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  • アストンマーティン・ホンダF1苦戦 幹部「ドライバーの不満は大きい」

    アストンマーティン・ホンダF1苦戦 幹部「ドライバーの不満は大きい」

    アストンマーティンとホンダにとって、2026年シーズン序盤の最優先課題は信頼性だ。中国GPを前に、チームとパワーユニットメーカーはオーストラリアで露呈した問題の解決に取り組みながら、まずは確実に周回を重ねることを目標としている。

    新パワーユニットを投入したばかりの両者にとって、現状は依然として厳しい状況だが、振動問題の改善など小さな前進も見られている。上海ではスプリント形式の週末となるため、限られた走行機会の中でさらなるデータ収集が求められる。

    振動問題には進展も 信頼性が最大の課題
    ホンダのF1プロジェクトを率いる武石伊久雄は、上海での週末を前に現状を次のように説明した。

    「振動については多少の進展がありましたが、まだ振動を減らすために取り組み続ける必要があります」

    「信頼性は依然として改善が最も難しい部分です。ですので、パワーユニットのベンチテストで懸命に作業しています。いくつか別の対策も導入しており、何か試すかもしれません」

    「さらに走行距離を重ねることができたことで、ドライバビリティやエネルギー管理について学ぶことができました。そうした学びをシミュレーションシステムに反映させ、この週末に前進できる可能性があります」

    クラック「ドライバーのフラストレーションはより大きい」
    アストンマーティンのトラックサイド責任者マイク・クラックも、現在の状況がドライバーにとって非常に難しいものであることを認めている。

    「これは難しい状況だ。誰もこんな立場にはなりたくない」

    「しかしドライバーも我々と同じチームの一員であり、我々は一緒にこの状況に向き合っている。だから共に解決しようとしなければならない」

    「時には感情的な反応が出ることもあるし、より建設的なコメントになることもある。我々はそれを理解する必要がある。ドライバーは毎セッション後に質問を受け、非常に難しい問いに答えなければならないからだ」

    「彼らが常に解決策や答えを持っているわけではない。だからドライバーのフラストレーションのレベルはより高くなる。それでも彼らはチームの一員であり、この状況を共に管理していくつもりだ」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    中国GPは“テストの延長”となる可能性
    クラックはまた、中国GPがチームにとって学習の場になる可能性が高いと語った。

    「メルボルンではより多くの周回を走れることが確認できた。奇妙に聞こえるかもしれないが、その周回数が重要だった」

    「そのおかげで以前は分からなかったことをいくつか発見できた。それが第2戦に向けて我々をより良い状況に置いてくれる」

    「新しいパートナーとの2戦目であり、さらにスプリント週末でもある。すべてが新しい挑戦だ」

    「しかしオーストラリアよりも良い状況にいると思う。今の仕事は学び続けること、そして信頼性を改善することだ。パフォーマンスを向上させる唯一の方法は信頼性のあるマシンを持つことだからだ」

  • アストンマーティンF1 ホンダ製バッテリー本数議論を一蹴「意味はない」

    アストンマーティンF1 ホンダ製バッテリー本数議論を一蹴「意味はない」

    アストンマーティンは2026年F1シーズン開幕から厳しい状況が続いているが、中国GPを前にマイク・クラックがホンダ製パワーユニットのバッテリー問題を巡る懸念を強くけん制した。チームはオーストラリアGPでダブルリタイアを喫したものの、現時点での最重要課題は信頼性向上だと明言している。

    シルバーストンを拠点とするアストンマーティンは、バルセロナでのシェイクダウン週への到着遅れ、バーレーンでの走行制限、そしてオーストラリアでのダブルリタイアと、新時代最初の数週間で苦戦が続いた。

    それでもチームは、バーレーンからメルボルンにかけて明確な改善を進めており、中国GPではその前進をさらに確かなものにしたい考えだ。

    アストンマーティンとホンダの首脳陣は、上海で現在の課題と次の一手について説明した。

    クラック「バッテリーの本数を議論しても意味はない」
    マイク・クラックは、ホンダのバッテリー保有数や不足状況を巡る議論をこれ以上続けるべきではないと語った。

    「バッテリーの本数について話し続けて、いったい何の意味があるのかと思う」

    「メルボルンで状況は明らかにされたし、このバッテリー本数の議論を続けるべきではないと思う」

    先週は、エイドリアン・ニューウェイがホンダのパワーユニット振動によってフェルナンド・アロンソとランス・ストロールが恒久的な神経損傷の危険にさらされていると明かしたことで、大きな注目が集まった。

