大を進めており、技術部門は現在“定着期”に入っているとニューウェイは語る。

    「正直に言えば、2026年の初号機がどうなるか、僕にはまったく分からない。我々はいま変革の真っ只中なんだ」

    「チームは急速に大きくなった。今はその規模が落ち着きつつあり、みんなをうまく機能させなければならない」

    「“こうなる”“こう成し遂げる”と言いたいタイプではない。満足は、チームとして前進できたと感じられたときに得られる。2026年にそれができれば、それが最初の合格点だ」

    “会議より1対1” ニューウェイ流の創造性
    ニューウェイは、自身の仕事の進め方についても語る。

    「我々は約300人のエンジニアの集団だ。最も大事なのは協力であり、個々の才能よりも“どう協力するか”の方が重要だ」

    「僕自身について言えば、今は1日の約50%を他のエンジニアと過ごしている。CADステーションの前で1対1で作業したり、会議に出たりね」

    「正直に言えば、僕は1対1の方が好きだ。そこでブレインストームが生まれることが多い」

    「大きな会議は、気をつけないと“手続き的な情報交換”だけで終わってしまい、新しいアイデアが生まれない。だから両方が必要だ」

    エイドリアン・ニューウェイ アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    迫る1月テスト、設計リリースとの時間との戦い
    2026年マシンは1月末の非公開テストを控えており、主要コンポーネントの設計確定は待ったなしだ。

    「ギアボックス、シャシー、前後サスペンションといった主要な構造部品を、1月のテストに間に合わせてリリースするため、我々は非常に厳しいプレッシャーの中にいる」

    「実際のところ、CFDやビークルダイナミクス、設計コンセプトの作業にこれまで以上に多くの時間、50%ほどを費やしている」

    「みんなの関与と合意がある状態で進めたいという思いは変わらない」

    ニューウェイの“失敗への恐れ”は、これまでもF1最強マシンを次々と生み出してきた原動力だった。そしてその執念と集中力は、アストンマーティンの2026年プロジェクトでも大きな力となる。

    アストンの未来を左右する“恐怖と執念”のデザイン哲学
    アストンマーティンは2026年に向けて大規模な転換期を迎えており、ニューウェイの到来はチーム内部でも“歴史的転機”として捉えられている。彼の語る“恐怖”“没頭”“協働”の哲学は、急成長を続けるチームにとって貴重な指針となるはずだ。

    2026年の新時代に向け、ニューウェイの執念はアストンマーティンをどこまで引き上げるのか。“恐怖”が再びF1を動かす瞬間が近づいている。

  • ストフェル・バンドーン アストンマーティンの2026年F1プロジェクトで重要任務

    ストフェル・バンドーン アストンマーティンの2026年F1プロジェクトで重要任務

    ストフェル・バンドーンは今シーズンF1グリッドにはいないが、アストンマーティンの2026年プロジェクトにおいて重要な役割を担っている。さらに彼は2026年の世界耐久選手権(WEC)でプジョーに復帰することも決まった。

    アロンソ&ストロールのサポート役としてF1活動を続けながら、WECハイパーカープログラムにも関わるという二重任務が動き出している。

    ベルギー出身のリザーブドライバーであるバンドーンは、チームが大規模なレギュレーション変更と新しいホンダ製パワーユニットへの適応を進める中、フォーミュラEとWECを並行していた従来のスケジュールから、F1ガレージおよびシミュレーターでより積極的に関与する役割へと焦点を移している。

    「今はフォーミュラEが終了したので、アストンマーティンでの役割により多くの時間を割けるようになった」とバンドーンはSpeedcafeに語った。

    「今シーズン後半はより多くのレースに参加しているし、イベント前には基本的にシミュレーターで多くの時間を過ごしている。そして、進行中の開発もあって、徐々に2026年に向けたフォーカスを高めていっている」

    バンドーンのレースキャリアは今も活発で、複数のカテゴリーで成功を収めている。

    2018年から2025年までの7シーズンにわたるフォーミュラEでは103戦に出場し、4勝・17回の表彰台・8回のポールポジションを記録。2021-22シーズンにはメルセデスでチャンピオンを獲得し、2019-20シーズンにはアントニオ・フェリックス・ダ・コスタに次ぐランキング2位を獲得した。

    2024/25シーズンはマセラティから参戦し、東京での勝利がGEN3エボ時代におけるチーム唯一の勝利となった。

    マセラティが来季シトロエンに置き換わるのに伴い、バンドーンはフォーミュラEのシーズン12において、トム・ディルマンとともにジャガーTCSレーシングのリザーブ兼シミュレータードライバーに就任する。

