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  • アストンマーティン・ホンダF1振動問題 ストロール「15周が限界」

    アストンマーティン・ホンダF1振動問題 ストロール「15周が限界」

    2026年F1シーズン開幕を前に、アストンマーティンは深刻な課題に直面している。ホンダ製パワーユニット由来の振動問題により、レース距離を満足に走れない可能性が浮上しているためだ。

    ランス・ストロールとフェルナンド・アロンソは、ともにこの振動問題の影響を受けており、チームはレース中の走行距離を制限せざるを得ない状況にあるとされる。そうした現実を前に、ストロールは現在の状況を受け入れつつも、将来に対しては前向きな姿勢を示した。

    ホンダPUの振動問題がレース距離に影響
    チーム代表エイドリアン・ニューウェイは、ホンダ製パワーユニットによる振動がドライバーに深刻な影響を与える可能性があると説明している。

    振動はテスト期間中から問題となっていたが、現在も完全には解決していない。特にドライバーの手に伝わる振動が問題視されている。

    フェルナンド・アロンソは25周以上の連続走行で神経損傷のリスクがあると感じており、ランス・ストロールは15周程度が限界だと考えているという。

    オーストラリアGPは58周で争われるため、このままではアストンマーティンのドライバーはレースの半分にも到達できない可能性がある。

    ストロール自身も、振動がドライバーだけでなくマシン全体に影響していると認めた。

    「振動はかなり大きい」とストロールはバーレーンでPlanetF1.comなどのメディアに語った。

    「バーレーンではドライバーの身体的な問題だけでなく、マシン全体がそのレベルの振動で壊れそうな状態だった」

    「エンジンにとっても良くないし、クルマのどの部分にとっても良くない。人間にとっても同じだ」

    「だからここ数週間で問題を解決しようと作業をしてきた。もし改善していれば、今週末はもう少し良い状況になるはずだ」

    「もし改善していなければ、周回を重ねるのはかなり難しくなるだろう」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダF1

    「魔法のクルマの年もあれば最悪の年もある」
    現在の苦しい状況について、ストロールは現実的な姿勢を示している。

    「これが人生だと思う」とストロールは語った。

    「ここはフォーミュラ1だ。ドライバーとして、ある年はクルマに乗ると魔法のように速いこともある」

    「でも別の年には、乗ってみると最悪のクルマということもある」

    「だから受け入れて、今あるものを使って戦うしかない」

    「今は厳しい時期だけど、未来はとても明るいと信じている」

    「僕自身もチーム全体も、今の状況を受け入れて全力で戦うだけだ」

    手首の古傷には影響なし
    ストロールにとって一つの救いは、振動が過去の負傷に直接影響していないことだ。

    ストロールは2023年シーズン開幕前、自転車事故で両手首と足の指を骨折した。さらに2025年にはその負傷が再び問題となり、スペインGPを欠場して手術を受けている。

    しかし今回の振動問題について、ストロールは手首には影響が出ていないと説明した。

    「手首は大丈夫だ」

    「問題はそれじゃない。単純に僕たちは速くない」

    「エンジン側でもシャシー側でもパフォーマンスを見つけないといけない」

    「それに信頼性の問題も多くて、走行時間をかなり失ってしまっている」

  • アストンマーティン・ホンダF1に深刻問題 振動でドライバー神経損傷のリスク

    アストンマーティン・ホンダF1に深刻問題 振動でドライバー神経損傷のリスク

    2026年F1開幕戦オーストラリアGPを前に、アストンマーティンのマシン「AMR26」に深刻な振動問題が発生していることが明らかになった。問題はドライバーの身体にも影響を及ぼす可能性があり、フェルナンド・アロンソとランス・ストロールは長時間の走行で神経損傷のリスクを抱えているという。

    シルバーストン拠点のチームは、ホンダ製パワーユニットに起因する振動問題によりプレシーズンテストでも走行距離を十分に稼ぐことができなかった。

    バーレーンテスト後に対策が進められたものの、根本的な問題は依然として残っている。

    エイドリアン・ニューウェイが明かした深刻な振動問題
    メルボルンでメディア対応を行ったアストンマーティンのエイドリアン・ニューウェイは、振動がマシン全体に伝わり、最終的にはドライバーの身体にまで影響を与えていると説明した。

