カテゴリー: レッドブル・レーシング

  • レッドブル F1ベルギーGPに向けてRB21に5つの大型アップグレードを投入

    レッドブル F1ベルギーGPに向けてRB21に5つの大型アップグレードを投入

    レッドブル・レーシングは、2025年のF1世界選手権第13戦ベルギーGPに向けて、RB21に今季最大級のアップグレードを施した。今回の変更は、来季マシン開発への完全移行前に行われる最後の大規模アップデートのひとつと見られている。

    今回のアップグレードは、直近のフロア改良に続くもので、複数の重要エリアに渡っている。対象となったのは、フロントウイング、サイドポッドのインレット、エンジンカバーなどだ。

    フロントウイング
    第1および第2エレメントのキャンバーと迎角(インシデンス)が変更され、それに伴い他のフラップもボディワーク規定に適合するよう調整された。
    これにより、最初の2つのエレメントにおける圧力分布を見直し、ダウンフォースの増加を狙っている。

    レッドブル・レーシング F1 ベルギーGP フロントウイング

    サイドポッドインレット
    エンジン冷却が重要となるサーキットへの対応として、従来2つに分かれていたインレットを1つに統合。さらに上部開口部を拡大している。

    レッドブル・レーシング F1 ベルギーGP サイドポッドインレット

    エンジンカバー
    サイドポッドインレットの変更に伴い、トップボディワークの分割ラインが変わったため、エンジンカバーも空力的に整合させて再設計された。これにより、フロアへの空気の流れとの連携が強化されている。
    加えて、リアサスペンションのシュラウド(覆い)も新たなボディ形状に適応するように変更された。

    レッドブル・レーシング F1 ベルギーGP エンジンカバー

    フロントサスペンション
    インボード側のフェアリングにキャンバーが追加され、新型サイドポッドインレットに必要な圧力供給を助ける設計となっている。

    レッドブル・レーシング F1 ベルギーGP フロントサスペンション

    ブレーキダクトボディワーク
    リアホイール周辺のロアカスケード(下層の空力構造)にわずかな変更が加えられた。より大きなキャンバーが付与され、エンドプレートにはトレーリングエッジのトリムが施されており、追加のダウンフォース生成が狙いとされている。

    レッドブル・レーシング F1 ベルギーGP ブレーキダクトボディワーク

    ちなみに、F1ベルギーGPでこのアップグレードが投入されるのはマックス・フェルスタッペンのみ。角田裕毅は、本人曰く「2ステップ遅れたパッケージ」を走らせる。

  • 角田裕毅 F1ベルギーGP前にホーナーから激励メッセージ「力を見せつけろ」

    角田裕毅 F1ベルギーGP前にホーナーから激励メッセージ「力を見せつけろ」

    レッドブルの元代表クリスチャン・ホーナーが今週末のベルギーGPを前に角田裕毅へ激励のメッセージを送っていたことが明らかになった。これは、ホーナーがチームの指揮を執らない初のF1レース週末となる。

    イギリスGPから数日後、レッドブルはホーナーの退任を発表。2005年のF1参戦以来チームを率いてきたホーナーの20年にわたる在任期間は幕を閉じた。

    角田裕毅はマックス・フェルスタッペンのチームメイトとして苦戦を続けており、そんな中ホーナーはF1第13戦の直前に「お前の力を見せろ」とのメッセージを送ってきたという。

    「クリスチャンはこれまで様々なレースで自分をサポートしてくれていたので、本当に感謝しています」と角田裕毅はRacingNews365を含むメディアに語った。

    「昨日、彼からメッセージが届きました。『力を見せつけろ』って」

    ホーナー退任について驚いたかと問われると、角田裕毅はこう答えた。

    「もちろん、驚きました。とても大きな変化だと思います。レッドブルがF1に参戦して以来、20年間ずっとクリスチャンと共に歩んできましたから。チームにとっては大きな変化ですよ」

