カテゴリー: レッドブル・レーシング

  • マックス・フェルスタッペン レッドブルF1アップグレードに手応え「信頼できる」

    マックス・フェルスタッペン レッドブルF1アップグレードに手応え「信頼できる」

    マックス・フェルスタッペンは、2026年F1マイアミGPで投入されたレッドブルのアップグレードについて、マシンを「少し信頼できる」ようになったと語った。

    開幕3戦で苦戦してきたレッドブルにとって、マイアミでの初日は前向きな材料を示すものとなった。フェルスタッペンはスプリント予選を5番手で終え、首位との差についても「ほぼ半分にできた」と評価している。

    アップグレードで「よりまとまった」RB22
    フェルスタッペンは今季序盤、2026年F1レギュレーションへの不満に加え、レッドブルのマシンバランスにも厳しい見方を示してきた。日本GPでは決勝を大きく離された8位で終えたあと、現行マシンへの不満を隠さなかった。

    しかし、マイアミではアップグレード仕様のRB22で状況がやや改善した。スプリント予選後、フェルスタッペンはスカイスポーツF1に対し、マシンの感触について語った。

    「よりまとまっている感じがする」とフェルスタッペンは語った。

    「もちろん、まだ取り組んでいることはあるけど、僕たちにとって本当にポジティブな一歩だった」

    「ここ数戦は、僕たちは1秒以上遅れていた」

    「今はその差をほぼ半分にできたと思う。だから、それはとてもポジティブだ」

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング) マイアミグランプリ

    高速コーナーには弱さも「信頼できるようになった」
    一方で、フェルスタッペンはマイアミの第1セクターに残る弱点も明確に認めている。特に高速コーナーでは、まだトップ勢に対して十分な強さを発揮できていないという。

    「僕たちはまだ第1セクターでとても弱い。あそこは本当に高速だ」

    「だから、そこに取り組む必要があることは分かっている。でも、それ以外は少しまとまっているように見えた」

    「その点では少し満足している。少なくともミッドフィールドからは少し抜け出せたように思う」

    フェルスタッペンはさらに、マシンが以前より自然に感じられるようになったことで、ラップタイムを引き出しやすくなったと説明した。

    「少し普通に感じるし、少しまとまっている」

    「もちろん、まだ僕が望むところにはない。でも少なくとも、少し信頼できるようになっているし、その分ラップタイムを引き出せる」

    レッドブルは2台そろってSQ3進出
    レッドブルはマイアミのスプリント予選で、フェルスタッペンが5番手、アイザック・ハジャーが9番手となり、2台そろってSQ3に進出した。

    チームは金曜日、フェラーリの“マカレナ”リアウイングに着想を得たとみられる独自仕様のリアウイングも投入。フェラーリ版よりもアグレッシブな形状で注目を集めたが、チーム代表のローラン・メキースはFP1後、そのコンセプトはフェラーリのコピーではないと説明している。

    マイアミでのアップグレードは、レッドブルが一気にトップへ戻ったことを意味するものではない。それでもフェルスタッペンが「信頼できる」と口にしたことは、RB22が少なくとも開幕3戦の不安定な状態から一歩進んだことを示している。

  • 【動画】 レッドブルF1 “マカレナ”リアウイング投入 フェラーリを上回る可動域

    【動画】 レッドブルF1 “マカレナ”リアウイング投入 フェラーリを上回る可動域

    レッドブル・レーシングは2026年F1第4戦マイアミGPで、フェラーリが先行導入した回転式「マカレナ」リアウイングの独自バージョンを投入した。プレシーズンテストで注目を集めた革新的コンセプトに対し、早くも対抗策を実戦に持ち込んだ形だ。

    このアップデートは単なるコピーにとどまらず、作動機構や可動量の面で大幅な改良が施されていると見られており、空力効率と信頼性の両面でレッドブルが主導権を握る可能性も浮上している。

    フェラーリ発の革新にレッドブルが対抗
    フェラーリはバーレーンでのプレシーズンテストで、ストレート終端で回転しドラッグを低減する独自のリアウイングを初公開した。この“マカレナ”と呼ばれる構造は、中国GPで実戦投入されたものの、その後は従来型へと戻されていた。

