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  • アストンマーティンF1 待望のBスペック投入「アップデートのない期間は終わった」

    アストンマーティンF1 待望のBスペック投入「アップデートのない期間は終わった」

    アストンマーティンF1は、F1ベルギーGPを最後にAMR26の従来仕様へ別れを告げる。次戦ハンガリーGPでは、エイドリアン・ニューウェイが開発を主導した大規模アップデートを投入し、苦境からの巻き返しを狙う。

    マイク・クラック(トラックサイド・オペレーション責任者)は、6か月に及んだ厳しい戦いを振り返りながら、新仕様マシンへの期待を隠さなかった。

    また、困難な時期を支えたチーム、ホンダ、そして報道陣への感謝も口にし、ブダペストでの再出発に向けた決意を語っている。

    「アップデートなしの時代は終わった」
    ベルギーGP終了後、アストンマーティンはハンガリーGPで投入するBスペックシャシーの準備を進めている。空力性能と軽量化を中心とした大規模な改良が施され、今季初めて本格的な競争力向上を狙うパッケージとなる。

    スペイン紙『MARCA』の取材に対し、クラックは待ち望んだアップデートへの期待を次のように語った。

    「マシンにいくつかのアップデートを投入できることを本当にうれしく思っている。もちろん、どれだけ効果があるのかは誰もが知りたいし、私たち自身もそうだ」

    「だが、私たちにとって何より重要なのは、再び戦えるようになることだ。この数戦は中団グループについていくことさえ非常に難しかった。どんな結果になろうと、再び戦えることが一番大切だ」

    さらに、ハンガリーGP用の新仕様が順調に製造されていることも明かした。

    「ファクトリーでは週末もフル稼働していたはずだ。社内カメラで様子を見たが、とても活気があった。必要なものはすべて揃うと確信している」

    空力と軽量化を軸に大規模改良
    今回のアップデートは単なる細部の改良ではなく、FIAへの再ホモロゲーションが必要となるほど大規模な変更となる。

    「かなり大規模なアップグレードだ。主な狙いは空力性能と軽量化であり、それを実現するために多くの変更を加えた。私たちが目指していたことはすべて達成できた」

    さらに、ハンガリーGPだけではなく、その後も進化が続くことを示唆した。

    「今回だけではない。ブダペストでシャシー、そしてザントフォールトではパワーユニットというように、いくつかのステップを予定している」

    「長い間アップデートがなかった時期は終わった。未来は明るいと感じているし、ブダペストで何が得られるのか、誰もが楽しみにしている」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    「ホンダとともに乗り越えた6か月」
    シーズン開幕から続いた低迷は、チームにとって精神的にも厳しい時間だったという。それでもクラックは、チーム全体の結束が以前より強くなったと振り返る。

    「1月からこの6か月間は、本当に厳しかった。だが、チーム全員が示したプロフェッショナリズム、集中力、そして困難に立ち向かう力は本当に素晴らしかった」

    「シルバーストンだけでなく、サクラのホンダも含め、すべての関係者がそうだった。そしてドライバーたちも忘れてはならない。彼らにとっても非常に苦しい時間だった」

    さらに、ホンダとの協力関係が苦境によってより強固になったことも明かした。

    「毎週末、自分たちのマシンが最後尾にいる状況を見るのは本当に厳しかった。誰かを責めるのは簡単だが、私たちはホンダと一緒に座り、『全員が同じ立場にいる。一緒に前へ進もう』と確認し合った」

    「眠る時間もなく、厳しい日々が続いたことが、かえって私たちをより強く結び付けた。苦しかったのは事実だが、こうした経験を経てチームは成長するものだ」

    報道陣にも異例の感謝
    クラックは、この苦境を報じ続けたメディアにも異例ともいえる感謝を示した。

    「同じ質問を何度も繰り返されることはなかったし、私たちが状況を率直に説明してきたことを理解してくれた。厳しい状況の中で、ジャーナリストの皆さんも助けてくれたと思っている」

    ベルギーGPは、AMR26のオリジナル仕様で戦う最後のレースとなった。アストンマーティンはハンガリーGPでBスペックマシンを投入し、さらにオランダGPではホンダの新パワーユニットも投入予定だ。長く続いた苦境を経て、チームは「再び戦える集団」への第一歩を踏み出そうとしている。

  • アストンマーティン・ホンダF1 ベルギーGP総括「戦えるだけのペースはなかった」

    アストンマーティン・ホンダF1 ベルギーGP総括「戦えるだけのペースはなかった」

    アストンマーティンF1のチーフ・トラックサイド・オフィサーを務めるマイク・クラックは、2026年F1ベルギーGPを振り返り、チームには「戦えるだけのペースはなかった」と厳しい現実を認めた。一方で、次戦ハンガリーGPで投入される新パッケージに期待を寄せ、巻き返しへの意欲を示した。

