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  • アストンマーティンF1のアップグレードは8月末 ストロール「一夜では起きない」

    アストンマーティンF1のアップグレードは8月末 ストロール「一夜では起きない」

    ランス・ストロールは、アストンマーティンが次の大規模アップグレードを夏休み明けのF1オランダGPまで投入しない見通しであることを明らかにした。

    アストンマーティンは今季ここまで各戦でアップグレードを投入しておらず、まずはパワーユニットに起因する振動問題の解決を優先してきた。開幕戦オーストラリアGPを前に、チーム代表のエイドリアン・ニューウェイは、振動の激しさによってストロールとフェルナンド・アロンソが神経損傷のリスクにさらされていると明かしていた。

    その問題はマイアミGPで解決され、ストロールとアロンソはそろって完走を果たした。ストロールは進展についてこう説明した。

    「そうだね、マイアミで振動を直せた。それは良かった」

    「レースを完走できたし、今季初めて2台ともチェッカーフラッグを受けた。それは一歩前進だったと思う」

    「そして今は、もっと多くのダウンフォースとパワーを見つける必要がある。それができれば、もっといい状態になる。だから、そこに集中している」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    ただし、AMR26のパワーとダウンフォース向上はすぐには実現しない見込みだ。新パーツの投入時期について問われたストロールは、スパもしくはその次のザントフォールトになると語った。

    「スパか、その次のレースにアップグレードがある。どちらかは分からない。ザントフォールトだね」

    「それでトップ争いができるようになるのか? いや、そうではない。でも、こういうことは一夜で起きるものではない。みんな可能な限り懸命に取り組んでいるし、できるだけ早くラップタイムをマシンにもたらすために、できることはすべてやっている」

    振動問題の解消は、アストンマーティンにとって最低限の土台を取り戻す作業だった。だが、ストロールの発言は、チームがまだ競争力そのものを引き上げる段階には入っていないことも示している。

    夏休み明けまでアップグレードが届かないという事実は、アストンマーティンの開発計画が短期的な修正ではなく、中期的な再構築に近い性格を持っていることを物語る。ストロール自身も、それだけでトップ争いに加われるとは考えておらず、AMR26の改善にはなお時間が必要だと認めている。

  • アストンマーティンF1の“根本問題”をアロンソが嘆く「後半戦まで続く」

    アストンマーティンF1の“根本問題”をアロンソが嘆く「後半戦まで続く」

    フェルナンド・アロンソは、2026年F1シーズン序盤にアストンマーティンF1の回復を妨げている問題について、「根本的な問題」と表現した。

    アストンマーティンはホンダとの提携初年度に苦しいスタートを切っており、AMR26に起因する激しい振動など複数の問題によって、アロンソとランス・ストロールは開幕から厳しいレースを強いられている。

    「自然な位置である最後尾に戻っていく」
    マイアミとカナダでは一定の前進があったものの、アロンソはカナダでのチームのパフォーマンスについて、これまでと同じ状況の繰り返しだと振り返った。

    「いつもと同じだ」とアロンソはコメント。

    「スタートがうまくいくこともあるけど、完全に本来とは違う位置にいて、そこから少しずつ後退していく。毎周ひとつずつポジションを失って、最後には自然な位置である後方にたどり着く」

    「これが現状で、夏以降まではこういう状態が続く。だから僕たちはそれを受け入れているし、毎週末同じ質問に答えている。でも、この状況については落ち着いている」

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    改善は進むも根本解決は夏以降
    アロンソは、アストンマーティンに進歩があることは認めた一方で、ホンダのパワーユニットの不足が依然としてチームを制限していると指摘した。

    「進歩は常にある」

    「コースに出るたびに、マシンにもエンジンにも、セッティングにもギアボックスにも新しいものがある」

    「マイアミからカナダにかけて、ギアボックス、ギアの同期、ダウンシフトは大きく改善した」

    「それがラップタイムにどう反映されるかを数値化するのは難しい。でも、まったく同じマシンでも、細かい部分を詰めたことで、ここではマイアミより明らかに速かった」

    「ここからモナコまでの間にも、多くの小さな改善があると思っているし、また一歩前進できることを願っている」

    「ただ、根本的な問題、そしてペースから3秒遅れている部分は、エンジンのパワーとエアロパッケージから来なければならない。それは今年後半になって初めて実現する」

    アロンソは短期的な苦境を受け入れながら、シーズン後半の改善に望みをつないでいる。さくらの施設とシルバーストンでは、現在の苦境を立て直すための大規模な作業が進められている。