    一方、レッドブルは5週間の中断期間中にシルバーストンでこのコンセプトをテストしていたとされ、今回マイアミで正式にRB22へ導入。フリー走行1回目(FP1)で初めてその姿が確認された。

    可動量とアクチュエーターに注目集まる
    今回のレッドブル仕様が注目を集めている最大の理由は、その可動量とアクチュエーターのサイズにある。ピットレポーターのテッド・クラビッツは次のように語った。

    「レッドブルはフェラーリのリアウイングを“上回るマカレナ”を作ってきた。シルバーストンでの目撃情報はあったが、正直そこまでとは思っていなかった」

    「このウイングを動かすアクチュエーターの大きさを見たとき、かなり興奮した。ドラッグ低減の余地が非常に大きい。フェラーリやアルピーヌよりもはるかに大きく開いている」

    「レッドブルは“可動域が増えただけ”と控えめに説明しているが、とんでもない量の動きをしている。あとは信頼性だ。フェラーリができなかったことをやれるかどうかが鍵になる」


    元王者も性能差を指摘
    2009年F1ワールドチャンピオンのジェンソン・バトンもこのデバイスに言及し、次のように評価した。

    「フェラーリのものよりかなり速そうに見える」

    また、レッドブルのアップデートパッケージには、フェラーリが先行していた排気周辺のミニウイング的要素も取り入れられており、複数の技術的アイデアを統合した構成となっている。

    フェラーリも改良型を投入へ
    フェラーリ側も黙ってはいない。モンツァでのフィルミングデーで改良版をテストしており、マイアミには新仕様を持ち込んでいると見られる。

    回転式リアウイングは、2026年F1におけるエネルギーマネジメントと空力効率の両立という課題に対する重要な解決策のひとつになりつつある。レッドブルがこの分野で優位に立つのか、それともフェラーリが巻き返すのか、週末のパフォーマンスがその答えを示すことになる。

  • ピエール・ガスリー「レッドブルF1はもはやトップ4ではなくなった」

    ピエール・ガスリー「レッドブルF1はもはやトップ4ではなくなった」

    ピエール・ガスリーが2026年F1マイアミGPのパドックでレッドブルの現状について語った。ローラン・メキース率いるチームは開幕当初こそ強さを見せていたが、その後はパフォーマンスが不安定となり、かつてのようなトップチームとしての立場を失いつつある。

    ガスリーは、バーレーンやオーストラリアでの印象と、その後の鈴鹿での状況に大きな差があったと指摘した。さらに、マイアミから導入されたレギュレーション変更についても、ドライバーの意見が安全面で重要な役割を果たしたと強調している。

    開幕直後は「最速候補」に見えたレッドブル
    ピエール・ガスリーは、マイアミで取材に応じ、レッドブルの急激な失速に驚きを示した。

    「バーレーンの後は、彼らがトップ4チームの中にいると確信していた。おそらく最速でもあった。オーストラリアではとても強そうに見えたし、本当にいいスタートを切っていた。何らかの理由で、そのレースの後からすべてがかなり難しくなった。ああ、かなり驚きだった」

    鈴鹿では、ガスリーがマックス・フェルスタッペンの前を走る場面があった。フェルスタッペンは数周にわたって後方につけたものの、実際に脅威を与えるところまでは至らなかった。

    近年のF1では、レッドブル、メルセデス、フェラーリ、マクラーレンを中心とした「トップチーム」の構図が語られてきた。しかし、2026年の序盤戦を見る限り、レッドブルはその基準から一時的に外れ、ライバル勢に対して明確に後れを取っている。

    新レギュレーションが勢力図を変えた
    ガスリーは、マイアミから導入されたルール変更についても言及した。新世代F1ではエネルギーマネジメントや接近速度の問題が浮上しており、ドライバーからのフィードバックが重要な判断材料になっている。

    「ステアリングを握っているのは僕たちだし、あらゆる状況で何が起きているのかを感じているのも僕たちだ。僕たちのフィードバックは、組織内の誰よりもはるかに正確だ」

    「大きな組織やメーカーがあり、それぞれが必要なものを求めて働きかけている。全員を満足させなければならない。でも最終的には、安全が何よりも優先されなければならない」

