カテゴリー: F1レギュレーション

  • F1 | 2021年の新レギュレーションを承認&F1マシンを公開

    F1 | 2021年の新レギュレーションを承認&F1マシンを公開

    F1は、10月31日(金)に記者会見を行い2021年に導入されF1レギュレーションが承認されたことを発表。あわせてF1マシンの画像を公開した。

    サーキット・オブ・ジ・アメリカズで開催された記者会見では、FIAのCEO兼会長のチェイス・キャリー、スポーティングディレクターのロス・ブラウン、シングルシーター・テクニカルマターズ部長を務めるニコラス・トンバジスが参加。FIA会長のジャン・トッドとはビデオ会議で繋がれた。

    新F1レギュレーションは満場一致で承認され、ビジネスモデルをさらに強化しながら、スポーツの成長と改善を可能にする新たなガバナンスと利益配分構造が組み込まれる。商業契約についてはチームとの交渉が進展しているという。

    2021年のF1レギュレーションは次の5つが大きなテーマとなる
    ・コース上で戦闘力の高いマシン
    ・コース上でバランスの取れた競争
    ・FIAルールで初めて完全に強制可能なコストキャップ(シーズンあたり1億7,500万ドル)を含む、チームが費やした金額ではなく、チームのお金をどれだけうまく使ったかによって成功が決定されるスポーツ
    ・参加者にとってより良いビジネスであり、潜在的な新規参入者にとってより魅力的なスポーツ
    ・世界最高のモーターレース競技であり続け、最先端技術の完璧なショーケースであるスポーツ

    F1の会長兼CEOであるチェイス・キャリーは「F1は素晴らしい歴史、ヒーロー、そして、世界中にファンがいる素晴らしいスポーツだ」と述べた。

    「我々はF1のDNAを深く尊重している。それは偉大なスポーツ競技、ユニークで才能のある勇気あるドライバー、献身的なチーム、最先端のテクノロジーの組み合わせだ。常に競争とコース上のアクションを改善し、同時にすべての人にとって健康で魅力的なビジネスにすることが目標としてきた」

    「世界モータースポーツ評議会によるレギュレーションの承認は、重要な瞬間であり、すべてのファンによりエキサイティングなホイールトゥ・ホイールのレースを提供するのに役立つ。新しいルールは、レギュレーションのパッケージを開発するために技術、スポーツ、および財政の問題を調査する詳細な2年のプロセスを経て生まれた」

    「プロセス中にチームや他の利害関係者からの意見を受け取り、多くの変更を加えた。我々は設定した目標を達成したと確信している。これらのレギュレーションは重要かつ主要なステップだが、継続的なプロセスであり、我々はこれらのレギュレーションを改善し、スポーツが成長し、その潜在能力を最大限に発揮できるようにするためのさらなる措置を講じていく」

    「今後の最も重要な取り組みの1つは、スポーツの環境への影響だ。我々はすでに世界で最も効率的なエンジンを保有しており、今後数週間で、スポーツとビジネスの環境への影響を削減し、最終的には排除する計画を開始する。我々は常に自動車産業の最先端におり、この重要な問題でもリーダーシップを発揮できると信じている」

    FIA会長のジャン・トッドは「2年以上にわたる集中的な研究開発、F1のパートナーとの緊密な協力、そして、チーム、ドライバー、サーキットデザイナー、単独タイヤサプライターであるピレリ、すべてのF1利害関係者とともに、FIAは、2021年以降のF1の将来を定義する一連のレギュレーションを本日発表することを誇りに思っている」

    「モータースポーツの最高峰が運営方法は大きな変化であり、初めて、技術面、競技面、財政面に一度に取り組んだ。2021年のレギュレーションは協力的な取り組みであり、これは大きな成果だと思う」

    「FIAが前進させていく重要な要素は環境への配慮だ。F1はすでに世界で最も効率的なエンジンを備えており、これらの境界をさらに広げるために新しい技術と燃料に取り組んでいきく。FIAが今日発表したものは、我々のスポーツのエキサイティングな未来を確保しながら、競合他社や利害関係者に利益をもたらす可能性がある最高のフレームワークだ」

    関連:
    ・2021年 F1レギュレーション解説 (5)週末フォーマットの変更
    ・2021年 F1レギュレーション解説 (4)コスト上限の導入
    ・2021年 F1レギュレーション解説 (3)開発の制限と標準パーツ化
    ・2021年 F1レギュレーション解説 (2)接戦バトルを可能にする空力変更
    ・2021年 F1レギュレーション解説 (1)F1マシンのルックスの変化
    ・2021年F1マシン | 画像ギャラリー
    ・F1 | 2021年の新レギュレーションを承認&F1マシンを公開