    「その振動がシャシーに伝わり、いくつかの信頼性の問題を引き起こしている。ミラーが落ちたり、テールライトが外れたりといった問題があり、我々はそれに対処している」

    「しかし、それよりも重大なのは、その振動が最終的にドライバーの指先に伝わることだ」

    ニューウェイによれば、振動の影響は深刻で、長時間の走行を続けると神経損傷の危険性があるという。

    「フェルナンドは、連続して25周以上走ると手に永久的な神経損傷のリスクがあると感じている」

    「ランスは、その限界が15周程度だと考えている」

    「我々が振動の根本原因を突き止めて改善するまで、レースでの周回数には大きな制限を設ける必要がある」

    振動の原因はホンダ製パワーユニット
    問題の発生源はパワーユニットであり、振動がシャシーを通じてドライバーに伝わっていると説明された。

    ニューウェイは、内燃エンジンとMGUが振動の源になっている可能性があると明かしている。

    「重要なのは、パワーユニット、つまり内燃エンジンとおそらくMGUの組み合わせが振動の発生源であり、増幅器になっているということだ」

    「その一方で、シャシーは受け手だ。カーボンシャシーは非常に剛性が高く、減衰がほとんどない構造だ。そのため振動がシャシーに伝わると、そのままドライバーに届いてしまう」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダF1

    ホンダは対策を投入も完全解決には至らず
    プレシーズンテストでは振動によってバッテリーパックにも問題が発生していたが、ホンダとチームはバッテリー側の対策を実施。メルボルンではその修正仕様が投入される予定だ。

    ニューウェイは、バッテリーへの振動は大きく軽減されたと説明した。

    「バッテリーは寿命にとって最も重要な部分なので、そこに重点を置いてきた」

    「技術的な詳細は明かせないが、今週末に向けてダイノでテストした解決策を準備した。それによりバッテリーに伝わる振動は大幅に減少した」

    ただし、振動の発生源そのものは依然として残っており、シャシーへの伝達を止める対策はまだ進んでいないという。

    渡辺康治「完全な解決時期はまだ言えない」
    ホンダ・レーシング・コーポレーション(HRC)社長の渡辺康治も問題の存在を認めたが、完全な解決までのタイムラインは示せないと語った。

    「できるだけ早く解決したいと思っていますが、現時点ではいつどのように解決できるかを申し上げるのは難しい状況です」

    「今週から、現時点で最も効果的だと考えている対策を導入します」

    「ただし、その効果はまだ実際の走行条件で完全に確認されたわけではありません。そのため今週はパワーユニットの運用に一定の制限を設けることになります」

    「さらなる対策もすでに検討していますが、技術的な詳細はお伝えできません。完全なパフォーマンスに到達するまで、もう少しお待ちいただきたいと思います」

    アストンマーティンにとって、2026年F1開幕戦オーストラリアGPは厳しい状況で迎える週末となりそうだ。振動問題が解決されない限り、ドライバーの走行周回数を制限しながら戦う異例のレースになる可能性がある。

  • アストンマーティンF1苦戦にエクレストン皮肉「王座は金では買えない」

    アストンマーティンF1苦戦にエクレストン皮肉「王座は金では買えない」

    2026年F1シーズン開幕を目前に控えるなか、アストンマーティンの苦しい状況について、元F1最高責任者のバーニー・エクレストンが皮肉混じりの見解を示した。巨額投資でチャンピオンチーム構築を目指してきたローレンス・ストロールのプロジェクトについて、エクレストンは「同情する」と語っている。

    2026年F1開幕戦オーストラリアGPを前に、アストンマーティンは厳しいプレシーズンテストを経験した。

    エイドリアン・ニューウェイが設計し、ホンダのワークスパワーユニットを搭載する新車AMR26には大きな期待が寄せられていたが、テストでは十分なパフォーマンスを示すことができなかった。