    「その日、ヘルムート(・マルコ)から情報をもらいました。それ以上に自分から言えることは特にありません。僕はただ、ドライビングに集中しています」

    角田裕毅 レッドブル・レーシング F1

    ホーナーの後任には、2024年から角田裕毅と共にレーシングブルズで働いてきたローラン・メキースが就任している。

    角田裕毅は、メキースの昇格を歓迎している。

    「彼はレーシングブルズで見つけた何かをレッドブルに持ち込めるはずだし、過去2年間でやってきたポジティブなことを還元してくれると信じています」

    「第三者的な視点で見ると、新しい人物が加わって新しい角度から物事を見るのは、むしろ良いことかもしれません」

    「彼がどんなアプローチを取るのか注目したいと思いますが、チームにはすでに優秀な人たちがたくさんいます。彼らは自分たちのやるべきことを理解しています」

  • 角田裕毅への信頼をレッドブルF1代表メキースが強調「スピードは消えない」

    角田裕毅への信頼をレッドブルF1代表メキースが強調「スピードは消えない」

    レッドブル・レーシングの新チーム代表ローラン・メキースは、2025年F1ベルギーGPを迎えるにあたり、角田裕毅に対する信頼と期待を明確に示した。

    F1.comとの独占インタビューで語った内容からは、速さを備えた角田裕毅をチーム全体で支え、課題の解決とポテンシャルの最大化に取り組んでいる様子がうかがえる。

    「裕毅は速い。それは間違いない。そして、スピードというのは簡単に消えるものじゃない」とメキースは断言した。

    現在、レッドブルはチームとしてパフォーマンスの再構築に取り組んでおり、特にドライビングが難しいとされるマシンを角田が操っている状況だ。そうした中でも、チームは全力でサポートしているという。

    「状況は厳しいが、チームは彼を全面的に支えている。今つなげるべき点をひとつずつつないでいこうとしているんだ。チームとの関係も非常に良好だし、近いうちに彼本来の力を発揮してくれると確信している」

    メキースは角田の前任地であるレーシングブルズでともに仕事をしており、彼の能力とチームとの融合力を間近で見てきた人物だ。その経験が、現在のレッドブルにおける角田のポジションと将来に対する明確な見通しにつながっている。

    ローラン・メキース(レッドブル・レーシング)ローラン・メキースは、かつてレーシングブルズで角田裕毅を率いていた経験を持つ。

    フェルスタッペン残留の鍵は「最高のマシンを用意すること」

    また、もう一人のレッドブルのキードライバー、マックス・フェルスタッペンの去就も注目される中、メキースはチームとして変わらぬ支援を続ける姿勢を強調した。

    「真実は、我々はマックスに全力を尽くしているということ。だからこそ、彼に最高のクルマを提供することが我々の最優先なんだ。それがチーム全員の望みなんだよ」

    「マックスはこのプロジェクトの中心だ。彼の魔法はサーキットで不可欠だし、長年チームに貢献してきたからこそ、次なる競争力を築くうえでも彼の意見が必要なんだ」

    フェルスタッペンは2028年まで契約を結んでいるものの、チーム状況やパフォーマンスの低迷を背景に去就が取り沙汰されている。メキースとしては、ドライバーにとって理想的な環境を整えることが最良の説得材料であるとの考えだ。

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)スパでメディア対応するマックス・フェルスタッペン。

    「才能ある人材の力を引き出す環境を整える」

    メキースは現在、就任からわずか2週間という短い時間ながら、チームの内部に深く入り込み、再建への足がかりを模索している。焦点を当てているのは、何よりも「人」だ。

    「要は、才能ある人々が力を発揮できる環境とツールを整えること。その魔法を引き出せるようにね」

    その中にはもちろん、角田裕毅も含まれている。

  • フェルスタッペン レッドブルF1のホーナー解任への関与否定「僕はドライバー」

    フェルスタッペン レッドブルF1のホーナー解任への関与否定「僕はドライバー」

    マックス・フェルスタッペンは、レッドブルがクリスチャン・ホーナーをチーム代表の座から解任した件について、自身の関与を否定し、「経営陣と株主の決定だった」と語った。

    今月初め、18カ月に及ぶ混乱と成績低下を受け、ホーナーはレッドブルを去ることになった。チーム内では、フェルスタッペン陣営によるホーナーのリーダーシップに対する不満も、その要因のひとつと報じられているが、同選手はベルギーGPを前に沈黙を破った。