  • F1のチェイス・キャリーCEO、2021年レギュレーションの投票に自信

    F1のチェイス・キャリーCEO、2021年レギュレーションの投票に自信

    F1のCEOを務めるチェイス・キャリーは、2021年のF1レギュレーションに各チームが賛成票を投じてくれるだろうと自身をみせる。

    10月31日(木)、F1は2011年の新しいレギュレーションの公開日を迎える。F1は『F1 2021 – coming soon…』と題したティザー動画を公式サイトに掲載している。

    チェイス・キャリーは「投票については良い感触だ。我々はチームたちと共に長いプロセスを経ており、今月初めに投票されたものを世界モータースポーツ評議会に通した」とコメント。

    「投票で承認されることを願っているし、期待しているが、最終的に投票をコントロールすることはできない。それが完了したことはポジティブだと思う。流れを変えるようなプロセスになるかどうかはわからないが、やってみるまでは終わらない。背後で大量のことが発生するわけではないだろうが、前へのポジティブな一歩になると思う」

    投票には、コストを削減し、パフォーマンス面のギャップを縮めるためにコストキャップも含まれているが、ガバナンスと収益分配に関する議論として続くことになりそうであり、チェイス・キャリーは、チームとこれらの問題について“進んだ話し合い“を続けていると語る、

    1億7,500万ドル(約190億円)のコストキャップは議論の的となってきたおり、一部報道では豊富な予算を持つチームが制限緩和を狙って2020年に過剰に出費するのではないかとの見方もなされている。

    だが、チェイス・キャリーはそういった見方を否定する。

    「ノイズはあるが、現実的にチームは何があろうと毎年マシンを作り直している。これは移行期間であり、移行期間を経て前に進むことが重要だと我々は感じている」

    「議論の一部には、移行期間がどういった結果になるかについての問題に反対して実施を延期するというものもあった。実際に進んでいるのは、ビジネス、コース上のスポーツ、チームにとってより健全であり、長期的な構造への移行だ」

    「翌年に向けての移行期間で、彼らはマシンを作り直すときに毎年やることをするだけだ」

  • レッドブル 「新F1レギュレーションの導入は2022年まで延期すべき」

    レッドブル 「新F1レギュレーションの導入は2022年まで延期すべき」

    レッドブルのF1チーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、2021年の新しい技術規則は“未発達”であり、2022年まで導入を延期するべきだと考えている。

    F1は、レースをよりエキサイティングで予測不可能なもののにしつつ、より低コストで参戦できることを目的として、2021年から新しい財政および技術ルールを導入する予定となっている。

    新レギュレーション策定の最終期限は10月31日に設定されており、先週、F1の利害関係者はパリで会議を行い、F1チームが懸念事項を表明した。

    2021年には1億7,500万ドルの予算上限が導入される予定であり、トップチームが大きな支出をするのを止め、2021年に他のフィールドがアドバンテージを得ることが期待されている。

    「後から考えれば、2021年に最初に上限を設定し、これらの規約を策定し、2022年にそれらを導入することにより多くの時間を費やすことができたかもしれない」とクリスチャン・ホーナーは語る。

    「その制限を2020年に進めることは不可能だ。決して合意に達することはできない。予算の上限は最終的にF1にとって賢明なことだが、2020年の中間期間では、チームは2021年に無制限の予算で構築できる現在の規則によって、非常に高価な年になるだろう」

    「そのプロセスを上限の下でより制御し、これらの規則を遅らせ、進化させる機会は失われているかもしれない」

    また、クリスチャン・ホーナーは、2021年マシンのコンセプトが“未発達”であることに懸念を抱いており、これにはメルセデスのF1チーム代表であるトト・ヴォルフが同意している。

