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  • アストンマーティンF1 AMR26Bのスペア不足 ストロールFP2欠場で部品を空輸

    アストンマーティンF1 AMR26Bのスペア不足 ストロールFP2欠場で部品を空輸

    アストンマーティンF1は、F1ハンガリーGPで投入した大規模アップグレード仕様「AMR26B」のスペアパーツを英国シルバーストンのファクトリーからハンガロリンクへ緊急空輸している。

    ランス・ストロールはFP1で左リアサスペンションが破損した影響でFP2を走行できなかったが、チームは予選までに修復を完了させる見込みだ。

    今季最大規模となる16項目のアップグレードを夏休み前最後のレースに間に合わせたアストンマーティンF1は、開発を優先したことで十分なスペアパーツを現地へ持ち込めておらず、急きょファクトリーから部品を取り寄せる対応を迫られた。

    スペア不足でFP2の修復が間に合わず
    ストロールはFP1開始から40分足らずで左リアサスペンションが破損し、ターン3進入でスピンを喫して走行を終了した。

    チーム代表を務めるペドロ・デ・ラ・ロサは、故障原因がサスペンションだったことを認める一方、アロンソ車には同じ問題が起きる心配はないと判断していたと説明した。

    「だからフェルナンドはそのまま走行を続け、FP2にも出走することができた。しかし、スペアパーツが不足していたため、残念ながらランスのマシンを2回目のセッションまでに修復することはできなかった」

    さらにデ・ラ・ロサは、必要な部品の一部は現地で確保し、不足分はシルバーストンから空輸していることを明かした。

    「現地にある部品と、ファクトリーから空輸している部品を組み合わせて修復することになる」

    また、新仕様マシンはセットアップだけでなくドライバーも順応する時間が必要だとし、「ランスは新しいクルマの感覚をつかむための貴重な走行時間を失ってしまった。セットアップだけでなく、ドライバー自身もこのクルマに適応しなければならない」と語った。

    ストロール「このアップグレードだけですべては変わらない」
    アップグレード投入を前に、ストロールはチーム全体が大きな期待を寄せていることを明かしていた。

    「みんなワクワクしている。この週末をしばらく前から待ち続けてきた。いい結果になってくれることを願っている」

    一方で、今回のアップグレードがどれほど効果を発揮するかは実際に走ってみなければ分からないという。

    「このパッケージが何をもたらしてくれるのか見てみよう。明日走れば、僕たちの期待どおりなのか、それ以上なのか、それとも期待ほどではないのか、多くの答えが分かると思う」

    ただし、このアップグレードだけですべての課題が解決するとは考えていない。

    「もちろん、このアップグレードだけで僕たちが望んでいるものすべてを手に入れられるわけではない。シーズンはまだ長いし、これからもできる限りパフォーマンスを積み重ねていかなければならない」

    また、今回のアップデートは主にシャシー側の改善であり、パワーユニットの性能向上も不可欠だと強調した。

    「ストレートでパワーが足りないことは分かっている。だからエンジンの性能向上も必要だ」

    夏休み明けのオランダGPで投入予定のホンダの新型パワーユニットについては、「ザントフォールトで少し改善される予定だ」と期待を寄せつつも、現時点ではトップ勢との差を一気に埋めるものではないとの見方を示した。

    「それだけでメルセデスと戦えるようになるわけではない。今の時点でメルセデスとレッドブルのどちらのエンジンが一番いいのかは分からないけれど、少なくとも僕たちとの差を縮めることが重要なんだ」

    最後に、アップグレードによって目指すべき位置について問われると、ストロールは率直にこう語った。

    「そうなってくれることを願っている。少なくとも中団チームと戦えるようになりたい」

    ランス・ストロール(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    アロンソもAMR26Bに手応え
    一方、フェルナンド・アロンソもAMR26Bを高く評価している。

    「クルマは格段に良くなった。路面に吸い付くような感覚があって、以前よりはるかに予測しやすく、運転しやすい」

    さらに、新パッケージが開発段階で予測していた効果を実車でも確認できたことを収穫に挙げた。

    「全体的に、数値も相関関係も僕たちが期待していたとおりだった。それは来年のマシンや今後投入するアップグレードに向けても非常に励みになる」

    一方で、「まだシャシーとエンジンの両方で改善すべき点は残っている」としながらも、「これは今後につながる多くの前進の第一歩になることを願っている」と前向きな見通しを語った。

    ストロールはFP2の走行機会を失ったものの、アストンマーティンF1はシルバーストンからスペアパーツを緊急空輸して対応を進めている。大規模アップグレードを施したAMR26Bが、予選以降どこまで中団争いへ食い込めるか注目される。