    ガスリーの発言は、レッドブルの不振が単なる一戦限りの失敗ではなく、2026年F1の新しい技術規則と勢力図の変化を象徴するものでもある。開幕時点では最速候補に見えたチームが、数戦でトップグループから外れたように見える状況は、今季の不確実性を物語っている。

  • マックス・フェルスタッペン F1レギュレーション変更は「くすぐり程度」

    マックス・フェルスタッペン F1レギュレーション変更は「くすぐり程度」

    マックス・フェルスタッペンは、2026年F1レギュレーションをめぐって導入された一連の変更について、自身や他のドライバーが抱える懸念に対する対応としては「くすぐり程度」にすぎないと語った。

    FIAとF1は、予選をより全開走行に近づけること、そして決勝中の速度差を抑えることを目的に複数の技術的調整を行った。しかし、フェルスタッペンは現在の変更だけでは不十分だとし、来年に向けてより大きな見直しが必要だと訴えている。

    フェルスタッペン「本当に必要なものではない」
    レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、新しいF1マシンについて以前から強い懸念を示してきた。2026年型F1をレーシングゲームの「マリオカート」に例えたこともあり、「ステロイドを打ったフォーミュラE」と表現したこともある。

    今回のルール変更について、フェルスタッペンは次のように語った。

    「くすぐり程度だ。本当にフラットアウトにするために必要なものではまだない。前にも言ったように、すべてを合意させるのは複雑だ。来年に向けて、本当に大きな、大きな変更ができることを願っている」

    フェルスタッペンは、新しいマシンが自身のF1での将来を考えさせるものになっているとも語ってきたが、現時点で決断は下していない。

    「まだ時間はあるし、自分の時間をかけている」

    ノリスは一定評価「ドライバーとして満足すべき」
    一方で、マクラーレンのランド・ノリスは、今回の変更に一定の評価を与えた。

    「これ以上大きく進めるのは難しい。ルールの範囲内でできることには限りがある。僕たちは皆、今回進んだ方向にもっと進んでほしかった」

    「レースは実際にはそこまで大きく変わらない。だから、変わらない部分もある。ただ、予選はもう少しフラットアウトの予選らしいラップになるはずで、それはいいことだ。ドライバーとして望んでいることだから、彼らが行った変更量には満足しなければならないと思う」

    ノリスは、今回の修正は改善の一歩だとしながらも、今後さらに大きな変更が必要になるとの見方を示した。

    「物事を改善しようとして、僕たちはいい仕事をした。将来もっと望んでいる大きなことについては、もっと時間をかけて取り組むことになる」

    焦点はエネルギーマネジメントと速度差
    2026年F1の新型パワーユニットは、内燃エンジンと電動パワーの比率がほぼ50対50に近づき、エネルギーマネジメントの重要性が大きく高まっている。

    今回の変更は、予選でバッテリーを充電するためにコーナー手前でリフト・アンド・コーストを行うような「直感に反する」ドライビングを減らすことを狙ったものだ。

    もうひとつの焦点は、片方のマシンが350kW、約470馬力の電動パワーをすべて展開している一方で、別のマシンがバッテリー充電のために展開していない場合に生じる速度差を減らすことにある。

    ただし、マクラーレン代表のアンドレア・ステラとレッドブル代表のローラン・メキースはいずれも、エネルギーマネジメントの必要性をさらに減らすには、エンジン側のハードウェア変更が必要だと見ている。

    具体的には、内燃エンジンと電動パワーの比率を変えるため、燃料流量の引き上げなどによってエンジン出力を増やすことが想定されている。ただし、これは現行エンジンの信頼性に影響するため今年中には実施できず、5社のパワーユニットメーカーのうち4社に加え、FIAとF1の合意も必要になる。

    ストロール「根本的に欠陥がある」
    アストンマーティンのランス・ストロールは、新レギュレーションについてさらに踏み込んだ表現で批判した。

    「このルールは根本的にかなり欠陥がある。僕たちはまだ本来のF1マシンから遠く離れているし、バッテリーのことを考えずにフラットアウトで攻めるところからも遠い」

    F1では将来的な理想のレギュレーションをめぐる議論も広がっている。FIA会長のモハメド・ビン・スライエムは2年前、自然吸気のV8またはV10エンジン復活を推していたが、当時はエンジンメーカー側がその構想を退けた。

