カテゴリー: レッドブル・レーシング

  • F1アメリカGP前に波紋 レッドブルがノリスのピットウォール目印を妨害?

    F1アメリカGP前に波紋 レッドブルがノリスのピットウォール目印を妨害?

    2025年F1アメリカGP決勝前、レッドブル・レーシングがマクラーレンのピットウォールに設置された視覚的基準マーカーに干渉しようとしたとして、審議対象となっていたことが明らかになった。

    これは、ランド・ノリスのグリッド位置を示すためにマクラーレンが貼っているテープを巡る一件であり、FIAはレッドブルに対し罰金処分を科している。

    マクラーレンはノリスのスタート位置を確認しやすくするため、彼のグリッドボックス付近のピットウォールにテープを貼って目印としている。このマーカーはノリスの好みに応じて微調整され、グリッドでできる限り前方に車を止めるための補助として機能している。

    アメリカGPでノリスは2番手に予選通過し、グリッド位置はコースイン側のピットウォール寄り。そこにはチームメンバーが退避するためのゲートが設けられており、フォーメーションラップ開始後に閉鎖手続きが行われる。

    しかし、その際にレッドブルのチームメンバーがゲート閉鎖中に再びそのエリアへ侵入し、マーシャルの制止にも反応しなかったと報告されている。

    複数の情報源によれば、その人物はノリスのグリッドスロットと平行するピットウォール上に手を伸ばしており、低解像度ながら映像証拠からも「マクラーレンのテープに接触しようとした可能性が高い」とされている。

    実際、レッドブルが最近のレースでも同様の行為を試みていたとの指摘もあり、マクラーレンはアメリカGPではテープを剥がしにくい方法に変更していたという。

    もっとも、マクラーレンが使用しているこの視覚的マーカーは正式なFIA規定には含まれていないため、その設置自体も、他チームによる干渉も「ルール上は違反ではない」。

    ただし、競技精神の観点からは疑問が残る行為であり、今回のケースでは安全管理上の規定違反として問題視された。最悪の場合、スタート遅延につながる危険もあったとされている。

    レッドブルのチーム代表ローラン・メキースはスチュワード裁定前の段階で次のように説明した。

    「グリッド手続きの中で、我々のクルーの1人がマーシャルの指示に従わなかったと判断されたようだ」

    「我々としてはチームと確認したが、全員が指示には従っていたと確信している。おそらく誤解があったのだと思う」

    「我々はFIAと映像を確認し、今後改善できる点はあると理解したが、意図的に無視したわけではない。非常に小さな問題だと思っているが、再発防止のために対応する」

    分析:スポーツマンシップとルールの“グレーゾーン”

    この件は単なる手続き違反以上に、「レース前の準備行為をどこまで競争要素とみなすか」という問題を浮き彫りにしている。

    マクラーレンのピットウォール上のテープは公式規定外の“補助ツール”であり、厳密には保護対象ではない。よって他チームが干渉しても即座に違反とはならない一方で、意図的に相手チームの準備物を妨害する行為は、F1のスポーツマンシップ精神に反する。

    また、フォーメーションラップ開始後にピットウォールに戻る行為は安全上の重大なリスクを伴うため、今回の罰金処分は単なる形式違反というよりも「安全確保を軽視した行為」として位置づけられたとみられる。

    ローラン・メキースが「誤解」と説明するように悪意がなかったとしても、FIAが厳格に対応したのは、将来的な再発防止とグリッド作業の透明性を守る狙いがあると考えられる。

    Source: The Race

  • ヘルムート・マルコ、ルクレールを冗談交じりに称賛「レッドブルを何箱か送る」

    ヘルムート・マルコ、ルクレールを冗談交じりに称賛「レッドブルを何箱か送る」

    レッドブル・レーシングのアドバイザー、ヘルムート・マルコは、F1アメリカGP決勝で見せたシャルル・ルクレール(フェラーリ)の防御を「助かった」と評し、冗談交じりに「レッドブルを何箱か送る」とコメントした。

    レース序盤、フェルスタッペンの優位を後押ししたのは、ランド・ノリスに対して激しく防御したシャルル・ルクレールの走りだった。ルクレールはトップ15台の中で唯一ソフトタイヤでスタートし、そのグリップを活かしてターン1でノリスの外側から抜き去った。