    ベルギーGPではフェルナンド・アロンソが19位で完走し、ランス・ストロールはマシントラブルによりリタイア。

    アストンマーティンはノーポイントに終わったものの、チームは貴重なデータを持ち帰り、ブダペストでのアップデート投入へ準備を進めている。

    純粋な速さが不足していた週末
    クラックは、スパ・フランコルシャンでのレースを振り返り、マシンの競争力不足が結果に直結したと語った。

    「簡単な午後ではなかった。今日は戦えるだけのペースはなく、自分たちでコントロールできるオペレーションや戦略を最大限に生かすことに集中するしかなかった」

    また、ストロールのリタイアについては次のように説明した。

    「ランスは25周目にマシンの異常を報告した。その後、原因を調査するためにマシンをリタイアさせた」

    一方、アロンソは最後まで走り切り、限られた状況の中でデータ収集を続けた。

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    視線はハンガリーGPの新パッケージへ
    ベルギーGPで苦戦を強いられたアストンマーティンだが、チームはすでに次戦ハンガリーGPで投入予定の新パッケージへ照準を合わせている。

    「フェルナンドは最後まで走り切り、重要なデータを持ち帰ってくれた。今はブダペストへ焦点を移し、AMR26に新しいパッケージを投入する準備を進めている」

    さらにクラックは、厳しい週末を戦い抜いたチーム全員に感謝の言葉を述べるとともに、現地で声援を送ったファンや報道陣にも謝意を示した。

    「厳しい週末だったが、最後まで戦い続けてくれたチーム全員に感謝したい。そして現地で応援してくれたファン、そしてこの週末を伝えてくれたメディアの皆さんにも感謝している」

    11戦ぶりとなるアップデートが予定されるハンガリーGPは、アストンマーティンにとって今季の流れを変える重要な一戦となる。クラックはベルギーで得たデータを糧に、新パッケージの効果を最大限に引き出すことを目指している。

  • アストンマーティン・ホンダF1 「あと1戦を戦い抜けばブダペストに集中できる」

    アストンマーティン・ホンダF1 「あと1戦を戦い抜けばブダペストに集中できる」

    アストンマーティン・ホンダF1は、2026年F1ベルギーGP予選でも厳しい戦いを強いられた。フェルナンド・アロンソとランス・ストロールは最後尾を占める結果となり、パワーユニット交換によるペナルティも重なって決勝はさらに厳しい状況で臨むことになる。

    それでもチームは現状を冷静に受け止めている。マイク・クラックは、スパ・フランコルシャンが今季もっとも苦戦するサーキットになることは事前から想定していたと明かし、すべての照準は次戦ハンガリーGPで投入予定のアップグレードへ向けられていると語った。

    「現実を受け止めて最善を尽くす」
    ベルギーGP初日からアストンマーティン・ホンダF1は厳しい現実に直面していた。

    高速区間が続くスパではAMR26の弱点が露呈し、空力効率やエネルギーマネジメントの課題がタイム差となって表れた。初日の時点でアロンソは「このコースでは苦戦することは分かっていた」と語り、ストロールも「ハンガリーまで耐える週末になる」と認めていた。

    そうした状況は予選でも変わらず、アロンソ21番手、ストロール22番手という結果となった。

    クラックも予選後、現状について率直に受け止めている。

    「また厳しい土曜日になったが、これが今の我々の現実だ。我々は予選を確実にやり切ることだけに集中していた」

    「タイヤの準備はランスもフェルナンドもうまくできていたし、ベストラップでは2人ともトウを得られる位置にマシンを置くこともできた」

    「現在のパフォーマンスレベルでは、決勝も簡単なレースにはならないだろう。それでも明日は引き出せるものをすべて引き出すことに集中する」

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    ブダペスト投入のアップグレードへ照準
    クラックはベルギーGP開幕前から、この週末は「結果を争えるサーキットではない」と繰り返し説明していた。

    「予想どおりだった。このサーキットは今季もっとも厳しいコースになると思っていたし、現実にその通りになっている。ここでは結果を争える状況ではなく、何かを期待するのは甘い考えだ」

    さらに雨による番狂わせについても現実的な見方を崩さなかった。

    「天候など特別な条件が重ならなければ難しいだろう。そうなるとは期待していない」

    その一方で、チーム全体の士気を維持する重要性も強調していた。

    「我々はやるべきことを続けなければならない。モチベーションを失って重要な部分を見落としてはいけない。より良いマシンを手にした時こそ、その積み重ねが生きてくる。だから我々は集中を切らさず、より速いマシンを待っている」

    そして予選後には、その思いをさらに端的な言葉で締めくくった。

    「あと1戦を戦い抜けば、ブダペストに集中することができる」

    苦しい週末を乗り越え ハンガリーGPが正念場
    ストロールは予選前のセットアップ変更によって一部の改善を感じていたものの、「狙っていた完璧なトウを得られず数十分の1秒を失った」と説明。それでも「ペース自体は予想どおりで、ここでは戦える状況ではない。今はこの週末を終え、ブダペストで待つものに集中することが重要だ」と語っている。

    アロンソも「この10戦ずっと続けてきたように、明日もできる限りのことをやるだけだ。少しでもパフォーマンスを見つけるため学び続け、最高のレベルでレースを戦う」とコメントした。

    アストンマーティン・ホンダF1にとってベルギーGPは苦戦を覚悟した一戦だった。しかしチームは現状に言い訳をすることなく、限られたパフォーマンスを最大限に引き出す姿勢を貫いている。すべての視線は、大規模アップグレードが予定される次戦ハンガリーGPへ向けられている。