    「最終的に、経営陣と株主が変化を求めたということだ」とフェルスタッペンは語った。「彼らがチームを運営していて、僕はドライバー。だから何を決めるにしても、それは完全に彼らの権限だよ」

    「これまでの20年を振り返ると、素晴らしい時代だったと思うし、多くの好成績を収めてきた。もちろん、うまくいかない年もあるけど、過去1年半は、僕らの望んだようには進まなかった。たぶん、それで舵を切り直すことにしたんだと思う」

    新体制のもとでチームを前進させることに期待を寄せているとしたうえで、フェルスタッペンは新チーム代表ローラン・メキースとも既に何度か会っていると明かした。

    「ここ数週間は彼にとっても大変だったと思う。でも、僕としてもチームとして前に進むことが大切だし、それが今、僕らがやるべきことだと思ってる」

    「クリスチャンとの関係は変わらない」
    ホーナーの退任についてフェルスタッペンは、レッドブルとの長年の関係が変わることはないとし、個人的なつながりは今後も続くと語った。

    「振り返っても、速くはならないよ。でも20年という年月を、特に僕は10年、11年レッドブルに関わってきた。それは常に記憶に残るし、クリスチャンとの関係だって変わらない」

    「確かに今はサーキットにはいないけど、それでも僕にとっては第2の家族みたいなものだからね」

    また、父ヨス・フェルスタッペンとホーナーの間に過去18カ月間で緊張関係があったとされる件について問われると、次のように述べた。

    「意見の違いがあるのは自然なことだと思う。全員が常に同意するなんて、それこそ問題だよ。むしろ意見の違いが必要なんだ」

    「今は異なる方向性でやっていくことになった。それにワクワクしてるよ」

    フェルスタッペンによれば、ホーナー解任の報せは発表の約半日前に知らされたとのこと。伝えたのはチームの株主だったという。

    「株主とは良好な関係を築いてるから、そういう連絡が来るのは当然だと思うし、発表前にチームの何人かには伝えるのが普通だよね」

    マックス・フェルスタッペン F1 レッドブル・レーシング

    決断は「驚きではない」も、是非は時間が証明する
    フェルスタッペンはこの決定に「驚きはなかった」とし、F1の世界ではこうしたことが起こるのは特別なことではないと受け止めている。

    「この世界では、そういうことが起こる可能性は常にある。だから聞いたときも“ああ、そうか”って感じだった。もちろん電話で『決めた』って言われて終わりじゃなく、ちゃんと話し合いはあったよ」

    「その内容はここで話すつもりはないけど、彼らがそうしたいなら、僕はドライバーとして従うだけさ」

    なお、ホーナー解任が正しい決断だったかどうかについては「時間が教えてくれる」とし、彼とはすでに話をしたと付け加えた。

    「彼らの考えや今後の計画について、僕なりに意見は伝えた。でもそれは自分の中にとどめておくよ。もし彼らがもっと話したければ、それは彼らが話すことだし、君たちもそれを聞くことになると思う」

  • アイザック・ハジャー メキースのレッドブルF1代表就任は「僕の昇格に有利」

    アイザック・ハジャー メキースのレッドブルF1代表就任は「僕の昇格に有利」

    アイザック・ハジャーは、クリスチャン・ホーナーの後任としてローラン・メキースがレッドブルの新代表に昇格したことについて、自身のF1昇格のチャンスにとって「有利になる可能性がある」と語った。

    20歳のハジャーは今季レーシングブルズからF1に参戦しており、現在、成績面で苦戦している角田裕毅に代わって、来季マックス・フェルスタッペンのチームメイトとしてレッドブル入りする有力候補のひとりと目されている。

    「もし彼(メキース)と一緒に仕事をすることになったら、絶対にやりやすくなる。親しみやすい感じになると思う」と、ハジャーはベルギーGPを前に記者団に語った。

    「隠すつもりもないけど、これは有利だと思う。でも、先はまだ分からない。あと12レース残ってるから、全力でプッシュし続けるだけ。結局、最後のレースでのパフォーマンスが全てだからね」

    ハジャーは7月9日にホーナーの突然の退任を知ったとき、チームファクトリーでシミュレーター走行をしていたという。メキースの後任としてはアラン・パーメインがレーシングブルズ代表に就任した。