    メルセデスのジョージ・ラッセルは、V8復活論には魅力があるとしながらも、問題は単純ではないと説明した。

    「V8に戻るという話はたくさんある。それは明らかにかなりクールだろうし、サステナブル燃料というテーマは素晴らしいものだ。F1にとっても素晴らしいと思う」

    「マシンをさらに小さくする方法を見つける必要がある。マシン重量の削減は、レースやドライバビリティ、互いに接近して戦えることに対してポジティブな影響を与えている」

    「20年前のF1の“栄光の時代”を見ると、誰もがあれが史上最高のマシンだったと言う。僕も2000年代初期のマシンは、おそらくF1で見た中で最もクールなマシンだったと思う。でも、オーバーテイクはまったくなかった。だから、次を考えるうえで、それは覚えておく必要がある」

    雨のマイアミGPに残る安全面の懸念
    マイアミGP決勝日には雨や雷雨の予報があり、ドライバーたちはウェットコンディションでの安全性にも懸念を示している。

    F1とFIAは天候を注視しているが、現時点でスケジュール変更に関する本格的な議論は行われていない。ただし、可能性としては常に残されている。

    今回のルール変更には、ウェット時の速度差への懸念に対応するため、電動パワーの最大展開量を抑える措置も含まれている。それでも、雨による視界不良のなかで速度差が生じることへの不安は消えていない。

    フェラーリのシャルル・ルクレールは、ウェット時の新型F1マシンについて次のように語った。

    「このマシンのウェットで奇妙なのは、ウェットコンディションのストレート終端で、ドライコンディションよりもずっと速くなる可能性があることだ。エネルギーをあまり使わないから、エンジンカットが入らない」

    「特にドライバーごとにパワーユニットの戦略が違う場合、難しい状況に陥る可能性がある。視界はほとんどない。そこがこのルールの難しさで、そこから抜け出す方法を理解する必要がある。ウェットでは、僕たちは本当に乗客のようなものだ」

    「雨では、勇敢かどうかの問題ではない。フラットアウトのまま走り、前にいるマシンが自分より遅くないことを願うだけだ。そして、相手も自分と同じスピードだと仮定する」

    「これまでは、そう仮定するのはある意味簡単だった。今はもうそうではない。だから僕たちはフラットアウトで行って、どうなるかを見ることになる。あまりいい感覚ではない。これは、まだ回避策を見つける必要があるものだ」

    フェルスタッペンが「くすぐり程度」と表現した今回の変更は、予選の全開走行化と速度差の抑制に向けた応急処置に近い。ドライバー側が求める本質的な改善は、電動パワーと内燃エンジンの比率そのものを見直す領域に踏み込む必要があり、F1は早くも2026年F1レギュレーションの根幹を再検討する段階に入りつつある。

  • レッドブルF1 “リバースウイング”の正体 フェラーリと分かれた空力思想

    レッドブルF1 “リバースウイング”の正体 フェラーリと分かれた空力思想

    レッドブルF1が投入した“リバースウイング”は、フェラーリのいわゆる“マカレナウイング”と並び、2026年F1の空力開発を象徴する存在となっている。両者は同じ目的を共有しながらも、そのアプローチは明確に分かれている。

    一見すると類似したコンセプトに見える2つのリアウイングだが、設計思想と解決手段には大きな違いがある。その差は、各チームが抱える課題と開発哲学を色濃く反映している。

    レッドブルは“極端な可動”でドラッグ低減
    レッドブルのリバースウイングは、可動フラップの動きを最大限に拡張することで性能を引き出す設計だ。

    中央アクチュエーターを維持したまま、フラップを後方へ大きく回転させることで、DRS作動時にスロットギャップを大幅に拡大する。この動きにより空気抵抗を強く削減し、ストレートスピードの向上を狙っている。