  • エイドリアン・ニューウェイ アストンマーティンF1 AMR26大改修「第一印象は有望」

    エイドリアン・ニューウェイ アストンマーティンF1 AMR26大改修「第一印象は有望」

    アストンマーティンF1のエイドリアン・ニューウェイは、ハンガロリンクで、F1ハンガリーGPに投入したAMR26の大規模アップグレードについて、「計画全体の第一段階」に過ぎないと説明し、夏休み明けのオランダGP、さらにイタリアGP、アゼルバイジャンGPでも追加アップデートを投入する方針を明らかにした。

    FIAの技術資料では16項目に及ぶ変更が確認されており、実質的には「Bスペック」とも呼べる大改修となった。

    初日はランス・ストロールがサスペンショントラブルで走行を切り上げたものの、フェルナンド・アロンソは予定どおりデータ収集を実施。ニューウェイは「暫定的な結果は有望だ」と手応えを語っている。

    16項目の大改修は「まだ第一段階」
    ハンガリーGPで公開されたAMR26には、ロングノーズ化、新型フロア、サイドポッド吸気口の刷新、リヤ周辺の見直しなど16項目ものアップグレードが施された。

    ニューウェイは、現時点では評価の途中段階であるとしたうえで、今後も段階的な開発を続けると説明した。

    「まだ新しいパッケージを理解している段階だ。現時点での暫定的な結果は有望だ」

    「これはパッケージの一部にすぎない。ザントフォールトでさらにアップデートを投入し、その後モンツァとバクーでも追加のステップを予定している。今回が計画していたアップグレードの第一段階だ」

    また、スペアパーツが限られているため、慎重に評価を進めているという。

    「スペアパーツが非常に不足しているので、慎重に走らせながら、このパッケージについて学んでいるところだ」

    今回のAMR26は大幅な仕様変更となったが、基本設計は従来型を踏襲している。

    「シャシーも基本レイアウトもフロントサスペンションも同じだ。つまり大きく変わったのは空力面であり、非常に空力中心の進化と言える」

    ニューウェイは、開幕前には十分な研究時間を確保できなかったことも明かした。

    「マシン投入まで十分な研究時間がなかった。そのため、一度立ち止まって問題を理解し、このパッケージへとつなげる作業が必要だった」

    「まずは最低限の競争力を取り戻したい」
    FP2終了後にはアロンソもアップグレードの効果について前向きな評価を示した。

    「感触は良かった。数値やシミュレーションとの相関も期待どおりで、それは来年のマシンや今季後半のアップグレードに向けても非常に励みになる」

    「もちろん僕たちはまだ大きく遅れているけれど、これは良い進歩へ向けた最初の一歩になってくれることを期待している」

    ニューウェイ自身も、今回のアップグレードを前進と評価しながらも、すぐに優勝争いへ加われるとは考えていない。

    「非常に大きな前進ではあるが、我々はまだ追い上げる立場にある」

    「これで最速マシンになるかと言われれば、残念ながらそうではない。しかし以前より大きく前進できるかという問いには、『そうだ』と答えられる」

    一方で、具体的な目標を設定する考えはないという。

    「私は目標を設定することは好きではない。問題を論理的に解決し、全員が協力し合える文化を築くことの方が重要だ。そうすれば結果は自然についてくる」

    さらに、勝てない時期と勝っている時期の違いについても持論を語った。

    「勝てていない時は越えられない山のように感じる。しかし勝っている時は、自分たちは何も特別なことをしていないように感じるものだ」

    そして、2026年シーズン前半を率直に振り返った。

    「ここまでのレースは完全な悪夢だった。まずは最低限の競争力を取り戻したい。それが当面の目標だ。そして、そこからさらに前進していきたい」

    エイドリアン・ニューウェイ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    ストロールのトラブルはアップデートとは無関係
    初日の大きな誤算となったのは、FP1でランス・ストロール車に発生した左リヤサスペンションのトラブルだった。わずか11周で走行を終えたことで、チームは2台体制で十分なデータを収集できなかった。

    ニューウェイは、原因究明を急いでいるものの、現時点では今回のアップグレードとの直接的な関連は確認されていないと説明した。

    「現在、何が起きたのかを全員で懸命に調査している。原因を理解して初めて今後の対応を判断できる」

    さらに、トラブルが発生した箇所は今回変更した部分ではなかったと明かした。

    「問題が起きた箇所自体は変更していない。外装など細かな変更はあるが、その意味では非常に予想外だった。原因を理解するまでは、それ以上のコメントは難しい」

    また、FP1でアロンソに縁石を避けるよう無線で指示した理由については、サスペンショントラブルではなく空力データ取得のためだったと説明した。

    「縁石を避けるよう指示したのは空力データを取得していたからだ。縁石による挙動の変化があるとデータが乱れてしまう」

    一方で、再び確認された振動についてはホンダが解析を進めている問題だとし、自身の担当分野ではないとの認識を示した。

    「振動についてはホンダに聞くべき内容だ。彼らはデータ上で状況を把握しており、解決策に取り組んでいる」

    16項目に及ぶAMR26のアップグレードは、アストンマーティンにとって巻き返しへ向けた第一歩に過ぎない。ニューウェイが明かしたように、ザントフォールト、モンツァ、バクーでも改良版が投入される予定であり、チームはシーズン後半にかけて段階的な進化を続けていく。

