カテゴリー: レッドブル・レーシング

  • 角田裕毅 F1モナコGP展望「我慢を覚えれば結果はあとからついてくる」

    角田裕毅 F1モナコGP展望「我慢を覚えれば結果はあとからついてくる」

    角田裕毅が、2025年F1モナコGPへの意気込みを語った。

    前戦エミリア・ロマーニャGPでは、予選でのミスによりピットレーンスタートを強いられながらも、決勝では粘り強い走りで10位入賞を果たした角田。自身の課題を改めて認識しつつも、手応えを感じたイモラでの週末をモナコでの飛躍に繋げたいと語っている。

    「先週末のイモラは忘れたいようなところもありましたが、ポジティブな面もあって、それがモナコに向けての励みになっています」と角田裕毅はコメント。

    「予選では自分のミスがありましたし、もっと我慢を覚えて、結果はいずれ自分に返ってくると理解しないといけません」

    「マシンのフィーリングは週末を通して良かったですし、このクルマにはパフォーマンスを発揮できる力があると感じています。ピットレーンスタートから10位まで上がれたのはいい感触でしたが、モナコではもっと前の位置から順位を上げていきたいと思っています。それが今週末の目標ですし、このサーキットとRB21で結果を出すために必要な集中力を保ち続けたいです」

    「モナコは本当に特別な週ですし、レッドブルの存在感はモンテカルロでは他のチームとはまったく違います。自分たちが持っている力で、しっかりと結果を残したいと思っています」

    角田裕毅 レッドブル モナコGP F1

  • 角田裕毅こそレッドブルF1に昇格すべきだった 元代表トストが決断批判

    角田裕毅こそレッドブルF1に昇格すべきだった 元代表トストが決断批判

    レッドブルF1は、リアム・ローソンではなく角田裕毅を昇格させるべきだった。そう語るのは、元アルファタウリのチーム代表フランツ・トストだ。

    トストは、マックス・フェルスタッペンのチームメイトとして誰を選ぶかを巡る議論の中で、レッドブル上層部に対し「角田を起用すべきだ」と明確に進言していたという。しかし、その意見は最終的に退けられ、レッドブル・レーシングは経験面で劣るローソンを選択した。

    だが、この決断はわずか2戦で破綻。ローソンは再びレーシングブルズへと降格され、レッドブル・レーシングは再びドライバー探しを余儀なくされた。そして最終的に選ばれたのが角田裕毅だった。

    「私は『角田裕毅で行け』と言った」と現在もレッドブルのコンサルタントを務めるトストは、ドイツの『F1-Insider』に対しそう語った。

    「彼には経験があり、速さもある。できる力がある。結果は見ての通りだ」

    「(ローソン昇格は)間違った決断だった。なぜなら角田の方がローソンより速く、経験もある。これは議論の余地すらない」

    実際、角田裕毅はレッドブルで少なくともポイントを獲得しており、ローソンよりは良い成績を残している。しかし、現時点ではフェルスタッペンのペースには届いていない。

    トストはそんな角田裕毅に対し、「レースでのアグレッシブさが必要だ」とし、次のように指摘する。

    「予選はかなり良いが、レースではもっと攻撃的になる必要がある。ただし、マシンの理解がまだ不十分な部分もある。特にレースにおいて極めて重要なタイヤマネジメントの領域では、まだ時間が必要だ」

    角田裕毅 レッドブル F1

    また、トストは今も角田裕毅と定期的に連絡を取っていることを明かし、こう続けた。

    「私は今でも彼と定期的に連絡を取っている。そう、彼は何を期待されているかを分かっている」

    「彼はフェルスタッペンから学ぶことができる。そして、それは素晴らしいことだ。フェルスタッペンを打ち負かすことを目的に行けば、それだけで負けている。今のF1でマックスは群を抜いて速いドライバーだ。セカンドドライバーはそれを受け入れる必要がある」