    ただしメルボルンでは、両車とも決勝グリッドに並ぶところまでこぎ着けており、バーレーンからオーストラリアにかけて改善が進んでいたことも示された。事前にダブルリタイアを織り込んでいたのではないかといううわさも出ていたが、実際にはアロンソとストロールは健康面の懸念とは別の車両トラブルでリタイアしている。

    折原「修理を続けていて、いい進展も見えてきています」
    ホンダ・レーシングのトラックサイド・ゼネラルマネージャーを務める折原慎太郎は、バッテリーの詳細な保有数こそ明かさなかったものの、修理作業には進展があると説明した。

    「正確な本数は言えませんが、スペアを増やすためにバッテリーの修理を続けています」と折原慎太郎はコメント。

    「詳細は申し上げられませんが、修理に関してはいい進展も見えてきています。引き続き一生懸命、バッテリーの修理を進めています」

    「このバッテリーの問題は振動そのものに起因するものではなく、バッテリー内部の小さな部分に関わるものです」

    「前戦では、まずバッテリーの振動を減らすことに集中していました。そのため、車体側の振動対策までは入れられていませんでした。そこが次のステップです」

    「ただ、振動がどこから来ているのかは、引き続き理解を進めているところです」

    折原慎太郎の説明からは、ホンダ側が振動対策とバッテリー修理を切り分けながら問題解決を進めていることが分かる。前戦ではまずバッテリー保護を優先し、次の段階として車体全体の振動対策に着手する構えだ。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    クラック「パフォーマンス向上の前提は信頼性だ」
    クラックは、チームが1週間前より良い位置にいると強調しつつ、当面の最優先事項は信頼性の確保だと述べた。

    「我々は1週間前より良い位置にいると思う」

    「折原さんが言ったように、我々の仕事は学習を続けること、そして信頼性向上のために作業を続けることだ。なぜなら、パフォーマンスを改善する唯一の方法は、信頼性のあるマシンを手にすることだからだ」

    「それが今の最優先目標でなければならない」

    アストンマーティンは、バーレーンからメルボルンにかけて着実に改善してきたことを示している。一方で、クラックの言う通り、実戦で走らせながら学ぶことが改善の前提になるのであれば、本格的な巻き返しにはなお時間が必要になる可能性もある。中国GPは、その“学習”をさらに前へ進められるかどうかを占う週末になりそうだ。

  • ニューウェイ アストンマーティンF1のランス・ストロール評価「本音は言えない」

    ニューウェイ アストンマーティンF1のランス・ストロール評価「本音は言えない」

    アストンマーティンは2026年F1シーズンの開幕戦オーストラリアGPで厳しいスタートを強いられた。マシンのパフォーマンスそのものは最下位レベルではなかったが、信頼性問題が大きく響き、チーム全体として苦しい週末となった。

    そうした状況の中で、チーム内部の緊張関係が徐々に表面化しつつある。とりわけ注目されているのが、エイドリアン・ニューウェイとランス・ストロールを巡る評価だ。

    ニューウェイはストロールを高く評価していないとの報道
    英紙デイリー・メールの報道によると、シルバーストンを拠点とするチーム内部では、ニューウェイがランス・ストロールを高く評価していないことは“よく知られている”という。

    ただし、その本音を公の場で語ることはできない状況にあるとされる。理由は言うまでもなく、チームオーナーであるローレンス・ストロールの存在だ。

    報道では、ニューウェイがストロールについて本音を「言う勇気はない」とも伝えられており、父親であるローレンス・ストロールの機嫌を損ねることを避けているとされている。

    ローレンス・ストロールが築いたF1キャリア
    ランス・ストロールのキャリアは、父ローレンス・ストロールの強力な支援によって築かれてきたことで知られている。

    ストロールがフォーミュラ4に進むタイミングでは、単に資金を提供するだけでなく、ローレンス・ストロールは欧州屈指のジュニアチームであるプレマ・レーシングを買収した。

    その後、2016年にFIAフォーミュラ3選手権を制したストロールは、ウィリアムズからF1デビューを果たす。

    さらに2018年にはローレンス・ストロールがフォース・インディアを買収し、チームは翌年レーシングポイントへ改称。ストロールはチームのドライバーとして加入し、チームは2021年からアストンマーティンとして参戦している。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    2027年アストンマーティンF1ラインナップの行方
    2026年の新レギュレーション導入により、数戦が終われば勢力図が明確になり、F1ドライバー市場は一気に動き出すと見られている。