  • アストンマーティン・ホンダF1 「アップグレードでも2.5秒差を埋めるのは難しい」

    アストンマーティン・ホンダF1 「アップグレードでも2.5秒差を埋めるのは難しい」

    フェルナンド・アロンソは、F1ベルギーGP予選で最後尾に沈んだあと、次戦ハンガリーGPで投入される予定のアストンマーティンのアップグレードマシン「AMR26B」に期待を寄せながらも、それだけで大きく状況が好転するとは考えていないとの見解を示した。

    アストンマーティンは2026年シーズンここまで深刻な競争力不足に苦しんでおり、ベルギーGP予選でもアロンソが21番手、ランス・ストロールが22番手と最後尾を占めた。

    アストンマーティンはハンガリーGPで大規模なアップグレードを投入し、巻き返しを狙っている。

    アロンソは予選後、ライバルとの差を見れば、新パッケージだけでポイント争いへ復帰するのは簡単ではないと率直な考えを明かした。

    「何らかの進歩が見られることを願っている。でもQ2に進んだ13番手や14番手のマシンとの差を見ると、2.5秒もある。普通ならそのあたりの順位なのに、その差を埋めるのは難しいかもしれない」

    スパ・フランコルシャンは空力効率とパワーユニット性能が特に重要となるサーキットであり、アストンマーティンの弱点がより顕著に表れた。

    アロンソは「最後にタイム差は確認していない」としながらも、現状について次のように説明した。

    「ここは空力効率とエンジン性能が必要なロングサーキットだ。その中では僕たちはいつもの位置にいる。でも、やはり差は大きすぎる。だから来週のハンガリーで何らかの進歩が見られることを期待している」

    また、今週末に受けたグリッド降格についても、戦略的な判断ではなく、パワーユニット部品の不足によるやむを得ない措置だったことを明かした。

    「ザントフォールトでも進化版パワーユニットが入るので、そこでまたエンジン交換をすることになる。だから今回のペナルティは戦略ではない。単純に部品が足りないんだ」

    「シーズン序盤に故障があり、バルセロナでも壊れた。ランスもシルバーストンでトラブルがあった。僕たちは部品不足の状態で戦っていて、これは戦略ではない」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    それでもアロンソは、苦しい状況でもチームの姿勢を変えるべきではないと強調した。

    「最初の10戦と同じように、常にプロフェッショナルでなければならない。スタートをしっかり決め、最初のコーナーをうまく切り抜け、戦略も含めて自分たちの限界の中で最大限の仕事をすることが重要だ」

    「ピットストップでもミスをせず、結果に関係なく高いレベルを維持しなければならない」

    ハンガリーGPでは、エイドリアン・ニューウェイが開発を主導したAMR26Bが投入される見込みとなっている。しかしアロンソは、そのアップグレードに過度な期待を抱くのではなく、現実的な視点で改善幅を見極める必要があるとの考えを示した。

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  • アストンマーティン・ホンダF1 「ハンガリーでも遅ければPUだけでは解決しない」

    アストンマーティン・ホンダF1 「ハンガリーでも遅ければPUだけでは解決しない」

    アストンマーティンF1のランス・ストロールは、次戦ハンガリーGPで投入される大規模アップデートが今季の行方を左右する重要な試金石になるとの見方を示した。

    シャシー性能が重視されるハンガロリンクで改善が見られなければ、オランダGPで予定されるホンダ製パワーユニットのアップデートだけではチームの問題は解決できないと警鐘を鳴らしている。

    一方、ホンダのパワーユニット改良は夏休み明けのオランダGPで導入される予定だ。

    現在のAMR26に「強みは何もない」
    スパ・フランコルシャンで現在のAMR26の長所を問われたストロールは、率直な言葉で現状を表現した。

    「前に進むしかないという意味では、それが唯一のポジティブなことだね。今の状況は本当にひどい。僕たちのマシンには素晴らしい部分も、気に入っている部分も、強みも何もない。だから、あとは良くなるしかない」

    イギリスGPでは、高速コーナーのコプスで大きなアンダーステアに苦しみ、ステアリングを目いっぱい切り続ける様子がSNSでも話題となった。

    高速域では空力が失速
    ストロールはAMR26が抱える問題点についても詳しく説明した。

    「中低速ではコーナー進入時の不安定さやブレーキングに問題がある。それに加えて、高速コーナーでは空力が失速するような現象が起きていて、フロントウイングやフロアの空力が突然効かなくなり、一気にアンダーステアになってしまう。いくつか大きな制約がある」

    さらに、この現象はデータだけでは原因を特定しにくいという。

    「こうした空力の失速は、圧力センサーのデータだけでは原因を見つけるのが非常に難しい。だからシルバーストンの空力担当に、ドライバーとして実際に何を感じているのかをできるだけ詳しく伝えようとしている。データだけでは見えないこともあるからね」