    一方で、WECにおける2026年のフルタイムシートは、いわゆる“シリーシーズン”の展開により不透明となっていた。

    ジェネシス・マグマ・レーシングへの移籍計画はフォーミュラEの予定と重なり破談となり、当初彼の離脱を見込んでいたプジョーが再び契約を更新。これにより、2023年から所属するプジョー9X8ハイパーカーでの参戦を2026年も継続することになった。

    この復帰により、バンドーンは長年プジョーに在籍してきたジャン=エリック・ベルニュを置き換えることになる。ベルニュは開発ドライバーとして新たな役割に移行し、9X8に代わる新プロトタイプ構築計画に関与する。

    この体制は1年間限定で、ベルニュは2027年に再びレースドライバーとして復帰する予定だ。35歳のベルニュは引き続きフォーミュラEにも参戦し、名称変更された新チーム「シトロエン(旧DSペンスキー)」で走る。

    この交代は、WEC 2025年シーズン最終戦バーレーン8時間レースを前に火曜日に公式発表された。

    同レースではテオ・プルシェールが#94プジョー9X8でハイパーカーデビューを果たし、マルテ・ヤコブセン、ロイック・デュバルとともに出走する。

    来季のドライバーラインナップ詳細は未発表だが、プジョーは2026年体制としてデュバル、ヤコブセン、ポール・ディ・レスタ、バンドーンの4名を継続し、プルシェールとニック・キャシディを新たに加えることを確認した。

    一方、ミッケル・イェンセンは、バーレーン後にチームを離脱し、2027年のマクラーレンLMDhプログラムに加わる可能性がある。

    ストフェル・バンドーン アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    バンドーンはF1側でも依然としてアストンマーティンの活動に深く関与しており、レース前のミーティングやデブリーフへの参加、シミュレーターでのセットアップ調整などを通じて、アロンソとストロールをサポートしている。

    「今大事なのは、強力なチーム体制を築くことだと思う」とバンドーンは語る。「今のチームには非常に有能な人たちが揃っていて、近いうちにその成果が出始めることを願っている」

    元マクラーレンのチームメイト、フェルナンド・アロンソとの再共演についてはこう話す。

    「彼はいまでも同じモチベーションを持っていると思う。チームとの関わり方のアプローチは少し変わったと思うし、経験も増えた分、いろんな状況への対処の仕方も変わっている。以前より少し違う印象を受けるね」

    また、ランス・ストロールの努力を称え、互いに良い関係を築いていると明かした。

    「僕らは週末を通じてよく話す。同世代だし、F1を始めた時期も近いから、共通点が多い。彼のクルマでのフィーリングについて話すこともあるし、そこに自分の意見を加えたりもする。ランスはとても努力家だよ。あとはクルマをもう少し速くするだけで、近いうちに結果が出るはずだ」

    2026年の新レギュレーションについては慎重な楽観を示した。

    「正直なところ、現時点では誰にとっても未知数だと思う。クルマはこれまでとかなり違う感触になるだろうし、レギュレーション自体も大きく変わる。だからグリッド全体で大きなサプライズがあるかもしれない」

    「とはいえ、F1で一晩にして何かが変わることはない。時間が必要だ。でもこの数カ月間でチームに加わった人たちを見れば、方向性は間違っていないと思う。その成果が見え始めることを期待している」

    アストンマーティンとプジョーの“二足のわらじ”が意味するもの
    2026年に向けて、ストフェル・バンドーンはアストンマーティンF1とプジョーWECの両プロジェクトに関与する数少ないドライバーとなる。

    ホンダとのワークス体制を強化するアストンマーティンにおいて、シミュレーターでの技術支援やセットアップの最適化を担う一方、耐久レースではステランティス傘下での開発ドライバーとして活動を続ける構図だ。

    この二重任務は、ドライバーとしての柔軟性と技術的理解力の高さを象徴しており、特に2026年の「新PU時代」におけるマルチメーカーの連携強化という潮流にも合致している。
    また、フォーミュラEから撤退した今、F1とWECの橋渡し役としての存在感はさらに大きくなるだろう。

    アストンマーティンの開発体制が整う2026年、そしてプジョーが新プロトタイプを見据える同年。ストフェル・バンドーンは、再び“技術と経験の交差点”に立つ存在となる。

  • アストンマーティンF1技術責任者 「ホンダは開発に全力、攻めの姿勢が違う」

    アストンマーティンF1技術責任者 「ホンダは開発に全力、攻めの姿勢が違う」

    アストンマーティンF1のチーフテクニカルオフィサー(CTO)エンリコ・カルディーレは、ホンダが「他メーカーよりも強くプッシュできる」と語った。2026年に向け、ホンダが唯一供給するチームがアストンマーティンであることが大きな強みになるという。