    今季終了時点で契約満了となるドライバーはグリッドの半数以上に及ぶ可能性があり、大規模な移籍が起こる余地がある。

    ただし、アストンマーティンにとって状況は簡単ではない。マックス・フェルスタッペンやシャルル・ルクレールといったトップドライバーは、すでに同チームへの関心を否定しているとされる。

    また、開幕戦メルボルンの状況を見る限り、フェルナンド・アロンソが2027年まで残留する可能性も不透明だ。もしマシンが中団争いにとどまるようであれば、44歳のアロンソにとって魅力的な選択肢とは言えない。

    一方で、ランス・ストロールについては事情が異なる。契約期間は公表されていないものの、チームオーナーの息子であることを考えると、2027年もアストンマーティンに残る可能性が高いと見られている。

    しかしチームの競争力が回復しない限り、有力ドライバーを引き寄せることは難しく、アストンマーティンの将来のドライバーラインナップは依然として不透明なままだ。

  • アストンマーティンF1 ホンダPU振動問題は長期化の可能性「完全に想定外」

    アストンマーティンF1 ホンダPU振動問題は長期化の可能性「完全に想定外」

    アストンマーティンF1のシミュレータードライバーであるダニエル・ジュンカデラは、ホンダ製パワーユニットの振動問題について「完全に想定外だった」と明かした。チームは2026年F1シーズン開幕戦オーストラリアGPで深刻な信頼性問題に直面しており、中国GPでも状況は依然として不透明なままだ。

    中国GPを前にホンダは修理されたバッテリーを上海に送り返し、アストンマーティンは2台合計で3基のバッテリーを確保した。

    しかしチーム関係者は、問題の解決には時間がかかる可能性が高いと見ており、パドックでは別の見方も広がっている。

    ジュンカデラ「シミュレーターでは兆候がなかった」
    2024年末にチームへ加入したダニエル・ジュンカデラは、今回の問題についてシミュレーターでは兆候が確認できなかったと語った。

    「シミュレーターでは何が起きたのか理解するのは難しい。僕はそれが来るのを見ていなかった」とジュンカデラは語った。

    「シミュレーターでは、チームが提供するデータをもとに数値を入力するだけだから、すべてが非常に正確なんだ。あとになってパワーユニットが想定していた出力を発揮していないと分かったとしても、僕がクルマをテストした時にはこうした問題が起きるとは思っていなかった」

    この状況は、HRCのチーフエンジニアである折原慎太郎の説明とも一致する。折原慎太郎は、パワーユニットとシャシーの組み付けがプレシーズンテスト開始の直前だったことを明らかにしている。

    中国GPでは最低限の体制を確保
    メルボルン仕様のバッテリー1基がホンダのさくらの施設で修理され、上海に戻されたことで、アストンマーティンは中国GPに向けて2台合計3基のバッテリーを確保することができた。

    フェルナンド・アロンソは、日本GPまでにより意味のある進展が見られる可能性を示唆している。

    「日本ではいくつか改善があるかもしれないし、スペアも増えると思う。新しいパーツも入るはずだ」

    「バッテリーもさらに届くだろうし、そうなれば修理できることが分かった状態でクルマをプッシュできると思う」

    ペドロ・デ・ラ・ロサ「これは中期的な問題」
    しかし、アストンマーティンのアンバサダーであるペドロ・デ・ラ・ロサは、問題の解決には時間がかかると警告している。

    「ホンダはさくらで実車とギアボックスを使って昼夜を問わず作業している」とデ・ラ・ロサは語った。

    「できるだけ早く問題を解決しようとしているが、これは長いプロセスだ。誰にも誤解を与えたくない」

    「ホンダは小さなソフトウェアの調整だけではなく、性能を改善するために設計変更を行う必要がある。日程を決めることはまったく現実的ではない。これは中期的な問題だ」

    本田技研工業 F1 アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    パドックではADUOを巡る疑念も
    一方で、パドックでは別の見方も広がっている。日本の専門メディアは、エイドリアン・ニューウェイが問題を強調することで、進捗を早めるための優遇措置であるADUOの適用を狙っているのではないかという疑念がライバル陣営にあると報じた。