    目標はダウンフォースだけではない
    ハンガリーで投入されるアップグレードについて、ストロールは単純なダウンフォース増加だけが目的ではないと説明した。

    「もちろんダウンフォースを増やしたい。でも長い間抱えてきた悪い空力特性も改善したい。もっと健全で、ドライバーにとって乗りやすいマシンにしたいと思っている」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    ホンダPUだけでは解決できない
    アストンマーティンはホンダ製パワーユニットの性能不足も課題とされているが、ストロールはパワー不足と車体性能は別問題だと強調した。

    「これは別々の問題だと思っている。ドライバビリティにはまだ改善すべき点がたくさんあるし、純粋なパワーも不足している。でも、それとは別にバランスやダウンフォースの問題も抱えている。もっと大きなダウンフォースを見つけなければならない」

    ハンガリーGPが今季の分岐点
    ストロールは、シャシー性能が結果を大きく左右するハンガロリンクこそ、アップデートの真価が試される舞台になると語る。

    「ハンガリーは良いテストになる。ここはパワー依存の小さいサーキットで、シャシー性能が重要だからね。それが本当のテストだ」

    「もしハンガリーでも僕たちがすごく遅いままだったら、ザントフォールトで投入されるパワーアップだけでは、僕たちが抱えるすべての問題は解決できない」

    「ここはダウンフォースと優れたバランスが求められるコースだ。もしハンガリーで競争力が大きく向上していれば、それはシーズン残りに向けても良い兆候になるはずだ」

    アストンマーティンはハンガリーGPでシャシー性能の改善、続くオランダGPでホンダ製パワーユニットのアップデートという二段構えで巻き返しを狙う。ストロールは、その第一関門となるハンガロリンクで結果を示せなければ、パワーユニットの進化だけでは今季の苦戦を覆すことはできないとの認識を示した。

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  • アストンマーティン・ホンダF1 アロンソ「AMR26のコンセプトは正しくない」

    アストンマーティン・ホンダF1 アロンソ「AMR26のコンセプトは正しくない」

    フェルナンド・アロンソは、2026年F1第10戦ベルギーGPを前に、苦戦が続くアストンマーティンF1の現状を率直に認める一方、次戦ハンガリーGPで投入予定の大型アップグレードへの期待を語った。ベルギーGP初日のフリー走行ではチームが最後尾に沈んだものの、重要なのは目先の改善ではなく、マシンの根本的な問題を解決することだと強調している。

    アストンマーティンは今季ここまで競争力不足に苦しんでおり、ハンガリーGPではエイドリアン・ニューウェイが開発に関わった大型アップデートの投入が予定されている。

    アロンソは、その成果を焦って数字だけで判断すべきではないと語った。

    苦戦は予想していた
    アロンソは、スパ・フランコルシャンがアストンマーティンにとって厳しい週末になることはある程度予想していたという。

    「ここが今季最低のサーキットになるかどうかは分からない。レースごとに状況は違うから予測は難しい。でも、このレギュレーションやエネルギーマネジメントを考えると、誰にとっても厳しい週末になると思う」

    「僕たちはバーレーンテストから基本的に同じマシンで戦っている。一方でライバルはアップデートを重ねていて、僕たちはもともと遅かったのに、日を追うごとにさらに遅くなっているように感じる」

    その言葉どおり、ベルギーGP初日のFP2ではランス・ストロールが21番手でトップから5.187秒差、アロンソも22番手で5.474秒差と最後尾に沈み、厳しい現実を突きつけられた。

    大型アップデートを待った理由
    しかしアロンソは、チームがあえてアップデートを小出しにせず、ハンガリーGPで大型パッケージを投入する判断は正しかったとの考えを示した。

    「少しずつアップデートを投入していく方法もある。でも、レースごとに少しずつ改良しても、マシンのDNAを根本的に変えることはできない」

    「時には立ち止まって、マシンの何が悪いのかを見つめ直し、その問題を根本から解決する必要がある。そのためには、もっと多くの部分を変更しなければならない」

    さらに、その開発方針にはエイドリアン・ニューウェイの考えも反映されていると明かした。

    「それが正しい判断だったと思うし、エイドリアンの考えでもある。僕たちは全員、その方向性を支持している」

    また、コストキャップの存在も一括アップデートを選択した理由のひとつだと説明した。

    「毎レースごとに新しいパーツを作るだけの予算はない。それは僕たちのチームにとって現実なんだ」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    重要なのは改善幅ではなく方向性
    アロンソは、ハンガリーGPで投入されるアップデートについても、具体的なタイム向上の目標は設けていないと語る。

    「どれだけ速くなるかという数字は設定していない。改善幅を予想しても、その通りにならないことが多いからね」

    そして、現行マシンであるAMR26の基本設計そのものを見直す必要があると率直に認めた。

    「今のマシンのコンセプトは正しいものではない。それを変えようとしているし、軽量化を含めてさまざまな変更にも取り組んでいる」

    さらに、その開発は単なるラップタイムの改善ではなく、チームの将来につながるものだと強調した。

    「工場では、単に何秒速くなるかではなく、今の問題を解決するために本当に多くの作業が行われている。重要なのは、自分たちの取り組みに自信を持ち、それを来年も続けていけるという確信を得ることなんだ」