    その後、タイヤのデグラデーションに苦しみながらも、ルクレールはノリスの猛攻をしのぎ続けた。この防御により、フェルスタッペンは序盤で大きなリードを築き、終盤にノリスからのプレッシャーを受けることなくレースをコントロールした。

    レース後、ヘルムート・マルコはそのルクレールの走りを「助かった」と評し、冗談を交えて称賛した。

    「ルクレールにレッドブルを何箱か送らないといけないね。彼の防御は我々にとって助けになった。だから我々は直接的なプレッシャーを受けずに済んだ」とマルコはGP Blogに語った。

    「たとえランド(ノリス)がすぐ後ろにいたとしても、我々にはスピードがあった」

    フェルスタッペンはこれで、異なる特性のサーキットでレース勝利を挙げている。モンツァやバクーといったローダウンフォースのコースを制し、ハイダウンフォースが求められるシンガポールでも2位を獲得。アメリカGPが行われたCOTA(サーキット・オブ・ジ・アメリカズ)は、低速・中速・高速コーナーが混在する中間特性のサーキットだ。

    シャルル・ルクレール(スクーデリア・フェラーリ)

    マルコは、残りのシーズンで特定のチームに有利なコースはないと見ている。

    「もう“マクラーレン向き”や“メルセデス向き”のトラックはない。コーナーごとの違いなんて数十、数千分の秒の差でしかない。そして、我々は何が最も大きな違いを生むかをよく知っている」

    またマルコは、現在のレッドブルの強さを“マシンの速さ”ではなく、“ドライバーの速さ”によるものだと強調した。マクラーレンのアンドレア・ステラ代表が「レッドブルが開発競争で一歩リードした」と語ったことに対し、マルコは次のように反論した。

    「いや、そうは思わない。我々には最速のドライバーがいる」

    レッドブルの勢いを支える“最速ドライバー”の存在

    フェルスタッペンはシーズン終盤に入り、再びタイトル争いの主導権を握りつつある。ローダウンフォースからハイダウンフォースまであらゆるサーキットで結果を出しており、マルコの言葉どおり「マシンよりもドライバー」が勝利の決定要因になっている。

    今季残り5戦の舞台はいずれも特定チームの得意分野ではなく、タイヤマネジメントや戦略判断が勝負を分ける可能性が高い。レッドブルは再びシーズン終盤の主役として、そのポテンシャルを余すところなく示している。

  • レッドブルF1、ピットゲート侵入で5万ユーロの罰金処分:アメリカGP

    レッドブルF1、ピットゲート侵入で5万ユーロの罰金処分:アメリカGP

    レッドブル・レーシングは、FIA競技委員から「オフィシャルの指示に従わなかった」として5万ユーロ(約820万円)の罰金処分を受けた。そのうち2万5000ユーロは2025年シーズン残り期間中、同様の違反がなければ執行猶予となる。

    調査によると、チーム関係者の一人がフォーメーションラップ開始後、2番グリッド付近の「ゲート1」エリア内へ再び侵入したという。この時点でピットマーシャルはゲートを閉じる作業を始めており、当該人物はマーシャルによる制止の試みに反応しなかったと報告されている。

    聴聞会でレッドブル側は「チームメンバーは制止の意図に気づかなかった」と説明したが、スチュワードは「グリッドがクリアされた後にトラックへ入る、または安全措置を妨げる行為は絶対に許されない」と判断した。

    そのうえで、「本人が指示を認識していたか否かに関わらず、ゲート閉鎖を妨げる行為は安全上の重大なリスクであり、チームとしての重大な過失」と結論づけ、罰金を科す決定を下した。

    安全運営の徹底を求めるFIAの姿勢

    今回の件は、FIAがスタート前の安全管理手順を厳格に運用していることを示す一例となった。フォーメーションラップ中にピットレーンやゲートエリアへの立ち入りは、競技の進行を妨げるだけでなく、関係者の安全にも関わる。

