カテゴリー: レッドブル・レーシング

  • ヘルムート・マルコ、2025年末でレッドブルF1を退団へ “21年の時代”に幕

    ヘルムート・マルコ、2025年末でレッドブルF1を退団へ “21年の時代”に幕

    レッドブル・レーシングのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコが、当初2026年までとされていた契約に先立ち、2025年末をもって退任する見通しとなった。アブダビGP翌日の月曜、レッドブル上層部との会談で方針が固まったとオランダメディアが報じている。

    ヤス・マリーナでのタイトル決戦後から、マルコの去就には不透明感が漂っていた。82歳のマルコ本人も契約継続について明言を避け、「複雑な要素がいくつもある」「一晩考えてから決める」と語っていた。

    レッドブル上層部との会談で“退任”が決定
    日曜夜に示唆された「話し合い」は、アブダビで月曜に実施され、スポーティングCEOのオリバー・ミンツラフらレッドブル幹部が出席。その結果、マルコは2025年末をもってレッドブルのモータースポーツアドバイザー職を退く方向となった。

    マルコの契約は本来、2026年シーズンも含めて延長されていたが、この2年契約は完遂されないことになる。

    チーム代表ローラン・メキースも以前から組織見直しを示唆しており、「F1は静的な世界ではなく、常に組織全体を見直し続ける必要がある」とコメント。マルコの去就に関して直接は語らなかったものの、レッドブルが次世代に向けて体制強化を進めていることをにじませた。

    ヘルムート・マルコ レッドブル F1

    “ホーナー後”の再編。オーストリア本社の関与強化も
    パドックでは、オーストリア本社がF1運営への関与を強めるとの見方が広がっている。広報部門でも変化があり、ポール・スミス離脱後は本社から新たなPR責任者が送り込まれたとされる。

    メキースは「どれだけ小さくても組織を前進させるための“次のステップ”を常に探している」と語り、2025年シーズン中盤に直面した難局を乗り越えるうえでマルコが果たした役割に感謝を述べた。

    21年の歴史に幕。ベッテル、フェルスタッペン生んだ“育成の象徴”
    2005年、ジャガー買収を経てレッドブルがF1参戦を本格化させた際、創業者ディートリッヒ・マテシッツの右腕として選ばれたのがマルコだった。
    以降21年にわたり、彼はレッドブル・ジュニアの統括者としてセバスチャン・ベッテル、マックス・フェルスタッペンらをF1へ押し上げた。

    特にフェルスタッペンを巡っては、当時メルセデスがGP2行きを想定する中、マルコが即座にトロロッソでのF1デビューを提示し、その後の“最強エース育成”へつながった。

    2024年サウジアラビアGPでホーナーをめぐる内紛が激化した際も、フェルスタッペンはマルコを強く擁護していた。
    しかし2025年12月31日をもって、両者の長きにわたる公式な協力関係は幕を閉じることになる。

  • ヘルムート・マルコ レッドブルF1退団報道 フェルスタッペン去就に波紋

    ヘルムート・マルコ レッドブルF1退団報道 フェルスタッペン去就に波紋

    レッドブルのヘルムート・マルコが、2025年末でチームを離れると複数メディアが報じた。シーズン最終戦アブダビGP後、本人は「自分で決める」とだけ語っていたが、英『Telegraph』によれば、82歳のマルコは今季限りで退任する見通しとされている。

    独『BILD』は、レッドブルCEOオリバー・ミンツラフが2026年に向けて“刷新”を望んでいると伝えており、今年中にチーム体制が大きく変わる可能性を示唆した。

    マルコはヤス・マリーナ・サーキットで、自身の将来について「自分で決める」とコメントしていたが、仮に退任となればレッドブルは今年2度目の“大物離脱”となる。

    今季のイギリスGP後には、クリスチャン・ホーナーがチーム代表兼CEOの職を解かれ、後任にはローラン・メキースが就任している。

    マックス・フェルスタッペンにとっては、大きな動揺を生む局面となるかもしれない。フェルスタッペンとマルコの関係は極めて深く、過去には「マルコが去るなら自分も去る」と語ったほどだ。これは昨年、チーム内の権力闘争でマルコの立場が揺らいだ際の発言として知られている。