    「正直、現時点では自分にとってはあまり変化はない」と彼は続けた。

    「アランは以前からよく知ってる人だ。普段は静かで目立たないが、これまでもチームの中核的な存在だった。彼はローランと非常に近い関係にあったし、この2年間でローランが築いてきた強固な体制を、そのまま引き継ぐ形だ。チームにも、自分の取り組みにも変化はない」

    アイザック・ハジャーとローラン・メキース元レーシングブルズ代表のローラン・メキース(左)は、レッドブルの新チーム代表に昇格した

    今季12戦で21ポイントを獲得し、モナコでの6位が最高成績のハジャーは、エンジニアリング出身のメキースとの仕事について「非常にやりやすかった」と振り返る。

    「ローランはチーム内でも本当に信頼されていた存在だった。彼がいなくなるのは少し寂しい」

    また、シーズン序盤に2戦のみレッドブルから出走し、その後レーシングブルズに戻ったリアム・ローソンもこの人事に言及した。

    「アランが(メキースの)後任になったことで、特に何かを失ったという感じはない」と語る一方で、「ローランはチームをまとめるリーダーとして本当に優れていた。みんなのモチベーションを非常に高く保ってくれていた」と称賛した。

    「彼は本当によく働いていたし、常に現場にいた」

    ローソンによれば、ホーナー退任の一報を知ったのはプレスリリースを通じてで、その後本人とメッセージをやり取りしたという。

    「ローランとのコミュニケーションは今後も変わらず続くと思う。彼は非常にサポートしてくれる人だ。ただ、自分の将来にとって今回の件がどう影響するかは、正直まだ分からない」

  • 角田裕毅 F1ベルギーGP会見「新しいパッケージは入らないことなった」

    角田裕毅 F1ベルギーGP会見「新しいパッケージは入らないことなった」

    角田裕毅は、F1ベルギーGPの週末に先立ち、レッドブルの新チーム代表となったローラン・メキースとの再タッグに対する期待を語った。

    かつてレーシングブルズ時代にともに働いた経験のある両者は、すでに良好な関係を築いており、「彼と仕事をするのは楽しみ」と語る角田は、今後のパフォーマンス向上にも自信を見せている。

    また今週末のスパ・フランコルシャンではスプリントフォーマットに加え、毎年のように雨が予想される難しいコンディションとなるが、角田裕毅は「ここでの雨には慣れているし、自信はある」と前向きな姿勢を崩さなかった。

    一方、期待された新パーツの投入は見送られることが明らかになり、「残念だけど、チームは全力で準備してくれている」とチームの努力を強調した。

    Q: この2週間、レッドブルの陣営では大きな動きがありました。そして、ローラン・メキースと再び一緒に仕事をすることになります。それは君にとって新たなスタートのように感じられますか?旧知のチーム代表とともに、レッドブルのセカンドシートでどのように前進できると感じていますか?

    そうですね、彼とはすでに良い関係を築いていますし、以前一緒に働いていた経験もあります。だから、彼がどんなふうに仕事をするのか、彼がチームにもたらせるものがどれだけあるのか、よくわかっています。なので、彼とまた一緒に仕事ができるのは楽しみですね。

    さっき彼と一緒にパドック入りしたんですけど、彼もすごく嬉しそうで、「君に会えて嬉しい、恋しかったよ」と言ってくれました。すごく良いことですね。

    Q: 今週末のベルギーGPには何を期待していますか?スプリント週末で、今見てもわかるように非常に不安定な天候です。多くが懸かっている週末であり、同時に大きなチャンスでもあります。

    角田裕毅:そうですね、まぁ、いつものベルギーの話って感じですね。雨が降らない年なんてこれまで一度もなかったと思います。なので、この雨のコンディションを楽しもうと思います。ここでの雨はかなりトリッキーでチャレンジングですけどね。

    スプリント予選とスプリントレースがあるので、適応する時間もあまりない。でも、ここでは雨の中でも走ったことがあるし、自信を持っています。

    角田裕毅(レッドブル・レーシング) F1 ベルギーGP

    Q: シルバーストンのあと、今週末には新しいパーツが投入されると話していたと思います。それも楽しみにしていますか?