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    ・アストンマーティンF1首脳が反省 カナダGPで露呈したオペレーションミス

  • アストンマーティンF1首脳が反省 カナダGPで露呈したオペレーションミス

    アストンマーティンF1首脳が反省 カナダGPで露呈したオペレーションミス

    アストンマーティンF1のマイク・クラックは、2026年F1カナダGPで露呈したチームのオペレーション面の問題について反省の言葉を口にした。一方で、信頼性の向上やパフォーマンス面での小さな前進も確認できたとして、改善への手応えも示している。

    2026年シーズンのアストンマーティンは苦戦が続いているが、これまで比較的安定していたチーム運営の面でミスが重なったことが、カナダGP後の重要な議題となった。

    クラック「今週末はいくつかのミスがあった」
    レース後の振り返りについて尋ねられたマイク・クラックは、満足できる内容ではなかったと認めた。

    「想像できると思うが、あまり気分の良いものではなかった」

    「マシンのパフォーマンスが我々の望む位置にないことと、チームとしてきちんと仕事を遂行することは別の問題だ」

    クラックは、ランス・ストロールのマシンからホイールカバーが脱落した件や、スプリントでピットレーンスタートを強いられたことなどを例に挙げ、改善が必要だと説明した。

    「これまで我々はもっと良くやれていたし、今後ももっと良くできる。しかし今週末はいくつかの不具合があったので改善しなければならない」

    「ランスがホイールカバーを失った件もそうだし、スプリントではピットレーンからスタートすることになった。理想的な状況ではないし、再発防止に向けて取り組まなければならない」

    序盤は上位争いも現実は厳しく
    アストンマーティンはカナダGPで序盤こそ健闘を見せた。

    フェルナンド・アロンソは一時トップ10圏内を走行し、ストロールもピットレーンスタートからポジションを上げた。しかしクラックは、その順位が実際の競争力以上のものだったと冷静に分析する。

    「純粋なパフォーマンスという観点では、我々は予想していた位置にいたと思う」

    「レース序盤は良い判断がいくつかあり、期待以上のポジションを走ることができた。フェルナンドは一時10番手、ランスもピットレーンスタートから14番手を走っていたので、状況が実際以上によく見えた部分もあった」

    「だが現実はすぐに戻ってくる。常に我々がどこにいるべきかを思い出さなければならない」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    信頼性向上には手応え
    一方で、クラックは信頼性の面では確かな前進があったと評価した。

    アストンマーティンは今季、パフォーマンス不足だけでなく信頼性面でも苦しんできたが、カナダではパワーユニット関連のトラブルが発生しなかった。

    「カナダでは何が起こるか分からないが、それ以上の波乱は起きなかった」

    「先ほど話したオペレーション面の問題を除けば、信頼性という観点では非常に良かった。パワーユニット関連のトラブルは一度もなく、故障もなかった」

    「我々は大きく前進してきたと思う。しかしパフォーマンスはまだ本来あるべきレベルには達していない」

    アストンマーティンは夏休み前後に大型アップグレードを投入する計画を進めている。今回のカナダGPでは運営面の課題が浮き彫りとなったが、クラックは信頼性向上という成果を土台に、さらなる前進を目指している。

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    ・エイドリアン・ニューウェイの“ホンダF1救済策”は成功? FIAルール変更の舞台裏

  • アストンマーティンF1 なぜアップデートなしで改善? アロンソが語る変化の正体

    アストンマーティンF1 なぜアップデートなしで改善? アロンソが語る変化の正体

    アストンマーティンは2026年シーズン序盤の大不振に苦しんでいるが、カナダGPではフェルナンド・アロンソが「マシンとの一体感が増した」と語るなど、明るい兆しも見え始めている。

    興味深いのは、その改善がマクラーレンやメルセデスのような大規模アップデートによるものではない点だ。FIA提出資料上ではAMR26に大きな変更はなく、それでもパフォーマンスは向上しているという。

    アップデートがなくても速くなる理由
    現在のF1では、新パーツ投入によるパフォーマンス向上が一般的だ。しかし実際には、既存パッケージの最適化だけでもラップタイムは改善できる。