    バルセロナとバーレーンで行われたテストでは、アストンマーティンの走行は9日間でわずか約400周にとどまり、パドックではホンダのパワーユニットがライバル勢より大きく遅れているとの声も上がっている。

    エクレストン「F1タイトルはお金では買えない」
    こうした状況を見守っているのが、長年F1の商業面を統括してきたバーニー・エクレストンだ。現在95歳のエクレストンは、億万長者が巨額投資で成功を目指す姿をこれまで数多く見てきたとし、ローレンス・ストロールの挑戦について皮肉を込めて語った。

    「F1のワールドチャンピオンタイトルは買うことはできない」とエクレストンは述べた。

    「すべてがうまく噛み合わなければ、成功を追い続けて人生を費やすことになる。だから私はローレンス・ストロールに同情している」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダF1

    フェラーリを例に挙げた“タイトルの難しさ”
    エクレストンはまた、資金力だけでは成功できない例としてフェラーリを引き合いに出した。F1で最も有名なブランドであっても、長年タイトル争いから遠ざかっている現実があると指摘した。

    「タイトル争いのパズルには常に欠けているピースがある。その最も分かりやすい例がフェラーリだ」

    「彼らはほぼ20年もの間、その欠けたピースを探し続けている。最高の条件、ドライバー、そして資金を持っていてもだ」

    “スーパー体制”でも埋まらない最後のピース
    ローレンス・ストロールは近年、巨額投資によってアストンマーティンの体制強化を進めてきた。シルバーストンの最新施設、エイドリアン・ニューウェイの加入、そしてホンダとのワークス契約など、F1タイトル獲得に向けた布陣は整えられている。

    しかしエクレストンが示唆するように、F1では資金や設備、トップエンジニアをそろえるだけでは成功は保証されない。タイトルを決定づける「最後のピース」は、しばしば最も手に入れるのが難しい要素だからだ。

    2026年シーズン開幕を目前に、ローレンス・ストロールの壮大なプロジェクトは、理想と現実のギャップに直面している。巨額投資で築かれたアストンマーティンF1が、この“最後のピース”を見つけることができるのかが注目される。

  • アストンマーティンF1 ホンダPU危機でオーストラリアGP“数周撤退”計画か

    アストンマーティンF1 ホンダPU危機でオーストラリアGP“数周撤退”計画か

    アストンマーティンは2026年F1開幕戦オーストラリアGPで、決勝を“数周で撤退”する可能性があるという。ホンダ製パワーユニットの深刻な信頼性問題が解決しておらず、完走を前提としない異例のレース運営が検討されていると、Motorsport.comイタリア版が報じている。

    バーレーンでのプレシーズンテストでは、AMR26は深刻な信頼性トラブルに見舞われた。

    走行時間の多くをガレージで過ごし、十分なデータ収集ができなかったとされる。複数回のエンジントラブルはスペアパーツの供給体制にも影響を与え、開幕戦への準備は整っていない状況だ。

    報道によれば、チーム内部では一時、不可抗力条項の適用によるメルボルン欠場も検討されたという。しかし、新レギュレーション時代の幕開けとなる初戦での不参加は大きなイメージ悪化につながるうえ、コンコルド協定に基づく補償問題も発生しかねない。最終的に参戦自体は維持される見通しだ。

    その代わりに浮上しているのが、“数周撤退”という異例の選択だ。まずは予選で107%ルールをクリアしてグリッドに並び、決勝では数周走行した段階でリタイアするという。限られたスペアパーツを温存しつつ、さらなる重大トラブルの発生を回避する狙いがあるとみられている。

    今回の混乱を受け、ホンダを支援するための“危機対応ユニット”も設置された。チーム代表兼テクニカル責任者のエイドリアン・ニューウェイのスタッフが、さくらのホンダ側技術陣と直接連携し、問題解決に取り組んでいる。