    レッドブルは再び“権力構造の転換期”へ
    ホーナー解任に続くマルコ離脱報道は、レッドブルが内部体制の大規模再編に踏み込んでいる印象を強める。2026年の新レギュレーションを前に組織のバランスを再構築する狙いがあるとみられ、ミンツラフ主導のガバナンス強化が進行している可能性もある。

    フェルスタッペンとの関係悪化リスクは依然として無視できず、特に2026年以降の体制はドライバー市場にも影響しうる重要テーマとなる。

    フェルスタッペン去就の“再燃”を招くのか
    フェルスタッペンはかつて「マルコがいなくなれば自分も考える」と発言した経緯がある。現状、この言葉が即座に行動へつながるとは限らないものの、チームの継続的な変化が彼の忠誠心にどこまで影響するかは注視される。

    マルコの功績は若手育成システムの根幹そのものに及んでおり、その離脱はレッドブル全体に長期的な構造変化をもたらす可能性が高い。

  • 角田裕毅の防戦にノリス側が怒りの無線「レッドブルF1流の妨害行為だ」

    角田裕毅の防戦にノリス側が怒りの無線「レッドブルF1流の妨害行為だ」

    2025年F1アブダビGPで、ランド・ノリスのレースエンジニアを務めるウィル・ジョセフが、角田裕毅の防戦を「典型的なレッドブルの“妨害行為”」と表現していたことが分かった。

    23周目、ピットを終えたノリスが未ピットの角田裕毅に追いついた場面が、このタイトル決定戦最大級の緊張点となった。レッドブルは角田に対し、チームメイトであるマックス・フェルスタッペンのライバルが接近中だと警告。

    角田裕毅はターン5〜6の間で複数回ラインを変えて強く防御し、ノリスは一時的にコース外へ押し出される形となった。

    ノリスが前に出た直後、ジョセフは無線で「角田の件はこっちで対応している。今のは典型的なレッドブルのshithousing(妨害行為)だ」と伝え、チームは即座に対応に動いていた。

    5秒ペナルティに角田は激怒 ノリス側は“被害”を強調
    この攻防についてスチュワードは審議を行い、角田裕毅に対して「複数回の進路変更」による5秒ペナルティを科した。発表はインシデント発生の約10分後で、角田はチェッカー後に「stupid」と無線で不満をあらわにした。

    一方、ノリス側には「角田にはペナルティが出た」とジョセフから伝えられたものの、ノリス自身も調査対象となり“無罪放免”となっていた事実は無線では触れられていなかった。

    角田裕毅とランド・ノリスの攻防

    ザク・ブラウン「やりすぎだった」も、意図的挑発は否定
    マクラーレンのザク・ブラウンCEOは、角田裕毅の動きについて“越えてはいけないラインを超えていた”としつつ、レッドブルが意図的にノリスへペナルティを誘発させようとしたとは考えていないと述べた。

    「(接触があれば)我々はポジションを戻せる差はなかった。もしペナルティになっていたら5秒だっただろうから、かなり危なかった」とブラウン。

    「ノリスがラインを越えたという意味ではなく、状況が状況だけに角田はやりすぎた。でも彼がクルマを運転しているのであって、チームが彼のステアリングを握っているわけではない」

    最終的にはタイトル争いに影響する重大局面ながら、裁定はノリスに不利とはならず、シーズン最終戦の緊張を象徴する一幕となった。

  • 角田裕毅 F1アブダビGPでのノリス攻防を語る「あと1周耐えられると思った」

    角田裕毅 F1アブダビGPでのノリス攻防を語る「あと1周耐えられると思った」

    角田裕毅は、2025年F1アブダビGPでランド・ノリスとの攻防により物議を醸す展開となり、最終的に5秒ペナルティを科された。決勝ではチームの指示に従い、ノリスの前でできる限り時間を稼ぐ役割を担っていたが、その防御が問題視される結果となった。

    角田裕毅は1回目のピットストップ後にノリスを抑える任務を受け、無線では「分かってる」と強い口調で返答。だが、最終セクションでスローにする形ではなく、バックストレートでブロックを試みたことで接触寸前の攻防となり、ノリスは四輪すべてがコース外に出た状態で前に出た。

    スチュワードはこの防御を危険と判断し、角田に5秒ペナルティが下された。

    角田裕毅の説明:ペナルティへの疑問と防御判断
    「そこで何が起きたのかは振り返らないといけないと思います。なぜペナルティが適用されたのか、何となく理由は分かります。ただ、本当に5秒ペナルティに値するのかどうかは、しっかり見直す必要があると思います。僕のレースに大きな影響を与えましたので」