    アストンマーティンの場合、シーズン開幕時のAMR26は深刻な振動問題を抱えていた。まずはその根本的な問題を解決する必要があり、新しい空力パーツを投入する前にマシン本来の性能を引き出す作業が優先された。

    その結果、見た目には同じマシンでも、オーストラリア開幕戦時のAMR26と現在のAMR26では実質的な完成度が異なっている。

    ホンダPUにも改善の兆し
    ホンダ側でも改善作業は続いている。

    HRCの現場責任者である折原伸太郎は、カナダGPについて次のように説明した。

    「カナダでは大きな問題は発生せず、PUの観点からはすべてスムーズに進んだ。我々はポジティブな兆候を確認しており、モナコで重要となるいくつかの要素も検証できている」

    ホンダは現在、ADUO(追加開発機会)の適用を待ちながら、エネルギーデプロイメントやドライバビリティの改善を進めている。カナダではそうした取り組みの成果が徐々に表れ始めたようだ。

    アロンソが感じた「つながり」
    最も分かりやすい変化を語ったのはフェルナンド・アロンソだった。

    カナダGP後、アロンソは次のように振り返った。

    「僕たちは以前より速くなった。マシンとの一体感も増している。セットアップ、バランス、エンジン、エネルギー配分、ギアボックスなど、すべてが改善された」

    アロンソが挙げた改善点は、いずれもアップデートリストに掲載されるような新パーツではない。しかしドライバーが直接感じる操作性や安定性に関わる重要な部分であり、結果的にラップタイム改善へつながっている。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    夏以降に本格アップデートを投入
    一方でアストンマーティンは、現在の改善だけで満足しているわけではない。

    ランス・ストロールによると、シャシー側の大規模アップデートはスパ・フランコルシャン、もしくはその次のレースで投入される予定だという。

    ストロールは現状の課題について、

    「もっとダウンフォースとパワーが必要だ」

    と率直に語っている。

    そのアップデートにはエイドリアン・ニューウェイの影響も反映される見通しだ。ニューウェイは開幕戦以降サーキットには帯同しておらず、シルバーストンで2026年マシンの問題分析と将来計画に集中している。

    モナコが本当の試金石になる
    カナダではアロンソがスプリント予選でSQ2進出ペースを示し、決勝でも19番手スタートからポイント圏争いに加わるなど、従来より競争力を見せた。

    もちろんAMR26が突然トップ争いに加われるレベルまで改善したわけではない。しかし、振動問題の緩和、PUのドライバビリティ向上、セットアップ理解の進展によって、マシンは確実に扱いやすくなっている。

    そして低速コーナー中心のモナコGPは、その進歩が本物かどうかを測る格好の舞台となる。大規模アップデート投入前のアストンマーティンにとって、今週末は今後を占う重要なレースになりそうだ。

  • アストンマーティン・ホンダF1 “3秒差”脱却へ前進もアロンソ「PUと空力が必要」

    アストンマーティン・ホンダF1 “3秒差”脱却へ前進もアロンソ「PUと空力が必要」

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)は、2026年F1カナダGP週末を通してチームに進歩が見られたことを認めつつも、現在の3秒近いパフォーマンス不足を根本的に解決するには、ホンダのパワーユニットと空力パッケージの大規模な改善が不可欠だと語った。

    アストンマーティンはシーズン開幕前のテストで深刻な走行不足に苦しみ、ホンダ製パワーユニットの振動問題にも直面した。

    しかし、マイアミGP以降は信頼性が改善され、チームはようやく“通常の開発サイクル”を回せる状態になりつつある。

    走るたびに改善するAMR26
    スペイン紙『AS』によると、アストンマーティンはシーズン序盤から徐々に予選ペースを改善している。

    Q1基準では、オーストラリアGPでトップのメルセデス勢から3.10%遅れていたが、中国GPでは2.7%まで縮小。その後、日本GPでは再び3.0%まで悪化したものの、マイアミGPでは2.7%、カナダGPでは今季最少となる2.4%差まで改善した。

    ただし、その背景には膨大な走行不足がある。

    ホンダはプレシーズンテストをわずか2111kmで終えた一方、メルセデスは6193kmを走破。メルセデスPU勢全体では2万1515kmにも達していた。

    開幕後もホンダ勢は振動問題に悩まされ、アストンマーティンはようやく他チームがバルセロナやバーレーンテストで経験していた開発工程を、実戦の中で消化している段階にあるという。