    角田裕毅:いや、それはないです。昨日、情報が入って、今回は同じパッケージでいくことになりました。残念ですね。理想的ではないですけど、仕方ないです。

    チームは新しいパッケージをできるだけ早く投入しようと一生懸命に取り組んでいます。特にこういう接戦の中では、それがあるといいんですけどね。

    でもチームも分かっていることだし、まだ数ステップ遅れているということです。

  • レッドブルF1の最優先課題は「2台目」 メキースに求められる角田裕毅の再生

    レッドブルF1の最優先課題は「2台目」 メキースに求められる角田裕毅の再生

    レッドブルの新たなチーム代表に就任したローラン・メキースが最初に取り組むべき課題は「2台目マシンのパフォーマンス改善」だとF1解説者のジョリオン・パーマーは指摘している。

    2025年シーズン第12戦終了時点で、マックス・フェルスタッペンが165ポイントを稼いでいるのに対し、チームメイトが獲得したのはわずか4ポイントにとどまっている。この“2台目問題”はここ1年で深刻化しており、セルジオ・ペレスの不振を皮切りに、過去にはピエール・ガスリーやアレクサンダー・アルボンもフェルスタッペンとの大きな差に苦しんだ。

    2025年F1ベルギーGPで初陣を迎えるメキースにとって、角田裕毅の立て直しは喫緊の課題と見られている。

    「今すぐにやるべきこととしては、それが一番有効だと思う。なぜなら、同じマシンに乗っているのに、片方のドライバーだけが圧倒的に速いという状況だからだ」とパーマーはF1 Nationポッドキャストで語った。

    「レッドブル自身も頭を悩ませている。“なぜ誰もマックスに近づけないのか?”とね。そして今、チーム代表となったメキースは、マックスとはこれまでのような関係性を築いていない。クリスチャン(・ホーナー)はマックスとともにチャンピオンを育ててきたが、ローランはむしろ角田裕毅やリアム・ローソンと関わってきた人間なんだ」

    メキースはレーシングブルズ時代に角田裕毅と強い信頼関係を築いており、それがレッドブルにおいてもポジティブに働く可能性があるという。

    「彼はアンダードッグ的な立場からF1を率いてきた人物だ。だからこそ、角田に寄り添って“あのときはフロント3列に予選で並んでいたじゃないか。今は何が起きているんだ?”と問いかけるだろう。2台目ドライバーの役割をしっかり見極めることが、今のレッドブルにとっては大きな意味を持つはずだ。ただし、そこから実際にパフォーマンスを引き出せるかどうかは、さらに難しい問題だ」

    角田裕毅 レッドブル F1
    角田裕毅、F1残留に黄信号
    だが角田裕毅自身は、F1残留をかけた厳しい戦いの中にいる。2026年にはアイザック・ハジャーがレッドブル昇格を果たすと見られており、角田のシートは風前の灯火だ。

    フランス出身のハジャーは、今季レーシングブルズで印象的なデビューシーズンを過ごしており、チームにとって有力な次世代の柱とされている。また、リアム・ローソンは現状チームに残留する見込みで、比較対象としての役割を担っている。一方で、F2で活躍するアービッド・リンドブラッドも2026年のF1デビューが有力視されており、シルバーストンではFP1でレッドブルのマシンをドライブした。

    角田裕毅の選択肢は極めて限られており、キャデラックはバルテリ・ボッタス、セルジオ・ペレス、ミック・シューマッハら複数のドライバーを評価している段階。現実的には、2026年からホンダ製パワーユニットを供給されるアストンマーティンでリザーブドライバーを務める可能性が取り沙汰されている。

  • 角田裕毅 レッドブルF1顧問マルコは成長に手応え「イギリスで上向きの兆し」

    角田裕毅 レッドブルF1顧問マルコは成長に手応え「イギリスで上向きの兆し」

    レッドブルF1のアドバイザーであるヘルムート・マルコは、困難な2025年シーズンにもかかわらず、角田裕毅のパフォーマンスに改善の兆しが見られるとして、同選手の成長に前向きな姿勢を示している。

    今年4月の日本GPからレッドブルのトップチームに昇格した角田裕毅は、RB21のドライビングに苦戦を強いられてきた。その適応の難しさは、前任のリアム・ローソンが直面した問題と共通する。