    あるライバルチーム代表は率直にこう語っている。

    「2015年と2016年にホンダが苦しんでいた時、我々は彼らを助けることに同意した」

    「その後、彼らは4回連続で選手権を勝った」

    「だから今回は同じことはしない。2028年や2029年にタイトルを獲る手助けをしたくないからだ」

    「ルールは全員に同じように適用される」

  • アストンマーティンF1 BYDが買収検討?ストロール限界説で売却浮上

    アストンマーティンF1 BYDが買収検討?ストロール限界説で売却浮上

    中国の自動車メーカーであるBYD(比亜迪汽車)が、F1参入に向けて既存チームの買収を検討していると報じられ、アストンマーティンが有力な候補として浮上している。

    報道によると、アストンマーティンのオーナーであるローレンス・ストロールが現在の苦境に強い不満を抱いており、「限界点に近づいている」との見方がパドック内で広がっているという。

    BYDがF1参入を検討 既存チーム買収が有力案
    F1は2026年シーズンから新レギュレーション時代を迎え、グリッドにはキャデラックの参入によって11チームが並ぶ体制となった。リバティ・メディアは以前から12チーム体制が理想的な規模だと考えており、新たなメーカーの参入余地は残されている。

    その中で、中国の電動車メーカーであるBYDがF1参入の可能性を探っていると報じられた。

    新規チームをゼロから立ち上げる方法のほか、既存チームを買収して参戦する方法の両方を検討しているとされる。

    2026年に参入したアウディはこの後者のモデルを採用し、ザウバーを買収してワークス体制を構築した。BYDも同様のルートを検討している可能性がある。

    アストンマーティンが買収候補に浮上
    その候補として名前が挙がっているのがアストンマーティンだ。

    最近の報道では、ローレンス・ストロールがF1プロジェクトへの関心を失いつつある可能性があると指摘されている。

    ストロールはチームをタイトル争いの常連へ押し上げるため、当初の計画の約6倍の資金を投入したとされる。

    しかし2026年F1シーズンの開幕戦では期待された結果を残せず、チームの戦力はグリッド最後尾付近に沈んでいる。キャデラックを除けば最下位の位置にあり、その原因はホンダ製パワーユニットにあるとチーム内で指摘されている。

    独Auto Motor und Sport誌によると、この状況によりストロールは「近いうちに限界点に達する可能性がある」とされており、その場合アストンマーティンはBYDにとって現実的な買収ターゲットになるという。

    比亜迪汽車 アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    アルピーヌも潜在的な選択肢
    もう一つの候補として取り沙汰されているのがアルピーヌだ。

    F1パドックでは、アルピーヌが売却対象になる可能性について以前から噂がある。もっとも、親会社ルノーはこの可能性を繰り返し否定している。

    アルピーヌは2026年からメルセデス製パワーユニットを使用する予定であり、新規参入メーカーにとっては魅力的な出発点になる可能性がある。

    一方で、ルノーCEOのフランソワ・プロボストはモータースポーツに強い関心を持つ人物ではなく、今年は世界耐久選手権からの撤退も決定している。

    ただし現時点では、ルノーが保有するF1チーム株式76%の売却交渉は進められていないとされる。

    残り24%を保有するOtro Capitalは投資家との接触を続けており、メルセデス代表トト・ヴォルフや、元レッドブル代表クリスチャン・ホーナーの関与が噂されている。

  • アストンマーティンF1 中国GPでホンダ製バッテリー逼迫「状況は非常に脆弱」

    アストンマーティンF1 中国GPでホンダ製バッテリー逼迫「状況は非常に脆弱」

    アストンマーティンは2026年F1中国GPを前に、ホンダ製パワーユニットのバッテリー運用で厳しい状況に直面している。ランス・ストロールは、現状について「非常に脆弱」だと認め、マシンを走らせること自体が難しいと明かした。

    アストンマーティンは開幕戦オーストラリアGPで深刻な振動問題に苦しみ、決勝を最後まで走り切れなかった。

    さらに技術的な問題によってメルボルンでは使用可能なバッテリーが2基しかなく、スペアもない状態だったとされており、その状況は第2戦の中国GPでも大きく改善していないようだ。

    チームは2026年F1新レギュレーション時代のスタートで悪夢のような船出を強いられている。ホンダのパワーユニットに起因する激しい振動によって、フェルナンド・アロンソとランス・ストロールが「恒久的な神経損傷」を負う可能性すら懸念されている状況だ。