  • アストンマーティンF1 AMR26Bに16項目の大改修 FIA資料で全貌判明

    アストンマーティンF1 AMR26Bに16項目の大改修 FIA資料で全貌判明

    アストンマーティンF1が2026年F1ハンガリーGPで投入する「AMR26B」の全容が明らかになった。

    FIAが公開したアップデート申告書によると、同チームは今季最大規模となる16項目に及ぶ改良を実施。エイドリアン・ニューウェイ主導で開発されたBスペックマシンが、苦戦を続けたシーズン前半の流れを変えられるかに注目が集まっている。

    AMR26はここまで重量超過やダウンフォース不足に加え、ホンダ製パワーユニットとのマッチングや信頼性にも課題を抱え、グリッド最後尾に沈む場面も少なくなかった。アストンマーティンは小規模な改良を積み重ねるのではなく、マシンの根本的な弱点を見直す大規模アップデートをハンガリーGPまで温存してきた。

    FIAが明かした16項目の大規模アップデート
    FIAの技術資料によると、アストンマーティンはAMR26Bに16項目の新パーツを投入した。

    変更対象はフロア、ボディワーク、サイドポッド、エンジンカバー、ディフューザー、ノーズ、フロントウイング、リアウイング、冷却ルーバー、リアサスペンションなど、車体のほぼ全域に及ぶ。

    特にフロアについては、許可されているすべての空力面を見直したほか、フロア前縁のベーンやフットプレート、リアタイヤ前方の形状も刷新。サイドポッドとエンジンカバーは後方への気流を改善するために再設計され、フロントウイング、エンドプレート、細長くなった新ノーズはフロントの空力性能向上を狙っている。

    これらの変更はすべて、ダウンフォース増加とマシン全体の性能向上を目的としたものだ。今季ここまでフェルナンド・アロンソとランス・ストロールが繰り返し訴えてきた空力性能不足の改善が期待されている。

    ニューウェイ主導で「根本から作り直した」AMR26B
    アストンマーティンは今季序盤、小規模アップデートを重ねる開発方針を採らず、エイドリアン・ニューウェイの指揮のもとでBスペック車の完成を優先してきた。

    マイク・クラックはブダペストで次のように説明している。

    「エイドリアンも以前話していたように、今回のアップデートは大規模な空力アップデートと軽量化が中心だ。それが今回の開発の核になっている」

    今回投入された16項目は、2026年シーズンで各チームが持ち込んだアップデートの中でも最大規模とされる。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    ライバル勢も開発を継続 それでも最大の注目はアストンマーティン
    ハンガリーGPでは各チームもアップデートを投入している。

    マクラーレンはフロアやリアウイングなどを改良し、メルセデスは冷却性能向上を目的にエンジンカバー出口を変更。レッドブルは「マカレナ」リアウイングやディフューザーを改良し、フェラーリもリアウイングをアップデートした。

    そのほかウィリアムズ、レーシングブルズ、ハース、アウディ、キャデラックも新パーツを投入した一方で、アルピーヌだけがアップデートを持ち込まなかった。

    しかし、規模という点ではアストンマーティンが群を抜いている。16項目に及ぶAMR26Bの大改修は、ニューウェイ体制初の本格的な成果を示す重要な一歩であり、今週末の走行結果は今後の開発方針を占う試金石となりそうだ。

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    ・アストンマーティンF1 AMR26Bに予備シャシーなし 「クラッシュしたら旧仕様」

  • アストンマーティンF1 AMR26Bに予備シャシーなし 「クラッシュしたら旧仕様」

    アストンマーティンF1 AMR26Bに予備シャシーなし 「クラッシュしたら旧仕様」

    アストンマーティンF1は2026年F1ハンガリーGPで待望の「AMR26B」を投入する。しかし、その裏では開発スケジュールの厳しさを物語る現実も明らかになった。

    マイク・クラック(サーキット・トラックサイド責任者)は、新仕様のスペアシャシーは用意されておらず、大きなクラッシュが発生した場合は旧型AMR26のシャシーを使用せざるを得ないと明かした。

    新型マシンは2台とも最新仕様でブダペスト入りした一方、スペアシャシーは従来仕様のままという異例の体制となる。アストンマーティンF1はシーズン後半の巻き返しを懸けてAMR26Bを投入するが、その初陣は限られた準備期間の中で迎えることになる。

    AMR26Bにスペアシャシーなし 開発スケジュールが影響
    クラックは、AMR26B用のsペアシャシーが間に合わなかった理由について、開発日程の制約を挙げた。

    「スペアシャシー? もちろん常に必要だ。しかし、残された時間を考えれば、スペアシャシーは当然ながら旧仕様になる」

    つまり、フェルナンド・アロンソとランス・ストロールのレースカー2台はどちらもAMR26B仕様だが、万一大きな事故でシャシー交換が必要になれば、旧型AMR26へ戻さなければならない。