    ホンダ側は、V6エンジンから発生する振動が、シャシー内に搭載されたハイブリッドシステム用バッテリーの故障を引き起こしていることを認めている。振動対策と構造的な統合設計の見直しが急務となっている。

    さらに、メルセデスで数々のタイトルを支えたエンジン部門責任者として知られるアンディ・コーウェルも日本へ派遣された。ただし、時間は限られており、パフォーマンス改善以前に“最低限の信頼性確保”が最優先課題となっている。

    ニューウェイは内部で、内燃エンジンの出力が不足しており、バッテリーを十分に再充電できていないと皮肉交じりに指摘したとも伝えられる。条件次第では約80馬力不足しているとの見方もあるという。

    この状況では、AMR26の真の実力評価もアップグレード計画の立案も不可能に近い。開発ロードマップそのものが機能停止状態にある。

    シルバーストンに最新鋭施設を整備し、エイドリアン・ニューウェイらトップ人材を獲得してきたローレンス・ストロールの大規模投資戦略は、いま大きな試練に直面している。世界タイトル争いという目標は、少なくとも現時点では遠のいたと言わざるを得ない。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダF1 本田技研工業

    “早期リタイア戦略”が示す現実
    今回の報道が事実であれば、107%通過と数周完走を目的とする参戦は、信頼性確保のための時間稼ぎという色合いが強い。エネルギーマネジメントが鍵を握る2026年レギュレーション下において、ハイブリッド系統の不具合は致命的であり、振動問題が根本的に解決しない限り戦闘力以前の段階にとどまる。

    オーストラリアGPは、新時代の勢力図を測る最初の指標となるはずだった。しかしアストンマーティンにとっては、まず“完走できるかどうか”が焦点となる開幕戦になりそうだ。

  • アストンマーティン・ホンダF1苦戦の裏側 ホーナーの“人材戦略”が影響か

    アストンマーティン・ホンダF1苦戦の裏側 ホーナーの“人材戦略”が影響か

    2026年F1シーズンを前に、アストンマーティンの苦境が浮き彫りとなっている。バーレーンで行われたプレシーズンテストでは、新型ホンダ製パワーユニットに複数の問題が発生し、チームは十分な走行距離を確保できなかった。

    その背景に、かつてレッドブルを率いたクリスチャン・ホーナーの“抜け目ない決断”があった可能性が指摘されている。

    元F1ドライバーのイバン・カペリは伊ガゼッタ紙のインタビューで、ホーナーがレッドブル時代の晩年に行った人材戦略について言及した。

    「この功績はクリスチャン・ホーナーにある」とカペリは語った。

    「彼はここ数年、ホンダのエンジニアたちをレッドブル・パワートレインズのプロジェクトにとどまるよう説得し、同時にメルセデスからも重要な人材を確保した」

    「つまり、エンジンは新しいが、それを運営しているのは非常に有能な人々だ」

    ホーナーは2025年7月に20年務めたレッドブル代表の座を追われた後、アストンマーティンのチーム代表就任が噂された。しかしそのポストに就いたのは、かつての同僚エイドリアン・ニューウェイだった。

    そのニューウェイは、今週のバーレーンテストで厳しい表情を浮かべていた。アストンマーティンは新型ホンダ製パワーユニットに起因する複数のトラブルに見舞われ、最終日にはランス・ストロールが計測タイムなしの6周しか走れない状況に陥った。

    ストロールは、グリッド最上位勢から最大で4秒遅れていると認めており、ホンダ側も信頼性とパフォーマンスの両面で満足していないと述べている。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダF1

    一方、レッドブル・パワートレインズのディレクターであるベン・ホジキンソンは、オートスポーツ誌に対し、新たなパワーユニット体制の立ち上げについて次のように語っている。

    「我々は短期間で700人規模の組織を築くところから始めた」

    報道によれば、その約700人はレッドブル内部の人材に加え、メルセデス・パワートレインズから移籍したスタッフ、そしてかつてレッドブルとホンダのパートナーシップに関わっていたホンダの人員も含まれている。