    ホンダが取り組む“ドライバビリティ改善”
    カナダGP週末では“ドライバビリティ”改善も大きなテーマとなった。

    これは単なるセットアップ変更ではなく、ドライバーが扱いやすい特性を実現するためのエンジン側制御も含めた総合的な調整を指す。

    ホンダのトラックサイド責任者を務める折原伸太郎は次のように説明した。

    「エンジン側のデータ調整です。キャリブレーション、点火タイミング、ラムダ(空燃比制御)のセットアップ、噴射タイミングなど、ドライバビリティを制御するために多くのパラメータがあります」

    さらに折原伸太郎は、現在も改善方向を模索していると明かした。

    「ドライバーが求める特性と、我々のトルク供給との間にはまだギャップがあります。ただ、改善の方向性は見えてきています」

    一方、アストンマーティンのマイク・クラックは、シャシー側で小さな前進があると認めた。

    「データ上では小さな前進がある。ただ、ドライバーたちは大きな改善を求めている。彼らは可能な限り遅くブレーキングし、可能な限り素早くシフトチェンジしたいんだ」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    アロンソ「3秒差は空力とPUでしか埋まらない」
    フェルナンド・アロンソ自身も、走行を重ねるごとに改善があることを認めた。

    「走るたびに進歩がある。マシン、エンジン、セットアップ、ギアボックス……毎回何か新しいものがあるし、それがラップタイムにつながっている」

    「カナダでは、マシンを変えていないのにマイアミより速かった。いくつか細かい部分を煮詰めたからだ。小さな改善はこれからも積み重なっていくと思う」

    その一方で、アロンソは現在のパフォーマンス不足が“小手先”では解決しないと強調した。

    「ただ、3秒足りないという根本的な問題は、エンジン性能とシーズン後半に投入される空力パッケージによってしか解決できない」

    ニューウェイ主導の“大型アップデート”へ
    現在のAMR26は、空力面でも大きな弱点を抱えているとみられている。

    アストンマーティンでは、エイドリアン・ニューウェイを中心とした技術陣が大規模アップデート計画を進行中で、チーム内部では“Bスペック”とも呼ばれる改良型マシン投入が夏休み明け頃に予定されているという。

    ホンダ側も、FIAによるADUO(性能不足救済措置)の承認を前提とした内燃エンジン改良型を準備中で、折原伸太郎によると「夏休み頃」を目標にしている。

    それまでは厳しい戦いが続く可能性が高い。それでも、アストンマーティンとホンダは、現在のパッケージから少しでもパフォーマンスを引き出そうとしている。

    チームに残された選択肢は、“諦める”ことではない。

  • アストンマーティン・ホンダF1 改良版PU時期を示唆「夏には進展を見せたい」

    アストンマーティン・ホンダF1 改良版PU時期を示唆「夏には進展を見せたい」

    アストンマーティン・ホンダF1にとって、2026年F1カナダGPは結果以上に“前進”を確認できた週末となった。

    フェルナンド・アロンソは決勝でリタイアに終わったものの、ホンダ側はパワーユニットの改善に一定の手応えを得ており、さらに改良版“スペックB”投入時期について初めて具体的な見通しを示した。

    ホンダが初めて示した“スペックB”投入時期
    カナダGPでは、パワーユニットの配分制御やギアボックス面で改善が見られ、アロンソは今季初めて予選Q2進出を果たした。

    ホンダは現在、燃焼効率や内部摩擦低減を中心に改良を進めており、サクラの開発拠点では2026年F1パワーユニットのアップデート作業が継続している。

    ホンダのチーフエンジニアである折原伸太郎は、カナダGP後に次のように語った。

    「改善しなければならないポイントは分かっています。燃焼を改善する必要がありますし、その方法についてもアイデアがあります。データ上でもポジティブな兆候があります」

    「フリクションについても、パフォーマンス向上のためには低減させる必要があります。その課題リストはファクトリー側にあり、あらゆる面で改善を進めています」

    そして最大の注目点となったのが、“スペックB”投入時期への言及だった。

    これまで折原伸太郎は時期について明言を避けてきたが、今回は明確に「シーズン終盤ではない」と語った。

    「開発作業は長期的なものですが、シーズン終盤の話ではありません」

    「夏休み期間のどこかで、何らかの進展を見せたいと考えています。それが我々の目標です」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダF1