    現地では、新型車両が搬入された直後から組み立て作業が進められており、3台目となる新仕様シャシーを製作する余裕はなかったという。

    それでもクラックは準備状況に自信を示した。

    「計画どおりに作業を進めてきたし、すべて準備できると確信している。2台とも同じ仕様だ」

    軽量化と空力改善がAMR26Bの核
    クラックは、今回のアップデートの狙いについて「空力性能の向上」と「軽量化」が中心であると説明した。

    「今回の進化は、大幅な空力性能の改善と軽量化が柱だ。それが今回のプロジェクトの中心となっている」

    これは、エイドリアン・ニューウェイが以前説明していた内容とも一致する。AMR26Bでは新型ノーズを採用し、空力面を全面的に見直すとともに、シャシーやギアボックス構造の軽量化も実施。そのため新たなクラッシュテストと再ホモロゲーションも必要になった。

    クラックは、アップデートの目的をこう表現した。

    「これを投入する理由は、再び戦えるようになるためだ。ここ数戦は戦えていなかった。その状態から抜け出したい」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    まずはデータ収集が最優先
    AMR26Bは実戦投入まで一度もサーキットを走っておらず、ハンガロリンクでのフリー走行が事実上のシェイクダウンとなる。

    「冬季テストのように何周も走って比較できる機会はない。そのため、データの質とシミュレーション解析の精度が非常に重要になる」

    そのため、初日から性能を引き出せるとは考えていない。

    「金曜日最初の走行からすべてを引き出せるとは思っていない。まずはこのマシンを理解し、最大限に活用する方法を学ばなければならない」

    また、サスペンションの車高やアライメントなど基礎的なセットアップ評価も、まずは基本データを収集してから本格的に進める考えを示した。

    ホンダPUとの最適化も重要課題
    クラックは、新シャシー導入によってパワーユニット側のセッティングにも影響が及ぶことを認めた。

    「コーナリングスピードが上がれば、エネルギーマネジメントやパワーユニットのキャリブレーションにも影響する」

    これは、ホンダF1の折原慎太郎チーフエンジニアが説明した内容とも一致する。ザントフォールトで導入予定の新パワーユニットを待たずとも、現行ユニットでもエネルギーマネジメントやアクセル制御の最適化が必要になるという。

    クラックは、現代F1ではシャシーとパワーユニットを切り離して考えられないと強調した。

    「シャシー性能とパワーユニット性能は密接に結び付いている。以前のように、それぞれを独立して評価することはもはやできない」

    アストンマーティンF1は、シーズン前半の不振を覆す切り札としてAMR26Bに大きな期待を寄せる。一方で、新仕様のスペアシャシーを持たないというリスクを抱えながら臨むハンガリーGPは、チームにとって性能だけでなく信頼性も試される重要な週末となる。

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  • アストンマーティンF1 AMR26Bが初披露 大型アップデートがハンガリーでベール脱ぐ

    アストンマーティンF1 AMR26Bが初披露 大型アップデートがハンガリーでベール脱ぐ

    アストンマーティンF1は、2026年F1第11戦ハンガリーGPを前に、大幅アップデートを施した「AMR26B」を初めて公開した。シルバーストンを拠点とするチームは、シーズン序盤の苦戦を受け、小規模な改良を積み重ねるのではなく、一度に大きな進化を投入する戦略を選択してきた。

    木曜日のハンガロリンクのピットレーンでは、新仕様マシンの姿が現地カメラマンによって撮影され、金曜日のフリー走行で初走行を迎える準備が整った。

    アストンマーティンF1は、このアップデートによって競争力を大きく引き上げ、シーズン後半の巻き返しを狙う。

    AMR26Bは軽量化と空力刷新が柱
    アストンマーティンF1は、他チームのように各戦へ小規模アップデートを投入するのではなく、ハンガリーGPで一気に競争力を引き上げることを目指し、大規模な開発を進めてきた。

    今回投入される「Bスペック」では、シャシーとギアボックス構造の見直しによる大幅な軽量化が最大のテーマとなる。そのほかにも、リアサスペンションの改良、新しいノーズ、そして大幅に見直された空力パッケージが導入される。

    このアップデートは2段階計画の第1弾であり、第2弾として来月のオランダGPではホンダ製パワーユニットの改良版投入も予定されている。

    ニューウェイは、他チームがシーズン中にアップデートを重ねる一方で、自分たちは相対的に「立ち止まる」苦しい期間を過ごしたと認めた。そのうえで、小規模な改良を繰り返すよりも、将来を見据えた大規模アップデートへ開発資源を集中させることが最善の判断だったと説明している。

    ニューウェイ「重量制限に極めて近づける」
    アストンマーティンF1のマネージング・テクニカル・パートナーであるエイドリアン・ニューウェイは、チーム公式サイトで今回のアップデートについて詳細を説明している。