    「現時点では、マシンとコンセプトは非常に未発達に見える」とクリスチャン・ホーナーは説明した。

    「コンセプトを開発し、機能する何かを持ち込むためにさらに12か月かけて、車重などの他の問題に対処した方が、おそらくより有益なアプローチだ」

    トト・ヴォルフは「クリスチャンが言ったように、新しいルールはそれほど成熟していないと思う」と付け加えました。

    だが、トト・ヴォルフは、新しいレギュレーションが 2021年以降に遅延させる方法を見つけられなかったことも明らにした。

    「レギュレーションが停止されるとは思わない」とトト・ヴォルフはお面と。

    「これが前進していることが非常に明確になっている。詳細と解釈に微調整と変更があるだろう。だが、概ね前進している」

    一方、マクラーレンのアンドレアス・ザイドルは、2021年の新レギュレーションの承認と導入を熱望している。

    「現在、技術面、スポーツ面、および財政面でテーブルに出ているものを気に入っている」とマクラーレンのF1チーム代表を務めるアンドレアス・ザイドルは語る。

    「我々は今、これらのレギュレーションが公開され、2021年以降のどのような取り組みをするかを確認する10月31日を待っている」

  • フェラーリ、新F1レギュレーションに「非常に長い質問リストがある」

    フェラーリ、新F1レギュレーションに「非常に長い質問リストがある」

    フェラーリのF1チーム代表を務めるマッティア・ビノットは、今週パリで開催れる会議はF1にとって非常に難しいものになると示唆した。

    10月16(水)、全10チームはパリにあるFIAの本部に集合し、2021年のレギュレーション変更案についてFIAおよびリバティ・メディアと話し合いを行う。

    すでに新レギュレーションの決定の最終期限は10月31日に定められており、今週の会議が合意に向けた最後の機会となる。

    しかし、先週末の鈴鹿では、現10チームのうち4チームしか提案されたレギュレーションにサインアップする意思がないことが明らかになっている。

    反対勢力のひとつはフェラーリだ。フェラーリはF1のルール変更について論争となっている“拒否権”を有している。

    鈴鹿サーキットで反対している6チームについて質問されたマッティア・ビノットは「それは今のレースとは関係ないし、非常に長い話になるだろう。議論の余地が問題が残っているとだけ言っておこう」とコメント。

    「我々はスポーツの本質を保たなければならない。チームが相応しい報酬を受けて取るというね。これはF1であり、単なるショーではない」

    「我々にはかなり長い質問リストがある。だが、今は詳細について述べるべきではないと思っている」

  • 【F1】 2021シーズンのレギュレーション変更:その理由と影響

    【F1】 2021シーズンのレギュレーション変更:その理由と影響

    2021年のF1は、グラウンドエフェクトの復活、ホイールの大型化、予算制限など大変革が予定されている。実際に何がどう変わり、F1というスポーツの未来にどのような違いをもたらすのだろうか?

    世の中には、ルールがほぼ固定されていて、ほんの少しの変更も大きな騒ぎと大変な作業を生み出すスポーツが存在するが、F1はそのようなスポーツではない。70年もの長い歴史の中で、モータースポーツ最高峰カテゴリーとされるF1世界選手権のテクニカルレギュレーションは、定期的に変わってきた。

    新たに開発されたエンジニアリングやテクノロジーが随時そのシステムに流入してくるF1は進化が不可避のスポーツだ。テクニカルレギュレーションが変更されずに新シーズンを迎えることは滅多にない。しかし、それでも大きな変化、てこ入れが必要になる時がある。リセットボタンが押され、テクニカルレギュレーションは “進化” から “改革” へ舵を切る。

    2021シーズンのF1はまさにこのような大改革が計画されている。今年8月にその詳細が公開され、各チームは開発プログラムのメインシーケンスをスタートさせている。2021シーズンのレギュレーション変更には、マシンのルックスをより魅力的なものにする様々な外観面での変更も含まれているが、より充実したレースの実現が主目標に設定されている。現在までに判明している主な変更内容について解説していこう。

    接近戦の実現
    F1の主な問題 — より正確に表現すれば “最大のチャレンジ” — は相反する2つの目標を掲げているところにある。F1は地上最速マシンを求めている一方、地上最高のレースを求めている。しかし、ほとんどの場合、前者が後者の妨げになってしまう。

    F1通算13勝を記録したデビッド・クルサードはこの問題について次のように要約する。

    「ひとつ確実に分かっているのは、隣接して走行できるマシンが好レースのカギだということだ。しかし、F1にはジレンマを抱えている。F1は世界最速のレーシングマシンを求めているスポーツでもあるからだ。つまり、エアロダイナミクスが高度に進化したマシンを求めているわけだが、この欲望は接近戦の欲望の真逆に位置している」

    F1のオーバーテイクは簡単であってはならないが、過去数シーズンは「オーバーテイクがあまりにも難しい」という声が大きくなってきている。この問題の元凶とされているのが “ウェイク・タービュランス”、つまり走行中のマシンが後方に生み出す激しい乱流だ。