    「角田の仕事は、可能な限り彼に近づくことだ。これまでのところ、実際によくやっていると思う」

  • マックス・フェルスタッペン 2025年イモラでも魅せたF1“神スタート”6選

    マックス・フェルスタッペン 2025年イモラでも魅せたF1“神スタート”6選

    マックス・フェルスタッペンは、F1エミリア・ロマーニャGPの決勝で、1周目に見せた鮮やかなオーバーテイクによって勝利の布石を打った。

    レッドブルF1のエースは、イモラのタンブレロ・シケインでオスカー・ピアストリをアウトから抜き去り、そこから一度もリードを譲らなかった。

    フェルスタッペンはスタート直後のオーバーテイクを得意としており、今回は2025年イモラでの最新の一撃とあわせて、これまでに見せた5つの印象的な1周目を振り返る。

    イモラ 2021年
    マックス・フェルスタッペン2021年 F1 エミリア・ロマーニャGP

    場所は今回のピアストリとの勝負が繰り広げられたイモラ――つまり「アウトドローモ・エンツォ・エ・ディーノ・フェラーリ」。フェルスタッペンはこのサーキットで4年連続優勝を果たしており、その最初の勝利は2021年、ルイス・ハミルトンとの激しいタイトル争いの最中だった。

    その年の開幕戦バーレーンでは、フェルスタッペンが一度はトップに立ったがトラックリミット違反によりポジションを返上。そして第2戦となったイモラでは、両者にとって初めての直接対決が訪れた。

    ウェットコンディションのなか、フロントロウはハミルトンとセルジオ・ペレス。フェルスタッペンは3番手スタートだったが、好スタートを切り、タンブレロ・シケインに到達する頃にはポールのハミルトンに並んでいた。

    フェルスタッペンはイン側を取り、ハミルトンはアウト側で抵抗を試みたが、シケイン後半でラインが交錯し、ハミルトンは縁石に乗ってフロントウイングを損傷。

    この一撃でフェルスタッペンはトップに立ち、荒れたレースを制することとなる。ハミルトンは途中でグラベルにはまりながらも赤旗に救われ2位でフィニッシュした。

    メキシコ 2021年
    マックス・フェルスタッペン 2021年 F1 メキシコGP

    2021年シーズンが白熱していた頃、F1はメキシコへと向かった。直前のオースティンで名勝負を演じたばかりのフェルスタッペンは、高地でレッドブルに有利とされるメキシコでも勝利が必要だった。

    しかし予選では3番手にとどまり、フロントロウはメルセデス勢のボッタスとハミルトン。

    だがスタートでは、フェルスタッペンがボッタスのスリップストリームを活用し、外側のラインから鮮やかに2台を抜き去った。

    イモラ2025と同様、よりグリップのあるラインを選んだことで、メルセデス勢よりも遥かに遅くブレーキングできたことが鍵だった。
    ボッタスはリカルドに接触され後退。一方のフェルスタッペンは終始安定した走りで16秒差をつけて勝利を収めた。

    ベルギー 2022年
    マックス・フェルスタッペン 2022年 F1 ベルギーGP

    2022年、F1は新レギュレーションによりグランドエフェクトカー時代へと突入。メルセデスは苦戦し、フェラーリが序盤をリードしたが、夏休み明けのスパでは既にレッドブルが圧倒的な強さを見せていた。

    予選ではトップタイムを記録したものの、エンジン交換によるペナルティでフェルスタッペンは14番手スタート。しかし、1周目終了時点で既に8位まで浮上していた。

    ガスリーのグリッドが空いていたこともあり、フェルスタッペンはスタートで複数台を一気にパス。その後も危なげない走りで12周目にはチームメイトのペレスを抜いて首位へ。14番手スタートからの勝利は、圧巻の一言だった。

    日本 2022年
    マックス・フェルスタッペン 2022年 F1 日本GP

    これは厳密にはオーバーテイクではないが、鈴鹿の第1コーナーでのディフェンスは、間違いなく1周目の名シーンに数えられる。

    雨が降るなか始まったレースで、ポールのフェルスタッペンに対し、ルクレールがイン側から鋭く並びかける。だがフェルスタッペンは外側から攻め、グリップを最大限に活かしてリードを死守。

    スタート直後の視界確保が重要だと考えていたフェルスタッペンにとって、ここで前に出ることは極めて重要だった。その後レースは赤旗中断となり、再開後は27秒差での独走勝利。表彰台裏では、自分がチャンピオンになったのかどうか困惑する様子も見られた。

    ブラジル 2024年
    マックス・フェルスタッペン 2024年 F1 ブラジルGP

    2024年は、2023年のような圧倒的な支配とはいかず、フェルスタッペンはタイトル争いに苦しんでいた。中盤以降はマクラーレンが支配的となり、チャンピオン決定にはもう1勝が必要だった。

    しかし予選Q2で赤旗に阻まれ、さらにPU交換のペナルティも受けて17番手スタートに。

    「部屋に戻った時はものすごくイライラしていた」とフェルスタッペンは語ったが、レースでは序盤から攻勢に出る。1周目のセナSで11位まで浮上、さらにホームストレートでハミルトンを抜いてポイント圏内へ。