    ホンダが2021年に突如F1活動終了を発表した際、ホーナーはレッドブル・パワートレインズ構想を急速に具体化させ、ホンダのエンジニアに対して「レッドブルの名の下で残る」という道を提示した。

    2026年のアストンマーティンとホンダの苦戦を、この一手だけに帰することはできない。しかし、ホンダとの提携が2025年末で終わると理解した段階で、レッドブルが迅速に組織体制を整えたことは事実だ。

    その差が、2026年開幕を前にした両者の明暗を分けている可能性は否定できない。

  • アストンマーティンF1の苦戦に元メルセデス幹部「ニューウェイを見くびるな」

    アストンマーティンF1の苦戦に元メルセデス幹部「ニューウェイを見くびるな」

    メルセデスの元モータースポーツ責任者ノルベルト・ハウグが、苦戦スタートとなったアストンマーティンとエイドリアン・ニューウェイを擁護した。

    2026年F1シーズン開幕を前に、アストンマーティンは厳しい立ち上がりを見せているが、ハウグは「今、見限るのは早すぎる」と強調している。

    「彼らを過小評価すべきではない。歴史は繰り返すものだ」とハウグはスカイ・ニュースF1のインタビューで語った。

    ハウグは1990年から2012年までメルセデスのモータースポーツ活動を率い、1997年にはウィリアムズで成功を収めていたエイドリアン・ニューウェイの獲得にも関与した人物である。1998年にはマクラーレンがコンストラクターズ王座を獲得し、ミカ・ハッキネンがドライバーズタイトルを2度制覇した。

    そのニューウェイは2005年にレッドブルへ移籍し、2024年末にチームを離脱。2025年からアストンマーティンに加わった。

    ホンダの立て直し力を強調

    アストンマーティンの不振の一因は、パワーユニット供給元であるホンダの準備不足にもあるとされている。だがハウグは、状況は急速に変わり得ると見る。

    「ホンダは過去にいくつか大きなミスを犯してきた。それは我々も知っている。しかし彼らは決して諦めない。体制を立て直し、より強くなって戻ってくる。私は彼らを見限らない」

    「特にホンダは、一夜にして山を動かすことができる存在だ。だから長く後れを取るとは思わない。メルボルンでは本命ではないだろうが、大きな前進を見せると期待している」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    AMR26には「目を引くソリューション」
    ハウグはAMR26の競争力について断定は避けつつも、技術的アプローチには好感を示した。

    「この段階で最終的な結論を出すのは不可能だ。いくつか非常に目を引くソリューションがある。例えばリアサスペンションがリアウイングの回転支点に固定されている。あの形で見たのは初めてだ」

    「ただし走行距離が不足している。十分な距離を走らなければ、誰もアストンマーティンの真の競争力を評価することはできない」

    ニューウェイは常に限界へ挑む
    ハウグは最後に、ニューウェイの開発哲学にも触れた。

    「私はエイドリアン・ニューウェイと長く仕事をしてきた。かつて完全に使い物にならないマシンを作ったこともある。その結果、前年のシャシーに戻らざるを得なかった」

    「しかしニューウェイは常に限界まで攻める。だから私は彼らを見限らない」

  • アストンマーティンF1 ホーナーに株式提示か ニューウェイ共同リーダー構想

    アストンマーティンF1 ホーナーに株式提示か ニューウェイ共同リーダー構想

    アストンマーティンF1が、レッドブル・レーシングを離脱したクリスチャン・ホーナーに対し、シルバーストン拠点での上級リーダー職と株式取得の機会を提示していたと報じられている。

    2025年7月にレッドブルを退任したホーナーに対し、ローレンス・ストロールがステークホルダーとしての参加と、エイドリアン・ニューウェイと並ぶ指導的ポジションを打診していたという。

    ホーナーとニューウェイはレッドブル時代に約20年にわたり協働。ホーナーはチーム代表兼CEO、ニューウェイはチーフデザイナーとして体制を築いてきた。

    その後ニューウェイは2025年にアストンマーティンへ移籍。株式を持つマネージング・テクニカル・パートナーとして加入し、2026年からはアンディ・コーウェルに代わりチーム代表を務めている。