    チーム無線の緊張感について問われると、角田裕毅は当時の心境をこう説明する。

    「ずっと無線でフィードバックが入ってきて、ストレスが伝わってきました。だから『分かってる、話した通りにやるよ。できる限り守るよ』と返したんです。簡単に彼を行かせるメリットはありませんので、分かっていることは分かっていますし、できる限りやるつもりでした。ただ、彼が戻ってくるスピードが速すぎました」

    なぜバックストレートで勝負したのか
    角田裕毅は、なぜ最終セクションではなくストレートでブロックを試みたのかについても語った。

    「考えはしたんですが、彼はまだかなり遠くにいました。たしかターン9で抜かれたんだと思います。ギャップはコンマ8〜9秒くらいあって、ラップあたりコンマ5秒縮めてきていましたので、“あと1周は耐えられる”と思っていました。でも、彼はターン1から5までを完璧にまとめて差を詰めてきました。とても上手く走っていましたし、僕が後ろに留まったとしても大きな違いはなかったと思います」

    角田裕毅 レッドブル・レーシング

    「とても厳しい」5秒ペナルティと自身のペースへの手応え
    角田裕毅は今回の裁定を「とても厳しい」と評価し、レッドブルでの最後のレースとしては残念な終わり方になったと語った。

    「問題があったとは思っていないです。ただ、今の僕はなぜか遅く感じていて、理由は分からないんですが、去年のような感覚があります。振り返ると、運という言葉はあまり使いたくないんですが、シーズン後半は本当に運がありませんでした。自分のコントロール外の出来事が多かったです。ただ、その中でも何度も速さを示せたのは良かったと思います」

    最後に角田裕毅は、自分の走りについてこう振り返った。

    「去年の最終戦でも2つ目のペナルティは少し厳しいと思いました。でも、全力を尽くしました。それだけです」

  • 角田裕毅 レッドブルF1に感謝「来年もいるので完全な別れではない」

    角田裕毅 レッドブルF1に感謝「来年もいるので完全な別れではない」

    レッドブル・レーシングの角田裕毅は、2025年F1最終戦アブダビGP決勝を14位で終えた。

    今季最終戦はチームメイトのマックス・フェルスタッペンが優勝し、角田裕毅は“援護役”として戦略的な役割を担った一方、ランド・ノリスとの攻防で5秒ペナルティを受ける厳しい展開となった。

    10番グリッドからスタートした角田裕毅は、フェルスタッペンのタイトル争いをサポートするために異なる戦略を選択。序盤はロングスティントで走行し、ノリスのピット後に“抑え役”としてコース上で立ちはだかった。しかし接触こそなかったものの、ノリスをコース外に追いやった裁定により5秒のペナルティを受け、ポイント獲得はならなかった。

    角田裕毅はレース後、シーズン最終戦を次のように振り返った。

    「今日は本当に全力でポイントを取りに行きましたし、可能性もあったと思いますが、ペナルティがついて難しくなりました」

    「僕たちは違う戦略を選びましたし、ランドとのバトルまではすごくいい流れで走れていました。彼を抑えようとしましたが、ランドはとても速かったですし、結果的にフラストレーションの残るペナルティになりました」

    「2回目のスティントに入ってからは追い抜くのが本当に大変でした。今年一年を振り返っても、あと少しの運が味方してくれれば結果が変わった場面も多かったですが、これもレースですね」

    角田裕毅 レッドブル F1

    角田裕毅は、今季チャンピオンを獲得したランド・ノリス、そして優勝したフェルスタッペンにも敬意を示した。

    「ランド、おめでとうございます。今年ずっと素晴らしい走りでしたし、今日もしっかりタイトルを決めるレース運びでした」

    「そしてマックスも優勝おめでとうございます。シーズンを通して本当にすごい走りでした。彼がやっていること、あれだけ限界まで引き出す姿勢は、本当に彼がベストドライバーであることを証明していますし、そのメンタリティも含めてとても刺激になります」