    また、アップグレードの効果はサーキットによって異なるとの見方も示した。

    「今は最後尾に近い位置にいるから、ポイント争いができるようになれば、それだけでも大きな前進だ。でも落ち着いて評価する必要がある。モンツァのようなコースでは、大きな改善は期待できないだろう。あそこはコーナーが少なく、エネルギー効率の影響が大きいからね」

    「サーキットごとに状況は変わる。アップグレードが投入されたら、そのポテンシャルを最大限に引き出さなければならない」

    ベルギーGP初日は最後尾という厳しいスタートとなったアストンマーティンだが、アロンソは目先のタイムではなく、AMR26のコンセプトを見直し、正しい方向へ開発を進めることこそが復活への鍵になるとの考えを示した。ハンガリーGPで投入される大型アップデートが、その第一歩となるか注目される。

  • アストンマーティンF1 ニューウェイの大改良は諸刃の剣? 専門家が警鐘

    アストンマーティンF1 ニューウェイの大改良は諸刃の剣? 専門家が警鐘

    アストンマーティンF1は、2026年シーズンの巻き返しをかけてハンガリーGPで大規模アップデートを投入する予定だ。しかし、F1関係者からは「成功すれば大きな前進になる一方、失敗すれば深刻な問題を抱える可能性がある」と、そのリスクを懸念する声も上がっている。

    チーム代表兼テクニカルディレクターのエイドリアン・ニューウェイが主導する大改良は、軽量化と空力性能の向上を軸としたもので、夏休み明けのオランダGPではホンダ製パワーユニットの新仕様投入も予定されている。

    だが、F1経験者たちは「一度に大きく変えすぎること」の危険性を指摘している。

    ハンガリーGPでAMR26Bを投入
    アストンマーティンは2026年シーズン序盤に大きく苦戦し、ここまで獲得したポイントはフェルナンド・アロンソによる1ポイントのみ。コンストラクターズランキングでも下位に沈み、一時は新規参戦のキャデラックを下回る場面もあった。

    こうした状況を打開するため、チームはハンガリーGPで事実上の「Bスペック」となるAMR26を投入する。

    ニューウェイはシルバーストンで、このアップデートについて大幅な軽量化と空力性能の改善を盛り込むことを明かしており、夏休み期間中にデータを分析した上で、オランダGPではホンダの新型パワーユニットを投入する計画だ。

    アストンマーティンは、この一連の改良によって2026年シーズン後半戦の巻き返しを狙っている。

    「一度に大改良」は大きなリスク
    一方で、『High Performance Racing Podcast』では、この戦略に対する懸念が議論された。

    司会のジェイク・ハンフリーは、一度に大規模アップデートを投入することで、他チームが開幕戦メルボルンで経験した学習プロセスを、アストンマーティンはここからやり直すことになるのではないかと問題提起した。

    これに対し、元アルピーヌ代表のオトマー・サフナウアーは、大規模アップデートが期待通りの性能を発揮しなかった場合の影響は非常に大きいと説明した。

    「これほど大きなアップデートを投入して、それが開発ツールの予測どおりに機能しなければ、相関性(コリレーション)の問題が発生する」

    「そうなると、すべてをそのアップデートに賭けたことになり、風洞やシミュレーションツールそのものを見直さなければならなくなる」

    さらに、少しずつ改良を投入する場合であれば、開発ツールと実車との差異を早い段階で把握し、次のアップデートへ反映できると説明した。

    「アップデートを段階的に投入していれば、相関性の問題を早い段階で修正できる。しかしアストンマーティンは新しい風洞も導入しており、それもリスクの一つだ」

    新風洞・新シミュレーターも不確定要素
    元フェラーリのレースエンジニアであるロブ・スメドレーも、この計画は非常に大胆だと語る。

    「これはリスクだ。新しい風洞、新しい空力グループ、新しいシミュレーター、新しいシミュレーションツールと、新しいものが非常に多い」

    レッドブルから移籍したエンジニアも多数加わっており、開発体制そのものが大きく変わっている点も不確定要素だという。

    サフナウアーは再び、アップデートを小分けに投入する利点について次のように説明した。

    「少しずつアップデートを投入すれば、そのたびに開発ツールが正しいかどうかを検証できる。そこで得たフィードバックを次へ生かせる」

    しかしアストンマーティンは、それを行わず、一度に大規模な改良を投入する方針を採っている。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    「相関性が狂えば大変なことになる」
    スメドレーは、もしアップデートが期待どおりに機能しなかった場合の影響について、次のように警告した。

    「もし相関性に問題があれば、チームは本当に大変な状況になる」

    「原因を突き止めるために風洞モデルを後戻りさせなければならず、風洞で開発しているマシンと、実際にサーキットを走るマシンとの間にズレが生じてしまう」

    さらに、ハンガリーGPで新型車がデビューする頃には、風洞内ではすでに3〜5戦先を見据えた開発が進んでいるため、開発全体を巻き戻す必要が出てくる可能性があるという。