    F1マシンのエアロダイナミクスは、ボディワークにスムーズで一定の空気流が当たる時に最大限の効果を発揮するようになっている。しかし、オープンホイールレーシングでは、露出したフロントホイールが空気流を阻害して後方にタービュランス(乱流)を生み出す。そのため、各チームはこのようなタービュランスをマシンの外側へ誘導し、スムーズな空気だけをマシンに当てられるようにする研究に長時間を費やしている。

    その研究の結果であるエアロダイナミクスはマシンの単独走行時は優れた効果を発揮するが、乱流の中でバトルをしなければならないレースでは効果が薄れてしまう。また、前走マシンが接近すればするほど乱流は激しくなるので、エアロダイナミクスのパフォーマンスはさらに低下する。結果、レース中のオーバーテイクが難しくなってしまうのだ。

    これを受けて、2021シーズンのレギュレーション変更に向けて、これまでとは完全に異なるダウンフォース発生メソッドの研究開発を推進させようという動きが出ている。

    グラウンドエフェクト
    複雑怪奇な形状に進化した現在のフロントウイングやバージボードに代わり、F1は “グラウンドエフェクト” ソリューションを推進しようとしている。マシン底面でダウンフォースが発生されるようになるのだ。しかし、ここにも「二兎を追う」性格が確認できる。接近戦を熱望しているが、スピードやパフォーマンスを犠牲にするのも嫌なのだ。

    FIAのシングルシーター・テクニカルマターズ部長を務めるニコラス・トンバジスは次のように説明する。

    「(2021年レギュレーションのマシンは)底面が丸ごとディフューザーになっていて、ベンチュリ構造の気流路が貫いている。サイドポッドの入り口からリアにかけてトンネルのような形状になる。2017シーズンのデータに基づくと、前走マシンに接近すると通常約50%のダウンフォースが失われるが、グラウンドエフェクトを採用すれば約5〜10%のロスに留まる見込みだ。つまり、前走マシン接近時に失われるダウンフォース量を大幅にセーブできるのだ」

    F1には1970年代後半〜1980年代初頭にかけてグラウンドエフェクトが流行した過去がある。しかし、スピードの向上による危険性増加に歯止めをかけるためにこのテクノロジーは禁止され、フラットボトムが導入された。

    新たなグラウンドエフェクトはベンチュリ構造のトンネルに流した空気を現行マシンより高い位置のディフューザーに向けて送る。ホイールカバーやハブなどその他の整流エレメントと連携し、前走マシンが生み出す気流がより細くより高く排出されるため、後走マシンは乱れていない気流の中で接近できるようになる。

    トンバジスはさらに説明を続ける。「ふたつの強力なボーテックス(空気の渦)が、ホイールが起こした乱流を持ち上げてマシン後方へ飛ばす。結果として、マシン後方の気流はよりクリーンになる」

    クルサードは、グラウンドエフェクトカーのドライブは現行マシンと大きく変わらないだろうと考えている。

    「ドライバーがマシンの底面と上面で発生するダウンフォースの “違い” を感じることはない。ただダウンフォースを感じるだけだ。スリップストリームの効果は異なるものになるはずだが、個人的にはそれがどれほど大きな効果になるのかは分からない。オーバルレーシングはハイスピードでも接近走行できるマシンのノウハウに長けているので、米国から何かを学べるかもしれない。成り行きを見守っていく必要がある」

    タイヤ
    過去数シーズンに渡りドライバーたちが不満を述べ続けているのはオーバーテイク(とその不足)だけではない。ドライバーの大半は、現行よりデグラデーション(性能劣化)が少なくてグリップに優れているタイヤを熱望している。後者はかなり前から存在するリクエストだが、前者はタイヤサプライヤーがブリヂストンからピレリに替わった2011シーズン以降のリクエストだ。

    2021シーズンにF1はタイヤへの考え方を変える予定だが、タイヤのルックスにも変化を加える。マシンをより魅力的なルックスにすべくホイールサイズが現行の13インチから18インチに変更される。

    トンバジスが説明する。「デグラデーションが少なく、ドライバーがタイヤマネージメントにそこまで頭を悩ませないで済むタイヤを実現するにはどうすれば良いのかについてピレリと細かく話し合っている。2021シーズンのタイヤは対応範囲を広げる必要がある。現行タイヤほど繊細なものにはならないだろう」

    F1のチーフテクニカルオフィサーを務めるパット・シモンズは、タイヤ性質の変更は接近戦を生む重要な要素だとしつつ、ル・マンで使用されているタイヤのように劣化しない超ハードタイヤをピレリにリクエストすることは考えていないと語っている。