    メルボルンではアロンソが21周でリタイア。ストロールも58周のうち43周しか走れず、長時間のガレージ作業を経て15周遅れで完走扱いとなった。

    ストロール「まずは走行できる状態にしなければならない」
    ランス・ストロールは、バッテリー事情について率直に現状を説明した。

    「今のバッテリーの状況は非常に脆弱だ」とストロールは語った。

    「現時点では多くの問題と戦っている。1周走ることさえ難しい状況だ。だから、週末に乗り込んできて、競争するとか、ポイントを争うとか、このクルマに何ができるかを考えるような通常のアプローチではない」

    「僕たちはただクルマをコースに出し、参加できるだけの信頼性あるパッケージを用意するために戦っている」

    アロンソ「未知の問題が多すぎる」
    フェルナンド・アロンソも、チームがなお問題を把握し切れていないと強調した。

    「僕たちはまだ問題が多すぎるし、未知の問題も多すぎる」とアロンソはFIA記者会見で語った。

    「そうした問題は日ごとに、どこからともなく出てきている。だから、僕たちはまだ問題を完全には把握できていないように見えるし、そのせいで予測するのが難しい」

    「2、3戦のうちに普通の週末を送れるようになればいいと思っている」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    ホンダは修復作業を継続
    一方で、ホンダのトラックサイド・ゼネラルマネージャーを務める折原慎太郎は、バッテリーの修復に進展があると説明した。ただし、具体的な保有数については明かさなかった。

    「我々はバッテリーの修復を進めています。修復の面では良い進展が見えてきています」と折原慎太郎は述べた。

    「詳しい点は言えませんが、我々はバッテリーを修復するために懸命に作業を続けています」

    「おそらく修復は可能だと思います。なぜなら、このバッテリーの問題は振動に関係するものではなく、バッテリー内部の小さな問題だからです」

    週末に使えるバッテリーが何基あるのかを問われると、折原慎太郎は明言を避けた。

    「正確な数は言えませんが、スペアを増やすためにバッテリー修復を続けています。ですが、申し訳ありませんが数は言えません」

    クラックは“台数議論”の打ち切りを要請
    ストロールが比較的オープンに語ったのに対し、アストンマーティン側はバッテリーの具体的な台数に関する議論をこれ以上広げたくない姿勢を見せた。

    マイク・クラックは、相次ぐバッテリー関連の質問に対してこう応じた。

    「バッテリーの数について語り続けることに、どんな意味があるのかと思う」とマイク・クラックは語った。

    「メルボルンで明らかになった状況はあるが、このバッテリーの数の議論を、許してもらえるなら、これ以上続けるべきではないと思う」

    振動対策にも前進 ただし信頼性は依然課題
    折原慎太郎は、深刻な振動問題についても一定の前進があったと説明した。ただし、信頼性の確保はなお最大の課題だとしている。

    「我々は振動の状況について一定の進展を見つけました。そして今も振動を減らすために懸命に作業を続けています」と折原慎太郎は述べた。

    「それでも、信頼性は我々が改善しなければならない大きな課題です。ですのでアストンマーティンと対話しながら懸命に作業を進めていますし、何かを見つけ、別の対策も見つけましたので、おそらく何かを試せると思います」

    「また、レースで走行距離を重ねたことで、ドライバビリティやエネルギーマネジメントについても学ぶことができました。そうした学びをシミュレーションシステムに反映しています」

    アストンマーティンにとって中国GPは、ポイント争いを見据える段階ではなく、まずはマシンを安定して走らせること自体が最優先課題となる。ホンダとの共同作業で修復と対策は進んでいるものの、現時点では依然として綱渡りの週末になる可能性が高い。

  • ニューウェイのホンダ批判にF1パドック懸念 アストンマーティンとの関係悪化

    ニューウェイのホンダ批判にF1パドック懸念 アストンマーティンとの関係悪化

    2026年F1シーズン序盤、アストンマーティンとホンダのパートナーシップを巡る緊張がパドックで議論を呼んでいる。パワーユニットの問題に苦しむアストンマーティンだが、エイドリアン・ニューウェイが公の場でホンダの課題に言及したことで、関係への影響を懸念する声が広がっている。

    元F1ドライバーのラルフ・シューマッハやベテランエンジニアのゲイリー・アンダーソンは、こうした公開批判がパートナーシップの信頼関係を損なう可能性があると警告している。