    このレースはまさに彼のキャリアでも最も完璧な1戦のひとつとなり、最終的にはラスベガスでタイトルを決める足がかりとなった。

    イモラ 2025年
    マックス・フェルスタッペン 2025年 F1 エミリア・ロマーニャGP

    そして最新の例が2025年のイモラ。今回はフロントロウスタートだったが、スタートで出遅れてジョージ・ラッセルに先行され、一時は3番手に。

    だが冷静に状況を分析したフェルスタッペンは、RB21を巧みにポジショニング。左右のミラーで周囲を確認し、ラッセルには外側のラインを渡さず、ノリスにも隙を与えなかった。
    その結果、フェルスタッペンはレーシングラインを確保し、ピアストリより10メートルも遅くブレーキング。30km/hのスピード差を武器にタンブレロを駆け抜けて首位を奪取した。

    このあと彼は予想以上のペースでレースを支配。4年前とは全く異なる展開だったが、もしかすると、今季のタイトル争いも再びアブダビ最終戦までもつれ込む兆しかもしれない。

    今後の展開に注目が集まる。

  • 角田裕毅に立ちはだかるRB21の壁 クビアトが語るレッドブルF1の現実

    角田裕毅に立ちはだかるRB21の壁 クビアトが語るレッドブルF1の現実

    角田裕毅にとって、2025年は再び試される年となった。レッドブルF1は開幕2戦でリアム・ローソンを起用したものの、期待された結果が得られず、角田が急遽セカンドシートに復帰。しかし、イモラでの復帰戦では予選でクラッシュを喫し、決勝も10位と厳しい結果に終わった。

    そんな角田の苦戦を、元レッドブルF1ドライバーであるダニール・クビアトは決して他人事とは思っていない。

    クビアト自身も2015年から2016年にかけてレッドブルに在籍し、マックス・フェルスタッペンにシートを譲るかたちでチームを去った過去を持つ。そのフェルスタッペンは2021年から4年連続でタイトルを獲得。2025年シーズンも2勝を挙げており、直近のエミリア・ロマーニャGPでは圧巻のパフォーマンスで優勝を飾った。

    一方、レッドブルのRB21はその速さとは裏腹に、扱いの難しさが目立つマシンでもある。クビアトはこのマシン特性こそが、角田裕毅や過去のチームメイトたちが苦戦してきた最大の要因だと見ている。

    「レッドブルは今も速いクルマを持っている。ただ、そのマシンは非常に狭い作動ウィンドウでしか性能を発揮しない。経験豊富なドライバーやエンジニアであれば、そのウィンドウにマシンを収めて速さを引き出せるが、そうでなければ一気に後れを取る」

    角田裕毅 F1ダニール・クビアト、イモラのパドックでレーシングブルズF1代表ローラン・メキースと会話

    さらにクビアトは、マシンの持つ挙動の繊細さが、安定したパフォーマンスを阻む要因になっていると語る。

    「予選では新品タイヤのグリップで差が隠れてしまうこともある。だが、例えばマイアミではマクラーレンがレース中ずっと安定したトラクションとタイヤマネジメントを見せていた。こういう細かい部分の積み重ねが、このレベルでは決定的な差になる」

    RB21がフェルスタッペンに特化した“専用マシン”ではないかという指摘についても、クビアトは一定の理解を示す。

    「それはあり得るし、むしろ論理的だと思う。でもF1マシンというのは極めて複雑なもので、タイヤ温度、空力的な作動域、セットアップ…どれかひとつでも噛み合わなければ、結果は大きく崩れる」

    「いいドライバーでも、そのウィンドウを外すとコンマ5秒は簡単に失う。F1の初期には私自身もそれで苦労した。だからこそ、角田やペレスのようなドライバーでも苦戦しているのだと思う。自分があのマシンを運転したわけではないから断言はできないけれど、要因はそこにあるはずだ」

    角田裕毅 レッドブル F1フェルスタッペン、2025年エミリア・ロマーニャGPで見事な勝利。今季2勝目

    レッドブルは現在、フェルスタッペンとその技術陣が一枚岩として機能する一方で、もう一方の側、すなわちセカンドドライバーを巡る状況は不安定なままだ。これについてもクビアトは率直に語る。

    「難しい判断だと思う。チームが何をベストと考えるかによる。ただ、チームの一部、マックスと彼のクルーは完璧に機能しているように見える。でももう一方の側は、すべてが少しずつ噛み合っていないように見える」