    アストンマーティンは2009年のフォースインディア時代からメルセデス製パワーユニットを使用してきたが、2026年からはホンダ製エンジンに切り替え、正式なワークスチームとなる。

    エイドリアン・ニューウェイとカルディーレの加入、そして2023年5月に発表されたホンダとの提携によって、チームは大きな転換点を迎えている。

    カルディーレはポッドキャスト『Beyond the Grid』で次のように語った。

    「開発段階では、彼ら(ホンダ)は我々のリクエストに完全に集中してくれている。他チームとの妥協をする必要がない。供給先がひとつだけというのは大きなメリットだ」

    「また、供給量が少ない分、開発の自由度が高くなり、より積極的に開発を進めることができる。複数チームを相手にするよりも“攻められる”状況にあるんだ」

    ホンダの“アグレッシブな姿勢”に驚き
    ホンダは過去4シーズンにわたりドライバーズタイトルを獲得しており、アストンマーティンにとってその実績は大きな期待材料となっている。

    カルディーレはフェラーリ在籍時には同チームのエンジン部門と協働していたが、現在は主にシャシー開発に集中しているという。

    「私は基本的にシャシー側の開発に集中しているので、ホンダの動きをすべて見ているわけではない」と前置きしつつも、「ただ、彼らのコミットメントと開発へのアグレッシブなアプローチには本当に驚いている」と称賛した。

    「彼らは非常にオープンで、我々のシャシー側からの要望にも柔軟に対応してくれている」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム 本田技研工業 F1

    2026年レギュレーションにも創造の余地
    2026年の新レギュレーションは「制約が多すぎる」との批判もあるが、カルディーレはむしろ創造性を発揮する余地があると指摘する。

    「2021年の新レギュレーションのときも同じ感覚を覚えた」とカルディーレは振り返る。

    「一見すると制限が多くて残念に思えるが、実際に取り組んでみると、創造的な発想を生かせる余地がある。新しい解決策を見つけ、開発の中でロード(空力的な荷重)を引き出す自由度が確かにあるんだ」

    「今回のレギュレーションも同じだ。最初は“厳しすぎる”と思ったが、実際に手を動かすと、開発に使える自由度が見えてくる」

    アストンマーティン×ホンダ体制の可能性
    カルディーレの言葉からは、ホンダとアストンマーティンの協力体制が非常に密接で、双方が2026年の新時代に向けて積極的に取り組んでいる様子がうかがえる。

    1チーム体制により、ホンダはアストンマーティン専用のPU開発に全力を注ぐことが可能になり、レッドブル時代には得られなかった“完全なワークス環境”が整う。

    エイドリアン・ニューウェイ、カルディーレ、そしてホンダ——この新たな技術トライアングルがどのようなマシンを生み出すのか、2026年はその真価が問われるシーズンとなる。

  • フェルナンド・アロンソ アストンマーティンF1復調に手応え「正しい方向にいる」

    フェルナンド・アロンソ アストンマーティンF1復調に手応え「正しい方向にいる」

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)は、F1サンパウロGPのスプリント予選で5番手を獲得した後、チームの士気を高く維持する重要性を強調した。

    今季のアストンマーティンはシルバーストンの本拠地で苦しいシーズンを過ごしており、勢いを取り戻せずにいるが、現在ミッドフィールドの混戦の中におり、6位のレーシングブルズとは3ポイント差、さらにその後方のハースF1チームとは7ポイント差と、激しいポイント争いを繰り広げている。

    インテルラゴスで行われたスプリント予選では、この3チームの中でアストンマーティンが最も好調で、ランス・ストロールもアロンソから2つ下のポジションでフィニッシュ。スプリントで貴重なポイントを狙う絶好の位置につけた。

    FP1から安定した手応え
    「FP1からクルマの感触は良かった。僕たちは4番手で、今は5番手だ。つまり、週末のスタート時点でマシンの“ウインドウ”の中にいられたということだ」とアロンソは振り返った。

    「フリープラクティスが1回しかないフォーマットでは、最初から正しい方向に入っているとすべてが楽になるんだ」

    アストンマーティンは近年、一貫してポイント圏内での結果を出せず苦戦してきたが、今回の上位スタートはチーム全体にとっての好材料となった。

    「今日はチーム全体にとって良いブーストになったと思う。僕たちは諦めていないし、毎日全力で挑み続けている」

    「ドライのままだったらポジションを守るのは比較的簡単だっただろうけど、明日は雨が降る可能性が高い。何が起こるかわからないよ」

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム) F1 ブラジルグランプリ

    ストロールも手応え「楽しかった」
    スプリント当日のブラジルは雨と強風のリスクが高く、順位が大きく入れ替わる可能性もあるが、チームメイトのランス・ストロールは冷静に臨む構えだ。