    それでもマルコは、特にイギリスGPでの走りに希望が見えたと指摘しており、次戦ベルギーGPで投入予定のアップグレードによって、こうした進歩がポイント獲得に結びつくことを期待している。

    角田裕毅、困難な移行期を乗り越えられるか
    ローソンに代わってわずか2戦後にレッドブルに加入した角田裕毅だが、4度の世界王者マックス・フェルスタッペンと肩を並べるには苦戦が続いている。

    25歳の角田裕毅はここまで9戦で7ポイントの獲得にとどまり、ドライバーズランキングでは17位。先月のオーストリアGPでは18番手スタートから最後尾でフィニッシュし、アルピーヌのフランコ・コラピントとの接触により10秒加算ペナルティも受けた。

    それでもマルコは、イギリスGPでの角田裕毅の内容に一定の前進を見ている。

    「いくつかの週末では苦戦していたが、イギリスではすでに上向きの兆しが見られた。フリー走行ではマックスとのギャップが以前より縮まり、グリッド11番手からスタートすることもできた」とマルコはSpeedweekの最新コラムに記している。

    特にシルバーストンでの予選パフォーマンスは好材料で、フリー走行ではフェルスタッペンに対して約0.6秒差にとどまっており、今後の巻き返しに期待が持てる内容だった。

    マルコはさらに次のように付け加えた。

    「我々は裕毅と集中的な話し合いをしており、彼はスポーツ心理士とも取り組んでいる。残念ながら、マックス同様に(低ダウンフォース仕様の)ウイングではレースで勝負にならなかったが、パフォーマンスの向上は見られており、それがまもなくポイントに反映されることを期待している」

    角田裕毅 レッドブル・レーシング F1

    ベルギーGPのアップグレードに期待
    角田裕毅にとって、来週のベルギーGPは希望の持てる一戦となるかもしれない。レッドブルはようやくRB21に対するアップグレードを用意しており、これによりフェルスタッペンとの技術的格差がある程度埋まる可能性がある。

    「来週は少なくともアップグレードを手にできる予定」と角田裕毅はRacingNews365に語った。

    「現時点ではマックスより2ステップ遅れたパッケージで走っている。それが次のレースでは確実に助けになるはず」

    ただし、次戦スパ・フランコルシャンはスプリント週末であり、金曜日のフリー走行1回のみでアップグレードされたマシンに順応しなければならない。これはすべてのドライバーにとって難題だが、特に新パッケージに適応中の角田裕毅にとっては大きな挑戦となる。

    「しかも次はスプリント週末。フリー走行は1回しかなく、その間にアップグレードされたフロアに慣れなきゃいけない。でも全力を尽くすつもり」と角田裕毅は語った。

    マルコの信頼とチームのサポートを受け、角田裕毅はRB21の課題を克服し、2025年以降もレッドブルに残留するための正念場に挑もうとしている。

  • フェルスタッペン 新体制のレッドブルF1でメキースと初陣「緊密に連携したい」

    フェルスタッペン 新体制のレッドブルF1でメキースと初陣「緊密に連携したい」

    マックス・フェルスタッペンは、F1第13戦ベルギーGPでレッドブルの新たなチーム代表ローレン・メキースとの初陣に臨むにあたり、「一緒に仕事をするのが楽しみ」と語った。

    メキースの就任は、7月9日付でクリスチャン・ホーナーが20年にわたるチーム代表職を退任したことを受けてのもので、レーシングブルズから異動する形でレッドブルのトップに就任。レーシングブルズではその後任にアラン・パーメインが座っている。

    フェルスタッペンは、母親がベルギー出身であることから“2つある母国レース”のひとつとされるスパ・フランコルシャンでの週末を前に、メキースとの連携に期待を寄せるとともに、名物サーキットへの愛着を口にした。

    「先週はファクトリーに戻ってチームと一緒にシミュレーター作業をしました」とフェルスタッペン。

    「ローレンと密に仕事ができるのが楽しみです」

    「スパはクラシックなサーキットで、カレンダーの中でもいつも僕のお気に入りなんです。オールドスクールなコースで、いいラップを出すにはすべてを完璧にこなす必要があります。オールージュのような高速コーナーや、他のサーキットとは異なるレイアウト、そして高低差があることで、走っていてチャレンジングですし楽しいですよ」