    「詳細までは分からない。チームの中にいるわけではないから。ただひとつ言えるのは、正しく機能すれば、このクルマは速いということ。なぜそれをできないのかは、また別の問題だ」

    与えられたチャンスを生かせるか、それとも飲み込まれるか――角田裕毅が直面しているのは、単なる“チーム内競争”ではない。RB21というマシンが突きつける構造的な壁とどう向き合うか、その答えが彼の今後を決める。クビアトの言葉は、その厳しさを明確に示している。

  • F1 角田裕毅への誹謗中傷を受けSNSプラットフォームに対策強化を要請

    F1 角田裕毅への誹謗中傷を受けSNSプラットフォームに対策強化を要請

    F1は、角田裕毅とジャック・ドゥーハンが有害なコメントの標的となったことを受け、ソーシャルメディア・プラットフォームに対し、オンラインでの誹謗中傷を抑制するための更なる措置を講じるよう強く求めている。

    アルピーヌF1チームからフランコ・コラピントがF1に復帰したことで、母国アルゼンチンからの情熱的な支持が再燃。しかし過去数か月にわたり、一部のファンがその一線を越え、最終的にコラピントと交代となったドゥーハンに対して執拗な嫌がらせを続けてきた。

    問題が大きく表面化したのは、先週末のエミリア・ロマーニャGPだった。あるパロディアカウントが、ドゥーハンの父親がコラピントの予選クラッシュを揶揄するような内容のInstagramストーリーを投稿したかのように捏造。この偽情報がアルゼンチンのメディアによって本物と報じられ、さらなる誹謗中傷の嵐が巻き起こった。

    また角田裕毅も、金曜プラクティスで起きた何の問題もない通常の走行妨害の場面でコラピントと関わった際、彼に対してジェスチャーを見せたことを理由に、アルゼンチンのSNSアカウントから攻撃の的となった。

    この事態を受けて、アルピーヌF1チームとFIAはすべての競技者に敬意を持って接するようファンに呼びかけた。さらに、コラピント自身もファンに冷静になるよう訴えた。

    「彼らは非常に情熱的だが、他人に対してとても攻撃的にもなりがちだ。もっと敬意を持つべきだ」とコラピントは語った。

    一方で、角田裕毅のInstagram投稿には、他のアルゼンチン人ファンから日本人ドライバーに対する支持や、他のファンの行動に対する謝罪の言葉も多数寄せられている。

    角田裕毅 F1

    F1の統括団体であるFIA(国際自動車連盟)は、オンラインでの誹謗中傷に立ち向かうためのキャンペーンを最近立ち上げ、F1や各チームもSNSアカウント上のコメント管理に取り組んでいる。

    だが、オートスポーツ誌の取材に対してF1は、プラットフォーム側にもより踏み込んだ対応を求めている。

    「誰もが、オンライン上であれ現実世界であれ、誹謗中傷の対象になるべきではない」とF1はオートスポーツに寄せた声明の中で述べた。

    「ジャック・ドゥーハンと角田裕毅は素晴らしい人物であり、才能あるドライバーであり、我々のスポーツのアンバサダーだ。彼らやその家族は、ソーシャルメディアの陰に隠れた人々からの誹謗中傷ではなく、敬意を持って接されるべきだ」

    「F1は一体感のあるコミュニティであり、我々全員がこうした行為を非難する。我々は今後もスポーツ界全体で協力し、誹謗中傷を見つけては報告し、SNSプラットフォームに通報していくが、それ以上に、プラットフォーム側が悪質なコメントの拡散を防止するためにもっと積極的な対応をとる必要がある」

    なお、X(旧Twitter)やInstagram・Facebookを運営するMetaといった主要SNS企業は、ここ最近、世界的なコンテンツ管理の取り組みを縮小している。

    イモラで語ったマクラーレンのランド・ノリスは、近年SNSの使用を控えるようになったと語る。

    「以前ほど携帯を見なくなって、楽になった」とノリスは言う。「僕にとってSNSは、時間とエネルギーの無駄に感じるようになったんだ。もう必要ないと思ってる」

  • フォードF1責任者 「フェルスタッペン離脱でもレッドブルとの提携継続」

    フォードF1責任者 「フェルスタッペン離脱でもレッドブルとの提携継続」

    フォード・モータースポーツおよびフォード・パフォーマンスの責任者であるマーク・ラッシュブルックは、内部の多くの目標はすでに達成されていると述べつつ、「すべてのマイルストーンを一度に達成するのは不可能だ」と強調した。