    最後に角田裕毅は、レッドブルでの最終戦に際してチームへの感謝を述べた。

    「この一年、エンジニア、メカニック、チームの皆さんに感謝しています。本当にありがとうございました。来年もチームにはいますので、これで完全なお別れではありません」

    2026年、角田裕毅はレッドブル・レーシングおよびレーシングブルズのテスト兼リザーブドライバーとしてチームに残る。

  • 角田裕毅のF1王者援護失敗 セルジオ・ペレスが“君には厳しすぎた”ミームに反応

    角田裕毅のF1王者援護失敗 セルジオ・ペレスが“君には厳しすぎた”ミームに反応

    2025年F1アブダビGP決勝で起きたランド・ノリスと角田裕毅の攻防は、マックス・フェルスタッペンのタイトル争いにも影響したとして大きな議論を呼んだ。そんな中、かつてフェルスタッペンの王座獲得を後押ししたセルジオ・ペレスが、この出来事に関する“ある投稿”へ反応し話題となっている。

    決勝23周目、ノリスはターン5〜6の間で角田裕毅をオーバーテイクしたが、この際のコース外走行によるアドバンテージ取得の疑いで調査対象に。

    一方の角田裕毅も複数回のライン変更が問題視され、両者とも審議対象となったが、最終的に角田裕毅のみ5秒ペナルティが科され、ノリスはお咎めなしという結論に至った。この裁定にはSNS上で多数の反応が寄せられた。

    レッドブル時代、2021年アブダビでフェルスタッペンの逆転タイトルを支える歴史的ディフェンスを見せたペレスに対し、「この場面で必要だったのは“あのペレス”ではなかったか」といった声も上がる中、当のペレス自身もSNSでこの話題に加わった。

    彼が反応したのは、映画『アベンジャーズ』シリーズの“サノス”にペレスの顔を合成し、彼の名言「Perhaps I treated you too harshly(たぶん、君に厳しすぎたんだ)」を重ねたミーム画像。ペレスはこれを引用し、短く「Perhaps(笑)」と投稿。これが大きな拡散を呼び、18万件以上の「いいね」を記録している。

    セルジオ・ペレス 角田裕毅

    ■2021年にセルジオ・ペレスがやったこと
    セルジオ・ペレスにとってレッドブルでの最初のシーズンは決して楽ではなかった。しかしフェルスタッペンは、アブダビGPで自身がタイトルを獲得したあと、チームメイトの助けがなければ自分は王者になれなかったと語った。

    それはよくある“チームメイトへのお世辞”ではなく、アブダビでペレスがルイス・ハミルトンを抑えた 2周 に対する非常に具体的な称賛だった。もしこの2周がなければ、レースのあの物議を醸した結末は起きなかった可能性すらある。

    「チェコがいなければ、僕はここに座っていないと思う。彼がいなければ彼ら(メルセデス)はセーフティカーでピットできていたしね」とフェルスタッペンは語った。

    「だからチェコは本当に素晴らしい走りをしてくれた」

    しかしペレスの介入が重要だったのは、ハミルトンとフェルスタッペンの差を約8秒奪ったことだけではない。レースの流れに大きな影響を与えた点だ。

    もしハミルトンがペレスの後ろで時間を失わず、順調にフェルスタッペンとの差を広げていたら、36周目のVSCで“安いピット”を行えた可能性が高かった。

    ヤス・マリーナでの安全車下のピットロスは約14秒だが、実際にはその時点でフェルスタッペンとの差は7秒弱だった。

    「そのタイミングでの防御は本当に重要だった」とペレス。

    「ルイスはレースをコントロールしていて、VSCのウインドウを完全に持っていた。彼は何でもできた。でも僕はすごく古いタイヤだった。それでもうまくいって、マックスとチームを助けられて嬉しい」

    ハミルトンがVSCで止まっていたら、レースの残りは全く違った展開になっていた可能性が高い。

    クリスチャン・ホーナー代表も当時、ヘルメットを脱いだペレスを称賛していた。

    「ルイスを抑えてマックスを引き寄せた。今日の勝利にチェコが大きく貢献した。まさに“全開で行く”男だ」

    現在ペレスは2026年のF1復帰が決定しており、新規参戦チームのキャデラックF1でバルテリ・ボッタスとともに新シーズンを戦う予定だ。

    セルジオ・ペレス

    ■ 2025年に角田裕毅ができなかったこと
    オスカー・ピアストリもハードでロングランを行っていたため、角田裕毅がそのピアストリのタイトル争いに影響を与えるチャンスはなかった。しかし、もう一人のマクラーレンを妨害するチャンスは明確に存在した──角田裕毅が走り続けたことで、ランド・ノリスが22周目に新品タイヤで戻ってきたとき、角田裕毅が3番手を走っていたからだ。