    「私見を述べれば、過去2シーズンのピレリへのリクエストは完全に間違っていた。デグラデーションの早いタイヤは向かうべき方向ではなかった。しかし、私たちはピットストップをF1の重要な要素のひとつとして考えている。また、ファンが2秒台の素早いピットストップを楽しんでくれていることも理解している」

    コストキャップの導入
    F1は2021シーズンにコストキャップを導入する予定で、各チームの予算に上限(現在より少ない金額)が設定される。FIAはテクニカル面のリセットと合わせて予算制限を実施すればチーム間格差が少なくなると考えている。

    コストキャップ導入についてクルサードは次のような見解を示している。

    「年間予算の見直しが必要だという意見には賛成だ。なぜなら、どのチームもひとり勝ちを狙っているが、スポーツとして成立させるためには競争が必要だからだ。ファンは誰が勝つか分からない不確実性を期待してレースを観戦している。それでもトップチームとそうではないチームが生まれるだろう。コストキャップを導入しても、小規模なチームの助けにはならないはずだ。なぜなら、彼らの予算は設定される上限に満たないからだ」

    「レギュレーションが変更されるとビッグチームがさらに強くなりがちだ。なぜなら、変更に対応できるリソースがあるからだ。つまり、ビッグチームは2020シーズンを戦いながら2021シーズンのマシンを開発できる。しかし、小規模なチームにはできない。このため、コストキャップ導入直後はチーム間格差が生まれるはずだが、その差は徐々に縮まるだろう」

  • ダニール・クビアト、ヘルメット規則に恨み節 「冗談みたいなルール」

    ダニール・クビアト、ヘルメット規則に恨み節 「冗談みたいなルール」

    トロロッソ・ホンダのダニール・クビアトは、母国レースとなるF1ロシアGPのために用意したスペシャルヘルメットを許可されなかったことに憤りを露わにした。

    数年前、F1はドライバーが頻繁にヘルメットのデザインを変更することで認識しにくくなっているとのファンの苦情を受けて、各ドライバーがシーズン中に一度しかデザインを変更できないというルールを定めた。

    ダニール・クビアトは、決してルールを知らなかったわけではないが、特別なイベントを盛り上げようとする行為を妨げられたことに憤りを示した。

    「良いヘルメットなんだ。見てもらいたいね。訳がわからない・・・とにかくみんなに見てもらうためにガレージに飾っておくよ」とダニール・クビアトはコメント。

    「ジョークだ。でも、いずれにしろ、ルールはルールだ」

    「いつもとは何かをしたいと思って、デザイナー(ジェンス・ミュンサー)と仕事をしただけだ。ロシアの国旗がテーマになっている。ちょっと違うだけだし、同時にシンプルなんだ。デザインにはとても満足している」

    「明日は使えるかもしれない。どうなるか見てみよう。結果はどうなるかはまだ分からないけどね。でも、正直、ドライバーのヘルメットよりも、集中すべき大きな問題があると思うけどね」

    ダニール・クビアト F1ロシアGP ヘルメット

    ダニール・クビアトは、F1ロシアGPのために白・赤・青の新しい配色のヘルメットを用意した。しかし、FIAはイタリアGPで通常デザインとは異なるデザインのヘルメットをレースをしているため、そのヘルメットで走ることを許可しないことを通達した。

    F1レギュレーションでは、ドライバーはシーズンを通してほぼ同じヘルメットデザインでレースをしなければならず、異なるデザインのヘルメットの仕様は1度だけ特別に許可される。

    競技規約 第9.1項
    ドライバーが走路上にいる時に互いに識別しやすくするため、各ドライバーのヘルメットは、ドライバーの選択する1つの競技会を除き、選手権シーズンの間あらゆる競技会で、十分に同一視できる外装を呈してしなければならない。ヘルメットの外装の変更は、ドライバーが選手権シーズンの間でチームを変わった場合にも認められる。

    ダニール・クビアトは、通常ブルーを主体としたヘルメットを着用しているが、イタリアではレッドを主体としたヘルメットを着用。今回のロシアではホワイトを主体としたヘルメットを用意していた。

    だが、F1レースディレクターを務めるマイケル・マシは、変更点が多すぎるとして使用を許可しなかった。そのためダニール・クビアトは通常デザインのヘルメットで初日のフリー走行を走った。

    通常、ドライバーは全体的に同じデザインやカラーを維持しながら、若干の配置や塗装を変えることでルーの文言を回避している。F1シンガポールGPではカラーリングやデザインなどはそのままにラメ入りの塗装を採用するドライバーが多数いた。