    さらに特徴的なのは、フラップがエンドプレートの外側まで持ち上がる点にある。支持構造を最小限に抑えたこのレイアウトは、空力効率を最優先した“攻めた設計”と言える。

    フェラーリは“統合設計”で効率を追求
    一方でフェラーリのマカレナウイングは、より一体感のある構造で同様の課題にアプローチしている。

    フラップの動きを制御しながら、リアウイング全体としての空力効率を高める方向に重点が置かれている。極端な可動域に頼るのではなく、構造全体でドラッグを抑える設計だ。

    その結果、レッドブルのような視覚的なインパクトは控えめだが、安定性と再現性を重視したパッケージとなっている。

    レッドブル・レーシング

    同じゴールに対する“2つの解”
    両者の違いはアプローチにあるが、目指しているゴールは共通している。それはリアウイング展開時の空気抵抗をいかに減らすかという点だ。

    2026年レギュレーションでは電動出力の制約が強まり、直線速度の確保がこれまで以上に重要となっている。その中で空力によるドラッグ低減は、パワーユニット性能を補う決定的な要素となる。

    フェラーリとレッドブルは、それぞれの車体特性や開発状況に応じて最適解を選択した結果、異なる形にたどり着いたに過ぎない。

    開発哲学の違いがパフォーマンスを分ける
    レッドブルは“可動による最大効果”を取りにいく設計であり、ピーク性能を追求するアプローチだ。一方でフェラーリは“全体最適”を重視し、安定したパフォーマンスを引き出す方向に舵を切っている。

    この違いは、シーズン序盤の課題ともリンクしている。レッドブルは車体バランスの問題を抱えており、一気に性能を引き上げる必要がある。一方フェラーリは、パワーユニット面の不足を空力効率で補う戦略を取っている。

    マイアミGPで両者のアップデートが揃うことで、この“思想の差”がどのようなパフォーマンス差として現れるのかが注目される。どちらのアプローチが優れているかではなく、どちらがより完成度の高い解として機能するかが問われることになる。

  • マックス・フェルスタッペンF1離脱示唆にドメニカリが訴え「感情的になるな」

    マックス・フェルスタッペンF1離脱示唆にドメニカリが訴え「感情的になるな」

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル)は2026年F1レギュレーションへの強い不満を示し、日本GP週末には「このままならF1を離れる可能性もある」と受け取れる発言を行った。

    これを受けてF1のCEOであるステファノ・ドメニカリが直接言及し、4度の世界王者に対して冷静な対応を求める異例のメッセージを発信した。

    規則変更を巡る議論はすでに実務レベルでも進んでおり、スポーツ全体としての方向性が問われている。

    シーズン開幕から3戦を経て浮上した課題に対応するため、4月のインターバル期間中にはF1、FIA、ドライバー、各チームによる協議が実施された。主な論点は予選ラップ時のエネルギー運用と、接近戦での速度差に関する問題だった。

    その結果、マイアミGP以降の予選ではバッテリーの総リチャージ量を従来の8MJから7MJへと引き下げる措置が導入される。これにより、いわゆる“スーパークリッピング”やリフト・アンド・コーストの極端な使用を抑制する狙いがある。

    ドメニカリが求めた「建設的な姿勢」
    ステファノ・ドメニカリは、フェルスタッペンの発言が広がる中で、自らの立場として明確にメッセージを発した。

    「ある国では99%がマックスのファンであり、彼に近い存在であるのは当然理解できる。しかし我々は世界的なスポーツであり、8億人以上のファンがいる」

    「だからこそ、そのスケールの大きさを忘れてはならない」

    「公式に言いたい。否定的で対立的なアプローチは取らないでほしい。それはこのスポーツの助けにならない」

    「そうしたやり取りには価値がない。そういうものを見たい人がいるとしても、それは我々にとって必要なものではない」

    フェルスタッペン残留を強く希望
    ドメニカリはフェルスタッペンの存在価値についても強調し、離脱を避けたい意向を明言した。

    「マックスは4度のワールドチャンピオンであり、間違いなく最高のドライバーのひとりだ。もしかすると最高かもしれない」

    「個人的には彼が残ってくれることを本当に願っている」

    「F1で得られるアドレナリンは唯一無二だ。だからこそ、彼がここに留まることを望んでいる」

    「ただ、それ以上のことは言えない」

    「繰り返すが、建設的であるべきだ。時には状況によって人が感情的になることもあるが、それは我々のスポーツにとって必要なものではない」

    規則議論は続く中での“象徴的な発言”
    今回の発言は単なる個人への呼びかけにとどまらず、2026年レギュレーションを巡る緊張関係を象徴するものとなっている。