    スカイスポーツのクレイグ・スレーターは、アストンマーティンがホーナーに対して出資とリーダー職の両面で正式なオファーを行ったと明かしている。

    「エイドリアンはおそらく『自分一人でやっていけるし、クリスチャン・ホーナーは必要ない』というシグナルを出した可能性がある。ただ、ホーナーにアストンマーティンの株式取得と、ニューウェイと並ぶリーダー職のオファーがあったのは事実だ」とスレーターは語った。

    2025年には、レッドブル末期における両者の関係悪化がニューウェイ離脱の一因だったとも報じられていた。ホーナーに対しては女性従業員に関する不適切かつ支配的行為の疑惑も浮上していた時期と重なる。

    ただしスレーターによれば、ニューウェイのミルトンキーンズ離脱後、両者は関係を修復したとされている。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム クリスチャン・ホーナー

    アルピーヌF1への出資構想 9月が分岐点に
    一方、ホーナーのF1復帰先として最有力視されているのがアルピーヌだ。

    スレーターによれば、ホーナーはビジネスパートナーとともにアルピーヌへの出資を模索しており、現在売却対象となっているオトロ・キャピタルの24%株式取得を狙っているという。

    「アルピーヌの状況だが、ホーナーはビジネス関係者とともにアプローチしている。売却対象となっているのはオトロ・キャピタルの持ち分だ」

    「9月には交渉の形が変わる可能性があるポイントがあり、ホーナー側としてはそれまでにまとめる必要があるかもしれない」とスレーターは述べている。

    アルピーヌは2025年5月にオリバー・オークスが辞任して以降、正式なチーム代表不在の状態が続く。現在はフラビオ・ブリアトーレが事実上のリーダーを務め、スティーブ・ニールセンがマネージングディレクターとして加わっている。

    ホーナーが実際に出資を実現し、どのような役割を担うのか。2026年シーズン中盤に向け、パドックの勢力図は再び動く可能性がある。

  • アストンマーティンF1 AMR26は全域に問題「問題はホンダPUだけではない」

    アストンマーティンF1 AMR26は全域に問題「問題はホンダPUだけではない」

    アストンマーティンのトラックサイド責任者を務めるマイク・クラックは、バーレーンでのプレシーズンテストを経て、AMR26の問題は特定の一分野に限定されるものではないと認めた。

    アストンマーティンはバルセロナでのテスト終盤にようやく走行を開始し、その後のバーレーンでも信頼性トラブルに見舞われるなど、厳しいプレシーズンを過ごした。2026年F1シーズン開幕を前に、チームは明らかに出遅れた状態にある。

    400周止まりのテスト走行 距離不足が浮き彫りに
    バーレーンテストでは継続的なトラブルが発生し、十分な周回数を重ねることができなかった。3回のプレシーズンテストを終えた時点で、アストンマーティンの総走行距離は400周にとどまった。

    これはバルセロナを欠席したウィリアムズの790周、参戦初年度のキャデラックの750周を大きく下回る数字である。

    さらにパワーユニットの観点から見ても状況は厳しい。ホンダ製パワーユニットを使用するのはアストンマーティンのみであり、400周という数字はメルセデス系(4チーム)の10%未満、フェラーリ系(3チーム)の13%、レッドブル・パワートレインズ(2チーム)の20%、アウディ(1チーム)の40%に過ぎない。