    「主要な構造部分は同じだ。シャシーとギアボックスの基本アーキテクチャは変わらないが、その両方で軽量化を実現した。そのため、前方シャシーは再ホモロゲーションとクラッシュテストを実施する必要があった」

    「フロントサスペンションは変更していない。リアサスペンションは若干見直した」

    「新しいノーズと、大幅に刷新した空力サーフェスを開発した」

    「つまり基本構造は似ているが、大規模な空力アップデートと大幅な軽量化を組み合わせたパッケージだ。目標は最低重量制限に極めて近づけることだ」

    ニューウェイは性能向上についても期待を示しながらも、具体的な数値には慎重な姿勢を見せた。

    「大きな前進になると予測しているが、具体的な数字は挙げたくない。まずは実際に走らせて確認する必要がある」

    さらに、今後の開発基盤についても次のように語っている。

    「このチームは歴史的にエンジニアリング用シミュレーションツールへの投資が十分ではなかった。プロジェクト管理システムだけでなく、物理シミュレーションそのものも含めてだ」

    「現在はその投資を進めているが、ツールは一夜で作り直して検証できるものではない。実車との相関を取るには時間が必要だ」

    「改善は進んでいるが、本当の成果が現れるのは今年後半になるだろう」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    まずは中団争いへの復帰を目指す
    アストンマーティンF1はここまでコンストラクターズランキング最下位に低迷しており、今季獲得したポイントはフェルナンド・アロンソがモナコGPで記録した10位による1ポイントのみとなっている。

    マイク・クラックは今回のアップデートについて「最も重要なのは再びレースができるようになることだ。ここ数戦は中団グループについていくことが非常に難しかった」と語り、まずは中団争いへ復帰することが最大の目標だと強調した。また、今回のパッケージでは空力性能と軽量化という狙いはすべて達成できたとして、ハンガリーGPでの実戦投入に大きな期待を寄せている。

    さらに、冬季テストで苦戦したホンダとの協力体制についても改善が進んでいる。ホンダF1の折原慎太郎トラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアは「厳しい時期をともに乗り越えることで関係を築くことができた」と説明。クラックも「私たちは一緒にこの状況を乗り越えなければならないと確認し合った」と語り、シルバーストンと栃木・さくら研究所の連携は以前よりも強固になったとしている。

    チームにとってAMR26Bは2026年シーズンを立て直すための最重要アップデートであり、まずはハンガロリンクでどこまで競争力を回復できるかが大きな注目点となる。その成果次第では、オランダGPで投入予定のホンダ製パワーユニット改良版と合わせ、シーズン後半の勢力図を変えるきっかけとなる可能性もある。

  • アストンマーティンF1 Bスペック到着待ち ガレージは異例の空状態

    アストンマーティンF1 Bスペック到着待ち ガレージは異例の空状態

    アストンマーティンF1が2026年シーズンの巻き返しを懸けた大規模アップデートをハンガリーGPに投入する。新パッケージは通常のアップデートを超える“Bスペック”とも呼べる内容で、シャシーや空力など車体全体にわたる抜本的な刷新が施される。

    AutoRacerによると、ハンガロリンクでは搬入前の時点でガレージが異例の空き状態となっており、新仕様マシンの到着を待つ状況となっている。チームは2026年シーズンの実質的な再スタートとなる重要な週末と位置付けている。

    ハンガリーGPで投入される“Bスペック”マシン
    ハンガリーGPを前にしたハンガロリンクのアストンマーティンF1のガレージは、通常では見られないほど閑散としている。この光景は、シルバーストンのファクトリーで進められてきた大規模な車両刷新を象徴している。

    今回投入されるのは、一般的なアップグレードパッケージではなく、「Bスペック」と呼べるほど抜本的な進化版マシンだ。

    変更はフロアやウイングなどの空力パーツにとどまらず、シャシーやマシン各部に及ぶ。シャシーとギアボックスは基本構造を維持したまま軽量化され、リアサスペンションにも改良が施される見込みだ。

    チームはこのパッケージによって、期待を大きく下回ったシーズン前半戦の流れを断ち切り、中団グループへの復帰を目指している。事実上、アストンマーティンF1にとって2026年シーズンはブダペストから始まるという位置付けだ。

    初日は実戦より信頼性確認が最優先
    大規模な変更を行った影響で、週末開始前の時点では新仕様のコンポーネントはまだサーキットに到着していない。

    マシンは車検と最終組み立てを経て走行可能な状態となり、フリー走行1回目は実質的なシェイクダウンとして臨むことになる。

    チームはまず新パッケージ全体が正常に機能することを確認し、その後に通常のセットアップ作業へ移る計画となっている。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    ニューマシン開発を後押しするATRの恩恵
    今回の全面刷新は、これまで使用してきたAMR26の競争力不足をチーム自身が認めた結果でもある。