    「クルマの感触はすごく良かったし、良いラップもいくつかあったから楽しかった」とストロールは語った。

    「まだスプリント予選が終わっただけだから、明日どうなるか見てみよう」

    アストンマーティンにとって再浮上のきっかけとなるか
    ここ数戦で苦戦を強いられてきたアストンマーティンにとって、今回の5番手・7番手スタートはチーム再建に向けた重要な一歩となる。アロンソが言うように「諦めない姿勢」が、今後の戦いで鍵を握りそうだ。

  • アストンマーティンF1 主要7名が離脱:ニューウェイ体制で技術部門再編

    アストンマーティンF1 主要7名が離脱:ニューウェイ体制で技術部門再編

    アストンマーティンF1チームは、2026年の新しいF1技術規則とパワーユニット時代を見据え、設計部門の再編を実施したことが明らかになった。

    『Crash.net』と『The Race』によると、この動きは2026年に向けた体制強化の一環として進められており、少なくとも7名の主要スタッフがチームを離脱。なかには空力ディレクターのエリック・ブランダンや、元チーフデザイナーの芳賀昭雄の名も含まれているという。

    一部のメンバーはアストンマーティン・グループ内の別部門(先進技術など)での新たな役職に就く可能性があり、完全にF1業務から離れる形になる見込みだ。

    チームの広報担当者は「内部の人事に関してはコメントしませんし、現時点で発表することはありません」と述べ、公式な発表は行っていない。

    主要メンバーの離脱と体制の見直し
    ブランダンは2022年にメルセデスから副テクニカルディレクターとしてアストンマーティンへ加入し、今季からは空力ディレクターを務めていた人物。

    今回の再編は、CEO兼チーム代表のアンディ・コーウェルの指揮のもとで進められており、アドリアン・ニューウェイがマネージング・テクニカル・パートナーとして設計方針の中核を担っている。

    アストンマーティンは近年の積極的な人材採用でスタッフ数が急増した一方、F1のコストキャップ制度下ではリソース配分の最適化が必須となっている。

    チームは「世界タイトルを争う体制」を維持しつつも、限られた予算内で最大の成果を上げるため、構造的な合理化を進めている。

    コーウェルはこれまでに「各部門は成長してきたが、チーム全体として一体感を持って成長してきたかどうかは疑問だ」と指摘しており、ニューウェイが加わったことで“技術の方向性を一本化する”動きが加速している。

    ニューウェイが導く設計思想の転換
    ニューウェイは今年3月にチームへ加入して以来、アストンマーティンの設計体制を精査し、「どの領域を強化すべきか」「どの部分に重複があるか」を明確にした。

    その“ギャップ分析”によって、空力やシミュレーション、車体設計などの優先順位が再定義され、今後はチーム内のサイロ化(縦割り構造)を解消する方針が打ち出されている。

    今年初めには新チーフエアロダイナミシストのジョアッキーノ・ヴィーノを起用し、ニューウェイの元同僚であるジャイルズ・ウッドもシミュレーション&ビークルモデリングディレクターとして招聘。

    これにより、開発の“思想”そのものが変わりつつある。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム エイドリアン・ニューウェイ

    2026年 ホンダとのワークス体制で迎える新時代
    アストンマーティンは2026年からホンダのワークスパートナーとして新型パワーユニットを搭載し、完全な「ファクトリーチーム」として新時代を迎える。

    シルバーストンを拠点に、エンジンと車体を統合的に設計する体制が整いつつあり、フェルナンド・アロンソとランス・ストロールはいずれも2026年末までの契約を保持している。

    技術陣の刷新と同時にドライバー体制の安定化も図られ、コーウェルとニューウェイの指導のもと、チームはホンダとのシナジーを最大化する「統合開発フェーズ」に移行している。

    現状と今後の展望
    2025年シーズンのアストンマーティンはコンストラクターズランキング7位につけ、6位のレーシングブルズをわずか3ポイント差で追う位置にある。

    成績面では苦戦が続くものの、チームは2026年のレギュレーション転換を“リセットの機会”と捉え、組織改革と設計哲学の再構築を急いでいる。

    ニューウェイ×コーウェル体制が示す“再出発”の意思
    今回の再編は単なるリストラではなく、「設計思想そのものの再構築」を目的とした戦略的動きだ。

    アドリアン・ニューウェイの加入は、空力・車体パッケージングの両面で革命的な転換点となる可能性が高く、アンディ・コーウェルの経営的手腕によって、ホンダとのワークス連携を最大限に活かした“システムとしての最適化”が進んでいる。