    エネルギー運用やレース特性に関する問題は依然として完全に解決されたわけではなく、今後も調整が続く見通しだ。その中で、現役最強ドライバーの動向がスポーツ全体に与える影響は極めて大きい。

    フェルスタッペンの発言と、それに対するドメニカリの反応は、F1がいま直面している転換点の重さを浮き彫りにしている。

  • 角田裕毅とケイナ F1トルコGPデモ走行のオフショット公開 船上ショットも

    角田裕毅とケイナ F1トルコGPデモ走行のオフショット公開 船上ショットも

    角田裕毅とケイナがそれぞれのSNSで、F1トルコGPデモ走行に関連したオフショットを公開した。イスタンブールでのイベントの裏側を切り取った投稿が並び、現地での滞在の様子が伝わってくる内容となっている。

    ケイナのInstagramストーリーには角田裕毅も登場しており、プロモーションの合間とみられる自然な一コマが収められている。

    デモ走行の舞台裏を映したオフショット
    角田裕毅はイスタンブール市街地およびイスタンブール・パークでデモ走行を実施。2012年にセバスチャン・ベッテルがタイトルを獲得したレッドブルのRB8をドライブし、トルコGP復帰を印象付ける走りを披露した。

    その一方でSNSには、イベントの合間や移動中とみられる場面も投稿されており、公式の場とは異なるリラックスした空気感が切り取られている。

    ボスポラス海峡での船上ショットも公開
    今回の投稿の中でも印象的なのが、ボスポラス海峡でのクルージングとみられるカットだ。

    ケイナのストーリーには、船上で角田裕毅が同じフレームに収まる場面が投稿されており、海峡を背景にした開放的な空間の中で時間を過ごしている様子がそのまま写し出されている。

    街と海が交差するイスタンブールらしいロケーションの中で、イベントとはまた異なる一面が垣間見えるカットとなっている。

    角田裕毅 トルコグランプリ イベント

    現地での滞在を感じさせるカットも
    そのほかにも、トルコの伝統工芸とみられる陶芸体験に取り組む様子など、現地文化に触れるシーンも投稿されている。

    プロモーションイベントにとどまらず、イスタンブールでの時間を幅広く楽しんでいる様子が伝わってくる内容となっている。

    角田裕毅「街を見るのは初めて」
    今回のイスタンブール訪問について角田裕毅は、これまでとは異なる滞在を楽しんでいる様子を語っている。

    「前に来たのは2021年のグランプリのときで、そのときはトラックとホテルを行き来するだけでした。今回は初めて街を見て回ることができていますし、レストランもいろいろ行けています」

    「今のところ、本当に素晴らしい時間を過ごせています」

    イベントの裏側に見える素顔
    デモ走行という公式イベントに加え、SNSで公開されたオフショットは、角田裕毅のもうひとつの側面を映し出している。

    競技の場とは異なるリラックスした時間の中での姿は、F1復帰を目指すドライバーとしての顔とは対照的な一面ともいえる。

    イスタンブールでの走行と、その舞台裏で見えた日常のひとコマ。公と私が交差する今回の一連の投稿は、角田裕毅の現在地を映すひとつの断面となっている。

  • マックス・フェルスタッペン F1マイアミGPで特別ヘルメット 大胆なピンク基調

    マックス・フェルスタッペン F1マイアミGPで特別ヘルメット 大胆なピンク基調

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、今週末の2026年F1第4戦マイアミGPで新しいヘルメットカラーリングを使用する。発表されたデザインはピンクを基調とした大胆なもので、これまでのキャリアで慣れ親しんできたレッドブル系のカラーとは大きく異なる。