    小規模なアップデートで数コンマを積み重ねるのではなく、マシンの設計思想そのものを見直し、新たな開発の土台を築くことを優先した。

    現在、アストンマーティンF1はコンストラクターズランキング下位に位置しているため、ATR(空力テスト制限)制度では風洞使用時間を通常より多い115%まで割り当てられている。

    この優位性により、エイドリアン・ニューウェイ率いる技術陣は、今後も豊富な開発時間を活用しながら新仕様マシンの改良を継続できる。

    ハンガリーGPは単なる1戦ではなく、アストンマーティンF1にとってシーズン後半戦の行方を左右する重要な分岐点となる。新しいBスペックが期待どおりの性能を発揮すれば、巻き返しへの第一歩となる可能性がある一方、十分な成果を得られなければ、開発時間の優位性だけでは序盤戦の遅れを取り戻すことは難しくなるだろう。

  • アストンマーティンF1 AMR26Bは「2.3秒速い」 元代表サフナウアーが内幕明かす

    アストンマーティンF1 AMR26Bは「2.3秒速い」 元代表サフナウアーが内幕明かす

    アストンマーティンF1がハンガリーGPで投入する大規模アップデート「AMR26B」について、元チーム代表のオトマー・サフナウアーが「理論上は2.3秒の向上」とする内部情報を明かした。

    ただしサフナウアーは、シミュレーションと実走データの相関が完全でなければ実際の改善幅は約1.5秒程度にとどまる可能性もあると指摘。

    さらに、大量の新パーツを一度に投入することには大きなリスクが伴うとの見解も示している。

    サフナウアー「70ポイントのダウンフォースで2.3秒」
    2023年夏にアルピーヌF1のチーム代表を退任したオトマー・サフナウアーは、その後もF1界とのつながりを維持している。

    フォース・インディア時代からレーシングポイント、そしてアストンマーティンまで約12年間にわたってチームを率いた経験を持つサフナウアーは、現在もシルバーストンの関係者と連絡を取り合っており、ポッドキャスト『High Performance Racing』でAMR26Bについて次のように語った。

    「アストンマーティンは70ポイントのダウンフォースを得たと聞いている。それは2.3秒に相当する」

    もっとも、その数値がそのままサーキットで再現されるとは限らないとも付け加えた。

    「シミュレーションツールと実際のサーキットとの相関が十分でなければ、その2.3秒は1.5秒程度になる可能性もある」

    ダウンフォースの増加を単純にラップタイムへ換算することはできず、サーキットの特性やタイヤ、車両バランスなど様々な要素が影響する。それでもアストンマーティン内部では約2秒の性能向上を目標としているとされており、サフナウアーの証言はチームが期待する改善幅と概ね一致している。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    大量アップデートの一括投入は「大きなリスク」
    AMR26Bは、通常であればプレシーズンテストで行うような開発・検証を経ず、ハンガリーGPで実戦投入される。

    そのため、理論上の性能をすぐに引き出せる保証はなく、レースウイークを通じてセットアップやマシンへの理解を深めながら性能を最適化していく必要がある。

    サフナウアーは、その点についても懸念を示した。

    「これだけ多くの新しいパーツを一度に投入することは非常に大きなリスクになる」

    自身であればシーズンを通じて段階的にアップデートを投入する方法を選んだだろうとの考えを示し、一度に仕様を変更する難しさを指摘した。

    本当の評価は改良版ホンダPU投入後か
    アストンマーティンは今週末のハンガリーGPでAMR26Bをデビューさせ、その後のオランダGPではホンダが改良版パワーユニットを投入する予定となっている。

    ハンガリーGPでは新シャシーの効果が注目されるが、マシン本来のポテンシャルを判断するには、チームがセットアップを煮詰め、さらに改良版ホンダPUが組み合わされる夏休み明け以降まで待つ必要がありそうだ。

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  • アストンマーティンF1が示唆「今ならホンダは選ばなかったかもしれない」

    アストンマーティンF1が示唆「今ならホンダは選ばなかったかもしれない」

    アストンマーティンF1のチーム代表代行を務めるマイク・クラックは、2026年シーズン序盤の苦戦を振り返り、「今ならホンダを選ばなかったかもしれない」とも受け取れる率直な見解を示した。一方で、その苦境がアストンマーティンとホンダの結束を強め、現在では両者の関係は大きく改善したと強調している。

    アストンマーティンは今週末のF1ハンガリーGPでエイドリアン・ニューウェイ主導による初の大型シャシーアップデートを投入し、その後のF1オランダGPではホンダが改良版パワーユニットを投入する予定だ。

    苦戦が続くプロジェクトは、巻き返しへ向けた重要な局面を迎えている。

    「本当の性能を知っていたら違う選択もあった」
    2026年の新レギュレーション導入に向け、アストンマーティンとホンダには大きな期待が寄せられていた。しかし開幕するとマシンは競争力を欠き、ニューウェイがホンダの準備不足や情報共有に苦言を呈するなど、両者の関係は開幕戦メルボルンから緊張状態となった。