    この再構築が成功すれば、アストンマーティンは2026年以降、フェラーリ、マクラーレン、メルセデス、そしてレッドブルと肩を並べる本格的なタイトルコンテンダーへと飛躍するかもしれない。

  • アストンマーティンF1ホンダとのワークス体制は「エンジニアにとって解放的」

    アストンマーティンF1ホンダとのワークス体制は「エンジニアにとって解放的」

    アストンマーティンF1チーム代表兼CEOのアンディ・コーウェルは、2026年からのホンダとのワークス体制を「解放的(liberating)」と表現し、その背景にある技術的変化や協働プロセスを語った。メルセデスのカスタマーチームからホンダのワークスチームへと移行するこの転換は、チーム運営の根幹を大きく変えることになるという。

    2025年限りでホンダとレッドブルの提携が終了し、レッドブルはフォードとの「Red Bull Powertrains」プロジェクトに移行。

    一方でホンダはアストンマーティンと組み、ワークスチーム体制で新時代に臨む。

    カスタマーチームからの脱却:「ブラックボックス」が消える
    コーウェルは「カスタマーチームでは“編集できないブラックボックス”を扱うようなものだった」と語り、ホンダとの新しい関係によって得られる自由度を強調した。

    「ワークスチームになると、膨大なシステムについてホンダのエンジニアたちとオープンに話し合える。我々の共通言語は“ラップタイム”だ。質量、放熱性能、燃料消費、重心、空力機会──すべてをラップタイムに換算して議論する」

    こうした連携により、エンジンパッケージが空力面に与える影響や、冷却システム設計の最適化など、マシン全体のコンセプトを早い段階で擦り合わせることが可能になる。「エンジニアにとって本当に“解放的”なんだ」とコーウェルは述べた。

    さくらの施設との連携とギアボックス開発
    コーウェルによれば、2026年からアストンマーティンはメルセデス製ではなく自社製ギアボックスを使用する。
    「シルバーストンとさくらの両拠点で試作ギアボックスを何カ月も走らせてきた。両エンジニアチームの協力関係は見事だ。データのやり取りも完璧で、シルバーストンの技術者がリアルタイムでさくらのダイナモテストの様子を見られる仕組みになっている」

    これにより、パワーユニットとシャシーの融合開発が前例のないレベルで進行しているという。

    ホンダの“情熱”とエンジニア文化への共鳴
    コーウェルは2024年と2025年にホンダの施設を訪問した際、「飢え、創造性、そして情熱」に感銘を受けたと語る。
    「ホンダはエンジニア主導の企業で、モータースポーツが心臓部にある。単にエンジンを作るだけでなく、ラップタイム全体への貢献を考えている。そこが他とは違う」

    メルセデスのカスタマー時代には制約が多く、マシン設計をエンジンに合わせて妥協せざるを得なかったが、ホンダとは「最初から共同設計できる」。これこそがワークス化の最大の利点だという。

    ホンダ F1 アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム
    ニューウェイがもたらす相乗効果
    さらにコーウェルは、エイドリアン・ニューウェイの存在がホンダとの関係構築を後押ししていると明かした。

    「エイドリアンはホンダをよく知り、彼らを理解し、尊敬している。それが会話をスムーズにし、技術的な議論をすぐに深いレベルへ導いてくれる」

    彼自身がメルセデスHPPの元トップエンジニアであることも相まって、アストンマーティンとホンダの協力体制は強固な基盤を築きつつある。

    未知数の2026年シーズンへ:「技術主導チーム」の挑戦
    コーウェルは「まだ他チームとの比較はできないが、我々は性能開発、効率向上、軽量化、信頼性の高いシステムづくりに向けて全力で取り組んでいる」と述べる。

    「ホンダの方法論や情熱、目標への執念は本当に印象的だ。2026年にそれがどう実を結ぶか、楽しみでならない」

    アストンマーティンF1×ホンダの“解放的”パートナーシップとは
    メルセデス依存のカスタマー体制から脱却し、ホンダと共に自らの手でマシンを作り上げる──。

    アストンマーティンが目指すのは、単なるパワーユニット供給契約ではなく、真の意味での「共創」だ。その象徴的な言葉が、アンディ・コーウェルの「liberating(解放的)」という一言に凝縮されている。