    「風洞モデルを戻して、一から原因を探らなければならない。本当に苦しい状況になる」

    一方で期待される性能向上
    もっとも、サフナウアーはアップデート成功の可能性も十分あると見ている。

    パドック内で耳にした情報として、新パッケージでは約70ポイントのダウンフォース増加が期待されていると明かした。

    「70ポイントのダウンフォース増加と聞いている。それは理論上、およそ2.3秒相当の性能向上になる」

    ただし実際には理論値どおりにはならず、仮に1.5秒程度の改善だったとしても、それだけでは一気に上位争いへ加われるわけではないと認めている。

    司会のハンフリーも「数秒改善しても、トップチームとの差は依然として大きい」と指摘した。

    それでもサフナウアーは、「少なくともキャデラックよりは競争力のあるマシンになるだろう」と前向きな見方で締めくくった。

    大規模アップデートはアストンマーティンにとって、2026年シーズンの流れを変える大きな勝負となる。一方で、その成否は新風洞や新シミュレーション環境を含めた開発体制全体の正確性を証明する試金石にもなる。成功すれば巻き返しの第一歩となるが、期待どおりの結果が得られなければ、専門家が警告するように「開発そのものを見直す」という重い代償を払う可能性もある。

  • アストンマーティン・ホンダF1 大改良目前も課題「スペアパーツは十分ではない」

    アストンマーティン・ホンダF1 大改良目前も課題「スペアパーツは十分ではない」

    アストンマーティンF1は、2026年シーズンの巻き返しを懸けた大規模アップデートをハンガリーGPで投入する計画だ。しかし、その裏では新パーツの製造がギリギリまで続いており、十分なスペアパーツを用意できるかという課題も抱えている。

    今季のアストンマーティンはホンダ製パワーユニットとシャシーの統合に苦戦し、振動やバッテリー関連のトラブルへの対応を優先。その結果、空力開発を後回しにせざるを得ず、予選ではキャデラックに約1秒遅れを取る状況にまで後退した。

    そうした状況を打開するため、チームは夏休み前最後のレースとなるハンガリーGPで、大規模なアップグレードパッケージを投入する予定となっている。

    ハンガリーGP投入へ「全力」で新パーツを製造
    アストンマーティンのチーフ・トラックサイド・オフィサーを務めるマイク・クラックは、新パーツの製造はチーム全体を挙げた大規模なプロジェクトになっていると説明した。

    「全員がパーツを用意し、マシンを準備するために全力を尽くしている。このような形でアップデートを投入すると決めれば、とても大きな取り組みになる」

    「開発では、いつも締め切りをできるだけ後ろまで引き延ばそうとする。だから今、AMRTC(アストンマーティン・レーシング・テクノロジー・センター)では大きな努力が続いている。私は前向きな人間だ」

    クラックは、2台ともアップデート仕様で走らせられると考えている一方、十分なスペアパーツまでは用意できない可能性を認めた。

    「2台とも準備できると思っている。ただ、正直に言えば、それぞれのパーツを5セットもスペアとして用意できるとは思っていない」

    一部パーツが間に合わなくても対応策を準備
    クラックは、仮に一部のパーツが完成しなかったとしても、アップグレード全体が機能しなくなるわけではないと説明する。

    「常に複数のシナリオを用意している。このパーツはあるが、こちらはない、といった場合だ。1つの部品が届かなかっただけで何もできなくなるような状況にはできない」

    「そのため『これがなければ、この仕様で走れるか』という計画を準備している。もちろん、すべてに十分なバックアップがあるわけではない」

    「チーム全員がリスクを減らすために本当に良い仕事をしてくれている。そして、1つか2つの部品が間に合わなかった場合に備えたプランも整えている」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    性能向上への期待は慎重「まず現状を把握したい」
    一方でクラックは、新しい空力パッケージに対する期待が過度に高まることには慎重な姿勢を示した。

    「期待値については注意しなければならない。我々はトップ勢からかなり離されているだけでなく、中団グループからも後れを取っている。だから、まずはハンガリーでマシンをコースに出してみることが重要だ」

    「まず本当にすべてが揃っているか確認しなければならない。スケジュールは非常に厳しい。そのうえで、自分たちがどこにいるのかを見極めたい」

    さらに、コースごとに勢力図は変化するとし、現時点で結果を予測するのは難しいと語った。

    「我々にとって最も重要なのは、再び他チームと戦える状態に戻ることだ。それがチーム全員の目標だ。その先で、どこまで戦えるのかを見ていく」

    「予測を立てるのは難しい。ご存じのようにサーキットごとに特徴は異なる。弱点が大きく表れるコースもあれば、逆に強みが生きるコースもある。だからシーズンを通じて状況は変わるだろう。それでも、マシンを改善し、その成果を確かめることを楽しみにしている」

    アストンマーティンにとってハンガリーGPは、今季初の本格的な性能改善を試す重要な一戦となる。まずは2台分のアップデートを無事投入できるかが焦点となり、その後にようやくAMR26Bが中団争いへ近づけるかどうかが明らかになりそうだ。

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  • アストンマーティン・ホンダF1 クラックが明かすアップデート開発の舞台裏