    クラックは当時を振り返り、結果論ではあると前置きしながらも、別の判断をしていた可能性を認めた。

    「もちろんメルボルンでは非常に大きなフラストレーションがあったし、エイドリアンからも状況についてかなり厳しいコメントがあった」

    「もし当時、本当のパフォーマンスレベルを事前に知っていたなら、チームは違う判断をしていたかもしれないし、別のパートナーを選んでいた可能性もある」

    この発言は、「今ならホンダを選ばなかったかもしれない」とも受け取れるものであり、シーズン序盤の失望の大きさを物語っている。

    苦境がホンダとの結束を強めた
    一方でクラックは、その苦しい経験こそがアストンマーティンとホンダの関係を大きく変えたと語る。

    「厳しい時期が続くことは分かっていた」

    「その件について何度も話し合いを重ねた。そして今では関係は劇的に改善している。アストンマーティンとホンダだけでなく、ガレージ、エンジニアリングオフィス、シルバーストンとさくらを結ぶ技術面での協力体制まで、あらゆる面で良くなった」

    「本当に大変だった。だが、その経験を乗り越えたことで状況は改善していった」

    さらに、厳しい戦いが両組織を一つにしたと説明した。

    「寝る時間もなく、厳しい批判にもさらされたことが、私たちを一気に結び付けた」

    「これは全員で乗り越えなければならない問題だった。もちろん時には苛立ちもあったが、感情的になっても意味はなかった」

    「こうした状況では成熟し、プロフェッショナルでなければならない。そして前へ進む必要がある」

    「再び戦えるようになった時、この半年間を振り返り、多くの学びを将来に生かしたい。それは技術だけではなく、協力体制や人間関係という面でも非常に価値のある経験になるはずだ」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダF1

    ホンダも巻き返しへ向けて首脳会談
    ベルギーGPにはホンダ・レーシング(HRC)の渡辺康治社長も現地入りし、ローレンス・ストロール、エイドリアン・ニューウェイ、エンリコ・カルディレらと会談を行った。

    渡辺社長は、シャシーアップデートの進捗確認に加え、2027年を見据えた議論も実施したことを明かしている。

    「まずシャシーを含めたアップデートの状況を確認しました。また2027年についてもさまざまな話し合いを行いました」

    「この状況を打開するには、パワーユニットだけでなくシャシーも含めたシステム全体を改善しなければなりません。ただし、トップチームとの差を一気に縮められるわけではないことは、全員が理解しています」

    「今回のアップデートでどこまで前進できたのか、そして次のアップデートで何を目指すのかを共有しました。F1では同じ認識を持って一つのチームとして戦うことが重要です。そのためローレンスだけでなく、エイドリアンやエンリコとも直接話をしました」

    ニューウェイがベルギーGPに帯同していたかとの質問には、「はい、現地に来ています」と答えた。

    クラックは「今ならホンダを選ばなかったかもしれない」とも受け取れる率直な胸の内を明かした一方で、その苦境を乗り越えたことでアストンマーティンとホンダの協力体制はかつてないほど強固になったと強調した。ハンガリーGPのシャシーアップデート、そしてオランダGPで予定されるホンダのパワーユニット改良版は、その成果を示す重要な試金石となる。

  • アストンマーティンF1 AMR26Bに懐疑論 シュタイナー「4か月で2.5秒短縮は奇跡」

    アストンマーティンF1 AMR26Bに懐疑論 シュタイナー「4か月で2.5秒短縮は奇跡」

    アストンマーティンF1は今週末のF1ハンガリーGPで大規模アップデート版『AMR26B』を投入する。しかし、元ハースF1代表のギュンター・シュタイナーは、その効果について「2.5秒もの差を一気に縮めるのは奇跡に近い」と懐疑的な見方を示した。

    エイドリアン・ニューウェイ主導で開発されたAMR26Bには、新シャシーや新空力パッケージ、新サスペンションが投入される予定で、さらにザントフォールトではホンダの改良型パワーユニット(PU)も導入される見込みだ。

    チームはポイント争いへの復帰を目標に掲げているが、シュタイナーはその実現性に疑問を投げかけている。

    「2.5秒短縮なら世界王者になれる」
    ギュンター・シュタイナーはポッドキャスト『The Red Flags』で、アストンマーティンの期待について現実的な見解を示した。

    「彼らが達成できる最高の結果はウィリアムズに追いつくことだと思う。それでも大きな前進だが、トップ集団までの道のりの半分に過ぎない。それ以上なら、ほとんど奇跡と言っていい」

    現在のアストンマーティンは、通常のサーキットではトップから約2~2.5秒遅れているとされる。チームはAMR26Bによって毎戦ポイント争いに加わることを目指しているが、シュタイナーはその目標を楽観視していない。