    マイアミ・インターナショナル・オートドロームで開催される今大会は、同サーキットでの5回目のF1開催となる。フェルスタッペンにとっては、レッドブルが序盤戦でトップ争いから後退し、さらに2026年F1レギュレーション下の新型マシンにも不満を抱えるなかで迎える一戦となる。

    5週間の中断明けに迎えるマイアミGP
    F1は5週間のブレイクを経て、マイアミGPで再開される。各チームはこの期間を利用してアップグレードを準備しており、さらに最近発表されたマシンへの変更も今週末から影響を及ぼすことになる。

    そのため、マイアミは単なる第4戦ではなく、序盤戦の勢力図がどこまで変化するのかを見極める重要な週末となる。レッドブルにとっても、開幕から続く苦戦をどこまで立て直せるかが焦点になる。

    従来のレッドブルカラーから大きく変化
    フェルスタッペンが投入する新ヘルメットは、鮮やかなピンクを前面に押し出したデザインとなっている。これまでフェルスタッペンが使用してきたヘルメットは、レッドブルのブランドカラーを基調とするものが多かっただけに、今回の変更は視覚的にも大きなインパクトを持つ。

    マシン面で不確定要素の多いマイアミGPにおいて、フェルスタッペンはヘルメットでも新たな印象を打ち出す。レッドブルがアップグレードと規則変更への対応でどこまで流れを変えられるのか、その走りとともに新デザインにも注目が集まる。

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング) マイアミグランプリマックス・フェルスタッペン マイアミグランプリ

  • 角田裕毅 F1復帰に逆風 海外ファンは懐疑的「難しい」との声

    角田裕毅 F1復帰に逆風 海外ファンは懐疑的「難しい」との声

    角田裕毅のF1復帰を巡る議論が活発化する中で、海外ファンの間ではその可能性に懐疑的な見方も広がっている。2027年のグリッド復帰を目指す動きが報じられる一方で、その実現性に疑問を呈する声が少なくない。

    レッドブルのリザーブドライバーとして復帰の機会を待つ角田裕毅だが、近年の成績や立場を踏まえ、「すでに十分なチャンスを与えられてきた」とする意見や、「現役復帰は難しい」との見方も海外コミュニティでは目立っている。

    「復帰は難しい」海外ファンの率直な評価
    「正直に言って、もう十分にチャンスはあったと思う」

    「4シーズンでトップ6が3回では“成功したキャリア”とは言い難い」

    「レッドブルでの結果を考えれば、2026年にシートを失ったのも理解できる」

    「彼は好かれているけど、他のドライバーほど厳しく評価されていない気がする」

    「F1でのピークはすでに過ぎたのではないか」

    といった声が挙がっている。

    さらに、

    「来年はせいぜいアンバサダー的な役割にとどまるのではないか」

    「他カテゴリーに目を向けるべきだと思う」

    「若手が次々と控えている中で、再びチャンスが回ってくるとは思えない」

    「残念だけど、もうF1でフルタイム復帰することはないだろう」

    といった厳しい意見も見られる。

    ドライバー市場の現実が評価を分ける
    こうした評価の背景には、現在のF1ドライバー市場の構造もある。チームは将来性のある若手か、実績あるベテランを優先する傾向が強く、その中間に位置するドライバーの立場は厳しい。

    そのため、「若手でもベテランでもない」という立場が、角田裕毅の評価を難しくしているとの指摘もある。

    一方で残る現実的なチャンス
    ただし、こうした見方がある一方で、角田裕毅にとって完全に道が閉ざされたわけではない。

    アルピーヌやハースF1チームのシートを巡る状況は依然として不透明であり、フランコ・コラピントやエステバン・オコンのパフォーマンス次第ではドライバー交代の可能性も残されている。motorsport.comイタリア版は、両者の将来について不透明感が増していると報じている。

    市場が流動化すれば、経験と即戦力を持つドライバーとして再評価される余地もある。

    評価が分かれる角田裕毅の現在地
    角田裕毅のF1復帰を巡る見方は、依然として二極化している。

    厳しい声が存在する一方で、現実的なシートの空席や市場の動きによって状況が変わる可能性も残されている。2027年に向けたドライバー市場の動きが、その評価を大きく左右することになりそうだ。