    特にセバスチャン・ベッテルは数回極端に異なるデザインのヘルメットを使用している。モナコGPではニキ・ラウダをトリビュートした赤いヘルメットを着用。ドイツGPではカラーリングを維持しながらベルント・シュナイダーにインスパイアされたデザインを使用し、イタリアやシンガポールでも塗装や細かな部分が異なるヘルメットを着用している。

  • フェルナンド・アロンソ 「F1復帰は2021年の新レギュレーション次第」

    フェルナンド・アロンソ 「F1復帰は2021年の新レギュレーション次第」

    2度のF1ワールドチャンピオンであるフェルナンド・アロンソは、2021年の新レギュレーション次第ではF1に復帰する可能性があると示唆した。

    昨年、F1を引退したフェルナンド・アロンソは、今週末のF1イタリアGPをマクラーレンのアンバサダーとして訪問。2021年のレギュレーション次第ではF1復帰を検討するかもしれないと語った。

    「新しい規制が施行される2021年シーズンは良いチャンスになるかもしれない。F1が大きく変わる可能性があるからね」とフェルナンド・アロンソは Sky Sports F1 にコメント。

    「今のF1は、1つのチームが支配的な強さを持っていて、レース結果があまりにも予想できてしまう。それは僕がF1を去った理由だ。でも、2021年にはこういった状況が変わる可能性があるし、そうなれば良い機会となるかもしれない」

    「新しいレギュレーションはフィールドを平準化して、これまでよりも多くの可能性をもたらすために設計されていると思うけど、MotoGPやインディカー・シリーズのように、他のスポーツはF1よりも予測不能なレースをしているし、F1にはまだいくつかの変化が必要だ」

    具体的に復帰について話をしているチームはあるか聞かれると質問されたフェルナンド・アロンソは「いつもだよ」と笑う。

    2021年シーズンにF1に復帰した場合、39歳になっているフェルナンド・アロンソは、年間22レースをこなすことについては不安があると認める

    「唯一の問題なのはカレンダーだ。年間22レースということはノンストップだ。僕はもう歳をとっているし、かなり厳しいだろね」

  • 2021年のF1レギュレーションで全マシンは似通ったルックスになる?

    2021年のF1レギュレーションで全マシンは似通ったルックスになる?

    F1のスポーティングディレクターを務めるロス・ブラウンは、2021年のF1レギュレーションが導入されれば、全F1マシンが同じような見た目になるとの苦情に反論。現状でもほとんど差はないと語った。

    F1は2021年にレギュレーションの大幅な変更を予定しており、オーバーテイクを改善するためにマシン上部をシンプルな形状にして、マシン下部でダウンフォースを発生させる“グラウンド・エフェクト・カー”のコンセプトを採用することを明らかにしている。

    だが、F1チームは、新たなテクニカルレギュレーションが、デザイナーの創造性を狭め、結果的にグリッドに似通った見た目のマシンが並ぶことになるのではないかとの懸念を示している。

    だが、ロス・ブラウンは「全てのマシンが同じルックスになるという苦情や他にもナンセンスな意見を耳にしている」とコメント。

    「試しにパット(・シモンズ)が現行の全てのF1マシンからカラーリングを外し、壁にかけてみたが、カラーリングを取り除かれたマシンを見分けることはできないことがわかった」

    「よっぽどのオタクでなければ見分けられないだろう。我々のオフィス内でさえ、なんとか3台を言い当てられる程度いだった! 現行のマシンでもカラーリングを取り除けばわからなくなる」

    「まず、我々は非常に規範的なレギュレーションであることをわかっているし、F1の肥えた目は異なるソリューションを思いつくだろう。我々は目的を確実に達成しなければならないのでそれらは模範的なものになるだろうが、十分に寛容度はある」

    「相対的にこれまで自由を得てきたチームは間違いなくイライラすることになるだろう。しかし、これらの規制がすべての人にとって同じであり、『他の誰よりも優れた仕事をした場合、2秒も速くならず、0.2秒になる』というアプローチを取ることが、我々がフォーミュラ1に求めているものだ」

  • セバスチャン・ベッテル 「F1を続けるかどうかは新レギュレーション次第」

    セバスチャン・ベッテル 「F1を続けるかどうかは新レギュレーション次第」

    フェラーリのセバスチャン・ベッテルは、2021年のF1レギュレーション変更が今後もF1を続けていくかどうかを決定付けることになるだろうと語る。

    昨年からミスが目立ち、引退も噂されているセバスチャン・ベッテルだが、前戦F1イギリスGPでもマックス・フェルスタッペンに追突するという失態を犯して16位でフィニッシュ。このエラーは、ベッテルがF1ドライバーとしてキャリア終盤を迎えているとの議論を巻き越している。