    ADUO適用候補として注目されるホンダ
    2026年F1では、新たに導入されたADUO(エンジン調整・開発支援制度)が大きなテーマとなっている。

    カナダGP後、FIAは各メーカーのパフォーマンス差を評価し、トップ勢から2%以上遅れているメーカー、4%以上遅れているメーカー、さらに10%以上の差がある“特別支援対象”を判定する見込みだ。

    その最上位支援カテゴリーであるADUO適用候補として、現在もっとも名前が挙がっているのがホンダだと報じられている。

    もしホンダが夏休み明けまでに改良版PU投入に成功すれば、ザントフールトで導入予定とされるアストンマーティンの大型空力アップデートと重なる可能性もある。

    マイク・クラックは以前、プレシーズン段階で大型アップデート投入を凍結していたことを認めており、その理由について「現状のPUでは十分なパフォーマンスを引き出せなかった」と説明していた。

    カナダGPでは信頼性面にも前進
    決勝ではアロンソがシートトラブルでリタイアした一方、ホンダ側はパワーユニット自体の信頼性に一定の満足感を示した。

    「2台ともパワーユニットに大きな問題が発生しなかったこと、そしてドライバビリティ面でポジティブな兆候が見えたことには満足しています」と折原伸太郎はコメント。

    一方で、依然として課題は残るという。

    「ただし、ドライバーたちが求めているものと、我々の現状との間にはギャップがあります」

    「だからこそ、今後はドライバビリティ改善をさらに進めていく必要があります。どの方向に進むべきかは見えてきています」

    アストンマーティン・ホンダF1は依然として苦戦の最中にあるが、ホンダ側は確実に“次の一歩”を見据え始めている。スペインGP、そして夏以降のアップデート投入は、2026年シーズン後半戦の重要な転機となるかもしれない。

  • アストンマーティンF1 アロンソDNFで“寝かせすぎ”コクピット設計を見直しへ

    アストンマーティンF1 アロンソDNFで“寝かせすぎ”コクピット設計を見直しへ

    フェルナンド・アロンソの2026年F1カナダGPでのリタイアの裏には、アストンマーティンF1が今季導入したコクピット設計変更が関係していたようだ。

    アストンマーティンは2026年型「AMR26」でドライバーの着座姿勢をより寝かせたレイアウトに変更していたが、その影響でアロンソはレース中に強い不快感と痛みを抱えていたことが明らかになった。

    アロンソは痛みに耐えられずリタイア
    フェルナンド・アロンソはカナダGP序盤を10番手付近で走行していたが、徐々に順位を落とし、24周目にピットへ戻ってリタイアした。

    レース後、アロンソはシートの問題によって走行継続が困難になったと説明した。

    「周回を重ねるごとにどんどん不快になっていった」

    「ポジションが正しく感じられなかったし、ポイント圏外にいて雨の可能性もなくなっていた。だから痛みを止めるためにリタイアを決めた」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    アストンマーティンF1は“寝かせすぎ”を認める
    アストンマーティンF1のマイク・クラックは、この問題が単なるシート調整ではなく、今季の設計思想そのものに関係していることを認めた。

    AMR26では重心を下げること、さらにドライバーのヘルメットによる空力影響を減らす目的から、ドライバーの姿勢を従来以上に寝かせていたという。

    しかし、その変更がアロンソにとって負担になっていた。

    「彼は以前から不快感を抱えていた。今までは走れなくなるほどではなかったが、圧迫されるポイントがあって、それがどんどん悪化していくような状態だった」とマイク・クラックは説明。

    「我々は少しポジションを見直す必要があると思う」

    「こうしたマシンでは可能な限り低い位置に座らせようとする。近年のF1ではドライバーはどんどん寝た姿勢になっている」

    「だが、おそらく我々は一歩進みすぎたのかもしれない」

    モナコGPまでに新シート投入へ
    アストンマーティンF1はカナダGP週末中にもシート修正を試みていたが、根本解決には至らなかった。

    チームは次戦モナコGPに向けて新しいシートを準備する予定で、クラックは「以前のポジションに少し戻す必要があるかもしれない」とも語っている。

    2026年F1マシンでは空力効率や低重心化を追求する中で、ドライバーの着座姿勢はますます特殊になっている。今回のアロンソのケースは、その開発競争がドライバーの身体面にまで影響を及ぼしている実例となった。