    「トップから2.5秒遅れているとして、その2.5秒を何か月で取り戻せるというのか?」

    「彼らは4か月かけて今回のパーツを設計し、製造した。もし本当にそれだけ改善できるなら、次のアップデートでは世界チャンピオンになっているだろう」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    AMR26Bは従来型アップデートとは事情が異なる
    一方で、今回のAMR26Bは一般的なシーズン中のアップデートとは性質が異なる。

    シーズン序盤のAMR26は期待を大きく下回るマシンとなり、ニューウェイは早い段階で開発を打ち切る決断を下した。その後約4か月をかけて全面的な再設計を進め、Bスペックとして投入することになった。

    ニューウェイ自身も、AMR26Bには新シャシー、新空力コンセプト、新サスペンションに加え、大幅な軽量化が施されることを明かしている。さらにザントフォールトではホンダの改良型PUも投入予定で、マシンのほぼすべての主要要素が刷新される。

    大幅改善か 再び失望か
    シュタイナーは2秒以上の性能向上は現実的ではないとみているが、一方で現在のAMR26はあらゆる分野に課題を抱えており、改善余地も極めて大きいとの見方もある。

    新シャシー、新空力、新サスペンション、軽量化、そして改良型ホンダPUという大規模な変更がどこまで効果を発揮するのか。ハンガリーGPは、アストンマーティンとホンダにとって2026年シーズン後半の行方を占う重要な試金石となりそうだ。

    【関連】
    ・アストンマーティン・ホンダF1 「アップグレードでも2.5秒差を埋めるのは難しい」

  • アストンマーティンF1代表が振り返る「ニューウェイ発言がホンダとの結束を強めた」

    アストンマーティンF1代表が振り返る「ニューウェイ発言がホンダとの結束を強めた」

    アストンマーティン・ホンダF1は、2026年シーズン序盤にエイドリアン・ニューウェイの厳しい発言で揺れたホンダとの関係を、危機を乗り越えることでむしろ強固なものへと変えた。

    現場運営責任者のマイク・クラックは、ベルギーGPでスペイン紙『Marca』の取材に応じ、開幕戦オーストラリアGP直後に起きた混乱を振り返り、「厳しい局面だったが、それを一緒に乗り越えたことで協力関係は大きく改善した」と語った。

    ニューウェイ発言で揺れたホンダとの関係
    開幕当初、エイドリアン・ニューウェイはAMR26の不振について、ホンダ製パワーユニットの性能不足や振動問題を公然と指摘。さらに、ホンダから十分な情報共有がなかったことや、「事前に状況を知っていればホンダと提携しなかったかもしれない」とまで発言し、大きな波紋を呼んだ。

    その後、ニューウェイ自身もAMR26の問題の多くがシャシー側に起因していたことを認めており、ホンダとの関係修復が進められてきた。

    「一緒にやったことだから責任も共有した」
    クラックは、当時の状況について「ホンダとアストンマーティンが一緒に乗り越えた」と振り返る。

    「マシンが最後尾を走っている状況を見ると、本当に厳しい。そういう時は誰かを責めたくなるものだ」

    「でも私たちは『これは一緒にやったことだ。一緒に努力して、この状況を抜け出そう』と話し合った」

    さらに、複数回にわたる話し合いを重ねたことで、両者の関係は以前よりも強くなったという。

    「こうした難しい局面が来ることは分かっていた。何度もミーティングを行い、その結果、関係は大きく改善した」

    「私たちだけでなく、ガレージやエンジニアリングオフィス、シルバーストンとさくらを結ぶ技術協力全体が良くなった。信じてほしい。本当に厳しかったが、乗り越えるべきプロセスだったし、その先で関係はより良いものになった」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    「ニューウェイの厳しい発言も理解できた」
    クラックは、メルボルンでのニューウェイの発言についても率直に言及した。

    「もちろん、大きなフラストレーションがあったし、メルボルンではエイドリアンからかなり厳しいコメントもあった」

    「もし当時のパフォーマンスレベルを事前に知っていたなら、チームは違う判断や別のパートナーを選んでいたかもしれない」

    一方で、その経験がチームを結束させたとも明かす。

    「寝不足や極度の疲労が、皮肉にも私たちを一気に結び付けた」

    「一緒にやったことなのだから、互いに責任を押し付けても意味はない。難しい時もあるが、こういう状況では成熟し、プロフェッショナルであり続け、前へ進まなければならない」

    AMR26B投入へ 危機を糧に次のステージへ
    今週末のハンガリーGPでは、大規模アップデート版となる「AMR26B」が投入される予定となっている。

    クラックは、この半年間の苦闘は技術面だけでなく、人と組織の成長にもつながったと強調した。

    「再び戦えるようになった時、この半年を振り返れば、多くの前向きな学びがあったと分かるだろう。それは技術だけではなく、協力体制や人間関係という面でも大きな財産になるはずだ」

    【関連】
    ・アストンマーティンF1 待望のBスペック投入「アップデートのない期間は終わった」