    処分のうち半額が執行猶予とされたのは、レッドブル側が即座に協力姿勢を見せた点を考慮したものとみられるが、再発防止を求める警告としての意味合いが強い。FIAはこのような行為を再び確認した場合、即座に全額の罰金が適用されることを明記している。

    今季もピットレーンやスタート手順に関する安全規定違反は複数件報告されており、運営側はチームや関係者に対して「いかなる小さな手順違反も安全リスクとして扱う」姿勢を改めて示した形だ。

  • 角田裕毅 F1アメリカGP決勝7位「こういう走りを続けていくことが必要」

    角田裕毅 F1アメリカGP決勝7位「こういう走りを続けていくことが必要」

    角田裕毅(レッドブル・レーシング)は、アメリカGP決勝で再び力強い走りを披露し、7位入賞を果たした。

    オープニングラップでトップ10入りを果たし、その後も堅実にポジションを上げてポイント圏内を確保。スプリントと決勝の両方で得点を重ねる週末となった。スタートでの果敢な攻めと、全体を通して安定したペースが光ったが、角田本人は依然として課題も感じているようだ。

    Q:素晴らしいスタートでしたね。1周目でトップ10入りし、さらに3つポジションを上げてしっかりポイントを獲得しました。今日のレース全体をどう感じていますか?

    良いスタートでした。序盤は自信を持って攻めることができて、ペースもすごく良かったです。数台をオーバーテイクできましたし、全体的なペースも悪くなかったと思います。

    ただ、第2スティントでは少しマネジメントしすぎたかもしれません。もう少し上手くできたはずです。それでも、この週末の両レースでポイントを取れたのはポジティブで、こういう結果を安定して出すことが大事だと思っています。

    Q:オリバー・ベアマンとのバトルの場面について、どう見ていますか?

    彼の視点からも確認する必要がありますが、結果的に残念な形になってしまいました。お互いに激しく、でも良い戦いをしていたので、最後の結果だけが不運でした。僕の見方では、自分が何か大きなミスをしたとは思っていません。

    Q:スプリントと決勝での連続した追い上げは見事でした。来季のシートを狙う上で、こうしたパフォーマンスはどれくらい重要ですか?

    すごく重要だと思いますし、こういう走りを続けていくことが必要です。コンストラクターズ選手権でも僕たちはまだ諦めていませんし、もちろんマックス(フェルスタッペン)のドライバーズ選手権も同じです。

    自分としては特にショートランをもっと改善する必要があります。毎回1周目であれほど攻めるのは難しいので、より上位からスタートしてトップチームと戦うことを目指していきたいです。

    角田裕毅(レッドブル・レーシング) F1 アメリカグランプリ

    ■角田裕毅 F1アメリカGP レース展開

    スタートからトップ10へ浮上
    オープニングラップで角田は抜群の反応を見せ、ターン1の混乱をうまく避けながら3台をオーバーテイク。13番手から10番手に順位を上げた。序盤は中団勢の乱戦の中で冷静にタイヤを労りつつ、アロンソ、ベアマン、ヒュルケンベルグらの後方でギャップを一定に保った。

    中盤:堅実なペースでポイント圏内を固める
    7周目、カルロス・サインツJr.とアンドレア・キミ・アントネッリの接触によりVSCが発動。この間にタイヤ温度を保ち、リスタート直後の混戦をうまく処理して再びポジションアップ。レース中盤ではハースF1チームのオリバー・ベアマンとの激しい攻防が展開。ベアマンがターン15で無理な突っ込みを見せスピンした際にも冷静に回避し、7位を守った。

    終盤:レッドブル勢ダブル入賞を確実に
    ピット戦略はワンストップ。中盤にソフトタイヤへ交換し、後半スティントではヒュルケンベルグ(ザウバー)とのギャップをマネジメント。背後から迫るベアマンを寄せ付けず、ペースを安定させて7位をキープ。チームメイトのマックス・フェルスタッペンが優勝するなか、角田裕毅もダブル入賞に貢献し、レッドブルにとって理想的な結果をもたらした。

    レース後の評価
    角田裕毅の走りは「安定感」と「判断力」が光った。序盤の混乱を避け、中盤のバトルでも冷静さを失わず、ピット後はペースコントロールで完璧にまとめ上げた。
    ファン投票「ドライバー・オブ・ザ・デイ」でも6%の支持を獲得し、堅実な仕事ぶりが高く評価された。