    特に、日本メーカーとの協力関係においては、文化的な違いも含めて慎重なコミュニケーションが求められるとの指摘だ。

    ラルフ・シューマッハ「文化的な違いがある」
    ラルフ・シューマッハは、問題の本質は単なるエンジン性能ではなく、コミュニケーションの方法にあると指摘する。

    「私の経験から言えば、ヨーロッパと日本の間には文化的な違いがある。コミュニケーションの中である種の厳しさが生まれたと思う。そして日本側から非難のニュアンスが出てきた」

    シューマッハは、複雑な技術問題の解決に取り組んでいる状況で、パートナーを公に批判するのは適切ではないと考えている。

    「エイドリアン・ニューウェイは、振動がどこから来ているのかを突き止める必要があると言っている。だが、こういうことを関係の中で公に言うものではない」

    「本来なら、事前に話し合って『よし、一緒に解決していこう。サスペンションなどで対応できる部分もあるかもしれない』といった形で進めるべきだ」

    実際、水面下では緊張が高まっている。ホンダ・レーシング(HRC)の渡辺康治社長も、問題が続く場合はアストンマーティンとの関係が「このままではいられない」と認めており、提携の行方に不透明感が漂っている。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    ニューウェイの“二つの役割”が問題か
    この問題に懸念を示しているのはシューマッハだけではない。ベテランF1エンジニアのゲイリー・アンダーソンも、ニューウェイの発言の仕方に驚きを示している。

    「問題がどれほど深刻なのかという点だけでなく、エイドリアン・ニューウェイがそれを公の場でどのように扱っているかにも驚いた」

    アンダーソンは、ニューウェイが技術責任者とチーム運営の立場を同時に担っていることが、発言の難しさにつながっていると指摘する。

    「エンジン契約が結ばれた当時、ホンダがF1部門の状況を明確にしていなかったとニューウェイが語ったが、これはさくらの施設にいる誰も喜ばない発言だろう」

    アンダーソンは、技術者としての役割とチーム運営者としての役割を明確に分ける必要があると強調する。

    「二つの役割を持つニューウェイは、メディア対応の際に自分がどちらの帽子をかぶっているのかを非常に慎重に示す必要がある。質問への答え方も当然変わるべきだ」

    「チーム代表であれば政治的な側面に踏み込むこともできる。しかしテクニカルディレクターとしては、エンジニアリングと事実に集中しなければならない」

    そしてアンダーソンは、ニューウェイの発言が事実だったとしても、それがホンダから最高のパフォーマンスを引き出す方法なのかは疑問だと語った。

    「チーム代表であり技術パートナーの管理者でもある以上、ニューウェイは常に政治的な側面を考えなければならない。彼の発言が彼自身の見方として正しかったとしても、そのアプローチがホンダからベストを引き出すことにつながるのかが問題だ」

    「それは時間が経てば分かるだろう。しかし私の経験から言えば、彼が取るべきやり方ではない」

    次戦に向けてパドックの関心は、この“率直な発言”が問題解決を早めるきっかけになるのか、それともアストンマーティンのガレージに新たな緊張を生むのかという点に集まっている。

  • ニューウェイ解任は不可能?アストンマーティンF1危機で浮上した株主問題

    ニューウェイ解任は不可能?アストンマーティンF1危機で浮上した株主問題

    2026年F1シーズン序盤、アストンマーティンが深刻なパフォーマンス問題に直面している。ホンダ製パワーユニットに起因するとされる振動問題により、フェルナンド・アロンソとランス・ストロールがレース距離を完走できない可能性まで指摘される状況だ。

    こうした中、元F1ドライバーで現在は解説者を務めるイヴァン・カペリは、アストンマーティンがエイドリアン・ニューウェイを事実上「解任できない」状況にあると指摘した。ニューウェイはチームの株主でもあり、組織上の立場が極めて特殊なためだという。

    ニューウェイは株主のため解任できない
    カペリはイタリア紙のインタビューで、現在のアストンマーティンの状況について次のように語った。

    「アストンマーティンは2027年に向けて最も魅力的なチームになると思われていたが、今は疑問符がついている」

    「ホンダのパワーユニットに起因する技術的問題が、他の問題を覆い隠している」

    さらにカペリは、ニューウェイの役割の変化がチーム運営に影響している可能性を指摘する。

    「ニューウェイは真の天才だ。しかし彼には常に上司がいた。ウィリアムズではパトリック・ヘッド、マクラーレンではロン・デニス、レッドブルではクリスチャン・ホーナーだ」