  • アストンマーティンF1×トイ・ストーリー限定コラボ 「I / AM DROP」発表

    アストンマーティンF1×トイ・ストーリー限定コラボ 「I / AM DROP」発表

    アストンマーティン・アラムコF1チームは、ピクサー映画『トイ・ストーリー』との特別コラボレーション「I / AM DROP」を発表した。1995年の映画公開から30周年を迎える同作を祝うこの企画では、チームのスピリットと作品の象徴である友情・チームワーク・想像力が融合する。

    コラボの中心となるのは、バズ・ライトイヤーをモチーフにした限定ミニヘルメットと、トイ・ストーリーのキャラクターをあしらった特製フーディ。いずれもファン限定の抽選で入手可能なコレクターズアイテムとなる。

    友情とチームワークの象徴、アンディの部屋からF1ガレージへ
    本コラボは、チームの「I / AM DROPS」シリーズの最新作として位置づけられ、トイ・ストーリーの仲間たちがアストンマーティン・アラムコのテクノロジーキャンパスから2025年メキシコGPまで旅をする物語を描く。アストンマーティンのブランドDNAでもある「好奇心・勇気・協調」を体現し、1914年にライオネル・マーティンとロバート・バムフォードがアストン・ヒルを登ったその精神を現代に重ね合わせている。

    チームは声明で「アンディの部屋の仲間たちと同じように、チームの全員が役割を持ち、共に前進する理由がある」とコメント。続けて「我々は常に挑戦を乗り越え、成長し続けてきた。誰も一人では勝てないというメッセージを、このコラボで表現した」と述べている。

    アストンマーティン F1 トイ・ストーリー

    コレクションの内容
    ■ Buzz Lightyear Mini Helmet世界中で愛されるスペースレンジャー、バズ・ライトイヤーに着想を得た限定ミニヘルメット。トイ・ストーリーの懐かしさとアストンマーティンのデザインが融合し、グランプリ観戦にも、あるいは“銀河系緊急事態”にも対応する逸品。

    ■ Toy Story × Aston Martin Aramco Characters Hoodieトイ・ストーリーのアイコンたちをアストンマーティン流にアレンジした限定フーディ。遊び心と上質さを兼ね備え、冒険心を忘れないすべての大人に向けたアイテムだ。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    文化とレースをつなぐ「I / AM DROPS」シリーズ
    このコラボは、ローリング・ストーンズ、サンタン・カップ、DJドム・ドーラなどと展開してきた「I / AM DROPS」シリーズの最新作でもある。アストンマーティン・アラムコは、音楽やファッション、映画といったカルチャーとの融合を通じてファンとの新しい接点を作り出しており、今回の『トイ・ストーリー』とのタッグもその一環として発表された。

    アストンマーティン・アラムコによる「I / AM DROPS」シリーズは、単なる限定グッズではなく、ブランド体験そのものをストーリー化する“感情型マーケティング”の代表例だ。トイ・ストーリーの「仲間とともに成長する」というメッセージを、F1チームのチームワーク精神に重ねる演出は巧みで、レースファンだけでなく幅広い層への共感を狙っている。

    また、30周年を迎える世界的IPとのコラボにより、F1が映画・ポップカルチャーの領域へ積極的に踏み出している点も注目だ。

  • アストンマーティン・ホンダF1、タイトル連覇を掲げる“BHAG”構想

    アストンマーティン・ホンダF1、タイトル連覇を掲げる“BHAG”構想

    2026年からホンダのワークスチームとして新時代に挑むアストンマーティンF1が、明確な目標を掲げた。チーム代表兼CEOのアンディ・コーウェルは、「頂点に立ち、そこに居続ける」というビジョンのもと、“BHAG(Big Hairy Audacious Goal)”としてタイトル連覇を目指すと語った。

    エイドリアン・ニューウェイとエンリコ・カルディーレの加入により技術体制を刷新した同チームは、新ファクトリーと風洞設備の完成を経て、本格的な王者プロジェクトを始動。

    コーウェルの言葉どおり、アストンマーティン・ホンダF1は“挑戦者”から“王者志向チーム”へと進化を遂げようとしている。

    コーウェルが語る“頂点に立ち、そこに居続ける”ビジョン
    アストンマーティンF1のアンディ・コーウェルは、将来的に“連続タイトル獲得”というチーム目標を達成できると確信していると語った。「頂点に立ち、そして頂点に居続ける」という明確なビジョンを共有したかたちだ。

    かつてレーシングポイントとして戦ってきたチームは2021年にアストンマーティンへと生まれ変わり、その後、体制強化を進めてきた。マネージングテクニカルパートナーのエイドリアン・ニューウェイ、チーフテクニカルオフィサーのエンリコ・カルディーレなど、著名エンジニアが次々と加入。また、シルバーストンの新ファクトリーも稼働し、2025年には新風洞が本格運用を開始している。