    セバスチャン・ベッテルは、新しいレギュレーションがどのようなものになるかがF1での将来の鍵を握ると語る。

    2021年のレギュレーション変更が今後もF1を続けていくかどうかを決定するかに影響を与えるかと質問されたセバスチャン・ベッテルは「もちろん、イエスだ」とコメント。

    「まだマシンがエキサイティングでフォーミュラがエキサイティングになるかを見てみる必要があると思う。時間は迫っている」
    「僕たちが求められているのは良いことだと思う。僕たちは自分たちの意見を言ってきたし、今後も意見を言っていくだろう。F1が成長し、自分自身に挑戦し、自分たちのスキルを追求できるよう正しく変化することを期待している」

    セバスチャン・ベッテルは、現世代のF1マシンの車重を減らすことを切望しているが、以前のキャリアでレースをしていたマシンと比較して高速で走行する楽しさははるかに大きいと語る。

    「高速では、現在のマシンはトップクラスだ。でも、低速では最低というわけではないけどあまりに重すぎる。そこは気に入っていない」とセバスチャン・ベッテルはコメント。

    「僕が最初に知ったF1カーはそのスピードの範囲でとてもエキサイティングだったと思う。それにレースはスプリントレースだったし、素晴らしかった。すべてのラップでマシンとタイヤをプッシュできた」

    「そこは少し変わった。僕たちははレースを管理するようになった。簡単に言えば、管理する必要のないレースの方が楽しい。全開で走れるレースがね」

    「足や手だけではなく頭も使う必要があるし、いつも何らかの管理をしなければならない。やっぱり最も恩恵を受けるのは最速の男であるべきだと思う」

  • F1 | 2021年F1レギュレーションの具体的なビジョンを発表

    F1 | 2021年F1レギュレーションの具体的なビジョンを発表

    F1とFIA(国際自動車連盟)は、2021年のF1レギュレーションについての具体的なビジョンを明らかにした。

    当初、2021年のF1レギュレーションについては6月に発表される予定だったが、詳細を明確化し、磨き上げるために最終期限を10月まで延期した。

    最終期限に先立ち、F1のモータースポーツ担当ディレクターを務めるロス・ブラウン、最高技術責任者のパット・フライ、そいて、FIAのシングルシーター技術責任者のニコラス・トンバジスによって、新レギュレーションの4つの重要な柱と最終決定に先立って実行されるべき作業が発表された。

    1.More raceable cars
    2019年に導入された空力規制は、マシンの複雑な空力設計が後続車のダウンフォースを推定50%削減することを確認した2017年の規則変更によって引き起こされる問題を解決しようとするように設計される。

    ニコラス・トンバジスによると、2019年に達成された改善は、2年後に見られる「グラウンドエフェクト(マシン下面によって生じるダウンフォース)」が生み出すダウンフォースとは比較にならないという。

    「2021年マシンでは2台の車間距離で後続マシンのダウンフォースが(2017年の)約50%から約5~10%まで減少される。我々は後続マシンのダウンフォースの削減を大幅に削減する」とニコラス・トンバジスは語る。

    しかし、乱された空気はさらには波及効果をもたらす。主なものは後続マシンのタイヤへの有害な効果となる。そのことを念頭に置いて、F1は2021年にタイヤを13インチから18インチ変更する。

    「我々はピレリとかなり深い協議をしている。どのようにステップアップさせ、人々がレースを行えるポジションに持っていくかが重要だ。パフォーマンスが低下することはなく、タイヤをそれほど管理することを余儀なくされないようにすることが重要だ」とニコラス・トンバジスは語る。

    「我々はこの2年間でピレリに完全に間違ったことを求めてきたと思う。高いデグラデーション目標を達成するのは不可能だ」とパット・シモンズは付け加えた。

    ・パット・シモンズが言うように、F1でピットストップは重要であり、ファンから評価されていることが認識されているので、ピレリが超硬質の“ルマンタイプの長持ちし続けるタイヤ”を製造する計画はない。

    ・タイヤウォーマーは2021年に非合法化されることが提案されている

    2. More competitive grids
    2019年のイギリスGPは間違いなく素晴らしいものだった。しかし、予選でのバルテリ・ボッタスのポールタイムが20番手のロバート・クビサより3秒以上早かったことは事実であり、ロス・ブラウンはそれがスポーツにとってはギャップが大きすぎると主張。現在の主な目的は、2021年にそれを約半分まで縮めることだ。