    「現在はチーム代表であり、デザイナーでもある。そして土壇場まで細部を変更した結果、マシンの完成が遅れた」

    「さらに彼は組織運営の問題にも直面している。これまで考える必要がなかったことだ」

    「しかも彼は株主でもあるため、解任することもできない」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    2026年F1レギュレーションはまだ発展途上
    カペリは2026年F1レギュレーションについても言及し、現在の技術状況がまだ流動的であると指摘した。

    「エネルギー回生のために使用する最大キロワットについて議論が続いている。最大は350kWだが、アストンマーティンはそこに到達できていないと述べている」

    「他のチームも電動コンポーネントを完全には活用できていない」

    「実際には200〜250kWでテストしている状況で、すべてはまだ進化の途中だ」

    また、F1最高経営責任者のステファノ・ドメニカリが「数レースで問題は解決する」と発言したことについても、カペリは懐疑的な見方を示した。

    「私はこの状況がしばらく続くと思う」

    「大きな革新にもかかわらず、トップ4チームは接近するだろう。メルセデス、フェラーリ、マクラーレン、レッドブルだ」

    「しかしその他のチームとは大きな差があり、おそらく1秒ほど遅れるだろう」

    フェラーリとルクレールを高評価
    一方でカペリは、フェラーリの開発方向については高く評価している。

    「テストで、2026年マシンは2025年のものより明らかに良くなっていることが証明された」

    「シャルル・ルクレールはパフォーマンス改善のための特定の作業を行った。リアエンドの変更、いわゆる“マカレナ”リアウイングなどだ」

    「要するに非常に攻撃的なアプローチだ」

    また、フェラーリに移籍したルイス・ハミルトンについては、当面はルクレールが優位に立つと予想している。

    「ルクレールにはまだコンマ数秒の余力があると思う」

    「ルイスはコーナーでそれほどスムーズではなかった。まだ本能的にドライブできていない」

    「少なくとも最初のうちはシャルルが前にいるだろう」

    アントネッリや中団チームにも注目
    カペリはメルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリについても高く評価した。

    「彼は非常にモチベーションが高く、態度も成熟している」

    「ラッセルの実力を測り、自分の強みと弱みを理解している」

    「彼のメンタリティが違いを生むだろう」

    さらに中団勢についても興味深いチームがあると指摘する。

    「アウディはかなり大きな形状のマシンだが、コーナーではバランスが良さそうだ」

    「アルピーヌはサプライズになるかもしれない」

    「ハースF1チームも興味深い存在だ」

    アストンマーティンとホンダの苦戦、そして2026年F1レギュレーションの複雑さが絡み合う今季の序盤戦。パドックではすでに、チームの構造そのものを巡る議論まで浮上し始めている。

  • ローレンス・ストロール アストンマーティン・ホンダF1苦戦に「非常に予想外」

    ローレンス・ストロール アストンマーティン・ホンダF1苦戦に「非常に予想外」

    2026年F1開幕戦オーストラリアGPで、アストンマーティンとホンダの新パートナーシップは厳しいスタートを迎えた。プレシーズンテストから続く信頼性問題が週末を通じて影響し、フェルナンド・アロンソとランス・ストロールはともにレースを完走できなかった。

    こうした状況について、アストンマーティンのオーナーであるローレンス・ストロールが初めて公にコメントし、問題は「非常に予想外だった」と認めた。

    ストロール「非常に予想外だった」
    プレシーズンテストの段階から、アストンマーティンとホンダは信頼性問題に悩まされていた。主な原因として指摘されているのはホンダ製パワーユニットに起因する振動で、特にバッテリー周辺への影響が問題視されている。

    フェルナンド・アロンソはメルボルンで次のように説明した。

    「ホンダはバーレーン以降の改修でバッテリーへの振動はかなり減ったと考えている。でもシャシー側ではまだ同じことが起きている。バッテリーを別の方法で隔離する必要があるからだ」

    オーストラリアGPでは両ドライバーともにトラブルの影響を受けた。フェルナンド・アロンソとランス・ストロールはそれぞれプラクティスの1セッションを丸ごと欠場し、ランス・ストロールは内燃エンジンの問題が疑われるトラブルにより予選にも出走できなかった。