    角田裕毅 F1アメリカGP決勝 最終結果
    スタート順位:13番手
    フィニッシュ順位:7位
    獲得ポイント:6ポイント
    チーム:レッドブル・レーシング

  • レッドブルF1代表 アメリカGP予選「角田裕毅は決勝でポイントを狙えるはず」

    レッドブルF1代表 アメリカGP予選「角田裕毅は決勝でポイントを狙えるはず」

    レッドブル・レーシングのチーム代表ローラン・メキースは、F1アメリカGPのスプリントと予選を終えて、チーム全体の競争力に満足感を示した。

    マックス・フェルスタッペンがスプリント優勝とポールポジションを獲得し、チームとして理想的な一日を過ごす一方、角田裕毅もスプリントで見事なリカバリーを見せた。両ドライバーが異なる状況で力強さを発揮したことに、メキースは大きな手応えを感じている。

    「非常に強い一日だった。マックスはスプリントを完璧にコントロールして勝ち、チームとして重要なデータを得ることができた。マクラーレンが両方ともスタート直後にリタイアしたのは幸運な部分もあるが、それを最大限に生かしたマックスの走りは見事だった」とメキースは語った。

    さらに、角田裕毅の奮闘についても高く評価している。

    「角田のスタートは本当に印象的だった。10台以上を抜いてポイントを獲得したのは素晴らしい仕事だ。彼は非常に冷静に周囲の混乱を避け、リスクを取りながらも堅実に順位を上げた。今日のような状況で結果を持ち帰れたのは、彼自身の成長の証だと思う」と称賛した。

    レッドブル・レーシング 角田裕毅

    予選ではフェルスタッペンが圧巻のラップでポールポジションを獲得。一方、角田裕毅はトラフィックに阻まれQ3進出を逃したが、メキースはその内容を前向きに捉えている。

    「スプリントで得た情報をもとに、予選へ向けてセットアップを変更した。その結果、マックスは昨日よりも強力な走りを見せた。角田はQ3に届かなかったが、彼が示したペースと安定感は確かだった。スタート位置は13番手だが、スプリントで見せたように前へ行く力はある。明日はまたポイントを狙えるはずだ」と語った。

    レッドブル・レーシングは、フェルスタッペンがフロントロウから、角田裕毅が中団グループから決勝に臨む。メキースは「我々はこの週末、両方のマシンで重要な進歩を遂げた。マックスのポールと角田の強いレースパフォーマンス、どちらもチームの努力の結果だ。明日はその成果を最大化したい」と締めくくった。

  • 角田裕毅 F1アメリカGP予選「普通の予選ができないのが本当に悔しい」

    角田裕毅 F1アメリカGP予選「普通の予選ができないのが本当に悔しい」

    角田裕毅(レッドブル・レーシング)は、スプリントでの大逆襲から一転、F1アメリカGP予選ではまたしても不運に見舞われた。

    スプリントでは18番グリッドから11台抜きを達成し7位入賞を果たしたが、予選ではQ2の最終アタック中にトラフィックに阻まれ、惜しくもQ3進出を逃した。マシンのフィーリングは上々だっただけに、結果につながらない展開が続く。

    角田裕毅は予選後、「スプリントはすごく良かったですし、ターン1でリスクを取ってたくさん抜けました。ただ、予選はQ2の最後のラップで前が詰まってしまって、すごく良い感触だっただけに残念でした。正直、最近は普通の予選ができていない感覚があって本当に悔しいです」と語った。

    その原因として角田裕毅は、チームメイトのリアム・ローソンの動きに不満を示した。
    「僕の見方では、ターン11で彼がすごくゆっくり走っていて、僕を待っているように見えました。あの位置取りは理想的ではなかったです」と説明。さらに、最終アタックではアルピーヌ勢にも邪魔をされ、「2回目のプッシュラップはアルピーヌに引っかかって、Q3に行けるだけのペースがあったのにすべてを失いました。本当に悔しいです」と振り返った。