    Source: The Race

  • アストンマーティン・ホンダF1 カナダGPで苦戦 クラック「これが今の実力」

    アストンマーティン・ホンダF1 カナダGPで苦戦 クラック「これが今の実力」

    アストンマーティン・ホンダは、2026年F1カナダGP決勝で苦しいレースを強いられた。フェルナンド・アロンソはシートトラブルによってリタイアし、ランス・ストロールはピットレーンスタートから15位完走。チームとしてポイント争いに絡むことはできなかった。

    決勝では、アロンソがソフトタイヤスタートを成功させ、序盤はトップ10圏内を走行。しかし、コンディションが安定すると徐々に後退し、24周目にマシンを降りた。

    一方のストロールは、バッテリー交換とセットアップ変更によりピットレーンからスタートし、2ストップ戦略でチェッカーを受けた。

    クラック「残念ながら今はこれが我々の位置」
    アストンマーティンF1のマイク・クラックは、レース後に現在のチーム状況を率直に認めた。

    「レース序盤は、両ドライバーともオープニングラップでポジションを上げることができ、まずまずのスタートだった」とクラックはコメント。

    「ただ、雨の脅威が薄れていく中で、その位置を維持するのは難しかった」

    アロンソのリタイアについては、シートの問題が原因だったと説明した。

    「フェルナンドはシートの問題によってコクピット内が不快な状態になっていたため、24周目にリタイアを選択した」

    ストロールについては、通常の2ストップ戦略でレースを走り切ったと振り返った。

    「ランスはソフト、ソフト、ミディアムの2ストップ戦略で15位フィニッシュとなった。残念ながら、現時点で我々にはそれ以上のペースがない。それが今の我々のポジションだ」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    ホンダ陣営への祝福も
    厳しい週末となった一方で、クラックはホンダ陣営へ祝福の言葉も送った。

    「別件ではあるが、インディ500でポールポジションと優勝を達成したホンダの同僚たちを祝福したい」

    同じホンダ陣営では、インディカーでフェリックス・ローゼンクヴィストがインディ500を制覇。アストンマーティン・ホンダF1にとっては厳しいカナダGPとなったが、チームは夏休み前後に投入予定のアップグレードによる巻き返しを目指している。

  • ジョナサン・ウィートリー“駐車場サイン”が波紋 アストンマーティンF1加入説が再燃

    ジョナサン・ウィートリー“駐車場サイン”が波紋 アストンマーティンF1加入説が再燃

    ジョナサン・ウィートリーを巡るアストンマーティン移籍説が、2026年F1カナダGPのパドックで思わぬ形で加熱した。

    発端となったのは、ジル・ヴィルヌーヴ・サーキットのチーム代表用駐車エリアに設置された1枚のサインだった。そこには「Jonathan Wheatley Aston Martin」と記されており、現地で撮影したF1フォトグラファーのキム・イルマンがSNSに投稿したことで、一気に憶測が広がった。

    “アストンマーティン代表就任”説を呼んだ駐車場サイン
    キム・イルマンは自身のInstagramで次のように書き込んだ。

    「このサインが今日、ここモントリオールのチーム代表用駐車場に現れた」

    「ジョナサン・ウィートリーのアストンマーティン加入が確認されたということなのか、それとも単なるミスなのか。いずれにしても興味深い」

    この投稿は瞬く間に拡散され、F1パドック内で以前から続いていたウィートリーの去就に関する噂をさらに加速させる形となった。

    ウィートリーはレッドブルで長年スポーティングディレクターを務めた後、アウディF1プロジェクトへ加入。しかし、チーム代表として就任してから1年も経たないうちに、中国GPと日本GPの間のタイミングで突然離脱していた。

    そのため、次の行き先として以前から有力視されていたアストンマーティンとの関連が、今回の“誤表記”によって再び注目を集めた格好だ。


    ニューウェイ体制強化との関連も
    現在のアストンマーティンでは、エイドリアン・ニューウェイがチーム代表の役割を担っている。

    しかし、ウィートリーが加入すれば、ニューウェイは2027年以降のマシン開発により専念できる体制が構築できるとの見方がパドック内では広がっている。

    特に、ニューウェイ自身がウィートリー招聘を望んでいるとも噂されており、今回のサイン騒動はそうした背景とも重なって大きな話題となった。

    もっとも、現時点でウィートリーの次の所属先は正式発表されていない。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    主催者は“印刷ミス”と説明
    騒動拡大を受け、カナダGP主催者のBell GPCanadaは声明を発表。問題のサインについて「印刷ミス」だったと説明した。