    アストンマーティンの“BHAG”──ニューウェイ体制で現実味は増すか
    コーウェルは2024年10月にCEOとして加入し、2025年1月からチーム代表も兼任。チーム公式YouTubeのインタビューで「大きな、大きなゴール」について語った。

    「正直であること、過剰に約束しないこと、そして焦点をひとつに絞ること──それはレースカーだ。すべてはレースカーに帰結する。全員が『そのレースカーのために何をするのか』と考えるべきなんだ」

    「大きく、みんなが“不可能だ”と思うような目標を掲げ、それを可能にする。それがチームワークだ。頂点に到達し、そこに居続けるというビジョン。私は“BHAG”と呼んでいる。Big Hairy Audacious Goal(大きく、大胆で、無謀に見える目標)だ」

    その“BHAG”とは何かと問われると、コーウェルは明確に答えた。

    「複数のタイトルを、連続で獲得することだ」

    それは実現すると信じているのかと追及されると、彼は迷いなく言い切った。

    「我々はそのために努力している。そう、実現する」

    さらに「偉大さとは何か」についても触れた。

    「チームワークだ。工学ビジネスとして、チームで働き、レースカーのために尽くすということだ」

    成功を急ぎたいスタッフもいるはず、という質問にはこう返した。

    「そのハングリーさを持とう。私自身にもそれがある。達成したと感じる日は一日もない」

    現在、アストンマーティンはコンストラクターズランキング7番手(69ポイント)。6番手レーシングブルズとはわずか3ポイント差と、ミッドフィールドは混戦となっている。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダF1

    アストンマーティンの“連覇宣言”の真意
    アストンマーティンは明らかに「トップチーム化の第2フェーズ」に入っている。ニューウェイとカルディーレの獲得、新施設の本格稼働、そしてコーウェルの指揮。単なる上位争いではなく、「王者文化の構築」が合言葉だ。

    “BHAG”という表現は、内部マネジメントにおける“文化スローガン”の色合いが強い。ただし、目標を“連覇”と明言した点は、現場とファン双方への強烈なコミットメントでもある。アストンマーティンが中長期的にチャンピオンチームへと変貌するための、方向性の明確化ともいえるだろう。

    現実的障壁:2026年PU時代と競合勢力
    2026年にホンダとのワークス体制が本格化するものの、その過程には依然として多くの未知数が存在する。新世代パワーユニット(PU)規定の下で性能バランスがどのように変化するのか、レッドブル、メルセデス、フェラーリといったトップ勢との技術競争をどこまで拮抗できるのか、さらに急速な組織拡大に伴うオペレーション面での課題をどう克服するかが大きな焦点となる。コーウェルが掲げる“連覇”のビジョンを現実のものとするには、まず単発的な勝利ではなく、安定して勝利を重ねられる体制づくりが不可欠だ。

    評価:野心は本物、時間軸が鍵
    アストンマーティンは現在、「挑戦者」から「王者志向チーム」へと明確に進化を遂げつつある。しかし、頂点に到達し、そこに居続けるためには、継続的な技術革新に加え、フェルナンド・アロンソとランス・ストロール以降を見据えたドライバーラインアップの安定、そしてチームマネジメントの成熟が求められる。現時点ではやや強気にも映るコーウェルの発言だが、その裏にはチーム全体の士気を高め、組織をひとつにまとめ上げるための明確なリーダーシップ戦略がある。野心の方向性は正しく、あとはそれを実現へと導く時間軸のマネジメントが問われることになる。

  • ローレンス・ストロール「アストンマーティンをF1世界王者にするまで諦めない」

    ローレンス・ストロール「アストンマーティンをF1世界王者にするまで諦めない」

    アストンマーティンF1チームのオーナーであるローレンス・ストロールが、チームを世界王者に導くという「使命」を達成するまで「決して諦めない」と力強く語った。

    カナダ出身の実業家ストロールは、2022年末にレーシングポイントを買収してチームを率い始めて以来、アストンマーティンをF1の強豪チームへと押し上げるべく巨額の投資を続けている。

    ニューウェイ&カルディーレ加入で技術陣を強化
    チームはシルバーストンの本拠地を大幅に拡張し、最先端のファクトリーを新設。さらに人材面でも積極的に補強を進め、レッドブルからエイドリアン・ニューウェイ、フェラーリからエンリコ・カルディーレを迎え入れるなど、技術部門の陣容を大きく強化した。