    2026年に向け、すべてのエンジンメーカーが水面下で準備を進めている中、レッドブル・パワートレインズとフォードも例外ではない。

    ラッシュブルックは、ライバルチームの動向を正確に見極めるのは難しいと認めたうえで、クリスチャン・ホーナーと同様に「メルセデスが自信を持っているように見える」との見解を示している。

    ただし、2026年に向けたもう一つの重要な要素が、マックス・フェルスタッペンの将来だ。オランダ人ドライバーは2028年末までの契約をレッドブルと結んでいるものの、その去就は常に注目の的であり、昨年の夏休み前まではメルセデスとの間でトト・ヴォルフとの交渉が行われていたとされる。また、2026年からホンダと組むアストンマーティンへの移籍の噂も出ており、そこではエイドリアン・ニューウェイが新マシンの設計を担当している。

    フェルスタッペンはレッドブルにとって、そしてフォードにとっても象徴的な存在だが、ラッシュブルックは「フォードのF1プロジェクトへのコミットメントは特定の個人に依存していない」と明言した。

    「私たちは、どのカテゴリーでも“最高のチーム・最高のドライバー・最高のスタッフ”とともに戦いたいと考えている。しかし、特定の誰かを目当てに契約したわけではない。これは長期的な契約であり、関わる人々が変わっていくことは織り込み済みだった。ホーナー、ニューウェイ、ドライバーたちもそうだし、実際すでに我々がコースに出る前に何人かは交代している」と述べ、ニューウェイやセルジオ・ペレスの名前を挙げた。

    「2026年以降もマックスがレッドブル・フォードに残ってくれることを願っている。彼はチャンピオンであり、素晴らしい人物だ。チーム全体を引き上げる存在だ。しかし、仮にマックスがチームを離れたとしても、我々がこのプロジェクトから手を引くことはない。フォードはF1にコミットしている」

    レッドブル フォード F1 マックス・フェルスタッペン

    フェルスタッペンがチームを去る可能性を「恐れているか」と問われると、ラッシュブルックは笑みを浮かべながらこう答えた。

    「“恐れる”という言葉を使いたがるね?私は恐れているとは思わない。重要なのは、レッドブル・パワートレインズとフォードのチームが今後もレースで勝ち続けられるよう、正しい行動を取ることだ。すべての関係者がその成功の一部であり、勝つためには常に適切な努力が求められる。だからこそ、マックスのようなドライバーを引き留めるための努力も当然行っているし、チーム内の人材の動向にも常に目を配っている。そういう意味では、“イエス”だね(彼に残ってほしい)」

    ラッシュブルックがフェルスタッペンを重視する理由は明白だ。彼は現在のレッドブルF1の競争力を支える中心人物であり、ドライバーズおよびコンストラクターズ両選手権での成功に不可欠な存在である。

    「彼がチャンピオンである理由は明確だ。もちろん才能もあるが、それ以上に、チームやプログラムのあらゆる部分において“最高”を求める姿勢がある」

    現状のレッドブルのパフォーマンスは懸念材料か?
    ラッシュブルックは以前、「フォードはすべてのカテゴリーにおいて最高のチームと組むことを目指している」と語っていた。昨シーズン初頭には、レッドブルはF1を支配するチームだったが、現在ではそうとは言えなくなりつつある。この状況は、フォードにとって懸念材料とはならないのだろうか?

    「モータースポーツ、特にF1においては、“勝ち続ける王朝”のような時期と、“そうでない時期”を繰り返すものだ。つまり栄枯盛衰がある。昨年末や今年もレッドブルが勝ち続けていてほしいか?もちろんそうだ。しかし、今のチームには継続的に勝利を掴める素晴らしい人材が揃っていると確信している」

    とはいえ、2026年のレギュレーション変更は、エイドリアン・ニューウェイが関与しない中でレッドブルが迎える初めての大規模な技術改革となる。これは未知の要素ではあるが、ラッシュブルックは残された技術陣に全面的な信頼を寄せている。

    「感触は以前と変わらない。数週間前にミルトンキーンズを訪れ、ピエール・ワシェや技術チームと面会した。我々は今の人材とチームが、これからもレースで勝利を収められると信じている」