    レッドブルは角田裕毅に「捕まったら出来ることは全部やれ」と伝え、角田裕毅は「分かってる、任せて」と返した。

    しかしノリスはすぐに角田裕毅を抜き去った。角田裕毅が前でラインを変えたため、ノリスはロングストレート内側のラインをまたいで避ける必要があったにもかかわらず、である。

    角田裕毅は、変則的なライン変更で得た5秒ペナルティは「非常に厳しい」と主張し、The Race の質問に対して「ただスリップストリームを切ろうとしただけ」と語った。FIA のガイドライン上、後続との距離が十分であれば許容される動きだ。

    しかし今回は、スチュワードは角田裕毅が「複数回の方向転換を行い、その結果#4(ノリス)が接触回避のためにコース外へ行かざるを得なかった」と判断した。

    角田裕毅自身は、「うまくいってもあと1周しか抑えられなかった」とし、マクラーレンが迫る中でレッドブルの無線が「パパパパパパパパ」と繰り返され、注意を削いだと感じていたという。

    「彼らのストレスは感じたけど、『見て、分かってる。話したとおりやるから、できる限り守るよ』と思っていた。簡単に前に出すメリットなんてないし、とにかく最善を尽くした。でもノリスはすごい勢いで来て、一気に抜いていっただけだ」と角田裕毅は語った。

    角田裕毅がフェルスタッペンとレッドブルのためにその瞬間にできた最善の仕事は、ランド・ノリスの背後にいたシャルル・ルクレールにノリスへ追いつく、あるいは抜くチャンスを与えることだった。ルクレールは角田裕毅に追いつくノリスのわずか1.6秒後方にいた。

    ただしそのためには、角田裕毅はさらに危険なほどの防御を行う必要があり、仮にルクレールがノリスを抜けたとしても、ノリスがそのままフィニッシュまで留まる可能性は低かっただろう。

    だが、ペレスがこれを見て“物足りなさ”を感じたのは理解しやすい。

  • レッドブルF1代表 角田裕毅の“チームへの献身”称賛「決して諦めなかった」

    レッドブルF1代表 角田裕毅の“チームへの献身”称賛「決して諦めなかった」

    2025年F1アブダビGP決勝後、レッドブル・レーシングのチーム代表ローラン・メキースは、最終戦を14位で終えた角田裕毅について「今日も昨日もチームのために戦い続けてくれた」と述べ、その貢献を強調した。

    タイトル最終決戦の舞台となったヤス・マリーナで、レッドブルはマックス・フェルスタッペンが圧巻の走りで今季8勝目を挙げたが、角田裕毅は“チームゲーム”に徹し、ランド・ノリスを抑えてフェルスタッペンのタイトル獲得を後押しする役割を担った。

    しかしその防御はペナルティを招き、最終順位は14位に終わった。

    メキースはそれでも角田裕毅の姿勢を「シーズンを通して決して諦めなかった」と讃えた。

    レッドブル:フェルスタッペンは独走勝利、角田裕毅は“最終任務”に徹する
    フェルスタッペンはスタートから危なげなくリードを築き、1ストップでフィニッシュする支配的なレースを展開。必要なら“無料の2回目ストップ”を行える余裕すらある圧倒的ペースだった。

    一方の角田裕毅は、最後のレースでフェルスタッペンを援護すべく、ピットアウトしたランド・ノリスを抑える役割を担当。しかしその防御でノリスをコース外へ押し出したと判断され、5秒ペナルティが科された。

    ローラン・メキース代表:角田裕毅に「決して諦めなかった」と最大級の称賛
    「“まずはランドとマクラーレンにおめでとうと言いたい。今年は本当に僅差の戦いで、我々も最後まで素晴らしい戦いを見せられた。今日の支配的なレースは予想外だったが、チームとマックスの努力のおかげで実現できた」

    「そして、角田には感謝の言葉しかない。彼は昨夜と同様に今日もチームのために戦ってくれたし、今季も決して諦めることなく走り続けてくれた。彼の姿勢には心から敬意を表したい」

    「シーズン後半の逆転劇は本当に誇りだ。キャンパスの全員、現場の全員が信じられない努力をしてくれた。我々は最後の一周まで“レッドブルのレーシングスピリット”を示すことができた。」