    角田裕毅(レッドブル・レーシング) アメリカグランプリ

    角田裕毅とローソンの確執は今週末に始まったことではない。前日のスプリント予選でも両者はトラック上でポジションを争い、角田裕毅が「わざと邪魔をされた」と批判していた。さらに過去にはイタリアGPでも両者の接触があり、角田裕毅は「また同じようなことだ。これまでも十分話してきたけど、毎回注意しないといけない」と述べ、ローソンに対する苛立ちを隠さなかった。

    13番手から決勝を迎える角田裕毅は、「クルマのパフォーマンスは感じられているので、明日はクリーンなレースで挽回したいです。スプリントのようにリスクを取ってでも前に出て、またポイントを獲りにいきます」と意気込みを語った。

    決勝ではローソンが12番手、角田裕毅が13番手から並んでスタートする。再び火花が散るのか、それとも冷静なリカバリーを見せるのか、日曜の展開に注目が集まる。

  • 【動画】 角田裕毅 F1アメリカGPスプリント1周目に11ポジションアップ

    【動画】 角田裕毅 F1アメリカGPスプリント1周目に11ポジションアップ

    角田裕毅は、F1アメリカGPのスプリントで劇的なスタートを切り、なんと11台ものマシンを抜き去った。

    前日のスプリント予選では、コース上に送り出すタイミングが遅かったことでチェッカーまでにラインを越えることができず、アタックできずに18番手で終了。レッドブル・レーシングのチーム代表であるローラン・メキースがチームの責任を認めて謝罪する騒動に発展していた。

    しかし、迎えたスプリントで角田裕毅は18番グリッドから素晴らしいスタートを切ると、ターン1で発生したマクラーレン2台がリタイアする多重クラッシュを潜り抜けて7番手までポジションアップ。

    その過程で前方のマシンに接触し、破片や損傷したマシンを避けながら走行し、ニコ・ヒュルケンベルグのフロントウイングを踏み越え、引きずったまま走行したが、ポジションを落とすことなく7位でフィニッシュ。コンストラクターズ2位を目指すチームのために貴重な2ポイントを獲得した。

    レース後、角田裕毅は「良かったと思います。ターン1で前のクルマをアウトブレーキングして、イン側でブレーキングゾーンに入っていったのが、一番リスクを取った場面でした」と語った。

    「中盤では前のクルマが広がっていって、その中で…まあ、フロントウイングを落とさないように気をつけてたけど、結局、ニコ(ヒュルケンベルグ)のフロントウイングの破片を拾ってしまって、半周ぐらいはレッドブルとザウバーの混ざったような感じで走ってました。それがパフォーマンス的にはあまり助けにならなかったですね」

    「でも、リスクを取ってポイントを取れたのはうれしいし、全体的にロングランのパフォーマンスも良かったです。あとはクリーンな予選をするだけですね」

  • 角田裕毅 F1アメリカGP予選「ローソンはいつも何かをわざとやる感じ」

    角田裕毅 F1アメリカGP予選「ローソンはいつも何かをわざとやる感じ」

    角田裕毅(レッドブル・レーシング)はアメリカGPの予選でQ2敗退を喫し、13番手に終わった。最終アタックでトラフィックに阻まれ、Q3進出のチャンスを失った角田は、フラストレーションを隠さなかった。

    角田裕毅はセッション中、リアム・ローソンやアルピーヌ勢との接触しそうな場面もあり、無線では苛立ちを見せた。セッション後のインタビューでは、その理由を率直に語った。

    Q:ローソンが前にいたようですが、アルピーヌも邪魔になったようでした。どれくらいのタイムロスになったと思いますか?

    ローソンのことは、もういつも通りの話です。いつも何かをわざとやる感じで、正直言って彼のことは気にしてません。それよりアルピーヌの方が本当に進路上にいて、何があったのか分かりませんが、チーム内でのコミュニケーションミスだったのかもしれません。最後の瞬間に出てきて、かなりラップタイムを失いました。あれがなければQ3に入っていたと思います。ここまで普通の予選ができていなくて、本当に悔しいですけど、仕方ないです。

    Q:クルマの調子自体は良くなってきているように見えますが?