    十分な走行距離を確保できなかったことで、パフォーマンス追求や最適化に取り組む段階にはまだ至っていないのが実情だ。

    クラック「我々は他と同じレベルにない」
    水曜日の記者会見で、クラックは現状を率直に認めた。

    「それは妥当な判断だと思う」

    新たなパワーユニットパートナーとの“成長痛”の時期にあるのかと問われ、そう答えた。

    アストンマーティンは17年間使用してきたメルセデス製パワーユニットとギアボックスから決別し、ホンダとの提携を開始。さらに初めて自社製ギアボックスを製作している。

    「信頼性が必要だ。とにかくタイヤを回し続けなければならない。しかし我々は望んだほど走らせることができなかった」

    「1周ごとに学ぶことがある。走れなければ、その分だけ遅れを取る。素晴らしいスタートではない」

    「我々にはやるべき仕事があることを認識している。他のチームがいるレベルに、我々はいない」

    「すべてが新しい。ホンダとのパートナーシップ、ギアボックス、リアサスペンション。大きな作業だ」

    「これが初期トラブルであることを願っている。しかしスタートが難しくても、やるべき仕事が減るわけではないし、気を緩めることもできない」

    「問題を見つめ、一つひとつ解決していくしかない」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダF1

    問題はPUだけではない
    ホンダ製パワーユニットの信頼性問題が目立つ一方で、クラックは問題がそれだけに限定されるものではないと強調した。

    「我々は出遅れていた。それはバルセロナで分かった。参加できたのは良かったが、準備は整っていなかった」

    「多くの小さな問題が走行を妨げている。それはクルマのあらゆる部分に及んでいる。新しい電子系、新しいパートナー、新しいギアボックス、新しいサスペンションだ」

    「一つの分野に限定できれば楽だが、そうではない」

    「最高の競争相手より3分の1の走行距離しかないのは現実だ。現実的に受け止め、追いつかなければならない。彼らは我々を待ってくれない」

    デ・ラ・ロサ「言い訳はしない」
    チーム広報のペドロ・デ・ラ・ロサも、状況を率直に認めている。

    「振り返れば簡単に言える。しかし“すべきだった”はモータースポーツでは通用しない」

    「もっと早く始めていれば、エイドリアン・ニューウェイが数カ月早く来ていれば、ホンダが一度離脱していなければ――そうした“もしも”はいくらでもある」

    「結論はシンプルだ。我々は遅い。望んでいる位置にいない」

    「何が問題かは正確に分かっている。それがある意味での自信につながっている」

    「来月かどうかは分からない。しかし徐々に、その差は縮まっていくはずだ」

    2026年F1レギュレーション初年度、アストンマーティンは明確なハンディキャップを背負ってシーズンを迎える。ただし、問題の所在を把握しているという自覚と、段階的に改善する姿勢がある限り、巻き返しの可能性は残されている。

    新体制、新パワーユニット、新ギアボックス。すべてを同時に刷新した代償は大きい。しかしその挑戦が実を結ぶかどうかは、ここからの数カ月にかかっている。

  • エイドリアン・ニューウェイが鍵 アストンマーティン・ホンダF1再建へ

    エイドリアン・ニューウェイが鍵 アストンマーティン・ホンダF1再建へ

    アストンマーティンは2026年F1プレシーズンテスト後半で苦戦を強いられた。だがチームは、その再建の中心にエイドリアン・ニューウェイがいると強調している。

    バーレーンでの走行ではエネルギー回生システムの問題が発生し、フェルナンド・アロンソの走行は制限された。さらにスペア不足によりランス・ストロールは金曜日にわずか6周のみの走行で、タイムを記録できなかった。こうした状況の中、チームは新体制の真価が問われている。

    危機の中で際立つリーダーシップ
    アストンマーティンのチームアンバサダーであるペドロ・デ・ラ・ロサは、ニューウェイの存在を「極めて重要」と位置付けた。

    「チームそのものが大きく変わったとは思わない。我々は同じ人間だ。ただ、エイドリアンが来てから彼のリーダーシップは疑いようがない」とデ・ラ・ロサは語った。

    「例えば昨日のように、ここバーレーンで非常に難しいテスト日程のあと、彼が技術ミーティングで話した。そのリーダーシップは非常に強く、チーム全員が何をすべきかを正確に理解している」

    「これは過去数年とは大きく違う。以前はそれぞれが自分の理論を持っていたかもしれない。しかしエイドリアンは何をすべきかを明確に示す。誰もそれに疑問を挟まない。だからこそ、膨大なリソースが一つの方向に向かって動いている」