  • レッドブルの動きがマクラーレンに影響か FIAがF1技術指令を発出

    レッドブルの動きがマクラーレンに影響か FIAがF1技術指令を発出

    FIA(国際自動車連盟)はF1エミリア・ロマーニャGPを前に技術指令を発出。レッドブルがマクラーレンの巧妙な仕組みに疑念

    RacingNews365の取材によると、FIAがエミリア・ロマーニャGPを前にF1チームに対して発行した新たな技術指令は、注目を集めるマクラーレンのシステムをめぐってレッドブルが提起した疑問が発端となった。

    2025年シーズン前半、タイヤとブレーキの冷却に関する独自の工夫によって優れたタイヤマネジメントを実現し、6戦中5勝を挙げてきたマクラーレン。FIAはイモラGP直前に、タイヤ管理とホイール周辺のボディワークに関する規則について明確化を行った。

    しかしイモラではマックス・フェルスタッペンが優勝を果たし、この技術指令がマクラーレンのパフォーマンスに影響を与えたのではないかという見方が広まっている。とはいえ、マクラーレンは指令による変更を否定しており、イタリアでの勢力図に影響はなかったと主張している。

    RacingNews365によれば、今回の技術指令はレッドブルがFIAに照会を行ったことが契機となったという。

    ミルトン・キーンズ拠点のレッドブルは、最近のグランプリでマクラーレンのブレーキドラムの温度をサーモグラフィーカメラでモニタリングしていたとされる。

    現在の仮説では、マクラーレンは「PCM(相変化材料)」と呼ばれる微細なメッシュ構造をブレーキドラム内部に用いている可能性があるという。

    これは、小さなチューブ内に金属合金を封入した構造で、使用される合金によって120〜200度の融点を持つ。この合金は、絶縁被覆を施した鉄線の断面のようなもので、電気配線のようなマイクロワイヤーにも見える。それがドラムとチャンネル内部に薄い膜状で配置されている。

    この構造によって温度が制御され、タイヤ温度の上昇を抑制。結果としてマクラーレンはタイヤのウォームアップを素早く行うことができ、熱管理に優れた大きなアドバンテージを得ていたと考えられている。

    F1では常套手段:他チームの戦略を潰す質問
    このように、F1の世界では他チームの技術的優位性に対してFIAに照会を行い、規則の明確化を促すことで相手に変更を強いるのは珍しいことではない。今回レッドブルも、マクラーレンに言及することなく「RB21のブレーキに似たシステムを導入することは合法か」とFIAに質問したとされる。

    その結果、FIAが今回のような技術指令を通じて規則を明確化する――というプロセスが進むことになる。

    FIAは、今回の件でタイヤ管理およびホイール周辺のボディワークに関して、使用可能な材料や概念も含めた新たな指針を示した。これによって、いくつかのチームは設計の変更を迫られる可能性がある。

    ただし、現時点でマクラーレンが実際に何かを変更したという証拠はなく、同チームはイモラGP前の段階で「調整はしていない」と明言している。むしろ、レッドブルの「驚くべきパフォーマンス」の方に注目すべきだと主張している。

    イモラ・サーキットの特性もまた、レッドブルRB21にとって有利だったとされている。このマシンは高速コーナーでの挙動に優れており、これがフェルスタッペンの勝利に繋がったとも解釈できる。

    マクラーレンのペース低下か、次戦モナコで明らかに
    とはいえ、現時点でマクラーレンが本当にパフォーマンスを落としたかどうかは判断が早い。次戦モナコGPでその変化が見えてくる可能性がある。

    加えて、次々戦スペインGPからはフロントウイングの柔軟性に関する規則が厳格化される予定であり、技術指令の影響と混同される恐れもある。

    いずれにせよ、もし今後も勢力図に大きな変化がなければ、今回の技術指令とそれを取り巻く騒動は「嵐の前の茶番(storm in a teacup)」だったと見なされることになるだろう。

  • 角田裕毅に忍び寄るハジャーの影 元F1王者「今こそ危機感を持つべき」

    角田裕毅に忍び寄るハジャーの影 元F1王者「今こそ危機感を持つべき」

    ジャック・ヴィルヌーヴは、アイザック・ハジャーがルーキーシーズンで印象的な走りを続けていることを踏まえ、「もし自分が角田裕毅の立場だったら、将来について“心配になるだろう”」と語った。

    角田裕毅は、2025年シーズン開幕からわずか3戦目でマックス・フェルスタッペンのチームメイトとしてレッドブル・レーシングに昇格。開幕戦から不調が続いていたリアム・ローソンとシートを交代する形で昇格を果たした。