    そうですね。最後のラップではクルマのフィーリングもすごく良かったです。昨日からプッシュラップが足りていなかったので、最後の走行でようやく掴めてきた感じでした。だからこそ、あのトラフィックは残念でした。最後まで気持ちは良かったんですけどね。

    角田裕毅(レッドブル・レーシング) F1 アメリカGP

  • 角田裕毅 F1アメリカGPスプリント7位「リスクを取ってポイント獲得できた」

    角田裕毅 F1アメリカGPスプリント7位「リスクを取ってポイント獲得できた」

    レッドブル・レーシングの角田裕毅は、アメリカGPのスプリントで11ポジションを挽回し、7位入賞を果たした。わずか19周の短距離レースでのこの追い上げに「リスクを取ったけど、ポイントを取れて良かった」と振り返った。

    角田はターン1での果敢なブレーキングで数台を抜き去り、序盤から存在感を見せた。途中、ニコ・ヒュルケンベルグ(キック・ザウバー)と接触する場面もあったが、大きな影響を受けずに走り切った。

    90周のレースじゃなくて19周のスプリントで11ポジション上げたのはすごいですね。レース展開には満足していますか?

    良かったと思います。ターン1で前のクルマをアウトブレーキングして、イン側でブレーキングゾーンに入っていったのが、一番リスクを取った場面でした。

    中盤では前のクルマが広がっていって、その中で…まあ、フロントウイングを落とさないように気をつけてたけど、結局、ニコ(ヒュルケンベルグ)のフロントウイングの破片を拾ってしまって、半周ぐらいはレッドブルとザウバーの混ざったような感じで走ってました。それがパフォーマンス的にはあまり助けにならなかったですね。

    でも、リスクを取ってポイントを取れたのはうれしいし、全体的にロングランのパフォーマンスも良かったです。あとはクリーンな予選をするだけですね。

  • 角田裕毅 型落ちフロントウイングとSQ1敗退が示すレッドブルF1での立場

    角田裕毅 型落ちフロントウイングとSQ1敗退が示すレッドブルF1での立場

    レッドブル・レーシングの週末は、アップグレードを継続して投入しながらも、その裏側で明暗が分かれる展開となった。アメリカGPの舞台オースティンでは、チームの哲学と体制、そして角田裕毅の立場が改めて浮き彫りになった。

    チームの技術責任者ピエール・ワシェは、終盤戦に向けて「諦めないアップグレード投入」を続ける方針を明らかにしていた。

    フェラーリやメルセデスと2位争いを繰り広げる中、ミルトン・キーンズの製造能力を背景に、現行マシンの改良と2026年新規則車の開発を並行して進めていると強調していた。

    チームとの噛み合いと高まる去就の緊張感

    アメリカGPを前に角田裕毅は「チームと自分のリズムが噛み合い始めている」と語り、バクー以降で築いてきた手応えを自信に変えていた。「スプリント週末は一つひとつの走行が重要」と語り、短時間でマシンを仕上げる集中力を強調した。

    一方、ヘルムート・マルコは『Kleine Zeitung』に対し、2026年のレッドブル体制を「メキシコGP後に決定する」と明言。フェルスタッペン以外の3シートは未定のままであり、角田裕毅とリアム・ローソンの評価が分かれる正念場だとした。「注目度は高まったが、まだ結果が必要だ」と釘を刺す一方で、F2ドライバーのアービッド・リンドブラッドにも触れるなど、後継候補の名も挙げている。

    その発言を受け、角田裕毅は冷静に受け止めた。「最終的な判断はチームが下すことなので、自分ができるのは走りで証明することだけ」と語り、「自分がコントロールできるところに力を注ぐ」と静かに闘志をにじませた。シンガポールで苦戦したショートランの修正を課題に掲げ、「メキシコまでに結果で示すだけ」と締めくくっていた。

    型落ち仕様フロントウイング

    アメリカGPのフリー走行では、新型フロントウイングが投入されたのはエースドライバーのマックス・フェルスタッペンだけだった。角田裕毅のRB21には新仕様が間に合わず、前戦シンガポールと同じ型落ち仕様のフロントウイングが装着された。