    「説得力がないように聞こえるかもしれないが、あの場に座って彼の言葉を聞くのは本当に刺激的だった。特に物事がうまくいかないときにはなおさらだ」

    「物事がうまくいっているときにリーダーは必要ない。必要なのは、うまくいかないときだ」

    さらにデ・ラ・ロサは、ニューウェイの経験が今の状況で決定的だと強調した。

    「極めて重要だ。エイドリアンがチームにいることが転機になる」

    「我々は満足していない。正直に言えば、想定より1秒遅ければ誰も満足しない」

    「しかし同時に、誰も心配はしていない。それは違う。我々は満足していないが、『もう終わりだ』というような状況ではない。決してそんなことはない」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダF1

    複数の要素が重なる2026年F1
    AMR26は、アストンマーティンの新風洞で設計された初のマシンであり、新型ホンダ製パワーユニットを搭載する。両者のパートナーシップは正式始動から間もない。

    シャシーとエンジンはいずれも新レギュレーションに基づいて開発され、ニューウェイ自身も3月に合流したばかりだ。さらにチームは2025年初頭に新シミュレーターを稼働させている。

    多くの要素を同時にまとめ上げる作業は容易ではない。AMR26の初期トラブルは予想外ではあっても、不可解なものではないという見方もできる。

    シーズン前、チームは「序盤ではなく年末で評価してほしい」とメッセージを発していた。だが現状を見る限り、2026年F1シーズンは当初の想定以上に厳しい戦いになる可能性がある。

  • アストンマーティン・ホンダF1を元F1技術者が支持「必要なのは尻を叩く一撃」

    アストンマーティン・ホンダF1を元F1技術者が支持「必要なのは尻を叩く一撃」

    2026年F1シーズンに向けて船出したアストンマーティン・ホンダF1だが、バーレーンテストでは苦しい現実に直面した。だが、元F1テクニカル責任者のゲイリー・アンダーソンは、この苦境を乗り越えられると断言している。

    アンダーソンは、ホンダが今回のテストで受けた衝撃こそが再起の原動力になるとし、さくらの組織力を高く評価した。

    アンダーソンはザ・レースに寄稿し、次のように述べた。

    「アストンマーティンにとって、問題は私が経験したものとそれほど変わらない。サーキット上のマシンは良く見えないし、ドライバーは無線や舞台裏であらゆることに不満を述べているが、主に指摘しているのはドライビングやハンドリングの問題だ」

    「テスト終盤、アウトラップとインラップを数回こなすだけに制限されたあの本当に悪い一日を経験するまでは、ホンダは改善はすぐそこにあると考えていたはずだ」

    「マクラーレンと抱えていた問題、特に2015年と2017年の状況についても同じことが言えるだろう」

    「ホンダが動き出せば、必要な手を打つスピードと実行力において、これ以上のパワーユニットメーカーは存在しない」

    「必要なのは尻を叩く一撃だ。そして私は、さくらの全員が今まさにそれを受けたと思う」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダF1

    アストンマーティンは2021年末にF1から撤退したホンダと独占パワーユニット契約を結び、2026年の新レギュレーション下で再出発を切った。さらにエイドリアン・ニューウェイが設計するAMR26への期待も重なり、開幕前から大きな注目を集めていた。

    しかし、これまでメルセデス製パワーユニットのカスタマーだった体制から、自社製ギアボックスなど主要コンポーネントを内製化する新たな挑戦に直面。加えてホンダ側のエンジン面での課題も重なり、前途は楽観できない状況だ。

    ランス・ストロールは「4秒の改善が必要だ」と率直に語っており、現状ではキャデラックやアウディといった新規参入勢に近い位置にいる可能性も示唆されている。

    それでもアンダーソンは、かつてミュージェン・ホンダ名義でジョーダンにエンジンを供給していた時代の経験を踏まえ、ホンダの組織文化を信頼している。

    一度本気で動き出せば、ホンダほど迅速に立て直すメーカーはない――。バーレーンでの“衝撃”が、アストンマーティン・ホンダF1復活への第一歩になるかどうかが注目される。