    「現時点でレースに勝利できるチームは3つだけだ。今後2~3年の間にF1はより良い道を歩むだろう…本当に良い、適度に資金を供給されたチームは多くの問題を引き起こす可能性がある。それが我々が欲しいものだ。ミッドフィールドチームでシャルル・ルクレールまたはマックス・フェルスタッペンを得た場合、それは違いを生む可能性がある。現時点ではそうではない」とロス・ブラウンは語る。

    これを達成するための計画の一部は、ブラウンが“非常に規範的”と説明する空気ルールを導入することだ。ロス・ブラウンはこれらの制約がF1チームのエアロダイナミクスを苛立たせるかもしれないことを理解している。

    「疑いもなく。相対的にこれまで自由を得てきたチームはイライラすることになるだろう。しかし、これらの規制がすべての人にとって同じであり、『他の誰よりも優れた仕事をした場合、2秒も速くならず、0.2秒になる』というアプローチを取ることが、我々がフォーミュラ1に求めているものだ」

    ・マシンの一部の運転支援装置の撤去は10月に先んじて評価されている

    ・車からピットへのテレメトリの削減も検討中。

    ・レースエンジニアがそれらの問題を指導するのではなく、ドライバーがレース中のオーバーヒートやタイヤの摩耗などのマシンの問題を管理する上ではるかに顕著な役割を持つことが提案されている。

    3.Cars that make you go ‘wow’
    F11カーはシングルシーターエンジニアリングの頂点を表す必要があるが、基本的なものである必要がある。マシンはセクシーである必要がある。ラップタイムは重要だが、2021年のF1カーをファンの寝室の壁に飾ることも同様に重要だ。

    「我々は最終プロダクトが審美的に楽しいものになることを目指している」とニコラス・トンバジスは語る。「情熱と“すごい要素”を促進するマシンになることを新しいF1の一部にしたい」

    それを念頭に置いて、プロトタイプの2021年マシンの開発は明らかに現時点ではまだ先の段階だが、10月以前にいくつかの改良点が予定されている。

    「我々はフロントウィングにまだ完全に満足していない。空気力学的な観点と審美的な観点の両方で。だから、我々は両方の面でそれをもう少し良くしようとしている。ウイングが空力的に非常に幅が広くなっていることには正当な理由があるが、それが審美的にベストな結果ではないことを私たち全員が理解している。そこについての作業が進行中だ」

    そのためにF1ファン自身との協議をすることを予定しているという。

    「これまで一度も行われたことはない。ファンがF1の何に興奮するを理解すること、そして見るのをやめたファン、見ていないファンとなぜ彼らは見ないのか、なぜ止めたのかを議論する。ファンはF1の方向性を決めるかなり大部分を占めていることになる

    ・FIAとF1は、自動車スタイリストと協力して、マシンの重要なデザイン機能を技術規制に変換する。

    ・ロス・ブラウンによれば、クルマとともにF1がレースするサーキットのタイプも分析され、ベトナムでの新しいレースは“F1を進むべき新しい哲学”の最初のテストになるだろう

    4. A financially viable championship
    FIAとF1は、2021年に予算の上限とより厳格な財務規制を課そうとしているだけでなく、チームがより少ないコストで簡単に競争できるようにしたいと考えている。

    ・標準化されたホイールリム
    ・標準ブレーキシステム
    ・油圧サスペンションシステムの禁止
    ・特定のエキゾチックな材料の使用に対する制限
    ・標準ラジエーター
    ・ギアボックスパラメータの凍結仕様
    ・全チーム用の標準ピット設備

    上記のすべてが2021年のレギュレーションのために議論されているが、風洞で許される時間の短縮のようなあまり目に見えないものもまたF1が経済的になることを防ぐために役割を果たすことができる。

    それに加えて、チームの規模を制限するためにコスト管理が実施されるように設定されており、大きなチームが優れたリソースで小さなチームを追い出すことを防ぐことを目標としている。

    「それでも素晴らしいチームは素晴らしいチームになる。しかし、2人ではなく10人がプロジェクトに参加している場合に得られる限界的な利益において、それは5%以上のパフォーマンスをもたらす。彼らはもうそれをすることができなくなる。彼らはできない、あるいは、そうしたとしても、おそらくもっと良い利益を上げることができるかもしれない他の分野で負けることになるだろう」

    ・ドライバーの給与と少数のチーム人員の給与はコスト管理に含まれないことが提案されている。

    ・ロス・ブラウンによれば、マーケティング活動はおそらくコスト管理の下で制限されることはない。