    アストンマーティン・ホンダF1 クラックが明かすアップデート開発の舞台裏

    アストンマーティン・ホンダF1は、ハンガリーGPで大規模な空力アップデート、続くオランダGPでホンダ製パワーユニットの改良版投入を予定している。

    その舞台裏では、新パーツの投入計画だけでなく、シルバーストンでのデータ収集や作業効率の改善など、アップデートを最大限機能させるための準備が着実に進められている。

    イギリスGP後、サーキット責任者のマイク・クラックとホンダF1プロジェクトリーダーの折原慎太郎氏が一部メディアの取材に応じ、アップデート開発の考え方や新パワーユニット投入へ向けた取り組みについて語った。

    アップデートは数か月前から準備が始まる
    今季のアストンマーティンは、ハンガリーGPで大規模な空力アップデート、オランダGPではホンダ製パワーユニットの改良版投入を予定している。

    一方で、フェラーリなどがシーズン中に小規模なアップデートを重ねていることについて問われると、クラックは各チームで開発方針そのものが異なると説明した。

    「それは各チームの計画次第だ。最終的には、かなり前の段階で決定されている」

    「我々は以前から、毎戦アップデートを投入する計画ではないと説明してきた。フェラーリの計画が違うのであれば、それは単に異なる戦略ということだ」

    さらに、レースごとの結果を受けて翌週すぐに新パーツを投入できるわけではないと強調した。

    「毎週新しいアップグレードを投入するのであれば、それは何か月も前から計画されていなければならない」

    「『オーストリアでうまくいかなかったから、来週のシルバーストンには新しいアップデートを持っていこう』というようなことはできない」

    クラックは、設計だけでなく製造や物流、さらに各サーキットの特性まで考慮した長期的な計画の中でアップデートは準備されていると説明した。

    「すべては長期間にわたる計画に基づいている。物流や製造、各サーキットの技術的な要求など、多くの要素を考慮しなければならない」

    「各チームにはそれぞれ独自の戦略があり、それぞれの制約の中で仕事をしている」

    シルバーストンはアップデートへ向けた重要な学習の場
    アストンマーティンはシルバーストンが苦戦するサーキットになることを事前に把握しており、今回の週末は結果だけでなく、データ収集や作業効率の改善にも重点を置いていた。

    オーストリアGPで改善が見られたドライバビリティやシフトダウンのフィーリングについて問われると、クラックは改善に終わりはないと語る。

    「そうした課題が完全に解決することはない。1000回シフトチェンジすれば、そのうち数回は理想通りではない場面が見つかる。トルクの受け渡しも同じだ。常に改善を続けていかなければならない」

    さらに、シルバーストンでは高速レイアウトならではの課題が浮き彫りになったという。

    「このサーキットは高速コーナーが多く、強いブレーキングが少ないため、ドライバビリティの問題は比較的出にくい。その代わり、今回はエネルギーマネジメントがより大きな課題になった」

    「あるサーキットではエネルギー管理が課題になり、別のサーキットではドライバビリティが課題になることもある。時には両方同時に問題になる。これらは今後も改善を続けていかなければならない」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    折原慎太郎「新PU投入へ重要な経験になった」
    ホンダF1プロジェクトリーダーの折原慎太郎氏も、今回の週末はオランダGPで投入予定の新パワーユニットへ向けた重要な準備になったと説明した。

    アロンソは予選後、マシンの一貫性が改善されたと評価していたが、その背景について折原氏は次のように語った。

    「その通りです。今週末は初日のフリー走行から、ドライバビリティやエネルギーマネジメントに関する調整が必要だと判断し、週末を通して最適化を進めました」

    「その結果としてフェルナンドからポジティブなコメントを得られたことは非常に良い成果でした」

    さらに、その成果は新パワーユニット投入時の作業にもつながるという。

    「このコメントは私たちにとって非常に前向きなものです。新しいパワーユニットを投入する際には、データ解析とサーキットでの作業効率を高め、短期間で最適化しなければなりません」

    「新しいパワーユニットには異なる特性があるため、データパラメータを素早く調整して性能を最大限引き出す必要があります。より効率的な作業方法を学び続けており、フェルナンドのコメントは、その改善が進んでいる証拠だと考えています」

    タイヤやチーム運営にも多くの収穫
    クラックはシルバーストンで得られた成果は、エネルギーマネジメントだけではないと振り返った。

    「チーム内で異なる戦略を試したことで、エネルギー管理や防御の方法について多くを学ぶことができた」

    「レース中の社内コミュニケーションについても改善すべき点が見つかった」

    また、タイヤについても重要な知見を得られたという。

    「今回はソフトタイヤをうまく機能させることが非常に難しかった。以前はより柔らかいコンパウンドでも結果を出せていたので、今後に向けた重要な学習材料になった」

    ハンガリーGPで投入されるアップデートへの期待については、慎重な姿勢を崩さなかった。

    「シミュレーションと実際のサーキットでは結果が違うことはよくある。まずはコースで走らせ、自分たちがどの位置にいるのか確認するしかない」

    一方、折原氏はベルギーGPも新パワーユニット投入へ向けた重要なデータ収集の場になると位置付けている。

    「スパはパワーユニットへの負荷が非常に大きく、運用も難しいサーキットです。そのような厳しい条件でデータを蓄積し、最適化を進められることは非常に重要です」

    アストンマーティン・ホンダF1にとって、ハンガリーGPの空力アップデートとオランダGPでの新パワーユニット投入は、シーズン後半戦の巻き返しを左右する重要な節目となる。その裏では、数か月前から進められてきた開発計画に加え、シルバーストンや今後のベルギーGPで得られるデータを活用しながら、アップデートの効果を最大限引き出すための準備が続けられている。