    2026年からはホンダと提携し、初の「ワークスチーム」として新時代を迎える。これにより、パワーユニットとシャシーを一体で設計できる体制が整うことになる。

    「僕は諦めない。目標は世界王者になることだ」
    ストロールはチーム公式YouTubeチャンネルで次のように語った。

    「チーム全体がひとつにまとまりつつあり、来年の大きなレギュレーション変更を心待ちにしている。ホンダとともにワークスチームとして新しい挑戦を迎えるのは、これまでとはまったく異なる経験だ。顧客エンジンとして与えられるのではなく、パワーユニットと一体で設計できるというのは大きなことだよ」

    「とてつもなくワクワクしている。僕は執念深い。使命を果たすまで決して諦めない。今回の使命は、世界チャンピオンになることだ」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダ F1

    2026年もアロンソとストロールのコンビ継続
    アストンマーティンは2026年シーズンもフェルナンド・アロンソとランス・ストロールのラインナップを維持する。これで4年連続の同じコンビとなる。

    アロンソはここまで31戦連続でストロールを予選で上回っており、今季もチームを牽引する存在だ。しかし、両者のポイント差はわずかで、ランス・ストロールの評価については依然として意見が分かれている。

    そのため、アストンマーティンにとって今後12カ月は重要な決断の時期となるだろう。もしアロンソがキャリアに区切りをつける場合、チームは次のスター候補を探す必要がある。

    アストンマーティンの真価が問われる“ワークス元年”
    2026年のホンダ製パワーユニット導入により、アストンマーティンは名実ともにトップ争いへ踏み出すことになる。ニューウェイとカルディーレによる技術的飛躍が実現すれば、ストロールの「世界王者への使命」は現実味を帯びるかもしれない。

    チームが夢見る“初タイトル”は、ストロール父子が掲げてきたプロジェクトの最終章となる可能性が高い。

  • アストンマーティンF1、2024年コスト上限で軽微な手続き違反を認める

    アストンマーティンF1、2024年コスト上限で軽微な手続き違反を認める

    アストンマーティンは、2024年のF1コストキャップに関して軽微な手続き上の違反を認め、FIAと「受諾違反協定(Accepted Breach Agreement)」を締結したことが明らかになった。

    Crash.netによると、問題は2024年3月31日の提出期限までに会計書類の署名が1つ欠けていたことに起因していた。書類自体はすでに完成しており、必要な署名が整い次第、完全に監査済みの文書を再提出したという。アストンマーティンはこの手続き上の不備をFIAに逐次報告しており、状況を透明に共有していた。

    関係者によれば、署名の欠落はチームの責任外の事情によるもので、期限後にしか対応できなかったものの、形式的にはFIAの規定違反にあたる。そのためアストンマーティンは手続き違反の責任を受け入れたが、罰金やペナルティは科されない見通しだという。

    2024年のコストキャップは1億3500万ドル(約204億円)に設定されており、アストンマーティンの支出はこの上限を下回っていた。

    FIAの発表遅延が「違反疑惑」を加速
    FIAは現在、2024年のコストキャップ提出書類の審査を完了しておらず、各チームへの「遵守証明書(Compliance Certificate)」もまだ発行していない。この遅れが、いくつかのチームに「違反の可能性があるのではないか」という憶測を呼んでいる。

    最後に証明書の発行が9月を越えたのは2022年で、その年はレッドブルとアストンマーティンがいずれも違反と認定された。レッドブルは当時の上限1億4500万ドルを超過したため700万ドルの罰金と空力試験制限を受け、アストンマーティンは手続き上の違反で45万ドルの罰金を科された。

    現在も複数のチームが調査対象になっているとの報道があり、中には「重大な違反」があるとのうわさもある。FIAは声明の中で次のように述べている。

    「FIAのコストキャップ管理部門は、チームおよびパワーユニットメーカーから提出された2024年分の書類審査を最終段階に入っています。結果は近日中に公表される予定です」

    「FIAは特定のチームやパワーユニットメーカーの個別の提出内容についてはコメントしません。全ての審査が完了・確定した段階で、結果を公式に発表します」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム 国際自動車連盟

    分析:透明性確保と信頼回復のバランス
    今回のアストンマーティンの件は、FIAのコストキャップ制度における「軽微な手続き違反」がどのように扱われるかを示す一例といえる。支出自体は上限内であり、意図的な隠蔽や不正はなかったことから、ペナルティなしでの終結は妥当な判断といえるだろう。

    一方で、FIAが依然として全チームの審査を終えていない点は、ファンやメディアの間で「再び違反があるのではないか」という疑念を招いている。特に2022年の“レッドブル超過事件”以来、コストキャップの信頼性は常に注目の的だ。

    今後、FIAがどのタイミングで遵守証明書を発行し、どのように透明性を確保するかが、制度への信頼回復の鍵を握る。