    25歳の角田は、バーレーンとマイアミでポイントを獲得し、Q3進出も果たすなどローソンよりは好成績を収めているが、それでも依然としてフェルスタッペンには大きく後れを取っている。

    一方、F1初戦となったオーストラリアGPのフォーメーションラップでクラッシュを喫したアイザック・ハジャーは、その後のレースで素晴らしいパフォーマンスを披露。レッドブルの姉妹チームであるレーシングブルズの一員として、すでに7ポイントを獲得し、より経験豊富なローソンを上回る走りでチームをけん引している。

    角田裕毅 F1 レッドブル

    ハジャーがレッドブル本隊のドアを叩く日は近いのか?
    1997年F1ワールドチャンピオンのヴィルヌーヴは、スカイスポーツF1に次のように語った。

    「とても感心しているよ。メルボルンでの出来事は、精神的にかなりきついものになってもおかしくなかった。でも彼は動じず、立ち上がって前に進んだ」

    「次のレースでも引きずることはなく、チームとしっかりやれているように見える。マシンのことを理解していて、自分が良い走りをできるような状態に持っていけている」

    「彼はあのマシンの実力以上の走りをしているように見える。なぜかって? 彼にとってちょっとだけ快適になるようなセットアップに持ち込めているからだ。だからこそ、アグレッシブな走りができる。もし私が角田だったら、今ごろ心配になっていると思う」

    レッドブルのシートを意味しているのかと問われたヴィルヌーヴは、こう続けた。

    「角田がそこにいるのはホンダのおかげだということを思い出すべきだよ」

    「昨年、レッドブルは彼を本隊に昇格させなかった。なぜなら、彼を望んでいなかったからだ。ローソンが力不足だったから仕方なくそうした」

    「彼らはハジャーのことを“若すぎる”、“まだ準備ができていない”、“潰してしまうかもしれない”と心配していた。でも、今の彼を見れば、もう準備ができていることを証明しているように見える」

    エミリア・ロマーニャGP決勝では、角田裕毅が10位でフィニッシュして1ポイントを獲得した一方、ハジャーはさらに上回る9位入賞を果たし、再び評価を高める結果となった。

  • フェルスタッペン 「F1がイモラのような伝統サーキットを失うのは残念」

    フェルスタッペン 「F1がイモラのような伝統サーキットを失うのは残念」

    マックス・フェルスタッペンは、F1カレンダーから伝統的なサーキットが消えつつある現状について「残念だ」と語った。エミリア・ロマーニャGPが、当面のあいだF1がイモラを訪れる最後の機会になると見られていることを受けての発言だ。

    F1は現在、古典的な常設サーキットから、市街地を使った新興のストリートサーキットへと移行する動きを進めており、それに伴い伝統的な会場の一部が開催カレンダーから外れつつある。

    フェルスタッペンは、F1の歴史に深く根ざしたこの地でレッドブルのマシンを駆り、イモラで4連勝を達成。今季の2勝目を挙げた。

    イモラのF1との契約は今年末で切れる予定で、現時点では延長に向けた動きは確認されていない。この状況を受け、フェルスタッペンは、自身のお気に入りでもあるバルセロナやザントフォールト、そしてスパ(近年は隔年開催)などの伝統的なサーキットが失われつつある現状について質問された。

    「こうしたタイプのサーキットを失うのは残念だ」と、フェルスタッペンはRacingNews365を含むメディアに語った。

    「F1側の立場も理解している。新しいサーキットへ向かうことについてもね」

    「スポーツ的な側面と経済的な側面、両方を見なければならない。F1というビジネスを成長させ、より多くの人に知ってもらうには、それも必要だと思う」

    「でも個人的には、走る楽しさという観点で言えば、こういうタイプのサーキットこそが、そもそも僕をレースというものに夢中にさせてくれた存在なんだ。カートの頃からそうだったよ。カートでも、特別なサーキットというのがいくつかある」

    「それにF1を観始めた時にも、いくつかのサーキットは本当に印象的だった。スピードや、その難しさを見て圧倒された」

    「そして、サーキットに刻まれているF1の歴史。それがあるからこそ、特別な感情が生まれるんだ。そういう意味で、個人的には本当に残念だけど、僕にできることなんてないよね」

    フェルスタッペン F1 エミリア・ロマーニャGP

    フェルスタッペン「正直、勝てる希望はあまりなかった」
    今回の勝利は今季2勝目にすぎないが、ドライバーズ選手権で首位を走るオスカー・ピアストリが3位に終わったことで、フェルスタッペンはその差をわずか22ポイントにまで縮めた。