    「昨日発生した印刷エラーについて認識している」

    「問題には速やかに対応した。我々は、この件によって生じた混乱について心からお詫び申し上げる」

    それでも、アストンマーティンの将来体制を巡る関心が高まっていることを、今回の一件は改めて浮き彫りにした。特に2027年レギュレーションへ向けて各チームが組織強化を進める中、経験豊富なウィートリーの動向は今後もF1パドックの注目テーマとなりそうだ。

  • アストンマーティン・ホンダF1 “PU&ギアボックスB仕様”を夏以降に投入か

    アストンマーティン・ホンダF1 “PU&ギアボックスB仕様”を夏以降に投入か

    アストンマーティン・ホンダF1は、2026年シーズン後半に向けてAMR26の“B仕様”投入を準備している可能性が浮上している。ホンダ側ではADUO支援を受けた改良版パワーユニット、アストンマーティン側ではギアボックスの再設計が進められているとされ、夏以降の巻き返しに向けた重要なアップデートになる可能性がある。

    F1カナダGPでは小規模な改善に留まる見通しだが、フェルナンド・アロンソが指摘していたギアボックス制御の問題や、冬から続いていた振動課題への対処は進展を見せている。

    チーム内部では、ザントフォールトやスパをターゲットにした大規模アップデート計画も噂されている。

    ホンダは振動問題解消後の“次の段階”へ
    ホンダはすでに、F1カナダGPに向けてAMR26のパワーユニットに限定的な変更を投入することを認めている。主な焦点は、冬から続いていた振動問題への対処と、エネルギー回生・供給の最適化にある。

    マイアミGPでは振動の解消が確認され、フェルナンド・アロンソもレース前後に改善を認めていた。これにより、日本側は単なる“生存モード”から一歩進み、パワーユニット全体の制御最適化によるパフォーマンス向上へ移行する段階に入ったとみられている。

    ただし、今回のカナダGPでICE本体の構造変更が行われるわけではない。真の性能向上版となる“ホンダPU B仕様”は、ADUOによる開発支援を受けながら夏以降に投入される可能性が高い。

    アロンソが問題視したギアボックス制御
    現在のAMR26における最大の課題のひとつは、エンジンよりもむしろギアボックス側にあるとみられている。

    アロンソはマイアミGP後、次のように語っていた。

    「週末を通して問題はエンジンよりもギアボックスの方だった。電子制御か何かだと思うけど、シフトダウンやシフトアップで奇妙な動きがあり、うまく制御できていなかった。まず解決すべきはそこだ」

    現状では、変速時の精度不足や反応のズレが指摘されており、短期間で構造そのものを変更することは難しいため、まずはトランスミッション制御ソフトウェアの最適化による改善が進められているとみられる。

    ギアボックスB仕様は夏以降か
    AMR26のギアボックスは、アストンマーティンF1がドライブシャフトとともに初めて本格自社開発したものだ。しかし、バーレーンテストの段階から反応の粗さや扱いづらさが指摘されていた。

    F1のギアボックスは単なる変速機ではなく、リアサスペンション取り付け部を兼ねる車体後部構造の一部でもある。そのため、大規模な設計変更には長い開発期間が必要になる。

    一部では、エイドリアン・ニューウェイ率いる技術陣が2月段階で部分的な再設計を決断したとの見方もある。ただし、それが事実だったとしても、新仕様ギアボックスの投入は早くても8月頃になる可能性が高い。

    そのタイミングは、ザントフォールトまたはスパで予定されている大規模空力アップデート、そしてホンダPU B仕様投入時期とも重なる可能性がある。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    カナダGPでは“小規模改善”に注目
    一方で、モントリオールでは全面刷新ではなく、小規模な改善が中心になる見込みだ。

    マイク・クラックはマイアミGPで、「モントリオールではいくつかの改善を投入する。我々にとって重要なレースであり、より良いパフォーマンスを期待している」と語っていた。

    現地では、ステアリングコラム周辺の変更が行われる可能性も取り沙汰されている。また、ジル・ヴィルヌーヴ・サーキット向けにローダウンフォース仕様のリアウイング投入も見込まれている。

    アストンマーティン・ホンダF1にとって、カナダGPは“夏のB仕様”へ向けた重要な中継地点となりそうだ。