    ローレン・メキース レッドブル・レーシングローレン・メキースはレッドブルの新体制に順応中

    一方でチームメイトの角田裕毅にとっては、レーシングブルズ時代にともに戦ったメキースとの再タッグとなる。今年の日本GPを機に昇格した角田だが、これまでのところレッドブルではわずか7ポイントしか獲得しておらず、同期間に129ポイントを稼いだフェルスタッペンとの差が際立っている。

    角田は今週末、再導入されるスプリントフォーマットのベルギーGPで「求められるパフォーマンスを発揮し始める必要がある」と自覚を示している。

    「チームにとって新しい時代の始まりとなるレースに臨むにあたって、またローレンと一緒にやれるのは嬉しいです」と角田。

    「レーシングブルズ時代にはすごく良い形で仕事ができていましたし、ローレンのやり方はよく分かっています。今はチーム全体として前に進むことに集中していますし、自分としても求められるパフォーマンスをしっかり出していきたいと思っています」

    「スパは走っていて楽しいサーキットですし、僕たちに合っている可能性もあると思います。スプリントがあると少し難しくなりますが、このオフの間にしっかり準備してきたので、それが活かせると思います」

    「オフは、かなりしっかりトレーニングしながら、気持ちのリフレッシュも意識して過ごしました。スパに向けて精神的にも肉体的にもより良い状態で臨めるように準備してきましたし、今はとてもコンディションが良くて集中できています。この夏休み前の2連戦をすごく楽しみにしています」

    現在、レッドブルはコンストラクターズ選手権で4位に位置しており、首位マクラーレンには288ポイントの大差をつけられている。メキースには、フェラーリ、メルセデス、そして絶好調のマクラーレンに追いつくという大きな課題が待ち受けている。

  • レッドブルF1 ホーナー解任は内部では賛否「アイデンティティを失った」の声も

    レッドブルF1 ホーナー解任は内部では賛否「アイデンティティを失った」の声も

    クリスチャン・ホーナーがレッドブル・レーシングから退任させられてから2週間が経過したが、一部スタッフの間ではいまだに大きな衝撃が残っている。オランダ・メディアを除けば、チーム代表が退く可能性を予測していた者は誰もいなかった。そして今も、その解任を悼む声がある。

    ミルトン・キーンズのスタッフの一部がホーナーの退任を望んでいなかったことは周知の事実であり、彼らはホーナーに忠誠を誓っていた。

    しかし一方で、この18か月間続いた混乱の末にホーナーが去ったことを祝っている派閥も存在する。とりわけヘルムート・マルコはこの展開に最も満足していると思われる。というのも、マルコとホーナーの関係はかなり険悪になっていたからだ。

    史上最高のチーム代表?
    ソーシャルメディア上では、スタッフたちがリーダーの強制的な退任に感情を込めて反応している。英『PlanetF1』が引用したところによれば、ミルトン・キーンズの工場で働くある社員はLinkedInでこう述べている。

    「私にとって、彼はこのスポーツ史上最高のチーム代表だったと思います。カメラの前では傲慢に見えるかもしれませんが、実際には謙虚で誠実な人物であり、我々全員が尊敬していた存在でした」

    「今のところ、チームの心と魂が引き裂かれたように感じます。実際にはそうではありませんが、そう思わせるような表情を多くの人が浮かべています」

    クリスチャン・ホーナー レッドブル F1クリスチャン・ホーナー──すべてのスタッフが彼の退任を歓迎しているわけではない

    「レッドブルはアイデンティティを失った」
    この社員はさらに、過去4年間でチームに世界タイトルをもたらしたマックス・フェルスタッペンではなく、ホーナーこそがレッドブル・レーシングの成功の象徴だったとまで語っている。

    「これまでも多くの問題を乗り越えてきたように、今回も我々は立ち直るでしょう。どんなチームも一人の人間だけで成り立っているわけではありません。皆の力があってこそです」

    「でも今は、リーダーを失ったような、そしてそれと同時に我々のアイデンティティも失ってしまったように感じています」と、この社員は述べている。