    週末が始まった時点では、「ここで勝てる希望はあまりなかった」と27歳のチャンピオンは明かしている。

    「ここのコースを走るのは本当に好きだけど、最終的には自分の持っているマシンに縛られることになる」とフェルスタッペンは振り返った。

    「ここ数年は、僕らのマシンはこのサーキットと相性が良かった。でも、今週末のイモラに来る前は、正直なところここで勝てるとはあまり思っていなかった」

    「でも昨日あたりから、1周のペースでマシンがより競争力を発揮してきて、今日の決勝でもうまくいった」

    「ここを走るのは本当に楽しいけれど、それを可能にするためにはマシンの仕上がりが必要なんだ。今回もそのおかげで勝つことができたと思う」

  • レッドブルF1代表 マクラーレンの綻びに警鐘「フェルスタッペンに利あり」

    レッドブルF1代表 マクラーレンの綻びに警鐘「フェルスタッペンに利あり」

    レッドブルF1代表のクリスチャン・ホーナーは、2025年F1シーズンが進行する中で、マクラーレンの両ドライバーが「自己利益」を優先するようになれば、自チームに有利に働く可能性があると示唆した。

    エミリア・ロマーニャGPでは、レッドブルが久々に勢いを取り戻し、マックス・フェルスタッペンが今季2勝目を圧倒的な内容で飾った。

    これまで好調だったマクラーレンのMCL39が、レッドブルRB21の後塵を拝する形となり、フェルスタッペンが悠々とトップチェッカーを受ける展開となった。

    このレースでは、マクラーレンが今後チームオーダーをどう扱うかという議論が再燃。3番手を走行していたランド・ノリスが、チームメイトのオスカー・ピアストリに道を譲ってもらえるかを無線で問いかける場面もあった。

    ノリスは新品タイヤを履いており、セーフティカー明けのタイミングでフェルスタッペンに迫れる可能性を感じていた。しかし最終的には、チームの介入なしで自力でピアストリをオーバーテイクし、ノリスが2位、ピアストリが3位でフィニッシュした。

    ホーナーはレース後、フェルスタッペンがタイヤのデグラデーションの低さや、バーチャルおよびフルセーフティカーの恩恵をうまく利用して、マクラーレン勢に勝利できたと語った。

    「オスカーは序盤にかなりプッシュしていたようで、フロント右タイヤにグレイニングが出始めていた」とホーナーはモータースポーツ・ウィークを含むメディアに説明。

    「1ストップか2ストップかギリギリの判断だったが、彼らは2ストップを選び、イモラのピットレーンの長さが27秒あるため、その判断が彼を大きく後方に下げてしまった。トラフィックに苦しむことになり、マックスはその間も走行を続け、タイヤのデグも非常に低かった」

    「ランドがクリーンエアで追ってきたが、それでも9.5秒のギャップを十分にコントロールできていた」

    「VSCが出て、ピット作業は順調に行われた。オスカーも再度ピットインしたが、その時点で彼はすでにハードタイヤ2セットを使い切っていた」

    「最後のセーフティカーでは、マックスもランドもピットインしたが、その結果ランドはオスカーの後ろになってしまった。今や2人ともタイトルを争っているドライバーだからね」

    フェルスタッペン F1 マクラーレンマックス・フェルスタッペン、イモラでマクラーレンの2台を撃破

    「パパイヤ・ルール」はレッドブルに利するか?
    ホーナーはノリスとピアストリのクリーンなレースぶりを称賛しつつも、今後もこのような状況が続くかについては疑問を呈した。

    「いずれの段階であれ、自己利益がチームの利益を上回る瞬間が来る。それが対立なんだ」とホーナーは指摘。

    「今回、接触せずに済んだのは立派だったし、チームが自由にレースをさせたのも称賛に値する。ただ、かなり接近していたのも事実だ」

    マクラーレンのドライバー同士のレース方針に関しては、昨年のイタリアGP(モンツァ)でも話題になっており、その際にはチームが「パパイヤ・ルール」と呼ばれる指針を設けたことが報じられた。これは「接触のリスクなしに競い合う」というルールだ。

    当時はノリスだけがタイトル争いの現実的な位置におり、「なぜピアストリに譲らせなかったのか」という疑問が投げかけられていた。

    そして今、両者がタイトル争いの中にいる現在、もし両者が互いにポイントを奪い合う展開になれば、フェルスタッペンとレッドブルにとっては“漁夫の利”となる可能性もある。