  • ホンダ、レッドブルF1との最終戦で有終の美「今後も技術革新を推し進める」

    ホンダ、レッドブルF1との最終戦で有終の美「今後も技術革新を推し進める」

    ホンダは、2025年12月7日にF1最終戦となる第24戦アブダビGPをもって、Red Bull Powertrains(レッドブル・パワートレインズ/RBPT)へのレースにおけるF1パワーユニット(以下、PU)技術支援を終了した。

    ホンダは2021年シーズンをもってPUサプライヤーとしてのF1参戦を終了した後も、株式会社ホンダ・レーシング(HRC)による、RBPTへのF1 PU技術支援を通じ、レッドブル・レーシングおよびビザ・キャッシュアップ・レーシング・ブルズ)に対し、F1活動のサポートを行ってきた。

    だが、ホンダとレッドブル・グループのパートナーシップは2018年にScuderia Toro Rosso(スクーデリア・トロロッソ、現在のRB)へPUを供給したことから始まり、翌2019年にはレッドブル・レーシングにもPU供給を開始。2021年にはマックス・フェルスタッペン選手がドライバーズタイトルを獲得し、ホンダに30年ぶりのF1タイトルという栄冠をもたらした。

    2022年以降はHRCによるRBPTへの技術支援を行っており、2023年にはRed Bull Racingが22戦中21勝という圧倒的な成績で2年連続となるダブルタイトルを獲得。2024年にはフェルスタッペン選手がドライバーズタイトル4連覇を達成するなど、数々のドラマと偉業を生み出してきた。

    ホンダは、これまでF1活動を通じて培ってきた技術と人材の発展と展開により、モータースポーツ活動の強化ならびに、さまざまな商品と先進技術の開発に取り組んでいくい。

    株式会社ホンダ・レーシング 代表取締役社長 渡辺康治のコメント
    「8年間にわたり、両チームおよびRed Bull Powertrainsとの強い協力関係のもとで、F1の最前線に関わり続けられたことを誇りに思います。この期間にOracle Red Bull Racingが達成した数々の勝利とチャンピオンシップ獲得に、Hondaの技術と人材が貢献できたことは大きな喜びです。関係者の皆様に心より感謝申し上げます。HRCはこれまでの経験を糧に、今後もモータースポーツの発展とHondaの技術革新を推し進めていきます」

    本田技研工業 F1 ホンダ・レーシング

    ■ ホンダとレッドブル・グループのパートナーシップの歴史
    2018年 HondaがScuderia Toro RossoにPUの供給を開始
    戦いの中でPUをアップグレードさせていく
    2019年 Red Bull RacingにもPU供給を開始
    第9戦オーストリアGPでの第4期Honda F1初優勝を含め、3勝を挙げる
    2020年 Scuderia AlphaTauri(スクーデリア・アルファタウリ 旧Scuderia Toro Rosso)が
    第8戦イタリアGPにて悲願の初優勝を達成。Red Bull Racingと合わせて3勝を挙げる
    2021年 Red Bull Racingのマックス・フェルスタッペン選手がドライバーズタイトルを獲得
    Hondaに30年ぶりの栄冠をもたらす
    2022年 HRCによるRBPTを通じた技術支援を開始
    Red Bull Racingがコンストラクターズ、ドライバーズのダブルタイトルを獲得
    2023年 Red Bull Racingがコンストラクターズ、ドライバーズのダブルタイトルを連覇
    22戦中21勝という偉業を達成
    2024年 Red Bull Racingのフェルスタッペン選手がドライバーズタイトル4連覇を達成
    2025年 Red Bull Racingがコンストラクターズ3位、フェルスタッペン選手がドライバーズランキング2位、
    Visa Cash App Racing Bullsがコンストラクターズ6位でシーズンを終了

    ■ ホンダとレッドブル・グループのパートナーシップ情報まとめ(2018年~2025年)
    総レース数:172戦
    勝利数:72勝
    表彰台:141回
    ポールポジション:51回
    ドライバーズタイトル:4回
    コンストラクターズタイトル:2回最終戦でのマックス・フェルスタッペンの勝利にて、レッドブル・グループとのパートナーシップは当初の契約通り、区切りを迎えた。