    信頼性面では週末を通じて一定の進展も見られた。アロンソは予選Q1に出走し、敗退圏からの脱出に迫る走りを見せたものの、決勝ではパーツ保護のため途中リタイア。ランス・ストロールもマシンの調整が行われたが、チェッカーフラッグには届かなかった。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    「できるだけ早く解決したい」
    決勝前、英スカイスポーツの中継で行われた“グリッドウォーク”の中で、マーティン・ブランドルはローレンス・ストロールにこの苦しい状況について質問した。

    「厳しい状況だ」とブランドルが指摘すると、ストロールはそれに同意した。

    「そうだ。非常に予想外だった」

    そしてアストンマーティンのオーナーは、問題解決に向けた姿勢を次のように語った。

    「でも、僕たちは頭を下げて取り組み、乗り越えていく」

    ブランドルは、アストンマーティンとホンダが問題を解決するまでに「6か月は必要かもしれない」との見方も示し、ストロールにタイムラインを尋ねた。

    「答えはできるだけ早く、だ」

  • ホンダF1 ニューウェイの「神経損傷」発言に困惑 渡辺康治「データはない」

    ホンダF1 ニューウェイの「神経損傷」発言に困惑 渡辺康治「データはない」

    2026年F1シーズンの開幕戦オーストラリアGPで苦戦したアストンマーティンとホンダの関係を巡り、新たな緊張の兆しが浮かび上がった。アストンマーティンの技術部門を率いるエイドリアン・ニューウェイが、ドライバーが神経損傷の危険にさらされる可能性に言及したことに対し、ホンダ側が疑問を示した。

    ホンダ・レーシングの渡辺康治社長は、日本メディアの取材に対し、ニューウェイの発言には裏付けとなる数値データがないと説明。アストンマーティンとホンダの協力体制が、開幕直後から大きな注目を集めている。

    渡辺康治「ニューウェイが代弁した理由に困惑」
    ホンダ・レーシング社長の渡辺康治は、アストンマーティンのマシンを巡るエイドリアン・ニューウェイの発言について疑問を示した。

    「ドライバー自身が、自分にしか分からない感覚的なことを言うならまだしも、なぜニューウェイが彼らに代わって話したのか、少し困惑しています」と渡辺康治は語った。

    ニューウェイは、フェルナンド・アロンソとランス・ストロールがアストンマーティンのマシンを運転することで恒久的な神経損傷の危険にさらされる可能性があると公に主張していたが、ホンダ側はそれを裏付ける数値データを持っていないという。

    ホンダ社長も現地入り 協力体制を再確認
    今回の発言は、アストンマーティンとホンダの関係に緊張が高まっていることを示す最も明確な兆候のひとつとみられている。両者のパートナーシップは、シーズン序盤の苦戦を受けて厳しい視線にさらされている。

    渡辺康治はまた、ホンダの三部敏宏社長がオーストラリアGPを訪れ、チーム共同オーナーのローレンス・ストロールと直接会談したことも明らかにした。両者の協力関係そのものが揺らぐ可能性もあるとの憶測が広がる中での訪問だった。

    「三部社長はもともとエンジニアなので、我々にさまざまな技術的な示唆を共有してくれました。そして『できるだけ早く競争力のある環境を作ろう』という温かいメッセージもいただきました」と渡辺康治は語った。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    開発体制の見直しを示唆
    渡辺康治は、現在の状況が両組織の協力体制の見直しを必要としていることも認めた。

    「我々は今までと同じままではいられません」

    「開発を加速させなければなりません。それはパワーユニットの出力を上げることだけではなく、マシンと一体となってどのように開発を進め、スピードを上げていくかということです。我々はひとつのチームとして協力していきたいと思っています」

    シルバーストンとの連携強化へ
    そのため、アストンマーティンの本拠地であるシルバーストンとの連携強化が今後の重要課題になると渡辺康治は説明した。とくに今週末の中国GPの後、ホンダのホームレースとなる日本GPを前に体制を整える必要があるという。

    「シルバーストンとの協力関係をさらに深めていくことも重要になると思います。そのために、経営を担当する立場として組織強化に取り組んでいきます」と渡辺康治は述べた。

    メルボルンでは改善の兆しも
    一方で、渡辺康治はオーストラリアGPの週末について、慎重ながらも前向きな評価を示した。

    「今後に向けて改善のポテンシャルを感じる部分もありました」

    「ランスは振動が『バーレーンの半分くらい』だと言っていました。その表現は感覚的なものかもしれませんが、いずれにしてもドライバーが以前より少し良く運転できる状態になっていることは明らかでした」

    Source: GMM