  • アストンマーティン・ホンダF1 新PUは何馬力アップ?「40~50馬力説」の真相

    アストンマーティン・ホンダF1 新PUは何馬力アップ?「40~50馬力説」の真相

    アストンマーティン・ホンダF1のフェルナンド・アロンソにとって、2026年シーズン後半戦は大きな転換点となる可能性がある。夏休み明けのF1オランダGPでは、ホンダの改良型パワーユニットと大幅刷新された「Bスペック」マシンが投入される予定だ。

    一方で、パドックでは「40~50馬力向上」といった大幅な性能改善の噂も飛び交っている。しかし、ホンダ首脳や関係者の見解を総合すると、その数字には慎重な見方が示されており、現実的な改善幅は限定的になるとみられている。

    ホンダの新PUに「40~50馬力向上」説が浮上
    ベルギーGPを前に、アストンマーティン・ホンダF1の今後のアップグレード計画が注目を集めている。

    ホンダはシーズン開幕から苦戦が続いており、エンジン性能とマシン性能の両面でライバル勢に後れを取っている。だが、夏休み明け最初のオランダGPでは、改良型パワーユニット「RA626H」と、新設計の「Bスペック」シャシーが同時投入される予定となっている。

    スペイン紙『MARCA』はシルバーストンのパドックで、「40~50馬力向上」という噂が関係者の間で飛び交っていたと報じている。 一部では新PUによって大幅な性能向上が実現するとの見方もあった。

    しかし、MARCAがその後に得た別の情報では、この数字は誇張されている可能性が高く、現在の開発制度の下では実現は困難との見方が示されている。

    ADUO制度では大幅な馬力向上は困難
    現在のF1では、性能が劣るパワーユニットメーカーを支援するため、FIAが「ADUO(エンジン開発支援制度)」を導入している。

    ホンダは、この制度によりガソリンエンジン(内燃機関)部分で2回の性能改善が認められている。ただし、改良できる範囲には厳しい制限があり、短期間で数十馬力もの性能向上を実現することは容易ではない。

    ホンダには別の改善手段も残されている。

    ERS(エネルギー回生システム)の信頼性向上や制御ソフトウェアの改良、バッテリーやエネルギーマネジメントの最適化といった電動系の改善は、性能だけでなく実戦での使いやすさにも直結する重要なアップデートとなる。

    ホンダは依然としてレッドブル・フォードに約60馬力届かず
    関係者の間では、ホンダの内燃機関は現在、レッドブル・フォードの基準エンジンに対して約60馬力劣っているとの見方がある。

    もし今回のアップデートだけで40~50馬力を取り戻せるのであれば、一気にメルセデスやフェラーリと肩を並べる、あるいは上回る計算になる。

    しかし、そのような急激な性能向上はホンダ自身も想定していないという。

    そのため、40~50馬力向上という数字は現実的ではなく、パドックで独り歩きしている噂に過ぎないとの見方が有力だ。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    ホンダ首脳「奇跡は存在しない」
    ホンダF1のチーフエンジニアを務める折原慎太郎は、夏休み明けに投入される進化版について「改善幅は控えめになる」と繰り返し説明している。

    今回のアップデートは2027年型エンジン開発へ向けた第一歩という位置付けだ。

    燃焼技術ではメルセデスやレッドブル・フォードが採用している考え方を取り入れ、2027年以降の改良型エンジン、さらに2027年・2028年に予定されるレギュレーション変更への対応を見据えた基盤づくりが主な狙いとなる。

    来季以降は燃料流量の増加やハイブリッド出力比率の変更も予定されており、その変化を見据えた長期的な開発が進められている。

    折原は「奇跡は存在しない」と何度も強調しており、短期間で劇的に勢力図を書き換えるような性能向上にはならないとの認識を示している。

    まずは中団最後尾との差を縮めることが現実的な目標
    アストンマーティン・ホンダF1は、2026年シーズンを通してトップ争いから約2秒遅れという厳しい状況に置かれてきた。

    そのため、新PUとBスペックシャシーによる目標は、いきなりトップチームに迫ることではない。

    まずはウィリアムズやハースが位置する中団後方グループとの差を縮め、互角に戦えるレベルまで到達することが現実的な目標となる。

    もしそれを達成し、さらに上回ることができれば、現在の戦力差を考えれば十分に成功と評価できるだろう。

    現時点で40~50馬力向上による大逆転を期待するのは現実的ではなく、ホンダも着実な積み重ねによって競争力を高めていく姿勢を崩していない。

    アストンマーティン・ホンダF1はオランダGPで新PUとBスペックマシンを投入する予定だが、ホンダ首脳は性能向上は限定的との見方を示している。まずはウィリアムズやハースと互角に戦えるレベルまで戦闘力を引き上げることが現実的な目標であり、今回のアップデートは2027年以降を見据えた開発の第一歩として位置付けられている。

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