  • レッドブルF1の未来を左右? ヘルムート・マルコ去就問題が表面化

    レッドブルF1の未来を左右? ヘルムート・マルコ去就問題が表面化

    2025年F1アブダビGP後、レッドブルのアドバイザーであるヘルムート・マルコの将来を巡って不確実性が高まっている。マックス・フェルスタッペンがランド・ノリスにわずか2ポイント差でタイトルを奪われた直後、マルコ自身が「将来について考える必要がある」と発言したことが引き金となった。

    さらに、フェルスタッペンのレースエンジニアであるジャンピエロ・ランビアーゼがチェッカーフラッグ直後に涙を見せた理由についても注目が集まっている。

    ランビアーゼはシーズン途中に私的な事情で2戦を欠場するなど、彼にとっても2025年は試練の年だった。

    マルコの去就に再び不透明感──「複雑な要素がある」
    アブダビGP後、マルコは報道陣に対して自身の将来について次のように語った。

    「疑問はない。しかし話し合いをして、そのあとでどうするか決める」

    「複数の複雑な要素がある。よく考える必要がある。眠ってから決める」

    この発言は、レッドブルのF1参戦に20年間携わってきた82歳のマルコが、2026年に向けて役割を続けるかどうか「真剣に検討している」ことを示唆するものだった。マルコは2004年、ディートリッヒ・マテシッツがジャガーF1を買収した直後から現在までレッドブルF1の中枢に関わり続けてきた“最後の生き残り”であり、チームのジュニア育成プログラムを20年以上統括してきた人物でもある。

    2025年夏にはクリスチャン・ホーナーが退任し、ローラン・メキースがチーム代表に就任。これにより、レッドブルGmbH側の影響力が強まり、マルコの決定権との調整が課題として浮上していたという。

    PlanetF1.com によれば、・マルコの後任候補としてセバスチャン・ベッテル、ゲルハルト・ベルガーなどの名が“非公式”に挙がった・新経営体制(ミンツラフ、メキース)との関係が一部で緊張状態になったとされ、すでに「継承プラン」が議論されてきたと報じられている。

    さらに、カタールGPでマルコがキミ・アントネッリに関する発言を行い、それがSNS上の過激な反応につながった件が“決定打になった”可能性も指摘されている。メキースは次のように語り、組織の見直し自体は否定せず、マルコへの感謝を強調した。

    「ヘルムートは我々がシーズン中に困難を乗り越え、改善するために大きく貢献してくれた」「F1は静的な環境ではない。常に組織を見直し、どう改善できるかを検証していくものだ」

    こうしたコメントからも、マルコの将来が“チーム内部で正式に協議される段階”に入ったことは確実とみられる。

    レッドブル・レーシング ヘルムート・マルコ

    ランビアーゼが涙を見せた理由──「友人として誇りに思う」
    アブダビGPのチェッカー直後、フェルスタッペンのレースエンジニアであるジャンピエロ・ランビアーゼ(“GP”)が涙を浮かべ、チームメイトやマルコに慰められる姿が放送に映し出された。ランビアーゼは2025年、私的な事情によりオーストリアGPとベルギーGPを欠場しており、シーズンは精神的にも大変厳しいものだったという。

    フェルスタッペンはレース後、ランビアーゼについて熱い思いを語った。

    「今年は感情的な一年だった。詳細には踏み込まないが、彼にとって簡単ではなかった」

    「彼はレースエンジニアというだけでなく、友人だ。僕たちは多くのことを一緒に経験してきた」

    「最後に感情的になったのは当然だと思う。今日はゆっくり彼と話したい。彼のような人と働けることを誇りに思う」

    フェルスタッペンにとってランビアーゼは単なるエンジニアではなく、キャリアを共に歩んできた“戦友”でもある。タイトルこそ失ったが、二人にとってこの日がいかに大きな意味を持つものだったかが感じ取れる。