    チームはFP1で比較テストを行ったが、実際には新型はフェルスタッペン用の1セットしか用意されていなかったとみられ、角田には選択肢がなかった。

    角田裕毅は事実上、“旧仕様を使うしかない立場”に置かれた。スプリント予選(金曜)時点でも新ウイングが割り当てられることはなく、角田は終日、型落ち仕様で走行するしかなかった。

    角田裕毅自身も木曜の取材でその点に言及している。

    「まだ試していませんが、ぜひ使ってみたいですね。見た目からしても、よりフロントの回頭性が上がるはずで、シンガポールの予選で自分に足りなかった部分を補ってくれると思います」

    「どれほどの差があるかは数字ではわかりませんが、確実に自分が求めている方向性です。現状ではフロントのツールを使い切っている状態なので、回頭性を加えられるのは大きい。ただ、今あるものでベストを尽くすつもりです」

    結果的に、角田裕毅はスプリント予選でも型落ち仕様のまま挑むことになり、マシン特性の違いと戦略判断のわずかなずれが、SQ1敗退という痛恨の結果へとつながった。

    スプリント予選での采配ミス

    スプリント予選(SQ1)では、角田裕毅がチームの判断ミスにより最終アタックを開始できず、18番手で敗退した。残り1分46秒でピットを離れたが、渋滞とタイムリミットが重なり、最終コーナー手前でチェッカーフラッグを迎えてしまった。

    「すごく悔しいです。僕の問題ではなく、チームのタイミング管理の部分だったと思います」と角田はコメント。「何かが間違っていて、ラップをするチャンスがまったくなかったのは残念」と振り返った。

    この結果、スプリントでは後方18番手スタートを余儀なくされた。

    角田裕毅 レッドブル・レーシング

    ローラン・メキース代表の謝罪

    レッドブル・レーシング代表ローラン・メキースは、角田裕毅のスプリント予選敗退について「我々のミスだ」と公に謝罪した。英スカイスポーツF1に対し、「プログラムがタイトすぎた。裕毅には謝らなければならない」と認めた。

    チームは冷却を優先して一度ピットに戻す戦略を選択したが、再出走までに約2分を要し、結果的に渋滞に巻き込まれた。無線でも「時間がギリギリだ」「間に合わないかもしれない」と角田が伝えていたが、チームはそのまま送り出した。

    ピエール・ワシェも「判断が誤っていた」と認め、チーム内部でのプロセス見直しを約束した。

    ワシェの見解「2回目のラップがあればSQ2進出」

    レッドブルのテクニカルディレクター、ピエール・ワシェはスプリント予選後、「もし2回目のラップを走れていれば、確実にSQ2に進出していた」と明言した。FP1で角田のマシンを担当した際、2種類のセットアップ比較を行った結果、角田側の仕様がよりバランスの取れた仕上がりだったと明かしている。

    「裕毅のセットアップの方が高速コーナーでのボトミングを改善し、低速域の性能も失わなかった」とワシェは語った。

    「マックスはすべてを完璧にまとめてポールを取ったが、裕毅は1周しか走れなかった。我々としては、彼がマシンのポテンシャルを発揮できるよう、体制を見直す必要がある」

    型落ち仕様と謝罪が示す“序列の現実”

    今回のアメリカGPでは、角田裕毅が型落ち仕様のフロントウイングをで走行し、さらに戦略ミスでアタック機会を逃すという二重の不運に見舞われた。

    その一方で、チーム代表と技術責任者がそろって謝罪と擁護のコメントを出したことは、内部的な信頼が失われていない証でもある。

    ただし、責任の一端は角田自身にもある。SQ1の1回目のアタックで十分なタイムを出せず、トップ15入りを逃したことが、結果的にチームが時間的リスクを取る判断につながった。もし初回走行で安全圏に入っていれば、後半の混雑に巻き込まれることはなかっただろう。

    チームのアップグレード投入方針やマルコの「結果を求める」発言に見られるように、角田裕毅に課せられたプレッシャーは明確だ。開発体制の中で常に比較・評価の対象に置かれる彼の立場は、いまだ安定とは言えない。

    型落ち仕様しか与えられなくとも、「走りで示す」と語った角田裕毅。限られたチャンスの中で、自らの力を証明する戦いは続いている。