  • マックス・フェルスタッペン残留へ レッドブルF1が進める全方位改革

    マックス・フェルスタッペン残留へ レッドブルF1が進める全方位改革

    マックス・フェルスタッペンの将来が揺らぐ中、レッドブルはエースの引き留めに向けてあらゆる手段を講じている。2026年レギュレーションへの不満という構造的な問題を抱えながらも、チームとしてコントロール可能な領域での改善を急いでいる状況だ。

    現状の競争力低下や組織変化は一見すると不利に映るが、レッドブル内部では再建に向けた動きが加速している。人的補強、マシン開発、そして将来投資という複数の軸から、フェルスタッペンに「残る価値」を提示しようとしている。

    組織再編の中でも強調される“成長力”
    過去数年でレッドブルは大きな変化を経験してきた。クリスチャン・ホーナー、エイドリアン・ニューウェイ、ヘルムート・マルコ、ジョナサン・ウィートリーといった中核人物に加え、ガレージ内で直接関わっていたエンジニアやメカニックも離脱している。

    さらに決定的だったのが、長年レースエンジニアを務めたジャンピエロ・ランビアーゼの2028年マクラーレン移籍決定だ。

    こうした流れは「人材流出」とも捉えられるが、ローレン・メキースはその見方を否定する。

    「まったくそうは思わない。それが私の率直な答えだ」

    「我々は毎日マックスと話しているし、彼はこのチームのすべてを理解している」

    むしろチームは採用強化を進めており、直近9カ月で400人以上を採用。ファクトリーには100人規模の新規スタッフが加わっており、組織としての拡張が続いている。

    「我々には約2000人のスタッフがいる。このチームは常に才能を生み出し続ける環境だ」

    人材の入れ替わりではなく、「循環による強化」というメッセージがフェルスタッペンに対して強調されている。

    RB22の課題と“完全ではない改善”
    2026年型マシンRB22の問題は、単純なパワーユニット性能だけではない。

    ダウンフォース不足に加え、ハンドリングの不安定さが深刻で、セッションごと、さらにはラップごとに挙動が変化する。セットアップ変更も効果が出にくく、ドライバーが信頼を築けない状態が続いている。

    フェルスタッペンは日本GPでこう語っている。

    「基本的に反応しない」

    チームはこの問題に対して、日本GP以降の期間で徹底的な解析を実施。マイアミGPに向けたアップデートでは、フェラーリ型の“上下反転リアウイング”に類似したコンセプトも投入された。

    ただしメキースは過度な期待を戒める。

    「すべてを解決したわけではないが、ドライバーにより一貫したマシンを提供するという点では前進した」

    「すべてを解決したとは言えないが、大きな部分では改善している」

    重要なのは順位そのものではなく、「問題を理解し、改善の道筋があること」を示す点にある。

    未来投資としての新風洞プロジェクト
    フェルスタッペンの判断において、短期的な競争力だけでなく長期的なビジョンも大きな要素となる。

    その中核となるのが、ミルトンキーンズで建設中の新風洞施設だ。

    これまでレッドブルはベッドフォードの旧式風洞を使用してきたが、外気温の影響を受けやすく、空気密度の変化によってデータの一貫性に課題を抱えていた。

    新施設はこうした問題を解消し、安定した相関性能を実現することを目的としている。稼働は来年半ばが予定されている。

    「この施設は今後10年にわたって、我々の相関能力をまったく別のレベルに引き上げる」

    「プロジェクト全体として見れば、我々を非常に強いポジションに置くことになる」

    フェルスタッペン残留の鍵は“総合力”
    レッドブルが示しているのは、単なるパフォーマンス改善ではない。

    ■ 人材補強による組織の再構築
    ■ マシン改善による競争力回復
    ■ 風洞投資による長期的優位性

    この三位一体の戦略によって、現状の課題を上回る「将来価値」を提示しようとしている。

    2026年レギュレーションそのものはチーム単独では変えられない。しかし、それ以外のすべてを改善することで、フェルスタッペンにとって残る理由を作り出す。

    その説得力がどこまで届くかが、今後のF1勢力図を大きく左右することになる。

    Source: The Race