    レッドブルは今どこへ向かうのか
    ホーナー退任、メキース体制の確立、そしてマルコの去就問題。2025年のレッドブルは大きな転換点を迎えている。

    メキースは表向きには「通常の見直し」と説明しつつも、組織再編の可能性を否定しない姿勢を明確にしている。

    フェルスタッペンは2025年終盤に大逆襲を見せたものの、タイトルには2ポイント届かなかった。この結果がマルコの心境に影響を与えた可能性も指摘されている。

    PlanetF1.com の報道によれば、マルコに関する正式な協議はシーズン終了後に行われる予定であり、2026年体制の最終決定はこれから下されることになる。

  • マックス・フェルスタッペン F1アブダビGP優勝「負けたとは思っていない」

    マックス・フェルスタッペン F1アブダビGP優勝「負けたとは思っていない」

    フェルスタッペンは、2025年F1アブダビGPで優勝しながらも、わずか2ポイント差で5年連続タイトルを逃した。しかしレース後、彼は戦略面やヤス・マリーナの新レイアウトが、マクラーレン勢を意図的に“渋滞させる作戦”を阻んだと説明し、敗戦を「負けとは思っていない」と語った。

    序盤の不振で104ポイント差を背負いながらも、夏以降の巻き返しでタイトル争いに復帰したフェルスタッペン。9戦中6勝という驚異的な後半戦を振り返り、レッドブルの戦いぶりを「非常に誇りに思う」と強調した。

    バックアップ作戦が不可能だった理由
    フェルスタッペンは、なぜレース終盤にペースを落として、背後のマクラーレン2台を“詰まらせる”戦術を取らなかったのかという疑問に答えた。

    「たくさんのシナリオを頭に描いていた。でも、もちろんオスカーのタイヤ戦略を見た時点で、それは相当難しいと分かっていた」とフェルスタッペンは語った。

    「僕たちは前で少し速すぎた。他のマシンはあのペースについていけなかったと思う。シャルルは本当に全力で走って、表彰台を狙っていた。それも印象的だった」

    ノリスとルクレールが2ストップ、フェルスタッペンが1ストップと戦略が分かれたことで、隊列を意図的に固めるやり方は実行不可能だったと説明する。

    「彼らは2ストップに行った。1ストップのまま全体をバックアップするのは難しい。それに、この新しいレイアウトでは2016年にやったようなことをするのはもっと難しい」

    タイトル逆転を狙った“奇跡の瞬間”を待っていた
    フェルスタッペンはレース中、タイトル争いに影響する何かが起きないか、コース上の大型スクリーンを見続けていたという。

    「ずっとスクリーンを見て、何か起きるのか確認していた。レース自体は本当によかったし、ただクルマを運転して楽しんでいた。毎周のストレートで、何か起きたか見ていた。でも、それもレースの一部。特に気にしすぎていたわけじゃない」

    結局ノリスが3位を守り切り、フェルスタッペンは2ポイント差でタイトルに届かなかった。

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)

    「負けとは思っていない」— タイトル喪失への心境
    レース後、フェルスタッペンはSky Sportsに対し、自身の敗北を「負け」とは捉えていないと語った。

    「正直、負けたとは思っていない。彼(ノリス)は本当にいいシーズンを送った。彼とオスカーの戦いは激しかったし、そこに僕も加わった。初めてのタイトルを取るときは、とても特別で、感情的なものだ。グリッドの全員がその瞬間を夢見ている。だから、彼には今夜、家族やチームと楽しんでほしい」

    後半戦の“6勝”とレッドブル復活の理由
    フェルスタッペンは、104ポイント差からここまで巻き返せた理由として、レッドブルの姿勢を称賛した。

    「ローラーコースターのような一年だった。序盤は特に厳しかった。でも、なぜ悪いのか分からないレースが続いた後でも、チームは絶対に諦めなかった。100ポイント以上の差がついて“終わった”と言うのは簡単だ。でもチームは常に問題を理解しようとし、戦い続けた」

    「どんな差であれ、1ポイント、10ポイント、20ポイント……後ろで終われば後ろだ。でも、とても楽しかったし、戦いは楽しかった。チームは本当に団結していて、ファイターだ。状況が悪いときも互いに支え合った。それを誇りに思う」

    2025年の総括と、2026年への自信
    フェルスタッペンは、アブダビでの週末について「やれることはすべてやった」と断言する。

    「僕たちはすべてを最大化した。ポールを獲って、レースでも強いペースで勝った。やれることは全部やった。オスカーが違う戦略だったこともあって、隊列をまとめるのはさらに複雑だった。だから、他にできることはあまりなかった」

    最後にフェルスタッペンは、2026年の新時代へ向けて胸を張った。

    「週末全体をとても誇りに思う。僕たちはすべてを出し切ったし、クルマを運転するのが楽しかった。2026年に向けて、この勢いのまま進んでいきたい」